JP7168335B2 - ポリウレタン樹脂組成物水性分散体 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリウレタン樹脂組成物水性分散体に関する。
ポリウレタン樹脂は優れた柔軟性、密着性、耐薬品性、皮膜強度、耐摩耗性を有することから、従来、塗料、接着剤、繊維加工処理剤、紙処理剤及びインキ等に使用されてきた。密着性向上の観点から、ウレタン樹脂組成にブロックイソシアネート基を導入する方法が提案されており、金属、繊維、紙といった材料表面に水酸基等の活性水素基を持つ基材との密着性向上に使用されている。
ポリウレタン樹脂水性分散体にブロックイソシアネート基を導入する方法としては、例えば、イソシアネート基末端のポリウレタン樹脂を合成し、末端イソシアネート基をブロック化した後に乳化分散させたポリウレタン樹脂水性分散体が開示されている(特許文献1~3参照)。しかしながら、特許文献1に記載のポリウレタン樹脂水性分散体は末端にブロックイソシアネート基を導入しているため、密着性向上を狙ってブロックイソシアネート基含量を上げるとウレタン樹脂の分子量が低下し、皮膜強度の低下が顕著となり、密着性と皮膜強度の両立が困難であるという問題があった
また、密着性と皮膜強度を両立する方法として、高架橋性のポリウレタン樹脂水性分散体の粒子にノニオン性極性基を有するブロックイソシアネート化合物を内包させたポリウレタン樹脂組成物水性分散体が開示されている(特許文献4参照)。特許文献4のようなポリウレタン樹脂とブロックイソシアネート化合物を含む樹脂組成物において、基材との密着性や皮膜強度を十分に発現するためには、加熱による脱ブロック化で生じたイソシアネート基が基材に存在する活性水素基と反応すると共に、ポリウレタン樹脂に存在する活性水素基とも反応する必要がある。しかしながら、特許文献4に記載のポリウレタン樹脂組成物水性分散体は、イソシアネート基と反応しうる活性水素基として、ウレタン基、ウレア基といった、反応性の低い活性水素基のみしか存在しておらず、特に低温の焼き付け条件では基材との密着性や皮膜強度が不十分となるという問題があった。
国際公開WO2010-098316号公報 国際公開WO2010-098317号公報 国際公開WO2010-098318号公報 特許第5170499号公報
本発明の目的は、基材との密着性と皮膜強度に優れるポリウレタン樹脂組成物水性分散体を提供することにある。
本発明者らは、前記目的を達成すべく鋭意検討を行った結果、本発明に到達した。
即ち本発明は、カルボキシル基、カルボキシレートアニオン基及び水酸基から選ばれる1種以上の官能基(f)を有するポリウレタン樹脂(U)、カルボジイミド基(t1)、オキサゾリン基(t2)及びシラノール基(t4)から選ばれる1種以上の官能基を分子内に2個以上有する架橋剤(T)、ブロック化ポリイソシアネート化合物(J)及び水性媒体とを含有するポリウレタン樹脂組成物水性分散体であって、ブロック化ポリイソシアネート化合物(J)がカルボキシル基、カルボキシレートアニオン基及び水酸基から選ばれる1種以上の基である官能基(g)を有するポリイソシアネート化合物(I)とイソシアネートブロック化剤(E)との反応物であり、イソシアネートブロック化剤(E)が、活性メチレン化合物及び環の構成単位としてイミノ基と窒素-炭素2重結合とを有する5員環化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種であるポリウレタン樹脂組成物水性分散体(Q);該ポリウレタン樹脂組成物水性分散体(Q)、顔料、及び保湿安定助剤を含有するインクジェットインク(L)である。
本発明のポリウレタン樹脂組成物水性分散体の乾燥皮膜は、優れた基材との密着性と皮膜強度を有する。
<ポリウレタン樹脂(U)>
本発明における架橋剤(T)中のカルボジイミド基(t1)、オキサゾリン基(t2)、エポキシ基(t3)、シラノール基(t4)と反応性を有する官能基(f)としては、カルボキシル基及び/又はカルボキシレートアニオン基(f1)、及び水酸基(f2)が挙げられる。
(f1)の場合、(f1)を有するポリウレタン樹脂(U)は、その構成単量体としてカルボキシル基及び/又はカルボキシレートアニオン基(f1)と2個の活性水素原子を含有する化合物(c)を有するポリウレタン樹脂(U)が挙げられる。
(f1)と2個の活性水素原子を含有する化合物(c)としては、例えばカルボキシル基を含有し、炭素数が2~10の化合物[ジアルキロールアルカン酸(例えば2,2-ジメチロールプロピオン酸、2,2-ジメチロールブタン酸、2,2-ジメチロールヘプタン酸及び2,2-ジメチロールオクタン酸)、酒石酸及びアミノ酸(例えばグリシン、アラニン及びバリン)等]等並びにこれらの化合物を中和剤で中和した塩が挙げられる。
(c)の塩に用いられる中和剤としては、例えばアンモニア、炭素数1~20のアミン化合物又はアルカリ金属水酸化物(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及び水酸化リチウム等)が挙げられる。
炭素数1~20のアミン化合物としては、モノメチルアミン、モノエチルアミン、モノブチルアミン及びモノエタノールアミン等の1級アミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、ジエタノールアミン及びジイソプロパノールアミン、メチルプロパノールアミン等の2級アミン並びにトリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルエチルアミン、ジメチルモノエタノールアミン及びトリエタノールアミン等の3級アミンが挙げられる。
(c)の塩に用いられる中和剤は、1種のみを使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(c)の塩に用いられる中和剤としては、生成するポリウレタン樹脂組成物水性分散体の乾燥性及び得られる皮膜の耐水性の観点から、25℃における蒸気圧が高い化合物が好適である。このような観点から、(c1)の塩に用いられる中和剤としては、アンモニア、モノメチルアミン、モノエチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン及びジメチルエチルアミンが好ましい。
(c)の内、得られる皮膜の樹脂物性及びポリウレタン樹脂組成物水性分散体の分散安定性の観点から好ましいのは、2,2-ジメチロールプロピオン酸及び2,2-ジメチロールブタン酸及びその塩であり、更に好ましいのは2,2-ジメチロールプロピオン酸及び2,2-ジメチロールブタン酸のアンモニア又は炭素数1~20のアミン化合物による中和塩である。
(c)に用いられる中和剤は、ウレタン化反応前、ウレタン化反応中、ウレタン化反応後、水分散工程前、水分散工程中又は水分散後のいずれの時期に添加しても良いが、ウレタン樹脂の安定性及び水性分散体の安定性の観点から、水分散工程前又は水分散工程中に添加することが好ましい。また、脱溶剤時に揮発した中和剤を脱溶剤後に追添加しても良く、追添加する中和剤種は上記記載のものから自由に選択することができる。
(c)の使用量は、(U)中の親水性基の含有量が、(U)の重量に基づいて、好まし
くは0.10~1.2mmol/g、より好ましくは0.10~1.1mmol/g、更に好ましくは0.10~1.0mmol/gとなるよう調節する。
(f2)の場合、(f2)を有するポリウレタン樹脂(U)は、その合成反応時に反応停止剤としてモノ又はジアルカノールアミンを使用して得られるポリウレタン樹脂(U)が挙げられる。
モノ又はジアルカノールアミンとしてはモノエタノールアミン、ジエタノールアミン及びジイソプロパノールアミン等が挙げられる。
ポリウレタン樹脂(U)としては架橋剤(T)と反応性を有する官能基(f)を有する以外は、特に限定されないが、例えば活性水素成分(A)とポリイソシアネート(B)から成り、活性水素成分(A)はポリオール(a)、親水性基と2個の活性水素原子を含有する化合物(c0)、鎖伸長剤(d)を構成単量体とするポリウレタン樹脂が好ましい。
ポリオール(a)としては数平均分子量(以下、Mnと略記)300以上のポリオール(a1)、及びMn300未満の低分子ポリオール(a2)が挙げられる。
尚、本発明におけるポリオールのMnはポリエチレングリコールを標準としてゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定されるものである。但し、低分子ポリオールのMnは化学式からの計算値である。
ポリオール(a)は以下に記載のものの内、1種のみを使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
