JP2018102070A - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電圧源を高効率に利用可能である電力変換装置を提供する。【解決手段】電力変換装置15の第1インバータ20は、コイル11、12、13の一端111、121、131、および、第1バッテリ41に接続される。第2インバータ30は、コイル11、12、13の他端112、122、132、および、第2バッテリ42に接続される。制御部65は、第1バッテリ41からの出力が定出力値Pfixとなるように、第1インバータ20を制御する。制御部65は、モータジェネレータ10の要求電力であるMG電力Pmgが定出力値Pfixより大きい場合、第1バッテリ41および第2バッテリ42からモータジェネレータ10に電力が供給され、MG電力Pmgが定出力値Pfix以下の場合、第1バッテリ41から出力される余剰分の電力が第2バッテリ42に供給されるように、第2インバータ30を制御する。【選択図】 図1

Description

本発明は、電力変換装置に関する。
従来、2つのインバータによりモータの電力を変換するインバータ駆動システムが知られている。例えば特許文献1では、高電圧時において、第1のインバータシステムと第2のインバータシステムのパルス幅変調信号(以下、パルス幅変調を「PWM」という。)の基本波成分の位相を180[°]ずらすことで2つの電源が電気的に直列接続され、2つの電源電圧の和によりモータを駆動する。また、特許文献1では、低電圧時において、第1のインバータシステムまたは第2のインバータシステムの一方の上アームまたは下アームのいずれかを3相同時オンし、他方をPWM駆動している。
特開2006−238686号公報
しかしながら特許文献1では、モータ出力の変動に伴う電源の劣化については、なんら考慮されていない。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、電圧源を高効率に利用可能である電力変換装置を提供することにある。
本発明の電力変換装置は、巻線(11、12、13)を有する回転電機(10)の電力を変換するのもであって、第1インバータ(20)と、第2インバータ(30)と、制御部(65)と、を備える。
第1インバータは、第1スイッチング素子(21〜26)を有し、巻線の一端(111、121、131)および第1電圧源(41、80、85)に接続される。
第2インバータは、第2スイッチング素子(31〜36)を有し、巻線の他端(112、122、132)および第2電圧源(42)に接続される。
制御部は、第1スイッチング素子および第2スイッチング素子のオンオフ作動を制御する。
ここで、第1インバータまたは第2インバータの一方を固定出力インバータ、当該固定出力インバータに接続される電圧源を固定出力電圧源とする。また、第1インバータまたは第2インバータの他方を可変出力インバータとし、当該可変出力インバータに接続される電圧源を可変出力電圧源とする。
制御部は、固定出力電圧源からの出力が定出力値となるように、固定出力インバータを制御する。
また、制御部は、回転電機の要求電力が定出力値より大きい場合、固定出力電圧源および可変出力電圧源から回転電機に電力が供給され、要求電力が定出力値以下の場合、固定出力電圧源から出力される余剰分の電力が可変出力電圧源に供給されるように可変出力インバータを制御する。
これにより、固定出力インバータ側の電圧源からの出力を一定にでき、当該電圧源を高効率に利用可能である。例えば、固定出力インバータ側の電圧源がバッテリであれば、当該バッテリの負荷サイクルが低減され、長寿命化が可能である。
本発明の第1実施形態による電力変換装置の構成を示す概略構成図である。 本発明の第1実施形態によるMG電力とバッテリ電力との関係を説明する説明図である。 本発明の第1実施形態において、MG電力が定出力値よりも大きい場合の動作を説明する説明図である。 本発明の第1実施形態において、MG電力が定出力値以下であって、第1バッテリ電圧が第2バッテリ電圧より高い場合の動作を説明する説明図である。 本発明の第1実施形態において、MG電力が定出力値以下であって、第1バッテリ電圧が第2バッテリ電圧以下の場合の動作を説明する説明図である。 本発明の第1実施形態による電力移動を説明するタイムチャートである。 本発明の第1実施形態による駆動制御処理を説明するフローチャートである。 本発明の第2実施形態によるMG電力とバッテリ電力との関係を説明する説明図である。 本発明の第3実施形態による電力変換装置の構成を示す概略構成図である。
以下、本発明による電力変化装置を図面に基づいて説明する。以下、複数の実施形態において、実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態を図1〜図7に示す。
図1に示すように、回転電機駆動システム1は、回転電機としてのモータジェネレータ10、および、電力変換装置15を備える。
モータジェネレータ10は、図示しない車両に搭載される。車両は、例えば電気自動車やハイブリッド車両等の電動自動車であって、モータジェネレータ10は、図示しない駆動輪を駆動するためのトルクを発生する、所謂「主機モータ」である。モータジェネレータ10は、駆動輪を駆動するための電動機としての機能、および、図示しないエンジンや駆動輪から伝わる運動エネルギによって駆動されて発電する発電機としての機能を有する。
