JP2015207474A - 非水電解質二次電池用負極材及びその製造方法、並びに非水電解質二次電池用負極活物質層、非水電解質二次電池用負極、非水電解質二次電池 - Google Patents
非水電解質二次電池用負極材及びその製造方法、並びに非水電解質二次電池用負極活物質層、非水電解質二次電池用負極、非水電解質二次電池 Download PDFInfo
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Abstract
Description
ゼータ電位がこのような範囲のものであれば、負極の製造工程において、負極材がスラリー中に均一に分散するため、負極内での活物質分布に偏りが生じることが無く、電池特性を向上させることができる。
ゼータ電位がこのような範囲のものであれば、負極の製造工程において、負極材がスラリー中により均一に分散するため、負極内での活物質分布に偏りが生じることが無く、電池特性をより確実に向上させることができる。
このようなCyHz系化合物のフラグメントが検出される表面状態であれば、結着剤(バインダー)との相性が良くなり、結果として電池特性をより向上させることができる。
検出強度の比D/Eが2.5以下であれば、表面の電気抵抗が大きくなり過ぎることが無く、電池特性が低下することがない。また、検出強度の比D/Eが0.3以上であれば、表面の炭素被膜を十分に形成できている状態であるため、表面全体で炭素被膜により導電性が向上し、電池特性が向上する。
式(1):5.0≧A/B≧0.01、6.0≧(A+B)/C≧0.02
このようなものであれば、容量維持率を向上することができ、良好なサイクル特性を有するものとなる。
このようなものであれば、電気伝導性を向上させる事が可能である。含有率が20質量%以下であれば、電池特性が悪化せず、電池容量が低下しない。
被覆する炭素被膜の平均厚さが1nm以上であれば導電性向上が得られ、被覆する炭素材の平均厚さが5000nm以下であれば、このような負極活物質粒子を含む負極活物質をリチウムイオン二次電池の負極活物質として用いた際に、電池容量の低下を抑制することができる。
炭素被膜の平均厚さがこのような範囲のものであれば、更に導電性向上及び電池容量の低下を抑制ができる。
上記の平均被覆率とすることで、このような負極活物質粒子を含む負極材を非水電解質二次電池の負極活材として用いた際に、より良好なサイクル特性及び初期充放電特性が得られる。
このような炭素被膜であれば、より導電性に優れたものとなる。
上記本発明の非水電解質二次電池用負極材に加えて、炭素材料(炭素系活物質)を負極活物質層に含むことで、負極活物質層の電気抵抗を低下するとともに、充電に伴う膨張応力を緩和することが可能となる。その結果、サイクル性にすぐれたものとなる。
上記の非水電解質二次電池用負極材からなる負極であれば、電池特性に優れた負極となる。
このようなものであれば、電池特性に優れた非水電解質二次電池となる。
また、本発明の二次電池を用いた電子機器、電動工具、電気自動車及び電力貯蔵システム等でも同様の効果を得ることができる。
本発明の非水電解質二次電池用負極材(以下、単に「負極材」と称することがある。)を用いた非水電解質二次電池用負極について説明する。図1は、本発明の一実施形態における非水電解質二次電池用負極(以下、単に「負極」と称することがある。)の断面構成を表している。
図1に示したように、負極10は、負極集電体11の上に負極活物質層12を有する構成になっている。この負極活物質層12は負極集電体11の両面、又は、片面だけに設けられていても良い。さらに、本発明の負極材が用いられたものであれば、負極集電体11はなくてもよい。
負極集電体11は、優れた導電性材料であり、かつ、機械的な強度に長けた物で構成される。負極集電体11に用いることができる導電性材料として、例えば銅(Cu)やニッケル(Ni)があげられる。この導電性材料は、リチウム(Li)と金属間化合物を形成しない材料であることが好ましい。
負極活物質層12は、リチウムイオンを吸蔵、放出可能な粒子状負極材を含んでおり、電池設計上、さらに負極結着剤や導電助剤など、他の材料を含んでいても良い。本発明の非水電解質二次電池用負極材は、この負極活物質層12を構成する材料となる。
0.1%カルボキシメチルセルロース(CMC)水溶液に、ケイ素化合物から成る負極活物質粒子を1%加え、ハンディミキサーで30秒撹拌する。その後、超音波浴に10分浸し、25℃でゼータ電位を測定する。そして、得られた電気泳動移動度から、Smoluchowskiの式を用いてゼータ電位を算出できる。
