JP4906099B2 - コンバイン - Google Patents
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また、前記自動制御を実行可能な所定の許可状態から不許可状態に移行した際に、排出オーガの位置を検出して、該排出オーガが格納位置にないとき(排出作業を行っているとき)には、前記自動制御を継続し、排出オーガが格納位置に戻された後に、自動制御を終了する(所定の固定状態を保持する)構成が公知である(例えば、特許文献1参照)。
一方、排出オーガの位置を検出して、該排出オーガが格納位置にないとき(排出作業を行っているとき)には、前記自動制御を行わないとする構成も公知である(例えば、特許文献2,3参照)。
また、特許文献2,3に記載のコンバインにおいては、排出作業中は、走行装置に対する走行機体の相対角度が一定(例えば、水平角)に保持される。従って、地面が傾斜していると作業機体も傾斜した状態で保持され、不安定となる。また、走行機体が傾斜することによりグレンタンク内に蓄積されている穀粒(籾)も傾斜して片寄りが生じてしまう。このような片寄りが生じると、全ての穀粒が排出されないで排出不良を生じる場合がある。
ここで、自動制御モード実行時且つオーガ検出センサからの信号に基づき排出オーガが格納位置から外れたと判断された場合、制御装置により、左右一対の走行装置の少なくとも何れか一方が走行機体に対して最接近する(最下限位置となる)まで左右一対の走行部昇降装置がともに近接方向に作動する(車高が下がる)。そして、左右一対の走行装置の少なくとも何れか一方が走行機体に対して最接近した状態で、傾斜検出センサにより検出される傾斜角度に応じて、制御装置が走行機体を水平角に自動制御する下限水平制御が行われる。
従って、穀粒の排出作業後、再び刈取作業を行う場合において、前回の刈取作業における自動制御モードの設定値を再設定する必要がないため、作業効率をよくすることができる。
従って、脱穀作業が終了しても排出作業が終了しない限り下限水平制御が行われるため、排出作業時における突然の姿勢変化を防止することができる。
従って、一連の作業終了後、特別な操作を要することなく、コンバインの重心を低くすることができ、移動時(路上走行時)におけるコンバインの姿勢安定化を自動的に行うことができる。
図1〜図3は、それぞれ、本発明の一実施形態に係るコンバイン1の側面図、正面図及び伝動模式図である。
左右のトラックフレーム11と走行機体2との間には、一端部が走行機体2に作動連結される左右の昇降制御用油圧シリンダ15a,15bと、前記昇降制御用油圧シリンダ15a,15bの他端部に作動連結された状態で走行装置10の前後に配設され、側面視L字状の前後レバー16a,16bと、当該前後レバー16a,16bを同時に作動させるように連結する連結杆17とを有する走行部昇降装置を備えている。
左右の昇降制御用油圧シリンダ15a,15bは互いに独立的に作動させることにより、左右の走行装置10を走行機体2の左右に対して独立的に昇降させることが可能である。
排出オーガ7は、グレンタンク6の後部に略垂直に立設され、基端部がグレンタンク6の後方下部と連通した縦オーガ7aと、前記縦オーガ7aに対して略垂直(走行機体2に対して略水平)に配置され、基端部が前記縦オーガ7aの先端部と連通した状態で前記縦オーガ7aの軸線回りに回動可能且つ上下方向に揺動可能な横オーガ7bと、横オーガ7bの先端部近傍に設けられ、穀粒を下方に排出する排出ケース7cとを備えている。
また、横オーガ7bの先端に設けられた排出ケース7cは、その下面が開口しており、該開口部の縁に沿って筒形状のスリーブ7dが取り付けられている。スリーブ7dは可撓性の樹脂等で形成され、スリーブ7dの下端が穀粒排出口7eとなっている。
このように構成することにより、排出ケース7dの下面から落下した穀物を周囲に飛散させず、穀粒排出口7eの直下近傍に集中して排出することが可能である。