Mn300以上のポリオール(a1)としては、ポリエーテルポリオール(a11)及びポリエステルポリオール(a12)等が挙げられる。
ポリエーテルポリオール(a11)としては、脂肪族ポリエーテルポリオール及び芳香族環含有ポリエーテルポリオールが挙げられる。
脂肪族ポリエーテルポリオールとしては、例えばポリオキシアルキレンポリオール[ポリエチレングリコール(以下、PEGと略記)等]、ポリオキシプロピレンポリオール[ポリプロピレングリコール等]、ポリオキシエチレン/プロピレンポリオール及びポリテトラメチレンエーテルグリコール等が挙げられる。
脂肪族ポリエーテルポリオールとしては、PTMG1000[Mn=1,000のポリ(オキシテトラメチレン)グリコール、三菱化学(株)製]、PTMG2000[Mn=2,000のポリ(オキシテトラメチレン)グリコール、三菱化学(株)製]、PTMG3000[Mn=3,000のポリ(オキシテトラメチレン)グリコール、三菱化学(株)製]、PTGL2000[Mn=2,000の変性ポリ(オキシテトラメチレン)グリ
コール、保土谷化学工業(株)製]、PTGL3000[Mn=3,000の変性ポリ(
オキシテトラメチレン)グリコール、保土谷化学工業(株)製]、及びサンニックスジオールGP-3000[Mn=3,000のポリプロピレンエーテルトリオール、三洋化成工業(株)製]等が挙げられる。
芳香族ポリエーテルポリオールとしては、例えばビスフェノールAのエチレンオキサイド(以下、EOと略記)付加物[ビスフェノールAのEO2モル付加物、ビスフェノールAのEO4モル付加物、ビスフェノールAのEO6モル付加物、ビスフェノールAのEO8モル付加物、ビスフェノールAのEO10モル付加物及びビスフェノールAのEO20モル付加物等]及びビスフェノールAのプロピレンオキサイド(以下、POと略記)付加物[ビスフェノールAのPO2モル付加物、ビスフェノールAのPO3モル付加物、ビスフェノールAのPO5モル付加物等]等のビスフェノール骨格を有するポリオール並びにレゾルシンのEO又はPO付加物等が挙げられる。
(a11)のMnは、ポリウレタン樹脂(U)の機械物性の観点から、好ましくは300以上、より好ましくは300~10,000、更に好ましくは300~6,000である。
ポリエステルポリオール(a12)としては、縮合型ポリエステルポリオール、ポリラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオール及びヒマシ油系ポリオール等が挙げられる。
縮合型ポリエステルポリオールは、低分子量(Mn300未満)多価アルコールと炭素数2~10の多価カルボン酸又はそのエステル形成性誘導体とのポリエステルポリオールである。
低分子量多価アルコールとしては、Mn300未満の2価~8価又はそれ以上の脂肪族多価アルコール及びMn300未満の2価~8価又はそれ以上のフェノールのアルキレンオキサイド(EO、PO、1,2-、1,3-、2,3-又は1,4-ブチレンオキサイド等を表し、以下AOと略記)低モル付加物が使用できる。
縮合型ポリエステルポリオールに使用できる低分子量多価アルコールの内好ましいのは、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6-ヘキサングリコール、ビスフェノールAのEO又はPO低モル付加物及びこれらの併用である。
縮合型ポリエステルポリオールに使用できる炭素数2~10の多価カルボン酸又はそのエステル形成性誘導体としては、脂肪族ジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸、フマル酸及びマレイン酸等)、脂環式ジカルボン酸(ダイマー酸等)、芳香族ジカルボン酸(テレフタル酸、イソフタル酸及びフタル酸等)、3価又はそれ以上のポリカルボン酸(トリメリット酸及びピロメリット酸等)、これらの無水物(無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸及び無水トリメリット酸等)、これらの酸ハロゲン化物(アジピン酸ジクロライド等)、これらの低分子量アルキルエステル(コハク酸ジメチル及びフタル酸ジメチル等)並びこれらの併用が挙げられる。
縮合型ポリエステルポリオールの具体例としては、ポリエチレンアジペートジオール、ポリブチレンアジペートジオール、ポリヘキサメチレンアジペートジオール、ポリヘキサメチレンイソフタレートジオール、ポリヘキサメチレンテレフタレートジオール、ポリネオペンチルアジペートジオール、ポリエチレンプロピレンアジペートジオール、ポリエチレンブチレンアジペートジオール、ポリブチレンヘキサメチレンアジペートジオール、ポリジエチレンアジペートジオール、ポリ(ポリテトラメチレンエーテル)アジペートジオール、ポリ(3-メチルペンチレンアジペート)ジオール、ポリエチレンアゼレートジオール、ポリエチレンセバケートジオール、ポリブチレンアゼレートジオール、ポリブチレンセバケートジオール及びポリネオペンチルテレフタレートジオール等が挙げられる。
縮合型ポリエステルポリオールの市販品としては、サンエスター2610[Mn=1,000のポリエチレンアジペートジオール、三洋化成工業(株)製]、サンエスター4620[Mn=2,000のポリテトラメチレンアジペートジオール]、サンエスター2620[Mn=2,000のポリエチレンアジペートジオール、三洋化成工業(株)製]、クラレポリオールP-2010[Mn=2,000のポリ-3-メチル-1,5-ペンタ
ンアジペートジオール]、クラレポリオールP-3010[Mn=3,000のポリ-3-メチル-1,5-ペンタンアジペートジオール]及びクラレポリオールP-6010[Mn=6,000のポリ-3-メチル-1,5-ペンタンアジペートジオール]等が挙げられる。
ポリラクトンポリオールは、上記低分子量多価アルコールへのラクトンの重付加物であり、ラクトンとしては、炭素数4~12のラクトン(例えばγ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトン及びε-カプロラクトン)等が挙げられる。
ポリラクトンポリオールの具体例としては、例えばポリカプロラクトンジオール、ポリバレロラクトンジオール及びポリカプロラクトントリオール等が挙げられる。
ポリカーボネートポリオールとしては、上記低分子量多価アルコールと、低分子カーボネート化合物(例えば、アルキル基の炭素数1~6のジアルキルカーボネート、炭素数2~6のアルキレン基を有するアルキレンカーボネート及び炭素数6~9のアリール基を有するジアリールカーボネート)とを、脱アルコール反応させながら縮合させることによって製造されるポリカーボネートポリオール等が挙げられる。低分子量多価アルコール及びアルキレンカーボネートはそれぞれ2種以上併用してもよい。
ポリカーボネートポリオールの具体例としては、ポリヘキサメチレンカーボネートジオール、ポリペンタメチレンカーボネートジオール、3-メチル-5-ペンタン-カーボネートジオール、ポリテトラメチレンカーボネートジオール及びポリ(テトラメチレン/ヘキサメチレン)カーボネートジオール(例えば1,4-ブタンジオールと1,6-ヘキサンジオールをジアルキルカーボネートと脱アルコール反応させながら縮合させて得られるジオール)等が挙げられる。
ポリカーボネートポリオールの市販品としては、ニッポラン980R[Mn=2,000のポリヘキサメチレンカーボネートジオール、日本ポリウレタン工業(株)製]、クラレポリオールC-3090[Mn=3,000のポリ(3-メチル-5-ペンタンジオール/ヘキサメチレン)カーボネートジオール]、及びT4672[Mn=2,000のポリ(テトラメチレン/ヘキサメチレン)カーボネートジオール、旭化成ケミカルズ(株)製]等が挙げられる。
ヒマシ油系ポリオールには、ヒマシ油、及びポリオール又はAOで変性された変性ヒマシ油が含まれる。変性ヒマシ油はヒマシ油とポリオールとのエステル交換及び/又はAO付加により製造できる。ヒマシ油系ポリオールとしては、ヒマシ油、トリメチロールプロパン変性ヒマシ油、ペンタエリスリトール変性ヒマシ油、ヒマシ油のEO(4~30モル)付加物等が挙げられる。
ポリエステルポリオール(a12)の内好ましいのは、縮合型ポリエステルポリオール及びポリラクトンポリオールである。
Mn300未満の低分子ポリオール(a2)としては、脂肪族2価アルコール(エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール及びこれらのEO及び/又はPO付加物等)、脂肪族3価アルコール(グリセリン、トリメチロールプロパン及びこれらのEO及び/又はPO付加物等)及び4価以上の脂肪族アルコール(ペンタエリスルトール、ソルビトール及びこれらのEO及び/又はPO付加物等)が挙げられる。(a2)の内、耐水性、耐熱黄変性の観点から好ましいのは、2~3価の脂肪族アルコールであり、脂肪族3価アルコールはポリウレタン樹脂粒子中に架橋構造を形成させることが出来、ウレタン皮膜の耐水性、及び耐薬品性向上という効果を得ることが出来る点で好ましい。脂肪族2価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール及び1,6-ヘキサンジオールが特に好ましく、脂肪族3価アルコールとしては、トリメチロールプロパンが特に好ましい。
