JP2015084316A - プラズマ処理装置、印刷装置、印刷システムおよび印刷物の製造方法 - Google Patents

プラズマ処理装置、印刷装置、印刷システムおよび印刷物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コスト上昇を抑えつつ高画質な印刷物を製造すること。
【解決手段】プラズマ処理装置は、回転可能なカウンター電極および誘電体よりなり、被処理物が接触するとともに、前記誘電体が少なくとも前記被処理物の接触する面に設けられた誘電体ローラと、前記被処理物の前記誘電体ローラに対する接触量を調節する調節ローラと、前記調節ローラを制御する制御部と、を含むことを特徴とする。
【選択図】図10

Description

本発明は、プラズマ処理装置、印刷装置、印刷システムおよび印刷物の製造方法に関する。
従来のインクジェット記録装置では、ヘッドが紙やフィルムに代表される記録媒体の幅方向に往復するシャトル方式が中心であるため、高速印刷によるスループットの向上が困難であった。そこで近年では、高速印刷に対応するために、記録媒体の幅全体を網羅するように複数のヘッドを並べて、一度に記録する1パス方式が提案されている。
しかし、1パス方式は高速化には有利ではあるが、隣接ドットを打滴する時間的間隔が短く、先に打滴されたインクが記録媒体に浸透する前に隣接ドットが打滴されるため、隣接ドットの合一(以下、打滴干渉と呼ぶ)が起こり、画質が低下してしまうという、ビーディングやブリードなどの問題が存在した。
また、インクジェット方式の印刷装置にて、フィルムやコート紙などの非浸透メディア・緩浸透メディアに印刷する場合、隣接するインクドットが流動・合一し、ビーディングやブリードという画像不良をもたらすという問題も存在する。これを解決する従来技術としては、上記メディアに予め先塗り剤を塗布し、インクの凝集性と定着性を高めることで対策する方法や、UV硬化型インクを使用する方法が既に知られている。
しかしながら、上述した印刷メディアに予め先塗り剤を塗布する方法では、インクの水分以外に先塗り剤の水分も蒸発・乾燥させる必要があり、より多くの乾燥時間や大型の乾燥装置が必要になる。また、サプライ品である先塗り剤や比較的高価なUV硬化型インクを使用する方法では、印刷コストを引き上げるという問題が存在した。
そこで本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、コスト上昇を抑えつつ高画質な印刷物を製造することが可能なプラズマ処理装置、印刷装置、印刷システムおよび印刷物の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明にかかるプラズマ処理装置は、放電電極と、回転可能なカウンター電極および誘電体よりなり、被処理物が接触するとともに、前記誘電体が少なくとも前記被処理物の接触する面に設けられた誘電体ローラと、前記被処理物の前記誘電体ローラに対する接触量を調節する調節ローラと、前記調節ローラを制御する制御部と、を含むことを特徴とする。
また、本発明にかかる印刷装置は、被処理物表面をプラズマ処理することで該被処理物の少なくとも表面を酸性化するプラズマ処理手段と、前記プラズマ処理手段によるプラズマ処理後の前記被処理物表面にインクジェット記録を実行する記録手段とを備え、前記プラズマ処理手段は、放電電極と、回転可能なカウンター電極および誘電体よりなり、前記被処理物が接触するとともに、前記誘電体が少なくとも前記被処理物の接触する面に設けられた誘電体ローラと、前記被処理物の前記誘電体ローラに対する接触量を調節する調節ローラと、を備え、前記印刷装置は、さらに前記調節ローラを制御する制御部を備えることを特徴とする。
また、本発明にかかる印刷システムは、少なくとも被処理物にプラズマ処理を実施するプラズマ処理装置と、前記プラズマ処理装置によりプラズマ処理された前記被処理物表面にインクジェット記録を実行する記録装置と、を有する印刷システムであって、前記プラズマ処理手段は、放電電極と、回転可能なカウンター電極および誘電体よりなり、前記被処理物が接触するとともに、前記誘電体が少なくとも前記被処理物の接触する面に設けられた誘電体ローラと、前記被処理物の前記誘電体ローラに対する接触量を調節する調節ローラと、を備え、前記印刷システムは、さらに前記調節ローラを制御する制御部を備えることを特徴とする。
また、本発明にかかる印刷物の製造方法は、被処理物表面をプラズマ処理することで該被処理物の少なくとも表面を酸性化するプラズマ処理手段と、前記プラズマ処理手段によるプラズマ処理後の前記被処理物表面にインクジェット記録を実行する記録手段とを備え、前記プラズマ処理手段は、放電電極と、回転可能なカウンター電極および誘電体よりなり、前記被処理物が接触するとともに、前記誘電体が少なくとも前記被処理物の接触する面に設けられた誘電体ローラと、前記被処理物の前記誘電体ローラに対する接触量を調節する調節ローラとを含む印刷装置を用いた印刷物の製造方法であって、前記被処理物の前記誘電体ローラに対する前記接触量を調節する調節工程と、前記プラズマ処理手段で前記被処理物にプラズマ処理を実施する処理工程と、前記記録手段で前記被処理物表面にインクジェット記録を実行する記録工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、コスト上昇を抑えつつ高画質な印刷物を製造することが可能なプラズマ処理装置、印刷装置、印刷システムおよび印刷物の製造方法を実現することができる。
