JP2016049098A - 収穫機 - Google Patents

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Abstract

【課題】操作レバーの支持構造を有効利用して、操作レバーの作動範囲の規制を精度良く行えるようにする。【解決手段】予め設定された作動可能範囲内では、出力操作体71が操作レバー13の揺動作動に追従して一体的に移動し、かつ、操向駆動部又は昇降駆動部が作動可能範囲の作動限界に達した後に、その作動可能範囲から外れる側へ操向駆動部又は昇降駆動部を移行させる方向で操作レバー13による操作が行われた際には、その操作レバー13に対して出力操作体71が一体的に追従せずに操作レバー13の単独での揺動作動を許容する状態となるように構成されている。【選択図】図13

Description

本発明は、前後方向及び左右方向に揺動操作可能な操作レバーを備えて、走行機体の操向、及び刈取部の昇降操作を行えるようにした収穫機に関する。
上記のように前後方向及び左右方向に揺動操作可能な操作レバーを備えた収穫機としては、例えば、下記[1]及び[2]に記載の構造のものがある。
[1]前後方向及び左右方向に揺動操作可能な操作レバーを備えるとともに、その操作レバーの左右方向操作量を検出するポテンショメータ、及び前後方向操作量を検出するポテンショメータ、をそれぞれ備えている。そして、各ポテンショメータでの検出結果に基づいて、走行機体の進行方向を左右方向に操向操作可能な操向駆動部を作動させる、あるいは刈取部を駆動昇降操作可能な昇降駆動部を作動させるように構成されている(例えば特許文献1参照)。
[2]前後方向及び左右方向に揺動操作可能な操作レバーを備えるとともに、その操作レバーの左右方向操作を操向バルブに伝える機械的な連係機構、及び前後方向操作を昇降制御バルブに伝える機械的な連係機構をそれぞれ備えている。そして、操作レバーの左右方向操作で機体の操向操作が行われ、操作レバーの前後方向操作で刈取部の昇降操作が行われるように構成されている(例えば特許文献2参照)。
特開2003−95116号公報(段落「0022」、「0025」、「0037」、及び図面の「図4」、「図5」参照) 特開平09−205852号公報(段落「0020」、「0021」、「0023」、及び図面の「図5」、「図8」」、「図10」参照)
特許文献1に示された構造のものでは、操作レバーの前後方向及び左右方向での操作量を、各ポテンショメータで検出するように構成しているので、その操作量をポテンショメータでの検出値に基づいて検出することができる。
しかしながら、この構造のものでは、操作レバーの揺動操作範囲とポテンショメータの検出作動範囲とが正確に対応していなければ精度の良い検出結果を得られるとは限らないので、その組み付けを精度良く行えるようにするための中立位置規制構造など、特別な構造を要してコスト増を招きやすくなるとい点で改善の余地がある。
また、特許文献2に記載された構造のものでは、ポテンショメータを用いて操作レバーの操作量を検出するのではなく、操作レバーの揺動操作に連動するリンクやロッドなどの機械的連係機構を介して操向駆動部や昇降駆動部を作動させるようにしているので、比較的簡素な構造で精度良く連係作動させ易い点で有用なものである。
しかしながらこの構造では、操作レバーの揺動作動範囲の制限が、操縦塔のパネル面に備えたガイド溝など、操作レバーの機械的連係機構とは別に設けられている部材との当接によって行われることになる。このため、機械的連係機構を介して操向駆動部や昇降駆動部と連係した操作レバーの揺動操作範囲が、パネル面に備えたガイド溝による操作範囲と合致して精度良く行われるように調整する必要があり、その位置合わせのための作業が繁雑となる傾向があって、この点で改善の余地がある。
本発明は、操作レバーの揺動操作に基づく操向駆動部や昇降駆動部の作動が精度良く行われるようにするにあたり、その操作レバーの支持構造を有効利用して、操作レバーの作動範囲の規制を比較的精度良く行えるようにしようとしたものである。
本発明における収穫機の技術手段は、次の点に構成上の特徴、及び作用効果がある。
〔解決手段1〕
上記課題を解決するために講じた本発明の技術手段は、前後方向及び左右方向に揺動操作可能な操作レバーと、走行機体の進行方向を左右方向に操向操作可能な操向駆動部と、前記走行機体に対して刈取部を駆動昇降操作可能な昇降駆動部と、前記操作レバーの揺動操作を前記操向駆動部及び前記昇降駆動部に伝える操作連係機構とを備え、前記操作連係機構は、前記操作レバーと前記操向駆動部とを連係する操向ユニットと、前記操作レバーと前記昇降駆動部とを連係する昇降ユニットとを備え、前記操向ユニット及び前記昇降ユニットには、それぞれ前記操作レバーの揺動作動を前記操向駆動部又は前記昇降駆動部に伝える出力操作体が備えられ、前記操向ユニット又は前記昇降ユニットあるいはその両方において、前記操向駆動部又は前記昇降駆動部が予め設定された作動可能範囲内で作動する際には、前記出力操作体が前記操作レバーの揺動作動に追従して一体的に移動し、かつ、前記操向駆動部又は前記昇降駆動部が前記作動可能範囲の作動限界に達した後に、その作動可能範囲から外れる側へ前記操向駆動部又は前記昇降駆動部を移行させる方向で前記操作レバーによる操作が行われた際には、その操作レバーに対して前記出力操作体が一体的に追従せずに前記操作レバーの単独での揺動作動を許容する状態となるように構成されていることである。
〔解決手段1にかかる発明の作用及び効果〕
上記解決手段1にかかる発明によると、操向駆動部又は昇降駆動部が作動可能範囲の作動限界に達した後には、その操向駆動部又は昇降駆動部の操作位置はその位置に維持したままで、操作レバーのみの単独作動が行われるようにして、操作レバー側での作動可能範囲の全体を、操向駆動部又は昇降駆動部の作動可能範囲の全体と精度良く合致させる必要がない。
したがって、操向駆動部又は昇降駆動部が作動可能範囲の作動限界に達するまでの間で、操作レバーの操作量に対応させて操向駆動部又は昇降駆動部の作動を制御することができる。
これによって、操作レバー側と、操向駆動部又は昇降駆動部側とで、その作動可能範囲の全体を精度良く合致させるような高精度での製作加工や組み付けを必要とせず、構造簡単に構成し得る利点がある。
〔解決手段2〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記操向ユニット又は前記昇降ユニットあるいはその両方において、前記操作レバーと、前記出力操作体との間に融通連係機構が備えられ、その融通連係機構によって、前記出力操作体が前記操作レバーの揺動作動に追従して一体的に移動する状態と、前記操作レバーに対して前記出力操作体が一体的に追従せずに前記操作レバーの単独での揺動作動を許容する状態とが現出されるように構成されていることである。
〔解決手段2にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段2にかかる発明によると、操作レバーと出力操作体との間に備えた融通連係機構によって、出力操作体が操作レバーの揺動作動に追従して一体的に移動する状態と、操作レバーの単独での揺動作動を許容する状態とが現出されるようにしてある。
したがって、融通連係機構を操作レバーと出力操作体との間の操作系に組み込んだ状態でアッセンブリー化して取り扱い易くなる利点がある。
〔解決手段3〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記融通連係機構は、前記操作レバーの揺動作動を前記出力操作体に伝える弾性体が備えられたものであるということである。
〔解決手段3にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段3にかかる発明によると、融通連係機構として弾性体を用いて構造簡単に構成し得る利点がある。
