JP2015006021A - モータ駆動装置及びモータ - Google Patents

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Abstract

【課題】モータ駆動装置に搭載されたインバータにおいてスイッチング素子が短絡したときにモータを適切に保護する
【解決手段】モータジェネレータMG1の各相のコイルにそれぞれ接続されるU相、V相、W相のレグを備えたインバータ22において、インバータ22に含まれるスイッチング素子のいずれかが短絡した際に、短絡したスイッチング素子と異なる相のレグに含まれ、短絡したスイッチング素子と同じアーム側のスイッチング素子も短絡させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ハイブリッド自動車等に搭載されるモータ駆動装置及びモータに関する。
ハイブリッド自動車に搭載されたモータジェネレータを制御するモータ駆動装置において、インバータのスイッチング素子のいずれかに過電流が流れる異常に対する対策が施されている。
例えば、過電流の検出に応じて、インバータを運転停止状態とすると共に、電流センサからのモータ電流に基づいて短絡相を特定し、コンデンサの放電処理において短絡相の上下アームを構成する2つのスイッチング素子を同時にオンさせることにより、車両の牽引時にモータジェネレータに発生した逆起電力によりインバータ及び電源線が過電流となることを抑制する技術が開示されている(特許文献1)。
特開2008−54420号公報
短絡相の上下アームのオン状態を継続させることによってスイッチング素子を短絡することによって、スイッチング素子に過電流が流れることがある。その過電流が検知されると、スイッチング素子の自己保護機能によって、スイッチング素子が自動的にオフ状態となってしまうことがある。したがって、オフ状態となる現象に対する対策が必要である。
また、コンデンサの放電処理によってスイッチング素子を短絡するためには大きな容量のコンデンサを搭載する必要があり、装置の大型化や製造コストの増大を招くおそれがある。さらに、何らかの原因によりコンデンサが十分に充電されていなかった場合、必要な電流を得ることができず、スイッチング素子を短絡できないおそれがある。
本発明の一つの態様は、多相のモータ(モータジェネレータ)の各相のコイルにそれぞれ接続される多相のレグを備え、各相のレグは上アームのスイッチング素子及び下アームのスイッチング素子を有するインバータと、前記スイッチング素子を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記多相のレグに含まれるスイッチング素子のいずれかが短絡した際に、短絡したスイッチング素子と異なる相のレグに含まれ、短絡したスイッチング素子と同じアーム側のスイッチング素子も短絡させる短絡手段を持つことを特徴とするモータ駆動装置及びモータである。
例えば、前記短絡手段として、前記制御装置は、前記多相のレグに含まれるスイッチング素子のいずれかが短絡した際に、短絡したスイッチング素子と異なる相のレグに含まれ、短絡したスイッチング素子と同じアーム側のスイッチング素子を通常のスイッチングにおけるキャリア周波数より高い周波数でスイッチングさせる。
また、例えば、前記短絡手段として、前記制御装置は、前記多相のレグに含まれるスイッチング素子のいずれかが短絡した際に、短絡したスイッチング素子と異なる相のレグに含まれ、短絡したスイッチング素子と同じアーム側のスイッチング素子をハーフオンさせる。
ここで、前記多相のレグに含まれるスイッチング素子のいずれかが短絡した際にバッテリから電力を供給しつつ、短絡したスイッチング素子と異なる相のレグに含まれ、短絡したスイッチング素子と同じアーム側のスイッチング素子も短絡させることがより好適である。
例えば、前記短絡手段として、前記制御装置は、前記スイッチング素子のいずれかが短絡故障した際に、短絡故障したスイッチング素子と異なるスイッチング素子を短絡させてもよい。
本発明によれば、モータ駆動装置に搭載されたインバータにおいてスイッチング素子が短絡したときにモータを適切に保護することができる。
