JP2005039976A - 電源装置、この電源装置を使用した放電灯点灯装置及び照明器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】昇圧チョッパ回路のスイッチ素子のオン、オフ制御をデジタル制御で行うものにおいて、充分な力率改善を図る。
【解決手段】出力電圧のサンプリング値Vdc(n)と制御目標電圧値Vrefを比較しその誤差電圧値を、電圧制御手段23を経由して乗算処理部24に供給する。この乗算処理部24は電圧制御手段からの電圧値と電源電圧のサンプリング値Vrec(n)と乗算処理部のゲインを乗算し、スイッチ素子に流れる電流のピーク制御目標値Iref(n)を算出し、第2の加算処理部25に供給する。第2の加算処理部は目標値Iref(n)とスイッチ電流のサンプリング値Isw(n)を比較し、その誤差値をピーク判定処理部26に供給する。ピーク判定処理部26は例えば、スイッチ電流のサンプリング値Isw(n)が目標値Iref(n)を越えたことを判定すると割込み処理部27に割込み処理を行わせ、駆動信号生成部28にスイッチ素子をターンオフさせる駆動信号driveを出力させる。
【選択図】 図2
【解決手段】出力電圧のサンプリング値Vdc(n)と制御目標電圧値Vrefを比較しその誤差電圧値を、電圧制御手段23を経由して乗算処理部24に供給する。この乗算処理部24は電圧制御手段からの電圧値と電源電圧のサンプリング値Vrec(n)と乗算処理部のゲインを乗算し、スイッチ素子に流れる電流のピーク制御目標値Iref(n)を算出し、第2の加算処理部25に供給する。第2の加算処理部は目標値Iref(n)とスイッチ電流のサンプリング値Isw(n)を比較し、その誤差値をピーク判定処理部26に供給する。ピーク判定処理部26は例えば、スイッチ電流のサンプリング値Isw(n)が目標値Iref(n)を越えたことを判定すると割込み処理部27に割込み処理を行わせ、駆動信号生成部28にスイッチ素子をターンオフさせる駆動信号driveを出力させる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、昇圧チョッパ回路を使用した電源装置及びこの電源装置を使用した放電灯点灯装置並びに照明器具に関する。
昇圧チョッパ回路を力率改善のためのアクティブフィルタとして動作させることは一般的に行われており、制御用のICも市販されている。昇圧チョッパ回路としては、例えば、チョークコイル、スイッチ素子、ダイオード、平滑コンデンサ、スイッチ素子を制御する制御回路を設け、スイッチ素子のオン時にチョークコイルに磁気エネルギーを蓄え、スイッチ素子のオフ時にこの磁気エネルギーを、ダイオードを介して平滑コンデンサに放出して充電し、入力電圧を昇圧して出力するとともに、入力電流歪みを抑制するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−284280号公報(段落「0029」、「0033」等)
このような昇圧チョッパ回路を使用した電源装置は、例えば、負荷に供給される直流電圧の分圧値と制御目標電圧値とを比較してその誤差電圧を出力し、この誤差電圧値と電源電圧の分圧値と乗算器のゲインとからスイッチ電流ピークの制御目標値Irefを求め、この制御目標値Irefとスイッチ素子のオン時にこのスイッチ素子に流れる電流値Iswを比較し、電流値Iswが制御目標値Irefに達した時スイッチ素子をターンオフし、また、チョークコイルに流れる電流を検出し、スイッチ素子をターンオフした後、チョークコイルに流れる電流がゼロになるとスイッチ素子をターンオンするというアナログ制御を行って入力電流歪みを抑制する、すなわち、力率を改善する制御を行っている。
このような電源装置を、例えば、マイクロコンピュータを使用してデジタル制御することを考えると、スイッチ素子に流れる電流や負荷に供給される直流電圧や電源電圧は所望の周波数でサンプリングしながらデジタル値に変換して取込むことになるため、サンプリングのタイミングと電流値Iswが制御目標値Irefに達するタイミングが一致しなければスイッチ素子をターンオフさせることができなくなり、その結果、入力電流歪みが大きくなって充分な力率改善ができなくなるという問題が生じる。
そこで、本発明は、昇圧チョッパ回路のスイッチ素子のオン、オフ制御をデジタル制御で行うものにおいて、スイッチ素子を制御目標値近傍で確実にターンオフさせることができ、これにより、充分な力率改善ができる電源装置及びこの電源装置を使用した放電灯点灯装置並びに照明器具を提供する。
また、本発明は、構成を簡単化できる電源装置及びこの電源装置を使用した放電灯点灯装置並びに照明器具を提供する。
また、本発明は、構成を簡単化できる電源装置及びこの電源装置を使用した放電灯点灯装置並びに照明器具を提供する。
本発明は、交流電圧を全波整流する全波整流器と、チョークコイル、スイッチ素子、平滑コンデンサを設け、スイッチ素子のスイッチング動作によって平滑コンデンサに直流電圧を充電する昇圧チョッパ回路と、スイッチ素子のオン時にこのスイッチ素子に流れる電流を検出し、所定のサンプリング周期でデジタル化するスイッチ電流検出部と、昇圧チョッパ回路から負荷に供給される直流電圧を検出し、所定のサンプリング周期でデジタル化する負荷供給電圧検出部と、この負荷供給電圧検出部からの電圧サンプリング値と制御目標電圧値とを比較し、その誤差電圧値を算出する誤差電圧値算出手段と、この誤差電圧値算出手段からの誤差電圧値と全波整流器から出力される電圧に基づくサンプリング値とからスイッチ素子に流れる電流のピーク制御目標値Iref(n)を算出する電流目標値算出手段と、この電流目標値算出手段が算出したピーク制御目標値Iref(n)とスイッチ電流検出部からのスイッチ電流のサンプリング値Isw(n)とを比較し、Iref(n)≦Isw(n)になったときスイッチ素子をターンオフ制御し、チョークコイルに流れる電流がゼロになるタイミングでスイッチ素子をターンオン制御するスイッチ素子制御手段とを備えた電源装置にある。
また、本発明は、全波整流器からの電源電圧が低くなると狭くなり、電源電圧が高くなると広くなる許容幅δを設定し、スイッチ素子制御手段は、さらに、Iref(n)−Isw(n)≦δのときスイッチ素子をターンオフ制御する電源装置にある。
また、本発明は、全波整流器からの電源電圧が低くなると狭くなり、電源電圧が高くなると広くなる許容幅δを設定し、電流目標値算出手段が算出したピーク制御目標値Iref(n)とスイッチ電流検出部からのスイッチ電流のサンプリング値Isw(n)との差の絶対値が、許容値δ以下のときスイッチ素子をターンオフ制御する電源装置にある。
また、本発明は、全波整流器からの電源電圧が低くなると狭くなり、電源電圧が高くなると広くなる許容幅δを設定し、電流目標値算出手段が算出したピーク制御目標値Iref(n)とスイッチ電流検出部からのスイッチ電流のサンプリング値Isw(n)との差の絶対値が、許容値δ以下のときスイッチ素子をターンオフ制御する電源装置にある。
また、本発明は、スイッチ電流検出部のサンプリング周期をTs、全波整流器から出力される電圧に基づくサンプリング値をVrec(n)、昇圧チョッパ回路のチョークコイルのインダクタンス値をLcとした時、許容値δを、δ≧(Vrec(n)×Ts)/(2×Lc)となるように設定した電源装置にある。
