JP6426465B2 - 電力変換装置 - Google Patents
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Description
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、インバータを構成するスイッチング素子に異常が生じた場合であっても、回転電機を駆動可能である電力変換装置を提供することにある。
第1インバータは、巻線の各相に対応して設けられる第1スイッチング素子を有し、巻線の一端および第1電圧源と接続される。
第2インバータは、巻線の各相に対応して設けられる第2スイッチング素子を有し、巻線の他端および第2電圧源と接続される。
第1リレーは、第1インバータと第1電圧源との間に設けられる。
第2リレーは、第2インバータと第2電圧源との間に設けられる。
第1インバータまたは第2インバータのいずれかの相において、上アーム素子と下アーム素子とが短絡する短絡異常が検出された場合、リレー制御手段は、短絡異常が生じた第1インバータまたは第2インバータである短絡インバータと接続される第1リレーまたは第2リレーを開とする。短絡異常が生じている相を短絡相とし、短絡相以外の相を非短絡相とし、短絡異常が生じていない第1インバータまたは第2インバータを非短絡インバータとすると、インバータ制御手段は、短絡インバータの上アーム素子の非短絡相の全相、または、短絡インバータの下アーム素子の非短絡相の全相の一方をオン、他方をオフにし、回転電機の駆動に係る指令値に基づき、非短絡インバータを制御する。
第1態様では、インバータ制御手段は、短絡インバータの非短絡相において、上アーム素子がオンされ下アーム素子がオフされる状態と、上アーム素子がオフされ下アーム素子がオンされる状態とを所定期間毎に切り替える。
第2態様では、回転電機の回転数およびトルクが、非短絡インバータおよび非短絡インバータに接続される第1電圧源または第2電圧源により出力可能な上限値を超えた場合、リレー制御手段は、非短絡インバータ側に設けられる第1リレーまたは第2リレーを開とし、インバータ制御手段は、短絡インバータおよび非短絡インバータをオフにする。
第3態様では、インバータ制御手段は、非短絡インバータにおいて、短絡相の上アーム素子および下アーム素子をオフにし、非短絡相の上アーム素子および下アーム素子を指令値に基づいて制御する。
これにより、短絡インバータと接続される第1電圧源または第2電圧源に過電流が流れるのを防ぐことができ、第1電圧源および第2電圧源を保護することができる。
(一実施形態)
本発明の一実施形態による電力変換装置を図1〜図9に基づいて説明する。
図1に示すように、回転電機駆動システム1は、電力変換装置5、および、モータジェネレータ10を備える。
モータジェネレータ10は、例えば電気自動車やハイブリッド車両等の電動自動車に適用され、図示しない駆動輪を駆動するためのトルクを発生する、所謂「主機モータ」である。モータジェネレータ10は、駆動輪を駆動するための電動機としての機能、および、図示しないエンジンや駆動輪から伝わる運動エネルギによって駆動されて発電する発電機としての機能を有する。本実施形態では、モータジェネレータ10が電動機として機能する場合を中心に説明する。
第1インバータ20は、コイル11〜13への通電を切り替える3相インバータであり、6つのスイッチング素子であるU1上アーム素子21、V1上アーム素子22、W1上アーム素子23、U1下アーム素子24、V1下アーム素子25、および、W1下アーム素子26を有する。以下適宜、U1上アーム素子21、V1上アーム素子22、W1上アーム素子23、U1下アーム素子24、V1下アーム素子25、および、W1下アーム素子26を「(第1)スイッチング素子21〜26」という。
このように、本実施形態では、第1インバータ20および第2インバータ30がコイル11〜13の両側に接続される。
本実施形態では、スイッチング素子21〜26、31〜36は、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)であるが、MOSFET(金属酸化物半導体電界効果トランジスタ)やその他の素子を用いてもよい。
第2電源42は、リチウムイオン電池等の充放電可能な直流電源であり、第2インバータ30と接続され、第2インバータ30を経由してモータジェネレータ10と電力を授受可能に設けられる。
本実施形態では、第1電源41にて印加可能な電圧である第1電源電圧Vb1と、第2電源42にて印加可能な電圧である第2電源電圧Vb2とが等しいものとする。
第2コンデンサ44は、高電位側配線48と低電位側配線49とに接続される。第2コンデンサ44は、第2電源42から第2インバータ30側への電流、または、第2インバータ30側から第2電源42側への電流を平滑化する平滑コンデンサである。