なお、好ましくは、グレンタンク6は、底部の左右方向略中央部が左右両端部よりも低くなるように傾斜しており、前記左右方向略中央部に前記下部コンベア73が配設されている。これにより、グレンタンク6内の穀粒を効率よく外部に排出することができる。
本実施形態において、支柱部8bは正面視において上半分がコンバイン1の左側方にやや屈曲した形状をした角パイプであり、走行機体2より立設される。また、オーガレスト8が排出オーガ7と当接した状態が排出オーガ7の格納位置として規定され、排出オーガ7が格納位置(即ち、排出オーガ7を使用しないときに該排出オーガ7が配置される位置)にあることを検知するオーガ検出センサ(ここでは接触スイッチ)492(図2参照)がレスト部8aの上面に設けられている。
オーガクラッチスイッチ491は、オーガクラッチ機構71(後述)を操作するためのスイッチであり、該オーガクラッチ機構71のON/OFF操作により、グレンタンク6から排出オーガ7の穀物排出口7eまでの穀物排出機構への駆動力の係合/遮断を行う。
オートセットスイッチは、排出オーガ7を所定の目標位置まで自動旋回するスイッチである。所定の目標位置は、別途設定ダイヤル等で設定可能である。
また、オートリターンスイッチは、排出オーガ7による穀物排出作業終了時等に使用され、該オートリターンスイッチ7を操作することにより、排出オーガ7を自動的に旋回・上下揺動させて、オーガレスト8a上に載置固定させる。即ち、排出オーガ7を格納位置に移動させる)ことができる。
なお、上記オーガ操作手段、オーガクラッチスイッチ491等は、排出オーガ7の排出ケース7c近傍にも設けられ得る。
前記コンバイン1の伝動構造は、前記エンジン9から前記走行装置10へ至る走行系伝動経路に介挿された前記走行系トランスミッション100と、前記エンジン9から前記作業機へ至る作業機系伝動経路に介挿された前記作業機系トランスミッション200とを備えている。
図3及び図7に示すように、前記走行系トランスミッション100は、前記エンジン9に作動連結された走行側HST120及び旋回側HST130と、前記両HST120,130の出力を合成して一対の走行系出力軸55a,55bに伝達する走行系伝動機構140と、前記走行系伝動機構140を収容すると共に、前記走行側HST120及び前記旋回側HST130を支持するミッションケース110とを備えている。
前記走行側HST120は、図3、図7及び図8に示すように、前記エンジン9に作動連結された可変容積型の走行ポンプ120Pと、前記走行ポンプ120Pによって流体的に駆動される可変容積型の走行モータ120Mとを備えている。
本実施の形態において、前記走行ポンプ側容積調整手段123は、走行ポンプ側可動斜板と、前記走行ポンプ側可動斜板を傾転させる走行ポンプ側制御軸とを有している。
本実施の形態において、前記走行モータ側容積調整手段128は、走行モータ側可動斜板と、前記走行モータ側可動斜板を傾転させる走行モータ側制御軸とを有している。
詳しくは、前記変速操作装置は、図8に示すように、HSTレバー等の人為操作可能な主変速レバー310と、前記走行ポンプ120Pの容積量を変更させる走行側ポンプ用作動装置320と、前記走行モータ120Mの容積量を変更させる走行側モータ用作動装置330とを備えており、前記走行側ポンプ用作動装置320及び前記走行側モータ用作動装置330は前記コンバイン1に備えられる制御装置400によって作動制御されるようになっている。
なお、前記操作位置検出センサ410として回転角センサが用いられる場合には、前記制御装置400は前記HSTレバー310の中立位置を初期値として記憶し且つ前記初期値を基準にして前記HSTレバー310が操作される毎に操作方向及び操作角を累積的に記憶することで、その時点での前記HSTレバー310の操作位置を認識し得るようになっている。
