JP2019161731A - 3相整流器および3相整流器の入力電流の補正方法 - Google Patents

3相整流器および3相整流器の入力電流の補正方法 Download PDF

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【課題】3相の入力電流の波形歪みを抑制する3相整流器を提供する。【解決手段】3相整流器は、3相交流電源からの3相交流電力を直流電力に整流する全波整流回路と、3相交流電源から全波整流回路への各相の入力をON/OFFする双方向スイッチ回路と、双方向スイッチ回路をON/OFFさせるための各相のスイッチングパターンを生成するスイッチングパターン生成部と、スイッチングパターンを補正するスイッチングパターン補正部と、補正されたスイッチングパターンに基づいて双方向スイッチ回路をスイッチング制御するスイッチング制御部とを備える。スイッチングパターン補正部は、スイッチングパターン生成部により生成された3相交流電力の各相の電圧の大小関係に基づく複数のモードに応じて異なるモードと各相とに応じて異なるスイッチングパターンを、3相整流器の入力電流の波形歪みを抑制するように補正する。【選択図】図1

Description

本発明は、3相整流器および3相整流器の入力電流の補正方法に関する。
スイッチング素子を有するスイッチ回路を介して3相交流電力をブリッジダイオードへ入力し、直流電力へ変換して出力する3相整流器がある。かかる3相整流器は、3相交流電力の1周期が各相の電圧の大小関係に応じて6等分されたモードI〜モードVIに応じたスイッチングパターンを生成し、生成したスイッチングパターンでスイッチング素子をスイッチングすることで、3相交流電力を任意の電圧の直流電力へ変換することができる(例えば特許文献1参照)。
特許第4687824号公報
ここで、本発明の発明者は、3相整流器の直流リアクトルを流れる電流ILが、後述する図17の下方に示す破線I0のような理想的な電流値(一定電流)ではない場合に、入力電流Ir、Is、Itが理想的な波形(正弦波)とならないことを見い出した。
図17は、従来技術のモードIIにおけるスイッチングパターンおよび出力電流の波形の一例を示す図である。図17では、前述の3相交流電力の1周期が各相の電圧の大小関係に応じて6等分されたモードI〜モードVIのうちのモードIIを例としている。モードIは、3相交流電力の相電圧Vr、Vs、VtがVr>Vs>Vtの大小関係であるモードである。
直流リアクトルを流れる電流ILは、図17の下方に示す破線I0のように一定電流であることが理想とされるが、実際の電流ILは、同じく図17の下方に示す実線ILのように、スイッチングの選択相に応じて、スイッチングの切り替わり毎に傾きが変化する。これにより、例えばあるタイミングでは、モードIのS相およびT相のスイッチがオンとなっている区間Dstにおける電流ILの総和は、直流リアクトルを流れる電流がI0であると想定した場合と比較して少ない。同様に、例えばあるタイミングでは、R相およびT相のスイッチがオンとなっている区間Drtにおける電流ILの総和は少なくなり、R相およびS相のスイッチがオンとなっている区間Drsにおける電流ILの総和は多くなる。
図18〜図19は、従来技術のシミュレーション結果の一例を示す図である。図18は、モードI〜モードVIを含む全周期について、3相の入力電流Ir、Is、Itの理想波形と実際の波形を比較し、これらの誤差を示したものである。図18のシミュレーションの条件は、直流リアクトルのインダクタンス=500μH、スイッチ素子のスイッチング周波数=20kHz、入力電圧(線間電圧)=400V、出力電流I0=10Aである。図18から分かるように、ピーク時に約10Aとなる3相の入力電流Ir、Is、Itの波形は、実際の波形と理想の波形と比較すると、最大約0.4Aの誤差が生じている。すなわち、3相の入力電流Ir、Is、Itの実際の波形は理想的な波形に対して歪む(高調波を含む)ことになる。
また、図19は、モードI〜モードVIを含む全周期について、シミュレーションの条件を、図18の条件から直流リアクトルのインダクタンス=250μHへ変更し、入力電流Irの理想波形と実際の波形を比較し、3相の入力電流Ir、Is、Itの誤差を示した図である。図19は、図18と比較して、直流リアクトルのインダクタンスを小さくすると誤差がさらに大きくなることを示している。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、例えば、3相の入力電流の波形歪みを抑制する3相整流器および3相整流器の入力電流の補正方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、例えば、3相交流電源から供給される3相交流電力を直流電力に変換する3相整流器は、全波整流回路と、双方向スイッチ回路と、スイッチングパターン生成部と、スイッチングパターン補正部と、スイッチング制御部とを備える。全波整流回路は、3相交流電力を直流電力に整流する。双方向スイッチ回路は、3相交流電源から全波整流回路への各相の入力をON/OFFする。スイッチングパターン生成部は、双方向スイッチ回路をON/OFFさせるための各相のスイッチングパターンを生成する。スイッチングパターン補正部は、スイッチングパターン生成部により生成されたスイッチングパターンを補正する。スイッチング制御部は、スイッチングパターン補正部により補正されたスイッチングパターンに基づいて、双方向スイッチ回路をスイッチング制御する。スイッチングパターン生成部は、3相交流電力の各相の電圧の大小関係に基づく複数のモードに区分し、モードに応じて異なるキャリア波形と制御信号とを生成し、キャリア波形と制御信号とから、モードと各相とに応じて異なるスイッチングパターンを生成する。スイッチングパターン補正部は、前記スイッチングパターンを補正して、前記3相整流器の入力電流の波形歪みを抑制する。
