JP6731886B2 - 収穫機 - Google Patents
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Description
走行機体と、
前記走行機体の前方に設けられ、上昇位置と下降位置との間で上下揺動可能に前記走行機体に支持された収穫部と、
シリンダチューブとピストンロッドとを有し、前記シリンダチューブ側の端部が前記走行機体に支持されるとともに前記ピストンロッド側の端部が前記収穫部に支持され、伸縮により前記収穫部を上下揺動させるシリンダと、
前記収穫部と前記走行機体との間において前記シリンダの上方に位置する状態で、前記収穫部に上下揺動可能に支持され、上昇操作されて前記収穫部の背部に沿う非使用状態と、下降操作されて前記収穫部と伸長状態の前記シリンダにおける前記シリンダチューブとに突っ張り作用して前記シリンダの収縮を規制可能な使用状態とに姿勢変更可能な下降規制部と、
前記下降規制部を前記非使用状態に保持する保持部と、を備え、
前記保持部は、前記収穫部及び前記下降規制部の一方に設けられ、前記下降規制部が前記非使用状態から下降し始める際における前記下降規制部の遊端部の移動方向と交差する方向に沿って延びる第1部材と、前記収穫部及び前記下降規制部の他方に設けられ、前記第1部材に係止する係止状態と前記第1部材に係止しない係止解除状態とに切換可能な第2部材と、前記第2部材を前記係止状態側へ付勢する付勢部材とを備えている点にある。
下降規制部を上昇操作により収穫部の背部に沿う非使用状態とした場合、何らの保持もなければ自重により下降する。本構成においては、下降規制部の游端部の移動方向に対して、第1部材の延びる方向が交差している。そのため、第2部材が第1部材に係止するだけで下降規制部を非使用状態に保持できる。よって、下降規制部の非使用状態の保持において、第1部材、第2部材及び付勢部材以外の独立した別途の部材が不要であり、別途の部材を損失してしまう問題、別途の部材を設けることによるコストアップ等を回避できる。
また、下降規制部の非使用状態における保持を、第1部材、第2部材及び付勢部材という簡単な構成で、かつ付勢部材の付勢力により第2部材を第1部材に係止するという簡単な操作で達成できる。逆に、下降規制部の使用状態への姿勢変更も、付勢部材の付勢力に抗して第2部材を第1部材から取り外すという簡単な操作で達成できる。
前記第2部材及び前記付勢部材は、板バネによって構成され、
前記第2部材の板状面に係止孔が形成され、
前記第1部材は、前記係止孔に係止可能な棒状部材である点にある。
前記第1部材は、前記収穫部に設けられており、
前記第2部材は、前記下降規制部に設けられている点にある。
〔全体構成〕
図1、2に、稲、麦、大豆などの作物を収穫対象とする普通型のコンバインが示されている。この実施形態で、コンバインの走行機体の前後方向を定義するときは、作業状態における機体進行方向に沿って定義し、機体の左右方向を定義するときは、機体進行方向視で見た状態で左右を定義する。すなわち、図1,2に符号(F)で示す方向が機体前側、図1,2に符号(B)で示す方向が機体後側である。図2に符号(L)で示す方向が機体左側、図2に符号(R)で示す方向が機体右側である。従って、機体左右方向が走行機体横幅方向に対応する。
〔掻込リール〕
掻込リール14について説明する。
図1〜図3に示すように、掻込リール14は、収穫フレーム17の後端側の上部から前向きに延出している左右の支持アーム22(右支持アーム22a、左支持アーム22b)にて架設支持される状態で備えられている。説明を加えると、一対の支持アーム22の先端部に回転自在に支持された駆動軸23の左右端部に一体回転自在にリールフレーム24が備えられている。左右一対のリールフレーム24は夫々、側面視で六本足形状である。
一方、図3の破線に示すように、油圧シリンダ27により右揺動アーム30aが揺動支点P2を中心として後方に揺動されると、連結ロッド25が後方に揺動し、スライド部材33が右支持アーム22aに沿って後方に摺動する。右揺動アーム30aの後方への揺動は、例えば、油圧シリンダ27の最大伸長により規制される。