〔解決手段4〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記弾性体は、前記操向ユニットが前記操向駆動部を作動限界に操作したとき、又は前記昇降ユニットが前記昇降駆動部を作動限界に操作したとき、前記操向駆動部又は前記昇降駆動部を作動限界に操作した方向と同方向での、前記操作レバーの単独での揺動作動を許容するように弾性変形可能に構成されていることである。
〔解決手段4にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段4にかかる発明によると、融通連係機構の弾性体は、操向ユニットが操向駆動部を作動限界に操作したとき、又は昇降ユニットが昇降駆動部を作動限界に操作したときに、操作レバーの単独での揺動作動を許容するように作用するので、それぞれの作動限界外での操作であることを認知させるに適した弾性係数を選択するなどして、便利に用いることができる利点がある。
〔解決手段5〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記操向ユニット又は前記昇降ユニットあるいはその両方において、前記出力操作体が、前記操作レバーの揺動軸心と同軸心まわりで揺動自在に設けられ、前記操作レバーに対して一体的に揺動するように設けられた操作ブラケットと、その操作ブラケットと同軸心まわりで揺動する前記出力操作体とが、前記弾性体を介して連結されていることである。
〔解決手段5にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段5にかかる発明によると、融通連係機構としては、互いに近い位置で動作範囲も同軸心まわりで重複する位置関係にあるところの、操作レバーと出力操作体とにわたって設ければ良いので、比較的コンパクトな構造のものを採用し易いという利点がある。
〔解決手段6〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記操作レバーを揺動可能に支持する軸支部材を備え、この軸支部材に前記操作レバーの揺動軸心と同軸心まわりで相対揺動自在に前記出力操作体が支持され、前記操作ブラケットは前記軸支部材に対して一体揺動するように設けてあり、前記弾性体は前記操作ブラケットに備えた係止体と前記出力操作体とにわたって設けられていることである。
〔解決手段6にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段6にかかる発明によると、操作レバーの揺動操作で操作ブラケットを直接的に操作して、弾性体を介して出力操作体を操作することができので、操作レバーの操作を出力操作体に伝える構造を、中間に融通連係機構を介在させながらも簡素化し易いという利点がある
〔解決手段7〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記操向ユニット又は前記昇降ユニットあるいはその両方において、前記出力操作体は、前記操作レバーを支持する枢支軸に対して外嵌する筒軸部と、その筒軸部に一体に装着された板状の揺動板部分とを備え、前記揺動板部分にスプリング係止部が備えられ、前記筒軸部の外周側に、前記弾性体としてのコイルスプリングが巻回され、このコイルスプリングの両端側の各端部が、前記係止体、及び前記スプリング係止部の揺動移動方向の両側に振り分けられた状態で位置していることである。
〔解決手段7にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段7にかかる発明によると、枢支軸に対して外嵌する筒軸部の他、コイルスプリングに加え、揺動板部分に形成されたスプリング係止部、及び係止体を用いて、操作レバーから融通連係機構を含む操作連係機構を経て操作力を出力するための構造を、構造簡単に構成し易いという利点がある。
〔解決手段8〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記揺動板部分における前記スプリング係止部が設けられた側とは反対側に、前記操向駆動部又は前記昇降駆動部へ操作力を伝える操作ワイヤが連結されていることである。
〔解決手段8にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段8にかかる発明によると、出力操作体の揺動板部分のうち、スプリング係止部が設けられた側とは反対側の空間を利用して操作ワイヤを配設することができ、各部品同士の錯綜を避けて、組み付け分解作業を行い易いという利点がある。
〔解決手段9〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、機体固定部にレバー支持枠が取り付けられ、このレバー支持枠に対して前記軸支部材が、前記操作レバーの前後方向及び左右方向のうちの一方向の揺動軸心、又は前記操作レバーの前後方向及び左右方向のうちの他方向の揺動軸心のうち、いずれか一方の揺動軸心まわりで揺動可能に支持され、前記いずれか一方の揺動軸心まわりでの前記操作レバーの揺動許容範囲を所定角度範囲内に制限する第1規制部が前記レバー支持枠に備えられていることである。
〔解決手段9にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段9にかかる発明によると、操作レバーの揺動範囲を所定範囲内に制限する規制部が、操作レバーの前後方向及び左右方向のうちの一方向の揺動軸心、又は他方向の揺動軸心を備える軸支部材を支持するためのレバー支持枠自体に形成されている。
したがって、操作レバーの揺動作動量と操作連係機構による操作量とを精度良く対応させ易く、規制部をレバー支持枠とは別の箇所に設けた場合のような、位置合わせ作業に多大な手数を要する不具合を避け得る。また、操作連係機構自身であるところの、レバー支持枠や第2回動部等を有効利用して構造簡単に構成し易いという利点もある。
〔解決手段10〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記第1規制部は、前記操作レバー又はその操作レバーと一体に揺動作動する部材に当接して、前記操作レバーの揺動作動範囲を規制する当たり部によって構成されていることである。
〔解決手段10にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段10にかかる発明によると、操作レバー又はその操作レバーと一体に揺動作動する部材と、操作レバーの揺動作動範囲を規制する当たり部とによって操作レバーの揺動操作範囲を制限することができるので、操作レバーの揺動操作範囲を制限するための手段をより一層構造簡単に構成し得る利点がある。
〔解決手段11〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記軸支部材は、前記操作レバーの前後方向及び左右方向のうちの一方向の揺動軸心を有した第1回動部と、前記操作レバーの前後方向及び左右方向のうちの他方向の揺動軸心を有した第2回動部とを備え、前記レバー支持枠に前記第1回動部又は前記第2回動部を介して前記軸支部材が枢支され、前記レバー支持枠に枢支されていない側における前記第2回動部又は前記第1回動部の前記揺動軸心まわりでの、前記操作レバーの揺動許容範囲を所定角度範囲内に制限する第2規制部が前記軸支部材に備えられていることである。
〔解決手段11にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段11にかかる発明によると、第2規制部が軸支部材自体に備えられているので、操作レバーの、レバー支持枠に枢支されていない側における第2回動部又は第1回動部の揺動軸心まわりでの揺動範囲の規制構造を、軸支部材自体を利用して構造簡単に構成し得る利点がある。