親水性基と2個の活性水素原子を含有する化合物(c0)としては、アニオン性基と活性水素原子を含有する化合物(c01)及びカチオン性基と活性水素原子を含有する化合物(c02)が挙げられる。
(c01)としては、例えばアニオン性基としてカルボキシル基を含有し、炭素数が2~10の化合物[ジアルキロールアルカン酸(例えば2,2-ジメチロールプロピオン酸、2,2-ジメチロールブタン酸、2,2-ジメチロールヘプタン酸及び2,2-ジメチロールオクタン酸)、酒石酸及びアミノ酸(例えばグリシン、アラニン及びバリン)等]、アニオン性基としてスルホン酸基を含有し、炭素数が2~16の化合物[3-(2,3-ジヒドロキシプロポキシ)-1-プロパンスルホン酸及びスルホイソフタル酸ジ(エチレングリコール)エステル等]、アニオン性基としてスルファミン酸基を含有し、炭素数が2~10の化合物[N,N-ビス(2-ヒドロキシルエチル)スルファミン酸等]等並びにこれらの化合物を中和剤で中和した塩が挙げられる。
カチオン性基と活性水素原子を含有する化合物(c02)としては、例えばカチオン性基として3級アミノ基を有し、活性水素原子として水酸基を有する化合物、炭素数1~20の3級アミノ基含有ジオール[N-アルキルジアルカノールアミン(例えばN-メチルジエタノールアミン、N-プロピルジエタノールアミン、N-ブチルジエタノールアミン及びN-メチルジプロパノールアミン)及びN,N-ジアルキルモノアルカノールアミン(例えばN,N-ジメチルエタノールアミン)等]等の化合物を中和剤で中和した塩が挙げられる。
ポリイソシアネート(B)としては、従来ポリウレタン樹脂製造に使用されているものが使用できる。ポリイソシアネート(B)としては、2~3個又はそれ以上のイソシアネート基を有する炭素数6~20(イソシアネート基中の炭素を除く、以下同様)の芳香族ポリイソシアネート(b1)、炭素数2~18の脂肪族ポリイソシアネート(b2)、炭素数4~15の脂環式ポリイソシアネート(b3)、炭素数8~15の芳香脂肪族ポリイソシアネート(b4)及び(b1)~(b4)の誘導体(例えばイソシアヌレート化物)が挙げられる。
炭素数6~20の芳香族ポリイソシアネート(b1)としては、例えば1,3-又は1,4-フェニレンジイソシアネート、2,4-又は2,6-トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’-又は2,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,5-ナフチレンジイソシアネート、4,4’,4’’-トリフェニルメタントリイソシアネート、m-又はp-イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート、クルードMDI等が挙げられる。
炭素数2~18の脂肪族ポリイソシアネート(b2)としては、例えばエチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2-イソシアナトエチル-2,6-ジイソシアナトヘキサノエート等が挙げられる。
炭素数4~15の脂環式ポリイソシアネート(b3)としては、例えばイソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2-イソシアナトエチル)-4-シクロヘキセン-1,2-ジカルボキシレート、2,5-又は2,6-ノルボルナンジイソシアネート等が挙げられる。
炭素数8~15の芳香脂肪族ポリイソシアネート(b4)としては、例えばm-及び/又はp-キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,α,α’,α’-テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等が挙げられる。
ポリイソシアネート(B)の内、得られる皮膜の機械的強度及び耐候性の観点から好ましいのは(b2)及び(b3)、更に好ましいのは(b3)、特に好ましいのはIPDI及び水添MDIである。
鎖伸長剤(d)としては、Mn又は化学式量300未満の低分子ポリオール(a2)、水、炭素数2~10のジアミン類(例えばエチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、トルエンジアミン及びピペラジン)、炭素数2~10のポリアルキレンポリアミン類(例えばジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン及びテトラエチレンペンタミン)、ヒドラジン又はその誘導体(二塩基酸ジヒドラジド例えばアジピン酸ジヒドラジド等)、炭素数2~30のポリエポキシ化合物(例えば、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル等)及び炭素数2~10のアミノアルコール類(例えばエタノールアミン、ジエタノールアミン、2-アミノ-2-メチルプロパノール及びトリエタノールアミン)等が挙げられる。
本発明におけるポリウレタン樹脂(U)は、必要により反応停止剤を使用することができる。反応停止剤としては、炭素数1~8のモノアルコール類(メタノール、エタノール、イソプロパノール、セロソルブ類及びカルビトール類等)、炭素数1~10のモノアミン類(モノメチルアミン、モノエチルアミン、モノブチルアミン、ジブチルアミン及びモノオクチルアミン等のモノ又はジアルキルアミン;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン及びジイソプロパノールアミン等のモノ又はジアルカノールアミン等)が挙げられる。
本発明におけるポリウレタン樹脂(U)は、必要により酸化防止剤、着色防止剤、耐候安定剤、可塑剤及び離型剤等の添加剤を含有することができる。これらの添加剤の使用量は(U)の重量に基づいて好ましくは10重量%以下、更に好ましくは3重量%以下、特に好ましくは1重量%以下である。
架橋剤(T)と反応性を有する官能基(f)は、上記の構成単量体のいずれかに必須で含まれ、焼き付け等の加熱乾燥工程で架橋剤(T)と反応し架橋体を形成する。
官能基(f)がカルボキシル基であるならば、架橋剤(T)はカルボキシル基と反応性を有するカルボジイミド基(t1)を分子中に2個以上有する含有する架橋剤(T1)や、オキサゾリン基(t2)を分子中に2個以上有する含有する架橋剤(T2)、エポキシ基(t3)を分子中に2個以上有する架橋剤(T3)等が選択される。
官能基(f)が水酸基であるならば、架橋剤(T)は水酸基と反応性を有するエポキシ基(t3)を分子中に2個以上有する架橋剤(T3)や、シラノール基(t4)を分子中に2個以上有する架橋剤(T4)等が選択される。
架橋剤(T)と官能基(f)が反応しうる加熱条件としては、50℃~250℃の温度範囲が好ましく、0.5分~120分の加熱時間の範囲が好ましい。
ポリオール(a)、ポリイソシアネート(B)、親水性基と活性水素原子を含有する化合物(c)、鎖伸長剤(d)を適宜調整することにより、ポリウレタン樹脂(U)のウレタン基含量を所望の範囲とすることができる。
ウレタン基含量は得られる皮膜の機械的物性、破断伸度、密着性の観点から0.5~3.0mmol/gが好ましく、更に好ましくは0.7~2.5mmol/g、特に好ましくは0.9~2.0mmol/gである。
ウレタン基含量は、窒素分析計によって定量されるN原子含量と1H-NMRによって定量されるウレタン基とウレア基の比率及びアロハネート基及びビューレット基含量から算出する。
本発明において、ポリウレタン樹脂(U)中のウレア基含量は、造膜性並びに得られる皮膜の機械的物性、破断伸度、密着性の観点から、(U)の重量に基づいて1.5mmol/g以下であることが好ましく、更に好ましくは1.2mmol/g以下、特に好ましくは1.0mmol/g以下、とりわけ好ましくは0.8mmol/g以下である。
ポリウレタン樹脂(U)中のウレア基含量を所望の範囲とするには、(U)の原料中のアミノ基含量、水分含量及びイソシアネート基含量を適宜調整すればよい。
ウレア基含量は窒素分析計によって定量されるN原子含量と1H-NMRによって定量されるウレタン基とウレア基の比率及びアロハネート基及びビューレット基含量から算出する。
本発明において、ポリウレタン樹脂(U)のMnは、5,000以上であり、得られる皮膜の機械物性、耐薬品性等の観点から、好ましくは5,000以上、更に好ましくは8,000以上、最も好ましくは10,000以上である。
