JP6108945B2 - コンバイン - Google Patents

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    • A01F12/00Parts or details of threshing apparatus
    • A01F12/18Threshing devices

Description

本発明は、走行機体の前部に昇降操作自在に連結された刈取部と、前記刈取部からの刈取穀稈を搬送する脱穀フィードチェーンを有した脱穀装置とを備えたコンバインに関する。
従来、たとえば特許文献1に記載されたコンバインがあった。このコンバインでは、刈取部が設定位置以上に上昇操作されたことを検出するリミットスイッチと、フィードチェーンクラッチを伝動遮断操作する電動シリンダとを備え、刈取部の上昇操作がリミットスイッチに検出されると、制御装置の操作信号により電動シリンダが作動し、フィードチェーンクラッチが伝動遮断操作されてフィードチェーンが停止するよう構成されている。
特開平7−46930号公報
上記した従来の技術であると、フィードチェーンクラッチを切換え操作する特別なアクチュエータが必要になるのみならず、アクチュエータを作動させる特別な動力源が必要になるなど、コスト高になる。
本発明の目的は、刈取部を上昇させるだけで脱穀フィードチェーンが自動的に停止するものでありながら、安価に得ることができるコンバインを提供することにある。
本発明によるコンバインは、
走行機体の前部に昇降操作自在に連結された刈取部と、
前記刈取部からの刈取穀稈を搬送する脱穀フィードチェーンを有した脱穀装置と、
前記脱穀フィードチェーンに伝動する入り状態と前記脱穀フィードチェーンへの伝動を絶つ切り状態とに切換え自在なフィードチェーンクラッチと、
前記刈取部と前記フィードチェーンクラッチとを連係させるリンク機構と、を備え、
前記刈取部に、前記走行機体から上下揺動自在に延出した刈取部フレーム、及び前記刈取部フレームと一体揺動する揺動体を備え、
前記刈取部が所定高さよりも上昇されると、その上昇に伴って、前記リンク機構と前記揺動体とが連結され、前記リンク機構が、前記揺動体の上昇動作によって操作されて前記フィードチェーンクラッチを前記切り状態に切換え操作し、
前記刈取部が前記所定高さ以下に下降されると、その下降に伴って、前記リンク機構と前記揺動体との連結が解除され、前記リンク機構が、復元力によって前記フィードチェーンクラッチを前記入り状態に切換え操作することを特徴とする。
本構成によると、刈取部を所定高さよりも上昇させると、リンク機構がフィードチェーンクラッチを切り状態に切換え操作する。
つまり、本構成であれば、刈取部の上昇動作によって直接フィードチェーンクラッチの切換えを行わせることができ、フィードチェーンクラッチを切換え操作させるための特別なアクチュエータやアクチュエータを作動させるための特別な動力源を必要とせずに済む。
従って、本発明によると、刈取部の所定高さを適切に設定することにより、刈取り走行を終えた際、刈取部を上昇させるだけで脱穀フィードチェーンが自動的に停止するコンバインを、特別なアクチュエータや動力源を必要とせずに安価に得ることができる。
さらに、本構成によると、刈取部を所定高さ以下に下降させるだけで、フィードチェーンクラッチが入り状態に切換え操作される。
従って、本発明によると、刈取部の所定高さを適切に設定することにより、旋回走行を終えた際、刈取部を下降させるだけで操作簡単に、脱穀フィードチェーンが自動的に駆動されて作業を開始することができる。
さらに、本構成によると、リンク機構と揺動体とが連結して初めてフィードチェーンクラッチが切り状態となる構成であるから、刈取部フレームとリンク機構とが単純に連結して刈取部が上昇すると直ちにリンク機構が操作されるものとは違い、フィードチェーンクラッチが切り状態に操作されるタイミングを調整できる。また、揺動体を刈取部フレームとリンク機構との仲介部材にして、刈取部フレームとリンク機構とを連動させることができる。
従って、本発明によると、リンク機構を構造簡単に得て、この面からも安価に済ませることができる。
さらに、本構成によると、刈取部が所定高さ以下に下降されると、リンク機構の復元力によってフィードチェーンクラッチが入り状態に切換え操作されるので、フィードチェーンクラッチを入り状態に切換え操作する特別なアクチュエータ及びアクチュエータを制御する特別な制御手段を設けずに、刈取部を下降させるだけで脱穀フィードチェーンが自動的に駆動されるよう構成することができる。
従って、本発明によると、脱穀フィードチェーンが自動的に駆動されて作業を開始することができるコンバインを、刈取部を下降させるという簡単な操作構成によって安価に得ることができる。
本発明において、前記リンク機構は、前記走行機体に設けられた支持部に揺動自在に支持される可動部と、前記可動部と前記フィードチェーンクラッチとを連動させる操作ケーブルと、を備え、前記可動部は、前記刈取部が前記所定高さよりも上昇されると、前記揺動体と係合し、前記揺動体の上昇力を受けて前記操作ケーブルを操作するよう構成すると好適である。
本構成によると、リンク機構と揺動体との連結を可動部と揺動体との係合という簡素な構造でできる。また、可動部とフィードチェーンクラッチとを連動させるのが操作ケーブルだから配線し易く、可動部からフィードチェーンクラッチに操作力を伝達する伝達経路が長いとか複雑な形状の伝達経路になる場合でも、簡単な構造によってフィードチェーンクラッチに操作力を伝達できる。
従って、本発明によると、刈取部の上昇力をフィードチェーンクラッチに操作力として伝達するものでありながら、簡単な構造で伝達することができて、この面からも安価にできる。
本発明によるコンバインは、走行機体の前部に昇降操作自在に連結された刈取部と、
前記刈取部からの刈取穀稈を搬送する脱穀フィードチェーンを有した脱穀装置と、
前記脱穀フィードチェーンに伝動する入り状態と前記脱穀フィードチェーンへの伝動を絶つ切り状態とに切換え自在なフィードチェーンクラッチと、
前記刈取部と前記フィードチェーンクラッチとを連係させるリンク機構と、を備え、
前記刈取部に、前記走行機体から上下揺動自在に延出した刈取部フレーム、及び前記刈取部フレームと一体揺動する揺動体を備え、
前記刈取部が所定高さよりも上昇されると、前記リンク機構と前記揺動体とが連結され、前記リンク機構が前記揺動体の上昇動作によって操作されて前記フィードチェーンクラッチを前記切り状態に切換え操作し、
前記リンク機構は、前記走行機体に設けられた支持部に揺動自在に支持される可動部と、前記可動部と前記フィードチェーンクラッチとを連動させる操作ケーブルと、を備え、
前記可動部は、前記刈取部が前記所定高さよりも上昇されると、前記揺動体と係合し、前記揺動体の上昇力を受けて前記操作ケーブルを操作し、
前記揺動体に、前記可動部を前記揺動体に係合させる連結部、及び前記可動部を前記連結部に案内するガイド部を設け、
前記刈取部が前記所定高さ以下に下降されると、前記可動部が前記ガイド部に位置し、前記刈取部が前記所定高さよりも上昇されると、前記可動部が前記連結部に係合することを特徴とする。
本構成によると、刈取部を所定高さよりも上昇させると、リンク機構がフィードチェーンクラッチを切り状態に切換え操作する。つまり、本構成であれば、刈取部の上昇動作によって直接フィードチェーンクラッチの切換えを行わせることができ、フィードチェーンクラッチを切換え操作させるための特別なアクチュエータやアクチュエータを作動させるための特別な動力源を必要とせずに済む。従って、刈取部の所定高さを適切に設定することにより、刈取り走行を終えた際、刈取部を上昇させるだけで脱穀フィードチェーンが自動的に停止するコンバインを、特別なアクチュエータや動力源を必要とせずに安価に得ることができる。
さらに、本構成によると、刈取部を所定高さ以下に下降させるだけで、フィードチェーンクラッチが入り状態に切換え操作される。従って、刈取部の所定高さを適切に設定することにより、旋回走行を終えた際、刈取部を下降させるだけで操作簡単に、脱穀フィードチェーンが自動的に駆動されて作業を開始することができる。