本発明にかかる3相整流器および3相整流器の入力電流の補正方法によれば、例えば、3相の入力電流の波形歪みを抑制する3相整流器を提供できる。
図1は、実施形態の3相整流器の構成の一例を示す図である。 図2は、実施形態の初期補正値テーブルの一例を示す図である。 図3は、実施形態の双方向スイッチ回路の1つの相のスイッチの構成の一例を示す回路図である。 図4は、実施形態のR相電圧、S相電圧、T相電圧に応じた各モードを説明するための図である。 図5は、実施形態のモードIおよびモードIVにおけるスイッチングパターンの一例を示す図である。 図6は、実施形態のモードIIおよびモードVにおけるスイッチングパターンの一例を示す図である。 図7は、実施形態のモードIIIおよびモードVIにおけるスイッチングパターンの一例を示す図である。 図8は、実施形態の初期補正値を用いたシミュレーション結果(代表的動作条件の場合)の一例を示す図である。 図9は、実施形態の初期補正値を用いたシミュレーション結果(インダクタンスL1を変化させた場合)の一例を示す図である。 図10は、実施形態の初期補正値を用いたシミュレーション結果(SW周波数を変化させた場合)の一例を示す図である。 図11は、実施形態の初期補正値を用いたシミュレーション結果(入力電圧を変化させた場合)の一例を示す図である。 図12は、実施形態の初期補正値を用いたシミュレーション結果(出力電流を変化させた場合)の一例を示す図である。 図13は、実施形態の修正補正値を用いたシミュレーション結果(インダクタンスL1を変化させた場合)の一例を示す図である。 図14は、実施形態の修正補正値を用いたシミュレーション結果(SW周波数を変化させた場合)の一例を示す図である。 図15は、実施形態の修正補正値を用いたシミュレーション結果(入力電圧を変化させた場合)の一例を示す図である。 図16は、実施形態の修正補正値を用いたシミュレーション結果(出力電流を変化させた場合)の一例を示す図である。 図17は、従来技術のモードIIにおけるスイッチングパターンおよび出力電流の波形の一例を示す図である。 図18は、従来技術のシミュレーション結果の一例を示す図である。 図19は、従来技術のシミュレーション結果の一例を示す図である。
以下に、開示技術の実施形態につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、以下の各実施形態は、矛盾しない範囲で適宜組合せて実施できる。また、各実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものまたは実質的に同一のものが含まれる。開示技術にかかる3相整流器は、各種装置に広く適用可能であり、例えば、空気調和機、冷蔵庫、洗濯機、クリーナー、換気扇、およびこれらで使用するモータ駆動装置、モータ駆動用インバータ制御装置等に有用である。
(実施形態)
[3相整流器の構成例]
図1は、実施形態の3相整流器を適用した電力変換装置の構成の一例を示す図である。本実施形態の電力変換装置は、図1に示すように、R相、S相、T相の3相電圧を発生させる3相交流電源1、3相整流器13、負荷7を有する。本実施形態の3相整流器13は、3相交流電源1の出力側に接続された3相リアクトル8および入力コンデンサ9、3相電圧を直流電圧に整流する6つのダイオードを備えた全波整流回路であるブリッジダイオード4を有する。
また、3相整流器13は、ブリッジダイオード4のR相の入力をON/OFFするスイッチング素子であるスイッチSW−R、S相の入力をON/OFFするスイッチング素子であるスイッチSW−S、T相の入力をON/OFFするスイッチング素子であるスイッチSW−Tを含んだ双方向スイッチ回路3を有する。また、3相整流器13は、R相、S相、T相の3相のうちの所定の2相(本実施形態では、R相およびS相を例としている)の相電圧から現在の位相およびこの2相の線間電圧を検出して、双方向スイッチ回路3のスイッチングパターンを生成する制御回路12、その制御回路12で生成されたスイッチングパターンに基づいて、双方向スイッチ回路3のスイッチング素子をスイッチング制御する駆動回路6を有する。
また、3相整流器13は、ブリッジダイオード4の出力側に接続された直流リアクトル2、コンデンサ10およびダイオード11、コンデンサ10およびダイオード11を有する。
制御回路12および駆動回路6は、3相交流電源1の所定の2相の相電圧から現在の位相およびこの2相の線間電圧を検出し、検出した2相の位相情報および線間電圧に基づいて、双方向スイッチ回路3をON/OFFさせるための各相のスイッチングパターンを生成し、生成したスイッチングパターンに基づいて、双方向スイッチ回路3をスイッチング制御する制御手段として機能する。
制御回路12は、パルス生成回路5、位相検出器12a、線間電圧検出器12b、出力電流検出器12cを有する。また、パルス生成回路5は、スイッチングパターン発生器5a、第1の補正部としての初期補正値生成器5b、設定値記憶部5c、第2の補正部としての修正補正値生成器5d、加算器5e−r、5e−s、5e−tを有する。