ポリオール(a)、ポリイソシアネート(B)、親水性基と活性水素原子を含有する化合物(c)、鎖伸長剤(d)の量を適宜調整することにより、ポリウレタン樹脂(U)のMnを所望の範囲にすることができる。
<ブロック化ポリイソシアネート化合物(J)>
本発明における架橋剤(T)と反応性を有する官能基(g)としては、カルボキシル基及び/又はカルボキシレートアニオン基(g1)、及び水酸基(g2)が挙げられる。
ブロック化ポリイソシアネート化合物(J)は、架橋剤(T)と反応性を有する官能基(g)を有するポリイソシアネート化合物(I)をブロック化剤(E)でブロックしたブロックポリイソシアネート化合物である。以下各成分について説明する。
架橋剤(T)と反応性を有する官能基(g)を有するポリイソシアネート化合物(I)としては、ポリイソシアネート(B)の一部に官能基(g)を導入したイソシアネート化合物(I1)および、活性水素成分(A)とポリイソシアネート(B)から成るイソシアネート基末端のプレポリマー(P1)の一部に官能基(g)を導入したイソシアネート化合物(I2)が挙げられる。(I1)、(I2)を単独で使用してもよいし、併用して使用してもよい。
ポリイソシアネート(B)あるいは、(P1)の一部に官能基(g)を導入する方法としては、以下の[1]、[2]の方法がある。
[1]官能基(g)を有し、かつイソシアネート基と反応性を有する活性水素基を有する化合物(X1)をポリイソシアネート(B)あるいは、(P1)のイソシアネート基の一部と反応させれば良い。
[2](P1)の構成成分であるポリオール(a)の一部に官能基(g)を有するポリオール(X2)を使用する。ポリオール(a)の一部とは下記官能基(g)の含有量となるような量である。
官能基(g)がカルボキシル基及び/又はカルボキシレートアニオン基(g1)であるならば、(X1)としてグリコール酸等のヒドロキシ酸や、(X2)として前記カルボキシル基及び/又はカルボキシレートアニオン基(g1)と2個の活性水素原子を含有する化合物(c)が挙げられる。
官能基(g)が水酸基であるならば、(X1)として、前記ポリウレタン樹脂(U)の反応停止剤として例示したモノエタノールアミン、ジエタノールアミン及びジイソプロパノールアミン等のモノ又はジアルカノールアミン類が挙げられる。
(X1)および(X2)はポリイソシアネート化合物(B)あるいは(P1)のイソシアネート基を一部ブロック化した後に反応させても良いし、(B)あるいは(P1)のイソシアネート基を一部ブロック化する前に反応させても良い。イソシアネート基の一部とは下記官能基(g)の含有量となるような量である。
水酸基のように官能基(g)自体がイソシアネート基と反応性を有する官能基を(B)あるいは(P1)の一部に導入する場合には、(X1)として前記モノ又はジアルカノールアミン類のように、水酸基の他にも、水酸基よりイソシアネート基との反応性が高いアミノ基を分子中に有する化合物を使用すれば良い。
具体的に水酸基を(B)あるいは(P1)の一部に導入する導入する方法としては、(B)あるいは(P1)のイソシアネート基の一部をブロック化剤(e)でブロック化した後に、残存するイソシアネート基の全量を前記モノ又はジアルカノールアミン類のアミノ基と反応させる、又は、(B)あるいは(P1)のイソシアネート基の一部を前記モノ又はジアルカノールアミン類のアミノ基と反応させた後、直ちに残存するイソシアネート基の全量を水酸基よりも反応性の高い、アミノ基等を有するブロック化剤と反応させれば良い。イソシアネート基の一部とは下記官能基(g)の含有量となるような量である。
(B)あるいは(P1)のイソシアネート基と前記モノ又はジアルカノールアミン類のアミノ基とさせる際の反応条件としては、20~40℃の温度が好ましく、5分~1時間の反応時間が好ましい。この反応温度及び反応時間であると、前記モノ又はジアルカノールアミン類の水酸基が(B)あるいは(P1)のイソシアネート基と反応しないので好ましい。
官能基(g)を導入する際の反応温度としては、副反応抑制の観点から好ましくは20~120℃、更に好ましくは40~110℃である。反応時間は副反応抑制の観点から好ましくは0.5~15時間、更に好ましくは0.5~10時間である。
(I)のイソシアネート基の平均官能基数は好ましくは密着性の観点から2.0以上、より好ましくは2.5以上である。
ポリイソシアネート化合物(I)のイソシアネート基含量は、(I)の重量に対するイソシアネート基(分子量42)の重量%として計算される。(I)のイソシアネート基含量は密着性の観点から、好ましくは2.0~30.0重量%である。
ポリイソシアネート化合物(I)中の官能基(g)の含有量は、ポリウレタン樹脂組成物の機械的物性、密着性、水性分散体の保存安定性の観点から、(I)の重量に基づいて0.15~2.5mmol/gが好ましく、さらに好ましくは0.18~2.2mmol/g、より好ましくは0.20~2.0mmol/gである。
イソシアネートブロック化剤(E)としては、炭素数2~6のラクタム(例えばε-カプロラクタム、δ-バレロラクタム、γ-ブチロラクタム等)、炭素数1~15のオキシム[例えばアセトオキシム、メチルエチルケトオキシム(MEKオキシム)、メチルイソブチルケトオキシム(MIBKオキシム)、シクロヘキサノンオキシム等]、炭素数2~15の第二級アミン[例えば脂肪族アミン(ジメチルアミン、ジイソピルアミン、ジ-n-プロピルアミン、ジイソブチルアミン等)、炭素数4~15の脂環式アミン(メチルヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン等)、芳香族アミン(アニリン、ジフェニルアミン等)]、炭素数6~20のフェノールおよびアルキルフェノール[例えばフェノール、クレゾール、エチルフェノール、n-プロピルフェノール、イソプロピルフェノール、n-ブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、キシレノール、ジイソプロピルフェノール、ジ-t-ブチルフェノール等]、環の構成単位としてイミノ基と窒素-炭素2重結合とを有する5員環化合物[例えばイミダゾール、2-メチルイミダゾール、ピラゾール、3-メチルピラゾール、3,5-ジメチルピラゾール、1,2,4-トリアゾール等]、イミン[例えばエチレンイミン、ポリエチレンイミン等]、活性メチレン含有化合物[例えばマロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジイソプロピル、アセチルアセトン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等]、特許公開2002-309217号公報及び特許公開2008-239890号公報に記載のブロック化剤、並びにこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これらの内、好ましいものは、炭素数1~15のオキシム、炭素数2~15の第二級アミン、環の構成単位としてイミノ基と窒素-炭素2重結合とを有する5員環化合物、活性メチレン含有化合物であり、更に好ましくはメチルエチルケトオキシム、ジイソプロピルアミン、3,5-ジメチルピラゾール、マロン酸ジエチル、である。
本発明におけるブロック化ポリイソシアネート化合物(J)は、イソシアネート化合物(I)とブロック化剤(E)を反応させて得られる。反応温度は、副反応抑制の観点から好ましくは20~120℃、更に好ましくは40~110℃である。反応時間は副反応抑制の観点から好ましくは0.5~5時間、更に好ましくは0.5~4時間である。
ポリイソシアネート化合物(I2)における活性水素成分(A)とポリイソシアネート(B)のウレタン化反応を促進させるために公知のウレタン化触媒(オクチル酸錫及びビスマスオクチル酸塩等)を使用することも可能であり、反応触媒の使用量は、得られるブロック化ポリイソシアネート化合物(J)の重量に基づいて、好ましくは1%以下、より好ましくは0.001~0.1%である。
本発明のブロック化ポリイソシアネート化合物(J)は、その粘度調整を目的として、更に可塑剤及び/又は有機溶剤を含有することができる。
可塑剤としては、芳香族カルボン酸エステル[ジエチルフタレート(DEP)、ジブチルフタレート(DBP)、ジ-2-エチルヘキシルフタレート(DOP)、ジラウリルフタレ-ト、ジステアリルフタレート及びジイソノニルフタレート(DINP)等のフタル酸エステル等]、脂肪族カルボン酸エステル[メチルアセチルリシノレート、ジ-2-エチルヘキシルアジペート(DOA)、ジ-2-エチルヘキシルセバケート(DOS)、アジピン酸-プロピレングリコールポリエステル及び2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールジイソブチレート等]、リン酸エステル[トリフェニルホスフェート及びトリクレジルホスフェート等]及びこれら2種以上の混合物が挙げられる。これらの内、(A)との相溶性の観点から好ましいのは芳香族カルボン酸エステル、更に好ましいのはDOP及びDINPである。