さらに、本構成によると、リンク機構と揺動体とが連結して初めてフィードチェーンクラッチが切り状態となる構成であるから、刈取部フレームとリンク機構とが単純に連結して刈取部が上昇すると直ちにリンク機構が操作されるものとは違い、フィードチェーンクラッチが切り状態に操作されるタイミングを調整できる。また、揺動体を刈取部フレームとリンク機構との仲介部材にして、刈取部フレームとリンク機構とを連動させることができる。従って、本発明によると、リンク機構を構造簡単に得て、この面からも安価に済ませることができる。
さらに、本構成によると、リンク機構と揺動体との連結を可動部と揺動体との係合という簡素な構造でできる。また、可動部とフィードチェーンクラッチとを連動させるのが操作ケーブルだから配線し易く、可動部からフィードチェーンクラッチに操作力を伝達する伝達経路が長いとか複雑な形状の伝達経路になる場合でも、簡単な構造によってフィードチェーンクラッチに操作力を伝達できる。従って、刈取部の上昇力をフィードチェーンクラッチに操作力として伝達するものでありながら、簡単な構造で伝達することができて、この面からも安価にできる。
さらに、本構成によると、刈取部が所定高さよりも上昇されると、可動部がガイド部による案内を受けて連結部に移動して係合することにより、刈取部の上昇動作によるフィードチェークラッチの切り状態への切換えを精度よく行わせることができる。従って、本発明によると、刈取部を上昇させるだけで脱穀フィードチェーンが停止するものを特別なアクチュエータを採用せずに得るものでありながら、刈取部の上昇に伴う脱穀フィードチェーンの停止を精度よく行わせることができる。
本発明において、前記刈取部が前記所定高さ以下に下降されると、前記リンク機構と前記揺動体との連結が解除され、前記リンク機構が復元力によって前記フィードチェーンクラッチを前記入り状態に切換え操作するように構成すると好適である。
本構成によると、刈取部が所定高さ以下に下降されると、リンク機構の復元力によってフィードチェーンクラッチが入り状態に切換え操作されるので、フィードチェーンクラッチを入り状態に切換え操作する特別なアクチュエータ及びアクチュエータを制御する特別な制御手段を設けずに、刈取部を下降させるだけで脱穀フィードチェーンが自動的に駆動されるよう構成することができる。従って、本発明によると、脱穀フィードチェーンが自動的に駆動されて作業を開始することができるコンバインを、刈取部を下降させるという簡単な操作構成によって安価に得ることができる。
本発明において、前記可動部は、前記刈取部が前記所定高さ以下に下降されると、復元力によって前記揺動体との係合を解除し、前記操作ケーブルを操作するよう構成すると好適である。
本構成によると、刈取部が所定高さ以下に下降する動作を、可動部が揺動体に対して係合解除する作動に変換し、この作動を操作ケーブルによってフィードチェーンクラッチに伝達してフィードチェーンクラッチを入り状態に切換えさせるものだから、可動部の作動をフィードチェーンクラッチに伝達する伝達経路が長いとか複雑な形状の伝達経路になる場合でも、操作ケーブルなので配線し易い。
従って、刈取部を下降させるだけで脱穀フィードチェーンが駆動されるコンバインを、ものを特別なアクチュエータなどを必要としないで得るものでありながら、伝達経路の長さや形状にかかわらず安価に得ることができる。
本発明において、前記刈取部に伝動する入り状態と、前記刈取部への伝動を絶つ切り状態とに切換え自在な刈取クラッチを備え、前記刈取部と前記刈取クラッチとを連係させる刈取用リンク機構を備え、前記刈取用リンク機構は、前記刈取部が刈取用の所定高さよりも上昇されると、前記刈取クラッチを前記切り状態に切換え操作し、かつ前記刈取部が前記刈取用の所定高さ以下に下降されると、前記刈取クラッチを前記入り状態に切換え操作するよう構成すると好適である。
本構成によると、刈取部を所定高さよりも上昇させると、刈取用リンク機構が刈取クラッチを切り状態に切換え操作し、刈取部を所定高さ以下に下降させると、刈取用リンク機構が刈取クラッチを入り状態に切換え操作する。
つまり、本構成であれば、刈取部の上昇動作や下降動作によって刈取クラッチの切換えを行わせることができ、刈取クラッチを切換え操作させるための特別なアクチュエータやアクチュエータを作動させるための特別な動力源を必要とせずに済む。
従って、本発明によると、刈取部の所定高さを適切に設定することにより、刈取り走行を終えた際、刈取部を上昇させるだけで操作簡単に、刈取部を停止させながら旋回走行でき、旋回走行を終えた際、刈取部を下降させるだけで操作簡単に、刈取部が駆動されて作業を開始することができる。刈取クラッチを切換え操作する特別なアクチュエータや動力源を必要とせずに安価に得ることができる。
本発明において、前記リンク機構と前記刈取用リンク機構とは、共用のリンク機構構成体を備えるよう構成すると好適である。
本構成によると、リンク機構構成体の共用により、リンク機構と刈取用リンク機構とを、部品点数を低減した状態で得ることができる。
従って、本発明によると、刈取部を昇降させるだけで操作簡単に脱穀フィードチェーン及び刈取部が駆動及び停止するコンバインを安価に得ることができる。
本発明において、前記フィードチェーンクラッチが前記切り状態に切換え操作される前記所定高さを、前記刈取クラッチが前記切り状態に切換え操作される前記刈取用の所定高さよりも高く設定すると好適である。
本構成によると、刈取部を上昇させて刈取用の所定高さを越えると、刈取クラッチが切り状態に切換え操作されて刈取部が停止し、この後、刈取部をさらに上昇させて所定高さを越えることにより、フィードチェーンクラッチが切り状態に切換え操作されて脱穀フィードチェーンが停止する。従って、上昇させた刈取部が刈取用の所定高さを越えて刈取部が停止しても、刈取部が所定高さを越えるまでは、脱穀フィードチェーンの駆動が継続される。
従って、本発明によると、例えば、刈取部が停止しても脱穀装置に残っている刈取穀稈の脱穀を済ませてから脱穀フィードチェーンが停止するようにできる点で有利である。
コンバインの全体を示す側面図である。 コンバインの全体を示す平面図である。 刈取部を示す側面図である。 ケースカバーが位置する刈取部の部位を示す平面図である。 ケースカバーを示す縦断側面図である。 ケースカバーを示す斜視図である。 供給搬送装置を示す平面図である。 普通の穀稈に対応した搬送状態の補助搬送装置を示す平面図である。 特殊な穀稈に対応した搬送状態の補助搬送装置を示す平面図である。 挟持レールの支持構造を示す縦断面図である。 ガイド杆を示す側面図である。 伝動構造を示す線図である。 伝動ギヤケースを示す断面図である。 伝動ギヤケースを示す断面図である。 刈取クラッチレバーが切り位置に操作され、かつ刈取部が所定高さ以下に下降された状態でのリンク機構及び刈取リンク機構を示す側面図である。 刈取クラッチレバーが入り位置に操作され、かつ刈取部が所定高さ以下に下降された状態でのリンク機構及び刈取リンク機構を示す側面図である。 刈取クラッチレバーが入り位置に操作され、かつ刈取部が所定高さよりも上昇された状態でのリンク機構及び刈取リンク機構を示す側面図である。 リンク機構を示す側面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施例に係るコンバインの全体を示す側面図である。図2は本発明の実施例に係るコンバインの全体を示す平面図である。図1,2に示すように、本発明の実施例に係るコンバインは、左右一対のクローラ走行装置1,1によって走行するように構成し、かつ機体前部に設けた運転部Cを有した走行機体Aと、走行機体Aの前部に昇降シリンダ2によって下降作業状態と上昇非作業状態とに昇降操作自在に連結された刈取部Bと、走行機体Aの運転部Cよりも後方に設けられた脱穀装置D及び穀粒タンクEとを備えている。
このコンバインは、刈取部Bを下降作業状態にして駆動させながら、かつ脱穀装置Dを駆動しながら、走行機体Aを前進させることにより、稲、麦などの収穫作業を行なう。
