JP2016082619A - 電動機駆動装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、電動機の高出力化が可能な電動機駆動装置を提供することにある。
第1インバータは、電動機巻線の一端、および、第1電源と接続される。
第2インバータは、電動機巻線の他端、および、第2電源と接続される。
第3インバータは、第1インバータ、および、駆動源により駆動される発電機の発電機巻線の一端と接続される。
制御部は、第1インバータ、第2インバータ、および、第3インバータを制御する。
また、第1インバータ側から第1電源の電力に加え、発電機により発電された発電電力を電動機に供給することにより、電動機の出力をさらに高めることができる。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による電動機駆動装置を図1〜図7に基づいて説明する。
電動機駆動システム5は、電動機駆動装置1、エンジン10、動力分割機構12、第1モータジェネレータ(以下、「モータジェネレータ」を「MG」と記載する。)15、第1電源51、および、第2電源52等を備える。電動機駆動システム5は、ハイブリッド車両である車両90に適用される、所謂「シリーズパラレルハイブリッドシステム」である。
第1MG15は、エンジン10によって駆動され、主に発電機として用いられる。第1MG15により発電された電力は、第2MG20の駆動、ならびに、第1電源51および第2電源52の充電に用いられる。
本実施形態では、第2MG20、第1インバータ30、第2インバータ40、第1電源51、および、第2電源52が第1電力変換回路101を構成し、第1MG15、および、第3インバータ60が第2電力変換回路102を構成する。
第2MG20は、力行時には電動機として機能し、減速機91等を介し、車両90の駆動軸92および車輪93を回転させる。第2MG20の出力は、例えば車速等に基づいて決定される要求出力となるように制御される。
本実施形態では、第1MG15が「発電機」に対応し、第2MG20が「電動機」に対応する。以下、第1MG15が発電機として機能し、第2MG20が電動機として機能する場合を中心に説明する。
第1上アーム素子31〜33の高電位側は、第1高電位側配線37により接続され、第1下アーム素子34〜36の低電位側は、第1低電位側配線38により接続される。
第1高電位側配線37は第1電源51の正極と接続され、第1低電位側配線38は第1電源51の負極と接続される。
第2U相上アーム素子41と第2U相下アーム素子44との接続点は、U相コイルであるコイル21の他端212に接続される。第2V相上アーム素子42と第2V相下アーム素子45との接続点は、V相コイルであるコイル22の他端222に接続される。第2W相上アーム素子43と第2W相下アーム素子46との接続点は、W相コイルであるコイル23の他端232に接続される。
第2高電位側配線47は第2電源52の正極と接続され、第2低電位側配線48は第2電源52の負極と接続される。
第2電源52は、充放電可能な直流電源であり、第2インバータ40と接続され、第2インバータ40を経由して第2MG20と電力を授受可能に設けられる。
本実施形態では、第1電源51および第2電源52は、例えばリチウムイオンバッテリにより構成されるが、その他の蓄電池を用いてもよい。
第2コンデンサ54は、第2インバータ40と並列に第2電源52に接続され、第2電源52から第2インバータ40へ流れる電流、或いは、第2インバータ40から第2電源52へ流れる電流を平滑化する平滑コンデンサである。
第3高電位側配線67は第1高電位側配線37と接続され、第3低電位側配線68は第1低電位側配線38と接続される。これにより、第3インバータ60は、第1インバータ30と接続される。
まず、第1電源51および第2電源のSOCが充電要求閾値以上であり、充電不要である場合について説明する。
片側駆動動作では、第1電源51または第2電源52の電力により第2MG20を駆動する。
図3(a)に示すように、第1電源51を用いて片側駆動する場合、第2インバータ40の上アーム素子41〜43、または、下アーム素子44〜46の一方を全相オン、他方を全相オフとし、第2インバータ40を中性点化する。中性点化されるインバータにおいて、オンされる上アーム素子または下アーム素子を、熱損失等に応じて適宜切り替えてもよい。後述の例においても同様である。
第1インバータ30は、要求出力に基づき、PWM制御される。
