JP6280843B2 - 収穫機 - Google Patents

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Description

本発明は、前後方向及び左右方向に揺動操作可能な操作レバーを備えて、走行機体の操向、及び刈取部の昇降操作を行えるようにした収穫機に関する。
上記のように前後方向及び左右方向に揺動操作可能な操作レバーを備えた収穫機としては、例えば、下記[1]及び[2]に記載の構造のものがある。
[1]前後方向及び左右方向に揺動操作可能な操作レバーを備えるとともに、その操作レバーの左右方向操作量を検出するポテンショメータ、及び前後方向操作量を検出するポテンショメータ、をそれぞれ備えている。そして、各ポテンショメータでの検出結果に基づいて、走行機体の進行方向を左右方向に操向操作可能な操向駆動部を作動させる、あるいは刈取部を駆動昇降操作可能な昇降駆動部を作動させるように構成されている(例えば特許文献1参照)。
[2]前後方向及び左右方向に揺動操作可能な操作レバーを備えるとともに、その操作レバーの左右方向操作を操向バルブに伝える機械的な連係機構、及び前後方向操作を昇降制御バルブに伝える機械的な連係機構をそれぞれ備えている。そして、操作レバーの左右方向操作で機体の操向操作が行われ、操作レバーの前後方向操作で刈り取り部の昇降操作が行われるように構成されている(例えば特許文献2参照)。
特開2003−95116号公報(段落「0022」、「0025」、「0037」、及び図面の「図4」、「図5」参照) 特開平09−205852号公報(段落「0020」、「0021」、「0023」、及び図面の「図5」、「図8」」、「図10」参照)
特許文献1に示された構造のものでは、操作レバーの前後方向及び左右方向での操作量を、各ポテンショメータで検出するように構成しているので、その操作量をポテンショメータでの検出値に基づいて検出することができる。
しかしながら、この構造のものでは、操作レバーの揺動操作範囲とポテンショメータの検出作動範囲とが正確に対応していなければ精度の良い検出結果を得られるとは限らないので、その組み付けを精度良く行えるようにするための中立位置規制構造など、特別な構造を要してコスト増を招きやすくなるとい点で改善の余地がある。
また、特許文献2に記載された構造のものでは、ポテンショメータを用いて操作レバーの操作量を検出するのではなく、操作レバーの揺動操作に連動するリンクやロッドなどの機械的連係機構を介して操向駆動部や昇降駆動部を作動させるようにしているので、比較的簡素な構造で精度良く連係作動させ易い点で有用なものである。
しかしながらこの構造では、操作レバーの揺動作動範囲の制限が、操縦塔のパネル面に備えたガイド溝など、操作レバーの機械的連係機構とは別に設けられている部材との当接によって行われることになる。このため、機械的連係機構を介して操向駆動部や昇降駆動部と連係した操作レバーの揺動操作範囲が、パネル面に備えたガイド溝による操作範囲と合致して精度良く行われるように調整する必要があり、その位置合わせのための作業が繁雑となる傾向があって、この点で改善の余地がある。
本発明は、操作レバーの揺動操作に基づく操向駆動部や昇降駆動部の作動が精度良く行われるようにするにあたり、その操作レバーの支持構造を有効利用して、操作レバーの作動範囲の規制を比較的精度良く行えるようにしようとしたものである。
本発明における収穫機の技術手段は、次の点に構成上の特徴、及び作用効果がある。
〔解決手段1〕
上記課題を解決するために講じた本発明の技術手段は、前後方向及び左右方向に揺動操作可能な操作レバーと、走行機体の進行方向を左右方向に操向操作可能な操向駆動部と、前記走行機体に対して刈取部を駆動昇降操作可能な昇降駆動部と、前記操作レバーの揺動操作を前記操向駆動部及び前記昇降駆動部に伝える操作連係機構と、前記操作レバーを前後方向及び左右方向の揺動軸心回りで揺動可能に枢支する軸支部材とを備え、前記軸支部材は、前記操作レバーの前後方向及び左右方向のうちの一方向の揺動軸心を有した第1回動部と、前記操作レバーの前後方向及び左右方向のうちの他方向の揺動軸心を有した第2回動部とを備え、前記第1回動部は前記一方向の揺動軸心回りで回動可能に機体固定部に枢支され、前記第2回動部は前記一方向の揺動軸心回りで前記第1回動部と一体回動するように構成され、前記第1回動部の回動に伴う前記一方向の揺動軸心回りでの前記第2回動部の回動を所定角度範囲内に制限する規制部を備えていることである。
〔解決手段1にかかる発明の作用及び効果〕
上記解決手段1にかかる発明によると、操作レバーを前後方向及び左右方向の揺動軸心回りで揺動可能に枢支する軸支部材を備え、軸支部材に備えた第1回動部が一方向の揺動軸心回りで回動可能に機体固定部に枢支され、その第1回動部の回動に伴う一方向の揺動軸心回りでの第2回動部の回動を所定角度範囲内に制限する規制部を備えている。
したがって、操作レバーの第1回動部における一方向の揺動軸心回りでの揺動範囲を、軸支部材を介して一体回動する第2回動部や規制部によって所定範囲内に制限することができる。
これによって、操作レバーのガイド溝との当接によって揺動範囲を規制する場合になどに比べて、操作レバーを枢支する軸支部材や規制部によって定められた所定角度範囲内に、比較的精度良く規制し得る利点がある。
〔解決手段2〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記規制部は、前記第2回動部の前記他方向の揺動軸心回りでの前記操作レバーの揺動範囲には規制作用が及ばないように構成されていることである。
〔解決手段2にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段2にかかる発明によると、上記の規制部は、第2回動部の他方向の揺動軸心回りでの操作レバーの揺動範囲には規制作用が及ばないものであるから、第2回動部の他方向の揺動軸心回りでの操作レバーの揺動範囲とは関係なく規制部を構成することができ、規制部自体の構造が複雑化することを回避し易い。
〔解決手段3〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記第2回動部は、前記操作レバーが枢支される枢軸部分と、その枢軸部分から前記操作レバーが枢支されていない方向に向けて延出された延長軸部分とを備え、前記延長軸部分が前記規制部に係合するように構成されていることである。
〔解決手段3にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段3にかかる発明によると、第2回動部に延長軸部分を備えさせて、この延長軸部分が規制部に係合するようにすることで、操作レバーの揺動操作範囲を制限するための手段を構造簡単に構成し得る利点がある。
〔解決手段4〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記枢軸部分には、前記延長軸部分が設けられた側とは反対側に、前記操作レバーの前記他方向の揺動軸心回りでの揺動作動を、前記操向駆動部又は前記昇降駆動部に対して伝える出力操作体が設けられていることである。
〔解決手段4にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段4にかかる発明によると、第2回動部の枢軸部分には、延長軸部分が設けられた側とは反対側に出力操作体が設けられているので、延長軸部分と規制部との係合構造に関係なく、出力操作体を操作レバーの揺動軸心回りで揺動可能に支持させることができ、全体として構造の複雑化を避けながら、その組み付け分解等のメンテナンス作業も行い易いという利点がある。
〔解決手段5〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記機体固定部に対して取り付けられたレバー支持枠を備え、前記第1回動部が前記レバー支持枠に枢支されるとともに、前記規制部が前記レバー支持枠に備えられていることである。
〔解決手段5にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段5にかかる発明によると、操作レバーの揺動範囲を所定範囲内に制限する規制部が、操作レバーの前後方向及び左右方向のうちの一方向の揺動軸心を有した第1回動部と、操作レバーの前後方向及び左右方向のうちの他方向の揺動軸心を有した第2回動部を備える軸支部材を支持するためのレバー支持枠自体に形成されている。