このような右揺動アーム30a及び左揺動アーム30bの揺動により、掻込リール14は前方及び後方へ移動する。そして、揺動アーム30の前方への揺動の規制により、掻込リール14の前方への移動も規制できる。
切断装置15について説明する。
図3〜図5に示すように、切断装置15は、機体横幅方向にわたって延設された連結フレーム28に背中合わせで取付固定されているアングル状の基台49と、基台49に装着された受け刃50と、受け刃50に対してスライド自在に支持されている可動刃51と、可動刃51を駆動するナイフバー52と、可動刃51の摺動を許容しながら浮き上がりを防止すべく保持するナイフクリップ53と、スペーサ54とを備えている。
ここで、無端回動体73が下方に弛むと、この弛みに応じて刈刃テンション輪体72は下方に移動する。よって、テンションアーム74が支軸75を中心として揺動し、スプリング78の伸びが縮まる。ただし、スプリング78の材質及びバネ定数等の特性は、無端回動体73が弛んでスプリング78が縮んだ場合でも、スプリング78は自然長よりも長く(伸長している)、テンションアーム74を引っ張り側に付勢するように設定されている。そのため、テンションアーム74はスプリング78により常に引っ張られるため、刈刃テンション輪体72によって、無端回動体73に所望のテンションを継続的に与えることができる。
横送り搬送装置16について説明する。
図2に示すように、横送り搬送装置16は、大径の円筒形のドラム59と、その外周に設けられた左右一対の螺旋羽根60とを備える。エンジン8の動力が伝達されてドラム59が前方回転するのに伴って、左右一対の螺旋羽根60は、フィーダ10の前端部の連結開口21に向けて横送り機能を発揮する。
左右一対のガイド体101と上部材103と前壁102とにより箱状の空間が形成されており、この空間内にガイドナット104が嵌め込まれている。ガイドナット104は、6角ナットから形成されており、対向する2辺それぞれがガイド体101の一対の側壁に接するように配置されている。ガイドナット104の中央部には、テンション輪体92のテンション軸92aが挿入されるナット孔104aが形成されている。また、前壁102には、ナット孔104aに対応して、前壁102を貫通する上下方向に延びる長孔105が形成されている。テンション輪体92は、テンション軸92aが長孔105に挿入され、さらにガイドナット104のナット孔104aに挿通される。テンション軸92aは、長孔105の範囲内において上下位置を変動可能である。
また、上部材103には、後述するボルト106が螺合されるねじ切りされた開口が形成されている。
ガイドナット104の位置を再び調整し直す場合には、ナット108を上方に移動させ、前述と同様にガイドナット104を所望の位置に設定した後、ナット108を上部材103に接する側に回転させてガイドナット104を固定する。
フィーダ10は、図1に示すように、角筒状のフィーダケース85の内部に、後上部側に位置する駆動輪体86と、前下部に位置する従動輪体87とにわたって、左右一対の無端回動チェーン88が巻回され、左右一対の無端回動チェーン88に亘って所定ピッチ毎に係止搬送体(図示せず)が架設されている。フィーダケース85の前端部に刈取処理部9に連通する連結開口21が形成されている。フィーダケース85の後端部は、脱穀装置4に連通されている。そして、フィーダ10は、無端回動チェーン88が回動することで、刈取処理部9から受け渡された収穫作物(刈取穀稈)を脱穀装置4に向けて搬送する。
ここで、第1部材141の部分141cは、第2部材142の挿入孔143に係止する部分である。この第1部材141の部分141cは、下降規制部120の連結ピン135を揺動支点とする上下方向の移動方向に対して、左右方向に延びている。つまり、第1部材141の部分141cは、下降規制部120の遊端部の上下の移動方向に対して概ね直交する左右方向に沿って延びている。