第2リレー52は、第2電源42と第2インバータ30との間に設けられる。本実施形態では、第2リレー52は、高電位側配線48に設けられ、第2電源42と第2インバータ30との間の電流の導通および遮断を切り替え可能である。
インバータ制御部61は、トルク指令値trq*や電流指令値Iu*、Iv*、Iw*等のモータジェネレータ10の駆動に係る指令値等に基づき、第1インバータ20および第2インバータ30を制御する。詳細には、インバータ制御部61は、スイッチング素子21〜26、31〜36のオンオフ作動を制御する制御信号を生成し、スイッチング素子21〜26、31〜36のゲートに出力する。これにより、第1インバータ20および第2インバータ30が制御されることにより、モータジェネレータ10の駆動が制御される。
異常検出部65は、第1インバータ20および第2インバータ30の異常を検出する。本実施形態では、第1インバータ20または第2インバータ30のずれかの相において、上アーム素子と下アーム素子とが短絡する上下短絡異常を検出する。上下短絡異常の検出は、どのような方法で検出してもよい。インバータ制御部61は、異常検出部65の検出結果に基づき、第1インバータ20および第2インバータ30を制御する。また、リレー制御部62は、異常検出部65の検出結果に基づき、第1リレー51および第2リレー52を制御する。
上下短絡異常が生じた場合の駆動制御については、後述する。
第1電源41の電力によりモータジェネレータ10を駆動する第1片側駆動動作では、インバータ制御部61は、第2上アーム素子31〜33の全相、または、第2下アーム素子34〜36の全相の一方をオン、他方をオフすることにより、第2インバータ30を中性点化する。また、インバータ制御部61は、モータジェネレータ10の駆動に係る指令値に基づき、第1インバータ20をPWM制御により制御する。
また、第1電源電圧Vb1と第2電源電圧Vb2とが等しいので、モータジェネレータ10に印加される電圧は、第1片側駆動動作と第2片側駆動動作とで等しい。そのため、スイッチング素子21〜26、31〜36の熱劣化等に応じ、第1片側駆動動作と第2片側駆動動作とを適宜切り替えてもよい。中性点化しない方のインバータ20、30は、PWM制御に限らず、どのように制御してもよい。他の制御時も同様、PWM制御に限らず、どのような制御としてもよい。
なお、第1電源電圧Vb1と第2電源電圧Vb2とが異なる場合、電圧が低い方で駆動要求を満たせるときには、高電圧側を中性点化し、低電圧側で駆動する。これにより、スイッチング損失を低減することができる。
反転駆動動作では、インバータ制御部61は、モータジェネレータ10の駆動要求に応じた第1基本波F1に基づいて第1インバータ20の駆動を制御し、駆動要求に応じた第2基本波F2に基づいて第2インバータ30の駆動を制御する。
なお、第1基本波F1と第2基本波F2との位相差は、180[°]とするが、第1電源電圧Vb1および第2電源電圧Vb2の和に相当する電圧をモータジェネレータ10に印加可能な程度のずれは許容される。
図4に示す例では、U1上アーム素子21、V1下アーム素子25、W1下アーム素子26、V2上アーム素子32、W2上アーム素子33、および、U2下アーム素子34がオンされ、このとき、矢印Y3で示す経路の電流が流れる。
なお、反転駆動動作にて、振幅や波形が異なる場合、各相にてオンされる素子は、第1インバータ20と第2インバータ30とで、必ずしも上下反対にならない。
また、リレー制御部62は、正常時には、第1リレー51および第2リレー52を閉にする。なお、片側駆動動作において、第1インバータ20を中性点化する場合、第1リレー51を開としてもよいし、第2インバータ30を中性点化する場合、第2リレー52を開としてもよい。
インバータ制御部61は、短絡インバータである第1インバータ20を中性点化し、非短絡インバータである第2インバータ30をスイッチングし、第2電源42の電力によりモータジェネレータ10を駆動する。
第1インバータ20の制御は、図5にて説明した3相駆動制御時と同様である。図6には、第1インバータ20の上アーム素子22、23をオンすることにより第1インバータ20を中性点化する例を示しているが、下アーム素子25、26をオンすることにより中性点化してもよいし、所定期間毎に切り替えてもよい。
図7(a)、(b)に示すように、インバータ制御部61は、第1インバータ20において、V1上アーム素子22およびW1上アーム素子23をオン、V1下アーム素子25およびW1下アーム素子26をオフにする。
