JP2015192991A - 被処理物改質装置、印刷装置、印刷システムおよび印刷物の製造方法 - Google Patents

被処理物改質装置、印刷装置、印刷システムおよび印刷物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高品質な印刷物を製造すること。
【解決手段】印刷装置(システム)の被処理物改質装置は、第1の電極手段と、第2の電極手段と、前記第1の電極手段と前記第2の電極手段の間に配置された誘電体とからなり、前記第1の電極手段と前記誘電体の間に配置された被処理物をプラズマ処理するプラズマ処理手段と、前記被処理物の一方の面を前記第1の電極手段に向けた状態で前記プラズマ処理を実行した後に前記被処理物の他方の面を前記第1の電極手段に向けた状態でプラズマ処理する両面処理において、いずれか一方の面を処理する際に前記被処理物が受けるプラズマエネルギー量が、前記被処理物のいずれか一方の面を前記第1の電極手段に向けた状態でプラズマ処理を実行する片面処理の際に前記いずれか一方の面が受けるプラズマエネルギー量と異なるように制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図13

Description

本発明は、被処理物改質装置、印刷装置、印刷システムおよび印刷物の製造方法に関する。
従来のインクジェット記録装置では、ヘッドが紙やフィルムに代表される記録媒体の幅方向に往復するシャトル方式が中心であるため、高速印刷によるスループットの向上が困難であった。そこで近年では、高速印刷に対応するために、記録媒体の幅全体を網羅するように複数のヘッドを並べて、一度に記録する1パス方式が提案されている。
しかしながら、1パス方式は高速化には有利ではあるが、隣接ドットを打滴する時間的間隔が短く、先に打滴されたインクが記録媒体に浸透する前に隣接ドットが打滴されるため、隣接ドットの合一(以下、打滴干渉と呼ぶ)が起こりやすく、画質が低下しやすいという問題が存在した。
そこで本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、高品質な印刷物を製造できるように被処理物を改質することを可能にする被処理物改質装置、印刷装置、印刷システムおよび印刷物の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明にかかる被処理物改質装置は、第1の電極手段と、第2の電極手段と、前記第1の電極手段と前記第2の電極手段の間に配置された誘電体とからなり、前記第1の電極手段と前記第2の電極手段との何れかに電圧を印加して前記第1の電極手段と前記誘電体の間に配置された被処理物をプラズマ処理するプラズマ処理手段と、前記被処理物の一方の面を前記第1の電極手段に向けた状態で前記プラズマ処理を実行した後に前記被処理物の他方の面を前記第1の電極手段に向けた状態でプラズマ処理する両面処理において、いずれか一方の面を処理する際に前記被処理物が受けるプラズマエネルギー量が、前記被処理物のいずれか一方の面を前記第1の電極手段に向けた状態でプラズマ処理を実行する片面処理の際に前記いずれか一方の面が受けるプラズマエネルギー量と異なるように、前記プラズマ処理手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明にかかる他の被処理物改質装置は、第1の電極手段と、第2の電極手段と、前記第1の電極手段と前記第2の電極手段の間に配置された誘電体とからなり、前記第1の電極手段と前記第2の電極手段との何れかに電圧を印加して前記第1の電極手段と前記誘電体の間に配置された被処理物をプラズマ処理する第1のプラズマ処理手段と、第3の電極手段と、第4の電極手段と、前記第3の電極手段と前記第4の電極手段の間に配置された誘電体とからなり、前記第3の電極手段と前記第4の電極手段との何れかに電圧を印加して前記第3の電極手段と前記誘電体の間に配置された前記被処理物をプラズマ処理する第2のプラズマ処理手段と、前記被処理物の一方の面を前記第1の電極手段に向けた状態で前記プラズマ処理を実行した後に前記被処理物の他方の面を前記第3の電極手段に向けた状態でプラズマ処理する両面処理において、いずれか一方の面を処理する際に前記被処理物が受けるプラズマエネルギー量が、前記被処理物のいずれか一方の面を前記第1の電極手段または前記第3の電極手段に向けた状態でプラズマ処理を実行する片面処理の際に前記いずれか一方の面が受けるプラズマエネルギー量と異なるように、前記プラズマ処理手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明にかかる印刷装置は、上記した何れかの被処理物改質装置と、前記被処理物に対してインクを吐出して画像形成するインクジェット記録手段と、を備え、前記インクジェット記録手段が、前記プラズマ処理後の前記被処理物に対してインクを吐出して画像形成することを特徴とする。
また、本発明にかかる印刷システムは、上記した何れかの被処理物改質装置と、前記被処理物に対してインクを吐出して画像形成するインクジェット記録装置と、を備え、前記インクジェット記録装置が、前記プラズマ処理後の前記被処理物に対してインクを吐出して画像形成することを特徴とする。
また、本発明にかかる印刷物の製造方法は、被処理物にインクジェット記録方式で画像が形成された印刷物を製造するための製造方法であって、第1の電極手段と、第2の電極手段と、前記第1の電極手段と前記第2の電極手段の間に配置された誘電体とからなり、前記第1の電極手段と前記第2の電極手段との何れかに電圧を印加することで前記第1の電極手段と前記誘電体の間に配置された被処理物をプラズマ処理するプラズマ処理工程と、前記プラズマ処理後の前記被処理物に対してインクを吐出して画像形成するインクジェット記録工程と、を含み、前記被処理物の一方の面を前記第1の電極手段に向けた状態で前記プラズマ処理を実行した後に前記被処理物の他方の面を前記第1の電極手段に向けた状態でプラズマ処理する両面処理において、いずれか一方の面を処理する際に前記被処理物が受けるプラズマエネルギー量は、前記被処理物のいずれか一方の面を前記第1の電極手段に向けた状態でプラズマ処理を実行する片面処理の際に前記いずれか一方の面が受けるプラズマエネルギー量と異なることを特徴とする。
本発明によれば、高品質な印刷物を製造できるように被処理物を改質することが可能な被処理物改質装置、印刷装置、印刷システムおよび印刷物の製造方法を提供することができる。
図1は、実施形態1で採用されるプラズマ処理を実施するためのプラズマ処理装置の一例を示す概略図である。 図2は、実施形態1におけるインクのpH値とインクの粘度との関係の一例を示す図である。 図3は、実施形態1にかかるプラズマ処理を施していない被処理物に対してインクジェット記録処理を行うことで得られた印刷物の画像形成面を撮像して得られた画像の拡大図である。 図4は、図3に示す印刷物における画像形成面に形成されたドットの例を示す模式図である。 図5は、実施形態1にかかるプラズマ処理を施した被処理物に対してインクジェット記録処理を行うことで得られた印刷物の画像形成面を撮像して得られた画像の拡大図である。 図6は、図5に示す印刷物における画像形成面に形成されたドットの例を示す模式図である。 図7は、実施形態1にかかるプラズマエネルギーと被処理物表面の濡れ性、ビーディング、pH値および浸透性との関係を示すグラフである。 図8は、実施形態1にかかるプラズマエネルギーとドットの真円度との関係を示すグラフである。 図9は、実施形態1にかかるプラズマエネルギー量と実際に形成されたドット形状との関係を示す図である。 図10は、実施形態1にかかるプラズマ処理を行わなかった場合のドットの顔料濃度を示すグラフである。 図11は、実施形態1にかかるプラズマ処理を行った場合のドットの顔料濃度を示すグラフである。 図12は、実施形態1にかかる印刷装置(システム)の概略構成例を示す模式図である。 図13は、片面印刷の場合の実施形態1にかかるプラズマ処理装置およびインクジェットヘッド周辺の概略構成例を示す図である。 図14は、実施形態1にかかる片面印刷の場合のプラズマ処理効果を説明するための図である。 図15は、実施形態1にかかる片面処理の場合に得られたプラズマ処理の効果の一例を接触角で示した図である。 図16は、実施形態1にかかる両面処理の場合に得られたプラズマ処理の効果の一例を接触角で示した図である。 図17は、実施形態1にかかる片面処理の場合と両面処理の場合とのプラズマ処理の効果を比較するための実験データを示すテーブルである。 図18は、実施形態1にかかる片面処理の場合と両面処理の場合とのプラズマ処理の効果を比較するための実験データを示すグラフである。 