介在部材146は、前後方向に沿った板状部材であり、その一部分が、下降規制部120の前後方向に沿った左外側の側面のうち、遊端部の上方に連結される。そして、介在部材146の残りの部分は、側面視において、下降規制部120のフィーダ10側の上端から上方に突出している。この介在部材146のうち下降規制部120から上方に突出した部分に、第2部材142及び付勢部材145が、ボルト147を介して取り付けられている。第2部材142及び付勢部材145は、一端部がボルト147により介在部材146に取り付けられており、下降規制部120よりも後方に突出して前後方向に延びている。
図14には、下降規制部120と、シリンダチューブ11a及びピストンロッド11bとの大小関係もまた示されている。図14に示すように、下降規制部120のU字状の開口部内にピストンロッド11bが嵌まり込み可能である。一方、シリンダチューブ11aはピストンロッド11bよりも径が大きく、下降規制部120の游端部がシリンダチューブ11aの一端部に当接するようになっている。この場合、第2部材142及び付勢部材145が下降規制部120に直接的にボルトにより連結されると、ボルトが下降規制部120内に突出して、ピストンロッド11bと干渉する恐れがある。しかし、前述の通り、第2部材142及び付勢部材145は、下降規制部120から突出した介在部材146にボルト147により取り付けられているため、ボルト147がピストンロッド11bと干渉するのを阻止できる。
また、下降規制部120の非使用状態における保持を、第1部材141、第2部材142及び付勢部材145という簡単な構成で、かつ付勢部材145の付勢力により第2部材142を第1部材141に係止するという簡単な操作で達成できる。逆に、下降規制部120の使用状態への姿勢変更も、付勢部材145の付勢力に抗して第2部材142を第1部材141から取り外すという簡単な操作で達成できる。
(1)
上記実施形態では、第1部材141の部分141cは、下降規制部120の遊端部の上下の移動方向に対して概ね直交する左右方向に沿って延びている。しかし、下降規制部120が下降するのを阻止して底面部10d側に位置付けることができればよく、第1部材141の部分141cが延びる方向は左右方向に限定されない。例えば、第1部材141の部分141cは、少なくとも、下降規制部120の遊端部の移動方向に対して斜め方向など交差する方向に沿って延びていればよい。
また、上記実施形態では、第1部材141は2回屈曲する形状で構成されている。しかし、第1部材141は、下降規制部120の遊端部の移動方向に対して、直交方向及び斜め方向を含む交差する方向に延びていればよく、この形状に限定されない。また、第1部材141が取り付けられる部材も補強部材144に限定されない。例えば、第1部材141は、左右方向に延びる棒状部材がフィーダケース85の底面部10dから突出するように取り付けられていてもよい。
上記実施形態では、第1部材141は補強部材144を介してフィーダケース85の底面部10d側に設けられており、第2部材142は下降規制部120に設けられている。しかし、第1部材141が下降規制部120から左右方向に突出するように設けられていてもよい。そして、第2部材142が、フィーダケース85の底面部10dに設けられた補強部材144に対して、前後方向に延びるように取り付けられていてもよい。
また、上記実施形態では、第1部材141の部分141cは部分141bに対して左方向に延びている。そして、第2部材142は下降規制部120の遊端部の左外側に取り付けられている。しかし、第1部材141と第2部材142とが係合できればよく、それらの取り付け態様はこれに限定されない。例えば、第1部材141の部分141cは右方向に延び、第2部材142は下降規制部120の遊端部の右外側に取り付けられていてもよい。ただし、第2部材142は、フィーダ10の下方において操作者が手を入れて第2部材142を操作し易い位置に取り付けられているのが好ましい。
