JP6620004B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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本発明は、生理用ナプキン、失禁パッド等の吸収性物品に関する。
従来、生理用ナプキン等の吸収性物品において、排せつ液量が多い場合などでは、日常の生活行動中に液漏れを生じる場合があった。その為、特許文献1には、人体の股の溝に挟むことによって、女性器から臀部にかけての溝を埋めるように、上面が凸状に形成された生理用品が記載されている。しかし、特許文献1に記載の生理用品は、人体の股の溝に挟むことによって上面が凸状になるように形成されているので、人体の股の溝に挟む位置によっては十分に凸状に隆起せず、隙間が生じてしまい、液漏れを生じてしまう。そこで、人体の股の溝に挟む位置に左右されずに隆起するように、当初から中高部を有する吸収性物品が知られている(例えば特許文献2〜特許文献3)。
特許文献2には、表面シートと裏面シートとの間に配される吸収体が、裏面シート側にある下層吸収体と表面シート側にある上層吸収体との2段に形成されている吸収性物品が記載されている。特許文献2に記載の吸収性物品の備える上層吸収体は、前後方向中心側にV字状に窄まる壁部より前側に延びて形成されている。
特許文献3には、表面シートと裏面シートとの間に配される吸収体を構成する吸収性コアが、着用者の液排泄部に対向配置される排泄部対向部に、周辺の領域よりも厚みの厚い排泄部中高領域を備えており、該排泄部中高領域が、中央肉厚部と該中央肉厚部の両側縁から外方に膨出する側方肉厚部とを有する吸収性物品が記載されている。
特開2006−239356号公報 特開2012−205613号公報 特開2015−97716号公報
特許文献2に記載の吸収性物品によれば、厚みが2段階に形成された吸収体を備えているが、上層吸収体の厚みは一定であるので、着用中に着用者の身体との間に隙間が生じる部分があり、液漏れを生じる場合があった。
また、特許文献3に記載の吸収性物品によれば、吸収性コアの排泄部中高領域が、中央肉厚部と一対の側方肉厚部とを有しているので、吸収性物品の着用位置が多少ズレしても十分な吸収性能が発現され、液漏れが生じ難くなっている。しかし、排泄部中高領域の溝部を除く部分の厚みが一定であるので、着用中に着用者の身体との間に隙間を生じることが想定される。このように、特許文献3に記載の吸収性物品は、更なる改良の余地があった。
したがって本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る吸収性物品を提供することにある。
本発明は、着用者の前後方向に対応する縦方向に長い形状の吸収性コアを備え、着用者の液排泄部に対向配置される排泄部対向領域と、該排泄部対向領域の縦方向の前後に配置された前方領域及び後方領域とに区分された吸収性物品であって、前記吸収性コアは、前記排泄部対向領域に排泄部中高部を有し、該排泄部中高部は、該吸収性コアにおける前記排泄部中高部の周辺領域の厚みよりも厚みが厚く形成されており、前記排泄部中高部は、前記前方領域側の前方中高部と前記後方領域側の後方中高部とを有し、前記後方中高部の厚みが、前記前方中高部の厚みよりも厚く形成されており、前記後方中高部は、前記吸収性コアを平面視して、該後方中高部における前記後方領域側の後方端縁が、前記前方領域側に向かって凸に形成されている吸収性物品を提供するものである。
本発明によれば、着用中に着用者の身体と吸収性物品との間に隙間が生じ難く、日常の生活行動中に液漏れが生じ難い。
図1は、本発明の吸収性物品の好ましい一実施形態である生理用ナプキンの肌対向面側(表面シート側)を示す平面図である。 図2は、図1のII−II線断面を模式的に示す断面図である。 図3は、図1に示す生理用ナプキンの有する吸収性コアにおける肌対向面側の平面図である。 図4は、図3のIV−IV線断面を模式的に示す断面図である。 図5(a)ないし図5(b)は、図1に示す生理用ナプキンの備える吸収性コアの製造工程を説明する説明図である。 図6は、本発明の吸収性物品の好ましい他の実施形態である生理用ナプキンの備える吸収性コアにおける肌対向面側の平面図である(図3相当図)。 図7は、図3のVII−VII線断面を模式的に示す断面図である(図4相当図)。
以下、本発明の吸収性物品を、その好ましい一実施形態である生理用ナプキン1(以下、「ナプキン1」とも言う。)に基づき図面を参照して説明する。図1には、本実施形態のナプキン1を表面シート側から視た平面図が示されている。本実施形態のナプキン1は、図1に示すように、着用者の前後方向に対応する縦方向Xに長い形状の吸収性コア41を備え、着用者の液排泄部に対向配置される排泄部対向領域Bと、該排泄部対向領域Bの縦方向Xの前後に配置された前方領域A及び後方領域Cとに区分されている。本実施形態のナプキン1は、特に就寝時の使用に適した夜用のナプキンである。ナプキン1は全長が30cm以上のものが好適である。
本明細書において、縦方向Xは、吸収性物品(ナプキン1)の長手方向に一致し、横方向Yは、吸収性物品(ナプキン1)の幅方向(長手方向に直交する方向)に一致している。ナプキン1は、縦方向Xに延びる中心線CLに対して左右対称に形成されている。縦方向Xとは、中心線CLに平行な方向でもある。また、本明細書において、肌対向面は、吸収性物品(ナプキン1)又はその構成部材における、吸収性物品(ナプキン1)の着用時に着用者の肌側に向けられる面であり、非肌対向面は、吸収性物品(ナプキン1)又はその構成部材における、吸収性物品(ナプキン1)の着用時に肌側とは反対側(着衣側)に向けられる面である。
