JP5982272B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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本発明は、使い捨て吸収パッドや生理用ナプキンを始めとする各種吸収性物品に関する。
従来、吸収性物品において、吸収性コアにおける左右の側縁に変形誘導部を設ける技術が知られている。例えば、吸収性コアの前方部及び後方部の側縁に、それぞれ一対の変形誘導部を形成するとともに、該変形誘導部の幅方向内方に溝部を形成し、かつ吸収性コアの裏面側において、側縁に隣接した位置に伸縮部材を配置した吸収性物品が提案されている(特許文献1参照)。この吸収性物品によれば、吸収性コアが船形に変形し長手方向及び幅方向に液漏れが起こり難くなるとされている。
一方、吸収性コアに切れ込みを形成し、表面側に伸縮材を配し、切れ込みの広がりと伸縮材による広がり制御とによって、吸収性コアが装着者の動作に追従し、それによって吸収性物品が装着者の身体にフィットする吸収性物品が提案されている(特許文献2参照)。
特開2008−93289号公報 特開2009−153736号公報
特許文献1に記載の吸収性物品では、変形誘導部及び伸縮部材を設けることに起因して、吸収体の前後端部における吸収面が装着者の身体から離れるような変形が生じるおそれがある。また、装着者の動きによる吸収性コアのよれや、起立した伸縮材のよる捩れに起因して、物品と装着者の身体との間に隙間が生じ、液が漏れ出てしまうおそれがある。
特許文献2に記載の吸収性物品では、物品と装着者の身体との間に隙間が形成されにくいという利点を有するものの、側方に位置する防漏機構(例えば立体防漏壁)の形成を行いにくいので、多量の液が排泄されたときの対応を行いにくい。その結果、側方への液漏れを抑制することが難しい。
したがって本発明は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る吸収性物品に関する。
本発明は、長手方向に延びる一対の側縁と幅方向延びる一対の端縁とで画成される縦長の吸収性コア、及び長手方向に延びる一対の立体防漏構造を備えた吸収性物品において、
前記吸収性コアの長手方向における前方域及び後方域に、前記側縁から幅方向内方及び長手方向内方に向かって入り込んだ一対の変形誘導部をそれぞれ設けるとともに、
前記立体防漏構造は、長手方向に延びる基端部及び自由端部を有し、かつ該基端部が肌対向面における前記吸収性コア上にあり、
前記立体防漏構造における長手方向の前後端部域において該立体防漏構造の自由端部を固定する位置が、前記端縁と前記変形誘導部の間であって、かつ前記側縁と該変形誘導部の幅方向の内方端との間にある、吸収性物品を提供するものである。
本発明の吸収性物品によれば、吸収性コアに変形誘導部とそこに近接する立体防漏構造を設けることで、変形誘導部が長手方向に収縮し、該吸収性コアが、該吸収性コアの前後の変形誘導部間で立体に変形する。更に立体防漏構造の基端部が吸収性コア上に位置しているので自由端部が首尾よく起立する。それによって吸収性コアが着用者の身体にフィットしつつ、液漏れが起こりにくくなる。
図1は、本発明の吸収性物品の一実施形態としての失禁パッドを示す斜視図である。 図2は、図1に示す失禁パッドの装着状態における股下部での幅方向断面図である。 図3は、図1に示す失禁パッドにおける吸収性コアの平面図である。 図4は、図3に示す吸収性コアにおける第1の変形誘導部を拡大して示す平面図である。 図5は、図1に示す失禁パッドを表面シート側から見た平面図である。 図6(a)は、図1に示す失禁パッドにおける吸収性コアが立体変形した状態を示す斜視図であり、図6(b)は、図6(a)におけるb−b線断面図であり、図6(c)は、図6(a)におけるc−c線断面図である。 図7(a)は、従来の吸収性物品の吸収性コアに設けられていた切り欠きからなる変形誘導部の形状を示す平面図であり、図7(b)は、図4に示す変形誘導部における剛性の低い領域を示す平面図である。 図8(a)及び(b)は、吸収性コアにおける第1の変形誘導部の別の実施形態を拡大して示す平面図である。 図9(a)及び(b)は、吸収性コアの別の実施形態を示す平面図である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には、本発明の吸収性物品の一実施形態としての失禁パッドの斜視図が示されている。図2は、図1に示す失禁パッドの装着状態における股下部での幅方向断面図である。なお、本明細書において、「上面」とは、失禁パッドの構成部材の表裏面のうち、着用時に装着者の肌側に対向する面である。「下面」とは、着用時に装着者の肌側とは反対側を向く面である。
本実施形態の失禁パッド1は、図1及び図2に示すとおり、液透過性の表面シート2、液不透過性又は液難透過性の裏面シート3及び両シート2,3間に介在配置された液保持性の吸収性コア4を有する実質的に縦長のものである。吸収性コア4は、その上面、下面及び側面が、液透過性のコアラップシート5によって被覆されている。更にパッド1は、表面シート2側において、吸収性コア4の長手方向沿う両側部の位置に一対の立体防漏構造8を備えている。