・溶液: ケイ素系化合物1%、CMC0.1%水溶液(CMCは第一工業製薬のセロゲンWS−C等を使用できる。)
・測定装置: 大塚電子製 ELSZ−1000Z
ゼータ電位が負であることで、水系スラリーによく分散する。また、負のゼータ電位の絶対値が0.1以上であれば水系スラリー中で負極材の凝集が起こり難いので、ダマができ難く、電池特性の低下を抑制することができる。一方、負のゼータ電位の絶対値が200以下であれば負極活物質粒子間の反発が大きくなり過ぎず、負極内での活物質分布に偏りが生じることがなく、電池特性の低下を抑制できる。
尚、ゼータ電位は、CVD条件(ガス種、温度)及びその後処理条件を変えることで調整可能である。
アルバック・ファイ社製 PHI TRIFT 2
・一次イオン源: Ga
・試料温度: 25℃
・加速電圧: 5kV
・スポットサイズ: 100μm×100μm
・スパッタ: Ga、100μm×100μm、10s
・陰イオン質量スペクトル
・サンプル: 圧粉ペレット
このようなCyHz系化合物のフラグメントが検出される表面状態であれば、結着剤(バインダー)との相性が更に良くなり、結果として電池特性をより向上させることができる。
検出強度の比D/Eが2.5以下であれば、表面の電気抵抗が大きくなり過ぎることが無く、電池特性が低下することがない。また、検出強度の比D/Eが0.3以上であれば、表面の炭素被膜を十分に形成できている状態であるため、表面全体で炭素被膜により導電性が向上し、電池特性が向上する。
式(1):5.0≧A/B≧0.01、6.0≧(A+B)/C≧0.02
29Si MAS NMR(マジック角回転核磁気共鳴)
・装置: Bruker社製700NMR分光器
・プローブ: 4mmHR−MASローター 50μL
・試料回転速度: 10kHz
・測定環境温度: 25℃
・X線源: 単色化Al Kα線
・X線スポット径: 100μm
・Arイオン銃スパッタ条件: 0.5kV 2mm×2mm
このような平均被覆率であれば、十分な電子導電性を持つため良好な電池特性を有するものとできる。
被覆する炭素被膜の平均厚さが1nm以上であれば導電性向上が得られ、被覆する炭素材の平均厚さが5000nm以下であれば、このような負極活物質粒子を含む負極活物質をリチウムイオン二次電池の負極活物質として用いた際に、電池容量の低下を抑制することができる。
結晶性の低いケイ素化合物が存在することで、電池特性を向上させることができ、安定的なLi化合物の生成を行うことができる。
この範囲であれば、充放電時においてリチウムイオンの吸蔵放出がされやすくなるとともに、粒子が割れにくくなるからである。メディアン径が0.5μm以上であれば表面積が増加することがないため、電池不可逆容量を低減することができる。一方、メディアン径が20μm以下であれば、粒子が割れにくく、新生面が出にくいため好ましい。
負極導電助剤としては、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック、鱗片状黒鉛等の黒鉛、ケチェンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバーなどの炭素材料(炭素系材料)のいずれか1種以上があげられる。また、これらの導電助剤は、ケイ素化合物よりもメディアン径の小さい粒子状のものであることが好ましい。
熱分解CVDは、炉内にケイ素化合物をセットし、炭化水素ガスを充満させた後、炉内温度を昇温し、炭化水素ガスを熱分解することでケイ素化合物の表面に炭素被膜を生成する。この際の分解温度は特に限定しないが特に1200℃以下が望ましい。より望ましいのは950℃以下であり、このような温度であればケイ素化合物の不均化を抑制することが可能である。
このように熱分解CVDにおける、ガス種及び温度といった条件を調整することにより本発明の負極材を簡便に得ることができる。
上記のようにして得た、負極活物質粒子を、結着剤、溶媒と混合し、スラリーを得る。次に、スラリーを負極集電体の表面に塗布し、乾燥させて負極活物質層を形成し、負極を製造する。
次に、本発明の非水電解質二次電池用負極材を含むリチウムイオン二次電池用負極を用いたリチウムイオン二次電池について説明する。
図2に示すラミネートフィルム型二次電池30は、主にシート状の外装部材35の内部に巻回電極体31が収納されたものである。この巻回体は正極、負極間にセパレータを有し、巻回されたものである。また正極、負極間にセパレータを有し積層体を収納した場合も存在する。どちらの電極体においても、正極に正極リード32が取り付けられ、負極に負極リード33が取り付けられている。電極体の最外周部は保護テープにより保護されている。