図1は、実施形態におけるインクのpH値とインクの粘度との関係の一例を示す図である。 図2は、実施形態にかかるプラズマ処理装置の一例を示す概略図である。 図3は、実施形態にかかるプラズマ処理を施していない被処理物に対してインクジェット記録処理を行うことで得られた印刷物の画像形成面を撮像して得られた画像の拡大図である。 図4は、図3に示す印刷物における画像形成面に形成されたドットの例を示す模式図である。 図5は、実施形態にかかるプラズマ処理を施した被処理物に対してインクジェット記録処理を行うことで得られた印刷物の画像形成面を撮像して得られた画像の拡大図である。 図6は、図5に示す印刷物における画像形成面に形成されたドットの例を示す模式図である。 図7は、実施形態にかかるプラズマエネルギー量と被処理物表面の濡れ性、ビーディング、pH値および浸透性との関係を示すグラフである。 図8は、メディアごとのプラズマエネルギー量と被処理物表面のpH値との関係の例を示す図である。 図9は、実施形態にかかる印刷装置(システム)の概略構成を示す模式図である。 図10は、変形例1にかかるプラズマ処理装置における放電部の概略構成例を示す模式図である。 図11は、変形例1において調節ローラが最下点にある場合の被処理物と誘電体ローラとの位置関係を示す図である。 図12は、変形例1において調節ローラが最下点と最上点との間にある場合の被処理物と誘電体ローラとの位置関係を示す図である。 図13は、変形例1において調節ローラが最上点にある場合の被処理物と誘電体ローラとの位置関係を示す図である。 図14は、変形例1における調節ローラの位置に対する処理幅の一例を示す図である。 図15は、変形例1における被処理物の傾きと処理幅との関係例を示すグラフである。 図16は、変形例1における調節ローラの他の駆動例を示す図である。 図17は、変形例1における調節ローラのさらに他の駆動例を示す図である。 図18は、変形例2にかかるプラズマ処理装置における放電部の概略構成例を示す模式図である。 図19は、変形例2における調節ローラの駆動例を示す図である。 図20は、変形例2における調節ローラの他の駆動例を示す図である。 図21は、図20に示す駆動例での被処理物の処理面を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な実施形態であるので、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明によって不当に限定されるものではなく、また、本実施の形態で説明される構成の全てが本発明の必須の構成要件ではない。
以下の実施形態では、被処理物(記録媒体または印刷メディアともいう)にインクが着弾した直後にインク顔料の分散を防止しつつ顔料を凝集させるために、被処理物表面を酸性化させる。酸性化する手段としては、プラズマ処理を例示する。
また、以下の実施形態では、プラズマ処理された被処理物表面の濡れ性、pH値の低下によるインク顔料の凝集性や浸透性をコントロールすることで、インクドット(以下、単にドットという)の真円度を向上させるとともに、ドットの合一を防止してドットの鮮鋭度や色域を拡げる。これにより、ビーディングやブリードといった画像不良を解決して、高品質な画像が形成された印刷物を得ることができる。また、被処理物上の顔料の凝集厚みを薄く均一にすることにより、インク液滴量を削減して、インク乾燥エネルギーの低減および印刷コストの低減を図ることも可能にする。
酸性化処理手段(工程)としてのプラズマ処理では、被処理物に大気中のプラズマ照射を行うことによって、被処理物表面の高分子を反応させ、親水性の官能基を形成する。詳細には、放電電極から放出された電子eが電界中で加速されて、大気中の原子や分子を励起・イオン化する。イオン化された原子や分子からも電子が放出され、高エネルギーの電子が増加し、その結果、ストリーマ放電(プラズマ)が発生する。このストリーマ放電による高エネルギーの電子によって、被処理物(たとえばコート紙)表面の高分子結合(コート紙のコート層は炭酸カルシウムとバインダとして澱粉で固められているが、その澱粉が高分子構造を有している)が切断され、気相中の酸素ラジカルOや水酸ラジカル(−OH)、オゾンOと再結合する。これらの処理をプラズマ処理と呼ぶ。これにより、被処理物の表面に水酸基やカルボキシル基等の極性官能基が形成される。その結果、印刷媒体の表面に親水性や酸性が付与される。なお、カルボキシル基の増加により、印刷媒体表面が酸性化(pH値の低下)する。
被処理物上で隣接したドットが、親水性が上がることにより濡れ拡がって合一することで、ドット間の混色が発生するのを防ぐためには、着色剤(例えば顔料や染料)をドット内で凝集させることや、ビヒクルが濡れ拡がるよりも早くビヒクルを乾燥させたり被処理物内へ浸透させたりすることが重要であることも分かった。そこで、実施形態では、インクジェット記録処理の前処理として、被処理物表面を酸性化する酸性化処理を実行する。
本説明における酸性化とは、インクに含まれる顔料が凝集するpH値まで印刷媒体表面のpH値を下げることを意味する。pH値を下げるとは、物体中の水素イオンH濃度を上昇させることである。被処理物表面に触れる前のインク中の顔料はマイナスに帯電し、ビヒクル中で顔料が分散している。図1に、インクのpH値とインクの粘度との関係の一例を示す。図1に示すように、インクは、そのpH値が低いほど、その粘度が上昇する。これは、インクの酸性度が高くなるほど、インクのビヒクル中でマイナスに帯電している顔料が電気的に中和され、その結果、顔料同士が凝集するためである。したがって、たとえば図1に示すグラフにおいてインクのpH値が必要な粘度と対応する値となるように印刷媒体表面のpH値を下げることで、インクの粘度を上昇させることが可能である。これは、インクが酸性である印刷媒体表面に付着した際、顔料が印刷媒体表面の水素イオンH+によって電気的に中和された結果、顔料同士が凝集するためである。それにより、隣接したドット間の混色を防止するとともに、顔料が印刷媒体の奥深く(さらには裏面まで)浸透するのを防止することが可能となる。ただし、必要な粘度と対応するpH値となるようにインクのpH値を下げるためには、印刷媒体表面のpH値を必要な粘度と対応するインクのpH値よりも低くしておく必要がある。
また、インクを必要な粘度とするためのpH値は、インクの特性によって異なる。すなわち、図1のインクAに示すように、比較的中性に近いpH値で顔料が凝集して粘度が上がるインクもあれば、インクAとは異なる特性を持つインクBに示すように、顔料を凝集させるためにインクAよりも低いpH値が必要なインクも存在する。
着色剤がドット内で凝集する挙動や、ビヒクルの乾燥速度や被処理物内への浸透速度は、ドットの大きさ(小滴、中滴、大滴)によって変わる液滴量や、被処理物の種類などによって異なる。そこで以下の実施形態では、プラズマ処理におけるプラズマエネルギー量を、被処理物の種類や印刷モード(液滴量)などに応じて最適な値に制御してもよい。