図19は、実施形態1にかかる片面処理の場合のプラズマエネルギー量と両面処理の場合のプラズマエネルギー量とをパルス電圧を変更することで変化させる方法を示す図である。 図20は、実施形態1にかかる片面処理の場合のプラズマエネルギー量と両面処理の場合のプラズマエネルギー量とを搬送速度を変更することで変化させる方法を示す図である。 図21は、実施形態1にかかる被処理物としてロール紙を用いることが可能な印刷装置(システム)の概略構成例を示す図である。 図22は、実施形態1にかかる被処理物としてロール紙を用いることが可能な印刷装置(システム)の他の概略構成例を示す図である。 図23は、実施形態1の変形例1にかかる放電部の構成例を示す概略図である。 図24は、実施形態1の変形例2にかかる放電部の構成例を示す概略図である。 図25は、実施形態1の変形例3にかかる放電部の構成例を示す概略図である。 図26は、実施形態1の変形例4にかかる放電部の構成例を示す概略図である。 図27は、実施形態1の変形例5にかかる放電部の構成例を示す概略図である。 図28は、実施形態1の変形例6にかかる放電部の構成例を示す概略図である。 図29は、実施形態1にかかる放電電極の駆動本数を変更することでプラズマエネルギー量を変更する構成の概略図である。 図30は、実施形態1にかかる放電電極とカウンター電極との間の距離を変化させることでプラズマエネルギー量を変更する構成の概略図である。 図31は、実施形態2にかかる印刷装置(システム)の概略構成例を示す図である。 図32は、実施形態2にかかる印刷装置(システム)の他の概略構成例を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な実施形態であるので、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明によって不当に限定されるものではなく、また、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の必須の構成要件ではない。
(実施形態1)
まず、本発明の実施形態1にかかる被処理物改質装置、印刷装置、印刷システムおよび印刷物の製造方法について、図面を用いて詳細に説明する。実施形態1は、被処理物表面を改質して高品質な印刷物を製造可能にするために、以下の特徴を有する。
すなわち、実施形態1では、被処理物(記録媒体または印刷メディアともいう)にインクが着弾した直後にインク顔料の分散を防止しつつ顔料を凝集させるために、被処理物表面を酸性化させる。酸性化する手段としては、誘電バリア放電型の沿面ストリーマ放電による大気中プラズマ処理を例示するが、必ずしもこれに限られるものではない。
また、以下の実施形態では、被処理物表面の酸性度(pH値)が目標の範囲となるようにプラズマエネルギー量をコントロールすることで、インクドット(以下、単にドットという)の真円度を向上させるとともに、ドットの合一を防止してドットの鮮鋭度や色域を拡げる。これにより、ビーディングやブリードといった画像不良を解決して、高品質な画像が形成された印刷物を得ることができる。また、印刷メディア上の顔料の凝集厚みを薄く均一にすることにより、インク液滴量を削減して、インク乾燥エネルギーの低減および印刷コストの低減をも可能にする。
さらに、以下の実施形態では、被処理物の表裏面において酸性度(pH値)が目標の範囲となるように、表裏面にそれぞれ与えるプラズマエネルギー量を調節する。これにより、被処理物の表裏面において同等に高品質な画像を得ることが可能となる。
実施形態1を説明するにあたり、まず、実施形態1で採用するプラズマ処理の一例について、以下に図面を参照して詳細に説明する。実施形態1で採用するプラズマ処理では、被処理物に大気中のプラズマ照射を行うことによって、被処理物表面の高分子を反応させ、親水性の官能基を形成する。詳細には、放電電極から放出された電子が電界中で加速されて、大気中の原子や分子を励起・イオン化する。イオン化された原子や分子からも電子が放出され、高エネルギーの電子が増加し、その結果、ストリーマ放電(プラズマ)が発生する。このストリーマ放電による高エネルギーの電子によって、被処理物(たとえばコート紙)表面の高分子結合(コート紙のコート層は炭酸カルシウムとバインダーとして澱粉で固められているが、その澱粉が高分子構造を有している)が切断され、気相中の酸素ラジカルOや水酸ラジカル(*OH)、オゾンOと再結合する。これらをプラズマ処理という。これにより、被処理物の表面に水酸基やカルボキシル基等の極性官能基が形成される。その結果、被処理物の表面に親水性や酸性が付与される。なお、カルボキシル基の増加により、被処理物表面が酸性化(pH値の低下)する。
被処理物表面における隣接したドットは、被処理物表面の親水性が上がることにより、濡れ拡がって合一する。これに起因したドット間の混色の発生を防ぐためには、着色剤(例えば顔料や染料)をドット内で迅速に凝集させることや、ビヒクルが濡れ拡がるよりも早くビヒクルを乾燥させたり被処理物内へ浸透させたりすることが必要になる。上記において例示したプラズマ処理は、被処理物表面を酸性化させる酸性化処理手段(工程)としても作用することから、ドット内での着色剤の凝集速度を高めることができる。この点においても、インクジェット記録処理の前処理としてプラズマ処理を実行することは有効であると考えられる。
実施形態1において、プラズマ処理には、たとえば誘電体バリア放電を利用した大気圧非平衡プラズマ処理を採用することができる。大気圧非平衡プラズマによる酸性化処理は、電子温度が極めて高く、ガス温度が常温付近であるため、記録媒体などの被処理物に対するプラズマ処理方法として好ましい方法の1つである。
大気圧非平衡プラズマを広範囲に安定して発生させる方法としては、ストリーマ絶縁破壊形式の誘電体バリア放電を採用した大気圧非平衡プラズマ処理が存在する。ストリーマ絶縁破壊形式の誘電体バリア放電は、たとえば誘電体で被覆された電極間に交番する高電圧を印加することで得ることが可能である。ただし、大気圧非平衡プラズマを発生させる方法としては、上述したストリーマ絶縁破壊形式の誘電体バリア放電以外にも、種々の方法を用いることができる。たとえば、電極間に誘電体等の絶縁物を挿入する誘電体バリア放電、細い金属ワイヤ等に著しい不平等電界を形成するコロナ放電、短パルス電圧を印加するパルス放電などを適用することが可能である。また、これらの方法を2つ以上組み合わせることも可能である。
図1は、実施形態1で採用されるプラズマ処理を実施するためのプラズマ処理装置の一例を示す概略図である。図1に示すように、実施形態1で採用されるプラズマ処理には、放電電極(第1電極/第3電極)11と、カウンター電極(接地電極ともいう。第2電極/第4電極)14と、誘電体12と、高周波高圧電源15とを備えたプラズマ処理装置10を用いることができる。プラズマ処理装置10において、放電電極11およびカウンター電極14は、金属部分が露出した電極であってもよいし、絶縁ゴムやセラミックなどの誘電体または絶縁体で被覆された電極であってもよい。また、放電電極11とカウンター電極14との間に配置される誘電体12は、ポリイミド、シリコン、セラミック等の絶縁体であってよい。なお、プラズマ処理として、コロナ放電を採用した場合、誘電体12は省略されてもよい。一方、たとえば誘電体バリア放電を採用した場合など、誘電体12を設けた方が好ましい場合もある。その場合、誘電体12の位置は、放電電極11側に近接または接触するように配置するよりも、カウンター電極14側に近接または接触するように配置した方が、沿面放電の領域が広がるため、よりプラズマ処理の効果を高めることが可能である。また、放電電極11およびカウンター電極14(もしくは誘電体12が設けられている側の電極はその誘電体12)は、2つの電極間を通過する被処理物20と接触する位置に配置されてもよいし、接触しない位置に配置されてもよい。
高周波高圧電源15は、放電電極11とカウンター電極14との間に高周波・高電圧のパルス電圧を印加する。このパルス電圧は、たとえば交流電源からのパルスをトランスで昇圧したパルス電圧であってもよい。パルス電圧の電圧値は、たとえば約10kV(キロボルト)(p−p)程度である。また、その周波数は、たとえば約20kHz(キロヘルツ)とすることができる。このような高周波・高電圧のパルス電圧を2つの電極間に供給することで、放電電極11と誘電体12との間に大気圧非平衡プラズマ13が発生する。被処理物20は、大気圧非平衡プラズマ13の発生中に放電電極11と誘電体12との間を通過することでプラズマ処理される。その際、プラズマ処理の効果は、活性種が発生する空間の多い方が強く現れる。したがって、図1の場合では、被処理物20の放電電極11側の表面側が主にプラズマ処理され、裏面側が表面側よりも弱くプラズマ処理される。