位相検出器12aは、3相交流電源1の所定の2相(本実施形態では、R相およびS相)の相電圧から現在の位相を検出し、検出した位相を位相情報としてパルス生成回路5へ出力する。線間電圧検出器12bは、3相交流電源1の所定の2相(本実施形態では、R相およびS相)の線間電圧を検出し、検出した線間電圧を入力電圧情報(線間電圧情報)としてパルス生成回路5へ出力する。出力電流検出器12cは、3相整流器13のP側の端子Pに接続され、3相整流器13の出力電流を検出し、検出した出力電流をパルス生成回路5へ出力する。
スイッチングパターン発生器5aは、直流電圧の脈動と入力電流の高調波を抑制するために、双方向スイッチ回路3のスイッチングパターン(R相パルス、S相パルス、T相パルス)を生成する。スイッチングパターン発生器5aは、双方向スイッチ回路3における1スイッチング周期T中に、スイッチSW−S、SW−Tをオンにし、SW−Rをオフにする区間Dst、スイッチSW−R、SW−Tをオンにし、SW−Sをオフにする区間Drt、スイッチSW−R、SW−Sをオンにし、SW−Tをオフにする区間Drsを設けるスイッチングパターンを生成する。本実施形態では、区間Dst、区間Drt、区間Drsそれぞれの区間幅を、Dutyという。
スイッチングパターン発生器5aは、スイッチング周期の立ち上がり等の所定タイミングで、位相検出器12aから出力された位相情報をもとに、3相交流電源1の各相の電圧の最大電位相、中間電位相、最小電位相をそれぞれ推定する。そして、スイッチングパターン発生器5aは、3相入力電圧の現在のモードが、最大電位相、中間電位相、最小電位相の大小関係に応じた後述のモードI〜モードVI(図4参照)の何れのモードであるかを特定する。
そして、スイッチングパターン発生器5aは、特定したモードに応じたタイミングで、1スイッチング周期Tの中に、区間Dst、区間Drt、区間Drsを設けるスイッチングパターン(R相パルス、S相パルス、T相パルス)の生成を、同一のモードI〜モードVIにある限り繰り返す。スイッチングパターン発生器5aの動作の詳細については、後述する。なお、スイッチング周期Tは、電源周波数(例えば、50Hz)に対して十分短い周期(例えば、1/100kHz=10μsec)に決定する。
なお、本実施形態では、スイッチングパターン発生器5aは、位相検出器12aにより検出された位相情報をもとにスイッチングパターンを生成する。しかし、これに限られず、スイッチングパターン発生器5aは、3相交流電源1のR相、S相、T相の各相電圧を入力としてスイッチングパターンを生成してもよい。
設定値記憶部5cは、実SW周波数および実L1値を記憶している。実SW周波数および実L1値は、外部から設定される値であり、適宜設定変更可能である。実SW周波数は、双方向スイッチ回路3のR相のスイッチSW−R、S相のスイッチSW−S、T相のスイッチSW−Tをスイッチング制御するスイッチングの周波数であり、前述のスイッチング周期Tの逆数である。実L1値は、直流リアクトル2のインダクタンスである。
初期補正値生成器5bは、初期補正値テーブル5b−tを有する。図2は、実施形態の初期補正値テーブルの一例を示す図である。図2に示すように、例えば、30°〜389°の位相の全区間において、例えば1°単位の各位相にDst初期補正値、Drt初期補正値、Drs初期補正値が対応付けられている。Dst初期補正値、Drt初期補正値、Drs初期補正値を総称する場合、「初期補正値」という。なお、各位相におけるDst初期補正値、Drt初期補正値、Drs初期補正値は、Dst初期補正値+Drt初期補正値+Drs初期補正値=0の関係を満たす。本実施形態では、初期補正値は固定値であるとする。また、初期補正値と位相との対応付けは1°単位に限られず、これより大きくしても小さくしてもよい。
Dst初期補正値、Drt初期補正値、Drs初期補正値の各値は、直流リアクトル2のインダクタンスL1、双方向スイッチ回路3のSW周波数、入力電圧、出力電流それぞれの所定の値を代表的な動作条件(以下、「代表的動作条件」という)とした場合の、3相整流器13のスイッチングパターン(1スイッチング周期Tにおける区間Dst、区間Drt、区間Drs)を補正するための補正値である。
図2では、SW周波数、入力電圧、出力電流それぞれの所定の値の一例として、インダクタンスL1=500μH、SW周波数=20kHz、入力電圧=400V、出力電流=10Aを代表的動作条件とした場合の初期補正値を示す。各位相に対応付けられるDst初期補正値、Drt初期補正値、Drs初期補正値の各値は、代表的動作条件に基づいて動作する3相整流器13の入力電流Ir、Is、Itの波形歪みを抑制して理想の波形(正弦波形)に近づくように補正するための、区間Dst、区間Drt、区間Drsの各Dutyの補正値である。Dst初期補正値、Drt初期補正値、Drs初期補正値の各値は、シミュレーションまたは数値計算により予め算出され、初期補正値生成器5bの初期補正値テーブル5b−tに格納されている。
図2に示すように、位相が30°〜89°の区間が後述のモードIであり、位相が90°〜149°の区間が後述のモードIIであり、位相が150°〜209°の区間が後述のモードIIIであり、位相が210°〜269°の区間が後述のモードIVであり、位相が270°〜329°の区間が後述のモードVであり、位相が330°〜389°の区間が後述のモードVIである。位相の全区間は、360°を1周期とする。例えば、図2に示すように、位相が30°は、モードIであり、Dst初期補正値“Dst30”、Drt初期補正値“Drt30”、Drs初期補正値“Drs30”が対応付けられている。
