JP2007094825A - 作業車の操作装置 - Google Patents

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山形  浩司
Yuji Kato
裕治 加藤
Shigeki Hayashi
繁樹 林
Yukifumi Yamanaka
山中  之史
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Abstract

【課題】 走行変速レバーを変速操作することと、多機能操作レバーを操作することを快適に行なうことができる作業車の操作装置を提供する。
【解決手段】 多機能操作レバー73が中立位置に位置し且つ走行変速レバー42が前進最高走行速度又はそれに近い速度の変速位置に位置する状態において、平面視にて、多機能操作レバー73の握り部73aと走行変速レバー42の握り部42aとを車体前後方向における位置が同じ又は略同じで且つ運転席71からの車体横幅方向での距離が同じ又は略同じとなる状態に位置させるように、多機能操作レバー73と走行変速レバー42とが設けられている。
【選択図】 図7

Description

本発明は、中立位置からの前後揺動操作により刈取処理部を昇降操作し且つ前記中立位置からの左右揺動操作により旋回操作する十字操作式の多機能操作レバーと、変速中立位置から前方側に操作するほど前進高速状態に変速操作する前後揺動操作式の走行変速レバーとが、運転席の前方側箇所に、車体横幅方向に離れて位置する状態で設けられた作業車の操作装置に関する。
かかる作業車の操作装置は、例えば、コンバインに用いられるものであって、十字操作式の多機能操作レバーを左右揺動操作及び前後揺動操作することにより、刈取処理部の昇降操作及び旋回操作を行なうとともに、走行変速レバーを前後揺動操作することにより、変速操作を行なうことができるようにしたものである。ちなみに、一般的に、多機能操作レバーは、運転席の右前方側に設けられ、走行変速レバーは、運転席の左前方側に設けられるものであるから、多機能操作レバーを右手にて左右揺動操作及び前後揺動操作するとともに、走行変速レバーを左手にて前後揺動操作することになる。
従来、かかる作業車の操作装置では、多機能操作レバーが中立位置に位置し、且つ、走行変速レバーが最高速度又はそれに近い速度の変速位置に位置する状態において、走行変速レバーの握り部が多機能操作レバーの握り部よりも後方に位置し、又、運転席から走行変速レバーの握り部までの車体横幅方向での距離が、運転席から多機能操作レバーの握り部までの車体横幅方向での距離よりも大きくなるようになっていた(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−84864号公報
従来の作業車の操作装置では、多機能操作レバーが中立位置に位置し、且つ、走行変速レバーが最高速度又はそれに近い速度の変速位置に位置する状態において、車体前後方向に沿う直線と運転者の肩の付け根と走行変速レバーの握り部とを結ぶ直線が作る角度が、車体前後方向に沿う直線と運転者の肩の付け根と多機能操作レバーの握り部とを結ぶ直線が作る角度よりも大きな角度であるから、右腕を伸ばす方向と左腕を伸ばす方向とが異なる方向になり、又、運転者の肩の付け根と走行変速レバーの握り部とを結ぶ直線の距離が、運転者の肩の付け根と多機能操作レバーの握り部とを結ぶ直線の距離よりも短い距離であるから、多機能操作レバーを右腕が伸びた状態で操作するとともに、走行変速レバーを左腕が縮んだ状態で操作することになり、多機能操作レバーを操作する運転者の右側での操作姿勢と、走行変速レバーを操作する運転者の左側での操作姿勢とが異なるものとなるので、走行変速レバーを最高速度の近くで変速操作する場合において、快適な操作を行い難い虞があった。
ちなみに、通常の刈り取り作業中においては、走行変速レバーを最高速度の近くで変速操作することが一般的であり、走行変速レバーを最高速度の近くで変速操作する場合において、快適な操作を行なうことが望まれるものである。
本発明は、上記実状に鑑みて為されたものであって、その目的は、走行変速レバーを変速操作することと、多機能操作レバーを操作することを快適に行なうことができる作業車の操作装置を提供する点にある。
本発明の作業車の操作装置は、中立位置からの前後揺動操作により刈取処理部を昇降操作し且つ前記中立位置からの左右揺動操作により旋回操作する十字操作式の多機能操作レバーと、変速中立位置から前方側に操作するほど前進高速状態に変速操作する前後揺動操作式の走行変速レバーとが、運転席の前方側箇所に、車体横幅方向に離れて位置する状態で設けられたものであって、その第1特徴構成は、前記多機能操作レバーが中立位置に位置し且つ前記走行変速レバーが前進最高走行速度又はそれに近い速度の変速位置に位置する状態において、平面視にて、前記多機能操作レバーの握り部と前記走行変速レバーの握り部とを車体前後方向における位置が同じ又は略同じで且つ前記運転席からの車体横幅方向での距離が同じ又は略同じとなる状態に位置させるように、前記多機能操作レバーと前記操作レバーとが設けられている点にある。
この第1特徴構成によれば、多機能操作レバーが中立位置に位置し且つ走行変速レバーが前進最高走行速度又はそれに近い速度の変速位置に位置する状態において、平面視にて、多機能操作レバーの握り部と走行変速レバーの握り部とを車体前後方向における位置が同じ又は略同じで且つ運転席からの車体横幅方向での距離が同じ又は略同じとなる状態に位置させるように、多機能操作レバーと操作レバーとが設けられているから、多機能操作レバーを操作する運転者の右側での操作姿勢と、走行変速レバーを操作する運転者の左側での操作姿勢とが、同じ操作姿勢となるので、走行変速レバーを最高速度の近くで変速操作する場合において、快適な操作を行い易いものとなる。