モータジェネレータ10は、3相交流の回転機であって、U相コイル11、V相コイル12、および、W相コイル13を有する。U相コイル11、V相コイル12およびW相コイル13が「巻線」に対応し、以下適宜、モータジェネレータを「MG」、U相コイル11、V相コイル12およびW相コイル13を「コイル11〜13」という。
本実施形態では、U相コイル11に流れる電流をU相電流Iu、V相コイル12に流れる電流をV相電流Iv、W相コイル13に流れる電流をW相電流Iwとする。また、U相電流Iu、V相電流Iv、および、W相電流Iwを、適宜、相電流Iu、Iv、Iwという。本実施形態では、第1インバータ20側から第2インバータ30側へ流れる電流を正、第2インバータ30側から第1インバータ20側へ流れる電流を負とする。
電力変換装置15は、モータジェネレータ10の電力を変換するものであって、第1インバータ20、第2インバータ30、および、制御部65等を備える。
第1インバータ20は、コイル11〜13の通電を切り替える3相インバータであり、スイッチング素子21〜26を有する。第2インバータ30は、コイル11〜13の通電を切り替えるスイッチング素子31〜36を有する。
スイッチング素子21は、素子部211および還流ダイオード221を有する。他のスイッチング素子22〜26、31〜36も同様、それぞれ、素子部212〜216、311〜316、および、還流ダイオード222〜226、321〜326を有する。
素子部211〜216、311〜316は、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)であって、制御部65によってオンオフ作動が制御される。素子部211〜216、311〜316は、オンされたときに高電位側から低電位側への通電が許容され、オフされたときに通電が遮断される。素子部211〜216、311〜316は、IGBTに限らず、MOSFET等であってもよい。
還流ダイオード221〜226、321〜326は、素子部211〜216、311〜316のそれぞれと並列に接続され、低電位側から高電位側への通電を許容する。例えば、還流ダイオード221〜226、321〜326は、例えば、MOSFETの寄生ダイオード等のように、内蔵されていてもよいし、外付けされたものであってもよい。
第1インバータ20において、高電位側にスイッチング素子21〜23が接続され、低電位側にスイッチング素子24〜26が接続される。また、スイッチング素子21〜23の高電位側を接続する第1高電位側配線27が第1バッテリ41の正極と接続され、スイッチング素子24〜26の低電位側を接続する第1低電位側配線28が第1バッテリ41の負極と接続される。
U相のスイッチング素子21、24の接続点にはU相コイル11の一端111が接続され、V相のスイッチング素子22、25の接続点にはV相コイル12の一端121が接続され、W相のスイッチング素子23、26の接続点にはW相コイル13の一端131が接続される。すなわち、第1インバータ20は、コイル11、12、13と第1バッテリ41との間に接続される。
第2インバータ30において、高電位側にスイッチング素子31〜33が接続され、低電位側にスイッチング素子34〜36が接続される。また、スイッチング素子31〜33の高電位側を接続する第2高電位側配線37が第2バッテリ42の正極と接続され、スイッチング素子34〜36の低電位側を接続する第2低電位側配線38が第2バッテリ42の負極と接続される。
U相のスイッチング素子31、34の接続点にはU相コイル11の他端112が接続され、V相のスイッチング素子32、35の接続点にはV相コイル12の他端122が接続され、W相のスイッチング素子33、36の接続点にはW相コイル13の他端132が接続される。すなわち、第2インバータ30は、コイル11、12、13と第2バッテリ42との間に接続される。
このように、本実施形態では、第1インバータ20および第2インバータ30がコイル11〜13の両側に接続される。
以下適宜、高電位側に接続されるスイッチング素子21〜23、31〜33を「上アーム素子」、低電位側に接続されるスイッチング素子24〜26、34〜36を「下アーム素子」という。
第1電圧源としての第1バッテリ41は、第1インバータ20と接続され、第1インバータ20を経由してモータジェネレータ10と電力を授受可能に設けられる。
第2電圧源としての第2バッテリ42は、第2インバータ30と接続され、第2インバータ30を経由してモータジェネレータ10と電力を授受可能に設けられる。
本実施形態では、第1バッテリ41および第2バッテリ42は、リチウムイオン電池等の充放電可能な直流電源である。以下、第1バッテリ41の電圧を第1バッテリ電圧Vb1、第2バッテリ42の電圧を第2バッテリ電圧Vb2とする。また、本実施形態では、第1バッテリ41の容量は、第2バッテリ42の容量と比較して相対的に大きい、所謂「高容量型」のものであり、第2バッテリ42は、所謂「高出力型」のものとする。
第1コンデンサ43は、第1高電位側配線27と第1低電位側配線28とに接続される。第1コンデンサ43は、第1バッテリ41から第1インバータ20側への電流、または、第1インバータ20から第1バッテリ41側への電流を平滑化する平滑コンデンサである。
第2コンデンサ44は、第2高電位側配線37と第2低電位側配線38とに接続される。第2コンデンサ44は、第2バッテリ42から第2インバータ30側への電流、または、第2インバータ30側から第2バッテリ42側への電流を平滑化する平滑コンデンサである。
制御信号生成部60は、第1ドライバ回路61、第2ドライバ回路62、および、制御部65を有する。
