JP6401090B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電力変換装置に関する。
従来、2つのインバータによりモータの電力を変換するインバータ駆動システムが知られている。例えば特許文献1では、高電圧時において、第1のインバータシステムと第2のインバータシステムのパルス幅変調信号(以下、パルス幅変調を「PWM」という。)の基本波成分の位相を180[°]ずらすことで2つの電源が電気的に直列接続され、2つの電源電圧の和によりモータを駆動する。また、特許文献1では、低電圧時において、第1のインバータシステムまたは第2のインバータシステムの一方の上アームまたは下アームのいずれかを3相同時オンし、他方をPWM駆動している。
特開2006−238686号公報
特許文献1のインバータ駆動システムにおいて、例えば、一方のインバータ側に異常が生じた場合、異常が生じた側のインバータを中性点化可能であれば、他方のインバータを用いてモータの駆動を継続可能である。しかしながら、この場合、異常が生じていない側の電池容量が少なくなると、モータの駆動を継続できなくなる。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、1つの回転電機に2つのインバータを設ける構成にて、一方のインバータに異常が生じた場合であっても、2つの電圧源の電力を用いて回転電機を駆動可能な電力変換装置を提供することにある。
本発明の電力変換装置は、3相以上である巻線を有する回転電機の電力を変換するものであって、第1インバータと、第2インバータと、インバータ接続線と、開閉器と、制御部とを備える。
第1インバータは、高電位側に接続される第1上アーム素子、および、第1上アーム素子の低電位側に接続される第1下アーム素子を有し、巻線の一端および第1電圧源に接続される。
第2インバータは、高電位側に接続される第2上アーム素子、および、第2上アーム素子の低電位側に接続される第2下アーム素子を有し、巻線の他端および第2電圧源に接続される。
インバータ接続線は、第1上アーム素子の高電位側を接続する第1高電位側配線と第2上アーム素子の高電位側を接続する第2高電位側配線とを接続する高電位側接続線、および、第1下アーム素子の低電位側を接続する第1低電位側配線と第2下アーム素子の低電位側を接続する第2低電位側配線とを接続する低電位側接続線の少なくとも一方である。
開閉器は、インバータ接続線に設けられる。
制御部は、第1インバータおよび第2インバータを制御するインバータ制御手段、開閉器の開閉を制御する開閉器制御手段、第1インバータおよび第2インバータの異常を検出する異常検出手段、ならびに、第1電圧源および第2電圧源の残容量を検出する容量検出手段を有する。
開閉器制御手段は、第1インバータおよび第2インバータの異常状態、ならびに、第1電圧源および第2電圧源の残容量に基づき、開閉器の開閉を制御する。
インバータ制御手段は、第1インバータおよび第2インバータの異常状態、ならびに、第1電圧源および第2電圧源の残容量に基づき、第1インバータおよび第2インバータを制御する。
本発明では、インバータ接続線および開閉器が設けられており、開閉器を閉とすることで、第1インバータまたは第2インバータの一方に異常が生じた場合であっても、第1電圧源および第2電圧源の電力を用いて回転電機の駆動を継続することができる。
本発明の第1実施形態による電力変換装置を示す概略構成図である。 本発明の第1実施形態によるコイルの配置を説明する説明図である。 本発明の第1実施形態による片側駆動動作を説明する説明図である。 本発明の第1実施形態による反転駆動動作を説明する説明図である。 本発明の第1実施形態において、第1インバータに異常が生じた場合の制御を説明する説明図である。 本発明の第1実施形態による2相駆動時のスイッチングパターンおよび相電流を説明する説明図である。 本発明の第1実施形態による2相駆動時のトルク変動を説明する説明図である。 本発明の第2実施形態による電力変換装置を示す概略構成図である。 本発明の第3実施形態による電力変換装置を示す概略構成図である。 本発明の第3実施形態において、第1インバータに異常が生じた場合の制御を説明する説明図である。 本発明の第3実施形態において、異常が生じた第1インバータの上アーム素子をオン固定するときの制御を説明する説明図である。 本発明の第3実施形態において、異常が生じた第1インバータの下アーム素子をオン固定するときの制御を説明する説明図である。 本発明の第3実施形態において、正常である第2インバータの制御に係るベクトルパターンを説明する説明図である。 本発明の第3実施形態において、U1上アーム素子が短絡故障している場合の制御を説明する説明図である。 本発明の第3実施形態において、U1下アーム素子が短絡故障している場合の制御を説明する説明図である。 本発明の第3実施形態における相電流を説明する説明図である。 本発明の他の実施形態による電力変換装置を示す概略構成図である。 参考例による電力変換装置を示す概略構成図である。
以下、本発明による電力変換装置を図面に基づいて説明する。以下、複数の実施形態において、実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による電力変換装置を図1〜図7に基づいて説明する。
図1に示すように、回転電機駆動システム1は、回転電機としてのモータジェネレータ10、および、電力変換装置15を備える。
モータジェネレータ10は、例えば電気自動車やハイブリッド車両等の電動自動車に適用され、図示しない駆動輪を駆動するためのトルクを発生する、所謂「主機モータ」である。モータジェネレータ10は、駆動輪を駆動するための電動機としての機能、および、図示しないエンジンや駆動輪から伝わる運動エネルギによって駆動されて発電する発電機としての機能を有する。本実施形態では、モータジェネレータ10が電動機として機能する場合を中心に説明する。
モータジェネレータ10は、3相交流の回転機であって、U相コイル11、V相コイル12、および、W相コイル13を有する。U相コイル11、V相コイル12およびW相コイル13が「巻線」に対応し、以下適宜、U相コイル11、V相コイル12およびW相コイル13を「コイル11〜13」という。コイル11〜13は、図2に示すように、電気角120度の間隔にて配置される。なお、図2は、コイル11〜13を模式的に示しており、図中のHuはU相コイル11による回転磁界、HvはV相コイル12による回転磁界、HwはW相コイル13による回転磁界を示す。
本実施形態では、U相コイル11に流れる電流をU相電流Iu、V相コイル12に流れる電流をV相電流Iv、W相コイル13に流れる電流をW相電流Iwとする。また、U相電流Iu、V相電流Iv、および、W相電流Iwを、適宜、相電流Iu、Iv、Iwという。本実施形態では、第1インバータ20側から第2インバータ30側へ流れる電流を正、第2インバータ30側から第1インバータ20側へ流れる電流を負とする。
電力変換装置15は、モータジェネレータ10の電力を変換するものであって、第1インバータ20、第2インバータ30、インバータ接続線としての低電位側接続線57、開閉器としての低電位側開閉器58および、制御部70等を備える。
第1インバータ20は、コイル11〜13への通電を切り替える3相インバータであり、6つのスイッチング素子であるU1上アーム素子21、V1上アーム素子22、W1上アーム素子23、U1下アーム素子24、V1下アーム素子25、および、W1下アーム素子26を有する。以下適宜、U1上アーム素子21、V1上アーム素子22、W1上アーム素子23、U1下アーム素子24、V1下アーム素子25、および、W1下アーム素子26を「(第1)スイッチング素子21〜26」という。