図2は、実施形態で採用される酸性化処理の概略を説明するための模式図である。図2に示すように、実施形態で採用される酸性化処理には、放電電極11と、カウンター電極14と、誘電体12と、高周波高圧電源15とを備えたプラズマ処理装置10が用いられる。プラズマ処理装置10において、誘電体12は、放電電極11とカウンター電極14との間に配置される。放電電極11およびカウンター電極14は、金属部分が露出した電極であってもよいし、絶縁ゴムやセラミックなどの誘電体または絶縁体で被覆された電極であってもよい。また、放電電極11とカウンター電極14との間に配置される誘電体12は、ポリイミド、シリコン、セラミック等の絶縁体であってよい。なお、プラズマ処理として、コロナ放電を採用した場合、誘電体12は省略されてもよい。ただし、たとえば誘電体バリア放電を採用した場合など、誘電体12を設けた方が好ましい場合もある。その場合、誘電体12の位置は、放電電極11側に近接または接触するように配置するよりも、カウンター電極14側に近接または接触するように配置した方が、沿面放電の領域が広がるため、よりプラズマ処理の効果を高めることが可能である。また、放電電極11およびカウンター電極14(もしくは誘電体12が設けられている側の電極はその誘電体12)は、2つの電極間を通過する被処理物20と接触する位置に配置されてもよいし、接触しない位置に配置されてもよい。
高周波高圧電源15は、放電電極11とカウンター電極14との間に高周波・高電圧のパルス電圧を印加する。このパルス電圧の電圧値は、たとえば約10kV(キロボルト)p−p程度である。また、その周波数は、たとえば約20kHz(キロヘルツ)とすることができる。このような高周波・高電圧のパルス電圧を2つの電極間に供給することで、放電電極11と誘電体12との間に大気圧非平衡プラズマ13が発生する。被処理物20は、大気圧非平衡プラズマ13の発生中に放電電極11と誘電体12との間を通過する。これにより、被処理物20の放電電極11側の表面がプラズマ処理される。
なお、図2に例示したプラズマ処理装置10では、回転型の放電電極11とベルトコンベア型の誘電体12とが採用されている。被処理物20は、回転する放電電極11と誘電体12との間で挟持搬送されることで、大気圧非平衡プラズマ13中を通過する。これにより、被処理物20の表面が大気圧非平衡プラズマ13に接触し、これに一様なプラズマ処理が施される。ただし、実施形態において採用されるプラズマ処理装置は、図2に示される構成に限られるものではない。たとえば、放電電極11が被処理物20と接触せずに近接している構成や、放電電極11がインクジェットヘッドと同じキャリッジに搭載された構成など、種々変形可能である。また、ベルトコンベア型の誘電体12に限らず、平板型の誘電体12を採用することも可能である。
ここで、図3〜図6を用いて、実施形態にかかるプラズマ処理を施した場合と施していない場合との印刷物の違いを説明する。図3は、実施形態にかかるプラズマ処理を施していない被処理物に対してインクジェット記録処理を行うことで得られた印刷物の画像形成面を撮像して得られた画像の拡大図であり、図4は、図3に示す印刷物における画像形成面に形成されたドットの例を示す模式図である。図5は、実施形態にかかるプラズマ処理を施した被処理物に対してインクジェット記録処理を行うことで得られた印刷物の画像形成面を撮像して得られた画像の拡大図であり、図6は、図5に示す印刷物における画像形成面に形成されたドットの例を示す模式図である。なお、図3および図5に示す印刷物を得るにあたり、デスクトップ型のインクジェット記録装置を用いた。また、被処理物20には、コート層を備える一般的なコート紙を用いた。
実施形態にかかるプラズマ処理を施していないコート紙は、コート紙表面にあるコート層の濡れ性が悪い。そのため、プラズマ処理を施していないコート紙に対してインクジェット記録処理にて形成した画像では、たとえば図3および図4に示すように、ドットの着弾時にコート紙の表面に付着したドットの形状(ビヒクルCT1の形状)が歪になる。また、ドットの乾燥が十分でない状態で近接ドットを形成すると、図3および図4に示すように、コート紙への近接ドットの着弾時にビヒクルCT1およびCT2同士が合一し、これによりドット間で顔料P1およびP2の移動(混色)が起き、その結果、ビーディング等による濃度ムラが生じてしまう場合がある。
一方、実施形態にかかるプラズマ処理を施したコート紙は、コート紙表面にあるコート層の濡れ性が改善されている。そのため、プラズマ処理を施したコート紙に対してインクジェット記録処理にて形成した画像では、たとえば図5に示すように、ビヒクルCT1がコート紙の表面に比較的平坦な真円状に広がる。これにより、図6のようにドットが平坦な形状となる。また、プラズマ処理で形成された極性官能基によってコート紙表面が酸性になるため、インク顔料が電気的に中和され、顔料P1が凝集してインクの粘性が上がる。これにより、図6のようにビヒクルCT1及びCT2が合一した場合にも、ドット間の顔料P1およびP2の移動(混色)が抑制される。さらに、コート層内部にも極性官能基が生成されるため、ビヒクルCT1の浸透性が上がる。これにより比較的短時間で乾燥することが出来る。濡れ性向上により真円状に広がったドットが、浸透しながら凝集することにより、顔料P1が高さ方向に均等に凝集され、ビーディング等による濃度ムラの発生を抑えることが可能となる。なお、図4および図6は模式図であり、実際には図6の場合にも顔料は層になって凝集している。
このように、実施形態にかかるプラズマ処理を施した被処理物20では、プラズマ処理によって被処理物20の表面に親水性の官能基が生成されて濡れ性が改善される。また、プラズマ処理によって極性官能基が形成された結果、被処理物20表面が酸性になる。それらにより、着弾したインクが被処理物20表面で均一に拡がりつつ、マイナスに帯電した顔料が被処理物20表面で中和されることで凝集して粘性が上がり、結果的にドットが合一したとしても顔料の移動を抑制することが可能となる。また、被処理物20表面に形成されたコート層内部にも極性官能基が生成されることで、ビヒクルが速やかに被処理物20内部に浸透し、これにより乾燥時間を短縮することが出来る。つまり、濡れ性が上がることで真円状に広がったドットは、凝集によって顔料の移動が抑えられた状態で浸透することで、真円に近い形状を保つことが可能となる。
