JP2015536379A5 - - Google Patents

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水溶性切削流体組成物
本発明は切削流体に関する。ある態様において、本発明は、水溶性切削流体に関するが、別の態様において、本発明は、ダイヤモンドワイヤーソーと一緒に使用する水溶性切削流体に関する。
ダイヤモンドワイヤースライスは、光起電力(PV)シリコンウエハ製造に採用されるための技術である。粗研磨ワイヤーソー技術と異なり、ダイヤモンドワイヤーは、樹脂層を用いて、または電鍍により、砥粒をコアワイヤー上に据え、据えられた砥粒を通して切断動作を行う。スライシング方法には、切削流体または冷却剤が貯蔵槽からワイヤーウェブ上に撒布される中、工作物、例えばシリコンインゴット、に対しダイヤモンドワイヤーソーを動かすことが含まれる。ワイヤーウェブまたはワイヤー上で形成された液膜は、移動ワイヤーで、工作物の接触前面に移動し、冷却および潤滑性を提供する。切削流体は次に、スライシング方法によって発生する工作物粉末または微塵と共に貯蔵層に戻る。切削流体混合物は、切削流体が枯渇するか、または粉末量がある一定の水準に達するまで、継続的な使用のため、冷却および循環される。切削流体または切削流体と粉末の混合物の温度は、室温、例えば25℃、よりも若干低い温度に保たれる。ワイヤーとシリコンインゴットの接触表面では、インゴットとワイヤーとの間の摩擦が原因で、温度は通常50°〜80℃の範囲である。冷却および潤滑性の主要な機能に加え、切削流体はまた、工作物の粉末(加工屑)の中断性および運搬(分散性)機能も提供し、もし泡がある場合は、その発生は僅かである。
水性切削流体は、優れた冷却効率および低い環境負荷を提供し、水性切削流体は経費削減の可能性を提供するため、水性切削流体は、ダイヤモンドワイヤーウエハスライシングのために望まれる。しかし、水性切削流体の実用的な受け入れを妨げる技術的な問題が存在する。主な問題には、ウエハ表面の洗浄の困難さ、および水素生成が含まれ、これらは通常、新たに発生するシリコン表面と水の反応に関連付けられる。加えて、水性切削流体の潤滑性は、切削流体を基としたポリアルキレングリコール(PAG)に劣る。
ダイヤモンドワイヤー切断技術の当業者の利点は、特にこの技術をシリコンインゴット切断するために使用する人にとって、優れた潤滑性および分散能力を示す水性切削流体は、それでも水素生成およびウエハ洗浄問題を最小限に抑えることである。
一実施形態において、本発明は、水と、30℃〜80℃の曇点、より典型的には曇点は40℃〜70℃、さらにより典型的には40℃〜60℃の曇点である、水溶性ポリアルキレングリコール(PAG)とを含む、水性切削流体である。
一実施形態において、本発明は切削流体であり、本切削流体は、
(A)30℃〜80℃の曇点を持つ水溶性PAGと、
(B)水と、
(C)湿潤剤、
(D)分散剤、
(E)消泡剤、
(F)腐食抑制剤、
(G)錯化剤、および
(H)殺生物剤のうちの少なくとも1つと、を含む。
本発明のある実施形態において、切削流体は、任意の構成成分のうちの2つ、3つ、4つ、5つ、または全て6つを含む。切削流体は、水性であり、すなわち、少なくとも50、典型的には少なくとも60、より典型的には少なくとも80、およびさらにより典型的には少なくとも90重量パーセント(重量%)の水を含む。典型的には、切削流体は、98未満、より典型的には97重量%未満の水を含む。水源は多岐に亘り、典型的には水は、微粒子または他の汚染物質を含まない。典型的には、水は、鉱質除去および/または、脱イオン化される。
この発明の切削流体は、低粘度性、優れた冷却効率、優れた加工屑の中断性および分散性、優れた加工屑の微塵の湿潤性(特にシリコン微塵)、優れたダイヤモンドワイヤーソーの洗浄、優れたウエハ表面の洗浄、低発泡を示し、一般的に金属イオンに対して非感受性であり、不燃性である。この発明の切削流体はまた、高温において極めて安定し、比較的長持ち、例えば、典型的には、流体は、交換が必要になる前に幾つもの工作物を切断するために使用することができる。なおまた、シリコン加工屑上の残余の切削流体は、簡単に除去でき、容易く加工屑のリサイクルに役立てることができる。
一実施形態において、本発明は、硬脆材料を、水性切削流体と合わせて使用されるワイヤーソーを用いて切断する方法であり、前記方法は、切断条件下で前記材料を前記ワイヤーソーおよび切削流体に接触させるステップを含み、切削流体が、
(A)30℃〜80℃の曇点を持つ水溶性PAGと、
(B)水と、
(C)湿潤剤、
(D)分散剤、
(E)消泡剤、
(F)腐食抑制剤、
(G)錯化剤、および
(H)殺生物剤のうちの少なくとも1つと、を含む。
切削流体が、典型的には、工作物およびワイヤーソーの接触点またはそのすぐ前、すなわち、境界面、において、ワイヤーソー、典型的にはダイヤモンドワイヤーソーに適用される。
一実施形態において、本発明は切削流体プレミックスであり、本切削流体プレミックスは、
(A)30℃〜80℃の曇点を持つ水溶性PAGと、
(B)水と、
(C)湿潤剤、
(D)分散剤、