すなわち、刈取部Bは、稲、麦などの植立穀稈の株元を切断して穀稈の刈り取りを行い、刈取穀稈を脱穀装置Dに設けてある脱穀フィードチェーンFCに供給する。脱穀装置Dは、脱穀フィードチェーンFCによって刈取穀稈の株元側を挟持して走行機体後方向きに搬送することにより、刈取穀稈の穂先側を扱室9aに供給して回動する扱胴9によって脱穀処理し、脱穀処理物を選別部Sにおいて脱穀粒と塵埃とに選別処理する。穀粒タンクEは、脱穀装置Dから搬出され、揚穀装置15によって供給される脱穀粒を回収して貯留する。穀粒タンクEに貯留された脱穀粒は、穀粒タンクEの後部に走行機体上下向きに設けられた縦スクリューコンベヤ16と、縦スクリューコンベヤ16の上端部に上下揺動自在に接続された横スクリューコンベヤ17とによって穀粒タンクEから搬出するように構成してある。脱穀装置Dからの脱穀排ワラを、脱穀装置Dの後部に設けた細断装置12によって細断処理して圃場に放出するように構成してある。
刈取部Bについて説明する。
刈取部Bは、走行機体Aの前部から走行機体前方向きに延出され、揺動軸芯Xまわりに上下揺動自在な刈取部フレーム81を備え、この刈取部フレーム81が昇降シリンダ2によって上下に揺動操作されることにより、下降作業状態と上昇非作業状態とに昇降される。
図1,3,4に示すように、刈取部フレーム81には、機体フレームAFの前部に設けた刈取支持部96から走行機体前方向きに揺動軸芯Xまわりに上下揺動自在に延出した伝動ケースで成る主フレーム82と、主フレーム82の延出端部に連結した走行機体横向きの刈刃駆動ケース83(図1参照)と、刈刃駆動ケース83の前方に走行機体横方向に並べて配置して、刈刃駆動ケース83に支持してある6本の分草杆5a(図7参照)と、を備えてある。各分草杆5aの前端部に分草具5を支持してある。
図3,4に示すように、刈刃駆動ケース83の走行機体横方向での中央部の上方にケースカバー20を設けてある。ケースカバー20は、後述する主搬送装置23A(図7参照)の搬送経路の下方に配備してある。詳述すると、ケースカバー20は、主搬送装置23Aの搬送経路と内合流搬送装置26(図7参照)及び外合流搬送装置27(図7参照)の搬送経路とが合流する部位の下方に配備してある。ケースカバー20は、走行機体前方側ほど低くなる前下がりの傾斜姿勢で刈刃駆動ケース83に支持してある。従って、ケースカバー20は、主搬送装置23Aによって搬送される刈取穀稈と内合流搬送装置26及び外合流搬送装置27によって搬送される刈取穀稈とが合流する部位から落下したワラや草を、刈刃駆動ケース83の前側、すなわち、分草杆5aの後端部を支持する走行機体横向きの支持フレーム86と刈刃駆動ケース83との間から地面に落下させる。つまり、ケースカバー20は、ワラ屑などが刈刃駆動ケース83及び主フレーム82に落下して堆積することを防止する。
ケースカバー20は、機体横方向での2箇所で刈刃駆動ケース83に取付金具21で支持してある。図5,6に示すように、各取付金具21は、ケースカバー20の裏面側に一端側が固定された固定バンド部21aと、ケースカバー20に一端側が脱着自在な脱着バンド部21bと、固定バンド部21aと脱着バンド部21bとを連結して刈刃駆動ケース83に締め付け固定する締付けボルト21cと、によって構成してある。従って、取付金具21は、ケースカバー20を備えない刈刃駆動ケース83に対するケースカバー20の後付けを可能にしている。
図2,3に示すように、刈取部Bは、5条刈りを可能に構成してある。刈取部Bには、刈取部Bの前端部に走行機体横方向に所定間隔を隔てて設けた6つの分草具5と、隣り合う一対の分草具5,5それぞれからの植立穀稈を引起し処理する引起装置6と、5つの引起装置6によって引起こし処理される植立穀稈の株元を切断するバリカン型の刈取装置7と、刈取装置7からの刈取り穀稈を脱穀フィードチェーンFCに供給する供給搬送装置23とを備えている。
供給搬送装置23について説明する。
図3,7に示すように、5つの引起装置6それぞれの後方に、引起し穀稈の株元を掻込み爪によって刈取装置7に掻き込み供給する無端回動ベルト24を設け、5つの無端回動ベルト24それぞれの搬送終端側の下方に、刈取穀稈の株元を刈取装置7から後方に送り出す掻送回転体25を、無端回動ベルト24と一体回転自在に設けてある。
図7に示すように、供給搬送装置23は、5つの掻送回転体25のうちの走行機体右端側の2つの掻送回転体25の上方と脱穀フィードチェーンFCの搬送始端部の付近とにわたって設けた主搬送装置23Aと、5つの掻送回転体25のうちの内側の1つの掻送回転体25の上方と主搬送装置23Aの搬送経路の途中とにわたって設けた内合流搬送装置26と、5つの掻送回転体25のうちの走行機体左端側の2つの掻送回転体25の上方と主搬送装置23Aの搬送経路の途中とにわたって設けた外合流搬送装置27と、を備えて構成してある。
主搬送装置23Aには、走行機体右端側の2つの掻送回転体25からの刈取穀稈の株元側を無端回動チェーンによって走行機体後方向きに、かつ走行機体左側向きに挟持搬送する搬送始端側の株元挟持搬送装置28と、この株元挟持搬送装置28から刈取穀稈の株元側を無端回動チェーンによってさらに走行機体後方向きに、かつ走行機体左側向きに挟持搬送する搬送終端側の株元挟持搬送装置29と、この株元挟持搬送装置29の搬送終端部と脱穀フィードチェーンFCの搬送始端部とにわたって設けた補助搬送装置31と、走行機体右端側の2つの掻送回転体25からの刈取穀稈の穂先側を無端回動チェーンによって脱穀フィードチェーンFCの搬送始端部の近くまで係止搬送する穂先側係止搬送装置30と、を備えてある。
内合流搬送装置26は、内側の1つの掻送回転体25からの刈取穀稈を、無端回動チェーンによる株元側の挟持搬送によって主搬送装置23Aの搬送経路の途中に搬送し、主搬送装置23Aによって搬送される刈取穀稈に合流させる。
外合流搬送装置27は、走行機体左端側の2つの掻送回転体25からの刈取穀稈を、無端回動チェーン27aによる株元側の挟持搬送と、無端回動チェーン27bによる穂先側の係止搬送とによって主搬送装置23Aの搬送経路の途中に搬送し、主搬送装置23Aによって搬送される刈取穀稈に合流させる。
搬送終端側の株元挟持搬送装置29は、搬送始端側に設けた走行機体横向きの横軸芯Y(図1参照)まわりに上下揺動自在に支持され、電動モータや油圧シリンダなどのアククチュエータによって上下揺動調節されて、脱穀装置Dにおける扱き深さ調節を行うように構成してある。
すなわち、搬送終端側の株元挟持搬送装置29は、横軸芯Yまわりに上下に揺動調節されることにより、補助搬送装置31に受け渡しする刈取穀稈の補助搬送装置31による株元側の挟持位置を稈身方向に変更する。これにより、補助搬送装置31が脱穀フィードチェーンFCに受け渡しする刈取穀稈の脱穀フィードチェーンFCによる株元側の挟持位置が稈身方向に変化し、扱室9aに挿入される刈取穀稈の穂先側長さが変化する。
搬送終端側の株元挟持搬送装置29を上下に揺動調節するアクチュエータは、刈取穀稈の稈身長さを検出する稈長センサによる検出結果を基に作動する扱深さ制御手段よって自動的に操作されるように構成してある。従って、搬送終端側の株元挟持搬送装置29は、刈取穀稈の稈身長さの変化にかかわらず、脱穀装置Dにおける扱き深さが設定深さになるように、自動的に揺動調節される。
図7に示すように、補助搬送装置31は、搬送終端側の株元挟持搬送装置29から刈取穀稈の株元側を受け渡しされ、受け渡しされた刈取穀稈の株元側を無端回動チェーン32によって挟持搬送して脱穀フィードチェーンFCの搬送始端部に受け渡しするように構成してある。補助搬送装置31は、刈取穀稈が、著しく短い稈身長さ、あるいは広い着粒範囲を備えるなど普通の穀稈とは異なる特殊な穀稈であり、搬送終端側の株元挟持搬送装置29の揺動調節による扱き深さ調節では調節不足が発生する場合、この調節不足を補うことを可能にしてある。補助搬送装置31は、詳しくは、次の如く構成してある。