そして、その規制部によって回動角度範囲を制限される第2回動部が、操作レバーの前後方向及び左右方向のうちの他方向の揺動軸心を構成するための部材であり、かつ、その第2回動部の制限される回動方向は、第1回動部の軸心であるところの、前記一方向の揺動軸心回りの回動方向である。
つまり、操作レバーの作動範囲の規制を行うための構成部材は、その操作レバーの前後及び左右方向の揺動操作を操向駆動部や昇降駆動部へ伝えるための操作連係機構自身であるところの、レバー支持枠や第2回動部等を利用して構成されている。
これにより、操作レバーの揺動操作範囲が、その操作レバーを支承する操作連係機構の一部であるところのレバー支持枠に設けた規制部と第2回動部とによって規制される。したがって、操作レバーの揺動作動量と操作連係機構による操作量とを精度良く対応させ易く、規制部をレバー支持枠とは別の箇所に設けた場合のような、位置合わせ作業に多大な手数を要する不具合を避け得る。また、操作連係機構自身であるところの、レバー支持枠や第2回動部等を有効利用して構造簡単に構成し易いという利点もある。
〔解決手段6〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記規制部は、前記レバー支持枠に形成した開口によって形成され、この開口に挿入された前記第2回動部との当接によって前記第2回動部の前記一方向の揺動軸心回りでの回動を所定角度範囲内に制限するように構成されていることである。
〔解決手段6にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段6にかかる発明によると、レバー支持枠に形成した開口によって規制部が形成され、その開口に延長軸部分が挿入されることで操作レバーの揺動操作範囲を制限することができるので、操作レバーの揺動操作範囲を制限するための手段をより一層構造簡単に構成し得る利点がある。
〔解決手段7〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記レバー支持枠に、前記第1回動部の軸心方向での一端側に対向する軸受部と、前記第1回動部の軸心方向での他端側に備えた連結部とが備えられ、前記軸支部材には、前記第1回動部の軸心方向での一端側に前記軸受部に対して挿抜される被軸受部が設けられ、前記第1回動部の軸心方向での他端側に前記連結部に対して、前記軸受部に対する挿抜方向と同方向から脱着可能な連結部材が設けられて、前記軸支部材が、前記レバー支持枠に対して前記第1回動部の軸心方向での一方側から脱着可能であるように構成されていることである。
〔解決手段7にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段7にかかる発明によると、レバー支持枠に対して軸支部材が、第1回動部の軸心方向での一方側から脱着可能であるように構成されているので、レバー支持枠に対する軸支部材の脱着操作を簡便に行い易いという利点がある。
〔解決手段8〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、第2回動部と前記第1回動部とは、上側と下側とで互いに交差する状態に位置して、共通の保持枠体に固定されていることである。
〔解決手段8にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段8にかかる発明によると、上側と下側とで互いに交差する状態に位置する第2回動部と前記第1回動部とは、共通の保持枠体によって固定され、全体の大型化を避けてコンパクトに構成し得る利点がある。
〔解決手段9〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記操作レバーは、前記第2回動部に枢支されるとともに、上下方向に延びる杆身部分を備え、その杆身部分が前記第1回動部の軸心方向視で、当該第1回動部の軸心を通る鉛直線上に位置するように配置されていることである。
〔解決手段9にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段9にかかる発明によると、操作レバーは、直接的に軸支される第2回動部の軸心回りでの揺動操作のみならず、その第2回動部を回動可能に支持する第1回動部の軸心回りでも、操作レバーの握り部の操作軌跡の頂点の位置がほぼ一定の位置にある状態で操作できる。
したがって、第1回動部と第2回動部とが、軸心同士が一点で交差するように構成された構造とする必要なく、互いに別軸で構成され、上下で交差した状態に配備されるところの、構造的には簡素なものでありながら、操作レバーを操作性良く構成し得る利点がある。
〔解決手段10〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記一方向の揺動軸心回りでの前記操作レバーの揺動操作は、その一方向の揺動軸心回りでの前記第1回動部の回動を検出するポテンショメータで検出されるように構成されたものであるということである。
〔解決手段10にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段10にかかる発明によると、操作レバーによる第1回動部の一方向の揺動軸心回りでの回動をポテンショメータで検出する際に、その第1回動部の回動に伴う第2回動部の前記一方向の揺動軸心回りでの回動が規制部によって制限される。このように規制部で第2回動部の回動が規制されることで、第1回動部の前記一方向の揺動軸心回りでの回動範囲も規制されることになり、その結果、操作レバーの揺動操作範囲とポテンショメータによる検出範囲とを的確に対応させることができ、これらの対応関係の調節が容易である利点がある。
〔解決手段11〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記刈取部に、植立作物を掻き込むための掻き込み用リールと、その掻き込み用リールを上下に位置調節するリール昇降装置とが備えられ、このリール昇降装置を操作して前記掻き込み用リールを昇降作動させるための操作入力部が、前記操作レバーの握り部に備えられていることである。
〔解決手段11にかかる発明の作用及び効果〕
上記の解決手段11にかかる発明によると、刈取部に備えた掻き込み用リールの上下位置調節を、操作レバーの握り部に備えられた操作入力部を利用して操作性良く行うことができ、刈取部に掻き込み用リールを備えた収穫機として好適な構造を得られたものである。
普通型コンバイン全体の右側面図である。 普通型コンバイン全体の平面図である。 操作レバーと操作連係機構とを示す側面図である。 操作レバーと操作連係機構とを示す正面図である。 図4におけるV-V線方向視での矢視図である。 図4におけるVI-VI線での断面図である。 図4におけるVII-VII線での断面図である。 操作レバーと操作連係機構とを示す後面図である。 操作レバーと操作連係機構とを示す分解斜視図である。 操作連係機構の作動形態を示す説明図である。 操作入力部を示す説明図である。 別実施形態における操作入力部を示す説明図である。 別実施形態における操作連係機構の作動形態を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔全体構成〕
図1及び図2に収穫機の一例としての普通型コンバインが示されている。
この普通型コンバインは、左右一対のクローラ走行装置1で走行する自走機体Aを備えている。この自走機体Aに対して、その前部位置に運転部Bと、刈取前処理装置C(刈取部に相当する)とが備えられている。そして自走機体Aの後部位置には、刈取前処理装置Cで刈り取られた穀稈が送り込まれる全稈投入型の脱穀装置Dと、脱穀装置Dから供給される穀粒を貯留するグレンタンクE(穀粒貯留部に相当する)と、グレンタンクEに貯留された穀粒を機外に排出するためのアンローダFとが備えられている。また、自走機体Aの後端部でグレンタンクEと脱穀装置Dとの間に相当する箇所の車体フレーム10上に燃料タンク23が備えられている。
運転部Bの運転座席2の下方位置には、車体フレーム10上に搭載されたエンジン3が配置され、自走機体Aの前部の中央位置にはエンジン3からの駆動力を左右のクローラ走行装置1に伝えるミッションケース4が、車体フレーム10の上下にわたって備えられている。このミッションケース4にはエンジン3からの駆動力を無段階に変速する無段変速装置(図示せず)が備えられると共に、左右のクローラ走行装置1に伝える駆動力の断続を行う操向クラッチ(図示せず)が内蔵されている。