有機溶剤としては、ケトン系溶剤(例えばアセトン及びメチルエチルケトン)、エステル系溶剤(例えば酢酸エチル、ニ塩基酸エステル(DBE))、エーテル系溶剤(例えばテトラヒドロフラン)、アミド系溶剤(例えばN,N-ジメチルホルムアミド及びN-メチルピロリドン)、アルコール系溶剤(例えばイソプロピルアルコール)及び芳香族炭化水素系溶剤(例えばトルエン)等]を含有してもよい。
ブロック化ポリイソシアネート化合物(J)のブロック化剤の解離温度を低下させて、低温硬化を速めるために、解離触媒(n)を使用してもよい。解離触媒(n)としては、金属触媒(n1)やアミン触媒(n2)が挙げられる。金属触媒(n1)やアミン触媒(n2)は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
上記金属触媒(n1)としては、金属(M)と炭素の結合を有する有機金属化合物(n11)、該金属(M)との配位結合を有する金属錯体(n12)、および該金属(M)のカルボン酸塩(n13)からなる群より選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
上記有機金属化合物(n11)としてはジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジ-2-エチルヘキサネート、ジオクチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジメチル錫ジマレート、ジブチル錫ジオキサイド、ジオクチル錫オキサイド等の有機錫、チタン酸テトラ-n-ブチル、チタン酸テトライソプロピル等の有機チタン、有機ビスマス、有機鉛、有機ニッケル等が挙げられる。
上記金属錯体(n12)としては、金属(M)のアセチルアセトナート塩等であり、例えば、錫アセチルアセトナート、ビスマスアセチルアセトナート、チタンアセチルアセトナート、鉛アセチルアセトナート、ジルコニウムアセチルアセトナート、鉄アセチルアセトナート、アルミニウムアセチルアセトナート、亜鉛アセチルアセトナート、マンガンアセチルアセトナート、コバルトアセチルアセトナート等が挙げられる。
上記カルボン酸金属塩(n13)としてはカルボン酸錫系(オクチル酸錫、酢酸錫、ラウリン酸錫、オレイン酸錫等)、カルボン酸ビスマス系(オクチル酸ビスマス、ナフテン酸ビスマス等)、カルボン酸鉛系(オレイン酸鉛、2-エチルヘキサン酸鉛、ナフテン酸鉛、オクテン酸鉛等)、カルボン酸ニッケル系(オクチル酸ニッケル、ナフテン酸ニッケル等)、カルボン酸チタン系(テレフタル酸チタン等)等が挙げられる。
上記金属触媒(n1)の内で好ましいのは、金属(M)がSn、Bi、Ti、Pb、Zr、Fe、Al、Zn、及びMnからなる群より選ばれる1種又は2種以上の金属(M1)である有機金属化合物(n111)、該金属(M1)との配位結合を有する金属錯体(n121)、並びに該金属(M)のカルボン酸塩(n131)であり、更に好ましいのはジブチル錫ジラウレート、オクチル酸錫、オクチル酸ビスマス、ナフテン酸ビスマス、錫アセチルアセトナート、ビスマスアセチルアセトナート、チタンアセチルアセトナートである。
アミン触媒(n2)としては、1~3級アミン(n21)、4級アンモニウム塩(n22)が挙げられる。アミン触媒は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
1~3級アミン(n21)としては、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル、ペンタメチルジエチレントリアミン、ペンタメチルジプロピレントリアミン、N-メチル-(ジメチルアミノプロピル)アミノエタノールアミン、ジモルホリノジエチルエーテル、ジメチルアミノエタノール、ジメチルアミノエトキシエタノール、トリメチルアミノエチルエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチルプロピレンジアミン、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、トリエチレンジアミン、トリス(3-ジメチルアミノプロピル)アミン、トリス(3-ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ-s-トリアジン、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、1-メチルイミダゾール、1,2-ジメチルイミダゾール、1-イソブチル-2-メチルイミダゾール、メチルモルホリン、エチルモルホリン、ジメチルアミノエチルモルホリン、1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]-ウンデセン-7、1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]-ウンデセン-7の弱酸塩(フェノール塩、2-エチルヘキサン酸塩、ギ酸塩等)、1,5-ジアザビシクロ[4,3,0]-ノネン-5、1,5-ジアザビシクロ[4,3,0]-ノネン-5の弱酸塩(フェノール塩、2-エチルヘキサン酸塩、ギ酸塩等)、1,2-ジメチルテトラヒドロピリミジン、2-ジメチルテトラヒドロピリミジンの弱酸塩(フェノール塩、2-エチルヘキサン酸塩、ギ酸塩等)、テトラメチルグアニジンなどが挙げられる。
4級アンモニウム塩(n22)としては下記の4級アンモニウムの弱酸塩(フェノール塩、2-エチルヘキサン酸塩、ギ酸塩等)が挙げられる。4級アンモニウムとしては、テトラメチルアンモニウム、メチルトリエチルアンモニウム、エチルトリメチルアンモニウム、プロピルトリメチルアンモニウム、ブチルトリメチルアンモニウム、ペンチルトリメチルアンモニウム、ヘキシルトリメチルアンモニウム、ヘプチルトリメチルアンモニウム、オクチルトリメチルアンモニウム、ノニルトリメチルアンモニウム、デシルトリメチルアンモニウム、ウンデシルトリメチルアンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウム、トリデシルトリメチルアンモニウム、テトラデシルトリメチルアンモニウム、ヘプタデシルトリメチルアンモニウム、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、ヘプタデシルトリメチルアンモニウム、オクタデシルトリメチルアンモニウム、トリエチルメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、1-メチル-1-アザニア-4-アザビシクロ[2,2,2]オクタニウム、1,1-ジメチル-4-メチルピペリジニウム、1-メチルモルホリニウム、1-メチルピペリジニウム、トリアルキルヒドロキシプロピルアンモニウムとしては(2-ヒドロキシプロピル)トリメチルアンモニウム、(2-ヒドロキシプロピル)トリエチルアンモニウム、(2-ヒドロキシプロピル)トリプロピルアンモニウム、(2-ヒドロキシプロピル)トリブチルアンモニウム、ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウム、トリメチルアミノエトキシエタノール等が挙げられる。
アミン触媒(n2)の内で好ましいのは、酸解離定数(pKa)が11以上の強塩基を含有しているアミン触媒で、更に好ましいのは、1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]-ウンデセン-7、1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]-ウンデセン-7の弱酸塩(フェノール塩、2-エチルヘキサン酸塩、ギ酸塩等)、1,5-ジアザビシクロ[4,3,0]-ノネン-5、1,5-ジアザビシクロ[4,3,0]-ノネン-5の弱酸塩(フェノール塩、2-エチルヘキサン酸塩、ギ酸塩等)、テトラメチルアンモニウムの弱酸塩(フェノール塩、2-エチルヘキサン酸塩、ギ酸塩等)、メチルトリエチルアンモニウムの弱酸塩(フェノール塩、2-エチルヘキサン酸塩、ギ酸塩等)、テトラエチルアンモニウムの弱酸塩(フェノール塩、2-エチルヘキサン酸塩、ギ酸塩等)、(2-ヒドロキシプロピル)トリメチルアンモニウムの弱酸塩(フェノール塩、2-エチルヘキサン酸塩、ギ酸塩等)である。
官能基(g)は焼き付け等の加熱乾燥工程で架橋剤(T)と反応し、架橋体を形成する。
