JP2016084463A - ポリウレタン樹脂水性分散体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 耐候性、耐熱性、耐加水分解性、柔軟性及び反発弾性のいずれにも優れる皮膜が得られるポリウレタン樹脂水性分散体を提供する。【解決手段】エステル基としてオキシカルボニル基とカーボネート基を有し、ウレタン基濃度とウレア基含濃度の合計値が7.0〜11.0重量%であるポリウレタン樹脂(P)及び水性媒体を含有するポリウレタン樹脂水性分散体(U)。前記(P)が、エステル基としてオキシカルボニル基とカーボネート基とを有する数平均分子量が500以上のポリエステルポリオール(a113)及び親水性基と活性水素を有する化合物(a2)を含む活性水素成分(A)と有機ポリイソシアネート成分(B)とを反応させて得られ、前記(U)を乾燥させた皮膜の20℃における貯蔵弾性率E’が1〜70MPa、かつ、tanδが0.05〜0.30であり、前記(U)を乾燥させた皮膜の熱軟化点が200〜300℃である。【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリウレタン樹脂水性分散体、特に繊維加工処理剤として有用なポリウレタン樹脂水性分散体に関する。
従来、自動車や家具等に用いられる繊維加工用ポリウレタン樹脂は耐候性や耐熱性が要求されるため、ポリカーボネート系のポリウレタン樹脂が一般的に使用されており、特にポリヘキサメチレンカーボネートジオールを使用したポリウレタン樹脂が多く使用されている(例えば、特許文献1)。しかし、これらポリカーボネート系のポリウレタン樹脂の場合、柔軟性及び反発弾性が低くなるという問題があった。一方、ポリカーボネート系以外のポリエステル系のポリウレタン樹脂はポリカーボネート系に比べて柔軟性及び反発弾性に優れるが耐加水分解性に劣るという問題があった(例えば、特許文献2)。
特開平05−005281号公報 特開2002−145976号公報
本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は耐候性、耐熱性、耐加水分解性、柔軟性及び反発弾性のいずれにも優れる皮膜が得られるポリウレタン樹脂水性分散体を提供することにある。
本発明者らは前記目的を達成するため鋭意検討した結果、本発明に到達した。即ち本発明は、ポリエステルポリオールと有機ポリイソシアネートを反応させて得られるポリウレタン樹脂であって、上記ポリエステルポリオール中のエステル基としてオキシカルボニル基とカーボネート基を有し、上記ポリウレタン樹脂中のウレタン基濃度とウレア基含濃度の合計値が7.0〜11.0重量%であるポリウレタン樹脂(P)及び水性媒体を含有するポリウレタン樹脂水性分散体(U)及び前記ポリウレタン樹脂水性分散体(U)を含有する繊維加工処理剤である。
本発明のポリウレタン樹脂水性分散体(U)を繊維加工処理剤として使用した繊維製品は耐候性、耐熱性、耐加水分解性、柔軟性及び反発弾性に優れるため、良好な風合いを有し、且つ自動車や家具等長期間の使用に耐える必要のある用途に特に有用である。
本発明のポリウレタン樹脂水性分散体(U)は、ポリウレタン樹脂(P)及び水性媒体(M)を含有する。
本発明におけるポリウレタン樹脂(P)は、数平均分子量(以下、Mnと略記)が500以上の高分子ポリオール(a1)及び親水性基(f)と該親水性基(f)由来の活性水素を除く活性水素(g)を有する化合物(a2)を含有する活性水素成分(A)と有機ポリイソシアネート成分(B)とを反応させて得られる。
尚、本発明における高分子ポリオール(a1)のMnの測定は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、例えば以下の条件で測定することができる。
装置:「Waters Alliance 2695」[Waters社製]
カラム:「Guardcolumn Super H−L」(1本)、「TSKgel SuperH2000、TSKgel SuperH3000、TSKgel SuperH4000(いずれも東ソー株式会社製)を各1本連結したもの」
試料溶液:0.25重量%のテトラヒドロフラン溶液
溶液注入量:10μl
流量:0.6ml/分
測定温度:40℃
検出装置:屈折率検出器
基準物質:標準ポリスチレン
Mnが500以上の高分子ポリオール(a1)としては、ポリエステルポリオール(a11)及びポリエーテルポリオール(a12)等が挙げられる。(a1)は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
ポリエステルポリオール(a11)としては、エステル基としてカーボネート基のみを有するポリエステルポリオール(a111)、エステル基としてオキシカルボニル基のみを有するポリエステルポリオール(a112)及びエステル基としてカーボネート基とオキシカルボニル基を有するポリエステルポリオール(a113)が挙げられる。
エステル基としてカーボネート基のみを有するポリエステルポリオール(a111)としては、炭素数2〜20の多価アルコール(好ましくは炭素数3〜9、更に好ましくは炭素数4〜6の脂肪族2価アルコール)の1種又は2種以上(好ましくは2〜4種)と、低分子カーボネート化合物(例えば、アルキル基の炭素数1〜6のジアルキルカーボネート、炭素数2〜6のアルキレン基を有するアルキレンカーボネート及び炭素数6〜9のアリール基を有するジアリールカーボネート)から、脱アルコール反応させながら縮合させることによって製造されるポリカーボネートポリオール等が挙げられる。
(a111)の製造に用いる炭素数2〜20の多価アルコールとしては炭素数2〜12の直鎖又は分岐の脂肪族2価アルコール[エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−ドデカンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール等の直鎖アルコール;1,2−、1,3−又は2,3−ブタンジオール、2−メチル−1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,7−ヘプタンジオール、3−メチル−1,7−ヘプタンジオール、4−メチル−1,7−ヘプタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、3−メチル−1,8−オクタンジオール及び4−メチルオクタンジオール等の分岐アルコール等];炭素数6〜20の脂環式2価アルコール[1,4−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロペンタンジオール、1,4−シクロヘプタンジオール、2,5−ビス(ヒドロキシメチル)−1,4−ジオキサン、2,7−ノルボルナンジオール、テトラヒドロフランジメタノール、1,4−ビス(ヒドロキシエトキシ)シクロヘキサン、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン及び2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン等];炭素数8〜20の芳香環含有2価アルコール[m−又はp−キシリレングリコール、ビス(ヒドロキシエチル)ベンゼン及びビス(ヒドロキシエトキシ)ベンゼン等];炭素数3〜20の3価アルコール[脂肪族トリオール(グリセリン及びトリメチロールプロパン等)等];炭素数5〜20の4〜8価アルコール[脂肪族ポリオール(ペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、ソルビタン、ジグリセリン及びジペンタエリスリトール等);糖類(ショ糖、グルコース、マンノース、フルクトース、メチルグルコシド及びその誘導体)];等が挙げられる。
エステル基としてカーボネート基のみを有するポリエステルポリオール(a111)には、融点が20℃以下の非晶性ポリカーボネートポリオールと融点が20℃より高い結晶性ポリカーボネートポリオールが含まれる。
融点が20℃以下の非晶性ポリカーボネートポリオールは、例えば前記炭素数2〜20の多価アルコールとして、分岐構造を有する2価アルコールを用いたり、2種以上の2価アルコールを併用することにより製造される。
非晶性ポリカーボネートポリオールの融点は、ポリウレタン樹脂(P)の柔軟性及び反発弾性の観点から、−80〜15℃であることが好ましい。
非晶性ポリカーボネートポリオールの市販品としては「デュラノール G4672」[旭化成ケミカルズ(株)製]、「デュラノール T5652」[旭化成ケミカルズ(株)製]、「クラレポリオール C−2090」[クラレ(株)製]、「クラレポリオール C−2050」[クラレ(株)製]及び「クラレポリオール C−2015N」[クラレ(株)製]等が挙げられる。
結晶性ポリカーボネートポリオールの市販品としては「デュラノール T6002」[旭化成ケミカルズ(株)製]、「ETERNACOLL UH−200」[宇部興産(株)製]、「ニッポラン−980R」[日本ポリウレタン(株)製]、「プラクセルCD220」[ダイセル(株)製]及び「クラレポリオール C−2065N」[クラレ(株)製]等が挙げられる。
融点が20℃以下である非晶性ポリカーボネートポリオールとしてポリウレタン樹脂(P)の柔軟性の観点から好ましいのは、前記炭素数2〜20の多価アルコールとして炭素数2〜12の直鎖又は分岐の脂肪族2価アルコールを2種以上併用したもの、更に好ましいのは1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール及び2−メチル−1,8−オクタンジオールから選ばれる2種以上の2価アルコールを併用したもの、特に好ましいのは1,5−ペンタンジオールと1,6−ヘキサンジオールを併用したものである。
エステル基としてオキシカルボニル基のみを有するポリエステルポリオール(a112)としては、脱水縮合型ポリエステルポリオール(a1121)及びポリラクトンポリオール(a1122)等が挙げられる。
脱水縮合型ポリエステルポリオールとしては、前記炭素数2〜20の多価アルコールと炭素数2〜10の多価カルボン酸又はそのエステル形成性誘導体[酸無水物、低級(炭素数1〜4)アルキルエステル及び酸ハライド等]との縮合により得られるもの等が挙げられる。
