JP2006084968A - 定着方法および定着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】定着を行う記録媒体の種類に係わらず、定着ロールへの記録媒体の巻き付きを防止することができる定着方法および定着装置を提供すること。
【解決手段】少なくとも色材および樹脂を含有する色材粒子を用いて記録媒体上に描画された画像を前記記録媒体上に定着するに際し、少なくとも一方が加熱ロールである一対の定着ロールよりなる定着ロール対を用い、記録媒体および記録媒体を止着する貼着部材の少なくとも一方を帯電させ、記録媒体と貼着部材とを静電吸着させた後に、画像が描画された記録媒体を貼着部材とともに定着ロール対によって挟持搬送して、画像を記録媒体上に定着させることを特徴とする定着方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、少なくとも色材および樹脂を含有する色材粒子を用いて記録媒体上に描画した画像を、記録媒体上に定着させる定着方法および定着装置に関する。
静電式、ピエゾ式、サーマル式等の各種インクジェット記録方式、または、電子写真方式等の、少なくとも色材および樹脂を含有する色材粒子を用いて記録媒体上に記録する記録方法によって、記録媒体上に記録した画像を、記録媒体上に定着させる定着装置としては、加熱ロールと定着ロールとからなる一対の定着ロール対を用い、画像が記録された記録媒体を挟持して搬送することで、熱と圧力との作用でその画像を記録媒体上に定着させる定着装置がある。
このような定着装置では、画像定着時に、定着ロール対の表面に画像部を形成する色材粒子が付着するのを防止するため、定着ロール対の一方のロール(以下、定着ロールとする)と当接してつれ回るオイルロールを介して離型剤を定着ロール対の一方のロールの表面に均一に塗布供給する離型剤供給装置を備える定着装置が知られている。
例えば、特許文献1には、回転自在に配設された定着用回転体としての定着ロールと、この定着ロールに圧接しながら回転する加圧ロールと、離型剤供給塗布手段であるオイル塗布装置と、ロールクリーニング装置とを備えた構成の熱ロール定着器(定着装置)が開示されている。
この熱ロール定着器は、定着ロールにロールクリーニング装置およびオイル塗布装置が接触して取り付けられ、このロールクリーニング装置により定着ロール上にオフセットしたトナーなどをクリーニングするとともに、オイル塗布装置により、離型剤であるシリコーンオイルなどを定着ロールに塗布し、オイル塗布装置によって定着ロールからの転写紙の分離容易化を図るとともに、ロールクリーニング装置へのトナーのオフセットの防止が図られているとされている。
また、特許文献2には、定着ロール、オイルロール、離型剤の帯電を防止するために、定着ロールに当接して回転し、定着ロールの表面に離型剤を塗布するオイルロールの表面を導電性材料により構成し、そのオイルロールの表面を電気的に接地する離型剤供給装置を備える定着装置が開示されている。
特開2003−241448号公報 特開2001−125416号公報
しかしながら、特許文献1に開示の定着装置では、定着ロールの表面にシリコーンオイル等の離型剤を塗布することで、定着時に、定着ロールに記録媒体の付着を防止することができるとされているが、定着を行う記録媒体の種類によって、特に薄紙に形成された画像を定着する場合は、定着ロールの表面に離型剤を塗布しても定着ロールに記録媒体が付着し、ジャムが発生してしまう可能性があった。
特に、静電式のインクジェット記録装置では、画像記録に用いる色材粒子の平均粒子径が1μm前後と通常の電子写真方式に用いるトナー粒子径よりも小さく、仕上がり画像に表面光沢を持たせる場合は、特に定着ロール表面を画像に密着させて平滑化させるので、定着ロール表面と画像との密着性が上がり定着ロール表面への巻き付きが発生し易くなるという問題がある。
そこで、本発明の目的は、上記問題を解決し、定着を行う記録媒体の種類に係わらず、定着ロールへの記録媒体の巻き付きを防止することができる定着方法および定着装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様は、少なくとも色材および樹脂を含有する色材粒子を用いて記録媒体上に描画された画像を前記記録媒体上に定着するに際し、少なくとも一方が加熱ロールである一対の定着ロールよりなる定着ロール対を用い、前記記録媒体および前記記録媒体を止着する貼着部材の少なくとも一方を帯電させ、前記記録媒体と前記貼着部材とを静電吸着させた後に、前記画像が描画された前記記録媒体を前記貼着部材とともに前記定着ロール対によって挟持搬送して、前記画像を前記記録媒体上に定着させることを特徴とする定着方法を提供する。
さらに、前記定着ロール対の前記記録媒体と接触する定着ロールの表面に離型剤を塗布しつつ、前記定着ロール対によって、前記画像が描画された前記記録媒体を前記貼着部材とともに挟持搬送して、前記画像を前記記録媒体上に定着させることが好ましい。
さらに、前記定着ロール対の前記記録媒体と接触する定着ロールの表面を除電しつつ、前記定着ロール対によって、前記画像が描画された前記記録媒体を前記貼着部材とともに挟持搬送して、前記画像を前記記録媒体上に定着させることが好ましい。
さらに、前記定着ロール対の記録媒体の搬送方向の上流側で、前記貼着部材を所定温度に加熱しつつ、前記定着ロール対によって、前記画像が描画された前記記録媒体を前記貼着部材とともに挟持搬送して、前記画像を前記記録媒体上に定着させることが好ましい。
また、前記貼着部材は、前記記録媒体との接触面側を構成する絶縁層と、前記絶縁層の前記記録媒体との接触面と逆側に設けられた導電層とを有することが好ましい。
また、上記目的を達成するために、本発明の第2の態様は、少なくとも色材および樹脂を含有する色材粒子を用いて記録媒体上に描画された画像を前記記録媒体上に定着する定着装置であって、少なくとも一方が加熱ロールである一対の定着ロールからなる定着ロール対と、前記記録媒体を止着する貼着部材と、前記記録媒体および前記貼着部材の少なくとも一方を帯電させる帯電手段とを有し、前記貼着部材と前記画像が描画された前記記録媒体とを静電吸着させ、前記定着ロール対によって、前記記録媒体を前記貼着部材とともに挟持して搬送することにより、前記画像を前記記録媒体上に定着させることを特徴とする定着装置を提供する。
さらに、前記定着ロール対の前記記録媒体と接触する定着ロールに離型剤を塗布する離型剤塗布手段を有することが好ましい。
さらに、前記定着ロール対の前記記録媒体と接触する定着ロールの表面を除電する除電手段を有することが好ましい。
さらに、前記定着ロール対の記録媒体の搬送方向の上流側に設けられ、前記貼着部材を所定温度に加熱する加熱手段を有することが好ましい。
また、前記貼着部材は、前記記録媒体との接触面を構成する絶縁層と、前記絶縁層の前記記録媒体との接触面と逆側の面に設けられた導電層とを有することが好ましい。
また、前記記録媒体上の前記画像は、前記記録媒体の搬送方向の上流側に設けられる、帯電した前記色材粒子を溶媒に分散させたインクを用いる静電式インクジェット描画手段によって描画されたものであることが好ましい。
本発明によれば、記録媒体と貼着部材とを静電吸着させて、貼着部材とともに記録媒体を定着ロール対に挿入し、画像の定着を行うことで、画像定着時に記録媒体が定着ロールに巻き付くことを防止することができる。これにより、記録媒体の種類に係わらず、ジャムを起こすことなく好適に画像定着を行うことができる。
以下に、本発明に係る定着装置および定着方法を、添付の図面に示される好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の態様の定着方法を実施する第2の態様の定着装置の一実施形態を示す概略構成を示す模式的な断面図である。
同図に示す定着装置10は、少なくとも色材および樹脂を含有する色材粒子を用いて記録媒体上に記録した画像を、記録媒体上に定着させるものであり、基本的に画像が記録された記録媒体を挟持して搬送することで画像を記録媒体P上に定着させる、対をなす定着ロール22と定着ロール24とで構成される定着ロール対20と、記録媒体Pとともに定着ロール対20(定着ロール22、24)に挟持され搬送される貼着部材30と、記録媒体Pおよび/または貼着部材30を帯電させ、静電吸着させる帯電手段38とを有する。また、定着ロール対20の一方の定着ロール22には、定着ロール22に離型剤を塗布する離型剤塗布手段32と、定着ロール22をクリーニングするクリーニング手段34と、定着ロール22を除電する除電手段36が設けられ、貼着部材30の定着ロール24側の面に対向し、かつ、定着ロール24に対して記録媒体Pの搬送方向上流側には貼着部材30を加熱する加熱手段40が設けられている。
定着ロール22は、定着時に記録媒体Pの画像が記録されている面と接する側に配置され、加熱ロールとして機能する。定着ロール22は、円筒状の芯材22aを有し、その芯材22aの表面には弾性層22bが設けられ、その弾性層22bの表面には中間層22cが設けられ、その中間層22cの表面には記録媒体Pとの離型性を向上させるためのコート層22dが設けられた所定直径、例えば直径約60mmの円筒形状の積層体である。また、円筒状の芯材22aの内側の略軸心には、芯材22aを貫通して、ヒータ26が配置されている。