制御部65は、マイコンを主体として構成され、各種演算処理を行う。制御部65における各処理は、予め記憶されたプログラムをCPUで実行することによるソフトウェア処理であってもよいし、専用の電子回路によるハードウェア処理であってもよい。
制御部65は、第1インバータ20および第2インバータ30を制御する。具体的には、トルク指令値trq*や電流指令値Iu*、Iv*、Iw*等のモータジェネレータ10の駆動に係る指令値に基づき、スイッチング素子21〜26、31〜36の素子部211〜216、311〜316のオンオフ作動を制御する制御信号を生成し、ドライバ回路61、62に出力する。以下適宜、スイッチング素子21〜26、31〜36の素子部211〜216、311〜316のオンオフ作動を制御することを、単にスイッチング素子21〜26、31〜36のオンオフ作動を制御する、という。
スイッチング素子21〜26は、例えば第1基本波F1とキャリア波とに基づいてオンオフ作動が制御される。また、スイッチング素子31〜36は、例えば第2基本波F1とキャリア波とに基づいてオンオフ作動が制御される。
基本波F1、F2に応じた制御は、例えば基本波F1、F2の振幅がキャリア波の振幅以下である、すなわち変調率が1以下である正弦波PWM制御である。または、基本波F1、F2の振幅がキャリア波の振幅より大きい、すなわち変調率が1より大きい過変調PWM制御であってもよい。さらにまた、振幅を無限大とみなし、基本波F1、F2の半周期ごとに各素子のオンオフが切り替えられる矩形波制御としてもよい。矩形波制御は、電気角の180°ごとに各素子のオンオフを切り替える180°通電制御と捉えることもできる。また、矩形波制御における通電位相は、例えば120°通電等、180°以外であってもよい。
基本波F1、F2の振幅は、等しくてもよいし、異なっていてもよい。
第1ドライバ回路61は、制御部65からの制御信号に応じ、素子部211〜216のオンオフ作動を制御するゲート信号を生成して出力する。第2ドライバ回路62は、制御部65からの制御信号に応じ、素子部311〜316のオンオフ作動を制御するゲート信号を生成して出力する。素子部211〜216、311〜316が制御信号に応じてオンオフされることで、バッテリ41、42の直流電力が交流電力に変換され、モータジェネレータ10へ供給される。これにより、モータジェネレータ10の駆動は、第1インバータ20および第2インバータ30を介して、制御部65に制御される。
図2は、MG電力とバッテリ電力との関係を説明する図であって、横軸をMG電力Pmg、縦軸をバッテリ電力Pb1、Pb2とする。ここで、MG電力Pmgは、所望のトルクおよび回転数を出力するのに要する電力であって、「要求電力」に対応する。
本実施形態では、モータジェネレータ10は、MG電力Pmgが正のとき力行状態、負のとき回生状態とする。
第1バッテリ41は、第1バッテリ電力Pb1が正のとき放電状態、負のとき充電状態とする。第2バッテリ42は、第2バッテリ電力Pb2が正のとき放電状態、負のとき充電状態とする。
図2では、MG電力Pmgを実線、第1バッテリ電力Pb1を一点鎖線、第2バッテリ電力Pb2を二点鎖線で示す。また、値が同じである場合、説明のため、若干ずらして記載した。
以下、第1インバータ20が「固定出力インバータ」、第2インバータ30が「可変出力インバータ」であって、第1バッテリ41が「固定出力電圧源」、第2バッテリ42が「可変出力電圧源」であるものとして説明するが、インバータ20、30の制御を入れ替え、第1インバータ20を可変出力インバータ、第2インバータ30を固定出力インバータとしてもよい。また、バッテリ41、42のSOC(State Of Charge)等に応じ、固定出力インバータと可変出力インバータを、適宜切り替えるようにしてもよい。第2実施形態についても同様である。
図2に示すように、モータジェネレータ10が回生状態のとき、第1インバータ20のスイッチング素子21〜26を全てオフにし、第1バッテリ電力Pb1を0とする。このとき、第1バッテリ41への電力の入出力は行われない。また、MG電力Pmgに応じて第2インバータ30を制御し、モータジェネレータ10の回生駆動により生じる電力により、第2バッテリ42を充電する。
MG電力Pmgが固定上限値Pmg_hより大きい場合、モータジェネレータ10から所望のMG電力Pmgが出力されるように、インバータ20、30を制御する。この場合、第1バッテリ電力Pb1を、定出力値Pfixより大きくする。なお、電力固定領域Rfixにて、第1インバータ20を矩形波制御している場合等、第1バッテリ電力Pb1を定出力値Pfixより高められない場合、MG電力Pmgが固定上限値Pmg_hより大きい領域がなくてもよい。
図2の例では、MG電力Pmgが固定上限値Pmg_hより高い場合、第1バッテリ電力Pb1と第2バッテリ電力Pb2とが一致するように記載しているが、異なっていてもよい。また、図2の例では、固定上限値Pmg_hにて、第1バッテリ電力Pb1と第2バッテリ電力Pb2とが一致しているが、第1バッテリ電力Pb1と第2バッテリ電力Pb2とが異なる値となるように、固定上限値Pmg_hを設定してもよい。
モータジェネレータ10が力行状態であって、MG電力Pmgが固定上限値Pmg_h以下である電力固定領域Rfixのとき、第1バッテリ41からの出力が定出力値Pfixで一定となるように、第1インバータ20を制御する。このとき、第1基本波F1の変調率は一定である。定出力値Pfixは、第1バッテリ41が高効率に電力を出力可能な値に適宜設定される。換言すると、定出力値Pfixは、MG電力Pmgの変動による影響を受けない値、ということである。
