JP3236457U - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】横漏れを抑制することができる吸収性物品を提供する。【解決手段】本考案の一形態に係る吸収性物品は、本体と、サイドガードとを具備する。サイドガードは、本体の縦方向に沿う左右両側部に設けられた、少なくとも排泄部対向領域に着用時に肌側に向かって起立する一対の立体ギャザーを形成する起立領域を含む。本体は、表面シートと、裏面シートと、吸収性コアと、を備える。吸収性コアは、第1領域と、中間領域と、第2領域とに区分され、中間領域は、第1領域及び上記第2領域よりも厚みが厚く坪量が高い中高部を有し、中高部は、吸収性コアの横方向全幅に亘って存在する第1の部位を有し、該第1の部位が排泄部対向領域に位置する。起立領域は、表面シートと固定される縦方向に延在するギャザー固定部と、表面シートと固定されない自由端部と、自由端部に伸長状態で固定された弾性部材とを備える。平面視で、ギャザー固定部は、第1の部位の横方向側部と重なって位置する。【選択図】図2

Description

本考案は、生理用ナプキン等の吸収性物品に関する。
経血等の排泄液を吸収する吸収性物品において、漏れ防止を目的に、排泄部対向領域にギャザーを有するナプキンが提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2013-85829号公報
ギャザーを有する吸収性物品において、着用時、排泄部対向領域は、着用者の股間に対応して位置し、着用者の両脚から横方向内側に向かう力が加わって、ギャザーが横方向内側に引き込まれて、液漏れを誘発する場合があった。
本考案の課題は、液漏れを抑制することができる吸収性物品に関する。
本考案の一形態に係る吸収性物品は、本体と、サイドガードとを具備する。
上記本体は、着用者の前後方向に対応する縦方向と該縦方向に直交する横方向とを有し、前方から後方に向かって順に前方領域と、排泄部対向領域と、後方領域とに区分される。
上記サイドガードは、上記本体の縦方向に沿う左右両側部に設けられた、着用時に、少なくとも排泄部対向領域に肌側に向かって起立する一対の立体ギャザーを形成する起立領域を含む。
上記本体は、
表面シートと、
裏面シートと、
上記表面シートと上記裏面シートとの間に位置し、前方から後方に向かって順に第1領域と、中間領域と、第2領域とに区分される吸収性コアであって、上記中間領域には、縦方向全長に亘って上記第1領域及び上記第2領域よりも厚みが厚く坪量が高い中高部が位置し、上記中高部は、上記吸収性コアの横方向全幅に亘って存在する第1の部位を有し、該第1の部位が上記排泄部対向領域に位置する吸収性コアと
を備える。
上記サイドガードの上記起立領域は、
上記表面シートと固定される、縦方向に延在するギャザー固定部と、
上記表面シートと固定されない自由端部と、
上記自由端部に伸長状態で固定された弾性部材と
を備える。
平面視で、上記ギャザー固定部は、上記第1の部位の横方向側部と重なって位置する。
以上のように、本考案の吸収性物品によれば、液漏れを抑制することができる。
本考案の吸収性物品の斜視図である。 図1の吸収性物品を伸長し、肌側面からみた平面図である。 図2のIII-III線(横線CL2に対応する)で切断した吸収性物品の排泄部対向領域の断面図である。 上記吸収性物品の一部を構成する吸収性コアの斜視図である。 上記吸収性コアの平面図である。
以下、図面を参照しながら、本考案の実施形態を説明する。
[ナプキンの全体構成]
本実施形態の吸収性物品1は、図1及び2に示すように、本体Mと、一対のウイング部Wと、一対のサイドガードSGと、一対の後方フラップ部Fと、を備える。吸収性物品1は、生理用ナプキンとして構成され、以下、ナプキン1と称する。
ナプキン1は、着用者の前後方向に対応する縦方向Xと、着用者の左右方向に対応し縦方向Xに直交する横方向Yとを有する。さらに、ナプキン1は、縦方向X及び横方向Yの双方に直交する厚み方向Zを有する。なお、本明細書では、厚み方向Zに関しては、着用時に着用者の肌に近い側を上又は肌側、着衣に近い側を下又は非肌側と表現することがある。
本明細書において、「横方向Y内側」とは、ナプキン1を横方向Yに2等分する縦中心線CL1に近づく側を意味し、「横方向Y外側」とは、縦中心線CL1から遠ざかる側を意味する。
本明細書において、「縦方向X内側」とは、ナプキン1の後述する排泄部対向領域M2を縦方向Xに2等分する横線CL2に近づく側を意味し、「縦方向X外側」とは、横線CL2から遠ざかる側を意味する。
本明細書において、「縦方向X前方」又は「前方」とは、縦方向Xにおける前方、つまり着用者の腹側に向かう方向を意味する。同様に、「縦方向X後方」又は「後方」とは、縦方向Xにおける後方、つまり着用者の背側に向かう方向を意味する。
本明細書において、「平面視」とは、厚み方向Zから見た平面視を意味する。
また、横方向Yにおける寸法を横幅ということがある。
図1及び2に示すように、本体Mは、縦方向Xに延び、着用時に着用者の下着の内面(被着用面)に固定される。本体Mは、後述する吸収体8を有しており、着用者の経血等の液状物(以下、「液」とも称する)を吸収する機能を有する。
本体Mは、縦方向Xに沿って区分された、前方領域M1と、排泄部対向領域M2と、後方領域M3とを有する。
排泄部対向領域M2は、着用時に着用者の排泄部に対向する領域を含む。排泄部は、吸収性物品がナプキン1の場合、膣口である。ナプキン1において、排泄部対向領域M2は、ウイング部Wが設けられる領域である。
前方領域M1は、排泄部対向領域M2の前方(着用者の腹側)に配される領域であり、着用時に着用者の排泄部の前方に対向する。
後方領域M3は、排泄部対向領域M2の後方(着用者の背側)に配される領域であり、着用時に着用者の排泄部の後方に対向する。本実施形態のナプキン1では、後方領域M3は、前方領域M1及び排泄部対向領域M2の各々より長手方向に長く形成されている。これにより、後方への液の漏れを効果的に防止することができる。
ここでいう着用時とは、通常の適正な着用位置(ナプキン1の想定される着用位置)が維持された状態を意味する。
ウイング部Wは、排泄部対向領域M2において横方向Y外側に大きく突出するように構成される。ウイング部Wは、後述するサイドシート5と裏面シート3が重なって構成される。
ウイング部Wを備える吸収性物品(ナプキン)1において、排泄部対向領域M2は、本体Mにおける一対のウイング部Wの基端部間の領域である。
図1及び2に示すように、サイドガードSGは、排泄部対向領域M2を含む本体Mの縦方向Xに沿う左右両側部に設けられる。サイドガードSGは、サイドシート5を用いて縦方向Xに延在して一対形成される。
サイドガードSGは、起立領域9Cと、前方非起立領域9Fと、後方非起立領域9Rと、を有する。起立領域9Cは、着用時、サイドシート5の自由端部50が着用者の肌側に起立して立体ギャザーGを形成する領域であり、立体ギャザーGにより着用時の液の横漏れが抑制される。サイドガードSGの詳細については後述する。
後方フラップ部Fは、後方領域M3から幅方向の外方に膨出するように構成され、着用時時に着用者の下着の内面の臀部に面する領域に固定され得る。これにより、後方フラップ部Fは、着用時における着用者の動作に伴う後方領域M3の位置ずれを防止し、後方領域M3による後ろ漏れ防止機能をサポートすることができる。
なお、ナプキン1は、ウイング部W及び後方フラップ部Fのうちの少なくとも一つを有さなくてもよい。
図1~3に示すように、ナプキン1は、吸収体8と、表面シート2と、裏面シート3と、一対のサイドシート5と、を備える。本体Mにおいて、ナプキン1は、裏面シート3、吸収体8及び表面シート2が厚み方向Zに積層された構成を有する。これらの構成は、例えば、後述する圧搾溝16によるエンボス加工、接着剤や熱シール等による接合によって、適宜接合されて一体化している。
吸収体8は、縦方向Xに沿って延び、表面シート2と裏面シート3との間に配される。吸収体8は、液を肌側面から吸収し、内部で拡散させて当該液を保持する。
吸収体8は、例えば、吸収性コア4と、コアラップシート7と、を有する。
吸収性コア4は、例えば、パルプ繊維等の親水性繊維で構成された繊維集合体で形成されてもよいし、当該繊維集合体に吸水性ポリマーを保持させた構成を有していてもよい。
コアラップシート7は、吸収性コア4を被覆し、例えば吸収性コア4の形状を保持する機能等を有する。コアラップシート7は、例えばティッシュペーパー状の薄く柔らかい紙や液透過性の不織布等で形成される。
吸収体8において、形状維持の観点から、典型的にはコアラップシート7は、吸収性コア4の周囲に横方向Yに巻回されている。