図8,9に示すように、補助搬送装置31は、主フレーム82の基部82a(図15参照)に連設された駆動ケース34に駆動自在に支持される駆動スプロケット35と、この駆動スプロケット35より前方に位置する搬送始端側の従動スプロケット36と、駆動スプロケット35より左横側方に位置する搬送終端側の従動スプロケット37と、駆動スプロケット35、従動スプロケット36及び従動スプロケット37にわたって張設された無端回動チェーン32と、この無端回動チェーン32における従動スプロケット36から従動スプロケット37に至る部位において、無端回動チェーン32を支持し、かつ無端回動チェーン32の挟持搬送経路を設定するチェーンガイド38と、挟持搬送経路における無端回動チェーン32と対向する側に設けられ、無端回動チェーン32による刈取穀稈の株元側の挟持を可能にする挟持レール39と、を備えて構成してある。搬送始端側の従動スプロケット36は、テンションスプリング36aによって揺動付勢され、無端回動チェーン32に緊張力を付与するテンションスプロケットになっている。
挟持レール39は、支持ケース41に支持された一対の支持棒体42,43の先端それぞれに軸支してある。支持ケース41は、挟持搬送経路を迂回する湾曲形状の支持フレーム40に支持されている。図8,10に示すように、一対の支持棒体42,43は、支持ケース41に出退自在に支持してある。各支持棒体42,43は、支持ケース41の内側に設けたスプリング42b,43bの弾性復元力によってスライド付勢され、挟持レール39を無端回動チェーン32に向けて移動付勢している。各支持棒体42,43の支持ケース41の内部に位置する部位に、支持棒体42,43の抜け止めのための鍔部42a,43aを設けてある。各スプリング42b,43bの一端側は、鍔部42a,43aで受け止め支持されている。
図10に示すように、支持棒体42及び支持棒体43に対する鍔部42a,43aの位置規制のための止ピンの取付孔位置aを軸芯方向で変更可能にしている。つまり、止ピンの取付孔位置aを変更することにより、無端回動チェーン32の搬送終端側の左右位置変更にかかわらず、挟持レール39と、無端回動チェーン32の挟持搬送経路との相対位置をほぼ同じにできるようにしてある。
図8,11に示すように、チェーンガイド38の下面側からガイド杆44を脱穀フィードチェーンFCに向けて延出してある。ガイド杆44は、補助搬送装置31から脱穀フィードチェーンFCに受け渡しする刈取穀稈の株元側を脱穀フィードチェーンFCに向けて持ち上げ案内する。ガイド杆44をチェーンガイド38に締め付け固定する連結ボルト45のための複数のボルト孔45a,45aを、チェーンガイド38に左右方向に並べて設けてある。ガイド杆44を、ガイド杆44の基端部とチェーンガイド38とを連結する連結ボルト46を揺動支点にしてチェーンガイド38に対して揺動調節し、複数のボルト孔45aから選択した一つのボルト孔45aに連結ボルト45を装着することにより、無端回動チェーン32の搬送終端側の左右位置変更にかかわらず、脱穀フィードチェーンFCに対するガイド杆44の後端側の相対位置を同じまたはほぼ同じにできるようにしてある。連結ボルト46は、チェーンガイド38と、ガイド杆44が備える取付板44aと、駆動ケース34に連結ボルト47aによって固定された固定板47とにわたって装着されている。チェーンガイド38に設けた連結ボルト46のためのボルト孔は、固定板47に対するチェーンガイド38の揺動を可能にする長孔形状に形成してある。取付板44aに設けた連結ボルト46のためのボルト孔は、連結ボルト46の外径に比してかなり大きい径を備え、固定板47に対するチェーンガイド38の揺動を可能にしている。
チェーンガイド38は、固定板47の前端部に支軸48を介して揺動自在に支持してあり、支軸48の上下向きの軸芯Z周りで左右に揺動するよう構成してある。このチェーンガイド38の後端部に、搬送終端側の従動スプロケット37を軸支してある。無端回動チェーン32による挟持搬送と、穂先側係止搬送装置30による係止搬送とによって搬送される穀稈の稈身を案内するための穀稈ガイド板49を、チェーンガイド38の後端部に支持してある。
チェーンガイド38は、固定板47に位置決めボルト50によって締結固定するように構成してある。チェーンガイド38に、位置決めボルト50のための2個のボルト孔50a,50bを、左右方向に所定間隔を隔てて設けてある。
補助搬送装置31は、2のボルト孔50a,50bから一つのボルト孔50aあるいはボルト孔50bを選択し、選択したボルト孔50aあるいはボルト孔50bと固定板47とに位置決めボルト50を装着することにより、特殊な穀稈に対応した搬送状態と、普通の穀稈に対応した搬送状態とに切り換わるように構成してある。
図8は、普通の穀稈に対応した搬送状態の補助搬送装置31を示す平面図である。図8に示すように、補助搬送装置31は、チェーンガイド38を軸芯Zまわりに揺動調節し、2個のボルト孔50a,50bのうちの一方のボルト孔50aを固定板47のボルト孔に合致させ、一方のボルト孔50aと固定板47のボルト孔とに位置決めボルト50を装着することにより、普通の穀稈に対応した搬送状態になる。補助搬送装置31が普通の穀稈に対応した搬送状態になると、搬送終端側の従動スプロケット37が脱穀フィードチェーンFCに対して近くに位置して、無端回動チェーン32による挟持搬送経路の搬送終端部と脱穀フィードチェーンFCとの走行機体左右方向での間隔が狭くなる。従って、補助搬送装置31は、搬送終端側の株元挟持搬送装置29から受け渡しされた刈取穀稈の無端回動チェーン32による株元側の挟持箇所と、脱穀フィードチェーンFCとの間隔を狭くした状態で、刈取穀稈を脱穀フィードチェーンFCに受け渡しする。
図9は、特殊な穀稈に対応した搬送状態の補助搬送装置31を示す平面図である。図9に示すように、補助搬送装置31は、チェーンガイド38を軸芯Zまわりに揺動調節し、2個のボルト孔50a,50bのうちの他方のボルト孔50bを固定板47のボルト孔に合致させ、他方のボルト孔50bと固定板47のボルト孔とに位置決めボルト50を装着することにより、特殊な穀稈に対応した搬送状態になる。補助搬送装置31が特殊な穀稈に対応した搬送状態になると、普通の穀稈に対応した搬送状態の場合に比べ、搬送終端側の従動スプロケット37が脱穀フィードチェーンFCに対して走行機体右側に離れて位置して、無端回動チェーン32による挟持搬送経路の搬送終端部と脱穀フィードチェーンFCとの走行機体横方向での間隔が広くなる。従って、補助搬送装置31は、搬送終端側の株元挟持搬送装置29から受け渡しされた刈取穀稈の無端回動チェーン32による株元側の挟持箇所と、脱穀フィードチェーンFCとの間隔を普通の穀稈に対応の搬送状態の場合の間隔よりも広くした状態で、刈取穀稈を脱穀フィードチェーンFCに受け渡しする。つまり、特殊な穀稈に対応した搬送状態での補助搬送装置31は、搬送終端側の株元挟持搬送装置29から受け渡しされた刈取穀稈の株元側を、普通の穀稈に対応した搬送状態での場合よりも脱穀フィードチェーンFCに対して扱室側に移動させた状態で脱穀フィードチェーンFCに受け渡しをする。
刈取部B及び脱穀装置Dの駆動を可能にする伝動構造を、図12に示す如く構成してある。すなわち、エンジン3の出力軸3aの駆動力を、伝動ベルト3bを介して走行用ミッションケース4の入力軸4aに伝達するように構成してある。走行用ミッションケース4に設けた刈取部用の出力軸4bの駆動力を、主フレーム82の基部82aに設けた刈取部Bの入力軸81Aに伝動ベルト89を介して伝達するように構成してある。
エンジン3の出力軸3aの駆動力を、カウンタケース55に設けたカウンタ軸55aに伝動ベルト56を介して伝達するように構成してある。カウンタ軸55aの駆動力を、扱胴用出力軸55b及び伝動ベルト57を介して扱胴9に伝達するように構成してある。カウンタ軸55aの駆動力を、伝動ベルト58を介して選別部Sの唐箕11に伝達するように構成してある。カウンタ軸55aの駆動力を、伝動ベルト59を介して選別部Sの1番スクリューコンベヤ13aのスクリュー軸に伝達し、このスクリュー軸から伝動ベルト60を介して2番スクリューコンベヤ13bのスクリュー軸、揺動選別装置14の入力軸14a及び伝動ギヤケース65の入力軸65aに伝達するように構成してある。伝動ギヤケース65は、入力した駆動力を選別部Sの排塵ファン18、及び脱穀フィードチェーンFCに伝達するように構成してある。伝動ギヤケース65の入力軸65aの駆動力を、伝動ベルト61を介して細断装置12に伝達するように構成してある。
