JP3244398U - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】着用者が激しく動いた際にも、着用者の肌との擦れを抑制できる吸収性物品を提供する。【解決手段】吸収性物品1は、液透過性の表面シート2と、吸収性コア7を有する吸収体と、裏面シートと、が積層された本体Mを備える。吸収性コアは、前方コア部10及び後方コア部12と、前方コア部及び後方コア部の間に位置し、一対の括れ領域11sによって幅狭に形成された中間コア部11と、を有する。後方コア部は、両側縁12aから内側に向かってそれぞれ形成された切り欠き又はスリットからなる、少なくとも一対の変形誘導部13を有する。吸収性物品は、本体の肌側の側部から外側へ延び、接着剤によって本体に固定された一対のサイド不織布をさらに備える。サイド不織布及び接着剤は、平面視において、括れ領域及び変形誘導部を縦方向に縦断する。【選択図】図1

Description

本考案は、生理用ナプキン等の吸収性物品に関する。
生理用ナプキン等の吸収性物品の使用時には、着用者の身体の動き等によって、着用者の肌と吸収性物品とが擦れ、着用者が不快に感じることがあった。特許文献1には、左右両側から幅方向内方へ向かう圧縮力が加わった場合のフィット性を維持する観点から、吸収性コアが中央領域において括れた形状を有する吸収性物品が記載されている。特許文献2には、吸収性物品全体にそれを捩れさせようとする力が作用した場合でも、着用者の身体への吸収性物品の追従性を高める観点から、吸収体の両側縁から横方向の内側へ延びる変形誘導部を有する吸収性物品が記載されている。
特開2019-103709号公報 特開2020-5845号公報
吸収性物品の着用者が運動等によって激しく動いた際には、吸収性物品に対し、幅方向内側へ向かう圧縮力と、捩れさせようとする力と、の双方が同時に付加され得る。このような状況においても、着用者の肌と吸収性物品との擦れをより効果的に低減できる技術が求められている。
本考案の課題は、着用者が激しく動いた際にも、着用者の肌との擦れを抑制できる吸収性物品の提供に関する。
本考案の一形態に係る吸収性物品は、液透過性の表面シートと、吸収性コアを有する吸収体と、裏面シートと、が積層された本体を備え、着用者の前後方向に対応する縦方向及び該縦方向に直交する横方向を有する。
前記吸収性コアは、
前方コア部及び後方コア部と、前記前方コア部及び前記後方コア部の間に位置し、一対の括れ領域によって前記前方コア部及び前記後方コア部の最大幅よりも幅狭に形成された中間コア部と、を有する。
前記後方コア部は、前記横方向における両側縁から前記横方向内側に向かってそれぞれ形成された切り欠き又はスリットからなる、少なくとも一対の変形誘導部を有する。
前記吸収性物品は、
前記本体の肌側の前記横方向側部から前記横方向外側へ延び、接着剤によって前記本体に固定された一対のサイド不織布をさらに備える。
前記サイド不織布及び前記接着剤は、平面視において、前記括れ領域及び前記変形誘導部を前記縦方向に縦断する。
本考案の吸収性物品によれば、着用者が激しく動いた際にも、着用者の肌との擦れを抑制することが可能である。
本考案の第1実施形態に係る吸収性物品を示す平面図である。 上記吸収性物品を示す横断面図であり、図1のII-II線で切断した断面を示す図である。 上記吸収性物品を示す横断面図であり、図1のIII-III線で切断した断面を示す図である。 上記吸収性物品の吸収性コアを示す平面図である。 上記吸収性物品の吸収体を示す平面図である。 上記吸収性物品の括れ領域又は変形誘導部を通る横断面の一部を模式的に示す図である。 上記実施形態の変形例に係る吸収性物品の吸収体を示す平面図である。 本考案の第2実施形態に係る吸収性物品を示す横断面図であり、図2と同様の位置における断面を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本考案の実施形態を説明する。
<第1実施形態>
[ナプキン(吸収性物品)の全体構成]
本考案の第1実施形態の吸収性物品1は、図1に示すように、本体Mと、一対のウイング部Wと、を備える。吸収性物品1は、生理用ナプキンとして構成され、以下、ナプキン1と称する。
ナプキン1は、着用者の前後方向に対応する縦方向Xと、着用者の左右方向に対応し縦方向Xに直交する横方向Yとを有する。さらに、ナプキン1は、縦方向X及び横方向Yの双方に直交する厚み方向Zを有する。なお、本明細書では、厚み方向Zに関しては、着用時に着用者の肌に近い側を上又は肌側、着衣に近い側を下又は非肌側という事がある。
本明細書において、「平面視」とは、厚み方向Zから見た平面視を意味する。
本明細書において、「横方向Y内側」とは、本体Mを横方向Yに2等分する縦中心線CLに近づく側を意味する。「横方向Y外側」とは、縦中心線CLから遠ざかる側を意味する。
本体Mは、縦方向Xに沿って延び、後述する粘着部6によって着用者の着衣の内面に固定される。本体Mは、後述する表面シート2、吸収体4及び裏面シート3が積層されており、着用者の経血等の排泄液(以下、「液」とも称する)を吸収する機能を有する。
ウイング部Wは、本体Mの縦方向Xにおける中央領域から横方向Y外側に突出する。当該中央領域は、着用者の排泄部と対向する排泄部対向領域に相当する。
なお、ナプキン1は、ウイング部Wを有さなくてもよい。
