JPH11224018A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JPH11224018A
JPH11224018A JP10026973A JP2697398A JPH11224018A JP H11224018 A JPH11224018 A JP H11224018A JP 10026973 A JP10026973 A JP 10026973A JP 2697398 A JP2697398 A JP 2697398A JP H11224018 A JPH11224018 A JP H11224018A
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JP
Japan
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oil
fixing
peripheral surface
electrode layer
rotating body
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Withdrawn
Application number
JP10026973A
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English (en)
Inventor
Kazuyoshi Hara
和義 原
Sanji Inagaki
三治 稲垣
Koji Matsushita
浩治 松下
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
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    • G03G15/2025Structural details of the fixing unit in general, e.g. cooling means, heat shielding means with special means for lubricating and/or cleaning the fixing unit, e.g. applying offset preventing fluid
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    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y10S118/01Anti-offset

Abstract

(57)【要約】 【課題】 二つの定着用回転体を有する定着装置であ
り、これら定着用回転体の間に記録材を通すときに、記
録材に保持されている未定着トナー像に接触する片方の
定着用回転体に、該トナーの離型性を高めるためのオイ
ルが塗布される定着装置であって、該オイルの塗布量を
従来より簡単に調整できるとともに、従来より装置全体
をコンパクトに、低コストにできる定着装置を提供す
る。 【解決手段】 対向する二つの定着用ローラ81、8
2、定着用ローラ81に接触するオイル塗布ローラ41
を備える定着装置。オイル塗布ローラ41にはオイル規
制シートS1を接触させる。オイル規制シートS1の電
極層101には、電源PS1から電圧を印加して、該シ
ートをオイル塗布回転体周面413に静電吸着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録材上に保持さ
れている未定着のトナー像を該記録材に定着することが
できる定着装置、特に該定着装置に設けられる定着用回
転体に、トナーとの離型性を高めるためのオイルが塗布
される定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機、プリンタ等の画像形成装置で
は、電子写真方式などの画像形成プロセスによって、記
録材(例えば、紙)上にトナー像が転写される。記録材
に転写されたトナー像は、記録材に保持されているだけ
なので、通常は定着装置により記録材に定着される。
【0003】定着装置は、一般的には互いに対向する二
つの定着用ローラを備えている。通常、一方の定着用ロ
ーラに対しては熱源が設けられ、ローラを加熱すること
ができるようになっている。また、通常両ローラは、互
いに圧接している。未定着のトナー像を記録材に定着す
るときには、これら定着用ローラの間に記録材を通し、
記録材上のトナー像を加熱するとともに、記録材に加圧
することによって定着する。
【0004】これら定着用ローラの間に記録材を通すと
きにおいて、記録材上の未定着のトナー像と接触する定
着用ローラにトナーが転移しないように、該定着用ロー
ラにオイルを塗布することが提案されている。定着用ロ
ーラにオイルを塗布しておくと、トナーの定着用ローラ
との離型性が高まり、トナーの定着用ローラへの転移を
抑制できる。
【0005】このように定着用ローラにオイルを塗布す
るときには、定着装置には通常該定着用ローラに接触す
るオイル塗布ローラが設けられる。オイル塗布ローラに
供給されるオイルは、該ローラを回転させることによっ
て搬送され、定着用ローラに塗布される。定着用ローラ
に多量のオイルが塗布されて、記録材がオイルによって
汚れるなどすることを防止するために、通常、定着用ロ
ーラにはブレードが圧接され、余分なオイルは掻き取ら
れる。オイル塗布ローラにブレードが圧接されることも
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように定着用ローラに圧接されるブレードによってオイ
ルを掻き取る場合、定着用ローラに残すオイル量を変え
るときには、ブレードの圧接力を変える必要がある。そ
のためには、該圧接力を変えるための機械的な機構を設
ける必要があり、それだけ定着装置が複雑になるととも
に、大型化し、コスト高になる。オイル塗布ローラにブ
レードが圧接されている場合も同様である。
【0007】そこで本発明は、二つの定着用回転体を有
し、これら両定着用回転体の間に未定着のトナー像を保
持するシート状記録材を通過させることで該トナーを該
記録材に定着する定着装置であり、これら定着用回転体
のうち記録材に保持されている未定着トナー像に接触す
る片方の定着用回転体に該トナーの離型性を高めるため
のオイルが塗布される定着装置であって、該オイルの塗
布量を従来より簡単に調整できるとともに、従来より装
置全体をコンパクトに、低コストにできる定着装置を提
供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明は、次の第1及び第2の二つのタイプの定着装
置を提供する。第1のタイプの定着装置は、第1の定着
用回転体と、周面が前記第1定着用回転体周面に臨む第
2の定着用回転体とを備え、これら両定着用回転体の間
に未定着のトナー像を保持するシート状記録材を通過さ
せることで該トナーを該記録材に定着する定着装置であ
り、前記第1定着用回転体が前記記録材に保持されてい
る前記未定着トナー像に接触する定着用回転体であり、
該第1定着用回転体周面には該トナーの離型性を高める
ためのオイルが塗布される定着装置であって、周面が前
記第1定着用回転体周面に接触し、該周面上に供給され
る前記オイルを保持し、該オイルを該第1定着用回転体
周面に塗布することができるオイル塗布回転体と、前記
オイル塗布回転体周面に一部を接触させるオイル規制シ
ートであって、電源に接続される電極層を含み、該オイ
ル塗布回転体の周面移動方向における上流側の端部で支
持され、該上流側端部より下流側の少なくとも一部を該
オイル塗布回転体の周面移動方向における前記オイルが
供給される位置の下流側で、且つ、該オイル塗布回転体
周面と前記第1定着用回転体周面とが接触する位置より
上流側にて該オイル塗布回転体周面に接触させるオイル
規制シートとを備えていることを特徴とする定着装置で
ある。
【0009】第2のタイプの定着装置は、第1の定着用
回転体と、周面が前記第1定着用回転体周面に臨む第2
の定着用回転体とを備え、これら両定着用回転体の間に
未定着のトナー像を保持するシート状記録材を通過させ
ることで該トナーを該記録材に定着する定着装置であ
り、前記第1定着用回転体が前記記録材に保持されてい
る前記未定着トナー像に接触する定着用回転体であり、
該第1定着用回転体周面には該トナーの離型性を高める
ためのオイルが塗布される定着装置であって、周面が前
記第1定着用回転体周面に接触し、該周面上に前記オイ
ルを保持して該オイルを該第1定着用回転体周面に塗布
することができるオイル塗布回転体と、前記第1定着用
回転体周面に一部を接触させるオイル規制シートであっ
て、電源に接続される電極層を含み、該第1定着用回転
体の周面移動方向における上流側の端部で支持され、該
上流側端部より下流側の少なくとも一部を該第1定着用
回転体の周面移動方向における該第1定着用回転体周面
と前記オイル塗布回転体周面とが接触する位置より下流
側で、且つ、該第1定着用回転体周面と前記第2定着用
回転体周面が対向する位置の上流側にて該第1定着用回
転体周面に接触させるオイル規制シートとを備えている
ことを特徴とする定着装置である。
【0010】上記いずれのタイプの本発明の定着装置
も、未定着のトナー像を保持するシート状の記録材に、
該トナー像を定着するためのものである。本発明の定着
装置は、代表的には電子写真方式などの画像形成装置に
搭載して利用することができる。上記いずれのタイプの
定着装置も、第1及び第2の二つの定着用回転体、第1
定着用回転体に接触するオイル塗布回転体及びオイル規
制シートとを備えている。第1タイプの定着装置におい
ては、オイル規制シートはオイル塗布回転体周面に接触
させる。第2タイプの定着装置においては、オイル規制
シートは第1定着用回転体周面に接触させる。
【0011】第1及び第2の二つの定着用回転体は、い
ずれも周面が無端状の回転体である。定着用回転体の形
状としては、例えばローラ形状、2以上のローラ等に巻
き掛けられる無端ベルト形状を挙げることができる。第
1及び第2の二つの定着用回転体は、いずれもその周面
が回転移動するように回転できる。第1及び第2の定着
用回転体は、互いにそれらの周面が対向しており、これ
ら周面は接触している。
【0012】第1及び第2の定着用回転体のニップ部分
に、これら第1及び第2定着用回転体を回転させながら
記録材を通すことによって、未定着のトナー像を記録材
に定着することができる。第1及び第2定着用回転体の
少なくともいずれか一方に対して熱源を設けておき、こ
れら定着用回転体の間を通るトナーを加熱できるように
すると、未定着のトナー像を記録材に加熱定着できる。
かかる熱源としては、例えばハロゲンランプ等の発熱ヒ
ータや、通電によって発熱する抵抗発熱体などを挙げる
