JP2015198460A - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ピーク電流制御を行う電力変換装置において、高調波を低減し、力率を向上する。【解決手段】交流電源200から入力される交流電力を直流電力に変換し出力する電力変換装置であって、リアクトル11とスイッチング素子Q1とを備え、入力端に接続された交流電源200から入力された交流電力を直流電力へ変換し、出力端から直流電力を出力するAC−DC変換回路100と、スイッチング素子Q1に流れる電流値を検出する電流検出手段32と、電流値を指令する値である電流指令値と、電流値とに基づくピーク電流制御により、スイッチング素子Q1の制御を行う制御装置300と、を備え、制御装置300は、電流指令値を増加させる電流成分を電流指令値に重畳し、電流成分は、交流電源から入力される交流電圧のゼロクロス点から、ゼロクロス点から交流電圧のピーク値に至るまでの所定点までにおいて、電流指令値を増加させるものであることを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、交流電源から入力される交流電力を直流電力に変換し出力する電力変換装置に関する。
従来、交流電源から入力される交流電力を直流電力に変換し出力する電力変換装置において、力率を改善することを目的としたものとして、特許文献1に記載されたものがある。特許文献1に記載の電力変換装置では、交流電圧のゼロクロス点を判定し、ゼロクロス点を基準としてノイズ成分の除去を行っている。
特開2008−286561号公報
ところで、特許文献1に記載の電力変換装置において、ピーク電流制御により出力電力の制御を行うことを想定した場合、リアクトルに流れる電流のピーク値を目標値とする。
図18に、電力変換装置においてピーク電流制御を行った場合の、電流指令値i_L*、リアクトル電流値i_L、リアクトル電流i_Lの1スイッチング周期ごとの平均値i_aveを示す。リアクトル電流値i_Lは、電力変換装置が備える開閉素子のON/OFF制御により、電流指令値i_L*に追従するように制御される。すなわち、PWM制御の1スイッチング周期において、リアクトル電流i_Lが電流指令値i_L*となるまでON制御が行われ、リアクトル電流i_Lが上昇し、リアクトル電流i_Lが電流指令値i_L*となれば、OFF制御が行われ、リアクトル電流i_Lは減少する。
ここで、電流指令値i_L*のゼロクロス点近傍以外においては、リアクトル電流i_Lの1スイッチング周期ごとの平均値i_aveは、電流指令値i_L*と同じ形状のsin波となる。一方、ゼロクロス点近傍では、リアクトル電流i_Lがすぐに電流指令値i_L*まで上昇し、リアクトルに流れる電流が著しく減少、若しくは、0となる。その結果として、力率が低下し、高調波が発生する。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、ピーク電流制御を行う電力変換装置において、高調波を低減し、力率を向上することにある。
本発明は、交流電源から入力される交流電力を直流電力に変換し出力する電力変換装置であって、リアクトルと、スイッチング素子とを有し、入力端に接続された交流電源から入力された交流電力を直流電力へ変換し、出力端から直流電力を出力するAC−DC変換回路と、リアクトルに流れる電流、又は、スイッチング素子に流れる電流を検出する電流検出手段と、電流を指令する値である電流指令値と、電流とに基づくピーク電流制御により、スイッチング素子の制御を行う制御装置と、を備え、制御装置は、電流指令値を増加させる電流成分を電流指令値に重畳し、電流成分は、少なくとも、交流電源から入力される交流電圧のゼロクロス点から、ゼロクロス点から交流電圧のピーク値に至るまでの所定点までにおいて、電流指令値を増加させるものであることを特徴とする。
上記構成により、交流電圧のゼロクロス点両側の近傍において、電流指令値に電流成分を重畳した値が、小さくなることを抑制することができる。したがって、電流値の波形は、ゼロクロス点近傍の歪みが小さい、電流指令値に追従するsin波となり、その結果として、力率が向上し、高調波を抑制することができる。
第1実施形態に係る電力変換装置の回路図である。 第1実施形態に係る電力変換装置の制御ブロック図である。 (a)はsinθ生成部で行われる処理を示しており、(b)は高調波成分生成部で行われる処理を示している。 図2の(A)で示す部分の波形を示す図である。 図2の(B)で示す部分の波形を示す図である。 図2の(C)で示す部分の波形を示す図である。 図2の(C)で示す部分の波形を示す図である。 図2の(C)で示す部分の波形を示す図である。 電流指令値i_L*とリアクトル電流のi_Lとの差を示す図である。 乖離幅Δiの計算結果を示すグラフである。 (a)が電流成分生成部35に係る処理を行った場合のグラフであり、(b)が電流成分生成部35に係る処理を行わない場合のグラフである。 第2実施形態に係る電力変換装置の制御ブロック図である。 図12の(E)で示す部分の波形を示す図である。 第3実施形態に係る電力変換装置の制御ブロック図である。 第4実施形態に係る電力変換装置の制御ブロック図である。 直流成分マップの変形例を示す図である。 高調波成分マップの変形例を示す図である。 ピーク電流制御を行う場合の従来例を示している。