図3(b)には、第1上アーム素子31〜33、第2U相上アーム素子41、第2V相下アーム素子45、および、第2W相下アーム素子46がオンされる状態を示している。このとき、矢印Y12で示す経路の電流が流れることで、第2電源電圧V2が第2MG20に印加され、第2電源52の電力により第2MG20が駆動される。
また、第2MG20の出力要求が第1電源電圧V1にて駆動可能な範囲を超えた場合、または、第1電源電圧V1が第1電圧下限値Vf1より小さい場合(すなわち、V1<Vf1の場合)、第1インバータ30を中性点化し、第2電源52の電力により第2MG20を駆動する。
また、第2MG20の要求出力が第2電源電圧V2にて駆動可能な範囲を超えた場合、または、第2電源電圧V2が第2電圧下限値Vf2より小さい場合(すなわち、V2<Vf2の場合)、第2インバータ40を中性点化し、第1電源51の電力により第2MG20を駆動する。
電圧下限値Vf1、Vf2は、同じ値としてもよいし、異なる値としてもよい。
第2MG20の要求出力が、片側駆動動作にて駆動可能な範囲を超えた場合、第3領域R13では、第1インバータ30および第2インバータ40を反転駆動動作とする。
図4(a)に示すように、反転駆動動作では、要求出力に応じた第1基本波に基づいて第1インバータ30を制御し、要求出力に応じた第2基本波に基づいて第2インバータ40を制御する。
なお、反転駆動動作において、振幅や波形が異なる場合、各相にてオンされる素子は、第1インバータ30と第2インバータ40とで、必ずしも上下反対にならない。
また、第1インバータ30および第2インバータ40を反転駆動動作とする。
充電動作は、第1電源51を充電する動作とする。
第1電源51を充電する場合、充電要求に応じて第1MG15での発電を行い、第3インバータ60を回生動作させる。第1電源51は、第2MG20等を経由せずに第2電力変換回路102と接続されるので、第2電力変換回路102から供給された電力により直接的に充電される。
なお、第1電源51を充電する場合の第1インバータ30および第2インバータ40の動作は、第2MG20の要求出力に応じて制御すればよい。
第2電源52は、第2MG20、第1インバータ30および第2インバータ40を経由して第1MG15と接続される。そのため、第1MG15の発電電力により第2電源52を充電する場合、同相駆動動作を行い、第2MG20、第1インバータ30、および、第2インバータ40を経由して第1MG15の発電電力を第2電源52へ供給することにより、第2電源52を充電する。
第1基本波の振幅と第2基本波の振幅とが等しい場合、各相にてオンされる素子は、第1インバータ30と第2インバータ40とで上下同じとなる。
なお、同相駆動動作において、振幅や波形が異なる場合、各相にてオンされる素子は、第1インバータ30と第2インバータ40とで、必ずしも上下同じにならない。
上記同相駆動動作を継続すると、第1電源電圧V1と第2電源電圧V2との電位差が大きいと、第2電源52に過電流が流れる虞がある。そのため、第1電源電圧V1と第2電源電圧V2との電位差、第1MG15の発電量、および、第2MG20の要求出力に応じて、同相駆動動作と、還流動作または反転駆動動作とを所定期間毎に切り替える。
例えば、図6(a)に示す例では、第2上アーム素子41〜43を全相オフ、第2下アーム素子44〜46を全相オンにし、第2インバータ40を中性点化する。これにより、矢印Y16で示す経路の電流が流れる。また、これに替えて、第2上アーム素子41〜43を全相オン、第2下アーム素子44〜46を全相オフにしてもよい。
図6に示すように、還流動作は、第2インバータ40を中性点化する片側駆動動作と捉えることもできる。
第2MG20を駆動せずに第2電源52を充電する場合、または、第2MG20を比較的低負荷にて駆動しつつ第2電源52を充電する場合、同相駆動動作と還流動作とを、所定期間毎に切り替える。
第2MG20を駆動しない場合、第2MG20に流れる電流が無効電流となるように、第2MG20のロータ位置に基づいて第1インバータ30および第2インバータ40の動作が制御される。
第2MG20を駆動しつつ第2電源52を充電する場合、第2MG20に流れる電流の位相が最大トルク位相と無効電流の位相との間となるように、第1インバータ30および第2インバータ40の動作を制御する。
同相駆動動作および還流動作を所定期間毎に切り替える場合、第2MG20に印加される電圧Vm1は、式(1)となる。
Vm1=Vd×{P11/(P11+P12)}
+V1×{P12/(P11+P12)} ・・・(1)