ナプキン1は、着用時に着用者の液排泄部(膣口及び肛門を含む部分)に対向配置される排泄部対向領域Bと、該排泄部対向領域Bよりも着用者の腹側(前側)寄りに配される前方領域Aと、該排泄部対向領域Bよりも着用者の背側(後側)寄りに配される後方領域Cとを有している。即ち、ナプキン1は、縦方向Xに、前方領域A、排泄部対向領域B及び後方領域Cの順番で区分される。
尚、本発明の吸収性物品において、排泄部対向領域Bとは、本実施形態のナプキン1のようにウイング部1Wを有する場合には、縦方向Xにおいてウイング部1Wを有する領域(一方のウイング部1Wの縦方向Xに沿う付け根と他方のウイング部1Wの縦方向Xに沿う付け根とに挟まれた領域)を意味する。また、ウイング部を有しない吸収性物品の場合には、吸収性物品が3つ折り或いは4つ折りの個装形態に折り畳まれた際に生じる、該吸収性物品を横方向Yに横断する2本の折曲線(図示せず)について、該吸収性物品の縦方向Xの前端から数えて第1折曲線と第2折曲線とに囲まれた領域を意味する。
本実施形態のナプキン1は、図1に示すように、肌対向面を形成する液透過性の表面シート2、非肌対向面を形成する裏面シート3、及びこれら両シート2,3間に介在された吸収体4を具備している。吸収体4は、吸水性ポリマーを有する吸収性コア41と、該吸収性コア41を包むコアラップシート(不図示)とから構成されている。
ナプキン1では、表面シート2は、図1に示すように、吸収体4の肌対向面の全域を被覆し、吸収体4の縦方向Xに沿う両側縁から横方向Yの外方に延出している。一方、裏面シート3は、吸収体4の非肌対向面の全域を被覆し、更に表面シート2の縦方向Xに沿う両側縁から横方向Yの外方に延出して、後述するサイドシート5と共にサイドフラップ部1Sを形成している。裏面シート3とサイドシート5とは、吸収体4の縦方向Xに沿う両側縁からの延出部において、接着剤、ヒートシール、超音波シール等の公知の接合手段によって互いに接合されている。尚、表面シート2及び裏面シート3それぞれと吸収体4との間は接着剤によって接合されていてもよい。
ナプキン1では、サイドシート5は、図1に示すように、表面シート2の肌対向面における縦方向Xに沿う両側部に配されている。好適には、サイドシート5は、平面視において表面シート2の縦方向Xに沿う左右両側部に重なるように、表面シート2の縦方向Xの全長に亘って配されている。
ナプキン1では、一対のサイドシート5,5は、それぞれ、図1に示すように、縦方向Xに延在する接合部(不図示)にて表面シート2に接合されている。このように、サイドシート5が、縦方向Xに延びる接合部(不図示)にて表面シート2に接合されて固定されると、該接合部(不図示)よりも横方向Yの内方に、サイドシート5と表面シート2とで画成される空間部が形成される。この空間部は、中心線CLに向けて開口しているので、横方向Yの中央から外方へ流れる経血等の体液が該空間部に収容されるようになり、結果として体液の漏れが効果的に防止できる。
ナプキン1では、サイドフラップ部1Sは、図1に示すように、排泄部対向領域Bにおいて横方向Yの外方に向かって大きく張り出しており、これによりナプキン1の縦方向Xに沿う左右両側に、一対のウイング部1W,1Wが延設されている。また、ナプキン1では、サイドフラップ部1Sは、図1に示すように、後方領域Cにおいて横方向Yの外方に向かって張り出しており、これによりナプキン1の縦方向Xに沿う左右両側に、一対の後方フラップ部1F,1Fが延設されている。ウイング部1W及び後方フラップ部1Fは、ショーツ等の着衣のクロッチ部の非肌対向面側に折り返されて用いられるものである。また、表面シート2及び裏面シート3は、図1に示すように、吸収体4の縦方向Xの前端及び後端それぞれから縦方向Xの外方に延出し、それらの延出部において、接着剤、ヒートシール、超音波シール等の公知の接合手段によって、互いに接合されてエンドシール部を形成している。
ナプキン1では、図1に示すように、表面シート2の肌対向面に、表面シート2及び吸収体4が裏面シート3側に向かって一体的に凹陥してなる線状溝6が形成されている。線状溝6における「線状」とは、溝(凹陥部)の形状が平面視において直線に限られず、曲線を含んでいることを意味する。線状溝6は、表面シート2及び吸収体4を裏面シート3側に向かって圧搾することによって形成されており、線状溝6を除く他の領域よりも密度が高くなっている。尚、各線は、連続線でも破線でもよく、ナプキン1の線状溝6は、不連続な多数の点エンボスのなす列から構成されている。線状溝6は、吸収体4の前方領域A及び後方領域Cに、それぞれ横方向Yに延びる横線状溝61と、吸収体4の縦方向Xに沿う両側部それぞれに縦方向Xに延びる縦線状溝62とを有している。ナプキン1では、横線状溝61は、縦方向X外方に向けて凸の曲線状であり、縦線状溝62は、前方領域Aから後方領域Cに亘って縦方向Xに延びる中心線CLに平行に延びる直線状である。ナプキン1では、前方領域Aの横線状溝61、一方の縦線状溝62、後方領域Cの横線状溝61、及び他方の縦線状溝62が繋がってリング状の全周溝を形成している。このように形成された線状溝6は、吸収体4の平面方向への体液の拡散を抑制して、ナプキン1の周囲から液漏れを効果的に防止することができる。好適に、ナプキン1では、リング状の線状溝6が後述する吸収体4の排泄部中高部42を囲むように配されており、各縦線状溝62が、排泄部中高部42を構成する後述する前方中高部421の側縁421sに沿って、縦方向Xに延びる中心線CLに向かって凸に括れる部分を有している。そして、各縦線状溝62における括れる部分が、ナプキン1のように排泄部対向領域Bに配されていれば、ナプキン1の着用中に股間によりナプキン1が横方向Yに圧縮されると、縦線状溝62の括れる部分を起点に排泄部中高部42が肌対向面側に隆起し易くなり、液の吸収性が向上する。
