JP3243658U - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸収性物品の後方からの漏れが抑制された吸収性物品の提供に関する。【解決手段】吸収性物品は、本体を備える。前記本体は、表面シートと裏面シートとの間に吸収体を有する。前記吸収性物品は、互いに直交する前後方向及び左右方向を有する。前記本体は、排泄部に対向する中間領域と、前記中間領域よりも前方に位置する前方領域と、前記中間領域よりも後方に位置する後方領域と、を備える。前記本体は、前記後方領域に、前記表面シートから前記吸収体にかけて圧搾加工されてなる前後方向及び左右方向に延びる線状の後方圧搾溝を有する。前記後方圧搾溝は一端部と他端部とを有し、前記一端部と前記他端部は、前記本体の左右方向を二等分する縦中心線を間に介して前記縦中心線の両側にそれぞれ位置する。前記後方圧搾溝は、前記縦中心線上に未圧搾の間欠部を有し、前記縦中心線に対して左右非対称の形状を有する。【選択図】図1

Description

本考案は、生理用ナプキン等の吸収性物品に関する。
生理用ナプキン等の吸収性物品は、着用時、着衣によって着用者の身体に押しあてられ、着用者の身体に沿って変形する。吸収性物品において、経血などの排泄物の漏れを抑制する観点から、排泄部対向領域より後方の後方領域では、吸収性物品が臀裂に沿ってフィットするように変形することが好ましい。
特許文献1に記載される吸収性物品は、臀裂にフィットする形状に折れ曲がるように、吸収性物品の幅方向の中心を通る縦中心線上に折り誘導線が設けられている。折り誘導線は例えば吸収体に設けられた低剛性部から構成される。
特開2016-189852号公報
特許文献1に記載される吸収性物品では、着用時、吸収性物品の後方領域のうち後端部付近の領域に前後方向に延びる皺が形成され、この皺を伝って経血等の液が吸収性物品の後方から漏れやすくなる。
本考案の課題は、吸収性物品の後方からの漏れが抑制された吸収性物品の提供に関する。
本考案の一形態に係る吸収性物品は、本体を備える。
前記本体は、表面シートと裏面シートとの間に吸収体を有する。
前記吸収性物品は、互いに直交する前後方向及び左右方向を有する。
前記本体は、排泄部に対向する中間領域と、前記中間領域よりも前方に位置する前方領域と、前記中間領域よりも後方に位置する後方領域と、を備える。
前記本体は、前記後方領域に、前記表面シートから前記吸収体にかけて圧搾加工されてなる前後方向及び左右方向に延びる線状の後方圧搾溝を有する。
前記後方圧搾溝は一端部と他端部とを有し、前記一端部と前記他端部は、前記本体の左右方向を二等分する縦中心線を間に介して前記縦中心線の両側にそれぞれ位置する。
前記後方圧搾溝は、前記縦中心線上に未圧搾の間欠部を有し、前記縦中心線に対して左右非対称の形状を有する。
前記吸収体は、前記縦中心線に沿った低剛性部を有する。
前記後方圧搾溝は、前記間欠部を介して左右にそれぞれ位置する線状の第1の溝部と線状の第2の溝部とから構成される。
前記後方圧搾溝は、前記本体の厚み方向からみた平面視で、前記間欠部が前記低剛性部上に位置する。
前記第1の溝部の横方向内方に位置する第1の端部と、前記第2の溝部の横方向内方に位置する第2の端部は、それぞれ、前記縦中心線の左右に位置する。
以上のように、本考案の吸収性物品によれば、非線対称形状を有する後方圧搾溝を設けることにより、吸収性物品の後方領域の後端部付近の領域に前後方向に延びる皺が発生することが抑制され、吸収性物品の後方からの液漏れが抑制される。
本考案の一実施形態に係る吸収性物品を示す平面図である。 図1のII-II線で切断した断面図である。 (A)は図1の吸収性物品の後方圧搾溝の拡大図であり、(B)は当該後方圧搾溝の形状を説明するために用いる図であり、(A)に示す後方圧搾溝の間欠部に圧搾部が配置された形状の圧搾溝である。 上記吸収性物品の吸収性コアと圧搾溝との位置関係を示す平面図である。 サイズの異なる吸収性物品を示す平面図である。
以下、図面を参照しながら、本考案の実施形態を説明する。
[ナプキンの全体構成]
図1に示す吸収性物品1は、本体Mと、一対のウイング部Wと、一対の後方フラップ部Fと、圧搾溝13と、を備える。吸収性物品1は、生理用ナプキンとして構成され、以下、ナプキン1と称する。
ナプキン1は、着用者の前後方向に対応する縦方向Xと、着用者の左右方向に対応し縦方向Xに直交する横方向Yとを有する。さらに、ナプキン1は、縦方向X及び横方向Yの双方に直交する厚み方向Zを有する。なお、本明細書では、厚み方向Zに関しては、着用時に着用者の肌に近い側を上、着衣に近い側を下という事がある。ナプキン1は、就寝時に使用されてもよく、例えば縦方向Xに沿って30cm以上の長さを有していてもよい。
本体Mは、縦方向Xに沿って延び、着用時に着用者の着衣の内面に固定される。本体Mは、後述する吸収体4を有しており、着用者の経血等の液状物(以下、「液」とも称する)を吸収する機能を有する。
本体Mは、縦方向Xに沿って、前方領域M1と、中間領域M2と、後方領域M3と、に区分される。
中間領域M2は、着用時に着用者の排泄部に対向する領域である。図1において、中間領域M2は、本体Mにおけるウイング部Wの前後基端部間の領域である。
前方領域M1は、中間領域M2の前方(着用者の腹側)に配置される領域であり、着用時に着用者の排泄部の前方に対向するように構成される。