正極は、例えば、図1の負極10と同様に、正極集電体の両面又は片面に正極活物質層を有している。
負極は、上記した図1のリチウムイオン二次電池用負極10と同様の構成を有し、例えば、集電体11の両面に負極活物質層12を有している。この負極は、正極活物質剤から得られる電気容量(電池として充電容量)に対して、負極充電容量が大きくなることが好ましい。負極上でのリチウム金属の析出を抑制することができるためである。
セパレータは正極、負極を隔離し、両極接触に伴う電流短絡を防止しつつ、リチウムイオンを通過させるものである。このセパレータは、例えば合成樹脂、あるいはセラミックからなる多孔質膜により形成されており、2種以上の多孔質膜が積層された積層構造を有しても良い。合成樹脂として例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレンあるいはポリエチレンなどが挙げられる。
活物質層の少なくとも一部、又はセパレータには液状の電解質(電解液)が含浸されている。この電解液は、溶媒中に電解質塩が溶解されており、添加剤など他の材料を含んでいても良い。
最初に上記した正極材を用い正極電極を作製する。まず、正極活物質と、必要に応じて結着剤、導電助剤などを混合し正極合剤としたのち、有機溶剤に分散させ正極合剤スラリーとする。続いて、ナイフロールまたはダイヘッドを有するダイコーターなどのコーティング装置で正極集電体に合剤スラリーを塗布し、熱風乾燥させて正極活物質層を得る。最後に、ロールプレス機などで正極活物質層を圧縮成型する。この時、加熱を行っても良い。また、圧縮、加熱を複数回繰り返しても良い。
以下の手順により、図2に示したラミネートフィルム型の二次電池30を作製した。
ケイ素化合物の表面の炭素被膜の状態を調整したこと以外は、実施例1−1と同様に、二次電池を作製した。その結果、実施例1−2〜実施例1−6、TOF−SIMSにて検出されるCyHzフラグメント、ゼータ電位、及びTOF−SIMSにおけるC4H9の検出強度DとC3H5の検出強度Eとの検出強度比D/Eを変化させたものがそれぞれ得られた。この場合、ケイ素化合物へのCVDの際に用いるガス種およびCVD温度を調整することで、炭素被膜の状態を調整している。また、実施例1−2においては、CVDの際に用いるガス種およびCVD温度の調整に加え、さらにCVD後に1150℃にて負極活物質粒子の焼成を施すことで炭素被膜の状態を調整した。
ケイ素化合物の表面に炭素皮膜を被覆しなかったこと以外は、実施例1−1と同様に、二次電池を作製した。また、比較例1−2では、炭素被膜を有していないケイ素化合物を、アンモニアガス中で焼成処理した。
炭素被膜の被覆後、更にアンモニアガス中でケイ素化合物の焼成処理を行うことで、ゼータ電位が正の負極活物質粒子としたこと以外、実施例1−1と同様に、二次電池を作製した。
またyが6未満のCyHzを含む場合は、電池特性は良好であった。これは、yが6未満のフラグメントの含有量が多い場合は、表面の抵抗成分が少ないためであると考えられる。また、検出強度比D/Eが2.5以下0.3以上の場合は、電池特性は良好であった。
また、ゼータ電位が正であると、ケイ素化合物粒子が負極スラリー中で炭素系材料と凝集し、ダマになりやすいため、電池特性が悪化した(比較例1−3)。
また、ゼータ電位が−200mV以上−0.1mV未満の場合は、負極中での組成にムラができにくく、電池特性がより良好となった。
一般式SiOxで表わされるケイ素化合物において、酸素量(xの値)を表2に示すように調整した。この場合、気化出発物の比率や温度を変化させることで、酸素量を調節した。
ケイ素化合物内のSiO比率およびSiOx材の不均化度を変化させたことを除き、実施例1−2と同様に、二次電池の製造を行った。SiO比率は実施例2−1〜実施例2−4および比較例2−1〜比較例2−2と同様に変化させた。また、ケイ素化合物(SiOx)において、29Si−MAS−NMR spectrumから得られるケミカルシフト値として、−20〜−74ppmで与えられるアモルファスシリコン(a−Si)領域のピーク面積Aと−75〜−94ppmで与えられる結晶性シリコン(c−Si)領域のピーク面積Bとの比率A/Bは熱処理によって不均化度を制御することによって調整した。
ケイ素化合物の表面状態を調節し、XPSにおけるC1sのスペクトルを変化させたことを除き、実施例1−2と同様に、二次電池の製造を行った。その結果を表4に示す。表面状態の調節は、CVD時に酸素の混入量を調節することや、CVD温度を変更することによって行った。
