JP3509251B2 - コンバインの脱穀装置 - Google Patents

コンバインの脱穀装置

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JP3509251B2
JP3509251B2 JP01005895A JP1005895A JP3509251B2 JP 3509251 B2 JP3509251 B2 JP 3509251B2 JP 01005895 A JP01005895 A JP 01005895A JP 1005895 A JP1005895 A JP 1005895A JP 3509251 B2 JP3509251 B2 JP 3509251B2
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は、コンバインの脱穀装
置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来のコンバインの脱穀装置では、刈取
装置が所定の高さに上昇すると、刈取装置の駆動を停止
する刈取駆動停止手段を作動し、該刈取駆動停止手段の
作動後に引き続いて脱穀装置のフィードチェンの駆動を
停止するフィードチェン駆動停止手段を作動するにあた
り、刈取装置の刈取駆動速度に関係なく、フィードチェ
ンは一定時間後に停止する構成である。また、供給搬送
装置の浅扱ぎ位置や深扱ぎ位置に関係なく、フィードチ
ェンは一定時間後に停止する構成である。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】前述のようなコンバイ
ンの脱穀装置では、刈取装置の所定高さへの上昇後に刈
取装置を停止し、その後に引き続いて一定時間T後にフ
ィードチェンの駆動を停止するにあたり、刈取装置の刈
取駆動速度が速くなって、刈取装置から搬送されてくる
穀稈の量が多くなるにもかかわらず、一定時間Tのまま
だと、刈取穀稈の供給搬送装置とフィードチェンとの間
の引き継ぎ部に、搬送途中の穀稈が多く溜るという現象
が発生する。このような状態において、刈取装置とフィ
ードチェンを再駆動すると、一部の穀稈はフィードチェ
ンに適正に挟持されなくて、扱ぎ残し等の不具合が発生
するという欠点があった。 【0004】また、刈取装置の刈取駆動速度が遅くなっ
て、刈取装置から搬送されてくる穀稈の量が少なくなる
にもかかわらず、前記一定時間Tのままだと、刈取穀稈
の供給搬送装置とフィードチェンとの間の引き継ぎ部に
溜る穀稈の量が少なくなりすぎるという現象が発生す
る。このような状態では、刈取装置とフィードチェンの
停止時や作業再開時に引き継ぎ部において穀稈が脱落す
る、いわゆる稈こぼれが発生するという欠点があった。
また、供給搬送装置が浅扱ぎ位置においては、刈取装置
が上昇すると供給搬送装置の終端部とフィードチェンの
始端部との間は接近するので、穀稈は詰まりぎみとな
り、供給搬送装置が深扱ぎ位置においては、刈取装置が
上昇すると供給搬送装置の終端部とフィードチェンの始
端部との間は離れるので、穀稈の厚さは少なくなって適
正な状態が保てなくなる。 【0005】本発明は、このような問題点を解消しよう
とするものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】この発明に係るコンバイ
ンの脱穀装置は、前記のような課題を解決するものであ
って、次のような構成である。即ち、走行装置1を有す
る車台2上には、該車台2の前方に設けられた刈取装置
3で刈り取った穀稈を、該刈取装置3の株元搬送装置4
と供給搬送装置5を経由して、フィードチェン6に引き
継いで搬送しながら脱穀選別する脱穀装置7と、該脱穀
装置7で脱穀選別した穀粒を一時貯留するグレンタンク
8と、操作席9とをそれぞれ搭載したコンバインにおい
て、前記走行装置1の走行速度の増減速に関連して、刈
取装置3の刈取駆動速度V、株元搬送装置4と供給搬送
装置5の搬送速度を関連的に増減速調節する変速手段1
2と、刈取装置3が所定高さに上昇すると該刈取装置3
の駆動を停止する刈取駆動停止手段10と、該刈取駆動
停止手段10の作動の一定時間T後に前記フィードチェ
ン6の駆動を停止するフィードチェン駆動停止手段11
と、刈取装置3の刈取駆動速度Vの増減に関連して、前
記一定時間Tを長短に変更する停止時間変更手段13と
から構成し、さらに、前記供給搬送装置5の終端側には