官能基(g)がカルボキシル基であるならば、架橋剤(T)はカルボキシル基と反応性を有するカルボジイミド基(t1)を分子中に2個以上有する含有する架橋剤(T1)や、オキサゾリン基(t2)を分子中に2個以上有する含有する架橋剤(T2)、エポキシ基(t3)を分子中に2個以上有する架橋剤(T3)等が選択される。
官能基(g)が水酸基であるならば、架橋剤(T)は水酸基と反応性を有するエポキシ基(t3)を分子中に2個以上有する架橋剤(T3)や、シラノール基(t4)を分子中に2個以上有する架橋剤(T4)等が選択される。
ポリウレタン樹脂組成物水性分散体の体積平均粒子径(Dv)は、好ましくは0.01~1μmであり、ポリウレタン樹脂組成物水性分散体の分散安定性の観点から、より好ましくは0.02~0.7μm、更に好ましくは0.03~0.4μmである。(Dv)が0.01μm以上であると粘度が適正でありハンドリング性が良好であり、1μm以下であると分散安定性が良い。体積平均粒子径(Dv)は光散乱粒度分布測定装置で測定される
<ポリウレタン樹脂組成物水性分散体の製造方法>
ポリウレタン樹脂組成物水性分散体を製造する方法としては、例えば、ポリオール(a)、ポリイソシアネート(B)、及び親水性基と活性水素原子を含有する化合物(c)を構成単量体とするポリウレタンプレポリマー(P2)とブロック化ポリイソシアネート化合物(J)、中和剤を所定の重量比で混合後に水性媒体を加えて混合・分散工程を経て、水性分散体とした後に(P2)と反応性を有する鎖伸長剤(d)を反応させ、必要により製造途中で使用した有機溶剤を留去する方法がある。架橋剤(T)は、(P2)と(J)の混合時、水分散工程途中、水分散工程後、有機溶剤の留去後のいずれの時期に混合しても良いが、水分散体の安定性の観点から、水分散工程後に混合することが好ましく、特に有機溶剤の留去後に混合することが好ましい。
本発明におけるポリウレタン樹脂組成物水性分散体は、(P2)の分散性及び水性分散体の安定性の観点から、必要により(P2)分散剤(h)を使用することができる。
分散剤(h)としては、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤及びその他の乳化分散剤が挙げられる。(h)は単独で使用してもよいし、2種以上を併用することもできる。
(h)の含有量はポリウレタン樹脂(U)の重量に基づいて好ましくは0.01~20重量%、より好ましくは0.01~10重量%、更に好ましくは0.1~5重量%である。
本発明におけるポリウレタン樹脂組成物水性分散体は、有機溶剤[ケトン系溶剤(例えばアセトン及びメチルエチルケトン)、エステル系溶剤(例えば酢酸エチル)、エーテル系溶剤(例えばテトラヒドロフラン)、アミド系溶剤(例えばN,N-ジメチルホルムアミド及びN-メチルピロリドン)、アルコール系溶剤(例えばイソプロピルアルコール)及び芳香族炭化水素系溶剤(例えばトルエン)等]を含有してもよい。
本発明において、ポリウレタンプレポリマー(P2)は、ポリオール(a)、ポリイソシアネート(B)、親水性基と活性水素原子を含有する化合物(c)を、加熱可能な設備で加熱して反応することで得られる。例えば、容器中に(P2)の原料を仕込んで均一撹拌後、加熱乾燥機や加熱炉で無撹拌下に加熱する方法や、簡易加圧反応装置(オートクレーブ)、コルベン、一軸若しくは二軸の混練機、プラストミル又は万能混練機等で、攪拌又は混練しながら加熱して反応する方法等が挙げられる。
ポリウレタンプレポリマー(P2)とブロックポリイソシアネート化合物(J)を混合する装置としては、プレポリマー(P2)の合成に用いられた装置をそのまま使用することができる。
ポリウレタンプレポリマー(P2)を製造する際の反応温度は、(P2)のアロハネート基及びビューレット基の含有量の観点から、60~120℃が好ましく、更に好ましくは60~110℃であり、最も好ましくは60~100℃である。また、(P2)を製造する際の時間は、使用する設備により適宜選択することができるが、一般的に1分~100時間が好ましく、更に好ましくは3分~30時間であり、特に好ましくは5分~20時間である。この範囲であれば、本発明の効果を十分に発揮できる(P2)が得られる。
ウレタン化反応速度をコントロールするために、公知の反応触媒(オクチル酸錫及びビスマスオクチル酸塩等)及び反応遅延剤(リン酸等)等を使用することができる。これらの触媒又は反応遅延剤の添加量は、(P2)の重量に基づき、好ましくは0.001~3重量%、更に好ましくは0.005~2重量%、特に好ましくは0.01~1重量%である。
ポリウレタン樹脂(U)中の架橋剤(T)の架橋性官能基(t1)~(t4)の含有量は、ポリウレタン樹脂組成物の機械的物性、密着性、水性分散体の保存安定性の観点から、ポリウレタン樹脂(U)の重量に基づいて好ましくは0.10mmol/g~1.0mmol/g、より好ましくは0.12mmol/g~0.80mmol/g、更に好ましくはX0.13mmol/g~0.70mmol/gである。
ポリウレタンプレポリマー(P2)を水中に分散する装置としては特に制限されず、回転式分散混合装置、超音波式分散機又は混練機を用いることが好ましく、なかでも分散能力が特に優れる回転式分散混合装置が更に好ましい。
回転式分散混合装置としては、例えばマックスブレンドやヘリカル翼等の一般的な攪拌羽を有する混合装置、TKホモミキサー[プライミクス(株)製]、クレアミックス[エムテクニック(株)製]、フィルミックス[プライミクス(株)製]、ウルトラターラックス[IKA(株)製]、エバラマイルダー[荏原製作所(株)製]、キャビトロン(ユーロテック社製)及びバイオミキサー[日本精機(株)製]等が例示される。
回転式分散混合装置にて分散を行う際は、必要に応じて、pH調整剤、消泡剤、抑泡剤、酸化防止剤、着色防止剤、可塑剤及び離型剤等から選ばれる添加剤を1種以上を添加することができる。また、必要に応じて、分散後に脱溶剤、濃縮、希釈等を行ってもよい。
ポリウレタンプレポリマー(P2)とブロックポリイソシアネート化合物(J)の混合物を分散させた後に、鎖伸長剤(d)を反応させる装置としては特に限定されないが、分回転式分散混合装置、コルベン、スタティックミキサー等で混合しながら反応させるのが好ましい。
本発明における架橋剤(T)は、官能基(f)および官能基(g)と反応し得る官能基を分子内に2個以上含有する化合物であり、官能基(f)および官能基(g)の組み合わせにより、エポキシ基、カルボジイミド基、オキサゾリン基、シラノール基等の反応性官能基が選択され、これらの1種または2種以上を用いることができる。これらの中でも、架橋剤としての反応性およびポットライフ、ポリウレタン樹脂組成物水性分散体の安定性の観点から、カルボジイミド基(t1)または、オキサゾリン基(t2)が好ましい。
架橋剤(T)をポリウレタン樹脂(U)の水分散体に混合する方法としては、特に制限されず、ポリウレタンプレポリマー(P2)の合成に用いられた装置、又はポプレポリマー(P2)を水中に分散するのに使用した装置をそのまま使用することができる。
本発明の製造方法で得られるポリウレタン樹脂組成物水性分散体の固形分濃度(揮発性成分以外の成分の含有量)は、水性分散体の取り扱い易さの観点から、好ましくは20~65重量%、更に好ましくは25~55重量%である。固形分濃度は、水性分散体約1gをペトリ皿上にうすく伸ばし、精秤した後、循環式定温乾燥機を用いて130℃で、45分間加熱した後の重量を精秤し、加熱前の重量に対する加熱後の残存重量の割合(百分率)を計算することにより得ることができる。
本発明の製造方法で得られるポリウレタン樹脂組成物水性分散体の粘度は、好ましくは1~100,000mPa・s、更に好ましくは5~5,000mPa・sである。粘度はBL型粘度計を用いて、25℃の定温下で測定することができる。
本発明の製造方法で得られるポリウレタン樹脂組成物水性分散体のpHは、好ましくは2~12、更に好ましくは4~10である。pHは、pH Meter M-12[堀場製作所(株)製]で25℃で測定することができる。
ポリウレタン樹脂組成物水性分散体(Q)をインクジェットインク用に用いる場合、(Q)以外にさらに顔料や、保湿安定助剤、水性分散体樹脂又は水溶性樹脂、粘度調整剤、消泡剤、防腐剤、劣化防止剤、安定化剤、凍結防止剤及び水等を含有することができる。
顔料としては、水への溶解度が1以下の無機顔料(例えば白色顔料、黒色顔料、灰色顔料、赤色顔料、茶色顔料、黄色顔料、緑色顔料、青色顔料、紫色顔料及びメタリック顔料)並びに有機顔料(例えば天然有機顔料合成系有機顔料、ニトロソ顔料、ニトロ顔料、顔料色素型アゾ顔料、水溶性染料からつくるアゾレーキ、難溶性染料からつくるアゾレーキ、塩基性染料からつくるレーキ、酸性染料からつくるレーキ、キサンタンレーキ、アントラキノンレーキ、バット染料からの顔料及びフタロシアニン顔料)等が挙げられる。顔料の含有量は、インクジェットインク(L)の重量に基づいて好ましくは50重量%以下、さらに好ましくは30重量%以下である。