負極材の表面状態を変化させ、ラマンスペクトル分析における、1330cm−1と1580cm−1の散乱ピークの強度比I1330/I1580を変化させたこと除き、実施例1−2と同様に、二次電池の製造を行った。結果を表5に示す。なお、散乱ピークの強度比は、CVD時の温度およびガス圧力を変化させることによって行った。
ケイ素化合物の結晶性を変化させた他は、実施例1−2と同様に二次電池の製造を行った。結晶性の変化は非大気雰囲気下の熱処理で制御可能である。
この時の、ケイ素化合物のX線回折により得られるSi(111)結晶面に起因する回折ピークの半値幅(2θ)、及びSi(111)結晶面に起因する結晶子サイズを表6に示す。実施例6−1では結晶子サイズを1.542と算出しているが、解析ソフトを用いフィッティングした結果であり、実質的にピークは得られていない。よって実施例6−1のケイ素化合物は実質的に非晶質であると言える。実施例6−1〜実施例6−6の二次電池のサイクル特性及び初回充放電特性を調べたところ、表6に示した結果が得られた。
ケイ素化合物のメディアン径を調節した他は、実施例1−2と同様に二次電池を製造した。メディアン径の調節はケイ素化合物の製造工程における粉砕時間、分級条件を変化させることによって行った。実施例7−1〜7−5の二次電池のサイクル特性、初回充放電特性を調べたところ、表7に示した結果が得られた。
ケイ素化合物表面の炭素被膜の量、平均厚さ、平均被覆率を変化させた以外は、実施例1−2と同様に二次電池の製造を行った。炭素被膜の量、厚み、被覆率の変化はCVD時間およびCVD時のケイ素化合物粉末の流動性を調節することで制御可能である。ケイ素化合物及び炭素被膜の合計に対する炭素被膜の含有率、炭素被膜の平均厚さ、炭素被膜の平均被覆率を表8に示す。
実施例9−1〜実施例9−6では、ケイ素化合物に加え炭素系活物質を含有した負極材を使用した。尚、炭素系活物質としては、メディアン径D50=5μmの天然黒鉛を使用した。
負極中のケイ素化合物及び炭素系活物質材の含有量の比(ケイ素化合物(SiO材)の活物質全体に占める割合)を変化させ、その割合に応じて結着剤も変化させたことを除き、実施例1−3と同様に、二次電池の製造を行った。
ケイ素化合物を含有せず、炭素系活物質材のみを負極材として使用し、更に正極活物質をNCA(リチウムニッケルコバルトアルミニウム複合酸化物)としたことの他は、実施例1−2と同様に二次電池を製造した。また、サイクル特性及び初回充放電特性の評価時には、正極活物質の変更に合わせて放電カットオフ電圧(電池終止電位)を2.5Vとした。
30…リチウム二次電池(ラミネートフィルム型)、 31…電極体、
32…正極リード(正極アルミリード)、
33…負極リード(負極ニッケルリード)、 34…密着フィルム、
35…外装部材。
Claims (20)
- 負極活物質粒子を含む非水電解質二次電池用負極材であって、
前記負極活物質粒子は、少なくとも一部が炭素被膜で被覆されたケイ素化合物(SiOx:0.5≦x≦1.6)を含有し、
TOF−SIMSによってその最表層にCyHz系化合物のフラグメントが検出され、
ゼータ電位が負であることを特徴とする非水電解質二次電池用負極材。 - 前記負極活物質粒子は、前記ゼータ電位が−200mV以上−0.1mV以下であることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池用負極材。
- 前記負極活物質粒子は、前記ゼータ電位が−100mV以上−5mV以下であることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池用負極材。
- 前記負極活物質粒子を構成する前記CyHz系化合物は、TOF−SIMSによる測定で、6≧y≧2、2y+2≧z≧2y−2の範囲のものが少なくとも一部に検出されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用負極材。
- 前記負極活物質粒子を構成する前記CyHz系化合物において、TOF−SIMSにおけるC4H9の検出強度DとC3H5の検出強度Eが2.5≧D/E≧0.3の関係を満たすものであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用負極材。
- 前記ケイ素化合物において、29Si−MAS−NMR spectrumから得られるケミカルシフト値として、−20〜−74ppmで与えられるアモルファスシリコン領域のピーク面積Aと−75〜−94ppmで与えられる結晶性シリコン領域のピーク面積Bと−95〜−150ppmに与えられるシリカ領域のピーク面積Cが式(1)を満たすことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用負極材。