同相駆動動作が行われる充電期間P11、および、反転駆動動作が行われる反転駆動期間P13は、第1電源電圧V1と第2電源電圧V2との電位差、および、第2MG20の要求出力に基づいて設定される。第1電源電圧V1と第2電源電圧V2との電位差が大きいほど、また、第2MG20の要求出力が大きいほど、充電期間P11が短く、反転駆動期間P13が長くなるように設定される。
同相駆動動作および反転駆動動作を所定期間毎に切り替える場合、第2MG20に印加される電圧Vm2は、式(2)となる。
Vm2=Vd×{P11/(P11+P13)}
+(V1+V2)×{P13/(P11+P13)} ・・・(2)
これにより、第2MG20を適切に駆動するとともに、第2電源52を充電することができる。
なお、第2電源52の充電は、第2MG20の要求出力が充電期間P11を可及的に短くしたときの電圧Vm2にて出力可能な範囲にて実行される。
図7中において、第2MG20を「MG2」、第1インバータ30および第2インバータ40を「INV1、2」、第3インバータ60を「INV3」、第1電源51を「電源1」、第2電源52を「電源2」と記載する。
第1電源51の充電が必要であると判断された場合(S104:YES)、S106へ移行する。第1電源51の充電が不要であると判断された場合(S104:NO)、S105へ移行する。
片側駆動が可能であると判断された場合(S105:YES)、S109へ移行する。片側駆動が可能ではないと判断された場合(S105:NO)、S108へ移行する。
S106にて否定判断されてS107に移行する場合、第2MG20を駆動しつつ、第1電源51が充電される。なお、第1MG15の発電量および第2MG20の要求出力に応じ、第1電源51の充電に用いられる電力量が決まるので、第1MG15の発電量および第2MG20の要求出力によっては、第1電源51が充電されない場合もありえる。
ここでは、第1電源電圧V1、第2電源電圧V2、および、第2MG20の要求出力に応じ、第1電源51の電力による片側駆動動作とするか、第2電源52の電力による片側駆動動作とするかを適宜選択する。他のステップにおける片側駆動動作についても同様である。
S113では、第1インバータ30および第2インバータ40において、同相駆動動作と反転駆動動作とを所定期間毎に切り替える。また、第1MG15での発電を行い、第3インバータ60を回生動作させる。
S112およびS113では、第2MG20を駆動しつつ、第2電源52が充電される。
S115では、第2MG20に通電される電流が無効電流となるように、第1インバータ30および第2インバータ40において、同相駆動動作と還流動作とを所定期間毎に切り替える。これにより、第2MG20を駆動せず、第2電源52が充電される。
第2MG20を駆動せず、第1電源51および第2電源52を充電しないと判断された場合(S101:NO、S114:NO、かつ、S116:NO)に移行するS118では、第1インバータ30および第2インバータ40のスイッチング素子31〜36、41〜46を全てオフする。また、第1MG15での発電を行わず、第3インバータ60のスイッチング素子61〜66を全てオフする。
第1インバータ30は、コイル21〜23の一端211、221、231、および、第1電源51と接続される。第2インバータ40は、コイル21〜23の他端212、222、232、および、第2電源52と接続される。第3インバータ60は、第1インバータ30、および、エンジン10により駆動される第1MG15のコイル16〜18の一端161、171、181と接続される。
制御部80は、第1インバータ30、第2インバータ40、および、第3インバータ60を制御する。
また、第1インバータ30側から、第1電源51の電力に加え、第1MG15により発電された発電電力を第2MG20に供給することにより、さらに第2MG20の出力を高めることができる。
第2電源52は、第1電源51よりも高容量である。これにより、第2電源52側に多くの電力を蓄えることができるので、第1電源51および第2電源52の電力により第2MG20を駆動可能な期間を長くすることができる。また、EV走行が可能な期間が長くなる。
また、要求出力に応じた第1基本波に基づいて第1インバータ30を駆動し、要求出力に応じた第2基本波に基づいて第2インバータを駆動する動作であって、第1基本波の位相と第2基本波の位相とが反転されている動作を反転駆動動作とする。
これにより、第2MG20の要求出力に応じ、電動機駆動システム5を適切に制御することができ、低損失化が可能である。
第1片側駆動動作は、高電圧側インバータを中性点化し、要求出力に応じて低電圧側インバータを駆動する。
第2片側駆動動作は、低電圧側インバータを中性点化し、要求出力に応じて高電圧側インバータを駆動する。
