JP6731886B2 - 収穫機 - Google Patents

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Description

本発明は、走行機体と、前記走行機体の前方に設けられ、上昇位置と下降位置との間で上下揺動可能に前記走行機体に支持された収穫部と、シリンダチューブとピストンロッドとを有し、前記シリンダチューブ側の端部が前記走行機体に支持されるとともに前記ピストンロッド側の端部が前記収穫部に支持され、伸縮により前記収穫部を上下揺動させるシリンダと、前記収穫部と前記走行機体との間において前記シリンダの上方に位置する状態で、前記収穫部に上下揺動可能に支持され、上昇操作されて前記収穫部の背部に沿う非使用状態と、下降操作されて前記収穫部と伸長状態の前記シリンダにおける前記シリンダチューブとに突っ張り作用して前記シリンダの収縮を規制可能な使用状態とに姿勢変更可能な下降規制部と、前記下降規制部を前記非使用状態に保持する保持部と、を備える収穫機に関する。
特許文献1には、刈取処理部及びフィーダを含む刈取搬送部を備えた収穫機が開示されている。刈取処理部は、機体前方に設けられ、作物を刈り取り、刈り取った作物を機体横幅中間部に横送りして合流させる。フィーダは、刈取処理部の後方に設けられ、刈取処理部において合流された作物を脱穀装置に向けて後方搬送する。油圧シリンダは、フィーダのフィーダケースの底面部と機体の前方下部との間に横架されており、油圧シリンダの伸縮により刈取搬送部を昇降駆動できる。また、フィーダケースの底面部には、油圧シリンダが伸長して刈取搬送部を上昇支持しているときに、油圧シリンダの収縮を規制するためのロック具が設けられている。
フィーダケースの底面部にロック具の支点が固定され、ロック具は、支点を中心として上下に揺動可能である。ロック具は、フィーダケースの底面部に沿う上昇位置では、非使用状態となり、上昇位置から下降した下降位置では、伸長した油圧シリンダの収縮を規制可能な使用状態となる。ロック具における支点側とは反対側の遊端部には、フィーダケースの底面部に沿った板状の位置保持部が設けられており、位置保持部には挿通孔が形成されている。また、フィーダケースの底面部には、底面部から下方に向かって突出する係止ピンが設けられている。ロック具を非使用状態とするには、ロック具をフィーダケースの底面部に沿うように位置づけ、位置保持部の挿通孔に係止ピンを係合させる。さらに、別部材のベータピンで係止ピンが位置保持部の挿入孔から抜けないように抜け止めをし、ロック具をフィーダケースの底面部に固定する。一方、ロック具を使用状態とするには、ベータピンを外してロック具を下降させて係止ピンを挿入孔から抜く。そして、刈取搬送部を上昇位置に支持するように伸長させた油圧シリンダに、下降させたロック具を嵌め込む。これにより、油圧シリンダの収縮を阻止し、上昇位置にある刈取搬送部の下降を阻止できる。
特開2015−165816号公報
しかしながら、特許文献1のロック具を非使用状態に保持するには、ベータピンを取り付けて位置保持部の挿通孔から係止ピンが抜けないようにしなければならない。これは、ロック具の遊端部が移動する上下揺動方向と、係止ピンの突出方向である上下方向とが一致しているからである。つまり、位置保持部が取り付けられたロック具をフィーダケースの底面部側に上昇操作させた場合、係止ピンの突出方向から、挿入孔を介して位置保持部が嵌め込まれるに過ぎず、ロック具を何ら保持しなければ、ロック具が自重により下方に揺動するためである。よって、特許文献1では、ロック具を非使用状態に保持するには、位置保持部及び係止ピンの他に、別部材のベータピンを設ける必要がある。そのため、ロック具を使用状態とするためにベータピンを外した場合などに、別部材であるベータピンの損失が発生するおそれがある。特に、位置保持部がロック具に取り付けられており、係止ピンがフィーダケースの底面部に取り付けられているのに対して、ベータピンが独立した別途の部材であるため、ベータピン損失の問題が大きくなる。さらに、ロック具の非使用状態及び使用状態において、ベータピンの取り付け及び取り外しが必要な分だけ、操作が煩雑となっている。
そこで、本発明は、シリンダの収縮を規制するための機構を簡素化し、その規制に要する操作を簡単化することを目的とする。
本発明に係る収穫機の特徴構成は、
走行機体と、
前記走行機体の前方に設けられ、上昇位置と下降位置との間で上下揺動可能に前記走行機体に支持された収穫部と、
シリンダチューブとピストンロッドとを有し、前記シリンダチューブ側の端部が前記走行機体に支持されるとともに前記ピストンロッド側の端部が前記収穫部に支持され、伸縮により前記収穫部を上下揺動させるシリンダと、
前記収穫部と前記走行機体との間において前記シリンダの上方に位置する状態で、前記収穫部に上下揺動可能に支持され、上昇操作されて前記収穫部の背部に沿う非使用状態と、下降操作されて前記収穫部と伸長状態の前記シリンダにおける前記シリンダチューブとに突っ張り作用して前記シリンダの収縮を規制可能な使用状態とに姿勢変更可能な下降規制部と、
前記下降規制部を前記非使用状態に保持する保持部と、を備え、
前記保持部は、前記収穫部及び前記下降規制部の一方に設けられ、前記下降規制部が前記非使用状態から下降し始める際における前記下降規制部の遊端部の移動方向と交差する方向に沿って延びる第1部材と、前記収穫部及び前記下降規制部の他方に設けられ、前記第1部材に係止する係止状態と前記第1部材に係止しない係止解除状態とに切換可能な第2部材と、前記第2部材を前記係止状態側へ付勢する付勢部材とを備えている点にある。
本構成によると、下降規制部は、収穫部に上下揺動可能に支持され、上昇操作され収穫部の背部に沿う状態において、保持部により非使用状態に保持される。この保持部では、収穫部及び下降規制部の一方に設けられた第1部材が、下降規制部の遊端部が収穫部の背部から下降する移動方向と交差する方向に沿って延びている。そして、収穫部及び下降規制部の他方に設けられた第2部材が、付勢部材により第1部材との係止状態側に付勢されることで、第2部材が第1部材に係止する。