図7は、実施形態にかかるプラズマエネルギー量と被処理物表面の濡れ性、ビーディング、pH値および浸透性との関係を示すグラフである。図7では、被処理物20としてコート紙へ印刷した場合の表面特性(濡れ性、ビーディング、pH値、浸透性(吸液特性))がプラズマエネルギー量に依存してどのように変化するかが示されている。なお、図7に示す評価を得るにあたり、インクには、顔料が酸により凝集する特性の水性顔料インク(マイナスに帯電した顔料が分散されているアルカリ性インク)を使用した。
図7に示すように、コート紙表面の濡れ性は、プラズマエネルギー量が低い値(たとえば0.2J/cm程度以下)で急激に良くなり、それ以上エネルギーを増加させてもあまり改善はしない。一方、コート紙表面のpH値は、ある程度まではプラズマエネルギー量を高めることにより低下していく。ただし、プラズマエネルギー量がある値(たとえば4J/cm程度)を超えたところで飽和状態になる。また、浸透性(吸液特性)は、pHの低下が飽和したあたり(たとえば4J/cm程度)から急激に良くなっている。ただし、この現象は、インクに含まれている高分子成分に依存して異なる。
この結果として、浸透性(吸液特性)がよくなり始めて(例えば4J/cm2程度)からビーディング(粒状度)の値が非常に良い状態となっている。ここでのビーディング(粒状度)とは、画像のざらつき感を数値で表したものであり、濃度のばらつきを平均濃度の標準偏差で表したものである。図7では、2色以上のドットからなる色のベタ画像の濃度を複数サンプリングし、その濃度の標準偏差をビーディング(粒状度)として表している。このように実施形態にかかるプラズマ処理を施したコート紙に吐出されたインクが真円上に広がりかつ凝集しながら浸透するため、画像のビーディング(粒状度)が改善される。
上述したように、被処理物20表面の特性と画像品質との関係では、表面の濡れ性が向上することにより、ドットの真円度が向上している。この理由としては、プラズマ処理による表面粗さの増加および生成された親水性の極性官能基によって被処理物20表面の濡れ性が向上するとともにこれが均一化したことが考えられる。また、被処理物20表面のゴミや油分や炭酸カルシウムなどの撥水要因がプラズマ処理によって除外されることも1つの要因と考えられる。すなわち、被処理物20表面の濡れ性が向上しつつ被処理物20表面の不安定要因が取り除かれた結果、液滴が円周方向に均等に拡がり、ドットの真円度が向上すると考えられる。
また、被処理物20表面を酸性化(pHの低下)させることにより、インク顔料の凝集、浸透性の向上、ビヒクルのコート層内部への浸透などが生じる。これらにより、被処理物20表面の顔料濃度が上昇するため、ドットが合一したとしても、顔料の移動を抑えることが可能となり、その結果、顔料の混濁が抑制し、顔料を均一に被処理物20表面に沈降凝集させることが可能となる。ただし、顔料混濁の抑制効果は、インクの成分やインクの滴量に依存して異なる。たとえばインクの滴量が小滴の場合、大滴の場合に比べて、ドットの合一による顔料の混濁は発生し難い。それは、ビヒクル量が小滴の場合の方が、ビヒクルがより早く乾燥・浸透するためであり、少しのpH反応で顔料を凝集することができるためである。なお、プラズマ処理の効果は、被処理物20の種類や環境(湿度など)によって変動する。そこで、プラズマ処理におけるプラズマエネルギー量を、液滴の量や被処理物20の種類、環境などに応じて最適な値に制御してもよい。その結果、被処理物20の表面改質効率が向上し、さらなる省エネを達成することが可能な場合が存在する。
また、図8は、実施形態にかかるプラズマエネルギー量とpHとの関係を示すグラフである。通常、pHは溶液中で測定するのが一般的であるが、近年では、固体表面のpHの測定が可能である。その測定器としては、たとえば堀場製作所製のpHメーターB−211等が存在する。
図8において、実線はコート紙のpH値のプラズマエネルギー依存性を示し、点線はPETフィルムのpH値のプラズマエネルギー依存性を示す。図8に示すように、コート紙と比べてPETフィルムは、少ないプラズマエネルギー量で酸性化する。ただし、コート紙においても、酸性化する際のプラズマエネルギー量は3J/cm程度以下であった。そして、pH値が5以下となった被処理物20にアルカリ性の水性顔料インクを吐出するインクジェット処理装置で画像記録した場合、形成された画像のドットは真円に近い形状となった。また、ドットの合一による顔料の混濁もなく、にじみのない良好な画像が得られた(図5参照)。
つぎに、本発明の実施形態にかかるプラズマ処理装置、印刷装置、印刷システムおよび印刷物の製造方法について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、本実施形態では、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)の4色の吐出ヘッド(記録ヘッド、インクヘッド)を有する画像形成装置を説明するが、これらの吐出ヘッドに限定されない。すなわち、グリーン(G)、レッド(R)及びその他の色に対応する吐出ヘッドを更に有してもよいし、ブラック(K)のみの吐出ヘッドを有していてもよい。ここで、以後の説明において、K、C、M及びYは、ブラック、シアン、マゼンタ及びイエローの夫々に対応するものとする。
また、本実施形態では、被処理物として、ロール状に巻かれた連続紙(以下、ロール紙という)を用いるが、これに限定されものではなく、たとえばカット紙など、画像を形成できる記録媒体であればよい。そして、紙の場合その種類としては例えば、普通紙、上質紙、再生紙、薄紙、厚紙、コート紙等を用いることができる。また、OHPシート、合成樹脂フィルム、金属薄膜及びその他表面にインク等で画像を形成することができるものも被処理物として用いることができる。紙がコート紙のような非浸透、緩浸透紙の場合、本発明はより効果を発する。ここで、ロール紙は、切断可能なミシン目が所定間隔で形成された連続紙(連帳紙、連続帳票)であってよい。その場合、ロール紙におけるページ(頁)とは、例えば所定間隔のミシン目で挟まれる領域とする。
図9は、本実施形態にかかる印刷装置(システム)の概略構成を示す模式図である。図9に示すように、印刷装置(システム1)は、被処理物20(ロール紙)を搬送経路D1に沿って搬入(搬送)する搬入部30と、搬入された被処理物20に対して前処理としてのプラズマ処理を施すプラズマ処理装置100と、プラズマ処理された被処理物20の表面に画像を形成する画像形成装置40とを有する。これらの装置は、別の筐体で存在し全体でシステムを構成しても良いし、同じ筐体内に納められた印刷装置であっても良い。また、印刷システムとして構成される場合には、システムの全体または一部を制御する制御部は、何れかの装置に含まれていてもよいし、独立した別筐体に設けられてもよい。