ここで、芯材22aは、芯金となる円筒状の金属で形成され、弾性層22bは所定ゴム硬度、厚さおよび所定表面粗さ、例えばゴム硬度JIS A 10、厚さ3mm、表面粗さRa=10μmのシリコンゴムで形成されており、中間層22cは所定ゴム硬度、厚さおよび所定表面粗さ、例えばゴム硬度JIS A 70、厚さ50μm、表面粗さRa=0.2μmのフッ素ゴムで形成されており、コート層22dは、所定ゴム硬度、厚さおよび所定表面粗さ、、例えばゴム硬度JIS A 60、厚さ50μm、表面粗さRa=0.1μmのシリコンゴムで形成されている。
定着ロール24は、定着ロール22と記録媒体Pを介して対向する位置に配置され、加熱ロールおよび加圧ロールとして機能する。定着ロール24も、円筒状の芯材24aを有し、その芯材24aの表面には弾性層24bが設けられ、その弾性層24bの表面にはコート層22dが設けられた所定直径、例えば直径約30〜100mmの円筒形状の積層体である。また、芯材24aの内部の略軸心には、芯材24aを貫通して、ヒータ28が配置されている。
ここで、芯材24aは、芯金となる金属で形成され、弾性層22bは、所定ゴム硬度および厚さ、例えばゴム硬度JIS A 20、厚さ2mmのシリコンゴムで形成され、コート層は、所定厚みおよび所定表面粗さの樹脂、例えば厚さ50μm、表面粗さRa=0.2μmのPFA(パーフルオロアルコキシ樹脂)で形成されている。
ここで、本発明の定着装置10は、定着ロール22および定着ロール24を形成する材料は上記に限定されず、導電性、絶縁性に関係なく、以下に例示するような種々の材料を用いることができる。
例えば、定着ロール22の芯材22aには、加圧に対して十分な強度を有するものが、各種利用可能であるが、好ましくは、熱伝導性の良好な材料で形成される物が好ましい。具体的には、A5056、A5052、A5083、A6063等のアルミニウム材のロール、STKM11等の非磁性ステンレス鋼材のロール等が例示される。
弾性層22bは、シリコンゴムやフッ素ゴム等の合成ゴムで形成すればよい。特に、単層構成とする場合には、画像記録後の記録媒体Pとの離型性に優れるLTV(低温加硫型)シリコンゴムが好適に例示される。
また、加熱定着時における熱導電性を向上するために、これらの合成ゴム中に、フィラーとして、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム等の金属酸化物の粉末を5〜30重量%配合するのも好ましい。また、同様の理由で、フィラーとして導電性カーボンブラックを用いてもよく、この際には、弾性層の電気抵抗を低減し、帯電防止を図れる。
中間層22cは、フッ素ゴムとフッ素樹脂とを混合して形成すればよい。ここで、定着ロールは中間層を設けない2層構造としてもよいが、本実施形態のように中間層を設けることで、弾性層と被覆層との接着性向上、中間層の緩衝作用による被覆層の損傷(クラックの発生等)防止、シリコーンオイルの浸透による弾性層の膨潤防止等を図ることができる。
コート層22dは、本実施形態のように、PFA等のフッ素樹脂製のチューブで弾性層を被覆して形成してもよく、PTFE、PFA、FEP等のフッ素樹脂塗料を弾性層の表面に塗布して形成してもよい。
また、弾性層として耐熱性に優れるHTV(高温加硫型)シリコンゴムを用い、その上に弾性層の膨潤を防止するためのフッ素ゴム層を中間層として設け、中間層の上にコート層としてLTVシリコンゴム層を設けてなる、3層構成の定着ロールも、好適である。
ここで、定着ロールの層構成は上記に限定されず、どのような層構成でもよく、例えば芯金の表面に弾性層、コート層を積層させた、中間層を設けない2層構造のロールも用いることができる。
他方、定着ロール24も、上述の定着ロール22と同様の芯材、弾性層およびコート層の材料、また上述の定着ロール22の各種層構成のロールが利用可能である。なお、定着ロール22または定着ロール24が加熱源を有さない場合には、芯材の熱伝導性は、必ずしも高い必要はない。また、定着ロール24は、逆クラウンロール、クラウンロールであってもよい。
これ以外にも、芯材をシリコンゴム層、フッ素ゴム層、シリコンゴムなどの発泡材を用いたスポンジ状の発泡ゴム層等で被覆してなるソフトロールも、好適に利用可能である。さらに、芯材をPTFE、PFA、FEPなどのフッ素樹脂や、PFTチューブ等で被服してなるハードロールも好適に利用可能である。
定着ロール22および定着ロール24の内部にそれぞれ配置されるヒータ26およびヒータ28は、ハロゲンランプ等の加熱源であり、画像定着時に、定着ロール22および定着ロール24を所定温度に加熱する。また、定着ロールを加熱するヒータは、両ロールに備える必要はなく、いずれか一方の定着ロールのみに配置するようにしてもよい。なお、一方の定着ロールにのみヒータを配置する場合は、画像が記録されている面と接する側に配置された定着ロールに配置することが好ましい。すなわち、本発明においては、定着ロール対20を構成する一対の定着ロール22および24のうちの少なくとも一方を内部にヒータを備える加熱ロールとすればよい。また、加熱源を、ロール表面近傍に設けて、ロール表面を直接加熱してもよく、例えば、ロール表面近傍にヒータと反射板を設けた構造も利用可能である。
また、定着ロール対20は、図示しない駆動手段と接続しており、この駆動手段は、定着ロール対20を所定方向に回転させる。ここで、定着ロール対20は、一方の定着ロールが回転することで、他方の定着ロールも従動するので、駆動手段は、定着ロール対20の少なくとも一方の定着ロールに備えられていればよい。すなわち、定着ロール22および24の少なくとも一方を駆動ロールとすればよい。また、両方の定着ロール22、24を駆動させる構造も利用可能である。
貼着部材30は、帯電性を有する板状の部材であり、定着ロール22と定着ロール24とに挟持されて配置されている。貼着部材30は、図示しない駆動手段により移動可能とされており、本実施形態では、定着ロール対20の回転に同期して、矢印方向に移動する。
貼着部材30は、絶縁層と導電層とが積層された2層構造で構成されている。絶縁層は、定着ロール22側つまり記録媒体Pと接触する面に配置され、導電層は、定着ロール24側つまり記録媒体Pとの接触面と逆側に配置されている。
絶縁層は、厚さ10〜1000μmの比抵抗が1011Ωcm以上の誘電体、例えば、ポリイミド樹脂、または、フッ素樹脂等の各種プラスチック、高純度パルプ紙等で構成される。ここで、プラスチックとしては、フッ素樹脂が例示され、より詳しくは4フッ化エチレン樹脂(PTFE)、4フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂(PFA)、4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合樹脂(FEP)、4フッ化エチレン・エチレン共重合樹脂(ETFE)、3フッ化塩化エチレン樹脂(PCTFE)、3フッ化塩化エチレン・エチレン共重合樹脂(ECTFE)、フッ化ビニリデン樹脂(PVDF)、フッ化ビニル樹脂(PVF)が例示される。
ここで、絶縁層の厚みは10μm〜500μm、平均表面粗さRaは、Ra≦20μmであることが好ましい。
導電層は、比抵抗が108Ωcm以下の導電体、例えば、鉄、アルミニウム、銅、スレンレス等の各種金属、合金やカーボンブラック、金属粉末等の導電性物質を含む塗膜や蒸着膜、薄膜を貼り合わせる等で構成される。導電層の電位は、図示しない接地部材により、基準電位0Vに保持されている。
このように、絶縁層と導電層とを積層した構造とし、導電層を接地させ、絶縁層側から後述する帯電手段38により、表面に電荷が蓄積させることで、絶縁層の表面に記録媒体Pを置くと紙中で誘電分極が起こり静電的に吸着する。
ここで、貼着部材30の構成は上記に限定されず、絶縁層のみで構成しても、貼着部材の表面を帯電させることができる。ここで、絶縁部材としては、例えば、フッ素樹脂を挙げることができる。フッ素樹脂としては、4フッ化エチレン樹脂(PTFE)、4フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂(PFA)、4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合樹脂(FEP)、4フッ化エチレン・エチレン共重合樹脂(ETFE)、3フッ化塩化エチレン樹脂(PCTFE)、3フッ化塩化エチレン・エチレン共重合樹脂(ECTFE)、フッ化ビニリデン樹脂(PVDF)、フッ化ビニル樹脂(PVF)が該当する。これらの材料を使用することで、貼着部材30の電荷保持性、及び耐久性を向上させることができる。
帯電手段38は、定着ロール対20よりも記録媒体P搬送方向上流側(図1中左側)に配置され、コロトロン帯電器38aと、高圧電源38bとを備える。コロトロン帯電器38aは、定着ロール対20よりも記録媒体P搬送方向上流側の貼着部材30に対向する位置に配置されている。また、コロトロン帯電器38aは、高圧電源38bの負側の端子に接続されており、高圧電源38bの正側の端子は接地されている。
帯電手段38は、高圧電源38bに接続されたコロトロン帯電器38aにより、貼着部材30を所定の電位に均一に帯電させる。
ここで、本実施形態では、帯電手段としてコロトロン帯電器を用いたが、本発明はこれに限定されず、スコロトロン帯電器、固体チャージャ、放電針などの種々の帯電手段を用いることができる。
本実施形態の定着装置10は、好ましい形態として、離型剤塗布手段32と、クリーニング手段34と、除電手段36とが設けられている。