上記実施形態では、第1部材141は棒状部材であり、第2部材142は板バネであるが、第2部材142が第1部材141側に付勢可能な構成であればこれに限定されない。例えば、第2部材142が、2つの板状部材と、これら板状部材を連結する蝶番とから構成され、付勢部材が2つの板状部材に付勢力を与えるスプリングから構成されていてもよい。なお、第2部材142には、第1部材141が挿入可能な挿入孔143が形成されている。スプリングは、例えば蝶番に組み込まれており、2つの板状部材が面一になる方向に付勢されている。この場合、下降規制部120を底面部10d側に上昇して位置付けて非使用状態とし、スプリングの付勢力に抗するように第2部材142を折り曲げるように操作する。そして、スプリングが元に戻る復元力を利用して、第2部材142が折れ曲がった状態から面一となる状態とし、第2部材142の挿入孔143に第1部材141を係止させる。
また、上記実施形態では、保持部140は、第1部材141及び第2部材142に加えて、第2部材142を第1部材141との係止状態側へ付勢する付勢部材145を備えている。しかし、第1部材141そのものが付勢力を有する、例えば弾性部材であってもよい。この場合、保持部140は、第1部材141及び第2部材142により構成できる。
上記実施形態では、第2部材142には、第2部材142を貫通する挿入孔143が形成されている。しかし、挿入孔143は第2部材142を貫通しておらず、第2部材142に形成された凹部であってもよい。第1部材141はこの第2部材142の凹部に係止し、下降規制部120を非使用状態に保持する。
上記実施形態では、右揺動アーム30aが当接部31aを有することで、右揺動アーム30aの前方への過度の揺動が規制される。そして、左揺動アーム30bは、右揺動アーム30aとは異なり、当接部31aを有していない。しかし、右揺動アーム30a及び左揺動アーム30bは同一の構成であってもよく、それぞれに当接部31aが設けられていてもよい。また、左揺動アーム30bが当接部31aを有し、右揺動アーム30aが当接部31aを有しない構成であってもよい。
上記実施形態では、シリンダとして油圧シリンダ11、27を用いているが、電磁シリンダなどの別途のシリンダであってもよい。
(7)
上記実施形態では、収穫機として、稲及び麦などの作物を収穫するための普通型コンバインを例に挙げたが、本発明は稲及び麦に限らず、蕎麦、大豆、菜種などの作物を収穫するための自脱型コンバインを含む多様な収穫機にも適用可能である。
9 :刈取処理部
10 :フィーダ
11 :油圧シリンダ
11a :シリンダチューブ
11b :ピストンロッド
120 :下降規制部
140 :保持部
141 :第1部材
142 :第2部材
Claims (3)
- 走行機体と、
前記走行機体の前方に設けられ、上昇位置と下降位置との間で上下揺動可能に前記走行機体に支持された収穫部と、
シリンダチューブとピストンロッドとを有し、前記シリンダチューブ側の端部が前記走行機体に支持されるとともに前記ピストンロッド側の端部が前記収穫部に支持され、伸縮により前記収穫部を上下揺動させるシリンダと、
前記収穫部と前記走行機体との間において前記シリンダの上方に位置する状態で、前記収穫部に上下揺動可能に支持され、上昇操作されて前記収穫部の背部に沿う非使用状態と、下降操作されて前記収穫部と伸長状態の前記シリンダにおける前記シリンダチューブとに突っ張り作用して前記シリンダの収縮を規制可能な使用状態とに姿勢変更可能な下降規制部と、
前記下降規制部を前記非使用状態に保持する保持部と、を備え、
前記保持部は、前記収穫部及び前記下降規制部の一方に設けられ、前記下降規制部が前記非使用状態から下降し始める際における前記下降規制部の遊端部の移動方向と交差する方向に沿って延びる第1部材と、前記収穫部及び前記下降規制部の他方に設けられ、前記第1部材に係止する係止状態と前記第1部材に係止しない係止解除状態とに切換可能な第2部材と、前記第2部材を前記係止状態側へ付勢する付勢部材とを備えている収穫機。 - 前記第2部材及び前記付勢部材は、板バネによって構成され、
前記第2部材の板状面に係止孔が形成され、
前記第1部材は、前記係止孔に係止可能な棒状部材である請求項1に記載の収穫機。 - 前記第1部材は、前記収穫部に設けられており、
前記第2部材は、前記下降規制部に設けられている請求項1または2に記載の収穫機。
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