(E)消泡剤、
(F)腐食抑制剤、
(G)錯化剤、および
(H)殺生物剤のうちの少なくとも1つと、を含む。
この実施形態において、プレミックスは、水を加えることにより切削流体に変換される。
4つのボールの摩耗試験の結果を表す棒グラフである。 ワイヤーダイヤモンドソーおよび様々な冷却剤を使用するシリコンインゴットの切断方法を模倣して、新たに発生するシリコン表面による、水素生成を示す棒グラフである。
定義
逆に述べられるか、文脈から暗に示されるか、または当技術分野において慣例でない限り、全ての部およびパーセントは重量に基づく。米国の特許慣例の適用上、いかなる参考特許、特許出願、または公示の内容も、特に定義の開示(本開示において具体的に提供された任意の定義と一致しない程度において)および当技術分野における一般知識については、参照によりその全体が組み込まれる(またはその均等な米国版が参照によりそのように組み込まれる)。
数値の範囲は、1ユニット単位で、下限値から上限値までの全ての値を含むが、但し、いずれの下限値と上限値との間にも少なくとも2ユニットの分離があることが条件である。例として、組成的、物理的またはその他、例えば分子量のような特性が、100〜1,000である場合、100、101、102、などの全ての個々の値、および100〜144、155〜170、197〜200、などのような部分範囲は、明白に列挙される。1未満または1より大きい分数(例、1.1、1.5、など)である値を含有する範囲に対し、1ユニットは適宜0.0001、0.001、0.01または0.1、とみなされる。10未満である1桁の値(例、1〜5)、を含有する範囲に対し、1ユニットは、通常0.1とみなされる。これらは、明確に言及された例にすぎず、列挙される下限値と上限値との間の数値の範囲の組み合わせにおける全可能性は本開示上で明白に記述されるべきであると考えられる。数値の範囲は、とりわけ本開示内で冷却剤におけるポリグリコールの量について提供される。
「切削流体の他の構成成分と相性が良い」というような言葉は、切削流体の特定の構成成分、例えば、湿潤剤、分散剤、消泡剤、腐食抑制剤、など、が、切削流体の他の構成成分の能力の障害とならない、または大幅に妨げない、ということを意味する。
PAGの曇点は、透明であったPAGの1回目の溶液が、2回目の分離が原因で不透明になる温度のことである。曇点の計測はASTM D 2024によって実施された。この不透明によって、供試体を通過して検出器に届く光の透過率が下がる。透過率は、Mettler FP90 Cloud Point Systemを使用して計測され、ベンゾフェノンおよび/または安息香酸によって軟正される。供試体は、脱イオン水中、1重量%界面活性剤を準備する。Cloud Point Systemは、曇点予想値の約15℃未満から、曇点予想値の10℃超まで、徐々に(通常3℃/分)温度を上昇させた。F因子(光透過率縮小基準)は4%〜28%に設定する。
概要
インゴットのシリコンウエハへのスライシング中、局所温度、すなわちワイヤー/インゴット接触部分、または言い換えれば、ワイヤーがインゴットに接触する点におけるインゴットの表面温度が、冷却剤中のポリグリコールの曇点より高くなる場合、ポリグリコールは油として冷却剤から「出ていく」。出ていったポリグリコールは、油層をダイヤモンドワイヤーおよびインゴットの表面の両方に形成し、効果的な潤滑性を提供する。同時に、また、特に、シリコンインゴットに関して、インゴットの表面上の油膜は、水と新たに発生するインゴット、ウエハまたは加工屑の表面との反応による水素生成を抑制するための保護層を提供できる。ワイヤーが前方に移動する時、シリコン表面(粉末表面を含む)の油層は、冷却剤の温度がポリグリコールの曇点より下回るまで落ちる時に冷却剤の容積の中に戻る。これにより、冷却剤の継続循環および継続使用が可能になる。
ポリアルキレングリコール(PAG)
この発明の実践において使用されるポリアルキレングリコールは、化合物として知られており、アルキレンオキシドモノマーまたは、1つ以上の水、および一価の、二価のまたは多価の化合物の反応によるアルキレンオキシドモノマー混合物の重合化から作製され、当技術分野で既知の反応条件のもと、(例えば、“Alkylene Oxides and Their Polymers”,Surfactant Science Series,Vol 35)を参照)触媒によって促進される。
一実施形態において、開始剤はエチレンまたはプロピレングリコール、またはその内の1つのオリゴマーである。一実施形態において、開始剤は、
O−(CHRCHO)−R
の式の化合物であり、RおよびRが独立して、直または分岐構造を有し1つ以上の不飽和結合を含んでいてもよい〜C20脂肪族基または芳香族基であるか、あるいは、水素であり、ただし、およびRのうち少なくとも1つが水素であることを条件とし、Rのそれぞれが、独立して水素、メチル、またはエチルであり、mが0〜20の整数である。一実施形態において、開始化合物は、グリセリンまたはソルビットなどの、3つ以上の水酸基を含有する炭化水素化合物である。