なお、図2は、初期補正値の例を示すに過ぎず、代表的動作条件における入力電流Ir、Is、Itの波形歪みを抑制することができれば、他の数値や数式であってもよい。例えば、初期補正値生成器5bは、初期補正値テーブル5b−tに代えて、位相検出器12aにより出力された位相情報を入力として、この位相情報に対応するDst初期補正値、Drt初期補正値、Drs初期補正値を数式やアルゴリズムにより算出して出力する回路を有してもよい。
初期補正値生成器5bは、3相整流器13の代表的動作条件に基づいて、スイッチングパターン発生器5aにより出力されたスイッチングパターンを補正する第1の補正部の一例である。
初期補正値生成器5bは、初期補正値テーブル5b−tから、位相検出器12aから出力された位相情報に対応する、スイッチングパターン発生器5aにより生成されたスイッチングパターン(区間Dst、区間Drt、区間Drsを出力するDutyの組合せ)を出力するDutyを補正するための初期補正値を読み出す。そして、初期補正値生成器5bは、初期補正値テーブル5b−tから読み出した、位相検出器12aから出力された位相情報に対応する初期補正値(Dst初期補正値、Drt初期補正値、Drs初期補正値の組合せ)を、修正補正値生成器5dへ出力する。
修正補正値生成器5dは、下記(1)式をもとに、初期補正値生成器5bから出力された初期補正値(Dst初期補正値、Drt初期補正値、Drs初期補正値)を補正した修正補正値(Dst修正補正値、Drt修正補正値、Drs修正補正値)を生成する。上述したように、実SW周波数および実L1値は、外部から設定されるが。この設定値(後述する実動作条件)が代表的動作条件と異なる場合には、初期補正値をそのまま用いても入力電流Ir、Is、Itの波形歪みを抑制できない場合がある。従って、本実施例では、修正補正値生成器5dにより、初期補正値を実動作条件に応じて補正する。修正補正値生成器5dは、Dst修正補正値を加算器5e−sおよび加算器5e−tへ、Drt修正補正値を加算器5e−rおよび加算器5e−tへ、Drs修正補正値を加算器5e−rおよび加算器5e−sへそれぞれ出力する。
Figure 2019161731
なお、上記(1)式において、代表的L1値は、代表的動作条件の直流リアクトル2のインダクタンスである。また、代表的SW周波数は、代表的動作条件のSW周波数である。また、代表的入力電圧は、代表的動作条件の入力電圧である。また、代表的出力電流は、代表的動作条件の出力電流である。
また、上記(1)式において、実L1値は、設定値記憶部5cに記憶されている設定値である。また、実SW周波数は、設定値記憶部5cに記憶されている設定値である。また、実入力電圧は、線間電圧検出器12bにより検出された入力電圧情報(線間電圧)である。また、実出力電流は、出力電流検出器12cにより検出された出力電流情報である。実L1値、実SW周波数、実入力電圧は、3相整流器13の現在の動作状態を表す実動作条件である。
上記(1)式を用いた修正補正値の算出例を示す。ここでの代表的動作条件は、前述の通り、直流リアクトル2のインダクタンスL1=500μH、実SW周波数=20kHz、入力電圧=400V、出力電流=10Aとする。例えば、位相検出器12aにより検出された位相情報が“1°”である場合、初期補正値生成器5bは、初期補正値テーブル5b−tから、位相情報“1°”に対応する初期補正値(Dst初期補正値=Dst30、Drt初期補正値=Drt30、Drs初期補正値=Drs30)を読み出して出力する。
そして、修正補正値生成器5dは、上記(1)式の「初期補正値」に“Dst初期補正値=Dst30”を代入し、「代表的L1値」に“L1=500μH”を代入し、「実L1値」に設定値記憶部5cに記憶されているL1値を代入し、「代表的SW周波数」に“SW周波数=20kHz”を代入し、「実SW周波数」に設定値記憶部5cに記憶されている実SW周波数を代入し、「実入力電圧」に線間電圧検出器12bにより検出された入力電圧情報(線間電圧)を代入し、「代表的入力電圧」に“入力電圧=400V”を代入し、「代表的出力電流」に“出力電流=10A”を代入し、「実出力電流」に出力電流検出器12cにより検出された出力電流情報を代入して、Dst修正補正値を算出する。修正補正値生成器5dは、Drt修正補正値については、上記(1)式の「初期補正値」に“Drt初期補正値=Drt30”を代入し、その他は、Dst修正補正値と同様にして、算出する。また、修正補正値生成器5dは、Drs修正補正値については、上記(1)式の「初期補正値」に“Drs初期補正値=Drs30”を代入し、その他は、Dst修正補正値と同様に算出する。
なお、上記(1)式は、修正補正値生成器5dによる修正補正値の算出例を示すに過ぎず、代表的動作条件から動作条件が変化した際に、入力電流Ir、Is、Itの波形歪みを抑制することができれば、他の数値や数式であってもよい。また、修正補正値生成器5dは、修正補正値を格納したテーブルを生成してもよい。
修正補正値生成器5dは、3相整流器13の現在の動作状態に基づいて、初期補正値生成器5bにより出力された初期補正値に基づくスイッチングパターンをさらに補正する第2の補正部の一例である。
修正補正値生成器5dは、算出したDst修正補正値を加算器5e−sおよび加算器5e−tへ出力する。また、修正補正値生成器5dは、算出したDrt修正補正値を加算器5e−rおよび加算器5e−tへ出力する。また、修正補正値生成器5dは、算出したDrs修正補正値を加算器5e−rおよび加算器5e−sへ出力する。