炭素数2〜10の多価カルボン酸又はそのエステル形成性誘導体としては、脂肪族ジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸、フマル酸及びマレイン酸等)、脂環式ジカルボン酸(ダイマー酸等)、芳香族ジカルボン酸(テレフタル酸、イソフタル酸及びフタル酸等)、3価又はそれ以上のポリカルボン酸(トリメリット酸及びピロメリット酸等)、これらの無水物(無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸及び無水トリメリット酸等)、これらの酸ハロゲン化物(アジピン酸ジクロライド等)、これらの低分子量アルキルエステル(コハク酸ジメチル及びフタル酸ジメチル等)並びこれらの併用が挙げられる。これらの内で好ましいものは脂肪族ジカルボン酸及びそのエステル形成性誘導体である。
脱水縮合型ポリエステルポリオール(a1121)に用いる炭素数2〜20の多価アルコール及び炭素数2〜10の多価カルボン酸又はそのエステル形成性誘導体は、それぞれ1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
ポリラクトンポリオール(a1122)としては、前記炭素数2〜20の多価アルコールを開始剤としてラクトンモノマー(γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン及びこれらの2種以上の混合物等)を開環重合したもの等が挙げられる。
ポリエステルポリオール(a112)の内、ポリウレタン樹脂(P)の柔軟性、反発弾性及び耐加水分解性の観点から好ましいのは、ポリカプロラクトンポリオール(a1122)である。
ポリエーテルポリオール(a12)としては、前記炭素数2〜20の多価アルコールのアルキレンオキサイド(以下、AOと略記)付加物等が挙げられる。
炭素数2〜20の多価アルコールに付加させるAOとしては、炭素数2〜12のAO[エチレンオキサイド(以下、EOと略記)、1,2−又は1,3−プロピレンオキサイド、1,2−,1,3−又は2,3−ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン(以下、THFと略記)、3−メチルテトラヒドロフラン、スチレンオキサイド、α−オレフィンオキサイド及びエピクロルヒドリン等]が挙げられる。
AOは1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。AOを2種以上併用する場合、炭素数2〜20の2価アルコール等への結合順序は任意であり、その結合形式はランダム形式でもブロック形式でもこれらの併用でもよい。
エステル基としてカーボネート基とオキシカルボニル基を有するポリエステルポリオール(a113)としては、前記炭素数2〜20の多価アルコールと前記低分子カーボネート化合物と前記炭素数2〜10の多価カルボン酸又はそのエステル形成性誘導体を縮合させる方法、前記エステル基としてカーボネート基のみを有するポリエステルポリオール(a111)と前記炭素数2〜20の多価アルコールと前記炭素数2〜10の多価カルボン酸又はそのエステル形成性誘導体を縮合させる方法、前記エステル基としてオキシカルボニル基のみを有するポリエステルポリオール(a112)と前記炭素数2〜20の多価アルコールと前記低分子カーボネート化合物を縮合させる方法、前記ポリカーボネートポリオール(a11)を開始剤として前記ラクトンモノマーを開環重合させる方法、前記エステル基としてカーボネート基のみを有するポリエステルポリオール(a111)と前記エステル基としてオキシカルボニル基のみを有するポリエステルポリオール(a112)をエステル交換させる方法等で得られるものが挙げられる。これらの中で、前記エステル基としてカーボネート基のみを有するポリエステルポリオール(a111)とポリカプロラクトンをエステル交換させる方法が好ましい。
ポリウレタン樹脂(P)の耐加水分解性、柔軟性及び反発弾性の観点から、エステル基としてカーボネート基とオキシカルボニル基を有するポリエステルポリオール(a113)のオキシカルボニル基とカーボネート基の数の比は、5:95〜95:5が好ましく、更に好ましくは10:90〜90:10、特に好ましくは20:80〜80:20、最も好ましくは30:70〜70:30である。
ポリウレタン樹脂(P)の耐加水分解性の観点から、エステル基としてカーボネート基とオキシカルボニル基を有するポリエステルポリオール(a113)におけるオキシカルボニル基を含む構成単位は、ポリカプロラクトンから形成されることが好ましい。
エステル基としてカーボネート基のみを有するポリエステルポリオール(a111)、エステル基としてオキシカルボニル基のみを有するポリエステルポリオール(a112)及びエステル基としてカーボネート基とオキシカルボニル基を有するポリエステルポリオール(a113)は、それぞれポリウレタン樹脂(P)の柔軟性の観点から、ジオールであることが好ましい。
本発明におけるポリウレタン樹脂(P)は、エステル基としてオキシカルボニル基とカーボネート基を有することが必要であるが、高分子ポリオール(a1)として、(a111)と(a112)とを併用するか、(a113)を使用することにより(P)にオキシカルボニル基とカーボネート基を導入することができる。ポリウレタン樹脂の耐候性、耐熱性、耐加水分解性、柔軟性及び反発弾性の観点から、高分子ポリオール(a1)は、(a113)を含有することが好ましい。
ポリウレタン樹脂(P)中、エステル基としてオキシカルボニル基が存在するのは、13C NMRで170ppm付近にオキシカルボニル基由来のピークが検出できることから確認できる。また、エステル基としてカーボネート基が存在するのは、13C NMRで155ppm付近にカーボネート基由来のピークが検出できることから確認できる。
(a1)における(a113)の含有量は、耐候性、耐熱性、耐加水分解性、柔軟性及び反発弾性の観点から、(a1)の重量を基準として10〜100重量%が好ましく、更に好ましくは20〜100重量%である。
高分子ポリオール(a1)として、ポリエステルポリオール(a113)を用いる場合、(a113)以外にエステル基としてカーボネート基のみを有するポリエステルポリオール(a111)、エステル基としてオキシカルボニル基のみを有するポリエステルポリオール(a112)及びポリエーテルポリオール(a12)を用いることができるが、併用する高分子ポリオールとしてポリウレタン樹脂(P)の耐候性、耐加水分解性及び耐熱性の観点から好ましいのはエステル基としてカーボネート基のみを有するポリエステルポリオール(a111)であり、ポリウレタン樹脂(P)の柔軟性及び反発弾性の観点から更に好ましいのは融点が20℃以下の非晶性ポリカーボネートポリオールである。
高分子ポリオール(a1)として、ポリウレタン樹脂(P)の耐候性、耐加水分解性及び耐熱性の観点から好ましいのは、ポリエステルポリオール(a113)単独及び(a113)とポリエステルポリオール(a111)の併用であり、柔軟性及び反発弾性の観点から更に好ましいのはポリエステルポリオール(a113)単独及び(a113)と融点が20℃以下の非晶性ポリカーボネートポリオールの併用であり、特に好ましいのは(a113)単独である。
高分子ポリオール(a1)のMnは、柔軟性及び反発弾性の観点から、好ましくは500〜6,000、更に好ましくは600〜5,000、特に好ましくは700〜4,000である。
本発明における活性水素成分(A)が必須成分として含有する親水性基と活性水素を有する化合物(a2)としては、アニオン性基と活性水素を有する化合物(a21)及びカチオン性基と活性水素を含有する化合物(a22)等が挙げられる。(a2)は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
アニオン性基と活性水素を有する化合物(a21)としては、例えばアニオン性基としてカルボキシル基を有する炭素数が2〜10の化合物[ジアルキロールアルカン酸(例えば2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロールヘプタン酸及び2,2−ジメチロールオクタン酸)、酒石酸及びアミノ酸(例えばグリシン、アラニン及びバリン)等]、アニオン性基としてスルホ基を有する炭素数が2〜16の化合物[3−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−1−プロパンスルホン酸及びスルホイソフタル酸ジ(エチレングリコール)エステル等]、アニオン性基としてスルファミン酸基を有する炭素数が2〜10の化合物[N,N−ビス(2−ヒドロキシルエチル)スルファミン酸等]等並びにこれらの化合物を後述の中和剤で中和した塩が挙げられる。
カチオン性基と活性水素を含有する化合物(a22)としては、例えば炭素数1〜20の3級アミノ基含有ジオール[N−アルキルジアルカノールアミン(例えばN−メチルジエタノールアミン、N−プロピルジエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミン及びN−メチルジプロパノールアミン)及びN,N−ジアルキルモノアルカノールアミン(例えばN,N−ジメチルエタノールアミン)等]等の化合物を後述の中和剤で中和した塩が挙げられる。
親水性基と活性水素を有する化合物(a2)としては、ポリウレタン樹脂(P)の耐候性の観点からアニオン性基と活性水素を有する化合物(a21)が好ましく、(P)の機械的強度及び分散安定性の観点から更に好ましいのは、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸及びこれらの中和塩であり、特に好ましいのは2,2−ジメチロールプロピオン酸又は2,2−ジメチロールブタン酸のアミン化合物による中和塩である。
活性水素成分(A)は、更に鎖伸長剤(a3)及び反応停止剤(a4)を含有することができる。(a3)及び(a4)は、それぞれ1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