以下、各実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。
<第1実施形態>
本実施形態に係る電力変換装置は、家庭用電源や商用電源等の交流電源から入力される交流電力を直流電力へ変換して出力するものである。
図1は、本実施形態に係る電力変換装置の回路図である。本実施形態に係る電力変換装置は、AC−DC変換回路100と、制御装置300とにより構成される。AC−DC変換回路100の入力端には交流電源200が接続されており、AC−DC変換回路100の出力端には、平滑コンデンサ150が並列接続されている。
AC−DC変換回路100は、ダイオードブリッジ回路10と、リアクトル11と、ハーフブリッジ回路12とにより構成されている。交流電源200は、AC−DC変換回路100の入力端を経て、ダイオードブリッジ回路10に接続されている。
ダイオードブリッジ回路10は、4個のダイオードD1〜D4を備えている。ダイオードD1のカソード及びダイオードD3のカソードは、第1配線15に接続されている。ダイオードD1のアノードは、交流電源200の第1端及びダイオードD2のカソードに接続されており、ダイオードD3のアノードは、交流電源200の第2端及びダイオードD4のカソードに接続されている。ダイオードD2のアノード及びダイオードD4のアノードは、第2配線16に接続されている。そして、第1配線15及び第2配線16により、ダイオードブリッジ回路10と、ハーフブリッジ回路12が接続されている。なお、ダイオードブリッジ回路10とハーフブリッジ回路12の間の第1配線15には、リアクトル11が設けられている。
ハーフブリッジ回路12は、ダイオードD5とMOSFETである開閉素子Q1とを備えている。ダイオードD5のカソードは、AC−DC変換回路100の高圧側出力端に接続されており、ダイオードD5のアノードは、第1配線15及び開閉素子Q1のドレイン端子に接続されている。一方、開閉素子Q1のソース端子は、第2配線16に接続されている。そして、第2配線16は、AC−DC変換回路100の低圧側出力端に接続されている。なお、開閉素子Q1は、逆方向に並列接続された寄生ダイオードを備えている。
本実施形態に係る電力変換装置は、入力電圧検出手段として機能する第1電圧検出器31と、電流検出手段として機能する電流検出器32と、出力電圧検出手段として機能する第2電圧検出器33とを備えている。
第1電圧検出器31は、AC−DC変換回路100の入力端に並列接続されており、交流電源200から入力される交流電圧である入力電圧V_acを検出する。電流検出器32は、開閉素子Q1のドレイン側に設けられており、リアクトル11を経て開閉素子Q1へ流入する電流であるリアクトル電流i_Lを検出する。第2電圧検出器33は、平滑コンデンサ150に並列接続されており、AC−DC変換回路100から出力される電圧である出力電圧V_outを検出する。
制御装置300は、出力電圧制御部34と、電流成分生成部35とを備えている。制御装置300には、計測された入力電圧V_ac、リアクトル電流i_L、出力電圧V_outが入力される。また、出力電圧V_outを所定の電圧に制御する値である電圧指令値V_out*が、入力、若しくは、制御装置300が備えるメモリから読み出される。電流成分生成部35は、入力電圧V_acを用いて、電流成分i_offsetを生成し、出力電圧制御部34へ送信する。出力電圧制御部34は、入力電圧V_ac、リアクトル電流i_L、出力電圧V_out、電流成分i_offsetを用いて演算を行ってPWM信号を生成し、開閉素子Q1にON/OFF信号を送信する。
図2は、本実施形態に係る電力変換装置において、制御装置300が実行する制御を示す制御ブロック図である。
まず、出力電圧制御部34は、電圧指令値V_out*から出力電圧V_outを減算し、PI制御器に入力することにより電流指令最大値I_L*を得る。PI制御器から出力された電流指令最大値I_L*は、リミッタに入力されて最大値の制限がなされる。リミッタを経た電流指令最大値I_L*は、電流成分生成部35へ入力される。また、出力電圧制御部34は、sinθ生成部において、入力電圧V_acにより、入力電圧V_acの位相に対する|sinθ|を求める。そして、電流指令最大値I_L*と|sinθ|とを乗算することにより、電流指令値i_L*を得る。
ここで、sinθ生成部において実行される具体的な処理を詳述する。図3(a)は、sinθ生成部で行われる具体的な処理を示している。sinθ生成部は、ゼロクロス点検出部と、内部カウンタと、|sinθ|テーブルを含んでいる。入力電圧V_acは、ゼロクロス点検出部に入力される。ゼロクロス点検出部は、入力電圧V_acが0となる点を、ゼロクロス点として検出する。ゼロクロス点検出部は、ゼロクロス点が検出されれば、ゼロクロス点検出信号V_zeroを内部カウンタへ出力する。内部カウンタは、ゼロクロス点検出信号V_zeroを受信すれば、その時間のカウント値CNTをゼロとし、所定の制御周期ごとに、時間経過に伴い直線的に増加するカウント値CNTを求める。また、内部カウンタは、ゼロクロス点間の時間を、入力電圧V_acの周期Tの半周期として求める。本実施形態では、入力電圧V_acの周期Tをtとしている。そして、入力電圧V_acの周期Tを用いて、入力電圧V_acの周波数を求める。