伝動ギヤケース65に、脱穀フィードチェーンFCを駆動状態と停止状態とに切換え操作するフィードチェーンクラッチ70を内装してある。伝動ギヤケース65は、脱穀装置Dの機体の横側壁に支持してある。フィードチェーンクラッチ70は、具体的には、図13,14に示す如く構成してある。
フィードチェーンクラッチ70は、伝動ギヤケース65に回転自在に支持され、かつ脱穀フィードチェーンFCの駆動スプロケット71(図12参照)を一体回転自在に支持する出力軸65bに設けたクラッチ輪体72及び伝動ギヤ73と、クラッチ輪体72と伝動ギヤ73とにわたって設けた噛合いクラッチ部74と、を備えて構成してある。クラッチ輪体72は、出力軸65bに設けたスプライン部に一体回転自在に、かつスライド自在に係合している。伝動ギヤ73は、出力軸65bに相対回転自在に支持されている。伝動ギヤ73は、入力軸65aに一体回転自在に設けられた入力ギヤ75に、小径の中継ギヤ76、大径の中継ギヤ77、排塵ファン駆動ギヤ78を介して連動されている。
図14,18に示すように、フィードチェーンクラッチ70は、伝動ギヤケース65の支持部にスライド自在に支持された切換えピン79、及び伝動ギヤケース65の外部に支軸80aを介して揺動自在に支持された操作部80を備え、操作部80の揺動操作によって入り状態と切り状態とに切換え操作するようになっている。
すなわち、操作部80を支軸80aのまわりに揺動操作して切り位置[切](図18参照)に操作すると、切換えピン79が操作部80のアーム部80bによって連結ピン79aを介して伝動ギヤケース65の内側に向けてスライド操作される。すると、切換えピン79の先端部がクラッチ輪体72の円形のカム部72aに押圧作用してクラッチ輪体72をクラッチバネ70aに抗して伝動ギヤ73から離れる側にスライド操作し、噛合いクラッチ部74を構成するクラッチ爪の噛み合いが外れる。これにより、フィードチェーンクラッチ70は、切り状態になり、脱穀フィードチェーンFCへの伝動を絶って脱穀フィードチェーンFCを停止させる。
操作部80を支軸80aのまわりに揺動操作して入り位置[入](図18参照)に操作すると、切換えピン79が操作部80のアーム部80bによって連結ピン79aを介して伝動ギヤケース65の外側に向けてスライド操作される。すると、切換えピン79の先端部がクラッチ輪体72のカム部72aに対する押圧を解除し、クラッチ輪体72がクラッチバネ70aによって伝動ギヤ73の方にスライド操作されて、噛合いクラッチ部74のクラッチ爪が噛み合い状態になる。これにより、フィードチェーンクラッチ70は、入り状態になり、脱穀フィードチェーンFCに伝動して脱穀フィードチェーンFCを駆動する。
フィードチェーンクラッチ70と刈取部Bとを、図15,18に示すリンク機構K1によって連係させることを可能にしてある。リンク機構K1は、フィードチェーンクラッチ70と刈取部Bとを機械仕掛けによって連係させ、刈取部Bが所定高さよりも上昇されると、フィードチェーンクラッチ70を切り状態に切換え操作し、刈取部Bが所定高さ以下に下降されると、フィードチェーンクラッチ70を入り状態に切換え操作する。刈取作業を終えて旋回走行する際、刈取部Bが上昇されるものとして設定した高さよりも少し低い高さを所定高さとして設定してある。
リンク機構K1について説明する。
図15,18に示すように、リンク機構K1は、作動体Tを有した可動部Mと、可動部Mとフィードチェーンクラッチ70とを連動させる操作ケーブルW1と、を備えて構成してある。
操作ケーブルW1は、脱穀装置Dの前方の可動部Mが位置する箇所から脱穀装置Dの左横外側であって、サイドカバー10(図1参照)の内側を通ってフィードチェーンクラッチ70に至るように配備してある。サイドカバー10は、脱穀装置Dの左横外側に位置する伝動系及び脱穀フィードチェーンFCを覆うものである。操作ケーブルW1を構成するインナーケーブル130の前端側は、可動部Mに備えてある第3中間アーム105Cに連結し、後端側は、フィードチェーンクラッチ70の操作部80にスプリング132を介して連結してある。操作部80に、操作部80を入り位置[入]に戻し操作するリターンバネ70bを連結してある。操作ケーブルW1を構成するアウターケーブル131の前端側は、運転部Cにおける側部プレート103Aの横外側に配置され、かつ機体フレームAFが備える側部フレーム103に連結されたアウターステー133に支持し、後端側は、脱穀装置Dの横側壁に設けた支持部107に支持してある。図2,15に示すように、側部フレーム103は、機体フレームAFに立設された機体上下向きの縦フレーム103Bから前方向きに延出されている。側部プレート103Aは、側部フレーム103及び縦フレーム103Bに支持されている。
可動部Mは、機体フレームAFの側部フレーム103に設けられた支持部134に回転自在に支持された支軸104、支軸104に一体回転自在に支持され、支軸104を中心にして連動して揺動する第1中間アーム105A、第2中間アーム105B及び第3中間アーム105Cと、第2中間アーム105Bに一端側が連結された作動体Tと、を備えて構成してある。従って、可動部Mは、走行機体に設けられた支持部としての支持部134に支持され、走行機体に対して支軸104を中心にして揺動する。
作動体Tは、第2中間アーム105Bに基部が連結プレート116によって連結されたロッド材111と、ロッド材111の先端のネジ部に螺合する軸受ブロック112と、軸受ブロック112に対して横向き姿勢の支軸114により回転自在に支持されたローラ115とを備えている。軸受ブロック112は、固定ナット113によってロッド材111に位置決めされている。
刈取部フレーム81の主フレーム82の基部82aから前方上方向きに延出し、延出端側が引起装置6の上端側に連結されて引起装置6を支持する連結フレーム85を、刈取部フレーム81に備えてある。連結フレーム85は、刈取部フレーム81と一体に上下揺動する揺動体を構成している。揺動体としての連結フレーム85の後部の後面側にガイド部110が設けられ、このガイド部110と、第2中間アーム105Bとの間に作動体Tが介装されている。
ガイド部110は、連結フレーム85の後面に沿う姿勢(前側ほど上方に向かう傾斜姿勢)で平坦なガイド部本体110Aと、このガイド部本体110Aの両側部から立ち上がる姿勢でこの両側部に配置される左右一対の横案内壁110Bとを備えている。ガイド部本体110Aの上端においてガイド部本体110Aから突出する姿勢となる連結部110Cを連結フレーム85に設けてある。ガイド部110は、連結フレーム85の上面に溶接等の技術により取り付けられている。
ロッド材111の連結プレート116が横向き姿勢の連結ピン118により第2中間アーム105Bに揺動自在に連結され、ロッド材111等の自重によってローラ115がガイド部110のガイド部本体110Aに接触することによって、ロッド材111がオン姿勢になるように作動体Tが構成されている。
軸受ブロック112の上面側でロッド材111の先端側となる位置には、作業者が握って操作可能なグリップ119が形成されている。側部プレート103Aには、ロッド材111を挟持可能なバネ板製のホルダ120が備えられている。ホルダ120は、ロッド材111を抱き込むように二股状に成形されたバネ板材で構成され、作業者がグリップ119を握ってロッド材111を挟持位置に送り込むことで挟持状態になる。
図16に二点鎖線で示すように、ロッド材111は、ホルダ120に嵌め込み操作することにより、ローラ115がガイド部110から離れたオフ姿勢に保持される。図16,17に示すように、ロッド材111をホルダ120から分離させ、ローラ115をガイド部110におけるガイド部本体110Aの上面に接触させることにより、ロッド材111は、オン姿勢になる。