第1インバータ20は、定出力値Pfixに応じた変調率の第1基本波F1に基づいて制御される。例えば、第1インバータ20を矩形波制御とすれば、第1スイッチング素子21〜26のスイッチング損失を低減可能である。
MG電力Pmgが電力固定領域Rfixのとき、第2インバータ20は、MG電力Pmgおよび定出力値Pfixに基づいて制御される。電力固定領域Rfixにおいて、MG電力Pmgが定出力値Pfixより大きい領域を両側放電領域Rd、MG電力Pmgが定出力値Pfixより小さい領域を片側充電領域Rcとする。
MG電力Pmgが両側放電領域Rdのとき、制御部65は、第2基本波F2の位相を、第1基本波F1と逆位相とする。換言すると、両側放電領域Rdの場合、第1基本波F1と第2基本波F2とは、位相が略180[°]ずれている、ということである。本実施形態では、基本波F1、F2の位相差を180[°]とするが、第1バッテリ電圧Vb1と第2バッテリ電圧Vb2との和に相当する電圧を印加可能な程度のずれは許容される。
また、MG電力Pmgが両側放電領域Rdのとき、制御部65は、第2基本波F2の変調率を、MG電力Pmgと定出力値Pfixとの差に応じて設定する。具体的には、MG電力Pmgが大きくなるほど、第2基本波F2の変調率を大きくする。
逆位相の基本波F1、F2を用いてインバータ20、30を制御することで、第1バッテリ41と第2バッテリ42とが電気的に直列接続されている状態とみなすことができ、第1バッテリ電圧Vb1と第2バッテリ電圧Vb2との和(すなわち、Vb1+Vb2)に応じた電圧をモータジェネレータ10に印加可能である。
例えば、図3に示すように、スイッチング素子21、25、26、32、33、34がオンされているとき、矢印Y1のように電流が流れ、モータジェネレータ10は第1バッテリ41および第2バッテリ42の電力を用いて駆動される。なお、図3等において、オンである素子を実線、オフである素子を破線で示す。
MG電力Pmgが定出力値Pfixと等しい場合、制御部65は、第2バッテリ電力Pb2を0とする。すなわち、第2バッテリ42の入出力を0とする。具体的には、第2インバータ30の上アーム素子31〜33の全相、または、下アーム素子34〜36の全相の一方をオン、他方をオフにすることで、第2インバータ30を中性点化する。
図4(a)は、上アーム素子31〜33を全相オフ、下アーム素子34〜36を全相オンすることで第2インバータ30を中性点化する場合の例であり、第1インバータ20のスイッチング素子21、25、26がオンであれば、矢印Y2のように電流が流れる。第2インバータ30を中性点化することで、第2バッテリ42の電力の入出力は0となる。本実施形態では、MG電力Pmgが定出力値Pfixと等しい場合を片側充電領域Rcに含み、第2基本波F2の変調率を0にしている、とみなす。なお、MG電力Pmgが定出力値Pfixと等しい場合を両側放電領域Rdに含み、第2基本波F2の変調率=0と捉えてもよい。
図2に示すように、MG電力Pmgが片側充電領域Rcのとき、定出力値PfixがMG電力Pmgより大きいので、制御部65は、余剰分の電力が第2バッテリ42に充電されるように、第2インバータ30を制御する。
MG電力Pmgが片側充電領域Rcであって、第1バッテリ電圧Vb1が第2バッテリ電圧Vb2より大きい場合、すなわちVb1>Vb2の場合、制御部65は、第2基本波F2の位相を、第1基本波F1と同位相とする。換言すると、第1基本波F1と第2基本波F2との位相差は、略0[°]である。同位相の基本波F1、F2を用いてインバータ20、30を制御することで、第1バッテリ電圧Vb1と第2バッテリ電圧Vb2との差(すなわちVb1−Vb2)に応じた電圧をモータジェネレータ10に印加可能である。本実施形態では、基本波F1、F2の位相差を0[°]とするが、第1バッテリ電圧Vb1と第2バッテリ電圧Vb2との差に相当する電圧を印加可能な程度のずれは許容される。
図4(b)に示すように、例えばスイッチング素子21、25、26、31、35、36がオンされているとき、矢印Y3のように電流が流れ、モータジェネレータ10は第1バッテリ41の電力を用いて駆動される。また、余剰分の電力により、第2バッテリ42が充電される。
また、MG電力Pmgが片側充電領域Rcのとき、制御部65は、第2基本波F2の変調率を、MG電力Pmgに応じて設定する。具体的には、定出力値PfixとMG電力Pmgとの差が大きくなるほど、第2基本波F2の変調率を大きくする。
第2基本波F2の変調率を変えることで、図4(a)に示す第2インバータ30が中性点化される状態と、図4(b)に示す第2バッテリ42が充電される状態との割合を制御している、と捉えることもできる。これにより、MG電力Pmgに応じ、第1バッテリ41から第2バッテリ42に移動される電力量である電力移動量が制御される。
MG電力Pmgが片側充電領域Rcであって、第1バッテリ電圧Vb1が第2バッテリ電圧Vb2以下の場合、すなわちVb1≦Vb2の場合、制御部65は、チョッパ動作により、第1バッテリ41の電力を第2バッテリ42に移動させる。
チョッパ動作では、第1バッテリ41の電力を第2バッテリ42に移動させない非充電期間と、第1バッテリ41の電力を第2バッテリ42に移動させる充電期間と、を周期的に切り替える。非充電期間と充電期間との割合は、第1バッテリ電圧Vb1と第2バッテリ電圧Vb2との電圧差、および、定出力値PfixとMG電力Pmgとの差に応じて設定される。