ことができる。第1及び第2の定着用回転体のいずれか
一方の定着用回転体を他方の定着用回転体に押圧するよ
うにしてもよい。
【0013】記録材を第1及び第2定着用回転体の間に
通すとき、第1定着用回転体周面が記録材に保持されて
いる未定着トナーに接触する。第1定着用回転体周面に
は、オイル塗布回転体によって、トナーの離型性を高め
るためのオイルが塗布される。かかるオイルとしては、
例えばシリコンオイルを挙げることができる。オイル塗
布回転体は周面が無端状の回転体である。オイル塗布回
転体の形状としては、例えばローラ形状、2以上のロー
ラ等に巻き掛けられる無端ベルト形状を挙げることがで
きる。オイル塗布回転体は、その周面が第1定着用回転
体周面に接触している。
【0014】第1タイプの定着装置においては、オイル
塗布回転体周面に対してオイルが供給される。例えば、
オイルを収容するオイル収容器を設けて、オイル収容器
中のオイルにオイル塗布回転体周面の一部が浸かるよう
にオイル塗布回転体を配置すれば、オイル塗布回転体を
回転させることによってその周面にオイルを供給するこ
とができる。また、オイル塗布回転体に対しオイル噴射
装置でオイルを供給したり、オイル塗布回転体にオイル
落下供給装置からオイルを落下させて供給することもで
きる。第2タイプの定着装置においても、第1タイプの
定着装置と同様に、オイル塗布回転体周面に対してオイ
ルを供給するようにしてもよい。或いは、第2タイプの
定着装置においては、オイル塗布回転体周面の表面層に
予めオイルを含浸させておいてもよい。オイル塗布回転
体周面の表面層を、例えばスポンジ層、フェルト層にす
ると、オイルを予め含浸させておくことができる。
【0015】第1及び第2のいずれのタイプの定着装置
においても、オイル塗布回転体を第1定着用回転体とと
もに回転させることによって、オイルをオイル塗布回転
体周面上に保持、搬送して、オイル塗布回転体と第1定
着用回転体とが接触する位置において第1定着用回転体
周面に塗布することができる。既述のとおり第1タイプ
の定着装置においては、オイル塗布回転体周面にオイル
規制シートを接触させる。詳しくは後述するが、該オイ
ル規制シートによって、オイル塗布回転体周面上に供給
されるオイルが第1定着用回転体に塗布される前にその
量は規制される。すなわち、オイル塗布回転体から第1
定着用回転体周面に塗布されるオイルの量をオイル規制
シートによって調整することができる。これにより、未
定着のトナー像を保持する記録材と接触する第1定着用
回転体周面上のオイルの量を調整することができる。
【0016】第2タイプの定着装置においては、第1定
着用回転体周面にオイル規制シートが接触される。詳し
くは後述するが、該オイル規制シートによって、オイル
塗布回転体から第1定着用回転体周面に塗布されたオイ
ルが未定着のトナー像を保持する記録材と接触する前に
その量は規制される。これらによって、第1及び第2の
いずれのタイプの定着装置においても、第1及び第2の
定着用回転体の間に記録材が通されるときにおいて、第
1定着用回転体周面上のオイルが記録材に多量につくな
どして、記録材を汚すことを抑制できる。
【0017】以下、(1)においては、第1タイプの定
着装置について、特にオイル塗布回転体に対して設けら
れるオイル規制シートについてさらに詳しく説明する。
また、(2)においては、第2タイプの定着装置につい
て、特に第1定着用回転体に対して設けられるオイル規
制シートについてさらに詳しく説明する。 (1) 第1タイプの定着装置においては、オイル規制
シートはオイル塗布回転体周面に接触させる。
【0018】第1タイプの定着装置においては、上記の
ように第1定着用回転体にオイルを塗布するためにオイ
ル塗布回転体を回転させるときには、オイル規制シート
に対してオイル塗布回転体周面は回転移動する。なお、
以下の第1タイプの定着装置に関する説明において、
「オイル規制シートに対するオイル塗布回転体周面の回
転移動方向」を単に「周面移動方向」ということがあ
る。「オイル規制シートに対するオイル塗布回転体周面
の回転移動方向における上流側」を単に「上流側」とい
うことがある。「オイル規制シートに対するオイル塗布
回転体周面の回転移動方向における下流側」を単に「下
流側」ということがある。
【0019】オイル規制シートは、厚みに比べて面積が
大きいシート状のものである。オイル規制シートは、自
己保形性、弾性があり可撓性のシート状のものであって
も、それほど自己保形性、弾性のない薄いシート状(フ
ィルム状)のものであってもよい。オイル規制シート
は、その一部(代表的には、その一部の面)をオイル塗
布回転体周面に接触させる。オイル規制シートは、上流
側の端部が支持される。オイル規制シートの上流側端部
は、オイル塗布回転体周面と所定の距離離して支持され
る。オイル規制シートの支持された上流側端部より下流
側の一部(代表的には、一部の面)をオイル塗布回転体
周面に接触させる。オイル規制シートは、オイル塗布回
転体周面のオイルが供給される位置の下流側であって、
オイル塗布回転体と第1定着用回転体とが接触する位置
より上流側においてオイル塗布回転体周面に接触させ
る。オイル規制シートは、オイル規制を行わないときに
は、オイル塗布回転体周面に接触していなくてもよい。
【0020】オイル規制シートの厚さは、数10μm〜
数100μm程度であることが好ましい。オイル規制シ
ートの厚さは、厚すぎると、オイル塗布回転体周面への
密着性が悪くなり、オイル塗布回転体周面形状に合わせ
てオイル規制シートが接触できなくなる。また、オイル
規制シートの厚さは、薄すぎると強度が弱くなる。オイ
ル規制シートは電極層を含む少なくとも一層で構成され
たシートである。オイル規制シートは電極層を含む多層
構造のシートであってもよい。例えば、オイル規制シー
トは電極層及び該電極層のオイル塗布回転体側に設けら
れる絶縁層を含む二層以上の積層構造のシートとしても
よい。オイル規制シートは、電極層のオイル塗布回転体
とは反対側にさらに別の層を設けて二層以上の積層構造
としてもよい。オイル規制シートの具体的な構造例につ
いては後述する。
【0021】オイル規制シートの電極層は、該電極層と
オイル塗布回転体との間に電圧を印加することができる
電源に接続される。電極層とオイル塗布回転体との間に
電圧を印加することにより、オイル規制シートはオイル
塗布回転体の方へ静電吸着する。これにより、オイル規
制シートをオイル塗布回転体周面に静電吸着力がかかっ
た状態で接触させることができる。
【0022】電極層は、導電性材料からなるものでもよ
く、電気抵抗材料(半導電性材料)からなるものでもよ
い。かかる導電性材料としては、例えばクロム、銅、
金、白金、タングステン、インジウム、チタン等の金
属、ITO、カーボンなどを挙げることができる。かか
る抵抗材料としては、例えば4フッ化エチレン樹脂、エ
チレン−テトラフルオロエチレン共重合体(PETF
E)、ポリビニリデンフルオライド(PVdF)などの
フッ素樹脂にカーボンなどの導電性材料を分散したも
の、ポリイミド、ポリエステル、ポリエーテル、ポリア
ミド、ポリオレフィン、ポリカーボネイト等の合成樹脂
に導電性材料を分散したもの、ウレタンゴム等の合成ゴ
ムに導電性材料を分散したものを挙げることができる。
かかる抵抗材料としては、この他、フッ素樹脂にイオン
導電性材料を添加したもの、合成樹脂にイオン導電性材
料を添加したもの、合成ゴムにイオン導電性材料を添加
したものを挙げることができる。電極層は、一部を抵抗
材料により形成して、他の部分については導電性材料に
より形成してもよい。
【0023】第1タイプの定着装置を使用するときに
は、オイル規制シートを、上流側の端部においてオイル
塗布回転体周面と離して支持して、次のように配置す
る。オイル規制シートが前述のように自己保形性や弾性
があるときには、オイル規制シートを撓ませて、該支持
された端部より下流側の少なくとも一部がオイル塗布回
転体周面に接触するように配置する。また、オイル規制
シートが前述のようにそれほど自己保形性や弾性がない
フィルム状のときには、該支持された端部より下流側の
少なくとも一部がオイル塗布回転体周面に接触するよう
に配置する。或いは、オイル規制シートのオイル塗布回
転体に対する配置姿勢などによっては、該支持された端
部より下流側の少なくとも一部がオイル塗布回転体周面
に接触できるように近接配置してもよい。
【0024】このようにオイル規制シートを配置して、
オイル規制シートの電極層とオイル塗布回転体との間に
電圧を印加すると、オイル規制シートの支持された上流
側端部より下流側の部分は、オイル塗布回転体周面の方
へ静電吸着され、静電吸着力がかかった状態でオイル規
制シートをオイル塗布回転体周面に接触させることがで
きる。したがって、オイル塗布回転体を回転させるとと
もに、オイル規制シートの電極層に電圧を印加すると、
オイル規制シートより下流側に搬送されるオイル塗布回
転体周面上のオイルを規制することができる。これによ
り、オイル規制シートよりも下流側に搬送されるオイル
塗布回転体周面上のオイル量を調整できる。また、オイ
ル塗布回転体周面上のオイル量(オイル膜厚)を均一に
することができる。オイル規制シートの電極層に印加す
る電圧を調整して、オイル規制シートのオイル塗布回転
体周面の方への静電吸着力を調整することによって、オ
イル規制シートよりも下流側へ搬送されるオイル量を調
整することができる。上記のようにオイル規制シート
は、オイル塗布回転体周面のオイルが供給される位置の
下流側であって、オイル塗布回転体と第1定着用回転体
とが接触する位置より上流側に配置されるため、オイル
塗布回転体周面にオイルが供給された後であって、オイ
ルが第1定着用回転体に塗布される前に、オイル規制シ
ートによってオイル塗布回転体周面上のオイル量を調整
することができる。これにより、第1定着用回転体に塗
布されるオイル量、ひいては、第1定着用回転体と未定
着トナー像を保持する記録材とが接触するときの第1定
着用回転体周面上のオイル量を調整することができる。
【0025】オイル塗布回転体を回転させるとともに、
オイル規制シートの電極層に電圧を印加するときには、
オイル規制シートの下流側部分は静電吸着力によりオイ
ル塗布回転体周面方向に吸着されるとともに、オイル塗
布回転体周面の移動により下流側へ引っ張られる。これ
により、オイル規制シートが可撓性のシートであるとき
には、オイル規制シートの下流側の部分はオイル塗布回
転体周面の形状に応じて撓みながらオイル塗布回転体周
面に接触する。また、オイル規制シートがフィルム状の
ときにも、オイル規制シートの下流側の部分は、しわな
どよることなく、オイル塗布回転体周面の形状に応じて
変形したりしながらオイル塗布回転体周面に接触する。
したがって、たとえ移動するオイル塗布回転体周面がう