刈取前処理装置Cは、植立穀稈の穂先側を掻き込みリール5の回転作動により掻き起こし、その穀稈の株元をカッター6で切断するように構成されている。刈り取られた穀稈(刈取穀稈)は、横送りオーガ7によって横送りされてフィーダ8の入り口近くに寄せ集められる。その全稈がフィーダ8により後方送りされて脱穀装置Dに送り込まれるように構成されている。
また、刈取前処理装置Cは、フィーダ8の後端部側の横軸心(図外)周りで上下揺動自在に構成されている。フィーダ8の上下揺動は、車体フレーム10とフィーダ8の下部とにわたって設けられた油圧シリンダ等のアクチュエータ18によって行われる。このアクチュエータ18の作動による揺動量の設定により穀稈の刈高さの調節が可能に構成されている。
フィーダ8の前端側の上方位置に配備された掻き込みリール5は、後端部側の揺動支点5B回りで上下揺動することにより、フィーダ8に対する高さ位置を変更可能に構成されている。このように掻き込みリール5のフィーダ8に対する相対高さを変更することで、刈り高さを変えずに植立穀稈などの刈取対象作物に対する掻き込み高さを変更することができる。この掻き込みリール5の高さ位置の変更は、フィーダ8の上部との間に介装した油圧シリンダで構成されるリール昇降装置5Aの伸縮作動によって行われる。
このリール昇降装置5Aに対する昇降操作は、操作レバー13の握り部13aに設けた後述する操作入力部90からの指令によって行われる。
脱穀装置Dは、扱室に供給された刈取穀稈の扱き処理を行うように自走機体Aの前後方向に沿う姿勢の軸心周りに駆動回転する軸流型の扱胴(図示せず)、及び扱き処理によって得られた処理物から穀粒を選別する選別処理装置(図示せず)を備えている。
この選別処理装置においては、選別された穀粒のうち、一番物は揚穀装置9によってグレンタンクEに供給し、二番物は二番還元装置19によって扱胴が旋回する扱室(図示せず)に戻され、穀粒以外の藁屑等は、選別処理装置の後部から自走機体Aの後方に落下放出される。
グレンタンクEは、揚穀装置9から供給される穀粒を貯留するためのタンク本体20を備えている。このタンク本体20は、自走機体Aの後部位置の縦向き姿勢の上下軸心Y周りでの旋回により自走機体Aに収納される作業姿勢(図2において実線で示す姿勢)と、自走機体Aから横方向に張り出す点検姿勢(図2において仮想線で示される姿勢)とに、姿勢切換自在に支持されている。
このグレンタンクEの旋回中心となる前記上下軸心Yは、タンク本体20の後面側に設けたアンローダFが備える縦搬送筒31の筒軸心と合致するように構成されている。
アンローダFは、上向きに立設された直管状の縦搬送筒31と、その縦搬送筒31の上端部で縦搬送筒31とともに前記上下軸心Y回りで左右揺動可能に、かつ、水平横軸心X回りで起伏揺動可能に装備された横搬送筒32とを備えて構成されている。縦搬送筒31及び横搬送筒32はそれぞれが内部に搬送スクリューを内装した周知のスクリュー式搬送装置によって構成されている。
そして、タンク本体20の後面側には、タンク本体20内の底スクリュー21の排出側端部を支持するように後方に突出する排出用筒部22が設けられ、この排出用筒部22の上部に前記アンローダFが設けられている。つまり、排出用筒部22の上部には、前記縦搬送筒31が立設されて上向きの縦搬送経路を構成し、その縦搬送筒31の上端部に連設された横搬送筒32が横向きの搬送経路を構成している。
縦搬送筒31は、排出用筒部22に対して、旋回駆動機構33を介して上下軸心Y回りで旋回可能に接続されている。旋回駆動機構33は、縦搬送筒31の下端部外周に備えた図示しないギヤ部や、そのギヤ部に噛合するピニオンギヤ、及びピニオンギヤを駆動する電動モータ等によって構成されている。
横搬送筒32は、縦搬送筒31の上部との間にわたって設けられた油圧シリンダ34の伸縮作動にともなって、前記水平横軸心Y回りで起伏揺動可能に設けられている。
〔搭乗運転部〕
前記運転部Bには、前記エンジン3の上方側を覆う箱状のエンジンカバー11が備えられ、エンジンカバー11の上面に運転座席2が備えられている。このエンジンカバー11の外側部には吸気ケース11Aが形成され、吸気ケース11Aの外面側には冷却風の吸気するため防塵網が張設された吸気部11Bが形成されている。
運転座席2の前方側には操縦塔12が立設され、操縦塔12の上面側に、自走機体Aの操向制御を行う操作具と、刈取前処理装置Cの昇降制御を行う操作具とを兼ねる操作レバー13が、前後及び左右に揺動自在に設けられている。
図1及び図2に示すように、運転座席2の左側部には、操縦塔12の左横端部位置から後方側へ向けて延設されたサイドパネル14が設けられている。このサイドパネル14の前端部の上面14Aには、自走機体Aの走行速度を制御する変速操作具15として、主変速レバー15Aと副変速レバー15Bとが設けられている。
そして、サイドパネル14の上面14A側で、変速操作具15よりも後方側位置に、作業クラッチレバー16として、脱穀クラッチレバー16Aと刈取クラッチレバー16Bとが左右に並ぶ状態で設けてある。この脱穀クラッチレバー16Aと刈取クラッチレバー16Bとは、脱穀クラッチレバー16Aの前後揺動操作で脱穀装置Dにおける脱穀クラッチ(図示せず)を入り切り操作し、刈取クラッチレバー16Bの前後揺動操作で刈取前処理装置Cにおける刈取クラッチ(図示せず)の入り切り操作を行うように構成されている。
さらに、その脱穀クラッチレバー16Aと刈取クラッチレバー16Bとの後方側におけるサイドパネル14上に、排出クラッチレバー17が設けられている。排出クラッチレバー17は、エンジン3からの駆動力をグレンタンクEの底スクリュー21に対して断続する排出クラッチG(図1参照)の入り切り操作を行って、アンローダFによる穀粒排出を可能にする状態と穀粒排出を停止する状態とに切換操作するための操作具である。
操縦塔12の上面側に設けられた操作レバー13は、図4に示すように、非操作状態で直立姿勢となる中立位置Nに維持される。この中立位置Nを基準にして左旋回位置L及び右旋回位置Rに操作可能であるように、左右方向で揺動操作可能に構成されている。
操作レバー13が左右方向で揺動操作されることにより、後述する操作連係機構Hを介して操向制御バルブV1(操向駆動部に相当する。図4参照)の操作アームを押し引き操作し、操向制御バルブV1の切換操作に伴ってミッションケース4に内蔵されている操向クラッチを入り切り制御して自走機体Aの操向(旋回)を実現する。また、この操作レバー13を前後方向に操作することで前述したアクチュエータ18を制御する昇降制御バルブV2(昇降駆動部に相当する。図3参照)を操作して刈取前処理装置Cの昇降作動を実現することができる。
変速操作具15は、前後方向への操作により無段変速装置を変速操作して走行速度の変更を実現する。脱穀クラッチレバー16Aは前後方向への操作により脱穀装置Dに対する動力の断続を行う脱穀クラッチの入り切り操作を行うように構成されている。刈取クラッチレバー16Bは、前後方向への操作により刈取前処理装置Cに対する動力の断続を行う刈取クラッチの入り切り操作を行うように構成されている。
〔操作連係機構について〕
図3乃至図9に、刈取前処理装置Cの昇降制御を行う操作具と、自走機体Aの操向制御を行う操作具とを兼ねる操作レバー13が示されている。この操作レバー13の前後及び左右方向の揺動操作は、次のように構成された操作連係機構Hを介して、昇降駆動部としての昇降制御バルブV2と、操向駆動部としての操向制御バルブV1とに伝達されている。
この操作連係機構Hは次のように構成されている。
操縦塔12の上面側に立設されている操作レバー13は、その前後及び左右方向の揺動操作を、操縦塔12の内部に配設された操作連係機構Hを介して昇降駆動部や操向駆動部に伝えるように構成されている。
図3乃至図9に示すように、操作連係機構Hは、操縦塔12の内部に固定されたレバー支持枠50と、そのレバー支持枠50に支持された軸支部材60とを備えている。軸支部材60は、操作レバー13を揺動可能に支持する一方向の揺動軸心y1を有した第1軸部61(第1回動部に相当する)と、前記操作レバー13を他方向の揺動軸心x1まわりで揺動可能に支持する第2軸部62(第2回動部に相当する)とを備えている。