一実施形態において、触媒は塩基、通常、アルカリまたはアルカリ土類金属の水酸化物または炭酸塩、脂肪族アミン、芳香族アミン、または複素環式アミンのうちの少なくとも1つである。一実施形態において、ナトリウムまたはカリウム水酸化物は塩基触媒である。
重合化中にモノマーとして使用されるアルキレンオキシドは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、ヘキセンオキシド、または、オクテンオキシドなどの、C〜Cオキシドである。一実施形態において、アルキレンオキシドは、エチレンまたはプロピレンオキシドである。重合化が完了すると、反応混合物は排出され、次に1つ以上の酸によって中和される。中和されたポリアルキレングリコール生成物はpH値4.0〜8.5である。
この発明の一実施形態において、ポリアルキレンオキシドは、ポリエチレンオキシド、もしくはエチレンオキシド(EO)およびプロピレンオキシド(PO)の水溶性もしくは分散性コポリマー、またはそれらのうちの1つのモノメチル、エチル、プロピルもしくはブチルエーテル、あるいはグリセロールにより開始されたポリエチレンオキシドもしくはEOおよびPOのコポリマーである。一実施形態において、ポリアルキレングリコールは分子量100〜1,000を有し、より典型的には200〜600を有する。
切削流体中のPAG量は、流体の合計重量に基づき、典型的には少なくとも0.01重量パーセント(重量%)、より典型的には少なくとも0.05重量%、およびさらにより典型的には少なくとも0.1重量%である。切削流体中のPAGの最大量は、大概は経済効果と利便性の問題であるが、典型的には、20重量%を超えず、より典型的には10重量%を超えず、およびさらにより典型的には5重量%を超えない。この発明の実施に使用されるPAGは、部分的に湿潤剤および/また分散剤としての役割を果たすことができる。典型的にはPAGは単体、または2つ以上の組み合わせとして使用されるが、PAGは1つ以上の他の任意の成分と組み合わせて使用可能である。
湿潤剤
切削流体の他の構成成分と相性がよく、例えば、切削流体のような水溶性製剤の表面張力を効果的に低減でき、結果効果的に工作物およびワイヤーソーの表面を湿潤させることができる化合物は、いずれもこの発明の実践において使用することが可能である。水溶性または水分散性の湿潤剤は界面活性剤または界面活性剤混合物であり、および典型的には、主に陰イオン性、非イオン性または双性イオン性である。
陰イオン性湿潤剤の例は、脂肪酸、アクリル化アミノ酸、アクリル化ポリペプチドおよびポリオキシアルキレン化脂肪アルコールカルボキシレートのナトリウム、カリウムまたはアミン塩などの、カルボン酸塩系界面活性剤;アルキルベンゼンスルホン酸塩、石油スルホネート、α−オレフィンスルホネート、パラフィンスルホネート、第二n−アルカンスルホネート、N−アシル−n−アルキルタウレート、アリールアルカンスルホネート、アルキルジフェニルエーテル(ジ)スルホネート、スルホサクシネートエステル、アルキルナフタレンスルホン酸塩およびイセチオン酸などの、スルホン酸塩系界面活性剤;硫酸化アルコール、硫酸化ポリオキシアルキレン化アルコール、硫酸化トリグリセリド油、脂肪酸モノエタノールアミドスルフェート、シリコン系界面活性剤、ポリオキシアルキレン化脂肪酸モノエタノールアミドスルフェートなどの、硫酸エステル塩系界面活性剤、およびリンまたはポリリン酸エステル、を含む。陰イオン性界面活性剤において、疎水化剤は、直または分岐炭化水素鎖、直または分岐アルキルアリール、または直または分岐アルキルフェノールであり、および炭化水素鎖が、炭素炭素不飽和結合を含有してもよく、部分的または完全にフッ素化されていてもよい
湿潤剤として使用することに適した非イオン性の界面活性剤の例は、プロピレンオキシド(PO)、ブチレンオキシド(BO)、またはより高級のアルキレンオキシドユニットが、ブロック共重合化、ランダム共重合化、またはエンドキャッピングなど、異なった型で含まれてもよく、炭化水素鎖が炭素炭素不飽和結合を含有してもよく、部分的または完全にフッ素化されてもよい、直鎖または分岐鎖の第1または第2級のアルコールエトキシレートまたはアルコキシレート;アミンアルコキシレート;アルキルフェノルエトキシレート;エチレンおよびプロピレンオキシドまたはブチレンオキシドのブロックコポリマー;脂肪酸グリセリルおよび脂肪酸ポリグリセリルエステル、ソルビットまたはポリオキシエチレンソルビットエステルなどの、長鎖カルボン酸エステル;アルキルポリグリコシド;エトキシル化アセチレンジオール;およびシロキサン界面活性剤、を含む。非イオン性の界面活性剤において部分的または完全に「キャップされた」界面活性剤として、末端水酸基は、塩素、アルキルエーテル、アリルエーテル、ベンジルエーテル、酢酸塩、またはアセタールに取って変わられてもよい。
湿潤剤として使用することに適した双性イオン性界面活性剤の例は、アルキルベタイン、コカミドプロピルベタイン、ヒドロキシスルタイアン、レシチンおよびラウロアムフォアセテートナトリウムを含む。追加の双性イオン性界面活性剤は、米国特許第4,301,044号および当該内に記載の参考文献に記述される。