なお、図1に例示したプラズマ処理装置10では、回転型の放電電極11とベルトコンベア型の誘電体12とが採用されている。被処理物20は、回転する放電電極11と誘電体12との間で挟持搬送されることで、大気圧非平衡プラズマ13中を通過する。これにより、被処理物20の表面が大気圧非平衡プラズマ13に接触し、これに一様なプラズマ処理が施される。ただし、実施形態1において採用されるプラズマ処理装置は、図1に示される構成に限られるものではない。たとえば、放電電極11が被処理物20と接触せずに近接している構成や、放電電極11がインクジェットヘッドと同じキャリッジに搭載された構成など、種々変形可能である。
また、本説明における酸性化とは、インクに含まれる顔料が凝集するpH値まで印刷媒体表面のpH値を下げることを意味する。pH値を下げるとは、物体中の水素イオンH濃度を上昇させることである。被処理物表面に触れる前のインク中の顔料はマイナスに帯電し、ビヒクル中で顔料が分散している。図2に、インクのpH値とインクの粘度との関係の一例を示す。図2に示すように、インクは、そのpH値が低いほど、その粘度が上昇する。これは、インクの酸性度が高くなるほど、インクのビヒクル中でマイナスに帯電している顔料が電気的に中和され、その結果、顔料同士が凝集するためである。したがって、たとえば図2に示すグラフにおいてインクのpH値が必要な粘度と対応する値となるように印刷媒体表面のpH値を下げることで、インクの粘度を上昇させることが可能である。これは、インクが酸性である印刷媒体表面に付着した際、顔料が印刷媒体表面の水素イオンHによって電気的に中和された結果、顔料同士が凝集するためである。それにより、隣接したドット間の混色を防止するとともに、顔料が印刷媒体の奥深く(さらには裏面まで)浸透するのを防止することが可能となる。ただし、必要な粘度と対応するpH値となるようにインクのpH値を下げるためには、印刷媒体表面のpH値を必要な粘度と対応するインクのpH値よりも低くしておく必要がある。
また、インクを必要な粘度とするためのpH値は、インクの特性によって異なる。すなわち、図2のインクAに示すように、比較的中性に近いpH値で顔料が凝集して粘度が上がるインクもあれば、インクAとは異なる特性を持つインクBに示すように、顔料を凝集させるためにインクAよりも低いpH値が必要なインクも存在する。
着色剤がドット内で凝集する挙動や、ビヒクルの乾燥速度や被処理物内への浸透速度は、ドットの大きさ(小滴、中滴、大滴)によって変わる液滴量や、被処理物の種類などによって異なる。そこで実施形態1では、プラズマ処理におけるプラズマエネルギー量を、被処理物の種類や印刷モード(液滴量)などに応じて最適な値に制御してもよい。
ここで、図3〜図6を用いて、実施形態1にかかるプラズマ処理を施した場合と施していない場合との印刷物の違いを説明する。図3は、実施形態1にかかるプラズマ処理を施していない被処理物に対してインクジェット記録処理を行うことで得られた印刷物の画像形成面を撮像して得られた画像の拡大図であり、図4は、図3に示す印刷物における画像形成面に形成されたドットの例を示す模式図である。図5は、実施形態1にかかるプラズマ処理を施した被処理物に対してインクジェット記録処理を行うことで得られた印刷物の画像形成面を撮像して得られた画像の拡大図であり、図6は、図5に示す印刷物における画像形成面に形成されたドットの例を示す模式図である。なお、図3および図5に示す印刷物を得るにあたり、デスクトップ型のインクジェット記録装置を用いた。また、被処理物20には、コート層21(図4参照)を備える一般的なコート紙を用いた。
プラズマ処理を施していないコート紙は、コート紙表面にあるコート層21の濡れ性が悪い。そのため、プラズマ処理を施していないコート紙に対してインクジェット記録処理にて形成した画像では、たとえば図3および図4に示すように、ドットの着弾時にコート紙の表面に付着したドットの形状(ビヒクルCT1の形状)が歪になる。また、ドットの乾燥が十分でない状態で近接ドットを形成すると、図3および図4に示すように、コート紙への近接ドットの着弾時にビヒクルCT1およびCT2同士が合一し、これによりドット間で顔料P1およびP2の移動(混色)が起き、その結果、ビーディング等による濃度ムラが生じてしまう場合がある。
一方、実施形態1にかかるプラズマ処理を施したコート紙は、コート紙表面にあるコート層21の濡れ性が改善されている。そのため、プラズマ処理を施したコート紙に対してインクジェット記録処理にて形成した画像では、たとえば図5に示すように、ビヒクルCT1がコート紙の表面に比較的平坦な真円状に広がる。これにより、図6のようにドットが平坦な形状となる。また、プラズマ処理で形成された極性官能基によってコート紙表面が酸性になるため、インク顔料が電気的に中和され、顔料P1が凝集してインクの粘性が上がる。これにより、図6のようにビヒクルCT1およびCT2が合一した場合でも、ドット間の顔料P1およびP2の移動(混色)が抑制される。さらに、コート層21内部にも極性官能基が生成されるため、ビヒクルCT1の浸透性が上がる。これにより比較的短時間で乾燥することが出来る。濡れ性向上により真円状に広がったドットが、浸透しながら凝集することにより、顔料P1が高さ方向に均等に凝集され、ビーディング等による濃度ムラの発生を抑えることが可能となる。なお、図4、図6は模式図であり、実際には図6の場合にも顔料は層になって凝集している。
このように、実施形態1にかかるプラズマ処理を施した被処理物20では、プラズマ処理によって被処理物20の表面に親水性の官能基が生成されて濡れ性が改善される。さらに、プラズマ処理によって被処理物20の表面粗さが大きくなり、その結果、被処理物20表面の濡れ性がさらに向上する。また、プラズマ処理によって極性官能基が形成された結果、被処理物20表面が酸性になる。それらにより、着弾したインクが被処理物20表面で均一に拡がりつつ、マイナスに帯電した顔料が被処理物20表面で中和されることで凝集して粘性が上がり、結果的にドットが合一したとしても顔料の移動を抑制することが可能となる。また、被処理物20表面に形成されたコート層21内部にも極性官能基が生成されることで、ビヒクルが速やかに被処理物20内部に浸透し、これにより乾燥時間を短縮することが出来る。つまり、濡れ性が上がることで真円状に広がったドットは、凝集によって顔料の移動が抑えられた状態で浸透することで、真円に近い形状を保つことが可能となる。
図7は、実施形態1にかかるプラズマエネルギーと被処理物表面の濡れ性、ビーディング、pH値および浸透性との関係を示すグラフである。図7では、被処理物20としてコート紙へ印刷した場合の表面特性(濡れ性、ビーディング、pH値、浸透性(吸液特性))がプラズマエネルギーに依存してどのように変化するかが示されている。なお、図7に示す評価を得るにあたり、インクには、顔料が酸により凝集する特性の水性顔料インク(マイナスに帯電した顔料が分散されているアルカリ性インク)を使用した。
図7に示すように、コート紙表面の濡れ性は、プラズマエネルギーが低い値(たとえば0.2J/cm程度以下)で急激に良くなり、それ以上エネルギーを増加させてもあまり改善はしない。一方、コート紙表面のpH値は、ある程度まではプラズマエネルギー量を高めることにより低下していく。ただし、プラズマエネルギー量がある値(たとえば4J/cm程度)を超えたところで飽和状態になる。また、浸透性(吸液特性)は、pHの低下が飽和したあたり(たとえば4J/cm程度)から急激に良くなっている。ただし、この現象は、インクに含まれている高分子成分に依存して異なる。
上述したように、被処理物20表面の特性と画像品質との関係では、表面の濡れ性が向上することにより、ドットの真円度が向上している。この理由としては、プラズマ処理による表面粗さの増加および生成された親水性の極性官能基によって被処理物20表面の濡れ性が向上するとともにこれが均一化したことが考えられる。また、被処理物20表面のゴミや油分や炭酸カルシウムなどの撥水要因がプラズマ処理によって除外されることも1つの要因と考えられる。すなわち、被処理物20表面の濡れ性が向上しつつ被処理物20表面の不安定要因が取り除かれた結果、液滴が円周方向に均等に拡がり、ドットの真円度が向上すると考えられる。