また、本発明は、スイッチ素子がターンオフした時点における、スイッチ電流検出部が検出したスイッチ電流のサンプリング値Isw(off)、全波整流器から出力される電圧に基づくサンプリング値Vrec(n)及び負荷供給電圧検出部が検出した電圧サンプリング値Vdc(n)と、チョークコイルのインダクタンス値Lcとから、スイッチ素子がターンオフしてからチョークコイルに流れる電流がゼロになるまでの時間Toffを求める時間演算手段を設け、スイッチ素子制御手段は、スイッチ素子がターンオフしてから時間Toff経過後にそのスイッチ素子をターンオン制御する電源装置にある。
また、本発明は、スイッチ素子がターンオンしている期間においてスイッチ電流検出部が検出したスイッチ電流の複数のサンプリング値Isw(n)と全波整流器から出力される電圧に基づくサンプリング値Vrec(n)とスイッチ電流検出部のサンプリング周期Tsとから、演算により求めたチョークコイルのインダクタンス値Lcを用いる電源装置にある。
また、本発明は、スイッチ素子がターンオフした時点における、スイッチ電流検出部が検出したスイッチ電流のサンプリング値Isw(off)、全波整流器から出力される電圧に基づくサンプリング値Vrec(n)及び負荷供給電圧検出部が検出した電圧サンプリング値Vdc(n)と、チョークコイルのインダクタンス値Lcとから、スイッチ素子がターンオフしてからチョークコイルに流れる電流がゼロになるまでの時間Toffを求める時間演算手段を設け、スイッチ素子制御手段は、スイッチ素子がターンオフしてから時間Toff経過後にそのスイッチ素子をターンオン制御する電源装置にある。
また、本発明は、スイッチ素子がターンオンしている期間においてスイッチ電流検出部が検出したスイッチ電流の複数のサンプリング値Isw(n)と全波整流器から出力される電圧に基づくサンプリング値Vrec(n)とスイッチ電流検出部のサンプリング周期Tsとから、演算により求めたチョークコイルのインダクタンス値Lcを用いる電源装置にある。
また、本発明は、スイッチ素子がターンオンしている期間においてスイッチ電流検出部が検出したスイッチ電流の複数のサンプリング値Isw(n)とチョークコイルのインダクタンス値Lcとスイッチ電流検出部のサンプリング周期Tsとから、演算により求めた全波整流器から出力される電圧に基づくサンプリング値Vrec(n)を用いる電源装置にある。
また、本発明は、全波整流器から出力される電圧に基づくサンプリング値Vrec(n)が所定のタイミングで更新されると、続いて、スイッチ素子が最初にターンオフした直後にピーク制御目標値Iref(n)を更新する電源装置にある。
また、本発明は、全波整流器から出力される電圧に基づくサンプリング値Vrec(n)が所定のタイミングで更新されると、続いて、スイッチ素子が最初にターンオフした直後にピーク制御目標値Iref(n)を更新する電源装置にある。
また、本発明は、スイッチ素子のターンオン時に更新指令が発生すると、そのときにスイッチ電流検出部が検出したスイッチ電流の複数のサンプリング値Isw(n)とチョークコイルのインダクタンス値Lcとスイッチ電流検出部のサンプリング周期Tsとから新たなサンプリング値Vrec(n)を求めて更新し、また、スイッチ素子のターンオフ時に更新指令が発生すると、次にスイッチ素子がターンオンしたときにスイッチ電流検出部が検出したスイッチ電流の複数のサンプリング値Isw(n)とチョークコイルのインダクタンス値Lcとスイッチ電流検出部のサンプリング周期Tsとから新たなサンプリング値Vrec(n)を求めて更新する電源装置にある。
また、本発明は、新たなサンプリング値Vrec(n)が更新されると、続いて、スイッチ素子が最初にターンオフした直後にピーク制御目標値Iref(n)を更新する電源装置にある。
また、本発明は、更新指令が発生すると、その後スイッチ電流検出部が検出したスイッチ電流のサンプリング値Isw(n)がゼロより大きい値が2回以上連続して得られた場合に、そのサンプリング値Isw(n)とチョークコイルのインダクタンス値Lcとスイッチ電流検出部のサンプリング周期Tsとから新たなサンプリング値Vrec(n)を求めて更新する電源装置にある。
また、本発明は、新たなサンプリング値Vrec(n)をスイッチ素子が最初にターンオフした直後に求めて更新し、さらに、ピーク制御目標値Iref(n)を更新する電源装置にある。
また、本発明は、上記した電源装置と、この電源装置から電力供給を受けるインバータ回路と、このインバータ回路の出力端子に接続された放電灯とを備えた放電灯点灯装置にある。
また、本発明は上記した放電灯点灯装置と、この放電灯点灯装置を組み込んだ照明器具本体とを備えた照明器具にある。
また、本発明は、上記した電源装置と、この電源装置から電力供給を受けるインバータ回路と、このインバータ回路の出力端子に接続された放電灯とを備えた放電灯点灯装置にある。
また、本発明は上記した放電灯点灯装置と、この放電灯点灯装置を組み込んだ照明器具本体とを備えた照明器具にある。
請求項1乃至12記載の発明によれば、昇圧チョッパ回路のスイッチ素子のオン、オフ制御をデジタル制御で行うものにおいて、スイッチ素子を制御目標値近傍で確実にターンオフさせることができて充分な力率改善ができ、また、構成を簡単化できる電源装置を提供できる。
また、請求項2及び3記載の発明によれば、さらに、許容値が電源電圧の変化に応じて適切に変化し、スイッチ素子を適切なタイミングでターンオフさせることができる電源装置を提供できる。
また、請求項4記載の発明によれば、さらに、許容値δを、δ≧(Vrec(n)×Ts)/(2×Lc)となるように設定したので、サンプリング時には必ずスイッチ電流のサンプリング値Isw(n)が、Iref(n)−δとIref(n)+δとの範囲に入るので、スイッチ素子をより制御目標値近傍で確実にターンオフさせることができる電源装置を提供できる。
また、請求項4記載の発明によれば、さらに、許容値δを、δ≧(Vrec(n)×Ts)/(2×Lc)となるように設定したので、サンプリング時には必ずスイッチ電流のサンプリング値Isw(n)が、Iref(n)−δとIref(n)+δとの範囲に入るので、スイッチ素子をより制御目標値近傍で確実にターンオフさせることができる電源装置を提供できる。
また、請求項5乃至7記載の発明によれば、さらに、構成を簡単化できる電源装置を提供できる。
また、請求項8乃至12記載の発明によれば、さらに、演算処理の負担が過大になるのを防止できる電源装置を提供できる。
また、請求項13記載の発明よれば、充分な力率改善ができ、また、構成を簡単化できる放電灯点灯装置を提供できる。
また、請求項14記載の発明よれば、充分な力率改善ができ、また、構成を簡単化できる照明器具を提供できる。
また、請求項8乃至12記載の発明によれば、さらに、演算処理の負担が過大になるのを防止できる電源装置を提供できる。
また、請求項13記載の発明よれば、充分な力率改善ができ、また、構成を簡単化できる放電灯点灯装置を提供できる。
また、請求項14記載の発明よれば、充分な力率改善ができ、また、構成を簡単化できる照明器具を提供できる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1に示すように、商用交流電源1にダイオードブリッジ回路からなる全波整流器2を接続している。そして、前記全波整流器2の出力端子間に昇圧チョッパ回路3を接続している。前記昇圧チョッパ回路3は、前記全波整流器2の出力端子間にチョークコイル4を介してFET等からなるスイッチ素子5を接続し、そのスイッチ素子5にダイオード6を介して平滑コンデンサ7を並列に接続している。そして、前記昇圧チョッパ回路3の出力端子である平滑コンデンサ7の両端間に負荷8を接続している。
(第1の実施の形態)