U1上アーム素子21はU1下アーム素子24の高電位側に接続され、V1上アーム素子22はV1下アーム素子25の高電位側に接続され、W1上アーム素子23はW1下アーム素子26の高電位側に接続される。以下適宜、高電位側に接続されるU1上アーム素子21、V1上アーム素子22およびW1上アーム素子23を「(第1)上アーム素子21〜23」、低電位側に接続されるU1下アーム素子24、V1下アーム素子25およびW1下アーム素子26を「(第1)下アーム素子24〜26」という。
第1インバータ20は、コイル11、12、13の一端111、121、131と第1電圧源としての第1バッテリ41との間に接続される。具体的には、対になるU1上アーム素子21とU1下アーム素子24との接続点27がU相コイル11の一端111に接続され、V1上アーム素子22とV1下アーム素子25との接続点28がV相コイル12の一端121に接続され、W1上アーム素子23とW1下アーム素子26との接続点29がW相コイル13の一端131に接続される。また、第1上アーム素子21〜23の高電位側を接続する第1高電位側配線46が第1バッテリ41の正極と接続され、第1下アーム素子24〜26の低電位側を接続する第1低電位側配線47が第1バッテリ41の負極と接続される。
第2インバータ30は、コイル11〜13への通電を切り替える3相インバータであり、6つのスイッチング素子であるU2上アーム素子31、V2上アーム素子32、W2上アーム素子33、U2下アーム素子34、V2下アーム素子35、および、W2下アーム素子36を有する。以下適宜、U2上アーム素子31、V2上アーム素子32、W2上アーム素子33、U2下アーム素子34、V2下アーム素子35、および、W2下アーム素子36を「(第2)スイッチング素子31〜36」という。
U2上アーム素子31はU2下アーム素子34の高電位側に接続され、V2上アーム素子32はV2下アーム素子35の高電位側に接続され、W2上アーム素子33はW2下アーム素子36の高電位側に接続される。以下適宜、高電位側に接続されるU2上アーム素子31、V2上アーム素子32およびW2上アーム素子33を「(第2)上アーム素子31〜33」、低電位側に接続されるU2下アーム素子34、V2下アーム素子35およびW2下アーム素子36を「(第2)下アーム素子34〜36」という。
第2インバータ30は、コイル11、12、13の他端112、122、132と第2電圧源としての第2バッテリ42との間に接続される。具体的には、対になるU2上アーム素子31とU2下アーム素子34との接続点37がU相コイル11の他端112に接続され、V2上アーム素子32とV2下アーム素子35との接続点38がV相コイル12の他端122に接続され、W2上アーム素子33とW2下アーム素子36との接続点39がW相コイル13の他端132に接続される。また、第2上アーム素子31〜33の高電位側を接続する第2高電位側配線48が第2バッテリ42の正極と接続され、第2下アーム素子34〜36の低電位側を接続する第2低電位側配線49が第2バッテリ42の負極と接続される。
このように、本実施形態では、第1インバータ20および第2インバータ30がコイル11〜13の両側に接続される。
本実施形態では、スイッチング素子21〜26、31〜36は、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)であって、いずれも還流ダイオードを有する。すなわち、スイッチング素子21〜26、31〜36がオンされると、高電位側から低電位側へ電流が流れ、オフされると、高電位側から低電位側への電流が遮断される。また、スイッチング素子21〜26、31〜36は、オンオフ状態によらず、還流ダイオードを経由して、低電位側から高電位側への通電が許容される。すなわち、本実施形態のスイッチング素子21〜26、31〜36は、低電位側から高電位側への通電を許容する還流機能を有している、といえる。スイッチング素子21〜26、31〜36は、IGBTに限らず、例えばMOSFET(金属酸化物半導体電界効果トランジスタ)等としてもよい。
第1バッテリ41は、リチウムイオン電池等の充放電可能な直流電源であり、第1インバータ20と接続され、第1インバータ20を経由してモータジェネレータ10と電力を授受可能に設けられる。
第2バッテリ42は、リチウムイオン電池等の充放電可能な直流電源であり、第2インバータ30と接続され、第2インバータ30を経由してモータジェネレータ10と電力を授受可能に設けられる。
第1コンデンサ43は、第1高電位側配線46と第1低電位側配線47とに接続される。第1コンデンサ43は、第1バッテリ41から第1インバータ20側への電流、または、第1インバータ20から第1バッテリ41側への電流を平滑化する平滑コンデンサである。
第2コンデンサ44は、第2高電位側配線48と第2低電位側配線49とに接続される。第2コンデンサ44は、第2バッテリ42から第2インバータ30側への電流、または、第2インバータ30側から第2バッテリ42側への電流を平滑化する平滑コンデンサである。
低電位側接続線57は、第1低電位側配線47と第2低電位側配線49とを接続する。
低電位側開閉器58は、低電位側接続線57に設けられる。低電位側開閉器58が閉のとき、低電位側接続線57の通電が許容され、低電位側開閉器58が開のとき、低電位側接続線57の通電が遮断される。
制御部70は、通常のコンピュータとして構成されており、内部にはCPU、ROM、RAM、I/O、および、これらの構成を接続するバスライン等を備える。制御部70における各処理は、予め記憶されたプログラムをCPUで実行することによるソフトウェア処理であってもよいし、専用の電子回路によるハードウェア処理であってもよい。
制御部70は、機能ブロックとして、インバータ制御部71、開閉器制御部72、異常検出部73、および、容量検出部74等を有する。
インバータ制御部71は、トルク指令値や電流指令値等のモータジェネレータ10の駆動に係る指令値に基づき、スイッチング素子21〜26、31〜36のオンオフ作動を制御する制御信号を生成し、図示しないドライバ回路等を経由して、スイッチング素子21〜26、31〜36のゲートに出力する。これにより、インバータ制御部71は、第1インバータ20および第2インバータ30を制御する。
開閉器制御部72は、低電位側開閉器58の開閉を制御する。
異常検出部73は、第1インバータ20および第2インバータ30の異常を検出する。
容量検出部74では、第1バッテリ41および第2バッテリ42の残容量を検出する。残容量の単位は、例えば[Wh]である。
まず、第1インバータ20および第2インバータ30がいずれも正常である場合の通常制御について、図3および図4に基づいて説明する。図3および図4中においては、オンされる素子を実線、オフされる素子を破線で示す。また、制御部70等、一部の構成や符号の記載を適宜省略する。図5等についても同様とする。
第1インバータ20および第2インバータ30がいずれも正常である場合、低電位側開閉器58を開とする。
モータジェネレータ10を比較的軽負荷で駆動する場合、第1バッテリ41または第2バッテリ42の電力によりモータジェネレータ10を駆動する。第1バッテリ41または第2バッテリ42の電力で駆動する動作を、片側駆動動作とする。