〔解決手段12〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記第2規制部は、前記レバー支持枠に枢支されていない側における前記第2回動部又は前記第1回動部の前記揺動軸心から前記操作レバーの杆身方向で離れた位置に備えた係止操作体の揺動作動範囲を、所定範囲内に制限する凹溝部分によって構成され、この凹溝部分は、前記操作レバーの揺動に伴う前記係止操作体の移動方向の両端部で前記係止操作体に当接する当たり部を備えたものであるということである。
〔解決手段12にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段12にかかる発明によると、第2規制部が、第1回動部の揺動軸心から操作レバーの杆身方向で離れた位置に備えた係止操作体と、その係止操作体の揺動作動範囲を所定範囲内に制限する凹溝部分に設けた当たり部とによって構造簡単に構成されるという利点がある。
普通型コンバイン全体の右側面図である。 普通型コンバイン全体の平面図である。 操作レバーと操作連係機構とを示す側面図である。 図3におけるIV-IV線方向視での矢視図である。 図4におけるV-V線方向視での矢視図である。 図5におけるVI-VI線での断面図である。 図5におけるVII-VII線での断面図である。 操作レバーと操作連係機構とを示す後面図である。 図5におけるIX-IX線での断面図である。 図5におけるX-X線での断面図である。 図5におけるXI-XI線での断面図である。 操作レバーと操作連係機構とを示す分解斜視図である。 操作連係機構の作動形態を示す説明図である。 駐車ブレーキとシフト操作具との連係構造を示す動作説明図である。 駐車ブレーキとシフト操作具との連係構造を示す動作説明図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔全体構成〕
図1及び図2に収穫機の一例としての普通型コンバインが示されている。
この普通型コンバインは、左右一対のクローラ走行装置1を備えて走行機体Aを構成している。この走行機体Aに対して、その前部位置に運転部Bと、刈取前処理装置C(刈取部に相当する)とが備えられている。そして走行機体Aの後部位置には、刈取前処理装置Cで刈り取られた穀稈が送り込まれる全稈投入型の脱穀装置Dと、脱穀装置Dから供給される穀粒を貯留するグレンタンクE(穀粒貯留部に相当する)と、グレンタンクEに貯留された穀粒を機外に排出するためのアンローダFとが備えられている。また、走行機体Aの後端部でグレンタンクEと脱穀装置Dとの間に相当する箇所の車体フレーム10上に燃料タンク23が備えられている。
運転部Bの運転座席2の下方位置には、車体フレーム10上に搭載されたエンジン3が配置され、走行機体Aの前部の中央位置にはエンジン3からの駆動力を左右のクローラ走行装置1に伝えるミッションケース4が、車体フレーム10の上下にわたって備えられている。このミッションケース4にはエンジン3からの駆動力を無段階に変速する無段変速装置(図示せず)が備えられると共に、左右のクローラ走行装置1に伝える駆動力の断続を行う操向クラッチ(図示せず)が内蔵されている。
刈取前処理装置Cは、植立穀稈の穂先側を掻き込みリール5の回転作動により掻き起こし、その穀稈の株元をカッター6で切断するように構成されている。刈り取られた穀稈(刈取穀稈)は、横送りオーガ7によって横送りされてフィーダ8の入り口近くに寄せ集められる。その全稈がフィーダ8により後方送りされて脱穀装置Dに送り込まれるように構成されている。
また、刈取前処理装置Cは、フィーダ8の後端部側の横軸心(図外)周りで上下揺動自在に構成されている。フィーダ8の上下揺動は、車体フレーム10とフィーダ8の下部とにわたって設けられた油圧シリンダ等のアクチュエータ18によって行われる。このアクチュエータ18の作動による揺動量の設定により穀稈の刈高さの調節が可能に構成されている。
フィーダ8の前端側の上方位置に配備された掻き込みリール5は、後端部側の揺動支点(図示せず)回りで上下揺動することにより、フィーダ8に対する高さ位置を変更可能に構成されている。このように掻き込みリール5のフィーダ8に対する相対高さを変更することで、刈り高さを変えずに植立穀稈などの刈取対象作物に対する掻き込み高さを変更することができる。この掻き込みリール5の高さ位置の変更は、図示はしないが、フィーダ8との間に介装した油圧シリンダ等で構成されるリール昇降装置の伸縮作動によって行われる。
脱穀装置Dは、扱室に供給された刈取穀稈の扱き処理を行うように走行機体Aの前後方向に沿う姿勢の軸心周りに駆動回転する軸流型の扱胴(図示せず)、及び扱き処理によって得られた処理物から穀粒を選別する選別処理装置(図示せず)を備えている。
この選別処理装置においては、選別された穀粒のうち、一番物は揚穀装置9によってグレンタンクEに供給し、二番物は二番還元装置19によって扱胴が旋回する扱室(図示せず)に戻され、穀粒以外の藁屑等は、選別処理装置の後部から走行機体Aの後方に落下放出される。
グレンタンクEは、揚穀装置9から供給される穀粒を貯留するためのタンク本体20を備えている。このタンク本体20は、走行機体Aの後部位置の縦向き姿勢の上下軸心Y周りでの旋回により走行機体Aに収納される作業姿勢(図2において実線で示す姿勢)と、走行機体Aから横方向に張り出す点検姿勢(図2において仮想線で示される姿勢)とに、姿勢切換自在に支持されている。
このグレンタンクEの旋回中心となる前記上下軸心Yは、タンク本体20の後面側に設けたアンローダFが備える縦搬送筒31の筒軸心と合致するように構成されている。
アンローダFは、上向きに立設された直管状の縦搬送筒31と、その縦搬送筒31の上端部で縦搬送筒31とともに前記上下軸心Y回りで左右揺動可能に、かつ、水平横軸心X回りで起伏揺動可能に装備された横搬送筒32とを備えて構成されている。縦搬送筒31及び横搬送筒32はそれぞれが内部に搬送スクリューを内装した周知のスクリュー式搬送装置によって構成されている。
そして、タンク本体20の後面側には、タンク本体20内の底スクリュー21の排出側端部を支持するように後方に突出する排出用筒部22が設けられ、この排出用筒部22の上部に前記アンローダFが設けられている。つまり、排出用筒部22の上部には、前記縦搬送筒31が立設されて上向きの縦搬送経路を構成し、その縦搬送筒31の上端部に連設された横搬送筒32が横向きの搬送経路を構成している。
縦搬送筒31は、排出用筒部22に対して、旋回駆動機構33を介して上下軸心Y回りで旋回可能に接続されている。旋回駆動機構33は、縦搬送筒31の下端部外周に備えた図示しないギヤ部や、そのギヤ部に噛合するピニオンギヤ、及びピニオンギヤを駆動する電動モータ等によって構成されている。
横搬送筒32は、縦搬送筒31の上部との間にわたって設けられた油圧シリンダ34の伸縮作動にともなって、前記水平横軸心X回りで起伏揺動可能に設けられている。
〔搭乗運転部〕
前記運転部Bには、前記エンジン3の上方側を覆う箱状のエンジンカバー11が備えられ、エンジンカバー11の上面に運転座席2が備えられている。このエンジンカバー11の外側部には吸気ケース11Aが形成され、吸気ケース11Aの外面側には冷却風の吸気するため防塵網が張設された吸気部11Bが形成されている。
運転座席2の前方側には操縦塔12が立設され、操縦塔12の上面側に、走行機体Aの操向制御を行う操作具と、刈取前処理装置Cの昇降制御を行う操作具とを兼ねる操作レバー13が、前後及び左右に揺動自在に設けられている。
図1及び図2に示すように、運転座席2の左側部には、操縦塔12の左横端部位置から後方側へ向けて延設されたサイドパネル14が設けられている。このサイドパネル14の前端部の上面14Aには、走行機体Aの走行速度を制御する変速操作具15として、主変速レバー15Aと副変速レバー15Bとが設けられている。