図1に示すように、商用交流電源1にダイオードブリッジ回路からなる全波整流器2を接続している。そして、前記全波整流器2の出力端子間に昇圧チョッパ回路3を接続している。前記昇圧チョッパ回路3は、前記全波整流器2の出力端子間にチョークコイル4を介してFET等からなるスイッチ素子5を接続し、そのスイッチ素子5にダイオード6を介して平滑コンデンサ7を並列に接続している。そして、前記昇圧チョッパ回路3の出力端子である平滑コンデンサ7の両端間に負荷8を接続している。
前記スイッチ素子5のオン時にこのスイッチ素子5に流れる電流Iswを検出部9で検出し、A/D変換器10を使用して所定のサンプリング周期でデジタル化して、スイッチ電流のサンプリング値Isw(n)を出力するスイッチ電流検出部を設けている。前記全波整流器2の出力を抵抗11,12の直列回路で分圧し、その分圧値VrecをA/D変換器13を使用して所定のサンプリング周期でデジタル化して、電源電圧のサンプリング値Vrec(n)を出力する電源電圧検出部を設けている。
前記昇圧チョッパ回路3から負荷8に供給される直流電圧VDCを抵抗14,15の直列回路で分圧し、その分圧値VdcをA/D変換器16を使用して所定のサンプリング周期でデジタル化して、出力電圧のサンプリング値Vdc(n)を出力する負荷供給電圧検出部を設けている。
前記A/D変換器10におけるサンプリング周期は、スイッチ素子5が高周波スイッチング動作するので、スイッチ素子5のスイッチング周波数よりも高い周波数でのサンプリングが求められる。他のA/D変換器13,16については、A/D変換器10に比べて低い周波数でサンプリングを行ってもよく、例えば、サンプリング周波数3kHz(サンプリング周期0.33msec)でサンプリングするようになっている。なお、同一のクロックを使用して各A/D変換器10,13,16のサンプリング周期を同期させることが望ましい。
前記チョークコイル4に対して検出巻線17を添設し、この検出巻線17に発生する2次電圧の変化によってチョークコイル4に流れる電流を検出し、この電流がゼロになったことをゼロ電流検出部18で検出して検出信号ILczを出力するようになっている。
前記A/D変換器10からのサンプリング値Isw(n)、前記A/D変換器13からのサンプリング値Vrec(n)、前記A/D変換器16からのサンプリング値Vdc(n)及び前記ゼロ電流検出部18からの検出信号ILczをCPU19やメモリ20等を設けたマイクロプロセッサ21に供給している。
前記マイクロプロセッサ21は、入力データをプログラム処理して出力制御を行うが、機能的には図2に示す構成になっている。すなわち、誤差電圧値算出手段を構成する第1の加算処理部22を設け、この第1の加算処理部22で前記A/D変換器16からの出力電圧のサンプリング値Vdc(n)と、直流電圧の制御目標値に相当する制御目標電圧値Vrefを比較しその誤差電圧値を算出するようになっている。そして、第1の加算処理部22からの誤差電圧値を、電圧制御手段23を経由して電流目標値算出手段を構成する乗算処理部24に供給している。前記電圧制御手段23は、例えば、PI制御器として構成できる。
前記乗算処理部24は、電圧制御手段23からの電圧値と、前記A/D変換器13からの電源電圧のサンプリング値Vrec(n)と、この乗算処理部のゲインGainとを乗算し、前記スイッチ素子5に流れる電流のピーク制御目標値Iref(n)を算出するようになっている。そして、そのピーク制御目標値Iref(n)を第2の加算処理部25に供給している。
前記第2の加算処理部25は、乗算処理部24からのピーク制御目標値Iref(n)とA/D変換器10からのスイッチ電流のサンプリング値Isw(n)を比較し、その誤差値をピーク判定処理部26に供給する。前記ピーク判定処理部26はスイッチ電流のサンプリング値Isw(n)がピーク制御目標値Iref(n)に達したことを判定すると、割込み要求を発生して割込み処理部27に割込み処理を行わせ、割込み処理部27は駆動信号をローレベルにする制御信号を出力し、それを駆動信号生成部28に供給する。駆動信号生成部28は前記スイッチ素子5をターンオフさせる駆動信号driveを出力して前記スイッチ素子5をターンオフ制御する。
また、前記ゼロ電流検出部18からの検出信号ILczを割込み要求として割込み処理部29に供給して割込み処理を行わせ、割込み処理部29は駆動信号をハイレベルにする制御信号を出力し、それを前記駆動信号生成部28に供給する。駆動信号生成部28は前記スイッチ素子5をターンオンさせる駆動信号driveを出力して前記スイッチ素子5をターンオン制御する。
なお、前記ピーク判定処理部26、割込み処理部27,29、駆動信号生成部28はスイッチ素子制御手段を構成している。
なお、前記ピーク判定処理部26、割込み処理部27,29、駆動信号生成部28はスイッチ素子制御手段を構成している。
ところで、図3に示すように、A/D変換器10がTs間隔でサンプリングしているとした場合に、そのサンプリングタイミングとスイッチ電流のサンプリング値Isw(n)がピーク制御目標値Iref(n)に達するタイミングが一致することは少ない。なお、ピーク制御目標値Iref(n)は全波整流波形を基準にして生成したものであり、その変化は電源周波数の2倍程度である。これに対し、スイッチ素子5のスイッチング周波数は数10KHz〜100KHz程度であり、スイッチング周期の1サイクルで見ればピーク制御目標値Iref(n)は略一定と見なすことができる。
サンプリング周期Tsを小さくすればサンプリングタイミングとスイッチ電流のサンプリング値Isw(n)がピーク制御目標値Iref(n)に達するタイミングと一致する確率が高くなるがハートウェアコストが上昇することになり、製品化する上で問題となる。
そこで、ピーク判定処理部26において、図4に示すようにピーク制御目標値Iref(n)に所定の許容幅δを設定し、サンプリング値Isw(n)が、サンプリング時にIref(n)−δ〜Iref(n)+δの範囲に入っていればサンプリング値Isw(n)がピーク制御目標値Iref(n)に達したものと見なす。
例えば、図4の(a)に示すように、スイッチ電流が増加し、サンプリング時にサンプリング値Isw(n)がIref(n)−δとIref(n)との間に入ると、サンプリング値Isw(n)がピーク制御目標値Iref(n)に達したと見なして割込み処理部27に割込みを要求し、駆動信号生成部28からスイッチ素子5をターンオフさせる駆動信号driveを出力させる。これによりスイッチ素子5はターンオフし、スイッチ電流はゼロになる。
また、図4の(b)に示すように、スイッチ電流が増加し、サンプリング時にサンプリング値Isw(n)がIref(n)とIref(n)+δとの間に入ると、サンプリング値Isw(n)がピーク制御目標値Iref(n)に達したと見なして割込み処理部27に割込みを要求し、駆動信号生成部28からスイッチ素子5をターンオフさせる駆動信号driveを出力させる。これによりスイッチ素子5はターンオフし、スイッチ電流はゼロになる。
スイッチ素子5がターンオフすると、チョークコイル4に蓄えられた磁気エネルギーがダイオード6を介して平滑コンデンサ7に充電され、検出巻線17に発生する2次電圧が低下する。すなわち、チョークコイル4に流れる電流がゼロに近づく。そして、電流が略ゼロになると、ゼロ電流検出部18から検出信号ILczが割込み処理部29に供給され、駆動信号生成部28からスイッチ素子5をターンオンさせる駆動信号driveを出力させる。これによりスイッチ素子5はターンオンし、スイッチ電流が再び流れるようになる。