また、被処理物20表面を酸性化(pH値の低下)させることにより、インク顔料の凝集、浸透性の向上、ビヒクルのコート層21内部への浸透などが生じる。これらにより、被処理物20表面の顔料濃度が上昇するため、ドットが合一したとしても、顔料の移動を抑えることが可能となり、その結果、顔料の混濁が抑制し、顔料を均一に被処理物20表面に沈降凝集させることが可能となる。ただし、顔料混濁の抑制効果は、インクの成分やインクの滴量に依存して異なる。たとえばインクの滴量が小滴の場合、大滴の場合に比べて、ドットの合一による顔料の混濁は発生し難い。それは、ビヒクル量が小滴の場合の方が、ビヒクルがより早く乾燥・浸透するためであり、少しのpH反応で顔料を凝集することができるためである。なお、プラズマ処理の効果は、被処理物20の種類や環境(湿度など)によって変動する。そこで、プラズマ処理におけるプラズマエネルギー量を、液滴の量や被処理物20の種類、環境などに応じて最適な値に制御してもよい。その結果、被処理物20の表面改質効率が向上し、さらなる省エネを達成することが可能な場合が存在する。
つづいて、プラズマエネルギーとドットの真円度との関係を説明する。図8は、プラズマエネルギーとドットの真円度との関係を示すグラフである。図9は、プラズマエネルギー量と実際に形成されたドット形状との関係を示す図である。なお、図8および図9では、同色同種のインクを用いた場合を示す。
図8および図9に示すように、ドットの真円度は、プラズマエネルギー量が低い値(たとえば0.2J/cm程度以下)であっても大幅に改善されている。これは、上述したように、被処理物20をプラズマ処理することで、ドット(ビヒクル)の粘性が上がるとともにビヒクルの浸透性が上がり、これにより顔料が均等に凝集されたためであると考えられる。
また、プラズマ処理を行った場合のドットの顔料濃度と行わなかった場合のドットの顔料濃度とについて説明する。図10は、実施形態1にかかるプラズマ処理を行わなかった場合のドットの顔料濃度を示すグラフである。図11は、プラズマ処理を行った場合のドットの顔料濃度を示すグラフである。なお、図10および図11では、それぞれ図面中右下にあるドット画像における線分a−b上の濃度を示している。
図10および図11の測定では、形成したドットの画像を取り込み、その画像における濃度ムラを測定して、濃度のバラツキを計算した。図10および図11を比較すると明らかなように、プラズマ処理を行った場合(図11)の方が、行わなかった場合(図10)よりも、濃度のバラツキ(濃度差)を小さくすることができた。そこで、以上のような算出方法にて求めた濃度のバラツキに基づいて、一番バラツキ(濃度差)が小さくなるように、プラズマ処理におけるプラズマエネルギー量を最適化してもよい。これにより、より鮮明な画像を形成することが可能となる。
なお、濃度のバラツキは、上述した算出方法に限らず、顔料の厚みを光干渉膜厚計測手段にて測定して算出してもよい。その場合、顔料の厚みの偏差を最小にするように、プラズマエネルギー量の最適値を選定してもよい。
また、図8〜図11は、被処理物表面に形成した1色目のドットを測定した結果の一例を示している。ただし、2色目のドットに関しても、図8〜図11に示す結果を得るために1色目のドットに対して行った測定方法と同様の方法を用いることが可能である。
つづいて、実施形態1にかかる被処理物改質装置、印刷装置、印刷システムおよび印刷物の製造方法について、図面を参照して詳細に説明する。なお、実施形態1では、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)の4色の吐出ヘッド(記録ヘッド、インクヘッド)を有する画像形成装置を説明するが、これらの吐出ヘッドに限定されない。すなわち、グリーン(G)、レッド(R)及びその他の色に対応する吐出ヘッドを更に有してもよいし、ブラック(K)のみの吐出ヘッドを有していてもよい。ここで、以後の説明において、K、C、M及びYは、ブラック、シアン、マゼンタ及びイエローの夫々に対応するものとする。
また、実施形態1では、被処理物20として、ロール状に巻かれた連続紙(以下、ロール紙という)を用いるが、これに限定されるものではなく、たとえばカット紙など、画像を形成できる記録媒体であればよい。そして、紙の場合その種類としては例えば、普通紙、上質紙、再生紙、薄紙、厚紙、コート紙等を用いることができる。また、OHPシート、合成樹脂フィルム、金属薄膜及びその他表面にインク等で画像を形成することができるものも被処理物として用いることができる。ここで、ロール紙は、切断可能なミシン目が所定間隔で形成された連続紙(連帳紙、連続帳票)であってよい。その場合、ロール紙におけるページ(頁)とは、例えば所定間隔のミシン目で挟まれる領域とする。
図12は、実施形態1にかかる印刷装置(システム)の概略構成例を示す模式図である。図12に示すように、印刷装置(システム)1は、被処理物20(ロール紙)を搬送経路D1に沿って搬入(搬送)する搬入部30と、搬入された被処理物20に対して前処理としてのプラズマ処理を施すプラズマ処理装置100と、プラズマ処理された被処理物20の表面に画像を形成する画像形成装置40とを有する。画像形成装置40は、プラズマ処理された被処理物20にインクジェット処理により画像を形成するインクジェットヘッド170と、印刷品質を確認するために形成画像のドットパターンを読み取るパターン読取部180と、を含むことができる。また、画像形成装置40は、画像が形成された被処理物20を後処理する後処理部を含んでもよい。さらに、印刷装置(システム)1は、後処理された被処理物20を乾燥する乾燥部50と、画像形成された(場合によってはさらに後処理された)被処理物20を搬出する搬出部60とを有してもよい。さらにまた、印刷装置(システム)1は、印刷用の画像データからラスタデータを生成したり、印刷装置(システム)1の各部を制御したりする制御部160を含んでもよい。この制御部160は、有線または無線のネットワークを介して印刷装置(システム)1と通信可能であるとする。なお、制御部160は、単一のコンピュータで構成されている必要はなく、複数のコンピュータがLAN(Local Area Network)などのネットワークを介して接続された構成であってもよい。また、制御部160は、印刷装置(システム)1の各部に個別に設けられた制御部を含む構成であってもよい。
なお、図12に示す各部(装置)は、別の筐体で存在し全体で印刷システム1を構成してもよいし、同じ筐体内に納められて印刷装置1を構成してもよい。印刷システム1として構成される場合には、制御部160は何れかの部または装置に含まれてもよい。
つづいて、実施形態1にかかる印刷装置(システム)1を、より詳細に説明する。図13は、片面印刷の場合の実施形態1にかかるプラズマ処理装置およびインクジェットヘッド周辺の概略構成例を示す図である。なお、その他の構成は、図12に示す印刷装置1と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。ただし、図13では、被処理物20としてカット紙を用いた場合を例に挙げる。
図13に示すように、プラズマ処理装置100は、搬送経路D1の一部を挟むように配置された放電電極110(第1電極/第3電極)およびカウンター電極140(第2電極/第4電極)と、放電電極110とカウンター電極140との間に配置された誘電体120と、放電電極110に高周波・高電圧のパルス電圧を供給する高周波高圧電源150とを備える。誘電体120と放電電極110との間には、隙間が設けられている。この隙間に対しては、搬送経路D1における上流側に配置された搬送ローラ190および適宜な搬送手段191,192によって、処理対象の被処理物20が搬入および搬出される。なお、図13では、カウンター電極140側に近接または接触するように誘電体120を配置した場合が例示されているが、放電電極110側に誘電体120が近接または接触するように配置されてもよい。その場合、誘電体120とカウンター電極140との間の隙間を被処理物20が通過する。また、図13には、プラズマ処理として誘電体バリア放電を採用した場合が例示されているが、コロナ放電が採用された場合には、誘電体120を省略することができる。さらに、インクジェットヘッド170の周辺には、必要に応じて適宜選択されたその他の装置が設けられていてもよい。その他の装置としては、たとえば、インク供給装置、インクジェットヘッド170の維持メンテナンス装置、制御部などが挙げられる。これらは、以下で例示する他の構成においても同様である。
高周波高圧電源150は、放電電極110に放電用のパルス電圧を印加することで、放電電極110と誘電体120との間の隙間に大気圧非平衡プラズマを発生させる。処理対象の被処理物20は、放電電極110と誘電体120との間の隙間を通る際に大気圧非平衡プラズマと接触することで、その表面がプラズマ処理される。その際、高周波高圧電源150から放電電極110に供給されるパルス電圧の周波数および電圧値(プラズマエネルギーに相当)が、被処理物20の表面を所定のpH値以下とするのに必要となるプラズマエネルギー量に調整されてもよい。