ねったり、振動したりしても、オイル規制シートをオイ
ル塗布回転体周面に安定的に接触させることができ、そ
れだけオイル塗布回転体周面上のオイル量を均一にでき
る。
【0026】定着装置には、オイル規制シートの電極層
とオイル塗布回転体との間に電圧を印加することができ
る電源を設けておいてもよい。該電源としては、例えば
直流電圧を印加することができる電源を挙げることがで
きる。該電源は、出力電圧可変の電源としてもよい。該
電源からの印加電圧によって、前述のようにオイル塗布
回転体周面上のオイル量、ひいては第1定着用回転体周
面上のオイル量を調整することができる。
【0027】オイル規制シートの電極層とオイル塗布回
転体との間に印加する電圧は、環境温度、環境湿度、第
1定着用回転体と第2定着用回転体との間に通した記録
材の数、記録材に保持されている未定着トナー像がカラ
ーのトナー像かモノクロのトナー像か、記録材に保持さ
れている未定着トナー像の濃度、第1定着用回転体と第
2定着用回転体との間に連続して通す記録材の数などの
条件の変化に応じて変化させてもよい。印加電圧は、2
以上の条件を組み合わせて変化させてもよい。印加電圧
は、該条件の変化に比例させて変化させてもよい。印加
電圧は、該条件の変化に対して段階的(ステップ的)に
変化させてもよい。いずれにしても、印加電圧の絶対値
を大きくすると、オイル規制シートのオイル塗布回転体
方向への静電吸着力が大きくなり、オイル塗布回転体周
面上のオイルの量を少なくできる。 (2) 第2タイプの定着装置においては、オイル規制
シートは第1定着用回転体周面に接触させる。第2タイ
プの定着装置におけるオイル規制シートと、第1タイプ
の定着装置におけるオイル規制シートとは、構造的には
同様のものであり、その配置位置が異なるだけである。
したがって、上記(1)において述べた第1タイプの定
着装置におけるオイル規制シートの構造に関する記載
は、第2タイプの定着装置におけるオイル規制シートに
ついても同様である。
【0028】第2タイプの定着装置においては、第1及
び第2の定着用回転体を回転させて、これらの間に記録
材を通すときには、オイル規制シートに対して第1定着
用回転体の周面は回転移動する。なお、以下の第2タイ
プの定着装置に関する説明において、「オイル規制シー
トに対する第1定着用回転体周面の回転移動方向」を単
に「周面移動方向」ということがある。「オイル規制シ
ートに対する第1定着用回転体周面の回転移動方向にお
ける上流側」を単に「上流側」ということがある。「オ
イル規制シートに対する第1定着用回転体周面の回転移
動方向における下流側」を単に「下流側」ということが
ある。
【0029】オイル規制シートは、その一部(代表的に
は、その一部の面)を第1定着用回転体周面に接触させ
る。オイル規制シートは、上流側の端部が支持される。
オイル規制シートの上流側端部は、第1定着用回転体周
面と所定の距離離して支持される。オイル規制シートの
支持された上流側端部より下流側の一部(代表的には、
一部の面)を第1定着用回転体周面に接触させる。オイ
ル規制シートは、第1定着用回転体周面のオイル塗布回
転体からオイルが塗布される位置の下流側であって、第
1定着用回転体と第2定着用回転体とが接触する位置よ
り上流側で第1定着用回転体周面に接触させる。オイル
規制シートは、オイル規制を行わないときには、第1定
着用回転体周面に接触していなくてもよい。
【0030】オイル規制シートは電極層を含む少なくと
も一層で構成されたシートである。オイル規制シートは
電極層を含む多層構造のシートであってもよい。例え
ば、オイル規制シートは電極層及び該電極層の第1定着
用回転体側に設けられる絶縁層を含む二層以上の積層構
造のシートとしてもよい。オイル規制シートは、電極層
の第1定着用回転体とは反対側にさらに別の層を設けて
二層以上の積層構造としてもよい。オイル規制シートの
具体的な構造例については後述する。
【0031】オイル規制シートの電極層は、該電極層と
第1定着用回転体との間に電圧を印加することができる
電源に接続される。電極層と第1定着用回転体との間に
電圧を印加することにより、オイル規制シートは第1定
着用回転体の方へ静電吸着する。これにより、オイル規
制シートを第1定着用回転体周面に静電吸着力がかかっ
た状態で接触させることができる。
【0032】第2タイプの定着装置を使用するときに
は、オイル規制シートを、上流側の端部において第1定
着用回転体周面と離して支持して、次のように配置す
る。オイル規制シートが前述のように自己保形性や弾性
があるときには、オイル規制シートを撓ませて、該支持
された端部より下流側の少なくとも一部が第1定着用回
転体周面に接触するように配置する。また、オイル規制
シートが前述のようにそれほど自己保形性や弾性がない
フィルム状のときには、該支持された端部より下流側の
少なくとも一部が第1定着用回転体周面に接触するよう
に配置する。或いは、オイル規制シートの第1定着用回
転体に対する配置姿勢などによっては、該支持された端
部より下流側の少なくとも一部が第1定着用回転体周面
に接触できるように近接配置してもよい。
【0033】このようにオイル規制シートを配置して、
オイル規制シートの電極層と第1定着用回転体との間に
電圧を印加すると、オイル規制シートの支持された上流
側端部より下流側の部分は、第1定着用回転体周面の方
へ静電吸着され、静電吸着力がかかった状態でオイル規
制シートを第1定着用回転体周面に接触させることがで
きる。したがって、第1定着用回転体を回転させるとと
もに、オイル規制シートの電極層に電圧を印加すると、
オイル規制シートより下流側に搬送される第1定着用回
転体周面上のオイルを規制することができる。これによ
り、オイル規制シートよりも下流側に搬送される第1定
着用回転体周面上のオイル量を調整することができる。
また、第1定着用回転体周面上のオイル量を均一にする
ことができる。オイル規制シートの電極層に印加する電
圧を調整して、オイル規制シートの第1定着用回転体周
面の方への静電吸着力を調整することによって、オイル
規制シートよりも下流側へ搬送される第1定着用回転体
周面上のオイル量(オイル膜厚)を調整することができ
る。上記のようにオイル規制シートは、第1定着用回転
体周面のオイル塗布回転体からオイルが塗布される位置
の下流側であって、第1定着用回転体と第2定着用回転
体とが接触する位置より上流側に配置されるため、第1
定着用回転体周面にオイルがオイル塗布回転体から塗布
された後であって、オイルが記録材上の未定着トナー像
と接触する前に、第1定着用回転体周面上のオイル量を
オイル規制シートによって調整することができる。
【0034】第1定着用回転体を回転させるとともに、
オイル規制シートの電極層に電圧を印加するときには、
オイル規制シートの下流側部分は静電吸着力により第1
定着用回転体周面方向に吸着されるとともに、第1定着
用回転体周面の移動により下流側へ引っ張られる。これ
により、オイル規制シートが可撓性のシートであるとき
には、オイル規制シートの下流側の部分は第1定着用回
転体周面の形状に応じて撓みながら第1定着用回転体周
面に接触する。また、オイル規制シートがフィルム状の
ときにも、オイル規制シートの下流側の部分は、しわな
どよることなく、第1定着用回転体周面の形状に応じて
変形したりしながら第1定着用回転体周面に接触する。
したがって、たとえ移動する第1定着用回転体周面がう
ねったり、振動したりしても、オイル規制シートは第1
定着用回転体周面に安定的に接触し、それだけ第1定着
用回転体周面上のオイル量を均一にできる。
【0035】第2タイプの定着装置には、オイル規制シ
ートの電極層と第1定着用回転体との間に電圧を印加す
ることができる電源を設けておいてもよい。該電源とし
ては、例えば直流電圧を印加することができる電源を挙
げることができる。該電源は、出力電圧可変の電源とし
てもよい。該電源からの印加電圧によって、前述のよう
に第1定着用回転体周面上のオイル量を調整することが
できる。
【0036】オイル規制シートの電極層と第1定着用回
転体との間に印加する電圧は、上記(1)において述べ
たの同様に、環境温度、環境湿度、第1定着用回転体と
第2定着用回転体との間に通した記録材の数、記録材に
保持されている未定着トナー像がカラーのトナー像かモ
ノクロのトナー像か、記録材に保持されている未定着ト
ナー像の濃度、第1定着用回転体と第2定着用回転体と
の間に連続して通す記録材の数などの条件によって変化
させてもよい。
【0037】第1及び第2のいずれのタイプの定着装置
においても、オイル規制シートは例えば次の(A)〜
(C)に示す構成とすることができる。 (A) オイル規制シートは、前記電極層を含む一層以
上で構成されたシートとしてもよい。この場合、第1タ
イプの定着装置においては、該電極層の一部をオイル塗
布回転体周面に接触させる。第2タイプの定着装置にお
いては、該電極層の一部を第1定着用回転体周面に接触
させる。例えば、オイル規制シートは、前記電極層の一
層だけからなるシートとしてもよい。
【0038】オイル規制シートの近くに配置される機
器、部材への電極層からの放電を抑制するために、電極
層の周面とは反対側の表面部分は、絶縁層により被覆し
てもよい。なお、周面とは、第1タイプの定着装置にお
いてはオイル塗布回転体周面であり、第2タイプの定着
装置においては第1定着用回転体周面である。これら
は、特にことわりがないかぎり以下同様である。 (B) オイル規制シートは、前記電極層及び該電極層
の周面側に設けられる絶縁層を含む二層以上の積層構成
のシートとしてもよい。この場合、第1タイプの定着装
置においては、該絶縁層の一部をオイル塗布回転体周面
に接触させる。第2タイプの定着装置においては、該絶
縁層の一部を第1定着用回転体周面に接触させる。例え
ば、オイル規制シートは、前記電極層と該電極層の周面
側に設けられる絶縁層とが積層された二層構造のシート
としてもよい。
【0039】オイル規制シートの近くに配置される機
器、部材への電極層からの放電を抑制するために、電極
層の周面とは反対側の表面部分は、第2の絶縁層により
被覆してもよい。また、周面の回転移動方向を横切る方
向における電極層の側端部からの放電を防止するため
に、オイル規制シートの側端部(耳部)には電極層を設
けないようにしてもよい。
【0040】オイル規制シートは、電極層と絶縁層とを
別々に形成した後に重ね合わせて形成してもよい。電極
層を前述のように抵抗材料からなるものとするときに
は、これら電極層及び絶縁層を抵抗傾斜複合材料にて一
体的に形成してもよい。電極層を抵抗材料からなるもの
とするときには、絶縁層上に該抵抗材料を塗布して、電
極層を形成してもよい。電極層を前述のように金属等の
導電性材料からなるものとするときには、絶縁層上にス