図7(d)、(e)に示すように、インバータ制御部61は、第2インバータ30において、非短絡相であるV2上アーム素子32とW2上アーム素子33のオンオフが反対となるように、モータジェネレータ10の駆動に係る指令値に基づいて制御する。すなわち、インバータ制御部61は、V2上アーム素子32がオンのとき、W2上アーム素子33がオフ、V2上アーム素子32がオフの時、W2上アーム素子33がオンとなるように制御する。なお、V2下アーム素子35は、V2上アーム素子32とオンオフが反対となるように制御され、W2下アーム素子36は、W2上アーム素子33とオンオフが反対となるように制御される。
例えば、V1上アーム素子22、W1上アーム素子23、V2上アーム素子32およびW2下アーム素子36がオンされているとき、図6に矢印Y6で示す経路の電流が流れる。
第1インバータ20は、コイル11、12、13の各相に対応して設けられる第1スイッチング素子21〜26を有し、コイル11、12、13の一端111、121、131および第1電源41と接続される。
第2インバータ30は、コイル11、12、13の各相に対応して設けられる第2スイッチング素子31〜36を有し、コイル11、12、13の他端112、122、132および第2電源42と接続される。
第1リレー51は、第1インバータ20と第1電源41との間に設けられる。
第2リレー52は、第2インバータ30と第2電源42との間に設けられる。
インバータ制御部61は、第1インバータ20および第2インバータ30を制御する。リレー制御部62は、第1リレー51および第2リレー52の開閉を制御する。異常検出部65は、第1インバータ20および第2インバータ30の異常を検出する。
ここで、高電位側に接続される第1スイッチング素子および第2スイッチング素子を上アーム素子21〜23、31〜33、上アーム素子21〜23、31〜33の低電位側に接続される第1スイッチング素子および第2スイッチング素子を下アーム素子24〜26、34〜36とする。
第1インバータ20または第2インバータ30のいずれかの相において、上アーム素子と下アーム素子とが短絡する短絡異常が検出された場合、リレー制御部62は、短絡異常が生じた第1インバータ20または第2インバータ30である短絡インバータと接続される第1リレー51または第2リレー52を開とする。
これにより、短絡インバータと接続される第1電源41または第2電源42に過電流が流れるのを防ぐことができ、第1電源41および第2電源42を保護することができる。
インバータ制御部61は、短絡インバータの上アーム素子の非短絡相の全相、または、短絡インバータの下アーム素子の非短絡相の全相の一方をオン、他方をオフにする。また、インバータ制御部61は、モータジェネレータ10の駆動に係る指令値に基づき、非短絡インバータを制御する。
短絡インバータを中性点化し、非短絡インバータ側を用いることにより、モータジェネレータ10の駆動を継続することができる。
これにより、短絡インバータにおける非短絡相の熱損失の偏りを低減することができる。
これにより、モータジェネレータ10が外力により駆動されて生じる過電流が第1電源41および第2電源42に流れるのを防ぎ、第1電源41および第2電源42を保護することができる。
これにより、短絡相を使用することなく、より安全にモータジェネレータ10を駆動することができる。
本実施形態では、インバータ制御部61が「インバータ制御手段」を構成し、リレー制御部62が「リレー制御手段」を構成し、異常検出部65が「異常検出手段」を構成する。
(ア)リレー
上記実施形態では、第1リレーおよび第2リレーは、高電位側配線に設けられる。他の実施形態では、第1リレーおよび第2リレーは、短絡箇所と第1電源または第2電源とを切り離せればよく、第1リレーおよび第2リレーの少なくとも一方を低電位側配線に設けてもよい。また、高電位側配線および低電位側配線にリレーを設け、2つのリレーを第1リレーとみなしてもよい。また、上記実施形態では、第1リレーは、コンデンサよりも第1電源側に設けられる。他の実施形態では、第1リレーをコンデンサよりも第1インバータ側に設けてもよい。第2リレーについても同様である。
上記実施形態では、第1電源および第2電源は、ともにリチウムイオン電池であり、第1電圧と第2電圧とが等しい。他の実施形態では、第1電源および第2電源の少なくとも一方をリチウムイオンバッテリ以外の鉛蓄電池、燃料電池、または、電気二重層キャパシタやリチウムイオンキャパシタ等のキャパシタであってもよい。また、第1電源および第2電源の種類および電圧は異なっていてもよい。さらにまた、第1電源または第2電源の一方を、エンジン等の駆動源により駆動されて発電する発電機等としてもよい。
上記実施形態では、回転電機はモータジェネレータである。他の実施形態では、回転電機は、発電機の機能を持たない電動機であってもよいし、電動機の機能を持たない発電機であってもよい。また、上記実施形態の回転電機は3相である。他の実施形態では、回転電機は、4相以上としてもよい。