加算器5e−rは、スイッチングパターン発生器5aにより生成された区間DrtのDutyに、修正補正値生成器5dにより生成されたDrt修正補正値を加算した修正後の区間DrtのDutyを出力するR相パルスを駆動回路6へ出力する。また、加算器5e−rは、スイッチングパターン発生器5aにより生成された区間DrsのDutyに、修正補正値生成器5dにより生成されたDrs修正補正値を加算した修正後の区間DrsのDutyを出力するR相パルスを駆動回路6へ出力する。
また、加算器5e−sは、スイッチングパターン発生器5aにより生成された区間DstのDutyに、修正補正値生成器5dにより生成されたDst修正補正値を加算した修正後の区間DstのDutyを出力するT相パルスを駆動回路6へ出力する。また、加算器5e−sは、スイッチングパターン発生器5aにより生成された区間DrsのDutyに、修正補正値生成器5dにより生成されたDrs修正補正値を加算した修正後の区間DrsのDutyを出力するT相パルスを駆動回路6へ出力する。
また、加算器5e−tは、スイッチングパターン発生器5aにより生成された区間DstのDutyに、修正補正値生成器5dにより生成されたDst修正補正値を加算した修正後の区間DstのDutyを出力するT相パルスを駆動回路6へ出力する。また、加算器5e−tは、スイッチングパターン発生器5aにより生成された区間DrtのDutyに、修正補正値生成器5dにより生成されたDrt修正補正値を加算した修正後の区間DrtのDutyを出力するT相パルスを駆動回路6へ出力する。
駆動回路6は、加算器5e−rにより出力された修正後の区間DrtのDutyおよび修正後の区間DrsのDutyを出力するR相パルス、加算器5e−sにより出力された修正後の区間DstのDutyおよび修正後の区間DrsのDutyを出力するS相パルス、加算器5e−tにより出力された修正後の区間DstのDutyおよび修正後の区間DrtのDutyを出力するT相パルスをもとに、双方向スイッチ回路3のスイッチSW−R〜SW−Tをスイッチング制御する。
図3は、実施形態の双方向スイッチ回路の1つの相のスイッチの構成の一例を示す回路図である。図3に示す双方向スイッチ回路3は、ダイオードとIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等のスイッチング素子とで構成される公知の回路であるので、その詳細な説明は省略する。
[相電圧の大小関係に応じて区分される複数のモード]
図4は、実施形態のR相電圧、S相電圧、T相電圧に応じた各モードを説明するための図である。図4において、3相交流電圧は、R相電圧、S相電圧、T相電圧の大小関係により、モードI〜モードVIの6つのモード(区間)に区分される。スイッチングパターン発生器5aは、R>T>SをモードI、R>S>TをモードII、S>R>TをモードIII、S>T>RをモードIV、T>S>RをモードV、T>R>SをモードVに区分する。
[実施形態1の各モードにおけるスイッチングパターン]
以下、図5〜図7を参照して、図4に示した各モードにおいて、スイッチングパターン発生器5aが発生する実施形態のスイッチングパターンについて説明する。モードIとモードIV、モードIIとモードV、モードIIIとモードVIのそれぞれにおいて、スイッチングパターン発生器5が発生するスイッチングパターンは、同様となる。以下において、R相に対応するスイッチSW−Rをオンにすることを、“R相をオンにする”といい、SW−Rをオフにすることを“R相をオフにする”という。S相およびT相についても同様である。
スイッチングパターン発生器5aは、位相検出器12aから出力された位相情報をもとに推定されるR相、S相、T相の各相電圧から、R相制御電圧|R|、S相制御電圧|S|、T相制御電圧|T|を生成する。R相制御電圧|R|は、R相の相電圧を「−1」と「1」の間で規格化したR相電圧aである。S相制御電圧|S|は、S相の相電圧を「−1」と「1」の間で規格化したS相電圧bである。T相制御電圧|T|は、T相の相電圧を「−1」と「1」の間で規格化したT相電圧cである。そして、スイッチングパターン発生器5aは、現在のR相電圧a、S相電圧b、T相電圧cの大小関係を認識し、認識した大小関係から、現在のモードがモードI〜モードVIの何れであるかを特定する。
そして、スイッチングパターン発生器5aは、R相制御電圧|R|、S相制御電圧|S|、T相制御電圧|T|をもとに、特定した現在のモードに応じた制御信号をそれぞれ生成する。制御信号は、R相用鋸歯状波またはT相用鋸歯状波と切り合いする波形となる(図5〜図7参照)。R相用鋸歯状波は、1スイッチング周期において、1から0まで線形に減少するキャリア波形である。T相用鋸歯状波は、1スイッチング周期において、0から1まで線形に増加するキャリア波形である。
[実施形態のモードIおよびモードIVにおけるスイッチングパターン]
図5は、実施形態のモードIおよびモードIVにおけるスイッチングパターンの一例を示す図である。図5を参照して、モードIおよびモードIVにおいてスイッチングパターン発生器5aが発生するスイッチングパターンについて説明する。
スイッチングパターン発生器5aは、図5に示すように、現在のモードがモードIであると特定すると、R相制御電圧|R|=R、S相制御電圧|S|=−Sとして、次のようなスイッチングパターンを発生させる。
すなわち、タイミングt10で、S相およびT相をオンにする。続いて、R相用鋸歯状波がR相制御信号|R|と切り合うタイミングt31で、S相をオフにしR相をオンにする。タイミングt10〜t11は、区間Dstである。
続いて、R相用鋸歯状波が制御信号|R|+|T|−1と切り合うタイミングt12で、S相をオンにしT相をオフにする。タイミングt11〜t12は、区間Drtである。続いて、R相用鋸歯状波が0となるタイミングt33で、R相をオフにしT相をオンにする。タイミングt12〜t13は、区間Drsである。