ナプキン1では、吸収体4を構成する吸収性コア41は、図1及び図2に示すように、排泄部対向領域Bに排泄部中高部42を有している。ナプキン1では、吸収性コア41は、ナプキン1の縦方向Xと同方向に長い形状を有する。したがって、吸収性コア41の縦方向は、ナプキン1の縦方向Xと同方向であり、吸収性コア41の横方向は、ナプキン1の横方向Yと同方向である。ナプキン1では、排泄部中高部42は、吸収性コア41の輪郭よりも内側に形成されており、本実施形態では、図2に示すように、リング状の線状溝6よりも内側に形成されている。
排泄部中高部42は、図3及び図4に示すように、吸収性コア41における該排泄部中高部42の周辺領域43の厚みよりも厚みが厚く形成されている。好適に、ナプキン1では、排泄部中高部42は、周辺領域43の厚みよりも厚みが厚く形成されており、且つ、周辺領域43の坪量よりも坪量が高く形成されている。排泄部中高部42及び周辺領域43それぞれの厚み及び坪量は、中高部42及び周辺領域43に溝部45が形成されている場合には、中高部42及び周辺領域43における後述する溝部45が存在しない部分における厚み及び坪量を意味する。ナプキン1の吸収性コア41は、コア材料の坪量に差を設けて厚み差を設けてあるため、坪量の均一な吸収性コアの一部を圧縮して厚み差を設ける場合とは異なり、吸収性コア41は、全体として柔軟である。
排泄部中高部42は、図3及び図4に示すように、前方領域A側の前方中高部421と後方領域C側の後方中高部422とを有している。ナプキン1では、吸収性コア41は、後方中高部422の坪量が前方中高部421の坪量より高くなっており、且つ、前方中高部421の坪量が周辺領域43の坪量より高くなっている。好適には、後方中高部422は、該後方中高部422の厚みが、前方中高部421の厚みよりも厚く形成されている。更に好適には、ナプキン1では、後方中高部422は、前方中高部421の厚みよりも厚みが厚く形成されており、且つ、前方中高部421の坪量よりも坪量が高く形成されている。また、ナプキン1では、前方中高部421は、周辺領域43の厚みよりも厚みが厚く形成されており、且つ、周辺領域43の坪量よりも坪量が高く形成されている。
前方中高部421の厚みは、肌に向かって突出させて排泄部対向領域Bにおける液の吸収性等を向上させる観点から、吸収性コア41における周辺領域43の厚みの、好ましくは110%(即ち、1.1倍)以上、より好ましくは130%以上であり、また、好ましくは、2000%以下、より好ましくは、1000%以下であり、また、着用時における身体への追従性や違和感を抑える観点から、好ましくは110%以上2000%以下、より好ましくは130%以上1000%以下である。また、前方中高部421の厚みと周辺領域43の厚みとの厚みの差(前者−後者)は、好ましくは1.0mm以上、より好ましくは2.0mm以上であり、また、好ましくは20.0mm以下、より好ましくは10.0mm以下であり、また、好ましくは1.0mm以上20.0mm以下、より好ましくは2.0mm以上10.0mm以下である。
後方中高部422の厚みは、肌に向かって突出させて排泄部対向領域Bにおける液の吸収性等を向上させる観点から、前方中高部421の厚みの、好ましくは120%(即ち、1.2倍)以上、より好ましくは150%以上であり、また、好ましくは、2000%以下、より好ましくは、1500%以下であり、また、着用時における身体への追従性や違和感を抑える観点から、好ましくは120%以上2000%以下、より好ましくは150%以上1500%以下である。また、後方中高部422の厚みと前方中高部421の厚みとの厚みの差(前者−後者)は、好ましくは1.0mm以上、より好ましくは2.0mm以上であり、また、好ましくは40.0mm以下、より好ましくは30.0mm以下であり、また、好ましくは1.0mm以上50.0mm以下、より好ましくは2.0mm以上30.0mm以下である。
好適に、後方中高部422の厚みは、好ましくは2.0mm以上、より好ましくは3.0mm以上であり、また、好ましくは40.0mm以下、より好ましくは30.0mm以下であり、また、好ましくは2.0mm以上40mm以下、より好ましくは3.0mm以上30.0mm以下である。
また、前方中高部421の厚みは、好ましくは1.0mm以上、より好ましくは2.0mm以上であり、また、好ましくは30.0mm以下、より好ましくは20.0mm以下であり、また、好ましくは1.0mm以上30.0mm以下、より好ましくは2.0mm以上20.0mm以下である。
また、周辺領域43の厚みは、好ましくは0.8mm以上、より好ましくは1.0 mm以上であり、また、好ましくは20.0mm以下、より好ましくは10.0mm以下であり、また、好ましくは0.8mm以上20.0mm以下、より好ましくは1.0mm以上10.0mm以下である。
後方中高部422、前方中高部421、周辺領域43、後述する溝部45等の吸収性コア41の各部の厚みは、以下の方法によって測定される。
<吸収性コア41の各部の厚みの測定方法>