吸収性コア4は、図3に示すとおり長手方向Yに延びる一対の側縁S1,S2と、幅方向Xに延びる一対の端縁、すなわち前端縁T1及び後端縁T2とで画成される縦長の矩形をしている。尤も、吸収性コア4は完全な矩形であることは必要とされず、例えば両側縁S1,S2は、吸収性コア4の幅方向内方に向かって凹状となる曲線であってもよい。あるいは、両側縁S1,S2は、吸収性コア4の幅方向外方に向かって凸状となる曲線であってもよい。以下の説明においては、装着者が装着したときに股下に対応する部分、又は、股下の前方に位置する排尿ポイント付近の領域を中央域Cと呼び、中央域Cから長手方向Yの前端縁T1及び後端縁T2に向けて延びる領域を前方域A及び後方域Bと呼ぶこととする。例えば、失禁パッド1が、吸収性コア4の長手方向の中央が装着者の股下に対向する形状を有する場合には、吸収性コア4を長手方向Yに三等分した中央の領域を中央域Cと定義する。また中央域Cに隣接する残り1/3ずつの領域を、それぞれ前方域A及び後方域Bとする。
吸収性コア4は、一般には高吸収性ポリマーの粒子及びパルプ等の親水性繊維材料などの吸収材料の混合積繊体から構成される。吸収性コア4を被覆するコアラップシート5としては、例えばティッシュペーパや親水性を有する不織布が用いられる。
吸収性コア4と同様に、表面シート2及び裏面シート3もそれぞれ矩形状である。表面シート2及び裏面シート3としては、それぞれ従来この種のパッドに用いられているものと同様のものを用いることができる。例えば、表面シート2としては親水性を有する不織布や、多数の開孔を形成した親水性を有するフィルム等を用いることができる。裏面シート3としては熱可塑性フィルムを用いることができる。このフィルムは透湿性を有していていもよい。また裏面シート3として、液難透過性の不織布、例えばスパンボンド−メルトブローン−スパンボンド(SMS)不織布を用いることもできる。
図3に示すとおり、吸収性コア4の前方域Aには、該前方域Aおける両側縁S1,S2から幅方向Xの内方及び長手方向Yの内方に向かって入り込んだ一対の第1の変形誘導部N1,N1が設けられている。第1の変形誘導部N1,N1は、吸収性コア4の前端縁T1から所定距離をおいた位置に設けられている。更に吸収性コア4の後方域Bには、該後方域Bおける両側縁S1,S2から幅方向Xの内方及び長手方向Yの内方に向かって入り込んだ一対の第2の変形誘導部N2,N2が設けられている。第2の変形誘導部N2,N2は、吸収性コア4の後端縁T2から所定距離をおいた位置に設けられている。一対の第1の変形誘導部N1,N1は、吸収性コア4の長手方向Yに関して同位置に設けられている。また一対の第1の変形誘導部N1,N1は同形の変形V字形をしており、吸収性コア4の構成材料の非連続領域を形成している。第1の変形誘導部N1には、吸収性コア4の構成材料は存在していないか、あるいは存在していたとしてもその量は僅かである。換言すれば、第1の変形誘導部N1は、吸収性コア4に形成された切り欠きからなる。これらのことはすべて、第2の変形誘導部N2についても同様にあてはまる。吸収性コア4の長手方向に関し、第1の変形誘導部N1と第2の変形誘導部N2との間の位置は、中央域Cが占めており、該位置は着用者の股間の位置にほぼ対応している。
更に吸収性コア4は、長手方向Yに沿う両側部に、一対の長手方向変形誘導部6を有している。一対の長手方向変形誘導部6は同じ長さで、かつ同じ幅を有しており、吸収性コア4の縦中心線(図示せず)に関して左右対称になっている。長手方向変形誘導部6は、長手方向Yに沿って平行に延びており、かつ上述の変形誘導部N1,N2よりも幅方向Xの内方の位置に設けられている。各長手方向変形誘導部6の一端と他端とは、長手方向Yの同位置にある。長手方向変形誘導部6は、第1の変形誘導部N1と第2の変形誘導部N2との間に位置しており、主として中央域Cに存在している。先に述べた第1及び第2の変形誘導部N1,N2と同様に、長手方向変形誘導部6も吸収性コア4の構成材料の非連続領域を形成している。長手方向変形誘導部6には、吸収性コア4の構成材料は存在しておらず、吸収性コア4の厚み方向を貫く開口となっている。尤も、長手方向変形誘導部6は開口から構成されていることに制限されず、例えば吸収性コア4の他の部位よりも低坪量とすることで長手方向変形誘導部6を形成することもできる。あるいは、吸収性コア4の他の部位よりも強く圧密化して厚みを薄くすることで長手方向変形誘導部6を形成することもできる。
長手方向変形誘導部6の長さ及び幅は、パッド1の具体的な用途に応じて適宜決定すればよいところ、該幅が5mm以上で、かつ長さが吸収性コア4の長さの2/3以上である場合には、長手方向変形誘導部6を被うように吸収性コア4の下面側に、不織布などからなる液拡散用の層を積層することが好ましい。これによって、長手方向変形誘導部6の中を前後方向に向けて流れる液を、吸収性コア4中に取り込むことが容易になり、吸収性コア4の吸収能を全体的に有効に用いることができる。
図4には、先に述べた第1の変形誘導部N1の拡大図が示されている。なお図示していないが、第2変形誘導部N2についても、第1の変形誘導部N1と同様の構成となっている。先に述べたとおり、第1の変形誘導部N1は吸収性コア4に形成された切り欠きからなる。この切り欠きは、端縁T1に近い側に位置する第1の切り欠き縁部C1と、端縁T1から遠い側に位置する第2の切り欠き縁部C2とを含む縁部によって画定されている。第1の切り欠き縁部C1は、側縁S2上に位置する一端部P1と、一端部P1よりも幅方向Xの内方に位置する他端部P1’とを結ぶ直線になっている。第2の切り欠き縁部C2は、側縁S2上に位置する一端部P2と、一端部P2よりも幅方向Xの内方に位置する他端部P2’とを結ぶ直線になっている。
第1の切り欠き縁部C1は、第2の切り欠き縁部C2よりもその長さが長くなっている。第1の切り欠き縁部C1及び第2の切り欠き縁部C2は、側縁S2から幅方向Xの内方に向かうに連れて漸次近接するように延びている。また、第1の切り欠き縁部C1と幅方向Xとのなす角度θ1は、第2の切り欠き縁部C2と幅方向Xとのなす角度θ2よりも大きくなっている。つまり第1の切り欠き縁部C1の方が第2の切り欠き縁部C2よりも、長手方向Y及び幅方向Xの中心方向へ向けての傾きの程度が大きくなっている。これらの結果、第1の変形誘導部N1は、側縁S1から幅方向Xの内方に向かうに連れて漸次幅が狭くなっており、概略して楔形をなしている。