なお、スイッチングパターン発生器5aは、現在のモードがモードIVであると特定すると、R相制御電圧|R|=−R、S相制御電圧|S|=Sとして、モードIと同様の制御を行う。
[実施形態のモードIIおよびモードVにおけるスイッチングパターン]
図6は、実施形態のモードIIおよびモードVにおけるスイッチングパターンの一例を示す図である。図6を参照して、モードIIおよびモードVにおいてスイッチングパターン発生器5aが発生するスイッチングパターンについて説明する。
スイッチングパターン発生器5aは、図6に示すように、現在のモードがモードIIであると特定すると、R相制御電圧|R|=R、T相制御電圧|T|=−Tとして、次のようなスイッチングパターンを発生させる。
すなわち、タイミングt20で、S相およびT相をオンにする。続いて、R相用鋸歯状波がR相制御信号|R|と切り合うタイミングt11で、S相をオフにしR相をオンにする。タイミングt20〜t21は、区間Dstである。
続いて、T相用鋸歯状波がT相制御信号|T|と切り合うタイミングt22で、S相をオンにしT相をオフにする。タイミングt21〜t22は、区間Drtである。続いて、T相用鋸歯状波が1となりかつR相用鋸歯状波が0となるタイミングt23で、R相をオフにしT相をオンにする。タイミングt22〜t23は、区間Drsである。
なお、スイッチングパターン発生器5aは、現在のモードがモードVであると特定すると、R相制御電圧|R|=−R、T相制御電圧|T|=Tとして、モードIIと同様の制御を行う。
[実施形態のモードIIIおよびモードVIにおけるスイッチングパターン]
図7は、実施形態のモードIIIおよびモードVIにおけるスイッチングパターンの一例を示す図である。図7を参照して、モードIIIおよびモードVIにおいてスイッチングパターン発生器5aが発生するスイッチングパターンについて説明する。
スイッチングパターン発生器5aは、図7に示すように、現在のモードがモードIIIであると特定すると、S相制御電圧|S|=S、T相制御電圧|T|=−Tとして、次のようなスイッチングパターンを発生させる。
すなわち、タイミングt30で、S相およびT相をオンにする。続いて、T相用鋸歯状波が制御信号|S|+|T|−1と切り合うタイミングt31で、S相をオフにしR相をオンにする。タイミングt30〜t31は、区間Dstである。
続いて、T相用鋸歯状波がT相制御信号|T|と切り合うタイミングt32で、S相をオンにしT相をオフにする。タイミングt31〜t32は、区間Drtである。続いて、T相用鋸歯状波が1となるタイミングt33で、R相をオフにしT相をオンにする。タイミングt32〜t33は、区間Drsである。
なお、スイッチングパターン発生器5aは、現在のモードがモードVIであると特定すると、R相制御電圧|S|=−S、T相制御電圧|T|=Tとして、モードIIIと同様の制御を行う。
なお、実施形態では、スイッチングパターンを生成するために、キャリア波形として鋸歯状波を用いた場合を説明したが、これに限られるものではなく、最大電圧相と最小電圧相に対する制約を満足させるものであればよく、例えば、三角波等のキャリア波形を用いてもよい。また、スイッチングパターンを生成するオン時間とオフ時間を予めテーブル化しておいてもよい。
[シミュレーション]
図8〜図16は、実施形態のシミュレーション結果の一例を示す図である。図8〜図16では、3相整流器13の入力電流の理想波形と実際の波形について、入力電流Irについてのみ示し、入力電流Is、Itについては省略している。また、図8〜図16では、理解の容易さのために、入力電流Ir、Is、Itの理想波形と実際の波形の誤差分について、モードI〜モードIIを、初期補正値生成器5bにより出力された初期補正値または修正補正値生成器5dにより出力された修正補正値で区間Dst、区間Drt、区間DrsのDutyを補正したDuty補正適用モードとし、モードIII〜モードVIを、区間Dst、区間Drt、区間DrsのDutyを補正していないDuty補正非適用モードとしている。
[代表的動作条件に基づく初期補正値によるDuty補正]
図8は、実施形態の初期補正値を用いたシミュレーション結果(代表的動作条件の場合)の一例を示す図である。図8は、初期補正値生成器5bにより代表的動作条件に基づいて生成されたDst初期補正値、Drt初期補正値、Drs初期補正値で、スイッチングパターン発生器5aにより生成されたスイッチングパターンを出力するDutyを補正した場合における、3相整流器13の入力電流の理想波形と実際の波形を比較し、これらの誤差を示したものである。ここでの代表的動作条件は、インダクタンスL1=500μH、SW周波数=20kHz、入力電圧=400V、出力電流=10Aである。
図8から分かるように、同一の代表的動作条件かつスイッチングパターンを出力するDutyを補正していない場合を示す図18と比較すると、モードI〜モードIIのDuty補正適用モードでは、入力電流Ir、Is、Itの誤差が概ね0となり、誤差が低減されている。
[代表的動作条件から条件を変化させた場合の初期補正値によるDuty補正]
図9は、実施形態の初期補正値を用いたシミュレーション結果(インダクタンスL1を変化させた場合)の一例を示す図である。図10は、実施形態の初期補正値を用いたシミュレーション結果(SW周波数を変化させた場合)の一例を示す図である。図11は、実施形態の初期補正値を用いたシミュレーション結果(入力電圧を変化させた場合)の一例を示す図である。図12は、実施形態の初期補正値を用いたシミュレーション結果(出力電流を変化させた場合)の一例を示す図である。