吸収性コアを水平な場所にシワや折れ曲がりがないように静置し、該吸収性コアから測定対象物である後方中高部422、前方中高部421及び周辺領域43等を切り出す。そして、切り出した測定対象物における5cN/cm2の荷重下での厚みを測定する。具体的には、厚みの測定に、例えば、厚み計 PEACOCK DIAL UPRIGHT GAUGES R5-C(OZAKI MFG.CO.LTD.製)を用いる。このとき、厚み計の先端部と切り出した測定対象物との間に、荷重が5cN/cm2となるように大きさを調整した平面視円形状又は正方形状のプレート(厚さ5mm程度のアクリル板)を配置して、厚みを測定する。吸収性コア41における後方中高部422、前方中高部421及び周辺領域43の厚みを測定する際には、後述する溝部45を含まないように測定する。
ナプキン1では、前方中高部421の坪量は、肌に向かって突出させ排泄部対向領域Bにおける液の吸収性等を向上させる観点から、吸収性コア41における周辺領域43の坪量の、好ましくは110%以上、より好ましくは120%以上であり、そして、好ましくは600%以下、より好ましくは500%以下であり、具体的には、好ましくは110%以上600%以下、より好ましくは120%以上500%以下である。
同様な観点から、ナプキン1では、後方中高部422の坪量は、肌に向かって突出させ排泄部対向領域Bにおける液の吸収性等を向上させる観点から、前方中高部421の坪量の、好ましくは100%超、より好ましくは110%以上であり、そして、好ましくは500%以下、より好ましくは300%以下であり、具体的には、好ましくは100%超500%以下、より好ましくは110%以上300%以下である。
好適に、後方中高部422の坪量は、好ましくは200g/m2以上、より好ましくは300g/m2以上であり、そして、好ましくは1200g/m2以下、より好ましくは1000g/m2以下であり、具体的には、好ましくは200g/m2以上1200g/m2以下、より好ましくは300g/m2以上1000g/m2以下である。
また、前方中高部421の坪量は、好ましくは100g/m2以上、より好ましくは200g/m2以上であり、そして、好ましくは1000g/m2以下、より好ましくは800g/m2以下であり、具体的には、好ましくは100g/m2以上1000 g/m2以下、より好ましくは200g/m2以上800g/m2以下である。
また、周辺領域43の坪量は、好ましくは50g/m2以上、より好ましくは100g/m2以上であり、そして、好ましくは800g/m2以下、より好ましくは500g/m2以下であり、具体的には、好ましくは50g/m2以上800g/m2以下、より好ましくは100g/m2以上500g/m2以下である。
吸収性コア41における後方中高部422、前方中高部421及び周辺領域43の坪量は、上述した吸収性コア41の各部の厚みの測定方法で説明したように切り出した後方中高部422、前方中高部421又は周辺領域43のサンプルの質量を、そのサンプルの肌対向面側の面の面積で除して求める。吸収性コア41における後方中高部422、前方中高部421及び周辺領域43の坪量を測定する際には、後述する溝部45を含まないように測定する。
排泄部中高部42を構成する後方中高部422は、図3に示すように吸収性コア41を平面視して、後方中高部422における後方領域C側の後方端縁422cが、前方領域A側に向かって凸に形成されている。後方中高部422の後方端縁422cの形状は、前方領域A側に向かって凸に形成されていれば、直線形状、曲線形状、それらの組み合わせの形状等であってもよいが、ナプキン1では、直線形状に形成されている。好適に、ナプキン1の後方端縁422cは、その頂部422ctが縦方向Xに延びる中心線CL上に配されており、後方端縁422cを形成する両辺422c1,422c1が、それぞれ、頂部422ctから、後方領域Cにおける吸収性コア41の縦方向Xに沿う側縁41sに向かって直線形状に延びている。後方端縁422cの頂部422ctは、ナプキン1では、ナプキン1の着用時に、着用者の肛門近傍に対応する位置に配されることが好ましい。ナプキン1では、両辺422c1,422c1は、縦方向Xに延びる中心線CLに対して左右対称に形成されている。一方の辺422c1と中心線CLとのなす角αは、ナプキン1が装着される際に、股間部からの力により、排泄部中高部42を身体側に向って隆起させ、ナプキンと肌との離間を抑制することで排泄対向部Bにおける液の吸収性等を向上させる観点から、好ましくは5°以上、より好ましくは10°以上であり、そして、好ましくは85°以下、より好ましくは80°以下であり、具体的には、好ましくは5°以上85°以下、より好ましくは10°以上80°以下である。
ナプキン1では、排泄部中高部42を構成する後方中高部422は、図3に示すように吸収性コア41を平面視して、後方中高部422における前方領域A側の前方端縁422aが、前方領域A側に向かって凸に形成されている。後方中高部422の前方端縁422aの形状は、前方領域A側に向かって凸に形成されていれば、直線形状、曲線形状、それらの組み合わせの形状等であってもよいが、ナプキン1では、直線形状に形成されている。好適に、ナプキン1の前方端縁422aは、その頂部422atが縦方向Xに延びる中心線CL上に配されており、前方端縁422aを形成する両辺422a1,422a1が、それぞれ、頂部422atから、後方領域Cにおける吸収性コア41の縦方向Xに沿う側縁41sに向かって直線形状に延びている。前方端縁422aの頂部422atは、ナプキン1では、ナプキン1の着用時に、着用者の膣口近傍に対応する位置に配されることが好ましい。ナプキン1では、両辺422a1,422a1は、縦方向Xに延びる中心線CLに対して左右対称に形成されている。一方の辺422a1と中心線CLとのなす角βは、排泄部から臀部に亘り幅が広くなる身体股間部溝の形状にフィットさせる観点から、後方端縁422cを形成する一方の辺422c1と中心線CLとのなす角αと同等の角度に形成されていてもよいが、なす角αよりも小さい角度で形成されていることが好ましく、好ましくは3°以上、より好ましくは7°以上であり、そして、好ましくは80°以下、より好ましくは75°以下であり、具体的には、好ましくは3°以上80°以下、より好ましくは7°以上75°以下である。