上記の両揺動軸心x1,y1のうち、自走機体Aの左右方向に沿う一方向の揺動軸心y1が、操作レバー13の前後方向での揺動作動の軸心となり、自走機体Aの前後方向に沿う他方向の揺動軸心x1が操作レバー13の左右方向での揺動作動の軸心となる。
〔レバー支持枠〕
図3及び図4に示すように、操縦塔12の上面12aよりも下方側で、操縦塔12の前後の壁部同士にわたって左右一対の断面L字状の取付ブラケット12b,12bを溶接固定してある。そして、この取付ブラケット12b,12bに、レバー支持枠50の左右に備えた上壁部分50Uがボルト連結され、レバー支持枠50が操縦塔12に固定されている。
レバー支持枠50は、前後方向での後方側に位置する後壁50Bと、左右方向での右側に位置する右側壁50Rと、左側に位置する左側壁50Lとを備えて、平面視では門形に形成されている。右側壁50Rと左側壁50Lとは、それぞれが後壁50Bと上壁部分50Uとにわたって溶接固定され、レバー支持枠50全体の保形強度を高めている。レバー支持枠50は板金製材料で構成され、上壁部分50Uは後壁50Bを構成する部分と一体材料で構成されていて、後壁50Bの左右両側の上部で前方へ折り曲げることにより、上壁部分50Uが上向きとなるように構成されている。
右側壁50Rには、第1軸部61の軸心方向での一端側に対向して、その第1軸部61の軸端部を枢支する筒ボス状の軸受部51が、右側壁50Rの右側の横外側(図4中では左側)に突出する状態で形成されている。この右側壁50Rの横外側に軸受部51と同様に固定係止ピン52に突出形成されている。この固定係止ピン52は、後述する昇降中立戻しバネ76が軸受部51に装着された際に、その昇降中立戻しバネ76に係止して、前後方向に操作された操作レバー13が中立位置Nへ復帰付勢されるようにするためのものである。
そして、左側壁50Lには、第1軸部61の軸心方向での他端側を支持するための連結部53が設けられている。この連結部53は、左側壁50Lを貫通する状態で設けられた複数個の連結用の丸孔の内端側(図4中では左側壁50Lの左側)に固定用ナット53a,53aが溶接固定されたものである。この連結部53に対しては、軸支部材60の第1軸部61に装着された連結部材65が、左側壁50Lの横外側(図4中では左側壁50Lの右側)から当てつけられた状態で連結可能であるように、連結ボルト53b,53bを介して前記連結部材65を着脱可能に構成してある。
左側壁50Lの下部には、その左側壁50Lの左側の横外側に位置させた状態でポテンショメータ80を取り付け可能な取付部54を設けてある。この取付部54は、左側壁50Lを貫通するボルト孔54a、及びピン孔54bを備え、連結ボルト54cを介してポテンショメータ80を連結固定可能に構成されている。
この取付部54に取り付けられるポテンショメータ80は、操作レバー13の前後方向での揺動操作量を検出するためのものである。ポテンショメータ80は、軸支部材60側の第1軸部61の軸心方向で前記軸受部51が設けられた側とは反対側であるところの他端側に装着した操作アーム67との当接によって検出可能に構成されている。
つまり、図7及び図8に示されているように、ポテンショメータ80の検出アーム81が回転軸心p1回りで回動可能に、かつ、その検出アーム81が操作レバー13の前後揺動方向での一方向、例えば、下降側に向けて弱いバネ(図示せず)で付勢された状態で設けてある。
このポテンショメータ80に対して、第1軸部61に装着した操作アーム67が検出アーム81の付勢されている側(検出アーム81の下側)に当接して、検出アーム81をそのバネ付勢力に抗して前後揺動方向での他方向、例えば、上昇側へ操作して、その操作量が検出されることとなる。
レバー支持枠50の後壁50Bには、操作レバー13の前後方向及び左右方向のうちの一方向の揺動範囲として、前後方向での揺動範囲を所定範囲内に制限する規制部55が設けられている。
この規制部55は、操作レバー13の前後方向での揺動範囲を所定角度範囲に設定するように、後壁50Bに形成されたほぼ矩形の開口によって構成されている。つまり、図6に示すように、レバー支持枠50に枢支されている軸支部材60のうち、操作レバー13の前後方向での揺動にともなって、第1軸部61の揺動軸心y1回りで回動する第2軸部62の一部が前記規制部55の開口に入り込む状態で配置されている。このため、第1軸部61の揺動軸心y1回りで揺動作動する第2軸部62の揺動範囲が、同図に仮想線で示すように、第2軸部62と規制部55の開口縁との当接によって制限される。
〔軸支部材〕
軸支部材60は、操作レバー13の前後方向及び左右方向のうちの、一方向の揺動軸心y1を有した第1軸部61と、前記操作レバーの前後方向及び左右方向のうちの他方向の揺動軸心x1を有した第2軸部62とを備えている。
第1軸部61と第2軸部62とは、それぞれの軸同士を軸長さ方向での中間部で連結するように、共通の保持枠体63によって固定されている。これらの第1軸部61と第2軸部62とは、上側と下側とで互いに交差する状態に位置して、保持枠体63の上部側で前後方向に向く第2軸部62が固定され、保持枠体63の下部側で左右方向に向く第1軸部61が固定されている。
第1軸部61は、その右端側に、レバー支持枠50の右側壁50Rに設けた筒ボス状の軸受部51に対して挿抜される被軸受部61aを備えている。これによって第1軸部61の右端側がレバー支持枠50に回動自在に枢支される。
第1軸部61の左端側は、第1軸部61の左端側寄りの箇所に設けた一対の鍔部61b,61bに挟み込まれた連結部材65を介して、レバー支持枠50の左側壁50Lに設けた連結部53に支持されている。
このとき、連結部材65のうち、連結部53に連結される側である一方の端部では、連結部材65が連結部53に対してボルト連結され完全に固定される。連結部材65のうち、第1軸部61に連結される側である他方の端部では、一対の鍔部61b,61bに挟み込まれた連結部材65と第1軸部61とは、相対回転自在な状態で第1軸部61を支持している。これによって、第1軸部61は、その軸線方向、及び前後方向、ならびに上下方向の動きが規制された状態で連結部材65に支持されている。
第1軸部61の右端側では、レバー支持枠50の右側壁50Rの内方側に位置する箇所に、第1操作板64が第1軸部61と一体に取り付けてある。この第1操作板64の横外方へ向く面よりもさらに横外方へ突出する状態で前記被軸受部61aが第1軸部61と一体に設けられていて、被軸受部61aをレバー支持枠50の軸受部51に挿入した状態で、第1操作板64は右側壁50Rの内方側に位置している。
このように、第1軸部61の軸端部を枢支する筒ボス状の軸受部51が、右側壁50Rの横外側(図4中では左側)に突出し、第1操作板64は右側壁50Rの内方側に位置し、連結部材65は左側壁50Lの左側の横外側(図4中では左側壁50Lの右側)から当てつけられた状態で連結可能であるように構成されている。したがって軸支部材60は、レバー支持枠50に対して、左側から当てつけるようにして、連結部材65と連結部53とを、連結ボルト53b,53bを用いてボルト連結することで容易に組み込むことができる。
第1操作板64は図3乃至図5に示すように、右側壁50Rよりも下方側に長く延出されている。そして下方側に長く延出された第1操作板64の下部には、右側壁50Rの下端縁を越えて第1操作板64から右側壁50Rの横外側へ突出するように可動係止ピン64aが立設されている。この可動係止ピン64aは、図3乃至図5に示すように、軸受部51に昇降中立戻しバネ76が装着された際に、その昇降中立戻しバネ76に係止するように設けられている。
したがって、軸受部51に装着された昇降中立戻しバネ76に対しては、レバー支持枠50の右側壁50Rの横外側に突出形成された固定係止ピン52と、第1軸部61の第1操作板64から横外側へ突出するように立設された可動係止ピン64aとが係止している。
この状態で操作レバー13が前後方向に揺動操作されると、図5に仮想線で示すように、第1操作板64の揺動に伴って可動係止ピン64aが昇降中立戻しバネ76の一端側を固定係止ピン52から離れる側へ移動させる。このとき、昇降中立戻しバネ76の他端側は固定係止ピン52に係止されていて動かないので、操作レバー13には、可動係止ピン64aを固定係止ピン52に近づける方向へ向けて弾性付勢する昇降中立戻しバネ76の付勢力が作用する。これによって、操作レバー13は、手を離せば中立位置に復帰するように構成されている。