図3(a)に示すように、第1バッテリ41の電力にてモータジェネレータ10を駆動する場合、第2上アーム素子31〜33の全相または第2下アーム素子34〜36の全相の一方をオン、他方をオフし、第2インバータ30を中性点化する。また、モータジェネレータ10の駆動要求に応じ、PWM制御等により第1インバータ20を制御する。PWM制御には、指令に応じた基本波の振幅が三角波等のキャリア波の振幅以下である「正弦波PWM制御」、および、基本波の振幅がキャリア波の振幅よりも大きい「過変調PWM制御」を含むものとする。
図3(a)に示す例では、第2上アーム素子31〜33の全相がオン、第2下アーム素子34〜36の全相がオフされることにより、第2インバータ30が中性点化される。また、第1インバータ20において、U1上アーム素子21、V1下アーム素子25、および、W1下アーム素子26がオンされると、2点鎖線の矢印で示す経路の電流が流れる。
図3(b)に示すように、第2バッテリ42の電力にてモータジェネレータ10を駆動する場合、第1上アーム素子21〜23の全相または第1下アーム素子24〜26の全相の一方をオン、他方をオフし、第1インバータ20を中性点化する。また、モータジェネレータ10の駆動要求に応じ、PWM制御等により第2インバータ30を制御する。
図3(b)に示す例では、第1上アーム素子21〜23の全相がオン、第1下アーム素子24〜26の全相がオフされることにより、第1インバータ20が中性点化される。また、第2インバータ30において、U2上アーム素子31、V2下アーム素子35、および、W2下アーム素子36がオンされると、2点鎖線の矢印で示す経路の電流が流れる。
第2インバータ30側を中性点化する場合、スイッチング素子31〜36の熱劣化等に応じ、第2上アーム素子31〜33がオンされる状態と、第2下アーム素子34〜36がオンされる状態とを適宜切り替えてもよい。第1インバータ20側を中性点化する場合も同様である。
中性点化するインバータは、スイッチング素子21〜26、31〜36の熱劣化等に応じ、適宜切り替えてもよい。また、中性点化しない側のインバータは、PWM制御に限らず、矩形波制御等、どのように制御してもよい。
片側駆動動作では、一方のインバータが中性点化される。これにより、2つのインバータ20、30のスイッチング素子21〜26、31〜36をスイッチングする後述の反転駆動動作等と比較し、スイッチング損失が低減されるので、低出力時の効率を高めることができる。
また、第1バッテリ41の電圧と第2バッテリ42の電圧とが異なる場合、電圧が低い方の出力で駆動要求を満たせる場合、高電圧側を中性点化し、低電圧側で駆動することで、スイッチング損失をより低減することができる。
第1バッテリ41または第2バッテリ42の電力にて駆動要求を満たせない比較的高負荷にてモータジェネレータ10を駆動する場合、第1バッテリ41と第2バッテリ42とが直列接続される状態とし、両側電源を用いた両側電源駆動とする。本実施形態では、両側電源駆動とすべく、第1インバータ20および第2インバータ30を反転駆動動作させる。
ここで、第1インバータ20は、第1基本波F1とキャリア波との比較によりPWM制御され、第2インバータ30が、第2基本波F2とキャリア波との比較によりPWM制御されるものとする。
反転駆動動作では、第1基本波F1と第2基本波F2の位相が反転されている。換言すると、第1基本波F1と第2基本波F2とは、位相が略180[°]ずれている。これにより、第1バッテリ41と第2バッテリ42とが直列接続されている状態とみなすことができ、第1バッテリ41の電圧と第2バッテリ42の電圧との和に相当する電圧をモータジェネレータ10に印加可能である。
なお、第1基本波F1と第2基本波F2との位相差は、180[°]とするが、第1バッテリ41の電圧および第2バッテリ42の電圧の和に相当する電圧をモータジェネレータ10に印加可能な程度のずれは許容されるものとする。
また、第1基本波F1の振幅と、第2基本波F2の振幅とは、等しくてもよいし、異なっていてもよい。
また、第1基本波F1および第2基本波F2は、ともに正弦波であるように同様の波形であってもよいし、第1インバータ20または第2インバータ30の一方を正弦波PWM制御し、他方を過変調PWM制御するといった場合のように、異なる波形であってもよい。また、振幅を無限大とみなし、基本波F1、F2の半周期ごとにオンオフが切り替えられる矩形波制御としてもよい。矩形波制御は、180度通電制御ともいえる。また、矩形波制御に替えて、基本波F1、F2に基づく120度通電制御としてもよい。
第1基本波F1および第2基本波F2の振幅および波形が等しい場合、各相にてオンされる素子が第1インバータ20と第2インバータ30とで上下反対になる。図4に示す例では、U1上アーム素子21、V1下アーム素子25、W1下アーム素子26、V2上アーム素子32、W2上アーム素子33、および、U2下アーム素子34がオンされると、2点鎖線の矢印で示す経路の電流が流れる。
なお、反転駆動動作において、基本波F1、F2の振幅や波形が異なる場合、各相にてオンされる素子は、第1インバータ20と第2インバータ30とで必ずしも上下反対にならない。
このように、第1インバータ20および第2インバータ30が正常である場合、モータジェネレータ10の駆動要求に応じて、片側駆動動作と反転駆動動作とを切り替えることで、モータジェネレータ10を高効率に駆動することができる。
次に、第1インバータ20または第2インバータ30に異常が生じた場合について説明する。ここでは、第1インバータ20に異常が生じ、第2インバータ30が正常である場合を例に説明する。なお、第2インバータ30に異常が生じた場合は、第1インバータ20側の制御と第2インバータ30側の制御とを入れ替えればよいので、説明を割愛する。後述の実施形態についても同様である。
例えばU1上アーム素子21の短絡故障等、第1インバータ20に異常が生じた場合、第1インバータ20を中性点化し、第2インバータ30をモータジェネレータ10の駆動要求に応じて制御することで、第2バッテリ42の電力を用いてモータジェネレータ10の駆動を継続することができる。この場合、第2バッテリ42のSOC(State Of Charge)が低下すると、モータジェネレータ10の3相駆動が継続できなくなる。
また、異常が生じている相(以下適宜、「故障相」という。)が1相(例えばU相)であれば、異常が生じていない相(以下適宜、「非故障相」という。)を用いた2相駆動とすることで、第1バッテリ41の電力を使用することができる。しかしながら、図18に示す参考例のように、低電位側接続線57および低電位側開閉器58がない電力変換装置19において、非故障相を用いた2相駆動を行う場合、非故障相に流れる電流の位相差を180度以外とすることができない。通電位相差180度にて2相駆動すると、通常の3相駆動と比較して、トルク変動が大きい。また、トルクがゼロとなる点が生じるため、例えばモータジェネレータ10が車両の主機モータである場合、走行継続ができなくなる虞がある。なお、図18においては、制御部に係る構成の記載を省略した。
そのため、参考例において、第1インバータ20に異常が生じた場合、第2バッテリ42の容量が低下すると、実質的に走行を継続できない。特に、第1バッテリ41と第2バッテリ42とで特性が異なっており、例えば、第1バッテリ41が低出力、高容量型の電源であり、第2バッテリ42が高出力、低容量型の電源であって、第1インバータ20に異常が生じた場合、第2インバータ30に異常が生じた場合と比較し、退避走行可能な走行距離が短くなることが懸念される。