後方領域M3は、中間領域M2の後方(着用者の背側)に配置される領域であり、着用時に着用者の排泄部の後方に対向するように構成される。
なお、ここでいう着用時は、通常の適正な着用位置(ナプキン1の想定される着用位置)が維持された状態を意味し、ナプキン1が当該着用位置からずれた状態にある場合は含まない。
また、ナプキン1がウイング部Wを有さない場合には、排泄部に対向する領域を中間領域M2とし、その前方に配置される領域を前方領域M1、後方に配置される領域を後方領域M3とする。
ウイング部Wは、本体Mの中間領域M2から横方向Yの外方に大きく突出するように構成される。
後方フラップ部Fは、本体Mの後方領域M3において横方向Yの外方に膨出するように構成される。
なお、ナプキン1は、ウイング部W及び後方フラップ部Fのうちの少なくとも一つを有さなくてもよい。
図2に示すように、ナプキン1は、吸収体4と、表面シート2と、裏面シート3と、一対のサイドシート5と、を備える。本体Mにおいて、ナプキン1は、裏面シート3、吸収体4及び表面シート2が厚み方向Zに積層された構成を有する。これらの構成は、例えば、接着剤やヒートシール等による接合、及び圧搾溝13によるエンボス加工等によって、適宜接合されて一体化している。
圧搾溝については後述する。
図1及び2に示すように、吸収体4は、縦方向Xに沿って延び、表面シート2と裏面シート3との間に配置される。吸収体4は、液を表面シート2側の面から吸収し、内部で拡散させて当該液を保持する。
吸収体4は、吸収性コア7と、コアラップシート8と、を有する。
吸収性コア7は、例えば、パルプ繊維等の親水性繊維で構成された繊維集合体で形成されてもよいし、当該繊維集合体に吸水性ポリマーを保持させた構成を有していてもよい。
コアラップシート8は、吸収性コア7を被覆し、例えば吸収性コア7の形状を保持する機能等を有する。コアラップシート8は、例えばティッシュペーパー状の薄く柔らかい紙や液透過性の不織布等で形成される。
吸収性コア7については後述する。
裏面シート3は、吸収体4の厚み方向Z下方に配置される。裏面シート3は、例えばその周縁において、表面シート2及びサイドシート5と接着剤、熱シール等によって接合される。裏面シート3は、接着剤等によって吸収体4に接合されていてもよい。
裏面シート3は、例えば、液難透過性、水蒸気透過性及び撥水性等の機能を有するシート材で形成される。当該シート材としては、例えば熱可塑性樹脂のフィルムや、当該フィルムと不織布とのラミネート等を用いることができる。
なお、裏面シート3には、図示はしないが、着衣に対して本体M及びウイング部Wを固定する粘着部が設けられている。
一対のサイドシート5は、表面シート2の横方向Y外側に配置される。サイドシート5の材料としては、表面シート2よりも親水性が低いシート材料が好ましく、具体的には、表面シート2よりも親水性の低い不織布、フィルム材料、及び不織布とフィルム材料のラミネート構造のシートが挙げられる。サイドシート5は、例えば接着剤Eによって表面シート2に接合されている。
[吸収性コアの構成]
図4に示すように、吸収性コア7は、前方コア部20と、中間コア部21と、後方コア部22と、を有する。前方コア部20、中間コア部21及び後方コア部22は、縦方向Xに沿って並んでいる。すなわち、前方コア部20及び後方コア部22は縦方向Xの両端部側に位置し、前方コア部20及び後方コア部22の間に中間コア部21が位置する。中間コア部21は、着用者の排泄部に対向する領域であり、前方コア部20及び後方コア部22は、着用者の排泄部の前方及び後方にそれぞれ対向する部分である。
中間コア部21は、前方コア部20及び後方コア部22よりも幅狭に構成され、中間コア部21において横方向Yに括れた平面形状を有する。前方コア部20及び後方コア部22の幅は同一でも異なっていてもよい。このような構成により、着用者の両脚などから横方向Yの外力が付加された場合に、幅狭の中間コア部21によって当該外力の影響を緩和することができる。
中間コア部21は、周囲よりも坪量の高い高坪量部26を有する。図4では、高坪量部26を斜線で示している。図2に示すように、高坪量部26は、例えば厚み方向Z上方に突出している。高坪量部26により、中間コア部21の吸収性を高めるとともに、着用者との排泄部のフィット性を高めることができる。なお、吸収体が括れた形状ではなく長方形の平面形状であってもよい。
図4に示すように、吸収性コア7は、縦方向Xに延びる複数の縦溝部29と、横方向Yに延びる複数の横溝部28と、環状溝部27と、によってブロック状に分割されている。これらの溝部において「縦方向Xに延びる」又は「横方向Yに延びる」とは、全体として縦方向X又は横方向Yに延びていればよく、少なくとも一部が湾曲又は蛇行している態様も含むものとする。
これらの溝部は、図2に示すように、例えば吸収性コア7の厚み方向Zの上面から下方に向かって形成された溝を含む。これらの溝部は、好ましくは周囲の領域よりも低い坪量で構成される。
なお、溝部の「低坪量」とは、吸収性コア7の材料が存在する形態の他、吸収性コア7の材料が存在しない形態も含む概念である。各縦溝部29及び横溝部28で吸収性コア7の材料が存在する形態では、各溝部を介してその両側に位置する吸収性コア7のブロック状部位が接続されているため、吸収性コア7の変形及び破壊等を抑制しつつ柔軟性を付与できるため、より好ましい。