下降規制部を上昇操作により収穫部の背部に沿う非使用状態とした場合、何らの保持もなければ自重により下降する。本構成においては、下降規制部の游端部の移動方向に対して、第1部材の延びる方向が交差している。そのため、第2部材が第1部材に係止するだけで下降規制部を非使用状態に保持できる。よって、下降規制部の非使用状態の保持において、第1部材、第2部材及び付勢部材以外の独立した別途の部材が不要であり、別途の部材を損失してしまう問題、別途の部材を設けることによるコストアップ等を回避できる。
また、下降規制部の非使用状態における保持を、第1部材、第2部材及び付勢部材という簡単な構成で、かつ付勢部材の付勢力により第2部材を第1部材に係止するという簡単な操作で達成できる。逆に、下降規制部の使用状態への姿勢変更も、付勢部材の付勢力に抗して第2部材を第1部材から取り外すという簡単な操作で達成できる。
本発明に係る収穫機の特徴構成は、
前記第2部材及び前記付勢部材は、板バネによって構成され、
前記第2部材の板状面に係止孔が形成され、
前記第1部材は、前記係止孔に係止可能な棒状部材である点にある。
本構成においては、第2部材と付勢部材とを1つの板バネで構成できて、保持部の構造が簡素化されるとともに、第2部材を曲げるだけの簡単な操作で第1部材と第2部材との係止作業が可能で、かつ、板バネ自身の付勢力により第1部材と第2部材との係止を維持できる。
本発明に係る収穫機の特徴構成は、
前記第1部材は、前記収穫部に設けられており、
前記第2部材は、前記下降規制部に設けられている点にある。
下降規制部を非使用状態にする際、操作者は下降規制部を手で持ち上げて操作することになる。同様に、保持部を操作する際、操作者は、付勢部材の付勢力に抗して第2部材を手で操作することになる。本構成であれば、手で持ちあげられる側の下降規制部に、手で係止操作する側の第2部材が設けられている。つまり、下降規制部と第2部材とが一体的なものとして構成されているため、例えば、収穫部の下方が狭いスペースであったり、多少暗いスペースであったりして、第2部材を手探りで探さなければならないような状況においても、第2部材を探り当てやすい。この結果、周辺環境に左右されず操作性の良い保持部とすることができる。
コンバインの全体左側面図である。 コンバインの全体平面図である。 掻込リールの前方への揺動を阻止する機構を説明するための刈取処理部の右側面図である。 切断装置の平面図である。 切断装置の左断面図である。 切断伝動機構を説明するための刈取処理部の右側面図である。 横送り伝動機構を説明するための刈取処理部の右側面図である。 テンション輪体固定機構の左側面図である。 テンション輪体とガイドナットとの接続関係を示す断面図である。 下降規制部が非使用状態に保持されているときのフィーダの左側面図である。 下降規制部が使用状態であるときのフィーダ周辺の左側面図である。 下降規制部及びシリンダの分解斜視図である。 非使用状態の下降規制部の見上げ図である。 図10におけるXIV−XIV断面図である。
以下、本発明に係る収穫機の一例としての普通型コンバインの実施形態を図面に基づいて説明する。
〔全体構成〕
図1、2に、稲、麦、大豆などの作物を収穫対象とする普通型のコンバインが示されている。この実施形態で、コンバインの走行機体の前後方向を定義するときは、作業状態における機体進行方向に沿って定義し、機体の左右方向を定義するときは、機体進行方向視で見た状態で左右を定義する。すなわち、図1,2に符号(F)で示す方向が機体前側、図1,2に符号(B)で示す方向が機体後側である。図2に符号(L)で示す方向が機体左側、図2に符号(R)で示す方向が機体右側である。従って、機体左右方向が走行機体横幅方向に対応する。
走行機体の機体フレーム1の下部に左右一対のクローラ走行装置2を装備している。走行機体の前方側に、収穫対象の作物を収穫し、搬送する収穫部3が設けられている。そして、機体フレーム1上に、収穫部3から搬送される作物としての刈取穀稈を扱き処理するとともに、その扱き処理で得られた脱穀処理物を穀粒と排出物とに選別する脱穀装置4、脱穀装置4にて得られた穀粒を貯留するグレンタンク5、グレンタンク5に貯留される穀粒を機外に排出するための穀粒排出装置6、操縦者が搭乗して運転操作を行う運転部7等が備えられている。コンバインは、植立穀稈の株元を切断して刈り取り、刈り取った刈取穀稈の全部を脱穀装置4に投入する全稈投入型に構成されている。
運転部7は機体前部右側に位置し、運転部7の後方にグレンタンク5が位置している。さらに、脱穀装置4が左側に位置し、グレンタンク5が右側に位置する状態で、脱穀装置4とグレンタンク5とが左右方向に並ぶ状態で備えられている。そして、運転部7の下方側には、駆動用のエンジン8が備えられている。
収穫部3は、刈取処理部9とフィーダ10とを含んでいる。刈取処理部9は走行機体の前端部に設けられ、フィーダ10は刈取処理部9の後方かつ、運転部7に隣接した機体前部左側に設けられている。刈取処理部9は、収穫対象の作物としての植立穀稈を刈り取り、刈り取った収穫作物(刈取穀稈)を機体横幅中間部に横送り合流させる。フィーダ10は、刈取処理部9において合流された作物を、刈取処理部9との連結開口21を介して脱穀装置4に向けて後方搬送する。これら刈取処理部9とフィーダ10を含む収穫部3は、機体フレーム1とフィーダ10とにわたって架設された収穫昇降用の油圧シリンダ11が伸縮作動することで、横軸芯P1周りで昇降位置と下降位置との間で上下揺動自在に支持されている。