また、ナプキン1は、さらに、本体Mの表面シート2側から厚み方向Zに圧搾加工することによって形成された圧搾溝を備えていてもよい。
図2に示すように、ナプキン1は、吸収体4と、表面シート2と、裏面シート3と、一対のサイドシート5と、を備える。本体Mにおいて、ナプキン1は、裏面シート3、吸収体4及び表面シート2が厚み方向Zに積層された構成を有する。これらの構成は、例えば、接着剤や熱シール等による接合、及び圧搾溝によるエンボス加工等によって、適宜接合されて一体化している。
吸収体4は、縦方向Xに沿って延び、表面シート2と裏面シート3との間に配置される。吸収体4は、液を表面シート2側の面から吸収し、内部で拡散させて当該液を保持する。
吸収体4は、吸収性コア7と、コアラップシート8と、を有する。
吸収性コア7は、例えば、パルプ繊維等の親水性繊維で構成された繊維集合体で形成されてもよいし、当該繊維集合体に吸水性ポリマーを保持させた構成を有していてもよい。
コアラップシート8は、吸収性コア7を被覆し、例えば吸収性コア7の形状を保持する機能等を有する。コアラップシート8は、例えばティッシュペーパー状の薄く柔らかい紙や液透過性の不織布等で形成される。
表面シート2は、液透過性を有し、吸収体4の厚み方向Z上方に配置される。表面シート2を形成するシート材は、吸収性物品の表面シートとして適用可能なものであれば特に限定されない。なお、表面シート2と吸収体4との間には、表面シート2から吸収体4への液の透過性の向上、吸収体4に吸収された液の表面シート2への液戻りの防止等の観点から、セカンドシート(サブレイヤーシート)が配置されていてもよい。
裏面シート3は、吸収体4の厚み方向Z下方に配置される。裏面シート3は、例えばその周縁において、表面シート2及びサイドシート5と、吸収体4を介さずに熱シール等によって接合される。裏面シート3は、接着剤等によって吸収体4に接合されていてもよい。
裏面シート3は、例えば、液難透過性、水蒸気透過性及び撥水性等の機能を有するシート材で形成される。当該シート材としては、例えば熱可塑性樹脂のフィルムや、当該フィルムと不織布とのラミネート等を用いることができる。
裏面シート3の外表面には、例えば、ナプキン1を着衣に対して固定させる粘着部6が設けられている。
粘着部6は、例えば、裏面シート3に所定のパターンで粘着剤を塗工することにより形成される。粘着部6に用いられる粘着剤として、好ましくは、ゴム系、オレフィン系、エチレン酢酸ビニル(EVA)系等のホットメルト粘着剤が用いられる。
本実施形態において、粘着部6は、本体Mと、ウイング部Wとにそれぞれ設けられる。
一対のサイドシート5は、表面シート2の横方向Y外側に配置される。サイドシート5は、表面シート2よりも親水性の小さいシート材料が好ましく、例えば不織布で形成される。本実施形態において、サイドシート5は、サイド不織布9を構成する。サイド不織布9の詳細な構成については、後述する。
[吸収性コアの構成]
図4に示すように、吸収性コア7は、前方コア部10と、中間コア部11と、後方コア部12と、を有する。前方コア部10、中間コア部11及び後方コア部12は、縦方向Xに沿って並んでおり、前方コア部10及び後方コア部12の間に中間コア部11が位置する。吸収性コア7は、横方向Yにおいて左右対称な平面形状を有する。
なお、本明細書において、「幅」とは、横方向Yにおける寸法を意味する。
前方コア部10及び後方コア部12は、着用時に、着用者の排泄部の前方及び後方にそれぞれ対向し得る部分である。
図4に示す例では、前方コア部10の幅が縦方向Xに沿って一定であるが、一定でなくてもよい。なお、本明細書において、ある領域において「幅が一定」とは、当該領域の最小幅を100%としたときに、各領域内の幅の変動が20%以下に収まっていることをいう。当該変動は、15%以下が好ましく、10%以下がより好ましい。
また、後方コア部12も、縦方向Xに沿って一定の幅の領域を有するが、後述する変形誘導部13によって局所的に幅が狭い領域を有する。
前方コア部10の最大幅D1及び後方コア部12の最大幅D3は、同一でも異なっていてもよく、図4に示す例では、略同一の寸法を有する。
前方コア部10及び後方コア部12の縦方向Xの長さは同一でも異なっていてもよく、例えば後方コア部12がより長く構成される。
中間コア部11は、着用者の排泄部に対向し得る領域である。中間コア部11には、着用者の股間幅が狭くなることにより、両脚から横方向Y内側に向かう外力が付加されやすい。このような外力による吸収性コア7の圧縮変形を抑制する観点から、中間コア部11は、一対の括れ領域11sによって前方コア部10及び後方コア部12の最大幅D1,D3よりも幅狭に構成される。「中間コア部11が前方コア部10及び後方コア部12の最大幅D1,D3よりも幅狭に構成される」とは、中間コア部11全体が、最大幅D1,D3よりも狭い幅で構成されることを意味する。これにより、中間コア部11の最小幅D2は、前方コア部10及び後方コア部12の最大幅D1,D3よりも小さくなる。中間コア部11は、図4に示す例において、前後端部にテーパ形状を有するとともに、縦方向Xの中間部に最小幅D2となる領域を有する。当該中間部の幅は、例えば縦方向Xに沿って一定に構成される。