離型剤塗布手段32は、離型剤Lを貯蔵するオイルタンク32aと、このオイルタンク32aからシリコーンオイルを汲み上げる汲み上げロール32b、32cと、汲み上げロール32b、32cからの離型剤Lを定着ロール22に塗布する塗布ロール32dとを有する。
オイルタンク32aは、定着ロール22から所定距離離間して配置されており、所定量の離型剤Lが貯留されている。ここで、離型剤Lとしては、シリコーンオイルが最適で、例えば、ジメチルシロキサン、アミノ基含有ジメチルシロキサン、オルガノポリシロキサン、ジメチルオルガノポリシロキサン等を単独でまたは適宜混合して動粘度を100〜1000cSt程度にしたものを用いることができる。
汲み上げロール32bは、少なくとも表面に離型剤Lを含浸する部材を備え、オイルタンク32aに貯留された離型剤Lに浸漬して配置されている。また、汲み上げロール32cは、回転可能なロールであり、汲み上げロール32bと当接して配置される。汲み上げロール32cは、汲み上げロール32bと当接して回転することで、その表面に離型剤Lが塗布される。
塗布ロール32dはスポンジゴムの表面にシリコンゴムが被覆された回転可能なロールであり、定着ロール22および汲み上げロール32cと当接して配置される。塗布ロール32dは、定着ロール22および汲み上げロール32cと当接して回転する。これにより、汲み上げロール32cの表面に塗布された離型剤Lは、塗布ロール32dの表面に塗布され、塗布ロール32dの表面に塗布された離型剤Lは、定着ロール22の表面に塗布される。
このようにして、定着ロール22の表面に離型剤を塗布することで、定着ロール22と記録媒体Pとの離型性をより向上させることができ、記録媒体Pが定着ロール22に巻き付くことをより確実に防止することができる。さらに、記録媒体P上に形成された画像部のトナーが定着時に定着ロール22に付着するオフセットも好適に防止することができる。
ここで、オイル塗布手段の形状、構成は上記に限定されず、例えば、さらに、塗布ロールからのオイル塗布量を制御するブレードを設けてもよく、また、別の態様としては、離型剤を含浸したフェルト状の部材を定着ロールに接触させ、定着ロールをフェルト状部材に摺接して回転させることで、定着ロールに離型剤を塗布させてもよい。
クリーニング手段34は、定着ロール22にオフセットしたトナーをクリーニングするものであり、離型剤塗布手段32に対して定着ロール22の回転方向上流側に設けられている。クリーニング手段34は、帯状の耐熱不織布からなるクリーニングウェブ34aと、このクリーニングウェブ34aを定着ロール22に押圧する押圧ロール34bと、新しいクリーニングウェブ34aを送り出す送り出しロール34cと、トナーなどが付着し、クリーニング能力の低下したクリーニングウェブ34aを徐々に巻き取る巻取りロール34dとで構成される。
このようなクリーニング手段34を用い、押圧ロール34bによりクリーニングウェブ34aを定着ロール22に押し当て、定着ロール22を摺接させて回転させることで、定着ロール表面に付着したオフセットトナーや汚れを除去することができる。
また、クリーニング手段34を離型剤塗布手段32に対して定着ロール22の回転方向上流側に設けることで、オフセットトナーが付着して塗布ロール32dが汚れることを防止することができる。
ここで、クリーニング手段34は、本実施形態に限定されず、種々のクリーニング手段を用いることができる。
除電手段36は、定着ロール22を除電するスコロトロン除電器36aと、交流電圧源36bと、定着ロール表面電位制御電源36cとを有する。
スコロトロン除電器36aは、クリーニング手段34よりも定着ロール22の回転方向下流側の定着ロール22に対向した位置に設けられている。スコロトロン除電器36aは、交流電圧源36bおよび定着ロール表面電位制御電源36cに接続されており、交流電圧源36bおよび定着ロール表面電位制御電源36cの他端はそれぞれ接地されている。
スコロトロン除電器36aは、グリット電圧を制御し、定着ロール22表面を除電することで、定着ロール22の表面の電位を略0電位にすることができる。
これにより、定着ロール22を除電することができ、定着時の定着ロール22と記録媒体Pと剥離帯電によって定着ロール22の表面にマイナス電荷が蓄積されることがなく、徐々に帯電が蓄積されることで、静電気力で定着ロール22に記録媒体Pが巻き付きやすくなることを防止することができる。
ここで、本実施形態では、除電手段として、スコロトロン除電器を用いたが、本発明はこれに限定されず、コロトロン除電器、固体チャージャ、放電針などの種々の除電手段を用いることができる。
加熱手段40は、貼着部材30を所定温度に加熱するものであり、貼着部材30の定着ロール24側の面に対向し、かつ、定着ロール24に対して記録媒体Pの搬送方向上流側となる位置に設けられている。加熱手段40は、ハロゲンランプヒータと反射板で構成される。
加熱手段40は、定着ロール対20により定着が行われる前の記録媒体Pが止着された貼着部材30を所定温度に加熱する。
このように、加熱手段40により貼着部材30を加熱することで、記録媒体Pの搬送速度が高速になり、ヒータ26、28による加熱では、貼着部材30を十分に加熱することができない場合でも、貼着部材30を所定温度にすることができ、定着ロール対20による定着を好適に行うことができる。また、加熱手段40を設け、貼着部材30を加熱することで、ヒータ26、28による加熱を所定温度以下にすることができ、定着ロール22、24の温度が高くなりすぎ、定着ロール22、24の各層、特に弾性層が消耗し、耐久性が低くなることを防止することができる。
また、加熱手段40は、本実施形態に限定されず、種々の加熱手段を用いることができる。
次に、定着装置10の作用を説明する。
まず、帯電手段38により貼着部材30の絶縁層30a側の表面を所定電位に帯電させる。
次に、帯電された貼着部材30上に、少なくとも樹脂を含有する色材粒子を用いて記録(描画)された画像が形成され、未定着の画像部を有する記録媒体Pが載置される。ここで、上述のように、貼着部材30の表面は帯電されているので、記録媒体Pと貼着部材30とは静電吸着され、記録媒体Pは貼着部材30に貼着される。
次に、貼着部材30は、定着ロール対20方向に移動を開始する。貼着部材30に静電吸着された記録媒体は、貼着部材30とともに、定着ロール22および定着ロール24の間に案内される。ここで、定着ロール対20は、ヒータ26およびヒータ28によって、定着ロール22および定着ロール24の表面を例えば80℃に加熱されている。
記録媒体Pおよび貼着部材30は、定着ロール22および定着ロール24によって挟持搬送されて、加熱および加圧され、記録媒体P上の画像が定着される。画像が定着された記録媒体Pは、定着装置10から排出される。
このように、貼着部材30を用い、記録媒体Pと貼着部材30とを静電吸着させ、記録媒体Pを貼着部材30に貼着させた状態で、貼着部材30とともに記録媒体Pを挟持搬送させて、画像の定着を行うことで、定着ロール22に記録媒体Pが巻き付くこと無く、画像を記録媒体Pに定着させることができる。
これにより、画像定着時に、定着ロール22に記録媒体が巻き付くことで発生するジャムを防止することができ、画像の定着を好適に行うことができる。
ここで、記録媒体Pは、本実施形態のように、全面を貼着部材30と静電吸着することが好ましいが、本発明はこれに限定されず、記録媒体の一部のみを貼着部材に静電吸着させ、画像定着を行うこともできる。
また、離型剤塗布手段32により、定着ロール22に離型剤を塗布することで、記録媒体Pと定着ロール22との離型性がより向上し、記録媒体Pが定着ロール22に巻き付くことをより確実に防止することができる。
さらに、除電手段36により、定着ロール22の表面を除電することで、剥離帯電等によって記録媒体Pが定着ロールに巻き付くことを防止することができ、これにより、ジャムの発生をより確実に防止することができる。
ここで、上記実施形態では、貼着部材30を帯電させた後に記録媒体Pを載置し、貼着部材30と記録媒体Pとを静電吸着させたが、貼着部材30上に記録媒体Pを載置した後に記録媒体Pの表面を帯電させても、貼着部材30と記録媒体Pとを静電吸着させることができる。
また、貼着部材の形状および搬送形態は、特に限定されず、貼着部材をシート状とし、記録媒体を静電吸着させた後に定着ロール対を通過させて定着し、記録媒体を除去した後に逆方向に移動させる(往復移動させる)ようにしても、貼着部材を無端ベルト状とし、一定方向に回転する間に記録媒体の静電吸着、記録画像の定着、記録媒体の除去を行うようにしてもよい。
次に、本発明の定着装置を利用した画像記録装置の例について説明する。
本発明の定着装置は、少なくとも色材および樹脂を含有する色材粒子を含むインクを用いて画像を記録する各種の画像記録装置において、その定着手段として用いることにより、鮮明な仕上がりの画像を記録媒体上に形成することができ、さらに定着手段での紙詰まりを防止することができる。例えば、上記の色材粒子を用いる各種方式のインクジェット記録装置や、電子写真方式の記録装置に適用可能である。以下には、好適な例として、高画質な画像記録が可能な静電式インクジェット記録装置に用いた例について説明する。
