JP7081071B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、生理用ナプキン等の吸収性物品に関する。
従来、生理用ナプキン等の吸収性物品において、漏れ防止性や装着性を向上させるために、その肌対向面に、表面シート及び吸収体が裏面シート側に向かって一体的に凹陥してなる溝を形成することが知られている。
例えば特許文献1には、吸収性本体の肌対向面に、表面シート及び吸収体が裏面シート側に向かって一体的に凹陥してなる線状溝が形成されており、当該裏面シートに、ホットメルト等からなる粘着部が形成された吸収性物品が記載されている。
特開2015-24001号公報
従来の吸収性物品では、吸収性本体の折れや、着衣から粘着部が離れた場合の粘着部同士の接着等によって、吸収性物品が肌に対して局所的に当たるように変形することがあり、装着違和感や吸収性物品と肌との擦れの原因となっていた。
本発明の課題は、着用時の違和感や不快感を抑制できる吸収性物品に関する。
本発明の一形態に係る吸収性物品は、表面シート、吸収体及び裏面シートを有する本体と、上記表面シート側に設けられた線状溝と、上記裏面シートに設けられ着衣に対して上記本体を固定する固定手段と、を備え、相互に直交する縦方向及び横方向を有し、上記本体を上記横方向に2等分する中心線によって左側領域と右側領域とに区分される。
上記固定手段は、上記本体において、間隙を介して形成された複数の固定領域を有する。
上記線状溝は、
上記本体の前記横方向両側方に位置し前記縦方向に延びる一対の中間溝と、
上記中間溝の前方及び後方にそれぞれ位置し前記中心線を跨いで延びる前方溝及び後方溝と、を有する。
上記前方溝及び後方溝の少なくとも一方は、
上記中心線上又はその近傍に、中央極大点を含み、上記縦方向外方に凸な中央凸状部と、
上記固定領域上にそれぞれ位置する左右極大点を含み、上記中央凸状部よりも上記縦方向外方に凸な左右凸状部と、を有する。
上記左右凸状部は、上記固定手段の間隙上に位置する極小点によって上記中央凸状部とそれぞれ連結される。
以上のように、本発明の吸収性物品によれば、着用時の違和感や不快感を抑制できる。
本発明の一実施形態に係る吸収性物品を示す平面図である。 図1のII-II線で切断した断面図である。 上記吸収性物品の裏面図である。 上記吸収性物品の前方領域を模式的に示す拡大平面図である。 本発明の他の実施形態に係る吸収性物品を示す拡大平面図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る吸収性物品を示す平面図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る吸収性物品を示す平面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
[ナプキンの全体構成]
本発明の第1実施形態の吸収性物品1は、図1に示すように、本体Mと、一対のウイング部Wと、線状溝6と、を備える。吸収性物品1は、生理用ナプキンとして構成され、以下、ナプキン1と称する。
ナプキン1は、着用者の前後方向に対応する縦方向Xと、着用者の左右方向に対応し縦方向Xに直交する横方向Yとを有する。さらに、ナプキン1は、縦方向X及び横方向Yの双方に直交する厚み方向Zを有する。なお、本明細書では、厚み方向Zに関しては、着用時に着用者の肌に近い側を上又は肌側、着衣に近い側を下又は非肌側という事がある。
ナプキン1は、本体Mを横方向Yに2等分する中心線Cによって左側領域Lと右側領域Rとに区分される。本実施形態では、ナプキン1が左右対称に構成され、左側領域Lと右側領域Rとが同一の形状で構成される。
本体Mは、縦方向Xに沿って延び、着用時に着用者の着衣の内面に固定される。本体Mは、後述する吸収体4を有しており、着用者の経血等の液状物(以下、「液」とも称する)を吸収する機能を有する。
本体Mは、縦方向Xに沿って、前方領域M1と、中間領域M2と、後方領域M3とに区分される。
中間領域M2は、着用時に着用者の排泄領域に対向する領域である。図1において、中間領域M2は、本体Mにおけるウイング部Wの前後基端部間の領域である。