非充電期間において、第2インバータ30は、図5(a)に示す中性点状態となるように制御される。図5(a)は、図4(a)と同様であり、第2インバータ30の上アーム素子31〜33、または、下アーム素子34〜36の一方を全相オン、他方を全相オフとする。
充電期間において、第2インバータ30は、図5(b)に示す全オフ状態、または、図5(c)に示す同相スイッチ状態となるように制御される。
図5(b)に示すように、全オフ状態では、第2インバータ30のスイッチング素子31〜36を全オフにする。中性点状態と全オフ状態とを切り替えるとき、全オフ状態の前の中性点状態と、後の中性点状態とで、全オンされるアームを切り替えてもよい。この場合、全オフ期間は、オンされるアームの切り替えに伴うデッドタイムと捉えることができる。
図5(c)に示すように、同相スイッチング状態では、同位相の基本波F1、F2を用いてインバータ20、30を制御する。基本波F1、F2の振幅が等しければ、各相のスイッチング状態が第1インバータ20と第2インバータ30とで同様となる。図5(c)では、第1インバータ20および第2インバータ30において、U相の上アーム素子21、31がオンされ、V相およびW相の下アーム素子25、26、35、36がオンされる状態を示している。
チョッパ動作では、コイル11〜13が昇圧コンバータにおけるインダクタとして機能し、非充電期間において、第2インバータ30を中性点化することで、コイル11〜13にエネルギが蓄積される。充電期間に切り替わると、コイル11〜13に蓄積されたエネルギが放出され、第2バッテリ42が充電される。これにより、第1バッテリ41の電力が第2バッテリ42に移動する。
詳細には、第2インバータ30が中性点化されているときに素子部を経由して高電位側から低電位側に電流が流れているスイッチング素子をオフすることで通電経路が切り替わり、第1バッテリ41の電力を第2バッテリ42に移動可能である。例えば、図5(a)のように、下アーム素子34〜36がオン、U相電流Iuが正、V相電流IvおよびW相電流Iwが負のとき、U相では素子部314、V相及びW相では還流ダイオード325、326に電流が流れる。この状態から、U相の下アーム素子34をオフにすると、図5(b)、(c)に示すように、U相電流Iuは、還流ダイオード321に通電され、第2バッテリ42の正極に流れ込む。これにより、第2バッテリ42が充電される。上アーム素子31〜33をオンすることで第2インバータ30が中性点化されている場合についても同様、素子部を経由して電流が流れている相のスイッチング素子をオフにすると、当該相における通電経路が切り替わることで、第2バッテリ42が充電される。
ここで、充電期間を同相スイッチング状態とし、1相または2相のスイッチング素子のオンオフを切り替える場合、スイッチング素子31〜36を全てオフにする場合と比較し、スイッチング状態を切り替える素子数が少ないので、スイッチング損失を低減可能である。また、充電期間を全オフ状態とし、スイッチング素子31〜36を全てオフする場合、制御が容易である。
チョッパ動作における充電期間にコイル11〜13に流れる電流である零相電流は、トルクには影響しない。図6に示すように、相電流Iu、Iv、Iwは、零相電流分がオフセットされた波形となる。このオフセット分の電流に応じた電力が、第1バッテリ41から第2バッテリ42に移動する。
第1バッテリ41から第2バッテリ42へ移動される電力量は、非充電期間と充電期間との割合により調整可能である。
本実施形態の駆動制御処理を図7のフローチャートに基づいて説明する。この処理は、イグニッションスイッチ等である始動スイッチがオンされているときに、制御部65にて所定の周期で実行される。以下、ステップS101の「ステップ」を省略し、単に記号「S」と記す。他のステップも同様である。
最初のS101では、制御部65は、MG電力Pmgが0以上か否かを判断する。MG電力Pmgが0以上であると判断された場合(S101:YES)、S103へ移行する。MG電力PMGが0未満であると判断された場合(S101:NO)、S102へ移行する。
S102では、制御部65は、スイッチング素子21〜26を全てオフにして第1インバータ20を停止する。また、制御部65は、MG電力Pmgに応じて第2インバータ30を回生駆動し、第2バッテリ42を充電する。なお、バッテリ41、42のSOCに応じ、第2バッテリ42に替えて第1バッテリ41を充電してもよいし、バッテリ41、42を充電してもよい。
MG電力Pmgが0以上であると判断された場合(S101:YES)に移行するS103では、制御部65は、MG電力Pmgが固定上限値Pmg_h以下か否かを判断する。MG電力Pmgが固定上限値Pmg_h以下であると判断された場合(S103:YES)、S105へ移行する。MG電力Pmgが固定上限値Pmg_hより大きいと判断された場合(S103:NO)、S104へ移行する。
S104では、制御部65は、インバータ20、30を、MG電力Pmgに応じて制御する。
なお、電力固定領域Rfixより高出力領域がなければ、S103およびS104の処理は省略可能である。
MG電力Pmgが0以上、固定上限値Pmg_h以下であると判断された場合(S101:YES、かつ、S103:YES)、すなわちMG電力Pmgが電力固定領域Rfixである場合に移行するS105では、定出力値Pfixを設定し、S106へ移行する。定出力値Pfixは、所定値としてもよいし、バッテリ41、42のSOC、環境条件、および、運転履歴情報の少なくとも1つに応じて可変としてもよい。環境条件には、回転電機駆動システム1が搭載される車両の外部環境である温度、湿度、および、気圧の少なくとも1つが含まれる。また、低温時等、固定出力インバータからの一定出力制御を行わない場合等、環境条件等に応じ、S104に移行するようにしてもよい。