第1の変形誘導部N1は、第1の切り欠き縁部C1及び第2の切り欠き縁部C2に加えて、第3の切り欠き縁部C3も有している。第3の切り欠き縁部C3は、端部P1’と端部P2’とを結ぶ直線となっている。第3の切り欠き縁部C3は、吸収性コア4の側縁S1,S2に対して傾斜している。このように第1の変形誘導部N1は、第1ないし第3の切り欠き縁部C1−C3によって画定されている。
上述した3つの切り欠き縁部C1−C3によって画定される第1の変形誘導部N1においては、幅方向Xの内方寄りの位置に、2箇所の内方端、すなわち端部P2’上に位置する第1の内方端Q1と、端部P1’上に位置する第2の内方端Q2とを有する。第1の内方端Q1は、第2の内方端Q2に対して、幅方向Xの外方に位置しているとともに、長手方向Yの内方に位置している。本明細書において内方端とは、第1及び第2の変形誘導部の内方寄りの奥まった領域において、該変形誘導部を画定する切り欠き縁部の延びる向きが変化する位置のことをいう。
図4に示すとおり、第1の切り欠き縁部の端部P1を通り、かつ幅方向Xに延びる直線をL1とし、第2の切り欠き縁部の端部P2を通り、かつ幅方向Xに延びる直線をL2としたとき、先に述べた第1の内方端Q1は、L1とL2で画定される領域Rの外に位置している。具体的には、第1の内方端Q1は、L2よりも長手方向Yの内方寄りに位置している。一方、第2の内方端Q2は、領域R内に位置している。
図2に戻ると、同図に示すとおり、表面シート2は吸収性コア4の上面を被覆している。更に表面シート2は、吸収性コア4の左右の側縁S1,S2から幅方向Xの外方へ延出している。一方、裏面シート3は吸収性コア4の下面を被覆している。裏面シート3も、吸収性コア4の左右の側縁S1,S2から幅方向Xの外方へ延出している。吸収性コア4の側縁S1,S2から幅方向Xの外方へ延出している表面シート2及び裏面シート3は、それらの対向面が接合されてサイドフラップ7を形成している。
立体防漏構造8は、長手方向Yに延びる縦長の一枚の立体防漏構造形成用シート9から構成されている。立体防漏構造形成用シート9は、長手方向Yに沿って延びる一方の側縁が、サイドフラップ7の側縁の位置と一致するように、パッド1の長手方向Yに沿う両側部に配置されている。立体防漏構造形成用シート9は、サイドフラップ7の側縁の位置から幅方向Xの内方に向けて、表面シート2と重なり合うように配置される。そして立体防漏構造形成用シート9は、吸収性コア4上にある基端部8aの位置において、上方、すなわち着用者の身体に向けて立ち上がっている。立ち上がった立体防漏構造形成用シート9は、自由端部8bの位置において折り返され、折り返された部分は基端部8aの位置まで戻り、更に幅方向Xの外方に向けて、立体防漏構造形成用シート9の下面側に入り込んでいる。このようにして、長手方向Yに延びる基端部8aと、同じく長手方向Yに延びる自由端部8bとの間で画成される立体防漏構造8が形成される。立体防漏構造8は、パッド1の長手方向Yの少なくとも中央域に存在している。更に立体防漏構造8は、長手方向Yの中央域から、吸収性コア4の前端縁T1及び後端縁T2に向けてそれぞれ延びている。立体防漏構造8における自由端部8bの位置には、立体防漏構造形成用シート9が折り返されて二重になった部分の内部に、該自由端部8bの延びる方向と同方向に延びる弾性部材8cが、伸長状態で接合固定されている。立体防漏構造8がこのような構造を有していることで、該立体防漏構造8における基端部8aは、パッド1の肌対向面における吸収性コア4上に位置している。基端部8aが吸収性コア4上に位置していると、パッド1の装着状態において、立体防漏構造8の自由端部が首尾よく起立するようになるので好ましい。
図5には、失禁パッド1を、その表面シート2側から見た平面図が示されている。上述した立体防漏構造8を形成するシート9は、図5中、ハッチングで示す領域において表面シート2と接合されている。詳細には、長手方向Yの中央域Cにおいては、立体防漏構造形成用シート9は、基端部8aと、サイドフラップ7の側縁との間の領域において表面シート2と接合されている。長手方向の前方域A及び後方域Bにおいては、立体防漏構造形成用シート9は、基端部8aと、サイドフラップ7の側縁との間の領域において表面シート2と接合されていることに加えて、自由端部8bと、サイドフラップ7の側縁との間の領域においても接合されている。そして、立体防漏構造8における長手方向Yの前後端部において、立体防漏構造8の自由端部8bを固定する位置Jが、吸収性コア4の端縁T1,T2と変形誘導部N1,N2の間であって、かつ吸収性コア4の側縁S1,S2と変形誘導部N1,N2の幅方向Xの内方端Q1,Q2のうち、一層幅方向内方寄りに位置する第2の内方端Q2との間にある。特に、自由端部8bを固定する位置Jは、吸収性コア4の端縁T1,T2と変形誘導部N1,N2の間のうち、中央位置H(図5参照)よりも変形誘導部N1,N2寄りであることが好ましい。このような位置において自由端部8bを固定することで、弾性部材8cの収縮に起因する変形誘導部N1,N2の縮みが起こり易くなり、立体防漏構造8の基端部8aと自由端部8bと間に位置する立体防漏構造形成用シート9による歪みの緩和効果を得られやすい。この観点から、自由端部8bを固定する位置Jと変形誘導部N1,N2の間隔F(図5参照)は10mm以上であることが好ましく、15mm以上であることが更に好ましく、20mm以上であることが一層好ましい。また間隔Fは50mm以下であることが好ましく、40mm以下であることが更に好ましく、30mm以下であることが一層好ましい。例えば間隔Fは、10mm以上50mm以下であることが好ましく、15mm以上40mm以下であることが更に好ましく、20mm以上30mm以下であることが一層好ましい。