本発明の実施の形態におけるモータ駆動装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態におけるモータ駆動装置の機能ブロックを示す図である。 本発明の実施の形態における高速スイッチングによる保護処理のフローチャートである。 短絡異常が発生したときの状態を説明する図である。 保護処理が完了したときの状態を説明する図である。 本発明の実施の形態における高速スイッチングによる保護処理の別例のフローチャートである。 本発明の実施の形態におけるハーフオンによる保護処理のフローチャートである。 本発明の実施の形態におけるハーフオンによる保護処理の別例のフローチャートである。
本発明の実施の形態に係るモータ駆動装置100は、図1に示すように、直流電源10、電圧センサ12、システムリレー14,16、コンデンサ18、昇降圧コンバータ20、インバータ22,24、電流センサ26,28及び制御装置30を備える。
エンジンENGは、駆動力を発生する。エンジンENGの発生する駆動力は、動力分割機構PSDによって2つの経路に分割され、一方は減速機を介して車輪を駆動する駆動軸に伝達され、他方はモータジェネレータMG1へ伝達される。
モータジェネレータMG1,MG2は、3相交流同期電動機からなり、直流電源10に蓄えられた電力及びエンジンENGの駆動力によって駆動される。モータジェネレータMG1は、エンジンENGにて駆動される発電機として使用されると共に、エンジンENGを始動する等の電動機として使用される。モータジェネレータMG2は、車両の駆動輪を駆動するためのトルクを発生するための駆動モータである。
直流電源10は、蓄電装置(バッテリ)を含んで構成され、電源ラインVL及びアースラインSLの間に直流電力を供給する。システムリレー14は、直流電源10の正極と電源ラインVLとの間に接続される。システムリレー16は、直流電源10の負極とアースラインSLとの間に接続される。システムリレー14,16は、制御装置30からの信号SEによりオン/オフ制御される。直流電源10及び昇降圧コンバータ20の組合せにより、直流電圧を昇圧して電源ラインVL及びアースラインSLに出力する。この場合、昇降圧コンバータ20を双方向の電力変換可能なように構成して、電源ラインVL及びアースラインSL間の直流電圧を二次電池の充電電圧として供給することもできる。また、電源ラインVL及びアースラインSLの間には、平滑用コンデンサ18が接続される。電圧センサ12は、コンデンサ18の両端の電圧Vm(インバータ22,24の入力電圧に相当する。以下同じ。)を検出して制御装置30へ出力する。
インバータ22は、U相レグ22U、V相レグ22V及びW相レグ22Wを含む。U相レグ22U、V相レグ22V及びW相レグ22Wは、電源ラインVLとアースラインSLとの間に並列に設けられる。U相レグ22Uは、スイッチング素子Q1及びダイオードD1からなる上アーム並びにスイッチング素子Q2及びダイオードD2からなる下アームを直列接続して構成される。V相レグ22Vは、スイッチング素子Q3及びダイオードD3からなる上アーム並びにスイッチング素子Q4及びダイオードD4からなる下アームを直列接続して構成される。W相レグ22Wは、スイッチング素子Q5及びダイオードD5からなる上アーム並びにスイッチング素子Q6及びダイオードD6からなる下アームを直列接続して構成される。ダイオードD1〜D6は、各スイッチング素子Q1〜Q6のコレクタ−エミッタ間にエミッタ側からコレクタ側へ電流を流すようにそれぞれ接続される。スイッチング素子Q1〜Q6は、例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やMOSFET等のパワー素子とすればよい。
各相アームの中間点は、モータジェネレータMG1の各相コイルの各相端に接続される。すなわち、3相の永久磁石モータであるモータジェネレータMG1のU,V,W相の3つのコイルの一端が中性点に共通に接続される。U相コイルの他端はスイッチング素子Q1,Q2の中間点に、V相コイルの他端はスイッチング素子Q3,Q4の中間点に、W相コイルの他端はスイッチング素子Q5,Q6の中間点にそれぞれ接続される。また、インバータ24は、インバータ22と同様の構成からなる。
インバータ22は、制御装置30からの信号PWMIに基づいて直流電源10の出力する直流電圧を三相交流に変換してモータジェネレータMG1を駆動する。これにより、モータジェネレータMG1は、トルク指令値TRによって指定された要求トルクを発生するように駆動される。また、インバータ22は、モータ駆動装置100が搭載されたハイブリッド自動車の回生制動時、モータジェネレータMG1が発電した交流電圧を制御装置30からの信号PWMIに基づいて直流電圧に変換し、コンデンサ18を介して変換した直流電圧を直流電源10へ供給する。なお、ここで言う回生制動とは、ハイブリッド自動車を運転するドライバーによるフットブレーキ操作があった場合の回生発電を伴う制動や、フットブレーキを操作しないものの、走行中にアクセルペダルをオフすることで回生発電をさせながら車両を減速(または加速の中止)させることを含む。