前方領域M1は、中間領域M2の前方(着用者の腹側)に配置される領域であり、着用時に着用者の排泄領域の前方に対向するように構成される。
後方領域M3は、中間領域M2の後方(着用者の背側)に配置される領域であり、装着時に着用者の排泄領域の後方に対向するように構成される。
なお、ここでいう着用時は、通常の適正な着用位置(ナプキン1の想定される着用位置)が維持された状態を意味し、ナプキン1が当該着用位置からずれた状態にある場合は含まない。
ウイング部Wは、本体Mの中間領域M2から横方向Yの外方に大きく突出するように構成される。
図2に示すように、ナプキン1は、吸収体4と、表面シート2と、裏面シート3と、一対のサイドシート5と、を備える。本体Mにおいて、ナプキン1は、裏面シート3、吸収体4及び表面シート2が厚み方向Zに積層された構成を有する。これらの構成は、例えば、接着剤やヒートシール等による接合、及び線状溝6によるエンボス加工等によって、適宜接合されて一体化している。
吸収体4は、縦方向Xに沿って延び、表面シート2と裏面シート3との間に配置される。図1に示すように、吸収体4の前方の端部を前端部4a、後方の端部を後端部4bとする。前端部4a及び後端部4bは、曲線状でもよいし、直線状でもよい。
吸収体4は、液を表面シート2側の面から吸収し、内部で拡散させて当該液を保持する。具体的に、吸収体4は、吸収性シート401~403の積層体からなり、図2に示すように、中間領域M2に厚みの厚い高坪量部42を有している。吸収体4の詳細については後述する。
表面シート2は、液透過性のシート材として構成され、吸収体4の厚み方向Z上方に配置される。なお、表面シート2と吸収体4との間には、表面シート2から吸収体4への液の透過性の向上、吸収体4に吸収された液の表面シート2への液戻りの防止等の観点から、セカンドシート(サブレイヤーシート)が配置されていてもよい。
裏面シート3は、吸収体4の厚み方向Z下方に配置される。裏面シート3は、例えば周縁部において、表面シート2及びサイドシート5と接着剤、熱シール等によって接合される。裏面シート3は、接着剤等によって吸収体4に接合されていてもよい。
裏面シート3は、例えば、液難透過性、水蒸気透過性及び撥水性等の機能を有するシート材で形成される。当該シート材としては、例えば熱可塑性樹脂のフィルムや、当該フィルムと不織布とのラミネート等を用いることができる。
一対のサイドシート5は、表面シート2の横方向Y外側に配置される。サイドシート5の材料としては、表面シート2よりも親水性が小さいシート材料が好ましく、具体的には、表面シート2よりも親水性の低い不織布、フィルム材料、及び不織布とフィルム材料のラミネート構造のシートが挙げられる。サイドシート5の詳細については後述する。
[固定手段の構成]
図3に示すように、固定手段7は、裏面シート3に設けられ、着衣に対して本体Mを固定する、ずれ止め材としての機能を有する。固定手段7は、本体Mの他、ウイング部Wにも設けられる。
固定手段7は、例えば、裏面シート3に所定のパターンで粘着剤を塗工することにより形成される。固定手段7に用いられる粘着剤として、好ましくは、ゴム系、オレフィン系、エチレン酢酸ビニル(EVA)系等のホットメルト粘着剤が用いられる。あるいは、固定手段7としては、メカニカルファスナー等を用いてもよい。
本体Mにおいて、固定手段7は、横方向Yに間隙74を介して形成された複数の固定領域71,72,73を有する。固定領域71,72,73は、例えば、縦方向Xに延びる略矩形状に構成される。これらの固定領域71,72,73は、例えば、ホットメルト粘着剤が密に塗工された領域である。「密に塗工」は、間隙を有さないベタ塗りの態様に限定されず、2mm以下のわずかな間隙を有する態様も含むものとする。例えば、各固定領域71,72,73が密なスパイラル状の塗工パターンで形成されてもよいし、横ストライプが密に配された塗工パターンで形成されてもよい。
複数の固定領域71,72,73は、中央固定領域71及び左右固定領域72,73とも称する。