画像形成装置40のインクジェット記録装置170は、インクジェットヘッドを備える。インクジェットヘッドは、たとえば印刷速度の高速化のために、複数の同色ヘッド(たとえば4色×4ヘッド)を備えている。また、高速で高解像度(たとえば1200dpi)の画像形成を達成するために、各色のヘッドのインク吐出ノズルは、間隔を補正するようにずらして固定されている。さらに、インクジェットヘッドは、各ノズルから吐出されるインクのドット(液滴)が大/中/小滴と呼ばれる3種類の容量に対応するように、複数の駆動周波数で駆動可能となっている。
インクジェット記録装置170のインクジェットヘッドは、被処理物20の搬送経路上においてプラズマ処理装置100よりも下流に配置される。インクジェット記録装置170は、プラズマ処理装置100による前処理(酸性化処理)が施された被処理物20に対してインクを吐出することで画像形成を行う。
プラズマ処理装置100とインクジェット記録装置170との間には、プラズマ処理などの前処理済の被処理物20のインクジェット記録装置170への送り量を調節するためのバッファ部80が設けられている。また、画像形成装置40は、プラズマ処理された被処理物20にインクジェット処理により画像を形成するインクジェット記録装置170を含む。画像形成装置40は、画像が形成された被処理物20を後処理する後処理部70をさらに含んでもよい。
なお、印刷装置(システム1)は、後処理された被処理物20を乾燥する乾燥部50と、画像形成された(場合によってはさらに後処理された)被処理物20を搬出する搬出部60とを有してもよい。また、印刷装置(システム1)は、被処理物20に対して前処理を施す前処理部として、プラズマ処理装置100の他に、被処理物20表面に高分子材料を含む先塗り剤と呼ばれる処理液を塗布する先塗り処理部(不図示)をさらに備えてもよい。さらに、プラズマ処理装置100と画像形成装置40との間には、プラズマ処理装置100による前処理後の被処理物20表面のpH値を検出するためのpH検出部180が設けられてもよい。
pH検出部180は、プラズマ処理装置100および先塗り装置(不図示)よりも下流に配置され、プラズマ処理装置100および/または先塗り装置による前処理(酸性化処理)が施された被処理物20表面のpH値を検出してもよい。その場合、pH検出部180から入力されたpH値に基づいてプラズマ処理装置100および/または先塗り装置(不図示)をフィードバック制御することで、前処理後の被処理物20表面のpH値を調整してもよい。
さらにまた、印刷装置(システム1)は、各部の動作を制御する制御部(不図示)を有する。この制御部は、たとえば印刷対象の画像データからラスタデータを生成する印刷制御装置に接続されてもよい。印刷制御装置は、印刷装置(システム)1の内部に設けられても、インターネットやLAN(Local Area Network)などのネットワークを介した外部に設けられてもよい。
実施形態では、図9に示す印刷装置(システム)1において、上述したように、インクジェット記録処理の前に、被処理物の表面を酸性化する酸性化処理が実行される。この酸性化処理には、たとえば誘電体バリア放電を利用した大気圧非平衡プラズマ処理を採用することができる。大気圧非平衡プラズマによる酸性化処理は、電子温度が極めて高く、ガス温度が常温付近であるため、記録媒体などの被処理物に対するプラズマ処理方法として好ましい方法の1つである。
大気圧非平衡プラズマを広範囲に安定して発生させるには、ストリーマ絶縁破壊形式の誘電体バリア放電を採用した大気圧非平衡プラズマ処理を実行するとよい。ストリーマ絶縁破壊形式の誘電体バリア放電は、たとえば誘電体で被覆された電極間に交番する高電圧が印加することで得ることが可能である。
なお、大気圧非平衡プラズマを発生させる方法としては、上述したストリーマ絶縁破壊形式の誘電体バリア放電に限らず、種々の誘電体バリア放電を用いることができる。
つづいて、図9に示すプラズマ処理装置100の具体例について、図面を用いて詳細に説明する。本実施形態にかかるプラズマ処理装置100は、被処理物20が放電電極とカウンター電極との間に発生した大気圧非平衡プラズマに接触する幅(以下、処理幅という)を制御することで、被処理物20を処理するプラズマエネルギー量を調整する。なお、処理幅は、搬送経路D1に沿った被処理物20の長さ方向の幅である。
(具体例1)
図10は、具体例1にかかるプラズマ処理装置における放電部の概略構成例を示す模式図である。図10に示すように、具体例1にかかるプラズマ処理装置の放電部は、たとえば図2に示すプラズマ処理装置10における放電電極11、カウンター電極14、誘電体12および高周波高圧電源15の代わりに、放電電極210と、誘電体ローラ220と、高周波高圧電源150と、被処理物20を誘電体ローラ220に巻き付けるための巻き付けローラ241と、被処理物20の誘電体ローラ220に対する巻き付け量を調整するための調節ローラ231および232とを備える。
誘電体ローラ220は、搬送経路D1に沿った被処理物20の搬送方向と垂直な軸を中心として回転自在な円筒状のカウンター電極221と、カウンター電極221の少なくとも側面を覆うように設けられた誘電体222とを含む。
プラズマ処理装置100において、誘電体222は、放電電極210とカウンター電極221との間に配置される。放電電極210は、金属部分が露出した電極であってもよいし、絶縁ゴムやセラミックなどの誘電体または絶縁体で被覆された電極であってもよい。また、カウンター電極221の側面に配置される誘電体222は、ポリイミド、シリコン、セラミック等の絶縁体であってよい。誘電体222は、放電電極210側に近接または接触するように配置することも可能であるが、それよりも、カウンター電極221側に近接または接触するように配置した方が、沿面放電の領域が広がるため、よりプラズマ処理の効果を高めることが可能である。また、放電電極210およびカウンター電極221(もしくは誘電体222が設けられている側の電極はその誘電体222)は、2つの電極間を通過する被処理物20と接触する位置に配置されてもよいし、接触しない位置に配置されてもよい。