この供給搬送装置5の回動支点34と回動位置を検出す
るポジションセンサ35を設け、供給搬送装置5が浅扱
ぎ位置のときには前記一定時間Tを長くし、供給搬送装
置5が深扱ぎ位置のときには前記一定時間Tを短くする
ように構成したことを特徴とするコンバインの脱穀装置
とした。 【0007】 【作用】上記構成のコンバインで、走行装置1に動力を
伝達してコンバインを前進させ、刈取装置3にて植立穀
稈を刈り取り、刈り取った穀稈を株元搬送装置15から
後方の供給搬送装置9に引継ぎ搬送する。その後、供給
搬送装置9から脱穀装置7のフィードチェン6に引き継
いで穀稈を搬送しながら脱穀し、脱穀された排稈はさら
に後方のカッターやノッター等の作業機で切断や結束を
して機外へ放出する。 【0008】このような一連の穀稈の流れにおいて、刈
取装置3を一定高さ上昇すると、刈取装置3の駆動を刈
取駆動停止手段10にて停止し、その後、一定時間T後
に脱穀装置7のフィードチェン6の駆動を停止する。こ
の時、刈取装置3の刈取駆動速度Vが変速手段12によ
り次第に速くなると、刈取装置3の停止後に引き続いて
フィードチェン6を停止する一定時間Tを、停止時間変
更手段13により長くしてフィードチェン6の停止を遅
らせる。これにより、刈取装置3の刈取駆動速度Vが増
した分、多く刈り取られた穀稈がフィードチェン6側へ
搬送され、その後に引き継ぎ部に滞溜するので、供給搬
送装置5とフィードチェン6の引き継ぎ部において、適
正な穀稈の量が滞溜される。 【0009】また、刈取装置3の刈取駆動速度Vが変速
手段12により遅くなると、搬送されてくる穀稈の量は
次第に少なくなるので、前記一定時間Tを停止時間変更
手段13により短くして、フィードチェン6を早めに停
止する。これにより、刈取装置3の刈取駆動速度Vは遅
くなり、それに関連して刈取穀稈の量も減少するが、フ
ィードチェン6側への引き継ぎ量も少なくなり、適正な
穀稈の量が引き継ぎ部において滞溜する。また、ポジシ
ョンセンサ35が供給搬送装置5の浅扱ぎ位置を検出す
ると一定時間Tを長くしてフィードチェン6の停止を遅
らせる。供給搬送装置5が深扱ぎ位置のときには前記一
定時間Tを短くしてフィードチェン6の停止を早める。 【0010】 【実施例】図1には、本発明の実施例を具備したコンバ
インが示されている。走行装置1を有する車台2上に
は、該車台2の前方に設けられた刈取装置3で刈り取っ
た穀稈を、該刈取装置3の株元搬送装置4と供給搬送装
置5を経由して、フィードチェン6に引き継いで搬送し
ながら脱穀選別する脱穀装置7と、該脱穀装置7で脱穀
選別した穀粒を一時貯留するグレンタンク8と、操作席
9とをそれぞれ搭載している。 【0011】このようなコンバインで、刈取脱穀作業を
行なう際には、走行装置1にエンジンからの動力を伝達
してコンバインを前進させ、これにより、植立穀稈は刈
取装置3にて刈り取られ、刈り取られた穀稈は株元搬送
装置4で後方へと搬送され、供給搬送装置5の始端部に
引き継がれる。該供給搬送装置5に引き継がれた穀稈
は、さらに後方へと搬送されて脱穀装置7のフィードチ
ェン6の始端部に引き継がれていく。さらに、穀稈はフ
ィードチェン6に挟持されて後方へ搬送されながら脱穀
され、脱穀された拝稈は後方のカッターやノッター等の
作業機で切断や結束をされて機外へと排出されていく。 【0012】前述の刈取脱穀作業において、能率アップ
のために走行装置1を高速で走行させる時は、該走行装
置1の走行速度の増速に関連して、刈取装置3の刈取駆
動速度V、株元搬送装置4と供給搬送装置5の搬送速度
を変速手段12により高速で駆動する構成となってい
る。また、条合わせ等により走行装置1を低速で走行さ
せる時は、該走行装置1の走行速度の減速に関連して、
刈取装置3の刈取駆動速度V、株元搬送装置4と供給搬
送装置5の搬送速度を変速手段12により低速で駆動す
る構成となっている。図2には、変速手段12の構成が
示してある。該変速手段12はプーリ15a,15bか
らなり、プーリ15bはトランスミッション14の一軸
から動力を受けて、プーリ15aへと伝達する。また、
プーリ15aとプーリ15bは、各々のピッチ円直径を
変更することにより、プーリ15bからプーリ15aに
伝達される駆動速度が変更できる。前記のように、本実
施例において変速手段12の変速方法は、プーリ15a
とプーリ15bのピッチ円直径を変更する、いわゆるベ
ルト式無段変速装置であるが、その他変速可能な方法で