中央固定領域71は、中心線Cを含んで形成される。なお、図3では、中央固定領域71は縦方向Xに連続して中央線Cと重なる形態であるが、これに変えて、中高固定領域71の前端と後端の間において、中心線Cと中央固定領域71の縦方向Xとの重なる長さの割合は、好ましくは50%以上、より好ましくは70%以上である。このような実施形態としては、中央固定領域71が縦方向Xに不連続である場合や、蛇行して中央線Cと重なる部分と重ならない部分が交互に存在する場合などが挙げられる。
中央固定領域71の横方向Yにおける幅は、線状溝6との関係で定められるが、好ましくは2mm以上30mm以下、より好ましくは5mm以上15mm以下である。
左右固定領域72,73は、それぞれ間隙74を介して中央固定領域71の左右外側に形成される。左右固定領域72,73の横方向Yにおける幅も、線状溝6との関係で定められるが、好ましくは1.5mm以上30mm以下、より好ましくは10mm以上20mm以下である。
間隙74の横方向Yにおける幅も、線状溝6との関係で定められ、1.5mm以上30mm以下、より好ましくは5mm以上15mm以下である。
このような形状の固定領域71,72,73に対し、線状溝6の構成を以下のようにすることで、ナプキン1において装着違和感や不快感の原因となる折れ変形を抑制することができる。
[線状溝の全体構成]
図1及び図2に示すように、ナプキン1の表面シート2側には、線状溝6が形成されている。
線状溝6は、本体Mの周縁に形成された線状溝であり、本体Mの表面シート2側から厚み方向Zに圧搾加工することによって形成される。これにより、図2に示すように、線状溝6は、表面シート2及び吸収体4が裏面シート3側に向かって一体的に凹陥した構成を有する。
線状溝6における「線状」は、溝の形状が平面視において直線状の態様に限られず、曲線状の態様を含む。また、線状溝6における各線は、連続線でも破線でも良い。例えば、線状溝は、不連続な多数の凹部(例えば、点エンボス)が列をなして形成されていてもよい。
線状溝6は、熱を伴うか又は伴わない圧搾加工、あるいは超音波エンボス等のエンボス加工により常法に従って形成することができる。線状溝においては、表面シート2及び吸収体4が熱融着等により一体化している。
このような構成により、線状溝6は、他の領域と比較して剛性が高く、変形しにくい部分となる。このため、線状溝6は、ナプキン1が外力を受けた場合に、好ましい変形となりやすい弾性変形の基軸としても機能し得る。
図1に示すように、線状溝6は、前方溝61と、中間溝62と、後方溝63と、を有する。前方溝61は、本体Mの前方領域M1に形成される。中間溝62は、本体Mの中間領域M2に一対形成される。後方溝63は、本体Mの後方領域M3に形成される。
なお、中間溝62は、前方領域M1及び後方領域M2まで延在していてもよい。
前方溝61及び中間溝62の間、並びに後方溝63及び中間溝62の間は、途切れていてもよいし、連続していてもよい。
中間溝62は、本体Mの横方向Y両側方に位置し、縦方向Xに延びる。中間溝62は、図1では左右に1対形成されているが、複数対形成されていてもよい。
「縦方向Xに溝が延びる」とは、縦溝が途中で途切れることなく連続している状態に限られず、比較的短い長さ(概ね8mm以下)の、溝の存在しない途切れ部(非凹陥部)があっても良く、縦溝全体として実質的に縦方向Xに連続していれば良い。
前方溝61は、左右の中間溝62各々から縦方向X前方へ延び、本体Mの前端部近傍でこれらの双方が連結される。
同様に、後方溝63は、左右の中間溝62各々から縦方向X後方へ向かって延び、本体Mの後端部近傍でこれらの双方が連結される。
なお、前方溝61及び後方溝63は、1本のみに限られず、中心線Cを跨いで横方向Yに延びる補助溝等を適宜有していてもよい。
図1に示す例では、前方溝61が、複数の凸状部64,65,66を有する。凸状部64~66は、線状溝6が縦方向X外方(前方)に凸な線状をなして屈曲又は湾曲している部分である。凸状部64~66は、それぞれ縦方向Xの最前方に位置する極大点を有する。図1及び図4に示す例において、極大点は、直線状又は曲線状の溝が屈曲し非連続的に傾きが変化する点であるが、連続的に傾きが変化する曲線上に位置する点でもよい。
[前方溝の詳細構成]
図4に示すように、前方溝61は、中央凸状部64と、左右凸状部65,66と、を有し、中央凸状部64よりも左右凸状部65,66がより前方に突出するように構成される。