したがって、走行変速レバーを変速操作することと、多機能操作レバーを操作することを快適に行なうことができる作業車の操作装置を提供するに至った。
本発明の第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、前記多機能操作レバーが中立位置に位置し且つ前記走行変速レバーが最高走行速度又はそれに近い速度の変速位置に位置する状態において、前記多機能操作レバーの握り部と前記走行変速レバーの握り部とを同じ高さ又は略同じ高さに位置させるように、前記多機能操作レバーと前記操作レバーとが設けられている点を特徴とする。
この第2特徴構成によれば、多機能操作レバーが中立位置に位置し且つ走行変速レバーが最高走行速度又はそれに近い速度の変速位置に位置する状態において、多機能操作レバーの握り部と走行変速レバーの握り部とを同じ高さ又は略同じ高さに位置させるように、多機能操作レバーと前記操作レバーとが設けられているから、運転者の操作姿勢が水平な状態から左右に傾くことが無いので、走行変速レバーを最高速度の近くで変速操作する場合において、快適な操作を一層行い易いものとなる。
したがって、走行変速レバーを変速操作することと、多機能操作レバーを操作することを一層快適に行なうことができる作業車の操作装置を提供するに至った。
本発明の第3特徴構成は、上記第1又は第2特徴構成に加えて、前記多機能操作レバーの揺動支点からの長さが、前記走行変速レバーの揺動支点からの長さよりも短くなるように構成されている点を特徴とする。
この第3特徴構成によれば、多機能操作レバーの揺動支点からの長さが、走行変速レバーの揺動支点からの長さよりも短くなるように構成されているから、例えば、作業車としてのコンバインにおいて、条合わせ等を行なうに際して運転者が多機能操作レバーを頻繁に左右揺動操作したり、刈り高さの調整等を行なうに際して運転者が多機能操作レバーを頻繁に前後揺動操作する等、運転者が多機能操作レバーを頻繁に前後揺動操作及び左右揺動操作することが考えられるが、そのように多機能操作レバーを頻繁に前後揺動操作及び左右揺動操作したとしても、多機能操作レバーの握り部をそれほど移動させること無く多機能操作レバーを前後揺動操作及び左右揺動操作することができるので、多機能操作レバーを疲労が少ない状態で操作することができるものとなる。
したがって、多機能操作レバーの操作を疲労が少ない状態で行なうことができる作業車の操作装置を提供するに至った。
本発明の第4特徴構成は、上記第1〜第3特徴構成のいずれか1つの特徴構成に加えて、前記走行変速レバーの握り部に、走行副変速用の変速操作部が設けられている点を特徴とする。
この第4特徴構成によれば、操作レバーの移動操作により変速操作しながらも、操作レバーの握り部に設けられた走行副変速用の変速操作部の操作により複数段の変速状態に変更できるものとなる。
したがって、操作性に優れた作業車の操作装置を提供するに至った。
〔第1実施形態〕
以下、本発明に係る作業車の操作装置を作業車の一例であるコンバインに適用した場合について図面に基づいて説明する。
図1に作業車の一例であるコンバインの全体側面が示されており、このコンバインは、左右一対のクローラ式の走行装置1R、1Lの駆動で走行する機体2の前部に、植立穀稈を刈り取って後方に向けて搬送する刈取搬送装置3(刈取処理部の一例)を昇降可能に連結し、機体2に、刈取搬送装置3からの刈取穀稈を受け取って脱穀・選別処理を実行する脱穀装置4と、脱穀装置4からの穀粒を貯留する穀粒タンク5とを搭載するとともに、穀粒タンク5の前方箇所に操縦ボックス6を備えて構成されている。
前記刈取搬送装置3について説明を加えると、植立穀稈を分草する分草具7、植立穀稈を刈り取るバリカン型の刈取装置8、刈り取られた植立穀稈を横倒れ姿勢に姿勢変更させながら後方に搬送する縦搬送装置9等を備えて構成され、走行機体2に対して機体横幅方向に沿う軸芯X1周りで回動自在に連結されている。昇降用油圧シリンダCYが、刈取搬送装置3と走行機体2との間に介在する状態で連結されており、昇降用油圧シリンダCYの伸縮操作により刈取搬送装置3が駆動昇降されるように構成されている。前記分草具7の後方側箇所に、対地高さを検出する非接触式の超音波センサ10が設けられている。
次に、このコンバインの伝動構造について説明する。
図2に示すように、直進走行状態における走行速度を高低変速自在な走行用の主変速装置としての直進用の無段変速装置11と、旋回走行時において旋回中心側に位置する走行装置の走行速度を高低変速自在な旋回用の無段変速装置12と、それらの無段変速装置11、12からの動力が入力され、左右の走行装置1R、1Lへの動力が出力される一方、直進用の無段変速装置11の動力が刈取搬送装置3に伝達されるミッションケース13とを備えて伝動系が構成されている。前記直進用の無段変速装置11と旋回用の無段変速装置12は夫々、コンバインの車体に搭載されているエンジンから伝動ベルト14及び伝動プーリ15を介して駆動される伝動軸16によって駆動される可変油圧ポンプ11A、12Aと、その可変油圧ポンプ11A、12Aからの供給油で回転駆動される油圧モータ11B、12Bとの対で構成された周知構造の静油圧式無段変速装置(HST)によって構成されている。