sinθ生成部は、周波数に基づいて、|sinθ|テーブルから対応するテーブルを選出する。そして、求められたカウント値CNTと、|sinθ|テーブルに記憶されている、カウント値CNTと対応付けられている|sinθ|の値とに基づいて、|sinθ|の値を出力する。
電流成分生成部35は、直流成分生成部において、入力電圧V_acと、電流指令最大値I_L*とにより直流成分i_DCを求める。直流成分生成部は、電流指令最大値I_L*と直流成分i_DCとの関係を示す直流成分マップを、入力電圧V_acの実効値V_rmsごとに有している。直流成分マップにおいて、直流成分i_DCは、電流指令最大値I_L*の上昇に伴い単調増加するように規定されている。そして、求められた直流成分i_DCはリミッタへ入力される。
一方、電流成分生成部35は、高調波成分生成部において、入力電圧V_acにより高調波成分i_hを求める。ここで、高調波成分生成部は、入力電圧V_acの位相と高調波成分i_hの関係を示す高調波成分マップを、入力電圧V_acの実効値V_rms、及び、入力電圧V_acの周波数ごとに有している。なお、高調波成分i_hは、奇数次の高調波の周波数成分を含む成分である。
ここで、高調波成分生成部において実行される具体的な処理を詳述する。図3(b)は、高調波成分生成部で行われる具体的な処理を示している。高調波生成部は、実効値検出部と、ゼロクロス点検出部と、内部カウンタと、高調波成分テーブルを含んでいる。入力電圧V_acは、実効値検出部及びゼロクロス点検出部に入力される。実効値検出部は、入力電圧V_acの実効値V_rmsを検出する。ゼロクロス点検出部は、入力電圧V_acが0となる点を、ゼロクロス点として検出する。ゼロクロス点検出部は、ゼロクロス点が検出されれば、ゼロクロス点検出信号V_zeroを内部カウンタへ出力する。内部カウンタは、ゼロクロス点検出信号V_zeroを受信すれば、その時間のカウント値CNTをゼロとし、所定の制御周期ごとに、時間経過に伴い直線的に増加するカウント値CNTを求める。また、内部カウンタは、ゼロクロス点間の時間を、入力電圧V_acの周期Tの半周期として求める。そして、入力電圧V_acの周期Tを用いて、入力電圧V_acの周波数を求める。
高調波成分生成部は、入力電圧V_acの実効値V_rmsと周波数とに基づいて、高周波成分テーブルから対応するテーブルを選出する。そして、求められたカウント値CNTと、高調波成分テーブルに記憶されている、カウント値CNTと対応付けられている高調波成分i_hの値とに基づいて、高調波成分i_hの値を得て、リミッタへ出力する。
リミッタは、入力された直流成分i_DCを上限値として設定する。そして、入力された高調波成分i_hが上限値、すなわち直流成分i_DCよりも小さい値であるか否かを判定する。高調波成分i_hが直流成分i_DCより小さい値であれば、高調波成分i_hを電流成分i_offsetとして出力電圧制御部34へ出力し、高調波成分i_hが直流成分i_DC以上の値であれば、直流成分i_DCを電流成分i_offsetとして出力電圧制御部34へ出力する。
出力電圧制御部34は、電流指令値i_L*に電流成分i_offsetを加算し、補正電流指令値i_L*’を得る。そして、コンパレータ及びRS型フリップフロップ回路を用いてピーク電流制御を行う。
すなわち、得られた補正電流指令値i_L*’をデジタルアナログコンバータに入力し、補正電流指令値i_L*’のアナログ値をコンパレータに入力する。一方、出力電圧制御部34のスロープ電流補償部は、制御装置300のレジスタの値により得られるスロープ電流i_slopeをデジタルアナログコンバータに入力し、得られたスロープ電流i_slopeのアナログ値をリアクトル電流i_Lに加算してコンパレータに入力する。そして、コンパレータは、補正電流指令値i_L*’と、リアクトル電流i_Lにスロープ電流i_slopeを加算した値とを比較し、比較結果をRS型フリップフロップ回路へ出力する。なお、スロープ電流i_slopeは、制御装置300の内部又は外部に設けられたアナログ回路により直接アナログ波形を生成し、デジタルアナログコンバータを介さずコンパレータに入力するものとしてもよい。
RS型フリップフロップ回路は、リアクトル電流i_Lにスロープ電流i_slopeを加算した値が、補正電流指令値i_L*’より小さければ、ON信号を生成し、リアクトル電流i_Lにスロープ電流i_slopeを加算した値が、補正電流指令値i_L*’より大きければ、OFF信号を生成する。そして、生成したON信号又はOFF信号を、Duty制限部を介して、開閉素子Q1へ送信する。なお、Duty制限部では、Duty比Dが所定の値よりも大きい値と判定されれば、入力された信号がON信号であっても、OFF信号として開閉素子Q1へ送信する。
図4〜8に、図2の制御ブロック図内の波形を示す。なお、ここでは、高調波成分i_hを、入力電圧V_acのゼロクロス点に極大値を持つものとしている。