このときの操作レバー13の前後方向での揺動操作範囲の限界が、図6に示すように、レバー支持枠50に形成された前記規制部55とその規制部55に挿入された状態にある第2軸部62との当接によって行われる。この規制部55と第2軸部62との当接に揺動操作範囲の限界は、操作レバー13の操作方向の前後いずれの側でも所定範囲に設定されている。
また、操作レバー13と、その前後方向での揺動軸心y1となるところの第1軸部61とは、前記揺動軸心y1を通る鉛直線上に、中立姿勢における操作レバー13の杆身部分が存在するように関連づけて配設されている。
第1軸部61の左端側では、図4、及び図7乃至図9に示すように、一対の鍔部61b,61bに挟み込まれた連結部材65が存在する箇所よりも、さらに左端側位置に第2操作板66が取り付けられている。そして第2操作板66にはポテンショメータ80の検出アーム81を操作するための操作アーム67が取り付けられている。この第2操作板66は、操作レバー13の杆身が中立位置で上下方向に沿う直立姿勢にあるとき、第1軸部61に対して前下がりに傾斜した姿勢で取り付けられている。
図3、図7、及び図8に示すように、レバー支持枠50に装備されるポテンショメータ80は、第1軸部61よりも後方の左側壁50Lの下部に取り付けられている。そのポテンショメータ80の検出アーム81を操作するための操作アーム67は、第1軸部61の揺動軸心y1の近くで下方の第2操作板66に取り付けられている。そして、ポテンショメータ80は、検出アーム81の回転軸心p1が後方側よりも前方側で第1軸部61に近くなる前上がり傾斜姿勢であるように配設され、操作アーム67は、前方側で第1軸部61に近く、後方側ほど下方に位置するように後ろ下がり傾斜姿勢に配設してある。さらに、操作アーム67は、その中心線p2が検出アーム81の回転軸心p1よりも水平に対する角度が急であるように設けられている(図7参照)。
このようにして、ポテンショメータ80における検出アーム81の回転軸心p1が水平方向である場合や、鉛直方向である場合よりも、操作アーム67での操作が行い易くなるように構成されている。
第2操作板66の下端部には、操向駆動部としての操向制御バルブV1と操作レバー13とを連係するように設けられた操作ワイヤ82を保持するための切り欠き部66aが形成されている。操作ワイヤ82は、アウターワイヤ部分の内部にインナーワイヤ部分が相対摺動可能に挿通されたプッシュプルワイヤで構成され、インナーワイヤ部分の一端側が操作レバー13の揺動操作を伝えるところの後述する出力操作体71に連結され、アウターワイヤ部分が切り欠き部66aに抱き込み状態で保持されている。
このように第2操作板66で操作ワイヤ82の途中部分を支持することによって、出力操作体71による操作ワイヤ82の操作を円滑に行い易くすることができる。
第1軸部61の第1操作板64と連結部材65との中間位置には、平面視で前方側が開放されたチャンネル状の保持枠体63の左右両側片部分が溶接固定されて一体化されている。そして、前記第1軸部61とは交差する状態で、軸心を前後方向に沿わせた第2軸部62が、前記第1軸部61よりも上部で保持枠体63を前後に貫通する状態で設けられている。つまり、保持枠体63を介して、上下の第1軸部61と第2軸部62とが、互いに直交する姿勢で一体化されている。
第2軸部62は、保持枠体63よりも前方側に、操作レバー13が枢支される枢軸部分62Aを位置させ、保持枠体63よりも後方側に延長軸部分62Bを位置させたものである。
そして、その後方側への延長軸部分62Bがレバー支持枠50に形成された規制部55に係合するように構成されている。また、延長軸部分62Bには操向中立戻しバネ75が巻回されている。操向中立戻しバネ75の両端部には、保持枠体63から後方向きに突設した中立規制ピン63Aと、後述する操作ブラケット70に備えた操作軸72のうちの、操作ブラケット70から後方向きに突設した操作軸72部分とが係止されている。
図6及び図9に示すように、前方側の枢軸部分62Aには、保持枠体63に近い側に、操作レバー13と一体に形成されている矩形板状の操作ブラケット70のボス部70Aが外嵌されている。そして保持枠体63から遠い側には、操作ブラケット70よりも前方側に位置する矩形板状の出力操作体71のボス部71A(筒軸部に相当する)が第2軸部62に外嵌されていて、これらの操作ブラケット70及び出力操作体71が第2軸部62の軸心である揺動軸心x1回りで相対回動可能に支持されている。
操作レバー13と一体の操作ブラケット70には、第1軸部61の下側に位置させて、第2軸部62の揺動軸心x1と平行な前後方向に沿わせた軸心x2を有した操作軸72が、操作ブラケット70を前後に貫通する状態で溶接され一体化されている。
この操作軸72は、操作ブラケット70から前方向きに突設した操作軸72部分(係止体に相当する)と、操作ブラケット70から後方向きに突設した操作軸72部分(突出部材に相当する)とを備えている
そして、前方向きに突設した操作軸72部分が、後述する出力操作体71の操作用開口71Cに挿入され、後方向きに突設した操作軸72部分が、保持枠体63に形成された後述する規制用開口63Bに挿入されている。
出力操作体71は、第2軸部62に外嵌するボス部71Aと、そのボス部71Aに一体に装着された板状の揺動板部分71Bとを備え、かつ、揺動板部分71Bに、前記操作軸72が挿入される操作用開口71Cが備えられている。また、揺動板部分71Bの下部には、操作用開口71Cよりも下方側に位置する状態で係止ピン73(スプリング係止部に相当する)が設けられている。この係止ピン73は、第2軸部62及び操作軸72と同様に軸心x3が前後方向に沿う方向に向けられ、出力操作体71の前後両側に突出する状態で揺動板部分71Bに溶接固定されている。
そして、揺動板部分71Bよりも前方側におけるボス部71Aに、弾性体としてのコイルスプリング74が巻回され、かつ、コイルスプリング74の両端側の各端部が、操作用開口71Cに挿通された前方向きの操作軸72部分、及び係止ピン73の左右両側に振り分けられた状態で位置するように装着されている。
揺動板部分71Bの後方側に突出した係止ピン73には、図4、図6、及び図9に示すように、操作ワイヤ82が着脱可能の連結されている。この操作ワイヤ82は、図4に示すように、操向制御バルブV1に連係され、操作レバー13の左右方向、つまり第2軸部62の揺動軸心x1回りでの揺動操作に連動して、操向駆動部としての操向制御バルブV1を切換操作し、図示しない走行装置の操向クラッチを左右で各別に入り切り操作し、機体の旋回操作が行われるように構成されたものである。
このように、操向駆動部としての操向制御バルブV1と操作レバー13とを連係するように設けられた前記操作ワイヤ82と、操作連係機構Hにおいて操作レバー13の左右方向、つまり第2軸部62の揺動軸心x1回りでの揺動操作を操作ワイヤ82に伝えるところの、第2軸部62や出力操作体71などによって、操向ユニットU1が構成されている。
また、図3に示されるように操作レバー13の前後方向、つまり第1軸部61の揺動軸心y1回りでの揺動操作は、ポテンショメータ80で検出されるように構成してある。そしてポテンショメータ80での検出結果がマイクロコンピュータで構成された制御装置83に送られ、制御装置83が電動モータ84を作動させて昇降用のアクチュエータ18への圧油を給排するように昇降駆動部としての昇降制御バルブV2を作動させ、昇降用のアクチュエータ18を伸縮作動させて刈取前処理装置Cの昇降作動を行うように構成されている。
このように、昇降駆動部としての昇降制御バルブV2と操作レバー13とを連係するものとしての、操作連係機構Hにおいて操作レバー13の前後方向、つまり第1軸部61の揺動軸心y1回りでの揺動操作をポテンショメータ80に伝える操作アーム67(出力操作体に相当する)や、ポテンショメータ80や、制御装置83や、電動モータ84などによって、昇降ユニットU2が構成されている。
この昇降ユニットU2には、後述する融通連係機構Iは装備されていない。
〔融通連係機構〕
操向ユニットU1における操作レバー13と出力操作体71との間には、出力操作体71が操作レバー13の揺動作動に追従して一体的に移動する状態と、操作レバー13に対して出力操作体71が一体的に追従せずに操作レバー13の単独での揺動作動を許容する状態とが現出されるように、融通連係機構Iが備えられている。
この融通連係機構Iは次のように構成されている。