ロッド材111をオン姿勢にしてあっても、刈取部Bが所定高さ以下に下降された場合、連結フレーム85が下降していることにより、作動体Tのローラ115は連結部110Cに係合せず、ガイド部110に位置する。
ロッド材111をオン姿勢にしてあると、刈取部Bが所定高さ以下で上昇された場合、この上昇に伴い作動体Tのローラ115が回転する状態で、このローラ115がガイド部本体110Aに沿って、ガイド部110による案内を受けて連結部110Cに向けて移動する。図17に示すように、刈取部Bが所定高さに達する直前に作動体Tのローラ115が連結部110Cに係合して、可動部Mが連結フレーム85に連結される。この後、刈取部Bが所定高さよりも上昇されると、連結フレーム85の上昇力が作動体Tに作用することにより、第1中間アーム105A、第2中間アーム105B及び第3中間アーム105Cが、第1中間アーム105Aに連結されたリターンバネ106、及び操作部80に連結されたリターンバネ70bに抗して反時計方向に揺動操作される。この結果、第3中間アーム105Cが操作ケーブルW1のインナーケーブル130を引き操作し、操作ケーブルW1がフィードチェーンクラッチ70の操作部80を切り位置[切]に操作する。
刈取部Bが所定高さ以下に下降された場合、ロッド材111がこれの長手方向に沿って、前述とは逆方向に変位する。この場合、作動体Tのローラ115が回転しながら、ガイド部110のガイド部本体110Aに沿って連結部110Cから離れる方向に移動し、ローラ115と連結部110Cとの係合が外れて、作動体Tと連結フレーム85との係合が解除され、第1中間アーム105A、第2中間アーム105B及び第3中間アーム105Cがリターンバネ106、リターンバネ70bによる復元力によって時計方向に揺動する。この結果、インナーケーブル130が緩み側に操作され、操作ケーブルW1がリターンバネ106及びリターンバネ70bによる復元力によってフィードチェーンクラッチ70の操作部80を入り位置[入]に操作する。
ロッド材111をオフ姿勢にしてあると、刈取部Bが所定高さよりも上昇されても、作動体Tが上昇する連結フレーム85による操作を受けず、操作ケーブルW1は、リターンバネ106及びリターンバネ70bによる復元力によって緩み側に操作された状態にあり、フィードチェーンクラッチ70の操作部80を入り位置[入]に維持する。
従って、リンク機構K1は、ロッド材111をオン姿勢にしておくことにより、刈取部Bとフィードチェーンクラッチ70とを連係させることが可能なオン状態になり、ロッド材111をオフ姿勢にしておくことにより、刈取部Bとフィードチェーンクラッチ70との連係を絶つオフ状態になる。
図16,18に示すように、リンク機構K1をオン状態にしておけば、刈取部Bを所定高さ以下に下降させると、作動体Tのローラ115がガイド部110に位置して可動部Mが揺動体としての連結フレーム85との係合を解除することにより、リンク機構K1と連結フレーム85との連結が解除され、可動部Mがリターンバネ106及びリターンバネ70bによる復元力によって操作ケーブルW1を緩み側に操作することにより、リンク機構K1は、リターンバネ106及びリターンバネ70bによる復元力によって操作部80を入り位置[入]に切換え操作してフィードチェーンクラッチ70を入り状態に切換え操作する。従って、ロッド材111をオン姿勢にしておけば、刈取部Bを下降作業状態に下降させるだけで、脱穀フィードチェーンFCが駆動されて刈取り作業を開始できる。
図17,18に示すように、リンク機構K1をオン状態にしておれば、刈取部Bを所定高さよりも上昇させると、作動体Tのローラ115が連結部100Cに係合して可動部Mが連結フレーム85に連結することにより、リンク機構K1と連結フレーム85とが連結され、可動部Mが連結フレーム85の上昇力を受けて操作ケーブルW1を引っ張り操作することにより、リンク機構K1は、連結フレーム85の上昇動作によって操作されて操作部80を切り位置[切]に切換え操作してフィードチェーンクラッチ70を切り状態に切換え操作する。従って、ロッド材111をオン姿勢にしておけば、刈取部Bを上昇非作業状態に上昇させるだけで、脱穀フィードチェーンFCを停止させて走行できる。
リンク機構K1をオフ状態にしておけば、刈取部Bを所定高さよりも上昇させても、作動体Tが連結部110Cに係合せず、可動部Mが連結フレーム85の上昇力を受けないことにより、リンク機構K1がフィードチェーンクラッチ70を切り状態に切換える作動をせず、フィードチェーンクラッチ70を入り状態にしておいて脱穀フィードチェーンFCを駆動状態にできる。
図15に示すように、刈取部Bの入力軸81Aに設けた入力プーリ87と、走行用ミッションケース4の刈取部用の出力軸4bに設けた出力プーリ88と、伝動ベルト89と、テンションプーリ90を備えたテンションアーム91とによって、ベルトテンション式の刈取クラッチGを構成してある。
テンションアーム91は、機体フレームAFに設けたアーム支軸92に支持されている。刈取クラッチGは、テンションアーム91がアーム支軸92を中心にして揺動操作され、テンションプーリ90が伝動ベルト89に押し付けられて伝動ベルト89を緊張状態に張り操作することによって入り状態になり、テンションプーリ90による伝動ベルト89の張り操作が解除されることによって切り状態になる。刈取クラッチGは、入り状態に操作されると、出力軸4bからの駆動力を入力軸81Aに伝動して刈取部Bを駆動し、切り状態に操作されると、入力軸81Aに対する伝動を絶って刈取部Bを停止させる。
刈取クラッチGと刈取部Bとを、図15に示す刈取用リンク機構K2によって連係させることを可能にしてある。刈取用リンク機構K2は、刈取クラッチGと刈取部Bとを機械仕掛けによって連係させ、刈取部Bが刈取り用の所定高さよりも上昇されると、刈取クラッチGを切り状態に切換え操作し、刈取部Bが刈取り用の所定高さ以下に下降されると、刈取クラッチGを入り状態に切換え操作する。刈取作業を終えて旋回走行する際、刈取部Bが上昇されるものとして設定した高さよりも少し低い高さを、刈取用の所定高さとして設定してある。
刈取用リンク機構K2について説明する。
図15に示すように、刈取用リンク機構K2は、リンク機構K1と共用のリンク機構構成体としての可動部Mと、可動部Mと刈取クラッチGとを連動させる操作ケーブルW2とを備えて構成してある。
操作ケーブルW2を構成するインナーケーブル97の一端側は、側部フレーム103に連結し、他端側は、刈取クラッチGの操作部としてのテンションアーム91の操作部91Aに、第1断続アーム94A、第2断続アーム94B及び下部ロッド95を介して連結してある。第1断続アーム94Aと第2断続アーム94Bは、機体フレームAFに支持された下部支軸93に支持され、下部支軸93を中心に一体に揺動するようになっている。
操作ケーブルW2を構成するアウターケーブル98の一端側は、作動リンク102の下端側に支持し、他端側は、第1中間アーム105Aに支持してある。作動リンク102の上端側は、作動アーム101に回動自在に支持してある。作動アーム101は、作動リンク102が連結している側とは反対側で、刈取クラッチレバー33のレバー支軸100に一体回転自在に支持されて、刈取クラッチレバー33と一体に揺動する。操作ケーブルW2は、作動リンク102に連結する部位と第1中間アーム105Aに連結する部位との間の部分が上方に湾曲する状態で配備してある。第1中間アーム105Aに、第1中間アーム105Aを引き上げ操作するリターンバネ106を連結してある。刈取クラッチレバー33は、保持機構(図示せず)によって入り位置「入」と切り位置「切」とに保持されるようになっている。図15に示すように、刈取クラッチレバー33が切り位置「切」に位置された場合、作動リンク102の上端側がレバー支軸100と略等しい高さにあり、これに支持される作動リンク102は低いレベルにある。従って、図16に示すように、刈取クラッチレバー33が入り位置「入」に位置された場合、作動リンク102の上端側がレバー支軸100よりも高い位置に達し、作動リンク102が高い位置に引き上げられる。