好ましい界面活性剤または界面活性剤の組み合わせは、45mN/m未満の切削流体への表面張力の付与を提供する。典型的には、界面活性剤または界面活性剤の組み合わせの選択は、製剤の無発泡、低発泡、または不適切な発泡という結果につながる。好ましくは、界面活性剤は、OECD301法で判断すると、簡単に生分解性となる。二級アルコールまたは高分岐二級エトキシレート(SAE)を基とする低表面張力を有する界面活性剤が好ましい。
切削流体中の湿潤剤量は、切削流体の合計重量に基づき、典型的には少なくとも0.01重量%、より典型的には0.1重量%である。切削流体中の湿潤剤の最大量は、大概は経済効果と利便性の問題であるが、典型的には、5重量%を超えず、より典型的には3重量%を超えず、さらにより典型的には2重量%を超えない。
分散剤
この発明の実践に使用される分散剤(dispersing agent)、または単に「分散剤(dispersant)」は、水に溶解後、負に帯電した基を1つ以上含有する水溶性ポリマーである。負に帯電した基の例は、カルボキシル、スルホン、スルフィンおよびリンを含む。ポリマーの例は、集合的にポリカルボキシレートとして知られているアクリル酸、メタクリル酸、アルケニルスルホン酸、芳香族アルケニルスルホン酸、アクリルアミドスルホン酸、およびマレイン酸のホモポリマー及びコポリマー、を含む。ポリマーは、スチレンや、アルキル基上の水素がフッ素、塩素、ヒドロキシル、または他の原子または基に取って変わられてもよく、およびアルキルが1つ以上の酸素、硫黄、またはケイ素原子を含有していてもよいアルキルスチレン、アクリル酸アルキルおよびメタクリル酸アルキルなどの、非水溶性コモノマーからのユニットと、ポリマーの十分な水溶性を維持することができる量のアクリル酸アリールまたはメタクリル酸アリールを含有してもよい。上記で明確にされたポリカルボン酸系ポリマー化合物中、特に使用に適した化合物としては、アクリル酸のホモポリマーおよび/またはアクリル酸とマレイン酸のコポリマーのアルカリ金属塩および/またはオニウム塩が挙げられる。ポリカルボン酸系ポリマー化合物および/また塩の重量平均分子量(Mw)は、典型的には1,000〜1,000,000、より典型的には、1,000〜100,000、および、さらにより典型的には、1,000〜30,000である。これらのポリマー、またはこれらのポリマー中の負に帯電した反復単位は、好ましくは、エステル、エーテル、または炭素炭素結合などの、種々のグラフト結合を通して、ポリアルキレングリコール(PAG)、特にポリエチレングリコール(PEG)などの、1つ以上の水溶性ポリマーがグラフトしていてもよく、時にグラフトしていることが好ましい
切削流体中の分散剤の量は、流体の合計重量に基づき、典型的には少なくとも0.01重量%、より典型的には0.1重量%である。切削流体中の分散剤の最大量は、大概は経済効果と利便性の問題であるが、典型的には20重量%を超えず、より典型的には15重量%超えず、およびさらにより典型的には10重量%超えない。
消泡剤
切削流体の他の構成成分と相性がよく、および、流体が貯蔵されている間、例えば、ダイヤモンドワイヤーソー装置の貯蔵タンクに置かれている間、および使用中、例えば、タンクから汲み上げられ、ワイヤーソーまたは工作物の表面に適用されている最中、切削流体の発泡を最小限に抑えるまたは除去する化合物は、いずれもこの発明の実践において使用することが可能である。代表的な消泡剤としては、オルガノ変性ポリシロキサンおよびポリエーテルが挙げられる。代表的な消泡剤としては、ジメチルポリシロキサン、ジエチルポリシロキサン、ジプロピルポリシロキサン、メチルエチルポリシロキサン、ジオクチルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、メチルプロピルポリシロキサン、ジブチルポリシロキサンおよびジドデシルポリシロキサンなどの、アルキルポリシロキサン;n−トリ−ブチルホスフェート、n−トリブトキシエチルホスフェートまたは亜りん酸トリフェニル、またはそれらの混合物などの、有機りん化合物;およびポリアルキレンオキシド(エチレンオキシド、プロピレンオキシド、およびブチレンオキシド)のコポリマーが挙げられる。好ましくは、米国特許第4,024,072号および当該内に記載の参考文献に記述されるように、これらの水分散性または水溶性の消泡剤である。
典型的には、この発明の切削流体は、消泡剤を含む。切削流体中の消泡剤量は、流体の合計重量に基づき、典型的には0重量%より重く、より典型的には少なくとも0.01重量%であり、およびさらにより典型的には0.1重量%である。切削流体中の消泡剤の最大量は、大概は経済効果と利便性の問題であるが、典型的には、5重量%を超えない、より典型的には3重量%を超えない。
腐食抑制剤