ミッションケース13には、直進用の無段変速装置11の変速出力を高低2段の変速状態及び変速中立状態に切り換え自在な副変速装置A、および、直進用の無段変速装置11の変速出力を左右一対の走行装置1R,1Lの夫々に伝達する直進用伝動状態、前記直進用の無段変速装置11の変速出力を右側の走行装置1Rに伝達し且つ旋回用の無段変速装置12の変速出力を左側の走行装置1Lに伝達する左旋回用伝動状態、及び、前記直進用の無段変速装置11の変速出力を左側の走行装置1Lに伝達し且つ前記旋回用の無段変速装置12の変速出力を右側の走行装置1Rに伝達する右旋回用伝動状態に切り換え自在な伝動状態切換装置Bが備えられている。
具体的に説明すると、前記直進用の無段変速装置11の出力軸17には、副変速用の大径の出力ギヤ17a、小径の出力ギヤ17b、刈取部駆動用の出力プーリ17cが固着され、副変速軸18には、前記大径の出力ギヤ17aが常時噛合する第1受動ギヤ18aと、前記小径の出力ギヤ17bが常時噛合する第2受動ギヤ18bとが相対回転自在に支持され、それら両受動ギヤ18a、18bの中間位置に、副変速軸18と一体回転する伝動ギヤ18eが装着されており、この出力ギヤに対して、支持軸20に一体に設けたセンターギヤ21が常時噛合する状態で設けられている。また、第1受動ギヤ18aと副変速軸18との間に、湿式多板式の第1油圧クラッチc1が設けられ、第1油圧クラッチc1に設けられた第1油圧シリンダ18cの作動により第1受動ギヤ18aから副変速軸18への伝動を断続するように構成され、第2受動ギヤ18bと副変速軸18との間に、湿式多板式の第2油圧クラッチc2が設けられ、第2油圧クラッチc2に設けられた第2油圧シリンダ18dの作動により第2受動ギヤ18bから副変速軸18への伝動を断続するように構成されている。
副変速装置Aは、第1受動ギヤ18aと第1油圧クラッチc1、および、第2受動ギヤ18bと第2油圧クラッチc2とで構成されている。
そして、副変速装置Aは、第1油圧クラッチc1をクラッチ入りの状態に切り換え、かつ、第2油圧クラッチc2をクラッチ切りの状態に切り換えることにより、前記直進用の無段変速装置11の出力軸17から出力される動力を、その出力軸17に固着された副変速用の大径の出力ギヤ17aに噛合い連動する第1受動ギヤ18aを介して副変速軸18と一体回転する伝動ギヤ18eに伝達し、高速の変速状態に切り換えるように構成され、第1油圧クラッチc1をクラッチ切りの状態に切り換え、かつ、第2油圧クラッチc2をクラッチ入りの状態に切り換えることにより、前記直進用の無段変速装置11の出力軸17から出力される動力を、その出力軸17に固着された副変速用の小径の出力ギヤ17bに噛合い連動する第2受動ギヤ18bを介して副変速軸18と一体回転する伝動ギヤ18eに伝達し、低速の変速状態に切り換えるように構成され、第1油圧クラッチc1をクラッチ切りの状態に切り換え、かつ、第2油圧クラッチc2をクラッチ切りの状態に切り換えることにより、変速中立状態となるよう構成される、すなわち、高低2段の変速状態及び変速中立状態に切換え自在に構成されている。
尚、副変速軸18には、駐車ブレーキnが設けられ、駐車ブレーキnに設けられたネガティブ型のブレーキシリンダn1の作動により副変速軸18に制動をかけて走行装置を停止させるように構成されている。
前記旋回用の無段変速装置12の出力軸19には、その両端部に伝動ギヤ19a、19bが固着され、両伝動ギヤ19a、19bのそれぞれに両摩擦クラッチ25、25の外周ギヤ部25a、25bが噛合されている。
支持軸20には、左右のシフトギヤ26、26が相対回転自在に支持され、それら左右のシフトギヤ26、26の中間位置にセンターギヤ21が固着され、前記センターギヤ21の両側面とこれに対向するシフトギヤ26との間には、左右一対の噛み合いクラッチ27、27が形成されている。前記左右のシフトギヤ26は、回転軸芯方向にシフト操作自在であって、噛み合いクラッチ27が噛み合う伝動入り状態と、噛み合いクラッチ27が噛み合わない伝動遮断状態とに切り換え自在に構成されている。
説明を加えると、前記左右のシフトギヤ26、26は夫々、押圧スプリング29、29による押圧力にて噛み合いクラッチ27、27が噛み合う伝動入り状態に付勢されており、左右のシフトギヤ26、26の夫々を押圧スプリング29、29による押圧力に抗して遮断用油圧シリンダ31L、31Rでシフト操作することにより、噛み合いクラッチ27、27が噛み合わない伝動遮断状態に切り換え操作可能に構成されている。また、噛み合いクラッチ27、27が噛み合わない伝動遮断状態において、操向用油圧シリンダ30L、30Rの一方でシフトギヤ26における摩擦板をシフト操作し、摩擦クラッチ25、25の一方を圧接することにより、旋回用の無段変速装置12の動力が摩擦クラッチ25およびシフトギヤ26を介して一方の走行装置に伝達される伝動状態に切り換え操作可能に構成されている。
伝動状態切換装置Bは、外周部に旋回用の無段変速装置12の伝動系に連係された外周ギヤ部25a、25bを備える左右一対の多板式の摩擦クラッチ25、25と、前記センターギヤ21の両側面とこれに対向するシフトギヤ26との間に形成された左右一対の噛み合いクラッチ27、27とで構成されている。