パッタリングなどの膜形成手法を用いて、電極層を形成
してもよい。また、スパッタリング等の膜形成手法とフ
ォトエッチング等のエッチング手法とを併用して、絶縁
層上に所定のパターンの電極層を形成してもよい。上記
(A)において述べた電極層及び電極層の周面とは反対
側に設ける絶縁層からなるオイル規制シートなどについ
ても上記述べたのと同様にして形成することができる。
また、後述する(C)において述べるオイル規制シート
についても上記述べたのと同様にして形成することがで
きる。
【0041】このようにオイル規制シートの周面側に絶
縁層を設けておくと、静電吸着力を発生する電極層と周
面とが接触しないため、電極層が傷つくのを防止でき、
長期にわたり電極層によって静電吸着力を発生させるこ
とができる。周面と接触するオイル規制シートの絶縁層
は、摺動性や耐摩耗性に優れた材料からなるものとする
のが好ましい。このような絶縁層材料としては、例えば
4フッ化エチレン樹脂などのフッ素樹脂、ポリイミドな
どの合成樹脂、シリコンゴムなどの合成ゴムを挙げるこ
とができる。
【0042】電極層は、周面の移動方向を横切る方向に
おいて2以上に分割してもよい。この場合、該分割され
た電極層の各部分にはそれぞれ独立に電圧を印加できる
ようにしてもよい。電極層が、該方向に3以上に分割さ
れている場合には、該分割された電極層を2以上のグル
ープに分けて、そのグループごとにそれぞれ独立に電圧
印加できるようにしてもよい。このように電極層を分割
する場合には、分割された電極層の各部分に電圧印加す
るために、2以上の電源を設けてもよい。
【0043】なお、周面の移動方向を横切る方向は、第
1タイプの定着装置においてはオイル塗布回転体の回転
軸線方向であり、第2タイプの定着装置においては第1
定着用回転体の回転軸線方向である。これらは、以下同
様である。前述のように、定着装置を画像形成装置にお
いて、電子写真方式などの画像形成プロセスによって記
録材上に転写されたトナー(トナー像)の定着に利用す
るときには、該記録材の周面移動方向を横切る方向にお
ける幅に応じて電極層を該方向に2以上に分割してもよ
い。分割された電極層の各部分に第1定着用回転体と第
2定着用回転体の間に通す記録材の幅に応じた電圧を印
加すると、第1定着用回転体周面領域のうち記録材と接
触する周面部分上のオイル量と、記録材と接触しない周
面部分上のオイル量とを変えることができる。 (C) オイル規制シートは、前記電極層(以下、「第
1電極層」という)、該第1電極層の周面側に設けられ
る絶縁層及び該絶縁層の周面側に設けられる第2電極層
を含む三層以上の積層構成のシートとしてもよい。この
場合、第1タイプの定着装置においては第2電極層の一
部をオイル塗布回転体周面に接触させる。第2タイプの
定着装置においては第2電極層の一部を第1定着用回転
体周面に接触させる。例えば、オイル規制シートは、前
記第1電極層、該第1電極層の周面側に設けられる絶縁
層及び該絶縁層の周面側に設けられる第2電極層が積層
された三層構造のシートとしてもよい。
【0044】オイル規制シートをこのような三層以上の
積層構造とすると、一つの電極層だけの静電吸着力より
第1及び第2の二つの電極層が静電吸着力を発生するた
め、それだけ大きな静電吸着力が得られる。これによ
り、オイルとして高粘度のオイル(例えば、高粘度のシ
リコンオイル)を使用することができる。例えば高粘度
のシリコンオイルは、定着用回転体の表層材としてよく
採用されるシリコンゴムの膨潤を小さくでき、ひいては
定着用回転体径の変化を抑制できる利点がある。また、
高粘度のオイルは熱劣化しにくく、それだけ長期にわた
り使用できる。
【0045】オイル規制シートの近くに配置される機
器、部材への電極層からの放電を抑制するために、第1
電極層の周面とは反対側の表面部分は、第2の絶縁層に
より被覆してもよい。また、第1電極層の周面の移動方
向を横切る方向における側端部からの放電を防止するた
めに、オイル規制シートの側端部(耳部)には第1電極
層を設けないようにしてもよい。
【0046】第2電極層も電源に接続される。第1タイ
プの定着装置においては、第2電極層は該第2電極層と
オイル塗布回転体との間に電圧印加できる電源に接続さ
れる。第2タイプの定着装置においては、第2電極層は
該第2電極層と第1定着用回転体との間に電圧印加でき
る電源に接続される。第2電極層も、第1電極層と同様
に、導電性材料からなるものでもよく、電気抵抗材料か
らなるものでもよい。
【0047】オイル規制シートの第1電極層に接続する
電源を直流電源とし、第2電極層に接続する電源も直流
電源とするときには、これらの直流電源は共通の電源と
してもよい。このように第1電極層及び第2電極層に接
続する電源を共通の直流電源とするときには、第1電極
層及び第2電極層には同じ電圧を印加するようにしても
よく、或いは抵抗によって分圧するなどしてそれぞれ違
う電圧を印加するようにしてもよい。
【0048】第2電極層に印加する電圧は、上記(1)
において述べたのと同様に、環境温度、環境湿度、第1
定着用回転体と第2定着用回転体の間に通した記録材の
数、記録材に保持されている未定着トナー像がカラーの
トナー像かモノクロのトナー像か、記録材に保持されて
いる未定着トナー像の濃度、第1定着用回転体と第2定
着用回転体の間に連続して通す記録材の数などの条件に
よって変化させてもよい。
【0049】上記(B)において述べたのと同様に、オ
イル規制シートの第1電極層及び(又は)第2電極層
は、周面の移動方向を横切る方向において2以上に分割
してもよい。この場合、該分割された電極層の各部分に
はそれぞれ独立に電圧印加できるようにしてもよい。オ
イル規制シートの電極層が、該方向において3以上に分
割されている場合には、該分割された電極層を2以上の
グループに分けて、そのグループごとにそれぞれ独立に
電圧印加できるようにしてもよい。このように、第1電
極層及び(又は)第2電極層を分割する場合には、分割
された電極層の各部分に電圧印加するために2以上の電
源を設けてもよい。
【0050】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。 (1) 図1に、本発明に係る定着装置の一例の概略斜
視図を示す。図2に該定着装置の概略断面図を示す。図
1及び図2に示す定着装置D1は、本例では電子写真方
式の画像形成装置に設けられるものである。定着装置D
1は、電子写真方式の画像形成プロセスによってシート
状の記録材Rに転写された未定着のトナーTを、記録材
Rに定着するためのものである。
【0051】記録材Rは、未定着のトナーTを保持して
いる。未定着トナーTは、像を形成している。定着装置
D1は、定着用回転体として第1及び第2の二つの定着
ローラ81、82を備えている。定着ローラ82は、定
着ローラ81に対向している。定着装置D1は、さらに
定着ローラ81の周面813にオイルを塗布するための
オイル塗布回転体としてオイル塗布ローラ41、オイル
Oを収容するオイルパン5、オイル塗布ローラ41に接
触するオイル規制シートS1及び電源PS1を備えてい
る。
【0052】定着ローラ81は、図示を省略した支持装
置によって回転可能に支持されている。定着ローラ81
は、図示を省略したモータ及び駆動力伝達機構を含む駆
動装置によって回すことができる。定着ローラ81が回
転駆動されるときには、その周面813は図中時計回り
に回転移動する。定着ローラ81は、中空円筒状の芯ロ
ーラ812の外周面に誘電体層811を形成したもので
ある。芯ローラ812は、本例ではアルミニウムからな
る。芯ローラ812は導電性である。誘電体層811
は、本例では耐熱性及び離型性に優れたポリ4フッ化エ
チレンからなる。
【0053】定着ローラ81の中空内部には、ヒータ9
0が配置されている。ヒータ90は、図示を省略した支
持装置によって定位置に支持されている。ヒータ90
は、本例ではハロゲンランプである。ヒータ90により
定着ローラ81をその内周面から加熱することができ
る。定着ローラ81は、いわゆる加熱ローラである。定
着ローラ82も、図示を省略した支持装置によって回転
可能に支持されている。定着ローラ82の周面823
は、定着ローラ81の周面813と接触している。定着
ローラ82は、図示を省略した押圧装置によって定着ロ
ーラ81に向けて押されている。定着ローラ82は、い
わゆる加圧ローラである。定着ローラ81が回転駆動さ
れるときには、定着ローラ82は定着ローラ81の回転
に従動して、或いは、定着ローラ81と定着ローラ82
の間に通される記録材Rの移動に従動して回転する。定
着ローラ82が回転するときには、その周面823は図
中反時計回りに回転移動する。
【0054】定着ローラ82は、中空円筒状の芯ローラ
822の外周面に誘電体層821を形成したものであ
る。芯ローラ822は、本例ではアルミニウムからな
る。芯ローラ822は導電性である。誘電体層821
は、本例では耐熱性に優れたシリコンゴムからなる。オ
イル塗布ローラ41も、図示を省略した支持装置によっ
て回転可能に支持されている。オイル塗布ローラ41の
周面413は、定着ローラ81の周面813と接触して
いる。オイル塗布ローラ41の下部には、オイルOを収
容するオイルパン5が配置されている。オイルOは、本
例ではシリコンオイルである。オイル塗布ローラ41の
一部は、オイルパン5中のオイルOに浸かっている。
【0055】オイル塗布ローラ41は、中空円筒状の芯
ローラ412の外周面に誘電体層411を形成したもの
である。芯ローラ412は、本例ではアルミニウムから
なる。芯ローラ412は導電性である。誘電体層411
は、本例ではシリコンゴムからなる。定着ローラ81が
回転駆動されるときには、オイル塗布ローラ41は定着
ローラ81の回転に従動して回転する。オイル塗布ロー
ラ41が回転するときには、その周面413は図中反時
計回りに回転移動する。オイル塗布ローラ41が回転す
るときには、オイルパン5中のオイルOが周面413上
に供給される。オイル塗布ローラ41の回転軸線方向、
定着ローラ81の回転軸線方向及び定着ローラ82の回
転軸線方向は、いずれも同じ方向である。
【0056】なお、以降の定着装置D1に関する説明に
おいて、「オイル塗布ローラ41の周面413の移動方
向」を単に「周面移動方向」と記載することがある。
「オイル塗布ローラ41の周面413の移動方向におけ
る上流側」を単に「上流側」と記載することがある。
「オイル塗布ローラ41の周面413の移動方向におけ
る下流側」を単に「下流側」と記載することがある。
【0057】オイル塗布ローラ41の周面413に臨む
位置であって、周面413がオイルパン5中のオイルO
に浸かっている位置より下流側で、且つ、周面413が
定着ローラ81の周面813に接触する位置より上流側
には、オイル規制シートS1が配置されている。オイル