切削流体の他の構成成分と相性がよく、および、切削流体が通常の貯槽場所で摺接するダイヤモンドワイヤーソー装置の表面の腐食を、阻害し除去する化合物は、いずれもこの発明の実践において使用することが可能である。代表的な腐食抑制剤としては、アルカノールアミン、ホウ酸エステル、アミンジカルボキシレート、およびトリアゾールが挙げられる。代表的な腐食抑制剤としては、オルトホスフェート、ピロホスフェート、ポリホスフェートなどの、りん含有化学物質;グルコン酸などの、ヒドロキシカルボン酸ならびにそれらの塩;グルカル酸;アルカノールアミン;亜硝酸塩;カルボン酸塩;ケイ酸塩;ホスホネート、並びにベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、メルカプトベンゾチアゾール、およびハロゲン化アゾールなどのアゾール化合物が挙げられる。より好ましいのは、米国特許第6,572,789号および当該内に記載の参考文献に記述されるように、流動状態下で基材への優れた接着性を示す水分散性または水溶性腐食抑制剤である。
典型的には、この発明の切削流体は、腐食抑制剤を含む。切削流体中の腐食抑制剤量は、流体の合計重量に基づき、典型的には0重量%より重く、より典型的には少なくとも0.01重量%であり、およびさらにより典型的には0.1重量%である。切削流体中の腐食抑制剤の最大量は、大概は経済効果と利便性の問題であるが、典型的には2重量%を超えない、より典型的には1重量%を超えない。
錯化剤
切削流体の他の構成成分と相性がよく、および、工作物の処理、または切削流体の製剤、運搬または貯蔵が原因で切削流体中に存在する加工屑の微塵または他の微粒子を纏め、さもなければそれらに付着する化合物は、いずれもこの発明の実践において使用することが可能である。代表的な錯化剤は、エチレンジアミンN’N’−テトラ酢酸(EDTA)およびその塩、および誘導体;ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HEIDAおよびその塩、および誘導体;メチル−グリシン−二酢酸(MGDA)およびその塩、および誘導体;およびグルタミン酸−N、N−二酢酸(GLDA)およびその塩、および誘導体、を含む。生分解性が原因で、HEIDA、MGDA、およびGLDAが、好まれることが多い。
典型的には、この発明の切削流体は、錯化剤を含む。切削流体中の錯化剤量は、流体の合計重量に基づき、典型的には0重量%より重く、より典型的には少なくとも0.01重量%であり、およびさらにより典型的には0.1重量%である。切削流体中の錯化剤の最大量は、大概は経済効果と利便性の問題であるが、典型的には2重量%を超えず、より典型的には1重量%超えない。
殺生物剤
切削流体の他の構成成分と相性がよく、および、切削流体中の細胞成長、例えば、細菌、藻類、など、を効果的に最小限に抑えるまたは除去する化合物は、いずれもこの発明の実践において使用することが可能である。切削流体は、使用前に十分に製剤されることが多く、および、切削流体が使用される装置、例えば、ダイヤモンドワイヤーソー、の貯蔵タンクにたびたび長期間貯蔵される。切削流体中のセル成長の存在は、流体の能力を減退させ、および装置内に障害、例えば、スプレーノズルの詰まり、を与える結果となる。代表的な殺生物剤は、トリアジン、オキサゾリジン、ナトリウムオマジン、およびヨードカルバマートを含む。
典型的には、この発明の切削流体は、殺生物剤を含む。切削流体中の殺生物剤量は、流体の合計重量に基づき、典型的には0重量%より重く、より典型的には少なくとも0.01重量%であり、およびさらにより典型的には0.1重量%である。切削流体中の殺生物剤の最大量は、大概は経済効果と利便性の問題であるが、典型的には2重量%を超えず、より典型的には1重量%を超えず、およびさらにより典型的には0.8重量%を超えない。
添加剤
切削流体は、他の構成成分または、極性溶媒(例、アルコール、アミド、エステル、エーテル、ケトン、グリコールエーテル、またはスルホキシド)、増粘剤(例、キサンタンガム、ラムザンガム、または、ヒドロキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどの、アルキルセルロース)、染料、芳香剤、およびそれらと同類のような成分を含んでもよい。これら他の成分は、既知の方法および既知の量で、使用される。添加剤が切削流体中に存在する場合の量は、典型的には0.01〜20、より典型的には0.05〜10、およびさらにより典型的には0.1〜5重量パーセント(重量%)である。
切削流体の製剤
この発明の切削流体は、既知の装置および既知の技術を用いて製剤される。様々な構成成分は、典型的には、構成成分の良好な混合を促進して均質な混合物又はブレンドを生じるように、撹拌をもたらす従来の撹拌装置を使用して、室温、例えば、23℃、または低熱、例えば、30℃または40℃で、互いにいかなる順序でも添加される。完全に製剤された流体の主要な構成成分は水のため、典型的には、その他の構成成分は水に添加される。
一実施形態において、切削流体は、消泡剤、湿潤剤、分散剤、腐食抑制剤、錯化剤、または殺生物剤のうち少なくとも1つを含む。一実施形態において、切削流体は、消泡剤、湿潤剤、分散剤、腐食抑制剤、錯化剤、または殺生物剤のうち少なくとも2つを含む。一実施形態において、切削流体は、消泡剤、湿潤剤、分散剤、腐食抑制剤、錯化剤、または殺生物剤のうち少なくとも3つを含む。一実施形態において、切削流体は、消泡剤、湿潤剤、分散剤、腐食抑制剤、錯化剤、または殺生物剤のうち少なくとも4つを含む。一実施形態において、切削流体は、消泡剤、湿潤剤、分散剤、腐食抑制剤、錯化剤、または殺生物剤のうち少なくとも5つを含む。一実施形態において、切削流体は、消泡剤、湿潤剤、分散剤、腐食抑制剤、錯化剤、または殺生物剤の6つ全てを含む。