また、上記実施形態では、回転電機が電動車両の主機モータである。他の実施形態では、回転電機は、主機モータに限らず、例えばスタータ機能とオルタネータ機能とを併せ持つ、所謂ISG(Integrated Starter Generator)や、補機モータであってもよい。また、電力変換装置を車両以外の装置に適用してもよい。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
10・・・モータジェネレータ(回転電機)
11〜13・・・コイル(巻線)
20・・・第1インバータ 30・・・第2インバータ
51・・・第1リレー 52・・・第2リレー
60・・・制御部
61・・・インバータ制御部(インバータ制御手段)
62・・・リレー制御部(リレー制御手段)
65・・・異常検出部(異常検出手段)
Claims (5)
- 複数相の巻線(11、12、13)を有する回転電機(10)の電力を変換する電力変換装置であって、
前記巻線の各相に対応して設けられる第1スイッチング素子(21〜26)を有し、前記巻線の一端(111、121、131)および第1電圧源(41)と接続される第1インバータ(20)と、
前記巻線の各相に対応して設けられる第2スイッチング素子(31〜36)を有し、前記巻線の他端(112、122、132)および第2電圧源(42)と接続される第2インバータ(30)と、
前記第1インバータと前記第1電圧源との間に設けられる第1リレー(51)と、
前記第2インバータと前記第2電圧源との間に設けられる第2リレー(52)と、
前記第1インバータおよび前記第2インバータを制御するインバータ制御手段(61)、前記第1リレーおよび前記第2リレーの開閉を制御するリレー制御手段(62)、および、前記第1インバータおよび前記第2インバータの異常を検出する異常検出手段(65)を有する制御部(60)と、
を備え、
高電位側に接続される前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子を上アーム素子(21〜23、31〜33)、前記上アーム素子の低電位側に接続される前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子を下アーム素子(24〜26、34〜36)とすると、
前記第1インバータまたは前記第2インバータのいずれかの相において、前記上アーム素子と前記下アーム素子とが短絡する短絡異常が検出された場合、
前記リレー制御手段は、前記短絡異常が生じた前記第1インバータまたは前記第2インバータである短絡インバータと接続される前記第1リレーまたは前記第2リレーを開とし、
前記短絡異常が生じている相を短絡相とし、前記短絡相以外の相を非短絡相とし、前記短絡異常が生じていない前記第1インバータまたは前記第2インバータを非短絡インバータとすると、
前記インバータ制御手段は、
前記短絡インバータの前記上アーム素子の前記非短絡相の全相、または、前記短絡インバータの前記下アーム素子の前記非短絡相の全相の一方をオン、他方をオフにし、
前記回転電機の駆動に係る指令値に基づき、前記非短絡インバータを制御し、
前記短絡インバータの前記非短絡相において、前記上アーム素子がオンされ前記下アーム素子がオフされる状態と、前記上アーム素子がオフされ前記下アーム素子がオンされる状態とを所定期間毎に切り替えることを特徴とする電力変換装置。 - 前記回転電機の回転数およびトルクが、前記非短絡インバータおよび前記非短絡インバータに接続される前記第1電圧源または前記第2電圧源により出力可能な上限値を超えた場合、
前記リレー制御手段は、前記非短絡インバータ側に設けられる前記第1リレーまたは前記第2リレーを開とし、
前記インバータ制御手段は、前記短絡インバータおよび前記非短絡インバータをオフにすることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。 - 複数相の巻線(11、12、13)を有する回転電機(10)の電力を変換する電力変換装置であって、
前記巻線の各相に対応して設けられる第1スイッチング素子(21〜26)を有し、前記巻線の一端(111、121、131)および第1電圧源(41)と接続される第1インバータ(20)と、
前記巻線の各相に対応して設けられる第2スイッチング素子(31〜36)を有し、前記巻線の他端(112、122、132)および第2電圧源(42)と接続される第2インバータ(30)と、
前記第1インバータと前記第1電圧源との間に設けられる第1リレー(51)と、
前記第2インバータと前記第2電圧源との間に設けられる第2リレー(52)と、
前記第1インバータおよび前記第2インバータを制御するインバータ制御手段(61)、前記第1リレーおよび前記第2リレーの開閉を制御するリレー制御手段(62)、および、前記第1インバータおよび前記第2インバータの異常を検出する異常検出手段(65)を有する制御部(60)と、