ここで、被処理物20表面の酸性化に必要なプラズマエネルギー量を得る方法の1つとしては、プラズマ処理の時間を長くすることも考えられる。これは、たとえば被処理物20の搬送速度を遅くすることで実現可能である。ただし、被処理物20へ高速で画像記録を行う場合には、プラズマ処理の時間を短くすることが望まれる。プラズマ処理時間を短くする方法としては、放電電極を複数備え、印刷速度および必要なpH値に応じて必要な数の放電電極を駆動する方法や、各放電電極に与えるプラズマエネルギーの強度を調整する方法などが考えられる。また、プラズマ処理装置100に湿度調整機構を設けることでも酸性化処理の調整が可能である(特開2013−199017号公報)。ただし、これらに限定されるものではなく、これらを組み合わせた方法や、その他の方法など、適宜変更することが可能である。
また、プラズマ処理装置100が複数の放電電極を備えることは、被処理物20の表面を均一に酸性化する点においても有効である。すなわち、たとえば同じ搬送速度(または印刷速度)とした場合、1つの放電電極で酸性化処理を行う場合よりも複数の放電電極で酸性化処理を行う場合の方が、被処理物20がプラズマの空間を通過する時間を長くすることが可能となる。その結果、より均一に被処理物20の表面に酸性化処理を施すことが可能となる。
なお、図13には、放電電極110と誘電体120との間を通過する被処理物20に対して放電電極110が数ミリ程度離間する構成が例示されているが、これに限られるものではない。たとえば、放電電極110を断面形状が円形のローラ電極とし、被処理物20が放電電極110と誘電体120との間を通過する際に被処理物20と接触して連れ回りするような構成としてもよい。また、放電電極110として、ワイヤー電極やブレード電極のように細い電極を用いることも可能である。
プラズマ処理装置100の下流側には、インクジェットヘッド170が配置される。インクジェットヘッド170は、複数の同色ヘッド(4色×4ヘッド)を備えてもよい。これにより、インクジェット記録処理の高速化が可能になる。その際、たとえば高速で1200dpiの解像度を達成するためには、インクジェットヘッド170における各色のヘッドは、インクを吐出するノズルとノズルとの間隔を補正するようにずらして固定されてもよい。さらに、各色のヘッドには、そのノズルから吐出されるインクのドットが大/中/小滴と呼ばれる3種類の容量に対応するように、いくつかのバリエーションを持った駆動周波数の駆動パルスが入力されてもよい。
インクジェットヘッドの170の下流には、被処理物20の表裏を反転させる反転機構193が設けられている。反転機構193は、両面印刷の場合、たとえば搬送経路に沿って搬送方向D1に搬送されてきた被処理物20の表裏を反転し、その後、表裏反転された被処理物20を、搬送方向D1とは逆方向である搬送方向D2へ送り出す。この際、不図示の制御部は、搬送ローラ190を搬送方向D1への搬送時とは逆方向に回転させる(逆回転)。それにより、表裏反転された被処理物20は、プラズマ処理装置100より上流側の搬送経路まで逆搬送される。その後、不図示の制御部が搬送ローラ190を順回転させることで、表裏反転された被処理物20がプラズマ処理装置100およびインクジェットヘッド170を再度通過する。これにより、被処理物20の裏面に対するプラズマ処理および画像形成が実施される。なお、表裏面に対するプラズマ処理および画像形成が完了した被処理物20は、反転機構193をそのまま通過して搬出されてもよいし、反転機構193で再度表裏反転された後に搬出されてもよい。
ここで、被処理物20に対するプラズマ処理の効果について説明する。プラズマ処理の効果は、被処理物20の片面に対して行った場合でも両面に発生する。図14に、そのメカニズムを示す。図14に示すように、被処理物20の処理面は、電極間に発生した大気圧非平衡プラズマ13と接触することでプラズマ処理される。プラズマ処理の過程では、被処理物20は、処理面と反対側の面が支持体である誘電体120(ただし、カウンター電極140または放電電極110でもよい)と接触している状態で電極間を搬送される。そのため、原則としては、処理面と反対側の面は、大気圧非平衡プラズマ13と接触しないため、プラズマ処理がなされない。しかしながら、実際には、処理面と反対側の面と誘電体120との間にギャップがあるため、その空間に大気圧非平衡プラズマ13が存在する。その結果、処理面と反対側の面もプラズマ処理される。
このように、片面に対するプラズマ処理の場合でも被処理物20の両面に処理効果が現れるため、両面処理の際に片面処理と同じプラズマエネルギー量で被処理物20の両面をプラズマ処理すると、意図したプラズマエネルギー量よりも大きなプラズマエネルギー量で被処理物20の両面がプラズマ処理されることとなる。
図15は、片面処理の場合に得られたプラズマ処理の効果の一例を接触角で示した図である。図16は、両面処理の場合に得られたプラズマ処理の効果の一例を接触角で示した図である。図15および図16に示すように、両面処理の場合に片面処理の場合のプラズマエネルギー(=7kJ/m)と同じプラズマエネルギー(=7kJ/m)で被処理物20の両面をプラズマ処理すると、被処理物20に対する接触角は、片面処理の場合に得られた接触角(=27.3度)よりも小さな接触角(=23.4度)となる。これは、両面処理の場合に得られたプラズマ処理の効果が片面処理の場合に得られたプラズマ処理の効果よりも大きいことを示している。なお、図15および16では、被処理物20としてオフセットコート紙を用いた場合を示す。また、接触角は、水に対する接触角であるとする。
図17および図18は、片面処理の場合と両面処理の場合とのプラズマ処理の効果を比較するための実験データを示す図である。図17および18では、被処理物20としてオフセットコート紙を用いた場合を示す。また、接触角は、水に対する接触角であるとする。図17および図18に示すように、プラズマ処理をしない状態での被処理物20の接触角は、78〜85度である。この接触角は、片面処理の場合と両面処理の場合との双方において、プラズマエネルギーを大きくするほど低下している。ただし、図15および16を用いても説明したように、片面処理の場合と同じプラズマエネルギー(=7kJ/m)で被処理物20の両面をプラズマ処理すると、プラズマ処理の効果が大きくなり、その結果、接触角が片面処理の場合の接触角(=27.3度)よりも大きい接触角(=23.4度)となる。
そこで、図17および図18を参照すると、両面処理の場合に片面処理の場合と同等のプラズマ処理効果(たとえば接触角=27.3度)を得るためには、両面処理の場合のプラズマエネルギーを表裏面の両方に対して6kJ/m程度にするとよいことが分かる。これは、両面処理の場合には、片面処理の場合よりも低いプラズマエネルギー量で片面処理の場合と同等の処理効果を得られることを示している。
片面処理の場合のプラズマエネルギー量と両面処理の場合のプラズマエネルギー量とを変更する方法としては、図19に示すように、放電電極110へ与えるパルス電圧の電圧値Eを、片面処理の場合(図19(a)における電圧値E0)と、両面処理の場合(図19(b)における電圧値E1)とで切り替える方法が考えられる。放電電極110に与えるパルス電圧の電圧値Eが低いほど発生するプラズマ量(密度等)が小さくなるため、被処理物20に与えられるプラズマエネルギー量も小さくなる。その結果、両面処理の場合における片面に対するプラズマエネルギー量を小さくして、両面処理の場合における各面に対するプラズマ処理効果を片面処理の場合の処理面に対するプラズマ処理効果と同等とすることができる。なお、パルス電圧の電圧値以外にも、たとえば時間幅や周波数等を変更することで、被処理物20に与えるプラズマエネルギー量を切り替えてもよい。
また、片面処理の場合のプラズマエネルギー量と両面処理の場合のプラズマエネルギー量とを変更する他の方法としては、図20に示すように、被処理物20の搬送速度Vを、片面処理の場合(図20(a)における搬送速度V0)と、両面処理の場合(図20(b)における搬送速度V1)とで切り替える方法が考えられる。被処理物20がプラズマ処理装置100を通過する搬送速度Vが速いほど、被処理物20がプラズマ処理される処理時間が短くなるため、被処理物20に与えられるプラズマエネルギー量が小さくなる。その結果、両面処理の場合における各面に対するプラズマ処理効果を片面処理の場合の処理面に対するプラズマ処理効果と同等とすることができる。
ただし、両面処理の場合における各面に対するプラズマエネルギー量は、必ずしも表裏面で同等である必要はなく、たとえば被処理物20の表裏面での性質差や各面に対する使用インクや印刷対象の原稿画像や印刷モード等に応じて適宜変更されてもよい。