鎖伸長剤(a3)としては、水、前記炭素数2〜20の多価アルコール、炭素数2〜36の脂肪族ポリアミン[エチレンジアミン及びヘキサメチレンジアミン等のアルキレンジアミン;ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン、ジヘキシレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチエレンヘキサミン及びヘキサエチレンヘプタミン等のポリ(n=2〜6)アルキレン(炭素数2〜6)ポリ(n=3〜7)アミン等]、炭素数6〜20の脂環式ポリアミン(1,3−又は1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4’−又は2,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン及びイソホロンジアミン等)、炭素数6〜20の芳香族ポリアミン(1,3−又は1,4−フェニレンジアミン、2,4−又は2,6−トリレンジアミン、4,4’−又は2,4’−メチレンビスアニリン等)、炭素数3〜20の複素環式ポリアミン(2, 4−ジアミノ−1,3,5−トリアジン、ピペラジン及びN−アミノエチルピペラジン等)、ヒドラジン又はその誘導体(二塩基酸ジヒドラジド例えばアジピン酸ジヒドラジド等)及び炭素数2〜20のアミノアルコール類(例えばエタノールアミン、ジエタノールアミン、2−アミノ−2−メチルプロパノール及びトリエタノールアミン)等が挙げられる。
ポリウレタン樹脂(P)の機械的強度の観点から(a3)の内で好ましいのは、水、炭素数2〜20の多価アルコール、炭素数2〜36の脂肪族ポリアミン、炭素数6〜20の脂環式ポリアミン及び炭素数6〜20の芳香族ポリアミンである。
反応停止剤(a4)としては、炭素数1〜20のモノアルコール類(メタノール、エタノール、ブタノール、オクタノール、デカノール、ドデシルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール及びステアリルアルコール等)、炭素数1〜20のモノアミン類(モノメチルアミン、モノエチルアミン、モノブチルアミン、ジブチルアミン及びモノオクチルアミン等のモノ又はジアルキルアミン並びにモノエタノールアミン、ジエタノールアミン及びジイソプロパノールアミン等のモノ又はジアルカノールアミン等)が挙げられる。
本発明における有機ポリイソシアネート成分(B)としては、従来ポリウレタンの製造に使用されているものが使用でき、2〜3個又はそれ以上のイソシアネート基を有する炭素数8〜26の芳香族ポリイソシアネート(b1)、炭素数4〜22の脂肪族ポリイソシアネート(b2)、炭素数8〜18の脂環式ポリイソシアネート(b3)、炭素数10〜18の芳香脂肪族ポリイソシアネート(b4)及びこれらのポリイソシアネートの変性物(b5)等が挙げられる。有機イソシアネート成分(B)は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
炭素数8〜26の芳香族ポリイソシアネート(b1)としては、例えば1,3−又は1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネート(以下、トリレンジイソシアネートをTDIと略記)、粗製TDI、4,4’−又は2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、ジフェニルメタンジイソシアネートをMDIと略記)、粗製MDI、ポリアリールポリイソシアネート、4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネート及びm−又はp−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネートが挙げられる。
炭素数4〜22の脂肪族ポリイソシアネート(b2)としては、例えばエチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(以下、HDIと略記)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート及び2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエートが挙げられる。
炭素数8〜18の脂環式ポリイソシアネート(b3)としては、例えばイソホロンジイソシアネート(以下、IPDIと略記)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(以下、水添MDIと略記)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート及び2,5−又は2,6−ノルボルナンジイソシアネートが挙げられる。
炭素数10〜18の芳香脂肪族ポリイソシアネート(b4)としては、例えばm−又はp−キシリレンジイソシアネート及びα,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートが挙げられる。
(b1)〜(b4)のポリイソシアネートの変性物(b5)としては、前記ポリイソシアネートの変性物(ウレタン基、カルボジイミド基、アロハネート基、ウレア基、ビウレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基又はオキサゾリドン基含有変性物等;遊離イソシアネート基含有量が通常8〜33重量%、好ましくは10〜30重量%、特に12〜29重量%のもの)、例えば変性MDI(ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDI及びトリヒドロカルビルホスフェート変性MDI等)、ウレタン変性TDI、ビウレット変性HDI、イソシアヌレート変性HDI及びイソシアヌレート変性IPDI等のポリイソシアネートの変性物が挙げられる。
有機ポリイソシアネート成分(B)の内、ポリウレタン樹脂(P)の柔軟性、反発弾性及び耐熱性の観点から好ましいのは(b1)、(b2)及び(b3)、更に好ましいのは(b1)及び(b2)、特に好ましいのはMDI、TDI及びHDI、最も好ましいのは4,4’−MDIである。
本発明における水性媒体(M)としては、水及び水と有機溶媒との混合物が挙げられる。有機溶剤としては、ケトン系溶剤(アセトン、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトン等)、エステル系溶剤(酢酸エチル、酢酸ブチル及びγ−ブチロラクトン等)、エーテル系溶剤(THF等)、アミド系溶剤[N,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFと略記)、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン及びN−メチルカプロラクタム等]、アルコール系溶剤(メタノール、エタノール及びイソプロピルアルコール等)及び芳香族炭化水素系溶剤(トルエン及びキシレン等)等が挙げられる。これらの有機溶剤は1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの内、分散性の観点から水溶性の有機溶剤であることが好ましい。
ポリウレタン樹脂(P)を粒子として水性媒体(M)に分散させる際、ポリウレタン樹脂(P)の構成成分として前記親水性基と活性水素を有する化合物(a2)を用いることで(P)の分散安定性が向上する。
ポリウレタン樹脂(P)の分散安定性の観点から親水性基(f)と該親水性基(f)由来の活性水素を除く活性水素(g)を有する化合物(a2)として好ましいのは、親水性基としてアニオン性基を有する化合物であり、特に好ましいのはアニオン性基としてカルボン酸(塩)基及び/又はスルホン酸(塩)基を有する化合物である。
(a2)を用いる際のポリウレタン樹脂(P)の重量に基づく親水性基の含有量は、ポリウレタン樹脂(P)の分散安定性及び耐水性の観点から、0.01〜5重量%が好ましく、更に好ましくは0.1〜3重量%、特に好ましくは0.2〜2重量%、最も好ましいのは0.3〜1重量%である。
尚、塩の場合の親水性基の重量は、後述の中和剤により塩が形成される前の親水性基の重量、例えばカルボキシル基の塩の場合はカルボキシル基の重量、スルホン酸基の塩の場合はスルホ基の重量を意味する。
ポリウレタン樹脂(P)の分散安定性向上の観点からは、(a2)として中和塩を用いることが好ましい。
(a21)の中和塩に用いられる中和剤としては、例えばアンモニア、炭素数1〜20のアミン化合物及びアルカリ金属(ナトリウム、カリウム及びリチウム等)の水酸化物が挙げられる。
炭素数1〜20のアミン化合物としては、モノメチルアミン、モノエチルアミン、モノブチルアミン、モノエタノールアミン及び2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等の1級アミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、ジエタノールアミン及びN−メチルジエタノールアミン等の2級アミン並びにトリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルエチルアミン及びトリエタノールアミン等の3級アミンが挙げられる。
これらの内、ポリウレタン樹脂水性分散体(U)の臭気及び耐水性の観点から好ましいものは、25℃における蒸気圧が低いアミン化合物であり、更に好ましいのはトリエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン及びN−メチルジエタノールアミンである。
(a22)の中和塩に用いられる中和剤としては、炭素数1〜10のモノカルボン酸(例えばギ酸、酢酸、プロパン酸及び乳酸等)、炭酸、塩酸、燐酸、硫酸、炭酸ジメチル、硫酸ジメチル、メチルクロライド及びベンジルクロライド等が挙げられる。
これらの内、ポリウレタン樹脂(P)の臭気等の観点から好ましいのは炭酸及び燐酸である。
(a2)に用いられる中和剤は、ウレタン化反応前、ウレタン化反応中、ウレタン化反応後、水性媒体への分散工程前、水性媒体への分散工程中又は水性媒体への分散後のいずれの時期に添加しても良いが、ポリウレタン樹脂(P)の安定性及び水性分散体の安定性の観点から、水性媒体への分散工程前又は水性媒体への分散工程中に添加することが好ましい。
本発明におけるポリウレタン樹脂(P)中のウレタン基濃度とウレア基濃度の合計値は、ポリウレタン樹脂(P)の機械的強度及び柔軟性の観点から、7.0〜11.0重量%、好ましくは7.5〜10.0重量%である。また、ポリウレタン樹脂(P)の機械的強度と柔軟性の観点からウレア基濃度は、好ましくは1.0〜4.0重量%、更に好ましくは1.5〜3.0である。ウレタン基濃度とウレア基濃度の合計値が7.0重量%未満であるとウレタン樹脂の機械的強度に乏しく、満足な耐候性、耐熱性、耐加水分解性を有する繊維製品が得られない。11.0重量%を超えるとウレタン樹脂が硬く、柔軟な風合いを満足する繊維製品が得られない。