インバータ24は、制御装置30からの信号PWMIに基づいて直流電源10の出力する直流電圧を三相交流に変換してモータジェネレータMG2を駆動する。これにより、モータジェネレータMG2は、トルク指令値TRによって指定された要求トルクを発生するように駆動される。また、インバータ24は、モータ駆動装置100が搭載されたハイブリッド自動車の回生制動時、モータジェネレータMG2が発電した交流電圧を制御装置30からの信号PWMIに基づいて直流電圧に変換し、コンデンサ18を介して変換した直流電圧を直流電源10へ供給する。
電流センサ26は、モータジェネレータMG1に流れる電流MCRT(Iu,Iv,Iw)を検出して制御装置30へ出力する。電流センサ28は、モータジェネレータMG2に流れる電流MCRTを検出して制御装置30へ出力する。
制御装置30は、外部に設けられたECU(Electronic Control Unit)からトルク指令値TR(TR,TR)及びモータ回転数MRM(MRN,MRN)を受け、電圧センサ12から電圧Vmを受け、電流センサ26,28からモータ電流MCRT,MCRTを受ける。
制御装置30は、電圧Vm、トルク指令値TR及びモータ電流MCRTに基づいて、インバータ22のスイッチング素子Q1〜Q6をスイッチング制御するための信号PWMIを生成し、その生成した信号PWMIをインバータ22へ出力する。これにより、モータジェネレータMG1が駆動される。また、制御装置30は、電圧Vm、トルク指令値TR及びモータ電流MCRTに基づいて、インバータ24のスイッチング素子Q1〜Q6をスイッチング制御するための信号PWMIを生成し、その生成した信号PWMIをインバータ24へ出力する。これにより、モータジェネレータMG2が駆動される。さらに、制御装置30は、システムリレー14,16をオン/オフするための信号SEを生成してシステムリレー14,16へ出力する。
以下、図2の機能ブロックを参照して、制御装置30によるモータ駆動装置100の制御について説明する。
制御装置30は、モータ制御用相電圧演算部32、インバータ用駆動信号変換部34、インバータ異常検出部36及び短絡相検出部38を含む。また、図示しないが、制御装置30は、同様の構成からなるインバータ24の制御手段を含む。
モータ制御用相電圧演算部32は、電圧センサ12からインバータ22の電圧Vm、電流センサ26からモータジェネレータMG1の各相に流れるモータ電流Iu,Iv,Iw、外部ECU200からトルク指令値TRを受ける。そして、モータ制御用相電圧演算部32は、これらの入力信号に基づいて、モータジェネレータMG1の各相のコイルに印加する電圧の操作量(以下、電圧指令とも称する。)Vu,Vv,Vwを算出し、その結果をインバータ用駆動信号変換部34へ出力する。
インバータ用駆動信号変換部34は、モータ制御用相電圧演算部32からの各相コイルの電圧指令Vu,Vv,Vwに基づいて、実際にインバータ22の各スイッチング素子Q1〜Q6をオン/オフする信号PWMIを生成し、その生成した信号PWMIを各スイッチング素子Q1〜Q6へ出力する。
これにより、インバータ22の各スイッチング素子Q1〜Q6がスイッチング制御され、指令されたトルクを出力するようにモータジェネレータMG1の各相に流れる電流が制御される。そして、モータ電流MCRTが制御され、トルク指令値TRに応じたモータトルクがモータジェネレータMG1から出力される。図示しないが、インバータ24についても制御装置30にて同様に制御される。
このようにして、通常時のモータジェネレータMG1,MG2の制御が行われる。次に、図3のフローチャートを参照して、インバータ22のいずれかのアームのスイッチング素子に短絡が生じたときの保護制御について説明する。
なお、本実施の形態では、短絡とは、スイッチング素子が導通状態に固定された状態を意味するものとする。すなわち、スイッチング素子が故障により短絡した状態のみならず、何らかの原因によってスイッチング素子が導通状態に維持されている状態のことを短絡という。