吸収性コアの詳細については後述する。
表面シート2は、液透過性のシート材として構成され、吸収体8の厚み方向Z上方に配される。本体Mにおいて、表面シート2の肌側面は、着用中に着用者の肌と対向するナプキン1の肌側面1aを構成する。
なお、表面シート2と吸収体8との間には、表面シート2から吸収体8への液の透過性の向上、吸収体に吸収された液の表面シート2への液戻りの防止等の観点から、サブレイヤーシートが配されていてもよい。
裏面シート3は、吸収体8の厚み方向Z下方に配される。裏面シート3は、ナプキン1の非肌側面1bを構成する。
裏面シート3は、例えば、液難透過性、水蒸気透過性及び撥水性等の機能を有するシート材で形成される。当該シート材としては、例えば熱可塑性樹脂のフィルムや、当該フィルムと不織布とのラミネート等を用いることができる。
裏面シート3の非肌側面により構成されるナプキン1の非肌側面1bには、着衣に対して本体M及びウイング部W等を固定する粘着部17及び18が設けられている。ウイング部Wは、ウイング部Wの非肌側面に設けられるウイング部粘着部17によって、着用時、ウイング部Wの基端部付近で折り曲げられて着衣の股下部に固定される。
一対のサイドシート5は、表面シート2の横方向Y両側に配される。サイドシート5の材料としては、表面シート2よりも親水性が低いシート材料が好ましく、具体的には、表面シート2よりも親水性の低い不織布、フィルム材料、及び不織布とフィルム材料のラミネート構造のシート等が挙げられる。サイドシート5は、例えば接着剤によって表面シート2に接合されている。サイドシート5は、ウイング部W、後方フラップ部F及びサイドガードSG等を構成する。
[吸収性コアの詳細な構成]
(吸収性コアの全体構成)
図4に示すように、吸収性コア4は、縦方向Xに沿って前方から後方に向かって順に、第1領域11と、中間領域6と、第2領域12に区分される。
吸収性コア4において、中間領域6は、縦方向X全長に亘って、他の領域よりも厚みが厚く坪量の高い中高部44(詳細については後述する)が位置する領域である。
吸収性コア4において、第1領域11は、中間領域6よりも前方に位置する領域である。
吸収性コア4において、第2領域12は、中間領域6よりも後方に位置する領域である。
第1領域11と中間領域6との境界線を、中高部44の縦方向Xで最も前方に位置する部位を通る横方向Yに平行な線とする。第2領域12と中間領域6との境界線を、中高部44の縦方向Xで最も後方に位置する部位を通る横方向Yに平行な線とする。本実施形態では、平面視において、中高部44は略六角形状を有しており、中高部44の縦方向Xで最も前方に位置する部位及び最も後方に位置する部位はそれぞれ、略六角形状の中高部44の頂点に対応する。
図2に示すように、ナプキン1において、平面視で、吸収性コア4の中間領域6は、縦方向Xにおいて、前方領域M1の一部から排泄部対向領域M2を通って後方領域M3の一部に亘って位置する。
ナプキン1において、平面視で、吸収性コア4の第1領域11は前方領域M1に位置し、第2領域12は後方領域M3に位置する。
つまり、ナプキン1の着用時、吸収性コア4の中間領域6は着用者の排泄部に対向して位置し、第1領域11及び第2領域12はそれぞれ着用者の排泄部の前方及び後方にそれぞれ位置する。
吸収性コア4には、複数の、非肌側に向かって凹陥する溝部が設けられ、吸収性コア4は該溝部によって区画された複数のブロック部を有している。溝部を設けることで、吸収性コア4の柔軟性を高めるとともに、液吸収速度を高めることができる。
ナプキン1において、溝部は、前方溝部47、後方溝部49、前方境界横溝部41F、後方境界横溝部41R、前方中高境界溝部42F、後方中高境界溝部42Rである。ナプキン1において、ブロック部は、前方ブロック部46、後方ブロック部48、前方中高隣接部45F、後方中高隣接部45R、中高部44である。詳細については後述する。
吸収性コア4において、溝部が形成されている領域、すなわち溝部を形成する底部は、溝部が形成されていないブロック部の領域と比較して、相対的に厚みが薄くなっている。また、吸収性コア4において、溝部を形成する底部は、ブロック部と比較して、相対的に坪量が低くなっている。これにより、溝部はブロック部と比較して剛性が低く、吸収性コア4に対して外力が加わったとき、溝部を変形起点として吸収性コア4は変形しやすくなっている。
(中間領域の構成)
図2及び4に示すように、平面視で、中間領域6に位置する中高部44の前縁部44aは前方に向かって突出した凸状を有し、後縁部44bは後方に向かって突出した凸状を有する。
より詳細には、中高部44は、平面視矩形状の中高中央部44Cと、平面視二等辺三角形状の前方凸形状部44Fと、平面視逆二等辺三角形状の後方凸形状部44Rとが合わさった、全体が六角形の形状を有している。図4において、中高中央部44Cと前方凸形状部44Fとの仮想境界線及び中高中央部44Cと後方凸形状部44Rとの仮想境界線を、一点鎖線で示している。
第1の部位としての中高中央部44Cは、中高部44のうち吸収性コア4の横方向Y全幅に亘って中高部が存在する部位である。
前方第2の部位としての前方凸形状部44F及び後方第2の部位としての後方凸形状部44Rは、中高部44の前方及び後方それぞれにおいて、縦方向X外側に向かって横幅が減少する部位である。
図4に示すように、中間領域6は、更に、縦方向Xにおいて、中間第1領域61と、前方中間第2領域62Fと、後方中間第2領域62Rと、に区分される。
中間第1領域61は、中高部44の、吸収性コア4の横方向Y全幅に亘って中高部が存在する中高中央部44Cが位置する領域である。
前方中間第2領域62Fは、中高部44の前方凸形状部44Fが位置する領域である。
後方中間第2領域62Rは、中高部44の後方凸形状部44Rが位置する領域である。
縦方向Xに沿って、中間第1領域61は、前方中間第2領域62Fと後方中間第2領域62Rの間に位置する。
図2及び4に示すように、吸収性コア4において、中間領域6は、中高部44と、前方中高隣接部45Fと、後方中高隣接部45Rと、前方中高境界溝部42F及び後方中高境界溝部42Rと、を有する。
中間第1領域61は、中高中央部44Cを有する。
前方中間第2領域62Fは、前方凸形状部44Fと、2つの前方中高隣接部45Fと、前方中高境界溝部42Fと、を有する。
後方中間第2領域62Rは、後方凸形状部44Rと、2つの後方中高隣接部45Rと、後方中高境界溝部42Rと、を有する。
((中高部))
図2及び4に示すように、吸収性コア4の中間領域6において、中高部44は、前方中高境界溝部42F及び後方中高境界溝部42Rによって区画形成されたブロック部である。
図4に示すように、中高部44は、第1領域11及び第2領域12よりも厚みが厚く、坪量が高い。このため、ナプキン1において、吸収性コア4の中高部44は厚み方向Zに肌側に突出した形態となっている。
尚、「第1領域及び第2領域よりも坪量が高い」とは、第1領域及び第2領域に溝部が設けられる場合は、該溝部を除く第1領域及び第2領域の坪量よりも高いという意味である。また、「第1領域及び第2領域よりも厚みが厚い」とは、第1領域及び第2領域に溝部が設けられる場合は、該溝部を除く第1領域及び第2領域の厚みよりも高いという意味である。本実施形態のナプキン1において「第1領域11及び第2領域12よりも坪量が高く厚みが厚い」とは、「第1領域11の前方ブロック部46及び第2領域12の後方ブロック部48よりも坪量が高く厚みが厚い」という意味である。
中高部44の一部を構成する中高中央部44Cは、中高部44の横幅(横方向Yの幅)が最大となる最大幅部を有しており、中高中央部44Cでは、中高部44の横幅と吸収性コア4の横幅とが一致している。
中高部44の一部を構成する前方凸形状部44Fは、中高中央部44Cの前方に位置する。前方凸形状部44Fは、縦方向X前方に向かって横幅が減少する形状を有する。
本実施形態では、前方凸形状部44Fは二等辺三角形状を有する。二等辺三角形状の前方凸形状部44Fにおいて、その頂角は底辺よりも前方に位置し、底辺は矩形状の中高中央部44Cの前方に位置する横方向Yに平行な一辺と一致する。二等辺三角形状の前方凸形状部44Fの頂角は、中高部44の最前部に対応する。二等辺三角形状の前方凸形状部44Fの2つの等辺が中高部44の前縁部44aを構成する。
中高部44の一部を構成する後方凸形状部44Rは、中高中央部44Cの後方に位置する。後方凸形状部44Rは、縦方向X後方に向かって横幅が減少する形状を有する。