また、上記では、搬送経路上で表裏反転することが可能なカット紙の場合の構成について説明したが、これに限られるものではない。図21は、被処理物20としてロール紙を用いることが可能な印刷装置(システム)の概略構成例を示す図である。なお、図21では、図13と同様に、プラズマ処理装置およびインクジェットヘッド周辺の概略構成例を示す。その他の構成は、図12に示す印刷装置1と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
図21に示す印刷装置(システム)1は、2つのプラズマ処理装置100Aおよび100Bと、2つのインクジェットヘッド170Aおよび170Bと、反転機構193とを備える。2つのプラズマ処理装置100Aおよび100Bは、たとえばプラズマ処理装置100Aが被処理物20の一方の面(これを表面とする)をプラズマ処理し、プラズマ処理装置100Bが被処理物20の他方の面(これを裏面とする)をプラズマ処理するように、電極方向の向きを互いに反転させた状態で設置されている。それぞれのプラズマ処理装置100Aおよび100Bの概略構成は、図13に示したプラズマ処理装置100と同様であってよい。これら2つのプラズマ処理装置100Aおよび100Bは、2つのインクジェットヘッド170Aおよび170Bよりも上流側に配置されている。
2つのインクジェットヘッド170Aおよび170Bの間には、被処理物20の表裏を反転させる反転機構193が配置されている。インクジェットヘッド170Aで一方の面(たとえば表面)に画像形成された被処理物20は、反転機構193によって表裏が反転されて、インクジェットヘッド170Bへ導かれる。インクジェットヘッド170Bは、表裏反転された被処理物20の他方の面(たとえば裏面)に画像形成する。これにより、表裏面にプラズマ処理および画像形成がされた印刷物を得ることができる。
また、2つのプラズマ処理装置100Aおよび100Bと、2つのインクジェットヘッド170Aおよび170Bと、反転機構193とを備える印刷装置(システム)1は、図22に示すようにも構成することができる。すなわち、プラズマ処理装置100Aの直後にインクジェットヘッド170Aを配置するとともに、プラズマ処理装置100Bの直後にインクジェットヘッド170Bを配置し、それぞれのペアの間に反転機構193を配置してもよい。その場合、反転機構193よりも下流側に配置された被処理物20の裏面をプラズマ処理するプラズマ処理装置100Bの電極方向は、プラズマ処理装置100Aと同じ向きであってよい。また、インクジェットヘッド170Aとプラズマ処理装置100Bとの間に配置された反転機構193は、インクジェットヘッド170Aによる画像形成によって湿度が上がった被処理物20を乾燥させる乾燥機構を備えてもよい。ただし、プラズマ処理装置100Bに被処理物20が搬入される際に被処理物20が十分に乾燥している状態を確保できるのであれば、反転機構193は乾燥機構を備えていなくてもよい。
なお、図21および図22に示す構成において片面処理を実行する場合には、プラズマ処理装置100Bおよびインクジェットヘッド170B、または、プラズマ処理装置100Aおよびインクジェットヘッド170Aの駆動をオフしておけばよい。また、その場合、反転機構193は、被処理物20を反転させなくてもよい。
また、上記では、プラズマ処理装置100における放電部の構成として、平板状の放電電極110と平板状のカウンター電極140との間に平板状の誘電体120を配置した構成を例示したが、この構成に限られるものではない。以下に、実施形態1にかかる放電部の他の構成例を、図面を用いて詳細に説明する。
図23は、変形例1にかかる放電部の構成例を示す概略図である。図23に例示するプラズマ処理装置101Aおよび101Bのように、プラズマ処理装置100(図21または図22では、プラズマ処理装置100Aおよび100B)における平板状の放電電極110は、ローラ状の複数の放電電極111に置き換えられてもよい。これら複数の放電電極111は、すべてが1つのまとまりとして、図1における放電電極11(第1電極/第3電極)に対応する。各ローラ状の放電電極111は、たとえば円筒または円柱状の電極であり、互いに接触しない程度に離間して配置されている。また、各放電電極111は、回転自在に支持され、プラズマ処理装置101Aまたは101Bを通過する被処理物20と接触するように配置されてもよい。その場合、プラズマ処理装置100(図21または図22では、プラズマ処理装置100Aおよび100B)における誘電体120は、不図示の制御部によって回転駆動される回転ローラ194に係架された無端ベルト状の誘電体121に置き換えられるとよい。無端ベルト状の誘電体121には、たとえばポリイミド、シリコン等の絶縁体を用いることができる。この構成では、被処理物20は、搬送機構としても機能する無端ベルト状の誘電体121に担架された状態でローラ状の放電電極111とカウンター電極141との間を通過する際にプラズマ処理される。
図24は、変形例1にかかる放電部をさらに変形した変形例2を示す概略構成図である。図24に例示するプラズマ処理装置102Aおよび102Bのように、プラズマ処理装置101Aおよび101Bにおけるカウンター電極141および誘電体121は、円筒または円柱状のカウンター電極142と、このカウンター電極142における側面(曲面)の少なくとも一部を覆う誘電体122とに置き換えることが可能である。その場合、カウンター電極142は、不図示の制御部からの制御によって回転駆動することで、被処理物20を搬送する搬送機構としても機能する。カウンター電極142の少なくとも一部を覆う誘電体122には、たとえばシリコン、セラミック等の絶縁体を用いることができる。
図25は、変形例3にかかる放電部の構成例を示す概略図である。図25に例示するプラズマ処理装置103Aおよび103Bのように、平板状の放電電極110は、ワイヤ状の複数の放電電極113に置き換えることも可能である。これら複数の放電電極113は、放電電極111と同様、すべてが1つのまとまりとして、図1における放電電極11(第1電極/第3電極)に対応する。各ワイヤ状の放電電極113の断面の直径は、1〜3mm程度であってよい。また、放電電極113は、被処理物20から離間するように配置されてもよい。このような構成によっても、図23に示す変形例1と同様の動作によって同様の効果を得ることができる。
図26は、変形例3にかかる放電部をさらに変形した変形例4を示す概略構成図である。変形例2と同様に、図25に示す変形例3におけるカウンター電極141および誘電体121は、円筒または円柱状のカウンター電極142と、このカウンター電極142における側面(曲面)の少なくとも一部を覆う誘電体122とに置き換えることが可能である。このような図26に示すプラズマ処理装置104Aおよび104Bを用いた構成によっても、図24に示す変形例2と同様の動作によって同様の効果を得ることができる。
図27は、変形例5にかかる放電部の構成例を示す概略図である。図27に例示するプラズマ処理装置105Aおよび105Bのように、平板状の放電電極110は、ブレード状の複数の放電電極115に置き換えることも可能である。これら複数の放電電極115は、放電電極111と同様、すべてが1つのまとまりとして、図1における放電電極11(第1電極/第3電極)に対応する。各ブレード状の放電電極115の先端部の厚さは、0.5〜2.0mm程度であってよい。また、放電電極115は、被処理物20から離間するように配置されてもよい。このような構成によっても、図23に示す変形例1と同様の動作によって同様の効果を得ることができる。
図28は、変形例5にかかる放電部をさらに変形した変形例6を示す概略構成図である。変形例2と同様に、図27に示す変形例5におけるカウンター電極141および誘電体121は、円筒または円柱状のカウンター電極142と、このカウンター電極142における側面(曲面)の少なくとも一部を覆う誘電体122とに置き換えることが可能である。このような図28に示すプラズマ処理装置106Aおよび106Bを用いた構成によっても、図24に示す変形例2と同様の動作によって同様の効果を得ることができる。
なお、図23〜図28に示す構成では、放電電極の本数を増やすことで、一回のプラズマ処理での被処理物20に対する処理効果を増加することが可能である。また、放電電極の数を増やすことは、プラズマ処理の処理ムラを低減させるという効果も得られるというメリットがある。
また、片面処理の場合のプラズマエネルギー量と両面処理の場合のプラズマエネルギー量とを変更する方法としては、上述したパルス電圧や搬送速度を変更する方法以外にも、以下のような方法が考えられる。