以上の構成を有する本実施形態の失禁パッド1においては、該パッド1を平面に引き伸ばした状態において、自由端部8bが第1及び第2の変形誘導部N1,N2上を跨ぐことになる。また、引き伸ばした状態を解除して自然状態にしたときも、自由端部8bが第1及び第2の変形誘導部N1,N2上を跨ぐ。このことに起因して、自由端部8bの近傍の位置に配置された弾性部材8aが収縮する影響を吸収性コア4が受けて、第1及び第2の変形誘導部N1,N2の各々において縮みが起こる。この縮みに加えて、長手方向変形誘導部6(図3参照)の位置が折り曲げの可撓軸として作用して、パッド1の装着状態においては、吸収性コア4が図6に示すとおり立体的に変形する。立体的に変形した吸収性コア4においては、後述する理由によって、その中央域Cに、皺等が生じにくくなっているので、側方からの液漏れが起こりにくくなっているとともに、該中央域Cが着用者の股下部にフィットしやすくなる。特に、変形誘導部N1,N2の幅方向Xの内方端Q1,Q2のうちの少なくとも内方端Q1が、上述した領域Rの外であって、かつL2よりも長手方向の内方に位置していると、吸収性コア4の立体変形の際に前方域A及び後方域Bが変形しにくくなり、吸収性コア4の立体変形後であっても、該前方域A及び後方域Bは変形前の平坦な形状が維持されている。これらの結果、本実施形態のパッド1によれば液漏れが一層起こり難くなる。なお図6においては、吸収性コア4が立体的に変形した状態を理解しやすくする目的で、該吸収性コア4の厚みは実際よりも薄く描かれている。
ところで従来の吸収性物品では、携帯性等の観点から、該吸収性物品の幅方向に延びる折曲線に沿って該吸収性物品を折り畳むことが行われている。このような折り畳みを行う吸収性物品において、吸収性コアに吸収材料が存在しない切り込み等が設けられていると、その位置において折り曲げの可撓軸が形成されやすくなる。そのことに起因して、表面シート等に幅方向に延びる多数の折皺が生じ、この折皺に案内されて液が側方に流れて、液漏れが起こり易くなっていた。特に図7(a)に示す従来知られていた切り込みは、V字の先端を通る幅方向の部位Vの剛性が急激に低くなるので、該部位Vに可撓軸が形成されやすく、厚みのある吸収性物品に多くの皺が発生する要因となっていた。これに対して本実施形態の変形誘導部N1,N2を採用すると、図7(b)に示すとおり、最小の曲げ剛性を有する部分が1箇所とはならず、長手方向Yに沿って所定幅を持った範囲Gで存在しているので、折り曲げの可撓軸が該範囲G内に幅をもって形成される。これらのことに起因して、皺の発生が抑制される。その結果、液が側方へ流れて液漏れが起こることを抑えることができる。
以上の有利な効果を一層高める観点から、各変形誘導部N1,N2における内方端Q1,Q2のうち、幅方向Xの最も内方に位置する第2の内方端Q2と、側縁S1,S2との距離W(図4参照)は、吸収性コア4の幅の10%以上であることが好ましく、15%以上であることが更に好ましい。また、距離Wは、吸収性コア4の幅の30%以下であることが好ましく、25%以下であることが更に好ましい。例えば、距離Wは、吸収性コア4の幅の10%以上30%以下であることが好ましく、15%以上25%以下であることが更に好ましい。第2の内方端Q2の位置をこのように設定することで、弾性部材8cの収縮の影響を受けやすくなって、吸収性コア4における中央域Cの側部、すなわち長手方向変形誘導部6よりも幅方向Xの外方に位置する部位を首尾よく立ち上げることができる。
同様の観点から、立体防漏構造8における基端部8aと自由端部8bとの距離D(図5参照)は、各変形誘導部N1,N2における内方端Q1,Q2のうち、幅方向Xの最も内方に位置する第2の内方端Q2と側縁との距離Wに対して、0.3倍以上であることが好ましく、0.4倍以上であることが更に好ましく、0.5倍以上であることが一層好ましい。また距離Dは、距離Wに対して1.0倍以下であることが好ましく、0.9倍以下であることが更に好ましく、0.8倍以下であることが一層好ましい。例えば、距離Dは、距離Wに対して0.3倍以上1.0倍以下であることが好ましく、0.4倍以上0.9倍以下であることが更に好ましく、0.5倍以上0.8倍以下であることが一層好ましい。
更に同様の観点から、立体防漏構造8における基端部8aは、吸収性コア4の側縁S1,S2からの距離D’(図5参照)が、上述の距離Wの0倍以上であることが好ましく、0.1倍以上であることが更に好ましく、0.2倍以上であることが一層好ましい。また距離D’は、距離Wに対して0.7倍以下であることが好ましく、0.6倍以下であることが更に好ましく、0.5倍以下であることが一層好ましい。例えば、距離D’は、距離Wに対して0倍以上0.7倍以下であることが好ましく、0.1倍以上0.6倍以下であることが更に好ましく、0.2倍以上0.5倍以下であることが一層好ましい。なお、自由端部8bは、基端部8aの位置によらず、変形誘導部N1,N2よりも幅方向Xの内方に位置していない。
各変形誘導部N1,N2においては、端部P1と端部P2との長手方向Yについての距離K1(図4参照)は、5mm以上であることが好ましく、10mm以上であることが更に好ましい。また距離K1は、30mm以下であることが好ましく、20mm以下であることが更に好ましい。例えば距離K1は、5mm以上30mm以下であることが好ましく、10mm以上20mm以下であることが更に好ましい。