図2は、本発明の定着装置10を利用する静電式インクジェット記録装置100の概略構成を示す模式図である。同図に示す静電式インクジェット記録装置100は、色材を含み、かつ、荷電した微粒子(以下、色材粒子とする)を絶縁性の溶媒(キャリア液)に分散してなるインク(インク組成物)を用い、このインクに静電力を作用させてインク(液滴)を吐出するものであって、供給された画像データに応じて、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)およびK(黒)の4色のインクを、それぞれに対応する吐出ヘッドによって変調して吐出することにより、4色のフルカラー画像の記録を行う。また、図示例の装置は、必要に応じて、記録媒体(記録用紙)Pの両面に画像記録を行うこともできる。
このような静電式インクジェット記録装置100(以下、記録装置100とする)は記録媒体Pの保持手段112、搬送手段114および記録手段116と、溶媒回収手段118と、筐体122とを備えている。ここで、本発明の定着装置は、搬送手段114に設けられている。
まず、記録媒体Pの保持手段112は、記録前の記録媒体Pを保持する給紙トレイ124と、フィードロール126と、記録後の記録媒体Pを保持する排出トレイ128とを備えている。
給紙トレイ124は、多数枚の未記録の記録媒体Pを収容した状態で、筐体122内部の図中左側の底面上の所定の装填部に、着脱自在に装填される。
フィードロール126は、装填部に装填された給紙トレイ124の取り出し側端部に対応して配置され、記録開始の指示に従って、一枚の記録媒体Pを搬送手段114に供給する。
他方、排出トレイ128は、筐体122の外部の図中右側の所定の装填部に、着脱自在に装填される。
記録後の記録媒体Pは、搬送手段114により搬送されて、排出部から排紙トレイ128内に排出される。
続いて、記録媒体Pの搬送手段114について説明する。
搬送手段114は、給紙トレイ124から排出トレイ128まで所定の経路で搬送するものであり、搬送ロール131a、131bと、搬送ベルト132と、ベルトロール134a、134bと、加熱手段40と、導電性プラテン136と、記録媒体Pの帯電装置138aおよび138bと、記録媒体Pの除電装置140と、切替爪142と、ガイド144a、144b、144cと、反転ロール対147と、定着ロール対20とを備えている。
搬送ロール131aは、記録媒体Pの搬送経路上の、フィードロール126と記録手段116との間の位置に設けられている。
フィードロール126により給紙トレイ124から取り出された記録媒体Pは、搬送ロール131aと搬送ベルト132とによって、図中右側方向に挟持搬送される。
記録媒体Pの帯電装置138aは、スコロトロン帯電器148と、高圧電源150とを備えている。帯電装置138aは、記録媒体Pの搬送経路上の、搬送ロール131aと記録手段116との間の位置に配置されている。また、高圧電源150の負側の端子はスコロトロン帯電器148に接続され、その正側の端子は接地されている。
記録媒体Pの表面は、高圧電源150に接続されたスコロトロン帯電器148により所定の負の高電位に均一に帯電され、常に一定のDCバイアス電圧(例えば、約−1.5kV)が印加された状態となる。このバイアス電圧を記録媒体Pに印加することにより、記録媒体Pを対向電極として作用させて、後述する制御電極(吐出電極)に印加する駆動電圧(パルス電圧)を低減することができる。また、このバイアス電圧の印加により、記録媒体Pは、搬送ベルト132の表面(絶縁性を有する表面)上に静電吸着される。
搬送ベルト132は、エンドレスベルトであり、2つのベルトロール134aおよび134bによって楕円形状に張架されている。搬送ベルト132は、記録媒体Pが静電吸着される表面(外面)側が絶縁性、裏面(内面)側が導電性のものである。
また、記録手段116に対向する位置にある搬送ベルト132の内側には、平板状の導電性プラテン136が配置されている。
ベルトロール134aおよび134b、導電性プラテン136は、共に接地されており、従って、搬送ベルト132の裏面も、これらを介して接地される。
ベルトロール134aおよび134bの一方は、図示していない駆動源に接続されており、記録時には、所定の速度で回転駆動される。これにより、搬送ベルト132が図中時計回りに回転し、搬送ベルト132に静電吸着された記録媒体Pも同方向に搬送される。
このように、本実施形態では、駆動電圧を低減させるために、記録媒体Pは帯電装置138aにより所定電位に帯電され、記録媒体Pは搬送ベルト132に静電吸着される。これにより、本実施形態では、帯電装置138aが帯電手段の機能を備え、搬送ベルト132が貼着部材の機能を備える。
定着ロール対20は、定着ロール22および定着ロール24を有し、記録手段116とベルトロール134bとの間に配置される。定着ロール22と定着ロール24とは、搬送ベルト132を介して対向する位置に配置されている。つまり搬送ベルト132は、定着ロール22と定着ロール24とで挟持されている。記録媒体Pは、搬送ベルト132に静電吸着された状態で、定着ロール対20に挟持して搬送され、記録された画像が定着される。また、上述の離型剤塗布手段32と、クリーニング手段34と、除電手段36とが定着ロール22に当接して配置されている。
加熱手段40は、記録手段116と定着ロール対20との間の位置で、搬送ベルト132の内側、導電性プラテン136側に配置されている。加熱手段40は、定着ロール対20での記録媒体Pの画像定着前に、搬送ベルト132を所定温度に加熱する。
また、記録媒体Pの除電装置140は、スコロトロン除電器152と、交流電圧源153と、高圧電源154とを有する。除電装置140は、記録媒体Pの搬送経路上の定着ロール対20とベルトロール134bとの間の位置で、搬送ベルト132の表面に対向する位置に配置されている。スコロトロン除電器152は、交流電圧源153および高圧電源154に接続されており、交流電圧源153および高圧電源154の他端はそれぞれ接地されている。
記録後の記録媒体Pは、交流電源153および高圧電源154に接続されたスコロトロン除電器152により除電される。これにより、記録媒体Pと搬送ベルト132との間に働く静電気力による吸引力が除去され、記録媒体Pは、搬送ベルト132から分離され易くなる。
切替爪142、反転ロール対147、及びガイド144aは、記録媒体Pの搬送経路上の、除電装置140の下流側にこの順に配置されている。
ガイド144bおよび搬送ロール131bは、搬送時の搬送経路上の、切替爪142の排出トレイ128との間に配置され、ガイド144cは、記録媒体Pの反転時の搬送経路上の、反転ロール対147と帯電装置138bとの間に配置されている。
両面の記録が指定された場合、片面の記録後は、切替爪142が反転位置に設定され、片面記録後の記録媒体Pは、反転ロール対147側に搬送される。記録媒体Pの先端部が反転ロール対147により挟持搬送され、その先端部がガイド144a上に載って、後端部が搬送ベルト132から離れると、後端部はガイド144c上に垂下する。このタイミングで反転ロール対147が反転され、記録媒体Pは、搬送ベルト132とガイド144cとの間に挟持されて搬送され、ガイド144cに沿って搬送ベルト132上の所定の位置に供給される。
片面のみの記録が指定された場合の記録後、および両面の記録が指定された場合の両面記録後は、切替爪142が排出位置に設定され、記録後の記録媒体Pはガイド144b側に供給される。そして、搬送ベルト132により、ガイド144bに沿って搬送され、さらに搬送ロール131bとガイド144bとの間に挟持されて搬送され、排出部から排出されて、排出トレイ128内に順次積層されてストックされる。
記録媒体Pの帯電装置138bは、帯電装置138aと同構成のもので、記録媒体Pの反転時の搬送経路上の、ガイド144cの下流側の位置で、反転ロール対147により、記録媒体Pが搬送された後の位置の搬送ベルト132の表面に対向する位置に配置されている。
ガイド144cに沿って搬送ベルト132上の所定位置に供給された記録媒体Pの表面は、帯電装置138bにより帯電され、記録媒体Pは、搬送ベルト132の絶縁性を有する表面上に再度静電吸着される。そして、搬送ベルト132上に静電吸着された記録媒体Pは搬送ベルト132の移動とともに移動され、再度搬送ロール131aと搬送ベルト132との間に挟持されて搬送され、その裏面側に画像が記録される。
続いて、記録媒体Pの記録手段116について説明する。
記録手段116は、静電式のインクジェットによって、記録媒体P上に4色印刷をしてフルカラー画像を記録するものであり、インクジェットヘッド156と、ヘッドドライバ158と、インク循環系160と、記録媒体Pの位置検出装置162とを備えている。
インクジェットヘッド156は、同時に1行分の画像を記録することが可能なラインヘッドであり、フルカラー画像を記録するためのシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(B)の4色の吐出ヘッドを備えている。
前述の色材粒子(色材を含み、かつ、帯電した微粒子)をキャリア液に分散してなるインクを、静電力によって吐出する、静電式のインクジェットヘッド156の各色の吐出ヘッドの具体的なヘッド構造を図3〜図5に示す。
図3は、図2に示すインクジェットヘッド156で使用されている各色の吐出ヘッド180の一実施形態の概略構成を示す模式的部分斜視図である。また、図4(A)は、図3に示す吐出ヘッド180の一部を示す模式的断面図であり、図4(B)は、図4(A)のB−B線切断面図である。図5(A)、図5(B)および図5(C)は、それぞれ図4(b)のVA−VA線、VB−VB線およびVC−VC矢視図(貫通孔部分を除く)である。