ナプキン1では、後方中高部422は、図3及び図4に示すように、相対的に坪量の大きい小吸収部44と相対的に坪量の小さい溝部45とを肌対向面側に有している。好適には、溝部45は、縦方向Xに延びる縦溝45Xと、横方向Yに延びる横溝45Yとからなる。そして、縦方向Xに延びる縦溝45Xは、横方向Yに一定の間隔を空けて配され、横方向Yに延びる横溝45Yは、縦方向Xに一定の間隔を空けて配されている。小吸収部44は、縦溝45Y及び横溝45Xで区画された格子の目の位置に配されている。このように、ナプキン1の後方中高部422では、各小吸収部44の周囲が縦溝45Y及び横溝45Xによって囲まれたブロック構造を複数有している。上述した後方中高部422の厚み及び坪量とは、小吸収部44の厚み及び坪量を意味する。
溝部45の底部は、後方中高部422の肌対向面と前方中高部421の肌対向面の位置との間に配されていてもよく、前方中高部421の肌対向面の位置を越えて前方中高部421の肌対向面の位置と周辺領域43の肌対向面の位置との間に配されていてもよく、周辺領域43の肌対向面の位置を越えて裏面シート3側に配されていてもよいが、ナプキン1では、図4に示すように、前方中高部421の肌対向面の位置を越えて前方中高部421の肌対向面の位置と周辺領域43の肌対向面の位置との間に配されている。
ナプキン1では、溝部45の厚み、言い換えれば、溝部45の底部での厚みは、後方中高部422を柔らかくしナプキン1の着用時のフィット性を向上させる観点から、好ましくは、0.3mm以上、より好ましくは、0.5mm以上、また、好ましくは、5.0mm以下、より好ましくは、3.0mm以下であり、具体的には、好ましくは、0.3mm以上、5.0mm以下、より好ましくは、0.5mm以上3.0mm以下である。溝部45の厚みは、上述した吸収性コア41の各部の厚みの測定方法に基づいて測定される。
ナプキン1では、後方中高部422に配された溝部45の溝幅は、後方中高部422を柔らかくし、ナプキン1の着用時のフィット性を向上させる観点から、好ましくは、0.3mm以上、より好ましくは、0.5mm以上であり、また、好ましくは、5.0mm以下、より好ましくは、3.0mm以下であり、具体的には、好ましくは0.3mm以上5.0mm以下、より好ましくは、0.5mm以上3.0mm以下である。尚、溝部45の溝幅は、溝部45の延びる方向に直交する方向に切断し、切端面の写真から計測する。
ナプキン1では、溝部45は、吸収性コア41における周辺領域43の坪量よりも低く形成されている。ここで、溝部45の坪量は、好ましくは20g/m2以上、より好ましくは50g/m2以上であり、そして、好ましくは500g/m2以下、より好ましくは300g/m2以下であり、具体的には、好ましくは20g/m2以上500g/m2以下、より好ましくは50g/m2以上300g/m2以下である。尚、溝部45の坪量は、上述した吸収性コア41の各部の厚みの測定方法で説明したように切り出した溝部45の部分のサンプルの質量を、そのサンプルの肌対向面側の面の面積で除して求める。
ナプキン1では、排泄部中高部42を構成する前方中高部421は、図3に示すように吸収性コア41を平面視して、縦方向Xに沿う両側縁421s,421sが内側に向かって凸に括れている。好適には、各側縁421sは、前方中高部421の縦方向Xの中央部分に頂部を有するように、縦方向Xに延びる中心線CLに向かって凸に形成されている。
排泄部中高部42の縦方向Xの全長L2(図4参照)は、吸収性コア41の縦方向Xの全長L1(図3参照)の、好ましくは10%以上、より好ましくは20%以上であり、また、好ましくは60%以下、より好ましくは40%以下であり、具体的には、好ましくは10%以上60%以下、より好ましくは20%以上40%以下である。
なお、全長L1とは吸収性コア41の縦方向Xにおける最も長い位置での距離を示し、全長L2とは排泄部中高部42の縦方向Xにおける最も長い位置での距離を意味する。
排泄部中高部42を構成する後方中高部422の縦方向Xの全長L3(図4参照)は、排泄部中高部42の全長L2の、好ましくは10%以上、より好ましくは20%以上であり、また、好ましくは70%以下、より好ましくは50%以下であり、具体的には、好ましくは10%以上70%以下、より好ましくは20%以上50%以下である。
なお、全長L3とは後方中高部422の縦方向Xにおける最も長い位置での距離を意味する。
排泄部中高部42を構成する前方中高部421の縦方向Xの全長L4(図4参照)は、排泄部中高部42の全長L2の、好ましくは20%以上、より好ましくは50%以上であり、また、好ましくは85%以下、より好ましくは75%以下であり、具体的には、好ましくは20%以上85%以下、より好ましくは50%以上75%以下である。
なお、全長L4とは前方中高部421の縦方向Xにおける最も長い位置での距離を意味する。
ナプキン1では、前方中高部421及び後方中高部422を有する排泄部中高部42と周辺領域43とを備え、後方中高部422が更に小吸収部44と溝部45とを肌対向面側に有している吸収性コア41は、その全体が一体成形されている。ここで「一体成形されている」とは、別の工程で製造した部材どうしを接着剤や圧縮などの接合手段で結合したものとは異なり、同一の材料を用いて、一つの工程で一体的に形成されていることを意味する。