また各変形誘導部N1,N2においては、端部P1’と端部P2’との長手方向Yについての距離(端部P1’と端部P2’の間の直線距離ではない)K2(図4参照)は、上述した距離K1よりも短いことが好ましい。また、距離K2は、距離K1よりも短いことを条件として、0mm以上であることが好ましく、5mm以上であることが更に好ましい。また距離K2は、25mm以下であることが好ましく、15mm以下であることが更に好ましい。例えば距離K2は、0mm以上25mm以下であることが好ましく、5mm以上15mm以下であることが更に好ましい。
また、長手方向Yに沿う同じ側に位置する第1の変形誘導部N1と第2の変形誘導部N2との長手方向Yについての距離M(図3参照)は、各変形誘導部N1,N2における端部P1間の距離で表して、50mm以上であることが好ましく、60mm以上であることが更に好ましい。また距離Mは、150mm以下であることが好ましく、120mm以下であることが更に好ましく、100mm以下であることが一層好ましい。
吸収性コア4は、パッド1の具体的な用途に応じて坪量を適切に設定することができる。一般的にいって、吸収性コア4の坪量は、150g/m2以上であることが好ましく、300g/m2以上であることが更に好ましく、400g/m2以上であることが一層好ましい。また、吸収性コア4の坪量は、900g/m2以下であることが好ましく、700g/m2以下であることが更に好ましく、600g/m2以下であることが一層好ましい。例えば吸収性コア4の坪量は、150g/m2以上900g/m2以下であることが好ましく、300g/m2以上700g/m2以下であることが更に好ましく、400g/m2以上600g/m2以下であることが一層好ましい。吸収コア4は、高吸収ポリマーを含んでいることが好ましく、その比は(パルプ/ポリマー)1/3以上4/1以下が好ましい。
図8(a)及び(b)には、第1の変形誘導部N1の別の実施形態が示されている。なお図示していないが、第2の変形誘導部N2に関しても、これらの実施形態が適用される。図8(a)に示す実施形態は、第3の切り欠き縁部C3が、先に述べた実施形態と相違している。詳細には、先に述べた実施形態においては、図4に示すとおり、第3の切り欠き縁部C3が側縁S1,S2に対して傾斜していたのに対して、本実施形態で採用している第3の切り欠き縁部C3は、側縁S1,S2に対して平行になっている。したがって、幅方向Xに関し、端部P1’と端部P2’の位置は同じになっている。本実施形態の変形誘導部N1を採用することは、折り曲げの可撓軸のできやすさが範囲G内で均一な点から有利である。
図8(b)に示す実施形態では、第1の切り欠き縁部C1における幅方向Xの内方に位置する端部と、第2の切り欠き縁部C2における幅方向Xの内方に位置する端部との位置が一致している。したがって本実施形態では、これまでの実施形態と異なり、第3の切り欠き縁部C3は存在しておらず、変形誘導部N1は三角形の形状をしている。第1の切り欠き縁部C1と第2の切り欠き縁部C2との交点であるPは、変形誘導部N1に1箇所のみ存在する内方端Qでもある。内方端Qは、直線L1と直線L2との間の領域Rの外に位置している。具体的には、直線L2よりも長手方向Yの内方に位置している。第1の切り欠き縁部C1及び第2の切り欠き縁部C2はいずれも、幅方向Xに対していずれも傾斜している。本実施形態の変形誘導部N1も、これまで説明してきた変形誘導部と同様に、吸収性コア4を折り曲げるときの剛性が低い部位が1箇所ではなく、該部位が長手方向Yに沿って幅を有しているので、折り曲げに起因して生じる皺を抑制する効果を有している。
なお、図8(a)及び(b)に示す実施形態において、特に説明しなかった点については、図4に示す実施形態について詳述した説明が適宜適用される。
図9(a)及び(b)には、吸収性コア4の別の実施形態が示されている。図9(a)に示す吸収性コア4は、概略して矩形の形状をしているが、矩形の四隅が丸みを帯びている点が、図3に示す実施形態の吸収性コア4と相違している。また、本実施形態の吸収性コア4は、それに形成されている各変形誘導部N1,N2が、内方端Qを1箇所のみ有するものである点でも図2に示す実施形態の吸収性コア4と相違している。更に本実施形態の吸収性コア4は、長手方向変形誘導部が形成されていない点でも図2に示す実施形態の吸収性コア4と相違している。本実施形態の吸収性コア4は、内方端Qが1箇所であるので、吸収体の変形による歪みが生じにくい点から有利である。
図9(b)に示す吸収性コア4は、その輪郭は図9(a)に示すものと同様であり、矩形の四隅が丸みを帯びている。また本実施形態においては、図3に示す実施形態の吸収性コア4と比較して、各変形誘導部N1,N2がいずれも、前端縁T1寄りに偏倚して形成されている。その結果、第1の変形誘導部N1よりも前端縁T1寄りの面積は、第2の変形誘導部N2よりも後端縁T2寄りの面積よりも小さくなっている。本実施形態の吸収性コア4は、排尿ポイントを中心に側部の吸収体が立ち上がる点から有利である。
なお、図9(a)及び(b)に示す実施形態において、特に説明しなかった点については、図3及び図4に示す実施形態について詳述した説明が適宜適用される。
また、以上の各実施形態は、本発明の効果を損なわない範囲において適宜組み合わせることができる。