括れ領域11sは、吸収性コア7を構成するコア材が存在しない空間領域であって、中間コア部11の横方向Y外側に位置する領域である。具体的に、括れ領域11sは、前方コア部10の最も横方向Y外側に位置する部分と後方コア部12の最も横方向Y外側に位置する部分とを縦方向Xに結ぶ仮想的な直線Lと、中間コア部11の横方向Yにおける側縁と、の間の領域である。括れ領域11sには、吸収性コア7の本体は存在しないが、吸収性コア7の周縁から外方へ突出した繊維や、吸収性コア7から分離したコア材の一部が部分的に存在してもよい。
本実施形態において、括れ領域11sは、コアラップシート8によって被覆されている。図5に示すように、コアラップシート8は、例えば、吸収性コア7の表裏を被覆するように、吸収性コア7の横方向Yに巻き付けられる。この場合、コアラップシート8の横方向Yにおける幅は、縦方向Xに沿って均一に構成され得る。これにより、幅狭の中間コア部11の横方向Y外側にコアラップシート8が延出することになり、括れ領域11sがコアラップシート8の内部に配置されることになる。
一方、後方コア部12は、前方コア部10よりも縦方向Xに長く形成されやすいこと、及び、脚の前後の動きの影響を受け易いこと等から、着用者が激しい動きをした際に、捩れるような外力を受け易い。このような外力の影響を緩和する観点から、後方コア部12は、図4に示すように、横方向Yにおける両側縁12aから横方向Y内側に向かってそれぞれ形成された切り欠き又はスリットからなる、少なくとも一対の変形誘導部13を有する。
一対の変形誘導部13は、縦中心線CLを挟んで左右にそれぞれ配置される。一対の変形誘導部13は、好ましくは縦中心線CLに関して左右対称に形成されるが、左右非対称であってもよい。各変形誘導部13は、好ましくは縦中心線CLに到達しないように形成されるが、側縁12aから縦中心線CLを超えて延びていてもよい。
本明細書において、「切り欠き」とは、側縁12aにおいて吸収性コア7を構成するコア材が局所的に存在しない領域を意味する。切り欠きの形状は、特に限定されず、略三角形状、略四角形状、円の一部若しくはそれに近い形状、楕円の一部若しくはそれに近い形状、その他の形状等が挙げられる。「コア材が存在しない」とは、吸収性コア7の本体は存在しないが、吸収性コア7の周縁から外方へ突出した繊維や、吸収性コア7から分離したコア材の一部が部分的に存在する態様を含む。
本明細書において「スリット」とは、側縁12aから横方向Y内側に向かって形成され、かつ、吸収性コア7を厚み方向Zに貫通する、吸収性コア7の切れ込みを意味する。従って、スリットは実質的に幅(スリットの延びる方向と交差する方向の長さ)を有しない、線状の分断部である。
図4に示す例では、変形誘導部13は、略三角形状を有する切り欠きからなる。また、図5に示すように、変形誘導部13は、括れ領域11sと同様に、コアラップシート8によって被覆されていてもよい。
変形誘導部13は、最も横方向Y内側に位置する内端部13aを含む。図4に示す例において、内端部13aは、鋭角に屈曲した形状を有するが、これに限定されない。例えば、変形誘導部13が円又は楕円の一部若しくはそれに近い形状を有する場合には、内端部13aは、曲線状であってもよい。例えば、変形誘導部13が略四角形状の場合には、内端部13aは、縦方向Xに延びる直線状であってもよい。また、変形誘導部13がスリットの場合には、内端部13aは、切れ目の最も内側の端部となる。
対をなす変形誘導部13の内端部13aの縦方向Xにおける位置は、ほぼ一致することが好ましいが、ずれていてもよい。
「切り欠き又はスリットが横方向Yにおける両側縁12aから横方向Y内側に向かってそれぞれ形成される」とは、変形誘導部13が全体として横方向Y内側に向かって延びていることを意味し、横方向Yと平行に延びている態様に限定されない。
例えば変形誘導部13が切り欠きとして構成される場合には、切り欠きの側縁12aにおける開口端を縦方向Xに2等分する点と内端部13aとを結ぶ直線(切り欠き2等分線と称する)が、横方向Y内側かつ縦方向X前方に向かって延びていることが好ましい。この場合、横方向Yと平行な直線に対する、切り欠き2等分線の角度は、好ましくは0°より大きく、より好ましくは10°以上であり、好ましくは85°以下、より好ましくは60°以下である。
変形誘導部13がスリットとして構成される場合にも、例えば、スリットが横方向Yに平行に延びていてもよく、あるいは横方向Y内側かつ縦方向X前方に向かって延びていてもよい。
[サイド不織布及び接着剤の構成]
図2及び図3に示すように、括れ領域11s及び変形誘導部13の形成領域には、厚み方向Zに、例えば、表面シート2、コアラップシート8及び裏面シート3等のシート材が積層されている。これらのシート材の積層構造は、吸収性コア7の配置された領域よりも剛性が低くなるため、ナプキン1に付加される外力によって大きく変形し得る。そこで、括れ領域11s及び変形誘導部13の形成領域のシート材と着用者の肌との擦れを防止する観点から、ナプキン1は、以下の構成のサイド不織布9及び接着剤14を備える。
図1~3に示すように、ナプキン1は、本体Mにおける肌側の横方向Yの側部から横方向Y外側に延び、接着剤14によって本体Mに固定された一対のサイド不織布9をさらに備える。
「本体Mにおける横方向Yの側部」とは、本体Mにおいて、縦中心線CLの通る横方向Y中央に対する左右の領域を意味し、好ましくは、本体Mを横方向Yに3等分した左右の2つの領域を意味する。