環状溝部27により囲まれた領域に位置するブロック状部位が高坪量部26である。環状溝部27により囲まれた領域以外に位置するブロック状部位は低坪量部25である。低坪量部25は高坪量部よりも坪量が低い。
以下、複数の縦溝部29のうち、本体Mの横方向Yを二等分する縦中心線CL上に位置する縦溝部を中央縦溝部29aと称するが、他の縦溝部と特に区別する必要がない場合は単に縦溝部29と称する。図1においては、後方領域M3に位置する中央縦溝部29aのみを図示している。
尚、ナプキン1の横方向Yを二等分する縦中心線と、本体Mにおける縦中心線CLとは一致する。
吸収体4は、後方領域M3における横方向Y中央部に設けられた、縦方向Xに延びる低剛性部としての中央縦溝部29aを有する。
中央縦溝部29aは、周囲のブロック状部位と比較して薄く構成されるため、横方向Yからの曲げ剛性が低くなる。このため、着用者の左右の臀部等から横方向Y外方からの外力を受けた際に、変形の起点となり、着用者の臀部の臀裂に入り込むように肌側に起立しやすくなる。これにより、中央縦溝部29aが形成された後方領域M3と、着用者の臀裂との間に隙間が生じることを防止でき、就寝姿勢においても、後方への液漏れを効果的に防止できる。このように、中央縦溝部29aは変形時の可撓軸部として機能する。
尚、縦溝部29及び横溝部28の配置間隔は、特に限定されず、適宜設定される。
中央縦溝部29aの横方向Yにおける溝幅は、好ましくは0.5mm以上、より好ましくは1mm以上であり、また、好ましくは10mm以下であり、より好ましくは5mm以下である。
中央縦溝部29a以外の溝の幅は、好ましくは0.5mm以上、より好ましくは1mm以上であり、また、好ましくは10mm以下であり、より好ましくは5mm以下である。
これらの溝の深さは、好ましくは0.5mm以上であり、好ましくは10mm以下である。
また、縦溝部29、横溝部28及び環状溝部27の坪量は、例えば、25g/m以上300g/m以下であり、好ましくは、30g/m以上250g/m以下である。
高坪量部26の坪量は、例えば、400g/m以上1000g/m以下であり、好ましくは、500g/m以上900g/m以下である。
低坪量部25の坪量は、例えば、100g/m以上700g/m以下であり、好ましくは、200g/m以上600g/m以下である。
吸収性コアの坪量の測定方法としては、吸収性コア7の測定対象領域を、フェザー社製片刃剃刀を用いて切断し、あらかじめ定めた面積となるように小片を得る。それらの小片の重量を電子天秤(A&D社製電子天秤GR-300、精度:小数点以下4桁)を用いて測定する。求めた重量を各部の小片の面積で除して小片の坪量を算出する。各部のそれぞれについて、小片5個の坪量の平均を坪量とする。
尚、上記で挙げた各種寸法は一例であって、これらに限定されない。
[圧搾溝の構成]
図1及び図2に示すように、本体Mの吸収体4及び表面シート2には、表面シート2側から厚み方向Zに圧搾加工することによって形成された圧搾溝13が形成されている。圧搾溝13は、本体圧搾溝9と、後方圧搾溝6と、中間圧搾溝10と、内側圧搾溝11と、起立抑制圧搾部12と、を含む。
圧搾溝13は、表面シート2及び吸収体4が裏面シート3に向かって一体的に凹陥した構成を有する。圧搾溝13は、熱エンボス加工又は超音波シール加工等の圧搾加工により常法に従って形成することができる。圧搾溝13では、表面シート2及び吸収体4が熱融着等により一体化している。
圧搾溝13は、他の圧搾されていない領域と比較して剛性が高く、変形しにくい部分となる。このため、圧搾溝13は、ナプキン1が力を受けた場合に、周囲の低剛性領域の変形を促す変形起点や、当該力に対する抗力を発揮する部分として機能し得る。
(本体圧搾溝の構成)
図1に示すように、本体圧搾溝9は、少なくとも中間領域M2から後方領域M3まで延びる。図1に示す例では、本体圧搾溝9は、前方領域M1から中間領域M2を通って後方領域M3まで延びる線状の圧搾溝である。
より詳細には、本体圧搾溝9は、中間領域M2において左右に対をなす圧搾溝が縦方向Xに延び、前方領域M1及び後方領域M3において、これらの対をなす圧搾溝が横方向Y内方に向かって相互に近接して連結されるように延びる。
本体圧搾溝9における「縦方向Xに延びる」とは、本体圧搾溝9が縦方向Xに平行に延びる態様に限定されず、本体圧搾溝9が全体として縦方向Xと平行なベクトル成分を含む方向に延びていればよく、例えば括れ部を含んでいてもよい。
本体圧搾溝9の「横方向Y内方に延びる」とは、本体圧搾溝9が横方向Yに平行に延びる態様に限定されず、横方向Y内方のベクトル成分を含む方向に延びていればよい。図1に示す例では、本体圧搾溝9は、前方領域M1及び後方領域M3において、横方向Y内方に延びつつ、縦方向X外方にも延びる曲線状に構成される。
言い換えれば、本体圧搾溝9は、本体Mの中間領域M2における横方向Y中央部を囲む環状に構成される。但し、本体圧搾溝9は、全体が連続的に形成される態様に限定されず、途切れ部を有して断続的に形成されていてもよい。
この構成により、本体圧搾溝9の最後方に位置する後端部は、後方に突出した凸状部の先端となる。この後端部は、図4に示すように、例えば中央縦溝部29a上に配置される。
