JP2015106492A - プラズマ処理装置、印刷装置、印刷システムおよび印刷物の製造方法 - Google Patents

プラズマ処理装置、印刷装置、印刷システムおよび印刷物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】装置の大型化を抑えつつ、より簡便に被処理物の両面を改質処理すること。【解決手段】プラズマ処理装置は、長手方向が被処理物に対して平行であって該被処理物の搬送経路に対して垂直となるように配置された放電電極と、前記放電電極に対して前記被処理物を挟む位置に平行に対向配置されたカウンター電極と、前記放電電極と前記カウンター電極との間を搬送される前記被処理物と前記放電電極との接触量を調節する第1調節ローラと、前記放電電極と前記カウンター電極との間を搬送される前記被処理物と前記カウンター電極との接触量を調節する第2調節ローラと、前記第1調節ローラおよび前記第2調節ローラを制御することで前記被処理物と前記放電電極との前記接触量および前記被処理物と前記カウンター電極との前記接触量をそれぞれ制御する制御部と、を含むことを特徴とする。【選択図】図14

Description

本発明は、プラズマ処理装置、印刷装置、印刷システムおよび印刷物の製造方法に関する。
従来のインクジェット記録装置では、ヘッドが紙やフィルムに代表される記録媒体の幅方向に往復するシャトル方式が中心であるため、高速印刷によるスループットの向上が困難であった。そこで近年では、高速印刷に対応するために、記録媒体の幅全体を網羅するように複数のヘッドを並べて、一度に記録する1パス方式が提案されている。
しかし、1パス方式は高速化には有利ではあるが、隣接ドットを打滴する時間的間隔が短く、先に打滴されたインクが記録媒体に浸透する前に隣接ドットが打滴されるため、隣接ドットの合一(以下、打滴干渉と呼ぶ)が起こり、画質が低下してしまうという、ビーディングやブリードなどの問題が存在した。このような問題は、フィルムやコート紙などの非浸透メディア・緩浸透メディアに印刷する場合に特に顕著となる場合があった。
このような問題を解決する従来技術としては、メディアに予め先塗り剤を塗布し、インクの凝集性と定着性(セット性ともいう)を高めることで対策する方法や、UV硬化型インクを使用する方法が既に知られている。しかしながら、先塗り剤を用いる方法では、インクの水分以外に先塗り剤の水分も蒸発・乾燥させる必要があり、より多くの乾燥時間や大型の乾燥装置が必要になる。また、サプライ品である先塗り剤や比較的高価なUV硬化型インクを使用する方法では、印刷コストを引き上げるという問題が存在した。
そこで近年では、インクのセット性を高める他の方法として、メディア表面にプラズマ処理を施す方法が提案されている。メディア表面にプラズマ処理を施した場合、このメディア表面が親水化することが知られている。そのようなプラズマ処理を前処理としてメディアに施すことで、たとえば濡れ性の悪いコート紙などのメディアを用いた場合であっても、その親水性を向上させることが可能となり、その結果、より高画質な印刷物を製造することが可能となる。さらに、プラズマ処理はドライプロセスのため、乾燥工程が不要であることから、より効率的に被処理物表面を改質処理することができるという利点も存在する。
しかしながら、従来技術において、被処理物の両面に対してプラズマ処理のような改質処理するためには、各面に対してそれぞれ少なくとも1台の改質装置(たとえばプラズマ処理装置)を用意する必要があるため、装置の大型化を招くとともに、処理手順が複雑化してしまうなどの課題が存在した。
そこで本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、装置の大型化を抑えつつ、より簡便に被処理物の両面を改質処理することが可能なプラズマ処理装置、印刷装置、印刷システムおよび印刷物の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明にかかるプラズマ処理装置は、長手方向が被処理物に対して平行であって該被処理物の搬送経路に対して垂直となるように配置された放電電極と、前記放電電極に対して前記被処理物を挟む位置に平行に対向配置されたカウンター電極と、前記放電電極と前記カウンター電極との間を搬送される前記被処理物と前記放電電極との接触量を調節する第1調節ローラと、前記放電電極と前記カウンター電極との間を搬送される前記被処理物と前記カウンター電極との接触量を調節する第2調節ローラと、前記第1調節ローラおよび前記第2調節ローラを制御することで前記被処理物と前記放電電極との前記接触量および前記被処理物と前記カウンター電極との前記接触量をそれぞれ制御する制御部と、を含むことを特徴とする。
本発明にかかる印刷装置は、上述のプラズマ処理装置と、前記プラズマ処理装置によるプラズマ処理後の前記被処理物表面にインクジェット記録を実行する記録装置と、を備えることを特徴とする。
本発明にかかる印刷システムは、上述のプラズマ処理装置と、前記プラズマ処理装置によるプラズマ処理後の前記被処理物表面にインクジェット記録を実行する記録装置と、を備えることを特徴とする。
また、本発明にかかる印刷物の製造方法は、被処理物表面をプラズマ処理することで該被処理物の少なくとも表面を酸性化するプラズマ処理手段と、前記プラズマ処理手段によるプラズマ処理後の前記被処理物表面にインクジェット記録を実行する記録手段とを備え、前記プラズマ処理手段は、長手方向が被処理物に対して平行であって該被処理物の搬送経路に対して垂直となるように配置された放電電極と、前記放電電極に対して前記被処理物を挟む位置に平行に対向配置されたカウンター電極と、前記放電電極と前記カウンター電極との間を搬送される前記被処理物と前記放電電極との接触量を調節する第1調節ローラと、前記放電電極と前記カウンター電極との間を搬送される前記被処理物と前記カウンター電極との接触量を調節する第2調節ローラとを含む印刷装置を用いた印刷物の製造方法であって、前記第1調節ローラを制御して前記被処理物と前記放電電極との接触量を調節する第1調節工程と、前記第2調節ローラを制御して前記被処理物と前記カウンター電極との接触量を調節する第2調節工程と、前記プラズマ処理手段で前記被処理物にプラズマ処理を実施する処理工程と、前記記録手段で前記被処理物表面にインクジェット記録を実行する記録工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、装置の大型化を抑えつつ、より簡便に被処理物の両面を改質処理することが可能なプラズマ処理装置、印刷装置、印刷システムおよび印刷物の製造方法を実現することができる。