そして、伝動状態切換装置Bは、噛み合いクラッチ27、27が夫々噛み合う伝動入り状態では、直進用の無段変速装置11の動力が、左右のシフトギヤ26、26を介して左右の走行装置1R、1Lに伝達され、左右の走行装置1R、1Lが同方向に同速駆動される直進用伝動状態となり、その直進用伝動状態から左側の噛み合いクラッチ27を切にして左側の摩擦クラッチ25を伝動状態にすると、直進用の無段変速装置11の動力が、右の走行装置1Rに伝達され、旋回用の無段変速装置12の動力が、左の走行装置1Lに伝達され、左右の走行装置1R、1Lが各別に駆動される左旋回用伝動状態となり、前記直進用伝動状態から右側の噛み合いクラッチ27を切にして右側の摩擦クラッチ25を伝動状態にすると、直進用の無段変速装置11の動力が、左の走行装置1Lに伝達され、旋回用の無段変速装置12の動力が、右の走行装置1Rに伝達され、左右の走行装置1R、1Lが各別に駆動される右旋回用伝動状態となる、すなわち、直進用伝動状態、左旋回用伝動状態および右旋回用伝動状態に切換え自在に構成されている。
前記直進用の無段変速装置11は、中立位置から正転方向並びに逆転方向夫々について無段階に変速操作可能な構成となっており、図3に示すように、可変油圧ポンプ11Aの斜板41が油圧サーボ機構SVを介して主変速操作レバー42(走行変速レバーの一例)に連係され、主変速操作レバー42の操作指令に基づいて斜板41の角度を変更することにより油圧モータ11B側の出力状態を無段階に変更するように構成されている。つまり、主変速操作レバー42が手動操作にて操作されると、その操作に対して油圧サーボ機構SVの作用により油圧操作力にてアシスト操作を行うことにより変速操作を軽く操作することができる構成となっている。尚、油圧サーボ機構SVは周知構成のものであるから詳細な説明はここでは省略する。
そして、主変速操作レバー42が変速中立位置にあり中立状態が指令されていると、前記斜板41が中立状態となり油圧モータ11Bは回転せず停止状態に維持され、主変速操作レバー42からの指令が前進増速側もしくは後進増速側への変速指令であると、主変速操作レバー42の操作指令に応じて上述したような油圧サーボ機構SVによって斜板41の角度が正転方向(前進増速方向)もしく逆転方向(後進増速方向)に油圧操作力のアシスト力によって操作され、油圧モータ11Bが指令位置に応じた速度で正転方向又は逆転方向に回転駆動されるように変速操作される構成となっている。
一方、旋回用の無段変速装置12も直進用の無段変速装置11と同様に、正転方向並びに逆転方向夫々について無段階に変速操作可能な構成となっている。しかし、この旋回用の無段変速装置12は手動操作で変速を行うのではなく、可変油圧ポンプ12Aの斜板43が油圧式の旋回用操作機構44に連係され、この旋回用操作機構44により斜板角を変更することにより油圧モータ12B側の出力状態を変更するように構成されている。この旋回用操作機構44は、図3に示すように、旋回用の無段変速装置12における斜板43に連動連結された複動型の変速用油圧シリンダ45と、この変速用油圧シリンダ45に対する油圧制御を行う変速用油圧シリンダ制御用の油圧制御ユニットVU1とを備えて構成されている。前記変速用油圧シリンダ45は、内装される左右一対のバネ45a、45bの付勢力により中立位置に復帰付勢される構成となっている。
そして、図4に示すように、斜板41、43の変速位置が中立域にあれば変速出力(出力回転速度)は零となり、斜板41、43の変速位置がその中立域から所定方向に回動操作されると前進方向への変速出力が無段階に増速操作され、斜板41、43が中立域から所定方向と反対方向に操作されると後進方向への変速出力が無段階に増速操作される構成となっている。
前記変速用油圧シリンダ制御用の油圧制御ユニットVU1は、図5に示すように、変速用油圧シリンダ45を中立変速位置から正転方向及び逆転方向夫々に駆動すべく油圧供給状態を制御する油圧パイロット式の制御弁46を備えて構成されている。この制御弁46は、中立位置から正方向に移動した正方向出力位置及び前記中立位置から逆方向に移動した逆方向出力位置に移動自在なスプール47と、そのスプール47を中立位置に復帰付勢する付勢手段としての一対のコイルバネ48、49とを備えて構成されている。
又、この制御弁46には、前記スプール47を正方向に移動させるために作動油が供給される正転用の圧力操作部50、及び、前記スプール47を逆方向に移動させるために作動油が供給される逆転用の圧力操作部51が夫々備えられ、正転用の圧力操作部50及び逆転用の圧力操作部51の夫々に対する作動油の供給状態を制御する一対のパイロット圧制御用の電磁弁52、53が、作動用流体を供給する供給状態と作動用流体を排出する排出状態とに切り換え自在で且つ排出状態に復帰付勢される状態で設けられている。
つまり、前記一対のパイロット圧制御用の電磁弁52、53は図示しない油圧ポンプから供給される作動油を前記各圧力操作部50、51に供給する供給状態と油圧ポンプからの供給を停止して圧力操作部50、51を排油路54に接続する排出状態との二位置に切り換え自在な二位置切り換え式の電磁弁で構成され、これらのパイロット圧制御用の電磁弁52、53はバネ55、56により前記排出状態に復帰付勢される構成であり、ソレノ
イド57、58に通電して励磁することでバネ55、56の付勢力に抗して弁体を操作して前記供給状態に切り換える構成となっている。従って、このパイロット圧制御用の電磁弁52、53は通電を停止すると常に排出状態になりその状態を維持することになる。
そして、前記制御弁46には、変速用の油圧シリンダ45の一対の作動油室45A、45Bに各別に接続される一対の出力ポートOP1、OP2が設けられ、図5に示すような中立位置では、一対の出力ポートOP1、OP2の夫々が排出ポートDPに接続される状態となるように構成されている。従って、この中立位置では変速用油圧シリンダ45は中立位置に復帰する。