S106では、制御部65は、MG電力Pmgが定出力値Pfixより大きいか否かを判断する。MG電力Pmgが定出力値Pfix以下であると判断された場合(S106:NO)、S108へ移行する。MG電力Pmgが定出力値Pfixより大きいと判断された場合(S106:YES)、S107へ移行する。
S107では、制御部65は、第1バッテリ41の出力が定出力値Pfixとなるように、一定の変調率の第1基本波F1に基づき、第1インバータ20を制御する。また、制御部65は、MG電力Pmgと定出力値Pfixとの差分が出力されるように、第1基本波F1と逆位相の第2基本波F2に基づき、第2インバータ30を制御する(図3参照)。第2基本波F2の変調率は、MG電力Pmgが定出力値Pfixに近いほど小さい値となるように設定される。すなわち、基本波F1、F2の変調率は、MG電力Pmgと定出力値Pfixとの差が小さいほど、大きい。S109にて、基本波F1、F2を同位相とする場合も同様である。
MG電力Pmgが定出力値Pfix以下であると判断された場合(S106:NO)に移行するS108では、制御部65は、第1バッテリ電圧Vb1が第2バッテリ電圧Vb2より大きいか否かを判断する。第1バッテリ電圧Vb1が第2バッテリ電圧Vb2以下であると判断された場合(S108:NO)、S110へ移行する。第1バッテリ電圧Vb1が第2バッテリ電圧Vb2より大きいと判断された場合(S108:YES)、S109へ移行する。
S109では、制御部65は、第1バッテリ41の出力が定出力値Pfixとなるように、一定の変調率にて、第1インバータ20を制御する。また、制御部65は、定出力値PfixからMG電力Pmgを除いた余剰分の電力が第2バッテリ42に充電されるように、第1基本波F1と同位相の第2基本波F2に基づき、第2インバータ30を制御する(図4参照)。
第1バッテリ電圧Vb1が第2バッテリ電圧Vb2以下であると判断された場合(S108:NO)に移行するS110では、制御部65は、第1バッテリ41の出力が定出力値Pfixとなるように、一定の変調率にて、第1インバータ20を制御する。また、制御部65は、定出力値PfixからMG電力Pmgを差し引いた余剰分の電力を第2バッテリ42に充電すべく、非充電期間と充電期間とを切り替えるチョッパ動作となるように、第2インバータ30を制御する(図5参照)。
本実施形態では、モータジェネレータ10の両側にインバータ20、30が接続される構成において、MG電力が所定の範囲内において、固定出力インバータである第1インバータ20側に設けられる第1バッテリ41の出力を一定とする。また、可変出力インバータである第2インバータ30を、モータジェネレータ10の要求電力、および、第1インバータ20側からの出力に基づき、第2インバータ30を制御する。第1バッテリ41の出力を一定とすることで、電池の負荷サイクルが低減され、電池寿命を延ばすことができる。
以上説明したように、本実施形態の電力変換装置15は、コイル11〜13を有するモータジェネレータ10の電力を変換するものであって、第1インバータ20と、第2インバータ30と、制御部65と、を備える。
第1インバータ20は、第1スイッチング素子21〜26を有し、コイル11、12、13の一端111、121、131、および、第1バッテリ41に接続される。
第2インバータ30は、第2スイッチング素子31〜36を有し、コイル11、12、13の他端112、122、132、および、第2バッテリ42に接続される。
制御部65は、第1スイッチング素子21〜26および第2スイッチング素子31〜36のオンオフ作動を制御する。
第1インバータ20または第2インバータ30の一方を固定出力インバータ、当該固定出力インバータに接続される電圧源を固定出力電圧源とする。また、第1インバータ20または第2インバータ30の他方を可変出力インバータ、当該可変出力インバータに接続される電圧源を可変出力電圧源とする。
引き続き、第1インバータ20が固定出力インバータ、第1バッテリ41が固定出力電圧源、第2インバータ30が可変出力インバータ、第2バッテリ42が可変出力電圧源として説明する。
制御部65は、第1バッテリ41からの出力が定出力値Pfixとなるように、第1インバータ20を制御する。
制御部65は、モータジェネレータ10の要求電力であるMG電力Pmgが定出力値Pfixより大きい場合、第1バッテリ41および第2バッテリ42からモータジェネレータ10に電力が供給され、MG電力Pmgが定出力値Pfix以下の場合、第1バッテリ41から出力される余剰分の電力が第2バッテリ42に供給されるように、第2インバータ30を制御する。
本実施形態では、固定出力電圧源からの出力が一定となるようにしているので、固定出力電圧源を高効率に利用可能である。固定出力インバータが第1インバータ20であれば、第1バッテリ41の出力が一定となるので、バッテリの負荷サイクルが低減され、第1バッテリ41を長寿命化することができる。固定出力インバータを第2インバータ30とする場合も同様である。
制御部65は、MG電力Pmgが定出力値Pfixより大きい場合、第2スイッチング素子31〜36を、第1スイッチング素子21〜26の制御に用いられる変調波とは逆位相の変調波に基づいて制御する。
これにより、第1バッテリ41と第2バッテリ42とを直列に接続しているとみなせる状態となり、固定出力インバータ側からの定出力値Pfixに加え、不足分を可変出力インバータ側から出力させることができ、所望の電力を得ることができる。