あれば何でもよい。 【0013】図3には、前述の電気的構成が示してあ
る。制御装置100の入力側には、走行装置1の走行速
度を検出する速度センサ16が接続されていて、その出
力側には変速手段12が接続されている。速度センサ1
6は、トランスミッション14に設置されていて、コン
バインの実際の走行速度を検出し、その検出結果により
変速手段12を制御して、刈取装置3の刈取駆動速度
V、株元搬送装置4と供給搬送装置5の搬送速度を変速
するのである。 【0014】このようにして、刈取脱穀作業を行なうコ
ンバインは、圃場での回行等により刈取装置3を一定高
さ上昇すると、刈取装置3の駆動を刈取駆動停止手段1
0にて停止し、その後、一定時間T後に脱穀装置7のフ
ィードチェン6の駆動を停止する構成である。刈取装置
3の昇降回動支点17の基部にはポジションセンサ18
が設置されていて、該ポジションセンサ18が、刈取装
置3の一定高さの上昇を検出すると、刈取駆動停止手段
10にて刈取装置3への動力伝達を断ち、その後、一定
時間後にフィードチェン駆動停止手段11にてフィード
チェン6の駆動を停止する。図4は、その電気的構成で
あり、制御装置101の入力側にはポジションセンサ1
8が接続されていて、その出力側には刈取駆動停止手段
10とフィードチェン駆動停止手段11が接続されてい
る。 【0015】刈取駆動停止手段10が起動すると、前記
プーリ15bとプーリ15aの間に巻回しているベルト
15cに張力を与えているテンション19がモータ20
により回動して、プーリ15bからプーリ15aへの動
力伝達を断つのである。また、フィードチェン駆動停止
手段11が起動すると、モータ21がケーブル22を引
っ張って爪クラッチ23の動力伝達を断つ構成である。
図5〜図7には、その具体的構成が示してある。フィー
ドチェン6に動力を伝達する駆動力は、ベルト26から
プーリ27に入力され、ミッションケース25内を任意
に変速されてギヤ28が軸29に対して摺動回転する。
該ギヤ28には、爪クラッチ23の爪部23aが設けら
れていて、軸29の長手方向に対して移動する爪部23
bと噛み合う構成である。爪部23aと爪部23bが噛
み合っている時は、ここから動力が伝達され、その後、
スプライン30から軸29が駆動される。該軸29に
は、フィードチェン6を駆動するスプロケット24が固
着されていて、スプロケット24が駆動することにより
フィードチェン6が駆動する。また、爪部23aと爪部
23bを離脱させることにより、ギヤ28からの動力伝
達は断たれて、フィードチェン6の駆動は停止する構成
となっている。 【0016】このように、刈取装置3が一定高さ上昇す
ると、該刈取装置3の駆動を停止し、引き続いて一定時
間T後に、フィードチェン6の駆動を停止する構成にお
いて、刈取装置3の刈取駆動速度Vの増減に関連して、
前記一定時間Tを長くしたり短くしたりする構成として
いる。即ち、刈取駆動速度Vが速くなると一定時間Tを
長くし、刈取駆動速度Vが遅くなると一定時間Tを短く
するように制御するようにする。これについて、図8と
図9に基づいて説明する。図8のように、刈取駆動速度
Vは、走行装置1の走行速度に比例して速くなるように
構成している。また、刈取駆動速度Vは、伝動系保護の
ため通常全速状態の略80%程度で使用するようにして
いる。この時を刈取駆動速度Vの標準状態とする。この
標準状態において、一定時間Tを0.3秒と設定してい
て、供給搬送装置5と脱穀装置7のフィードチェン6の
間の引き継ぎ部において適正な穀稈の量が残るのであ
る。 【0017】しかしながら、刈取脱穀の能率を向上する
ために、走行装置1の走行速度を増速して作業すること
もある。例えば、作業可能な走行速度の100%全速で
走行すると、刈取駆動速度Vも100%全速で駆動され
る。該刈取駆動速度Vが増速すると、刈取装置3にて刈
り取られる穀稈の量は多くなり、供給搬送装置5に搬送
されてくる穀稈の量も多くなる。この時、一定時間Tが
0.3秒のままだと、供給搬送装置5とフィードチェン
6の間の引き継ぎ部において、刈取駆動速度Vが増した
分の穀稈の量が加算して滞溜する。このような状態にお
いて、刈取装置3とフィードチェン6を再駆動して再び
刈取脱穀作業を行なうと、一部の穀稈がフィードチェン
6に適正に挟持されずに搬送され、脱穀装置7にて脱穀
されるので、扱ぎ残し等の不具合が発生する。 【0018】そこで、一定時間Tを長く(例えば、0.