前記スプール47が前記正方向出力位置となると、一対の出力ポートOP1、OP2のうちの変速用油圧シリンダ45の正方向操作用の作動油室45Aに接続される一方の正方向出力ポートOP1を入力ポートIPに接続し、且つ、変速用油圧シリンダ45の逆方向操作用の作動油室45Bに接続される逆方向出力ポートOP2を排出ポートDPに接続する状態となる。従って、変速用油圧シリンダ45は正方向(前進増速方向)に移動操作されることになる。また、前記スプール47が前記逆方向出力位置となると、前記正方向出力ポートOP1を排出ポートDPに接続し、且つ、前記逆方向出力ポートOP2を入力ポートIPに接続する状態となる。従って、変速用油圧シリンダ45は逆方向(後進増速方向)に移動操作される。
又、制御装置Hは前記各パイロット圧制御用の電磁弁52、53に対する供給電流をパルス信号にて供給する構成としてあり、そのパルス電流のデューティ比を変更調整することによって、正方向への移動操作並びに逆方向への移動操作の夫々において、一対の出力ポートOP1、OP2の夫々が入力ポートIP及び排出ポートDPのいずれにも接続されない状態で、つまり、変速用油圧シリンダ45の作動位置を位置保持自在な状態に設定することが可能な構成となっている。
前記昇降用油圧シリンダCYは、単動型シリンダにて構成され、この昇降用油圧シリンダCYに対する作動油の給排状態を切り換え操作する昇降用油圧シリンダ制御用の油圧制御ユニットVU2が設けられている。
前記昇降用油圧シリンダ制御用の油圧制御ユニットVU2は、図6に示すように、油圧ポンプPから昇降用油圧シリンダCYに対する作動油供給路61の途中に設けられた上昇制御弁62、作動油供給路61の途中から並列状態で分岐されるドレン油路63の途中に設けられた下降制御弁64を備えて構成されている。上昇制御弁62は、油圧ポンプPからの作動油の供給を停止する中立位置、油圧ポンプPから供給される作動油を昇降用油圧シリンダCYに供給する上昇位置、及び、その他の油圧装置に作動油を供給する供給位置に切り換え自在な3位置切り換え式にて構成され、左右一対のコイルバネ65、66により中立位置に復帰付勢されるようになっている。そして、左側のソレノイド67に通電して励磁することでコイルバネ65、66の付勢力に抗して上昇位置に切り換え、右側のソレノイド68に通電して励磁することでコイルバネ65、66の付勢力に抗して供給位置に切り換えるようになっている。
前記下降制御弁64は、昇降用油圧シリンダCYから作動油を排出する排出位置、昇降用油圧シリンダCYからの作動油排出を停止させる停止位置に切り換え自在な2位置切り換え式にて構成され、コイルバネ69により停止位置に復帰付勢されるようになっている。そして、ソレノイド70に通電して励磁することでコイルバネ64の付勢力に抗して排出位置に切り換えるようになっている。
前記上昇制御弁62が中立位置になり、下降制御弁64が停止位置になると、昇降用油圧シリンダCYに対して作動油の供給や排出が無いものとなり、刈取搬送装置3の昇降が停止される昇降停止状態となる。上昇制御弁62が上昇位置になると、昇降用油圧シリンダCYに作動油を供給するものとなり、刈取搬送装置3が上昇する上昇状態となる。この上昇状態において、下降制御弁64が停止位置になると、高速上昇速度となり、下降制御弁64が排出位置になると、低速上昇速度となる。このとき、下降制御弁64を停止位置と排出位置との2位置に短時間毎に繰り返し切り換えるデューティ制御を行なうことにより、高速上昇速度と低速上昇速度との間の任意の上昇速度に変更調節できるものとなる。
前記上昇制御弁62が中立位置になり、下降制御弁64が排出位置になると、昇降用油圧シリンダCYから作動油が排出されるものとなり、刈取搬送装置3が下降する下降状態となる。この下降状態において、下降制御弁64が排出位置に維持させると、高速下降速度となる。そして、上述の如く、下降制御弁64に対してデューティ制御を行なうことにより、ゼロ速度と高速下降速度との間の任意の上昇速度に変更調節できるものとなる。
図7に示すように、前記操縦ボックス6には、運転席71が設置されており、中立位置からの前後揺動操作により刈取搬送装置3を昇降操作し且つ中立位置からの左右揺動操作により旋回操作する十字操作式の操作レバー73(多機能操作レバーの一例)と変速中立位置から前方側に操作するほど前進高速状態に変速操作する前後揺動操作式の主変速操作レバー42とが、運転席71の前方側箇所に、車体横幅方向に離れて位置する状態で設けられている。そして、操作レバー73が中立位置に位置し且つ主変速操作レバー42が前進最高走行速度又はそれに近い速度の変速位置に位置する状態において、操作レバー73の握り部73aと主変速操作レバー42の握り部42aとを車体前後方向における位置が同じ又は略同じで且つ運転席71からの車体横幅方向での距離が同じ又は略同で且つ同じ高さ又は略同じ高さとなる状態に位置させるように、操作レバー73と主変速操作レバー42とが設けられている。そして、図8に示すように、操作レバー73の揺動支点73bからの長さが、主変速操作レバー42の揺動支点42bからの長さよりも短くなるように構成されている。又、運転席71の左側箇所に、中立スイッチ72が設けられ、押し操作により副変速装置Aが変速中立状態に切り換えられるように構成されている。
前記操作レバー73について説明を加えると、図9に示すように、車体横幅方向及び車体前後幅方向に移動操作自在に設けられて、車体横幅方向での揺動操作により機体2の直進、左旋回、及び、右旋回を指令するとともに、車体前後幅方向での揺動操作により刈取搬送装置3の上昇、及び、下降を指令するように構成されている。操作レバー73には、車体横幅方向での操作位置、すなわち、操作レバー73の車体横幅方向での傾倒角を検出するポテンショメータ式の旋回センサ74、及び、車体前後幅方向での操作位置、すなわち、操作レバー73の車体前後幅方向での傾倒角を検出するポテンショメータ式の昇降センサ75が設けられている。