図1は、本発明の実施形態にかかるプラズマ処理の一例を説明するための図である。 図2は、実施形態におけるインクのpH値とインクの粘度との関係の一例を示す図である。 図3は、実施形態にかかるプラズマ処理装置の一例を示す概略図である。 図4は、実施形態にかかるプラズマ処理を施していない被処理物に対してインクジェット記録処理を行うことで得られた印刷物の画像形成面を撮像して得られた画像の拡大図である。 図5は、図4に示す印刷物における画像形成面に形成されたドットの例を示す模式図である。 図6は、実施形態にかかるプラズマ処理を施した被処理物に対してインクジェット記録処理を行うことで得られた印刷物の画像形成面を撮像して得られた画像の拡大図である。 図7は、図6に示す印刷物における画像形成面に形成されたドットの例を示す模式図である。 図8は、実施形態にかかるプラズマエネルギーと被処理物表面の濡れ性、ビーディング、pH値および浸透性との関係を示すグラフである。 図9は、メディアごとのプラズマエネルギーと被処理物表面のpH値との関係の例を示す図である。 図10は、実施形態にかかる印刷装置(システム)の概略構成を示す模式図である。 図11は、実施形態にかかる印刷装置(システム)におけるプラズマ処理装置からインクジェット記録装置までの構成を抜粋して示す模式図である。 図12は、先塗り処理を施した被処理物とプラズマ処理を施した被処理物とのインク付着量に対する画像(ドット)濃度の測定結果を示すグラフである。 図13は、プラズマ処理と先塗り処理とを併用したときの浸透し難い被処理物の粒状度を示すグラフである。 図14は、実施形態にかかるプラズマ処理装置における調節ローラの駆動例を示す図である。 図15は、実施形態にかかるプラズマ処理装置における調節ローラの他の駆動例を示す図である。 図16は、図15に示す駆動例での被処理物の処理面を示す図である。 図17は、実施形態にかかるプラズマ処理装置における放電部の他の概略構成例を示す模式図である。 図18は、実施形態にかかるプラズマ処理装置の他の一例を示す概略図である。
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な実施形態であるので、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明によって不当に限定されるものではなく、また、本実施の形態で説明される構成の全てが本発明の必須の構成要件ではない。
以下の実施形態では、被処理物(記録媒体または印刷メディアともいう)にインクが着弾した直後にインク顔料の分散を防止しつつ顔料を凝集させるために、被処理物表面を酸性化させる。酸性化する手段としては、プラズマ処理を例示する。
また、以下の実施形態では、プラズマ処理された被処理物表面の濡れ性、pH値の低下によるインク顔料の凝集性や浸透性をコントロールすることで、インクドット(以下、単にドットという)の真円度を向上させるとともに、ドットの合一を防止してドットの鮮鋭度や色域を拡げる。これにより、ビーディングやブリードといった画像不良を解決して、高品質な画像が形成された印刷物を得ることができる。また、被処理物上の顔料の凝集厚みを薄く均一にすることにより、インク液滴量を削減して、インク乾燥エネルギーの低減および印刷コストの低減を図ることも可能にする。
酸性化処理手段(工程)としてのプラズマ処理では、被処理物に大気中のプラズマ照射を行うことによって、被処理物表面の高分子を反応させ、親水性の官能基を形成する。詳細には、図1に示すように、放電電極から放出された電子eが電界中で加速されて、大気中の原子や分子を励起・イオン化する。イオン化された原子や分子からも電子が放出され、高エネルギーの電子が増加し、その結果、ストリーマ放電(プラズマ)が発生する。このストリーマ放電による高エネルギーの電子によって、被処理物20(たとえばコート紙)表面の高分子結合(コート紙のコート層21は炭酸カルシウムとバインダとして澱粉で固められているが、その澱粉が高分子構造を有している)が切断され、気相中の酸素ラジカルOやオゾンOと再結合する。これにより、被処理物20の表面に水酸基やカルボキシル基等の極性官能基が形成される。その結果、被処理物20の表面に親水性や酸性が付与される。
被処理物上で隣接したドットが、親水性が上がることにより濡れ拡がって合一することで、ドット間の混色が発生するのを防ぐためには、着色剤(例えば顔料や染料)をドット内で凝集させることや、ビヒクルが濡れ拡がるよりも早くビヒクルを乾燥させたり被処理物内へ浸透させたりすることが重要であることも分かった。そこで、実施形態では、インクジェット記録処理の前処理として、被処理物表面を酸性化する酸性化処理を実行する。
本説明における酸性化とは、インクに含まれる顔料が凝集するpH値まで印刷媒体表面のpH値を下げることを意味する。pH値を下げるとは、物体中の水素イオンH濃度を上昇させることである。被処理物表面に触れる前のインク中の顔料はマイナスに帯電し、ビヒクル中で顔料が分散している。図2に、インクのpH値とインクの粘度との関係の一例を示す。図2に示すように、インクは、そのpH値が低いほど、その粘度が上昇する。これは、インクの酸性度が高くなるほど、インクのビヒクル中でマイナスに帯電している顔料が電気的に中和され、その結果、顔料同士が凝集するためである。したがって、たとえば図2に示すグラフにおいてインクのpH値が必要な粘度と対応する値となるように印刷媒体表面のpH値を下げることで、インクの粘度を上昇させることが可能である。これは、インクが酸性である印刷媒体表面に付着した際、顔料が印刷媒体表面の水素イオンH+によって電気的に中和された結果、顔料同士が凝集するためである。それにより、隣接したドット間の混色を防止するとともに、顔料が印刷媒体の奥深く(さらには裏面まで)浸透するのを防止することが可能となる。ただし、必要な粘度と対応するpH値となるようにインクのpH値を下げるためには、印刷媒体表面のpH値を必要な粘度と対応するインクのpH値よりも低くしておく必要がある。
また、インクを必要な粘度とするためのpH値は、インクの特性によって異なる。すなわち、図2のインクAに示すように、比較的中性に近いpH値で顔料が凝集して粘度が上がるインクもあれば、インクAとは異なる特性を持つインクBに示すように、顔料を凝集させるためにインクAよりも低いpH値が必要なインクも存在する。
着色剤がドット内で凝集する挙動や、ビヒクルの乾燥速度や被処理物内への浸透速度は、ドットの大きさ(小滴、中滴、大滴)によって変わる液滴量や、被処理物の種類などによって異なる。そこで以下の実施形態では、プラズマ処理におけるプラズマエネルギーを、被処理物の種類や印刷モード(液滴量)などに応じて最適な値に制御してもよい。