本実施の形態においては、図8に示すように、前記旋回ポンプ130Pが可変容積型とされ、且つ、前記旋回モータ130Mは固定容積型とされている。
本実施の形態において、前記旋回ポンプ側容積調整手段133は、旋回ポンプ側可動斜板と、前記旋回ポンプ側可動斜板を傾転させる旋回ポンプ側制御軸とを有している。
詳しくは、前記旋回操作装置は、図8に示すように、操作ハンドル350等の人為操作可能な旋回操作部材と、前記旋回ポンプ130Pの容積量を変更させる旋回側ポンプ用作動装置360とを備えており、前記旋回側ポンプ用作動装置360は前記制御装置400によって作動制御されるようになっている。
なお、前記切れ角センサ420として回転角センサが用いられる場合には、前記制御装置400は前記操作ハンドル350の直進位置を初期値として記憶し且つ前記初期値を基準にして前記操作ハンドル350が操作される毎に操作方向及び操作角を累積的に記憶することで、その時点での前記操作ハンドル350の操作位置を認識し得るようになっている。
詳しくは、前記第1及び第2遊星ギヤ機構170a,170bは、それぞれ、サンギヤ171と、前記サンギヤ171の回りを公転し得るように該サンギヤ171に噛合された遊星ギヤ172と、前記遊星ギヤ172を相対回転自在に支持すると共に、前記遊星ギヤ172と共に前記サンギヤ171の回りを公転するキャリア173と、前記遊星ギヤ172と噛合するインターナルギヤ174とを備えている。
本実施の形態においては、前記インターナルギヤ174に前記走行側出力伝動機構180が作動連結され且つ前記サンギヤ171に前記旋回側出力伝動機構190が作動連結されており、前記キャリア173に対応する前記走行系出力軸55a,55bが作動連結されている。
前記第1及び第2走行側出力ギヤ列186a,186bは、伝動方向及び伝動比が互いに同一とされている。
本実施の形態において、前記駐車用ブレーキ装置182は、動力伝達方向に関し前記走行側出力軸181及び前記分岐軸185の間に配設されている。
具体的には、前記駐車用ブレーキ装置182は、前記走行側出力軸181から回転動力を受け且つ前記分岐軸185へ出力するブレーキ軸183と、前記ブレーキ軸183に対して選択的に制動力を付加し得るブレーキユニット184とを備えている。
本実施の形態において、前記副変速機構187は、前記走行側出力軸181及び前記走行側ブレーキ軸183の間で多段変速可能に構成されている。
前記第1及び第2旋回側出力ギヤ列193a,193bは、伝動比は同一であるが、伝動方向は互いに対して反対となるように構成されている。
又、図7中の符号155は、前記入力軸140からの動力によって回転駆動される冷却ファンであり、符号501は後述するチャージポンプである。
詳しくは、図3及び図9に示すように、前記作業機系トランスミッション200は、カウンターケース210と、脱穀クラッチ機構45を介して前記エンジン9に作動連結される定速入力軸220と、前記定速入力軸220に作動連結され、前記脱穀装置40の扱胴駆動軸41へ向けて回転動力を出力する脱穀出力軸221と、前記定速入力軸220に作動連結された定速伝動軸223と、前記走行側モータ軸126に作動連結される車速同調入力軸224と、変速伝動軸225と、前記車速同調入力軸224及び前記変速伝動軸225の間で変速を行う車速同調側変速機構240と、前記定速伝動軸223及び前記変速伝動軸225の間で変速を行う定速側変速機構250と、前記変速伝動軸225に作動連結され、前記刈取部30へ向けて出力する刈取出力軸226と、前記定速伝動軸223の回転動力及び前記変速伝動軸225の回転動力を合成するFC変速機構280と、前記FC変速機構280の出力部に作動連結され、前記フィードチェーン部20へ向けて回転動力を出力するフィードチェーン出力軸227とを備えている。