接着剤14は、例えばホットメルト接着剤で構成される。ホットメルト接着剤としては、スチレン系、オレフィン系等が挙げられる。
「サイド不織布9が接着剤14によって本体Mに固定される」とは、サイド不織布9が本体Mに対して直接的又は間接的に固定されていることを意味する。図2及び図3に示す例では、サイド不織布9は、接着剤14によって表面シート2に接合されている。
図1に示すように、サイド不織布9及び接着剤14は、平面視において、括れ領域11s及び変形誘導部13を縦方向Xに縦断する。なお、図1では、接着剤14の形成領域を斜線のパターンで示している。
「サイド不織布9及び接着剤14が括れ領域11sを縦方向Xに縦断する」とは、平面視において、サイド不織布9及び接着剤14が、括れ領域11sの前方に隣接する前方コア部10から、後方に隣接する後方コア部12まで、括れ領域11sを跨ぐように縦方向Xに延びていることを意味する。
同様に、「サイド不織布9及び接着剤14が変形誘導部13を縦方向Xに縦断する」とは、平面視において、サイド不織布9及び接着剤14が、変形誘導部13の前方に隣接する吸収性コア7から、後方に隣接する吸収性コア7まで、変形誘導部13を跨ぐように縦方向Xに延びていることを意味する。
「サイド不織布9が縦方向Xに延びる」とは、サイド不織布9が前方から後方に延びていることを意味し、サイド不織布9が縦方向Xに平行に延びる態様に限定されない。図1に示す例において、サイド不織布9は、本体Mの縦方向X全長にわたって延びている。
「接着剤14が縦方向Xに延びる」とは、接着剤14が前方から後方に延びていることを意味する。すなわち、「接着剤14が縦方向Xに延びる」とは、接着剤14が縦方向Xに平行な線状に延びる態様に限定されず、縦方向Xに対して斜めに延びる態様、局所的に湾曲若しくは蛇行するような態様、スパイラル状等の塗工パターンを有する態様等も含む。
接着剤14は、縦方向Xに連続して延びている態様が好ましいが、例えば括れ領域11s及び変形誘導部13の間で途切れ部を有していてもよい。また、接着剤14は、括れ領域11s又は変形誘導部13の形成領域内においても、本考案の効果が損なわれない範囲でわずかな途切れ部を含んでいてもよい。
このように、本実施形態のナプキン1は、中間コア部11が幅狭に形成されること、後方コア部12が変形誘導部13を有すること、及び、サイド不織布9及び接着剤14が括れ領域11s及び変形誘導部13を縦方向Xに縦断すること、により、以下に説明するように、着用者の肌との擦れを防止する効果を有する。
[本実施形態の主な作用効果]
上記構成では、中間コア部11が前方コア部10及び後方コア部12の最大幅D1,D3よりも幅狭に構成されることで、着用者の脚から横方向Y内方に向かって付加される外力の影響を低減することができる。これにより、吸収性コア7が横方向Yに大きく圧縮されることによる吸収性コア7のシワやヨレが抑制され、当該シワやヨレによるナプキン1(吸収性物品)と着用者の肌との擦れが抑制される。
また、上記構成では、後方コア部12が変形誘導部13を有することで、後方コア部12の側縁12a近傍における変形の自由度が高まる。着用者の激しい動きによって吸収性コア7に捩れが生じるような外力が付加される場合、後方コア部12の側縁12aにおいて、後方が前方に比べて相対的に上方又は下方に引っ張られるような応力が生じやすい。変形誘導部13により、その前後における当該応力の伝搬が抑制され、当該応力に起因する吸収性コア7のヨレが抑制される。これにより、当該ヨレによるナプキン1(吸収性物品)と着用者の肌との擦れが抑制される。
さらに、上記構成では、サイド不織布9及び接着剤14が括れ領域11s及び変形誘導部13を縦方向Xに縦断する。これにより、吸収性コア7の横方向Y外側に位置するサイド不織布9が着用者の肌と柔らかく接触し、外力によって変形して着用者の肌に作用する抗力(接触圧)を低減できる。また、接着剤14の形成領域では、サイド不織布9と本体Mの横方向Y側部のシート材(例えば表面シート2)とが一体化し、かつ、接着剤14が固化することによって、局所的に剛性が高められる。これにより、サイド不織布9及び本体Mの横方向Y側部の過度な変形が規制され、これらのシワやヨレが抑制される。したがって、括れ領域11s及び変形誘導部13の形成領域では、サイド不織布9が柔らかく肌に当たるとともに、サイド不織布9及び本体Mの横方向Y側部のシワやヨレが抑制されることで、ナプキン1(吸収性物品)と着用者の肌との擦れが防止される。
さらに、接着剤14の剛性向上作用により、括れ領域11s及び変形誘導部13の形成領域全体が大きく変形することが抑制されるため、吸収性コア7への当該変形の影響の伝搬が抑制される。これにより、吸収性コア7のシワ及びヨレもより効果的に抑制される。
このように、上記構成により、着用者の激しい動きによって、着用者の脚による圧縮力とナプキン1(吸収性物品)に捩れを生じさせるような力が同時に加わった場合にも、吸収性コア7のシワ及びヨレに起因する着用者の肌の擦れが効果的に抑制される。さらに、本実施形態では、括れ領域11s及び変形誘導部13の形成領域のシート材におけるシワ及びヨレも抑制され、当該領域におけるナプキン1(吸収性物品)と着用者の肌との擦れも抑制される。したがって、着用者が激しい動きをした場合にも、ナプキン1(吸収性物品)と着用者の肌との擦れが効果的に防止される。