図3は、実施形態で採用される酸性化処理の概略を説明するための模式図であって、酸性化処理の一つの手段として用いるプラズマ処理装置の一例を示す模式図である。図3に示すように、実施形態で採用される酸性化処理には、放電電極ローラ310と、カウンター電極ローラ220と、高周波高圧電源150とを備えたプラズマ処理装置10が用いられる。
放電電極ローラ310は、カウンター電極ローラ220と対向配置されている。その具体的な構成例としては、放電電極ローラ310は、たとえば放電用の電流が流れる棒状やブラシ状等の芯部と、この芯部の中心に配した円筒状の金属製ローラとを備える。また、放電電極ローラ310は、たとえば搬送経路D1に沿った被処理物20の搬送方向と垂直な軸を中心として回転自在に設けられてもよい。その場合、芯部の周囲に設けられた金属製ローラが、芯部を中心として回転してもよい。
カウンター電極ローラ220は、円筒状のカウンター電極221と、カウンター電極221のたとえば側面に設けられた誘電体222とを含んでいる。カウンター電極ローラ220は、たとえば搬送経路D1に沿った被処理物20の搬送方向と垂直な軸、すなわち、放電電極ローラ310の回転軸と平行な回転軸を中心として回転自在であってもよい。
実質的に放電電極ローラ310とカウンター電極ローラ220との間に介在する誘電体222は、放電によって形成される大気圧非平衡プラズマ13の形成領域を調整(たとえば拡大)するための構成である。そのため、この誘電体222は、必ずしもカウンター電極ローラ220側に設けられている必要なはい。たとえば放電電極ローラ310側に設けられても良いし、カウンター電極ローラ220と放電電極ローラ310との両方にそれぞれ設けられても良いし、カウンター電極ローラ220と放電電極ローラ310とのいずれにも設けられていなくてもよい。なお、大気圧非平衡プラズマ13の形成領域を拡大することで、被処理物20に対するプラズマ処理の効果を高めることが可能である。
さらに、誘電体222を用いる場合、この誘電体222は、カウンター電極221(または放電電極ローラ310におけるたとえば金属製ローラ)の側面周囲全体に形成されている必要はなく、少なくとも放電電極ローラ310とカウンター電極ローラ220との間で沿面放電を発生させることを可能にする範囲に設けられていれば良い。ただし、回転するローラ(放電電極ローラ310/カウンター電極ローラ220)に誘電体222を設ける場合には、その側面周囲を覆うように設けられてもよい。
また、プラズマ処理装置100は、被処理物20をカウンター電極ローラ220または放電電極ローラ310に巻き付けるための巻き付けローラ241と、被処理物20のカウンター電極ローラ220または放電電極ローラ310に対する巻き付け量を調整するための調節ローラ231および232とを備える。
なお、放電電極ローラ310およびカウンター電極ローラ220を回転させない場合、それらは必ずしも断面の外周全体が円形となる円筒状(または円柱状)の形状を有している必要はなく、たとえば断面が扇形や円弧等の形状を有していてもよい。すなわち、少なくとも調節ローラ231または232によって被処理物20が巻き付けられる最大の部分を含み、且つ、放電電極ローラ310とカウンター電極ローラ220との間で正常な大気圧非平衡プラズマ13を形成可能な範囲において、放電電極ローラ310/カウンター電極ローラ220の長手方向に対して垂直な断面の外周が円に沿った形状を有していればよい。これは、以下の説明においても同様である。
以上のようなプラズマ処理装置100において、高周波高圧電源150は、放電電極ローラ310とカウンター電極221との間に高周波・高電圧のパルス電圧を印加する。このパルス電圧の電圧値は、たとえば約10kV(キロボルト)p−p程度である。また、その周波数は、たとえば約20kHz(キロヘルツ)とすることができる。このような高周波・高電圧のパルス電圧を2つの電極間に供給することで、放電電極ローラ310と誘電体222との間に大気圧非平衡プラズマ13が発生する。被処理物20は、大気圧非平衡プラズマ13の発生中に放電電極ローラ310とカウンター電極ローラ220との間を通過する。これにより、被処理物20の表裏面における少なくとも一方がプラズマ処理される。なお、被処理物20において、たとえば放電電極ローラ310に面する側を表面とし、その反対側を裏面としてもよい。
ここで、図4〜図7を用いて、実施形態にかかるプラズマ処理を施した場合と施していない場合との印刷物の違いを説明する。図4は、実施形態にかかるプラズマ処理を施していない被処理物に対してインクジェット記録処理を行うことで得られた印刷物の画像形成面を撮像して得られた画像の拡大図であり、図5は、図4に示す印刷物における画像形成面に形成されたドットの例を示す模式図である。図6は、実施形態にかかるプラズマ処理を施した被処理物に対してインクジェット記録処理を行うことで得られた印刷物の画像形成面を撮像して得られた画像の拡大図であり、図7は、図6に示す印刷物における画像形成面に形成されたドットの例を示す模式図である。なお、図4および図6に示す印刷物を得るにあたり、デスクトップ型のインクジェット記録装置を用いた。また、被処理物20には、コート層21(図1参照)を備える一般的なコート紙を用いた。
実施形態にかかるプラズマ処理を施していないコート紙は、コート紙表面にあるコート層21の濡れ性が悪い。そのため、プラズマ処理を施していないコート紙に対してインクジェット記録処理にて形成した画像では、たとえば図4および図5に示すように、ドットの着弾時にコート紙の表面に付着したドットの形状(ビヒクルCT1の形状)が歪になる。また、ドットの乾燥が十分でない状態で近接ドットを形成すると、図4および図5に示すように、コート紙への近接ドットの着弾時にビヒクルCT1およびCT2同士が合一し、これによりドット間で顔料P1およびP2の移動(混色)が起き、その結果、ビーディング等による濃度ムラが生じてしまう場合がある。
一方、実施形態にかかるプラズマ処理を施したコート紙は、コート紙表面にあるコート層21の濡れ性が改善されている。そのため、プラズマ処理を施したコート紙に対してインクジェット記録処理にて形成した画像では、たとえば図6に示すように、ビヒクルCT1がコート紙の表面に比較的平坦な真円状に広がる。これにより、図7のようにドットが平坦な形状となる。また、プラズマ処理で形成された極性官能基によってコート紙表面が酸性になるため、インク顔料が電気的にと中和され、顔料P1が凝集してインクの粘性が上がる。これにより、図7のようにビヒクルCT1およびCT2が合一した場合でも、ドット間の顔料P1およびP2の移動(混色)が抑制される。さらに、コート層21内部にも極性官能基が生成されるため、ビヒクルCT1の浸透性が上がる、これにより比較的短時間で乾燥することが出来る。濡れ性向上により真円状に広がったドットが、浸透しながら凝集することにより、顔料P1が高さ方向に均等に凝集され、ビーディング等による濃度ムラの発生を抑えることが可能となる。なお、図5、図7は模式図であり、実際には図7の場合にも顔料は層になって凝集している。