中央凸状部64は、中心線C上に中央極大点64aを含み、縦方向X外方(前方)に凸に構成される。なお、中央極大点64は厳密に中心線C上に配されるものに限定されず、中心線Cの近傍に位置していても良い。ここで中心線Cの近傍とは、中心線Cの位置を基準として、左右それぞれに、吸収体4の横方向Yの全長の10%以内の範囲を意味する。
左右凸状部65,66は、左右固定領域72,73上にそれぞれ位置する左右極大点65a,66aを含み、中央凸状部64よりも縦方向X外方(前方)に凸に構成される。左右凸状部65,66は、固定手段7の間隙74上に位置する極小点65b,66bによって中央凸状部64とそれぞれ連結される。
なお図4では、説明のため、各極大点64a,65a,66a及び極小点65b,66bを一点鎖線からなる円で囲んで示している。
つまり、左右極大点65a,66aは、中央極大点64aよりも縦方向X及び横方向Yにおいて外側(周縁)に位置し、かつ、左右固定領域72,73上に位置する。これにより、吸収体4の前端部4aの周縁が、着用時に着衣に固定されることになり、線状溝6を折れ線として肌側に折れ曲がるように変形することを防止できる。
また、左右極大点65a,66aが中央極大点64aよりも前方に位置することに加えて、極小点65b,66bが間隙74上に位置し着衣に固定されない。このため、横方向Yからの外力が付加された場合、左右凸状部65,66が当該外力を受けて、左側領域L及び右側領域R各々が凸状部64~66を基軸として厚み方向Zに盛り上がるように弾性変形できる。
具体的には、左側凸状部65が上記外力を受けることで、固定領域72によって着衣に固定された左側極大点65aと中央極大点64aとの間の領域が、中央凸状部64の左側部分と左側凸状部65とを基軸として弾性変形する。同様に、右側凸状部66が上記外力を受けることで、固定領域73によって着衣に固定された右側極大点66aと中央極大点64aとの間の領域が、中央凸状部64の右側部分と右側凸状部66とを基軸として弾性変形する。このような弾性変形によって、中心線C付近に外力が集中することを防止し、中心線Cを折れ線とした変形を抑制できる。
また、左側領域L及び右側領域R内でそれぞれ弾性変形することによって、左側領域L及び右側領域R同士の接近が抑制される。これにより、左右固定領域72,73が着衣から離れた場合でも、左右固定領域72,73同士が相互に接着することを防止できる。
以上のように、上記構成のナプキン1では、肌に対して局所的に当たるような折れ変形の発生を防止し、装着違和感や擦れを抑制することができる。
また、図4に示すように、左右極大点65a,66a及び極小点65b,66b間、並びに中央極大点64a及び極小点65b,66b間がそれぞれ外方に凸な曲線状に構成される。ここで「外方に凸な曲線」とは、中間溝62、前方溝61及び後方溝63で形成された閉じた図形において、該図形の外側方向に凸となっている曲線のことである。つまり、前方溝61のうち、左右極大点65a,66aから横方向Y内方に位置する部分(後述する周縁部65c,66c以外)が全て曲線状に構成される。
これにより、左右凸状部65,66が吸収体4の周縁に沿った位置に形成されやすくなり、吸収体4の周縁部が折れ曲がることをより確実に防止できる。
さらに、左右凸状部65,66及び中央凸状部64が外力を受けた場合に弾性変形の基軸となりやすく、これらによる外力の緩和効果を高めることができる。
また、固定手段7が中央固定領域71を有することで、中央極大点64aが着衣に固定される。これにより、横方向Yからの外力の緩衝作用をより確実に発揮することができる。
また、中央凸状部64及び左右凸状部65,66は、中心線Cに対して左右対称に構成される。
これにより、左右いずれかに偏って変形することが防止され、装着違和感や擦れの発生をより効果的に抑制できる。
さらに、左右凸状部65,66では、左右極大点65a,66aから中間溝62に向かって延びる周縁部65c,66c全体が、本体Mの外方に凸な曲線状に構成される。つまり、周縁部65c,66cは、横方向Y内方に括れる括れ部を有さない。