図1に示す例では、本体圧搾溝9は、所定の平面形状を有する複数の圧搾部91が近接して列をなして配置された構成を有している。圧搾部91は、例えば点エンボスからなる凹部である。図1に示す例では、本体圧搾溝9が、複数の圧搾部91が近接して配置されて全体として線状の圧搾溝を構成する態様を示すが、連続した線状の圧搾部から構成されてもよい。また、点状の圧搾部がマトリクス状に配置されて、全体的に線状の圧搾溝を構成してもよい。
図1に示す例では、ドット状の複数の圧搾部91が並んだ形状を有する。各圧搾部91の平面形状は、例えば、滴状、円形状、楕円形状、多角形状、曲線状、直線状等から選択することができる。
また、「各圧搾部が近接して配置される」とは、具体的には、隣接する圧搾溝の最も近接した部分間の距離が3mm以下となるように配置されることをいう。
本体圧搾溝9は、周囲の領域と比較して圧密化されている。これにより、本体圧搾溝9は、毛細管現象によって圧密化された繊維間に体液を引込み、延在方向である縦方向Xに当該液を拡散させることで、横方向Yの液の漏れを防止する作用を有する。このように本体圧搾溝9を設けることにより防漏性を確保しつつ着用者の排泄部付近のドライ感を確保することができる。
(後方圧搾溝の構成)
図1に示すように、後方圧搾溝6は、本体Mの後方領域M3の後端部に近い領域に位置する。後方圧搾溝6は、本体圧搾溝9よりも後方に位置する。後方圧搾溝6は、本体圧搾溝9と後述する起立抑制圧搾部12の間に配置される。
後方圧搾溝6は、縦方向X及び横方向Yに延びる線状を有する。後方圧搾溝6における「線状」は、圧搾溝の全体形状が平面視において曲線状の態様に限られず、直線状の態様や、直線状と曲線状とからなる態様を含む。図1及び3に示す例では、後方圧搾溝6は、後方に凸の曲線状を有する。
後方圧搾溝6における「縦方向Xに延びる」とは、後方圧搾溝6が全体として縦方向Xと平行なベクトル成分を含む方向に延びていることを示す。
後方圧搾溝6における「横方向Yに延びる」とは、後方圧搾溝6が全体として横方向Yと平行なベクトル成分を含む方向に延びていることを示す。
図3(A)に示すように、後方圧搾溝6は、所定の平面形状を有する複数の圧搾部63が近接して配置され、全体として曲線状を有する。
図3(A)に示す例では、ドット状の複数の圧搾部63が並んだ形状を有する。各圧搾部63の平面形状は、例えば、滴状、円形状、楕円形状、多角形状、曲線状、直線状等から選択することができる。図3に示す例では、後方圧搾溝6を構成する後述する第1の溝部17と第2の溝部18が、複数の圧搾部63が近接して配置されて全体として線状の圧搾溝を構成する態様を示すが、連続した線状の圧搾部から構成されてもよい。
後方圧搾溝6は、本体圧搾溝9と全体的な形状が独立した圧搾溝である。図1に示す例では、本体圧搾溝9と後方圧搾溝6とは離間しているが、後方圧搾溝6の一方の端部が本体圧搾溝9と接続された形状であってもよい。
図3(A)に示すように、後方圧搾溝6は、一端部65と、他端部66と、を有する。後方圧搾溝6は、一端部65と他端部66が異なる位置にある、閉じていない開いた形状を有している。閉じている形状とは、一端部と他端部とが同じ位置にあり、端部がない形状である。ナプキン1において、一端部65は前方寄りに位置し、他端部66は後方寄りに位置している。
後方圧搾溝6は、一端部65及び他端部66のいずれもが縦溝部29上に位置しない。一端部65と他端部66は縦中心線CLを介して横方向Yの両側それぞれに位置し、一端部65は縦中心線CLの右側に位置し、他端部66は縦中心線CLの左側に位置する。
後方圧搾溝6は、縦中心線CLに対して非線対称形状を有する。後方圧搾溝6の最も後方側に位置する後端部64は、後方圧搾溝6において、縦方向Xにおける最後方に位置する部分である。後方圧搾溝6は、後方に凸状に構成されるため、後端部64は、凸状部の先端として構成される。
図1及び3に示す例では、後方圧搾溝6の後端部64は、縦中心線CL上に位置せず、縦中心線CLと離間して縦中心線CLよりも左側にずれて位置する。
図4に示すように、後方圧搾溝6は、吸収性コア7の後方コア部22の後端部に近い領域に設けられる。後方圧縮溝6は、全体的に、中央縦溝部29aを跨いで横方向Yに延びて位置する。後方圧搾溝6の横方向Yにおける寸法は、本体圧搾溝9の横方向Yの寸法が最も大きくなる箇所の寸法とほぼ同等である。
図3(A)に示すように、後方圧搾溝6は、一端部65側の部分である第1の部分61と、他端部66側の部分である第2の部分62と、を有する。
第1の部分61は直線状に近い緩い曲線状を有する。
第2の部分62は、他端部66に近づくにつれ、曲率半径が徐々に小さくなる渦巻状を有する。第2の部分62は、縦方向X内方に凸な曲線状、より具体的には円弧状に形成される。図3(A)に示す例では、他端部66を通る縦方向Xに平行な仮想線72を引いたときに、当該仮想線72と後方圧搾溝6とは、他端部66以外の点で、一点以上で交わる。このように、後方圧搾溝6の少なくとも一方の端部側の部分は渦巻状に構成されてよい。
図3(A)に示すように、後方圧搾溝6は、図3(B)に示す圧搾溝60の横方向Y中央部付近の破線の円16で囲まれた領域の圧搾部63が存在しない形状となっている。これにより、後方圧搾溝6は、横方向Y中央部付近に未圧搾の領域となる間欠部15を有する。