4秒)して、刈取装置3の停止に対して、フィードチェ
ン6の停止を遅らせるのである。これにより、刈取駆動
速度Vが増した分、多く刈り取られた穀稈がフィードチ
ェン6側へ搬送され、その後に引き継ぎ部に滞溜するの
で、供給搬送装置5とフィードチェン6の引き継ぎ部に
おいて、適正な穀稈の量が滞溜される。 【0019】また、条合わせ等において、走行装置1の
走行速度を減速して作業することもある。例えば、作業
可能な走行速度の30%で走行すると、基本的には刈取
駆動速度Vも30%の能力で減速駆動される。該刈取駆
動速度Vが減速すると、刈取装置3にて刈り取られる穀
稈の量は少なくなり、供給搬送装置5に搬送されてくる
穀稈の量も少なくなる。この時、一定時間Tが0.3秒
のままだと、供給搬送装置5とフィードチェン6の間の
引き継ぎ部において、刈取駆動速度Vが減速した分の穀
稈の量が少なくなって滞溜する。穀稈の量が標準よりも
少なくなると不具合が発生する。図10のように、穀稈
の量が標準であれば、穀稈は供給搬送装置5と、脱穀装
置7の入口ジョウゴ31と、挟持杆32で保持される
が、しかしながら、少なくなりすぎると、挟持杆32で
適正に保持されず、供給搬送装置5と入口ジョウゴ31
上においても穀稈は穂先部が垂れ下がって姿勢が乱れた
り、稈こぼれが発生する。 【0020】そこで、一定時間Tを短く(例えば、0.
1秒)して、刈取装置3の停止に対して、フィードチェ
ン6の停止を早めるのである。これにより、刈取駆動速
度Vが減速した分、少なくなった穀稈がフィードチェン
6側へ搬送されなくなるので、供給搬送装置5とフィー
ドチェン6の引き継ぎ部において、適正な穀稈の量が滞
溜される。 【0021】図8において説明した走行装置1の走行速
度と刈取駆動速度Vとの関係、また、図9において説明
した刈取駆動速度Vと一定時間Tとの関係は、図に示し
たように一定の比例関係に限定されるものではない。即
ち、直線の傾きを区間毎に変更してもよいし、二次関数
のような曲線でもよい。更に、植立穀稈の状態(直立と
倒伏)により直線の傾きを変更する構成としてもよい。 【0022】次に、図11と図12について説明する。
刈取装置3により刈り取られた穀稈を、フィードチェン
6で搬送しながら脱穀装置7で脱穀するにあたり、穀稈
の長さにより穂先部が正確に脱穀されるように深扱ぎ、
または、浅扱ぎの調節を行なう。この調節は、穀稈が供
給搬送装置5を通過する時に行なう。つまり、株元搬送
装置4の終端部まで搬送されてきた穀稈は、供給搬送装
置5の始端部に引き継がれる際、該供給搬送装置5が穀
稈の株元側を挟持すると深扱ぎとなり、穀稈の穂先側よ
りに挟持すると浅扱ぎとなるのである。モータ33で回
動支点34を中心にして、供給搬送装置5を株元搬送装
置4と離れる方向に回動すると浅扱ぎとなり、供給搬送
装置5を株元搬送装置4と接近する方向に回動すると深
扱ぎとなる構成である。供給搬送装置5が浅扱ぎ側に位
置しているのか、深扱ぎ側に位置しているのかを検出す
る方法としては、回動支点34にポジションセンサ35
を設置しておくことが考えられる。 【0023】前述のように、浅扱ぎ状態においては供給
搬送装置5の始端部を、株元搬送装置4と離れる方向に
回動するので、従って、供給搬送装置5の終端部とフィ
ードチェン6の始端部は接近するのである。このような
状態において、回行等により刈取装置3を一定高さ上昇
させると、供給搬送装置5も共に上昇するので、該供給
搬送装置5の終端部とフィードチェン6の始端部はより
以上に接近する。このため、供給搬送装置5の終端部と
フィードチェン6の始端部の間の穀稈引き継ぎ部におい
て、穀稈は詰まりぎみとなる。このような不具合を解消
するために、回行等において刈取装置3を一定高さ上昇
させるにあたり、なるべく低くなるように設定する。も
ちろん、極端に低い状態ではコンバインの回行に支障
(刈取装置の圃場への当接等)が無いような高さでなく
てはならない。これにより、供給搬送装置5の終端部と