本発明におけるウレタン基濃度及びウレア基濃度は、原料の仕込量から算出することもできるし、以下の分析方法により測定することもできる。
<ウレタン基濃度及びウレア基濃度の測定方法>
ポリウレタン樹脂のウレタン基濃度及びウレア基濃度は、窒素分析計[ANTEK7000(アンテック社製)]によって定量される窒素原子含有量とH−NMRによって定量されるウレタン基とウレア基の比率から算出する。H−NMR測定については、「NMRによるポリウレタン樹脂の構造研究:武田研究所報34(2)、224−323(1975)」に記載の方法で行う。即ちH−NMRを測定して、脂肪族を使用した場合、化学シフト6ppm付近のウレア基由来の水素の積分量と化学シフト7ppm付近のウレタン基由来の水素の積分量の比率からウレア基とウレタン基の重量比を測定し、当該重量比と上記の窒素原子含有量からウレタン基濃度及びウレア基濃度を算出する。芳香族イソシアネートを使用した場合、化学シフト8ppm付近のウレア基由来の水素の積分量と化学シフト9ppm付近のウレタン基由来の水素の積分量の比率からウレア基とウレタン基の重量比を算出し、当該重量比と上記の窒素原子含量からウレタン基濃度及びウレア基濃度を算出する。
本発明におけるポリウレタン樹脂(P)が架橋構造を有さず有機溶剤に可溶でMnが測定可能な場合、(P)のMnは樹脂の機械的強度及び耐候性の観点から、好ましくは1万〜100万、更に好ましくは1万〜50万、特に好ましくは1万〜20万、最も好ましくは1万〜10万である。
ポリウレタン樹脂(P)のMnは、例えば東ソー(株)製「HLC−8220GPC」を用いてゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、溶剤としてDMFを用い、ポリスチレンを標準物質として、サンプル濃度は0.125重量%とし、カラム固定相にはGuardcolumn α、TSKgel α−M[いずれも東ソー(株)]を用い、カラム温度は40℃として測定される。
本発明のポリウレタン樹脂水性分散体(U)を乾燥させた皮膜の20℃における貯蔵弾性率E’は1〜70MPaであることが好ましく、柔軟性及び反発弾性の観点から更に好ましくは5〜40MPaであり、tanδは0.05〜0.3であることが好ましく、更に好ましくは0.06〜0.2である。貯蔵弾性率E’は、ポリウレタン樹脂の高分子ポリオール成分およびイソシアネート成分を適宜変更する事で得られる。また、ウレタン基およびウレア基の含量を調整する事でも調整できる。一方、目標とするtanδは、結晶性の高いイソシアネート成分を使用する事で得ることが容易となる。本発明における貯蔵弾性率E’及びtanδは、ポリウレタン樹脂水性分散体(U)を100℃で乾燥させた膜厚が200μmの皮膜について、貯蔵弾性率測定装置[Rheogel E4000{UBM(株)製}]を使用して周波数11Hzで測定した値である。
本発明の樹脂水性分散体(U)を乾燥させた皮膜の熱軟化点は200〜300℃であることが好ましく、耐熱性の観点から更に好ましくは205〜290℃、特に好ましくは210℃〜280℃である。目標とする熱軟化点を得るには、鎖伸長剤(a3)の内、短鎖のものが好ましく、炭素数2ポリオールであるエチレングリコールおよび炭素数2のポリアミンであるエチレンジアミンが好ましい。また、架橋剤(C)を併用する事で、目標とする熱軟化点への調整が容易となる。本発明における熱軟化点は、ポリウレタン樹脂水性分散体(U)を100℃で乾燥させた膜厚が200μmの皮膜についてTMA測定装置(リガク社製、TMA8140)を用いて昇温速度5℃/minで測定した値である。
本発明のポリウレタン樹脂水性分散体(U)中のポリウレタン樹脂(P)にカルボキシル基、水酸基、1級アミノ基及び2級アミノ基等の反応性基を導入し、これらの反応性基と反応性を有する架橋剤(C)を(U)に含有させることにより、反応後に樹脂が高分子量化するか樹脂の架橋密度が増加するため、耐候性を更に向上させることができる。(C)は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
ポリウレタン樹脂(P)に水酸基を導入する方法としては、活性水素成分(A)として高分子ポリオール(a1)、親水性基と活性水素を有する化合物(a2)及び/又は鎖伸長剤(a3)の内の活性水素含有基として水酸基のみを有するものを用いて、有機ポリイソシアネート成分(B)のイソシアネートの当量に対して活性水素成分(A)の水酸基の当量が過剰となる様に反応させる方法等が挙げられる。
ポリウレタン樹脂(P)にカルボキシル基を導入する方法としては、活性水素成分(A)の一部に前記アニオン性基としてカルボキシル基を有する炭素数が2〜10の化合物を用いる方法等が挙げられる。
ポリウレタン樹脂(P)に1級アミノ基又は2級アミノ基を導入する方法としては、高分子ポリオール(a1)及び必要により親水性基と活性水素を有する化合物(a2)と有機ポリイソシアネート成分(B)とを反応させてイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得た後、このウレタンプレポリマーのイソシアネートの当量に対して過剰当量の前記鎖伸長剤(a3)としての水、炭素数2〜36の脂肪族ポリアミン、炭素数6〜20の脂環式ポリアミン、炭素数6〜20の芳香族ポリアミン及び/又は炭素数3〜20の複素環式ポリアミンを反応させる方法等が挙げられる。
架橋剤(C)としては、樹脂に導入された反応性基と反応し得る反応性基を分子内に2個以上有するものが使用でき、具体的にはイソシアネート化合物(c1)、ブロックイソシアネート化合物(c2)、メラミン化合物(c3)、オキサゾリン化合物(c4)、カルボジイミド化合物(c5)、アジリジン化合物(c6)、エポキシ化合物(c7)及びヒドラジン化合物(c8)等が挙げられる。架橋剤(C)は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
イソシアネート化合物(c1)は、分子内にイソシアネート基を2個以上有するものであれば特に限定されず、例えば前記有機ポリイソシアネート成分(B)として例示したものと同様のものが挙げられる。
ブロックイソシアネート化合物(c2)は、分子内にブロックイソシアネート基を2個以上有するものであれば特に限定されず、例えば前記イソシアネート化合物(c1)を公知のブロック化剤[フェノール類、第2級又は第3級のアルコール、オキシム類、脂肪族又は芳香族の第2級アミン類、フタル酸イミド類、ラクタム類、活性メチレン化合物(マロン酸ジアルキルエステル等)、ピラゾール系化合物(ピラゾール及び3,5−ジメチルピラゾール等)及び酸性亜硫酸ソーダ等]等でブロック化したものが挙げられる。
(c2)の市販品としては、旭化成ケミカルズ(株)製のデュラネートシリーズ(デュラネート22A−75P、24A−100、21S−75E、TPA−100、TKA−100、MFA−75B、MHG−80B、TLA−100、TSA−100、TSS−100、TSE−100、P301−75E、E402−80B、E405−70B、AE700−100、D101、D201、MF−K60X及びA201H等)及び三井化学(株)製のタケネートシリーズ(タケネートD−103N、D−160N、D−140N、D−110N、D−181N、D−120N、D−165N90CX、D−204、D−170N、PWシリーズ及びBシリーズ等)等が挙げられる。
メラミン化合物(c3)は、分子内にメチロール基やメトキシメチロール基を2個以上有するメチロール化メラミン化合物及びメトキシメチロール化メラミン化合物であれば特に限定されず、例えば三井化学(株)製のユーバンシリーズ(ユーバン120、20HS、2021、2028、228、2860及び22R等)、日本サイテック(株)製のサイメルシリーズ(サイメル202、232、235、238、254、266、267、272、285、301、303、325、327、350、370、701、703、736、738、771、114、1156及び1158等)及び住友化学(株)製のスミマールシリーズ(スミマールM−30W、M−50W、M−55、M−66B及び50B等)が挙げられる。
オキサゾリン化合物(c4)は、分子内にオキサゾリン基(オキサゾリン骨格)を2個以上有する化合物であれば特に限定されず、例えば2,2’−イソプロピリデンビス(4−フェニル−2−オキサゾリン)等のオキサゾリン基を2個以上有する化合物;2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−2−オキサゾリン及び2−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリン等の重合性オキサゾリン化合物の(共)重合体;前記重合性オキサゾリン化合物と、オキサゾリン基と反応しない共重合可能なモノマー[(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル及び(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール等の(メタ)アクリルエステル類、(メタ)アクリル酸アミド酢酸ビニル、スチレン並びにα−メチルスチレンスチレンスルホン酸ナトリウム等]との共重合体等;が挙げられる。(c4)の市販品としては、日本触媒株式会社製「エポクロスK−2010E」、「エポクロスK−2020E」及び「エポクロスWS−500」等が挙げられる。
カルボジイミド化合物(c5)は、分子内にカルボジイミド基を2個以上有する化合物であれば特に限定されず、例えば前記炭素数8〜26の芳香族ポリイソシアネート(b1)、炭素数4〜22の脂肪族ポリイソシアネート(b2)、炭素数8〜18の脂環式ポリイソシアネート(b3)又は炭素数10〜18の芳香脂肪族ポリイソシアネート(b4)を重合して得られる脂肪族ポリカルボジイミド[ポリ(ヘキサメチレンカルボジイミド)等]、脂環式ポリカルボジイミド[ポリ(4,4’−ジシクロヘキシルメタンカルボジイミド)等]及び芳香族ポリカルボジイミド[ポリ(p−フェニレンカルボジイミド)、ポリ(4,4’−ジフェニルメタンカルボジイミド)及びポリ(ジイソプロピルフェニルカルボジイミド)等]を用いることができる。(c5)の市販品としては、日清紡績株式会社製「カルボジライトV−01」、「カルボジライトV02」、「カルボジライトV−03」、「カルボジライトV−04」、「カルボジライトV−05」、「カルボジライトV−07」、「カルボジライトV−09」、「カルボジライトE−02」、「カルボジライトE−03A」及び「カルボジライトE−04」等が挙げられる。