図6を参照して、括れ領域11s及び変形誘導部13の形成領域におけるサイド不織布9及び接着剤14の作用効果についてより具体的に説明する。なお、実際には、サイド不織布9及び裏面シート3が横方向Y周縁部において接合され得るが、図6ではそのような構成を省略している。また、図6では、粘着部6の図示も省略している。
図6に示すように、括れ領域11s及び変形誘導部13の形成領域及びその周囲では、横方向Y内側から外側に配置された領域a,領域b及び領域cの順に、剛性が段階的に低下するように構成される。領域aには、例えば、サイド不織布9、表面シート2、吸収性コア7、コアラップシート8及び裏面シート3が積層されている。つまり、領域aには、坪量が高く剛性が高い吸収性コア7が配置されている。領域bは、括れ領域11s又は変形誘導部13の形成領域であって、例えば、サイド不織布9、表面シート2、コアラップシート8及び裏面シート3を含むシート材の積層構造からなる。領域cは、例えば、サイド不織布9及び裏面シート3を含むシート材の積層構造からなる。領域bは、サイド不織布9を固定する接着剤14が配置されることで、領域cよりも剛性が高くなる。
括れ領域11s及び変形誘導部13の形成領域近傍に外力が付加された場合、領域cが最も変形しやすく、次に領域bが変形しやすくなる。吸収性コア7を含まない柔軟な領域c及びbを設けることで、着用者との接触圧を低下できるとともに、外力のエネルギを緩衝し、吸収性コア7のシワ及びヨレなどの好ましくない変形を抑制することができる。したがって、吸収性コア7の好ましくない変形に伴う、着用者の肌の擦れやフィット性の低下といった着用違和感を低減させることができる。
さらに、接着剤14を含む領域bを設けることで、括れ領域11s及び変形誘導部13の形成領域の柔軟性を維持しつつ、シート材が圧縮されたり折れ曲がったりすることによるシワ及びヨレなどの好ましくない変形を抑制できる。これにより、吸収性コア7の変形に起因する着用者の肌の擦れだけでなく、吸収性コア7が配置されない括れ領域11s及び変形誘導部13の形成領域における肌の擦れも抑制できる。
加えて、やや剛性の高い領域bにより、領域cにおける大きな変形の影響が領域aに伝搬することが抑制される。これにより、吸収性コア7に付加される外力の影響がより緩和される。したがって、領域bにより、吸収性コア7のシワ及びヨレがより一層効果的に抑制される。
このように、着用者が激しい動きをした場合には、領域b及びcによって吸収性コア7の応力が緩和されるとともに、サイド不織布9及び接着剤14を含む領域bによって吸収性コア7の横方向Y外側のシワ及びヨレ等が抑制される。この結果、ナプキン1と、着用者の鼠径部及びその後方の肌との擦れがより確実に抑制される。
[接着剤の構成例]
図1に示すように、接着剤14は、平面視において、前方コア部10から括れ領域11sを通って後方コア部12まで縦方向Xに延びることが好ましい。なお、接着剤14は、前方コア部10及び後方コア部12の縦方向X全長にわたって延びる態様に限定されず、これらの縦方向Xにおける少なくとも一部に延びていればよい。
上記構成では、接着剤14の形成領域において、サイド不織布9及びそれが固定されるシート材の剛性が高められる。これにより、着用者の激しい動きによって、前方コア部10から後方コア部12まで大きく捩れるような力がナプキン1(吸収性物品)に付加された場合、本体Mの横方向Y側部におけるシワやヨレが広範囲にわたって抑制される。したがって、激しい動きの際にも、当該シワやヨレによる着用者の肌の擦れがより効果的に抑制される。
また、図1に示すように、接着剤14は、平面視において、括れ領域11s及び変形誘導部13の横方向Yにおける幅の一部に配置されることが好ましい。
括れ領域11sの横方向Yにおける幅とは、前方コア部10と後方コア部12とを縦方向Xに結ぶ仮想的な直線Lと、中間コア部11の横方向Yにおける側縁との間の横方向Yにおける距離を意味する。
変形誘導部13の横方向Yにおける幅とは、変形誘導部13の前後に位置する後方コア部12の側縁12aと、変形誘導部13の内端部13aとの間の横方向Yにおける距離を意味する。
「接着剤14が、平面視において、括れ領域11s及び変形誘導部13の横方向Yにおける幅の一部に配置される」とは、接着剤14の塗工領域が、横方向Yにおいて、括れ領域11s及び変形誘導部13の全幅に広がっていないことを意味する。具体的に、接着剤14は、括れ領域11s及び変形誘導部13の幅よりも小さい幅の線状に構成されてもよい。あるいは、接着剤14は、スパイラル状等の、塗工領域の間に非塗工領域が配置されているような間欠的な塗工パターンを有していてもよい。
上記構成では、括れ領域11s及び変形誘導部13の形成領域が接着剤14の非塗工領域によって適度な柔軟性を維持することができる。これにより、接着剤14の非塗工領域によって十分に外力が緩衝されて吸収性コア7のシワ及びヨレが抑制されつつ、接着剤14の塗工領域によってシート材のシワ及びヨレなどの好ましくない変形が抑制される。したがって、これらのシワ及びヨレによる着用者の肌の擦れが効果的に抑制される。
[変形誘導部の構成例]