第2MG20の要求出力に応じたトルクおよび回転数が第2閾値T12以下であって、第1閾値T11より大きい場合、第1インバータ30および第2インバータ40を第2片側駆動動作させる。
これにより、できるだけ低い電圧にて第2MG20を駆動することができるので、損失を低減することができる。
制御部80は、低電圧電源の電圧が電圧下限値より小さくなった場合、第1片側駆動動作から第2片側駆動動作に切り替える。これにより、低電圧電源の過放電を防止することができる。
第2インバータ40を中性点化し、第1基本波に基づいて第1インバータ30を駆動する動作を還流動作とする。
また制御部80は、第2電源52を充電する場合、第1電源電圧V1が第2電源電圧V2より大きいとき、第1MG15での発電を行わせ、第3インバータ60を回生動作させ、第1電源電圧V1、第2電源電圧V2、第1MG15の発電量、および、第2MG20の要求出力に基づき、第1インバータ30および第2インバータ40において、同相駆動動作と、還流動作または反転駆動動作と、を所定期間毎に切り替える。
これにより、第1MG15の発電電力により、第1電源51および第2電源52を適切に充電することができる。
本発明の第2実施形態を図8〜図11に示す。図8においては、エンジン10、動力分割機構12、および、制御部80の記載を省略した。後述の図12についても同様である。
図8に示すように、本実施形態の電動機駆動システム6は、電動機駆動装置2が上記実施形態と異なる。
本実施形態では、第2MG20、低電位側接続線56により接続される第1インバータ30および第2インバータ40、ならびに、第1電源51および第2電源52が、第1電力変換回路103を構成する。
第2MG20を駆動せずに、第1電源電圧V1を昇圧して第2電源52を充電する場合、図9(a)に示すように、インダクタ充電動作では、第1上アーム素子31〜33、および、第2下アーム素子44〜46をオンすることにより、矢印YB1で示す経路の電流が流れる。これにより、第2MG20のコイル21〜23に電気エネルギが蓄えられる。
インダクタ充電動作期間とインダクタ放電動作期間との比を制御することで、第2電源52の充電量を制御することができる。
ここで、図9(a)に示すインダクタ充電動作を第1状態、図9(b)に示すインダクタ放電動作を第4状態とする。
また、相電流が大きい順に第1相、第2相、第3相とすると、第1相および第2相の第1上アーム素子、第3相の第1下アーム素子、第1相および第2相の第2下アーム素子、および、第3相の第2上アーム素子をオンする状態を第2状態とする。
さらにまた、第1相の第1上アーム素子、第2相および第3相の第1下アーム素子、第1相の第2下アーム素子、および、第2相および第3相の第2上アーム素子をオンする状態を第3状態とする。
また、図10(b)に示すように、第1U相上アーム素子31、第1V相下アーム素子35、第1W相下アーム素子36、第2V相上アーム素子42、第2W相上アーム素子43、および、第2U相下アーム素子44がオンされる状態を第3状態とする。このとき、矢印YB3で示す経路の電流が流れる。
なお、第1電源電圧V1が第2電源電圧V2より大きい状態にて第2電源52を充電する場合、および、第2電源52を充電しない場合は、リレー57を開とし、第1実施形態と同様に制御する。
低電位側接続線56は、第1インバータ30の低電位側と第2インバータ40の低電位側とを接続する。リレー57は、低電位側接続線56に設けられる。
制御部80は、リレー57の開閉動作を制御する。
制御部80は、第1電源電圧V1が第2電源電圧V2より小さい状態にて第2電源52を充電する場合、リレー57を閉とする。また制御部80は、第1インバータ30および第2インバータ40において、第1上アーム素子31〜33および第2下アーム素子44〜46をオンするインダクタ充電動作と、第1下アーム素子34〜36および第2上アーム素子41〜43をオンするインダクタ放電動作とを交互に行わせる。
これにより、第1電源電圧V1が第2電源電圧V2より小さいとき、第2電源52を適切に充電することができる。
また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
本発明の第3実施形態による電動機駆動装置を図12に示す。
本実施形態の電動機駆動システム7は、第2電力変換回路104が上記実施形態と異なる。
本実施形態の電動機駆動装置3は、第2MG20、第1インバータ30、第2インバータ40、第3インバータ130、第4インバータ140、および、制御部80(図12中では不図示)を備える。また、第2電力変換回路104は、第1MG115、第3インバータ130、および、第4インバータ140から構成される。