前記操作レバー73の揺動支点73bには、その両端部分77aが平行状態の内側のつるまきバネ77が巻回されており、操作レバー73の傾動に伴って内側のつるまきバネ77の両端部分77aのうち一方の両端部分77aに対して機体2側に固定状態で設けられた棒状部材78が係合するとともに、他方の両端部分77aに対して操作レバー73に一体的に設けられたブラケット73dから延びるピン73cが係合するようになっている。これにより、操作レバー73を車体横幅方向に傾倒すると、操作レバー73にその傾倒角に比例した弾性力が掛かるようになっている。又、ブラケット73dの両側には、一対のバネ76が間隔を隔てた状態で設けられており、操作レバー73の設定角度Qを超える傾動に伴って一対のバネ76がブラケット73dの側面に接当するようになっている。これにより、操作レバー73を車体横幅方向に設定角度Q以上傾倒すると、操作レバー73にその傾倒角に比例した弾性力が掛かることに加えて、操作レバー73にその傾倒角から設定角度Qを減じた角度に比例した弾性力が掛かるようになっている。(図10参照)つまり、操作レバー73の傾倒角が設定角度Qを超えない範囲においては、操作レバー73の傾倒角の単位あたりの変化に対する操作レバー73に掛かる弾性力の変化量が小さい小荷重状態となり、操作レバー73の傾倒角が設定角度Qを超える範囲においては、操作レバー73の傾倒角の単位あたりの変化に対する操作レバー73に掛かる弾性力の変化量が大きい大荷重状態となるように構成されている。
前記主変速操作レバー42について説明を加えると、図11に示すように、主変速操作レバー42の握り部42aには、低速および高速の変速状態を選択して指令する副変速切り換えスイッチ81(変速操作部の一例)が設けられ、副変速切り換えスイッチ81を押すことによって、副変速装置Aが低速の変速状態および高速の変速状態を切り換え自在に構成されている。また、副変速切り換えスイッチ81の上側には、低速および高速の変速状態を表示するインジケータ82が上下方向に2段並べて設けられ、副変速切り換えスイッチ81によって高速の変速状態に切り換えられると、上部のインジケータ82aが点灯し、低速の変速状態に切り換えられると、下部のインジケータ82bが点灯するように構成されている。
図3に示すように、操作レバー73の車体横幅方向での操作位置を検出する回転式のポテンショメータからなる旋回センサ74、操作レバー73の車体前後幅方向での操作位置を検出する回転式のポテンショメータからなる昇降センサ75、前記サーボ機構SVによって操作される直進用の無段変速装置11における斜板41の操作位置を検出する直進用の変速位置検出センサ83、前記旋回用の無段変速装置12における斜板43の操作位置を検出するポテンショメータ式の旋回用の変速位置検出センサ84、中立スイッチ72、副変速切り換えスイッチ81、機体2の対地高さを検出する超音波センサ10、刈取搬送装置3の自動昇降制御を実行するオン状態と自動昇降制御を実行しないオフ状態とに切り換え自在な対地高さ制御入切スイッチ85、刈取作業中における刈取搬送装置3の設定高さを設定するポテンショメータ式の刈高さ設定器86の入力情報に基づいて、変速用油圧シリンダ制御用の油圧制御ユニットVU1、昇降用油圧シリンダ制御用の油圧制御ユニットVU2、操向用油圧シリンダ30R、30L、遮断用油圧シリンダ31L、31R、第1油圧シリンダ18c、第2油圧シリンダ18d、ネガティブ型のブレーキシリンダn1、上部のインジケータ82a、下部のインジケータ82bの動作を制御する走行状態制御手段としてのマイクロコンピュータ利用の制御手段としての制御装置Hが備えられている。
次に、制御装置Hによる副変速装置Aの変速制御について説明する。
現在の変速状態が低速の変速状態の場合、副変速切り換えスイッチ81が押されると、第1油圧シリンダ18cの作動により第1油圧クラッチc1をクラッチ入りの状態に切り換え、かつ、第2油圧シリンダ18dの作動により第2油圧クラッチc2をクラッチ切りの状態に切り換えることにより、高速の変速状態に切り換わり、それに伴って、上部のインジケータ82aが点灯するように構成され、現在の変速状態が高速の変速状態の場合、副変速切り換えスイッチ81が押されると、第1油圧シリンダ18cの作動により第1油圧クラッチc1をクラッチ切りの状態に切り換え、かつ、第2油圧シリンダ18dの作動により第2油圧クラッチc2をクラッチ入りの状態に切り換えることにより、低速の変速状態に切り換わり、それに伴って、下部のインジケータ82aが点灯するように構成されている。さらに、前記中立スイッチ72が押されると、第1油圧シリンダ18cの作動により第1油圧クラッチc1をクラッチ切りの状態に切り換え、かつ、第2油圧シリンダ18dの作動により第2油圧クラッチc2をクラッチ切りの状態に切り換えることにより、変速中立状態に切り換わるように構成されている。
前記制御装置Hによる刈取搬送装置3の昇降制御について説明を加えると、対地高さ制御入切スイッチ85がオン状態に操作されていると、超音波センサ10の検出情報に基づいて、刈取搬送装置3の対地高さが刈高さ検出器86にて設定された目標設定高さになるように、昇降用油圧シリンダCYを伸縮作動させる対地高さ制御を実行するように構成されている。対地高さ制御入切スイッチ85がオフ状態に操作されていると、対地高さ制御の実行を停止するように構成されている。そして、操作レバー73が車体前後幅方向に揺動操作されるときには、対地高さ制御に優先して、操作レバー73の車体前後幅方向への揺動操作に基づいて、昇降用油圧シリンダCYを伸縮作動させる手動昇降制御を実行するように構成されている。尚、対地高さ制御入切スイッチ85がオン状態に操作されている状態で、操作レバー73が中立位置より前方側(下降側)に揺動操作されるときには、対地高さ制御を実行するように構成されている。