図4は、図2の(A)で示す部分における電流指令値i_L*の波形である。電流指令値i_L*は、ピーク値は電流指令最大値I_Lであり、周期Tがtであるsin波の半周期が繰り返される形状となる。
図5は、図2の(B)で示す部分における電流成分i_offsetの波形である。図2(B)では、高調波成分i_hが、0からt1までの期間、及び、t2からt/2の期間において、直流成分i_DCより大きい値となっている場合の,電流成分i_offsetを示している。ただし、t1は0よりも大きく、t/2よりも小さい値であり、t2は、t1よりも大きく、t/2よりも小さい値である。0からt1まで、及び、t2からt/2までは、電流成分i_offsetは直流成分i_DCとなっており、t1からt2までは、電流成分i_offsetは高調波成分i_hとなっている。
図6は、図2の(C)で示す部分における補正電流指令値i_L*’の波形である。図5では、電流成分i_offsetの波形が図4に示したものである場合を示している。補正電流指令値i_L*’は、0からt1まで、及び、t2からt/2までは、電流指令値i_L*に直流成分i_DCを加算したものとなる。一方、t1からt2までは、電流指令値i_L*に高調波成分i_hを加算したものとなる。
図7は、0からt/2の期間において、高調波成分i_hが直流成分i_DCよりも小さい場合における、図2の(C)で示す部分における補正電流指令値i_L*’の波形である。電流成分i_offsetは、0からt/2の期間において、高調波成分i_hとなっている。したがって、補正電流指令値i_L*’は、0からt/2の期間において、電流指令値i_L*に高調波成分i_hを加算したものとなる。
図8は、0からt/2の期間において、高調波成分i_hが直流成分i_DCよりも大きい場合における、図2の(C)で示す部分における補正電流指令値i_L*’の波形である。電流成分i_offsetは、0からt/2の期間において、直流成分i_DCとなっている。したがって、補正電流指令値i_L*’は、0からt/2の期間において、電流指令値i_L*に直流成分i_DCを加算したものとなる。
次に、高調波成分マップについて、詳述する。上述したとおり、リアクトル電流i_Lにスロープ電流i_slopeを加算した値が、電流指令値i_L*以下の値となるように制御がなされる。図9は、ピーク電流制御を行う際の、リアクトル電流i_Lと電流指令値i_L*を示している。したがって、1スイッチング周期Tsにおけるリアクトル電流i_Lの最大値は、電流指令値i_L*より、スロープ電流i_slopeの増加分Δi_slopeだけ小さい値となる。一方、リアクトル電流i_Lの1スイッチング周期Tsあたりの平均値i_aveは、リアクトル電流i_Lの最大値より、リアクトル電流i_Lの変化分Δi_Lの半分の値だけ小さいとなる。したがって、電流指令値i_L*と、リアクトル電流i_Lの1スイッチング周期Tsあたりの平均値i_aveの乖離幅Δiは、数式(1)で表される。
ここで、リアクトル11のインダクタンスL(H)、入力電圧V_acの位相ωt(rad)、入力電圧V_acの実効値V_rms(V)、Duty比Dを用いて、リアクトル電流i_Lの変化分Δi_Lは、数式(2)で表される。
また、スロープ電流i_slopeの増加分Δi_slopeは、スロープ電流i_slopeの時間あたりの増加量m(A/s)を用いて、数式(3)で表される。
ところで、Duty比Dは、出力電圧V_outと、第1配線15と第2配線16との間の電圧である配線間電圧V_pfcとを用いて、数式(4)の関係を有している。
配線間電圧V_pfcは、力率が1に近い値である場合には、入力電圧V_acと等しいと見なすことができるため、数式(4)を変形し、数式(5)が得られる。
そして、数式(2)及び数式(3)に、数式(5)で得られたDuty比Dを代入し、乖離幅Δiは数式(6)で表される。
数式(6)において、出力電圧V_outが一定に制御されるものであるとすると、乖離幅Δiは、入力電圧V_acの実効値V_rmsの変化に影響されるものとなる。
図10は、数式(6)に基づいて演算された、スロープ電流i_slopeの増加分Δi_slope、リアクトル電流i_Lの変化分Δi_L、及び、乖離幅Δiの変化を示すグラフである。図10では、出力電圧V_outを415V、スロープ電流i_slopeの時間あたりの増加量mを0.4A/μs、リアクトル11のインダクタンスLを200μH、スイッチング周期Tsを16.6μsとしている。
図10(a)は、入力電圧V_acの実効値V_rmsが240Vである場合のグラフである。この場合には、乖離幅Δiは、ゼロクロス点とゼロクロス点との中間点に極小値を持ち、中間点とゼロクロス点の間に極大値を持つ。
図10(b)は、入力電圧V_acの実効値V_rmsが200Vである場合のグラフである。この場合においても、乖離幅Δiは、ゼロクロス点とゼロクロス点との中間点に極小値を持ち、中間点とゼロクロス点の間に極大値を持つ。
図10(c)は、入力電圧V_acの実効値V_rmsが100Vである場合のグラフである。この場合には、乖離幅Δiは、ゼロクロス点とゼロクロス点との中間点に極小値を持ち、ゼロクロス点に極大値を持つものとなる。