上述したナプキン1の吸収性コア41は、例えば、図5(a)に示すように、外周面に集積用凹部55を備え、一方向Rに回転する積繊ドラム54と、該積繊ドラム54の外周面に、コア材料を飛散状態で供給するダクト(図示せず)を備えた積繊装置を用いて製造することができる。
集積用凹部55は、積繊ドラム54の外周面の周方向に一定の間隔で複数個形成されている。集積用凹部55の底面56は、メッシュプレート等からなり、吸引孔として機能する多数の細孔を有している。
また、図5(a)に示すように、1個の集積用凹部55の底面56の一部には、吸収性コア41の排泄部中高部42を形成するための1つの凹部56bが形成されている。また、凹部56bは、前方中高部421を形成する第1凹部56b1と、第1凹部56b1よりも深く形成されており、後方中高部422を形成する第2凹部56b2とに区分されている。そして、第2凹部56b2には、その底面に、溝部45を形成するための難通気性部材57が配置されている。難通気性部材57は、縦溝45Y及び横溝45Xに対応する位置に配され、第2凹部56b2の底面56から突出するように固定されている。難通気性部材57の高さは、形成する溝部45の深さに対応している。難通気性部材57は、非通気性部材であっても良く、例えば金属やプラスチック、セラミック等からなる。
積繊ドラムを備えた公知の積繊装置と同様に、集積用凹部55の底面から吸引しつつ、ダクト内に、吸水性ポリマーとパルプ繊維とを混合したコア材料を供給することによって、図5(b)に示すように、コア材料が集積用凹部55内に所定形状に堆積する。その堆積物40を、集積用凹部55から離型することで、吸収性コア41の前駆体が得られる。吸収性コア41の前駆体は、コアラップシート(不図示)で被覆された後に、搬送される。このようにして得られたコアラップシート(不図示)で被覆された吸収性コア41は、一対のロール間に通すこと等により加圧し適度に圧縮させる。これにより、凹部56bの第2凹部56b2に堆積した部分が、坪量が相対的に大きい排泄部中高部42の後方中高部422となる。そして、凹部56bの第1凹部56b1に堆積した部分が、坪量が後方中高部422よりも小さい排泄部中高部42の前方中高部421となる。同様に、凹部56bに隣接する上流側領域及び下流側領域に堆積したコア材料からなる部分が、前方中高部421の坪量よりも小さい吸収性コア41における周辺領域43となる。また、第2凹部56b2の難通気性部材57上に堆積したコア材料からなる部分が、相対的に坪量の小さい溝部45となる。
上述した本実施形態のナプキン1の各構成部材の形成材料について説明する。
肌対向面を形成する表面シート2は、液透過性を有し、熱可塑性合成樹脂を含む素材で構成され、例えば、エアースルー繊維不織布、スパンボンド不織布、ポイントボンド不織布等の繊維不織布を好適に用いることができる。熱可塑性樹脂の例として、エチレン、プロピレン等のオレフィン系ポリマー、又は、ポリエチレンテレフタレートが挙げられるが、これらに限定されるものではない。表面シート2は、例えば、坪量が10〜50g/m2であり、厚さが0.5〜2.0mmであることが好ましい。また、表面シート2は、当該技術分野において従来用いられてきたものと同様のものを特に制限なく用いることができ、穿孔フィルム等を用いることもできる。
裏面シート3は、難透液性又は、不透過性を有し、熱可塑性合成樹脂を含む素材で構成され、例えば、合成樹脂製フィルム、合成樹脂製フィルムと不織布の積層体や、スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド積層繊維不織布、エアースルー繊維不織布、ポイントボンド繊維不織布、スパンボンド繊維不織布等の耐水圧が高い撥水性の不織布を用いることができるが、これらに限定されるものではなく、当該技術分野において従来用いられてきたものと同様のものを特に制限なく用いることができる。裏面シート3は、例えば、坪量が10〜50g/m2であり、厚さが、0.1〜1.0mmであることが好ましい。
吸収性コア41のコア材料は、パルプ繊維等の繊維材料からなる繊維集合体からなる。繊維材料としては、従来、生理用ナプキンやパンティライナー、使い捨ておむつ等の吸収性物品の吸収体に用いられている各種のものを特に制限なく用いることができ、例えば、パルプ繊維、レーヨン繊維、コットン繊維等のセルロース系繊維の短繊維や、ポリエチレン等の合成繊維の短繊維等が用いられる。これらの繊維は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、繊維材料は、全体又は一部がパルプ繊維であることが好ましく、繊維材料中のパルプ繊維の割合は50〜100質量%であることが好ましく、より好ましくは80〜100質量%であり、更に好ましくは100質量%である。
また、吸収性コア41には吸水性ポリマーが含有されていることが好ましく、吸水性ポリマーとしては、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、ポリアクリル酸ナトリウム架橋体、(でんぷん−アクリル酸)グラフト共重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物、ポリアスパラギン酸等が挙げられる。
また、吸収性コア41には、消臭剤や抗菌剤等を必要に応じて配合しても良い。