刈取処理部9は、角パイプや断面L字形のアングル材等を連結して構成される収穫フレーム17にて支持され、走行機体の最前端に設けられた左右一対のデバイダ13と、デバイダ13の後方かつ、上方に位置する掻込リール14と、デバイダ13の後方に位置する切断装置15と、切断装置15とフィーダ10との間に位置する横送り搬送装置16とを備えている。デバイダ13は、収穫対象となる植立穀稈と非刈取対象の植立穀稈とを分草する。掻込リール14は、収穫対象の植立穀稈を後方に向けて掻き込む。切断装置15は、掻込リール14により後方に掻き込まれた収穫対象の植立穀稈の株元側を切断して刈り取る装置であり、例えばバリカン形状に構成された刈刃(受け刃50、可動刃51)を有する。横送り搬送装置16は、切断装置15による切断後の刈取穀稈を左右方向の中間側に横送りして寄せ集めて後方に向けて送り出す。
以下に、掻込リール14、切断装置15、横送り搬送装置16及びフィーダ10についてさらに説明する。
〔掻込リール〕
掻込リール14について説明する。
図1〜図3に示すように、掻込リール14は、収穫フレーム17の後端側の上部から前向きに延出している左右の支持アーム22(右支持アーム22a、左支持アーム22b)にて架設支持される状態で備えられている。説明を加えると、一対の支持アーム22の先端部に回転自在に支持された駆動軸23の左右端部に一体回転自在にリールフレーム24が備えられている。左右一対のリールフレーム24は夫々、側面視で六本足形状である。
右支持アーム22aの後端側の上部には右揺動アーム30aが設けられ、左支持アーム22bの後端側の上部には左揺動アーム30bが設けられている。右揺動アーム30aの下部及び左揺動アーム30bの下部は、揺動支点P2において、左右方向に延びる横連結フレーム31により揺動可能に支持されている。また、図1、図3に示すように、右揺動アーム30aには、幅方向外側に連結ロッド25の一端部が連結されており、連結ロッド25の他端部はスライド部材33に連結されている。つまり、右揺動アーム30aの上端部とスライド部材33とは、連結ロッド25を介して連結されている。スライド部材33は例えば上部が開口したU字状に形成されており、このU字状の内部に右支持アーム22aが嵌まり込み、右支持アーム22aに対してスライド部材33が摺動可能である。左揺動アーム30bも同様に、左揺動アーム30bとスライド部材とが連結ロッドを介して連結されており、スライド部材が左支持アーム22bに対して摺動可能である。
そして、右支持アーム22aに対応して設けられた油圧シリンダ27の一端部が、右支持アーム22aに取り付けられた連結部材41に連結されており、他端部が右支持アーム22aに連結された図示しない部材に連結されている。よって、油圧シリンダ27伸縮によって、図示しない部材を介して右搖動アーム30aが揺動支点P2を中心として揺動する。そして、左揺動アーム30bは、横連結フレーム31を介して右搖動アーム30aに連結されているため、右揺動アーム30aの揺動に連動して揺動支点P2を中心として連動して揺動する。このような右揺動アーム30a及び左揺動アーム30bの揺動により、掻込リール14は前方及び後方へ移動する。
図3に示すように、右揺動アーム30aは、前方側に傾斜した場合に右支持アーム22aの上面に当接する当接部31aを有するように構成されている。図3の実線に示すように、油圧シリンダ27により右揺動アーム30aが前方へ揺動すると、連結ロッド25もまた前方に揺動し、スライド部材33が右支持アーム22aに沿って前方に摺動する。このとき、右揺動アーム30aの当接部31aが右支持アーム22aの上面に当接することで、右揺動アーム30aの前方への過度の揺動が規制される。よって、右揺動アーム30aの前方への過度の揺動を、別途の部材を設けることなく、右揺動アーム30aそのものを用いて簡素な構成で規制できる。
一方、図3の破線に示すように、油圧シリンダ27により右揺動アーム30aが揺動支点P2を中心として後方に揺動されると、連結ロッド25が後方に揺動し、スライド部材33が右支持アーム22aに沿って後方に摺動する。右揺動アーム30aの後方への揺動は、例えば、油圧シリンダ27の最大伸長により規制される。
左揺動アーム30bは、左支持アーム22bとの当接部を有していないが、右揺動アーム30aに連動して揺動するため、右揺動アーム30aの前方への揺動が規制されるのに応じて前方への揺動が規制される。また、左揺動アーム30bは、例えば、対応するシリンダの最大伸長により規制されるとともに、同時に揺動される右揺動アーム30aの後方への揺動規制によっても規制される。
このような右揺動アーム30a及び左揺動アーム30bの揺動により、掻込リール14は前方及び後方へ移動する。そして、揺動アーム30の前方への揺動の規制により、掻込リール14の前方への移動も規制できる。
〔切断装置〕
切断装置15について説明する。
図3〜図5に示すように、切断装置15は、機体横幅方向にわたって延設された連結フレーム28に背中合わせで取付固定されているアングル状の基台49と、基台49に装着された受け刃50と、受け刃50に対してスライド自在に支持されている可動刃51と、可動刃51を駆動するナイフバー52と、可動刃51の摺動を許容しながら浮き上がりを防止すべく保持するナイフクリップ53と、スペーサ54とを備えている。
可動刃51は、機体前方方向に向かって幅が狭まるように延びる板状の刃である。可動刃51は、機体横幅方向に延びた長尺のナイフバー52に沿って、複数枚が機体横幅方向に沿って隣接するように並んだ状態でボルト110によりナイフバー52上に取り付けられている。受け刃50もまた機体前方方向に向かって幅が狭まるように延びる板状の刃であり、受け刃50の内部にはスペースS1が形成されている。可動刃51は、受け刃50のスペースS1に入り込むようにナイフバー52に取り付けられる。エンジン8からの動力が伝達されると、ナイフバー52が所定ピッチで往復駆動され、ナイフバー52に取り付けられた可動刃51が往復移動する。これにより、固定状態の受け刃50と可動刃51との協働により、植立穀稈の株元を切断して刈り取ることができる。