一実施形態において、切削流体は、製造施設で完全に製剤され梱包され、中間保管を行い、または行わず、使用前にさらにまた貯蔵をする、またはしないかもしれない最終消費者へ出荷される。
一実施形態において、切削流体はプレミックス、または、例えば、水が、95、または90、または80、または70、または60、または50または40または30または20または10重量パーセント未満の濃縮、または濃縮液ではない、を含む、全ての水以外の材料の全て、そうでない場合はそのほとんどを含む濃縮製剤である。この実施形態において、製剤の非水の構成成分は、少量の水と一緒または水無しで、従来の撹拌装置および技術を用いてプレミックスまたは濃縮を形成するため撹拌され、次に梱包され、中間保管を行い、または行わず、使用前にさらにまた貯蔵をする、またはしないかもしれない最終消費者へ出荷される。濃縮は、典型的には、最低限、少量の水で溶解されたPAG、湿潤剤、および消泡剤を、切削流体が完全に製剤される時、それぞれの望ましい濃縮を提供するために十分な量、含む。使用のための準備ができた時、プレミックスまたは濃縮は、望ましい濃度まで単に水で希釈される。
別の実施形態において、切削流体は現場での製剤として単に撹拌される。
切削流体の使用
切削流体は、既知の方法で使用される。典型的には、切削流体は、切断ワイヤー上に、工作物がワイヤーと接触する際、撒布される。切断ワイヤーは、通例、ワイヤーソーまたはワイヤーウェブとして知られている切断装置の一部であり、通常、それぞれが平行に、および固定幅で設置されている、細いワイヤー列を含む。切削流体が工作物とワイヤーとの間に供給されながら、同方向にお互い平行に走るこれらの細いワイヤー(通常、0.1〜0.2ミリメートル(mm)の直径を有する)に対し、工作物が押下され、砥石研削動作によってウエハにスライスされる。これらのワイヤーソーは、より完全に米国特許第3,478,732号、同第3,525,324号、同第5,269,275号、および同第5,270,271号で記述される。ダイヤモンドワイヤーソーに対し、動いているウェブまたはワイヤー上に、研摩粒子をしっかりと付着させる。
この発明の切削流体は、インゴット、結晶、またはシリコンウエハ、ガリウムひ素(GaAs)、ガリウムりん(GaP)、またはサファイアなどの、硬脆材料の他の処理において使用される。これらの他の処理は、押しつぶす、刻みこむ、および磨く、を限定することなく含む。これらの流体は、研摩粒子を基材、例えば、ワイヤー、セラミックなど、に付着させる用途において特に優れて機能する。
以下の実施例は、本発明のある実施形態の例証である。全ての部およびパーセントは、別途示されない限り、重量に基づく。
材料
以下の実施例で使用される材料は、表1で詳しく述べられる。
PCAは、Jiangsu Bote New Materials Co.,Ltd.の商標下PCA−Iで売られている。PAG1について、「x+y=26」はコポリマー構造の一般的な表式である。ポリマーは、まずPOブロックを構築し、EOを追加することによって合成される。EOは、POブロックの両に無作為に付加される。両のサイズは、通常かなり近く、例えば、xおよびyのそれぞれは約13である。
PAG5は、変性二級アルコールエトキシレートであり、The Dow Chemical Companyの商標下ECOSURF(商標)LF−45で売られている。
PAG6もまた、変性二級アルコールエトキシレートであるが、The Dow Chemical Companyの商標下ECOSURF(商標)LF−30で売られている。
PAG1〜4は、商業的に入手可能、または、既知の手順を使用して調製することができる。例えば、適したアルコール、グリコールまたはそのオリゴマー、またはポリオール、例えば、ブタノール、モノプロピレングリコール、ジエチレングリコール、二級アルコールアルキレンオキシド化合物によってアルコキシル化される。アルコキシル化の方法は、例えば、酸性またはアルカリ性の触媒の存在において、または金属シアン化物触媒を使用することで実行できる。アルカリ性の触媒は、例えば、NaOH、KOH、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、およびカリウムエトキシドを含む、ナトリウム又はカリウムの水酸化物又はアルコラートを含んでもよい。塩基触媒は、通常、出発原料に基づき0.02重量パーセント〜約5重量パーセント、好ましくは約0.05重量パーセント〜約1重量パーセントの濃度で使用される。