第1MG115は、エンジン10によって駆動され、主に発電機として用いられる。第1MG15により発電された電力は、第2MG20の駆動、ならびに、第1電源51および第2電源52の充電に用いられる。
本実施形態では、第1MG115が「発電機」に対応し、コイル116〜118が「発電機巻線」に対応する。
第3高電位側配線137は第1高電位側配線37と接続され、第3低電位側配線138は第1低電位側配線38と接続される。これにより、第3インバータ130は、第1インバータ30と接続される。
第3インバータ130は、回生動作することで、第1MG115により発電された交流電力を直流電力に変換する。また、第3インバータ130により変換された直流電力は、第1インバータ30側へ供給される。
第4高電位側配線147は第2高電位側配線47と接続され、第4低電位側配線148は第2低電位側配線48と接続される。これにより、第4インバータ140は、第2インバータ40と接続される。
第4インバータ140は、回生動作することで、第1MG115により発電された交流電力を直流電力に変換する。また、第4インバータ140により変換された直流電力は、第2インバータ40側へ供給される。
また、制御部80は、片側駆動動作、または、反転駆動動作となるように、第3インバータ130および第4インバータ140を、PWM制御等により制御する。
すなわち、片側駆動動作では、第3インバータ130または第4インバータ140の一方を中性点化し、他方を第1MG115の発電量に基づいて回生動作させる。
第2MG20の要求出力に応じたトルクおよび回転数が第4領域R24である場合、第4インバータ140の上アーム素子141〜143の全相、または、下アーム素子144〜146の全相の一方をオン、他方をオフし、第4インバータ140を中性点化し、第3インバータ130を回生動作させることにより、上記実施形態と同様、第1MG115で発電された発電電力を第1インバータ30側に供給することができる。
第3インバータ130および第4インバータ140を反転駆動し、第2MG20の両側から第1MG115の発電電力を供給することにより、第2MG20の出力をさらに高めることができる。
第1電源51を充電する場合、第1MG115での発電を行い、第4インバータ140を中性点化し、第3インバータ130を回生動作させることにより、上記実施形態と同様、第1電源51を充電可能である。
なお、図7中のS106にて説明した通り、第1MG115の発電量、および、第2MG20の要求出力に応じ、第1電源51および第2電源52の充電に用いられる電力量が決まるので、第3インバータ130および第4インバータ140を反転駆動させたとしても第1電源51および第2電源52が充電されない場合もありえる。
また、第1MG115により発電された発電電力を、第3インバータ130および第4インバータ140を経由して両側から第1電力変換回路101へ供給することで、高出力化が可能である。
制御部80は、第4インバータ140を制御する。
第4インバータ140を設けることにより、第1インバータ30側および第2インバータ40側から、第1MG115の発電電力を第1電力変換回路101へ供給することができる。これにより、第2MG20、第1インバータ30および第2インバータ40を経由することなく、第1MG115の発電電力により、第2電源52を高効率に充電することができる。また、第1MG115の発電電力を、第2MG20の両側から供給することにより、第2MG20のさらなる高出力化が可能になる。
また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
本発明の第4実施形態を図14に示す。
図14に示すように、電動機駆動システム8の第1電源55は、電気二重層キャパシタやリチウムイオンキャパシタ等であるキャパシタにより構成される。また、第1コンデンサ53が省略されている。
なお、図14では、第1実施形態の第1電源51に替えて第1電源55とする例を説明したが、第2実施形態または第3実施形態の第1電源51に替えて第1電源55としてもよい。
第1電源55をキャパシタで構成することにより、バッテリで構成する場合と比較し、回生電力の充電、および、第2MG20への出力を、より速やかに行うことができる。
また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