このように、実施形態にかかるプラズマ処理を施した被処理物20では、プラズマ処理によって極性官能基が形成された結果、表面が酸性になる。それにより、マイナスに帯電した顔料が被処理物20表面で中和されることにより、顔料が凝集して粘性が上がり、結果的にドットが合一したとしても顔料の移動を抑制することが可能となる。また、被処理物20表面に形成されたコート層21内部にも極性官能基が生成されることで、ビヒクルが速やかに被処理物20内部に浸透し、これにより乾燥時間を短縮することが出来る。つまり、濡れ性が上がることで真円状に広がったドットは、凝集によって顔料の移動が抑えられた状態で浸透することで、真円に近い形状を保つことが可能となる。
図8は、実施形態にかかるプラズマエネルギーと被処理物表面の濡れ性、ビーディング、pH値および浸透性との関係を示すグラフである。図8では、被処理物20としてコート紙へ印刷した場合の表面特性(濡れ性、ビーディング、pH値、浸透性(吸液特性))がプラズマエネルギーに依存してどのように変化するかが示されている。なお、図8に示す評価を得るにあたり、インクには、顔料が酸により凝集する特性の水性顔料インク(マイナスに帯電した顔料が分散されているアルカリ性インク)を使用した。
図8に示すように、コート紙表面の濡れ性は、プラズマエネルギーが低い値(たとえば0.2J/cm程度以下)で急激に良くなり、それ以上エネルギーを増加させてもあまり改善はしない。一方、コート紙表面のpH値は、ある程度まではプラズマエネルギーを高めることにより低下していく。ただし、プラズマエネルギーがある値(たとえば4J/cm程度)を超えたところで飽和状態になる。また、浸透性(吸液特性)は、pHの低下が飽和したあたり(たとえば4J/cm程度)から急激に良くなっている。ただし、この現象は、インクに含まれている高分子成分に依存して異なる。
この結果として、浸透性(吸液特性)がよくなり始めて(例えば4J/cm2程度)からビーディング(粒状度)の値が非常に良い状態となっている。ここでのビーディング(粒状度)とは、画像のざらつき感を数値で表したものであり、濃度のばらつきを平均濃度の標準偏差で表したものである。図8では、2色以上のドットからなる色のベタ画像の濃度を複数サンプリングし、その濃度の標準偏差をビーディング(粒状度)として表している。このように実施形態にかかるプラズマ処理を施したコート紙に吐出されたインクが真円上に広がりかつ凝集しながら浸透するため、画像のビーディング(粒状度)が改善される。
上述したように、被処理物20表面の特性と画像品質との関係では、表面の濡れ性が向上することにより、ドットの真円度が向上している。この理由としては、プラズマ処理により生成された親水性の極性官能基によって被処理物20表面の濡れ性が向上するとともにこれが均一化したことに加え、ゴミや油分や炭酸カルシウムなどの撥水要因がプラズマ処理によって除外されたことによると考えられる。被処理物20表面の濡れ性が向上した結果、液滴が円周方向に均等に拡がり、ドットの真円度が向上する。
また、被処理物20表面を酸性化(pHの低下)させることにより、インク顔料の凝集、浸透性の向上、ビヒクルのコート層内部への浸透などが生じる。これらにより、被処理物20表面の顔料濃度が上昇するため、ドットが合一したとしても、顔料の移動を抑えることが可能となり、その結果、顔料の混濁が抑制し、顔料を均一に被処理物表面に沈降凝集させることが可能となる。ただし、顔料混濁の抑制効果は、インクの成分やインクの滴量に依存して異なる。たとえばインクの適量が小滴の場合、大滴の場合に比べて、ドットの合一による顔料の混濁は発生し難い。それは、ビヒクル量が小滴の場合の方が、ビヒクルがより早く乾燥・浸透するためであり、少しのpH反応で顔料を凝集することができるためである。なお、プラズマ処理の効果は、被処理物20の種類や環境(湿度など)によって変動する。そこで、プラズマ処理におけるプラズマエネルギーを、液滴の量や被処理物20の種類、環境などに応じて最適な値に制御してもよい。その結果、被処理物20の表面改質効率が向上し、さらなる省エネを達成することが可能な場合が存在する。
また、図9は、実施形態にかかるプラズマエネルギーとpHとの関係を示すグラフである。通常、pHは溶液中で測定するのが一般的であるが、近年では、固体表面のpHの測定が可能である。その測定器としては、たとえば堀場製作所製のpHメーターB−211等が存在する。
図9において、実線はコート紙のpH値のプラズマエネルギー依存性を示し、点線はPETフィルムのpH値のプラズマエネルギー依存性を示す。図9に示すように、コート紙と比べてPETフィルムは、少ないプラズマエネルギーで酸性化する。ただし、コート紙においても、酸性化する際のプラズマエネルギーは3J/cm程度以下であった。そして、pH値が5以下となった被処理物20にアルカリ性の水性顔料インクを吐出するインクジェット処理装置で画像記録した場合、形成された画像のドットは真円に近い形状となった。また、ドットの合一による顔料の混濁もなく、にじみのない良好な画像が得られた(図6参照)。
つぎに、本発明の実施形態にかかるプラズマ処理装置、印刷装置、印刷システムおよび印刷物の製造方法について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、本実施形態では、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)の4色の吐出ヘッド(記録ヘッド、インクヘッド)を有する画像形成装置を説明するが、これらの吐出ヘッドに限定されない。すなわち、グリーン(G)、レッド(R)及びその他の色に対応する吐出ヘッドを更に有してもよいし、ブラック(K)のみの吐出ヘッドを有していてもよい。ここで、以後の説明において、K、C、M及びYは、ブラック、シアン、マゼンタ及びイエローの夫々に対応するものとする。
また、本実施形態では、被処理物として、ロール状に巻かれた連続紙(以下、ロール紙という)を用いるが、これに限定されものではなく、たとえばカット紙など、画像を形成できる記録媒体であればよい。そして、紙の場合その種類としては例えば、普通紙、上質紙、再生紙、薄紙、厚紙、コート紙等を用いることができる。また、OHPシート、合成樹脂フィルム、金属薄膜及びその他表面にインク等で画像を形成することができるものも被処理物として用いることができる。紙がコート紙のような非浸透、緩浸透紙の場合、本発明はより効果を発する。ここで、ロール紙は、切断可能なミシン目が所定間隔で形成された連続紙(連帳紙、連続帳票)であってよい。その場合、ロール紙におけるページ(頁)とは、例えば所定間隔のミシン目で挟まれる領域とする。