これらの図に示す吐出ヘッド180は、2層電極構造の制御電極を持つ静電式インクジェットであって、帯電された顔料等の色材粒子(例えば、トナー等の微粒子)を含むインクQを、静電力により吐出させて、画像データに応じた画像を記録媒体P上に記録するものであり、ヘッド基板182と、インクガイド184と、絶縁性基板186と、制御電極を構成する第1制御電極188および第2制御電極190と、浮遊導電板192とを備えている。吐出ヘッド180は、対向電極となる記録媒体Pを支持する搬送ベルト132と対向するように配置されている。
図示例の吐出ヘッド180において、制御電極は、絶縁性基板186を挟むように、図中上面に配置される第1制御電極188と下面に配置される第2制御電極190との2層電極構造としている。
図示例の吐出ヘッド180は、さらに、第2制御電極190の下方(下面)を覆う絶縁層194aと、第1制御電極188の上方(上面)を覆う絶縁層194bと、第1制御電極188の上方に絶縁層194bを介して配置されるシート状のガード電極196と、ガード電極196の上面を覆う絶縁層194cとを備えている。
図示例の吐出ヘッド180においては、インクガイド184は、突状先端部分184aを持つ所定厚みの絶縁性樹脂製平板からなり、吐出部毎にヘッド基板182の上に配置されている。また、絶縁層194a、絶縁性基板186、絶縁層194bおよび194cの積層体には、インクガイド184の配置に対応する位置に貫通孔198が開孔されている。この貫通孔198には、絶縁層194a側からインクガイド184が挿入され、インクガイド184の先端部分184aは、絶縁層194cから突出している。なお、インクガイド184の先端部分184aには、インクQの供給およびインクQ内の色材粒子の先端部分184aへの濃縮を促進するために、インク案内溝となる切り欠きを図中上下方向に形成しても良い。
なお、インクガイド184の先端部分184aは、記録媒体P(搬送ベルト132)側へ向かうに従って次第に細く略三角形(ないしは台形)に成形されている。また、インクガイド184の、インクQが吐出される先端部分(最先端部)184aには、金属が蒸着されているのが好ましい。インクガイド184の先端部分184aの金属蒸着はされていなくても良いが、この金属蒸着により、インクガイド184の先端部分184aの誘電率が実質的に大きくなり、強電界を生じさせやすくできるという効果があるので、金属蒸着を行うのが好ましい。なお、インクガイド184の形状は、インクQ、特に、インクQ内の色材粒子を絶縁性基板186の貫通孔198を通って先端部分184aに濃縮させることができれば、特に、制限的ではなく、例えば、先端部分184aは、突状でなくても良いなど適宜変更してもよく、従来公知の形状とすることができる。
ヘッド基板182と絶縁層194aとは、所定間隔離間して配置されており、両者の間には、インクガイド184にインクQを供給するためのインクリザーバ(インク室)として機能するインク流路199が形成されている。なお、インク流路199内のインクQは、第1制御電極188および第2制御電極190に印加される電圧と同極性に帯電した色材粒子を含み、記録時には、インク循環系160(図2参照)によって、所定方向、図4に示す例ではインク流路199内を右側から左側(図中矢印a方向)へ向かって所定の速度(例えば、200mm/sのインク流)で循環される。以下、インク中の色材粒子が正帯電している場合を例にとって説明を行う。
第1制御電極188および第2制御電極190は、図3に示すように、絶縁性基板186に開孔された貫通孔198の周囲を囲むように、絶縁性基板186の図中上側、すなわち記録媒体P側の表面に、吐出部毎にリング状に、すなわち円形電極として配置されている。なお、第1制御電極188および第2制御電極190の電極形状は、円形電極に限定されず、略円形であっても、分割円形電極であっても、平行電極または略平行電極であっても良い。このような第1制御電極188および第2制御電極190は、2層電極構造に構成され、マトリクス状に配置される。ここで、行方向(例えば、主走査方向)に配置された複数の第1制御電極188は相互に接続され、列方向(例えば、副走査方向)に配置された複数の第2制御電極190は相互に接続される。
ここで、一つの第1制御電極188の行を高電圧レベルまたはフローティング(ハイインピーダンス)状態とし、一つの第2制御電極190の列を高電圧レベルとして、一つの行と一つの列とをともにオン状態にすることにより、両者(行と列)が交差する1つの吐出部をオン状態にして、この吐出部からのインクの吐出を行うことができる。なお、この時、これらの第1および第2制御電極188および190の一方が接地レベルの場合にはインクは吐出しない。このように、マトリクス状に配置される第1制御電極188および第2制御電極190をマトリクス駆動することができる。従って、第1および第2制御電極188および190を駆動するヘッドドライバ158(図2参照)の数を大幅に減らすことができ、ヘッドドライバ158の構成をコンパクトにし、その実装面積を削減することができる。
一方、インクガイド184と対向する位置には、インク中の色材粒子と極性が反対となるバイアス電圧に帯電された記録媒体Pが、搬送ベルト132に保持されて配置される。上述したように、本実施形態において、記録媒体Pは負の高電圧に帯電されている。また、搬送ベルト132の記録媒体Pを保持する面は絶縁層で、裏面は導電層で形成され、この導電層が導電性のベルトロール134bを介して接地されている(図2参照)。
浮遊導電板192は、インク流路199の下方に配置され、電気的に絶縁状態(ハイインピーダンス状態)となっている。図示例では、ヘッド基板182の内部に配置されている。
この浮遊導電板192は、画像の記録時に、吐出部に印加された電圧値に応じて、誘起された誘導電圧が発生し、インク流路199内のインクQにおいて、その色材粒子を絶縁性基板186側へ泳動させて濃縮させるためのものである。従って、浮遊導電板192は、インク流路199よりもヘッド基板182側に配置される必要がある。また、浮遊導電板192は、吐出部の位置よりもインク流路199の上流側に配置される方が好ましい。この浮遊導電板192により、インク流路199内の上層の色材粒子の濃度を高めるため、絶縁性基板186の貫通孔198を通過するインクQ内の色材粒子の濃度を所定濃度に高めることができ、インクガイド184の先端部分184aに濃縮させて、インク液滴Rとして吐出させるインクQ内の色材粒子の濃度を所定濃度に安定させることができる。
以上のように構成される2層電極構造の制御電極を持つ本実施形態の吐出ヘッド180においては、例えば、第2制御電極190に、常時、所定の電圧、例えば600Vを印加し、第1制御電極188を、画像データに応じて接地状態(オフ状態)とハイインピーダンス状態(オン状態)とに切り換えることにより、それぞれ第2制御電極190に印加される高電圧レベルと同極性に帯電した顔料等の色材粒子を含むインクQ(インク液滴R)の吐出/非吐出を制御することができる。すなわち、吐出ヘッド180では、第1制御電極188が接地レベルの状態(オフ状態)では、インクガイド184の先端部分184a近傍の電界強度が低く、インクQはインクガイド184の先端部分184aからは飛び出さず、第1制御電極188がハイインピーダンス状態(オン状態)になると、インクガイド184の先端部分184a近傍の電界強度が高くなり、インクガイド184の先端部分184aに濃縮したインクQは静電力によって先端部分184aから飛び出す。このとき、条件を選ぶことによって更に濃縮を行うこともできる。
このような2層電極構造においては、第1制御電極188をハイインピーダンス状態と接地レベルとの間でスイッチングすることができるので、スイッチングのために大電力を消費しない。従って、本実施形態によれば、高精細かつ高速性が要求されるインクジェットヘッドにおいても、消費電力を大幅に削減することができる。
なお、第1制御電極188を、画像データに応じて、接地レベル(オフ状態)と高電圧レベル(オン状態)との間でスイッチングさせて、吐出/非吐出を制御してもよい。本実施形態の吐出ヘッド180では、第1制御電極188または第2制御電極190の一方が接地レベルの場合にはインクが吐出せず、第1制御電極188がハイインピーダンス状態または高電圧レベルで、かつ第2制御電極190が高電圧レベルの場合にだけインクが吐出する。
また、本実施形態では、画像信号に応じて、第1および第2制御電極188および190にパルス電圧を印加し、両電極ともに高電圧レベルとなった時に、インク吐出を行うようにしても良い。
なお、第1制御電極188または第2制御電極190のどちらかで、または、両方で、インク吐出/非吐出の制御を行うかは特に制限的ではないが、第1制御電極188または第2制御電極190の一方が接地レベルの場合には、インクQが吐出せず、第1制御電極188がハイインピーダンス状態または高電圧レベルで、かつ第2制御電極190が高電圧レベルの場合にだけインクQが吐出するようにするのが良い。
また、記録媒体Pを例えば−1.6kVに帯電し、第1制御電極188および第2制御電極190の何れか一方または両方が負の高電圧(例えば−600V)の時にはインクが吐出せず、第1制御電極188および第2制御電極190の両方が接地レベル(0V)の場合にだけインクが吐出するようにしても良い。