即ち、前記単一軸は、一端部が前記カウンターケース210から後方へ突出し且つ他端部が前記カウンターケース210から前方へ突出するように、車輌前後方向に沿って前記カウンターケース210に支持されており、前記一端部が前記エンジン9に作動連結される入力端部を形成し且つ前記他端部が前記脱穀装置40へ向けて回転動力を出力する出力端部を形成している。
前記脱穀用出力軸221(前記単一軸の前記他端部)には脱穀出力プーリー203が装着されており、該脱穀出力プーリー203に巻き回された脱穀出力ベルト204を介して前記脱穀部40へ前記エンジン9からの定速回転動力を伝達するようになっている。
前記脱穀クラッチ作動装置510は、図8に示すように、脱穀クラッチ用油圧ピストン機構511と、前記脱穀クラッチ用油圧ピストン機構511に対する作動油の給排制御を行う脱穀クラッチ用電磁切換弁512とを有しており、前記脱穀クラッチ用電磁切換弁512が脱穀スイッチ390の入り切り操作に基づいて前記制御装置400によって位置制御されるようになっている。
なお、脱穀クラッチ機構45の近傍に脱穀クラッチ機構45の動きを検知する脱穀センサを設けて、脱穀装置40への動力伝達の係合/遮断状態を直接的に検知することとしてもよい。
前記定速伝動軸220の前記他端部は、前記揺動選別装置50へ向けて定速回転動力を出力する揺動選別用出力軸228を形成している。
前記揺動選別用出力軸228(前記定速伝動軸223の前記他端部)には揺動出力プーリー205が装着されている。
前記車速同調入力軸224の前記一端部には、車速同調入力プーリー206が装着されている。
前記変速伝動軸225は、前記定速伝動軸223及び前記車速同調入力軸224と略平行となるように前記カウンターケース210に支持されている。
さらに、前記作業機系トランスミッション200には、図9に示すように、前記車速同調入力軸224及び前記車速同調変速機構240の間に介挿された一方向クラッチ35が備えられている。
詳しくは、前記刈取クラッチ/変速作動装置520は、図8に示すように、刈取クラッチ/変速用油圧ピストン機構521と、前記刈取クラッチ/変速用油圧ピストン機構521に対する作動油の給排制御を行う刈取クラッチ/変速用電磁切換弁522とを有している。
一方、前記運転席5近傍には、刈取スイッチ430(図8参照)及び刈取変速レバー(図示せず)が備えられている。
詳しくは、前記流し込み/高速カット用作動装置530は、図8に示すように、流し込み/高速カット用油圧ピストン機構531と、前記流し込み/高速カット用油圧ピストン機構531に対する作動油の給排制御を行う流し込み/高速カット用電磁切換弁532とを有している。
前記刈取出力軸226の前記一端部には、刈取出力プーリー207が装着されている。
なお、本実施の形態において、前記刈取出力軸226は、トルクリミッター229を介して前記変速伝動軸225に作動連結されている。
前記オーガクラッチ作動装置540は、図8に示すように、オーガクラッチ用油圧ピストン機構541と、前記オーガクラッチ用油圧ピストン機構541に対する作動油の給排制御を行うオーガクラッチ用電磁切換弁542とを有しており、前記オーガクラッチ用電磁切換弁542がオーガクラッチスイッチ491の入り切り操作に基づいて前記制御装置400によって位置制御されるようになっている。
図8に示すように、前記コンバイン1は、前記脱穀クラッチ作動装置510、前記刈取クラッチ/変速作動装置520、前記流し込み/高速カット用作動装置530及び前記オーガクラッチ作動装置540に対して作動油給排を司る脱穀・刈取用油圧回路550と、刈取昇降用油圧機構561、左右一対の車体昇降用油圧機構562a,562b及びオーガ作動用油圧機構563に対する作動油給排を司る昇降用油圧回路560と、前記走行側HST120及び前記旋回側HST130を含む走行系油圧機構の油圧制御を司る走行系油圧回路570とを備えている。
なお、前記走行側ポンプ用作動油ライン581、前記走行側モータ用作動油ライン582及び前記旋回側ポンプ用作動油ライン583へは、前記チャージライン576を介して作動油が供給されている。