フィードチェン6の始端部の接近が、ある程度防止でき
る。 【0024】このような浅扱ぎ状態の時において、前述
したように、刈取装置3の駆動停止の一定時間T後にフ
ィードチェン6を停止する構成で、一定時間Tを長くし
てフィードチェン6の停止を遅らせてもよい。即ち、浅
扱ぎでは供給搬送装置5の終端部とフィードチェン6の
始端部の穀稈の引き継ぎ部で、穀稈は詰まりぎみとなる
ので、フィードチェン6で一定量の穀稈を搬送して引き
継ぎ部の穀稈の量を適正状態にするのである。 【0025】また、深扱ぎ状態においては供給搬送装置
5の始端部を、株元搬送装置4と接近する方向に回動す
るので、従って、供給搬送装置5の終端部とフィードチ
ェン6の始端部は離れるのである。このように、供給搬
送装置5の終端部とフィードチェン6の始端部の穀稈の
引き継ぎ部が離れすぎると、引き継ぎ部において穀稈の
量が少なくなりすぎて、稈こぼれ等の不具合が発生す
る。そこで、このような不具合を解消するために、回行
等において刈取装置3を一定高さ上昇させるにああた
り、なるべく高くなるように設定する。該刈取装置3を
高く上昇させればさせるほど、供給搬送装置5の終端部
とフィードチェン6の始端部の引継ぎ部は接近するので
ある。これは、回行等により刈取装置3を一定高さ上昇
させると、供給搬送装置5も共に上昇するからである。
引き継ぎ部が接近すると、少なかった穀稈は集められて
適正な量になるので、稈こぼれ等が防止できる。 【0026】このような深扱ぎ状態の時において、前述
したように、刈取装置3の駆動停止の一定時間T後にフ
ィードチェン6を停止する構成で、一定時間Tを短くし
てフィードチェン6の停止を早めてもよい。即ち、深扱
ぎでは供給搬送装置5の終端部とフィードチェン6の始
端部の穀稈の引き継ぎ部が離れすぎて、穀稈は少なくな
りすぎる。そこで、フィードチェン6を早く停止して、
穀稈をフィードチェン6側に搬送しすぎるのを防止する
のである。これにより、引き継ぎ部において穀稈は適正
な量に常時保たれるのである。 【0027】次に、図13と図14について説明する。
コンバインのグレンタンク8には、穀粒の選別状態や排
出状態を確認するための、内部を点検できるような透明
な点検窓8aが設置されている。図13に示したよう
に、従来、点検窓8aはグレンタンク8の上部面8bに
設置されていた。ところが、操作席9から点検窓8aを
見ようとすると、オペレータはシート9aに座ったまま
の状態で振り向いただけでは見ることはできないという
欠点がある。しかも、キャビン仕様のコンバインでは窓
9bを開放しなければならないので面倒である。このた
め、コンバインの走行を停止して作業を一時中断するの
で、作業効率は低下する。 【0028】そこで、点検窓8aをグレンタンク8の上
部面8bと前部面8cとの間を形成する斜面8dに設置
する構成とする。これにより、オペレータは操作席9の
シート9aに座ったままの状態で振り向いただけで、点
検窓8aを見ることができる。また、脱穀装置7により
脱穀選別された穀粒は、一番ラセン37により一番揚穀
筒36方向へ集送され、該一番揚穀筒36の出口部36
aからグレンタンク8内に放出されて一時貯溜される。
このため、グレンタンク8内の出口部36aに相当する
範囲Aには穀粒は貯溜できない。従って、前記斜面8d
をこの範囲Aを超えないように設ければ、該斜面8dに
よる穀粒貯溜量の減少を防止できる。 【0029】上述のごとき構成から、供給搬送装置5の
終端部とフィードチェン6の間の引き継ぎ部において
は、常時適正な量の穀稈が滞溜する。 【0030】 【発明の効果】本発明は前述のごとく構成したので、刈
取装置3の所定位置への上昇後、該刈取装置3の駆動を
停止し、その一定時間T後にフィードチェン6を停止す
るにあたり、刈取装置3の刈取駆動速度Vに関連して、
一定時間Tを停止時間変更手段13により変更して、フ
ィードチェン6の停止を遅らせたり、早めたりするよう
にしたので、刈取装置3の供給搬送装置5とフィードチ