また、本実施形態によれば、吐出部を2次元的に配置し、マトリクス駆動するため、行方向の複数の吐出部を駆動する行ドライバおよび列方向の複数の吐出部を駆動する列ドライバの個数を大幅に削減することができる。従って、本実施形態によれば、2次元配列される吐出部の駆動回路の実装面積および消費電力を大幅に削減することができる。また、本実施形態によれば、各吐出部間を比較的余裕をもって配置することができるため、各吐出部間での放電の危険性を極めて低減することができ、高密度実装と高電圧を安全に両立させることができる。
なお、上述した静電吐出型吐出ヘッド180のように、第1および第2制御電極188および190からなる2層電極構造の制御電極を用いるものでは、吐出部を高密度に配置すると、隣接する吐出部間に電界干渉が生じることがある。このため、本実施形態のように、隣接するインクガイド184への電気力線を遮蔽するために、隣接する吐出部の第1制御電極188間に、ガード電極196を設けるのが好ましい。
ガード電極196は、隣接する吐出部の第1制御電極188の間に配置され、隣接する吐出部のインクガイド184の間に生じる電界干渉を抑制するためのものである。図5(A)、(B)および(C)は、それぞれ図4(B)のVA−VA線、VB−VB線およびVC−VC線矢視図である。図5(A)に示すように、ガード電極196は、全吐出部に共通な金属板などのシート状の電極であり、2次元的に配列されている各吐出部毎の貫通孔198の周囲に形成された第1制御電極188に相当する部分が穿孔されている(図4参照)。なお、本実施形態において、ガード電極196を設ける理由は、吐出部を高密度に配置すると、隣接する吐出部の電界の状態によって自分自身の吐出部の発生する電界が影響を受け、ドットサイズおよびドットの描画位置が乱れ、記録品質に悪影響を及ぼす場合があるからである。
ところで、ガード電極196の図中上側には、貫通孔198を除いて絶縁層194cによって覆われ、ガード電極196と第1制御電極188との間には、絶縁層194bが介在し、両電極196と188とを絶縁している。すなわち、ガード電極196は、絶縁層194cと絶縁層194bとの間に配置され、第1制御電極188は、絶縁層194bと絶縁性基板186との間に配置される。
すなわち、図5(B)に示すように、絶縁性基板186の上面には、従って、絶縁層194bと絶縁性基板186との間には、各吐出部毎の貫通孔198の周囲に形成された第1制御電極188が2次元的に配列されており、列方向の複数の第1制御電極188が相互に接続されている。
また、図5(C)に示すように、絶縁層194aの上面には、従って、絶縁性基板186の下面には、すなわち、絶縁層194aと絶縁性基板186との間には(図4参照)、各吐出部毎の貫通孔198の周囲に形成された第2制御電極190が2次元的に配列されており、行方向の複数の第2制御電極190が相互に接続されている。
また、本実施形態において、各吐出部の制御電極、例えば第1および第2制御電極188および190からのインク流路199方向への反発電界を遮蔽するために、第1および第2制御電極188および190の流路側にシールド電極を設置しても良い。
さらに、本実施形態の吐出ヘッド180においては、インク流路199の底面を構成すると共に、第1制御電極188および第2制御電極190に印加されるパルス電圧によって定常的に生じる誘導電圧により、インク流路199内の正に帯電した色材粒子(荷電着色粒子)を上方へ向けて(すなわち記録媒体P側に向けて)泳動させる浮遊導電板192が設けられている。また、浮遊導電板192の表面には、電気絶縁性である被覆膜(図示せず)が形成されており、インクへの電荷注入等によりインクの物性や成分が不安定化することを防止する。絶縁性被覆膜の電気抵抗は、1012Ω・cm以上が望ましく、より望ましくは1013Ω・cm以上である。また、絶縁性被覆膜は、インクに対して耐腐食性であることが望ましく、これにより浮遊導電板192がインクに腐食されることが防止される。また、浮遊導電板192は、下方から絶縁部材で覆われており、このような構成により、浮遊導電板192は、完全に電気的絶縁浮遊にされている。
浮遊導電板192は、吐出ヘッドの1ユニットにつき1個以上である(例えば、C、M、Y、Kの4つの吐出ヘッドがあった場合、浮遊導電板数は最低各1個ずつ有し、CとMの吐出ヘッドユニット間で共通の浮遊導電板とすることはない)。
上述した実施形態においては、第1および第2制御電極188および190として、吐出部毎に円形電極等を設け、それぞれ行および列方向に接続しているが、本発明はこれに限定されず、全ての吐出部を独立にして、個々に駆動するようにしても良いし、第1および第2制御電極188および190の一方を全ての吐出部に共通のシート状電極(貫通孔198部分は穿孔されている)としても良い。
また、上記実施形態においては、制御電極を第1および第2制御電極188および190の2層電極構造としているが、本発明はこれに限定されず、単層電極構造の制御電極としても良い。単層制御電極は、絶縁性基板186のどちらの表面に配置させても良いが、記録媒体P側に設けるのが好ましい。各色の吐出ヘッドは、例えば以上のような構成のものである。
それぞれの吐出ヘッドは、その吐出部の配列方向が、記録媒体Pの搬送方向に直交する方向と一致するように配置され、各色の吐出ヘッドは記録媒体Pの搬送方向に沿って一列に配置されている。また、それぞれの吐出ヘッドは、そのインクの吐出部が、導電性プラテン136が配置された位置の搬送ベルト132の表面に対向する位置に、搬送ベルト132上に静電吸着されて搬送されてくる記録媒体Pの表面と所定の一定間隔となるように配置されている。
また、それぞれの吐出ヘッドの吐出部の配列方向は記録媒体Pの搬送方向と略並行に配置してもよい。この場合には吐出ヘッドを記録媒体Pの搬送方向と直交する方向に主走査しながら吐出を行い、その後に記録媒体Pを一定量のみ搬送することを繰り返すシリアルスキャンを行う。
前述の通り、対向電極となる搬送ベルト132上に静電吸着された記録媒体Pの表面は、記録媒体Pの帯電装置138aにより、所定の負の高電位に均一に帯電され、常に一定のDCバイアス電圧(約−1.5kV)が印加された状態である。また、各色の吐出ヘッドの吐出部の制御電極には、後述するインクジェットヘッド156印加用のパルス電圧印加装置(図示省略)により、記録時に画像データに応じたパルス電圧が印加される。
各色の吐出ヘッドでは、記録媒体Pに、一定のDCバイアス電圧(約−1.5kV)が印加された状態で、パルス電圧として、高電圧(400〜600V)が印加された場合にはインクの吐出が行われ、低電圧(0V)が印加された場合にはインクの吐出は行われない。各色の吐出ヘッドから吐出されたインクは、バイアス電圧を帯電した記録媒体Pに引っ張られて着弾し、画像データに対応したフルカラー画像が記録される。
このように、記録媒体Pにバイアス電圧(色材粒子と逆極性)を帯電させることにより、インク中の正に帯電した色材粒子には、吐出孔からインクガイドの先端部分の方向へ引き寄せる力が働き、インクガイドの先端部分に色材粒子が効率よく濃縮される。そして、制御電極にパルス電圧が印加されると、インクガイド先端部分でさらに色材粒子が濃縮され、インク滴として吐出される。
なお、本実施形態では、対向電極となる搬送ベルト132上に静電吸着された記録媒体Pの表面に、常に一定のDCバイアス電圧を印加し、制御電極には、記録時に画像データに応じたパルス電圧を印加しているが、対向電極側を接地し、後述するインクジェットヘッド156印加用のDCバイアス電圧印加装置により、各色の吐出ヘッドの吐出部の制御電極側に、常に一定のDCバイアス電圧(例えば、1.5kV)を印加するようにしてもよい。
ここで、本実施形態のインクジェット記録装置100に用いるインクQ(インク組成物)は、色材粒子(色材を含み、かつ、帯電した微粒子)をキャリア液に分散してなるものである。
キャリア液は、高い電気抵抗率(10Ω・cm以上、好ましくは1010Ω・cm以上)を有する誘電性の液体(非水溶媒)であるのが好ましい。キャリア液の電気抵抗が低いと、制御電極に印加される駆動電圧により、キャリア液自身が電荷注入を受けて帯電してしまい、色材粒子の濃縮がおこらない。また、電気抵抗の低いキャリア液は、隣接する制御電極間での電気的導通を生じさせる懸念もあるため、本実施形態には不向きである。
キャリア液として用いられる誘電性液体の比誘電率は、5以下が好ましく、より好ましくは4以下、さらに好ましくは3.5以下である。このような比誘電率の範囲とすることによって、キャリア液中の色材粒子に有効に電界が作用し、泳動が起こりやすくなる。
なお、このようなキャリア液の固有電気抵抗の上限値は1016Ωcm程度であるのが望ましく、比誘電率の下限値は1.9程度であるのが望ましい。キャリア液の電気抵抗が上記範囲であるのが望ましい理由は、電気抵抗が低くなると、低電界下でのインクの吐出が悪くなるからであり、比誘電率が上記範囲であるのが望ましい理由は、誘電率が高くなると溶媒の分極により電界が緩和され、これにより形成されたドットの色が薄くなったり、滲みを生じたりするからである。