上述したとおり、乖離幅Δiは、電流指令値i_L*とリアクトル電流i_Lの1スイッチング周期Tsあたりの平均値i_aveとの差を示している。したがって、図2で示したピーク電流制御において、電流成分生成部35が用いる高調波成分マップとして、図10(a)〜(c)に示した乖離幅Δiのグラフを採用する。
図11(a)は、電流成分生成部35に係る制御を行った場合の、交流電源200からAC−DC変換回路100の入力端に入力される電流である入力電流I_acを示しており、図11(b)は、電流成分生成部35に係る制御を行わない場合の、入力電流I_acを示している。図11(a)では、電流指令値i_L*に電流成分i_offsetを重畳しているため、ゼロクロス点近傍における入力電流I_acの低下が抑制され、力率が向上している。その結果として、高調波の発生を抑制することができる。一方、図11(b)では、ゼロクロス点近傍の入力電流I_acが小さくなり、力率が低下する。そして、その結果として、高調波が大きくなり、発生する高調波が規制値を上回る値となる。
本実施形態に係る電力変換装置は、上記構成により、以下の効果を奏する。
・電流指令値i_L*に電流成分i_offsetを重畳した補正電流指令値i_L*’により、リアクトル電流i_Lを制御しているため、入力電圧V_acのゼロクロス点近傍において、リアクトル電流i_Lが電流指令値i_L*に対して小さくなることを抑制することができる。したがって、入力電流I_acの波形は、ゼロクロス点近傍に歪みがない、電流指令値i_L*に追従するsin波となり、その結果として、力率が向上し、高調波を抑制することができる。
・交流電圧の周波数成分のゼロクロス点近傍に極大値を持つ高調波を重畳することで、ゼロクロス点の補正電流指令値i_L*’をより大きくすることができる。したがって、補正電流指令値i_L*’の極大値の上昇を抑制しつつ、ゼロクロス点近傍の補正電流指令値i_L*’を大きくすることができる。
・リアクトル電流i_Lは、軽負荷時においてゼロクロス点近傍では断続通流状態となる。断続通流状態では、Duty比Dが小さくなり、それに伴いスロープ電流i_slopeも小さくなる。したがって、乖離幅Δiの実際の値は、数式(6)に基づいて算出される乖離幅Δiの値より小さくなる。そのため、軽負荷時において、乖離幅Δiに基づく高調波成分i_hを用いて補正電流指令値i_L*’を得る場合、補正電流指令値i_L*’が電流指令値i_L*よりも大きい値となり、出力電圧V_outの安定性が低下する。本実施形態では、リミッタを用いることにより、ゼロクロス点又はゼロクロス点近傍に極大値を持つ高調波成分i_hの値を、電流指令値i_L*に応じた値に制限している。これにより、軽負荷時におけるリアクトル電流i_Lの断続通流領域であるゼロクロス点近傍おける補正電流指令値i_L*’を、電流指令値i_L*に応じた値に抑制することができ、出力電圧V_outの安定性を高めることができる。
・電流指令最大値I_L*がさらに小さい極軽負荷時おいて、リアクトル電流i_Lの大部分、又は全体が断続通流状態となる。本実施形態では、電流指令最大値I_L*に応じてリミッタの値を変更しているため、電流指令最大値I_L*が小さい場合には、乖離幅Δiに基づく高調波成分i_hではなく、電流指令最大値I_L*に基づいて得られる直流成分i_DCをi_offsetとして、電流指令値i_L*に重畳することとなる。したがって、電流指令最大値I_L*が小さい場合においても、補正電流指令値i_L*’を電流指令値i_L*に基づくものとすることができ、ゆえに、安定した電力出力を行うことができる。
・図10(a)〜(c)に示すように、入力電圧V_acの実効値V_rmsによって、電流指令値i_L*とリアクトル電流i_Lの平均値i_aveとの乖離幅Δiは異なっている。本実施形態では、制御装置300が入力電圧V_acの実効値V_rmsに応じた複数の高調波マップを記憶し、入力電圧V_acの実効値V_rmsに応じて高調波マップを選択している。したがって、電圧の異なる交流電源200からの交流電力の入力が想定される機器に適用した場合においても、力率を改善して高調波を抑制することができる。
・電流指令値i_L*とリアクトル電流i_Lの平均値i_aveとの乖離幅Δiを用いて、高調波成分マップを作成している。そして、その高調波成分マップに基づいて決定される高調波成分i_hを電流指令値i_L*に重畳した補正電流指令値i_L*’により、リアクトル電流i_Lを制御している。これにより、補正電流指令値i_L*’により制御されるリアクトル電流i_Lは、電流指令値i_L*により制御されるリアクトル電流i_Lより、乖離幅Δiの分だけ大きいものとなる。したがって、補正電流指令値i_L*’により制御されるリアクトル電流i_Lと、電流指令値i_L*との乖離を低減することができ、それにより、リアクトル電流i_Lの波形を電流指令値i_L*により近似したものとすることができる。
<第2実施形態>
本実施形態に係る電力変換装置は、回路構成は第1実施形態に係る電力変換装置と共通しており、第1実施形態とは、制御装置300が行う制御が一部異なっている。
図12は、本実施形態に係る電力変換装置において、制御装置300が実行する制御の制御ブロック図である。