図9〜図12では、図8の代表的動作条件から、各条件を変更し、上記(1)式を適用せず、初期補正値で、スイッチングパターン発生器5aにより生成されたスイッチングパターンを出力するDutyを補正した場合における、3相整流器13の入力電流の理想波形と実際の波形を比較し、これらの誤差を示したものである。
図9は、図8の代表的動作条件から、インダクタンスL1=300μHへ変化させた場合を示す。図10は、図8の代表的動作条件から、SW周波数=10kHzへ変化させた場合を示す。図11は、図8の代表的動作条件から、入力電圧=500Vへ変化させた場合を示す。図12は、図8の代表的動作条件から、出力電流=5Aへ変化させた場合を示す。図9〜図12から分かるように、いずれの場合も、モードI〜モードIIのDuty補正適用モードでは、モードIII〜モードIVのDuty補正非適用モードと比較して、入力電流Ir、Is、Itの誤差が低減される。
[代表的動作条件から各条件を変化させた実動作条件の場合の修正補正値によるDuty補正]
図13は、実施形態の修正補正値を用いたシミュレーション結果(インダクタンスL1を変化させた場合)の一例を示す図である。図14は、実施形態の修正補正値を用いたシミュレーション結果(SW周波数を変化させた場合)の一例を示す図である。図15は、実施形態の修正補正値を用いたシミュレーション結果(入力電圧を変化させた場合)の一例を示す図である。図16は、実施形態の修正補正値を用いたシミュレーション結果(出力電流を変化させた場合)の一例を示す図である。
図13〜図16は、図8の代表的動作条件から、各条件を変更させた実動作条件に基づく初期補正値に、上記(1)式を適用した修正補正値で、スイッチングパターン発生器5aにより生成されたスイッチングパターンを出力するDutyを補正した場合における、3相整流器13の入力電流の理想波形と実際の波形を比較し、これらの誤差を示したものである。
図13は、図9と同様に、図8の代表的動作条件から、インダクタンスL1=300μHへ変化させた場合を示す。図14は、図10と同様に、図8の代表的動作条件から、SW周波数=10kHzへ変化させた場合を示す。図15は、図11と同様に、図8の代表的動作条件から、入力電圧=500Vへ変化させた場合を示す。図16は、図12と同様に、図8の代表的動作条件から、出力電流=5Aへ変化させた場合を示す。図13〜図16から分かるように、いずれの場合も、モードI〜モードIIのDuty補正適用モードでは、モードIII〜モードIVのDuty補正非適用モードと比較して、入力電流Ir、Is、Itの誤差が低減される。
図13から分かるように、インダクタンスL1=300μHへ変化させた動作条件下の場合であっても、上記(1)式を適用した修正補正値を用いることにより、初期補正値を用いた図9と比較して、モードI〜モードIIのDuty補正適用モードで、入力電流Ir、Is、Itの誤差が低減される。
また、図14から分かるように、SW周波数=10kHzへ変化させた動作条件下の場合であっても、上記(1)式を適用した修正補正値を用いることにより、初期補正値を用いた図10と比較して、モードI〜モードIIのDuty補正適用モードで、入力電流Ir、Is、Itの誤差が低減される。
また、図15から分かるように、入力電圧=500Vへ変化させた動作条件下の場合であっても、上記(1)式を適用した修正補正値を用いることにより、初期補正値を用いた図11と比較して、モードI〜モードIIのDuty補正適用モードで、入力電流Ir、Is、Itの誤差が低減される。
また、図16から分かるように、出力電流=5Aへ変化させた動作条件下の場合であっても、上記(1)式を適用した修正補正値を用いることにより、初期補正値を用いた図12と比較して、モードI〜モードIIのDuty補正適用モードで、入力電流Ir、Is、Itの誤差が低減される。
すなわち、図13〜図16から分かるように、代表的動作条件から各条件を変化させた場合であっても、上記(1)式により修正補正値を用いてDuty補正を行うことにより、入力電流Ir、Is、Itの誤差を低減し波形歪みが抑制される。なお、修正補正値は予め修正補正値テーブルとして格納するようにしてもよい。
以上の実施形態によれば、代表的動作条件を有する3相整流器13の入力電流Ir、Is、Itの誤差や波形歪みを、代表的動作条件に基づく初期補正値を用いて補正することから、3相整流器13の仕様に基づく入力電流Ir、Is、Itの誤差を低減し波形歪みを抑制することができる。また、以上の実施形態によれば、初期補正値を3相整流器13の実動作条件に基づいて修正した修正補正値を用いて補正することから、3相整流器13の個体差に基づく入力電流Ir、Is、Itの誤差を低減し波形歪みを抑制することができる。
[実施形態の変形例]
(1)修正補正値生成器について
実施形態では、パルス生成回路5は、初期補正値生成器5bおよび修正補正値生成器5dを有するとした。しかし、これに限られず、修正補正値生成器5dは省略されてもよい。すなわち、パルス生成回路5は、スイッチングパターン発生器5aにより生成されたスイッチングパターンに対して、初期補正値生成器5bにより生成された初期補正値に基づいてのみ補正したR相パルス、S相パルス、T相パルスを出力するようにしてもよい。すなわち、代表的動作条件のみに基づいてスイッチングパターンを補正するとしてもよい。