そこで本実施形態では、低電位側接続線57および低電位側開閉器58を設け、低電位側開閉器58を閉とすることで、第1インバータ20または第2インバータ30に異常が生じた場合であっても、両方のバッテリ41、42を用いて、モータジェネレータ10の駆動を継続可能としている。
本実施形態による第1インバータ20の異常時における制御を説明する。
まず、第1バッテリ41の残容量E1と第2バッテリ42の残容量E2とを比較する。正常側の電源である第2バッテリ42の残容量E2が故障側の電源である第1バッテリ41の残容量E1より大きい場合、図5(a)に示すように、低電位側開閉器58を開とする。また、第1インバータ20を中性点化し、モータジェネレータ10の駆動要求に応じて第2インバータ30を制御する。第2インバータ30の制御は、正常時の片側駆動時と同様、3相制御とする。これにより、モータジェネレータ10は、第2バッテリ42の電力を用いて、正常時と同様に3相駆動が可能である。
図5(a)は、U1上アーム素子21が短絡故障した場合の例である。第1上アーム素子21〜23の少なくとも1つが短絡故障した場合、第1上アーム素子21〜23の全相をオン、第1下アーム素子24〜26の全相をオフすることで、第1インバータ20を中性点化する。また、第1下アーム素子24〜26の少なくとも1つが開放故障した場合も同様に、第1上アーム素子21〜23の全相をオン、第1下アーム素子24〜26の全相をオフすることで、第1インバータ20を中性点化する。
第1上アーム素子21〜23の少なくとも1つが開放故障した場合、第1下アーム素子24〜26の全相をオン、第1上アーム素子21〜23の全相をオフすることで、第1インバータ20を中性点化する。また、第1下アーム素子24〜26の少なくとも1つが短絡故障した場合も同様に、第1下アーム素子24〜26の全相をオン、第1上アーム素子21〜23の全相をオフすることで、第1インバータ20を中性点化する。
ここで、「短絡故障」は、各素子の電流を遮断できなくなる故障であって、素子自体の故障に加え、制御部70からの信号異常や、ドライバ回路の異常等も含むものとする。「開放故障」は、各素子を導通できなくなる故障であって、素子自体の故障に加え、制御部70からの信号異常や、ドライバ回路の異常等も含むものとする。
第2バッテリ42の残容量E2が第1バッテリ41の残容量E1以下である場合、図5(b)に示すように、低電位側開閉器58を閉にする。また、第1インバータ20および第2インバータ30の故障相のスイッチング素子をオフとし、モータジェネレータ10の駆動要求に応じ、非故障相を用いた2相駆動とする。図5(b)の例では、故障相がU相であるので、非故障相であるV相およびW相を用いた2相駆動とする。
本実施形態では、低電位側開閉器58を閉とし、第1インバータ20と第2インバータ30の低電位側を接続して同電位とすることで、任意の位相差での2相駆動が可能となる。そのため、トルクがゼロとなる点がある180度または0度以外の位相差で2相駆動を行うことで、第1バッテリ41および第2バッテリ42の電力を用いて、モータジェネレータ10の駆動を継続することができる。
本実施形態では、モータジェネレータ10のコイル11〜13は、電気角120度で配置されている(図2参照)。電気角120度で配置されるV相コイル12およびW相コイル13において、V相コイル12への通電により生じる回転磁界と、W相コイル13への通電により生じる回転磁界との合成回転磁界は、理論上、通電位相差が60度のとき、1周期で歪みのない円形となる。
そこで本実施形態では、V相電流IvとW相電流Iwの位相差を60度として2相駆動を行う。3相駆動時のV相電流Ivの位相が(θ−120)、W相電流Iwの位相が(θ+120)、すなわち(θ−240)である場合、例えば、V相電流Ivの位相を3相駆動時と同様に(θ−120)とし、W相電流Iwの位相を変更し、(θ−180)とする。
2相駆動の詳細を図6に基づいて説明する。図6中では、第1バッテリ41を「電源1」、第2バッテリ42を「電源2」と記載した。
本実施形態では、V相において、V1上アーム素子22とV2下アーム素子35とを同期させ、V1下アーム素子25とV2上アーム素子32とを同期させてスイッチングする。詳細には、V1上アーム素子22およびV2下アーム素子35をスイッチングし、V1下アーム素子25およびV2上アーム素子32をオフする期間と、V1下アーム素子25およびV2上アーム素子32をスイッチングし、V1上アーム素子22およびV2下アーム素子35をオフする期間と、を切り替える。
また、W相において、W1上アーム素子23とW2下アーム素子36とを同期させ、W1下アーム素子26とW2上アーム素子33とを同期させてスイッチングする。詳細には、W1上アーム素子23およびW2下アーム素子36をスイッチングし、W1下アーム素子26およびW2上アーム素子33をオフする期間と、W1下アーム素子26およびW2上アーム素子33をスイッチングし、W1上アーム素子23およびW2下アーム素子36をオフする期間とを、V相との位相差が60度となるように切り替える。
スイッチングする期間のデューティおよびパルスパターンは、モータジェネレータ10の駆動要求に応じて設定される。
V1上アーム素子22およびV2下アーム素子35がスイッチングされているとき、V相の出力は、第1バッテリ41の電力による。一方、V1下アーム素子25およびV2上アーム素子32がスイッチングされているとき、V相の出力は、第2バッテリ42の電力による。
また、図示はしていないが、W1上アーム素子23およびW2下アーム素子36がスイッチングされているとき、W相の出力は、第1バッテリ41の電力による一方、W1下アーム素子26およびW2上アーム素子33がスイッチングされているとき、W相の出力は、第2バッテリ42の電力による。
すなわち、本実施形態の2相駆動では、相毎にみれば、第1バッテリ41の電力と第2バッテリ42の電力とを交互に用いている。これにより、故障箇所によらず、第1バッテリ41および第2バッテリ42の電力を最大限に使用してモータジェネレータ10の駆動を継続することができる。モータジェネレータ10が車両の主機モータである場合、適切に退避走行させることができる。
本実施形態では、2相駆動時において、非故障相に通電される電流の位相差を60度としている。図7は、位相差60度で2相駆動した場合の出力トルクを実線L1、位相差180度で2相駆動した場合の出力トルクを破線L2、通常時における3相駆動時の出力トルクを実線L3で示す。図7に示すように、位相差60度で2相駆動する場合、実線L3で示す3相駆動時と比較して、出力は低下するものの、位相差180度で2相駆動する場合のようにトルクがゼロとなることがなく、位相差180度の場合と比較して、トルク変動が抑制される。
以上詳述したように、本実施形態の電力変換装置15は、3相以上であるコイル11〜13を有するモータジェネレータ10の電力を変換するものであって、第1インバータ20と、第2インバータ30と、低電位側接続線57と、低電位側開閉器58と、制御部70と、を備える。
第1インバータ20は、高電位側に接続される第1上アーム素子21〜23、および、第1上アーム素子21〜23の低電位側に接続される第1下アーム素子24〜26を有する。第1インバータ20は、コイル11、12、13の一端111、121、131および第1バッテリ41に接続される。
第2インバータ30は、高電位側に接続される第2上アーム素子31〜33、および、第2上アーム素子31〜33の低電位側に接続される第2下アーム素子34〜36を有する。第2インバータ30は、コイル11、12、13の他端112、122、132および第2バッテリ42に接続される。