すなわち、融通連係機構Iは、出力操作体71の揺動板部分71Bよりも前方側のボス部71Aに巻回したコイルスプリング74と、揺動板部分71Bに形成された操作用開口71Cと、その操作用開口71Cの内径と操作軸72の外径との間に径差が存在することによって構成されている。
図10(a)に示すように、操作レバー13が中立位置に位置している状態では、第2軸部62回りでの操作レバー13の揺動軸心x1と、操作軸72の軸心x2と、係止ピン73の軸心x3とが、操作レバー13の杆身方向に沿う直線L1上で並ぶように配設されている。
つまり、揺動軸心x1と操作レバー13の杆身上に位置する操作軸72の軸心x2とを結ぶ線分L2と、揺動軸心x1と係止ピン73の軸心x3とを結ぶ線分L3とが、操作レバー13の揺動軸心x1を通る鉛直線L1と合致する状態に位置している。
このとき、ボス部71Aに巻回されたコイルスプリング74の両端部は、出力操作体71の前方側に突出した操作軸72と係止ピン73とを挟み込むように設けられ、操作軸72は出力操作体71の操作用開口71Cの中心部に位置している。
また、図10には記載していないが、図6及び図8に示すにように、第2軸部62の延長軸部分62Bには操向中立戻しバネ75が巻回されていて、この操向中立戻しバネ75の両端部が、保持枠体63から後方向きに突設した中立規制ピン63Aと、操作軸72とを両側から挟み込む状態で配設されている。
図10(b)に示すように、操作レバー13が左方向(又は右方向)に所定角度揺動操作されると、操作軸72が第2軸部62の揺動軸心x1回りで図中時計回りに揺動し、これに伴ってコイルスプリング74を介して係止ピン73も同方向に揺動操作される。この係止ピン73の揺動に伴って操作ワイヤ82が引っ張られ、操向制御バルブV1が左旋回側に切換操作される(図4参照)。この状態では、操作レバー13の揺動軸心x1を通る鉛直線L1に対して、揺動軸心x1と操作軸72の軸心x2とを結ぶ線分L2と、揺動軸心x1と係止ピン73の軸心x3とを結ぶ線分L3とが、ともに同角度だけ揺動操作されている。
このとき、図10には記載していないが、操向中立戻しバネ75は、一端側が中立規制ピン63Aに係止され、他端側が操作軸72に係止されていて、操作軸72の揺動によって中立規制ピン63Aと操作軸72との間隔が前記揺動軸心x1の回りで弾性的に拡開される。これによって、操向中立戻しバネ75は操作レバー13を中立側に復帰付勢する状態となっている。しかし、コイルスプリング74は、操作軸72と係止ピン73とを挟持した状態のままで揺動軸心x1の回りを揺動するので、この状態のコイルスプリング74は操作レバー13の揺動抵抗としては作用していない。
係止ピン73に連結された操作ワイヤ82で引っ張られて操向制御バルブV1が左旋回位置L(図中のストロークエンド位置)に達すると、操向制御バルブV1によって切り換えられた油路を介して操向クラッチ(図示せず)が左旋回状態に切り換えられ、自走機体Aが左旋回する。自走機体Aを右旋回させるときには、操作レバー13を右方向へ所定角度揺動操作する。これによって、係止ピン73が反時計回りに揺動し、プッシュプルワイヤで構成されている操作ワイヤ82で押された操向制御バルブV1が右旋回位置Rに切換操作され、自走機体Aが右旋回する。
図10(c)は、係止ピン73に連結された操作ワイヤ82で引っ張られた操向制御バルブV1が左旋回位置Lに達し、かつ操作レバー13が左方向(図10中では右方向)に揺動操作されて、操作軸72が第2軸部62の揺動軸心x1回りで図中時計回りに揺動し、保持枠体63に形成されている規制用開口63Bの開口端縁に当接して、それ以上の揺動を規制されている状態を示している。この状態では、操作レバー13の揺動軸心x1を通る鉛直線L1に対して、揺動軸心x1と操作軸72の軸心x2とを結ぶ線分L2が、揺動軸心x1と係止ピン73の軸心x3とを結ぶ線分L3よりも大きく揺動操作されている。
これは図10(b)に示した状態から、さらに操作レバー13が左方向に揺動操作された状態である。この状態では、操作軸72は第2軸部62の揺動軸心x1回りで図中時計回りに揺動して規制用開口63Bの開口端縁に当接するが、既にストロークエンドに達している操向制御バルブV1と操作ワイヤ82で連結された係止ピン73は、もとの図10(b)に示す状態を維持している。
したがって、例えば操作レバー13の揺動操作量がレバーガイド溝で設定されるなどして、操向制御バルブV1のストロークエンドの位置と操作レバー13の揺動操作限界位置とが一致せず、操作レバー13が操向制御バルブV1のストロークエンド位置を越えてオーバーラン状態に余分に操作されてしまったとしても、その操作レバー13による操作力が操向制御バルブV1には伝達されないようにして、便利に用いることができる。
このオーバーラン状態では、操作軸72と係止ピン73との間隔が、コイルスプリング74の弾性付勢力に抗して揺動軸心x1の回りで拡開される。したがって、操作レバー13を中立側に復帰付勢する操向中立戻しバネ75の付勢力に加えて、コイルスプリング74の弾性付勢力も操作レバー13の揺動操作に対する操作抵抗として作用する。これにより、操作レバー13の余分な操作が行われていることを意識させ易い点でも有利である。
図10(d)は、図10(a)に示す状態から、操作レバー13を左方向にある程度操作しても、操向制御バルブV1に泥土が付着するなどして、コイルスプリング74の弾性付勢力では係止ピン73を動かすことができない状態を示している。このとき、操作レバー13の揺動軸心x1を通る鉛直線L1に対して、揺動軸心x1と操作軸72の軸心x2とを結ぶ線分L2は所定角度だけ揺動操作されているが、揺動軸心x1と係止ピン73の軸心x3とを結ぶ線分L3は鉛直線L1と一致した位置のままである。
この状態では、操作レバー13を中立側に復帰付勢する操向中立戻しバネ75の付勢力と、コイルスプリング74の弾性付勢力とが操作レバー13の揺動操作に対する操作抵抗として作用している。このうち、コイルスプリング74の弾性付勢力が係止ピン73に作用し、操作ワイヤ82を介して操向制御バルブV1を左旋回側に切換操作する方向に作用している。しかし、このコイルスプリング74の弾性付勢力よりも操向制御バルブV1の操作抵抗が大きいと、操作レバー13を左方向に度揺動させて操作軸72を出力操作体71の操作用開口71Cの範囲内で揺動させても、係止ピン73が追従して動かない状態を示している。
この発明の構造では、出力操作体71に形成されている操作用開口71Cに操作軸72が挿入されているので、このような場合にも、その操作軸72を操作用開口71Cの内周縁に当接させた状態で操作レバー13を強制的に揺動軸心x1の回りで揺動操作することができる。これによって、操作レバー13に対する人為操作力を、操作軸72及び出力操作体71を介して直接的に係止ピン73に伝え、図10(c)に示すように、操向制御バルブV1がスロークエンドに達する位置まで係止ピン73を操作することができる。
また、このように出力操作体71に形成されている操作用開口71Cに操作軸72が挿入されていて、操作軸72から出力操作体71に直接に操作レバー13の操作力を加えることができるので、次のような使い方もできる。例えば、操向制御バルブV1に対する泥土の付着が強固で出力操作体71が動き難いときなどに、操作軸72を操作用開口71Cの内周縁に対して衝撃的に当てつけるなどして、出力操作体71が操向制御バルブV1に対して衝撃的な操作力を与えて、操向制御バルブV1を操作し易くすることもできる。
操作軸72の後端側と当接して操作レバー13の揺動操作範囲の限界を設定するように保持枠体63に形成された規制用開口63Bは、次のように形成されている。
つまり、規制用開口63Bの内周縁のうち、操作軸72の移動方向に対して対向する位置の左右両側の内周縁は、操作軸72の揺動中心でもあるところの操作レバー13の揺動軸心x1回りの円弧に直交、又はほぼ直交するように形成され、この左右両側の内周縁に対して操作軸72が当接するように構成されている。
そして、この規制用開口63Bの左右両側の内周縁の位置は、操作用開口71Cを介して操作軸72が出力操作体71に形成されている係止ピン73を移動させ、操向制御バルブV1をストロークエンドまで操作可能な位置である。
また、規制用開口63Bは、操作軸72の移動方向に対して当接して操作レバー13の揺動操作範囲の限界を設定するものであるが、僅かな傾斜しか有していない上又は下の内周縁に操作軸72を当接させるのではなく、操作軸72の移動方向に対して対向する状態で当接する左右の内周縁を当接させている。したがって、操作レバー13の揺動操作範囲の限界を精度良く設定し易い点で有利である。