本発明の吸収性物品は、先に述べたとおり例えば失禁パッドとして用いることができる。また、これ以外の吸収性物品、例えば使い捨ておむつの内側に配置されて用いられる補助パッド、ファスニングテープによる締結手段を備えた展開型の使い捨てパッド、及び生理用ナプキン等としても用いることができる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば前記実施形態においては、吸収性コア4に形成されている第1の変形誘導部N1の形状と、第2の変形誘導部N2の形状とは同じであるが、これに代えて、第1の変形誘導部N1の形状を第2の変形誘導部N2の形状と異ならせてもよい。
また、図4及び図8(a)に示す変形誘導部N1においては、2箇所の内方端Q1,Q2のうち、一方の内方端である第1の内方端Q1が直線L1と直線L2とで画定される領域Rの外に位置しており、他方の内方端である第2の内方端Q2が領域R内に位置していたが、これに代えて、2つの内方端Q1,Q2を領域Rの外に位置させてもよい。例えば2つの内方端Q1,Q2を、直線L2よりも長手方向Yの内方に位置させてもよい。
また、前記の各実施形態においては、各変形誘導部N1,N2を画定する各切り欠き縁部C1−C3がいずれも直線であったが、これに代えてこれらの切り欠き縁部C1−C3の少なくとも一つを曲線となしてもよい。
上述した実施形態に関し、本発明は更に以下の吸収性物品を開示する。
<1>
長手方向に延びる一対の側縁と幅方向延びる一対の端縁とで画成される縦長の吸収性コア、及び長手方向に延びる一対の立体防漏構造を備えた吸収性物品において、
前記吸収性コアの長手方向における前方域及び後方域に、前記側縁から幅方向内方及び長手方向内方に向かって入り込んだ一対の変形誘導部をそれぞれ設けるとともに、
前記立体防漏構造は、長手方向に延びる基端部及び自由端部を有し、かつ該基端部が肌対向面における前記吸収性コア上にあり、
前記立体防漏構造における長手方向の前後端部域において該立体防漏構造の自由端部を固定する位置が、前記端縁と前記変形誘導部の間であって、かつ前記側縁と該変形誘導部の幅方向の内方端との間にある、吸収性物品。
<2>
前記吸収性コアの側縁から幅方向の外方へ延出しているサイドフラップを有し、
前記立体防漏構造は、長手方向に延びる縦長の立体防漏構造形成用シートから構成されており、
長手方向の前記前方域及び前記後方域においては、前記立体防漏構造形成用シートは、自由端部と、前記サイドフラップの側縁との間の領域において接合されている前記<1>に記載の吸収性物品。
<3>
前記自由端部を固定する位置と前記変形誘導部の間隔Fとしたとき、10mm以上であることが好ましく、15mm以上であることが更に好ましく、20mm以上であることが一層好ましい前記<1>又は<2>に記載の吸収性物品。
<4>
前記自由端部を固定する位置と前記変形誘導部の間隔をFとしたとき、該間隔Fは50mm以下であることが好ましく、40mm以下であることが更に好ましく、30mm以下であることが一層好ましい前記<1>ないし<3>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<5>
前記吸収性物品を平面に引き伸ばした状態において、前記自由端部が第1及び第2の変形誘導部上を跨ぎ、
引き伸ばした状態を解除して自然状態にしたときも、前記自由端部が第1及び第2の変形誘導部上を跨ぐ前記<1>ないし<4>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<6>
前記変形誘導部が、前記吸収性コアに形成された切り欠きからなり、
前記切り欠きは、前記端縁に近い側に位置する第1の切り欠き縁部と、前記端縁から遠い側に位置する第2の切り欠き縁部とを含む縁部によって画定されており、
前記側縁上に位置する第1の切り欠き縁部の端部P1を通り、かつ幅方向に延びる直線をL1とし、前記側縁上に位置する第2の切り欠き縁部の端部P2を通り、かつ幅方向に延びる直線をL2としたとき、L1とL2で画定される領域外に、前記変形誘導部の幅方向の内方端が位置している、前記<1>ないし<5>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<7>
前記変形誘導部が、前記吸収性コアに形成された切り欠きからなり、
前記切り欠きは、前記端縁に近い側に位置する第1の切り欠き縁部と、前記端縁から遠い側に位置する第2の切り欠き縁部とを含む縁部によって画定されており、
第1及び第2の切り欠き縁部がいずれも直線からなり、第1の切り欠き縁部の方が第2の切り欠き縁部よりも長くなっている前記<1>ないし<6>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<8>
前記変形誘導部が、前記吸収性コアに形成された切り欠きからなり、
前記切り欠きは、前記端縁に近い側に位置する第1の切り欠き縁部と、前記端縁から遠い側に位置する第2の切り欠き縁部とを含む縁部によって画定されており、
第1の切り欠き縁部及び第2の切り欠き縁部は、前記側縁から幅方向の内方に向かうに連れて漸次近接するように延びている前記<1>ないし<7>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<9>
前記変形誘導部が、前記吸収性コアに形成された切り欠きからなり、
前記切り欠きは、前記端縁に近い側に位置する第1の切り欠き縁部と、前記端縁から遠い側に位置する第2の切り欠き縁部とを含む縁部によって画定されており、
第1の切り欠き縁部と幅方向とのなす角度θ1が、第2の切り欠き縁部と幅方向とのなす角度θ2よりも大きくなっている前記<1>ないし<8>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<10>
前記変形誘導部が、前記吸収性コアに形成された切り欠きからなり、