図29は、放電電極の駆動本数を変更することでプラズマエネルギー量を変更する構成の概略図である。図29に示すように、プラズマ処理装置201が複数の放電電極211〜213(第1電極/第3電極)を備えている場合、高周波高圧電源150からパルス電圧を供給する放電電極の本数を切り替えることで、被処理物20に対するプラズマエネルギー量を変化させることが可能である。たとえば図29に示す例では、放電電極211〜213のうちの駆動本数を3本から2本に減少させることで、被処理物20に対するプラズマエネルギー量を減少させることが可能である。この構成により、両面処理の場合における各面に対するプラズマ処理効果を片面処理の場合の処理面に対するプラズマ処理効果と同等とすることができる。なお、たとえば搬送経路上に2つのプラズマ処理装置201が設置される場合には、片面処理の場合に使用せず且つ両面処理の場合に使用するプラズマ処理装置201が備える放電電極の本数を、片面処理と両面処理との両方の場合で使用するプラズマ処理装置201が備える放電電極の本数よりも少なくしておいてもよい。
図30は、放電電極とカウンター電極との間の距離を変化させることでプラズマエネルギー量を変更する構成の概略図である。図30に示すように、プラズマ処理装置202は、たとえば放電電極210をカウンター電極141に対して離したり近づけたりするための移動機構を備える。放電電極210とカウンター電極141との間の距離を大きくすることで、被処理物20に対するプラズマエネルギー量を減少させることが可能である。この構成により、両面処理の場合における各面に対するプラズマ処理効果を片面処理の場合の処理面に対するプラズマ処理効果と同等とすることができる。
以上で説明したように、実施形態1によれば、表裏面にそれぞれ与えるプラズマエネルギー量を調節することが可能となるため、被処理物20の表裏面において同等に高品質な画像を得ることが可能となる。
(実施形態2)
つぎに、本発明の実施形態2にかかる被処理物改質装置、印刷装置、印刷システムおよび印刷物の製造方法について、図面を用いて詳細に説明する。
実施形態1において、たとえば図21に示したように、複数のプラズマ処理装置100Aおよび100Bならびに複数のインクジェットヘッド170Aおよび170Bを用いて被処理物20の表裏面を処理する場合、上流側のインクジェットヘッド170Aによる画像形成の結果、下流側のインクジェットヘッド170Bで画像形成する際に、インクジェットヘッド170Aによる画像形成によって被処理物20の湿度が上がった状態になっている場合がある。そのような場合、図31に示すように、上流側のインクジェットヘッド170Aによる画像形成によって湿った被処理物20を乾燥させるための乾燥機構185を、インクジェットヘッド170Aとインクジェットヘッド170Bとの間に配置することが考えられる。
ただし、乾燥機構185による乾燥工程が被処理物20の温度上昇を伴う場合、その熱によってプラズマ処理の効果が低減してしまう可能性がある。そこで、図31に示す例では、被処理物20の一方の面(たとえばインクジェットヘッド170Aが画像形成する表面)に対する画像形成と他方の面(たとえばインクジェットヘッド170Bが画像形成する裏面)に対する画像形成との間に乾燥工程を含む場合、後に画像形成する面(本例ではインクジェットヘッド170Bが画像形成する裏面)に対するプラズマエネルギー量を、先に画像形成する面(本例ではインクジェットヘッド170Aが画像形成する表面)に対するプラズマエネルギー量よりも大きくする。大きくするプラズマエネルギー量の程度は、乾燥工程によって低減するプラズマ処理効果の程度を予め特定しておき、その結果に従って決定すればよい。このような構成により、被処理物20の表裏面に対するプラズマエネルギー量を実質的に同等とすることが可能となるため、被処理物20の表裏面において同等に高品質な画像を得ることが可能となる。
また、実施形態1において、たとえば図22に示したように、上流側のプラズマ処理装置100Aおよびインクジェットヘッド170Aで被処理物20の一方の面(たとえば表面)にプラズマ処理および画像形成を行った後、下流側のプラズマ処理装置100Bおよびインクジェットヘッド170Bで被処理物20の他方の面(たとえば裏面)にプラズマ処理および画像形成を行う場合、上流側のインクジェットヘッド170Aによる画像形成の結果、下流側のプラズマ処理装置100Bでプラズマ処理する際に、インクジェットヘッド170Aによる画像形成によって被処理物20の湿度が上がった状態になっている場合がある。被処理物20が湿っている状態では、プラズマ処理による効果が意図せずに増加する場合があり、プラズマ処理による効果を制御することが困難となる。そこで、図32に示すように、上流側のインクジェットヘッド170Aと下流側のプラズマ処理装置100Bとの間に乾燥機構185を配置することが考えられるが、上述したように、乾燥工程の熱によってプラズマ処理の効果が低減してしまう可能性がある。そこで、図32に示す例では、図31に示す例と同様に、後に画像形成する面(本例ではインクジェットヘッド170Bが画像形成する裏面)に対するプラズマエネルギー量を、先に画像形成する面(本例ではインクジェットヘッド170Aが画像形成する表面)に対するプラズマエネルギー量よりも大きくする。大きくするプラズマエネルギー量の程度は、乾燥工程によって低減するプラズマ処理効果の程度を予め特定しておき、その結果に従って決定すればよい。このような構成により、図31に示す例と同様に、被処理物20の表裏面に対するプラズマエネルギー量を実質的に同等とすることが可能となるため、被処理物20の表裏面において同等に高品質な画像を得ることが可能となる。
なお、図31および32では、両面処理の場合に被処理物20の表裏面に対してプラズマ処理を施す場合を例示したが、これに限られるものではない。たとえば、乾燥工程によって低減するプラズマ処理効果の程度が被処理物20の片面に対してプラズマ処理を行った際の表裏面でのプラズマ処理効果の差と同程度である場合、2回目のプラズマ処理を省略することも可能である。その場合、被処理物20におけるプラズマ処理効果の低い面が先に画像形成され、その後、乾燥工程を経て、反対側の面が画像形成される。
以上のように、実施形態2によれば、途中で乾燥工程を含む両面処理の場合でも、被処理物20の表裏面に対する画像形成の際のプラズマエネルギー量を実質的に同等とすることが可能であるため、被処理物20の表裏面において同等に高品質な画像を得ることが可能となる。なお、その他の構成、動作および効果は、実施形態1と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態で説明したものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
1 印刷装置(システム)
10、100、100A〜106A、100B〜106B、201、202 プラズマ処理装置
11、110〜113、115、210〜213 放電電極
12、120、121、122 誘電体
13 大気圧非平衡プラズマ
14、140、141、142 カウンター電極
15、150 高周波高圧電源
20 被処理物
30 搬入部
40 画像形成装置
50 乾燥部
60 搬出部
170、170A、170B インクジェットヘッド
180 パターン読取部
185 乾燥機構
193 反転機構
特開平10−310652号公報 特開2003−154256号公報 特開2005−281796号公報

Claims (20)

  1. 第1の電極手段と、第2の電極手段と、前記第1の電極手段と前記第2の電極手段の間に配置された誘電体とからなり、前記第1の電極手段と前記第2の電極手段との何れかに電圧を印加して前記第1の電極手段と前記誘電体の間に配置された被処理物をプラズマ処理するプラズマ処理手段と、
    前記被処理物の一方の面を前記第1の電極手段に向けた状態で前記プラズマ処理を実行した後に前記被処理物の他方の面を前記第1の電極手段に向けた状態でプラズマ処理する両面処理において、いずれか一方の面を処理する際に前記被処理物が受けるプラズマエネルギー量が、前記被処理物のいずれか一方の面を前記第1の電極手段に向けた状態でプラズマ処理を実行する片面処理の際に前記いずれか一方の面が受けるプラズマエネルギー量と異なるように、前記プラズマ処理手段を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする被処理物改質装置。