〔操作入力部〕
図11に示すように、操作レバー13の握り部13aの上面部には操作入力部90が備えられている。この操作入力部90は、フィーダ8の上部に備えた掻き込みリール5の掻き込み高さを高低変更するためのリール昇降装置5Aに対して、高さ調節信号を制御装置83に送り込むためのものである。
操作入力部90には、リール昇降装置5Aに対する上昇指令を入力する上昇ボタン91と下降指令を入力する下降ボタン92とが設けてあり、これらの各ボタン91,92は、操作レバー13の握り部13aを把持した手の指操作によって押し込み可能位置に設けられている。
制御装置83では、図示はしないがリール昇降装置5Aに対する圧油の給排経路に備えた制御弁を操作し、各ボタン91,92を押し操作されている間だけ、リール昇降装置5Aに対する圧油の給排操作を行えるように構成されている。
〔別実施形態の1〕
上記実施形態では、操作入力部90を操作レバー13の握り部13aの上面部に設けた構造のものを示したが、この構造に限られるものではない。例えば、図12に示すように、操作レバー13の握り部13aの近くで、かつ握り部13aの横側方に相当する位置に、2位置切換可能なスイッチ操作レバー93を設けて構成してもよい。そのスイッチ操作レバー93は、例えば前方へ倒すとリール昇降装置5Aに対する下降指令を入力し、後方へ倒すと上昇指令を入力するようにして、リール昇降装置5Aに対する昇降制御を行えるように構成してある。
また、リール昇降装置5Aとしては、油圧シリンダを用いた構造の限らず、電動シリンダなどの任意の構成のものを採用することができる。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の2〕
上記実施形態では、操作入力部90を操作レバー13の握り部13a付近に設けた構造のものを示したが、この構造に限られるものではない。例えば図示はしないが、主変速レバー15Aの握り部の上面部に押しボタン式の上昇ボタン91と下降ボタン92とを設けたり、握り部の横側方に2位置切換可能なスイッチ操作レバー93を設けて構成するなどしてもよい。
また、操作入力部90を、操作レバー13や主変速レバー15Aなどのレバー部分にではなく、運転座席2の前方もしくは横側方の操縦パネル部分に設けるなどしてもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の3〕
上記実施形態では、操作レバー13の前後方向の操作で刈取前処理装置Cの昇降操作を行い、操作レバー13の左右方向の操作で自走機体Aの操向操作を行うように構成した構造のものを示したが、これに限られるものではない。
例えば、操作レバー13の左右方向の操作で刈取前処理装置Cの昇降操作を行い、操作レバー13の前後方向の操作で自走機体Aの操向操作を行うように構成した構造のものであっても差し支えない。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の4〕
上記実施形態では、操向制御バルブV1に泥土が付着するなどして、コイルスプリング74の弾性付勢力では係止ピン73を動かすことができない場合に、出力操作体71に形成されている操作用開口71Cの内周縁に操作軸72を当接させた状態で、操作レバー13を強制的に揺動軸心x1の回りで揺動操作し、操向制御バルブV1がスロークエンドに達する位置まで係止ピン73を操作できるようにした構造のものを例示したが、これに限られるものではない。
例えば図13に示すように構成してもよい。
この構造では、図13(b)及び、図13(c)に示すように、揺動板部分71Bに形成された操作用開口71Cの内径と操作軸72の外径との径差が、前述した図10に示した構造のものよりも少し大きく形成されている。
このため、図13(b)に示すように、操作レバー13が左方向(又は右方向)に所定角度揺動操作されて操向制御バルブV1が左旋回位置L(図中のストロークエンド位置)に達した後、さらに操作レバー13が同方向に操作されたとき、図13(c)に示すように、操作軸72は第2軸部62の揺動軸心x1回りで図中時計回りに揺動して規制用開口63Bの開口端縁に当接しても、操作用開口71Cの内縁には当接していない。
したがって、操向制御バルブV1がストロークエンドに達する位置と、操作軸72が操作用開口71Cに当接する位置とを合致させる必要がなく、高精度での加工が要求されずに済む利点がある。
そして、図13(d)に示すように、操向制御バルブV1に泥土が付着するなどして、コイルスプリング74の弾性付勢力では係止ピン73を動かすことができない場合には、操作軸72を操作用開口71Cの内周縁に当接させた状態で操作レバー13を強制的に揺動軸心x1の回りで揺動操作することができる。
しかしながら、この構造では操作用開口71Cの内径と操作軸72の外径との径差が大きいので、操作レバー13が図中時計回りに揺動して規制用開口63Bの開口端縁に当接する位置にまで操作されても、図13(c)に仮想線で示す状態となる。つまり、操作用開口71Cは符号71C’で示す位置にあり、係止ピン73は符号73’に示す位置にあって、操向制御バルブV1が完全にスロークエンドに達する位置にまでは強制操作できない。
このように、泥土が付着するなどして抵抗が大きい場合には、操向制御バルブV1が完全にスロークエンドに達する位置までは強制操作できないが、ストロークエンド近くまで移動させることができる。また、一般的には、泥土の付着などによる抵抗の場合は、ある程度強制的に移動させると、泥土の付着による抵抗が途中から消失して、支障なくストロークエンドまで操作し得る傾向がある。
尚、上述のように、揺動板部分71Bに形成された操作用開口71Cの内径と操作軸72の外径との径差を大きくする構造ではなく、規制用開口63Bの左右の開口端縁間の距離を変更するようにしてもよい。
つまり、操作軸72が第2軸部62の揺動軸心x1回りで図13の図中時計回りに揺動して規制用開口63Bの開口端縁に当接しても、操作軸72が操作用開口71Cの内縁には当接しないように、規制用開口63Bの左右の開口端縁間の距離を短くすることも考えられる。これによっても、揺動板部分71Bに形成された操作用開口71Cの内径と操作軸72の外径との径差が、前述した図10に示した構造のものよりも少し大きく形成されたものと同様の作用を得られる。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の5〕
上記実施形態では、操作レバー13の左右方向での操向制御を行う操向ユニットU1に融通連係機構Iを組み込んだ構造のものを例示したが、この構造に限定されるものではない。
例えば、操作レバー13の前後方向での昇降制御を行う昇降ユニットU2に融通連係機構Iを組み込んだ構造のもの、あるいは、操向ユニットU1と昇降ユニットU2との両方に融通連係機構Iを組み込んだ構造のものであってもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の6〕
上記実施形態では、融通連係機構Iとして、出力操作体71に操作軸72よりも大径の操作用開口71Cを形成し、かつ、コイルスプリング74や操向中立戻しバネ75を用いた構造のものを例示したが、この構造に限られるものではない。
例えば、操作軸72と操作用開口71Cとの径差による融通を、係止ピン73と操作ワイヤ82との連結箇所や、その他の部位に設けたり、あるいは、そのような径差による融通を用いずに弾性体であるコイルスプリング74や操向中立戻しバネ75の弾性付勢力による融通で構成してもよい。
また、弾性体としては、コイルスプリングに限らず、板バネやゴムなどの弾性材を用いた構造のものであってもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の7〕
上記実施形態では、操作レバー13の左右方向での操向制御を行う操向ユニットU1に融通連係機構Iを組み込んだ構造のものを例示したが、このような融通連係機構Iを備えていない構造のものであっても差し支えない。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の8〕
上記実施形態では、操作レバー13の前後方向又は左右方向での操作を、操向制御バルブV1もしくは昇降制御バルブV2に伝えて、油圧による制御を行うようにした構造のものを例示したが、この構造に限られるものではない。