インバータ異常検出部36は、モータジェネレータMG1の駆動制御時においてインバータ22に発生した異常を検出する(ステップS10)。インバータ22の異常検出は、電流センサ26から入力されるモータジェネレータMG1のモータ電流Iu,Iv,Iwに基づいて行なわれる。
図4は、インバータ22の短絡相を特定する方法を説明するための図である。以下、インバータ22を構成するU,V,W相レグ22U〜22Wのうち、U相レグ22Uの下アームスイッチング素子Q2が短絡したものとして説明を行う。ただし、他の相のレグに短絡が生じた場合も同様に処理することができる。
スイッチング素子Q2が短絡すると、スイッチング素子Q2に内蔵される電流センサによって過電流が検出される。
過電流が検出された際には、直流電源10の充電量によって決定される性能範囲の中でモータジェネレータMG2を駆動力源とした退避走行を行なうことにより、車両を他の車両や歩行者等の妨げにならない場所まで退避させることができる。その後、車両は、修理工場等に牽引運搬等されることになる。エンジンENG、モータジェネレータMG1及びモータジェネレータMG2は動力分割機構PSDを介して互いに連結されているので、退避走行や牽引運搬においてモータジェネレータMG2が回転するのに伴って、モータジェネレータMG1も強制的に回転させられる。
このとき、インバータ22が運転停止状態とされていると、モータジェネレータMG1の回転に伴って、その回転子に装着された磁石PMが回転し、モータジェネレータMG1の各相コイルに逆起電圧が発生する。U相レグ22Uのスイッチング素子Q2(下アーム)が短絡しているケースでは、各スイッチング素子Q1〜Q6のスイッチング動作を停止するように制御しても、短絡相であるU相レグ22Uを介した短絡経路が形成される。
具体的には、スイッチング素子Q2の短絡によってインバータ22のアースラインSLがU相レグ22Uの中間点Xuと導通すると、図中に示すように、アースラインSL〜ダイオードD4〜V相レグ22Vの中間点Xv〜導電線〜V相コイルに至る第1の経路Rt1と、アースラインSL〜ダイオードD6〜W相レグ22Wの中間点Xw〜導電線〜W相コイルに至る第2の経路Rt2に流れる電流が合流して、モータジェネレータMG1のU相コイル〜導電線〜U相レグ22Uの中間点〜アースラインSLを経路としてU相モータ電流Iuが流れる。このように、U,V,W相レグ22U〜22Wにおいて、短絡したU相レグ22Uの下アームと、V相レグ22V及びW相レグ22WのダイオードD4,D6との間には、モータジェネレータMG1を介在して閉回路が形成されることになる。そして、この閉回路において、3相モータ電流Iu,Iv,Iwの間には、式(1)の関係が成立する。
|Iu|=|Iv|+|Iw| ・・・(1)
すなわち、当該閉回路には、V相モータ電流Iv及びW相モータ電流Iwの大きさの和に相当する大きな短絡電流が流れることになる。モータジェネレータMG1に発生する逆起電圧は、モータジェネレータMG1の回転数に比例するので、モータジェネレータMG2の回転数が上昇すれば、モータジェネレータMG1に発生する逆起電圧も高くなり、インバータ22及び導電線を通過する短絡電流も増大してしまう。短絡電流が過大となると、モータジェネレータMG1のコイル及び導電線の耐熱温度を超える高温の発生によって、短絡した相のモータジェネレータMG1のコイル及び導電線が焼損してしまう可能性がある。
本発明の実施の形態は、電流センサ26にて検出されるモータ電流Iu,Iv,Iwの各々について、電流の大きさが所定の閾値I_stdを上回るか否かを判定する構成とする。本構成によれば、モータ電流Iu,Iv,Iwのいずれかについて電流の大きさが所定の閾値I_stdを上回ると判定されたことに応じて、当該モータ電流に対応する相が短絡したものとして特定される。なお、所定の閾値I_stdは、モータジェネレータMG1が出力可能な最大トルクを出力しているときに検出されるモータ電流よりも高い電流値に設定することが好適である。
インバータ異常検出部36は、電流センサの検出値のいずれかに過電流が検出された場合、過電流が検出されたスイッチング素子が短絡故障したものか否かを判定する(ステップS12)。短絡故障であればステップS14に処理を移行させ、そうでなければステップS20に処理を移行させる。
このとき、インバータ異常検出部36は、スイッチング素子Q1〜Q6のいずれかに短絡故障による異常が発生したと判定した場合、その判定した結果を示す信号FINVを生成する。そして、インバータ異常検出部36は、その生成した信号FINVを短絡相検出部38、インバータ用駆動信号変換部34及び外部ECU200へ出力する。