刈取部Bが刈取用の所定高さ以下に下降されると、作動体Tと連結フレーム85との連結が解除され、可動部Mが連結フレーム85による操作力を受けない。これにより、刈取クラッチレバー33が切り位置[切]にされると、インナーケーブル97が緩み状態となり、図15に示す如くテンションアーム91が切り側に操作されて刈取クラッチGが切り状態となる。
この状態において、図16に示すように、刈取クラッチレバー33を入り位置[入]に操作した場合、作動リンク102が上昇操作されてアウターケーブル98の一方の端部を持ち上げ操作する。これに対し、インナーケーブル97の一方の端部が側部フレーム103に固定されていることにより、アウターケーブル98の上昇に伴いインナーケーブル97の一方の端部がアウターケーブル98の一方の端部から引き出される方向に相対移動する。アウターケーブル98の他方の端部が第1中間アーム105Aに支持されていることにより、アウターケーブル98の中間部分(湾曲している部分)が上昇し、インナーケーブル97もアウターケーブル98と共に上昇し、結果としてインナーケーブル97に張力を発生させる。
このようにインナーケーブル97に張力が作用した場合、前述のようにアウターケーブル98の一方の端部から引き出されたインナーケーブル97の引出し長さに見合う長さのインナーケーブル97が、アウターケーブル98の他方の端部に引き込まれる。これにより、インナーケーブル97の張力を第1断続アーム94Aに作用させ、テンションアーム91をクラッチ入り側に揺動させて、刈取クラッチGを入り状態に操作させる。
ロッド材111をオン姿勢にした状態で、かつ刈取クラッチGが入り状態にある状態で、刈取部Bが上昇されると、この上昇に伴い作動体Tのローラ115がガイド部110の案内を受けて連結部110Cに向けて移動し、刈取部Bが刈取用の所定高さに達する直前に作動体Tのローラ115が連結部110Cに係合して可動部Mが連結フレーム85に連結される。刈取部Bが刈取り用の所定高さよりも上昇されると、図17に示すように、可動部Mが連結フレーム85の上昇力を受けて、第1中間アーム105A及び第2中間アーム105Bがリターンバネ106に抗して反時計方向に揺動操作され、第1中間アーム105Aがアウターケーブル98の端部を下方に移動操作してインナーケーブル97を緩め側に操作し、操作ケーブルW2がテンションアーム91を切り側に揺動操作して刈取クラッチGを切り状態に切換え操作する。
刈取用リンク機構K2が刈取クラッチGを切り状態に切換え操作した後、刈取部Bが刈取用の所定高さ以下に下降された場合、ロッド材111がこれの長手方向に沿って、前述とは逆方向に移動して作動体Tのローラ115がガイド部110に位置して可動部Mと連結フレーム85との連結が解除され、第1中間アーム105A及び第2中間アーム105Bがリターンバネ106による復元力によって時計方向に揺動する。この結果、インナーケーブル97がリターンバネ106によって張り操作されてテンションアーム91を入り側に揺動操作して刈取クラッチGを入り状態に切換え操作する。
刈取部Bが刈取用の所定高さ以下に下降された状態において、作業者がグリップ119を握って作動体Tのロッド材111を引き上げ操作してオフ姿勢にした場合、この後に、刈取部Bが刈取用の所定高さよりも上昇されても、ロッド材111のローラ115が連結部110Cから外れていて、可動部Mと連結フレーム85との連結が解除されているので、テンションアーム91がリターンバネ106によって入り側に操作されて刈取クラッチGが入り状態に維持される。
この後、刈取部Bが刈取用の所定高さより下降された状態で、作業者がグリップ119を握って下方に操作することでロッド材111はオン姿勢に復帰する。尚、ロッド材111をオン姿勢に復帰させる場合、ロッド材111のローラ115をガイド部110の一対の横案内壁110Bの間に導入することになる。このようにロッド材111をオン姿勢に復帰させた後に刈取部Bを刈取用の所定高さよりも上昇させた場合、ロッド材111のローラ115が連結部110Cに係合し、可動部Mが連結フレーム85に係合して連結フレーム85の上昇力を受けることにより、刈取クラッチGが切り状態に切換え操作される。
従って、刈取用リンク機構K2は、ロッド材111をオン姿勢にしておくことにより、刈取部Bと刈取クラッチGとを連係させることが可能なオン状態になり、ロッド材111をオフ姿勢にしておくことにより、刈取部Bと刈取クラッチGとの連係を絶つオフ状態になる。
刈取クラッチレバー33を入り位置[入]に操作してある場合、刈取用リンク機構K2をオン状態にしておけば、刈取部Bを刈取用の所定高さ以下に下降させると、可動部Mがリンク機構K1を作動させる場合と同様に作用することにより、刈取用リンク機構K2がリターンバネ106による復元力によって刈取クラッチG入り状態に切換え操作する。従って、ロッド材111をオン姿勢にしておけば、刈取部Bを下降作業状態に下降させるだけで、刈取部Bが駆動されて刈取り作業を開始できる。
刈取用リンク機構K2をオン状態にしておれば、刈取部Bを刈取用の所定高さよりも上昇させると、可動部Mがリンク機構K1を作動させる場合と同様に作用することにより、刈取用リンク機構K2が連結フレーム85の上昇動作によって操作されて刈取クラッチGを切り状態に切換え操作する。従って、ロッド材111をオン姿勢にしておけば、刈取部Bを上昇非作業状態に上昇させるだけで、刈取部Bを停止させて走行できる。
刈取用リンク機構K2をオフ状態にしておけば、刈取部Bを刈取用の所定高さよりも上昇させても、リンク機構K1によるフィードチェーンクラッチ70の切り操作を行わせない場合と同じ可動部Mの作用により、刈取用リンク機構K2が刈取クラッチGを切り状態に切換える作動をせず、刈取クラッチGを入り状態にしておいて刈取部Bを駆動状態にできる。
リンク機構K1が刈取部Bの上昇によってフィードチェーンクラッチ70を切り状態に切換え操作するタイミングと、刈取用リンク機構K2が刈取部Bの上昇によって刈取クラッチGを切り状態に切換え操作するタイミングとが相違するように、リンク機構K1及び刈取用リンク機構K2を構成し、フィードチェーンクラッチ70がリンク機構K1によって切り状態に切換え操作される刈取部Bの所定高さを、刈取クラッチGが刈取用リンク機構K2によって切り状態に切換え操作される刈取部Bの刈取用の所定高さよりも高く設定してある。
従って、刈取部Bを下降作業状態から上昇非作業状態に向けて上昇させ、刈取部Bが刈取用の所定高さを越えると、刈取部Bが停止される。刈取部Bが停止されても、刈取部Bが所定高さを越えるまでは、脱穀フィードチェーンFCの駆動が継続されており、脱穀装置Dに残留している刈取穀稈が脱穀フィードチェーンFCによって搬送される。刈取部Bがさらに上昇して所定高さを越えると、脱穀フィードチェーンFCの駆動が停止される。
リンク機構K1及び刈取用リンク機構K2では、ロッド材111のネジ部に螺合する軸受ブロック112を回転させることにより、ロッド材111に対するローラ115の突出量を調節することが可能である。従って、ローラ115の突出量を調節して固定ナット113を作用させ、ローラ115を調節した位置に固定することにより、刈取クラッチGが切り状態に切換え操作される刈取部Bの刈取用の所定高さ、及びフィードチェーンクラッチ70が切り状態に切換え操作される刈取部Bの所定高さを変更設定できる。
〔別実施例〕
(1) 上記した実施例では、刈取部Bが所定高さ以下に下降されると、フィードチェーンクラッチ70がリンク機構K1の復元力によって入り状態に切換え操作されるよう構成した例を示したが、刈取部Bが所定高さ以下に下降されると、フィードチェーンクラッチ70がシリンダやモータなどのアクチュエータによって入り状態に切換え操作されるように構成して実施してもよい。
(2) 上記した実施例では、刈取部Bと刈取クラッチGとを刈取用リンク機構K2によって連係させた例を示したが、刈取部フレーム81の揺動角などを基に刈取部Bの高さを検出する検出スイッチと、刈取クラッチGを切換え操作する電動モータあるいは油圧シリンダなどのアクチュエータと、検出スイッチとアクチュエータとを連係させる電気回路あるいは制御手段とを備えて成る電気式の連係機構によって電気仕掛けによって連係させて実施してもよい。