  2. 第1の電極手段と、第2の電極手段と、前記第1の電極手段と前記第2の電極手段の間に配置された誘電体とからなり、前記第1の電極手段と前記第2の電極手段との何れかに電圧を印加して前記第1の電極手段と前記誘電体の間に配置された被処理物をプラズマ処理する第1のプラズマ処理手段と、
    第3の電極手段と、第4の電極手段と、前記第3の電極手段と前記第4の電極手段の間に配置された誘電体とからなり、前記第3の電極手段と前記第4の電極手段との何れかに電圧を印加して前記第3の電極手段と前記誘電体の間に配置された前記被処理物をプラズマ処理する第2のプラズマ処理手段と、
    前記被処理物の一方の面を前記第1の電極手段に向けた状態で前記プラズマ処理を実行した後に前記被処理物の他方の面を前記第3の電極手段に向けた状態でプラズマ処理する両面処理において、いずれか一方の面を処理する際に前記被処理物が受けるプラズマエネルギー量が、前記被処理物のいずれか一方の面を前記第1の電極手段または前記第3の電極手段に向けた状態でプラズマ処理を実行する片面処理の際に前記いずれか一方の面が受けるプラズマエネルギー量と異なるように、前記プラズマ処理手段を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする被処理物改質装置。
  3. 前記制御手段は、前記片面処理の際に前記いずれか一方の面が受ける前記プラズマエネルギー量よりも、前記両面処理の際に前記一方の面または前記他方の面が受ける前記プラズマエネルギー量の方が小さくなるように、前記プラズマ処理手段を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の被処理物改質装置。
  4. 前記プラズマ処理手段は、前記被処理物の少なくとも表面を酸性化することを特徴とする請求項1または2に記載の被処理物改質装置。
  5. 前記第1の電極手段または前記第2の電極手段に電圧を印加する電源を備え、
    前記制御手段は、前記電源が印加する電圧を制御して、前記プラズマエネルギー量を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の被処理物改質装置。
  6. 前記第1の電極手段または前記第2の電極手段に電圧を印加する第1の電源と、
    前記第3の電極手段または前記第4の電極手段に電圧を印加する第2の電源と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記第1の電源と前記第2の電源との少なくとも一方を制御して、前記プラズマエネルギー量を制御する
    ことを特徴とする請求項2に記載の被処理物改質装置。
  7. 前記第1の電極手段または前記第2の電極手段は、複数の電極で構成され、
    前記制御手段は、前記複数の電極に対して電圧を印加する電源を制御して、前記プラズマエネルギー量を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の被処理物改質装置。
  8. 前記第1の電極手段または前記第2の電極手段は、複数の電極からなる第1の電極群で構成され、
    前記第3の電極手段または前記第4の電極手段は、複数の電極からなる第2の電極群で構成され、
    前記制御手段は、前記第1の電極群と前記第2の電極群との少なくとも一方の前記電極群に対して電圧を印加する電源を制御して、前記プラズマエネルギー量を制御する
    ことを特徴とする請求項2に記載の被処理物改質装置。
  9. 前記被処理物を搬送する搬送手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記搬送手段による前記被処理物の搬送速度を制御して、前記プラズマエネルギー量を制御する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の被処理物改質装置。
  10. 前記第1の電極手段と前記第2の電極手段との距離を変更する移動機構をさらに備え、
    前記制御手段は、前記移動機構により前記距離を制御して、前記プラズマエネルギー量を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の被処理物改質装置。
  11. 前記第1の電極手段と前記第2の電極手段との距離を変更する第1の移動機構と、
    前記第3の電極手段と前記第4の電極手段との距離を変更する第2の移動機構と、
    をさらに備え、
    前記制御手段は、前記第1の移動機構と前記第2の移動機構との少なくとも一方を制御して、前記プラズマエネルギー量を制御する
    ことを特徴とする請求項2に記載の被処理物改質装置。
  12. 前記第1の電極手段に電圧が印加される場合、前記第1の電極手段は、ローラ電極、ワイヤ電極およびブレード電極のうち何れかであることを特徴とする請求項1または2に記載の被処理物改質装置。
  13. 請求項1または2に記載の被処理物改質装置と、
    前記被処理物に対してインクを吐出して画像形成するインクジェット記録手段と、
    を備え、
    前記インクジェット記録手段は、前記プラズマ処理後の前記被処理物に対してインクを吐出して画像形成する
    ことを特徴とする印刷装置。
  14. 前記インクは、負帯電した顔料が液体中に分散しているインクであることを特徴とする請求項13に記載の印刷装置。
  15. 前記インクは、水性顔料インクであることを特徴とする請求項13に記載の印刷装置。
  16. 前記被処理物は、緩浸透紙であることを特徴とする請求項13に記載の印刷装置。
  17. 前記被処理物は、コート紙であることを特徴とする請求項13に記載の印刷装置。
  18. 請求項1または請求項2に記載の被処理物改質装置と、
    前記被処理物に対してインクを吐出して画像形成するインクジェット記録装置と、
    を備え、
    前記インクジェット記録装置は、前記プラズマ処理後の前記被処理物に対してインクを吐出して画像形成する
    ことを特徴とする印刷システム。
  19. 被処理物にインクジェット記録方式で画像が形成された印刷物を製造するための製造方法であって、
    第1の電極手段と、第2の電極手段と、前記第1の電極手段と前記第2の電極手段の間に配置された誘電体とを用い、前記第1の電極手段と前記第2の電極手段との何れかに電圧を印加することで前記第1の電極手段と前記誘電体の間に配置された被処理物をプラズマ処理するプラズマ処理工程と、
    前記プラズマ処理後の前記被処理物に対してインクを吐出して画像形成するインクジェット記録工程と、
    を含み、
    前記被処理物の一方の面を前記第1の電極手段に向けた状態で前記プラズマ処理を実行した後に前記被処理物の他方の面を前記第1の電極手段に向けた状態でプラズマ処理する両面処理において、いずれか一方の面を処理する際に前記被処理物が受けるプラズマエネルギー量は、前記被処理物のいずれか一方の面を前記第1の電極手段に向けた状態でプラズマ処理を実行する片面処理の際に前記いずれか一方の面が受けるプラズマエネルギー量と異なる
    ことを特徴とする印刷物の製造方法。
  20. 被処理物にインクジェット記録方式で画像が形成された印刷物を製造するための製造方法であって、
    第1の電極手段と、第2の電極手段と、前記第1の電極手段と前記第2の電極手段の間に配置された誘電体とを用い、前記第1の電極手段と前記第2の電極手段との何れかに電圧を印加して前記第1の電極手段と前記誘電体の間に配置された被処理物をプラズマ処理する第1のプラズマ処理工程と、
    第3の電極手段と、第4の電極手段と、前記第3の電極手段と前記第4の電極手段の間に配置された誘電体とを用い、前記第3の電極手段と前記第4の電極手段との何れかに電圧を印加して前記第3の電極手段と前記誘電体の間に配置された前記被処理物をプラズマ処理する第2のプラズマ処理工程と、
    前記第1のプラズマ処理工程及び前記第2のプラズマ処理工程によるプラズマ処理後の前記被処理物に対してインクを吐出して画像形成するインクジェット記録工程と、
    を含み、
    前記被処理物の一方の面を前記第1の電極手段に向けた状態で前記プラズマ処理を実行した後に前記被処理物の他方の面を前記第3の電極手段に向けた状態で前記プラズマ処理する両面処理において、いずれか一方の面を処理する際に前記被処理物が受けるプラズマエネルギー量が、前記被処理物のいずれか一方の面を前記第1の電極手段または前記第3の電極手段に向けた状態で前記プラズマ処理を実行する片面処理の際に前記いずれか一方の面が受けるプラズマエネルギー量と異なる
    ことを特徴とする印刷物の製造方法。
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