これにより、左右凸状部65,66に囲まれた領域を広く確保でき、左右凸状部65,66を基点とした弾性変形による外力の緩和効果を高めることができる。さらに、括れ部を有さないことで、左右凸状部65,66が横方向Yから受ける外力を、前方溝61と中間溝62との間の領域に逃がすことができる。これにより、装着違和感や擦れの発生をより効果的に防止できる。
また、周縁部65c、66cにおける、横方向Yの最も外側に位置する部分と極小点65b、66bは、縦方向Xに関してずれていることが、上述した緩和効果に、より有効である。特に、極小点65b、66bが周縁部65c、66bより縦方向Xの端部側にずれていることが好ましい。
[本実施形態の追加説明]
以下、本実施形態の説明を補足する。
[線状溝の凸状部の各寸法]
左右極大点65a,65bと吸収体4の端部との間の縦方向Xの距離は、端部における折れ変形を効果的に防止する観点から、好ましくは2mm以上20mm以下であり、より好ましくは5mm以上15mm以下である。左右凸状部65,66における極小点65b,66bから極大点65a,65aまでの縦方向Xの寸法は、中心線Cを基軸としたナプキン1の折れを効果的に防止する観点から、好ましくは3mm以上25mm以下であり、より好ましくは5mm以上15mm以下である。また、左右凸状部65,66の極小点65b,66bから極大点65a,65aまでの横方向Yの寸法は、好ましくは3mm以上30mm以下であり、より好ましくは5mm以上20mm以下である。
また、中心線Cから各極大点65a,66aまでの寸法は、端部における折れ変形を効果的に防止する観点から、好ましくは5mm以上40mm以下であり、より好ましくは10mm以上25mm以下である。
中央凸状部64における極小点65b,66bから極大点64aまでの縦方向Xの寸法は、中心線Cを基軸としたナプキン1の折れを効果的に防止する観点から、好ましくは1mm以上20mm以下であり、より好ましくは3mm以上10mm以下である。また、中央凸状部64の極小点65b,66b間の横方向Yの寸法は、好ましくは5mm以上30mm以下であり、より好ましくは10mm以上20mm以下である。
[吸収体の構成]
図2に示すように、吸収体4は、本体吸収体40を構成する2枚の吸収性シート401,402間に、中央吸収体41を構成する吸収性シート403を挟持した構造を有する。このような構成により、吸収力を維持しつつ吸収体4の厚みを薄くすることができる。
本体吸収体40は、吸収体4の外形を形成する。本体吸収体40を構成する吸収性シート401,402は、平面視において角が丸みを帯びた略矩形形状で、かつ前方領域M1から中間領域M2を経て後方領域M3にわたって延びる。これらの吸収性シート401,402は、同一の形状及び大きさを有する。
中央吸収体41は、本体吸収体40の一部に重ねて配され、本体吸収体40より小型に構成される。中央吸収体41は、平面視において略矩形形状であり、中間領域M2及びその近傍にわたって配されている。中央吸収体41は、1枚の吸収性シート403を折り畳んで2層構造としたものであり、本体吸収体40を構成する2枚の吸収性シート401,402間に配されている。
中央吸収体41(吸収性シート403)は、折り畳まれた吸収性シート403によって、高坪量部42を構成する。高坪量部42は、中間領域M2に形成され、吸収体4を構成する吸収性シートの積層枚数が、その周囲に位置する部分より多く、厚みが大きい部分である。このため、ナプキン1は、中間領域M2に、表面シート2側(ナプキン1の肌対向面側)に突出した隆起部を形成している。高坪量部42を構成することで、吸収体4の一部の吸収容量を容易且つ効率的に増大させることができる。
中央吸収体41は、本体吸収体40を構成する2枚の吸収性シート401,402間に配置するのに代えて、本体吸収体40を構成する上側の吸収性シート401に積層しても良いし、本体吸収体40を構成する下側の吸収性シート402の非肌対向面側に積層しても良い。また、吸収性シート401,402,403間は、接合されていなくても良いし、まばらに散布した接着剤等によって接着されていても良い。
[吸収体の厚み]