スイッチング素子21〜26、31〜36は、それぞれ、高電位側から低電位側への通電の許容および遮断を切り替え可能である素子部211〜216、311〜316、および、低電位側から高電位側への通電を許容するダイオード221〜226、321〜326を有する。
制御部65は、MG電力Pmgが定出力値Pfixより小さく、第1バッテリ電圧Vb1が第2バッテリ電圧Vb2より高い場合、第1スイッチング素子21〜26および第2スイッチング素子31〜36を同位相の変調波に基づいて制御する。
これにより、MG電力Pmgに対する第1インバータ20からの出力の余剰分を、第2バッテリ42に適切に移動させることができる。
制御部65は、MG電力Pmgが定出力値Pfixより小さく、第1バッテリ電圧Vb1が第2バッテリ電圧Vb2以下の場合、第2バッテリ42への電力移動が行われない非充電期間と、第2バッテリ42への電力移動が行われる充電期間とを周期的に切り替える。
非充電期間において、第2インバータ30にて高電位側に接続される上アーム素子31〜33、または、低電位側に接続される下アーム素子34〜36の一方を全相オン、他方を全相オフにする中性点状態とする。
充電期間において、第2インバータ30の全てのスイッチング素子31〜36をオフにする全オフ状態、または、第1インバータ20と第2インバータ30とを同位相の変調波に基づいて制御する同相スイッチング状態とする。
第2インバータ30を中性点状態とする非充電期間と、全オフ状態または同相スイッチング状態とする充電期間とを切り替えることで、コイル11〜13をインダクタとみなしたチョッパ動作とすることができる。これにより、第1バッテリ電圧Vb1が第2バッテリ電圧Vb2以下の場合であっても、MG電力Pmgに対する第1バッテリ41からの出力の余剰分を、第2バッテリ42に適切に移動させることができる。
したがって、バッテリ電圧Vb1、Vb2によらず、余剰分の電力を、第2バッテリ42に適切に移動させることができる。
可変出力インバータである第2インバータ30の制御に用いられる変調波である第2基本波F2の変調率は、MG電力Pmgと定出力値Pfixとの差が大きいほど大きい。
これにより、所望のMG電力Pmg、および、電力移動を実現することができる。
定出力値Pfixは、バッテリ41、42の少なくとも一方のSOC、環境条件、および、モータジェネレータ10を主機モータとして用いている車両の運転履歴情報の少なくとも1つに応じて可変である。
これにより、定出力値Pfixを適切に設定することができる
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図8に示す。
図8に示すように、本実施形態では、第1バッテリ41からの定出力値を2段階としている。具体的には、モータジェネレータ10が力行状態であって、MG電力Pgmが第1電力固定領域Rfix1のとき、制御部65は、第1バッテリ41からの出力が第1定出力値Pfix1となるように、第1インバータ20を制御する。また、MG電力Pmgが第2電力固定領域Rfix2のとき、制御部65は、第1バッテリ41からの出力が第2定出力値Pfix2となるように、第1インバータ20を制御する。
また、制御部65は、MG電力Pmgおよび定出力値Pfix1、Pfix2に基づき、第2インバータ30を制御する。制御の詳細は、第1実施形態と同様である。
定出力値Pfix1、Pfix2等は、適宜設定可能である。本実施形態では、モータジェネレータ10が力行状態のとき、第1バッテリ41からの出力を2段階の定出力値にて固定しているが、3段階以上としてもよい。
このように構成しても、上記実施形態と同様の効果を奏する。また、固定出力インバータからの出力を段階的に切り替えることで、片側充電領域Rcを小さくすることができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態を図9に基づいて説明する。
図9に示すように、本実施形態の第1インバータ20には、第3インバータ90および発電機85を経由して、エンジン80が接続されている。エンジン80は、図示しないエンジン制御部により制御される。
発電機85は、コイル86〜88を有している。また、第3インバータ90は、スイッチング素子91〜96を有する三相インバータである。エンジン80、発電機85および第3インバータ90には、公知のものを用いればよい。
本実施形態では、上記実施形態の第1バッテリ41に替えて、エンジン80が接続されている。この場合、第1インバータ20を固定出力インバータとし、エンジン80を高効率領域にて一定駆動することで、第1インバータ20側からの出力を一定にする。また、第2インバータ30を可変出力インバータとし、第2インバータ30側からの出力を可変とすることで、所望のMG電力Pmgを実現する。
本実施形態では、エンジン80および発電機85が第1電圧源である。この場合、第1インバータ20を固定出力インバータとし、第2インバータ30を可変出力インバータとする。
エンジン80側のインバータを固定出力インバータとすることで、エンジン80を高効率領域にて一定駆動することができるので、全体としての効率を高めることができる。
(他の実施形態)
(1)電圧源
上記実施形態では、電圧源として、リチウムイオン電池等を例示した。他の実施形態では、電圧源は、リチウムイオン電池以外の鉛蓄電池、燃料電池、または、電気二重層キャパシタ等であってもよい。第1実施形態では、第1バッテリを高容量型、第2バッテリを高出力型のものとした。他の実施形態では、第1バッテリおよび第2バッテリとして、どのようなものを用いてもよく、例えば同等のものとしてもよい。