また、実施形態では、修正補正値生成器5dは、初期補正値生成器5bから出力された初期補正値(Dst初期補正値、Drt初期補正値、Drs初期補正値)を補正した修正補正値(Dst修正補正値、Drt修正補正値、Drs修正補正値)を生成するとした。しかし、修正補正値生成器5dは、代表的L1値と実L1値、代表的SW周波数と実SW周波数、代表的入力電流と実入力電流、代表的出力電流と実出力電流のそれぞれの比較結果から、何れかの比較結果が一致しない場合にのみ修正補正値の生成を行い、全ての比較結果が一致する場合には修正補正値の生成を行わないとしてもよい。
(2)初期補正値テーブルについて
実施形態では、初期補正値テーブル5b−tに格納される初期補正値は、代表的動作条件に基づく固定値であるとした。しかし、これに限られず、初期補正値テーブル5b−tに格納される各補正値は、実L1値、実SW周波数、実入力電圧、実出力電流の実動作条件に応じて、適時更新されてもよい。
以上、実施形態を説明したが、上述した内容により本願が開示する技術が限定されるものではない。また、上述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、上述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換および変更のうち少なくとも1つを行うことができる。
1 3相交流電源
2 直流リアクトル
3 双方向スイッチ回路
4 ブリッジダイオード
5 パルス生成回路
5a スイッチングパターン発生器
5b 初期補正値生成器
5b−t 初期補正値テーブル
5c 設定値記憶部
5d 修正補正値生成器
6 駆動回路
7 負荷
8 3相リアクトル
9 入力コンデンサ
10 コンデンサ
12 制御回路
12a 位相検出器
12b 線間電圧検出器
12c 出力電流検出器
13 3相整流器
SW−R、SW−S、SW−T スイッチ

Claims (6)

  1. 3相交流電源から供給される3相交流電力を直流電力に変換する3相整流器であって、
    前記3相交流電力を直流電力に整流する全波整流回路と、
    前記3相交流電源から前記全波整流回路への各相の入力をON/OFFする双方向スイッチ回路と、
    前記双方向スイッチ回路をON/OFFさせるための各相のスイッチングパターンをスイッチング周期毎に生成するスイッチングパターン生成部と、
    前記スイッチングパターン生成部により生成されたスイッチングパターンを補正するスイッチングパターン補正部と、
    前記スイッチングパターン補正部により補正されたスイッチングパターンに基づいて、前記双方向スイッチ回路をスイッチング制御するスイッチング制御部と、を備え、
    前記スイッチングパターン生成部は、
    前記3相交流電力の各相の電圧の大小関係に基づく複数のモードに区分し、前記モードに応じて異なるキャリア波形と制御信号とを生成し、該キャリア波形と該制御信号とから、前記モードと各相とに応じて異なるスイッチングパターンを生成し、
    前記スイッチングパターン補正部は、
    前記スイッチングパターンを補正して、前記3相整流器の入力電流の波形歪みを抑制する
    ことを特徴とする3相整流器。
  2. 前記スイッチングパターン補正部は、
    前記3相整流器の所定の動作条件に基づいて前記スイッチングパターンを補正する第1の補正部を有することを特徴とする請求項1に記載の3相整流器。
  3. 前記スイッチングパターン補正部は、
    前記第1の補正部により補正された前記スイッチングパターンを、前記3相整流器の現在の動作状態に基づいてさらに補正する第2の補正部を有することを特徴とする請求項2に記載の3相整流器。
  4. 前記第1の補正部は、
    前記3相整流器の所定の動作条件に基づいて前記スイッチングパターンを補正するための補正値を格納した補正テーブルを有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の3相整流器。
  5. 前記第2の補正部は、
    前記3相整流器の現在の動作状態に基づいて前記スイッチングパターンをさらに補正するための補正値を格納した補正テーブルを生成することを特徴とする請求項3または4に記載の3相整流器。
  6. 3相交流電源から供給される3相交流電力を直流電力に変換する3相整流器の入力電流の補正方法であって、
    前記3相整流器は、
    前記3相交流電力を直流電力に整流する全波整流回路と、
    前記3相交流電源から前記全波整流回路への各相の入力をON/OFFする双方向スイッチ回路と、
    前記双方向スイッチ回路をON/OFFさせるための各相のスイッチングパターンをスイッチング周期毎に生成するスイッチングパターン生成部と、
    前記スイッチングパターン生成部により生成されたスイッチングパターンを補正するスイッチングパターン補正部と、
    前記スイッチングパターン補正部により補正されたスイッチングパターンに基づいて、前記双方向スイッチ回路をスイッチング制御するスイッチング制御部と、を備え、
    前記スイッチングパターン生成部が、
    前記3相交流電力の各相の電圧の大小関係に基づく複数のモードに区分し、前記モードに応じて異なるキャリア波形と制御信号とを生成し、該キャリア波形と該制御信号とから、前記モードと各相とに応じて異なるスイッチングパターンを生成し、
    前記スイッチングパターン補正部が、
    前記スイッチングパターンを補正して、前記3相整流器の入力電流の波形歪みを抑制する
    ことを特徴とする3相整流器の入力電流の補正方法。
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