前記制御装置Hによる刈取搬送装置3の手動昇降制御について説明を加えると、操作レバー73が中立位置から前方側(下降側)に揺動操作されると、操作レバー73が中立位置から離れて位置するほど高速とする形態で刈取搬送装置3を下降させるように、昇降用油圧シリンダCYの作動を制御し、操作レバー73が中立位置から後方側(上昇側)に揺動操作されると、操作レバー73が中立位置から離れて位置するほど高速とする形態で刈取搬送装置3を上昇させるように、昇降用油圧シリンダCYの作動を制御するように構成されている。尚、刈取搬送装置3の昇降速度は、操作レバー73の操作位置と速度演算情報(図12参照)に基づいて求める。
次に、制御装置Hによる旋回制御について説明する。
操作レバー73が中立位置に操作されていると、遮断用油圧シリンダ31L、31Rを作動させることなく、左右の走行装置1R、1Lに直進用の無段変速装置11の変速動力を伝達させる直進用伝動状態に切り換えて、旋回用の無段変速装置12の変速出力が直進用の無段変速装置11と同じ又は略同じ変速出力になるように旋回用の無段変速装置12を作動させる。そして、前記操作レバー73が中立位置から右側に操作されると、旋回中心側つまり右側の操向用油圧シリンダ30R及び遮断用油圧シリンダ31Rを作動させて右側の走行装置1Rに旋回用の無段変速装置12の変速動力を伝達させる右旋回用伝動状態に切り換えて、右の走行装置1Rの回転速度の速度比率が操作レバー73にて指令される旋回半径に対応する速度比率となるように、旋回用の無段変速装置12の目標変速位置を求める。
前記目標変速位置を求める処理について説明を加えると、旋回センサ74にて検出される操作レバー73の操作位置(傾倒角)と左右の走行装置1R、1Lの回転速度の速度比率との関係が図13に示すように二次関数に対応する関係として定めて記憶されている。一方、直進用の変速位置検出センサ83からの直進用検出値と、図13に示すような関係の関数とから、旋回用の無段変速装置12の目標変速位置すなわち目標斜板位置を求めるのである。そして、旋回用の変速位置検出センサ84からの旋回用検出値が目標変速値になるように旋回用操作機構44の作動を制御して変速操作を行う。
図13に示すように、操作レバー73が最大操作位置にまで操作されると、旋回側の走行装置の走行速度が反対側の走行装置の駆動回転方向とは逆回転方向で、反対側の走行装置の速度と同速度になるように、操作レバー73の操作位置に対する左右の走行装置1R、1Lの速度比率が予め設定されている。そして、旋回側の走行装置の走行速度が零となる操作レバー73の傾倒角が設定角度Qと一致するように設けられている。これにより、操作レバー73が傾倒されて、旋回側の走行装置が減速される緩旋回状態から旋回側の走行装置の走行速度が反対側の走行装置の駆動回転方向とは逆回転方向になる超信地旋回状態に切り換わると、それに伴って、操作レバー73の傾倒角の単位あたりの変化に対する操作レバー73に掛かる弾性力の変化量が小さい小荷重状態から操作レバー73の傾倒角の単位あたりの変化に対する操作レバー73に掛かる弾性力の変化量が大きい大荷重状態に切り換わるので、旋回状態の変化を操作レバー73の荷重状態の変化として運転者に的確に認識させることが可能となる。
一方、前記操作レバー73が中立位置から左側に操作されると、旋回中心側つまり左側の操向用油圧シリンダ30L及び遮断用油圧シリンダ31Lを作動させて左側の走行装置1Lに旋回用の無段変速装置12の変速動力を伝達させる左旋回用伝動状態に切り換えて、左の走行装置1Lの回転速度の速度比率が操作レバー73にて指令される旋回半径に対応する速度比率となるように、旋回用の無段変速装置12の目標変速位置を求める。そして、旋回用の変速位置検出センサ84からの旋回用検出値が目標変速値になるように旋回用操作機構44の作動を制御して変速操作を行う。
〔第2実施形態〕
以下、本発明に係る刈取収穫機の駆動装置の第2実施形態を図面に基づいて説明するが、基本的構成は、上記第1実施形態とほぼ同じであるので、同様の構成については、第1実施形態と同じ符号をつけて説明を省略する。
図14に示すように、主変速操作レバー42の操作位置を検出する回転式のポテンショメータからなる主変速レバーセンサ87、操作レバー73の車体横幅方向での操作位置を検出する回転式のポテンショメータからなる旋回センサ74、操作レバー73の車体前後幅方向での操作位置を検出する回転式のポテンショメータからなる昇降センサ75、前記サーボ機構SVによって操作される直進用の無段変速装置11における斜板41の操作位置を検出する直進用の変速位置検出センサ83、前記旋回用の無段変速装置12における斜板43の操作位置を検出するポテンショメータ式の旋回用の変速位置検出センサ84、中立スイッチ72、副変速切り換えスイッチ81、機体2の対地高さを検出する超音波センサ10、刈取搬送装置3の自動昇降制御を実行するオン状態と自動昇降制御を実行しないオフ状態とに切り換え自在な対地高さ制御入切スイッチ85、刈取作業中における刈取搬送装置3の設定高さを設定するポテンショメータ式の刈高さ設定器86の入力情報に基づいて、直進用の無段変速装置11及び旋回用の無段変速装置12を変速操作する変速用油圧シリンダ制御用の油圧制御ユニットVU1、昇降用油圧シリンダ制御用の油圧制御ユニットVU2、操向用油圧シリンダ30R、30L、遮断用油圧シリンダ31L、31R、第1油圧シリンダ18c、第2油圧シリンダ18d、ネガティブ型のブレーキシリンダn1、上部のインジケータ82a、下部のインジケータ82bの動作を制御する走行状態制御手段としてのマイクロコンピュータ利用の制御手段としての制御装置Hが備えられている。