上記実施形態の電動機駆動装置は、シリーズパラレルハイブリッドシステムである電動機駆動システムに適用される。他の実施形態では、図15に示すように、電動機駆動装置を、シリーズハイブリッドシステムである電動機駆動システム9に適用してもよい。なお、図15では、第1実施形態の電動機駆動装置を電動機駆動システム9に適用する例を示しているが、第2実施形態〜第4実施形態の電動機駆動装置をシリーズハイブリッドシステムに適用してもよい。
また、電動機駆動装置を、ハイブリッド車両を駆動する車両制御システム以外のシステムに適用してもよい。
また、上記実施形態では、電動機および発電機は、いずれも3相交流の回転電機である。他の実施形態では、4相以上の回転電機であってもよい。
また、他の実施形態では、第1電源と第1インバータとの間、および、第2電源と第2インバータとの間の少なくとも一方に昇圧回路を設けてもよい。
第1インバータと第2インバータとを高電位側接続線により接続し、高電位側接続線にリレーを設ける場合、制御部は、リレーを閉とし、第1インバータおよび第2インバータにおいて、第1下アーム素子および第2上アーム素子をオンするインダクタ充電動作と、第1上アーム素子および第2下アーム素子をオンするインダクタ放電動作とを交互に行わせることで、第1電源電圧が第2電源電圧より小さいとき、第2電源を適切に充電することができる。
なお、2つのインバータを接続する接続線には、2つのインバータを断続するリレーを設ける必要がある。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
15、115・・・第1MG(発電機)
20・・・第2MG(電動機)
30・・・第1インバータ
40・・・第2インバータ
51、55・・・第1電源
52・・・第2電源
60、130・・・第3インバータ
80・・・制御部
Claims (11)
- 電動機巻線(21〜23)を有する電動機(20)と、
前記電動機巻線の一端(211、221、231)、および、第1電源(51)と接続される第1インバータ(30)と、
前記電動機巻線の他端(212、222、232)、および、第2電源(52)と接続される第2インバータ(40)と、
前記第1インバータ、および、駆動源(10)により駆動される発電機(15、115)の発電機巻線(16〜18、116〜118)の一端(161、171、181、163、173、183)と接続される第3インバータ(60、130)と、
前記第1インバータ、前記第2インバータ、および、前記第3インバータを制御する制御部(80)と、
を備えることを特徴とする電動機駆動装置(1、2、3)。 - 前記第1電源は、前記第2電源よりも高出力であることを特徴とする請求項1に記載の電動機駆動装置。
- 前記第2電源は、前記第1電源よりも高容量であることを特徴とする請求項1または2に記載の電動機駆動装置。
- 前記第1電源は、キャパシタであり、
前記第2電源は、バッテリであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電動機駆動装置。 - 前記第1インバータまたは前記第2インバータの一方を中性点化し、前記電動機の要求出力に応じて前記第1インバータまたは前記第2インバータの他方を駆動する動作を片側駆動動作とし、
前記要求出力に応じた第1基本波に基づいて前記第1インバータを駆動し、前記要求出力に応じた第2基本波に基づいて前記第2インバータを駆動する動作であって、前記第1基本波の位相と前記第2基本波の位相とが反転されている動作を反転駆動動作とすると、
前記制御部は、
前記第1電源および前記第2電源の充電を行わない場合、
前記要求出力に応じたトルクおよび回転数が前記第1電源または前記第2電源にて出力可能な最大値である第1上限値以下である場合、前記発電機での発電を行わせず、前記第3インバータをオフし、前記第1インバータおよび前記第2インバータを前記片側駆動動作させ、
前記要求出力に応じたトルクおよび回転数が前記第1上限値より大きく、前記第1電源および前記第2電源にて出力可能な最大値である第2上限値以下である場合、前記発電機での発電を行わせず、前記第3インバータをオフし、前記第1インバータおよび前記第2インバータを前記反転駆動動作させ、
前記要求出力に応じたトルクおよび回転数が前記第2上限値より大きい場合、前記発電機での発電を行わせ、前記発電機での発電電力に応じて前記第3インバータを回生動作させ、前記第1インバータおよび前記第2インバータを前記反転駆動動作させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の電動機駆動装置。 - 前記第1電源および前記第2電源において電圧が低い方を低電圧電源とし、前記低電圧電源と接続される前記第1インバータまたは前記第2インバータの一方を低電圧側インバータとし、