出力電圧制御部34は、電圧指令値V_out*から出力電圧V_outを減算し、PI制御器に入力することにより電流指令最大値I_L*を得て、リミッタへ入力する。リミッタを経た電流指令最大値I_L*は、電流成分生成部35へ入力される。また、出力電圧制御部34は、sinθ生成部において、入力電圧V_acにより、入力電圧V_acの位相に対する|sinθ|を求める。そして、電流指令最大値I_L*と|sinθ|とを乗算することにより、電流指令値i_L*を得る。
電流成分生成部35は、直流成分生成部において、入力電圧V_acと、電流指令最大値I_L*とにより直流成分i_DCを求める。そして、求められた直流成分i_DCを、出力電圧制御部34へ出力する。
一方、電流成分生成部35は、高調波成分生成部において、入力電圧V_acにより高調波成分i_hを求める。そして、求められた高調波成分i_hを、出力電圧制御部34へ出力する。
出力電圧制御部34は、まず、電流指令値i_L*に直流成分i_DCを加算し、さらに、高調波成分i_hを加算して、補正電流指令値i_L*’を得る。そして、第1実施形態と同様に、コンパレータ及びRS型フリップフロップ回路を用いてピーク電流制御を行い。開閉素子Q1へON/OFF信号を送信する。
図12の(A)で示す部分の電流指令値i_L*の波形は、第1実施形態における図2の(A)で示す部分の電流指令値i_L*の波形と同様に、図4で示す波形となる。
図12の(D)で示す部分の波形は、図8に示す波形となる。つまり、第1実施形態の、0からt/2の期間において高調波成分i_hが直流成分i_DCよりも大きい場合における、図2の(C)で示す部分の波形と、同様の波形である。すなわち、0からt/2の期間において、電流指令値i_L*に直流成分i_DCを加算したものとなっている。
図12の(E)で示す部分の波形は、図13に示す波形となる。補正電流指令値i_L*’は、電流指令値i_L*に、直流成分i_DCと高調波成分i_hとを加算したものとなる。
上記構成により、本実施形態は、第1実施形態に係る電力変換装置に準ずる効果を奏する。
<第3実施形態>
本実施形態に係る電力変換装置は、回路構成は第1実施形態に係る電力変換装置と共通しており、第1実施形態とは、制御装置300が行う制御が一部異なっている。
図14は、本実施形態に係る電力変換装置において、制御装置300が実行する制御の制御ブロック図である。
出力電圧制御部34は、電圧指令値V_out*から出力電圧V_outを減算し、PI制御器に入力することにより電流指令最大値I_L*を得て、リミッタへ入力する。リミッタを経た電流指令最大値I_L*は、電流成分生成部35へ入力される。また、出力電圧制御部34は、sinθ生成部において、入力電圧V_acにより、入力電圧V_acの位相に対する|sinθ|を求める。そして、電流指令最大値I_L*と|sinθ|とを乗算することにより、電流指令値i_L*を得る。
電流成分生成部35は、直流成分生成部において、入力電圧V_acと、電流指令最大値I_L*とにより直流成分i_DCを求める。そして、求められた直流成分i_DCを、出力電圧制御部34へ出力する。
出力電圧制御部34は、電流指令値i_L*に直流成分i_DCを加算して、補正電流指令値i_L*’を得る。そして、第1実施形態と同様に、コンパレータ及びRS型フリップフロップ回路を用いてピーク電流制御を行い。開閉素子Q1へON/OFF信号を送信する。
図14の(A)で示す部分の電流指令値i_L*の波形は、第1実施形態における図2の(A)で示す部分の電流指令値i_L*の波形と同様に、図4で示す波形となる。
図14の(D)で示す部分の波形は、第2実施形態における図12の(D)で示す部分の波形と同様に、図8に示す波形となる。
上記構成により、本実施形態は、第1実施形態に係る電力変換装置に準ずる効果を奏する。
<第4実施形態>
本実施形態に係る電力変換装置は、回路構成は第1実施形態に係る電力変換装置と共通しており、第1実施形態とは、制御装置300が行う制御が一部異なっている。
図15は、本実施形態に係る電力変換装置において、制御装置300が実行する制御の制御ブロック図である。
出力電圧制御部34は、電圧指令値V_out*から出力電圧V_outを減算し、PI制御器に入力することにより電流指令最大値I_L*を得て、リミッタへ入力する。リミッタを経た電流指令最大値I_L*は、電流成分生成部35へ入力される。また、出力電圧制御部34は、sinθ生成部において、入力電圧V_acにより、入力電圧V_acの位相に対する|sinθ|を求める。そして、電流指令最大値I_L*と|sinθ|とを乗算することにより、電流指令値i_L*を得る。
電流成分生成部35は、高調波成分生成部において、入力電圧V_acにより高調波成分i_hを求める。そして、求められた高調波成分i_hを、出力電圧制御部34へ出力する。
出力電圧制御部34は、電流指令値i_L*に高調波成分i_hを加算して、補正電流指令値i_L*’を得る。そして、第1実施形態と同様に、コンパレータ及びRS型フリップフロップ回路を用いてピーク電流制御を行い。開閉素子Q1へON/OFF信号を送信する。