外部ECU200は、インバータ異常検出部36から信号FINVを受けると、モータ駆動装置100を搭載したハイブリッド車両の停止制御へと移行する。
また、短絡相検出部38は、インバータ異常検出部36から信号FINVを受けると、電流センサ26からのモータ電流Iu,Iv,Iw及びその電流の向きに基づいて短絡故障が発生した相及びアーム(以下、短絡相及び短絡アームと称する)の特定を行なう。そして、短絡相検出部38は、その特定した短絡相及びアームを示す信号DEを生成してインバータ用駆動信号変換部34へ出力する。インバータ用駆動信号変換部34は、短絡相検出部38から信号DEを受けると、外部ECU200による一連の車両の停止制御を実行する。
また、短絡相検出部38は、システムリレー14,16を閉状態に維持する信号SEを出力し、直流電源10からインバータ22への電源供給を継続させる(ステップS14)。このとき、昇降圧コンバータ20により直流電源10を昇圧して供給してもよいし、昇圧を行うことなく電力を供給してもよい。
次に、インバータ用駆動信号変換部34は、スイッチング素子の高速スイッチング処理を行う(ステップS16)。これは、短絡故障が発生したスイッチング素子と別の相のレグに含まれ、短絡故障が発生したスイッチング素子と同一のアーム側のスイッチング素子を強制的に短絡故障させる処理である。ここでの処理が短絡手段による処理に相当する。
U相レグ22Uのスイッチング素子Q2(下アーム)が短絡故障している場合、インバータ用駆動信号変換部34は、スイッチング素子Q2とは別の相のレグにおける下アーム側のスイッチング素子、すなわちV相レグ22Vのスイッチング素子Q4及びW相レグ22Wのスイッチング素子Q6のゲートに高速スイッチング用の信号Tabnを出力する。
ここで、スイッチング素子Q4,Q6のゲートに印加される信号は、スイッチング素子Q4,Q6がスイッチングにより短絡故障する程度の高速スイッチングが行われる周波数とし、通常時のインバータ22のスイッチングのキャリア周波数よりも高い周波数とすることが好適である。特に、通常時のインバータ22のスイッチングのキャリア周波数の2倍以上の周波数とすることが好適である。
また、インバータ用駆動信号変換部34は、スイッチング素子Q2とは別の相のレグにおける上アーム側のスイッチング素子、すなわちV相レグ22Vのスイッチング素子Q3及びW相レグ22Wのスイッチング素子Q5のゲートに通常の制御で使用される範囲内の周波数の信号Tabnを出力する。さらに、U相レグ22Uのスイッチング素子Q2と同相の上アーム側のスイッチング素子Q1はオフ状態とする信号Tabnを出力する。
これにより、表1に示すように、短絡故障した相の上アームのスイッチング素子Q1はオフされ、短絡故障していない相の上アームのスイッチング素子Q3,Q5は通常の周波数でパルス駆動され、短絡故障していない相の下アームのスイッチング素子Q4,Q6は通常よりも高い周波数でパルス駆動される。
Figure 2015006021
V相レグ22V及びW相レグ22Wには直流電源10から電源が供給されつつ下アーム側のスイッチング素子Q4,Q6は高速スイッチングによりオン及びオフが繰り返され、その高速スイッチングによって発生する電力損失によってスイッチング素子Q4,Q6も短絡故障させることができる。
インバータ異常検出部36及び短絡相検出部38は、ステップS16の高速スイッチング処理を継続しつつ、電流センサの検出値から短絡故障が発生したスイッチング素子と別の相のレグに含まれ、短絡故障が発生したスイッチング素子と同一のアーム側のスイッチング素子Q4,Q6が短絡故障したか否かを判定する(ステップS18)。スイッチング素子Q4及びQ6が短絡故障したと判定された場合にはステップS20に処理を移行させ、未だ短絡故障していない場合にはステップS16の処理を繰り返す。
スイッチング素子Q4,Q6が短絡故障したと判定された場合、インバータ異常検出部36は、スイッチング素子Q2,Q4,Q6のすべてが短絡故障したことを示す信号FINVを生成し、インバータ用駆動信号変換部34及び外部ECU200へ出力する(ステップS20)。
インバータ用駆動信号変換部34は、インバータ22のスイッチング素子Q1〜Q6のスイッチングを停止させる。また、外部ECU200は、ドライバー等に車両の保護制御が終了したことを示す情報を示してもよい。