低電位側接続線57は、第1下アーム素子24〜26の低電位側を接続する第1低電位側配線47と、第2下アーム素子34〜36の低電位側を接続する第2低電位側配線49とを接続する。
低電位側開閉器58は、低電位側接続線57に設けられる。
本実施形態では、低電位側接続線57および低電位側開閉器58が設けられており、低電位側開閉器58を閉とすることで、第1インバータ20または第2インバータ30の一方に異常が生じた場合であっても、第1バッテリ41および第2バッテリ42の電力を用いてモータジェネレータ10の駆動を継続することができる。
電力変換装置15は、制御部70を備える。制御部70は、インバータ制御部71、開閉器制御部72、異常検出部73、および、容量検出部74を有する。
インバータ制御部71は、第1インバータ20および第2インバータ30を制御する。
開閉器制御部72は、低電位側開閉器58の開閉を制御する。
異常検出部73は、第1インバータ20および第2インバータ30の異常を検出する。
容量検出部74は、第1バッテリ41および第2バッテリ42の残容量を検出する。
開閉器制御部72は、第1インバータ20および第2インバータ30の異常状態、ならびに、第1バッテリ41および第2バッテリ42の残容量に基づき、低電位側開閉器58の開閉を制御する。インバータ制御部71は、第1インバータ20および第2インバータ30の異常状態、ならびに、第1バッテリ41および第2バッテリ42の残容量に基づき、第1インバータ20および第2インバータ30を制御する。
インバータ20、30の異常状態、および、バッテリ41、42の残容量に基づいて第1インバータ20、第2インバータ30、および、低電位側開閉器58を制御することで、第1バッテリ41および第2バッテリ42の電力を用いて、適切にモータジェネレータ10の駆動を継続することができる。
ここで、異常が検出された第1インバータ20または第2インバータ30を異常インバータ、正常である第1インバータ20または第2インバータ30を正常インバータとする。また、異常インバータと接続される第1バッテリ41または第2バッテリ42を異常側電圧源、正常インバータと接続される第1バッテリ41または第2バッテリ42を正常側電圧源とする。
正常側電圧源の残容量が異常側電圧源の残容量より大きい場合、開閉器制御部72は、低電位側開閉器58を開とし、インバータ制御部71は、異常インバータを中性点化し、モータジェネレータ10の駆動要求に応じて正常インバータを制御する。
また、正常側電圧源の残容量が異常側電圧源の残容量以下である場合、開閉器制御部72は、低電位側開閉器58を閉とし、インバータ制御部71は、異常が生じている相以外の相を用いた減相駆動となるように、第1インバータ20および第2インバータ30を制御する。
これにより、正常側電圧源の残容量が少なくなったとしても、異常側電圧源の電力も用いて、適切にモータジェネレータ10の駆動を継続することができる。
コイル11〜13の相数は、3相である。
インバータ制御部71は、異常が生じている相以外の2相に流れる電流の位相差が60度となるように第1インバータ20および第2インバータ30を制御する。
2相駆動における通電位相差を60度とすると、トルクがゼロとなる点がなく、モータジェネレータ10の駆動を継続することができる。また、他の位相差で2相駆動する場合と比較し、トルク変動を抑制することができる。
本実施形態では、インバータ制御部71が「インバータ制御手段」に対応し、開閉器制御部72が「開閉器制御手段」に対応し、異常検出部73が「異常検出手段」に対応し、容量検出部74が「容量検出手段」に対応する。また、低電位側接続線57が「インバータ接続線」に対応し、低電位側開閉器58が「開閉器」に対応する。
また、本実施形態では、第1インバータ20が「異常インバータ」、第2インバータ30が「正常インバータ」、第1バッテリ41が「異常側電圧源」、第2バッテリ42が「正常側電圧源」として説明した。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図8に基づいて説明する。
図8に示すように、本実施形態の回転電機駆動システム2は、モータジェネレータ10、および、電力変換装置16を備える。
電力変換装置16は、上記実施形態の低電位側接続線57および低電位側開閉器58に替えて、高電位側接続線55および高電位側開閉器56を備える。
高電位側接続線55は、第1高電位側配線46と第2高電位側配線48とを接続する。
高電位側開閉器56は、高電位側接続線55に設けられる。高電位側開閉器56が閉のとき、高電位側接続線55の通電が許容され、高電位側開閉器56が開のとき、高電位側接続線55の通電が遮断される。
高電位側開閉器56は、開閉器制御部72により開閉が制御される。なお、煩雑になることを避けるため、図8においては、高電位側開閉器56への制御線は省略した。
高電位側開閉器56は、低電位側開閉器58と同様に制御される。すなわち、第1インバータ20および第2インバータ30が正常である場合、および、正常側の電源の残容量が故障側の電源の残容量より大きい場合、高電位側開閉器56を開とする。正常側の電源の残容量が故障側の電源の残容量以下である場合、高電位側開閉器56を閉とし、非故障相を用いた2相駆動とする。高電位側開閉器56を閉とし、第1インバータ20と第2インバータ30の高電位側を接続して同電位とすることで、任意の位相差での2相駆動が可能となる。
第1インバータ20および第2インバータ30の制御は、第1実施形態と同様である。
このように構成しても、上記実施形態と同様の効果を奏する。
本実施形態では、高電位側接続線55が「インバータ接続線」に対応し、高電位側開閉器56が「開閉器」に対応する。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態を図9〜図16に基づいて説明する。
図9に示すように、本実施形態の回転電機駆動システム3は、モータジェネレータ10、および、電力変換装置17を備える。
電力変換装置17は、第1実施形態の構成に加え、第1電源側開閉器51、第2電源側開閉器52、高電位側接続線55および高電位側開閉器56を備える。
第1電源側開閉器51は、第1バッテリ41の正極と第1インバータ20の高電位側との間であって、第1コンデンサ43が接続される箇所よりも、第1バッテリ41側に設けられる。
第2電源側開閉器52は、第2バッテリ42の正極と第2インバータ30の高電位側との間であって、第2コンデンサ44が接続される箇所よりも、第2バッテリ42側に設けられる。
第1電源側開閉器51、第2電源側開閉器52、高電位側開閉器56、および、低電位側開閉器58は、開閉器制御部72により開閉が制御される。なお、煩雑になることを避けるため、図9においては、制御線の一部を省略した。
第1インバータ20および第2インバータ30が正常である場合、第1電源側開閉器51および第2電源側開閉器52を閉、高電位側開閉器56および低電位側開閉器58を閉とする。第1インバータ20および第2インバータ30の制御は、上記実施形態と同様である。
次に、第1インバータ20に異常が生じた場合の例を説明する。
図10に示すように、正常側の電源である第2バッテリ42の残容量E2が給電可能下限値Ethより大きい場合、第1電源側開閉器51、高電位側開閉器56および低電位側開閉器58を開とし、第2電源側開閉器52を閉とする。また、第1インバータ20を中性点化し、モータジェネレータ10の駆動要求に応じて第2インバータ30を制御する。第1インバータ20において、高電位側を全相オンにするか、低電位側を全相オンにするかは、短絡故障であるか開放故障であるか、および、故障箇所に応じ、第1実施形態と同様とする。なお、第1電源側開閉器51は、閉であってもよい。