吸収体4は、高坪量部42の厚みが、好ましくは0.7mm以上、更に好ましくは1mm以上であり、また、好ましくは5mm以下、更に好ましくは4mm以下である。より具体的には、高坪量部42の厚みは0.7mm以上5mm以下が好ましく、更には1mm以上4mm以下であることが好ましい。高坪量部42の厚みをこの範囲とすることで、高坪量部42が形成されている中間領域M2における良好な着用感と高い吸収性能とを両立することが容易となる。また、本実施形態のナプキン1のように吸収性物品がウイング部Wを備えている場合には、その着用時に中間領域M2での吸収体のヨレを抑制しやすくなる。高坪量部42以外の吸収体4の厚み、即ち本体吸収体40(2枚の吸収性シート401,402の積層体)の厚みに関しては、好ましくは0.3mm以上、更に好ましくは0.5mm以上であり、また、好ましくは3mm以下、更に好ましくは2.5mm以下である。より具体的には、本体吸収体40の厚みは、0.5mm以上3mm以下、更には0.6mm以上2.5mm以下であることが、高い吸収性能と着用者の動きへの追従性を高める観点から好ましい。
また、吸収体4において、高坪量部42とその周辺部との境界又はその近傍における両者の厚み差(段差)は2mm以下であることが好ましく、更に1.5mm以下であることが好ましい。この目的は、中間領域M2において、高坪量部42とその周辺部分の本体吸収体40のみが存在する領域との境界付近におけるヨレの発生を抑制することである。この段差が大きいと、着用中にナプキン1が着用者の動きに追従した際、段差による隙間を埋めようとするため、結果として段差の影響でヨレが生じ易くなることがあるが、該段差を上記範囲内に設定とすることで、中間領域M2におけるヨレの発生を抑える効果が高まる。上述した吸収体4の各部の厚みは下記方法により測定される。
[吸収体の厚みの測定方法]
測定対象物である吸収体を水平な場所にシワや折れ曲がりがないように静置し、5cN/cm2の荷重下での厚みを測定する。本発明における厚みの測定には、厚み計PEACOCKDIAL UPRIGHT GAUGES R5-C(OZAKI MFG.CO.LTD.製)を用いた。このとき、厚み計の先端部と測定対象物における測定部分との間に、平面視円形状又は正方形状のプレート(厚さ5mm程度のアクリル板)を配置して、荷重が5cN/cm2となるようにプレートの大きさを調整する。
[サイドシートの構成]
図1に示すように、一対のサイドシート5は、それぞれ、中間領域M2に位置する線状の第1接合線51と、第1接合線51の縦方向Xの前後(前方領域M1及び後方領域M3)に位置する線状の第2接合線52とで表面シート2に接合されている。第1接合線51は、平面視において横方向Yの外方に向けて凸の曲線状であり、第2接合線52は、平面視において縦方向Xに交差するように延びる線状(ジグザグ線状)である。このように、サイドシート5が接合線51,52にて本体Mの肌対向面(表面シート2)に接合されていると、図2に示すように、接合線51,52よりも横方向Yの内方に、サイドシート5と表面シート2とにより空間部Pが形成される。この空間部Pは、本体Mの横方向Yの中央に向けて開口しているので、横方向Yの中央から外方へ流れる経血等の排泄液は空間部Pに収容されるようになり、結果として液の漏れが効果的に防止される。
[他の実施形態]
凸状部64~66が形成される前方溝61では、左右極大点65a,66a及び極小点65b,66b間がそれぞれ曲線状に構成される態様に限定されず、図5に示すように、直線状に構成されてもよい。これによっても、ナプキン1が肌に対して局所的に当たることによる装着違和感や擦れの発生を抑制することができる。
また、凸状部64~66が形成される前方溝61では、周縁部65c,66cのみが直線状で、他が曲線状であってもよいし、極大点及び極小点間の少なくとも一部が直線状であってもよい。
図6に示すように、ナプキン1では、前方溝61及び後方溝63の双方が、中央凸状部64と、左右凸状部65,66と、を有する構成であってもよい。これにより、前方領域M1に加えて、後方領域M3においても、ナプキン1が肌に対して局所的に当たることによる装着違和感や擦れの発生を抑制することができる。
また、ナプキン1では、後方溝のみが、中央凸状部64と、左右凸状部65,66と、を有する構成であってもよい。