図3(A)に示すように、後方圧搾溝6は、間欠部15を間に挟んで左右それぞれに位置する線状の第1の溝部17と、線状の第2の溝部18と、から構成される。
第1の溝部17は、一端部65と、一端部65とは反対側の端部であって横方向Y内方側に位置する第1の端部75と、を有する。第1の溝部17は、一端部65から第1の端部75に向かって、主に縦方向Xに延びつつ横方向Y内方に向かって延びる、全体的に直線に近い緩い曲線状を有する。
第2の溝部18は、他端部66と、他端部66とは反対側の端部であって横方向Y内方側に位置する第2の端部76と、を有する。第2の溝部18は、他端部66側は渦巻状を有し、第2の端部76側は主に横方向Yに延びる直線状に近い緩い曲線状をする。
第1の溝部17の第1の端部75側を、第1の溝部17の曲線に沿って延長した仮想の延長線は第2の溝部18と連結する。第1の溝部17と第2の溝部18とにより全体的に1つの線状の後方圧搾溝6が構成される。当該後方圧搾溝6は、左右非線対称の形状である。
図1に示すように、ナプキン1において、後方圧搾溝6の間欠部15は、平面視で、縦中心線CL上に位置する。図4に示すように、後方圧搾溝6の間欠部15は、縦中心線CL上に位置する中央縦溝部29aに位置するように配置される。第1の端部75は、中央縦溝部29aよりも右側に位置する。第2の端部76は、中央縦溝部29aよりも左側に位置する。このように、後方圧搾溝6を構成する第1の溝部17と第2の溝部18は、平面視で、中央縦溝部29aと重なっていない。
後方圧搾溝6は圧搾されていない領域よりも剛性が高く、横方向Yに延びて形成されているので、後方圧搾溝6よりも前方で生じた皺は後方圧搾溝6よりも後方に伝播されにくい。
着用時、吸収性コア7の後方コア部22は、縦中心線CL上に位置する中央縦溝部29aを可撓軸部として臀裂に入り込むように肌側に起立しやすくなっており、ナプキン1の本体Mの後方領域M3では、着用者の左右の臀部から横方向Y外方から内方に向かう外力が加わる。これにより、ナプキン1の後端部に近い領域には縦方向に延びる皺が形成されやすい。
これに対し、本実施形態では、左右非線対称の後方圧縮溝6を設けることにより、ナプキン1の後方での縦方向に延びる皺の発生が抑制される。以下、説明する。
図3(A)に示すように、より詳細には、後方圧搾溝6は、一端部65から縦方向X外方に向かうベクトル成分及び横方向Y内方に向かうベクトル成分を含む方向へ延びる。さらに、全体的にみて、後方圧搾溝6は、中央縦溝部29aを超えて位置する後端部64に向かって延びる。そして、後方圧搾溝6は、後端部64を境に向きを変え、縦方向X内方及び横方向Y外方へ向かうベクトル成分を含む方向へ延びた後、縦方向X内方及び横方向Y内方へ延びる。さらに、縦方向X外方及び横方向Y内方へ延びた後、他端部66に向かって縦方向X外方及び横方向Y外方へ向かって延びる。このように、第2の部分62は、徐々に他端部66に向かって延びる方向を変えて、渦巻状に構成されている。
見方を変えると、後方圧搾溝6の縦中心線CLよりも左側に位置する第2の溝部18は、第2の端部76から一端部65に向かって縦方向X内方のベクトル成分を含む。後方圧搾溝6の縦中心線CLよりも右側に位置する第1の溝部17は、後端部64から他端部66に向かって縦方向X内方に向かうベクトル成分を含む。
図3(A)に示すように、後方圧搾溝6は、縦中心線CLに対して非線対称形状を有しているので、縦中心線CLを挟んだ右側に位置する第1の溝部17及び左側に位置する第2の溝部18の縦方向X内方のベクトル成分が異なる。
したがって、横方向Y両側から内方に向かって外力が付加された場合、右側に位置する第1の溝部17及び左側に位置する第2の溝部18がそれぞれ当該力を受け止めて変形起点となるが、受け止める力の縦方向X内方のベクトル成分の大きさが第1の溝部17と左側に位置する第2の溝部18とで異なることになる。
このため、図3(A)に示すように、後方圧搾溝6上に、受け止める力の縦方向X内方のベクトル成分の大きさが左右で同等となるような第1の点68をとったとき、この第1の点68は、縦中心線CL上には位置せず、縦中心線CLからずれて位置する。
後方圧搾溝6において、曲率半径が小さいほど応力が集中しやすい。本実施形態では、右側に位置する第1の溝部17の第1の部分61をほぼ直線状とし、左側に位置する第2の溝部18の第2の部分62を渦巻き状として、後方圧搾溝6を非線対称形状することにより、第1の点68の位置を縦中心線CLから左側にずらしている。
着用時、ナプキン1の後方領域で横方向Y両側から内方に向かって外力が付加された場合、後方圧搾溝6においては第1の点68に応力が集中しやすい。したがって、第1の点68を通る縦線73が後方圧搾溝6に基づく変形しやすい位置となり、折り位置になりやすい。この折り位置となりやすい縦線73と縦中心線CLとがずれて位置する結果、ナプキン1では、第1の点68から離間している中央縦溝部29aでの起立が阻害される。
従って、後方圧搾溝6を設けることにより、中央縦溝部29aによる吸収性コア7の変形により発生するナプキン1の皺が後方圧搾溝6よりも後方へ伝播されにくく、皺の発生が抑制される。