そして、サイドパネル14の上面14A側で、変速操作具15よりも後方側位置に、作業クラッチレバー16として、脱穀クラッチレバー16Aと刈取クラッチレバー16Bとが左右に並ぶ状態で設けてある。この脱穀クラッチレバー16Aと刈取クラッチレバー16Bとは、脱穀クラッチレバー16Aの前後揺動操作で脱穀装置Dにおける脱穀クラッチ(図示せず)を入り切り操作し、刈取クラッチレバー16Bの前後揺動操作で刈取前処理装置Cにおける刈取クラッチ(図示せず)の入り切り操作を行うように構成されている。
さらに、サイドパネル14上には、排出クラッチレバー(図示せず)も設けられている。排出クラッチレバーは、エンジン3からの駆動力をグレンタンクEの底スクリュー21に対して断続する排出クラッチG(図1参照)の入り切り操作を行って、アンローダFによる穀粒排出を可能にする状態と穀粒排出を停止する状態とに切換操作するための操作具である。
操縦塔12の上面側に設けられた操作レバー13は、図4に示すように、非操作状態で直立姿勢となる中立位置Nに維持される。この中立位置Nを基準にして左旋回位置L及び右旋回位置Rに操作可能であるように、左右方向で揺動操作可能に構成されている。
操作レバー13が左右方向で揺動操作されることにより、後述する操作連係機構Hを介して操向制御バルブV1(操向駆動部に相当する。図4参照)の操作アームを押し引き操作し、操向制御バルブV1の切換操作に伴ってミッションケース4に内蔵されている操向クラッチを入り切り制御して走行機体Aの操向(旋回)を実現する。また、この操作レバー13を前後方向に操作することで前述したアクチュエータ18を制御する昇降制御バルブV2(昇降駆動部に相当する。図4参照)を操作して刈取前処理装置Cの昇降作動を実現することができる。
〔操作連係機構について〕
図3乃至図12に、刈取前処理装置Cの昇降制御を行う操作具と、走行機体Aの操向制御を行う操作具とを兼ねる操作レバー13が示されている。この操作レバー13の前後及び左右方向の揺動操作は、次のように構成された操作連係機構Hを介して、昇降駆動部としての昇降制御バルブV2と、操向駆動部としての操向制御バルブV1とに伝達されている。
操縦塔12の上面側に立設されている操作レバー13は、その前後及び左右方向の揺動操作を、操縦塔12の内部に配設された操作連係機構Hを介して昇降駆動部や操向駆動部に伝えるように構成されている。
図3乃至図9に示すように、操作連係機構Hは、操縦塔12の内部に固定されたレバー支持枠50と、そのレバー支持枠50に支持された軸支部材60とを備えている。軸支部材60は、操作レバー13を左右方向で揺動可能に支持する一方向の揺動軸心x1を有した第1回動部60Aと、前記操作レバー13を他方向の揺動軸心y1まわりで前後方向に揺動可能に支持する第2回動部60Bとを備えている。
上記の両揺動軸心x1,y1のうち、走行機体Aの前後方向に沿う一方向の揺動軸心x1が、操作レバー13の左右方向での揺動作動の軸心となり、走行機体Aの左右方向に沿う他方向の揺動軸心y1が操作レバー13の前後方向での揺動作動の軸心となる。
〔レバー支持枠〕
図3乃至図6に示すように、操縦塔12の上面12aよりも下方側で、操縦塔12の前後の壁部同士にわたって左右一対の断面L字状の取付ブラケット12b,12bを溶接固定してある。そして、この取付ブラケット12b,12bに、レバー支持枠50の左右に備えた上壁部分50U,50Uがボルト連結され、レバー支持枠50が操縦塔12に固定されている。
レバー支持枠50は、前後方向での前方側に位置する前壁部分50Fと、その前壁部分50Fの左右両側箇所で上端側に連なるように位置する前記上壁部分50U,50Uとを備えたものである。つまり、レバー支持枠50は板金製の一体材料で構成されていて、前壁部分50Fの左右両側の上部で上壁部分50U,50Uとなる部分を後方へ折り曲げることにより、前壁部分50Fの上端側に上向きの面を有する上壁部分50U,50Uが連なって、側面視でほぼL字状に屈曲形成されたものである。
前壁部分50Fには、その前壁部分50Fを貫通して前後両側に突出する軸受ボス部51が一体に溶接固定されている。この軸受ボス部51は、軸支部材60が備える軸部61(操作レバー13を支持する枢支軸に相当する)を内嵌させた状態に支持することにより、前記一方向の揺動軸心x1を有した第1回動部60Aを構成するものである。
前壁部分50Fの上端部で、前記軸受ボス部51の上部箇所には、前壁部分50Fよりも前方側へ向けて、軸受ボス部51と同程度以上前方側へ突出する固定係止ピン52が溶接固定されている。この固定係止ピン52は、後述する操向中立戻しバネ75の端部を係止して、左右何れかに操向操作された操作レバー13を中立位置Nに復帰させるためのものである。
レバー支持枠50の上部には、図6乃至図8、及び図12に示すように、操作レバー13の前後方向及び左右方向のうちの一方向の揺動範囲として、左右方向での揺動範囲を所定範囲内に制限する第1規制部55が設けられている。
この第1規制部55は、操作レバー13の左右方向での揺動範囲の限界を所定角度範囲に設定するように、左右に備えた上壁部分50U,50U同士の中間に位置する状態に備えた中間突片50Cの端縁のうち、軸支部材60に対向する箇所の一端縁53(当たり部に相当する)と、前記左右の上壁部分50U,50Uの内外の端縁のうち、前記一端縁53に対向する箇所の端縁54(当たり部に相当する)によって構成されている。
この第1規制部55が存在することによって、図8に仮想線で示すように、操作レバー13の右方向への揺動にともなって軸支部材60が右方向に操作されると、その上端部近くに形成された当接部60aが中間突片50Cの一端縁53に当接して、それ以上の右旋回方向への操作が規制される。
操作レバー13が左方向へ揺動操作されて軸支部材60が左方向に傾けられると、その上端部近くが左側の上壁部分50Uのうち、軸支部材60が備える中核枠体63の左側面63Lに対向する箇所の端縁54が当接して、それ以上の左旋回方向への操作が規制される。
このようにして、第1回動部60Aに枢支された軸部61の揺動軸心x1まわりでの操作レバー13の揺動範囲の限界を、第1規制部55での機械的な当接によって規制するように構成されている。
〔軸支部材〕
レバー支持枠50に支持される軸支部材60は、操作レバー13の前後方向及び左右方向のうちの、一方向の揺動軸心x1を有した第1回動部60Aと、前記操作レバー13の前後方向及び左右方向のうちの他方向の揺動軸心y1を有した第2回動部60Bとを備えている。
第1回動部60Aと第2回動部60Bとを備える軸支部材60は、平面視で後方開放のチャンネル状に形成された中核枠体63と、その中核枠体63の前面63Fから前方側への向けて延出された軸部61と、中核枠体63の左側面63Lから左横方向へ向けて突出形成された筒軸部62とを備えている。
中核枠体63の右側面63Rには、操作レバー13の基端部に備えた操作軸13Aの回転角を検出するためのポテンショメータ80の取付部が設けられている。
第1回動部60Aと第2回動部60Bとは、それぞれが次のように構成されている。
まず第1回動部60Aでは、軸支部材60の中核枠体63の前面63Fを前後に貫通する状態で軸部61を溶接固定し、軸部61が中核枠体63から前方側へ向けて延出されている。この軸部61を、レバー支持枠50の前壁部分50Fを貫通して前後両側に突出する軸受ボス部51に挿嵌して、中核枠体63を介して操作レバー13を軸部61の一方向の揺動軸心x1まわりで揺動作動可能に支持することにより、操作レバー13を左右方向で揺動自在に支持する第1回動部60Aが構成されたものである。
そして第2回動部60Bでは、中核枠体63の左側面63Lには、左横方向へ向けて筒軸部62が一体に溶接固定されている。この筒軸部62に、操作レバー13の基端部に備えた操作軸13Aを内嵌させて、操作レバー13を筒軸部62の筒軸心である他方向の揺動軸心y1まわりで揺動作動可能に支持することにより、操作レバー13を前後方向で揺動自在に支持する第2回動部60Bが構成されている。