を備え、
高電位側に接続される前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子を上アーム素子(21〜23、31〜33)、前記上アーム素子の低電位側に接続される前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子を下アーム素子(24〜26、34〜36)とすると、
前記第1インバータまたは前記第2インバータのいずれかの相において、前記上アーム素子と前記下アーム素子とが短絡する短絡異常が検出された場合、
前記リレー制御手段は、前記短絡異常が生じた前記第1インバータまたは前記第2インバータである短絡インバータと接続される前記第1リレーまたは前記第2リレーを開とし、
前記短絡異常が生じている相を短絡相とし、前記短絡相以外の相を非短絡相とし、前記短絡異常が生じていない前記第1インバータまたは前記第2インバータを非短絡インバータとすると、
前記インバータ制御手段は、
前記短絡インバータの前記上アーム素子の前記非短絡相の全相、または、前記短絡インバータの前記下アーム素子の前記非短絡相の全相の一方をオン、他方をオフにし、
前記回転電機の駆動に係る指令値に基づき、前記非短絡インバータを制御し、
前記回転電機の回転数およびトルクが、前記非短絡インバータおよび前記非短絡インバータに接続される前記第1電圧源または前記第2電圧源により出力可能な上限値を超えた場合、
前記リレー制御手段は、前記非短絡インバータ側に設けられる前記第1リレーまたは前記第2リレーを開とし、
前記インバータ制御手段は、前記短絡インバータおよび前記非短絡インバータをオフにすることを特徴とする電力変換装置。 - 前記インバータ制御手段は、前記非短絡インバータにおいて、前記短絡相の前記上アーム素子および前記下アーム素子をオフにし、前記非短絡相の前記上アーム素子および前記下アーム素子を前記指令値に基づいて制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電力変換装置。
- 複数相の巻線(11、12、13)を有する回転電機(10)の電力を変換する電力変換装置であって、
前記巻線の各相に対応して設けられる第1スイッチング素子(21〜26)を有し、前記巻線の一端(111、121、131)および第1電圧源(41)と接続される第1インバータ(20)と、
前記巻線の各相に対応して設けられる第2スイッチング素子(31〜36)を有し、前記巻線の他端(112、122、132)および第2電圧源(42)と接続される第2インバータ(30)と、
前記第1インバータと前記第1電圧源との間に設けられる第1リレー(51)と、
前記第2インバータと前記第2電圧源との間に設けられる第2リレー(52)と、
前記第1インバータおよび前記第2インバータを制御するインバータ制御手段(61)、前記第1リレーおよび前記第2リレーの開閉を制御するリレー制御手段(62)、および、前記第1インバータおよび前記第2インバータの異常を検出する異常検出手段(65)を有する制御部(60)と、
を備え、
高電位側に接続される前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子を上アーム素子(21〜23、31〜33)、前記上アーム素子の低電位側に接続される前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子を下アーム素子(24〜26、34〜36)とすると、
前記第1インバータまたは前記第2インバータのいずれかの相において、前記上アーム素子と前記下アーム素子とが短絡する短絡異常が検出された場合、
前記リレー制御手段は、前記短絡異常が生じた前記第1インバータまたは前記第2インバータである短絡インバータと接続される前記第1リレーまたは前記第2リレーを開とし、
前記短絡異常が生じている相を短絡相とし、前記短絡相以外の相を非短絡相とし、前記短絡異常が生じていない前記第1インバータまたは前記第2インバータを非短絡インバータとすると、
前記インバータ制御手段は、
前記短絡インバータの前記上アーム素子の前記非短絡相の全相、または、前記短絡インバータの前記下アーム素子の前記非短絡相の全相の一方をオン、他方をオフにし、
前記回転電機の駆動に係る指令値に基づき、前記非短絡インバータを制御し、
前記非短絡インバータにおいて、前記短絡相の前記上アーム素子および前記下アーム素子をオフにし、前記非短絡相の前記上アーム素子および前記下アーム素子を前記指令値に基づいて制御することを特徴とする電力変換装置。
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