例えば、図示しないが、操向操作用の操向クラッチや昇降操作用の昇降クラッチを設けて、その操向クラッチや昇降作動クラッチと、操作レバー13の操作連係機構Hとを操作ワイヤ82で直接的に連結して、操作レバー13を操作する人為操作力で切換操作するように構成してもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の9〕
上記実施形態では、出力操作体71に対する操作ワイヤ82の連結箇所を、係止ピン73によって兼ねるように構成したが、これに限られるものではない。
例えば、係止ピン73とは別の箇所に連結用のピン、もしくは孔などの係合箇所を設けて操作ワイヤ82を連結するようにしても良い。また、操作ワイヤ82の連結箇所を係止ピン73が存在する側とは反対側に設けたが、これに限らず、係止ピン73が存在する側と同じ側に連結箇所を設けてもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の10〕
上記実施形態では、操作軸72が操作ブラケット70を前後に貫く状態で設けることにより、出力操作体71の操作用開口71Cに挿入される係止体と、保持枠体63に形成された規制用開口63Bに挿入される突出部材とを兼ねるように構成したものであるが、この構造に限られるものではない。
例えば、出力操作体71の操作用開口71Cに挿入される係止体と、規制用開口63Bに挿入される突出部材とを別々の部材で構成して、別々の部位に設けるようにしてもよい。この場合、操作用開口71C及び規制用開口63Bの位置も、係止体や突出部材の位置に応じて別々の箇所に設ければよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の11〕
上記実施形態では、規制部55として、レバー支持枠50に形成した開口を備える構造のものを例示したが、これに限られるものではない。
例えば、図示はしないが、レバー支持枠50側に、上下2位置に離れた箇所にストッパーを設けて第2軸部62の揺動範囲を規制するようにしてもよい。また、逆にレバー支持枠50側に棒状の部材を突設し、第2軸部62側に棒状の部材を挿通可能な開口を有した部材を取り付けて、第2軸部62の上下揺動範囲を規制するようにしてもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の12〕
上記実施形態では、第1回動部及び第2回動部として、第1軸部61及び第2軸部62を備えた構造のものを例示したが、この構造に限られるものではない。
例えば、図示はしないがレバー支持枠50側に軸部を設け、軸支部材60側に、その軸部に外嵌する筒ボスを設けたり、操作レバー13側に枢支軸を設け、軸支部材60側に筒ボスを設けるなど、適宜の構造を採用することも可能である。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
〔別実施形態の13〕
上記実施形態では、操作レバーの揺動作動を、融通連係機構Iを介して出力操作体71に伝える構造のものを例示したが、これに限られるものではない。例えば、図示はしないが、出力操作体71の揺動操作を、操向制御バルブV1又は昇降制御バルブV2に伝える操作系の途中に適宜融通連係機構Iを介在させてもよい。
この構造よって、出力操作体71に作用する操作抵抗が所定の範囲を越えると、出力操作体71に対して操向制御バルブV1又は昇降制御バルブV2が一体的に追従せずに、操作レバー13及び出力操作体71の、操向制御バルブV1又は昇降制御バルブV2とは別の揺動作動を許容する状態となるように構成してもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
本発明は、普通型のコンバインに限らず、自脱型のコンバイン、大豆等の豆類収穫機、あるいはトウモロコシ収穫機等にも適用することができる。
5 掻き込み用リール
5A リール昇降装置
13 操作レバー
13a 握り部
50 レバー支持枠
51 軸受部
53 連結部
55 規制部
60 軸支部材
61 第1回動部(第1軸部)
61a 被軸受部
62 第2回動部(第2軸部)
62A 枢軸部分
62B 延長軸部分
63 保持枠体
65 連結部材
71 出力操作体
80 ポテンショメータ
90 操作入力部
C 刈取部
H 操作連係機構
V1 操向駆動部
V2 昇降駆動部
y1 一方向の揺動軸心
x1 他方向の揺動軸心

Claims (11)

  1. 前後方向及び左右方向に揺動操作可能な操作レバーと、
    走行機体の進行方向を左右方向に操向操作可能な操向駆動部と、
    前記走行機体に対して刈取部を駆動昇降操作可能な昇降駆動部と、
    前記操作レバーの揺動操作を前記操向駆動部及び前記昇降駆動部に伝える操作連係機構と、
    前記操作レバーを前後方向及び左右方向の揺動軸心回りで揺動可能に支持する軸支部材とを備え、
    前記軸支部材は、前記操作レバーの前後方向及び左右方向のうちの一方向の揺動軸心を有した第1回動部と、前記操作レバーの前後方向及び左右方向のうちの他方向の揺動軸心を有した第2回動部とを備え、
    前記第1回動部は前記一方向の揺動軸心回りで回動可能に機体固定部に支持され、前記第2回動部は前記一方向の揺動軸心回りで前記第1回動部と一体回動するように構成され、
    前記第1回動部の回動に伴う前記一方向の揺動軸心回りでの前記第2回動部の回動を所定角度範囲内に制限する規制部を備えている収穫機。
  2. 前記規制部は、前記第2回動部の前記他方向の揺動軸心回りでの前記操作レバーの揺動範囲には規制作用が及ばないように構成されている請求項1記載の収穫機。
  3. 前記第2回動部は、前記操作レバーが支持される枢軸部分と、その枢軸部分から前記操作レバーが支持されていない方向に向けて延出された延長軸部分とを備え、前記延長軸部分が前記規制部に係合するように構成されている請求項1又は2記載の収穫機。
  4. 前記枢軸部分には、前記延長軸部分が設けられた側とは反対側に、前記操作レバーの前記他方向の揺動軸心回りでの揺動作動を、前記操向駆動部又は前記昇降駆動部に対して伝える出力操作体が設けられている請求項3記載の収穫機。
  5. 前記機体固定部に対して取り付けられたレバー支持枠を備え、
    前記第1回動部が前記レバー支持枠に支持されるとともに、前記規制部が前記レバー支持枠に備えられている請求項1〜4のいずれか一項記載の収穫機。
  6. 前記規制部は、前記レバー支持枠に形成した開口によって形成され、この開口に挿入された前記第2回動部との当接によって前記第2回動部の前記一方向の揺動軸心回りでの回動を所定角度範囲内に制限するように構成されている請求項5記載の収穫機。
  7. 前記レバー支持枠に、前記第1回動部の軸心方向での一端側に対向する軸受部と、前記第1回動部の軸心方向での他端側に備えた連結部とが備えられ、
    前記軸支部材には、前記第1回動部の軸心方向での一端側に前記軸受部に対して挿抜される被軸受部が設けられ、前記第1回動部の軸心方向での他端側に前記連結部に対して、前記軸受部に対する挿抜方向と同方向から脱着可能な連結部材が設けられて、
    前記軸支部材が、前記レバー支持枠に対して前記第1回動部の軸心方向での一方側から脱着可能であるように構成されている請求項5又は6記載の収穫機。
  8. 前記第2回動部と前記第1回動部とは、上側と下側とで互いに交差する状態に位置して、共通の保持枠体に固定されている請求項1〜7のいずれか一項記載の収穫機。
  9. 前記操作レバーは、前記第2回動部に支持されるとともに、上下方向に延びる杆身部分を備え、その杆身部分が前記第1回動部の軸心方向視で、当該第1回動部の軸心を通る鉛直線上に位置するように配置されている請求項1〜8のいずれか一項記載の収穫機。
  10. 前記一方向の揺動軸心回りでの前記操作レバーの揺動操作は、その一方向の揺動軸心回りでの前記第1回動部の回動を検出するポテンショメータで検出されるように構成されたものである請求項1〜9のいずれか一項記載の収穫機。
  11. 前記刈取部に、植立作物を掻き込むための掻き込み用リールと、その掻き込み用リールを上下に位置調節するリール昇降装置とが備えられ、このリール昇降装置を操作して前記掻き込み用リールを昇降作動させるための操作入力部が、前記操作レバーの握り部に備えられている請求項1〜10のいずれか一項記載の収穫機。
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