操作レバー13には、その基端部に備えた操作軸13Aの軸心である前記他方向の揺動軸心y1から、操作レバー13の杆身方向で所定距離だけ離れた箇所に、揺動軸心y1と平行な方向に向けて係止操作体13Bが突設されている。この係止操作体13Bは、操作レバー13の前記揺動軸心y1まわりでの前後何れかの方向への揺動操作にともなって、後述する昇降中立戻しバネ76に係止し、その昇降中立戻しバネ76による中立位置Nへの戻し作用が操作レバー13に伝えられるようにするためのものである。
そして、中核枠体63の左側面63Lの上端側には、係止操作体13Bと当接して、操作レバー13の前記揺動軸心y1まわりでの揺動許容範囲を所定角度範囲内に制限する第2規制部65が設けられている。
この第2規制部65は、図5乃至図7、及び図9に示されているように、中核枠体63の左側面63Lの上端縁が部分的に凹入した形状の凹溝部分によって形成されている。この第2規制部65における凹溝部分の両端部には、図9に仮想線で示すように、係止操作体13Bが刈取前処理装置Cを下降させるように前方側の揺動限界に操作されたときに当接する前方側の当たり部65aと、係止操作体13Bが刈取前処理装置Cを上昇させるように後方側の揺動限界に操作されたときに当接する後方側の当たり部65aとが形成されている。
中核枠体63の左側面63Lには、中立位置Nにある係止操作体13Bと筒軸部62との中間に位置する状態で、中立規制ピン64が左横向きに突出形成されている。この中立規制ピン64は、筒軸部62の外周面に巻回された昇降中立戻しバネ76の両端部のうちの一端側が係止される。他端側が係止された係止操作体13Bが操作レバー13の前後方向での揺動操作にともなって前後方向に移動すると、係止操作体13Bに係止された側の昇降中立戻しバネ76の端部が図9に仮想線で示すように弾性変形する。
このとき、中立規制ピン64の位置は変化しないので、昇降中立戻しバネ76の弾性変形による弾性復元力が係止操作体13Bを中立位置N側へ復帰させる方向に作用する。これによって、手を離せば操作レバー13が中立位置に復帰するように構成されている。
操作レバー13の前後方向、つまり第2回動部60Bの揺動軸心y1回りでの揺動操作は、操作軸13Aに入力軸81を連結したポテンショメータ80で検出されるように構成してある。そしてポテンショメータ80での検出結果が、図4に示すようにマイクロコンピュータで構成された制御装置83に送られ、制御装置83が電動モータ84を作動させて昇降用のアクチュエータ18への圧油を給排するように昇降駆動部としての昇降制御バルブV2を作動させ、昇降用のアクチュエータ18を伸縮作動させて刈取前処理装置Cの昇降作動を行うように構成されている。
このように、操作レバー13の前後方向、つまり第2回動部60Bの揺動軸心y1回りでの揺動操作をポテンショメータ80に伝える操作軸13A(出力操作体に相当する)や、ポテンショメータ80や、制御装置83や、電動モータ84などによって、昇降駆動部としての昇降制御バルブV2と操作レバー13とを連係する昇降ユニットU2が構成されている。
この昇降ユニットU2には、後述する融通連係機構Iは装備されていない。
第1回動部60Aに備えた軸部61は、図5及び図6に示すように、レバー支持枠50の前壁部分50Fを貫通する軸受ボス部51に挿嵌された箇所よりもさらに前方側に延出されている。そして、軸受ボス部51から前方側へ突出した軸部61の軸端に板状の操作ブラケット70が固定され、この操作ブラケット70と軸受ボス部51の端部との間の軸部分に出力操作体71のボス部71A(筒軸部に相当する)が外嵌されている。
軸部61の先端部では、軸部61の先端側外周部が小判形の断面形状に加工され、かつ軸端部にねじ穴61aが螺設されている。そして、操作ブラケット70の上下方向での中間位置に、小判形の断面形状に形成された軸部61の先端側外周部を嵌め込み可能な小判形の係合孔70aが形成されている。この構造により、軸部61の小判形の断面形状に形成された軸端部に操作ブラケット70の係合孔70aを嵌合させた状態で、止めボルト77をねじ穴61aに螺合させて連結固定し、軸部61の回転に伴って操作ブラケット70も一体的に回転するように構成されている。
操作ブラケット70の下端部には、図5、及び図11,12に示すように、操作ブラケット70の板面に交差する後方側へ折り曲げられた係止フック部70b(係止体に相当する)が連設されている。
そして、出力操作体71のボス部71Aに巻回されたコイルスプリング74(融通連係機構Iの弾性体に相当する)の両端部が係止フック部70bとその下方側に位置する出力操作体71に設けた係止ピン73(スプリング係止部に相当する)との両者を左右両側から挟み込む状態で設けられている。
このとき、コイルスプリング74の両端部は、係止フック部70bや係止ピン73に対して次のように装着される。つまり、図12の図中で、右側に位置していたコイルスプリング74の端部が図11に示すように左側に位置し、図12の図中で、左側に位置していたコイルスプリング74の端部が図11に示すように右側に位置に示するように装着される。
これによって、操作ブラケット70の揺動にともなって係止フック部70bが出力操作体71の係止ピン73から離れる側へ移動する際、出力操作体71のボス部71Aに巻回されたコイルスプリング74を巻き締める側に操作する状態となる。
操作ブラケット70の上部には、後方向きに突設した操作ピン70cが備えられている。この操作ピン70cは、レバー支持枠50の軸受ボス部51に巻回された操向中立戻しバネ75に作用するように設けてあり、操作レバー13を軸部61の揺動軸心x1まわりで揺動させて右旋回位置R又は左旋回位置Lに旋回操作した際に、その操作レバー13を中立位置N側へ復帰させる方向への作用力を与えるためのものである。
すなわち、レバー支持枠50の軸受ボス部51に巻回された操向中立戻しバネ75は、レバー支持枠50に設けられた固定係止ピン52と操作ピン70cとを左右両側から挟み込む状態で装着されている。この操向中立戻しバネ75も、操作レバー13の旋回方向への操作に伴なう操作ピン70cが固定係止ピン52から離れる方向へ移動するにともなって、レバー支持枠50の軸受ボス部51に巻回された操向中立戻しバネ75を巻き締める状態となるように装着されている。
軸部61に対して相対回動自在に装着された出力操作体71には、前記ボス部71Aと一体に設けた揺動板部分71Bに対して、前記係止ピン73が操作ブラケット70と対向する側に突出するように設けられている。そして、その係止ピン73が突設された側とは反対側に向けて、操向制御バルブV1を操作する手段としての連係ワイヤ82を連結するための固定ピン72が突設されている。
この固定ピン72は、前記係止ピン73の中心軸心x3よりも軸部61の揺動軸心x1から離れた位置に中心軸心x4を有した状態で設けられているが、軸部61の揺動軸心x1から中心軸心x4までの距離は、操向制御バルブV1の操作ストローク等に応じて適宜に定められればよい。したがって、固定ピン72の中心軸心x4が係止ピン73の中心軸心x3と同等の位置、あるいは係止ピン73の中心軸心x3よりも軸部61の揺動軸心x1に近い箇所に設けられる可能性もある。
また、固定ピン72は、係止ピン73が突出した側と同じ側に突出するように設けられるものであってもよいし、係止ピン73自体を操作ブラケット70と対向する側とは反対側にも突出させて、その係止ピン73を固定ピン72として兼用するようにしてもよい。
固定ピン72に対して着脱可能に連結される連係ワイヤ82は、図4に示すように、操向制御バルブV1に連係され、操作レバー13の左右方向、つまり第1回動部60Aの揺動軸心x1回りでの揺動操作に連動して、操向駆動部としての操向制御バルブV1を切換操作し、図示しない走行装置の操向クラッチを左右で各別に入り切り操作し、機体の旋回操作が行われるように構成されたものである。