このように、ピーク判定処理部26において、サンプリング時に、|Iref(n)−Isw(n)|≦δの条件を満足した時、サンプリング値Isw(n)がピーク制御目標値Iref(n)に達したと見なして割込み処理部27に割込みを要求してスイッチ素子5をターンオフさせるようにしているので、サンプリングタイミングとスイッチ電流のサンプリング値Isw(n)がピーク制御目標値Iref(n)に達するタイミングが多少ずれても、スイッチ素子5を確実にターンオフさせることができる。これにより、入力電流歪みを極力抑えて充分な力率改善を図ることができる。
ところで、スイッチ電流のサンプリング値Isw(n)及びピーク制御目標値Iref(n)は全波整流器2からの電源電圧の変化に応じて変化する。従って、許容値δも全波整流器2からの電源電圧の変化に応じて変化させる。すなわち、電源電圧が低くなると狭くなり、電源電圧が高くなると広くなるように変化する。このように許容値δは電源電圧の変化に応じて適切に変化するので、スイッチ素子5を常に適切なタイミングでターンオフさせることができる。
一方、|Iref(n)−Isw(n)|≦δの条件を設定した場合、許容値δが小さいときには図5に示すように、スイッチ電流のサンプリング値Isw(n)が|Iref(n)−Isw(n)|≦δの条件を満たさない場合が生じることがある。すなわち、nサンプリング目のサンプリング値Isw(n)がIref(n)−δよりも小さく、(n+1)サンプリング目のサンプリング値Isw(n+1)がIref(n+1)+δよりも大きくなる状態が生じる。このような状態が生じると、スイッチ素子5を確実にターンオフさせることができなくなる。
このような、事態に対処するために、例えば、図6に示すように、サンプリング値Isw(n)がIref(n)以下の時には、Iref(n)−Isw(n)≦δの条件を設定するが、Iref(n)以上の時には、Iref(n)≦Isw(n)の条件を満たせば直ちにスイッチ素子5をターンオフさせるようにする。これにより、スイッチ電流のサンプリング値Isw(n)がピーク制御目標値Iref(n)を越えるとIref(n)に最も近いサンプリング時点でスイッチ素子5をターンオフさせることができる。こうして、スイッチ素子5を確実にスイッチング動作させることができ、入力電流歪みを極力抑えて充分な力率改善を図ることができる。
なお、この場合において、Iref(n)以下の時のIref(n)−Isw(n)≦δの条件を設定せず、Iref(n)≦Isw(n)の条件のみを設定し、常にスイッチ電流のサンプリング値Isw(n)がピーク制御目標値Iref(n)を越えるとスイッチ素子5をターンオフさせるようにしてもよい。このようにしてもスイッチ素子5を確実にスイッチング動作させることができる。
また、|Iref(n)−Isw(n)|≦δの条件において、許容値δをA/D変換器13からの電源電圧のサンプリング値Vrec(n)、サンプリング周期Ts、チョークコイル4のインダクタンス値Lcの関係から適切に設定すれば、サンプリング時にスイッチ電流のサンプリング値Isw(n)が|Iref(n)−Isw(n)|≦δの条件を必ず満たすようにすることができる。
スイッチ電流のサンプリング値Iswが1サンプリングの間に2×δより大きく増加することがあると、判定ができなくなる。すなわち、|Iref(n)−Isw(n)|>δとなり、かつ、|Iref(n+1)−Isw(n+1)|>δとなるので、判定ができなくなる。従って、1サンプリング間におけるスイッチ電流のサンプリング値Iswの増加率を2×δ以下になるようにする。
1サンプリング間におけるスイッチ電流のサンプリング値Iswの増加率は、電源電圧を一定と考えると、Vrec(n)/Lcとなる。そして、Vrec(n)/Lc=(Isw(n+1)−Isw(n))/Tsとして表すことができるので、1サンプリング間におけるスイッチ電流Iswの増加量(Isw(n+1)−Isw(n))は、(Vrec(n)×Ts)/Lcとなる。この(Vrec(n)×Ts)/Lcが2×δ以下となるように設定すればよく、δ≧(Vrec(n)×Ts)/2×Lcとなる。
このように、許容値δを、δ≧(Vrec(n)×Ts)/2×Lcに設定することで、サンプリング時にスイッチ電流のサンプリング値Isw(n)が|Iref(n)−Isw(n)|≦δの条件を必ず満たすようになる。すなわち、サンプリング時において、サンプリング値Isw(n)が、図7の(a)や(b)に示すように、必ずIref(n)−δとIref(n)+δとの範囲に入るようになり、これにより、スイッチ素子5を確実にターンオフさせることができる。従って、スイッチ素子5を確実にスイッチング動作することができ、入力電流歪みを極力抑えて充分な力率改善を図ることができる。
また、電源電圧のサンプリング値Vrec(n)及び出力電圧のサンプリング値Vdc(n)が更新されたときにピーク制御目標値Iref(n)も更新される。従って、ピーク制御目標値Iref(n)は次に更新されるまでの間は一定値となる。そして、この間はスイッチ電流のピークもほぼ一定になるように制御される。従って、スイッチ電流波形の包絡線はステップ状に変化し、この変化したところでサンプリング値Vrec(n)が更新されることになる。
ここでは、電源電圧検出部のA/D変換器13及び負荷供給電圧検出部のA/D変換器16によるサンプリング周波数を3kHzとしている。このときにスイッチ電流の包絡波形が入力電流に現われた場合、その入力電流波形は図8に階段状の波形として示すような波形になる。そして、このときの高調波成分がどのようになっているかを調べたところ、表1の(a)に示す結果が得られた。この結果は、家電・汎用品高調波抑制対策ガイドラインにおけるクラスCの機器に対する限度値を充分に満足するものであった。
クラスCの限度値は、奇数高調波の場合、基本波入力電流に対して、3次は30×λ(%)(但し、λは力率)、5次は10(%)、7次は7(%)、9次は5(%)、11次から39次までは3(%)と規定されている。表1の(a)はこれを満足している。
これに対し、電源電圧検出部のA/D変換器13及び負荷供給電圧検出部のA/D変換器16によるサンプリング周波数を1.5kHzとした場合は、その入力電流波形は図9に階段状の波形として示すような波形になる。そして、このときの高調波成分がどのようになっているかを調べたところ、表1の(b)に示す結果が得られた。この結果は、クラスCの機器に対する限度値から見ると、29次や31次において3%を越える高調波が現われ、若干不十分な結果が得られた。なお、この程度の高調波は、たとえば、全波整流器2の入力側に高調波を除去するフィルタを介挿することで対策が可能である。
また、電源電圧検出部のA/D変換器13及び負荷供給電圧検出部のA/D変換器16によるサンプリング周波数を1kHzとした場合は、その入力電流波形は図10に階段状の波形として示すような波形になる。そして、このときの高調波成分がどのようになっているかを調べたところ、表1の(c)に示す結果が得られた。この結果は、クラスCの機器に対する限度値から見ると、19次で4%を越え、また、23次において3%を越える高調波が現われ、不十分な結果が得られた。
このように、電源電圧検出部のA/D変換器13及び負荷供給電圧検出部のA/D変換器16によるサンプリング周波数を変化させることで高調波成分を増減させることができ、3kHzではクラスCを充分に満足でき、1.5kHzでは若干不十分であった。そして、さらに検討したところ、サンプリング周波数がほぼ2kHz以上であればクラスCを満足できることが分かった。
なお、サンプリング周波数がほぼ2kHz以上の場合に高調波成分がクラスCを満足することが分かったが、さらに、周波数を電源周波数の整数倍とすれば、電源サイクルとサンプリングサイクルが同期するので、高調波成分を抑えるためにはより効果的である。また、周波数を電源周波数の偶数倍とすれば、入力電流波形を正負対象波形にでき、高調波成分を抑えるためにはより効果的である。