規制シートS1は、厚みに比べて面積が十分に大きいシ
ートである。オイル規制シートS1は、本例ではほぼ長
方形状の可撓性のシートである。
【0058】オイル規制シートS1は、上流側の端部に
おいて、オイル塗布ローラ41の回転軸線方向に延びる
二つの支持部材71、72に挟まれ、次のように支持さ
れている。支持部材71、72は図示を省略した支持手
段によって支持されている。オイル規制シートS1の上
流側端部はオイル塗布ローラ41の周面413から所定
距離離されていて、周面413には接触していない。オ
イル規制シートS1は、撓ませられて、支持された上流
側端部より下流側の面S1sが周面413に接触してい
る。オイル規制シートS1の面S1sは、オイル塗布ロ
ーラ41の周面413がオイルパン5中のオイルOに浸
かっている位置より下流側であって、周面413が定着
ローラ81の周面813に接触する位置より上流側にお
いて周面413に接触している。
【0059】オイル規制シートS1は、電極層101の
一層だけからなるシートである。電極層101は、本例
では電気抵抗材料である導電性材料を分散させたポリイ
ミドからなる。電極層101の表面抵抗は、本例では1
6 Ω/□である。電極層101は、電源PS1に接続
されている。電源PS1は、オイル規制シートS1の電
極層101と、オイル塗布ローラ41の導電性芯ローラ
412との間に直流電圧を印加することができる。電源
PS1により、本例では電極層101には負電圧を印加
する。電極層101には正電圧を印加してもよい。電源
PS1は出力電圧可変の電源である。
【0060】定着装置D1によって未定着トナーTを記
録材Rに定着するときには、ヒータ90によって定着ロ
ーラ81を所定の定着温度にまで加熱して、駆動装置
(図示省略)によって定着ローラ81を回転駆動し、図
3に示すように未定着のトナーTを保持する記録材Rを
定着ローラ81と定着ローラ82の間に通す。記録材R
は、未定着のトナーTが定着ローラ81に接触するよう
にこれらローラ間を通す。このとき、オイル規制シート
S1の電極層101には電源PS1から電圧を印加す
る。
【0061】記録材Rに保持された未定着トナーTは、
定着ローラ81と82の間を通されることにより、加熱
及び加圧されて、記録材Rに定着する。このとき、定着
ローラ81の回転に従動してオイル塗布ローラ41は回
転し、その周面413にはオイルパン5中のオイルOが
供給される。これにより、定着ローラ81の周面813
にはオイル塗布ローラ41からオイルOが塗布される。
定着ローラ81の周面813上のオイルOによって、記
録材Rが定着ローラ81と82の間を通されるとき、記
録材R上の未定着トナーTが周面813へ転移すること
を抑制できる。未定着トナーTの定着ローラ81の周面
813への転移が抑制できるため、未定着トナーTが形
成している像を壊すことなく、該トナー像を記録材Rに
定着することができる。すなわち、本発明の定着装置D
1によって、それだけ良好な未定着トナー画像の記録材
への定着を行うことができる。また、定着ローラ81の
周面813上のオイルOの量は、次に述べるようにして
オイル塗布ローラ41に接触するオイル規制シートS1
によって、オイル塗布ローラ41から定着ローラ81に
塗布される前に、適切な量に調整されているため、オイ
ル量が多いなどして記録材Rが汚れるなどすることを抑
制できる。したがって、それだけ定着装置D1によっ
て、良好な定着を行うことができる。
【0062】以下、オイル塗布ローラ41から定着ロー
ラ81にオイルOが塗布される前に、オイル規制シート
S1によってその塗布量がいかにして調整されるかにつ
いて説明する。定着ローラ81と82の間に記録材Rを
通すときに、オイル規制シートS1の電極層101に電
源PS1から電圧を印加すると、電極層101は回転す
るオイル塗布ローラ41の周面413方向に静電吸着す
る。これにより、オイル規制シートS1の下流側端部の
面S1sを静電吸着力がかかった状態で、周面413又
は周面413上のオイルOに接触させることができる。
また、面S1sは周面413方向に静電吸着力がかかっ
た状態で、周面413の移動により下流側に引っ張られ
るため、面S1sはたるみ、しわなどよることなく周面
413又は該周面上のオイルOに接触する。また、周面
413の面形状に応じて面S1sは周面413又は該周
面上のオイルOに接触する。
【0063】これらにより、オイル塗布ローラ41の周
面413上にオイルパン5から供給されたオイルOが、
オイル規制シートS1より下流側に必要以上搬送されな
いようにオイル規制シートS1によって掃き取ることが
できる。また、周面413上のオイルOの膜厚を均一に
することができる。前述のようにオイル規制シートS1
は、オイル塗布ローラ41と定着ローラ81が接触する
位置より上流側に配置1れているため、定着ローラ81
の周面813には既にその量が調整されたオイルOを塗
布することができる。
【0064】オイル規制シートS1は、その一部の面が
オイル塗布ローラ41の周面413又は該周面上のオイ
ルOに接触しているため、たとえ回転移動する周面41
3がうねったり、振動したりしても、オイル規制シート
S1と周面413の間の距離を一定に保つことができ
る。したがって、それだけ周面413上のオイルOの量
(膜厚)を均一にできる。
【0065】また、オイル塗布ローラ41から定着ロー
ラ81に塗布するオイルOの量は、オイル規制シートS
1のオイル塗布ローラ41の周面413方向への静電吸
着力を調整することによって、換言すれば、オイル規制
シートS1の電極層101に印加する電圧を調整するこ
とによって容易に調整することができる。したがって、
従来のオイル塗布ローラに接触させるブレードを用いて
オイルを掻き取るときのように、オイル量を調整するた
めにブレードのオイル塗布ローラへの圧接力を変える機
械的機構を設ける必要はない。それだけ、本発明の定着
装置D1は、従来の定着装置より簡単、コンパクトな構
成によって、オイル量を調整することができる。また、
それだけ定着装置D1を従来より安価にできる。 (2) 以上説明した定着装置D1においては、オイル
塗布回転体から定着用回転体にオイルが塗布される前
に、オイル塗布回転体の周面上のオイル量をオイル規制
シートによって調整したが、オイル塗布回転体から定着
用回転体にオイルが塗布された後に、定着用回転体周面
上においてそのオイル量を調整するようにしてもよい。
例えば、図4に示す定着装置D2のようにしてもよい。
【0066】なお、以下に説明する定着装置D2〜D5
を示す図面と、上記説明した定着装置D1を示す図面に
おいては、実質的に同じ機能、作用の部品、部分につい
ては、相互に同じ参照符号を付してある。定着装置D2
〜D5を示す図面においては、オイル規制シートを支持
する支持部材は図示が省略されている。定着装置D2
は、定着装置D1と同様に、定着用回転体として二つの
定着ローラ81、82、オイル塗布回転体としてオイル
塗布ローラ41及びオイルOを収納するオイルパン5を
備えている。定着ローラ81と82は接触している。ま
た、定着ローラ81とオイル塗布ローラ41は接触して
いる。オイル塗布ローラ41の一部はオイルパン5中の
オイルOに浸かっている。定着ローラ81の中空内部に
は、ヒータ90が配置されている。
【0067】なお、以降の定着装置D2に関する説明に
おいて、「定着ローラ81の周面813の移動方向」を
単に「周面移動方向」と記載することがある。「定着ロ
ーラ81の周面813の移動方向における上流側」を単
に「上流側」と記載することがある。「定着ローラ81
の周面813の移動方向における下流側」を単に「下流
側」と記載することがある。
【0068】定着装置D2においては、定着ローラ81
の周面813にオイル規制シートS1が接触している。
オイル規制シートS1は、周面813に臨む位置であっ
て、オイル塗布ローラ41から周面813にオイルOが
塗布される位置よりも下流側で、且つ、周面813が定
着ローラ82の周面823と接触する位置よりも上流側
の位置に配置されている。
【0069】オイル規制シートS1は、定着ローラ81
の周面813の移動方向における上流側の端部におい
て、周面813から所定距離離されて支持され、支持さ
れた上流側端部より下流側の一部の面が周面813に接
触している。オイル規制シートS1の電極層101に
は、電源PS1が接続されている。電源PS1は、電極
層101と定着ローラ81の芯ローラ812との間に直
流電圧を印加することができる。
【0070】定着装置D2においても、定着装置D1と
同様にして、記録材Rに保持された未定着トナーTを記
録材Rに定着することができる。定着を行うときには、
オイル規制シートS1の電極層101には、電源PS1
から電圧を印加する。定着ローラ81と82の間に記録
材Rを通すときに、オイル規制シートS1の電極層10
1に電圧を印加すると、電極層101は回転する定着ロ
ーラ81の周面813方向に静電吸着する。これによ
り、オイル規制シートS1の下流側の面を静電吸着力が
かかった状態で、周面813又は周面813上のオイル
Oに接触させることができる。また、オイル規制シート
S1の下流側面は周面813方向に静電吸着力がかかっ
た状態で、周面813の移動により下流側に引っ張られ
るため、該下流側面はたるみ、しわなどよることなく周
面813又は該周面上のオイルOに接触する。また、周
面813の面形状に応じて該下流側面は周面813又は
該周面上のオイルOに接触する。
【0071】これらにより、オイル塗布ローラ41から
回転する定着ローラ81の周面813に塗布されたオイ
ルOが、オイル規制シートS1より下流側に必要以上搬
送されないようにオイル規制シートS1によって掃き取
ることができる。また、周面813上のオイルOの膜厚
を均一にすることができる。これにより、周面813上
のオイルOと未定着のトナーTを保持する記録材Rとが
接触するときのそのオイル量を適切なものに調整するこ
とができる。
【0072】オイル規制シートS1は、その一部の面が
定着ローラ81の周面813又は周面813上のオイル
Oに接触しているため、たとえ回転移動する周面813
がうねったり、振動したりしても、オイル規制シートS
1と周面813の間の距離を一定に保つことができる。
したがって、それだけ周面813上のオイルOの量(膜
厚)を均一にできる。
【0073】定着装置D2においても、定着ローラ81
の周面813上のオイル量は、オイル規制シートS1の
定着ローラ81の周面813方向への静電吸着力を調整
することによって、換言すれば、オイル規制シートS1
の電極層101に印加する電圧を調整することによって
容易に調整することができる。これらにより、定着装置
D2によっても、良好な定着を行うことができる。
【0074】以上説明した定着装置D2のように、定着