このように、操向駆動部としての操向制御バルブV1と操作レバー13とを連係するように設けられた前記連係ワイヤ82と、操作連係機構Hにおいて操作レバー13の左右方向、つまり第1回動部60Aの揺動軸心x1回りでの揺動操作を連係ワイヤ82に伝えるところの、中核枠体63や軸部61や出力操作体71などによって、操向ユニットU1が構成されている。
〔融通連係機構〕
操向ユニットU1における操作レバー13と出力操作体71との間には、出力操作体71が操作レバー13の揺動作動に追従して一体的に移動する状態と、操作レバー13に対して出力操作体71が一体的に追従せずに操作レバー13の単独での揺動作動を許容する状態とが現出されるように、融通連係機構Iが備えられている。
この融通連係機構Iは次のように構成されている。
すなわち、融通連係機構Iは、出力操作体71の揺動板部分71Bよりも前方側のボス部71Aに巻回したコイルスプリング74と、揺動板部分71Bから前方側へ突出形成された係止ピン73と、操作レバー13の揺動作動に伴って軸部61の揺動軸心x1まわりで揺動作動する操作ブラケット70の下端部から出力操作体71側へ向けて屈曲形成された係止フック部70bとを備えることによって構成されている。
図13(a)に示すように、操作レバー13が中立位置Nに位置している状態では、第1回動部60A回りでの操作レバー13の揺動軸心x1と、係止フック部70bの中心軸心x2と、係止ピン73の軸心x3とが、操作レバー13の揺動軸心x1を通り杆身に沿う鉛直線L1上で並ぶように配設されている。
つまり、操作レバー13の揺動軸心x1と係止フック部70bの中心軸心x2とを結ぶ線分L2と、揺動軸心x1と出力操作体71の係止ピン73の軸心x3とを結ぶ線分L3とが、操作レバー13の揺動軸心x1を通り杆身に沿う鉛直線L1と合致する状態に位置している。
このとき、ボス部71Aに巻回されたコイルスプリング74の両端部は、係止フック部70bの後方側へ屈曲形成された係止フック部70bと出力操作体71の前方側に突出した係止ピン73とを挟み込むように設けられ、前記鉛直線L1の両側に振り分けられた状態に位置している。
また、図13には記載していないが、図6及び図8に示すにように、第1回動部60Aの軸部61を嵌合支持するレバー支持枠50の軸受ボス部51には操向中立戻しバネ75が巻回されていて、この操向中立戻しバネ75の両端部が、レバー支持枠50から前方向きに突設した固定係止ピン52と、操作ブラケット70から後方向きに延出された操作ピン70cとを両側から挟み込む状態で配設されている。
図13(b)に示すように、操作レバー13が左方向(又は右方向)に所定角度揺動操作されると、係止フック部70bが第1回動部60Aの揺動軸心x1回りで図中時計回りに揺動し、これに伴ってコイルスプリング74を介して係止ピン73も同方向に揺動操作される。この係止ピン73の揺動に伴って連係ワイヤ82が引っ張られ、操向制御バルブV1が左旋回側に切換操作される(図4参照)。この状態では、操作レバー13の揺動軸心x1を通る鉛直線L1に対して、揺動軸心x1と係止フック部70bの中心軸心x2とを結ぶ線分L2と、揺動軸心x1と係止ピン73の軸心x3とを結ぶ線分L3とが、ともに同角度だけ揺動操作されている。
このとき、図13には記載していないが、操向中立戻しバネ75は、一端側が固定係止ピン52に係止され、他端側が係止フック部70bに係止されていて、操作ピン70cの揺動によって固定係止ピン52と操作ピン70cとの間隔が前記揺動軸心x1の回りで弾性的に拡開される。これによって、操向中立戻しバネ75は操作レバー13を中立側に復帰付勢する状態となっている。しかし、コイルスプリング74は、係止フック部70bと係止ピン73とを挟持した状態のままで揺動軸心x1の回りを揺動するので、この状態のコイルスプリング74は操作レバー13の揺動抵抗としては作用していない。
固定ピン72に連結された連係ワイヤ82で引っ張られて操向制御バルブV1が左旋回位置L(図中のストロークエンド位置)に達すると、操向制御バルブV1によって切り換えられた油路を介して操向クラッチ(図示せず)が左旋回状態に切り換えられ、走行機体Aが左旋回する。走行機体Aを右旋回させるときには、操作レバー13を右方向へ所定角度揺動操作する。これによって、係止フック部70bが反時計回りに揺動し、プッシュプルワイヤで構成されている連係ワイヤ82で押された操向制御バルブV1が右旋回位置Rに切換操作され、走行機体Aが右旋回する。
図13(c)は、固定ピン72に連結された連係ワイヤ82で引っ張られた操向制御バルブV1が左旋回位置L(図中のストロークエンド位置)に達し、かつ操作レバー13がさらに左方向(図13中では右方向)に揺動操作されて、係止フック部70bが第1回動部60Aの揺動軸心x1回りで図中時計回りに揺動して、係止ピン73の軸心x3から離れる側へ移動した状態を示している。このとき、操作レバー13は軸支部材60がレバー支持枠50の第1規制部55に当接することによって、それ以上の揺動を規制されている。
この状態では、操作レバー13の揺動軸心x1を通る鉛直線L1に対して、揺動軸心x1と係止フック部70bの中心軸心x2とを結ぶ線分L2が、揺動軸心x1と係止ピン73の軸心x3とを結ぶ線分L3よりも大きく揺動操作されている。
これは図13(b)に示した状態から、さらに操作レバー13が左方向(図13中では右方向)に揺動操作された状態である。この状態では、係止フック部70bは第1回動部60Aの揺動軸心x1回りで図中時計回りに揺動してストロークエンド位置を越えているが、既にストロークエンドに達している操向制御バルブV1と連係ワイヤ82で連結された固定ピン72は、もとの図13(b)に示す状態を維持している。
したがって、例えば操作レバー13の揺動操作量がレバーガイド溝で設定されるなどして、操向制御バルブV1のストロークエンドの位置と操作レバー13の揺動操作限界位置とが一致せず、操作レバー13が操向制御バルブV1のストロークエンド位置を越えてオーバーラン状態に余分に操作されてしまったとしても、その操作レバー13による操作力が操向制御バルブV1には伝達されないようにして、便利に用いることができる。
このオーバーラン状態では、係止フック部70bと係止ピン73との間隔が、コイルスプリング74の弾性付勢力に抗して揺動軸心x1の回りで拡開される。したがって、操作レバー13を中立側に復帰付勢する操向中立戻しバネ75の付勢力に加えて、コイルスプリング74の弾性付勢力も操作レバー13の揺動操作に対する操作抵抗として作用する。これにより、操作レバー13の余分な操作が行われていることを意識させ易い点でも有利である。
〔その他〕
図14及び図15は、変速操作具15と駐車ブレーキ操作機構40との連係構造を示している。
変速操作具15のうち、ミッションケース4内の図示しない無段変速装置を操作して、走行機体Aの無段階での前後進変速を行う主変速レバー15Aは、駐車ブレーキ操作機構40と、中立戻し機構100とに連係されている。つまり、主変速レバー15Aが何れの変速操作位置に操作されているかにかかわらず、駐車ブレーキペダル41が踏み込み操作されるにともなって、強制的に中立位置に復帰するように構成されている。
この駐車ブレーキ操作機構40と中立戻し機構100との連係構造は次のように構成されている。
駐車ブレーキ操作機構40は、運転部Bのステップ17の上面側で踏み込み操作可能な踏面41Aを備え、ステップ17の下面側に揺動アーム部41Bを備えた駐車ブレーキペダル41と、揺動アーム部41Bを揺動自在に支持する横向きの支点軸42と、揺動アーム部41Bの揺動作動を駐車ブレーキ45の操作アーム44に伝える操作ロッド43とを備えている。