高周波高圧電源150は、放電電極210とカウンター電極221との間に高周波・高電圧のパルス電圧を印加する。このパルス電圧の電圧値は、たとえば約10kV(キロボルト)p−p程度である。また、その周波数は、たとえば約20kHz(キロヘルツ)とすることができる。このような高周波・高電圧のパルス電圧を2つの電極間に供給することで、放電電極210と誘電体222との間に大気圧非平衡プラズマ13が発生する。被処理物20は、大気圧非平衡プラズマの発生中に放電電極210と誘電体222との間を通過する。これにより、被処理物20の放電電極210側の表面がプラズマ処理される。ただし、実施形態において採用されるプラズマ処理装置では、放電電極210がインクジェットヘッドと同じキャリッジに搭載された構成など、種々変形可能である。
また、誘電体222は、誘電体ローラ220の少なくとも被処理物20が接触する面に設けられていれば良い。被処理物20は、放電電極210側から誘電体ローラ220に接触するように、巻き付けローラ241と誘電体ローラ220との間を這わされている。被処理物20には、搬送経路D1に沿って所定のテンションがかけられているため、巻き付けローラ241と誘電体ローラ220との間を這わすことで、放電電極210側から誘電体ローラ220に弛むことなく接触することが可能である。
調節ローラ231および232は、被処理物20の誘電体ローラ220に対する接触幅を調節する。なお、接触幅は、処理幅と同様、搬送経路D1に沿った被処理物20の長さ方向の幅である。たとえば図10に示すように、調節ローラ231および232は、被処理物20を挟んで放電電極210と反対側から被処理物20を持ち上げるように移動することで、被処理物20の誘電体ローラ220に対する接触幅(接触量)を調節する。ただし、これに限らず、被処理物20と同一方向から被処理物20を誘電体ローラ220に押し付けるように移動することで、被処理物20の誘電体ローラ220に対する接触幅を調節してもよい。
つづいて、調節ローラ231および232の位置と、プラズマ処理における処理幅との関係を説明する。図11〜図13は、調節ローラの位置に対する被処理物と誘電体ローラとの位置関係を示す図である。図14は、調節ローラの位置に対する処理幅の一例を示す図である。図15は、被処理物の傾きと処理幅との関係例を示すグラフである。なお、被処理物の傾きとは、調節ローラの位置によって変化する角度であり、たとえば放電電極210とカウンター電極221とを結ぶ最短距離の方向に対する被処理物20の平坦な部分の傾きであってよい。
図11〜図13に示すように、調節ローラ231および232は、それぞれ方向D11またはD12に移動可能である。ここで、最下点に位置する調節ローラ231および232を調節ローラ231(a)および232(a)とし、最上点に位置する調節ローラ231および232を調節ローラ231(c)および232(c)とし、最下点と最上点との間に位置する調節ローラ231および232を調節ローラ231(b)および232(b)とする。なお、調節ローラ231および232の移動機構は、たとえば特開平11−138928号公報に開示された構成を用いることが可能であるため、ここでは詳細な説明を省略する。また、方向D11およびD12は、たとえばカウンター電極221の中心線を中心とする円弧に沿った方向であってもよいが、これに限られるものではない。
図11に示すように、調節ローラ231(a)および232(a)が最下点に位置する場合に、被処理物20と誘電体ローラ220との接触幅が最も長い。また、図12に示すように、調節ローラ231(b)および232(b)が最下点から最上点に向かうに連れて、接触幅は徐々に短くなる。そして、図13に示すように、調節ローラ231(c)および232(c)が最上点に位置する場合に、接触幅は最も短くなる。
ここで、放電電極210と誘電体ローラ220との間では、誘電体ローラ220側に沿面放電が起こる。そのため、図14に示すように、大気圧非平衡プラズマ13は、主として誘電体ローラ220の側面に沿って広がった範囲に形成される。それにより、図14および図15に示すように、被処理物20が大気圧非平衡プラズマ13に接触する幅(処理幅)は、調節ローラ231(a)および232(a)が最下点に位置する場合に最も長い処理幅aとなり、調節ローラ231(b)および232(b)が最下点から最上点に向かうに連れて徐々に短い処理幅bとなり、そして、調節ローラ231(c)および232(c)が最上点に位置する場合に最も短い処理幅cとなる。なお、図15は、誘電体ローラ220の直径を50mmとした場合の値である。
なお、図14において、被処理物20(a)は、調節ローラ231(a)および232(a)が最下点に位置する場合の被処理物20の位置を示し、被処理物20(b)は、調節ローラ231(b)および232(b)が最下点と最上点との間に位置する場合の被処理物20の位置を示し、被処理物20(c)は、調節ローラ231(c)および232(c)が最上点に位置する場合の被処理物20の位置を示す。また、図7において、点(a)は、調節ローラ231(a)および232(a)が最下点に位置する場合の被処理物20の傾きおよび処理幅を示し、点(b)は、調節ローラ231(b)および232(b)が最下点と最上点との間に位置する場合の被処理物20の傾きおよび処理幅を示し、被処理物20(c)は、調節ローラ231(c)および232(c)が最上点に位置する場合の被処理物20の傾きおよび処理幅を示す。
プラズマ処理による効果は、処理幅に依存する。すなわち、同じプラズマエネルギー量で放電した場合、処理幅が大きくなるほど、処理効果は大きくなる。したがって、図11〜図15に示す例では、調節ローラ231(a)および232(a)が最下点に位置する場合(図11)に最も処理効果が大きく、調節ローラ231(c)および232(c)が最上点に位置する場合(図13)に最も処理効果が小さい。
そこで、被処理物20の種類や被処理物20にインクジェット記録する画像モードや使用インクの種類などに応じて調節ローラ231および231を制御して処理幅を調節することで、被処理物20に与えるプラズマエネルギー量を調節することが可能である。また、被処理物20の搬送速度が変化した場合にはその速度変化量に応じて調節ローラ231および231を制御して処理幅を調節することで、被処理物20に与えるプラズマエネルギー量を一定に保つことも可能である。