図15の(A)で示す部分の電流指令値i_L*の波形は、第1実施形態における図2の(A)で示す部分の電流指令値i_L*の波形と同様に、図4で示す波形となる。
図15の(F)で示す部分の波形は、図7に示す波形となる。つまり、第1実施形態の0からt/2の期間において高調波成分i_hが直流成分i_DCよりも小さい場合における、図2の(C)で示す部分の波形と、同様の波形である。すなわち、0からt/2の期間において、電流指令値i_L*に高調波成分i_hを加算したものとなっている。
上記構成により、本実施形態は、第1実施形態に係る電力変換装置に準ずる効果を奏する。
<変形例>
・第1〜3実施形態における電流成分生成部35が有する直流成分マップとしては、種々のマップを採用することができる。図16は、電流成分生成部35が有している直流成分マップの例を示している。図16(a)は、電流指令最大値I_L*に比例して、直流成分i_DCが直線的に増加する直流成分マップである。図16(b)は、電流指令最大値I_L*の増加にともない、直流成分i_DCが指数関数的、又は、2次以上の多項式的に単調増加する直流成分マップである。図16(c)は、電流指令最大値I_L*の増加にともない、直流成分i_DCが段階的に増加する直流成分マップである。図16(d)は、電流指令最大値I_L*が増加する場合と、減少する場合との間にヒステリシスを設けて、直流成分i_DCを段階的に増減させる直流成分マップである。なお、図16に示した直流成分マップ以外のマップを採用することもできる。
・上記第1実施形態において、高調波成分マップは、入力電圧V_acのゼロクロス点において極大値をもつ、曲線状のマップ、若しくは、入力電圧V_acのゼロクロス点間の中間点とゼロクロス点との間に極大値を持つ曲線状のマップとした。しかしながら、高調波成分マップの形状は、これらに限られない。図17は、高調波成分マップの変形例を示している。図17に示す高調波成分マップは、入力電圧V_acのゼロクロス点に極大値を持つ、直線状のマップである。高調波成分マップを直線状のマップとした場合には、高調波成分マップを、乖離幅Δiに基づいて生成される高調波成分マップに近似する形状とすればよい。
・上記第1実施形態において、入力電圧V_acと電流指令最大値I_L*とに基づいて、高調波成分i_hを決定していたが、入力電圧V_acと電流指令最大値I_L*に加えて、出力電圧V_outも用いて高調波成分i_hを決定してもよい。数式(6)で示される乖離幅Δiは、出力電圧V_outに応じて変化するものである。そのため、AC−DC変換回路100の出力端に接続される機器が変更されず、出力電圧V_outを指令する電圧指令値V_out*が一定であるならば、数式(6)を用いる際に、出力電圧V_outを定数として演算すればよい。しかしながら、AC−DC変換回路100の出力端に接続される機器が変更され、それに伴い電圧指令値V_out*が変化する場合等においては、その電圧指令値V_out*に基づいて制御される出力電圧V_outも変化し、定数として扱うことはできない。したがって、電力変換装置を電圧指令値V_out*が変更される機器に搭載した場合等においては、出力電圧V_outの検出値を電流成分生成部35に入力し、電流成分生成部35は、出力電圧V_outも用いて高調波成分i_hを決定すればよい。
・上記第1実施形態において、入力電圧V_acと電流指令最大値I_L*とに基づいて、高調波成分i_hを決定していたが、入力電圧V_acと電流指令最大値I_L*に加えて、リアクトル電流i_Lも用いて高調波成分i_hを決定してもよい。リアクトル11は、電流重畳特性を有しているため、リアクトル11のインダクタンスLは、リアクトル電流i_Lにより変化する。その結果として、リアクトル電流i_Lの変化に伴い、乖離幅Δiも変化する。したがって、リアクトル電流i_Lの検出値を電流成分生成部35に入力し、リアクトル電流i_Lとリアクトル11の電流重畳特性とに基づいてインダクタンスLを算出する。そして、算出されたインダクタンスLを用いて乖離幅Δiを算出し、その乖離幅Δiを高調波成分i_hとすればよい。
・上記第1実施形態において、|sinθ|テーブルを用いて|sinθ|を求めるものとしたが、|sinθ|の求め方はこれに限られない。すなわち、所定の演算式を用いて|sinθ|を求めてもよい。また、外部の回路で入力電圧V_acの最大振幅を検出し、入力電圧V_acを最大振幅で除算することにより、|sinθ|を求めてもよい。
・上記第1実施形態において、高調波成分テーブルを用いて高調波成分i_hを求めるものとしたが、高調波成分i_hの求め方はこれに限られない。例えば、数式(6)を用いて乖離幅Δiを演算し、算出された乖離幅Δiを高調波成分i_hとしてもよい。
上記第1実施形態において、電流成分i_offsetを電流指令値i_L*に加算するものとしたが、電流成分i_offsetを|sinθ|に加算し、電流成分i_offsetが加算された|sinθ|を、電流指令最大値I_L*に乗算することにより、電流指令値i_L*’を得るものとしてもよい。第2実施形態においても同様に、直流成分i_DC及び高調波成分i_hを|sinθ|に加算し、直流成分i_DC及び高調波成分i_hが加算された|sinθ|を、電流指令最大値I_L*に乗算することにより、電流指令値i_L*’を得るものとしてもよい。さらに、第3実施形態、第4実施形態においても、直流成分i_DC又は高調波成分i_hを|sinθ|に加算し、直流成分i_DC又は高調波成分i_hが加算された|sinθ|を、電流指令最大値I_L*に乗算することにより、電流指令値i_L*’を得るものとしてもよい。