揺動アーム部41Bには、駐車ブレーキ45を切り側に付勢し、駐車ブレーキペダル41を踏み込み解除側に戻すように引っ張り付勢する戻しバネ46が設けられている。揺動アーム部41Bと操作ロッド43との連結箇所には、戻しバネ46よりもバネ定数の大きい圧縮スプリング47が介在されていて、駐車ブレーキペダル41の踏み込み操作を、圧縮スプリング47を介して駐車ブレーキ45に伝えるように構成してある。
駐車ブレーキペダル41の踏面41Aの近くには、踏面41Aから外れた横方向へ向けて係止ピン41Cが突出するように設けられている。駐車ブレーキペダル41の前部近くには、踏面41Aの揺動軌跡から横方向に外れた箇所にロック装置90が設けてあり、踏み込まれた駐車ブレーキペダル41を、踏み込み姿勢で係止することにより、制動状態が維持されるようにしてある。
ロック装置90は、ステップ17の下面側に設けた横軸91まわりでロックプレート92が揺動可能に枢支されている。そのロックプレート92の遊端側に備えたフック部92aが、駐車ブレーキペダル41の踏面41Aから横方向へ向けて延出されちる係止ピン41Cの移動軌跡に対して、移動軌跡に交差する位置と移動軌跡から外れる前方側位置とに姿勢変更可能に構成されている。
ロックプレート92は、横軸91まわりで係止ピン41Cの移動軌跡から外れる側へつるまきバネ93で付勢されている。そして、ロックプレート92に一体に溶接固定された操作レバー94で横軸91まわりに姿勢変更可能に構成されている。
したがって、図15に示すように、駐車ブレーキペダル41を踏み込んだ状態で、操作レバー94でロックプレート92を係止ピン41Cの移動軌跡と交差する位置に移動させて係止させることにより、駐車ブレーキペダル41が踏み込まれた制動状態に維持することができる。
制動状態を解除するには、駐車ブレーキペダル41を軽く踏み込んでやれば、つるまきバネ93の付勢力でロックプレート92のフック部92aが係止ピン41Cとの係合状態を解かれ、図14に示すような制動解除状態に復元する。
上記の駐車ブレーキペダル41の踏み込み操作にともなって、主変速レバー15Aが強制的に中立位置Nに復帰される。この主変速レバー15Aの中立位置Nへの復帰は中立戻し機構100によって行われる。
つまり、主変速レバー15Aを揺動可能に支持する支持部材101が、変速操作部と連係する揺動軸102に枢支されて揺動自在に構成されている。支持部材101の両端部には、それぞれ同一仕様の連係ロッド103,103が連結されている。各連係ロッド103,103の下端部には長孔103a,103aが形成されている。その長孔103a,103aは、揺動アーム部41Bと一体に揺動作動するように横向きの支点軸42に支持された操作アーム104に設けてある共通の係止ピン105に係合されている。
これらの支持部材101、連係ロッド103,103、長孔103a,103a、操作アーム104、及び係止ピン105が中立戻し機構100を構成している。
したがって、図14に示す駐車ブレーキ45の非制動状態では、主変速レバー15Aを長孔103a,103aの長さ範囲内で、前進変速側、後進変速側の何れの側にも自在に操作することができる。
そして、この非制動状態から、図15に示すように駐車ブレーキペダル41が踏み込まれると、係止ピン105が長孔103a,103aの端部を下向きに引っ張っり、支持部材101がほぼ水平な姿勢に復元されて、主変速レバー15Aが中立位置Nに戻された状態となる。
この中立戻し機構100では、駐車ブレーキペダル41を踏み込み操作した場合に、駐車ブレーキ45が制動状態に達するタイミング以前に主変速レバー15Aが中立位置Nに復帰するようにタイミングを設定することが望ましい。
〔別実施形態の1〕
上記実施形態では、操作レバー13の前後方向の操作で刈取前処理装置Cの昇降操作を行い、操作レバー13の左右方向の操作で走行機体Aの操向操作を行うように構成した構造のものを示したが、これに限られるものではない。
例えば、操作レバー13の左右方向の操作で刈取前処理装置Cの昇降操作を行い、操作レバー13の前後方向の操作で走行機体Aの操向操作を行うように構成した構造のものであっても差し支えない。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の2〕
上記実施形態では、操作レバー13の左右方向での操向制御を行う操向ユニットU1に融通連係機構Iを組み込んだ構造のものを例示したが、この構造に限定されるものではない。
例えば、操作レバー13の前後方向での昇降制御を行う昇降ユニットU2に融通連係機構Iを組み込んだ構造のもの、あるいは、操向ユニットU1と昇降ユニットU2との両方に融通連係機構Iを組み込んだ構造のものであってもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の3〕
上記実施形態では、操作レバー13の左右方向での操向制御を行う操向ユニットU1に融通連係機構Iを組み込んだ構造のものを例示したが、このような融通連係機構Iを備えていない構造のものであっても差し支えない。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の4〕
上記実施形態では、操作レバー13の前後方向又は左右方向での操作を、操向制御バルブV1もしくは昇降制御バルブV2に伝えて、油圧による制御を行うようにした構造のものを例示したが、この構造に限られるものではない。
例えば、図示しないが、操向操作用の操向クラッチや昇降操作用の昇降クラッチを設けて、その操向クラッチや昇降作動クラッチと、操作レバー13の操作連係機構Hとを連係ワイヤ82で直接的に連結して、操作レバー13を操作する人為操作力で切換操作するように構成してもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の5〕
上記実施形態では、出力操作体71に対する連係ワイヤ82の連結箇所を、専用の固定ピン72によって構成したが、これに限られるものではない。
例えば、係止ピン73を揺動板部分71Bの反対側にも延出して、その係止ピン73を固定ピン72として兼用したり、もしくはピンではなく孔などの係合箇所を設けて連係ワイヤ82を連結するようにしても良い。また、連係ワイヤ82の連結箇所を係止ピン73が存在する側とは反対側に限らず、係止ピン73が存在する側と同じ側に連結箇所を設けてもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の6〕
上記実施形態では、出力操作体71に設けるスプリング係止部として、操作ブラケット70側に突出する係止ピン73を備えた構造を例示したが、これに限られるものではない。
例えば、図示はしないが、出力操作体71の一部を操作ブラケット70側へ突出させたり、逆に、コイルスプリング74の端部を出力操作体71側へ突曲させて、出力操作体71と係合するように構成するなどしてもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の7〕
上記実施形態では、操作ブラケット70に設ける係止体として、操作ブラケット70側から出力操作体71側へ屈曲させた係止フック部70bを備えた構造のものを例示したが、これに限られるものではない。
例えば、図示はしないが、コイルスプリング74の端部に、操作ブラケット70の一部と左右方向で係合する部分を設けて、操作ブラケット70の揺動に伴ってコイルスプリング74の端部が同方向に動かされるようにしたものであってもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の8〕
上記実施形態では、第1規制部55として、レバー支持枠50側に軸支部材60と当接する一端縁53及び端縁54を設けて操作レバー13の操作限界を設定する構造の物を例示したが、これに限られるものではない。