キャリア液として用いられる誘電性液体としては、好ましくは直鎖状もしくは分岐状の脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、または芳香族炭化水素、および、これらの炭化水素のハロゲン置換体がある。例えば、へキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、デカン、イソデカン、デカリン、ノナン、ドデカン、イソドデカン、シクロヘキサン、シクロオクタン、シクロデカン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、アイソパーC、アイソパーE、アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL、アイソパーM(アイソパー:エクソン社の商品名)、シェルゾール70、シェルゾール71(シェルゾール:シェルオイル社の商品名)、アムスコOMS、アムスコ460溶剤(アムスコ:スピリッツ社の商品名)、シリコーンオイル(例えば、信越シリコーン社製KF−96L)等を単独あるいは混合して用いることができる。
このようなキャリア液に分散される色材粒子は、色材自身を色材粒子としてキャリア液中に分散させてもよいが、好ましくは、定着性を向上させるための分散樹脂粒子を含有させる。分散樹脂粒子を含有させる場合、顔料などは分散樹脂粒子の樹脂材料で被覆して樹脂被覆粒子とする方法などが一般的であり、染料などは分散樹脂粒子を着色して着色粒子とする方法などが一般的である。
色材としては、従来からインクジェットインク組成物、印刷用(油性)インキ組成物、あるいは静電写真用液体現像剤に用いられている顔料および染料であればどれでも使用可能である。
色材として用いる顔料としては、無機顔料、有機顔料を問わず、印刷の技術分野で一般に用いられているものを使用することができる。具体的には、例えば、カーボンブラック、カドミウムレッド、モリブデンレッド、クロムイエロー、カドミウムイエロー、チタンイエロー、酸化クロム、ビリジアン、コバルトグリーン、ウルトラマリンブルー、プルシアンブルー、コバルトブルー、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、スレン系顔料、ペリレン系顔料、ぺリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キノフタロン系顔料、金属錯体顔料、等の従来公知の顔料を特に限定なく用いることができる。
色材として用いる染料としては、アゾ染料、金属錯塩染料、ナフトール染料、アントラキノン染料、インジゴ染料、カーボニウム染料、キノンイミン染料、キサンテン染料、アニリン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ニトロソ染料、ペンゾキノン染料、ナフトキノン染料、フタロシアニン染料、金属フタロシアニン染料、等の油溶性染料が好ましく例示される。
さらに、分散樹脂粒子としては、例えば、ロジン類、ロジン変性フェノール樹脂、アルキッド樹脂、(メタ)アクリル系ポリマー、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリブタジエン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニールアルコールのアセタール変性物、ポリカーボネート等を挙げられる。
これらのうち、粒子形成の容易さの観点から、重量平均分子量が2,000〜1000,000の範囲内であり、かつ多分散度(重量平均分子量/数平均分子量)が、1.0〜5.0の範囲内であるポリマーが好ましい。さらに、前記定着の容易さの観点から、軟化点、ガラス転移点または、融点のいずれか1つが40℃〜120℃の範囲内にあるポリマーが好ましい。
インクQにおいて、色材粒子の含有量(色材粒子あるいはさらに分散樹脂粒子の合計含有量)は、インク全体に対して0.5〜30重量%の範囲で含有されることが好ましく、より好ましくは1.5〜25重量%、さらに好ましくは3〜20重量%の範囲で含有されることが望ましい。色材粒子の含有量が少なくなると、印刷画像濃度が不足したり、インクQと記録媒体P表面との親和性が得られ難くなって強固な画像が得られなくなったりするなどの問題が生じ易くなり、一方、含有量が多くなると均一な分散液が得られにくくなったり、インクジェットヘッド等でのインクQの目詰まりが生じやすく、安定なインク吐出が得られにくいなどの問題が生じるからである。
また、キャリア液に分散された色材粒子の平均粒径は、0.1〜5μmが好ましく、より好ましくは0.2〜1.5μmであり、更に好ましくは0.4〜1.0μmである。この粒径はCAPA−500(堀場製作所(株)製商品名)により求めたものである。
色材粒子をキャリア液に分散させた後(必要に応じて、分散剤を使用しても可)、荷電制御剤をキャリア液に添加することにより色材粒子を荷電して、荷電した色材粒子をキャリア液に分散してなるインクQとする。なお、色材粒子の分散時には、必要に応じて、分散媒を添加してもよい。
荷電制御剤は、一例として、電子写真液体現像剤に用いられている各種のものが利用可能である。また、「最近の電子写真現像システムとトナー材料の開発・実用化」139〜148頁、電子写真学会編「電子写真技術の基礎と応用」497〜505頁(コロナ社、1988年刊)、原崎勇次「電子写真」16(No.2)、44頁(1977年)等に記載の各種の荷電制御剤も利用可能である。
なお、色材粒子は、吐出電極に印加される駆動電圧と同極性であれば、正電荷および負電荷のいずれに荷電したものであってもよい。
また、色材粒子の荷電量は、好ましくは5〜200μC/g、より好ましくは10〜150μC/g、さらに好ましくは15〜100μC/gの範囲である。
また、荷電制御剤の添加によって誘電性溶媒の電気抵抗が変化することもあるため、下記に定義する分配率Pを、好ましくは50%以上、より好ましくは60%以上、さらに好ましくは70%以上とする。
P=100×(σ1−σ2)/σ1
ここで、σ1は、インクQの電気伝導度、σ2は、インクQを遠心分離器にかけた上澄みの電気伝導度である。電気伝導度は、LCRメーター(安藤電気(株)社製AG−4311)および液体用電極(川口電機製作所(株)社製LP−05型)を使用し、印加電圧5V、周波数1kHzの条件で測定を行った値である。また遠心分離は、小型高速冷却遠心機(トミー精工(株)社製SRX−201)を使用し、回転速度14500rpm、温度23℃の条件で30分間行った。
以上のようなインクQを用いることによって、色材粒子の泳動が起こりやすくなり、濃縮しやすくなる。
インクQの電気伝導度は、100〜3000pS/cmが好ましく、より好ましくは150〜2500pS/cm、さらに好ましくは200〜2000pS/cmである。以上のような電気伝導度の範囲とすることによって、吐出電極に印加する電圧が極端に高くならず、隣接する記録電極間での電気的導通を生じさせる懸念もない。
また、インクQの表面張力は、15〜50mN/mの範囲が好ましく、より好ましくは15.5〜45mN/mさらに好ましくは16〜40mN/mの範囲である。表面張力をこの範囲とすることによって、吐出電極に印加する電圧が極端に高くならず、ヘッド周りにインクが漏れ広がり汚染することがない。
さらに、インクQの粘度は0.5〜5mPa・secが好ましく、より好ましくは0.6〜3.0mPa・sec、さらに好ましくは0.7〜2.0mPa・secである。
このようなインクQは、一例として、色材粒子をキャリア液に分散して粒子化し、かつ、荷電調整剤を分散媒に添加して、色材粒子に荷電を生じさせることで、調製できる。具体的な方法としては、以下の方法が例示される。
(1)色材あるいはさらに分散樹脂粒子をあらかじめ混合(混練)した後、必要に応じて分散剤を用いてキャリア液に分散し、荷電調整剤を加える方法。
(2)色材、あるいはさらに分散樹脂粒子および分散剤を、キャリア液に同時に添加して、分散し、荷電調整剤を加える方法。
(3)色材および荷電調整剤、あるいはさらに分散樹脂粒子および分散剤を、同時にキャリア液に添加して、分散する方法。
なお、本実施形態においては、従来のインクジェット方式のように、インク全体に力を作用させて、インクを記録媒体に向けて飛翔させるのではなく、主に、キャリア液に分散させた固形成分である色材粒子に力を作用させて、飛翔させる。
その結果、普通紙を初めとして、非吸収性のフィルム(例えばPETフィルム等)などの種々の記録媒体Pに画像を記録することができ、また、記録媒体P上で、滲みや流動を生じることなく、種々の記録媒体に対して、高画質な画像を得ることができる。
このようなインクは、インク循環系160によってインクジェットヘッド156に供給される。
インク循環系160は、インクタンク164と、ポンプ(図示省略)と、インクの供給路および回収路166とを備えている。インクタンク164は、筐体122内部の底面上に配置され、インクの供給路および回収路166を介してインクジェットヘッド156と接続されている。
インクタンク164内には、各色の色材粒子と、これを分散させる分散溶媒とを含む4色のインクが保持されている。インクタンク164内の各色のインクは、ポンプにより、インクの供給路を介して、インクジェットヘッド156の各色の吐出ヘッドに供給される。また、画像記録に使用されなかった余分な各色のインクは、ポンプにより、インクの回収路を介して各色のインクタンク164内に回収される。