本実施形態では、後方凸形状部44Rは逆二等辺三角形状を有する。逆二等辺三角形状の後方凸形状部44Rにおいて、その頂角は底辺よりも後方に位置し、底辺は矩形状の中高中央部44Cの後方に位置する横方向Yに平行な一辺と一致する。逆二等辺三角形状の後方凸形状部44Rの頂角は、中高部44の最後部に対応する。逆二等辺三角形状の後方凸形状部44Rの2つの等辺が中高部44の後縁部44bを構成する。
尚、本実施形態では、中高部44の前縁部44a及び後縁部44bそれぞれの形状は傾きが異なる2本の直線が連なった逆V字状、V字状の形状を有するが、前縁部44a及び後縁部44bの形状は他の形状であってもよく、例えば円弧状でもよい。
((前方中高隣接部及び後方中高隣接部))
図2及び4に示すように、吸収性コア4の中間領域6において、前方中高隣接部45F及び後方中高隣接部45Rは、それぞれ、前方中高境界溝部42Fと前方境界横溝部41F、後方中高境界溝部42Rと後方境界横溝部41Rにより区画形成されたブロック部である。
前方中高隣接部45F及び後方中高隣接部45Rは、中高部44と比較して、厚み方向Zの厚みが薄く、坪量も低い領域である。
平面視で、前方中高隣接部45F及び後方中高隣接部45Rは直角三角形状を有する。
2つの前方中高隣接部45Fは、中高中央部44Cの前方に位置する。2つの前方中高隣接部45Fは、前方凸形状部44Fを間に挟んでその横方向Y両側に位置する。
2つの後方中高隣接部45Rは、中高中央部44Cの後方に位置する。2つの後方中高隣接部45Rは、後方凸形状部44Rを間に挟んでその横方向Y両側に位置する。
吸収性コア4の平面視において、2つの前方中高隣接部45Fと2つの後方中高隣接部45Rと中高部44とが合わさった全体の外形は、矩形状を有する。
((前方中高境界溝部及び後方中高境界溝部))
図4に示すように、吸収性コア4の中間領域6において、前方中高境界溝部42F及び後方中高境界溝部42Rは、中高部44及び中高隣接部45と比較して、厚み方向Zの厚みが薄く、坪量も低い領域である。
平面視で、前方中高境界溝部42Fは逆V字状を有し、後方中高境界溝部42RはV字状を有する。前方中高境界溝部42F及び後方中高境界溝部42Rは、いずれも横方向Y全幅に亘って連続して延在する溝部である。
(第1領域の構成)
図4に示すように、吸収性コア4において、第1領域11は、縦方向Xにおいて中高部44が位置する中間領域6よりも前方に位置する領域である。
吸収性コア4において、第1領域11は、前方境界横溝部41Fと、前方溝部47と、前方ブロック部46と、を有する。
((前方境界横溝部))
図4に示すように、吸収性コア4の第1領域11において、前方境界横溝部41Fは、前方中高隣接部45F及び前方ブロック部46と比較して、厚み方向Zの厚みが薄く、坪量も低い領域である。
前方境界横溝部41Fは、横方向Yに平行に、吸収性コア4の横方向Y全幅に亘って連続して延在する溝部である。前方境界横溝部41Fは、第1領域11と中間領域6との境界に位置する。
((前方溝部))
図4に示すように、前方溝部47は、吸収性コア4の前方境界横溝部41Fよりも前方の領域を区画する溝部である。吸収性コア4の第1領域11において、前方溝部47は、前方ブロック部46と比較して、厚み方向Zの厚みが薄く、坪量も低い領域である。
前方溝部47は、縦方向X及び横方向Yに沿って設けられる。前方溝部47のうち、縦方向Xに延びる前方溝部を前方縦溝部47Xといい、横方向Yに延びる前方溝部を前方横溝部47Yという。前方縦溝部47X、前方横溝部47Yというように特に区別する必要がない場合は、前方溝部47という。
図4に示す例では、吸収性コア4の第1領域11には、横方向Yに平行に吸収性コア4の横方向Y全幅に亘って連続して延在する1つの前方横溝部47Yと、縦方向Xに沿って連続して延在する5つの前方縦溝部47Xとが位置する。前方横溝部47Yと前方縦溝部47Xとは格子状に設けられる。
((前方ブロック部))
図4に示すように、吸収性コア4の第1領域11において、前方ブロック部46は、前方溝部47及び前方境界横溝部41Fによって区画され形成されたブロック部である。図に示す例では、第1領域11には、略矩形状の前方ブロック部46が10個と、略扇形状の前方ブロック部46が2個位置する。
前方ブロック部46は、中高部44よりも坪量が低く厚みが薄い領域である。前方ブロック部46は、前方中高隣接部45Fよりも坪量が高く形成される。
尚、第1領域11において、前方溝部47が設けられず、前方境界横溝部41Fより前方の領域が1つの前方ブロック部で構成されてもよい。或いは、第1領域11において、前方横溝部47Yのみ又は前方縦溝部47Xのみが設けられる形態であってもよい。尚、柔軟性及びフィット性の観点からは前方横溝部47Y及び前方縦溝部47Xが設けられることが好ましい。
(第2領域の構成)
図4に示すように、吸収性コア4において、第2領域12は、縦方向Xにおいて中高部44が位置する中間領域6よりも後方に位置する領域である。
吸収性コア4において、第2領域12は、後方境界横溝部41Rと、後方溝部49と、後方ブロック部48と、を有する。
((後方境界横溝部))
図4に示すように、吸収性コア4の第2領域12において、後方境界横溝部41Rは、後方中高隣接部45R及び後方ブロック部48と比較して、厚み方向Zの厚みが薄く、坪量も低い領域である。
後方境界横溝部41Rは、横方向Yに平行に、吸収性コア4の横方向Y全幅に亘って連続して延在する溝部である。後方境界横溝部41Rは、第2領域12と中間領域6との境界に位置する。
((後方溝部))
図4に示すように、後方溝部49は、吸収性コア4の後方境界横溝部41Rよりも後方の領域を区画する溝部である。吸収性コア4の第2領域12において、後方溝部49は、後方ブロック部48と比較して、厚み方向Zの厚みが薄く、坪量も低い領域である。
後方溝部49は、縦方向X及び横方向Yに沿って設けられる。後方溝部49のうち、縦方向Xに延びる後方溝部を後方縦溝部49Xといい、横方向Yに延びる後方溝部を後方横溝部49Yという。後方縦溝部49X、後方横溝部49Yというように特に区別する必要がない場合は、後方溝部49という。
図4に示す例では、吸収性コア4の第2領域12には、横方向Yに平行に吸収性コア4の横方向Y全幅に亘って連続して延在する4つの後方横溝部49Yと、縦方向Xに沿って連続して延在する5つの後方縦溝部49Xとを有する。後方横溝部49Yと後方縦溝部49Xとは格子状に設けられる。
((後方ブロック部))
図4に示すように、吸収性コア4の第2領域12において、後方ブロック部48は、後方溝部49及び後方境界横溝部41Rによって区画され形成されたブロック部である。図に示す例では、第2領域12には、略矩形状の後方ブロック部48が28個と、略扇形状の後方ブロック部48が2個位置する。
後方ブロック部48は、中高部44よりも坪量が低く厚みが薄い領域である。後方ブロック部48は、後方中高隣接部45Rよりも坪量が高く形成される。
第2領域12において、後方溝部49が設けられず、後方境界横溝部41Rより後方領域が1つの後方ブロック部で構成されてもよい。或いは、第2領域12において、後方横溝部49Yのみ又は後方縦溝部49Xのみが設けられる形態であってもよい。尚、柔軟性及びフィット性の観点からは後方横溝部49Y及び後方縦溝部49Xが設けられることが好ましい。
[サイドガードの詳細な構成]
図1及び2に示すように、一対のサイドガードSGは、それぞれ、起立領域9Cと、前方非起立領域9Fと、後方非起立領域9Rと、を有する。図2において、前方非起立領域9F及び後方非起立領域9Rを密のドットで示し、起立領域9Cを粗のドットで示す。また、図2において、サイドシート5と表面シート2とを固定するギャザー固定部10を右下がりの斜線で示す。
縦方向Xに沿って、前方非起立領域9Fと後方非起立領域9Rとの間に起立領域9Cが位置する。
図1~3に示すように、サイドガードSGは、サイドシート5を用いて構成される。
サイドシート5は、ナプキン1の前端から後端までナプキン1の全長に亘って設けられる。サイドシート5は、平面視で、吸収性コア4の一対の横方向Y側部20に重なるように吸収体8上に位置し、吸収性コア4の縦方向Xに沿って第1領域11から中間領域6を通って第2領域12までの全長に亘って位置する。
サイドシート5は、図3に示すように、横方向Y内側が表面シート2側に2つ折りされ、サイドシート5が2層積層された2層領域を有する。ナプキン1において、サイドシート5の2層領域は、表面シート2の横方向Y外側の端部と略同じ位置まで、言い換えれば、後方フラップ部F及びウイング部Wに至らない範囲で形成されている。従って、後方フラップ部F及びウイング部Wそれぞれは、1層のサイドシート5及び裏面シート3により形成されている。
(起立領域)