保湿安定助剤としては、特に限定されないが、水酸基を有する化合物であって、沸点が100℃以上であるものが好ましい。例えば、ジグリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、1,3-プロパンジオール、トリエチレングリコールモノブチルエーテルが挙げられる。
水性分散体樹脂又は水溶性樹脂としては、例えば本発明におけるポリウレタン樹脂以外の水性分散性又は水溶性のポリウレタン樹脂、ポリアクリル樹脂及びポリエステル樹脂等が挙げられる。
粘度調整剤としては増粘剤、例えば無機系粘度調整剤(ケイ酸ソーダやベントナイト等)、セルロース系粘度調整剤(Mnが20,000以上のメチルセルロール、カルボキシメチルセルロース及びヒドロキシメチルセルロース等)、タンパク質系粘度調整剤(カゼイン、カゼインソーダ及びカゼインアンモニウム等)、アクリル系(Mnが20,000以上のポリアクリル酸ナトリウム及びポリアクリル酸アンモニウム等)及びビニル系粘度調整剤(Mnが20,000以上のポリビニルアルコール等)が挙げられる。
消泡剤としては、長鎖アルコール(オクチルアルコール等)、ソルビタン誘導体(ソルビタンモノオレート等)、シリコーンオイル(ポリメチルシロキサン及びポリエーテル変性シリコーン等)等が挙げられる。
防腐剤としては、有機窒素硫黄化合物系防腐剤及び有機硫黄ハロゲン化物系防腐剤等が挙げられる。
劣化防止剤及び安定化剤(紫外線吸収剤及び酸化防止剤等)としてはヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系、ヒドラジン系、リン系、ベンゾフェノン系及びベンゾトリアゾール系劣化防止剤及び安定化剤等が挙げられる。
凍結防止剤としては、エチレングリコール及びプロピレングリコール等が挙げられる。
粘度調整剤、消泡剤、防腐剤、劣化防止剤、安定化剤及び凍結防止剤の含有量は、インクジェットインク(L)の重量に基づいてそれぞれ好ましくは5重量%以下、さらに好ましくは3重量%以下である。
以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、以下において部は重量部を表す。
また、以下において実施例3~5は参考例1~を意味する。
<ブロックポリイソシアネート化合物(J)の製造例>
<製造例1>
撹拌機及び温度計を備えた簡易加圧反応容器にヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(旭化成社製「デュラネートTPA-100」)44.9部及び化合物(X)としてグリコール酸1.8部、溶剤としてアセトン30部を仕込み、80℃で5時間反応させた後、冷却してポリイソシアネート化合物(I1-1)を得た。その後、イソシアネートブロック化剤(E)として3,5-ジメチルピラゾール23.3部を仕込んで、70℃で2時間ブロック化反応を行い、官能基(g)としてカルボキシル基を有するブロックポリポリイソシアネート化合物 (J-1)を得た。
<製造例2>
撹拌機及び温度計を備えた簡易加圧反応容器に、ポリエーテルポリオール(三洋化成工業社製「サンニックス PP-1000」;分子量=1000)41.5部とポリエーテルポリオール(三洋化成工業社製「サンニックス TP-400」;分子量=1000)6.5部と化合物(X)として2,2-ジメチロールプロピオン酸2.4部、トリレンジイソシアネート15.5部及び溶剤としてアセトン30部を仕込み、乾燥窒素雰囲気下、80℃で5時間反応させた後、冷却してポリイソシアネート化合物(I2-1)を得た。その後、40℃でイソシアネートブロック化剤(E)としてメチルエチルケトンオキシムを4.1部仕込んで、70℃で2時間ブロック化反応を行い、官能基(g)としてカルボキシル基を有するブロックポリイソシアネート化合物 (J-2)を得た。
<製造例3>
撹拌機及び温度計を備えた簡易加圧反応容器に40℃でヘキサメチレンジイソシアネートのビュレット体(旭化成社製「デュラネート24A-100」)36.0部、反応溶剤としてアセトン30部、化合物(X)としてジエタノールアミン4.3部を仕込み、40℃で5分間反応させ、ポリイソシアネート化合物(I1-2)を得た。その後、イソシアネートブロック化剤(E)としてマロン酸ジエチル29.7部を仕込んで、70℃で2時間ブロック化反応を行い、官能基(g)として水酸基を有するポリイソシアネート化合物(J-3)を得た。
<比較製造例1>
撹拌機及び温度計を備えた簡易加圧反応容器にヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(旭化成社製「デュラネートTPA-100」)45.1部及び、反応溶剤としてアセトン30部を仕込み、80℃で5時間反応させた後、冷却してポリイソシアネート化合物(I1’-1)を得た。その後、イソシアネートブロック化剤(E)として3,5-ジメチルピラゾール24.9部を仕込んで、70℃で2時間ブロック化反応を行い、化合物中に官能基(g)を有さないブロックポリポリイソシアネート化合物 (J’-1)を得た。
<実施例1>
撹拌機及び加熱装置を備えた簡易加圧反応装置にポリオール(a1)としてポリカーボネートジオール(旭化成ケミカルズ(株)製「デュラノールG4672」;Mn=2,000)184.6部、ポリオール(a2)として1,4-ブタンジオール4.5部、親水性基と活性水素原子を含有する化合物(c)として2,2-ジメチロールプロピオン酸26.1部、ポリイソシアネート(B)として水添MDI134.8部、反応溶剤としてアセトン150部を仕込んで85℃で12時間攪拌してウレタン化反応を行い、ポリウレタンプレポリマー(P2-1)のアセトン溶液を製造した。
次いで得られたポリウレタンプレポリマー(P2-1)500部にブロックポリイソシアネート化合物(J-1)100部、中和剤としてトリエチルアミン13.8部、希釈溶剤としてアセトン69.6部を加え、均一化した後、水482部を200rpmで撹拌しながら加え(P2-1)と(J-1)の混合物を水性媒体に分散させた。
得られた分散体に鎖伸長剤(d)として10重量%のエチレンジアミン水溶液27.1部を加え、減圧下に65℃で8時間かけてアセトンを留去した後に架橋剤(T)として水分散性の多官能ポリカルボジイミド化合物(日清紡ケミカル(株)製「カルボジライトE05」、有効成分40重量%、カルボジイミド当量310)(T1-1)49.2部を加えて均一化した後に水を加えて固形分濃度を35.0重量%に調整し、ポリウレタン樹脂組成物水性分散体(Q-1)を得た。
<実施例2>
架橋剤(T)として水分散性の多官能オキサゾリン基含有化合物((株)日本触媒製「エポクロスK-2010E」、有効成分40重量%、オキサゾリン当量555)(T2-1)88.1部を加える以外は実施例1と同様にしてポリウレタン樹脂組成物水性分散体(Q-2)を得た。
<実施例3>
撹拌機及び加熱装置を備えた簡易加圧反応装置にポリオール(a1)としてポリエーテルポリオール(三菱化学(株)製「PTMG-2000」;Mn=2,000)220.2部、ポリオール(a2)として1,4-ブタンジオール7.0部、親水性基と活性水素原子を含有する化合物(c)として2,2-ジメチロールプロピオン酸16.7部、ポリイソシアネート(B)としてIPDI106.1部、反応溶剤としてアセトン150部を仕込んで85℃で12時間攪拌してウレタン化反応を行い、ポリウレタンプレポリマー(P2-2)のアセトン溶液を製造した。
次いで得られたポリウレタンプレポリマー(P2-2)500部にブロックポリイソシアネート化合物(J-2)100部、中和剤としてトリエチルアミン8.8部、希釈溶剤としてアセトン74.5部を加え、均一化した後、水482部を200rpmで撹拌しながら加え(P2-2)と(J-2)の混合物を水性媒体に分散させた。
得られた分散体に鎖伸長剤(d)として10重量%のエチレンジアミン水溶液24.8部を加え、減圧下に65℃で8時間かけてアセトンを留去した後に架橋剤(T)として(T1-1)49.2部を加えて均一化した後に水を加えて固形分濃度を35.0重量%に調整し、ポリウレタン樹脂組成物水性分散体(Q-3)を得た。
<実施例4>
(P2-2)500部、(J-3)100部、中和剤としてトリエチルアミン8.8部、希釈溶剤としてアセトン74.5部を加え、均一化した後、水482部を200rpmで撹拌しながら加え(P2-2)と(J-3)の混合物を水性媒体に分散させた。