・上記第1実施形態において、ダイオード及びMOSFETを使用した構成を示したが、各素子はダイオード及びMOSFETに限定されるものではない。例えば、IGBTやバイポーラトランジスタ等の種々のスイッチング素子を採用することができる。
・上記第1実施形態において、AC−DC変換回路100の具体的な構成を示したが、AC−DC変換回路100の構成はこの構成に限定されるものではない。すなわち、交流電力を直流電力に変換できる構成であればよい。
・上記第1実施形態において、交流電源200を2端子の単相交流としたが、交流電源200はこれに限られない。すなわち、2相以上の多相交流電源でも良い。
11…リアクトル、100…AC−DC変換回路、200…交流電源、300…制御装置、D5…ダイオード、Q1…開閉素子。

Claims (11)

  1. 交流電源(200)から入力される交流電力を直流電力に変換し出力する電力変換装置であって、
    リアクトル(11)と、スイッチング素子(Q1)とを有し、入力端に接続された前記交流電源から入力された交流電力を直流電力へ変換し、出力端から直流電力を出力するAC−DC変換回路(100)と、
    前記リアクトルに流れる電流、又は、前記スイッチング素子に流れる電流を検出する電流検出手段(32)と、
    前記電流を指令する値である電流指令値と、前記電流とに基づくピーク電流制御により、前記スイッチング素子の制御を行う制御装置(300)と、を備え、
    前記制御装置は、前記電流指令値を増加させる電流成分を前記電流指令値に重畳し、
    前記電流成分は、少なくとも、前記交流電源から入力される交流電圧のゼロクロス点から、前記ゼロクロス点から前記交流電圧のピーク値に至るまでの所定点までにおいて、前記電流指令値を増加させるものであることを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記電流成分は、前記交流電圧の周波数成分に対する高調波成分であって、前記ゼロクロス点に極大値を持つ前記高調波成分を含むことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記電流成分は、前記交流電圧の周波数成分に対する高調波成分であって、前記ゼロクロス点と前記ゼロクロス点との間の中間点に極小値を持ち、前記ゼロクロス点と前記中間点との間に極大値を持つ前記高調波成分を含むことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  4. 前記高調波成分は、前記交流電圧の周波数成分に対する奇数次の成分を含むことを特徴とする請求項2又は3に記載の電力変換装置。
  5. 前記制御装置は、前記電流指令値に基づいて、前記高調波成分の上限値を定めることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  6. 前記制御装置は、前記高調波成分が前記上限値よりも大きい場合には、前記電流成分を、前記上限値の値である直流成分とすることを特徴とする請求項5に記載の電力変換装置。
  7. 前記高調波成分は、前記電流指令値と前記電流との乖離幅を示す次式(6)に基づいて求められることを特徴とする、請求項2〜6のいずれか1項に記載の電力変換装置。
    ここで、Δiは前記電流指令値と前記電流との乖離幅であり、mは前記電流に重畳されるスロープ電流の時間あたりの増加量であり、V_rmsは前記交流電圧の実効値であり、ωtは前記交流電圧の位相であり、V_outは前記出力端から出力される電圧であり、Tsは前記スイッチング素子のスイッチング周期であり、Lは前記リアクトルのインダクタンスである。
  8. 前記電流成分は、直流成分を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  9. 前記制御装置は、前記電流指令値に基づいて、前記直流成分を定めることを特徴とする請求項8に記載の電力変換装置。
  10. 前記交流電源から前記AC−DC変換回路へ入力される電圧である入力電圧を検出する入力電圧検出手段(31)をさらに備え、
    前記制御装置は、前記入力電圧に基づいて、前記電流成分を変更することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  11. 前記AC−DC変換回路から出力される電圧である出力電圧を検出する出力電圧検出手段(33)をさらに備え、
    前記制御装置は、前記出力電圧に基づいて、前記電流成分を変更することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の電力変換装置。
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