ナプキン1において、起立領域9Cは、少なくとも排泄部対向領域M2に設けられ、着用時に着用者の肌側に向かって起立して立体ギャザーGを形成する。ナプキン1において、一対の起立領域9Cは、前方領域M1の一部から排泄部対向領域M2を通って後方領域M3の一部まで縦方向Xに沿って連続して形成される。
ナプキン1において、起立領域9Cは、ギャザー固定部10と、自由端部50と、弾性部材14と、を有する。
図2及び3に示すように、ギャザー固定部10は、平面視で、吸収性コア4の側部20に、縦方向Xに沿って設けられる。ギャザー固定部10は、表面シート2とサイドシート5の2層領域とが互いに接合された部分である。
ギャザー固定部10は、熱シール、超音波シール、ホットメルト等の接着剤等により形成されていてもよく、それらの併用であってもよい。図3においては、ギャザー固定部10が接着剤である例をあげ、模式的に図示している。
ギャザー固定部10は、前方非起立領域9Fから起立領域9Cを通って後方非起立領域9Rまで縦方向Xに延在して設けられる。起立領域9Cに位置するギャザー固定部10は、立体ギャザーGを形成する自由端部50の起立起点となり得る。一方、前方非起立領域9F及び後方非起立領域9Rは、後述するように、弾性部材が固定された自由端部を有さない領域であり、立体ギャザーGを形成しない領域である。
図3に示すように、自由端部50は、サイドシート5の表面シート2に接合されていない非固定部分である。自由端部50はサイドシート5の2層領域から構成される。
図1~3に示すように、複数の弾性部材14は、自由端部50を構成する2層領域のサイドシート5の折り返し部5a付近に、伸長状態で縦方向Xに沿って固定される。
自由端部50に複数(図に示す例では3本)の弾性部材14が伸長状態で固定されることで、着用時、弾性部材14の収縮による力で立体ギャザーGが形成され、サイドシート5の自由端部50は表面シート2から離間する。つまり、起立領域9Cにおいて、自由端部50が、立体ギャザーGを形成して、自由端部50とギャザー固定部10との境界付近を起点として、着用者の肌側に向かって起立する。これにより、液の横漏れが抑制される。
弾性部材14としては、糸状や帯状の天然ゴム、ポリウレタン、ポリスチレン-ポリイソプレン共重合体、ポリスチレン-ポリブタジエン共重合体、アクリル酸エチル-エチレン等のポリエチレン-αオレフィン共重合体等からなる材自体が伸縮性を有する弾性材を用いることが好ましく、糸状の弾性材を用いた際のサイズとしては、470dtex以下であることが好ましく、400~280dtexであることが更に好ましい。このようなサイズの弾性部材14を、105%~170%の伸長倍率となるように比較的低伸長状態で配することが好ましい。
起立領域9Cは、弾性部材14が固定された自由端部50を有することで、収縮が可能な収縮領域となっている。
一方、後述する前方非起立領域9F及び後方非起立領域9Rは、起立領域9Cのように、弾性部材が配された自由端部を備えておらず、非収縮領域となっている。
(前方非起立領域及び後方非起立領域)
ナプキン1において、前方非起立領域9Fは、前方領域M1における前方部分に位置する。後方非起立領域9Rは、後方領域M3における後方部分に位置する。
ナプキン1において、前方非起立領域9F及び後方非起立領域9Rは、弾性部材が配された自由端部を備えることなく、起立領域9Cの自由端部50から前後方向に延長した部分のサイドシート5も含めて表面シート2とサイドシート5とが接合され固定されて構成される。つまり、前方非起立領域9F及び後方非起立領域9Rでは、サイドシート5の2層領域が2重になって表面シート2に固定されて構成され、表面シート2と4層のサイドシート5が接合した状態となっている。前方非起立領域9F及び後方非起立領域9Rは、熱シール、超音波シール、ホットメルト等の接着剤等により形成されてもよく、それらの併用であってもよい。
ナプキン1において、前方非起立領域9F及び後方非起立領域9Rでは、サイドガードSGを構成する4層のサイドシート5と表面シート2とが熱シール、超音波シール、ホットメルト等の接着剤等により接合されて固定されているのに加えて、ギャザー固定部10によっても表面シート2とサイドシート5の2層領域とが接合、固定される部分を含む形態となっている。
[圧搾溝の構成]
圧搾溝16は、吸収体8及び表面シート2を圧搾加工することによって形成された線状溝部として構成される。圧搾溝16は、図1及び2に示すように本体Mを周回するように構成される。
圧搾溝16は、圧搾加工されていない領域と比較して剛性が高く、圧搾溝16により着用時のナプキン1のよれといった好ましくない変形を抑制することができる。また、圧搾溝16により、着用時に着用者にフィットする形状への変形を誘導できるとともに、ナプキン1の横方向Y及び縦方向X外方への液漏れ防止効果を高めることができる。
ナプキン1において、圧搾溝16は、左右対称の左右一対の圧搾溝が連なった全体的に縦方向Xに細長い環状を有する。
図2に示すように、ナプキン1において、平面視で、圧搾溝16のうち、吸収性コア4の中間領域6に対応して位置する部分を、左右一対の中間圧搾溝160という。
左右一対の中間圧搾溝160は、前方から後方に向かってその横幅(左右一対の中間圧搾溝160の横方向Yの距離)をみたときに、横幅の寸法が減少から増加に転じる部位を2か所有する。該部位は左右一対の中間圧搾溝160における最小幅部(横方向Yの最小幅の部位)であり、前方に位置する最小幅部を圧搾溝前方最小幅部19Fといい、後方に位置する最小幅部を圧搾溝後方最小幅部19Rという。
図2及び4に示すように、ナプキン1において、平面視で、圧搾溝前方最小幅部19Fは、吸収性コア4の前方中間第2領域62Fに位置する。より詳細には、圧搾溝前方最小幅部19Fを形成する左右一対の中間圧搾溝160の部位(左右一対の中間圧搾溝160の横方向Yの距離が減少から増加に転じる部位)は、平面視で、前方中高隣接部45Fに位置する。
ナプキン1において、平面視で、圧搾溝後方最小幅部19Rは、吸収性コア4の後方中間第2領域62Rに位置する。より詳細には、圧搾溝後方最小幅部19Rを形成する左右一対の中間圧搾溝160の部位は、平面視で、後方中高隣接部45Rに位置する。
[吸収性コアの製造方法]
吸収性コア4として、例えば、木材パルプ等の繊維(吸水性繊維)を主体とする繊維集合体、又は該繊維集合体に粒子状の吸水性ポリマーを含有させたものを用いることができる。このような繊維集合体を主体とする吸収性コア4は、回転ドラムを備えた公知の積繊装置で製造することができる。
[立体ギャザーと吸収性コアとの位置関係、その作用効果]
ナプキン1において、中高部44の中高中央部44Cは、着用時、着用者の排泄部に対向して位置し、着用者の両脚から横方向Y内側に向かう力が加わる部分である。
吸収性コア4において、中高中央部44Cが位置する中間第1領域61は、吸収性コア4の横方向Y全幅に亘って厚みが厚く坪量が高い剛性の高い領域となっており、吸収性コア4の中高部44の側部20の剛性が維持されやすい形態となっている。
平面視において、ナプキン1では、上述のように剛性が維持されやすく構成される中高中央部44Cの側部20に、立体ギャザーGを形成する起立領域9Cのギャザー固定部10が重なって位置する。
このような構成によれば、ナプキン1の着用時、着用者から加わる力によって中高中央部44Cの側部20が変形しにくくなることで、吸収性コア4の中間領域6に外力が加わることによる変形に伴って立体ギャザーGが横方向Y内側へ引き込まれる、ということが生じにくくなり、液漏れが効果的に抑制される。
また、図2及び4に示すように、平面視で、中高部44は、前方及び後方それぞれに、縦方向X外側に向かって横幅が減少する前方凸形状部44F及び後方凸形状部44Rを有することが好ましい。
中高部44が、形状の前方凸形状部44F及び後方凸形状部44Rを有することで、中高部44において縦方向Xに拡散した排泄液は、前方及び後方で横方向Y中央域に集約するように移行しやすく、横漏れがより一層抑制される。
中高部44が前方凸形状部44Fを有することで、吸収性コア4において、前方中間第2領域62Fでは、第1領域11に向かって中高部44の横幅が徐々に狭まるとともに、中高部44よりも厚みが薄く低坪量の前方中高隣接部45Fの横幅が徐々に広がる構成となる。
また、中高部44が後方凸形状部44Rを有することで、吸収性コア4において、後方中間第2領域62Rでは、第2領域12に向かって中高部44の横幅が徐々に狭まるとともに、中高部44よりも厚みが薄く低坪量の後方中高隣接部45Rの横幅が徐々に広がる構成となる。
中高部44は、前方中高隣接部45F及び後方中高隣接部45Rよりも剛性が高く、外力により変形しにくい。これに対し、前方中高隣接部45F及び後方中高隣接部45Rは、坪量が低く、外力により変形しやすく、外力を緩衝しやすい。