用回転体周面に接触させるオイル規制シートによって、
オイル塗布回転体から定着用回転体にオイルが塗布され
た後に、定着用回転体周面上のオイル量を調整する場合
には、オイル塗布回転体周面にオイルを供給することに
代えて、オイル塗布回転体周面の表面層に予めオイルを
含浸させておいてもよい。例えば、図5に示す定着装置
D3のようにしてもよい。
【0075】定着装置D3は、定着装置D2におけるオ
イル塗布ローラ41及びオイルパン5に代えて、オイル
塗布ローラ42を設けたものである。定着装置D3は、
定着用回転体として二つの定着ローラ81、82及びオ
イル塗布回転体としてオイル塗布ローラ42を備えてい
る。定着ローラ81と82は接触している。また、定着
ローラ81とオイル塗布ローラ42は接触している。定
着ローラ81には、定着装置D2におけるオイル規制シ
ートと同様の位置に、オイル規制シートS1が接触して
いる。
【0076】オイル塗布ローラ42は、中空円筒状の芯
ローラ422の外周面に、フェルト層421を形成した
ものである。フェルト層421には、予めオイルが含ま
せてある。定着装置D3においては、オイル塗布ローラ
42のフェルト層421中のオイルが、定着ローラ81
との接触位置にて滲み出て、定着ローラ81の周面81
3に塗布される。これ以外は、定着装置D2と同様にし
て、定着は行われる。したがって、定着装置D3によっ
ても、良好な定着を行うことができる。また、定着ロー
ラ81の周面813上のオイル量を容易に調整すること
ができる。
【0077】定着装置D1〜D3においては、二つの定
着用回転体及びオイル塗布回転体はいずれもローラ形態
のものとしたが、定着用回転体及びオイル塗布回転体は
2以上のローラ等に巻きかけられるベルト形状としても
よい。例えば図6に示す定着装置D4のようにしてもよ
い。定着装置D4は、定着装置D1における定着ローラ
81に代えて、定着ベルト83を設けたものである。
【0078】定着ベルト83は、回転駆動されるローラ
r2と従動ローラr1とに巻き掛けられている。定着ベ
ルト83は、金属性ベルト832上に誘電体層831を
形成したものである。誘電体層831は、本例では耐熱
性及び離型性に優れたシリコンゴムからなる。定着ベル
ト83には定着ローラ82が圧接している。ローラr2
の中空内部には、ヒータ90が配置されている。定着ベ
ルト83には、オイル塗布ローラ41が接触している。
【0079】定着装置D4においても、定着装置D1と
同様にして定着を行うことができる。定着装置D4にお
いては、定着ベルト83と定着ローラ82のニップ領域
を定着装置D1などに比べて大きくすることができるた
め、それだけ記録材R上の未定着トナーTへ熱を加えや
すく、それだけ良好な定着を行うことができる。以上説
明した定着装置D1〜D4においては、前述のようにオ
イル規制シートの電極層に印加する電圧を変えることに
よって、オイル規制シートが接触する周面への静電吸着
力を変えることができる。これにより、記録材と接触す
るときの定着用回転体周面上のオイル量を調整すること
ができる。オイル規制シートの電極層への印加電圧の絶
対値を大きくすると、静電吸着力は大きくなり、オイル
量を少なくできる。電極層への印加電圧は、例えば次の
〜に示す条件の変化に応じて変えてもよい。印加電
圧は、該条件の変化に比例させて変化させてもよい。印
加電圧は、該条件の変化に対して段階的(ステップ的)
に変化させてもよい。 環境温度に応じて印加する電圧を変化させてもよ
い。環境温度が高いときには、温度が低いときよりもオ
イルの粘度が小さくなるため、印加電圧の絶対値を小さ
くして、オイル量を多くしてやればよい。 二つの定着用回転体の間に通した記録材の数に応じ
て印加する電圧を変化させてもよい。例えば記録材上の
未定着トナー像と接触する定着用回転体周面の表面層
が、予めオイルを少量含んでいる場合には、定着を行う
にしたがい、換言すれば、両定着用回転体の間に通した
記録材の数が多くなるにしたがい、定着用回転体体の表
面層に含まれているオイルが減少し、該表面層が劣化し
て、トナーの離型性が悪くなってしまうことがある。こ
のような場合、両定着用回転体の間に通した記録材の数
が多くなったときには、印加電圧の絶対値を小さくし
て、オイル量を多くしてやればよい。印加電圧の絶対値
は、両定着用回転体の間に通される記録材の数に応じて
段階的に小さくしてもよい。例えば、両定着用回転体の
間に通した記録材5000枚ごとに、印加電圧の絶対値
を段階的に小さくしてもよい。 記録材に保持されている未定着トナー像が、カラー
のトナー像かモノクロのトナー像かによって、印加電圧
を変化させてもよい。未定着トナー像がカラーであると
きには、モノクロであるときよりも、通常記録材上のト
ナー量が多くなり、トナーに取られるオイル量が多くな
るため、印加電圧の絶対値を小さくして、オイル量を多
くしてやればよい。 記録材に保持されている未定着トナー像の濃度に応
じて印加電圧を変化させてもよい。未定着トナー像の濃
度が高いとき、換言すれば、記録材上の未定着トナーの
量が多いときには、トナーに取られるオイル量が多くな
るため、印加電圧の絶対値を小さくして、オイル量を多
くしてやればよい。 二つの定着用回転体の間に連続して通す記録材の数
に応じて、印加電圧を変化させてもよい。両定着用回転
体の間に連続して記録材を通すときには、その数が多く
なるにしたがいオイル量が減少するため、印加電圧の絶
対値を小さくして、オイル量を多くしてやればよい。
【0080】オイル規制シートの電極層に印加する電圧
は、上記述べた条件〜を2以上組み合わせて変化さ
せてもよい。このように条件の変化に応じてオイル規制
シートの電極層に印加する電圧を変化させるときには、
電極層に接続する電源を出力電圧可変の電源にするとと
もに、電源の出力電圧を条件の変化に応じて変化させる
ことができる制御部などを設ける。該制御部には、条件
情報を入力する。二つの定着用回転体の間に通した記録
材の数、二つの定着用回転体の間に連続して通す記録材
の数、未定着トナー像がカラーのトナー像かモノクロの
トナー像か、トナー濃度など、通常画像形成装置の制御
部が持っている条件情報は、該画像形成装置の制御部か
ら入力すればよい。必要に応じて、温度など条件情報を
検出するためのセンサなどを定着装置、或いは定着装置
が搭載された画像形成装置には設ける。例えば、温度に
よって印加電圧を変化させるときには、温度センサなど
を定着装置には設ける。例えば、図7に示す定着装置D
5のようにすればよい。
【0081】定着装置D5は、定着装置D1をベースに
した定着装置である。定着装置D5においては、環境温
度に基づきオイル量を調整するために、温度センサ62
が設けられている。定着装置D5においては、オイル規
制シートS1の電極層101には、出力電圧可変の直流
電源PS1が接続されている。電源PS1の出力電圧
は、制御部61によって変えることができる。制御部6
1は、温度センサ62からの温度情報に基づき、上記の
ように電極層101への印加電圧を調整する。
【0082】以上説明した定着装置D1〜D5において
は、オイル規制シートとして、オイル塗布回転体又は定
着用回転体の周面に接触させる電極層の一層だけからな
るものを採用したが、オイル規制シートの構造はこれに
限定されるものではない。以下、オイル規制シートの他
の形態について説明する。なお、以下の説明において
は、オイル規制シートは図4に示す定着装置D2におけ
るオイル規制シートS1に代わりに、定着ローラ81に
接触させるものとして説明する。
【0083】以下に説明するオイル規制シートS2〜S
6を示す各図面と、上記説明したオイル規制シートS1
を示す図面においては、実質的に同じ機能、作用の部
品、部分については、相互に同じ参照符号を付してあ
る。オイル規制シートS2〜S6は、定着装置D2にお
けるオイル規制シートS1と同様に支持、配置されてい
る。オイル規制シートを支持する支持部材は図示が省略
されている。定着ローラ81の周面813はその一部だ
けが図示されている。周面813の移動方向を「α」と
して示す。定着ローラ81の回転軸線方向は、α方向に
直交する。
【0084】オイル規制シートの近くに配置される機
器、部材への電極層からの放電を抑制するために、例え
ば図8に示すオイル規制シートS2のように、電極層の
定着用回転体周面とは反対側の面には、絶縁層を設けて
もよい。オイル規制シートS2は、絶縁層33及び電極
層102の二層からなる。周面813に近い側に電極層
102が配置されており、電極層102の一部の面が周
面813に接触している。絶縁層33は電極層102の
周面813とは反対側の面に設けられ、該面を覆ってい
る。これにより、電極層102からオイル規制シートS
2の近くに配置される機器、部材への電極層102から
の放電を抑制でき、該機器、部材の損傷を抑制できる。
【0085】オイル規制シートは、定着用回転体周面に
接触させる電極層を含む一層以上の積層構造に限定され
るものではない。オイル規制シートは、次に述べる
(a)及び(b)に示すように、定着用回転体周面には
接触させない電極層を含む二層以上の多層構造としても
よい。以下、このような多層構造のオイル規制シートに
ついて説明する。(a)においては、電極層及び定着用
回転体周面に接触させる絶縁層を含む二層以上の積層構
造のオイル規制シートについて説明する。(b)におい
ては、電極層、絶縁層及び定着用回転体周面に接触させ
る第2の電極層を含む三層以上の積層構造のオイル規制
シートについて説明する。 (a) 図9に、本発明に係る定着装置に備えられるオ
イル規制シートのさらに他の例の概略断面図を示す。
【0086】オイル規制シートS3は、電極層103及
び絶縁層31の二層からなるシートである。周面813
に近い側に絶縁層31が配置されている。電極層103
は、本例ではアルミニウムからなる。絶縁層31は、本
例ではポリイミドからなる。絶縁層31の厚さは、本例
では75μmである。本例においては絶縁層31にアル
ミニウムを蒸着して、電極層103は形成されている。
【0087】電極層103には、電極層103と定着ロ
ーラ81の導電性芯ローラ812の間に直流電圧を印加
することができる直流電源PS1が接続されている。オ
イル規制シートS3は、オイル規制シートS1に比べて
次のような利点がある。電圧が印加される電極層103
は、周面813に対して摺動しないため、電極層103
は傷つかず、それだけ長期にわたり安定して静電吸着力
を発生することができる。周面813又は該周面上のオ
イルに対して摺動する絶縁層31は、耐摩耗性、摺動性
に優れた材料からなるため、絶縁層31は摩耗しにく
い。
【0088】このようにオイル規制シートを電極層及び
定着用回転体周面に接触させる絶縁層を含む積層構造と
するときにも、オイル規制シートの近くに配置される機