制御装置Hによる旋回制御について説明すると、操作レバー73にて直進が指令されるときには、主変速レバーセンサ87の検出値に基づいて、直進用の無段変速装置11を、主変速操作レバー42にて指令された走行速度になるように変速操作し、且つ、旋回用の無段変速装置12を、旋回用の無段変速装置12の変速出力が直進用の無段変速装置11と同じ又は略同じ変速出力になるように変速操作し、及び、操作レバー73にて左旋回及び右旋回が指令されたときには、主変速レバーセンサ87の検出値に基づいて、直進用の無段変速装置11を、主変速レバー33にて指令された走行速度になるように変速操作し、且つ、旋回用の無段変速装置12を旋回用の目標速度になるように変速操作するように構成されている。
これにより、手動操作にて直進用の無段変速装置11を変速操作する場合においては、主変速レバー33と直進用の無段変速装置11とを機械的に連動連結する必要があるので、主変速レバー33を直進用の無段変速装置11の近傍に設置しなければならない等主変速レバー33の設置箇所に制約を受ける虞があるのに対して、上記第2実施形態では、主変速レバーセンサ87の検出値に基づいて、変速用油圧シリンダ制御用の油圧制御ユニットVU1を作動させて直進用の無段変速装置11を変速操作するように構成されているので、主変速レバー33を自由に設置することができるものとなり、操作レバー73が中立位置に位置し且つ主変速操作レバー42が前進最高走行速度又はそれに近い速度の変速位置に位置する状態において、平面視にて、操作レバー73の握り部73aと主変速操作レバー42の握り部42aとを車体前後方向における位置が同じ又は略同じで且つ運転席71からの車体横幅方向での距離が同じ又は略同で且つ同じ高さ又は略同じ高さとなる状態に位置させるように、操作レバー73と主変速操作レバー42とを設けることを好適に行なえるものとなる。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、副変速装置Aが高低2段の変速状態に切り換えるように構成したが、それよりも多い複数段の変速状態に切り換えるように構成してもよい。
(2)上記実施形態では、作業車としてコンバインを例示したが、イグサ収穫機であってもよい。
第1実施形態におけるコンバインの全体側面図 第1実施形態における伝動構造を示す概略構成図 第1実施形態における制御ブロック図 第1実施形態における変速位置と変速出力との関係を示す図 第1実施形態における変速用油圧シリンダ制御用の油圧制御ユニットの構成を示す図 第1実施形態における昇降用油圧シリンダ制御用の油圧制御ユニットの構成を示す図 第1実施形態における操縦ボックスを示す図 第1実施形態における操縦ボックスを示す図 第1実施形態における操作レバーを示す図 第1実施形態における操作レバーに掛かる力と操作レバー操作位置の関係を示す図 第1実施形態における主変速操作レバーを示す図 第1実施形態における操作レバーの操作位置と昇降速度との関係を示す図 第1実施形態における操作レバーの操作位置と速度比率との関係を示す図 第2実施形態における制御ブロック図
符号の説明
3 刈取処理部
42 走行変速レバー
42a 走行変速レバーの握り部
42b 走行変速レバーの揺動支点
71 運転席
73 多機能操作レバー
73a 多機能操作レバーの握り部
73b 多機能操作レバーの揺動支点
81 変速操作部

Claims (4)

  1. 中立位置からの前後揺動操作により刈取処理部を昇降操作し且つ前記中立位置からの左右揺動操作により旋回操作する十字操作式の多機能操作レバーと、変速中立位置から前方側に操作するほど前進高速状態に変速操作する前後揺動操作式の走行変速レバーとが、運転席の前方側箇所に、車体横幅方向に離れて位置する状態で設けられた作業車の操作装置であって、
    前記多機能操作レバーが中立位置に位置し且つ前記走行変速レバーが前進最高走行速度又はそれに近い速度の変速位置に位置する状態において、平面視にて、前記多機能操作レバーの握り部と前記走行変速レバーの握り部とを車体前後方向における位置が同じ又は略同じで且つ前記運転席からの車体横幅方向での距離が同じ又は略同じとなる状態に位置させるように、前記多機能操作レバーと前記操作レバーとが設けられている作業車の操作装置。
  2. 前記多機能操作レバーが中立位置に位置し且つ前記走行変速レバーが最高走行速度又はそれに近い速度の変速位置に位置する状態において、前記多機能操作レバーの握り部と前記走行変速レバーの握り部とを同じ高さ又は略同じ高さに位置させるように、前記多機能操作レバーと前記操作レバーとが設けられている請求項1記載の作業車の操作装置。
  3. 前記多機能操作レバーの揺動支点からの長さが、前記走行変速レバーの揺動支点からの長さよりも短くなるように構成されている請求項1又は2に記載の作業車の操作装置。
  4. 前記走行変速レバーの握り部に、走行副変速用の変速操作部が設けられている請求項1〜3のいずれか1項に記載の作業車の操作装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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