前記第1電源および前記第2電源において電圧が高い方を高電圧電源とし、前記高電圧電源と接続される前記第1インバータまたは前記第2インバータの他方を高電圧側インバータとすると、
前記片側駆動動作には、
前記高電圧側インバータを中性点化し、前記要求出力に応じて前記低電圧側インバータを駆動する第1片側駆動動作、
および、
前記低電圧側インバータを中性点化し、前記要求出力に応じて前記高電圧側インバータを駆動する第2片側駆動動作が含まれ、
前記制御部は、
前記要求出力に応じたトルクおよび回転数が前記第1上限値以下であって、前記低電圧電源にて出力可能な最大値以下である場合、前記第1インバータおよび前記第2インバータを前記第1片側駆動動作させ、
前記要求出力に応じたトルクおよび回転数が前記第1上限値以下であって、前記低電圧電源にて出力可能な最大値より大きい場合、前記第1インバータおよび前記第2インバータを前記第2片側駆動動作させることを特徴とする請求項5に記載の電動機駆動装置。 - 前記制御部は、前記低電圧電源の電圧が電圧下限値より小さくなった場合、前記第1片側駆動動作から前記第2片側駆動動作に切り替えることを特徴とする請求項6に記載の電動機駆動装置。
- 前記電動機の要求出力に応じた第1基本波に基づいて前記第1インバータを駆動し、前記要求出力に応じた第2基本波に基づいて前記第2インバータを駆動する動作であって、前記第1基本波の位相と前記第2基本波の位相とが同位相である動作を同相駆動動作、
前記第2インバータを中性点化し、前記第1基本波に基づいて前記第1インバータを駆動する動作を還流動作、
前記第1基本波に基づいて前記第1インバータを駆動し、前記第2基本波に基づいて前記第2インバータを駆動する動作であって、前記第1基本波の位相と前記第2基本波の位相とが反転されている動作を反転駆動動作とすると、
前記制御部は、
前記第1電源を充電する場合、前記発電機での発電を行わせ、前記第3インバータを回生動作させ、
前記第2電源を充電する場合、前記第1電源の電圧が前記第2電源の電圧より大きいとき、前記発電機での発電を行わせ、前記第3インバータを回生動作させ、前記第1電源の電圧、前記第2電源の電圧、前記発電機の発電量、および、前記要求出力に基づき、前記第1インバータおよび前記第2インバータにおいて、前記同相駆動動作と、前記還流動作または前記反転駆動動作と、を所定期間毎に切り替えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の電動機駆動装置。 - 前記第1インバータの低電位側と前記第2インバータの低電位側と、または、前記第1インバータの高電位側と前記第2インバータの高電位側とを接続する接続線(56)と、
前記接続線に設けられるリレー(57)と、
をさらに備え、
前記制御部は、前記リレーの開閉動作を制御することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の電動機駆動装置(2)。 - 前記接続線は、前記第1インバータの低電位側と前記第2インバータの低電位側とを接続する低電位側接続線(56)であって、
前記第1インバータにおいて、高電位側に接続されるスイッチング素子を第1上アーム素子(31〜33)、低電位側に接続されるスイッチング素子を第1下アーム素子(34〜36)、
前記第2インバータにおいて、高電位側に接続されるスイッチング素子を第2上アーム素子(41〜43)、低電位側に接続されるスイッチング素子を第2下アーム素子(44〜46)とすると、
前記第1電源の電圧が前記第2電源の電圧より小さい状態にて前記第2電源を充電する場合、
前記制御部は、
前記リレーを閉とし、
前記第1インバータおよび前記第2インバータにおいて、前記第1上アーム素子および前記第2下アーム素子をオンするインダクタ充電動作と、前記第1下アーム素子および前記第2上アーム素子をオンするインダクタ放電動作と、を交互に行わせることを特徴とする請求項9に記載の電動機駆動装置。 - 前記第2インバータ、および、前記発電機巻線(116〜118)の他端(164、174、184)と接続される第4インバータ(140)をさらに備え、
前記制御部は、前記第4インバータを制御することを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の電動機駆動装置(3)。
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