前記左右一対の車体昇降用油圧機構562a,562bは、図8に示すように、昇降制御用油圧シリンダ15a,15bと、前記昇降制御用油圧シリンダ15a,15bに対する作動油の給排制御を行う車体昇降用電磁切換弁564a,564bとを有しており、前記車体昇降用電磁切換弁564a,564bが前記制御装置400によって位置制御されるようになっている。
図10及び図11に示すように、運転席5の前方には、コンバイン1の状態を切り換え表示可能な表示部301及び各種操作スイッチ等が配設された操作パネル300ならびに前記左右の走行装置10の駆動速度差を変更させる操作ハンドル350が設けられている。また、運転席5の側方且つ前方には、前記走行装置10の駆動速度を変速させる主変速レバー310が設けられている。
なお、本実施形態においては、手動操作部材470の頭頂部を押下することにより、手動操作部材470全体が中央下方D5に位置して第5の操作位置を取り得る構成となっているが、例えば、4方向レバーの頭頂部にプッシュボタン等を設け、当該プッシュボタンを押下することにより第5の操作位置を取り得る構成としてもよい。
図13に、本実施形態におけるコンバイン1の車高・傾斜制御についてのフローチャートを示す。
まず、自動制御スイッチ460がOFFである場合(ステップS1でNo)、手動操作部材470が操作されると(ステップS17でYes)、その操作に応じた車高及び傾斜角度とすべく、制御装置400により車体昇降用油圧機構562a,562bが制御される(ステップS18)。この場合、前記手動操作部材470の操作量に応じて走行部昇降装置が手動で車高・傾斜調整された(実際に走行機体2の車高・傾斜が変化した)上で当該操作終了時点における傾斜角度(絶対角度)が記憶される。記憶された車高及び傾斜角度は、さらに手動操作部材470が操作されるか、自動制御スイッチ460がON状態へと操作されるまで、保持される(ステップS19)。
自動制御モードに移行すると、傾斜検出センサ450により検出される傾斜角度(走行機体2の重心方向に直交する平面(水平角)に対する角度、即ち、絶対角度)に応じて、制御装置4が走行機体2を所定の傾斜角度(絶対角度)に自動制御する(ステップS6)。
具体的には、手動操作部材470を左側傾斜位置(左方D3)又は右側傾斜位置(右方D4)に操作することにより、走行機体2の傾斜角度に関する自動調整においてオペレータの所望する設定角度を変更することができる。同様に、手動操作部材470を下降操作位置(前方D1)又は上昇操作位置(後方D2)に操作することにより、走行機体2の車高に関する自動調整においてオペレータの所望する車高を変更することができる。
これにより、オペレータが所望とする傾斜角度をより体感的に認識することができる。従って、所望とする設定角度を何度も設定し直すことなく容易に設定できるため、作業効率を向上させることができる。
そして、左右一対の走行装置10の少なくとも何れか一方が走行機体2に対して最接近した状態で、傾斜検出センサ492により検出される傾斜角度に応じて、制御装置400が走行機体2を水平角とするように(水平角を設定角度として)自動制御する下限水平制御が行われる(ステップS10)。
即ち、脱穀装置40が作業を継続した状態で排出オーガ7が格納位置に格納されたことにより、刈取作業が継続されるものと制御装置400により判断され、下限水平制御への移行前の自動制御モードに復帰される。
従って、穀粒の排出作業後、再び刈取作業を行う場合において、前回の刈取作業における自動制御モードの設定値(設定角度及び走行機体2の相対高さ)を再設定する必要がないため、作業効率をよくすることができる。
従って、脱穀作業が終了しても排出作業が終了しない限り下限水平制御が行われるため、排出作業時における突然の姿勢変化を防止することができる。