第2バッテリ42の残容量E2が給電可能下限値Eth以下となった場合、高電位側開閉器56または低電位側開閉器58を閉とし、第1バッテリ41の電力を第2インバータ30側に移動させつつ、モータジェネレータ10を駆動する。
まず、異常が生じている第1インバータ20および開閉器51、52、56、58の制御について、図11および図12に基づいて説明する。
図11および図12に示すように、第1インバータ20にて故障が生じ、正常側である第2バッテリ42の残容量E2が給電可能下限値Eth以下となった場合、第1インバータ20内での故障箇所によらず、第1電源側開閉器51を閉、第2電源側開閉器52を開とする。第2インバータ30にて故障が生じ、正常側である第1バッテリ41の残容量E1が給電可能下限値Eth以下となった場合、第1電源側開閉器51を開、第2電源側開閉器52を閉とする。なお、第1バッテリ41の駆動可能判定に係る閾値と第2電源の駆動可能判定に係る閾値とは、同じでもよいし、各電源の特性に応じて異なる値に設定してもよい。
図11(a)は、U1上アーム素子21が短絡故障した場合の例である。第1上アーム素子21〜23の少なくとも1つが短絡故障した場合、第1上アーム素子21〜23の全相をオン、第1下アーム素子24〜26の全相をオフすることで、第1インバータ20を中性点化する。
図11(b)は、U1下アーム素子24が開放故障した場合の例である。第1下アーム素子24〜26の少なくとも1つが開放故障した場合、第1上アーム素子21〜23の全相をオン、第1下アーム素子24〜26の全相をオフすることで、第1インバータ20を中性点化する。
第1上アーム素子21〜23をオン固定することで第1インバータ20を中性点化する場合、高電位側開閉器56を開、低電位側開閉器58を閉とする。
図12(a)は、U1下アーム素子24が短絡故障した場合の例である。第1下アーム素子24〜26の少なくとも1つが短絡故障した場合、第1上アーム素子21〜23の全相をオフ、第1下アーム素子24〜26の全相をオンすることで、第1インバータ20を中性点化する。
図12(b)は、U1上アーム素子21が開放故障した場合の例である。第1上アーム素子21〜23の少なくとも1つが開放故障した場合、第1上アーム素子21〜23の全相をオフ、第1下アーム素子24〜26の全相をオンすることで、第1インバータ20を中性点化する。
第1下アーム素子24〜26をオン固定することで第1インバータ20を中性点化する場合、高電位側開閉器56を閉、低電位側開閉器58を開とする。
なお、第2インバータ30にて故障が生じた場合、第1インバータ20にて故障が生じた場合と同様、第2上アーム素子31〜33をオン固定して第2インバータ30を中性点化する場合、高電位側開閉器56を開、低電位側開閉器58を閉とする。また、第2下アーム素子34〜36をオン固定して第2インバータ30を中性点化する場合、高電位側開閉器56を閉、低電位側開閉器58を開とする。
次に、正常である第2インバータ30の制御を説明する。図13に示すように、第2インバータ30では、8つの電圧ベクトルパターンを切り替える。図13では、U2上アーム素子31をS1、V2上アーム素子32をS2、W2上アーム素子33をS3、U2下アーム素子34をS4、V2下アーム素子35をS5、W2下アーム素子36をS6として記載した。
本実施形態では、ゼロ電圧ベクトルであるV0電圧ベクトルとV7電圧ベクトルとを切り替えることによるチョッパ動作により、第1バッテリ41の電力を正常側コンデンサである第2コンデンサ44に移動させる。チョッパ動作において、コイル11〜13がリアクトルとして機能する。
チョッパ動作の詳細を図14および図15に基づいて説明する。
図14は、U1上アーム素子21が短絡故障している場合の例である。図14に示すように、第1上アーム素子21〜23をオン固定して第1インバータ20を中性点化する場合、第2インバータ30において、V0電圧ベクトルにて、コイル11〜13にエネルギが蓄積され、V0電圧ベクトルからV7電圧ベクトルに切り替わると、コイル11〜13に蓄積されたエネルギが放出され、第2コンデンサ44が充電される。これにより、第1バッテリ41の電力が第2コンデンサ44に移動される。
図15は、U1下アーム素子24が短絡故障している場合の例である。図15に示すように、第1下アーム素子24〜26をオン固定して第1インバータ20を中性点化する場合、第2インバータ30において、V7電圧ベクトルにて、コイル11〜13にエネルギが蓄積され、V7電圧ベクトルからV0電圧ベクトルに切り替わると、コイル11〜13に蓄積されたエネルギが放出され、第2コンデンサ44が充電される。これにより、第1バッテリ41の電力が第2コンデンサ44に移動される。
なお、チョッパ動作における電圧ベクトルV0および電圧ベクトルV7にてコイル11〜13に流れる電流である零相電流は、トルクには影響しない。
また、第2コンデンサ44の電力を用い、V1電圧ベクトル〜V6電圧ベクトルを切り替えることで、モータジェネレータ10を駆動する。
図16に示すように、相電流Iu、Iv、Iwは、零相電流分がオフセットされた波形となる。このオフセット分の電力が、第1バッテリ41から第2コンデンサ44へ移動する。
第1バッテリ41から第2コンデンサ44へ移動される電力量は、ゼロ電圧ベクトルであるV0電圧ベクトルおよびV7電圧ベクトルの期間と有効電圧ベクトルであるV1電圧ベクトル〜V6電圧ベクトルの期間との比、ならびに、ゼロ電圧ベクトル期間におけるV0電圧ベクトルの期間とV7電圧ベクトルの期間との比に応じて調整可能である。本実施形態では、第2コンデンサ44の蓄電量に基づき、ゼロ電圧ベクトルの期間と有効電圧ベクトルの期間との比率、および、V0電圧ベクトルの期間とV7電圧ベクトルの期間との比率を制御する。
第2コンデンサ44の蓄電量は、制御部70により直接的に検出するようにしてもよいし、第1バッテリ41の残容量およびモータジェネレータ10における使用電力量等に基づいて推定してもよい。
本実施形態では、電力変換装置16は、第1コンデンサ43と、第2コンデンサ44と、第1電源側開閉器51と、第2電源側開閉器52と、をさらに備える。
第1コンデンサ43は、第1バッテリ41と第1インバータ20との間に接続される。第2コンデンサ44は、第2バッテリ42と第2インバータ30との間に接続される。
第1電源側開閉器51は、第1バッテリ41と第1コンデンサ43との間に設けられる。第2電源側開閉器52は、第2バッテリ42と第2コンデンサ44との間に設けられる。
本実施形態では、高電位側接続線55および低電位側接続線57がインバータ接続線として設けられ、高電位側開閉器56および低電位側開閉器58が開閉器として設けられる。
これにより、第1インバータ20または第2インバータ30の一方に異常が生じた場合であっても、第1バッテリ41および第2バッテリ42の電力を用いてモータジェネレータ10の駆動を継続することができる。
電力変換装置15は、制御部70を備える。制御部70は、インバータ制御部71、開閉器制御部72、異常検出部73、および、容量検出部74を有する。
インバータ制御部71は、第1インバータ20および第2インバータ30を制御する。
開閉器制御部72は、第1電源側開閉器51、第2電源側開閉器52、高電位側開閉器56および低電位側開閉器58の開閉を制御する。
異常検出部73は、第1インバータ20および第2インバータ30の異常を検出する。