ところで、抵抗11,12で分圧された電源電圧Vrec及び抵抗14,15で分圧された出力電圧Vdcは電源周波数に基づいて変化、あるいは変動するものであり、スイッチ素子5のスイッチング周波数から見ると極めてゆっくりと変化する。すなわち、スイッチ素子5のスイッチング周期内では一定と見なすことができる。従って、A/D変換器13からのサンプリング値Vrec(n)及びA/D変換器16からのサンプリング値Vdc(n)をスイッチ素子5がターンオンしてから最初のタイミングで取込んでメモリ20に記憶し、それを1回のスイッチングサイクル内で使用するようにすれば、サンプリング値Vrec(n)及びVdc(n)の取込みを頻繁に繰り返す必要はなく、処理を簡素化できる。
すなわち、図11に示すように、スイッチ電流Iswがサンプリング周期Tsでサンプリングされ、スイッチ素子5のオン時にゼロから上昇し、スイッチ電流のサンプリング値Isw(n)が|Iref(n)−Isw(n)|≦δの条件を満たすと、スイッチ素子5がターンオフしてスイッチ電流がゼロになり、チョークコイル4に流れる電流が略ゼロになるとスイッチ素子5が再びターンオンする動作が繰り返される。このとき、A/D変換器13からのサンプリング値をスイッチ素子5がターンオンしてから最初のタイミングt1で取込んでVrec(n-1)からVrec(n)へと更新させる。
そして、A/D変換器13からのサンプリング値が更新されると、続いて、その後にスイッチ素子5が最初にターンオフした直後のタイミングt2でピーク制御目標値をIref(n-1)からIref(n)へと更新させる。これにより、CPU19は新たなサンプリング値Vrec(n)に基づいてピーク制御目標値Iref(n)を算出する演算処理をスイッチ素子5がターンオフしている期間に行うことができる。
スイッチ素子5がターンオフしている期間は、チョークコイル4に流れる電流が略ゼロになるのを待ち、略ゼロになるとゼロ電流検出部18から検出信号ILczを出力し駆動信号生成部28からスイッチ素子5を再度ターンオンさせるための駆動信号driveを出力させる制御を行うのみで、CPU19としては演算処理量が少ない期間である。この期間にCPU19にピーク制御目標値Iref(n)を算出する演算処理を行わせることで、CPU19において演算処理の負担が過大になるのを防止できる。
(第2の実施の形態)
なお、前述した実施の形態と同一の部分には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
なお、前述した実施の形態と同一の部分には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図12に示すように、前述した第1の実施の形態に対して、検出巻線17及びゼロ電流検出部18を省略し、代りに、チョークコイル4に流れる電流がゼロになるタイミングを演算によって算出するようになっている。
そして、図13に示すように、マイクロプロセッサ21内に機能上のオフ時間算出部31を設け、このオフ時間算出部31にA/D変換器16からのサンプリング値Vdc(n)及びA/D変換器13からのサンプリング値Vrec(n)を供給している。
また、ピーク判定処理部261には、スイッチ電流のサンプリング値Isw(n)とピーク制御目標値Iref(n)との比較において、スイッチ電流のサンプリング値Isw(n)が|Iref(n)−Isw(n)|≦δの条件を満たすか、Iref(n)−Isw(n)≦δの条件及びIref(n)≦Isw(n)の条件を満たすか、それともIref(n)≦Isw(n)の条件のみを満たすか、これらの条件のいずれかが設定されており、スイッチ電流のサンプリング値Isw(n)が設定された条件を満たした時に割込み処理部27に割込み要求を行うと共にソフトウェアによって構成されたソフトスイッチ32をプログラム制御によって短時間オンして、そのときのスイッチ電流のサンプリング値Isw(n)を前記オフ時間算出部31に供給している。そして、割込み処理部27による割込み処理によって駆動信号生成部28はスイッチ素子5をターンオフさせる駆動信号driveを出力することになる。すなわち、ピーク判定処理部261はスイッチ素子5がターンオフする時点のスイッチ電流のサンプリング値Isw(n)を前記オフ時間算出部31に供給する制御を行う。
前記オフ時間算出部31は、スイッチ素子5がターンオフする時点のスイッチ電流のサンプリング値Isw(off)、A/D変換器16からのサンプリング値Vdc(n)、A/D変換器13からのサンプリング値Vrec(n)及びメモリ20に記憶されているかプログラム中に設定されているチョークコイル4のインダクタンス値Lcを使用して、スイッチ素子5がターンオフしてからチョークコイル4に流れる電流がゼロになるまでの時間Toffを算出するようになっている。すなわち、オフ時間算出部31は、
Toff={Isw(off)×Lc}/{Vdc(n)−Vrec(n)}
の演算を行うようになっている。そして、算出した時間Toffをマイクロプロセッサ21内のタイマ機能を使用してカウントし、時間Toffの経過後にオフ時間算出部31から割込み処理部29に割込み要求を供給する。これにより、前述した実施の形態におけるゼロ電流検出部18と同等の機能を果たすことができる。そして、割込み処理部29による割込み処理によって駆動信号生成部28はスイッチ素子5をターンオンさせる駆動信号driveを出力することになる。
Toff={Isw(off)×Lc}/{Vdc(n)−Vrec(n)}
の演算を行うようになっている。そして、算出した時間Toffをマイクロプロセッサ21内のタイマ機能を使用してカウントし、時間Toffの経過後にオフ時間算出部31から割込み処理部29に割込み要求を供給する。これにより、前述した実施の形態におけるゼロ電流検出部18と同等の機能を果たすことができる。そして、割込み処理部29による割込み処理によって駆動信号生成部28はスイッチ素子5をターンオンさせる駆動信号driveを出力することになる。
この実施の形態においても、ピーク判定処理部261はスイッチ電流のサンプリング値Isw(n)が条件を満足するピーク判定を行ってスイッチ素子5を確実にターンオフさせることができるので、前述した実施の形態と同様に、スイッチ素子5を確実にスイッチング動作することができ、入力電流歪みを極力抑えて充分な力率改善を図ることができる。しかも、検出巻線17及びゼロ電流検出部18を省略できるので、ハード構成を簡単化できる。
なお、この実施の形態においてはチョークコイル4のインダクタンス値Lcをメモリ20に記憶するかプログラム中に設定するようにしたがこれに限定するものではなく、演算によって求めてもよい。すなわち、図14に示すように、スイッチ電流におけるnサンプリング目のサンプリング値Isw(n)と(n+1)サンプリング目のサンプリング値Isw(n+1)を使用する。サンプリング周期をTsとすると、電源電圧のサンプリング値Vrec(n)はサンプリング周期に対しては一定と見なすことができるので、昇圧チョッパの動作原理から、
Vrec(n)=Lc×d/dt・Isw(t)
が成立する。右辺の微分項は、離散時間であることを考慮すると、
Vrec(n)=Lc×{Isw(n+1)−Isw(n)}/Ts
となり、
Lc={Vrec(n)×Ts}/{Isw(n+1)−Isw(n)}