つまり、吸収性コア4の中間領域6では、中間領域6の中高中央部44Cから第1領域11及び第2領域12それぞれに向かって、より変形しやすい領域が徐々に広がる構成となっている。換言すると、前方中間第2領域62Fでは前方にいくにつれてより変形しやすい領域が広がっていき、後方中間第2領域62Rでは後方にいくにつれてより変形しやすい領域が広がっていく構成となっている。このように変形しやすい領域がより広くなることで、外力がより緩衝されやすくなり、中間領域6において、着用者から横方向Y内側に向かう力が加わった際に、該力は前方及び後方に向かってより緩衝されやすくなり、中間領域6での外力による変形の影響が第1領域11及び第2領域12に伝搬することが効果的に抑制される。
また、平面視で、ナプキン1において、起立領域9Cに位置するギャザー固定部10が、吸収性コア4の両側部20それぞれに、前方中高隣接部45F、中高部44及び後方中高隣接部45Rのいずれの領域にも跨って縦方向Xに連続して延在することが好ましい。つまり、ナプキン1において、少なくとも着用者の排泄部に対向して位置する中高部44に対応して立体ギャザーGが形成され得る構成とすることが好ましい。
ナプキン1において、吸収性コア4の中間領域6の側部20では、厚みが厚く高坪量の中高中央部44Cの前方及び後方のそれぞれに厚みが薄く低坪量の前方中高隣接部45F及び後方中高隣接部45Rが位置する。このため、吸収性コア4の中間領域6の側部20では、前方から後方に向かって順に低剛性領域、高剛性領域、低剛性領域が位置することになる。ナプキン1において吸収性コア4の中間領域6の側部20にこのような剛性差を設けることで、着用時、ナプキン1を、肌側面1aを内側にして、排泄部を前後で包みこむように縦方向Xに折れ曲がりやすくすることができる。
そして、ナプキン1において、起立領域9Cに位置するギャザー固定部10が、吸収性コア4のこのように剛性差のある領域を通るように、前方中高隣接部45F、中高部44及び後方中高隣接部45Rのいずれの領域にも跨って縦方向Xに連続して延在することで、着用時、起立領域9Cが着用者の肌側に向かってより起立しやすくなって、立体ギャザーが縦方向Xに亘って連続して形成されやすくなり、横漏れをより一層抑制することができる。
更に、平面視で、起立領域9Cに位置するギャザー固定部10は、吸収性コア4の側部20において、前方から後方に向かって順に位置する前方ブロック部46、前方境界横溝部41F、前方中高隣接部45F、前方中高境界溝部42F、中高部44、後方中高隣接部45Rのいずれの領域にも跨って縦方向に連続して延在してもよい。
すなわち、ナプキン1において、少なくとも着用者の排泄部に対向して位置する中高部44及び該中高部44の前方に立体ギャザーGが形成され得る構成としてもよい。
吸収性コア4において、中高部44よりも前方に位置する領域、具体的には前方ブロック部46、前方溝部47、前方境界横溝部41F、前方中高境界溝部42F及び前方中高隣接部45Fが位置する領域は、中高部44よりも低坪量かつ厚みが薄く、剛性が低くなっている。
更に、吸収性コア4において、前方中高隣接部45Fは前方ブロック部46よりも坪量が低く構成されている。
このため、剛性の高さを、低、中、高で表現すると、吸収性コア4の第1領域11及び中間領域6の側部20では、前方から後方に向かって順に、中剛性領域、低剛性領域、高剛性領域、低剛性領域が位置する構成となる。
ナプキン1において吸収性コア4の第1領域11及び中間領域6の側部20にこのような剛性差を設けることで、着用時、ナプキン1を、肌側面1aを内側にして、排泄部を前後で包みこむように、かつ、着用者の排泄部の前方の身体の形状に沿って縦方向Xに折れ曲がりやすくすることができる。
そして、ナプキン1において、起立領域9Cに位置するギャザー固定部10が、吸収性コア4のこのように剛性差のある領域を通るように、前方ブロック部46、前方境界横溝部41F、前方中高隣接部45F、前方中高境界溝部42F、中高部44、後方中高境界溝部42R、後方中高隣接部45Rのいずれの領域にも跨って縦方向に連続して延在することで、着用時、起立領域9Cが着用者の肌側に向かってより起立しやすくなって、立体ギャザーが縦方向Xに亘って連続して形成されやすくなり、横漏れをより一層抑制することができる。
また、平面視で、起立領域9Cに位置するギャザー固定部10は、吸収性コア4の側部20において、前方から後方に向かって順に位置する、前方中高隣接部45F、中高部44、後方中高境界溝部42R、後方中高隣接部45R、後方境界横溝部41R、後方ブロック部48のいずれの領域にも跨って縦方向に連続して延在してもよい。
すなわち、ナプキン1において、少なくとも着用者の排泄部に対向して位置する中高部44及び該中高部44の後方に立体ギャザーGが形成され得る構成としてもよい。
吸収性コア4において、中高部44よりも後方に位置する領域、具体的には後方ブロック部48、後方溝部49、後方境界横溝部41R、後方中高境界溝部42R及び後方中高隣接部45Rが位置する領域は、中高部44よりも低坪量かつ厚みが薄く、剛性が低くなっている。
更に、吸収性コア4において、後方中高隣接部45Rは後方ブロック部48よりも坪量が低く構成されている。
このため、剛性の高さを、低、中、高で表現すると、吸収性コア4の中間領域6及び第2領域12の側部20では、前方から後方に向かって順に、低剛性領域、高剛性領域、低剛性領域、中剛性領域が位置する構成となる。
ナプキン1において吸収性コア4の中間領域6及び第2領域12の側部20にこのような剛性差を設けることで、着用時、ナプキン1を、肌側面1aを内側にして、排泄部を前後で包みこむように、かつ、着用者の排泄部の後方の身体の形状に沿って縦方向Xに折れ曲がりやすくすることができる。
そして、ナプキン1において、起立領域9Cに位置するギャザー固定部10が、吸収性コア4のこのように剛性差のある領域を通るように、前方中高隣接部45F、前方中高境界溝部42F、中高部44、後方中高境界溝部42R、後方中高隣接部45R、後方境界横溝部41R、後方ブロック部48のいずれの領域にも跨って縦方向に連続して延在することで、着用時、起立領域9Cが着用者の肌側に向かってより起立しやすくなって、立体ギャザーが縦方向Xに亘って連続して形成されやすくなり、横漏れをより一層抑制することができる。
また、図2に示すように、平面視で、起立領域9Cに位置するギャザー固定部10は、前方から後方に向かって、前方ブロック部46、前方境界横溝部41F、前方中高隣接部45F、前方中高境界溝部42F、中高部44、後方中高境界溝部42R、後方中高隣接部45R、後方境界横溝部41R、後方ブロック部48のいずれの領域にも跨って縦方向Xに連続して位置してもよい。
すなわち、ナプキン1において、着用者の排泄部に対向して位置する中高部44及び該中高部44を間に挟んでその前後両方に対応して立体ギャザーGが形成され得る構成としてもよい。
このような構成とすることで、ナプキン1の着用時、起立領域9Cが着用者の肌側に向かって縦方向Xに亘って連続してより一層より起立しやすくなるとともに、立体ギャザーGが形成される起立領域9Cを縦方向Xに長くとることで、例えば、縦方向Xに位置ずれしてナプキン1が着用された場合であっても横漏れをより一層抑制することができる。
本実施形態のナプキン1では、前方凸形状部44F及び後方凸形状部44Rは、それぞれ、逆V字状の前方中高境界溝部42F及びV字状の後方中高境界溝部42Rによって区画形成される。
前方中高境界溝部42F及び後方中高境界溝部42Rは、吸収性コア4の横方向Yの全幅に亘り形成されているため、ナプキン1において、吸収性コア4の中間領域6の前方部(前方凸形状部44Fが位置する部分)及び後方部(後方凸形状部44Rが位置する部分)に対応する領域には、着用者の両脚からの横方向Y内側に向かう力に対し、縦方向に延びる縦シワが生じ難い。加えて、吸収性コア4の中間領域6は、外力が加わった時に、逆V字状の前方中高境界溝部42F及びV字状の後方中高境界溝部42Rを変形起点として変形しやすくなっているので、着用時、中間領域6は身体の形状に沿って変形しやすくなり、3次元的によりフィットし、より一層横漏れが抑制される。
[ナプキンにおける吸収性コアの横方向側部に対応する領域での剛性]
ナプキン1における吸収性コア4の側部20に対応する領域において、中間第1領域61の剛性は、前方中間第2領域62F及び後方中間第2領域62Rの剛性よりも高いことが好ましい。
吸収性コア4の側部20に対応する領域において、中間第1領域61には相対的に厚みが厚く坪量が高い中高中央部44Cのみが存在する。