図10は、本実施形態にかかる印刷装置(システム)の概略構成を示す模式図である。図10に示すように、印刷装置(システム)1は、被処理物20(ロール紙)を搬送経路D1に沿って搬入(搬送)する搬入部30と、搬入された被処理物20に対して前処理としてのプラズマ処理を施すプラズマ処理装置100と、プラズマ処理された被処理物20の表面に画像を形成する画像形成部40とを有する。プラズマ処理装置100とインクジェット記録装置170との間には、プラズマ処理などの前処理済の被処理物20のインクジェット記録装置170への送り量を調節するためのバッファ部80が設けられている。また、画像形成部40は、プラズマ処理された被処理物20にインクジェット処理により画像を形成するインクジェット記録装置170を含む。画像形成部40は、画像が形成された被処理物20を後処理する後処理部70をさらに含んでもよい。
なお、印刷装置(システム1)は、後処理された被処理物20を乾燥する乾燥部50と、画像形成された(場合によってはさらに後処理された)被処理物20を搬出する搬出部60とを有してもよい。また、印刷装置(システム1)は、被処理物20に対して前処理を施す前処理部として、プラズマ処理装置100の他に、被処理物20表面に高分子材料を含む先塗り剤と呼ばれる処理液を塗布する先塗り処理部(不図示)をさらに備えてもよい。さらに、プラズマ処理装置100と画像形成部40との間には、プラズマ処理装置100による前処理後の被処理物20表面のpH値を検出するためのpH検出部180が設けられてもよい。
さらにまた、印刷装置(システム1)は、各部の動作を制御する制御部(不図示)を有する。この制御部は、たとえば印刷対象の画像データからラスタデータを生成する印刷制御装置に接続されてもよい。印刷制御装置は、印刷装置(システム)1の内部に設けられても、インターネットやLAN(Local Area Network)などのネットワークを介した外部に設けられてもよい。
実施形態では、図10に示す印刷装置(システム)1において、上述したように、インクジェット記録処理の前に、被処理物の表面を酸性化する酸性化処理が実行される。この酸性化処理には、たとえば誘電体バリア放電を利用した大気圧非平衡プラズマ処理を採用することができる。大気圧非平衡プラズマによる酸性化処理は、電子温度が極めて高く、ガス温度が常温付近であるため、記録媒体などの被処理物に対するプラズマ処理方法として好ましい方法の1つである。
大気圧非平衡プラズマを広範囲に安定して発生させるには、ストリーマ絶縁破壊形式の誘電体バリア放電を採用した大気圧非平衡プラズマ処理を実行するとよい。ストリーマ絶縁破壊形式の誘電体バリア放電は、たとえば誘電体で被覆された電極間に交番する高電圧が印加することで得ることが可能である。
なお、大気圧非平衡プラズマを発生させる方法としては、上述したストリーマ絶縁破壊形式の誘電体バリア放電以外にも、種々の方法を用いることができる。たとえば、電極間に誘電体等の絶縁物を挿入する誘電体バリア放電、細い金属ワイヤ等に著しい不平等電界を形成するコロナ放電、短パルス電圧を印加するパルス放電などを適用することが可能である。また、これらの方法を2つ以上組み合わせることも可能である。また、本実施形態におけるプラズマ処理は、大気中で実施されているが、これに限らず、窒素や酸素等のガス雰囲気下で実施されてもよい。
つづいて、図10に示す印刷装置(システム)1におけるプラズマ処理装置100からインクジェット記録装置170までの構成を、図11に抜粋して示す。図11に示すように、印刷装置(システム)1は、被処理物20の表面をプラズマ処理するプラズマ処理装置100と、被処理物20表面のpH値を測定するpH検出部180と、被処理物20にインクジェット記録にて画像を形成するインクジェット記録装置170と、印刷装置(システム)1全体を制御する制御部160とを含む。また、印刷装置(システム)1は、被処理物20を搬送経路D1に沿って搬送するための搬送ローラ190を備える。搬送ローラ190は、たとえば制御部160からの制御にしたがって回転駆動することで、被処理物20を搬送経路D1に沿って搬送する。
プラズマ処理装置100は、上述において図3を用いて説明した構成と同様であってよい。制御部160は、高周波高圧電源150をオン/オフすることが可能である。また、制御部160は、高周波高圧電源150が放電電極ローラ310へ供給する高周波・高電圧パルスのパルス強度を調整することもできる。
ここで、被処理物20表面を必要なpH値まで低下させる方法の1つとしては、プラズマ処理の時間を長くすることが考えられる。これは、たとえば被処理物20の搬送速度を遅くすることで実現可能である。ただし、被処理物20へ高速で画像記録を行う場合には、プラズマ処理の時間を短くすることが望まれる。プラズマ処理時間を短くする方法としては、放電電極ローラ310に与えるプラズマエネルギーの強度を調整する方法などが考えられる。ただし、これらに限定されるものではなく、適宜変更することが可能である。
そこで、本実施形態による制御部160は、たとえば印刷速度情報に比例して、高周波高圧電源150が放電電極ローラ310へ供給する高周波・高電圧パルスのパルス強度を調整してもよい。なお、印刷速度情報とは、インクジェット記録装置170での印刷モード(カラー印刷およびモノクロ印刷や解像度等)などの情報であってもよいし、このような情報から導き出された搬送ローラ190の回転速度やスループットなどの情報であってもよい。また、パルス強度とは、プラズマエネルギーに相当するものであって、高周波・高電圧パルスの周波数や電圧値(振幅)等であってもよいし、これらのパラメータから求められる制御値であってもよい。
ただし、プラズマ処理において必要となるプラズマエネルギーの強度は、被処理物20の種類によって異なる場合がある。そのような場合、制御部160は、被処理物20の種類に応じて、高周波高圧電源150が放電電極ローラ310へ供給する高周波・高電圧パルスのパルス強度を調整してもよいし、これらの制御を組み合わせて実行してもよい。
さらに、インクに含まれる顔料の挙動は、上述したように、インクの特性によって異なる。そこで、制御部160は、使用インクの種類(特性等)に応じて、高周波高圧電源150が放電電極ローラ310へ供給する高周波・高電圧パルスのパルス強度を調整してもよいし、これらの制御を組み合わせて実行してもよい。
pH検出部180は、プラズマ処理装置100および先塗り装置(不図示)よりも下流に配置され、プラズマ処理装置100および/または先塗り装置による前処理(酸性化処理)が施された被処理物20表面のpH値を検出して制御部160に入力してもよい。これに対し、制御部160は、pH検出部180から入力されたpH値に基づいてプラズマ処理装置100および/または先塗り装置(不図示)をフィードバック制御することで、前処理後の被処理物20表面のpH値を調整してもよい。