アルキレンオキシド(例、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、またはブチレンオキシド)の付加は、例えば、高圧釜において、約10psig〜約200psigの圧下、好ましくは、約60psig〜約100psigで実行できる。アルコキシル化の温度は、約30℃〜約200℃、好ましくは約100℃〜約160℃、の範囲でよい。オキシドの供給完了後、典型的には、残存酸素が約10ppm未満になるまで、生成物を反応させる。約20℃〜130℃の適切な温度まで化学反応器を冷却した後、残存触媒は、未中和のままにしても、酢酸、プロピオン、またはクエン酸などの、有機酸を用いて、中和してもよい。あるいは、生成物は、リン酸または二酸化炭素などの、無機酸を用いて中和されてもよい。残存触媒は、けいそう土などの、イオン交換または吸着媒体を使用して除去されてもよい。
Figure 2015536379
Figure 2015536379
実験方法
4つのボールの摩耗試験
Figure 2015536379
Figure 2015536379
図1は、4つのボールの摩耗試験の結果を表す。直径が短いほど、潤滑性は上がる。
結論
ポリグリコール添加剤無添加の製剤は、大きな摩耗傷という結果になる。曇点が試験温度である60℃近くまたは未満を有するPAG4またはPAG1を添加することにより、摩耗傷のサイズが大幅に減少し、より優れた潤滑性を示す。作業温度よりも高い曇点を持つPAG2またはPAG3は、PAGとして使用され、より劣った潤滑性の改善が見られる。結果は、PAGの曇点が、作業温度近くまたは未満を維持することは、優れた潤滑性を提供することを示す。ワイヤーソーのシリコンインゴットとの接触点における局所温度が60〜80℃の高さになることを考えれば、この発明の実践において適したPAGは、80℃を超えない曇点を有するべきである
水素ガス発生
ダイヤモンドワイヤーの切断条件下で水と接触する時、新しいシリコン(新しいウエハ表面またはシリコン粉末表面から、のどちらでも)が、水と反応し、水素ガスを発生することがある。このような表面反応によって、結果、ウエハ表面の洗浄が困難になる。この発明において、シリコン表面上の出てきた油層は、温度が、水溶性切削流体中のPAGの曇点よりも高い場合、シリコンと水との間の反応を抑制し得る。以下表5で明記されるように、異なった製剤中のシリコン粉末の水素ガス発生における数量計測は、シリコン表面反応におけるPAGの影響力を比較するために実施された。
Figure 2015536379
Figure 2015536379
Figure 2015536379
この実験において、新しいシリコン表面は、振動条件下においてシリコン粉末と海砂との間の摩擦によって発生する。この方法で発生する水素量は、GC−TCDにより分析される。温度伝導検出器に結合されるAgilent6890Nガスクロマトグラフが、使用される。TCD検出温度が、180℃に設定される。基準供給量は20mL/分、および追加供給量は6mL/分である。0.5gSi粉末、4g水性希釈冷却剤(冷却剤:水=1:12)、および2g海砂を、22mLの密閉されたヘッドスペースガラス瓶に入れ、振動させながら、20時間G1888自動回収装置内で、60℃で熱する。ヘッドスペースガラス瓶内で発生した水素は、GC−TCDを使用して数量化される。ここでの海砂は、Si粉末が振動中、冷却剤中で優れた分散を有することを確認するために使用される。
結果
図2は、水素ガス発生試験の結果を示す。
結論
水と60℃よりも高い曇点を有するPAG3比較して、2つのPAG、すなわち、60℃近くのまたは未満の曇点を有するPAG1およびPAG4が、より少ない水素発生を示し、表面反応が抑制されることを示した。結果によって、作業温度近くのまたは未満の曇点を持つPAGを使用することによって、シリコン表面反応が抑制されることが実証された。80℃ほど高くなることがあるワイヤーソーとシリコンインゴットとの接触点における局所温度を考えると、適したPAGは80℃を超えない曇点を有するべきである
製剤の安定性
30℃近くのまたは未満の曇点を持つPAG、表7の製剤に使用され、製剤の安定性は、23℃の通常貯蔵温度では著しく不安定となる。例えば、30℃近くの曇点を持つPAG6がPAGとして使用される製剤において、分離相が見られる。
Figure 2015536379
実際のダイヤモンドワイヤーウエハのスライシング試験
表8で記述される製剤を持つ水性切削流体は、商業用ダイヤモンドワイヤーウエハスライシング機械において、一価結晶シリコンインゴット(300mm*2)を6’’のウエハ(ウエハ薄さ=180ミクロン)にスライスするための試験が行われる。製剤中、PAG5、40〜45℃の曇点を持つ第二級アルコールポリグリコールエーテルの材料が使用される。この試験において、切削流体は、1:8の比率で、水で希釈される。
Figure 2015536379
全体平均で92.4%の収率が達成される。いずれのウエハの表面洗浄問題も示されない。この試験は、この発明の切削流体製剤は、シリコンウエハを水素発生または大きな表面洗浄問題無しに、ダイヤモンドワイヤーを使用してスライスできることを示す。
本発明は、本明細書に含まれる実施形態および例示に限定されず、以下の特許請求の範囲内に該当する、実施形態の部分および異なる実施形態の要素の組み合わせを含む、これらの実施形態の修正形態を含むことが具体的に意図される。