このように、短絡故障が生じたスイッチング素子と同じアーム側のスイッチング素子を強制的に短絡故障させることによって、図5に示すように、U相レグ22U、V相レグ22V及びW相レグ22Wのいずれの相にも平均的に略等しい電流が流れることになり、いずれかの相に電流が集中することがなくなる。したがって、電流の集中によるモータジェネレータMG1のコイルや導電線の焼損を防ぐことができる。
また、従来のように、コンデンサ18からの放電を利用して短絡故障を生じさせるのではなく、直流電源10から電力を供給しつつ短絡故障を生じさせるので、処理中に電力が不足して保護が不十分となることを防ぐことができる。
なお、図6のフローチャートに示すように、ステップS12における短絡故障の判定をしなくてもよい。この場合、ステップS10において短絡アームが検出された場合には故障であるか否かに関わらず、短絡が発生したスイッチング素子と別の相のレグに含まれ、短絡が発生したスイッチング素子と同一のアーム側のスイッチング素子を短絡させる処理を行ってもよい。
また、ステップS18における短絡故障の判定をすることなく、代わりにステップS22を設けて、短絡異常が発生したスイッチング素子と別の相のレグに含まれ、短絡異常が発生したスイッチング素子と同一のアーム側のスイッチング素子が短絡したか否かを判定するものとしてもよい。すなわち、必ずしも短絡故障に至るまで処理をせず、短絡状態が維持された状態とすればよい。
また、図7のフローチャートに示すように、ステップS14において高速スイッチングを行う代わりに、ステップS24を設けて、スイッチング素子をハーフオンさせるようにしてもよい。
この場合、U相レグ22Uのスイッチング素子Q2(下アーム)が短絡故障している場合、インバータ用駆動信号変換部34は、スイッチング素子Q2とは別の相のレグにおける下アーム側のスイッチング素子、すなわちV相レグ22Vのスイッチング素子Q4及びW相レグ22Wのスイッチング素子Q6のゲートに通常の半分程度のゲート電圧を印加して通常のパルス振幅の半分程度の振幅の電流が継続して流れるようにする信号Tabnを生成して出力する。また、インバータ用駆動信号変換部34は、スイッチング素子Q2とは別の相のレグにおける上アーム側のスイッチング素子、すなわちV相レグ22Vのスイッチング素子Q3及びW相レグ22Wのスイッチング素子Q5のゲートに通常の制御で使用される範囲内の周波数の信号Tabnを出力する。さらに、U相レグ22Uのスイッチング素子Q2と同相の上アーム側のスイッチング素子Q1はオフ状態とする信号Tabnを出力する。
これにより、表2に示すように、短絡故障した相の上アームのスイッチング素子Q1はオフされ、短絡故障していない相の上アームのスイッチング素子Q3,Q5は通常の周波数でパルス駆動され、短絡故障していない相の下アームのスイッチング素子Q4,Q6はハーフオンした状態が維持されるように駆動される。
Figure 2015006021
このような処理によって、ハーフオンされたスイッチング素子では抵抗損失による発熱により短絡故障が生ずる。これにより、短絡故障が発生したスイッチング素子と別の相のレグに含まれ、短絡故障が発生したスイッチング素子と同一のアーム側のスイッチング素子を強制的に短絡故障させることができる。
なお、図8のフローチャートに示すように、ステップS12における短絡故障の判定をすることなく、ステップS10において短絡アームが存在した場合には故障であるか否かに関わらず他のスイッチング素子を短絡させる処理を行ってもよい。また、ステップS18における短絡故障の判定をすることなく、代わりにステップS22を設けて、短絡異常が発生したスイッチング素子と別の相のレグに含まれ、短絡異常が発生したスイッチング素子と同一のアーム側のスイッチング素子が短絡したか否かを判定するものとしてもよい。
本実施の形態では下アーム側のスイッチング素子が短絡した場合について説明したが、上アーム側のスイッチング素子が短絡した場合も同様に処理することができる。すなわち、本実施の形態において上アームと下アームとを入れ替えて処理することにより、短絡が発生したスイッチング素子と別の相のレグに含まれ、短絡が発生したスイッチング素子と同一のアーム側(上アーム)のスイッチング素子を強制的に短絡させればよい。