前記切り欠きは、前記端縁に近い側に位置する第1の切り欠き縁部と、前記端縁から遠い側に位置する第2の切り欠き縁部とを含む縁部によって画定されており、
第1の切り欠き縁部の方が第2の切り欠き縁部よりも、長手方向Y及び幅方向Xの中心方向へ向けての傾きの程度が大きくなっている前記<1>ないし<9>のいずれか一項に記載の吸収性物品。
<11>
第1の変形誘導部は、前記側縁から幅方向の内方に向かうに連れて漸次幅が狭くなっており、概略して楔形をなしている前記<1>ないし<10>のいずれか一項に記載の吸収性物品。
<12>
前記変形誘導部が、前記吸収性コアに形成された切り欠きからなり、
前記切り欠きは、前記端縁に近い側に位置する第1の切り欠き縁部と、前記端縁から遠い側に位置する第2の切り欠き縁部とを含む縁部によって画定されており、
第1の変形誘導部は、第1の切り欠き縁部及び第2の切り欠き縁部に加えて、第3の切り欠き縁部も有している<1>ないし<11>のいずれか一項に記載の吸収性物品。
<13>
第3の切り欠き縁部は、前記吸収性コアの前記側縁に対して傾斜している前記<12>に記載の吸収性物品。
<14>
第3の切り欠き縁部は、前記側縁に対して平行になっており、それによって幅方向に関し、前記側縁上に位置する第1の切り欠き縁部の前記端部と、前記側縁上に位置する第2の切り欠き縁部の前記端部の位置が同じになっている前記<12>又は<13>に記載の吸収性物品。
<15>
前記変形誘導部が前記内方端を2箇所に有しており、
前記変形誘導部が、前記吸収性コアに形成された切り欠きからなり、
前記切り欠きは、前記端縁に近い側に位置する第1の切り欠き縁部と、前記端縁から遠い側に位置する第2の切り欠き縁部とを含む縁部によって画定されており、
前記側縁上に位置する第1の切り欠き縁部の端部P1を通り、かつ幅方向に延びる直線をL1とし、前記側縁上に位置する第2の切り欠き縁部の端部P2を通り、かつ幅方向に延びる直線をL2としたとき、第1の内方端がL1とL2で画定される領域外に位置しているとともに、第2の内方端が該領域内に位置している、前記<1>ないし<14>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<16>
前記変形誘導部が前記内方端を2箇所に有しており、
2つの内方端が前記L1と前記L2で画定される領域の外に位置する前記<12>に記載の吸収性物品。
<17>
各変形誘導部における2つの内方端のうち、幅方向Xの最も内方に位置する第2の内方端と、前記側縁との距離Wは、前記吸収性コアの幅の、好ましくは10%以上、より好ましくは15%以上である前記<15>又は<16>に記載の吸収性物品。
<18>
前記距離Wは、前記吸収性コアの幅の、好ましくは30%以下、より好ましくは25%以下である前記<15>ないし<17>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<19>
前記立体防漏構造における基端部と自由端部との距離Dは、各変形誘導部における内方端のうち、幅方向Xの最も内方に位置する内方端と前記側縁との距離Wに対して、好ましくは0.3倍以上、より好ましくは0.4倍以上、更に好ましくは0.5倍以上である前記<1>ないし<18>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<20>
前記距離Dは、前記距離Wに対して好ましくは1.0倍以下、より好ましくは0.9倍以下、更に好ましくは0.8倍以下である前記<1>ないし<19>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<21>
前記立体防漏構造における基端部は、前記吸収性コアの前記側縁からの距離D’が、各変形誘導部における内方端のうち、幅方向Xの最も内方に位置する内方端と前記側縁との距離Wの、好ましくは0倍以上、より好ましくは0.1倍以上、更に好ましくは0.2倍以上である前記<1>ないし<20>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<22>
前記距離D’は、前記距離Wに対して、好ましくは0.7倍以下、より好ましくは0.6倍以下、更に好ましくは0.5倍以下である前記<1>ないし<21>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<23>
前記変形誘導部が、前記吸収性コアに形成された切り欠きからなり、
前記切り欠きは、前記端縁に近い側に位置する第1の切り欠き縁部と、前記端縁から遠い側に位置する第2の切り欠き縁部とを含む縁部によって画定されており、
各変形誘導部においては、前記側縁上に位置する第1の切り欠き縁部の端部と、前記側縁上に位置する第2の切り欠き縁部の端部との長手方向Yについての距離K1が、好ましくは5mm以上、より好ましくは、10mm以上である前記<1>ないし<22>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<24>
前記距離K1は、好ましくは30mm以下、より好ましくは20mm以下である前記<1>ないし<23>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<25>
前記変形誘導部が、前記吸収性コアに形成された切り欠きからなり、
前記切り欠きは、前記端縁に近い側に位置する第1の切り欠き縁部と、前記端縁から遠い側に位置する第2の切り欠き縁部とを含む縁部によって画定されており、