(2)回転電機
上記実施形態では、回転電機はモータジェネレータである。他の実施形態では、回転電機は、発電機の機能を持たない電動機であってもよいし、電動機の機能を持たない発電機であってもよい。また、上記実施形態の回転電機は3相である。他の実施形態では、回転電機は、4相以上としてもよい。
また、上記実施形態では、回転電機が電動車両の主機モータである。他の実施形態では、回転電機は、主機モータに限らず、例えばスタータ機能とオルタネータ機能とを併せ持つ、所謂ISG(Integrated Starter Generator)や、補機モータであってもよい。また、電力変換装置を車両以外の装置に適用してもよい。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
10・・・モータジェネレータ(回転電機)
15・・・電力変換装置
20・・・第1インバータ 21〜26・・・第1スイッチング素子
30・・・第2インバータ 31〜36・・・第2スイッチング素子
41・・・第1バッテリ(第1電圧源)
42・・・第2バッテリ(第2電圧源)
65・・・制御部
80・・・エンジン(第1電圧源)
85・・・発電機(第1電圧源)

Claims (6)

  1. 巻線(11、12、13)を有する回転電機(10)の電力を変換する電力変換装置であって、
    第1スイッチング素子(21〜26)を有し、前記巻線の一端(111、121、131)および第1電圧源(41、80、85)に接続される第1インバータ(20)と、
    第2スイッチング素子(31〜36)を有し、前記巻線の他端(112、122、132)および第2電圧源(42)に接続される第2インバータ(30)と、
    前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子のオンオフ作動を制御する制御部(65)と、
    を備え、
    前記第1インバータまたは前記第2インバータの一方を固定出力インバータ、当該固定出力インバータに接続される電圧源を固定出力電圧源とし、
    前記第1インバータまたは前記第2インバータの他方を可変出力インバータ、当該可変出力インバータに接続される電圧源を可変出力電圧源とし、
    前記制御部は、
    前記固定出力電圧源からの出力が定出力値となるように、前記固定出力インバータを制御し、
    前記回転電機の要求電力が前記定出力値より大きい場合、前記固定出力電圧源および前記可変出力電圧源から前記回転電機に電力が供給され、前記要求電力が前記定出力値以下の場合、前記固定出力電圧源から出力される余剰分の電力が前記可変出力電圧源に供給されるように前記可変出力インバータを制御する電力変換装置。
  2. 前記制御部は、前記要求電力が前記定出力値より大きい場合、前記可変出力インバータのスイッチング素子を、前記固定出力インバータのスイッチング素子の制御に用いられる変調波とは逆位相の変調波に基づいて制御する請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子は、それぞれ、高電位側から低電位側への通電の許容および遮断を切り替え可能である素子部(211〜216、311〜316)、および、低電位側から高電位側への通電を許容するダイオード(221〜226、321〜326)を有し、
    前記制御部は、
    前記要求電力が前記定出力値より小さく、前記固定出力電圧源の電圧が前記可変出力電圧源の電圧より高い場合、前記固定出力インバータおよび前記可変出力インバータのスイッチング素子を同位相の変調波に基づいて制御し、
    前記要求電力が前記定出力値より小さく、前記固定出力電圧源の電圧が前記可変出力電圧源の電圧以下の場合、前記可変出力電圧源への電力移動が行われない非充電期間と、前記可変出力電圧源への電力移動が行われる充電期間とが周期的に切り替え、
    前記非充電期間において、前記可変出力インバータにて高電位側に接続される上アーム素子または低電位側に接続される下アーム素子の一方を全相オン、他方を全相オフにする中性点状態とし、
    前記充電期間において、前記可変出力インバータの全てのスイッチング素子をオフにする全オフ状態、または、前記固定出力インバータと前記可変出力インバータとを同位相の変調波に基づいて制御する同相スイッチング状態とする請求項1または2に記載の電力変換装置。
  4. 前記可変出力インバータの制御に用いられる変調波の変調率は、前記要求電力と前記定出力値との差が大きいほど大きい請求項1〜3のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  5. 前記定出力値は、前記第1電圧源および前記第2電圧源の少なくとも一方の充電状態、環境条件、ならびに、前記回転電機を主機モータとして用いている車両の運転履歴情報の少なくとも1つに応じて可変である請求項1〜4のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  6. 前記第1電圧源がエンジン(80)および発電機(85)である場合、
    前記第1インバータを、前記固定出力インバータとし、
    前記第2インバータを、前記可変出力インバータとする請求項1〜5のいずれか一項に記載の電力変換装置。
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