なお、プラズマ処理に要したプラズマエネルギーは、たとえば高周波高圧電源150から放電電極ローラ310へ供給した高周波・高電圧パルスの電圧値および印加時間と、その際に被処理物20に流れた電流とから求めることができる。
被処理物20は、プラズマ処理装置100においてプラズマが発生している最中に放電電極ローラ310とカウンター電極ローラ220との間を通過することでプラズマ処理が施される。それにより、被処理物20表面のバインダ樹脂の鎖が破壊され、さらに気相中の酸素ラジカルやオゾンが高分子と再結合することで、被処理物20表面に極性官能基が生成される。その結果、被処理物20表面に親水性および酸性化が付与される。なお、本例ではプラズマ処理を大気中で行っているが、窒素や希ガス等のガス雰囲気中で実施してもよい。
インクジェット記録装置170は、インクジェットヘッドを備える。インクジェットヘッドは、たとえば印刷速度の高速化のために、複数の同色ヘッド(たとえば4色×4ヘッド)を備えている。また、高速で高解像度(たとえば1200dpi)の画像形成を達成するために、各色のヘッドのインク吐出ノズルは、間隔を補正するようにずらして固定されている。さらに、インクジェットヘッドは、各ノズルから吐出されるインクのドット(液滴)が大/中/小滴と呼ばれる3種類の容量に対応するように、複数の駆動周波数で駆動可能となっている。
インクジェットヘッド171は、被処理物20の搬送経路上においてプラズマ処理装置100よりも下流に配置される。インクジェット記録装置170は、制御部160からの制御のもと、プラズマ処理装置100による前処理(酸性化処理)が施された被処理物20に対してインクを吐出することで画像形成を行う。
図11に示すように、インクジェット記録装置170のインクジェットヘッドとしては、複数の同色ヘッド(4色×4ヘッド)を備えてもよい。これにより、インクジェット記録処理の高速化が可能になる。その際、たとえば高速で1200dpiの解像度を達成するためには、インクジェットヘッドにおける各色のヘッドは、インクを吐出するノズルとノズルとの間隔を補正するようにずらして固定されている。さらに、各色のヘッドには、そのノズルから吐出されるインクのドットが大/中/小滴と呼ばれる3種類の容量に対応するように、いくつかのバリエーションを持った駆動周波数の駆動パルスが入力される。
また、図12に、先塗り処理を施した被処理物とプラズマ処理を施した被処理物とのインク付着量に対する画像(ドット)濃度の測定結果を示す。なお、図12では、被処理物20として普通紙を用い、インクとして黒色のインクを用いた。図12に示すように、被処理物20として普通紙を用いた場合、プラズマ処理が施された普通紙のドット濃度は、前処理が何も施されていない普通紙(以下、未処理の普通紙という)に比べて全体的に高めであるものの、先塗り処理が施された普通紙と比較すると、その飽和濃度が低かった。
また、濃度平衡状態になる前のドット濃度(中間調濃度)は、プラズマ処理の方が先塗り処理よりも効率的に上昇している。これは、中間調のドットを形成する場合、同じドット濃度を得るためのインク付着量は、先塗り処理が施された普通紙よりもプラズマ処理が施された普通紙の方が少なくて済むことを示している。具体的には、プラズマ処理が施された普通紙では、未処理の普通紙と比較してインク付着量を1%〜18%低減でき、また、先塗り処理が施された普通紙と比較して15%〜29%低減できた。
プラズマ処理が施された普通紙での飽和濃度が先塗り処理が施された普通紙の飽和濃度よりも低くなる理由としては、先塗り処理が施された普通紙では、セット効果によってドット濃度が高くなるためであると考えられる。すなわち、プラズマ処理(たとえばSDF処理)を施した普通紙では着弾したドットが広がるため、同じ付着量でも広がった分顔料が分散してピーク濃度が落ちるが、先塗り処理を施した普通紙ではドットが広がり難いため、その分飽和濃度が高くなると考えられる。
以上の結果から、浸透し難い被処理物と浸透し易い被処理物とでは、プラズマ処理と先塗り処理とでそれぞれ異なった効果が得られた。このことから、印刷システムとしてプラズマ処理と先塗り処理とを併用することで、被処理物20の画像形成に対する対応能力を向上させることが可能であることがわかる。また、プラズマ処理と先塗り処理との併用は、たとえば、プラズマエネルギーをプラズマ処理単体の1/20程度、塗布量を先塗り処理単体の約3/5程度に減らすことを可能にする。このことは、低消費エネルギーおよび低塗布量で高画質の印刷物を得られることを意味する。さらに、高いドット濃度を得ることが可能であるため、付着させるインク量を減らすことが可能となる。その結果、印刷コストの更なる削減が可能となる。
さらにまた、図12に示す結果からは、浸透し難い被処理物にはプラズマ処理が効果的に作用し、浸透し易い被処理物には先塗り処理が効果的に作用していることが判る。これは、被処理物の性状に応じてプラズマ処理と先塗り処理との実施条件を適宜調整することで、被処理物に対して最適な前処理を実現することが可能であることを示している。
図13は、プラズマ処理と先塗り処理とを併用したときの浸透し難い被処理物の粒状度を示すグラフである。図13に示すグラフでは、粒状度が低い値ほど良好な画像であることを示している。なお、図13において、破線は、プラズマエネルギーを0J/cmとした場合(すなわち、プラズマ処理を施さなかった場合)の先塗り処理における処理液の塗布量に対する結果を示し、実線は、プラズマエネルギーを0.14J/cmとした場合(すなわち、プラズマ処理と先塗り処理とを併用した場合)の先塗り処理における処理液の塗布量に対する結果を示している。図13に示すように、たとえば粒状度0.5以下を達成するためには、先塗り処理のみでは約0.2mg/cmの塗布量が必要であるのに対し、プラズマ処理との併用では約0.1mg/cmと、およそ半分の塗布量で済むことがわかる。
なお、図13から導き出した上記最適化制御は、被処理物に対するものである。画像の最適化を考えると、実際に印刷して得られた印刷物に基づき最適化制御を行うことがより好ましい。たとえば印刷装置(システム)1に反射濃度計を組み込み、被処理物に対してプラズマ処理のエネルギーや先塗り処理の塗布量を連続的に変化させ、基準となる印刷パターンをインクジェット記録装置170で印刷し、得られた印刷物の印刷濃度を反射濃度計で測定する。そして、最も高い印刷濃度を得た処理条件を最適条件としてこれを維持するように最適化制御を実行しつつ、インクジェット記録を行う。これにより、短時間で測定や処理条件の変更等が行えるため、印刷処理のスループットを向上することが可能となる。また、反射濃度計から取り込んだ濃度情報に基づき特定された最適条件をデータベースとして蓄積することも可能となる。