一方、吸収性コア4の側部20に対応する領域において、前方中間第2領域62Fには、主に中高中央部44Cよりも厚みが薄く低坪量の前方中高隣接部45F、該前方中高隣接部45Fよりも更に厚みが薄く低坪量の前方中高境界溝部42Fが存在する。後方中間第2領域62Rには、主に中高中央部44Cよりも厚みが薄く低坪量の後方中高隣接部45R、該後方中高隣接部45Rよりも更に厚みが薄く低坪量の後方中高境界溝部42Rが存在する。
つまり、ナプキン1における吸収性コア4の側部20に対応する領域では、中間第1領域61は、前方中間第2領域62F及び後方中間第2領域62Rと比較して、平均の坪量が高く、剛性が高い領域となっている。
このように、ナプキン1では、排泄部対向領域M2に吸収性コア4の高剛性領域(中高中央部44Cに対応する)が位置することで、着用者から加わる力による吸収性コア4の好ましくない変形が生じにくく液吸収性能を良好に維持しやすくなっている。
そして、吸収性コア4の中間領域6において剛性差が生じる構成とすることで、吸収性コア4、ひいてはナプキン1が身体に沿って柔軟に変形しやすくなり、また、剛性差のある領域を通るように、起立領域9Cのギャザー固定部10が位置することで、着用時に起立領域9Cが起立しやすくなり、身体へのフィット性の向上と相俟って横漏れがより一層抑制される。
更に、ナプキン1の吸収性コア4の側部20に対応する領域において、前方非起立領域9F及び後方非起立領域9Rの剛性は、中間第1領域61の剛性よりも低く、前方中間第2領域62F及び後方中間第2領域62Rの剛性よりも高いことが好ましい。
図2に示すように、ナプキン1では、吸収性コア4の側部20に対応する領域において、前方非起立領域9Fには、中高部44よりも厚みが薄く坪量が低く、前方中高隣接部45Fよりも坪量が高い前方ブロック部46と、該前方ブロック部46よりも厚みが薄く坪量が低い前方溝部47が存在する。
ナプキン1では、吸収性コア4の側部20に対応する領域において、後方非起立領域9Rには、中高部44よりも厚みが薄く坪量が低く、後方中高隣接部45Rよりも坪量が高い後方ブロック部48と、該後方ブロック部48よりも厚みが薄く坪量が低い後方溝部49が存在する。
つまり、前方非起立領域9F及び後方非起立領域9Rの剛性は、中高中央部44Cが位置する中間第1領域61の剛性よりも低く、前方中高隣接部45Fが位置する前方中間第2領域62F及び後方中高隣接部45Rが位置する後方中間第2領域62Rの剛性よりも高くなっている。
このような構成とすることで、剛性の高さを、低、中、高で表現すると、ナプキン1では、吸収性コア4の側部20に対応する領域において、前方から後方に向かって、中剛性領域、低剛性領域、高剛性領域、低剛性領域、中剛性領域が順に位置する構成となる。
このように、吸収性コア4の中間領域6において剛性差が生じる構成とするのに加え、ナプキン1の前方及び後方それぞれで剛性差が生じる構成とすることで、吸収性コア4、ひいてはナプキン1がより身体に沿って柔軟に変形しやすく、身体へのフィット性が向上する。また、ナプキン1における吸収性コア4の側部20に対応する領域において、前方及び後方に中剛性領域が位置するように構成されることで、フィット性を向上しつつも、ナプキン1の前方及び後方でのヨレといった好ましくない変形を抑制することができる。更に、剛性差のある領域を通るように、起立領域9Cのギャザー固定部10が位置することで、着用時に起立領域9Cが起立しやすくなり、身体へのフィット性の向上と相俟って横漏れがより一層抑制される。
剛性の測定方法については後述する。
[圧搾溝と吸収性コアとの位置関係、その作用効果]
ナプキン1において、図2及び4に示すように、吸収性コア4の中間領域6に対応する肌側面1aに形成される左右一対の中間圧搾溝160の圧搾溝前方最小幅部19F及び圧搾溝後方最小幅部19Rの少なくとも一方は、それぞれ、平面視で、前方中間第2領域62F及び後方中間第2領域62Rに位置することが好ましい。ナプキン1では、圧搾溝前方最小幅部19F及び圧搾溝後方最小幅部19Rの双方が、それぞれ、平面視で、前方中間第2領域62F及び後方中間第2領域62Rに位置している。
このような構成とすることで、平面視で中高部44に圧搾溝前方最小幅部19F及び圧搾溝後方最小幅部19Rが位置する場合と比較して、中高部44の外力による変形をより一層抑制することができる。従って、着用時、排泄部対向領域M2に着用者からの横方向Y内側にむかう力が加わった場合において、中間圧搾溝160によって、吸収体8がよれにくくなって立体ギャザーGが更に内側に入り込みにくくなり、横漏れがより一層抑制される。
[本実施形態の補足説明]
(吸収性コアの各構成の寸法例)
以下、図5を参照して、吸収性コア4の各構成の寸法例について説明する。尚、例えばナプキンの形状や大きさ等によって、吸収性コアの各構成の寸法を適宜設定することができ、以下で説明する数値に限定されない。
本実施形態のナプキン1において、吸収性コア4に形成される各溝部は、溝部を構成する底部における溝幅と溝部の開口部における溝幅とがほぼ同じである。溝部の底部は吸収性コアの非肌側面にほぼ平行に位置する。溝部を形成する溝部の側面は底部に対してほぼ垂直である。
以下で説明する「溝幅」は、溝部の開口部における幅を示す。また、後述する溝部の厚さは、溝部を形成する底部の厚みを示す。
尚、ここでは、溝部が、溝部の長手方向に直交する断面が略矩形状の例をあげて説明するが、これに限定されない。例えば底部から開口部に向かって幅が広がっていくテーパ状の側面を有する、断面がV字形状或いは台形状の溝部であってもよい。このような場合においても、吸収性コア4において、溝部が形成される領域は溝部が形成されない領域と比較して、坪量が低くなり、剛性が低くなる。例えば断面形状がV字形状或いは台形状の溝部の場合、「溝幅」は、開口部における幅を示す。
溝部の溝幅及び溝部の厚みは、溝部を該溝部の延びる方向に直交する方向に切断し、切断面の写真から計測することができる。
吸収性コア4は、横幅が縦方向Xに沿って一定である。一例として、吸収性コア4の横幅aは73mmである。
吸収性コア4において、中高部44の縦方向Xの全長L2は、吸収性コア4の縦方向Xの全長L1の、好ましくは25%以上、より好ましくは30%以上であり、また、好ましくは90%以下、より好ましくは75%以下であり、また、好ましくは25%以上90%以下、より好ましくは30%以上75%以下である。
中高部44の縦方向Xの全長L2は、吸収性コア4の中間領域6の縦方向Xの長さに対応する。
中高部44の一部を構成する中高中央部44Cの縦方向Xの全長L3は、中高部44の全長L2の好ましくは20%以上、より好ましくは30%以上であり、また、好ましくは80%以下、より好ましくは70%以下であり、また、好ましくは20%以上80%以下、より好ましくは30%以上70%以下である。
中高中央部44Cの縦方向Xの全長L3は、中間第1領域61の縦方向Xの長さに対応する。
中高部44の一部を構成する前方凸形状部44F及び後方凸形状部44Rそれぞれの全長L4は、中高部44の全長L2の好ましくは5%以上、より好ましくは10%以上であり、また、好ましくは50%以下、より好ましくは30%以下であり、また、好ましくは5%以上50%以下、より好ましくは10%以上30%以下である。
前方凸形状部44F及び後方凸形状部44Rそれぞれの全長L4は、前方中間第2領域62F及び後方中間第2領域62Rそれぞれの縦方向Xの長さに対応する。
一例として、吸収性コア4の縦方向Xの全長L1は、250mm以上370mm以下である。
中高部44の縦方向Xの縦方向Xの全長L2は、80mm以上180mm以下である。
中高中央部44Cの縦方向Xの全長L3は、50mm以上150mm以下である。
前方凸形状部44F及び後方凸形状部44Rそれぞれの縦方向Xの全長L4は、10mm以上30mm以下である。
一例として、第1領域11の縦方向Xの寸法bは、35mm以上70mm以下mmである。
第2領域12の縦方向Xの寸法dは、80mm以上150mm以下mmである。
一例として、前方境界横溝部41Fの溝幅e、後方境界横溝部41Rの溝幅fは、好ましくは2mm以上12mm以下である。
前方横溝部47Yの溝幅i、前方縦溝部47Xの溝幅j、後方横溝部49Yの溝幅n、後方縦溝部49Xの溝幅оは、好ましくは1mm以上10mm以下である。
前方ブロック部46の縦方向Xの寸法g、後方ブロック部48の縦方向Xの寸法kは好ましくは5mm以上25mm以下であり、前方ブロック部46の横方向Yの寸法h、後方ブロック部48の縦方向Xの寸法mは好ましくは3mm以上10mm以下である。