容量検出部74は、第1バッテリ41および第2バッテリ42の残容量を検出する。
開閉器制御部72は、第1インバータ20および第2インバータ30の異常状態、ならびに、第1バッテリ41および第2バッテリ42の残容量に基づき、第1電源側開閉器51、第2電源側開閉器52、高電位側開閉器56および低電位側開閉器58の開閉を制御する。インバータ制御部71は、第1インバータ20および第2インバータ30の異常状態、ならびに、第1バッテリ41および第2バッテリ42の残容量に基づき、第1インバータ20および第2インバータ30を制御する。
インバータ20、30の異常状態、および、バッテリ41、42の残容量に基づいて第1インバータ20、第2インバータ30、および、第1電源側開閉器51、第2電源側開閉器52、高電位側開閉器56および低電位側開閉器58を制御することで、第1バッテリ41および第2バッテリ42の電力を用いて、適切にモータジェネレータ10の駆動を継続することができる。
本実施形態では、異常が検出された第1インバータ20または第2インバータ30を異常インバータ、正常である第1インバータ20または第2インバータ30を正常インバータとする。また、異常インバータと接続される第1バッテリ41または第2バッテリ42を異常側電圧源、正常インバータと接続される第1バッテリ41または第2バッテリ42を正常側電圧源、正常インバータ側に設けられるコンデンサを正常側コンデンサとする。さらにまた、異常インバータ側に設けられる第1電源側開閉器51または第2電源側開閉器を異常側開閉器とし、正常インバータ側に設けられる第1電源側開閉器51または第2電源側開閉器を正常側開閉器とする。
正常側電圧源の残容量が給電可能下限値Ethより大きい場合、開閉器制御部72は、正常側開閉器を閉、高電位側開閉器56および低電位側開閉器58を開とする。インバータ制御部71は、異常インバータを中性点化し、モータジェネレータ10の駆動要求に応じて正常インバータを制御する。
正常側電圧源の残容量が給電可能下限値Eth以下である場合、開閉器制御部72は、異常側開閉器を閉、正常側開閉器を開とする。また、開閉器制御部72は、異常インバータの上アーム素子をオン固定する場合、低電位側開閉器58を閉、高電位側開閉器56を開とし、異常インバータの下アーム素子をオン固定する場合、高電位側開閉器56を閉、低電位側開閉器58を開とする。インバータ制御手段は、異常インバータを中性点化し、正常側コンデンサの蓄電量に基づき、正常インバータにおける有効電圧ベクトルの期間とゼロ電圧ベクトルの期間との比率を制御する。また、正常側電圧源の残容量が給電可能下限値Eth以下である場合、インバータ制御部71は、正常側コンデンサの蓄電量に基づき、ゼロ電圧ベクトル期間における下アーム素子が全相オンとなるV0電圧ベクトル期間と、上アーム素子が全相オンとなるV7電圧ベクトル期間との比率を制御する。
正常側インバータにおいて、V0電圧ベクトルおよびV7電圧ベクトルを交互に行い、コイル11〜13をリアクトルとみなしたチョッパ動作とすることで、異常インバータ側の電圧源の電力を、正常インバータ側のコンデンサに適切に移動させることができる。これにより、正常側コンデンサに蓄えられた電力を用い、モータジェネレータ10の駆動を適切に継続することができる。
(他の実施形態)
(ア)2相駆動
第1実施形態では、一方のインバータにて異常が生じている場合における正常インバータでの2相駆動時の通電位相差は、60度の例を説明した。他の実施形態では、2相駆動時の通電位相差は、トルクがゼロとなる点が存在する位相差0度および180度を除き、60度以外の位相差としてもよい。例えば、位相差120度等とし、車両挙動に影響を与えない程度にトルクを変動させることにより、運転者に異常が生じていることを感知させるようにしてもよい。
(イ)開閉器
上記実施形態では、開閉器をいずれもメカリレーとして図示した。他の実施形態では、メカリレーに替えて、半導体リレーとしてもよい。図17(a)に示す低電位側開閉器158は、2つのIGBTを組み合わせたものであり、図17(b)に示す低電位側開閉器159は、1つのIGBTと4つのダイオードを組み合わせたものである。開閉器として半導体リレーを用いる場合、図17に例示したもののように、閉としたときに双方向に通電可能なデバイスを用いる。なお、図17では、低電位側開閉器158、159について例示しているが、第1電源側開閉器、第2電源側開閉器、および、高電位側開閉器についても同様である。
また、複数の開閉器が設けられる場合、開閉器の種類が異なっていてもよい。
(ウ)第1電圧源、第2電圧源
上記実施形態では、第1電圧源および第2電圧源として、リチウムイオン電池等を例示した。他の実施形態では、第1電圧源および第2電圧源は、リチウムイオン電池以外の鉛蓄電池、燃料電池等であってもよい。また、第1電圧源と第2電圧源とで、同一の種類、特性のものを用いてもよいし、異なる種類、特性のものを用いてもよい。また、第1電圧源または第2電圧源の一方を電気二重層キャパシタやリチウムイオンキャパシタ等のキャパシタとしてもよい。また、第1電圧源または第2電圧源の一方を、エンジン等の駆動源により駆動されて発電する発電機等としてもよい。
(エ)回転電機
上記実施形態では、回転電機はモータジェネレータである。他の実施形態では、回転電機は、発電機の機能を持たない電動機であってもよいし、電動機の機能を持たない発電機であってもよい。また、上記実施形態の回転電機は3相である。他の実施形態では、回転電機は、4相以上としてもよい。また、上記実施形態では、回転電機駆動システムは、グランドと接続されていないが、他の実施形態では、回転電機駆動システムを、グランドと接続してもよい。
また、上記実施形態では、回転電機が電動車両の主機モータである。他の実施形態では、回転電機は、主機モータに限らず、例えばスタータ機能とオルタネータ機能とを併せ持つ、所謂ISG(Integrated Starter Generator)や、補機モータであってもよい。また、電力変換装置を車両以外の装置に適用してもよい。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
10・・・モータジェネレータ(回転電機)
11〜13・・・コイル(巻線)
15〜17・・・電力変換装置
20・・・第1インバータ 30・・・第2インバータ
55・・・高電位側接続線(インバータ接続線)
57・・・低電位側接続線(インバータ接続線)
56・・・高電位側開閉器(開閉器)
58、158、159・・・低電位側開閉器(開閉器)
70・・・制御部

Claims (7)

  1. 3相以上である巻線(11、12、13)を有する回転電機(10)の電力を変換する電力変換装置であって、
    高電位側に接続される第1上アーム素子(21〜23)および前記第1上アーム素子の低電位側に接続される第1下アーム素子(24〜26)を有し、前記巻線の一端(111、121、131)および第1電圧源(41)に接続される第1インバータ(20)と、
    高電位側に接続される第2上アーム素子(31〜33)および前記第2上アーム素子の低電位側に接続される第2下アーム素子(34〜36)を有し、前記巻線の他端(112、122、132)および第2電圧源(42)に接続される第2インバータ(30)と、
    前記第1上アーム素子の高電位側を接続する第1高電位側配線(46)と前記第2上アーム素子の高電位側を接続する第2高電位側配線(48)とを接続する高電位側接続線(55)、および、前記第1下アーム素子の低電位側を接続する第1低電位側配線(47)と前記第2下アーム素子の低電位側を接続する第2低電位側配線(49)とを接続する低電位側接続線(57)の少なくとも一方であるインバータ接続線(55、57)と、