ただし、インクの成分や種類、被処理物の種類が変更された場合、最適条件も変化する可能性がある。その場合、最適条件をインクの成分や種類や被処理物の種類に対応づけて蓄積および管理しておくことで、様々な条件に応じた最適化制御を実現することが可能となる。
さらに、プラズマ処理前に例えば被処理物の電気抵抗を測定して被処理物の厚さや性状をある程度特定しておいた上で、上記の検討を行って最適条件を導き出すことも容易に考えられる。
さらにまた、被処理物がカット紙である場合、プラズマ処理装置100の排出部と先塗り処理装置の排出部とにそれぞれセンサを設けて各処理の状態を把握し、必要に応じて別の搬送経路を経て再処理を行うように構成してもよい。その場合、制御部160は、センサからの情報に基づきプラズマ処理装置100および先塗り処理装置の処理条件をそれぞれフィードバック制御またはフィードフォワード制御してもよい。
以上のように、プラズマ処理と先塗り処理との併用処理は、プラズマ処理にかかるエネルギーを減らしつつ印刷装置(システム1)の小型化が可能になるとともに、先塗り処理による塗布量を減らしつつ処理液やビヒクルの乾燥時間および乾燥エネルギーを減らすことが可能になる。また、インクの使用量を減らすことも可能になる。さらに、プラズマ処理と先塗り処理との併用処理を実施してインクジェット記録した場合、ドットを真円に近い形状とすることができるとともに、ドットが合一しても顔料が混ざることを防止できるため、にじみの発生の少ない、良好な画像を得ることが可能となる。ただし、上記したようにプラズマ処理のみでビーディングやブリードの少ない良好な画像を作成することも出来るため、条件によっては先塗り処理との併用は行わなくても問題はない。
つづいて、本実施形態にかかるプラズマ処理装置100の駆動例について、図面を用いて詳細に説明する。図3に示す構成において、被処理物20は、放電電極ローラ310側からカウンター電極ローラ220に接触するように、巻き付けローラ241とカウンター電極ローラ220との間を這わされている。被処理物20には、搬送経路D1に沿って所定のテンションがかけられているため、巻き付けローラ241とカウンター電極ローラ220との間を這わすことで、放電電極ローラ310側からカウンター電極ローラ220に弛むことなく接触することが可能である。
調節ローラ231および232は、被処理物20のカウンター電極ローラ220に対する接触幅を調節する。なお、接触幅は、処理幅と同様、搬送経路D1に沿った被処理物20の長さ方向の幅である。調節ローラ231および232は、たとえば被処理物20を挟んで放電電極ローラ310と反対側から被処理物20を持ち上げるように移動することで、被処理物20のカウンター電極ローラ220に対する接触幅(接触量)を調節する。ただし、これに限らず、被処理物20と同一方向から被処理物20をカウンター電極ローラ220に押し付けるように移動することで、被処理物20のカウンター電極ローラ220に対する接触幅を調節してもよい。
プラズマ処理による効果は、処理幅に依存する。すなわち、同じプラズマエネルギーで放電した場合、処理幅が大きくなるほど、処理効果は大きくなる。そこで、被処理物20の種類や被処理物20にインクジェット記録する画像モードや使用インクの種類などに応じて調節ローラ231および232を制御して処理幅を調節することで、被処理物20に与えるプラズマエネルギーを調節することが可能である。また、被処理物20の搬送速度が変化した場合にはその速度変化量に応じて調節ローラ231および232を制御して処理幅を調節することで、被処理物20に与えるプラズマエネルギーを一定に保つことも可能である。
なお、調節ローラ231および232は、両方を連動して移動させる構成に限られない。たとえば、上流側の調節ローラ231と下流側の調節ローラ232とのうち一方のみを移動させたり、2つの調節ローラ231および232をそれぞれ異なる移動量で移動させたりしてもよい。このような構成によれば、より細やかな処理効果の調整が可能となる。
また、たとえば図14に示すように、調節ローラ231および232それぞれを方向D11またはD12に沿って移動させた結果、被処理物20が調節ローラ231と調節ローラ232との間で実質的に平坦面を形成する位置(図14における調節ローラ231(d)および232(d)の位置)を超えた位置(たとえば図14における調節ローラ231(e)および232(e)の位置)まで移動した場合、被処理物20は放電電極ローラ310側に巻き付けられる。その場合、カウンター電極ローラ220と被処理物20との間に、放電によって発生する活性種の空間が形成されるため、被処理物20の裏面に対するプラズマ処理が可能である。
また、図15に示すように、調節ローラ231および232のうち片方(たとえば調節ローラ232)のみを方向D12に沿って調節ローラ232(d)の位置を超えた位置(たとえば調節ローラ232(e)の位置)まで移動した場合、被処理物20の片側だけが放電電極ローラ310側に巻き付けられる。その場合、図16に示すように、放電電極ローラ310とカウンター電極ローラ220とが最も近接(または接触)する位置(たとえば円筒状である放電電極ローラ310の中心軸と同じく円筒状であるカウンター電極ローラ220の中心軸とを含む平面)を基準に、搬送経路D1に沿って上流側(調節ローラ231側)で被処理物20の表面側がプラズマ処理され、搬送経路D1に沿って下流側(調節ローラ232側)で被処理物20の裏面側がプラズマ処理される。このように、放電電極ローラ310およびカウンター電極ローラ220に対して上流側と下流側との調節ローラ231および232をそれぞれ独立して駆動することで、被処理物20の表裏面両方に対するプラズマ処理を1回の搬送で行うことが可能となる。なお、放電電極ローラ310とカウンター電極ローラ220とが最も近接(または接触)する位置は、必ずしも放電電極ローラ310とカウンター電極ローラ220とが接触している必要はなく、放電電極ローラ310とカウンター電極ローラ220との間で放電可能な程度に近接していればよい。
なお、図3、図15および図16では、円筒状(または円柱状)である放電電極ローラ310の径と、同じく円筒状であるカウンター電極ローラ220との径とが異なるように図示されているが、これに限られるものではない。たとえば図17に示すように、放電電極ローラ310の代わりに、カウンター電極ローラ220と同じ径を有する放電電極ローラ410が用いられてもよい。この放電電極ローラ410は、たとえばカウンター電極ローラ220と同様に、円筒状の放電電極411と、放電電極411のたとえば側面に設けられた誘電体412とを含んでいてもよい。