ェン6の間の引き継ぎ部において、適正な穀稈の量が滞
溜する。これにより、多くの穀稈が滞溜して再駆動した
際、穀稈のフィードチェン6への挟持不良が少なくなる
と共に、少なめの穀稈が滞溜した際の、穀稈が脱落す
る、いわゆる稈こぼれも少なくなる。また、供給搬送装
置5が浅扱ぎ位置のときには前記一定時間Tを長くする
ので、穀稈が詰まりぎみとなるのを防止できて穀稈の量
を適正に保持できる。供給搬送装置5が深扱ぎ位置のと
きには前記一定時間Tを短くするので、穀稈がフィード
チェン6側に搬送しすぎるのを防止できるて穀稈の量を
適正に保持できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】側面図 【図2】断面図 【図3】ブロック図 【図4】ブロック図 【図5】側面図 【図6】伝動機構線図 【図7】断面図 【図8】走行速度と刈取駆動速度の関係図 【図9】刈取駆動速度と一定時間の関係図 【図10】平面図 【図11】側面図 【図12】正面図 【図13】側面図 【図14】側面図 【符号の説明】 T 一定時間 V 刈取駆動
速度 A 範囲 1 走行装置 2 車台 3 刈取装置 4 株元搬送
装置 5 供給搬送装置 6 フィード
チェン 7 脱穀装置 8 グレンタ
ンク 8a 点検窓 8b 上部面 8c 前部面 8d 斜面 9 操作席 9a シート 9b 窓 10 刈取駆動停止手段 11 フィー
ドチェン駆動停止手段 12 変速手段 13 停止時
間変更手段 14 トランスミッション 15a プーリ 15b プーリ 15c ベルト 16 速度センサ 17 昇降回
動支点 18 ポジションセンサ 19 テンシ
ョン 20 モータ 21 モータ 22 ケーブル 23 爪クラ
ッチ 23a 爪部 23b 爪部 24 スプロケット 25 ミッシ
ョンケース 26 ベルト 27 プーリ 28 ギヤ 29 軸 30 スプライン 31 入口ジ
ョウゴ 32 挟持杆 33 モータ 34 回動支点 35 ポジシ
ョンセンサ 36 一番揚穀筒 36a 出口部 37 一番ラセン 100 制御装置 101 制御装
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01F 12/10 A01D 61/00 A01D 69/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 走行装置1を有する車台2上には、該車
    台2の前方に設けられた刈取装置3で刈り取った穀稈
    を、該刈取装置3の株元搬送装置4と供給搬送装置5を
    経由して、フィードチェン6に引き継いで搬送しながら
    脱穀選別する脱穀装置7と、該脱穀装置7で脱穀選別し
    た穀粒を一時貯留するグレンタンク8と、操作席9とを
    それぞれ搭載したコンバインにおいて、前記走行装置1
    の走行速度の増減速に関連して、刈取装置3の刈取駆動
    速度V、株元搬送装置4と供給搬送装置5の搬送速度を
    関連的に増減速調節する変速手段12と、刈取装置3が
    所定高さに上昇すると該刈取装置3の駆動を停止する刈
    取駆動停止手段10と、該刈取駆動停止手段10の作動
    の一定時間T後に前記フィードチェン6の駆動を停止す
    るフィードチェン駆動停止手段11と、刈取装置3の刈
    取駆動速度Vの増減に関連して、前記一定時間Tを長短
    に変更する停止時間変更手段13とから構成し、さら
    に、前記供給搬送装置5の終端側にはこの供給搬送装置
    5の回動支点34と回動位置を検出するポジションセン
    サ35を設け、供給搬送装置5が浅扱ぎ位置のときには
    前記一定時間Tを長くし、供給搬送装置5が深扱ぎ位置
    のときには前記一定時間Tを短くするように構成したこ
    とを特徴とするコンバインの脱穀装置。
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