切断装置15が大型化して機体横幅方向に長くなると、切断装置15の自重等により切断装置15が撓む。例えば、長尺状のナイフバー52の下方への撓み及び基台49の下方への撓み等により、ナイフクリップ53が下方に押し込まれる。これにより、ナイフクリップ53が可動刃51を受け刃50に向かって押す力が大きくなる。本来、ナイフクリップ53は、可動刃51の浮き上がりを防止して、可動刃51を受け刃50に向かって押すためのものである。しかし、切断装置15の撓みに起因して、ナイフクリップ53が可動刃51を受け刃50に向かって過度に押すことで、受け刃50に対する可動刃51の摺動抵抗が大きくなる。これを回避するため、図5に示すように、ナイフクリップ53と基台49との間にスペーサ54を設けて、ナイフクリップ53と可動刃51との間に所定のスペースS2が設けられるように構成している。これにより、ナイフクリップ53と可動刃51との過度の接触を回避し、ナイフクリップ53が可動刃51を受け刃50に向かって過度に押すのを抑制する。
次に、切断装置15の切断伝動機構81について説明する。図6に示すように、切断伝動機構81は、後上部側に位置する刈刃駆動回転体70と、前下部に位置する刈刃従動回転体71と、それらにわたって巻回された例えばベルト等からなる無端回動体73とを備えている。エンジン8からの動力が伝達されることで、刈刃駆動回転体70が回転軸70aを中心として回転し、それにより無端回動体73が回動するとともに、刈刃従動回転体71が回転軸71aを中心として回転する。そして、図4、図6に示すように、これらの回動の動力が前後方向に沿って動く前後向き伝動軸39に伝達され、この前後向き伝動軸39に伝達された動力が方向変換機構80により左右向きに変換されて刈刃駆動アーム40に伝達される。これにより、切断装置15は、左右方向に沿って可動刃51が駆動され、受け刃50との協働により植立穀稈の株元を切断する。
切断伝動機構81は、さらに、無端回動体73のテンションを調整するための刈刃テンション輪体72と、刈刃テンション輪体72に一端部が連結されたテンションアーム74と、テンションアーム74の他端部に連結されたスプリング78と、スプリング78を揺動させる入切揺動体77と、入り位置79a及び切り位置79bが形成された入切係止部79と、入切係止部79の所望の係止位置に操作される操作レバー76とを備えている。
刈刃テンション輪体72は、無端回動体73にテンションを与えるために設けられている。この刈刃テンション輪体72は、刈刃駆動回転体70と刈刃従動回転体71との間において、無端回動体73を上部から押す位置に設けられている。操作者が、入切係止部79に形成された切欠きからなる入り位置79a又は切り位置79bに操作レバー76を設定すると、入切揺動体77がその操作に対応した位置に揺動される。これにより、入切揺動体77に接続されたスプリング78の長さが変動し、刈刃テンション輪体72によるテンションが調整される。
ここで、無端回動体73が下方に弛むと、この弛みに応じて刈刃テンション輪体72は下方に移動する。よって、テンションアーム74が支軸75を中心として揺動し、スプリング78の伸びが縮まる。ただし、スプリング78の材質及びバネ定数等の特性は、無端回動体73が弛んでスプリング78が縮んだ場合でも、スプリング78は自然長よりも長く(伸長している)、テンションアーム74を引っ張り側に付勢するように設定されている。そのため、テンションアーム74はスプリング78により常に引っ張られるため、刈刃テンション輪体72によって、無端回動体73に所望のテンションを継続的に与えることができる。
〔横送り搬送装置〕
横送り搬送装置16について説明する。
図2に示すように、横送り搬送装置16は、大径の円筒形のドラム59と、その外周に設けられた左右一対の螺旋羽根60とを備える。エンジン8の動力が伝達されてドラム59が前方回転するのに伴って、左右一対の螺旋羽根60は、フィーダ10の前端部の連結開口21に向けて横送り機能を発揮する。
図7に示すように、切断伝動機構81(例えば刈刃駆動回転体70)よりも左側、つまり図7の側面視において奥側に、横送り伝動機構95(例えば横送り駆動回転体90)が配置されている。横送り伝動機構95は、後上部側に位置する横送り駆動回転体90と、前下部に位置する横送り従動回転体91と、それらにわたって巻回された例えばチェーン等からなる無端回動体93とを備えている。エンジン8からの動力が伝達されることで、横送り駆動回転体90が回転軸90aを中心として回転し、それにより無端回動体83が回動するとともに、横送り従動回転体91が回転軸91aを中心として回転する。これにより、横送り搬送装置16が回転し、切断装置15で切断された刈取穀稈を左右方向の中間側に横送りして寄せ集めて後方の脱穀装置4に向けて送り出す。
横送り伝動機構95は、さらに、テンション輪体92と、テンション輪体固定機構100とを備えている。テンション輪体92は、無端回動体93にテンションを与えるために設けられている。このテンション輪体92は、横送り駆動回転体90と横送り従動回転体91との間において、無端回動体93を上部から押す位置に設けられている。テンション輪体固定機構100は、テンション輪体92に対応して設けられており、テンション輪体92のテンション軸92aを支持し、テンション輪体92を設定位置に固定する機構である。
テンション輪体固定機構100は、図7〜図9に示すように、上下方向に延びる一対の側壁からなるガイド体101と、ガイド体101の上部を覆う上部材103と、ガイド体101の一対の側壁間を連結し、テンション輪体92に面する前壁102と、ガイド体101の一対の側壁内に嵌め込まれたガイドナット104とを備える。