(3) 上記した実施例では、フィードチェーンクラッチ70として、噛み合い式のクラッチを採用した例を示したが、ベルトテンション式あるいは摩擦式のクラッチを採用して実施してもよい。
(4) 上記した実施例では、刈取クラッチGとして、ベルトテンション式のクラッチを採用した例を示したが、噛み合い式あるいは摩擦式のクラッチを採用して実施してもよい。
(5) 上記した実施例では、可動部Mを、リンク機構K1を構成するための可動部と、刈取用リンク機構K2を構成するための可動部とに共用した状態でリンク機構K1及び刈取用リンク機構K2を構成した例を示したが、リンク機構K1を構成するための可動部と、刈取用リンク機構K2を構成するための可動部とを別々に設けて実施してもよい。
(6) 上記した実施例では、可動部Mをリンク機構K1と刈取用リンク機構K2とに共用のリンク機構構成体とした例を示したが、可動部Mのうちの作動体Tだけを、あるいは第1中間アーム105A及び第2中間アーム105Bだけをリンク機構K1と刈取用リンク機構K2とに共用のリンク機構構成体として実施してもよい。
(7) 上記した実施例では、可動部Mとフィードチェーンクラッチ70の操作部80とにわたってインナーケーブル130を連結し、可動部Mによってインナーケーブル130が操作されるように構成した操作ケーブルW1を採用した例を示したが、固定部とフィードチェーンクラッチ70の操作部80とにわたってインナーケーブル130を連結し、可動部Mによってアウターケーブル131が操作されるように構成した操作ケーブルW1を採用して実施してもよい。
(8) 上記した実施例では、側部フレーム103に一端側が連結されたインナーケーブル97の他端側が刈取クラッチGの操作部91Aに連動され、刈取クラッチレバー33及び可動部Mによってアウターケーブル98が操作されるように構成した操作ケーブルW2を採用した例を示したが、刈取クラッチレバー33と刈取クラッチGの操作部91Aとをインナーケーブル97によって連動させ、刈取クラッチレバー33によってインナーケーブル97が操作されるように構成し、かつ可動部Mによってアウターケーブル98が操作されるように構成した操作ケーブルW2を採用して実施してもよい。
(9) 上記した実施例では、フィードチェーンクラッチ70がリンク機構K1によって切り状態に切換え操作される刈取部Bの所定高さを、刈取クラッチGが刈取用リンク機構K2によって切り状態に切換え操作される刈取部Bの刈取用の所定高さよりも高く設定した例を示したが、フィードチェーンクラッチ70が切り状態に切換え操作される刈取部Bの所定高さと、刈取クラッチGが切り状態に切換え操作される刈取部Bの刈取用の所定高さとを同じに設定して実施してもよい。また、刈取クラッチGが切り状態に切換え操作される刈取部Bの刈取用の所定高さを、フィードチェーンクラッチ70が切り状態に切換え操作される刈取部Bの所定高さよりも高く設定して実施してもよい。
(10) 上記した実施例では、刈取部Bを5条刈りに構成した例を示したが、4条以下あるいは6条以上の刈取りが可能に構成して実施してもよい。
本発明は、クローラ走行装を備える他、車輪を走行装置として備えるコンバインに利用することができる。
70 フィードチェーンクラッチ
81 刈取部フレーム
85 揺動体(連結フレーム)
110 ガイド部
110C 連結部
134 支持部
A 走行機体
B 刈取部
D 脱穀装置
FC 脱穀フィードチェーン
G 刈取クラッチ
K1 リンク機構
K2 刈取用リンク機構
M 可動部
W1 操作ケーブル

Claims (8)

  1. 走行機体の前部に昇降操作自在に連結された刈取部と、
    前記刈取部からの刈取穀稈を搬送する脱穀フィードチェーンを有した脱穀装置と、
    前記脱穀フィードチェーンに伝動する入り状態と前記脱穀フィードチェーンへの伝動を絶つ切り状態とに切換え自在なフィードチェーンクラッチと、
    前記刈取部と前記フィードチェーンクラッチとを連係させるリンク機構と、を備え、
    前記刈取部に、前記走行機体から上下揺動自在に延出した刈取部フレーム、及び前記刈取部フレームと一体揺動する揺動体を備え、
    前記刈取部が所定高さよりも上昇されると、その上昇に伴って、前記リンク機構と前記揺動体とが連結され、前記リンク機構が、前記揺動体の上昇動作によって操作されて前記フィードチェーンクラッチを前記切り状態に切換え操作し、
    前記刈取部が前記所定高さ以下に下降されると、その下降に伴って、前記リンク機構と前記揺動体との連結が解除され、前記リンク機構が、復元力によって前記フィードチェーンクラッチを前記入り状態に切換え操作するコンバイン。
  2. 前記リンク機構は、前記走行機体に設けられた支持部に揺動自在に支持される可動部と、前記可動部と前記フィードチェーンクラッチとを連動させる操作ケーブルと、を備え、
    前記可動部は、前記刈取部が前記所定高さよりも上昇されると、前記揺動体と係合し、前記揺動体の上昇力を受けて前記操作ケーブルを操作する請求項に記載のコンバイン。
  3. 走行機体の前部に昇降操作自在に連結された刈取部と、
    前記刈取部からの刈取穀稈を搬送する脱穀フィードチェーンを有した脱穀装置と、
    前記脱穀フィードチェーンに伝動する入り状態と前記脱穀フィードチェーンへの伝動を絶つ切り状態とに切換え自在なフィードチェーンクラッチと、
    前記刈取部と前記フィードチェーンクラッチとを連係させるリンク機構と、を備え、
    前記刈取部に、前記走行機体から上下揺動自在に延出した刈取部フレーム、及び前記刈取部フレームと一体揺動する揺動体を備え、
    前記刈取部が所定高さよりも上昇されると、前記リンク機構と前記揺動体とが連結され、前記リンク機構が前記揺動体の上昇動作によって操作されて前記フィードチェーンクラッチを前記切り状態に切換え操作し、
    前記リンク機構は、前記走行機体に設けられた支持部に揺動自在に支持される可動部と、前記可動部と前記フィードチェーンクラッチとを連動させる操作ケーブルと、を備え、
    前記可動部は、前記刈取部が前記所定高さよりも上昇されると、前記揺動体と係合し、前記揺動体の上昇力を受けて前記操作ケーブルを操作し、
    前記揺動体に、前記可動部を前記揺動体に係合させる連結部、及び前記可動部を前記連結部に案内するガイド部を設け、
    前記刈取部が前記所定高さ以下に下降されると、前記可動部が前記ガイド部に位置し、前記刈取部が前記所定高さよりも上昇されると、前記可動部が前記連結部に係合するコンバイン。
  4. 前記刈取部が前記所定高さ以下に下降されると、前記リンク機構と前記揺動体との連結が解除され、前記リンク機構が復元力によって前記フィードチェーンクラッチを前記入り状態に切換え操作するように構成してある請求項に記載のコンバイン。
  5. 前記可動部は、前記刈取部が前記所定高さ以下に下降されると、復元力によって前記揺動体との係合を解除し、前記操作ケーブルを操作する請求項2から4のいずれか1項に記載のコンバイン。
  6. 前記刈取部に伝動する入り状態と、前記刈取部への伝動を絶つ切り状態とに切換え自在な刈取クラッチを備え、
    前記刈取部と前記刈取クラッチとを連係させる刈取用リンク機構を備え、
    前記刈取用リンク機構は、前記刈取部が刈取用の所定高さよりも上昇されると、前記刈取クラッチを前記切り状態に切換え操作し、かつ前記刈取部が前記刈取用の所定高さ以下に下降されると、前記刈取クラッチを前記入り状態に切換え操作する請求項1から5のいずれか一項に記載のコンバイン。
  7. 前記リンク機構と前記刈取用リンク機構とは、共用のリンク機構構成体を備えている請求項に記載のコンバイン。
  8. 前記フィードチェーンクラッチが前記切り状態に切換え操作される前記所定高さを、前記刈取クラッチが前記切り状態に切換え操作される前記刈取用の所定高さよりも高く設定してある請求項6又は7に記載のコンバイン。
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