アジリジン化合物(c6)は、分子内にアジリジニル基を2個以上有する化合物であれば特に限定されず、例えばテトラメチロールメタントリス(β−アジリジニルプロピオナート)及びトリメチロールプロパントリス(β−アジリジニルプロピオナート)が挙げられる。
エポキシ化合物(c7)は、分子内にエポキシ基を2個以上有する化合物であれば特に限定されず、例えばフェニルグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル及びポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルが挙げられる。
ヒドラジン化合物(c8)としては、ヒドラジン及び分子内にヒドラジン基(ヒドラジン骨格)を2個以上有する化合物[例えば炭素数2〜10のジカルボン酸ジヒドラジド(シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド及びイタコン酸ジヒドラジド等)及び炭素数2〜10のアルキレンジヒドラジン(エチレンジヒドラジン、1,3−プロピレンジヒドラジン及び1,4−ブチレンジヒドラジン及び1,6−ヘキシレンジヒドラジン等)]が挙げられる。
ポリウレタン樹脂(P)に水酸基が導入された場合、(c1)、(c2)、(c3)、(c4)及び(c6)を架橋剤として使用することができる。
ポリウレタン樹脂(P)にカルボキシル基が導入された場合、(c3)、(c4)、(c5)、(c6)、(c7)及び(c8)を架橋剤として使用することができる。
ポリウレタン樹脂(P)に1級又は2級アミノ基が導入された場合、(c1)、(c2)、(c6)及び(c7)を架橋剤として使用することができる。
これらの中でも、架橋反応速度の観点から(P)が有する反応性基として好ましいのはカルボキシル基であり、(C)として好ましいのはオキサゾリン化合物(c4)及びカルボジイミド化合物(c5)である。
架橋剤(C)の使用量は、ポリウレタン樹脂(P)が有する反応性基のモル数に対する架橋剤(C)が有する反応性基のモル数が、0.05〜2.0倍となる量が好ましく、更に好ましくは0.1〜1.0倍となる量である。
架橋剤(C)の反応性基1個当たりの分子量は、樹脂の機械的強度、耐候性及び柔軟性の観点から、100〜800であることが好ましい。
ポリウレタン樹脂(P)を粒子として水性媒体に分散させる際、界面活性剤(D)を用いて(P)を水性媒体に分散させることができる。
界面活性剤(D)としては、非イオン性界面活性剤(d1)、アニオン性界面活性剤(d2)、カチオン性界面活性剤(d3)、両性界面活性剤(d4)及びその他の乳化分散剤(d5)が挙げられる。(D)は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
(d1)としては、例えばAO付加型非イオン性界面活性剤及び多価アルコール型非イオン性界面活性剤が挙げられる。AO付加型としては、炭素数10〜20の脂肪族アルコールのEO付加物、フェノールのEO付加物、ノニルフェノールのEO付加物、炭素数8〜22のアルキルアミンのEO付加物及びポリプロピレングリコールのEO付加物等が挙げられ、多価アルコール型としては、多価(3〜8価又はそれ以上)アルコール(炭素数2〜30)の脂肪酸(炭素数8〜24)エステル(例えばグリセリンモノステアレート、グリセリンモノオレエート、ソルビタンモノラウレート及びソルビタンモノオレエート等)及びアルキル(炭素数4〜24)ポリ(重合度1〜10)グリコシド等が挙げられる。
(d2)としては、例えば炭素数8〜24の炭化水素基を有するエーテルカルボン酸又はその塩[ラウリルエーテル酢酸ナトリウム及び(ポリ)オキシエチレン(付加モル数1〜100)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム等];炭素数8〜24の炭化水素基を有する硫酸エステル又はエーテル硫酸エステル及びそれらの塩[ラウリル硫酸ナトリウム、(ポリ)オキシエチレン(付加モル数1〜100)ラウリル硫酸ナトリウム、(ポリ)オキシエチレン(付加モル数1〜100)ラウリル硫酸トリエタノールアミン及び(ポリ)オキシエチレン(付加モル数1〜100)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウム等];炭素数8〜24の炭化水素基を有するスルホン酸塩[ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等];炭素数8〜24の炭化水素基を1個又は2個有するスルホコハク酸塩;炭素数8〜24の炭化水素基を有するリン酸エステル又はエーテルリン酸エステル及びそれらの塩[ラウリルリン酸ナトリウム及び(ポリ)オキシエチレン(付加モル数1〜100)ラウリルエーテルリン酸ナトリウム等];炭素数8〜24の炭化水素基を有する脂肪酸塩[ラウリン酸ナトリウム及びラウリン酸トリエタノールアミン等];並びに炭素数8〜24の炭化水素基を有するアシル化アミノ酸塩[ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸サルコシンナトリウム、ヤシ油脂肪酸サルコシントリエタノールアミン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸ナトリウム及びラウロイルメチル−β−アラニンナトリウム等]が挙げられる。
(d3)としては、例えば第4級アンモニウム塩型[塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム及びエチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム等]並びにアミン塩型[ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド乳酸塩、ジラウリルアミン塩酸塩及びオレイルアミン乳酸塩等]が挙げられる。
(d4)としては、例えばベタイン型両性界面活性剤[ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン及びラウロイルアミドエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルベタインヒドロキシプロピルリン酸ナトリウム等]並びにアミノ酸型両性界面活性剤[β−ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム等]が挙げられる。
(d5)としては、例えばポリビニルアルコール、デンプン及びその誘導体、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース及びヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体並びにポリアクリル酸ソーダ等のカルボキシル基含有(共)重合体及び米国特許第5906704号明細書に記載のウレタン基又はエステル基を有する乳化分散剤[例えばポリカプロラクトンポリオールとポリエーテルジオールをポリイソシアネートで連結させたもの]等が挙げられる。
界面活性剤(D)は、ポリウレタン樹脂(P)のウレタン化反応前、ウレタン化反応中、ウレタン化反応後、(P)の水分散工程前、水分散工程中又は水分散後のいずれの時期に添加しても良いが、(P)の分散性及び水性分散体の安定性の観点から、水分散工程前又は水分散工程中に添加することが好ましい。
(D)の含有量は、乾燥皮膜の耐水性、ポリウレタン樹脂(P)の分散性及び水性分散体の安定性の観点からポリウレタン樹脂(P)の重量に基づいて、好ましくは0〜20重量%、更に好ましくは0.1〜17重量%、特に好ましくは0.2〜12重量%である。
ポリウレタン樹脂水性分散体(U)を製造する方法としては、例えば、以下の[1]及び[2]の方法が挙げられる。
[1]活性水素成分(A)の内、ポリオール(a1)、親水性基を含有する化合物(a2)並びに必要により鎖伸長剤(a3)及び反応停止剤(a4)と有機ポリイソシアネート成分(B)とを、有機溶剤の存在下又は非存在下で一段又は多段で反応させてポリウレタン樹脂(P)を形成し、必要により(a2)により導入された親水基部分を中和剤により塩として、有機溶剤及び/又は界面活性剤(D)の存在下又は非存在下で水性媒体(M)に分散する方法。
[2]活性水素成分(A)の内、ポリオール(a1)、親水性基を含有する化合物(a2)並びに必要により鎖伸長剤(a3)及び反応停止剤(a4)と有機ポリイソシアネート成分(B)とを、有機溶剤の存在下又は非存在下で一段又は多段でウレタンプレポリマーを形成し、次いで必要により該プレポリマーの(a2)により導入された親水基部分を中和により塩として、有機溶剤、界面活性剤(D)、鎖伸長剤(a3)及び/又は鎖停止剤(a4)の存在下又は非存在下で水性媒体(M)に分散して、イソシアネート基が実質的に無くなるまで反応[水及び/又は(a3)による鎖伸長、及び必要により(a4)による鎖停止]させる方法。
上記[1]及び[2]の方法におけるウレタン化反応では、反応を促進させるため、必要により通常のウレタン化反応に使用される触媒を使用してもよい。触媒としては、アミン触媒、例えばトリエチルアミン、N−エチルモルホリン、トリエチレンジアミン及び米国特許第4524104号明細書に記載のシクロアミジン類[1,8−ジアザ−ビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン(サンアプロ社製「DBU」)等];錫系触媒、例えばジブチル錫ジラウリレート、ジオクチル錫ジラウリレート及びオクチル酸錫;チタン系触媒、例えばテトラブチルチタネート;ビスマス系触媒、例えばトリオクチル酸ビスマス;等が挙げられる。
ポリウレタン樹脂水性分散体(U)における水性媒体(M)の使用量は、分散安定性及び輸送コストの観点から水性分散体における(P)の濃度が15〜70重量%となる量であることが好ましく、20〜60重量%となる量であることが更に好ましい。
ポリウレタン樹脂水性分散体(U)における(P)の体積平均粒子径は、貯蔵安定性及び粘度の観点から、好ましくは0.01〜1μm、更に好ましくは0.02〜0.7μm、特に好ましくは0.03〜0.5μmである。