左右一対のガイド体101と上部材103と前壁102とにより箱状の空間が形成されており、この空間内にガイドナット104が嵌め込まれている。ガイドナット104は、6角ナットから形成されており、対向する2辺それぞれがガイド体101の一対の側壁に接するように配置されている。ガイドナット104の中央部には、テンション輪体92のテンション軸92aが挿入されるナット孔104aが形成されている。また、前壁102には、ナット孔104aに対応して、前壁102を貫通する上下方向に延びる長孔105が形成されている。テンション輪体92は、テンション軸92aが長孔105に挿入され、さらにガイドナット104のナット孔104aに挿通される。テンション軸92aは、長孔105の範囲内において上下位置を変動可能である。
また、上部材103には、後述するボルト106が螺合されるねじ切りされた開口が形成されている。
さらに、テンション輪体固定機構100は、ボルト106と、ボルト106が螺合する溶接ナット107及びナット108とを備える。溶接ナット107は、ボルト106が螺合するねじ切りされた開口を有し、この開口と上部材103の開口とが対応するように上部材103の下面に溶接されている。ナット108は、ボルト106が螺合するねじ切りされた開口を有し、上部材103を挟んで溶接ナット107と対向する位置に設けられている。よって、上部材103、ナット108及び溶接ナット107がともに、ボルト106に螺合する。
次に、テンション輪体固定機構100によるテンション輪体92の固定方法について説明する。ボルト106を、溶接ナット107、上部材103及びナット108に螺合させ、かつ、ナット108を上部材103から上方に離れる位置に移動させた状態とする。このとき、ガイドナット104の上部104bをボルト106の下端部に当接させる。これにより、ボルト106を上方又は下方に移動させる方向に回転させることで、ガイドナット104をガイド体101内で上下可能である。なお、テンション輪体92は無端回動体93により上方に付勢されており、ボルト106を上方に移動させる方向に回転するとガイドナット104は上方に移動する。一方、ボルト106を下方に移動させる方向に回転すると、テンション輪体92が受ける無端回動体93からの上方への付勢力に抗して、ガイドナット104は下方に移動する。
ここで、ガイドナット104のナット孔104aには、前壁102の長孔105を介して、テンション輪体92のテンション軸92aが挿入されている。よって、テンション軸92a及びガイドナット104は、長孔105の上下方向の長さ分だけ上下方向に移動可能である。そして、長孔105の上下方向の長さ範囲内においてボルト106の回転を調整し、ガイドナット104を上方又は下方に移動させ、所望の位置に設定する。その位置において、ナット108を上部材103に接する側に回転させ、ナット108と溶接ナット107とで上部材103を挟み込み、ボルト106を固定する。これにより、ボルト106に当接するガイドナット104を所望の位置に固定する。
ガイドナット104の位置を再び調整し直す場合には、ナット108を上方に移動させ、前述と同様にガイドナット104を所望の位置に設定した後、ナット108を上部材103に接する側に回転させてガイドナット104を固定する。
上述のようなテンション輪体固定機構100により、テンション軸92aを支持するガイドナット104を所望の位置に固定して、ひいてはテンション輪体92を所望の位置に固定できる。よって、例えば、テンション輪体92が無端回動体93から力を受けた場合であっても、テンション輪体固定機構100によりテンション輪体92を所望の位置に固定した状態を維持できる。そのため、テンション輪体92の所望の位置からの位置ずれを防止できる。
〔フィーダ〕
フィーダ10は、図1に示すように、角筒状のフィーダケース85の内部に、後上部側に位置する駆動輪体86と、前下部に位置する従動輪体87とにわたって、左右一対の無端回動チェーン88が巻回され、左右一対の無端回動チェーン88に亘って所定ピッチ毎に係止搬送体(図示せず)が架設されている。フィーダケース85の前端部に刈取処理部9に連通する連結開口21が形成されている。フィーダケース85の後端部は、脱穀装置4に連通されている。そして、フィーダ10は、無端回動チェーン88が回動することで、刈取処理部9から受け渡された収穫作物(刈取穀稈)を脱穀装置4に向けて搬送する。
図10〜図13に示すように、フィーダ10におけるフィーダケース85は、右側縦壁部10a、左側縦壁部10b、上面部10c、及び、底面部10dを備えた角筒状に形成されている。そして、図1、図10等に示すように、フィーダケース85の底面部10dと機体フレーム1の前部との間に、油圧シリンダ11が横架連結されている。油圧シリンダ11は、概ね円筒形状のシリンダチューブ11aと、ピストンロッド11bとを有する。ピストンロッド11bは、シリンダチューブ11aよりも径が小さくシリンダチューブ11a内に収納可能であり、シリンダチューブ11aに対して伸縮する。この油圧シリンダ11の伸縮作動により、フィーダ10の上下揺動し、収穫部3が上下揺動される。
そして、フィーダケース85の底面部10dには、油圧シリンダ11の上方に位置する状態で下降規制部120が上下揺動可能に設けられている。なお、油圧シリンダ11は、収穫部3を機体横幅方向中間部でバランスよく支持するために、機体横幅中間部に近い位置に配置されている。よって、下降規制部120は、この油圧シリンダ11に対応して、底面部10dのうち機体横幅中間部に近い位置、つまり左側縦壁部10bよりも右側縦壁部10aに近い位置に設けられている。
下降規制部120は、油圧シリンダ11が伸長状態の時に、油圧シリンダ11の収縮を規制して収穫部3が下降するのを規制する。この下降規制部120は、図12に示すように、断面形状が前後方向視で下向きに概ねU字状の開口部を有するように形成されている。また、図11に示すように、下降規制部120は、油圧シリンダ11のピストンロッド11bが伸長している伸長状態の場合に、U字状の開口部によりピストンロッド11bを覆うように下降操作されて、下降規制部120の游端部がシリンダチューブ11aの一端部に当接する。これにより、下降規制部120が、底面部10dとシリンダチューブ11aの一端部とに突っ張り作用し、使用状態となる。一方、図10に示すように、下降規制部120は、上昇操作されて底面部10dに沿うように配置されることで、非使用状態となる。このように下降規制部120は、上下揺動することで使用状態と非使用状態とに姿勢変更可能に構成されている。