なお、調節ローラ231および232は、両方を連動して移動させる構成に限られない。たとえば、図16に示すように、上流側の調節ローラ231と下流側の調節ローラ232とのうち一方のみを移動させたり、図17に示すように、2つの調節ローラ231および232をそれぞれ異なる移動量で移動させたりしてもよい。このような構成によれば、より細やかな処理効果の調整が可能となる。
(具体例2)
図18は、具体例2にかかるプラズマ処理装置における放電部の概略構成例を示す模式図である。図18に示すように、具体例2にかかるプラズマ処理装置の放電部は、具体例1にかかるプラズマ処理装置の放電部と同様の構成(図10参照)において、放電電極210(図10参照)が円筒状の放電電極310に置き換えられた構成を備える。放電電極310は、搬送経路D1に沿った被処理物20の搬送方向と垂直な軸、すなわち、誘電体ローラ220の回転軸と平行な回転軸を中心として回転自在である。
このような構成において、たとえば図19に示すように、調節ローラ231および232それぞれを方向D11またはD12に沿って移動させた結果、被処理物20と誘電体ローラ220とが実質的に線接触する位置(調節ローラ231(d)および232(d)の位置)を超えた調節ローラ231(e)および232(e)の位置まで移動した場合、被処理物20は放電電極310側に巻き付けられる。この場合、誘電体ローラ220と被処理物20との間に、放電によって発生する活性種の空間が形成されるため、被処理物20の裏面に対するプラズマ処理が可能である。
また、図20に示すように、調節ローラ231および232のうち片方(たとえば調節ローラ232)のみを方向D12に沿って調節ローラ232(d)の位置を超えて調節ローラ232(e)の位置まで移動した場合、被処理物20の片側だけが放電電極310側に巻き付けられる。その場合、図21に示すように、被処理物20と誘電体ローラ220とが実質的に線接触する位置を超えていない調節ローラ231(a)側(図21中、範囲e)で被処理物20の表面側がプラズマ処理され、被処理物20と誘電体ローラ220とが実質的に線接触する位置を超えて移動した調節ローラ232(e)側(図21中、範囲e)で被処理物20の裏面側がプラズマ処理される。このように、片側の調節ローラのみを被処理物20と誘電体ローラ220とが実質的に線接触する位置を超えて移動させることで、被処理物20の表裏面両方に対するプラズマ処理を1回の搬送で行うことが可能となる。
なお、被処理物20表面を必要なpH値まで低下させる他の方法の1つとしては、プラズマ処理の時間を長くすることが考えられる。これは、たとえば被処理物20の搬送速度を遅くすることで実現可能である。ただし、被処理物20へ高速で画像記録を行う場合には、プラズマ処理の時間を短くすることが望まれる。プラズマ処理時間を短くする方法としては、複数の放電電極を複数備え、印刷速度および必要なpH値に応じて必要な数の放電電極を駆動する方法や、各放電電極に与えるプラズマエネルギーの強度を調整する方法などが考えられる。ただし、これらに限定されるものではなく、これらを組み合わせた方法や、その他の方法など、適宜変更することが可能である。
複数の放電電極を備えた場合、たとえば印刷速度情報に比例して、上述した処理幅を調整してもよいし、駆動する放電電極の本数を調整してもよいし、各放電電極へ供給する高周波・高電圧パルスのパルス強度を調整してもよいし、これらの制御を組み合わせて実行してもよい。なお、印刷速度情報とは、インクジェット記録装置170での印刷モード(カラー印刷およびモノクロ印刷や解像度等)などの情報であってもよいし、このような情報から導き出された搬送ローラの回転速度やスループットなどの情報であってもよい。また、パルス強度とは、プラズマエネルギー量に相当するものであって、高周波・高電圧パルスの周波数や電圧値(振幅)等であってもよいし、これらのパラメータから求められる制御値であってもよい。
ただし、プラズマ処理において必要となるプラズマエネルギー量の強度は、メディアの種類によって異なる場合がある。そのような場合、メディアの種類に応じて、上述した処理幅を調整してもよいし、駆動する放電電極本数を調整してもよいし、各放電電極へ供給する高周波・高電圧パルスのパルス強度を調整してもよいし、これらの制御を組み合わせて実行してもよい。
さらに、インクに含まれる顔料の挙動は、上述したように、インクの特性によって異なる。そこで、使用インクの種類(特性等)に応じて、上述した処理幅を調整してもよいし、駆動する放電電極の本数を選択してもよいし、各放電電極へ供給する高周波・高電圧パルスのパルス強度を調整してもよいし、これらの制御を組み合わせて実行してもよい。
また、複数の放電電極を備えることは、被処理物20の表面を均一に酸性化する点においても有効である。すなわち、たとえば同じ搬送速度(または印刷速度)とした場合、1つの放電電極で酸性化処理を行う場合よりも複数の放電電極で酸性化処理を行う場合の方が被処理物20がプラズマの空間を通過する時間を長くすることが可能となる。その結果、より均一に被処理物20の表面に酸性化処理を施すことが可能となる。
複数の放電電極を備えた場合、各放電電極に対して個別に設けられた高周波高圧電源は、独立してオン/オフすることが可能であるとよい。その場合、たとえば印刷速度情報に比例して高周波高圧電源の駆動数を選択したり、各放電電極に与えるパルス電圧のプラズマエネルギー量の強度を調整したりすることができる。また、被処理物20の種類(たとえばコート紙やPETフィルムなど)に応じて、高周波高圧電源の駆動数、および/または、各放電電極に与えるプラズマエネルギー量を調整してもよい。
なお、プラズマ処理に要したプラズマエネルギー量は、たとえば各放電電極での処理幅と、各放電電極へ供給した高周波・高電圧パルスの電圧値および印加時間と、その際に被処理物20に流れた電流とから求めることができる。なお、プラズマ処理に要したプラズマエネルギーは、放電電極ごとではなく、放電電極全体でのエネルギー量として制御されてよい。
被処理物20は、プラズマ処理装置100においてプラズマが発生している最中に放電電極と誘電体ベルト121との間を通過することでプラズマ処理が施される。それにより、被処理物20表面のバインダ樹脂の鎖が破壊され、さらに気相中の酸素ラジカルやオゾンが高分子と再結合することで、被処理物20表面に極性官能基が生成される。その結果、被処理物20表面に親水性および酸性化が付与される。なお、本例ではプラズマ処理を大気中で行っているが、窒素や希ガス等のガス雰囲気中で実施してもよい。