ところで、上述したナプキン1に替えて、図7のように、固定手段7の固定領域75が、横方向Yに延び、かつ縦方向Xに間隙76を介して形成された構成をしても良い。この場合も、凸部64,65は固定領域75と重なっているが、極小点65b、66bは固定領域75と重なっていないので、上述した実施形態と同様の効果を奏することができる。しかしながら、上述した実施形態のように、固定領域71,72,73が縦方向Xに延び、横方向Yに間隙74を介して形成される方が、縦方向Xに延在する間隙74の存在によって、本発明の効果を得るには有利である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
以上の実施形態では、吸収性物品として生理用ナプキンの例を示したが、これに限定されない。本発明の吸収性物品は、例えば、尿取りパットやおりものシート、使い捨ておむつ等であってもよい。
例えば、ナプキン1は、ウイング部Wを有さなくてもよいし、あるいは夜用として縦方向Xに長く構成され後方領域M3に後方フラップを有していてもよい。
ウイング部Wを有さない場合の中間領域M2は、ナプキン1が3つ折りの個装形態に折り畳まれた際に生じる、横方向Yに沿った折曲線(図示せず)で区画された縦方向X中央の領域、又は当該領域よりも狭い領域である。
また、固定手段7は、3つの固定領域71,72,73を有する構成に限定されず、左右2つの固定領域を有する構成でもよいし、4以上の固定領域に分割されていてもよい。
1…ナプキン(吸収性物品)
2…表面シート
3…裏面シート
4…吸収体
6…線状溝
61…前方溝
62…中間溝
63…後方溝
64…中央凸状部
64a…中央極大点
65,66…左右凸状部(左側凸状部、右側凸状部)
65a,66a…左右極大点
65b,66b…極小点
7…固定手段
71,72,73,75…固定領域
M…本体
C…中心線

Claims (5)

  1. 表面シート、吸収体及び裏面シートを有する本体と、前記表面シート側に設けられた線状溝と、前記裏面シートに設けられ着衣に対して前記本体を固定する固定手段と、を備え、相互に直交する縦方向及び横方向を有し、前記本体を前記横方向に2等分する中心線によって左側領域と右側領域とに区分される吸収性物品であって、
    前記固定手段は、前記本体において、間隙を介して形成された複数の固定領域を有し、
    前記線状溝は、
    前記本体の前記横方向両側方に位置し前記縦方向に延びる一対の中間溝と、
    前記中間溝の前方及び後方にそれぞれ位置し前記中心線を跨いで延びる前方溝及び後方溝と、を有し、
    前記前方溝及び後方溝の少なくとも一方は、
    前記中心線上又はその近傍に、中央極大点を含み、前記縦方向外方に凸な中央凸状部と、
    前記固定領域上にそれぞれ位置する左右極大点を含み、前記中央凸状部よりも前記縦方向外方に凸な左右凸状部と、を有し、
    前記左右凸状部は、前記固定手段の間隙上に位置する極小点によって前記中央凸状部とそれぞれ連結される
    吸収性物品。
  2. 前記左右極大点及び前記極小点間並びに前記中央極大点及び前記極小点間がそれぞれ外方に凸な曲線状で構成される
    請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記複数の固定手段は、前記横方向に間隙を介して形成されており、
    前記中心線を含んで前記縦方向に延びる中央固定領域を含む
    請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記中央凸状部及び前記左右凸状部は、前記中央極大点に対して左右対称に構成される
    請求項1ないし3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  5. 前記左右凸状部では、前記左右極大点から前記中間溝に向かって延びる周縁部全体が、前記本体の外方に凸な曲線状に構成される
    請求項1ないし4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
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