によって求めることができる。従って、このようにして求めたインダクタンス値Lcをメモリ20に格納して使用すれば、常に実際に使用しているチョークコイルのインダクタンス値を使用することになるので、チョークコイルの部品間におけるインダクタンス値のばらつきの影響を受けずに時間Toffの算出ができる。
Vrec(n)=Lc×d/dt・Isw(t)
が成立する。右辺の微分項は、離散時間であることを考慮すると、
Vrec(n)=Lc×{Isw(n+1)−Isw(n)}/Ts
となり、
Lc={Vrec(n)×Ts}/{Isw(n+1)−Isw(n)}
によって求めることができる。従って、このようにして求めたインダクタンス値Lcをメモリ20に格納して使用すれば、常に実際に使用しているチョークコイルのインダクタンス値を使用することになるので、チョークコイルの部品間におけるインダクタンス値のばらつきの影響を受けずに時間Toffの算出ができる。
インダクタンス値Lcの求めるタイミングとしては、例えば、スイッチ素子5のスイッチングサイクル毎に求め、その求めた値Lcを使用して次のターンオフからチョーク電流がゼロになるまでの時間Toffを算出すれば良い。この場合に、スイッチ素子5がターンオンしてから1回目のサンプリング時のサンプリング値Isw(1)と2回目のサンプリング時のサンプリング値Isw(2)を使用すればスイッチングサイクルの早い段階でインダクタンス値Lcを求めることができる。
また、インダクタンス値Lcをスイッチ素子5のスイッチングサイクル毎に求めずに、最初のスイッチングサイクルで求めて、その値Lcをメモリ20に格納し、その後のスイッチングサイクルではメモリ20に記憶されている値Lcを使用するようにしてもよい。このようにすれば、インダクタンス値Lcを求める処理が簡単になる。また、スイッチ素子5のスイッチングサイクルが所定回数行われる毎にインダクタンス値Lcを求めてメモリ20の値を更新するようにしてもよい。
なお、この実施の形態においても、前記実施の形態と同様に、A/D変換器13からのサンプリング値をスイッチ素子5がターンオンしてから最初のタイミングで取込んでVrec(n-1)からVrec(n)へと更新させ、サンプリング値が更新されると、続いて、その後にスイッチ素子5が最初にターンオフした直後のタイミングでピーク制御目標値をIref(n-1)からIref(n)へと更新させる処理を行い、CPU19において演算処理の負担が過大になるのを防止できるものである。
(第3の実施の形態)
なお、前述した実施の形態と同一の部分には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図15に示すように、前述した第2の実施の形態に対して、さらに、抵抗11,12の直列分圧回路及びA/D変換器13を省略し、代りに、電源電圧のサンプリング値Vrec(n)を演算によって算出するようになっている。
なお、前述した実施の形態と同一の部分には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図15に示すように、前述した第2の実施の形態に対して、さらに、抵抗11,12の直列分圧回路及びA/D変換器13を省略し、代りに、電源電圧のサンプリング値Vrec(n)を演算によって算出するようになっている。
そして、図16に示すように、マイクロプロセッサ21内に第3の加算処理部33を設け、この加算処理部33に(n−1)サンプリング目のサンプリング値Isw(n-1)とnサンプリング目のサンプリング値Isw(n)を入力し、この加算処理部33から出力{Isw(n)−Isw(n-1)}を第2の乗算処理部34に供給している。
前記第2の乗算処理部34は、出力{Isw(n)−Isw(n-1)}の他、チョークコイル4のインダクタンス値Lcと1/Tsを入力して、電源電圧のサンプリング値Vrec(n)を、
Vrec(n)={Isw(n)−Isw(n-1)}×Lc/Ts
よって算出し、そのサンプリング値Vrec(n)を乗算処理部24に供給している。なお、インダクタンス値Lcと1/Tsについては予めメモリ20に記憶しておくか、プログラム中に記載しておく。
Vrec(n)={Isw(n)−Isw(n-1)}×Lc/Ts
よって算出し、そのサンプリング値Vrec(n)を乗算処理部24に供給している。なお、インダクタンス値Lcと1/Tsについては予めメモリ20に記憶しておくか、プログラム中に記載しておく。
また、マイクロプロセッサ21内に機能上のオフ時間算出部31を設け、このオフ時間算出部31にチョークコイル4のインダクタンス値Lc、A/D変換器16からのサンプリング値Vdc(n)、前記第2の乗算処理部34からのサンプリング値Vrec(n)、スイッチ素子5がターンオフする時点のスイッチ電流のサンプリング値Isw(off)をそれぞれ供給している。
前記オフ時間算出部31は、スイッチ素子5がターンオフしてからチョークコイル4に流れる電流がゼロになるまでの時間Toffを、{Isw(off)×Lc}/{Vdc(n)−Vrec(n)}の演算によって求める。
そして、算出した時間Toffをマイクロプロセッサ21内のタイマ機能を使用してカウントし、時間Toffの経過後にオフ時間算出部31から割込み処理部29に割込み要求を供給する。これにより、前述した実施の形態におけるゼロ電流検出部18と同等の機能を果たすことができる。そして、割込み処理部29による割込み処理によって駆動信号生成部28はスイッチ素子5をターンオンさせる駆動信号driveを出力することになる。
この実施の形態においても、ピーク判定処理部261はスイッチ電流のサンプリング値Isw(n)が条件を満足するピーク判定を行ってスイッチ素子5を確実にターンオフさせることができるので、前述した実施の形態と同様に、スイッチ素子5を確実にスイッチング動作することができ、入力電流歪みを極力抑えて充分な力率改善を図ることができる。しかも、検出巻線17、ゼロ電流検出部18の他、さらに抵抗11,12の直列分圧回路及びA/D変換器13を省略できるので、ハード構成をより簡単化できる。
第2の乗算処理部34は電源電圧のサンプリング値Vrec(n)を演算により算出して乗算処理部24に供給するが、この算出タイミングはCPU19からのサンプリング値Vrecの更新指令によって決められる。CPU19はこの更新指令を内部に設けたタイマを使用して一定の時間間隔で発生する。
この実施の形態では、CPU19から更新指令が発生する毎に電源電圧のサンプリング値Vrec(n)を演算により算出して更新し、その更新に基づいてピーク制御目標値Iref(n)も更新する。
以下、この更新のタイミングについて述べる。
以下、この更新のタイミングについて述べる。
先ず、一つは、スイッチ素子5のターンオン時に更新指令が発生すると、そのときに検出したスイッチ電流Iswの複数、例えば2つのサンプリング値Isw(n)とチョークコイル4のインダクタンス値Lcとサンプリング周期Tsとから新たなサンプリング値Vrec(n)を求めて更新し、スイッチ素子5のターンオフ時に更新指令が発生すると、次にスイッチ素子5がターンオンしたときに検出したスイッチ電流Iswの2つのサンプリング値Isw(n)とチョークコイル4のインダクタンス値Lcとサンプリング周期Tsとから新たなサンプリング値Vrec(n)を求めて更新し、サンプリング値Vrec(n)が更新されると、続いて、スイッチ素子5が最初にターンオフした直後にピーク制御目標値Iref(n)を更新する制御を行うものである。