    前記インバータ接続線に設けられる開閉器(56、58、158、159)と、
    前記第1インバータおよび前記第2インバータを制御するインバータ制御手段(71)、前記開閉器の開閉を制御する開閉器制御手段(72)、前記第1インバータおよび前記第2インバータの異常を検出する異常検出手段(73)、ならびに、前記第1電圧源および前記第2電圧源の残容量を検出する容量検出手段(74)を有する制御部(70)と、
    を備え
    前記開閉器制御手段は、前記第1インバータおよび前記第2インバータの異常状態、ならびに、前記第1電圧源および前記第2電圧源の残容量に基づき、前記開閉器の開閉を制御し、
    前記インバータ制御手段は、前記第1インバータおよび前記第2インバータの異常状態、ならびに、前記第1電圧源および前記第2電圧源の残容量に基づき、前記第1インバータおよび前記第2インバータを制御することを特徴とする電力変換装置。
  2. 異常が検出された前記第1インバータまたは前記第2インバータの一方を異常インバータ、正常である前記第1インバータまたは前記第2インバータの他方を正常インバータとし、前記異常インバータと接続される前記第1電圧源または前記第2電圧源を異常側電圧源、前記正常インバータと接続される前記第1電圧源または前記第2電圧源を正常側電圧源とすると、
    前記正常側電圧源の残容量が前記異常側電圧源の残容量より大きい場合、
    前記開閉器制御手段は、前記開閉器を開とし、
    前記インバータ制御手段は、前記異常インバータを中性点化し、前記回転電機の駆動要求に応じて前記正常インバータを制御し、
    前記正常側電圧源の残容量が前記異常側電圧源の残容量以下である場合、
    前記開閉器制御手段は、前記開閉器を閉とし、
    前記インバータ制御手段は、異常が生じている相以外の相を用いた減相駆動となるように前記第1インバータおよび前記第2インバータを制御することを特徴とする請求項に記載の電力変換装置。
  3. 前記巻線の相数は、3相であって、
    前記インバータ制御手段は、異常が生じている相以外の2相に流れる電流の位相差が60度となるように前記第1インバータおよび前記第2インバータを制御することを特徴とする請求項に記載の電力変換装置。
  4. 3相以上である巻線(11、12、13)を有する回転電機(10)の電力を変換する電力変換装置であって、
    高電位側に接続される第1上アーム素子(21〜23)および前記第1上アーム素子の低電位側に接続される第1下アーム素子(24〜26)を有し、前記巻線の一端(111、121、131)および第1電圧源(41)に接続される第1インバータ(20)と、
    高電位側に接続される第2上アーム素子(31〜33)および前記第2上アーム素子の低電位側に接続される第2下アーム素子(34〜36)を有し、前記巻線の他端(112、122、132)および第2電圧源(42)に接続される第2インバータ(30)と、
    前記第1上アーム素子の高電位側を接続する第1高電位側配線(46)と前記第2上アーム素子の高電位側を接続する第2高電位側配線(48)とを接続する高電位側接続線(55)、および、前記第1下アーム素子の低電位側を接続する第1低電位側配線(47)と前記第2下アーム素子の低電位側を接続する第2低電位側配線(49)とを接続する低電位側接続線(57)の少なくとも一方であるインバータ接続線(55、57)と、
    前記インバータ接続線に設けられる開閉器(56、58、158、159)と、
    前記第1電圧源と前記第1インバータとの間に接続される第1コンデンサ(43)と、
    前記第2電圧源と前記第2インバータとの間に接続される第2コンデンサ(44)と、
    前記第1電圧源と前記第1コンデンサとの間に設けられる第1電源側開閉器(51)と、
    前記第2電圧源と前記第2コンデンサとの間に設けられる第2電源側開閉器(52)と、
    を備え、
    前記高電位側接続線および前記低電位側接続線が、前記インバータ接続線として設けられ、
    前記高電位側接続線に設けられる高電位側開閉器、および、前記低電位側接続線に設けられる低電位側開閉器が、前記開閉器として設けられることを特徴とする電力変換装置。
  5. 前記第1インバータおよび前記第2インバータを制御するインバータ制御手段(71)、前記第1電源側開閉器、前記第2電源側開閉器、前記高電位側開閉器および前記低電位側開閉器の開閉を制御する開閉器制御手段(72)、前記第1インバータおよび前記第2インバータの異常を検出する異常検出手段(73)、ならびに、前記第1電圧源および前記第2電圧源の残容量を検出する容量検出手段(74)を有する制御部(70)をさらに備え、
    開閉器制御手段は、前記第1インバータおよび前記第2インバータの異常状態、ならびに、前記第1電圧源および前記第2電圧源の残容量に基づき、前記第1電源側開閉器、前記第2電源側開閉器、前記高電位側開閉器および前記低電位側開閉器の開閉を制御し、
    前記インバータ制御手段は、前記第1インバータおよび前記第2インバータの異常状態、ならびに、前記第1電圧源および前記第2電圧源の残容量に基づき、前記第1インバータおよび前記第2インバータを制御することを特徴とする請求項に記載の電力変換装置。
  6. 異常が検出された前記第1インバータまたは前記第2インバータの一方を異常インバータ、正常である前記第1インバータまたは前記第2インバータの他方を正常インバータとし、前記正常インバータと接続される前記第1電圧源または前記第2電圧源を正常側電圧源、前記正常インバータ側に設けられる前記第1コンデンサまたは前記第2コンデンサを正常側コンデンサとし、前記異常インバータ側に設けられ前記第1電源側開閉器または前記第2電源側開閉器を異常側開閉器とし、前記正常インバータ側に設けられる前記第1電源側開閉器または前記第2電源側開閉器を正常側開閉器とすると、
    前記正常側電圧源の残容量が給電可能下限値より大きい場合、
    前記開閉器制御手段は、前記正常側開閉器を閉、前記高電位側開閉器および前記低電位側開閉器を開とし、
    前記インバータ制御手段は、前記異常インバータを中性点化し、前記回転電機の駆動要求に応じて前記正常インバータを制御し、
    前記正常側電圧源の残容量が前記給電可能下限値以下である場合、
    前記開閉器制御手段は、前記異常側開閉器を閉、前記正常側開閉器を開とし、前記異常インバータの上アーム素子をオン固定する場合、前記低電位側開閉器を閉、前記高電位側開閉器を開とし、前記異常インバータの下アーム素子をオン固定する場合、前記高電位側開閉器を閉、前記低電位側開閉器を開とし、
    前記インバータ制御手段は、前記異常インバータを中性点化し、前記正常側コンデンサの蓄電量に基づき、前記正常インバータにおける有効電圧ベクトルの期間とゼロ電圧ベクトルの期間との比率を制御することを特徴とする請求項に記載の電力変換装置。
  7. 前記正常側電圧源の残容量が前記給電可能下限値以下である場合、
    前記インバータ制御手段は、前記正常側コンデンサの蓄電量に基づき、ゼロ電圧ベクトルの期間における下アーム素子が全相オンとなるV0電圧ベクトル期間と、上アーム素子が全相オンとなるV7電圧ベクトル期間との比率を制御することを特徴とする請求項に記載の電力変換装置。
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