長手方向Yに沿う同じ側に位置する第1の変形誘導部と第2の変形誘導部との長手方向Yについての距離Mは、各変形誘導部における、前記側縁上に位置する第1の切り欠き縁部の端部間の距離で表して、好ましくは50mm以上、より好ましくは60mm以上である前記<1>ないし<24>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<26>
前記距離Mは、好ましくは150mm以下、より好ましくは120mm以下、更に好ましくは100mm以下である前記<1>ないし<25>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<27>
前記吸収性コアは、高吸収性ポリマーの粒子及びパルプ等の親水性繊維材料などの吸収材料の混合積繊体から構成される前記<1>ないし<26>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<28>
前記自由端部を固定する位置が、前記端縁と前記変形誘導部の間のうち、中央位置よりも該変形誘導部寄りである前記<1>ないし<27>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<29>
前記吸収性コアは、長手方向に沿う両側部に、一対の長手方向変形誘導部を有している前記<1>ないし<28>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<30>
前記長手方向変形誘導部は、前記変形誘導部よりも幅方向Xの内方の位置に設けられている前記<29>に記載の吸収性物品。
<31>
前記長手方向変形誘導部は、第1の変形誘導部と第2の変形誘導部との間に位置しており、主として中央域Cに存在している前記<29>又は<30>に記載の吸収性物品。
<32>
前記長手方向変形誘導部が、前記吸収性コアの構成材料の非連続領域を形成している前記<29>ないし<31>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<33>
前記変形誘導部が、前記吸収性コアに形成された切り欠きからなり、
前記切り欠きは、前記端縁に近い側に位置する第1の切り欠き縁部と、前記端縁から遠い側に位置する第2の切り欠き縁部とを含む縁部によって画定されており、
各変形誘導部において、前記側縁上に位置する第1の切り欠き縁部の端部P1と、前記側縁上に位置する第2の切り欠き縁部の端部P2との長手方向Yについての距離をK1とし、
第1の切り欠き縁部の前記端部P1よりも幅方向の内方に位置する他端部P1’と、第2の切り欠き縁部の前記端部P2よりも幅方向の内方に位置する他端部P2’との長手方向Yについての距離をK2としたとき、K2がK1よりも短い前記<1>ないし<32>のいずれか1に記載の吸収性物品。
1 失禁パッド
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収性コア
5 コアラップシート
6 長手方向変形誘導部
7 サイドフラップ
8 立体防漏構造
8a 基端部
8b 自由端部
8c 弾性部材
9 立体防漏構造形成用シート
A 前方域
B 後方域
C 中央域
C1 第1の切り欠き縁部
C2 第2の切り欠き縁部
C3 第3の切り欠き縁部
N1 第1の変形誘導部
N2 第2の変形誘導部
S1,S2 側縁
T1 前端縁
T2 後端縁
Q,Q1,Q2 変形誘導部の内方端

Claims (5)

  1. 長手方向に延びる一対の側縁と幅方向延びる一対の端縁とで画成される縦長の吸収性コア、及び長手方向に延びる一対の立体防漏構造を備えた吸収性物品において、
    前記吸収性コアの長手方向における前方域及び後方域に、前記側縁から幅方向内方及び長手方向内方に向かって入り込んだ一対の変形誘導部をそれぞれ設けるとともに、
    前記立体防漏構造は、長手方向に延びる基端部及び自由端部を有し、かつ該基端部が肌対向面における前記吸収性コア上にあり、
    前記立体防漏構造における長手方向の前後端部域において該立体防漏構造の自由端部を固定する位置が、前記端縁と前記変形誘導部の間であって、かつ前記側縁と該変形誘導部の幅方向の内方端との間にある、吸収性物品。
  2. 前記変形誘導部が、前記吸収性コアに形成された切り欠きからなり、
    前記切り欠きは、前記端縁に近い側に位置する第1の切り欠き縁部と、前記端縁から遠い側に位置する第2の切り欠き縁部とを含む縁部によって画定されており、
    前記側縁上に位置する第1の切り欠き縁部の端部P1を通り、かつ幅方向に延びる直線をL1とし、前記側縁上に位置する第2の切り欠き縁部の端部P2を通り、かつ幅方向に延びる直線をL2としたとき、L1とL2で画定される領域外に、前記変形誘導部の幅方向の内方端が位置している、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 第1及び第2の切り欠き縁部がいずれも直線からなり、第1の切り欠き縁部の方が第2の切り欠き縁部よりも長くなっている請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記変形誘導部が前記内方端を2箇所に有しており、第1の内方端がL1とL2で画定される領域外に位置しているとともに、第2の内方端が該領域内に位置している、請求項2に記載の吸収性物品。
  5. 前記自由端部を固定する位置が、前記端縁と前記変形誘導部の間のうち、中央位置よりも該変形誘導部寄りである請求項1ないし4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
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