式(1):5.0≧A/B≧0.01、6.0≧(A+B)/C≧0.02 - 前記負極活物質粒子の表層をXPSで測定した場合において、C1sのC=O結合に由来する結合エネルギー287.5±1.0eV付近のピーク面積Fと、C=C結合に由来する結合エネルギー284.0±1.0eV付近のピーク面積Gが、3.00≧F/G≧0.05の関係を満たすものであることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用負極材。
- 前記ケイ素化合物の表層の前記炭素被膜が、ラマンスペクトル分析において、1330cm−1と1580cm−1に散乱ピークを有し、それらの強度比I1330/I1580が0.7<I1330/I1580<2.0を満たすものであることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用負極材。
- 前記ケイ素化合物のX線回折により得られるSi(111)結晶面に起因する回折ピークの半値幅(2θ)が1.2°以上であり、その結晶面に起因する結晶子サイズが7.5nm以下のものであることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用負極材。
- 前記負極活物質粒子のメディアン径が、0.5μm以上20μm以下のものであることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用負極材。
- 前記炭素被膜の含有率が、前記ケイ素化合物及び前記炭素被膜の合計に対し20質量%以下であることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用負極材。
- 前記ケイ素化合物における前記炭素被膜の平均厚さが、1nm以上5000nm以下のものであることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用負極材。
- 前記ケイ素化合物における前記炭素被膜の平均厚さが、5nm以上500nm以下のものであることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用負極材。
- 前記ケイ素化合物における前記炭素被膜の平均被覆率が、30%以上のものであることを特徴とする請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用負極材。
- 前記炭素被膜は、炭素を含む化合物を熱分解することで得られたものであることを特徴とする請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用負極材。
- 請求項1から請求項15のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用負極材と、少なくともその一部に炭素材料とを含むことを特徴とする非水電解質二次電池用負極活物質層。
- 請求項1から請求項15のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用負極材からなる非水電解質二次電池用負極。
- 請求項17に記載の非水電解質二次電池用負極を用いた非水電解質二次電池。
- 少なくとも一部が炭素被膜で被覆されたケイ素化合物(SiOx:0.5≦x≦1.6)を含有する負極活物質粒子を含む非水電解質二次電池用負極材の製造方法であって、
SiOx(0.5≦x≦1.6)で表されるケイ素化合物を熱分解CVD処理することにより、炭素被覆ケイ素化合物を製造し、
TOF−SIMSによって、前記炭素被覆ケイ素化合物の最表層にCyHz系化合物のフラグメントが検出されるか否かを評価し、
更に前記炭素被覆ケイ素化合物のゼータ電位を測定し、
前記評価により最表層にCyHz系化合物のフラグメントが検出され、且つ前記測定したゼータ電位が負である炭素被覆ケイ素化合物を選別し、
該選別した炭素被覆ケイ素化合物を、負極活物質粒子として非水電解質二次電池用負極材を製造することを特徴とする非水電解質二次電池用負極材の製造方法。 - 前記炭素被覆ケイ素化合物を製造する際に、前記熱分解CVD処理の際に用いるガス種及び温度を調整することにより、TOF−SIMSによって最表層にCyHz系化合物のフラグメントが検出され、且つゼータ電位が負であるものとすることを特徴とする請求項19に記載の非水電解質二次電池用負極材の製造方法。
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