図1及び図4に示すように、後方コア部12は、両側縁12aから横方向Y内側に向かってそれぞれ形成された切り欠き又はスリットからなる複数対の変形誘導部13を有していることが好ましい。複数対の変形誘導部13は、縦方向Xに間隔をあけて配置される。縦方向Xに並んでいる複数の変形誘導部13は、同一の形状であっても、異なる形状であってもよい。図1及び図4に示す例では、縦方向Xに並んでいる複数の変形誘導部13が、略同一の形状の切り欠きで構成される。
上記構成では、複数対の変形誘導部13により、後方コア部12の側縁12aにおいて変形の自由度の高い領域が広くなる。これにより、中間コア部11から後方コア部12にわたって大きく捩れるような外力が付加される場合でも、当該外力に基づく側縁12aに沿った応力の伝搬がより広範囲で抑制される。したがって、当該応力に起因する後方コア部12のシワやヨレによる着用者の肌との擦れが、より効果的に抑制される。
変形誘導部13の数は、後方コア部12の縦方向Xにおける長さ及び変形性等を考慮して適宜設定される。例えば、変形誘導部13が切り欠きからなる場合、変形誘導部13の数は、好ましくは2対以上、好ましくは5対以下である。
変形誘導部13がスリットからなる場合、変形誘導部13の数は、好ましくは2対以上、より好ましくは4対以上であり、好ましくは10対以下、より好ましくは8対以下である。
[吸収性コアの構成例]
吸収性コア7は、脚からの外力による圧縮変形をより効果的に防止する観点から、さらに以下のような構成を有することが好ましい。
図4に示すように、一対の変形誘導部13間の後方コア部12の横方向Yにおける長さD4は、中間コア部11の横方向Yにおける最小幅D2よりも短いことが好ましい。
長さD4は、一対の変形誘導部13の内端部13a間の横方向Yにおける距離を意味する。また、後方コア部12が複数対の変形誘導部13を有する場合、長さD4は、複数対の変形誘導部13の内端部13a間の横方向Yにおける距離のうち、最も短い距離を意味する。
着用者の脚の動きによって股間幅が非常に狭くなった場合、中間コア部11が最もその影響を受けるが、後方コア部12にもその影響が及ぶ。この場合、変形誘導部13の形成領域に位置するシート材が変形することにより、脚による外力が緩衝され、後方コア部12自体の大きな圧縮変形が抑制される。
上記構成では、変形誘導部13間の長さD4が中間コア部11の最小幅D2よりも短いため、上記外力が変形誘導部13によって十分に緩衝される。上記外力の影響を最も受けやすい中間コア部11は、吸収性を確保するために所定以上の最小幅D2を有することが望ましい。後方コア部12における長さD4を最小幅D2よりも短くすることで、中間コア部11の吸収性を確保しつつ、括れ領域11sにおける外力の緩衝作用を変形誘導部13における外力の緩衝作用で補うことができる。これにより、股間幅が非常に狭くなった場合でも、中間コア部11から後方コア部12にわたる広い範囲での圧縮変形を抑制することができる。したがって、当該圧縮変形による吸収性コア7のシワ及びヨレが効果的に抑制され、着用者の肌の擦れがより効果的に防止される。
前方コア部10及び後方コア部12の幅D1,D3は、好ましくは60mm以上、より好ましくは70mm以上であり、そして好ましくは100mm以下、より好ましくは90mm以下である。
中間コア部11の最小幅D2は、十分な幅を有して着用者に安心感を与えるとともに、外力の緩衝作用を効果的に発揮させる観点から、好ましくは40mm以上、より好ましくは50mm以上であり、そして好ましくは75mm以下、より好ましくは70mm以下である。
後方コア部12の変形誘導部13間の長さD4は、吸収性を確保しつつ、上述の外力の緩衝作用を効果的に発揮させる観点から、好ましくは35mm以上、より好ましくは45mm以上であり、そして好ましくは65mm以下、より好ましくは60mm以下である。
また、上記変形誘導部13間の長さD4は、後方コア部12の幅D3に対して、好ましくは40%以上、より好ましくは50%以上であり、好ましくは90%以下、より好ましくは60%以下である。
[サイド不織布の構成例]
サイド不織布9は、着用者の肌と接触しやすいため、擦れを確実に防止できる構成であることが好ましい。
このような観点から、サイド不織布9は、弾性部材を含まないことが好ましい。
サイド不織布9が弾性部材を含まないことで、弾性部材の収縮力によるサイド不織布9のシワや起立を抑制できる。これにより、当該シワや起立によって生じ得る、サイド不織布9と着用者の肌との擦れを抑制することができる。
また、図2及び図3に示すように、サイド不織布9は、横方向Y内側の端部が肌側に折り返されていててもよい。これにより、例えば、接着剤14の形成領域では、サイド不織布9が、接着剤14に固定された下層と、その肌側の上層と、を含む2層構造となる。これにより、接着剤14による硬さが着用者の肌に直接伝わりにくい構成となり、より着用感を向上させることができる。
サイド不織布9を構成する不織布としては、吸収性物品に一般に使用される不織布を用いることができ、例えば、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、サーマルボンド不織布、ニードルパンチ不織布、スパンレース不織布、エアレイド不織布等の不織布;あるいはこれらの2種以上が積層された複合シート等が挙げられる。なお、該複合シートは、各シートの構成繊維どうしの絡み合い及び/又は熱融着によって各シートが一体化し、一枚のシートとなっているものが好ましい。