すなわち、図17に示すように、更新指令がスイッチ素子5のターンオン時のタイミングt3で発生すると、第3の加算処理部33と第2の乗算処理部34とにより、そのときのスイッチ電流のサンプリング値Isw(n-1)と次のスイッチ電流のサンプリング値Isw(n)とから出力{Isw(n)−Isw(n-1)}を求め、続いて、{Isw(n)−Isw(n-1)}とチョークコイル4のインダクタンス値Lcと1/Tsとから、新たな電源電圧のサンプリング値Vrec(n)を算出し、そのタイミングt4にて電源電圧のサンプリング値をVrec(n-1)からVrec(n)へと更新する。
そして、サンプリング値が更新されると、続いて、その後にスイッチ素子5が最初にターンオフした直後のタイミングt5でピーク制御目標値をIref(n-1)からIref(n)へと更新させる。これにより、CPU19は新たなサンプリング値Vrec(n)に基づいてピーク制御目標値Iref(n)を算出する演算処理をスイッチ素子5がターンオフしている期間に行うことができる。
また、更新指令がスイッチ素子5のターンオフ時のタイミングt6で発生すると、次にスイッチ素子5がターンオンするのを待ち、スイッチ素子5がターンオンすると、第3の加算処理部33と第2の乗算処理部34とにより、タイミングt3でのスイッチ電流のサンプリング値Isw(n-1)と次のタイミングt4でのスイッチ電流のサンプリング値Isw(n)とから出力{Isw(n)−Isw(n-1)}を求め、続いて、{Isw(n)−Isw(n-1)}とチョークコイル4のインダクタンス値Lcと1/Tsとから、新たな電源電圧のサンプリング値Vrec(n)を算出し、そのタイミングt4にて電源電圧のサンプリング値をVrec(n-1)からVrec(n)へと更新する。
そして、サンプリング値が更新されると、続いて、その後にスイッチ素子5が最初にターンオフした直後のタイミングt5でピーク制御目標値をIref(n-1)からIref(n)へと更新させる。これにより、CPU19は新たなサンプリング値Vrec(n)に基づいてピーク制御目標値Iref(n)を算出する演算処理をスイッチ素子5がターンオフしている期間に行うことができる。
このように、スイッチ素子5がターンオフしている期間にピーク制御目標値Iref(n)を算出する演算処理を行わせることで、CPU19において演算処理の負担が過大になるのを防止できる。
このように、スイッチ素子5がターンオフしている期間にピーク制御目標値Iref(n)を算出する演算処理を行わせることで、CPU19において演算処理の負担が過大になるのを防止できる。
もう一つは、更新指令が発生すると、その後検出したスイッチ電流Iswのサンプリング値Isw(n)がゼロより大きい値が2回以上連続して得られた場合に、そのサンプリング値Isw(n)とチョークコイル4のインダクタンス値Lcとサンプリング周期Tsとから、スイッチ素子5が最初にターンオフした直後に新たなサンプリング値Vrec(n)を求めて更新し、さらに、ピーク制御目標値Iref(n)を更新する制御を行うものである。
すなわち、図18に示すように、更新指令がスイッチ素子5のターンオン時のタイミングt7で発生すると、第3の加算処理部33と第2の乗算処理部34とにより、そのときのスイッチ電流のサンプリング値Isw(n-1)とこれに連続した次のスイッチ電流のサンプリング値Isw(n)とから出力{Isw(n)−Isw(n-1)}を求める。
そして、その後にスイッチ素子5が最初にターンオフした直後のタイミングt8で、{Isw(n)−Isw(n-1)}とチョークコイル4のインダクタンス値Lcと1/Tsとから、新たな電源電圧のサンプリング値Vrec(n)を算出し、電源電圧のサンプリング値をVrec(n-1)からVrec(n)へと更新する。さらに、更新されたサンプリング値Vrec(n)に基づいてピーク制御目標値をIref(n-1)からIref(n)へと更新させる。
これにより、CPU19はサンプリング値Vrec(n)を算出する演算処理及びピーク制御目標値Iref(n)を算出する演算処理をスイッチ素子5がターンオフしている期間に行うことができる。
これにより、CPU19はサンプリング値Vrec(n)を算出する演算処理及びピーク制御目標値Iref(n)を算出する演算処理をスイッチ素子5がターンオフしている期間に行うことができる。
また、更新指令がスイッチ素子5のターンオフ時のタイミングt9で発生すると、スイッチ電流がゼロになっているので次にスイッチ素子5がターンオンするのを待つ。そして、スイッチ素子5がターンオンすると、スイッチ電流がゼロよりも大きくなるので、第3の加算処理部33と第2の乗算処理部34とにより、タイミングt7でのスイッチ電流のサンプリング値Isw(n-1)とこれに連続した次のスイッチ電流のサンプリング値Isw(n)とから出力{Isw(n)−Isw(n-1)}を求め、続いて、{Isw(n)−Isw(n-1)}とチョークコイル4のインダクタンス値Lcと1/Tsとから、新たな電源電圧のサンプリング値Vrec(n)を算出し、電源電圧のサンプリング値をVrec(n-1)からVrec(n)へと更新する。さらに、更新されたサンプリング値Vrec(n)に基づいてピーク制御目標値をIref(n-1)からIref(n)へと更新させる。
これにより、CPU19はサンプリング値Vrec(n)を算出する演算処理及びピーク制御目標値Iref(n)を算出する演算処理をスイッチ素子5がターンオフしている期間に行うことができる。
このように、スイッチ素子5がターンオフしている期間にサンプリング値Vrec(n)を算出する演算処理とピーク制御目標値Iref(n)を算出する演算処理を行わせることで、CPU19において演算処理の負担が過大になるのを防止できる。
このように、スイッチ素子5がターンオフしている期間にサンプリング値Vrec(n)を算出する演算処理とピーク制御目標値Iref(n)を算出する演算処理を行わせることで、CPU19において演算処理の負担が過大になるのを防止できる。
(第4の実施の形態)
図19に示すように、商用交流電源1に電源装置51を接続し、この電源装置51の出力端子にインバータ回路52を接続し、このインバータ回路52の出力端子に放電灯53を接続し、この放電灯53に予熱用コンデンサ54を並列に接続して放電灯点灯装置を構成している。
図19に示すように、商用交流電源1に電源装置51を接続し、この電源装置51の出力端子にインバータ回路52を接続し、このインバータ回路52の出力端子に放電灯53を接続し、この放電灯53に予熱用コンデンサ54を並列に接続して放電灯点灯装置を構成している。
前記電源装置としては、前述した各実施の形態のいずれかを使用している。そして、負荷として前記インバータ回路52及び放電灯53を接続し、前記インバータ回路52は高周波スイッチング動作して放電灯53を高周波点灯するようになっている。
このような構成の放電灯点灯装置100を、図20に示すように、照明器具本体101の中央裏面部に組み込み、この照明器具本体101の両ソケット101a,101b間に前記放電灯53を装填している。
このように、前述した各実施の形態に記載した電源装置のいずれかを使用することで、入力力率が改善された放電灯点灯装置及び照明器具が実現できる。また、前述した第2、第3の実施の形態に記載した電源装置のいずれかを使用することで、構成が簡単な放電灯点灯装置及び照明器具が実現できる。
このように、前述した各実施の形態に記載した電源装置のいずれかを使用することで、入力力率が改善された放電灯点灯装置及び照明器具が実現できる。また、前述した第2、第3の実施の形態に記載した電源装置のいずれかを使用することで、構成が簡単な放電灯点灯装置及び照明器具が実現できる。
2…全波整流器、3…昇圧チョッパ回路、4…チョークコイル、5…スイッチ素子、7…平滑コンデンサ、9…検出部、10,16…A/D変換器、21…マイクロプロセッサ。