前方中高隣接部45F及び後方中高隣接部45Rそれぞれの縦方向Xの寸法rは好ましくは10mm以上30mm以下であり、横方向Yの寸法sは好ましくは15mm以上30mm以下である。
ナプキン1において、吸収性コア4における前方中高境界溝部42F及び後方中高境界溝部42Rの溝幅pは、柔軟性及びフィット性を向上させる観点から、好ましくは0.1mm以上、より好ましくは0.5mm以上であり、また、好ましくは5.0mm以下、より好ましくは3.0mm以下であり、また、好ましくは0.1mm以上5.0mm以下、より好ましくは0.5mm以上3.0mm以下である。
一例として、前方中高境界溝部42F及び後方中高境界溝部42Rの溝幅pは2mm以上12mm以下である。
平面視で、前方凸形状部44Fと後方凸形状部44Rとは、線対称の関係にある。
前方凸形状部44Fを例にあげて説明すると、前縁部44aを構成する2本の直線それぞれと、縦中心線CL1とのなす角度αは、身体形状へのフィット性及び動きの追従性向上の観点から、好ましくは20°以上、より好ましくは30°以上であり、そして好ましくは75°以下、より好ましくは60°以下であり、具体的には、好ましくは20°以上75°以下、より好ましくは30°以上60°以下である。後方凸形状部44Rも前方凸形状部44Fと同様である。
(各構成の厚み例)
以下、吸収性コア4における各構成の厚みについて説明するが、これらの数値に限定されない。
((中高部の厚み))
ナプキン1において、吸収性コア4における中高部44の厚みは、図4に示すように、中高部44を肌に向かって突出させて、吸収性コア4の排泄部対向領域M2における吸収性コア4の液吸収性等を向上させる観点から、第1領域11の前方ブロック部46及び第2領域12の後方ブロック部48の厚みの、好ましくは120%(即ち、1.2倍)以上、より好ましくは140%以上であり、また、好ましくは、700%以下、より好ましくは500%以下であり、また、着用時における身体への追従性や違和感を抑える観点から、好ましくは120%以上700%以下、より好ましくは140%以上500%以下である。
また、中高部44の厚みと、前方ブロック部46及び後方ブロック部48の厚みとの差(前者-後者)は、好ましくは1.0mm以上、より好ましくは2.0mm以上であり、また、好ましくは8.0mm以下、より好ましくは6.0mm以下であり、また、好ましくは1.0mm以上8.0mm以下、より好ましくは2.0mm以上6.0mm以下である。
上述した構成は、上記実施形態のナプキン1のように中高部44が排泄部対向領域M2に設けられているときに、特に有効である。
具体的には、中高部44の厚みは、好ましくは2.0mm以上、より好ましくは3.0mm以上であり、また、好ましくは10.0mm以下、より好ましくは7.0mm以下であり、また、好ましくは2.0mm以上10.0mm以下、より好ましくは3.0mm以上7.0mm以下である。
((前方中高隣接部及び後方中高隣接部の厚み))
ナプキン1において、吸収性コア4における前方中高隣接部45F及び後方中高隣接部45Rの厚みは、図4に示すように、前方中高境界溝部42F及び後方中高境界溝部42Rの厚みよりも厚く、中高部44の厚みよりも薄く形成される。
身体の動きへの追従性の観点から、前方中高隣接部45F及び後方中高隣接部45Rは、その厚みが、第1領域11の前方ブロック部46及び第2領域12の後方ブロック部48の厚みと同じか薄くなっていることが好ましい。尚、身体の動きに対し、繰り返し変形した際の吸収性コア4の強度の観点から、前方中高隣接部45F及び後方中高隣接部45Rは、その厚みが前方ブロック部46及び後方ブロック部48よりも厚くなっていてもよい。
前方中高隣接部45F及び後方中高隣接部45Rの厚みは、好ましくは0.5mm以上、より好ましくは1.0mm以上であり、また、好ましくは10.0mm以下、より好ましくは7.0mm以下であり、また、好ましくは0.5mm以上10.0mm以下、より好ましくは1.0mm以上7.0mm以下である。
((前方ブロック部及び後方ブロック部の厚み))
ナプキン1において、吸収性コア4における前方ブロック部46及び後方ブロック部48の厚みは、好ましくは0.5mm以上、より好ましくは1.0mm以上であり、また、好ましくは7.0mm以下、より好ましくは3.5mm以下であり、また、好ましくは0.5mm以上7.0mm以下、より好ましくは1.0mm以上3.5mm以下である。
((溝部の厚み))
ナプキン1において、柔軟性及びフィット性を向上させる観点から、吸収性コア4における溝部(前方溝部47、後方溝部49、前方境界横溝部41F、後方境界横溝部41R、前方中高境界溝部42F、後方中高境界溝部42R)の厚みは、中高部44、前方中高隣接部45F、後方中高隣接部45R、前方ブロック部46及び後方ブロック部48の厚みよりも薄く形成される。
溝部の厚みは、好ましくは0.08mm以上、より好ましくは0.15mm以上であり、また、好ましくは7.0mm以下、より好ましくは3.5mm以下であり、また、好ましくは0.08mm以上7.0mm以下、より好ましくは0.15mm以上3.5mm以下である。
((吸収性コアにおける各部構成の厚み測定方法))
吸収性コアを水平な場所にしわや折れ曲がりがないように静置し、該吸収性コア4から測定対象物である、中高部44、前方ブロック部46、後方ブロック部48、中高隣接部45、溝部(前方溝部47、後方溝部49、前方境界横溝部41F、後方境界横溝部41R、前方中高境界溝部42F、後方中高境界溝部42R)を切り出す。そして、切り出した測定対象物を5kPaの圧力で10分間加圧し、除重後すぐに測定を行う。除重後のサンプルの中央域に、大きさ20mm×20mm、厚み3mmのアクリルプレートを置き、KEYENCE社製非接触式レーザー変位計(レーザーヘッドLK-G30、変位計LK-GD500)を用い、サンプルの厚みを測定する。
切り出した測定対象物の大きさが小さく、非接触式レーザー変位計により測定し難い場合には、前記切断された測定対象物の断面を、例えば、マイクロスコープ(KEYENCE社製VHX-1000)を用いて20~100倍の倍率で観察し、測定してもよい。
(各構成の坪量)
以下、吸収性コア4における各構成の坪量について説明するが、これらの数値に限定されない。
((中高部の坪量))
ナプキン1において、立体ギャザーGが横方向Y内側に引き込まれにくくして横漏れを効果的に抑制しつつ適度な柔軟性を付与する観点から、平面視で起立領域9Cのギャザー固定部10と重なる吸収性コア4の中高部44の坪量は、好ましくは100g/m以上、より好ましくは200g/m以上であり、そして、好ましくは1500g/m以下、より好ましくは1200g/m以下であり、具体的には、好ましくは100g/m以上1500g/m以下、より好ましくは200g/m以上1200g/m以下である。
((前方中高隣接部及び後方中高隣接部の坪量))
ナプキン1において、前方中高隣接部45F及び後方中高隣接部45Rは、その坪量が、吸収性コア4の中高部44の坪量より低く、且つ、前方中高境界溝部42F及び後方中高境界溝部42Rの坪量よりも高く形成される。
更には、身体の動きへの追従性の観点からは、前方中高隣接部45F及び後方中高隣接部45Rは、その坪量が前方ブロック部46及び後方ブロック部48の坪量と同じか低いことが好ましい。
尚、身体の動きに対し、繰り返し変形した際の吸収性コア4の強度の観点から、前方中高隣接部45F及び後方中高隣接部45Rは、その坪量が、前方ブロック部46及び後方ブロック部48の坪量よりも高くなっていてもよい。
前方中高隣接部45F及び後方中高隣接部45Rの坪量は、好ましくは20g/m以上、より好ましくは50g/m以上であり、そして、好ましくは800g/m以下、より好ましくは700g/m以下であり、具体的には、好ましくは20g/m以上800g/m以下、より好ましくは50g/m以上700g/m以下である。
((前方ブロック部及び後方ブロック部の坪量))
ナプキン1において、吸収性コア4における第1領域11の前方ブロック部46及び第2領域12の後方ブロック部48の坪量は、液吸収性等を良好に保ちつつ柔軟性及びフィット性を向上させる観点から、好ましくは50g/m以上、より好ましくは100g/m以上であり、また、好ましくは1000g/m以下、より好ましくは900g/m以下であり、また、好ましくは50g/m以上1000g/m以下、より好ましくは100g/m以上900g/m以下である。
((溝部の坪量))
ナプキン1において、柔軟性及びフィット性を向上させる観点から、吸収性コア4における溝部(前方溝部47、後方溝部49、前方境界横溝部41F、後方境界横溝部41R、前方中高境界溝部42F、後方中高境界溝部42R)の坪量は、中高部44の坪量よりも低く、更に、中高隣接部45、前方ブロック部46及び後方ブロック部48の坪量よりも低く形成される。