例えば、図示はしないが、レバー支持枠50の前壁部分50Fなどに開口を形成して、軸支部材60に、その開口に挿入される棒状部分を設けたり、逆にレバー支持枠50側に棒状の部材を突設し、軸支部材60の第1回動部60A側に棒状の部材を挿通可能な開口を有した部材を取り付けて、軸支部材60側の左右揺動範囲を規制するようにしてもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の9〕
上記実施形態では、第2規制部65として、操作レバー13側に備えた係止操作体13Bと中核枠体63の上端部に備えた凹溝部分の当たり部65aとによって、操作レバー13の前後揺動範囲を規制するようにした構造のものを例示したが、これに限られるものではない。
例えば、図示はしないが、中核枠体63側の右側面63Rもしくは左側面63Lに開口を形成して、係止操作体13Bがその開口に挿入されるように構成したり、逆に中核枠体63側の右側面63Rもしくは左側面63Lに所定間隔を隔てて突起部分を設け、その突起部分の間に係止操作体13B、あるいは操作レバー13の杆身部分が位置するようにして、前後揺動範囲を規制するなど、適宜の構造を採用することができる。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
本発明は、普通型のコンバインに限らず、自脱型のコンバイン、大豆等の豆類収穫機、あるいはトウモロコシ収穫機等にも適用することができる。
13 操作レバー
13B 係止操作体
50 レバー支持枠
51 軸受部
53,54 当たり部
55 第1規制部
53 連結部
55 規制部
60 軸支部材
60A 第1回動部
60B 第2回動部
61 軸部
65 第2規制部
65a 当たり部
70 操作ブラケット
70b 係止体(係止フック部)
71 出力操作体
71A 筒軸部
71B 揺動板部分
73 スプリング係止部
74 弾性体(コイルスプリング)
82 操作ワイヤ
H 操作連係機構
I 融通連係機構
U1 操向ユニット
U2 昇降ユニット
V1 操向駆動部
V2 昇降駆動部
x1 一方向の揺動軸心
y1 他方向の揺動軸心

Claims (12)

  1. 前後方向及び左右方向に揺動操作可能な操作レバーと、
    走行機体の進行方向を左右方向に操向操作可能な操向駆動部と、
    前記走行機体に対して刈取部を駆動昇降操作可能な昇降駆動部と、
    前記操作レバーの揺動操作を前記操向駆動部及び前記昇降駆動部に伝える操作連係機構とを備え、
    前記操作連係機構は、前記操作レバーと前記操向駆動部とを連係する操向ユニットと、
    前記操作レバーと前記昇降駆動部とを連係する昇降ユニットとを備え、
    前記操向ユニット及び前記昇降ユニットには、それぞれ前記操作レバーの揺動作動を前記操向駆動部又は前記昇降駆動部に伝える出力操作体が備えられ、
    前記操向ユニット又は前記昇降ユニットあるいはその両方において、前記操向駆動部又は前記昇降駆動部が予め設定された作動可能範囲内で作動する際には、前記出力操作体が前記操作レバーの揺動作動に追従して一体的に移動し、かつ、前記操向駆動部又は前記昇降駆動部が前記作動可能範囲の作動限界に達した後に、その作動可能範囲から外れる側へ前記操向駆動部又は前記昇降駆動部を移行させる方向で前記操作レバーによる操作が行われた際には、その操作レバーに対して前記出力操作体が一体的に追従せずに前記操作レバーの単独での揺動作動を許容する状態となるように構成されている収穫機。
  2. 前記操向ユニット又は前記昇降ユニットあるいはその両方において、前記操作レバーと、前記出力操作体との間に融通連係機構が備えられ、その融通連係機構によって、前記出力操作体が前記操作レバーの揺動作動に追従して一体的に移動する状態と、前記操作レバーに対して前記出力操作体が一体的に追従せずに前記操作レバーの単独での揺動作動を許容する状態とが現出されるように構成されている請求項1記載の収穫機。
  3. 前記融通連係機構は、前記操作レバーの揺動作動を前記出力操作体に伝える弾性体が備えられたものである請求項2記載の収穫機。
  4. 前記弾性体は、前記操向ユニットが前記操向駆動部を作動限界に操作したとき、又は前記昇降ユニットが前記昇降駆動部を作動限界に操作したとき、前記操向駆動部又は前記昇降駆動部を作動限界に操作した方向と同方向での、前記操作レバーの単独での揺動作動を許容するように弾性変形可能に構成されている請求項3記載の収穫機。
  5. 前記操向ユニット又は前記昇降ユニットあるいはその両方において、前記出力操作体が、前記操作レバーの揺動軸心と同軸心まわりで揺動自在に設けられ、
    前記操作レバーに対して一体的に揺動するように設けられた操作ブラケットと、その操作ブラケットと同軸心まわりで揺動する前記出力操作体とが、前記弾性体を介して連結されている請求項3又は4記載の収穫機。
  6. 前記操作レバーを揺動可能に支持する軸支部材を備え、
    この軸支部材に前記操作レバーの揺動軸心と同軸心まわりで相対揺動自在に前記出力操作体が支持され、
    前記操作ブラケットは前記軸支部材に対して一体揺動するように設けてあり、
    前記弾性体は前記操作ブラケットに備えた係止体と前記出力操作体とにわたって設けられている請求項5記載の収穫機。
  7. 前記操向ユニット又は前記昇降ユニットあるいはその両方において、前記出力操作体は、前記操作レバーを支持する枢支軸に対して外嵌する筒軸部と、その筒軸部に一体に装着された板状の揺動板部分とを備え、
    前記揺動板部分にスプリング係止部が備えられ、
    前記筒軸部の外周側に、前記弾性体としてのコイルスプリングが巻回され、かつ、前記コイルスプリングの両端側の各端部が、前記係止体、及び前記スプリング係止部の揺動移動方向の両側に振り分けられた状態で位置するように装着されている請求項6記載の収穫機。
  8. 前記揺動板部分における前記スプリング係止部が設けられた側とは反対側に、前記操向駆動部又は前記昇降駆動部へ操作力を伝える操作ワイヤが連結されている請求項7記載の収穫機。
  9. 機体固定部にレバー支持枠が取り付けられ、このレバー支持枠に対して前記軸支部材が、前記操作レバーの前後方向及び左右方向のうちの一方向の揺動軸心、又は前記操作レバーの前後方向及び左右方向のうちの他方向の揺動軸心のうち、いずれか一方の揺動軸心まわりで揺動可能に支持され、
    前記いずれか一方の揺動軸心まわりでの前記操作レバーの揺動許容範囲を所定角度範囲内に制限する第1規制部が前記レバー支持枠に備えられている請求項6〜8のいずれか一項記載の収穫機。
  10. 前記第1規制部は、前記操作レバー又はその操作レバーと一体に揺動作動する部材に当接して、前記操作レバーの揺動作動範囲を規制する当たり部によって構成されている請求項9記載の収穫機。
  11. 前記軸支部材は、前記操作レバーの前後方向及び左右方向のうちの一方向の揺動軸心を有した第1回動部と、前記操作レバーの前後方向及び左右方向のうちの他方向の揺動軸心を有した第2回動部とを備え、
    前記レバー支持枠に前記第1回動部又は前記第2回動部を介して前記軸支部材が枢支され、
    前記レバー支持枠に枢支されていない側における前記第2回動部又は前記第1回動部の前記揺動軸心まわりでの、前記操作レバーの揺動許容範囲を所定角度範囲内に制限する第2規制部が前記軸支部材に備えられている請求項9又は10記載の収穫機。
  12. 前記第2規制部は、前記レバー支持枠に枢支されていない側における前記第2回動部又は前記第1回動部の前記揺動軸心から前記操作レバーの杆身方向で離れた位置に備えた係止操作体の揺動作動範囲を、所定範囲内に制限する凹溝部分によって構成され、
    この凹溝部分は、前記操作レバーの揺動に伴う前記係止操作体の移動方向の両端部で前記係止操作体に当接する当たり部を備えたものである請求項11記載の収穫機。
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