器、部材への電極層からの放電を抑制するために、電極
層の定着用回転体周面とは反対側の面には、絶縁層を設
けてもよい。また、電極層の定着用回転体周面の移動方
向における下流側端面は、該端面からの放電を防止する
ために絶縁体により被覆してもよい。
【0089】このようにオイル規制シートを電極層及び
定着用回転体周面に接触させる絶縁層を含む二層以上の
積層構造とするときには、電極層は定着用回転体の回転
軸線方向に2以上に分割してもよい。例えば、図10に
示すオイル規制シートS4のようにしてもよい。オイル
規制シートS4の電極層104は、定着ローラ81の回
転軸線方向(α方向に直交する方向)に三つに分割され
ている。電極層104は、三つの電極層104a、10
4b、104cからなる。
【0090】各電極層104a、104b、104cの
回転軸線方向の幅は、次のように設定されている。本例
においては、定着ローラ81と定着ローラ82の間に通
す記録材(記録シート)の回転軸線方向の幅に対応させ
て、これらの幅は設定されている。本例においては、電
極層104bの幅は長辺方向の送られるA4サイズの記
録材(A4縦シート)の短辺の長さに対応しており、三
つの電極層104a、104b及び104cを合わせた
幅は短辺方向に送られるA4サイズの記録材(A4横シ
ート)の長辺の長さに対応している。
【0091】電極層104a及び104cは、直流電源
PS11に接続されている。電極層104bは、直流電
源PS12に接続されている。A4縦シート上の未定着
トナーの定着を行うときには、電源PS12から電極層
104bに未定着トナーTの周面813への転移を防止
することができる適切なオイル量となる電圧を印加する
とともに、電源PS11から電極層104a及び電極層
104cには、これら電極層に臨む周面813部分には
オイルがつかなくなるような電圧を印加する。これによ
り、記録材と接触する周面813領域のうちA4縦サイ
ズに対応する部分のオイル量を未定着トナーの転移を防
止することができる適切な量とすることができる。ま
た、これ以外の記録材と接触しない、したがって、未定
着トナーと接触しない周面813部分のオイル量を微量
にすることができる。これらによって、それだけオイル
の消費を抑制でき、それだけ長期にわたって定着装置を
使用することができる。
【0092】A4横シート上の未定着トナーの定着を行
うときには、全ての電極層104a、104b及び10
4cに、未定着トナーTの周面813への転移を防止す
るのに必要十分な適切なオイル量となる電圧を印加す
る。なお、使用する記録材のサイズや搬送方向、それに
対応する電極層の分割サイズ、分割数などは上記のもの
に限定されない。
【0093】また、電極層104aと電極層104bの
間及び電極層104bと電極層104cの間には、これ
ら電極層間のリークを防止するために絶縁体を挿入して
もよい。 (3) 図11に本発明に係る定着装置に備えられるオ
イル規制シートのさらに他の例の概略断面図を示す。
【0094】オイル規制シートS5は、第1の電極層1
05、絶縁層32及び第2の電極層21がこの順に積層
された三層のシートである。周面813に近い側に第2
電極層21が配置されている。絶縁層32は、第1電極
層105と第2電極層21との間の電気的な絶縁状態を
保つために両者の間に設けられている。
【0095】第1電極層105及び第2電極層21は、
本例ではアルミニウムからなる。絶縁層32は、本例で
はポリイミドからなる。絶縁層32の厚みは、本例では
75μmである。本例においては、絶縁層32の両面
に、アルミニウムを蒸着して第1電極層105及び第2
電極層21は形成されている。第1電極層105には、
第1電極層105と定着ローラ81の導電性芯ローラ8
12の間に直流電圧を印加することができる直流電源P
S1が接続されている。第2電極層21には、電極層2
1と芯ローラ812の間に直流電圧を印加することがで
きる直流電源PS2が接続されている。
【0096】オイル規制シートS5は、オイル規制シー
トS3などに比べて次のような利点がある。オイル規制
シートS5において第2電極層21は周面813に臨
み、接触する表面層であるため、オイル規制シートS3
に比べて静電吸着力を大きくできる。また、一つの電極
層だけの静電吸着力より第1及び第2の二つの電極層が
静電吸着力を発生するため、それだけ大きな静電吸着力
が得られる。これらによって、オイルとして高粘度のオ
イル、例えば高粘度のシリコンオイルを使用することが
できる。高粘度のシリコンオイルは、ここでは定着ロー
ラ82の表層を形成しているシリコンゴムのシリコンオ
イルによる膨潤が少ないため、定着ローラ82の径の変
化が小さくなる。また、高粘度のシリコンオイルは熱劣
化しにくく、それだけ長期にわたり使用できる。
【0097】このようにオイル規制シートを第1電極
層、絶縁層及び定着用回転体周面に接触させる第2電極
層を含む積層構造とするときにも、オイル規制シートの
近くに配置される機器、部材への第1電極層からの放電
を抑制するために、第1電極層の定着用回転体周面とは
反対側の面には、絶縁層を設けてもよい。このようにオ
イル規制シートを第1電極層、絶縁層及び定着用回転体
周面に接触させる第2電極層を含む三層以上の積層構造
とする場合であって、第1電極層と第2電極層に同極性
の電圧を印加するときには、例えば図12に示すよう
に、これら電極層に接続する電源を一つにすることがで
きる。
【0098】図12に示すオイル規制シートS5に対し
ては、第1電極層105及び第2電極層21に電圧印加
するために、電源PS3だけが接続されている。電源P
S3からの電圧は、抵抗R1及びR2によって分圧され
て、第1電極層105、第2電極層21に印加される。
電源を二つ設けるときに比べて、電源が一つ少ない分、
定着装置全体をコンパクトにでき、また低コストにでき
る。
【0099】このようにオイル規制シートを第1電極
層、絶縁層及び定着用回転体周面に接触させる第2電極
層を含む三層以上の積層構造とするときには、前述のオ
イル規制シートを電極層及び定着用回転体周面に接触さ
せる絶縁層を含む二層以上の積層構造とするときと同様
に、第1電極層を定着用回転体の回転軸線方向に2以上
に分割してもよい。第2電極層についても、該方向に2
以上に分割してもよい。例えば図13に示すオイル規制
シートS6のようにしてもよい。
【0100】オイル規制シートS6においては、第1電
極層106は定着ローラ81の回転軸線方向(α方向に
直交する方向)に二つに分割されている。第1電極層1
06は、二つの電極層106a及び106bからなる。
第1電極層106の各電極層106a、106bの回転
軸線方向の幅は、定着ローラ81と定着ローラ82の間
に通す記録材の回転軸線方向の幅に対応させて設定され
ている。本例においては、電極層106bの幅はA4縦
サイズの短辺長さに対応しており、二つの電極層106
a及び106bを合わせた幅はA4横サイズの長辺長さ
に対応している。
【0101】第2電極層21も定着ローラ81の回転軸
線方向(α方向に直交する方向)に二つに分割されてい
る。第2電極層21は、二つの電極層21a及び21b
からなる。第2電極層21の各電極層21a、21bの
回転軸線方向の幅は、第1電極層106と同様に、定着
ローラ81と定着ローラ82の間に通す記録材の回転軸
線方向の幅に対応させて設定されている。電極層21b
の幅はA4縦サイズの短辺長さに対応しており、二つの
電極層21a及び21bを合わせた幅はA4横サイズの
長辺長さに対応している。
【0102】第1電極層106aは、直流電源PS11
に接続されている。第1電極層106bは、直流電源P
S12に接続されている。第2電極層21aは電源PS
21に接続されている。第2電極層21bは電源PS2
2に接続されている。オイル規制シートS6を用いて
も、図10に示すオイル規制シートS4と同様にして、
周面813の記録材と接触する部分のオイル量は、未定
着トナーの転移を抑制するのに必要な適切な量とするこ
とができるとともに、周面813の記録材と接触しない
オイルが必要ない部分のオイル量を微量にすることがで
きる。
【0103】なお、使用する記録シートのサイズや搬送
方向、それに対応する電極層の分割サイズ、分割数など
は上記のものに限定されない。
【0104】
【発明の効果】本発明によると、二つの定着用回転体を
有し、これら両定着用回転体の間に未定着のトナー像を
保持するシート状記録材を通過させることで該トナーを
該記録材に定着する定着装置であり、これら定着用回転
体のうち記録材に保持されている未定着トナー像に接触
する片方の定着用回転体には、該トナーの離型性を高め
るためのオイルが塗布される定着装置であって、該オイ
ルの塗布量を従来より簡単に調整できるとともに、従来
より装置全体をコンパクトに、低コストにできる定着装
置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る定着装置の一例を示す概略斜視図
である。
【図2】図1に示す定着装置の概略断面図である。
【図3】図1に示す定着装置において定着が行われてい
る様子を示す図である。
【図4】本発明に係る定着装置の他の例を示す概略断面
図である。
【図5】本発明に係る定着装置のさらに他の例を示す概
略断面図である。
【図6】本発明に係る定着装置のさらに他の例を示す概
略断面図である。
【図7】本発明に係る定着装置のさらに他の例を示す概
略構成図である。
【図8】本発明に係る定着装置に備えられるオイル規制
シートの他の例を示す概略断面図である。
【図9】本発明に係る定着装置に備えられるオイル規制
シートのさらに他の例を示す概略断面図である。
【図10】本発明に係る定着装置に備えられるオイル規
制シートのさらに他の例を示す概略斜視図である。
【図11】本発明に係る定着装置に備えられるオイル規
制シートのさらに他の例を示す概略断面図である。
【図12】本発明に係る定着装置に備えられるオイル規
制シートのさらに他の例を示す概略断面図である。
【図13】本発明に係る定着装置に備えられるオイル規
制シートのさらに他の例を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
D1〜D5 定着装置 S1〜S6 オイル規制シート 101〜106 電極層 21 第2電極層 31、32、33 絶縁層 41、42 オイル塗布ローラ(オイル塗布回転体) 413、423 オイル塗布ローラの周面 5 オイルパン O オイル 71、72 支持部材 81、82 定着ローラ(定着用回転体) 811、821 誘電体層 812、822 芯ローラ 813、823 定着ローラの周面 83 定着ベルト(定着用回転体) 833 定着ベルト83の周面 90 ヒータ R 記録材 T トナー α 定着ローラ81の周面移動方向 PS1、PS11、PS12、PS2、PS21、PS