得られた分散体に鎖伸長剤(d)として、10重量%のジエタノールアミン水溶液86.8部を加え、減圧下に65℃で8時間かけてアセトンを留去した。その後に架橋剤(T)として非水溶性の多官能エポキシ化合物(ナガセケミテックス(株)製「デナコールEX-212」、有効成分100%、エポキシ当量138)(T3-1)、13.0部をバイオミキサーにより5000rpmで攪拌しながら加え、さらに水を加えて固形分濃度を35.0%に調整し、ポリウレタン樹脂組成物水性分散体(Q-4)を得た。
<実施例5>
(P2-1)500部、(J-3)100部、中和剤としてトリエチルアミン13.8部、希釈溶剤としてアセトン69.6部を加え、均一化した後、水482部を200rpmで撹拌しながら加え(P2-1)と(J-3)の混合物を水性媒体に分散させた。
得られた分散体に鎖伸長剤(d)として、10重量%のジエタノールアミン水溶液94.7部を加え、減圧下に65℃で8時間かけてアセトンを留去した。その後に架橋剤(T)として、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学(株)製「KBM-403」、有効成分100%、エポキシ当量236)(T4-1)15.0部をバイオミキサーにより5000rpmで攪拌しながら加え、さらに水を加えて固形分濃度を35.0%に調整し、ポリウレタン樹脂組成物水性分散体(Q-5)を得た。
<比較例1>
架橋剤(T)を使用しない以外は実施例1と同様の方法、仕込み量で固形分濃度35.0%のポリウレタン樹脂組成物水性分散体を作成し、(Q)中に架橋剤(T)を含有しないポリウレタン樹脂組成物水性分散体(Q’-1)を得た。
<比較例2>
(P2-1)500部に中和剤としてトリエチルアミン13.8部、希釈溶剤としてアセトン74.5部を加えて均一化した後、水482部を200rpmで撹拌しながら加え(P2-1)を水性媒体に分散させた。
得られた分散体に鎖伸長剤(d)として、10重量%のエチレンジアミン水溶液27.1部を加えて、減圧下に65℃で8時間かけてアセトンを留去した。その後に架橋剤(T)として(T1-1)49.2部を加えて均一化し、さらに水を加えて固形分濃度を35.0%に調整し、(Q)中にブロック化ポリイソシアネート化合物(J)を含有しないポリウレタン樹脂組成物水性分散体(Q’-2)を得た。
<比較例3>
(P2-1)500部、(J’-1)100部、中和剤としてトリエチルアミン13.8部、希釈溶剤としてアセトン69.6部を加えて均一化した後、水482部を200rpmで撹拌しながら加え(P2-1)と(J’-1)の混合物を水性媒体に分散させた。
得られた分散体に鎖伸長剤(d)として、10重量%のエチレンジアミン水溶液27.1部を加えて減圧下に65℃で8時間かけてアセトンを留去した。その後に架橋剤(T)として、(T1-1)15.0部を加えて均一化し、さらに水を加えて固形分濃度を35.0%に調整し、ポリウレタン樹脂組成物水性分散体(Q’-3)を得た。
<比較例4>
撹拌機及び加熱装置を備えた簡易加圧反応装置にポリオール(a1)としてポリカーボネートジオール(旭化成ケミカルズ(株)製「デュラノールG4672」;Mn=2,000)193.6部、ポリオール(a2)として1,4-ブタンジオール21.6部、ポリイソシアネート(B)として水添MDI134.8部、反応溶剤としてアセトン150部を仕込んで85℃で12時間攪拌してウレタン化反応を行い、ポリウレタンプレポリマー(P2’-1)のアセトン溶液を製造した。
得られた(P2’-1)500部、(J-1)100部、乳化剤としてのポリオキシアルキレンアルキルエーテル(三洋化成工業製 「ナロアクティー CL120」)35部、中和剤としてトリエチルアミン13.8部、希釈溶剤としてアセトン69.6部を加え、均一化した後、水482部を200rpmで撹拌しながら加え(P2’-1)と(J-1)の混合物を水性媒体に分散させた。
得られた分散体に鎖伸長剤(d)として10重量%のエチレンジアミン水溶液27.1部を加え、減圧下に65℃で8時間かけてアセトンを留去した。その後に架橋剤(T)として(T1-1)49.2部を加えて均一化し、さらに水を加えて固形分濃度を35.0%に調整し、ポリウレタン樹脂組成物水性分散体(Q’-4)を得た。
次いで、インクジェット用の水性インクの作成方法について説明する。
実施例1で得られたポリウレタン樹脂組成物水性分散体(Q-1)23部、顔料[カーボンブラック水分散体(東海カーボン(株)製「Aqua-Black162」、固形分20wt%)15部、保湿安定助剤としてプロピレングリコール20部、グリセリン20部、及び水22部を配合し、10分間混合して、インクジェット用の水性インク(L-1)を作成した。
(Q-2)~(Q-5)、(Q’-1)~(Q’-4)についても同様の比率で顔料、保湿安定剤、水を配合してインクジェット用インク(L-2)~(L-5)、(L’-1)~(L’-4)を得た。
ポリウレタン樹脂水性分散体(Q-1)~(Q-5)、(Q’-1)~(Q’-4)の各種物性値及び評価結果を表1に示した。
また、(L-1)~(L-5)、(L’-1)~(L’-4)の評価結果を表1に示した。
Figure 0007168335000001
尚、本発明における各種物性値の測定方法及び評価方法は以下の通りである。
<皮膜物性(破断強度、破断伸度)の評価方法>
ポリウレタン樹脂組成物水性分散体(Q)10部を、縦10cm×横20cm×深さ1cmのポリプロピレン製モールドに、水分乾燥後のフィルム膜厚が200μmになる量を流し込み、室温で12時間乾燥後、循風乾燥機で105℃で3時間加熱乾燥することによって得られるフィルムの物性測定を行い、破断強度と破断伸度を測定した。
なお、破断強度と破断伸度の測定は、JIS K7311に記載の5.引張試験に基づいて行った。
<画像密着性の評価方法>
作製したインクジェット用の水性インク(L-1)~(L-5)、(L’-1)~(L’-3)を5cm×20cmのコート紙[オーロラコート「日本製紙(株)製」]に乾燥後の膜厚が2μmとなるよう塗布し、140℃で10分乾燥し、塗膜を作製した。
得られた塗膜を学振型堅牢試験機[NR-100「(株)大栄科学精器製作所製」]を用いて、200gの加重を掛けたコート紙で100往復擦り、摩擦前後での塗工面の光学濃度の変化を反射濃度計[RD-19「Greatag Macbeth社製」]にて測定した。
光学濃度の変化=(摩擦前の塗工面の光学濃度)-(摩擦後の塗工面の光学濃度)
実施例1~5のポリウレタン樹脂組成物水性分散体(Q-1)~(Q-5)の乾燥被膜は優れた破断強度と破断伸度を示し、水性インク(L-1)~(L-5)も優れた画像密着性試験で光学濃度の変化が小さかった。
一方、架橋剤(T)を含まない比較例1やブロック化イソシアネート化合物(J)を含まない比較例2では、乾燥皮膜の破断強度が低く、画像密着試験での光学濃度の変化も大きかった。また、使用するブロック化ポリイソシアネート化合物が官能基(g)を有しない比較例3では、画像密着試験での光学濃度の変化が大きく、ポリウレタン樹脂が官能基(f)を有しない比較例4では、乾燥皮膜の破断強度並びに、破断伸度が低く、画像密着試験での光学濃度の変化も大きかった。
本発明のポリウレタン樹脂組成物水性分散体は、インクジェットインク、水性塗料組成物、水性接着剤組成物、水性繊維加工処理剤組成物(顔料捺染用バインダー組成物、不織布用バインダー組成物、補強繊維用集束剤組成物、抗菌剤用バインダー組成物及び人工皮革・合成皮革用原料組成物等)、水性コーティング組成物(防水コーティング組成物、撥水コーティング組成物及び防汚コーティング組成物等)、水性紙処理剤組成物や水性インキ組成物等に好適に使用できる。

Claims (3)

  1. カルボキシル基、カルボキシレートアニオン基及び水酸基から選ばれる1種以上の官能基(f)を有するポリウレタン樹脂(U)と、カルボジイミド基(t1)、オキサゾリン基(t2)及びシラノール基(t4)から選ばれる1種以上の官能基を分子内に2個以上有する架橋剤(T)と、ブロック化ポリイソシアネート化合物(J)及び水性媒体とを含有するポリウレタン樹脂組成物水性分散体であって、ブロック化ポリイソシアネート化合物(J)がカルボキシル基、カルボキシレートアニオン基及び水酸基から選ばれる1種以上の基である官能基(g)を有するポリイソシアネート化合物(I)とイソシアネートブロック化剤(E)との反応物であり、イソシアネートブロック化剤(E)が、活性メチレン化合物及び環の構成単位としてイミノ基と窒素-炭素2重結合とを有する5員環化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種であるポリウレタン樹脂組成物水性分散体(Q)。
  2. インクジェットインク用である請求項に記載のポリウレタン樹脂組成物水性分散体。
  3. 請求項1又は2に記載のポリウレタン樹脂組成物水性分散体(Q)、顔料、及び保湿安定助剤を含有するインクジェットインク(L)。
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