次に、これらの油圧シリンダ11及び下降規制部120の取り付けについて以下に説明する。フィーダケース85の底面部10dには、油圧シリンダ11及び下降規制部120の取り付け用の取付部材130が設けられている。取付部材130において、角筒状の角部材131が底面部10dに取り付けられており、角部材131に隣接する後方に底面部10dに沿う平板を有する取付ブラケット132が設けられている。取付ブラケット132の底面部10dに沿う平板から下方に突設するように、平面視において後方に開口したU字状のピン保持部材133が設けられている。ピン保持部材133の対向する側壁それぞれに連結孔134が形成されている。この連結孔134には、取付板136に設けられた連結ピン135が挿通される。取付板136は、ボルト孔にボルト137をねじ込むことで角部材131に取り付けられる。
ピストンロッド11bの一端部の貫通孔と、下降規制部120の一端部の貫通孔と、ピン保持部材133の連結孔134とが位置合わせされ、位置合わせされた孔に連結ピン135が挿入されてそれらが固定される。具体的には、連結孔134と、ピストンロッド11b及び下降規制部120の貫通孔とが一致するように、ピン保持部材133のU字状の開口にピストンロッド11bの一端部が挿入され、ピン保持部材133のU字状の開口を挟み込むように下降規制部120の一端部が嵌め込まれ、連結ピン135で固定される。これにより、油圧シリンダ11の一端部が底面部10dに連結され、下降規制部120の一端部が上下揺動可能に枢支される。また、詳細な説明は省略するが、油圧シリンダ11の他端部、つまりシリンダチューブ11aの他端部は、機体フレーム1の前部に枢支される。また、下降規制部120は、連結ピン135を揺動支点として使用状態と非使用状態との間で上下揺動可能であるが、非使用状態では、他端部である遊端部が保持部140により底面部10dに固定されている。
以下に、保持部140の構成について説明する。保持部140は、後述の補強部材144に連結された第1部材141と、下降規制部120の遊端部に設けられた第2部材142と、第2部材142に付勢力を与える付勢部材145とを備える。第2部材142には、第1部材141が係止可能な挿入孔(係止孔)143が形成されている。そして、第2部材142は、付勢部材145の付勢力及び復元力を利用することで、挿入孔143を介して第1部材141に係止する係止状態と、第1部材141に係止しない係止解除状態とに切換可能である。
第1部材141が連結される補強部材144は、非使用状態である下降規制部120と間隔をおいた後方位置において、底面部10dに固定されている。補強部材144は、フィーダケース85の左右方向全長に渡って延びており、側面視において下方に開口したU字状に構成されている。具体的には、補強部材144は、底面部10dに固定される底部144bと、底部144bから下方に突出した前方側の前方側壁144aと、底部144bから下方に突出した後方側の後方側壁144cとを備える。
第1部材141は、前方側壁144aの上方端部、つまり前方側壁144aの底面部10d側の端部に連結されている。第1部材141は、部分141a〜141cを備える。第1部材141は、部分141bを中心として、部分141a及び部分141cが概ね左右反転対称に延びる。具体的には、部分141aは、左右方向に沿って延びる前方側壁144aに沿って一端部から他端部に向かって左方向に延びる。部分141bは、部分141aの他端部から前方に概ね90°で折れ曲がって、一端部から他端部に向かって、前方側壁144aから離れる方向、つまり前方に延びる。部分141cは、部分141bの他端部から左方向に概ね90°で折れ曲がって、一端部から他端部に向かって左方向に延びる。よって、第1部材141は、平面視において、2回屈曲したジグザグ形状(Z型形状)に折れ曲がっている。そして、第1部材141の部分141aが前方側壁144aに固定されることで、第1部材141全体が前方側壁144aに対して固定されている。
ここで、第1部材141の部分141cは、第2部材142の挿入孔143に係止する部分である。この第1部材141の部分141cは、下降規制部120の連結ピン135を揺動支点とする上下方向の移動方向に対して、左右方向に延びている。つまり、第1部材141の部分141cは、下降規制部120の遊端部の上下の移動方向に対して概ね直交する左右方向に沿って延びている。
第1部材141がフィーダケース85の底面部10d側の補強部材144に設けられているのに対して、第2部材142及び付勢部材145は、下降規制部120の游端部に設けられている。具体的には、第2部材142及び付勢部材145は、介在部材146を介して、下降規制部120の遊端部の左外側の側面に取り付けられている。つまり、第2部材142及び付勢部材145は、機体前部右側の運転部7が無い側である左側に、介在部材146を介して下降規制部120に取り付けられている。これにより、下降規制部120の使用状態または非使用状態の姿勢の切り替え作業が、運転部7が配置されていない広い空間を利用して行われるので、作業性を向上できる。
介在部材146は、前後方向に沿った板状部材であり、その一部分が、下降規制部120の前後方向に沿った左外側の側面のうち、遊端部の上方に連結される。そして、介在部材146の残りの部分は、側面視において、下降規制部120のフィーダ10側の上端から上方に突出している。この介在部材146のうち下降規制部120から上方に突出した部分に、第2部材142及び付勢部材145が、ボルト147を介して取り付けられている。第2部材142及び付勢部材145は、一端部がボルト147により介在部材146に取り付けられており、下降規制部120よりも後方に突出して前後方向に延びている。