以上に述べたように、この発明によるモータ駆動装置は、インバータの異常が検出されたことに応じて、インバータを構成する3相アームの中から短絡相を特定するとともに、その特定した短絡相と別の相の同一のアーム側のスイッチング素子を短絡させる。これにより、上下アームの短絡を防ぐことができ、各スイッチング素子に過電流が流れることを抑制することができる。したがって、モータジェネレータMG1に逆起電力が生じたときであっても特定の相に電流が集中することを避けることができ、モータジェネレータMG1のコイルや導電線の焼損を防ぐことができる。
特に、高速スイッチングやハーフオンによって短絡させることによって、より好適に過電流の発生を抑制することができる。
また、本実施の形態では、動力分割機構によって相互に連結された2つのモータを備えるハイブリッド車両におけるモータ駆動装置を例示したが、本発明の適用はこのような形式に限定されるものでなく、例えば走行駆動用モータを備える電動車両におけるモータ駆動装置に対しても適用可能である。
本発明の適用範囲は、ハイブリッド自動車、電気自動車に搭載されるモータ駆動装置及びモータに限定されるものではなく、逆起電力の印加により故障する可能性があるモータを備えた装置全般のモータ駆動装置及びモータに適用することができる。
10 直流電源、12 電圧センサ、14,16 システムリレー、18 平滑用コンデンサ、20 昇降圧コンバータ、22,24 インバータ、22U U相レグ、22V V相レグ、22W W相レグ、26,28 電流センサ、30 制御装置、32 モータ制御用相電圧演算部、34 インバータ用駆動信号変換部、36 インバータ異常検出部、38 短絡相検出部、100 モータ駆動装置、Q1-Q6 スイッチング素子。

Claims (6)

  1. 多相のモータの各相のコイルにそれぞれ接続される多相のレグを備え、各相のレグは上アームのスイッチング素子及び下アームのスイッチング素子を有するインバータと、
    前記スイッチング素子を制御する制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、前記多相のレグに含まれるスイッチング素子のいずれかが短絡した際に、短絡したスイッチング素子と異なる相のレグに含まれ、短絡したスイッチング素子と同じアーム側のスイッチング素子も短絡させる短絡手段を持つことを特徴とするモータ駆動装置。
  2. 請求項1に記載のモータ駆動装置であって、
    前記短絡手段として、前記制御装置は、前記多相のレグに含まれるスイッチング素子のいずれかが短絡した際に、短絡したスイッチング素子と異なる相のレグに含まれ、短絡したスイッチング素子と同じアーム側のスイッチング素子を通常のスイッチングにおけるキャリア周波数より高い周波数でスイッチングさせることを特徴とするモータ駆動装置。
  3. 請求項1に記載のモータ駆動装置であって、
    前記短絡手段として、前記制御装置は、前記多相のレグに含まれるスイッチング素子のいずれかが短絡した際に、短絡したスイッチング素子と異なる相のレグに含まれ、短絡したスイッチング素子と同じアーム側のスイッチング素子をハーフオンさせることを特徴とするモータ駆動装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のモータ駆動装置であって、
    前記多相のレグに含まれるスイッチング素子のいずれかが短絡した際にバッテリから電力を供給しつつ、短絡したスイッチング素子と異なる相のレグに含まれ、短絡したスイッチング素子と同じアーム側のスイッチング素子も短絡させることを特徴とするモータ駆動装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のモータ駆動装置であって、
    前記短絡手段として、前記制御装置は、前記スイッチング素子のいずれかが短絡故障した際に、短絡故障したスイッチング素子と異なるスイッチング素子を短絡させることを特徴とするモータ駆動装置。
  6. 多相のモータの各相のコイルにそれぞれ接続される多相のレグを備え、各相のレグは上アームのスイッチング素子及び下アームのスイッチング素子を有するインバータと、
    前記スイッチング素子を制御する制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、前記多相のレグに含まれるスイッチング素子のいずれかが短絡した際に、短絡したスイッチング素子と異なる相のレグに含まれ、短絡したスイッチング素子と同じアーム側のスイッチング素子も短絡させる短絡手段を持つことを特徴とするモータ。
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