サイド不織布9の構成繊維としては、例えば、芯鞘型の熱接着性複合繊維が用いられる。当該熱接着性複合繊維は、例えば、鞘部がポリエチレン樹脂(PE)、芯部がポリプロピレン樹脂(PP)からなる繊維、鞘部がポリエチレン樹脂(PE)、芯部がポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)からなる繊維等である。
サイド不織布9の坪量は、好ましくは5g/m以上、より好ましくは10g/m以上であり、そして好ましくは85g/m以下、より好ましくは30g/m以下である。
[吸収性コアのその他の構成例]
図4に示すように、吸収性コア7は、縦方向Xに延びる低坪量の縦溝部15と、横方向Yに延びる低坪量の横溝部16と、をさらに有することが好ましい。吸収性コア7は、図4に示す例において、複数の縦溝部15及び複数の横溝部16を有し、これらによってブロック状に分割されている。これらの溝部において「縦方向Xに延びる」又は「横方向Yに延びる」とは、全体として縦方向X又は横方向Yに延びていればよく、少なくとも一部が湾曲又は蛇行している態様も含むものとする。
これらの溝部は、図2及び図3に示すように、例えば吸収性コア7の厚み方向Zの上面から下方に向かって形成された溝を含む。これらの溝部は、例えば周囲の領域よりも低い坪量で構成される。なお、溝部の「低坪量」とは、吸収性コア7の材料が存在する形態の他、吸収性コア7の材料が存在しない形態も含む概念である。
吸収性コア7が縦溝部15及び横溝部16を有することで、ナプキン1が身体に追従するように柔軟に変形し易くなる。これにより、吸収性コア7のシワ及びヨレがより効果的に抑制され、着用者の肌の擦れがより一層効果的に防止される。
なお、切り欠きで構成された変形誘導部13と低坪量の横溝部16とが連接し、かつ吸収性コア7の坪量が両者でほぼ同等の場合に、変形誘導部13は、側縁12a近傍において、横溝部16の縦方向Xにおける溝幅よりも縦方向Xにおける長さが長い部分と定義できる。すなわち、変形誘導部13の側縁12aにおける縦方向Xの長さ(変形誘導部13の横方向Y外縁の長さ)は、横溝部16の縦方向Xにおける溝幅よりも長くなる。また、変形誘導部13がスリットで構成される場合は、当該スリットは実質的に幅を持たない切り込みであるため、幅を有する横溝部16とは区別することができる。
図2及び図4に示すように、吸収性コア7は、中間コア部11に位置する高坪量部17をさらに有することが好ましい。なお、図4においては、高坪量部17をドットパターンで示している。高坪量部17は、他の領域よりも坪量が高く、例えば図2に示すように厚み方向Z上方に突出する。高坪量部17は、中間コア部11の少なくとも一部において縦方向Xに延在していればよい。これにより、中間コア部11の吸収性を高めるとともに、十分なフィット性を確保することができる。なお、図2の形態に代えて、高坪量部17が厚み方向Z下方に突出する形態としてもよい。
[吸収性コアの坪量の具体例]
高坪量部17の坪量は、好ましくは400g/m以上、より好ましくは500g/m以上であり、好ましくは1000g/m以下、より好ましくは900g/m以下である。
中間コア部11の高坪量部17を除いた領域の坪量は、好ましくは100g/m以上、より好ましくは200g/m以上であり、好ましくは700g/m以下、より好ましくは600g/m以下である。
前方コア部10及び後方コア部12の坪量は、好ましくは90g/m以上、より好ましくは100g/m以上であり、好ましくは500g/m以下、より好ましくは450g/m以下である。
なお、吸収性コア7が低坪量の縦溝部15及び横溝部16を有する場合には、吸収性コア7の各部の坪量は、当該溝部を除いた部分(即ち、ブロック部)における坪量のことをいう。
なお、ナプキン1(吸収性物品)の各部の坪量は、以下のように測定される。ナプキン1(吸収性物品)の測定対象領域を、フェザー社製片刃剃刀を用いて切断し、あらかじめ定めた面積となるように小片を得る。それらの小片の重量を電子天秤(A&D社製電子天秤GR-300、精度:小数点以下4桁)を用いて測定する。求めた重量を各部の小片の面積で除して小片の坪量を算出する。各部のそれぞれについて、小片5個の坪量の平均を坪量とする。
[コアラップシートの変形例]
コアラップシート8は、縦方向Xに沿って均一な幅で形成される構成に限定されない。
例えば、図7に示すように、コアラップシート8は、吸収性コア7の切り欠きからなる変形誘導部13に沿って形成された切り欠き部18を有していてもよい。これによっても、上述の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
また、図示はしないが、コアラップシート8は、中間コア部11の横方向Y側縁に沿って幅狭に形成された括れ部を有していてもよい。
<第2実施形態>
図8に示すように、本考案の第2実施形態の吸収性物品(ナプキン1A)は、第1実施形態とは異なる構成のサイド不織布9Aを備えていてもよい。
つまり、ナプキン1Aは、一対のサイド不織布9Aと、第1実施形態と同様の本体M及びウイング部Wと、を備える。ナプキン1Aにおいて、第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