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例で説明したものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
1 印刷装置(システム)
10 大気圧非平衡プラズマ処理装置
11 放電電極
12 誘電体ベルト
13 大気圧非平衡プラズマ
14 接地電極
15、150 高周波高圧電源
20 被処理物
30 搬入部
40 画像形成装置
50 乾燥部
60 搬出部
70 後処理部
80 バッファ部
100 プラズマ処理装置
170 インクジェット記録部
180 pH検出部
D1 搬送経路
210、310 放電電極
220 誘電体ローラ
221 カウンター電極
222 誘電体
231、232 調節ローラ
241 巻き付けローラ
特開2006−196255号公報

Claims (7)

  1. 放電電極と、
    回転可能なカウンター電極および誘電体よりなり、被処理物が接触するとともに、前記誘電体が少なくとも前記被処理物の接触する面に設けられた誘電体ローラと、
    前記被処理物の前記誘電体ローラに対する接触量を調節する調節ローラと、
    前記調節ローラを制御する制御部と、
    を含むことを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記調節ローラは、前記被処理物の搬送経路において前記誘電体ローラよりも上流側に位置された第1調節ローラと、前記搬送経路において前記誘電体ローラよりも下流側に位置された第2調節ローラとを含み、
    前記第1調節ローラは、前記被処理物の搬送経路において前記放電電極と前記誘電体ローラとを結ぶ線よりも上流側の前記被処理物と前記誘電体ローラとの第1接触量を調節し、
    前記第2調節ローラは、前記搬送経路において前記放電電極と前記誘電体ローラとを結ぶ前記線よりも下流側の前記被処理物と前記誘電体ローラとの第2接触量を調節し、
    前記制御部は、前記第1調節ローラと前記第2調節ローラとを別々に制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記放電電極は、前記カウンター電極の回転軸と平行な回転軸を中心として回転自在であり、
    前記調節ローラは、前記被処理物を前記放電電極に巻き付けるように前記被処理物を前記放電電極側へ付勢する
    ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記調節ローラは、前記被処理物の搬送経路において前記誘電体ローラよりも上流側に位置された第1調節ローラと、前記搬送経路において前記誘電体ローラよりも下流側に位置された第2調節ローラとを含み、
    前記第1調節ローラは、前記被処理物の搬送経路において前記放電電極と前記誘電体ローラとを結ぶ線よりも上流側の前記被処理物と前記誘電体ローラとの第1接触量を調節するか、前記上流側の被処理物を前記放電電極に巻き付けるように前記被処理物を前記放電電極側へ付勢し、
    前記第2調節ローラは、前記搬送経路において前記放電電極と前記誘電体ローラとを結ぶ前記線よりも下流側の前記被処理物と前記誘電体ローラとの第2接触量を調節するか、前記下流側の被処理物を前記放電電極に巻き付けるように前記被処理物を前記放電電極側へ付勢し、
    前記制御部は、前記第1調節ローラと前記第2調節ローラとを別々に制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  5. 被処理物表面をプラズマ処理することで該被処理物の少なくとも表面を酸性化するプラズマ処理手段と、
    前記プラズマ処理手段によるプラズマ処理後の前記被処理物表面にインクジェット記録を実行する記録手段とを備え、
    前記プラズマ処理手段は、
    放電電極と、
    回転可能なカウンター電極および誘電体よりなり、前記被処理物が接触するとともに、前記誘電体が少なくとも前記被処理物の接触する面に設けられた誘電体ローラと、
    前記被処理物の前記誘電体ローラに対する接触量を調節する調節ローラと、
    を備え、
    前記印刷装置は、
    さらに前記調節ローラを制御する制御部を備える
    ことを特徴とする印刷装置。
  6. 少なくとも被処理物にプラズマ処理を実施するプラズマ処理装置と、前記プラズマ処理装置によりプラズマ処理された前記被処理物表面にインクジェット記録を実行する記録装置と、を有する印刷システムであって、
    前記プラズマ処理手段は、
    放電電極と、
    回転可能なカウンター電極および誘電体よりなり、前記被処理物が接触するとともに、前記誘電体が少なくとも前記被処理物の接触する面に設けられた誘電体ローラと、
    前記被処理物の前記誘電体ローラに対する接触量を調節する調節ローラと、
    を備え、
    前記印刷システムは、
    さらに前記調節ローラを制御する制御部を備える
    ことを特徴とする印刷システム。
  7. 被処理物表面をプラズマ処理することで該被処理物の少なくとも表面を酸性化するプラズマ処理手段と、前記プラズマ処理手段によるプラズマ処理後の前記被処理物表面にインクジェット記録を実行する記録手段とを備え、前記プラズマ処理手段は、放電電極と、回転可能なカウンター電極および誘電体よりなり、前記被処理物が接触するとともに、前記誘電体が少なくとも前記被処理物の接触する面に設けられた誘電体ローラと、前記被処理物の前記誘電体ローラに対する接触量を調節する調節ローラとを含む印刷装置を用いた印刷物の製造方法であって、
    前記被処理物の前記誘電体ローラに対する前記接触量を調節する調節工程と、
    前記プラズマ処理手段で前記被処理物にプラズマ処理を実施する処理工程と、
    前記記録手段で前記被処理物表面にインクジェット記録を実行する記録工程と、
    を含むことを特徴とする印刷物の製造方法。
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