最下限制御は、自動制御スイッチ460がOFF操作されるまで継続される(ステップS15)。
従って、一連の作業終了後、特別な操作を要することなく、コンバイン1の重心を低くすることができ、移動時(路上走行時)におけるコンバイン1の姿勢安定化を自動的に行うことができる。
この場合、排出オーガ7が格納位置にある状態で、脱穀装置40が作業を終了することにより、刈取作業を中断して補場を移動すると制御装置400に判断され、自動制御モードを終了し、車高が可及的に低い状態に保持される。
例えば、本発明においては、自動制御モードにおける設定角度の調整を主変速レバー310上の手動操作部材470で行い得るため、自動制御モード実行前に予め調整する(自動制御モード実行時に初めて走行部昇降装置に対して制御を開始する)公知の傾斜調整ダイヤル480(図10参照)は、特に必要ないが、存置していてもよい。
2 走行機体
5 運転席
9 エンジン(駆動源)
10 走行装置
15a,15b 昇降制御用油圧シリンダ(走行部昇降装置)
16a,16b 前後レバー(走行部昇降装置)
17 連結杆(走行部昇降装置)
40 脱穀装置
400 制御装置
440a,440b 車高検出センサ
450 傾斜検出センサ
460 自動制御スイッチ
490 脱穀センサ
492 オーガ検出センサ
Claims (4)
- 走行機体に対して左右の走行装置をそれぞれ昇降させる左右一対の走行部昇降装置と、前記走行機体の左右傾斜角度を検出する傾斜検出センサと、前記左右一対の走行部昇降装置の作動制御を司る制御装置と、前記走行機体の左右傾斜状態が設定角度の状態となるように前記一対の走行部昇降装置を自動制御する自動制御モードのON/OFFを切り替えさせる自動制御スイッチと、排出オーガが格納位置に位置するか否かを検出するオーガ検出センサとを備えたコンバインであって、
前記制御装置は、自動制御モード実行時において前記オーガ検出センサからの信号に基づき前記排出オーガが格納位置から外れたと判断すると、前記左右一対の走行装置の少なくとも何れか一方が前記走行機体に対して最接近するまで前記左右一対の走行部昇降装置を共に近接方向に作動させ、その状態で前記走行機体が左右水平状態となるように前記設定角度を水平に設定して前記自動制御モードを実行する下限水平制御を行うことを特徴とするコンバイン。 - 駆動源から脱穀装置への動力伝達状態を検出する脱穀センサと、前記走行機体に対する前記左右の走行装置の相対高さをそれぞれ検出する一対の車高検出センサとを備え、
前記制御装置は、下限水平制御への移行前の自動制御モード実行時における前記設定角度及び前記相対高さを作業設定値として記憶するように構成され、前記下限水平制御時に、前記脱穀センサ及び前記オーガ検出センサからの信号に基づき前記脱穀装置への動力伝達が係合状態のままで前記排出オーガが格納位置に戻されたと判断すると、前記作業設定値を用いて自動制御モードを実行することを特徴とする請求項1に記載のコンバイン。 - 前記制御装置は、前記下限水平制御時に、前記脱穀センサからの信号に基づき前記脱穀装置への動力伝達が係合状態から遮断状態へ移行されたと判断しても、前記オーガ検出センサからの信号に基づき前記排出オーガが格納位置に戻されていないと判断した場合には、前記下限水平制御を続行することを特徴とする請求項2に記載のコンバイン。
- 前記制御装置は、前記下限水平制御時に、前記脱穀センサ及び前記オーガ検出センサからの信号に基づき前記脱穀装置への動力伝達が係合状態から遮断状態へ移行され且つ前記排出オーガが格納位置に戻されたと判断した場合には、前記左右一対の走行装置が共に前記走行機体に対して最接近するまで前記左右一対の走行部昇降装置を共に近接方向に作動させ、前記走行機体に対する前記左右一対の走行装置の相対位置をその状態に保持することを特徴とする請求項2又は3に記載のコンバイン。
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