なお、後方圧搾溝6では、形状が凸から凹に変化する変曲点が複数存在しない。このため、上述したベクトルの向きが不連続的に変化することがないので、横方向Y外方から内方への外力が付加されたときに外力の緩衝作用が良好となる。したがって、変曲点が複数ある場合には変曲点を結ぶ線に沿ってナプキン1に皺が発生し易いが、そのような問題も生じにくくなる。なお、外力の緩衝作用を一層高める目的からは、後方圧搾溝6には変曲点が存在しないことが好ましい。
ここで、「形状が凸から凹に変化する変曲点」を有する線状溝の一例をあげる。円弧のような凸状の線状部が2つ連結した形状であって連結部付近で凹部を形成する線状溝における連結部が、上記の「形状が凸から凹に変化する変曲点」に対応する。このような形状の線状溝では、凸、凹、凸が並んだ形状の線状溝に沿って上述したベクトルの向きが不連続的に変化する。
また、上述したように、第1の溝部17と第2の溝部18は全体的に連なったようにみえる1つの後方圧搾溝6を構成する。第1の溝部17と第2の溝部18との間には間欠部15が位置する。中央縦溝部29aは臀裂に沿うような変形を誘導することが好ましいが、後方領域M3は着座時や就寝時に比較的強い力が加わって、低剛性部である中央縦溝部29aを起点とした皺が発生し易くなってしまう。ナプキン1のように、中央縦溝部29aを挟むように配された後方圧搾溝6に間欠部15があることで、中央縦溝部29aの変形が阻害されず、かつ、臀部後方への皺の伝播も抑えられる。
更に、間欠部15は未圧搾の領域であるため、圧搾加工されている領域よりも柔らかく肌触りの良いものとなっている。
このように、間欠部15を間に介して位置する第1の溝部17と第2の溝部18とにより構成される全体的に1つの線状のように見える後方圧搾溝6を設けることにより、肌触りがよいナプキン1とすることができるとともに、間欠部15付近での縦方向Xに延びる皺の発生が抑制され、皺を伝って液がナプキン1の後方から漏れることが抑制される。
また、本実施形態のように全長が長いタイプのナプキン1では、着用時、ナプキン1の後方領域は臀部及び臀部よりも後方に位置する仙骨等の比較的平坦な領域まで位置することになる。本実施形態では、後方圧搾溝6を設けることにより、臀裂後方における縦溝部9上での起立を抑制し、皺の発生を抑制することができるので、着用者の仙骨等の比較的平坦な領域において、ナプキン1と着用者との隙間の発生を抑制することができ、フィット性が向上する。
一方で、図5に示すような、全長が短い、いわゆる昼用のナプキン30の場合であっても、間欠部85を有する後方圧搾溝32を設けることにより、皺の発生を抑制することができるので、皺を伝うような体液の漏れが抑制されるとともに、着用感も向上する。
図5に示すナプキン30は、圧搾溝以外の基本的な構造が上記ナプキン1と同様であり、表面シートと裏面シートの間に吸収体を備えた構造を有する。ナプキン30の吸収体の一部を構成する吸収性コアは、後方部の横方向Y中央に、低剛性部としての中央縦溝部39を備える。ナプキン30は本体Mとウイング部Wとを有し、ウイング部Wは、本体Mの着用者の排泄部に対向する領域(中間領域)から横方向に突出するように構成される。中間領域よりも前方を前方領域、中間領域よりも後方を後方領域という。
ナプキン30は、圧搾溝として、線状の本体圧搾溝31と、後方圧搾溝32と、デザイン圧搾溝33を有する。本体圧搾溝31は、前方領域から中間領域を通って後方領域まで延び、環状を有する。ナプキン30において、後方圧搾溝32は、後方領域の後端部に近い領域に位置し、本体圧搾溝31よりも後方に位置する。デザイン圧搾溝33は、ナプキン30の前方領域及び後方領域にそれぞれ位置する。
後方圧搾溝32は、本体Mの後方領域の後端部付近の領域に位置する。後方圧搾溝32は、後方に向かって凸の曲線状を有し、ナプキン30を横方向Yで二等分する縦中心線CLに対して非線対称形状を有する。後方圧搾溝32は一端部83と他端部84とを有する。他端部84は、上記ナプキン1と同様に、他端部84を含む部分が、他端部84に近づくにつれ、曲率が徐々に小さくなる渦巻状を有する。
後方圧搾溝32は、横方向Y中央部付近に未圧搾の領域となる間欠部85を有する。後方圧搾溝32は、間欠部85を間に挟んで左右それぞれに位置する線状の第1の溝部81と、線状の第2の溝部82と、から構成される。ナプキン30においても、ナプキン1と同様に、第1の溝部81と第2の溝部82とにより全体的に1つの線状の後方圧搾溝32が構成される。当該後方圧搾溝32は、左右非線対称の形状である。
ナプキン1において、後方圧搾溝6は凸状の曲線状で構成されることが好ましい。後方圧搾溝6を凸状の曲線状で構成することにより、ナプキン1の後方領域が着用者の左右の臀部等から横方向Y外方から内方に向かう外力を受けた際に、後方圧搾溝6全体で外力が分散されやすく、横方向Yからの外力に対する曲げ剛性が向上する。また、後方圧搾溝6に局所的に外力が加わりにくくなるため、局所的に外力が加わった箇所から縦方向Xに沿った皺が発生することが抑制される。
上述したように、後方圧搾溝6の第2の部分62は他端部66に近いほど曲率半径が小さくなるように構成される。これにより、第2の部分62における曲げ剛性がより向上する。
後方圧搾溝6の他端部66側の第2の部分62を渦巻き状に形成することにより、第2の部分62は圧搾部が集中し圧密度が高くなり、毛管力が高く、液保持性が高い領域となる。