溝部の坪量は、好ましくは10g/m以上、より好ましくは20g/m以上であり、そして、好ましくは350g/m以下、より好ましくは250g/m以下であり、具体的には、好ましくは10g/m以上350g/m以下、より好ましくは20g/m以上250g/m以下である。
((坪量の測定方法))
測定対象物である中高部44、前方ブロック部46、後方ブロック部48、前方中高隣接部45F、後方中高隣接部45R、溝部(前方溝部47、後方溝部49、前方境界横溝部41F、後方境界横溝部41R、前方中高境界溝部42F、後方中高境界溝部42R)それぞれの坪量は、上述した吸収性コア4の各部の厚みの測定方法で説明したように切り出した対象領域の測定対象物の重量を、その測定対象物の肌側面の面積で除して求める。重量の測定には、電子天秤(A&D社製電子天秤GR-300、精度:小数点以下4桁)を用いる。各部について、測定対象物5個の坪量の平均を坪量とする。
(剛性の測定方法)
ナプキン1における吸収性コア4の側部20に対応する領域での、中間第1領域61、前方中間第2領域62F、後方中間第2領域62Rの剛性は、以下のように測定することができる。
各領域61、62F、62Rを吸収体4からそれぞれ切り取ってサンプルとする。但し、前方中間第2領域62F、後方中間第2領域62Rの縦方向長さが十分に採取できない場合には、中間第1領域61を含むようにしてサンプルを採取しても良い。温度23℃、湿度50%の試験室に24時間保存した後測定用サンプルとし、同温湿度条件にて、ハンドルオメータ法(JIS L-1096)に準じて剛性値を測定する。ハンドルオメーターは、大栄科学精器製作所製の型式:HOM-200を用い、測定用サンプルを、非肌側シート3側を下側に向け且つナプキンの縦方向Xが、試験台と試験台上に設けられた幅40mmのスリット溝のスリット間幅40mmのスリットの長手方向と直交する直角になるように試験台試料台上に配置しブレードを200mm/minの一定速度で下降させ、指示計(荷重計)が示す最高値を読み取る。
以上、本考案の実施形態について説明したが、本考案は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、上記実施形態では、吸収性物品として生理用ナプキンの例を示したが、これに限定されない。本考案の吸収性物品は、例えば、おむつ、尿取りパットやおりものシート等であってもよい。
また、上述の実施形態では、吸収性コアの中高部が肌側に向かって突出する形態を例にあげたが、中高部が非肌側に向かって突出するように吸収性コアが配置される形態であってもよい。
1…ナプキン(生理用ナプキン、吸収性物品)
2…表面シート
3…裏面シート
4…吸収性コア
6…中間領域
9C…起立領域
10…ギャザー固定部
11…第1領域
12…第2領域
14…弾性部材
20…横方向Y側部(横方向側部)
44…中高部
44C…中高中央部(第1の部位)
50…自由端部
G…立体ギャザー
M…本体
M1…前方領域
M2…排泄部対向領域
M3…後方領域
SG…サイドガード

Claims (7)

  1. 着用者の前後方向に対応する縦方向と該縦方向に直交する横方向とを有し、前方から後方に向かって順に前方領域と、排泄部対向領域と、後方領域とに区分される本体と、
    前記本体の縦方向に沿う左右両側部に設けられた、着用時に、少なくとも排泄部対向領域に肌側に向かって起立する一対の立体ギャザーを形成する起立領域を含むサイドガードと
    を具備する吸収性物品であって、
    前記本体は、
    表面シートと、
    裏面シートと、
    前記表面シートと前記裏面シートとの間に位置し、前方から後方に向かって順に第1領域と、中間領域と、第2領域とに区分される吸収性コアであって、前記中間領域には、縦方向全長に亘って前記第1領域及び前記第2領域よりも厚みが厚く坪量が高い中高部が位置し、前記中高部は、前記吸収性コアの横方向全幅に亘って存在する第1の部位を有し、該第1の部位が前記排泄部対向領域に位置する、吸収性コアと
    を備え、
    前記サイドガードの前記起立領域は、
    前記表面シートと固定される、縦方向に延在するギャザー固定部と、
    前記表面シートと固定されない自由端部と、
    前記自由端部に伸長状態で固定された弾性部材と
    を備え、
    平面視で、前記ギャザー固定部は、前記第1の部位の横方向側部と重なって位置する
    吸収性物品。
  2. 前記中高部は、平面視で、その前方及び後方それぞれに、縦方向外側に向かって横幅が減少する前方第2の部位及び後方第2の部位を有し、
    前記中間領域は、
    前記第1の部位が位置する中間第1領域と、
    前記中間第1領域よりも前方であって前記前方第2の部位が位置する前方中間第2領域と、
    前記中間第1領域よりも後方であって前記後方第2の部位が位置する後方中間第2領域と
    に区分される
    請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記前方中間第2領域は、前記前方第2の部位と、前記前方第2の部位を間に挟んで横方向両側に位置する前方中高隣接部と、を含み、
    前記後方中間第2領域は、前記後方第2の部位と、前記後方第2の部位を間に挟んで横方向両側に位置する後方中高隣接部と、を含み、
    前記前方中高隣接部及び前記後方中高隣接部は、前記中高部よりも坪量が低く、
    平面視で、前記ギャザー固定部は、前記吸収性コアの横方向側部において、前記前方中高隣接部、前記中高部及び前記後方中高隣接部のいずれの領域にも跨って縦方向に連続して延在する
    請求項2に記載の吸収性物品。
  4. 前記第1領域は、
    前記中高部よりも厚みが薄く坪量が低く、前記前方中高隣接部よりも坪量が高い前方ブロック部と、
    前記前方ブロック部と前記前方中高隣接部との間に、前記吸収性コアの横方向全幅に亘って延在する、前記前方ブロック部及び前記前方中高隣接部よりも坪量が低い前方境界横溝部と
    を有し、
    前記中間領域は、前記中高部と前記前方中高隣接部との間に位置する、前記中高部及び前記前方中高隣接部よりも坪量が低い前方中高境界溝部を有し、
    平面視で、前記ギャザー固定部は、前記吸収性コアの横方向側部において、前記前方ブロック部、前記前方境界横溝部、前記前方中高隣接部、前記前方中高境界溝部、前記中高部、前記後方中高隣接部のいずれの領域にも跨って縦方向に連続して延在する
    請求項3に記載の吸収性物品。
  5. 前記第2領域は、
    前記中高部よりも厚みが薄く坪量が低く、前記後方中高隣接部よりも坪量が高い後方ブロック部と、
    前記後方ブロック部と前記後方中高隣接部との間に、前記吸収性コアの横方向全幅に亘って延在する、前記後方ブロック部及び前記後方中高隣接部よりも坪量が低い後方境界横溝部と
    を有し、
    前記中間領域は、前記中高部と前記後方中高隣接部との間に位置する、前記中高部及び前記後方中高隣接部よりも坪量が低い後方中高境界溝部を有し、
    平面視で、前記ギャザー固定部は、前記吸収性コアの横方向側部において、前記前方中高隣接部、前記中高部、前記後方中高境界溝部、前記後方中高隣接部、前記後方境界横溝部、前記後方ブロック部のいずれの領域にも跨って縦方向に連続して延在する
    請求項3又は4に記載の吸収性物品。
  6. 前記吸収性コアの横方向側部に対応する領域において、前記中間第1領域の剛性は、前記前方中間第2領域及び前記後方中間第2領域の剛性よりも高い
    請求項2から5のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  7. 前記本体は、前記吸収性コアの前記中間領域に対応する肌側面に、前記表面シートと前記吸収性コアとが圧搾一体化された左右一対の中間圧搾溝を更に備え、
    前記左右一対の中間圧搾溝の横方向の最小幅を規定する部位は、平面視で、前記前方中間第2領域及び前記後方中間第2領域の少なくとも一方に位置する
    請求項2から6のいずれか1項に記載の吸収性物品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023224079A1 (ja) * 2022-05-20 2023-11-23 ユニ・チャーム株式会社 使い捨ておむつ用の吸収パッド又は使い捨ておむつ

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