22、PS3 電源

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の定着用回転体と、周面が前記第1定
    着用回転体周面に臨む第2の定着用回転体とを備え、こ
    れら両定着用回転体の間に未定着のトナー像を保持する
    シート状記録材を通過させることで該トナーを該記録材
    に定着する定着装置であり、前記第1定着用回転体が前
    記記録材に保持されている前記未定着トナー像に接触す
    る定着用回転体であり、該第1定着用回転体周面には該
    トナーの離型性を高めるためのオイルが塗布される定着
    装置であって、 周面が前記第1定着用回転体周面に接触し、該周面上に
    供給される前記オイルを保持し、該オイルを該第1定着
    用回転体周面に塗布することができるオイル塗布回転体
    と、 前記オイル塗布回転体周面に一部を接触させるオイル規
    制シートであって、電源に接続される電極層を含み、該
    オイル塗布回転体の周面移動方向における上流側の端部
    で支持され、該上流側端部より下流側の少なくとも一部
    を該オイル塗布回転体の周面移動方向における前記オイ
    ルが供給される位置の下流側で、且つ、該オイル塗布回
    転体周面と前記第1定着用回転体周面とが接触する位置
    より上流側にて該オイル塗布回転体周面に接触させるオ
    イル規制シートとを備えていることを特徴とする定着装
    置。
  2. 【請求項2】前記オイル規制シートの前記電極層と前記
    オイル塗布回転体の間に電圧を印加することができる電
    源を備えている請求項1記載の定着装置。
  3. 【請求項3】前記電源は、直流電圧を印加することがで
    きる電源である請求項2記載の定着装置。
  4. 【請求項4】前記電源は、出力電圧可変の電源である請
    求項2又は3記載の定着装置。
  5. 【請求項5】前記電源は、前記オイル規制シートの前記
    電極層と前記オイル塗布回転体の間に環境温度に応じた
    電圧を印加する請求項4記載の定着装置。
  6. 【請求項6】前記オイル規制シートは、前記電極層を含
    む一層以上で構成されたシートであり、該電極層の一部
    が前記オイル塗布回転体周面に接触せしめられる請求項
    1から5のいずれかに記載の定着装置。
  7. 【請求項7】前記オイル規制シートは、前記電極層及び
    該電極層の前記オイル塗布回転体側に設けられる絶縁層
    を含む二層以上の積層構成のシートであり、該絶縁層の
    一部が前記オイル塗布回転体周面に接触せしめられる請
    求項1から5のいずれかに記載の定着装置。
  8. 【請求項8】前記オイル規制シートの前記電極層は、前
    記オイル塗布回転体周面移動方向を横切る方向において
    2以上に分割されており、該分割された電極層の各部分
    と前記オイル塗布回転体の間にそれぞれ所定の電圧を印
    加できる請求項7記載の定着装置。
  9. 【請求項9】前記オイル規制シートの前記電極層は、前
    記第1定着用回転体と前記第2定着用回転体の間に通さ
    れる記録材の前記オイル塗布回転体周面移動方向を横切
    る方向における幅に応じて該方向に2以上に分割されて
    おり、前記分割された電極層の各部分と前記オイル塗布
    回転体の間にはそれぞれ前記記録材の幅に応じて電圧を
    印加できる請求項8記載の定着装置。
  10. 【請求項10】前記オイル規制シートは、前記電極層
    (以下、「第1電極層」という)、該第1電極層の前記
    オイル塗布回転体側に設けられる絶縁層及び該絶縁層の
    該オイル塗布回転体側に設けられる第2の電極層を含む
    三層以上の積層構成のシートであり、該第2電極層の一
    部が前記オイル塗布回転体周面に接触せしめられる請求
    項1から5のいずれかに記載の定着装置。
  11. 【請求項11】前記オイル規制シートの前記第2電極層
    と前記オイル塗布回転体の間に電圧を印加することがで
    きる電源を備えている請求項10記載の定着装置。
  12. 【請求項12】前記電源は、直流電圧を印加することが
    できる電源である請求項11記載の定着装置。
  13. 【請求項13】前記電源は、出力電圧可変の電源である
    請求項11又は12記載の定着装置。
  14. 【請求項14】前記オイル規制シートの前記第1電極層
    は、前記オイル塗布回転体周面移動方向を横切る方向に
    おいて2以上に分割されており、該分割された第1電極
    層の各部と前記オイル塗布回転体の間にそれぞれ所定の
    電圧を印加できる請求項10から13のいずれかに記載
    の定着装置。
  15. 【請求項15】前記オイル規制シートの前記第1電極層
    は、前記第1定着用回転体と前記第2定着用回転体の間
    に通される記録材の前記オイル塗布回転体周面移動方向
    を横切る方向における幅に応じて該方向に2以上に分割
    されており、前記分割された第1電極層の各部分と前記
    オイル塗布回転体の間には、前記記録材の幅に応じて電
    圧を印加できる請求項14記載の定着装置。
  16. 【請求項16】第1の定着用回転体と、周面が前記第1
    定着用回転体周面に臨む第2の定着用回転体とを備え、
    これら両定着用回転体の間に未定着のトナー像を保持す
    るシート状記録材を通過させることで該トナーを該記録
    材に定着する定着装置であり、前記第1定着用回転体が
    前記記録材に保持されている前記未定着トナー像に接触
    する定着用回転体であり、該第1定着用回転体周面には
    該トナーの離型性を高めるためのオイルが塗布される定
    着装置であって、 周面が前記第1定着用回転体周面に接触し、該周面上に
    前記オイルを保持して該オイルを該第1定着用回転体周
    面に塗布することができるオイル塗布回転体と、 前記第1定着用回転体周面に一部を接触させるオイル規
    制シートであって、電源に接続される電極層を含み、該
    第1定着用回転体の周面移動方向における上流側の端部
    で支持され、該上流側端部より下流側の少なくとも一部
    を該第1定着用回転体の周面移動方向における該第1定
    着用回転体周面と前記オイル塗布回転体周面とが接触す
    る位置より下流側で、且つ、該第1定着用回転体周面と
    前記第2定着用回転体周面が対向する位置の上流側にて
    該第1定着用回転体周面に接触させるオイル規制シート
    とを備えていることを特徴とする定着装置。
  17. 【請求項17】前記オイル規制シートの前記電極層と前
    記第1定着用回転体の間に電圧を印加することができる
    電源を備えている請求項16記載の定着装置。
  18. 【請求項18】前記電源は、直流電圧を印加することが
    できる電源である請求項17記載の定着装置。
  19. 【請求項19】前記電源は、出力電圧可変の電源である
    請求項17又は18記載の定着装置。
  20. 【請求項20】前記電源は、前記オイル規制シートの前
    記電極層と前記第1定着用回転体の間に環境温度に応じ
    た電圧を印加する請求項19記載の定着装置。
  21. 【請求項21】前記オイル規制シートは、前記電極層を
    含む一層以上で構成されたシートであり、該電極層の一
    部が前記第1定着用回転体周面に接触せしめられる請求
    項16から20のいずれかに記載の定着装置。
  22. 【請求項22】前記オイル規制シートは、前記電極層及
    び該電極層の前記第1定着用回転体側に設けられる絶縁
    層を含む二層以上の積層構成のシートであり、該絶縁層
    の一部が前記第1定着用回転体周面に接触せしめられる
    請求項16から20のいずれかに記載の定着装置。
  23. 【請求項23】前記オイル規制シートの前記電極層は、
    前記第1定着用回転体周面移動方向を横切る方向におい
    て2以上に分割されており、該分割された電極層の各部
    分と前記第1定着用回転体の間にそれぞれ所定の電圧を
    印加できる請求項22記載の定着装置。
  24. 【請求項24】前記オイル規制シートの前記電極層は、
    前記第1定着用回転体と前記第2定着用回転体の間に通
    される記録材の前記第1定着用回転体周面移動方向を横
    切る方向における幅に応じて該方向に2以上に分割され
    ており、前記分割された電極層の各部分と前記第1定着
    用回転体の間には前記記録材の幅に応じて電圧を印加で
    きる請求項23記載の定着装置。
  25. 【請求項25】前記オイル規制シートは、前記電極層
    (以下、「第1電極層」という)、該第1電極層の前記
    第1定着用回転体側に設けられる絶縁層及び該絶縁層の
    該第1定着用回転体側に設けられる第2の電極層を含む
    三層以上の積層構成のシートであり、該第2電極層の一
    部が前記第1定着用回転体周面に接触せしめられる請求
    項16から20のいずれかに記載の定着装置。
  26. 【請求項26】前記オイル規制シートの前記第2電極層
    と前記第1定着用回転体の間に電圧を印加することがで
    きる電源を備えている請求項25記載の定着装置。
  27. 【請求項27】前記電源は、直流電圧を印加することが
    できる電源である請求項26記載の定着装置。
  28. 【請求項28】前記電源は、出力電圧可変の電源である
    請求項26又は27記載の定着装置。
  29. 【請求項29】前記オイル規制シートの前記第1電極層
    は、前記第1定着用回転体周面移動方向を横切る方向に
    おいて2以上に分割されており、該分割された第1電極
    層の各部分と前記第1定着用回転体の間にそれぞれ所定
    の電圧を印加できる請求項25から28のいずれかに記
    載の定着装置。
  30. 【請求項30】前記オイル規制シートの前記第1電極層
    は、前記第1定着用回転体と前記第2定着用回転体の間
    に通される記録材の前記第1定着用回転体周面移動方向
    を横切る方向における幅に応じて該方向に2以上に分割
    されており、前記分割された第1電極層の各部分と前記
    第1定着用回転体の間には前記記録材の幅に応じて電圧
    を印加できる請求項29記載の定着装置。
JP10026973A 1998-02-09 1998-02-09 定着装置 Withdrawn JPH11224018A (ja)

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