ボルト147による介在部材146と第2部材142及び付勢部材145との結合についてさらに説明する。図14に示すように、下降規制部120がフィーダケース85の底面部10dに沿っている状態において、下降規制部120から底面部10d側に介在部材146が突出している。この介在部材146が突出した部分に、第2部材142及び付勢部材145がボルト147により取り付けられている。第2部材142及び付勢部材145は紙面に直交する方向、つまり前後方向に延びている。
図14には、下降規制部120と、シリンダチューブ11a及びピストンロッド11bとの大小関係もまた示されている。図14に示すように、下降規制部120のU字状の開口部内にピストンロッド11bが嵌まり込み可能である。一方、シリンダチューブ11aはピストンロッド11bよりも径が大きく、下降規制部120の游端部がシリンダチューブ11aの一端部に当接するようになっている。この場合、第2部材142及び付勢部材145が下降規制部120に直接的にボルトにより連結されると、ボルトが下降規制部120内に突出して、ピストンロッド11bと干渉する恐れがある。しかし、前述の通り、第2部材142及び付勢部材145は、下降規制部120から突出した介在部材146にボルト147により取り付けられているため、ボルト147がピストンロッド11bと干渉するのを阻止できる。
第1部材141と、第2部材142及び付勢部材145との配置関係をさらに説明すると、図12及び図13等に示すように、介在部材146に取り付けられた第2部材142及び付勢部材145は前後方向に延びている。つまり、第2部材142及び付勢部材145は、左右方向に突出した第1部材141の部分141cに対して、その左右方向に延びる方向に対して交差する前後方向に延びている。そして、第2部材142が延びる前後方向の延長上に交差するように、第1部材141が補強部材144に取り付けられており、第2部材142の挿入孔143と第1部材141の部分141cとが位置的に対応づけられている。
上述した第1部材141は例えば棒状部材から構成される。また、第2部材142及び付勢部材145は、板バネから構成される。板バネは、例えば第2部材142内に付勢部材145としての弾性部材が介在されて構成される。あるいは、板バネは、例えば板状の弾性部材から構成されていてもよい。
下降規制部120を非使用状態とするには、まず、下降規制部120を底面部10dに位置付け、付勢部材145の付勢力に抗して第2部材142を第1部材141から遠ざかる方向、つまり左方向に力を加える。そして、付勢部材145が元に戻る復元力を利用して第2部材142を第1部材141側に付勢し、第2部材142の挿入孔143に第1部材141の部分141cを挿入させる。これにより、第2部材142を第1部材141に係止させ、下降規制部120をフィーダケース85の底面部10dに沿わせた非使用状態に保持できる。
下降規制部120を底面部10dに位置付けただけで、何らの保持もなければ下降規制部120は自重により下降する。上記構成では、下降規制部120の游端部が底面部10dから下降する上下方向の移動方向に対して、第1部材141の部分141c延びる左右方向が概ね直交している。そのため、第2部材142が第1部材141の部分141cに係止するだけで下降規制部120を非使用状態に保持できる。よって、下降規制部120の非使用状態の保持において、第1部材141、第2部材142及び付勢部材145以外の独立した別途の部材が不要であり、別途の部材を損失してしまう問題、別途の部材を設けることによるコストアップ等を回避できる。
また、下降規制部120の非使用状態における保持を、第1部材141、第2部材142及び付勢部材145という簡単な構成で、かつ付勢部材145の付勢力により第2部材142を第1部材141に係止するという簡単な操作で達成できる。逆に、下降規制部120の使用状態への姿勢変更も、付勢部材145の付勢力に抗して第2部材142を第1部材141から取り外すという簡単な操作で達成できる。
また、上述の通り、第1部材141はフィーダケース85の底面部10d側に設けられており、第2部材142は下降規制部120に設けられている。下降規制部120を非使用状態にする際、操作者は下降規制部120を手で持ち上げて操作することになる。同様に、下降規制部120を非使用状態に保持するために第2部材142を第1部材141に係止する際、操作者は、付勢部材145の付勢力に抗して第2部材142を手で操作することになる。上記構成であれば、手で持ちあげられる側の下降規制部120に、手で係止操作する側の第2部材142が設けられている。つまり、下降規制部120と第2部材142とが一体的なものとして構成されているため、例えば、フィーダケース85の下方が狭いスペースであったり、多少暗いスペースであったりして、第2部材142を手探りで探さなければならないような状況においても、第2部材142を探り当てやすい。この結果、周辺環境に左右されず操作性の良い保持部140とすることができる。
[別実施形態]
(1)
上記実施形態では、第1部材141の部分141cは、下降規制部120の遊端部の上下の移動方向に対して概ね直交する左右方向に沿って延びている。しかし、下降規制部120が下降するのを阻止して底面部10d側に位置付けることができればよく、第1部材141の部分141cが延びる方向は左右方向に限定されない。例えば、第1部材141の部分141cは、少なくとも、下降規制部120の遊端部の移動方向に対して斜め方向など交差する方向に沿って延びていればよい。
また、上記実施形態では、第1部材141は2回屈曲する形状で構成されている。しかし、第1部材141は、下降規制部120の遊端部の移動方向に対して、直交方向及び斜め方向を含む交差する方向に延びていればよく、この形状に限定されない。また、第1部材141が取り付けられる部材も補強部材144に限定されない。例えば、第1部材141は、左右方向に延びる棒状部材がフィーダケース85の底面部10dから突出するように取り付けられていてもよい。