吸収性コア41を被覆するコアラップシート(不図示)としては、ティッシュペーパー、透水性の不織布等が挙げられる。吸収体4は、吸収性コア41の上下両面をコアラップシート(不図示)で被覆して形成されている。コアラップシート(不図示)は、吸収性コア41の形成材料の漏れ出しを防止したり、吸収性コア41の保形性を高めたりする目的で使用される。吸収性コア41の肌対向面側を被覆するコアラップシート(不図示)と表面シート2との間、及び吸収性コア41の非肌対向面側を被覆するコアラップシート(不図示)と裏面シート3との間は、ドット、スパイラル、ストライプ等のパターン塗工された接着剤により互いに接合されていることが好ましい。
サイドシート5としては、当該技術分野において従来用いられている各種のものを特に制限なく用いることができ、例えば、液不透過性又は撥水性の樹脂フィルム、樹脂フィルムと不織布との積層体等を用いることができる。その他の材料としては、例えば、スパンボンド不織布、スパンボンド不織布(S)とメルトブロー不織布(M)とが複合化されたシート(例えばSM、SMS、SMMS等)、ヒートロール不織布、エアースルー不織布等の撥水性(疎水性)不織布が挙げられる。
サイドシート5と表面シート2とを接合する接合部(不図示)は熱シール加工により常法に従って形成することができる。
線状溝6(横線状溝61及び縦線状溝62)は、熱を伴うか又は伴わない圧搾加工(いわゆるエンボス加工)、あるいは超音波エンボス等のエンボス加工により常法に従って形成することができる。
上述した本実施形態のナプキン1の作用効果について説明する。
ナプキン1は、図1〜図2に示すように、吸収性コア41における排泄部対向領域41bに排泄部中高部42を有し、排泄部中高部42は、図3及び図4に示すように、前方領域A側の前方中高部421と、前方中高部421の厚みよりも厚い後方領域C側の後方中高部422とを有している。そして、後方中高部422は、図3に示すよう平面視して、その後方端縁422cが前方領域A側に向かって凸に形成されている。その為、ナプキン1の着用中に、着用者の排泄部の窪みに、前方中高部421及前方中高部421よりも厚い後方中高部422が入り込み易く、着用中に着用者の身体と吸収性物品との間に隙間が生じ難くなっており、日常の生活行動中に液漏れが生じ難くなっている。特に、後方端縁422cの頂部422ctが、ナプキン1の着用時に、着用者の肛門近傍に対応する位置に配されるように形成されていれば、上記効果を一層奏することができる。
また、ナプキン1では、図3及び図4に示すように、排泄部中高部42を構成する後方中高部422では、各小吸収部44の周囲が縦溝45Y及び横溝45Xによって囲まれたブロック構造を肌対向面側に複数有している。その為、溝部45を起点に折れ曲り易く、後方中高部422が柔らかく、ナプキン1の着用時のフィット性が向上する。さらに、液保持性が高くなる。
また、ナプキン1では、図3に示すように、排泄部中高部42を構成する後方中高部422の前方端縁422aが、前方領域A側に向かって凸に形成されている。その為、ナプキン1の着用中に、着用者の排泄部の窪みに、前方中高部421よりも厚い後方中高部422が更に入り込み易く、着用中に着用者の身体と吸収性物品との間に隙間が更に生じ難くなっており、日常の生活行動中に液漏れが更に生じ難くなっている。特に、前方端縁422aの頂部422atが、ナプキン1の着用時に、着用者の膣口近傍に対応する位置に配されるように形成されていれば、上記効果を一層奏することができる。
また、ナプキン1では、排泄部中高部42を構成する前方中高部421は、図3に示すように吸収性コア41を平面視して、縦方向Xに沿う両側縁421s,421sが内側に向かって凸に括れている。その為、ナプキン1の着用中に、着用者の排泄部の窪みに、前方中高部421が更に入り込み易く、着用中に着用者の身体と吸収性物品との間に隙間が更に生じ難くなっており、日常の生活行動中に液漏れが更に生じ難くなっている。特に、前方端縁422aの頂部422atが、ナプキン1の着用時に、着用者の膣口近傍に対応する位置に配されるように形成されており、前方中高部421が、ナプキン1の着用時に、着用者の膣口よりも前方の陰唇部分に対応する位置に配されるように形成されていれば、上記効果を一層奏することができる。
吸収性コア41は、後方中高部422の坪量が前方中高部421の坪量より高くなっており、且つ、前方中高部421の坪量が周辺領域43の坪量より高くなっている。更に、吸収性コア41は、後方中高部422の高さが前方中高部421の高さよりも高くなっており、且つ、後方中高部422の高さが周辺領域43の高さよりも高くなっている。その為、ナプキン1の着用中に、着用者の排泄部の窪みに、前方中高部421及び後方中高部422が更に入り込み易く、着用中に着用者の身体と吸収性物品との間に隙間が更に生じ難くなっており、日常の生活行動中に液漏れが更に生じ難くなっている。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明の吸収性物品は本実施形態のナプキン1に何ら制限されるものではなく、適宜変更可能である。