ポリウレタン樹脂水性分散体(U)を繊維加工用に用いる場合、ポリウレタン樹脂水性分散体(U)が感熱凝固剤(E)を含有することにより、加工された繊維製品の風合いが向上する。
感熱凝固剤(E)としては、有機酸塩(e1)、無機塩(e2)、ポリビニルメチルエーテル、シリコーンポリエーテル共重合体及びポリシロキサン等が挙げられる。(E)は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
(e1)としては炭素数1〜20のカルボン酸(ギ酸、酢酸、プロピオン酸及びリンゴ酸等)及びスルファミン酸と、中和剤との中和塩が挙げられる。中和剤としては(a21)の中和剤として挙げたものが使用できる。
(e2)としては、アルカリ金属塩(e21)、アルカリ土類金属塩(e22)、マグネシウム塩(e23)及びアンモニウム塩(e24)等が挙げられる。
(e21)としては、アルカリ金属炭酸塩[炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム及び炭酸リチウム]、アルカリ金属硫酸塩[硫酸ナトリウム及び硫酸カリウム]、アルカリ金属硝酸塩[硝酸ナトリウム及び硝酸カリウム]、アルカリ金属リン酸塩[リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム及びリン酸カリウム]、アルカリ金属亜硫酸塩[亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム及び亜硫酸カリウム]及びアルカリ金属ハロゲン(塩素、臭素、ヨウ素又はフッ素)化物[塩化ナトリウム、塩化カリウム、臭化ナトリウム、ヨウ化カリウム及びフッ化カリウム]等が挙げられる。
(e22)としては、アルカリ土類金属炭酸塩(炭酸カルシウム等)、アルカリ土類金属硫酸塩(硫酸カルシウム等)、アルカリ土類金属硝酸塩(硝酸カルシウム等)、アルカリ土類金属リン酸塩(リン酸水素カルシウム等)、アルカリ土類金属亜硫酸塩(亜硫酸カルシウム等)及びアルカリ土類金属ハロゲン(塩素、臭素、ヨウ素又はフッ素)化物[塩化カルシウム、臭化カルシウム、ヨウ化カルシウム及びフッ化カルシウム]等が挙げられる。
(e23)としては、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、リン酸水素マグネシウム、亜硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム及びフッ化マグネシウム等が挙げられる。
(e24)としては、ハロゲン化アンモニウム(塩化アンモニウム及び臭化アンモニウム等)等が挙がられる。
これらの中で感熱凝固性の観点から好ましいのは、有機酸類(e1)及び無機塩(e2)であり、更に好ましいのはアルカリ土類金属塩(e22)及びマグネシウム塩(e23)である。
ポリウレタン樹脂(P)の感熱凝固性の観点から、界面活性剤(D)を併用することが好ましく、更に併用する(D)として非イオン性界面活性剤(d1)を用いることが好ましく、特に(d1)の内の40℃〜180℃の曇点を有するものを用いることが好ましい。
ポリウレタン樹脂水性分散体(U)の感熱凝固温度は、(U)の保存安定性及び加工後の繊維製品の風合いの観点から好ましくは40〜90℃、更に好ましくは50〜80℃である。(U)の感熱凝固温度は、(U)を加温していき、凝固流動しなくなる温度を読みとることで測定できる。
本発明のポリウレタン樹脂水性分散体(U)は、酸化防止剤(ヒンダードフェノール系、硫黄系、リン系等)、紫外線吸収剤(ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、ベンゾフェノン系、ベンゾエート系、シュウ酸アニリド系等)、ヒンダードアミン系光安定剤等の耐候安定剤、を含有することができる。これらの耐候安定剤の使用量はポリウレタン樹脂(P)の重量に基づいて好ましくは0.1〜10重量%、更に好ましくは0.2〜8重量%、特に好ましくは0.3〜5重量%である。
本発明のポリウレタン樹脂水性分散体(U)は、柔軟撥水剤(ポリシロキサン、変性シリコーンオイル等のシリコーン化合物、アクリル酸のフロロアルキルエステル系重合体等のフッ素化合物等)、湿潤剤(エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等)、消泡剤(オクチルアルコール、ソルビタンモノオレート、ポリジメチルシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、弗素変性シリコーン等)、充填剤(炭酸カルシウム、酸化チタン、シリカ、タルク、セラミックス、樹脂等の微粒子、中空ビーズ等)、難燃剤(ハロゲン系、リン系、アンチモン系、メラミン系、グアニジン系、グアニル尿素系、シリコーン系又は無機系の難燃剤等)、発泡剤[ジニトロソペンタメチレンテトラミン{例えば三協化成(株)製「セルマイクA」}、アゾジカルボンアミド{例えば三協化成(株)製「セルマイクCAP」}、p,p’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド{例えば三協化成(株)製「セルマイクS」}、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン{例えば永和化成工業(株)製「セルラーGX」}等の有機系発泡剤及び炭酸水素ナトリウム{例えば三協化成(株)製「セルマイク266」}等の無機系発泡剤等]、粘度調整剤、可塑剤(フタル酸エステル、アジピン酸エステル等)及び離型剤(ワックス系、金属石鹸系、又はこれらの混合系等)等の添加剤を含有することができる。
以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、以下において部は重量部を表す。
製造例1
撹拌機及び加熱装置を備えた反応容器に、Mnが2,000のポリカーボネートジオール[宇部興産(株)製「ETERNACOLL UH−200」]500部、Mnが2,000のポリカプロラクトンジオール[ダイセル(株)製「PLACCEL 220」]500部、触媒として酸化ジブチルスズ0.1部を仕込み、窒素雰囲気化で220℃に加熱し、10時間エステル交換反応を行いMnが2,000のエステル基としてカーボネート基とオキシカルボニル基を有するポリエステルポリオール(a113−1)を得た。
製造例2
Mnが2,000のポリカーボネートジオール[宇部興産(株)製「ETERNACOLL UH−200」]の仕込み量を600部に、Mnが2,000のポリカプロラクトンジオール[ダイセル(株)製「PLACCEL 220」]の仕込み量を400部に変更する以外は製造例1と同様にしてエステル基としてカーボネート基とオキシカルボニル基を有するポリエステルポリオール(a113−2)を得た。
製造例3
Mnが2,000のポリカーボネートジオール[宇部興産(株)製「ETERNACOLL UH−200」]の仕込み量を400部に、Mnが2,000のポリカプロラクトンジオール[ダイセル(株)製「PLACCEL 220」]の仕込み量を600部に変更する以外は製造例1と同様にしてエステル基としてカーボネート基とオキシカルボニル基を有するポリエステルポリオール(a113−3)を得た。
製造例4
Mnが2,000のポリカーボネートジオール[宇部興産(株)製「ETERNACOLL UH−200」]をMnが2,000のポリカーボネートジオール[旭化成ケミカルズ(株)製「デュラノール T5652」]に変更する以外は製造例1と同様にしてエステル基としてカーボネート基とオキシカルボニル基を有するポリエステルポリオール(a113−4)を得た。
実施例1
撹拌機及び加熱装置を備えた簡易加圧反応装置に、製造例1で得たポリエステルポリオール(a113−1)219部、Mnが2,000のポリカーボネートジオール[旭化成ケミカルズ(株)製「デュラノール T5652」]73部、エチレングリコール3.1部、2,2−ジメチロールプロピオン酸7.6部、4,4’−MDI 95部及びメチルエチルケトン214部を仕込んだ。続いて乾燥窒素雰囲気下で65℃に加熱し、10時間ウレタン化反応を行い、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを製造した。反応溶液を30℃に冷却後、ヒンダードフェノール系酸化防止剤[BASF(株)製「IRGANOX 1010」]3.3部、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤[BASF(株)製「TINUVIN 571」]3.3部、ヒンダードアミン系光安定剤[BASF(株)製「TINUVIN 144」]6.0部、トリエチルアミン5.7部及びメチルエチルケトン272部を添加・混合し、更にスチレン(5モル)化クミルフェノールのEO25モル付加物40部を水160部に溶解させた水溶液を加え、回転子−固定子式方式の機械乳化機で乳化し、更に水358部を加え回転子−固定子式方式の機械乳化機で混合することで水性分散体を得た。得られた水性分散体に撹拌下、水63部及びアセトン32部の混合溶液に4,4’−ジフェニルメタンジアミン4.7部を溶解した溶液を加え、50℃で5時間撹拌して鎖伸長反応を行った。その後、減圧下に70℃でメチルエチルケトン及びアセトンを留去し、ポリウレタン樹脂水性分散体(U−1)を得た。
実施例2
撹拌機及び加熱装置を備えた簡易加圧反応装置に、製造例2で得たポリエステルポリオール(a113−2)329部、エチレングリコール1.0部、2,2−ジメチロールブタン酸7.9部、4,4’−MDI 91部及びメチルエチルケトン286部を仕込んだ。続いて乾燥窒素雰囲気下で65℃に加熱し、10時間ウレタン化反応を行い、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを製造した。反応溶液を30℃に冷却後、ヒンダードフェノール系酸化防止剤[BASF(株)製「IRGANOX 1010」]0.9部、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤[BASF(株)製「TINUVIN 571」]1.4部、ヒンダードアミン系光安定剤[BASF(株)製「TINUVIN 144」]1.8部、メチルエチルケトン143部及びトリエチルアミン5.4部を添加・混合し、撹拌しながらスチレン(5モル)化クミルフェノールのEO25モル付加物51部を水206部に溶解させた水溶液を5分間かけて加え、次いで水304部を5分間かけて加え乳化することで水性分散体を得た。50℃で5時間撹拌して鎖伸長反応を行った。その後、減圧下に70℃でメチルエチルケトンを留去し、ポリウレタン樹脂水性分散体(U−2)を得た。