このように、カウンター電極側のカウンター電極ローラ220と同じ構造の放電電極ローラ410を放電電極側に用いることで、放電電極側の放電電極ローラ410とカウンター電極側のカウンター電極ローラ220との間に形成される大気圧非平衡プラズマ13の形成領域を放電電極側とカウンター電極側とで同等とすることが可能となるため、被処理物20の表面と裏面とに対してそれぞれ同等のプラズマ処理を容易に施すことが可能となる。その際、放電電極側の放電電極ローラ410とカウンター電極側のカウンター電極ローラ220との径を一致させることで、被処理物20の表裏面に対してより均等にプラズマ処理を施すことが可能となる。ただし、これは、放電電極側の放電電極ローラ410の径がカウンター電極側のカウンター電極ローラ220の径よりも大きくなることを妨げるものではない。
また、上述では、プラズマ処理装置100が放電電極ローラ310とカウンター電極ローラ220とよりなる放電機構を1セット搭載する場合を例に挙げたが、本発明はこれに限定されるものではない。たとえば図18に示すように、本実施形態にかかるプラズマ処理装置は、放電電極ローラ310とカウンター電極ローラ220とを含む複数(図面では2つ)の放電機構100Aおよび100Bが、被処理物20の搬送方向に対して直列に配置された構成を備えても良い。その場合でも、上述と同様に、必要な電極本数を削減することが可能となるため、装置の大型化を抑えつつ、より簡便に被処理物の両面を改質処理することが可能となる。
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例で説明したものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
1 印刷装置(システム)
10 大気圧非平衡プラズマ処理装置
13 大気圧非平衡プラズマ
20 被処理物
30 搬入部
40 画像形成部
50 乾燥部
60 搬出部
70 後処理部
80 バッファ部
100 プラズマ処理装置
150 高周波高圧電源
160 制御部
170 インクジェット記録部
171 インクジェットヘッド
180 pH検出部
190 搬送ローラ
210、411 放電電極
220 カウンター電極ローラ
221 カウンター電極
222、412 誘電体
231、232 調節ローラ
241 巻き付けローラ
310、410 放電電極ローラ
D1 搬送経路
特開2006−196255号公報

Claims (8)

  1. 長手方向が被処理物に対して平行であって該被処理物の搬送経路に対して垂直となるように配置された放電電極と、
    前記放電電極に対して前記被処理物を挟む位置に平行に対向配置されたカウンター電極と、
    前記放電電極と前記カウンター電極との間を搬送される前記被処理物と前記放電電極との接触量を調節する第1調節ローラと、
    前記放電電極と前記カウンター電極との間を搬送される前記被処理物と前記カウンター電極との接触量を調節する第2調節ローラと、
    前記第1調節ローラおよび前記第2調節ローラを制御することで前記被処理物と前記放電電極との前記接触量および前記被処理物と前記カウンター電極との前記接触量をそれぞれ制御する制御部と、
    を含むことを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記第1調節ローラは、前記被処理物の搬送経路上において前記放電電極よりも上流側に位置され、
    前記第2調節ローラは、前記搬送経路上において前記放電電極よりも下流側に位置され、
    前記制御部は、前記第1調節ローラと前記第2調節ローラとをそれぞれ独立して制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記放電電極は、前記長手方向に対して垂直な断面の少なくとも一部の外周が円に沿った形状を有し、
    前記カウンター電極は、当該カウンター電極の長手方向に対して垂直な断面の少なくとも一部の外周が円に沿った形状を有し且つ該円に沿った形状が前記放電電極における前記円に沿った形状に対向するように配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記放電電極における前記円に沿った形状の当該円の直径と、前記カウンター電極における前記円に沿った形状の当該円の直径とは、等しいことを特徴とする請求項3に記載のプラズマ処理装置。
  5. 前記放電電極と前記カウンター電極との間に介在するように、前記放電電極および前記カウンター電極のうち少なくとも一方に設けられた誘電体をさらに備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のプラズマ処理装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一つに記載のプラズマ処理装置と、
    前記プラズマ処理装置によるプラズマ処理後の前記被処理物表面にインクジェット記録を実行する記録装置と、
    を備えることを特徴とする印刷装置。
  7. 請求項1〜5のいずれか一つに記載のプラズマ処理装置と、
    前記プラズマ処理装置によるプラズマ処理後の前記被処理物表面にインクジェット記録を実行する記録装置と、
    を備えることを特徴とする印刷システム。
  8. 被処理物表面をプラズマ処理することで該被処理物の少なくとも表面を酸性化するプラズマ処理手段と、前記プラズマ処理手段によるプラズマ処理後の前記被処理物表面にインクジェット記録を実行する記録手段とを備え、前記プラズマ処理手段は、長手方向が被処理物に対して平行であって該被処理物の搬送経路に対して垂直となるように配置された放電電極と、前記放電電極に対して前記被処理物を挟む位置に平行に対向配置されたカウンター電極と、前記放電電極と前記カウンター電極との間を搬送される前記被処理物と前記放電電極との接触量を調節する第1調節ローラと、前記放電電極と前記カウンター電極との間を搬送される前記被処理物と前記カウンター電極との接触量を調節する第2調節ローラとを含む印刷装置を用いた印刷物の製造方法であって、
    前記第1調節ローラを制御して前記被処理物と前記放電電極との接触量を調節する第1調節工程と、
    前記第2調節ローラを制御して前記被処理物と前記カウンター電極との接触量を調節する第2調節工程と、
    前記プラズマ処理手段で前記被処理物にプラズマ処理を実施する処理工程と、
    前記記録手段で前記被処理物表面にインクジェット記録を実行する記録工程と、
    を含むことを特徴とする印刷物の製造方法。
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