例えば、吸収性コア41の有する排泄部中高部42の形状が、図6及び図7に示すような形状であってもよい。好適に、図6に示す吸収性コア41は、排泄部中高部42が、吸収性コア41の縦方向Xに沿う両側縁41s,41s間に亘って延在している。具体的には、縦方向Xに延びる中心線CL上に配された頂部422ctから各辺422c1が吸収性コア41の縦方向Xに沿う側縁41sに至るまで直線形状に延びて後方中高部422の後方端縁422cが形成されている。また、縦方向Xに延びる中心線CL上に配された頂部422atから各辺422a1が吸収性コア41の縦方向Xに沿う側縁41sに至るまで直線形状に延びて後方中高部422の前方端縁422aが形成されている。また、前方端縁422aの辺422a1と吸収性コア41の側縁41sとの交点から、縦方向Xに延びる中心線CLに向かって前方領域A側に、側縁421sが直線形状に延びて排泄部中高部42を構成する前方中高部421が形成されている。このように吸収性コア41の縦方向Xに沿う両側縁41s,41s間に亘って延在している排泄部中高部42の後方中高部422を備えたナプキン1を着用すれば、装着時にナプキン1が股間部により圧縮された時に、排泄中高部全体を隆起させ、排泄部中高部42全体が股間溝に入りやすく、ナプキンと身体の隙間を低減するという効果が奏される。
また、ナプキン1では、図3及び図4に示すように、排泄部中高部42を構成する後方中高部422において、各小吸収部44の周囲が縦溝45Y及び横溝45Xによって囲まれたブロック構造を複数有しているが、縦溝45Y及び横溝45Xを設けずブロック構造を有していなくてもよい。また、図6及び図7に示す吸収性コア41のように、排泄部中高部42を構成する後方中高部422のみならず、排泄部中高部42を構成する前方中高部421及び吸収性コア41における周辺領域43にも、縦溝45Y及び横溝45Xを設け、各小吸収部44の周囲が縦溝45Y及び横溝45Xによって囲まれたブロック構造が、前方領域Aから後方領域Cに亘って形成されていてもよい。このようにブロック構造が前方領域Aから後方領域Cに亘って形成されている吸収性コア41を備えたナプキン1を着用すれば、ナプキン1全体の柔軟性が向上し、ナプキン1が身体の形状に沿って変形しやすくなり、ナプキン1と身体との隙間を低減できる。さらに、ナプキン1の装着感が向上するとの効果を奏する。
また、ナプキン1の吸収性コア41は、周辺領域43の高さ、前方中高部421の高さ、後方中高部422の高さの順に、高さが高くなっており、更に、周辺領域43の坪量、前方中高部421の坪量、後方中高部422の坪量の順に、坪量が高くなっているが、周辺領域43、前方中高部421、後方中高部422の順に、高さが高くなっていれば、坪量は高くなっていなくてもよい。
また、ナプキン1の吸収性コア41は、その全体が一体成形されているが、一体成形されていなくてもよい。例えば、吸収性コア41において、周辺領域43を含んで前方領域Aから後方領域Cに亘って同じ高さにコア材料で形成しておき、次に、排泄部対向領域Bに別のコア材料で形成されたものを配置して排泄部中高部42を形成し、次に、後方中高部422に対応する位置にのみ別のコア材料で形成されたものを配置して後方中高部422を形成してもよい。
また、ナプキン1は、図1に示すように、表面シート2の肌対向面における縦方向Xに沿う両側部に、サイドシート5を配しているが、サイドシート5の自由端部に、縦方向Xに伸長状態の弾性部材を配して防漏カフを形成していてもよい。
また、ナプキン1は、図1に示すように、排泄部対向領域Bの縦方向Xに沿う左右両側に一対のウイング部1W,1W及び一対の後方フラップ部1F,1Fを有しているが、ウイング部1W及び後方フラップ部1Fの少なくとも何れか一方を有していなくてもよい。
また、本発明の吸収性物品は、生理用ナプキンの他、パンティーライナー(おりものシート)、失禁パッド等であってもよい。
1 生理用ナプキン(吸収性物品)
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
41 吸収性コア
42 排泄部中高部
421 前方中高部
422 後方中高部
43 周辺領域
44 小吸収部
45 溝部
5 サイドシート
6 線状溝

Claims (4)

  1. 着用者の前後方向に対応する縦方向に長い形状の吸収性コアを備え、着用者の液排泄部に対向配置される排泄部対向領域と、該排泄部対向領域の縦方向の前後に配置された前方領域及び後方領域とに区分された吸収性物品であって、
    前記吸収性コアは、前記排泄部対向領域に排泄部中高部を有し、該排泄部中高部は、該吸収性コアにおける前記排泄部中高部の周辺領域の厚みよりも厚みが厚く形成されており、
    前記排泄部中高部は、前記前方領域側の前方中高部と前記後方領域側の後方中高部とを有し、
    前記前方中高部は、前記吸収性コアを平面視して、縦方向に沿う両側縁が内側に向かって凸に括れており、
    前記後方中高部の厚みが、前記前方中高部の厚みよりも厚く形成されており、
    前記後方中高部は、前記吸収性コアを平面視して、該後方中高部における前記後方領域側の後方端縁が、前記前方領域側に向かって凸に形成されている吸収性物品。
  2. 前記後方中高部は、複数の小吸収部と、該小吸収部よりも坪量の低い溝部とを有し、各該小吸収部の周囲が該溝部によって囲まれたブロック構造を複数有している請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記後方中高部は、前記吸収性コアを平面視して、該後方中高部における前記前方領域側の前方端縁が、前記前方領域側に向かって凸に形成されている請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記吸収性コアは、前記後方中高部の坪量が前記前方中高部の坪量より高くなっており、且つ、前記前方中高部の坪量が前記周辺領域の坪量より高くなっている請求項1〜の何れか1項に記載の吸収性物品。
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