実施例3
撹拌機及び加熱装置を備えた簡易加圧反応装置に、製造例3で得たポリエステルポリオール(a113−3)266部、1,4−ブタンジオール2.5部、2,2−ジメチロールブタン酸8.8部、HDI 55部及びアセトン222部を仕込んだ。続いて乾燥窒素雰囲気下で75℃に加熱し、10時間ウレタン化反応を行い、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを製造した。反応溶液を40℃に冷却後、ヒンダードフェノール系酸化防止剤[BASF(株)製「IRGANOX 1010」]3.3部、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤[BASF(株)製「TINUVIN 571」]3.3部、ヒンダードアミン系光安定剤[BASF(株)製「TINUVIN 144」]6.0部、アセトン278部、ヘキサデシルアルコールのEO14モル付加物6.9部及びトリエチルアミン3.9部を添加・混合し、更に水550部を加え回転子−固定子式方式の機械乳化機で乳化することで水性分散体を得た。得られた水性分散体に撹拌下、水98部にエチレンジアミン2.8部を溶解した水溶液を加え、50℃で5時間撹拌して鎖伸長反応を行った。その後、減圧下に65℃でアセトンを留去し、カルボジイミド系架橋剤[日清紡績株式会社製「カルボジライトE−04」]19部を添加・混合しポリウレタン樹脂水性分散体(U−3)を得た。
実施例4
撹拌機及び加熱装置を備えた簡易加圧反応装置に、製造例4で得たポリエステルポリオール(a113−4)276部、2,2−ジメチロールプロピオン酸6.4部、2,4−トリレンジイソシアネートと2,6−トリレンジイソシアネートの混合物[日本ポリウレタン工業(株)製「コロネートT−80」]50部及びメチルエチルケトン222部を仕込んだ。続いて乾燥窒素雰囲気下で65℃に加熱し、10時間ウレタン化反応を行い、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを製造した。反応溶液を30℃に冷却後、ヒンダードフェノール系酸化防止剤[BASF(株)製「IRGANOX 1010」]3.3部、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤[BASF(株)製「TINUVIN 571」]3.3部、ヒンダードアミン系光安定剤[BASF(株)製「TINUVIN 144」]6.0部、メチルエチルケトン111部及びトリエチルアミン8.3部を添加・混合し、撹拌しながらスチレン(5モル)化クミルフェノールのEO25モル付加物27部を水108部に溶解させた水溶液を5分間かけて加え、次いで水400部を5分間かけて加え乳化することで水性分散体を得た。その後、50℃で5時間撹拌して鎖伸長反応を行い、減圧下に70℃でメチルエチルケトンを留去し、カルボジイミド系架橋剤[日清紡績株式会社製「カルボジライトE−04」]5.0部を添加・混合しポリウレタン樹脂水性分散体(U−4)を得た。
実施例5
撹拌機及び加熱装置を備えた簡易加圧反応装置に、製造例1で得たポリエステルポリオール(a113−1)290部、エチレングリコール1.4部、2,2−ジメチロールプロピオン酸11.4部、4,4’−MDI 95部及びメチルエチルケトン170部を仕込んだ。続いて乾燥窒素雰囲気下で65℃に加熱し、10時間ウレタン化反応を行い、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを製造した。反応溶液を30℃に冷却後、ヒンダードフェノール系酸化防止剤[BASF(株)製「IRGANOX 1010」]3.3部、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤[BASF(株)製「TINUVIN 571」]3.3部、ヒンダードアミン系光安定剤[BASF(株)製「TINUVIN 144」]6.0部、メチルエチルケトン430部及びトリエチルアミン5.8部を添加・混合し、撹拌しながらスチレン(5モル)化クミルフェノールのEO25モル付加物20部及び4,4’−ジフェニルメタンジアミン4.8部を水180部及びメチルエチルケトン18部の混合溶媒に溶解させた溶液を5分間かけて加え、次いで水250部を5分間かけて加え乳化することで水性分散体を得た。その後、50℃で5時間撹拌して鎖伸長反応を行い、減圧下に70℃でメチルエチルケトンを留去し、ポリウレタン樹脂水性分散体(U−5)を得た。
実施例6
撹拌機及び加熱装置を備えた簡易加圧反応装置に、製造例1で得たポリエステルポリオール(a113−1)290部、Mnが2,000のポリカーボネートジオール[(株)クラレ製「クラレポリオール C−3090」]100部、エチレングリコール0.3部、2,2−ジメチロールプロピオン酸5.9部、4,4’−MDI 72部及びメチルエチルケトン214部を仕込んだ。続いて乾燥窒素雰囲気下で65℃に加熱し、10時間ウレタン化反応を行い、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを製造した。反応溶液を30℃に冷却後、ヒンダードフェノール系酸化防止剤[BASF(株)製「IRGANOX 1010」]3.3部、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤[BASF(株)製「TINUVIN 571」]3.3部、ヒンダードアミン系光安定剤[BASF(株)製「TINUVIN 144」]6.0部、トリエチルアミン4.5部及びメチルエチルケトン272部を添加・混合し、更にスチレン(5モル)化クミルフェノールのEO25モル付加物40部を水160部に溶解させた水溶液を加え、回転子−固定子式方式の機械乳化機で乳化し、更に水358部を加え回転子−固定子式方式の機械乳化機で混合することで水性分散体を得た。得られた水性分散体に撹拌下、水63部及びアセトン32部の混合溶液に4,4’−ジフェニルメタンジアミン5.2部を溶解した溶液を加え、50℃で5時間撹拌して鎖伸長反応を行った。その後、減圧下に70℃でメチルエチルケトン及びアセトンを留去し、ポリウレタン樹脂水性分散体(U−6)を得た。
比較例1
撹拌機及び加熱装置を備えた反応容器に、Mnが2,000のエステル基としてカーボネート基のみを有するポリカーボネートジオール[旭化成ケミカルズ(株)製「デュラノール T6002」]301部、エチレングリコール3.3部、2,2−ジメチロールプロピオン酸7.6部、IPDI 86部を仕込み、及びアセトン214部を仕込んだ。続いて乾燥窒素雰囲気下で90℃に加熱し、15時間ウレタン化反応を行い、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを製造した。反応溶液を40℃に冷却後、ヒンダードフェノール系酸化防止剤[BASF(株)製「IRGANOX 1010」]3.3部、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤[BASF(株)製「TINUVIN 571」]3.3部、ヒンダードアミン系光安定剤[BASF(株)製「TINUVIN 144」]6.0部、ヘキサデシルアルコールのEO14モル付加物4.0部及びトリエチルアミン5.7部を添加・混合し、更に水550部を加え回転子−固定子式方式の機械乳化機で乳化することで水性分散体を得た。得られた水性分散体に撹拌下、水45部にエチレンジアミン1.5部を溶解した水溶液を加え、50℃で5時間撹拌して鎖伸長反応を行った。その後、減圧下に65℃でアセトンを留去し、ポリウレタン樹脂水性分散体(U’−1)を得た。
比較例2
ポリカーボネートジオール[旭化成ケミカルズ(株)製「デュラノール T6002」]をMnが2,000のエステル基としてオキシカルボニル基のみを有するポリエステルポリオール[三洋化成工業(株)製「サンエスター24620」]に変更する以外は比較例1と同様にしてポリウレタン樹脂水性分散体(U’−2)を得た。
比較例3
ポリカーボネートジオール[旭化成ケミカルズ(株)製「デュラノール T6002」]をMnが2,000のポリテトラメチレングリコール[三菱化学(株)製「PTMG2000」]に変更する以外は比較例1と同様にしてポリウレタン樹脂水性分散体(U’−3)を得た。
比較例4
撹拌機及び加熱装置を備えた簡易加圧反応装置に、製造例1で得たポリエステルポリオール(a113−1)251部、1−4ブタンジオール12部、2,2−ジメチロールブタン酸13部、IPDI 122部及びアセトン170部を仕込んだ。続いて乾燥窒素雰囲気下で90℃に加熱し、15時間ウレタン化反応を行い、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを製造した。反応溶液を40℃に冷却後、ヒンダードフェノール系酸化防止剤[BASF(株)製「IRGANOX 1010」]3.3部、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤[BASF(株)製「TINUVIN 571」]3.3部、ヒンダードアミン系光安定剤[BASF(株)製「TINUVIN 144」]6.0部、アセトン227部及びトリエチルアミン5.8部を添加・混合し、撹拌しながらヘキサデシルアルコールのEO14モル付加物4.0部を水306部に溶解させた水溶液を60分間かけて加え、乳化することで水性分散体を得た。その後、水120部にエチレンジアミン4.3部を溶解した水溶液を加え、50℃で5時間撹拌して鎖伸長反応を行い、減圧下に65℃でアセトンを留去し、ポリウレタン樹脂水性分散体(U’−4)を得た。
比較例5