本発明に関連する発明の実施態様の一部を以下に示す。
[態様1]
30℃〜80℃の曇点を持つ、水および水溶性のポリアルキレングリコール(PAG)を含む水性切削流体。
[態様2]
(A)30℃〜80℃の曇点を持つ水溶性PAGと、
(B)水と、
(C)湿潤剤、
(D)分散剤、
(E)消泡剤、
(F)腐食抑制剤、
(G)錯化剤、および
(H)殺生物剤のうちの少なくとも1つとを含む、切削流体。
[態様3]
硬脆材料を、水性切削流体と合わせて使用されるワイヤーソーを用いて切断する方法であって、前記方法が、切断条件下で前記材料を前記ワイヤーソーおよび切削流体に接触させるステップを含む、前記切削流体が、
(A)30℃〜80℃の曇点を持つ水溶性PAGと、
(B)水と、
(C)湿潤剤、
(D)分散剤、
(E)消泡剤、
(F)腐食抑制剤、
(G)錯化剤、および
(H)殺生物剤のうちの少なくとも1つとを含む、方法。
[態様4]
(A)30℃〜80℃の曇点を持つ水溶性PAGと、
(B)水と、
(C)湿潤剤、
(D)分散剤、
(E)消泡剤、
(F)腐食抑制剤、
(G)錯化剤、および
(H)殺生物剤のうちの少なくとも1つと、を含む、切削流体プレミックス。
[態様5]
湿潤剤、分散剤、消泡剤、腐食抑制剤、錯化剤および殺生物剤のうちの少なくとも2つを含む、上記態様1〜4のいずれかに記載の切削流体。
[態様6]
湿潤剤、分散剤、消泡剤、腐食抑制剤、錯化剤および殺生物剤のうちの少なくとも3つを含む、上記態様1〜4のいずれかに記載の切削流体。
[態様7]
湿潤剤、分散剤、消泡剤、腐食抑制剤、錯化剤および殺生物剤のうちの少なくとも4つを含む、上記態様1〜4のいずれかに記載の切削流体。
[態様8]
湿潤剤、分散剤、消泡剤、腐食抑制剤、錯化剤および殺生物剤のうちの少なくとも5つを含む、上記態様1〜4のいずれかに記載の切削流体。
[態様9]
前記PAGが、前記切削流体の重量に基づき0.01〜20重量パーセントの量で存在する上記態様1に記載の切削流体。
[態様10]
水が、前記切削流体の重量に基づき90〜98重量パーセントの量で存在する上記態様9に記載の切削流体。
[態様11]
前記湿潤剤、分散剤、消泡剤、腐食抑制剤、錯化剤および殺生物剤のうちの少なくとも1つが、前記切削流体の重量に基づき0.01〜2重量パーセントの量で存在する上記態様10に記載の切削流体。
[態様12]
極性溶媒増粘剤、染料、または芳香剤のうちの1つ以上をさらに含む、上記態様11に記載の切削流体。
[態様13]
水が、前記プレミックスの重量に基づき、80重量パーセントを超えない量で存在する、上記態様4に記載の切削流体プレミックス。
[態様14]
前記湿潤剤および消泡剤が存在する、上記態様4〜13のいずれかに記載の切削流体プレミックス。
[態様15]
前記硬脆材料が、シリコンインゴットまたはウエハである、上記態様3に記載の方法。

Claims (5)

  1. 切削流体であって、当該切削流体の質量を基準とした質量%で
    0.01〜20質量%の、30℃〜80℃の曇点を持つ水溶性ポリアルキレングリコールと、
    90〜98質量%の水と、
    ポリエーテルグラフトポリカルボキシレート分散剤と、
    0.01〜2質量%の
    湿潤剤、
    消泡剤、
    腐食抑制剤、
    錯化剤、および
    殺生物剤、
    のうちの少なくとも1つと、
    を含む、切削流体。
  2. 硬脆材料を、水性切削流体と合わせて使用されるワイヤーソーを用いて切断する方法であって、前記方法が、切断条件下で前記材料を前記ワイヤーソーおよび切削流体に前記切削流体の作業温度で接触させるステップを含、前記切削流体が、
    0.01〜20質量%の、30℃〜80℃の曇点を持つ水溶性ポリアルキレングリコールと、
    90〜98質量%の水と、
    ポリエーテルグラフトポリカルボキシレート分散剤と、
    湿潤剤、
    消泡剤、
    腐食抑制剤、
    錯化剤、および
    殺生物剤、
    のうちの少なくとも1つと、
    を含み、前記水溶性ポリアルキレングリコールの曇点が前記切削流体の作業温度よりも低く、前記質量%は前記切削流体の質量を基準とする、方法。
  3. 切削流体プレミックスであって、
    0.01〜20質量%の、30℃〜80℃の曇点を持つ水溶性ポリアルキレングリコールと、
    前記プレミックスの質量を基準として80%を超えない量の水と、
    ポリエーテルグラフトポリカルボキシレート分散剤と、
    湿潤剤、
    消泡剤、
    腐食抑制剤、
    錯化剤、および
    殺生物剤、
    のうちの少なくとも1つと、
    を含み、前記質量%は前記切削流体プレミックスの質量を基準とする、切削流体プレミックス。
  4. 湿潤剤、分散剤、消泡剤、腐食抑制剤、錯化剤および殺生物剤のうちの少なくとも2つを含む、請求項1に記載の切削流体。
  5. 極性溶媒、増粘剤、染料、または芳香剤のうちの1つ以上をさらに含む、請求項1に記載の切削流体。
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