ここで、仮に本体溝部9において液が拡散し、後方圧搾溝6まで液が到達した場合、当該液は毛管現象によって後方圧搾溝6を伝って拡散し得る。更に、毛管力が高い第2の部分62により液は引き込まれ、保持される。したがって、液は後方圧搾溝6によってその後方に拡散されにくいため、ナプキン1の後方からの液漏れが更に抑制される。
図3(A)に示すように、間欠部15の大きさとして、第1の端部75と第2の端部76との距離aは、本体溝部9から拡散され後方圧搾溝6まで到達した液が、毛管力が高い第2の部分62により液が引き込まれやすいように、10mm以下であることが好ましい。また、肌触りの観点から、長さaは、2mm以上であることが好ましい。
後端部64は、縦中心線CL上に位置せず、横方向Yにずれていることが好ましい。
すなわち、図1に示す後方圧搾溝6は後方に凸の形状を有しており、後端部64は、後方圧搾溝6の突出形状の先端となるため、曲率が比較的小さく、ナプキン1の後方領域M3に横方向Y外方から内方に向かって外力が加わった際、適度に応力が集中しやすい箇所となる。したがって、後端部64を縦中心線CL上に設けないことにより、中央縦溝部29aでの起立が阻害され、ナプキン1の後端部に近い領域での皺の発生が抑制される。
尚、後方圧搾溝が前方に凸の形状を有する場合、当該後方圧搾溝の前端部は、縦中心線CL上に位置せず、横方向Yにずれていることが好ましい。これにより、後方圧搾溝が後方に凸の形状を有する場合と同様に、中央縦溝部29aでの起立が阻害され、ナプキン1の後端部に近い領域での皺の発生が抑制される。
尚、後端部64が縦中心線CL上に位置するように後方圧搾溝6が設けられてもよい。この場合、後方圧搾溝の後端部付近が間欠部となる。
以上のように、本体Mの後方領域M3の後端部付近の領域に、縦中心線CLに対して非線対称形状の間欠部15を有する後方圧搾溝6を設けることにより、着用時に、ナプキン1の後端部に近い領域での皺の発生が抑制され、ナプキン1の後方からの液の伝い漏れが抑制されるとともに、着用感のよいナプキン1とすることができる。
(その他の圧搾溝の構成)
なお、図1及び4に示すように、ナプキン1は、本体圧搾溝9及び後方圧搾溝6以外の圧搾溝として、中間圧搾溝10、内側圧搾溝11及び起立抑制圧搾部12等を更に有していてもよい。
起立抑制圧搾部12は、本体圧搾溝9、後方圧搾溝6、中間圧搾溝10、内側圧搾溝11といった線状の圧搾溝とは独立して形成されてもよい。
中間圧搾溝10は、中間領域M2の横方向Y中央部に配置され、縦方向Xに延びる。中間領域M2の横方向Y中央部は、中間領域M2を横方向Yに3等分した場合の中央の領域を意味する。中間圧搾溝10は、本実施形態において、吸収性コア7の高坪量部26が位置する領域上に配置される。
中間圧搾溝10は、断片的に構成され、相互に離間して複数(図示の例では4本)配置される。
中間圧搾溝10により、中間領域M2の剛性が高まり、着用者の脚等から中間領域M2に横方向Yの外力が付加された場合も、中間領域M2が横方向Yに圧縮されるような好ましくない変形を抑制することができる。
内側圧搾溝11は、本体圧搾溝9の環状構造の内側に配置される。内側圧搾溝11は、横方向Yに延び、図1に示す例では縦方向X外方に凸に構成される。内側圧搾溝11は複数配置されていてもよく、図1及び4に示す例では、前方領域M1に1本、及び後方領域M3に2本配置されている。内側圧搾溝11の凸状部は、例えば吸収性コア7の中央縦溝部29a上に配置される。このような内側圧搾溝11は、例えば、凸状部を挟んだ左右の部分がそれぞれ横方向Y両側からの力を受け止めて変形起点となり、中央縦溝部29aの上方への起立を促すことができる。
起立抑制圧搾部12は、後方圧搾溝6の後方に離れて位置する。
起立抑制圧搾部12は、中央縦溝部29a上に配置される。
吸収性コア7の中央縦溝部29aでは、着用者の左右の臀部から横方向Yの外力を受け、着用者の臀裂に向かって肌側に起立しやすくなっている。後方圧搾溝6に加えて、臀部後方の領域に対応して起立抑制圧搾部12を設けることで、当該領域の中央縦溝部29aの曲げ剛性が局所的に高められ、当該領域における起立変形が更に抑制される。
つまり、上記構成のナプキン1は、着用者の臀裂に対しては、中央縦溝部29aによって肌側に起立してフィットすることに加えて、臀裂の後方の仙骨等の位置する比較的平坦な領域に対しては、起立抑制圧搾部12及び後方圧搾溝6によって起立が抑制されてフィットする。したがって、ナプキン1では、臀裂のみならず、臀裂後方の領域でも着用者との間の隙間の発生が防止され、特に就寝姿勢における後方への液の伝い漏れを防止することができる。
このように、本実施形態においては、後方圧搾溝6よりも後方に起立抑制圧搾部12が更に設けられることにより、後方圧搾溝6が起立抑制圧搾部12と協働し、臀裂後方における縦溝部9の起立をより確実に抑制することができ、ナプキン1の後端部付近の領域に皺が形成されにくい。
[追加説明]
以上、本考案の実施形態について説明したが、本考案は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、上述の実施形態では、吸収性物品として生理用ナプキンの例を示したが、これに限定されない。本考案の吸収性物品は、例えば、尿取りパットやおりものシート、使い捨ておむつ等であってもよい。
また、上述の実施形態では、吸収性コアが低剛性部としての中央縦溝部29aを有し、吸収体が低剛性部を有する例をあげたが、吸収体が低剛性部を有さないナプキンにおいても、本考案を適用することができる。