Claims (14)
- 交流電圧を全波整流する全波整流器と、
チョークコイル、スイッチ素子、平滑コンデンサを設け、前記スイッチ素子のスイッチング動作によって前記平滑コンデンサに直流電圧を充電する昇圧チョッパ回路と、
前記スイッチ素子のオン時にこのスイッチ素子に流れる電流を検出し、所定のサンプリング周期でデジタル化するスイッチ電流検出部と、
前記昇圧チョッパ回路から負荷に供給される直流電圧を検出し、所定のサンプリング周期でデジタル化する負荷供給電圧検出部と、
この負荷供給電圧検出部からの電圧サンプリング値と制御目標電圧値とを比較し、その誤差電圧値を算出する誤差電圧値算出手段と、
この誤差電圧値算出手段からの誤差電圧値と前記全波整流器から出力される電圧に基づくサンプリング値とからスイッチ素子に流れる電流のピーク制御目標値Iref(n)を算出する電流目標値算出手段と、
この電流目標値算出手段が算出したピーク制御目標値Iref(n)と前記スイッチ電流検出部からのスイッチ電流のサンプリング値Isw(n)とを比較し、Iref(n)≦Isw(n)になったとき前記スイッチ素子をターンオフ制御し、前記チョークコイルに流れる電流がゼロになるタイミングで前記スイッチ素子をターンオン制御するスイッチ素子制御手段と、
を備えたことを特徴とする電源装置。 - 全波整流器からの電源電圧が低くなると狭くなり、電源電圧が高くなると広くなる許容幅δを設定し、前記スイッチ素子制御手段は、さらに、Iref(n)−Isw(n)≦δのときスイッチ素子をターンオフ制御することを特徴とする請求項1記載の電源装置。
- 交流電圧を全波整流する全波整流器と、
チョークコイル、スイッチ素子、平滑コンデンサを設け、前記スイッチ素子のスイッチング動作によって前記平滑コンデンサに直流電圧を充電する昇圧チョッパ回路と、
前記スイッチ素子のオン時にこのスイッチ素子に流れる電流を検出し、所定のサンプリング周期でデジタル化するスイッチ電流検出部と、
前記昇圧チョッパ回路から負荷に供給される直流電圧を検出し、所定のサンプリング周期でデジタル化する負荷供給電圧検出部と、
この負荷供給電圧検出部からの電圧サンプリング値と制御目標電圧値とを比較し、その誤差電圧値を算出する誤差電圧値算出手段と、
この誤差電圧値算出手段からの誤差電圧値と前記全波整流器から出力される電圧に基づくサンプリング値とからスイッチ素子に流れる電流のピーク制御目標値Iref(n)を算出する電流目標値算出手段と、
前記全波整流器からの電源電圧が低くなると狭くなり、電源電圧が高くなると広くなる許容幅δを設定し、前記電流目標値算出手段が算出したピーク制御目標値Iref(n)と前記スイッチ電流検出部からのスイッチ電流のサンプリング値Isw(n)との差の絶対値が、許容値δ以下のときスイッチ素子をターンオフ制御し、前記チョークコイルに流れる電流がゼロになるタイミングで前記スイッチ素子をターンオン制御するスイッチ素子制御手段と、
を備えたことを特徴とする電源装置。 - スイッチ電流検出部のサンプリング周期をTs、全波整流器から出力される電圧に基づくサンプリング値をVrec(n)、昇圧チョッパ回路のチョークコイルのインダクタンス値をLcとした時、許容値δを、δ≧(Vrec(n)×Ts)/(2×Lc)となるように設定したことを特徴とする請求項2又は3記載の電源装置。
- スイッチ素子がターンオフした時点における、スイッチ電流検出部が検出したスイッチ電流のサンプリング値Isw(off)、全波整流器から出力される電圧に基づくサンプリング値Vrec(n)及び負荷供給電圧検出部が検出した電圧サンプリング値Vdc(n)と、チョークコイルのインダクタンス値Lcとから、前記スイッチ素子がターンオフしてから前記チョークコイルに流れる電流がゼロになるまでの時間Toffを求める時間演算手段を設け、
スイッチ素子制御手段は、前記スイッチ素子がターンオフしてから時間Toff経過後にそのスイッチ素子をターンオン制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1記載の電源装置。 - 時間演算手段は、スイッチ素子がターンオンしている期間においてスイッチ電流検出部が検出したスイッチ電流の複数のサンプリング値Isw(n)と全波整流器から出力される電圧に基づくサンプリング値Vrec(n)と前記スイッチ電流検出部のサンプリング周期Tsとから、演算により求めたチョークコイルのインダクタンス値Lcを用いることを特徴とする請求項5記載の電源装置。
- 電流目標値算出手段は、スイッチ素子がターンオンしている期間においてスイッチ電流検出部が検出したスイッチ電流の複数のサンプリング値Isw(n)とチョークコイルのインダクタンス値Lcと前記スイッチ電流検出部のサンプリング周期Tsとから、演算により求めた全波整流器から出力される電圧に基づくサンプリング値Vrec(n)を用いることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1記載の電源装置。
- 全波整流器から出力される電圧に基づくサンプリング値Vrec(n)が所定のタイミングで更新されると、続いて、電流目標値算出手段は、スイッチ素子が最初にターンオフした直後にピーク制御目標値Iref(n)を更新することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1記載の電源装置。
- 演算により求めるサンプリング値Vrec(n)は、スイッチ素子のターンオン時に更新指令が発生すると、そのときにスイッチ電流検出部が検出したスイッチ電流の複数のサンプリング値Isw(n)とチョークコイルのインダクタンス値Lcと前記スイッチ電流検出部のサンプリング周期Tsとから新たなサンプリング値Vrec(n)を求めて更新し、前記スイッチ素子のターンオフ時に更新指令が発生すると、次に前記スイッチ素子がターンオンしたときにスイッチ電流検出部が検出したスイッチ電流の複数のサンプリング値Isw(n)とチョークコイルのインダクタンス値Lcと前記スイッチ電流検出部のサンプリング周期Tsとから新たなサンプリング値Vrec(n)を求めて更新することを特徴とする請求項7記載の電源装置。
- 新たなサンプリング値Vrec(n)が更新されると、続いて、電流目標値算出手段は、スイッチ素子が最初にターンオフした直後にピーク制御目標値Iref(n)を更新することを特徴とする請求項9記載の電源装置。
- 演算により求めるサンプリング値Vrec(n)は、更新指令が発生すると、その後スイッチ電流検出部が検出したスイッチ電流のサンプリング値Isw(n)がゼロより大きい値が2回以上連続して得られた場合に、そのサンプリング値Isw(n)とチョークコイルのインダクタンス値Lcと前記スイッチ電流検出部のサンプリング周期Tsとから新たなサンプリング値Vrec(n)を求めて更新することを特徴とする請求項7記載の電源装置。
- 新たなサンプリング値Vrec(n)はスイッチ素子が最初にターンオフした直後に求めて更新し、さらに、電流目標値算出手段がピーク制御目標値Iref(n)を更新することを特徴とする請求項11記載の電源装置。
- 請求項1乃至12のいずれか1記載の電源装置と、この電源装置から電力供給を受けるインバータ回路と、このインバータ回路の出力端子に接続された放電灯とを備えたことを特徴とする放電灯点灯装置。
- 請求項13記載の放電灯点灯装置と、この放電灯点灯装置を組み込んだ照明器具本体とを備えたことを特徴とする照明器具。
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