図8に示すように、本実施形態において、サイド不織布9Aは、表面シート2によって構成される。つまり、本実施形態のサイド不織布9Aは、表面シート2における本体Mの肌側の横方向Y側部から横方向Y外側へ延びた部分として構成される。より具体的に、サイド不織布9Aは、表面シート2の横方向Y側縁が横方向Y内側に折り返されたループ状の部分として構成される。図8に示す例において、サイド不織布9Aの横方向Y側縁は、非肌側に折り返されて、接着剤14Aによって本体Mに固定される。サイド不織布9Aは、図8に示すように、本体Mに接合されたサイドシート5Aを介して、本体Mに間接的に固定されていてもよい。
本実施形態のナプキン1A(吸収性物品)においても、サイド不織布9A及び接着剤14Aが、平面視において、括れ領域11s及び変形誘導部13を縦方向Xに縦断する。これにより、括れ領域11s及び変形誘導部13の形成領域内に、局所的にやや剛性の高い領域を形成することができ、当該形成領域におけるシート材のシワやヨレが抑制される。したがって、当該シワやヨレに起因するサイド不織布9と着用者の肌との擦れが防止される。
これに加えて、第1実施形態と同様に、括れ領域11s及び変形誘導部13により、着用者の激しい動きによって、着用者の脚による圧縮力とナプキン1に捩れを生じさせるような力が同時に加わった場合にも、吸収性コア7のシワ及びヨレによる肌の擦れが効果的に抑制される。したがって、着用者が激しい動きをした場合にも、ナプキン1と着用者の肌との擦れが効果的に防止される。
さらに、サイド不織布9Aがループ状に構成されることにより、サイド不織布9Aが着用者の身体形状に沿うように変形し易く、着用者の肌と柔らかく接触し易い。これによりサイド不織布9Aが着用者の肌に対して与える抗力(接触圧)をより低減させ、着用者の肌との擦れをより効果的に抑制できる。
<他の実施形態>
以上、本考案の実施形態について説明したが、本考案は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、吸収体4は、吸収性コア7のみからなり、コアラップシート8を有していなくてもよい。この場合でも、吸収性物品が上述の構成の中間コア部(括れ領域)、変形誘導部、サイド不織布及び接着剤を備えることにより、上述の作用効果を得ることができる。またこの場合、吸収性コア7は、例えば、吸水性ポリマーを保持する吸収性シートを積層させて形成されたものでもよい。
また、サイド不織布は、サイドシート5及び表面シート2とは別体の不織布で構成されてもよい。
以上の実施形態では、吸収性物品として生理用ナプキンの例を示したが、これに限定されない。本考案の吸収性物品は、例えば、尿取りパットやおりものシート、使い捨ておむつ等であってもよい。
1,1A…ナプキン(吸収性物品)
2…表面シート
3…裏面シート
4…吸収体
7…吸収性コア
9,9A…サイド不織布
10…前方コア部
11…中間コア部
12…後方コア部
12a…側縁
13…変形誘導部
14,14A…接着剤

Claims (6)

  1. 液透過性の表面シートと、吸収性コアを有する吸収体と、裏面シートと、が積層された本体を備え、着用者の前後方向に対応する縦方向及び該縦方向に直交する横方向を有する吸収性物品であって、
    前記吸収性コアは、
    前方コア部及び後方コア部と、前記前方コア部及び前記後方コア部の間に位置し、一対の括れ領域によって前記前方コア部及び前記後方コア部の最大幅よりも幅狭に形成された中間コア部と、を有し、
    前記後方コア部は、前記横方向における両側縁から前記横方向内側に向かってそれぞれ形成された切り欠き又はスリットからなる、少なくとも一対の変形誘導部を有し、
    前記吸収性物品は、
    前記本体における肌側の前記横方向の側部から前記横方向の外側へ延び、接着剤によって前記本体に固定された一対のサイド不織布をさらに備え、
    前記サイド不織布及び前記接着剤は、平面視において、前記括れ領域及び前記変形誘導部を前記縦方向に縦断する
    吸収性物品。
  2. 前記接着剤は、平面視において、前記前方コア部から前記括れ領域を通って前記後方コア部まで前記縦方向に延びる
    請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記接着剤は、平面視において、前記括れ領域及び前記変形誘導部の前記横方向における幅の一部に配置される
    請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記後方コア部は、前記両側縁から前記横方向内側に向かってそれぞれ形成された切り欠き又はスリットからなる、複数対の変形誘導部を有する
    請求項1から3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  5. 前記一対の変形誘導部間の前記後方コア部の前記横方向における長さは、前記中間コア部の前記横方向における最小幅よりも短い
    請求項1から4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  6. 前記サイド不織布は、弾性部材を含まない
    請求項1から5のいずれか一項に記載の吸収性物品。
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