低剛性部を有さない吸収性コアを備えた吸収体を有するナプキンであっても、着用時、ナプキンは着衣によって着用者の身体に押し当てられ、着用者の左右の臀部から横方向Y外方から内方に向かう外力が加わって、後方領域には縦方向Xに延在する皺が発生しやすい。このため、非線対称の後方圧縮溝を設けることにより、後方圧搾溝に基づくナプキンの折れ位置が縦中心線よりもずれ、上述の実施形態と同様にナプキン後方の皺の発生が抑制される。
尚、上述の実施形態のように、低剛性部を有する吸収体を備えるナプキンにおいては、低剛性部を基点とする変形による皺の発生が、低剛性部を有さない場合のナプキンよりも顕著であるため、非線対称の後方圧搾溝を設けることは有効である。
また、上述の実施形態では、後方圧搾溝が、後方に凸の曲線状を有する例をあげたが、前方に凸の曲線状を有する形態であってもよい。この形態においても、ナプキンに縦中心線CLに対して非線対称形状の後方圧搾溝を設けることにより、後方圧搾溝に基づくナプキンの折れ位置が縦中心線よりもずれることになり、ナプキン後方の皺の発生が抑制される。
また、上述の実施形態では、吸収性コアが複数の低剛性部である縦溝部及び横溝部を有する例をあげたが、吸収体4の少なくとも後方領域M3に、縦中心線CLに沿って延在する低剛性部を有する形態であってもよい。これにより、ナプキンの後方領域M3における臀裂へのフィット性が向上する。尚、当該低剛性部は、中間領域M2まで延びていても良く、さらに前方領域M1まで延びていても良い。また、当該低剛性部は、吸収性コアの縦方向X全長に亘って設けられていてもよい。
また、上述の実施形態では、低剛性部として周囲よりも坪量が低く厚みも薄い中央縦溝部29aを設ける例をあげたが、これに限定されない。例えば、低剛性部は、周囲よりも繊維密度が低い領域により構成されてもよく、坪量や密度を調整することによって周囲よりも剛性が低い低剛性部を形成してもよい。
また、上記実施形態では、後方圧搾溝6の他端部66側の第2の部分62が他端部66に近いほど曲率半径が小さくなる形状を有する例をあげたが、これに限定されない。後方圧搾溝の一端部側の第1の部分又は他端部側の第2の部分の少なくとも一方が、一端部又は他端部に近いほど曲率半径が小さくなる形状を有してもよく、非線対称形状の呼応方圧搾溝とすればよい。
1、30…生理用ナプキン(ナプキン、吸収性物品)
2…表面シート
3…裏面シート
4…吸収体
15、85…間欠部
6、32…後方圧搾溝
65、83…一端部
66、84…他端部
CL…縦中心線
M…本体

Claims (6)

  1. 表面シートと裏面シートとの間に吸収体を有する本体を備え、互いに直交する前後方向及び左右方向を有する吸収性物品であって、
    前記本体は、排泄部に対向する中間領域と、前記中間領域よりも前方に位置する前方領域と、前記中間領域よりも後方に位置する後方領域と、を備え、
    前記本体は、前記後方領域に、前記表面シートから前記吸収体にかけて圧搾加工されてなる前後方向及び左右方向に延びる線状の後方圧搾溝を有し、
    前記後方圧搾溝は一端部と他端部とを有し、前記一端部と前記他端部は、前記本体の左右方向を二等分する縦中心線を間に介して前記縦中心線の両側にそれぞれ位置し、
    前記後方圧搾溝は、前記縦中心線上に未圧搾の間欠部を有し、前記縦中心線に対して左右非対称の形状を有し、
    前記吸収体は、前記縦中心線に沿った低剛性部を有し、
    前記後方圧搾溝は、前記間欠部を介して左右にそれぞれ位置する線状の第1の溝部と線状の第2の溝部とから構成され、
    前記後方圧搾溝は、前記本体の厚み方向からみた平面視で、前記間欠部が前記低剛性部上に位置し、
    前記第1の溝部の横方向内方に位置する第1の端部と、前記第2の溝部の横方向内方に位置する第2の端部は、それぞれ、前記縦中心線の左右に位置する
    吸収性物品。
  2. 前記後方圧搾溝は、前方または後方に向かって凸の曲線状を有する
    請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記後方圧搾溝は、前記一端部側の第1の部分と前記他端部側の第2の部分とを有し、前記第1の部分又は前記第2の部分の少なくとも一方は、前記一端部又は前記他端部に近いほど曲率半径が小さくなる形状を有する
    請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記一端部又は前記他端部を通る前記前後方向に平行な仮想線を引いたときに、前記後方圧搾溝は前記一端部又は他端部以外の点で前記仮想線と交わる
    請求項3に記載の吸収性物品。
  5. 前記後方圧搾溝は後方に向かって凸の曲線状を有し、前記後方圧搾溝の最も後方側に位置する部分は前記縦中心線上に位置しない
    請求項1~4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  6. 前記本体は、前記前方領域から前記中間領域を通って前記後方領域まで延在する本体圧搾溝を更に有し、
    前記後方圧搾溝は、前記本体圧搾溝よりも後方に位置する
    請求項1~5のいずれか1項に記載の吸収性物品。
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