(2)
上記実施形態では、第1部材141は補強部材144を介してフィーダケース85の底面部10d側に設けられており、第2部材142は下降規制部120に設けられている。しかし、第1部材141が下降規制部120から左右方向に突出するように設けられていてもよい。そして、第2部材142が、フィーダケース85の底面部10dに設けられた補強部材144に対して、前後方向に延びるように取り付けられていてもよい。
また、上記実施形態では、第1部材141の部分141cは部分141bに対して左方向に延びている。そして、第2部材142は下降規制部120の遊端部の左外側に取り付けられている。しかし、第1部材141と第2部材142とが係合できればよく、それらの取り付け態様はこれに限定されない。例えば、第1部材141の部分141cは右方向に延び、第2部材142は下降規制部120の遊端部の右外側に取り付けられていてもよい。ただし、第2部材142は、フィーダ10の下方において操作者が手を入れて第2部材142を操作し易い位置に取り付けられているのが好ましい。
(3)
上記実施形態では、第1部材141は棒状部材であり、第2部材142は板バネであるが、第2部材142が第1部材141側に付勢可能な構成であればこれに限定されない。例えば、第2部材142が、2つの板状部材と、これら板状部材を連結する蝶番とから構成され、付勢部材が2つの板状部材に付勢力を与えるスプリングから構成されていてもよい。なお、第2部材142には、第1部材141が挿入可能な挿入孔143が形成されている。スプリングは、例えば蝶番に組み込まれており、2つの板状部材が面一になる方向に付勢されている。この場合、下降規制部120を底面部10d側に上昇して位置付けて非使用状態とし、スプリングの付勢力に抗するように第2部材142を折り曲げるように操作する。そして、スプリングが元に戻る復元力を利用して、第2部材142が折れ曲がった状態から面一となる状態とし、第2部材142の挿入孔143に第1部材141を係止させる。
また、上記実施形態では、保持部140は、第1部材141及び第2部材142に加えて、第2部材142を第1部材141との係止状態側へ付勢する付勢部材145を備えている。しかし、第1部材141そのものが付勢力を有する、例えば弾性部材であってもよい。この場合、保持部140は、第1部材141及び第2部材142により構成できる。
(4)
上記実施形態では、第2部材142には、第2部材142を貫通する挿入孔143が形成されている。しかし、挿入孔143は第2部材142を貫通しておらず、第2部材142に形成された凹部であってもよい。第1部材141はこの第2部材142の凹部に係止し、下降規制部120を非使用状態に保持する。
(5)
上記実施形態では、右揺動アーム30aが当接部31aを有することで、右揺動アーム30aの前方への過度の揺動が規制される。そして、左揺動アーム30bは、右揺動アーム30aとは異なり、当接部31aを有していない。しかし、右揺動アーム30a及び左揺動アーム30bは同一の構成であってもよく、それぞれに当接部31aが設けられていてもよい。また、左揺動アーム30bが当接部31aを有し、右揺動アーム30aが当接部31aを有しない構成であってもよい。
(6)
上記実施形態では、シリンダとして油圧シリンダ11、27を用いているが、電磁シリンダなどの別途のシリンダであってもよい。
(7)
上記実施形態では、収穫機として、稲及び麦などの作物を収穫するための普通型コンバインを例に挙げたが、本発明は稲及び麦に限らず、蕎麦、大豆、菜種などの作物を収穫するための自脱型コンバインを含む多様な収穫機にも適用可能である。
3 :収穫部
9 :刈取処理部
10 :フィーダ
11 :油圧シリンダ
11a :シリンダチューブ
11b :ピストンロッド
120 :下降規制部
140 :保持部
141 :第1部材
142 :第2部材

Claims (3)

  1. 走行機体と、
    前記走行機体の前方に設けられ、上昇位置と下降位置との間で上下揺動可能に前記走行機体に支持された収穫部と、
    シリンダチューブとピストンロッドとを有し、前記シリンダチューブ側の端部が前記走行機体に支持されるとともに前記ピストンロッド側の端部が前記収穫部に支持され、伸縮により前記収穫部を上下揺動させるシリンダと、
    前記収穫部と前記走行機体との間において前記シリンダの上方に位置する状態で、前記収穫部に上下揺動可能に支持され、上昇操作されて前記収穫部の背部に沿う非使用状態と、下降操作されて前記収穫部と伸長状態の前記シリンダにおける前記シリンダチューブとに突っ張り作用して前記シリンダの収縮を規制可能な使用状態とに姿勢変更可能な下降規制部と、
    前記下降規制部を前記非使用状態に保持する保持部と、を備え、
    前記保持部は、前記収穫部及び前記下降規制部の一方に設けられ、前記下降規制部が前記非使用状態から下降し始める際における前記下降規制部の遊端部の移動方向と交差する方向に沿って延びる第1部材と、前記収穫部及び前記下降規制部の他方に設けられ、前記第1部材に係止する係止状態と前記第1部材に係止しない係止解除状態とに切換可能な第2部材と、前記第2部材を前記係止状態側へ付勢する付勢部材とを備えている収穫機。
  2. 前記第2部材及び前記付勢部材は、板バネによって構成され、
    前記第2部材の板状面に係止孔が形成され、
    前記第1部材は、前記係止孔に係止可能な棒状部材である請求項1に記載の収穫機。
  3. 前記第1部材は、前記収穫部に設けられており、
    前記第2部材は、前記下降規制部に設けられている請求項1または2に記載の収穫機。
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