撹拌機及び加熱装置を備えた簡易加圧反応装置に、製造例1で得たポリエステルポリオール(a113−1)334部、2,2−ジメチロールプロピオン酸4.3部、IPDI 59部及びアセトン170部を仕込んだ。続いて乾燥窒素雰囲気下で90℃に加熱し、15時間ウレタン化反応を行い、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを製造した。反応溶液を40℃に冷却後、ヒンダードフェノール系酸化防止剤[BASF(株)製「IRGANOX 1010」]3.3部、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤[BASF(株)製「TINUVIN 571」]3.3部、ヒンダードアミン系光安定剤[BASF(株)製「TINUVIN 144」]6.0部、アセトン426部及びトリエチルアミン3.2部を添加・混合し、撹拌しながらヘキサデシルアルコールのEO14モル付加物40部を水426部に溶解させた水溶液を120分間かけて加え、乳化することで水性分散体を得た。その後、50℃で5時間撹拌して鎖伸長反応を行い、減圧下に65℃でアセトンを留去し、ポリウレタン樹脂水性分散体(U’−5)を得た。
比較例6
撹拌機及び加熱装置を備えた簡易加圧反応装置に、製造例1で得たポリエステルポリオール(a113−1)240部、1−4ブタンジオール2部、2,2−ジメチロールブタン酸13部、IPDI85部及びアセトン170部を仕込んだ。続いて乾燥窒素雰囲気下で90℃に加熱し、15時間ウレタン化反応を行い、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを製造した。反応溶液を40℃に冷却後、ヒンダードフェノール系酸化防止剤[BASF(株)製「IRGANOX 1010」]3.3部、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤[BASF(株)製「TINUVIN 571」]3.3部、ヒンダードアミン系光安定剤[BASF(株)製「TINUVIN 144」]6.0部及びトリエチルアミン5.8部を添加・混合し、撹拌しながらヘキサデシルアルコールのEO14モル付加物4.0部を水200部に溶解させた水溶液を60分間かけて加え、乳化することで水性分散体を得た。その後、水226部にエチレンジアミン4.3部を溶解した水溶液を加え、50℃で5時間撹拌して鎖伸長反応を行い、減圧下に65℃でアセトンを留去し、ポリウレタン樹脂水性分散体(U’−6)を得た。
実施例1〜6及び比較例1〜6で用いた原料、エステル基としてカーボネート基とオキシカルボニル基を有するポリエステルポリオールのエステル基とカーボネート基の数の比、得られたポリウレタン樹脂(P)のウレタン基濃度、ウレア基濃度及びこれらの合計値並びに乾燥皮膜の貯蔵弾性率E’、tanδ及び熱軟化点を表1及び表2に示す。
評価例1〜6及び比較評価例1〜6[合成皮革様シートの評価]
実施例1〜6及び比較例1〜6で得られたポリウレタン樹脂水性分散体(U−1)〜(U−6)及び(U’−1)〜(U’−6)を各々水で固形分濃度12%に調整し、ポリエステル織物上に約150μm厚さに塗布し、100℃で20分間乾燥し、ポリウレタン樹脂目付量12g/m(固形分)の合成皮革様シートを得た。得られた合成皮革様シートを使って、下記評価方法に従って柔軟性、反発弾性、耐候性及び耐加水分解性を評価した結果を表3に示す。
評価例7〜12及び比較評価例7〜12[人工皮革様シートでの評価]
実施例1〜6及び比較例1〜6のポリウレタン樹脂水性分散体(U−1)〜(U−6)及び(U’−1)〜(U’−6)各々100部に10%塩化カルシウム水溶液を12部加え、水で固形分濃度を12%に調整した分散液に重量380g/m、見掛密度0.18g/cmのポリエチレンテレフタレート短繊維不織布を含浸し、ポリウレタン樹脂の付着率が不織布重量に対して50重量%となるようにマングルで絞った後、100℃の飽和水蒸気中で3分感熱凝固させ、更に120℃の熱風乾燥機で10分乾燥後水洗し、再度100℃の熱風乾燥機で10分乾燥することにより人工皮革様シートを得た。得られた人工皮革様シートを使って、下記評価方法に従って柔軟性、反発弾性及び耐候性を評価した結果を表4に示す。
評価例13〜18及び比較評価例13〜18[顔料捺染された繊維布での評価]
実施例1〜6及び比較例1〜6で得られたポリウレタン樹脂水性分散体(U−1)〜(U−6)及び(U’−1)〜(U’−6)各々100部に対して、粘弾性調整剤[「SNシックナー618」サンノプコ(株)製]8.9部、シリコン系消泡剤[「SNデフォーマー777」サンノプコ(株)製]0.9部、水35部、酸化チタン44.6部及び顔料[「NL レッド FR3R−D」山宋実業(株)社製]18.9部を混合して、顔料捺染糊(Y−1)を得た。顔料捺染糊を綿金巾の型の上に縦2cm×横10cmで膜厚が0.2mmとなるようにバーコーターを用いて塗布した。これを140℃に温調されたテンターで5分乾燥することにより顔料捺染された繊維布を得た。得られた顔料捺染された繊維布を使って、下記評価方法に従って柔軟性、反発弾性及び耐候性を試験した結果を表5に示す。
<評価方法>
[柔軟性]
評価例で製造した合成皮革様シート、人工皮革様シート又は顔料捺染された繊維布の柔軟性を手触りにより、以下の基準で評価した。
判定基準:
○:柔らかい。
×:硬い。
[反発弾性]
評価例で製造した合成皮革様シート、人工皮革様シート又は顔料捺染された繊維布の反発弾性を手触りにより、以下の基準で評価した。
判定基準:
○:反発弾性がある。
×:反発弾性がない。
[耐候性試験前後の柔軟性の変化]
評価例で製造した合成皮革様シート、人工皮革様シート又は顔料捺染された繊維布について、JIS B 7751に準拠してブラックパネル温度83℃のフェードメーター内で100時間耐候性試験を行った後、柔軟性を手触りにより評価して耐候試験前の柔軟性と比較して以下の基準により評価した。
判定基準:
○:変化がない。
△:耐候試験後に硬くなる又はタックが出る。
×:耐候試験後に非常に硬くなる又は非常にタックが出る。
[耐加水分解性試験後の反発弾性の変化]
評価例で製造した合成皮革様シート、人工皮革様シート又は顔料捺染された繊維布について、恒温恒湿器(ESPEC社製、温度:70℃、相対湿度:95%R.H.)内の高温高湿条件下に1週間静置した後、反発弾性を手触りにより評価して耐加水分解性試験前の反発感と比較して以下の基準により評価した。
判定基準:
○:変化がない。
△:耐加水分解性試験後に反発感がなくなる。
×:耐加水分解性試験後に非常に反発感がなくなる。
本発明のポリウレタン樹脂水性分散体を乾燥させた皮膜は、耐候性、耐熱性、耐加水分解性、柔軟性、反発弾性及び風合いに優れるため、不織布バインダー、人工皮革用のバインダー及び表皮、合成皮革用のバインダー及び表皮、顔料捺染用バインダー、ウールの防縮剤、ピリング防止剤、面ファスナー用バインダー、その他繊維用補強剤、風合い調整剤等として使用可能であり、繊維加工処理剤として好適に用いられ、これを用いた繊維製品は衣料、靴、鞄、家具、自動車内装材及び産業用資材用等幅広い用途に適用できる。

Claims (12)

  1. ポリエステルポリオールと有機ポリイソシアネートを反応させて得られるポリウレタン樹脂であって、上記ポリエステルポリオール中のエステル基としてオキシカルボニル基とカーボネート基を有し、上記ポリウレタン樹脂中のウレタン基濃度とウレア基含濃度の合計値が7.0〜11.0重量%であるポリウレタン樹脂(P)及び水性媒体を含有するポリウレタン樹脂水性分散体(U)。
  2. 以下の(1)〜(3)を全て満足する請求項1に記載のポリウレタン樹脂水性分散体(U):
    (1)前記ポリウレタン樹脂(P)が、エステル基としてオキシカルボニル基とカーボネート基とを有する数平均分子量が500以上のポリエステルポリオール(a113)及び親水性基(f)と該親水性基(f)由来の活性水素を除く活性水素(g)を有する化合物(a2)を含む活性水素成分(A)と有機ポリイソシアネート成分(B)とを反応させて得られる;
    (2)前記ポリウレタン樹脂水性分散体(U)を乾燥させた皮膜の20℃における貯蔵弾性率E’が1〜70MPa、かつ、tanδが0.05〜0.30である;
    (3)前記ポリウレタン樹脂水性分散体(U)を乾燥させた皮膜の熱軟化点が200〜300℃である。
  3. 前記ポリエステルポリオール(a113)のオキシカルボニル基とカーボネート基の数の比が、5:95〜95:5である請求項2に記載のポリウレタン樹脂水性分散体。
  4. 前記ポリウレタン樹脂(P)におけるウレア基濃度が、1.0〜4.0重量%である請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリウレタン樹脂水性分散体。
  5. 前記親水性基(f)と該親水性基(f)由来の活性水素を除く活性水素(g)を有する化合物(a2)の親水性基が、アニオン性基である請求項2〜4のいずれか1項に記載のポリウレタン樹脂水性分散体。
  6. 前記アニオン性基の量が前記ポリウレタン樹脂(P)の重量に基づいて0.01〜5重量%であり、前記アニオン性基がカルボン酸(塩)基及び/又はスルホン酸(塩)基である請求項5記載のポリウレタン樹脂水性分散体。
  7. 前記有機ポリイソシアネート成分(B)が、炭素数8〜26の芳香族ポリイソシアネート(b1)、炭素数4〜22の脂肪族ポリイソシアネート(b2)及び炭素数8〜18の脂環式ポリイソシアネート(b3)からなる群から選ばれる少なくとも1種のポリイソシアネートである請求項2〜6のいずれか1項に記載のポリウレタン樹脂水性分散体。
  8. 前記活性水素成分(A)が、更に融点が20℃以下の非晶性ポリカーボネートポリオールを含有する請求項2〜7のいずれか1項に記載のポリウレタン樹脂水性分散体。
  9. 前記ポリウレタン樹脂(P)がカルボキシル基、水酸基、1級アミノ基及び2級アミノ基からなる群から選ばれる少なくとも1種の反応性基を有し、イソシアネート化合物(c1)、ブロックイソシアネート化合物(c2)、メラミン化合物(c3)、オキサゾリン化合物(c4)、カルボジイミド化合物(c5)、アジリジン化合物(c6)、エポキシ化合物(c7)及びヒドラジン化合物(c8)からなる群から選ばれる少なくとも1種の架橋剤であって前記ポリウレタン樹脂(P)が有する反応性基と反応性を有する架橋剤を含有する請求項1〜8のいずれか1項に記載のポリウレタン樹脂水性分散体。
  10. 更に、非イオン性界面活性剤(d1)を含有する請求項1〜9のいずれか1項に記載のポリウレタン樹脂水性分散体。
  11. 更に、感熱凝固剤(E)を含有する請求項1〜10のいずれか1項に記載のポリウレタン樹脂水性分散体。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載のポリウレタン樹脂水性分散体を含有する繊維加工処理剤。
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