記録媒体Pの位置検出装置162は、フォトセンサ等の従来公知の位置検出手段であり、記録媒体Pの搬送経路上の、搬送ロール131aと帯電装置138aとの間の位置で、記録媒体Pが搬送される搬送ベルト132の表面に対向する位置に配置されている。
位置検出装置162により記録媒体Pの位置が検出され、その位置情報はヘッドドライバ158に供給される。
ヘッドドライバ158は、筐体122内部の図中右面に取り付けられており、インクジェットヘッド156と接続されている。
ヘッドドライバ158には、外部装置から画像データが入力され、位置検出装置162から記録媒体Pの位置情報が入力される。ヘッドドライバ158の制御により、記録媒体Pの位置情報に従って、インクジェットヘッド156の各色の吐出ヘッドの吐出タイミングが制御されつつ、画像データに応じて各色の吐出ヘッドから各色のインクが吐出され、記録媒体P上には、画像データに対応したフルカラー画像が記録される。
すなわち、記録媒体Pは、搬送手段114により、インクジェットヘッド156の前を所定の一定速度で搬送されつつ、記録手段116により、その表面に4色印刷が行われてフルカラー画像が記録される。
続いて、溶媒回収手段118について説明する。
溶媒回収手段118は、筐体122内部の底面中央部上に配置され、インクジェットヘッド156から記録媒体P上に吐出されたインクから蒸発する分散溶媒や、画像の定着時にインクから蒸発する分散溶媒等を回収するもので、排出ファン170、活性炭フィルタ172、図示上省略しているが冷却装置等を備えている。
筐体122内部の分散溶媒成分を含む空気は、冷却装置により冷却されてその溶媒成分が凝縮され、活性炭フィルタを介して筐体122の外部に排出される。その際、冷却装置により凝集された溶媒成分は再利用されるか、図示されない廃液タンクに収納される。
また、筐体122内部の分散溶媒成分を含む空気は、排出ファン170により、活性炭フィルタ172を介して筐体122の外部に排出される。その際、筐体122内部の空気中に含まれる分散溶媒成分は、活性炭フィルタ172によって吸着除去される。
以下、記録装置100の動作を説明する。
記録装置100では、画像の記録時に、給紙トレイ124に収納された記録媒体Pがフィードロール126により1枚ずつ取り出され、搬送ロール131aと搬送ベルト132との間に挟持されて、搬送ベルト132上の所定位置に搬送される。
搬送ベルト132上の所定位置に搬送された記録媒体Pは、帯電装置138aにより負の高電位にバイアス電圧を帯電され、搬送ベルト132の表面に静電吸着される。
搬送ベルト132の表面に静電吸着された記録媒体Pは、搬送ベルト132の移動とともに所定の一定速度で移動されつつ、インクジェットヘッド156により、その表面に画像データに対応した画像が記録される。
片面記録後の記録媒体Pは、搬送ベルト132と静電吸着した状態で、定着ロール対20により挟持搬送されつつ、記録された画像が加熱定着される。
その後、除電装置140により除電され、記録媒体Pは搬送ベルト132と分離しやすい状態となる。
片面のみの記録が指定されている場合、片面記録後の記録媒体Pは、排出位置に設定された切替爪142に応じて、搬送ベルト132により、ガイド144bに沿って搬送され、さらに搬送ロール131bとガイド144bとの間に挟持されて搬送され、排出部から排出されて、排出トレイ128内に順次積層されてストックされる。
これに対し、両面の記録が指定されている場合、片面記録後の記録媒体Pは、反転位置に設定された切替爪142に応じて、搬送ベルト132により、反転ロール対47側に搬送される。その後、反転ロール対147が反転され、記録媒体Pはガイド144cに沿って搬送され、さらに搬送ベルト132とガイド144cとの間に挟持されて搬送され、搬送ベルト132上の所定の位置に供給される。すなわち、この段階で記録媒体Pは反転される。
その後、反転された記録媒体Pは、搬送ベルト132の移動とともに移動され、同様にして、その裏面に画像データに対応した画像が記録される。これ以後の動作は、片面のみの記録が指定されている場合と同じである。
次に、本発明のインクジェット記録装置について、別の実施形態を挙げて説明する。
図6は、定着装置10を利用した静電式インクジェット記録装置の第2の実施形態の構成概略図である。同図に示す静電式インクジェット記録装置200は、搬送手段202を除いて、図1に示す記録装置100と同じ構成のものである。従って、両者で同一の構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明を省略し、以下、インクジェット記録装置200に特有の点を重点的に説明する。
本実施形態の搬送手段202は、給紙トレイ124から排出トレイ128まで所定の経路で搬送するものであり、上記実施形態と同様の部分である搬送ロール131a、131b、加熱手段40、導電性プラテン136、帯電装置138a、138b、除電装置140、切替爪142、ガイド144a、144b、144c、反転ロール対147、定着ロール対20と、本実施形態特有の部分である第1搬送ベルト210、第2搬送ベルト214、ベルトロール212a、212b、216a、216b、剥離爪218、220を備えている。
第1搬送ベルト210は、エンドレスベルトであり、2つのベルトロール212a、212bによって楕円形状に張架されている。第1搬送ベルト210は、記録媒体Pが静電吸着される表面(外面)側が絶縁性、裏面(内面)側が導電性のものである。
また、第1搬送ベルト210の表面に対向する位置には、記録媒体Pの搬送経路上流から順に、搬送ロール131a、帯電装置138a、記憶手段116、剥離爪218が配置されている。また、記録手段116に対抗する位置にある搬送ベルト210の内側には導電性プラテンが配置されている。
ベルトロール212aおよび212bの一方は、上述のベルトロールと同様に、図示していない駆動源に接続されており、記録時には、所定の速度で回転し、第1搬送ベルト210に静電吸着された記録媒体Pも同方向に搬送される。
第1搬送ベルト210上で帯電され、画像が記録された記録媒体Pは、第1搬送ベルト210上での記録媒体Pの搬送経路の最下流で、剥離爪218により第1搬送ベルト210から分離される。
第2搬送ベルト214は、エンドレスベルトであり、2つのベルトロール216a、216bによって楕円形状に張架されている。第2搬送ベルト214は、第1搬送ベルト210の記録媒体Pの搬送経路下流側に隣接して配置されている。
第2搬送ベルト214の記録媒体Pの搬送経路上には、定着ロール対20が配置され、ベルトロール216aと定着ロール24との間の第2搬送ベルト214の内面側には、加熱手段40が配置される。
除電装置140、切替爪142、反転ローラ対147、及びガイド144a、144b、144cは、定着ロール対20の記録媒体Pの搬送経路の下流側に上述の実施形態と同様に配置される。ここで、片面のみの記録の場合も、両面に記録が行われる場合も、画像定着後の記録媒体の搬送は、上述の実施形態と同様に行われるので、その詳しい説明は省略する。
また、帯電装置138bは、記録媒体Pの反転時の搬送経路上のガイド144cの下流側に配置され、剥離爪220は、第2搬送ベルト214の記録媒体Pの反転時の搬送経路の最下流側に配置されている。
第1搬送ベルト210から剥離爪218により分離された記録媒体Pは、第2搬送ベルト214に供給される。ここで、第2搬送ベルト214は、帯電装置138bによってその表面が所定電位に帯電されている。これにより、第2搬送ベルト214に供給された記録媒体Pと第2搬送ベルト214とは静電吸着される。
このように、本実施形態では、帯電装置138bが定着装置10の帯電手段38の機能を備え、第2搬送ベルト214が定着装置10の貼着部材30の機能を備える。
記録媒体Pは、第2搬送ベルト214に静電吸着された状態で、定着ロール対20に第2搬送ベルト214とともに挟持して搬送され、画像が定着される。
また、記録媒体Pの反転時の搬送経路上の第2搬送ベルト214の最下流側まで搬送された記録媒体Pは、剥離爪220によって第2搬送ベルト214から剥離され、第1搬送ベルト210に供給され、第1搬送ベルト210に静電吸着される。
このように、本実施形態では、記録手段により記録媒体に記録が行われる搬送ベルトと、定着を行う貼着部材とを分離することで、記録時に定着ロール対が画像記録紙を挟持し搬送することで発生する振動が記録を行われている記録媒体に伝達することを防止することができるので、高精細画像の描画する場合等でも好適に画像を形成することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されず、従来公知の各種形態の静電式インクジェット記録装置に適用可能である。すなわち、本発明が適用される静電式インクジェット記録装置を構成する記録媒体Pの保持手段、搬送手段および記録手段、溶媒回収手段の具体的な構成は、図示例のものに何ら制限されない。
また、上記実施例では、両面に記録を行うインクジェット記録装置を示したがこれに限定されず、片面に記録を行うインクジェット記録装置でもよい。
本発明は、基本的に以上のようなものである。
本発明の定着方法および定着装置について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
以下、具体的実施形態とともに本発明について、より詳細に説明する。
[実施例1]
本具体的実施例では、以下に示す形状の定着装置10を用いた。
定着ロール22は、中心に、加熱源としてヒータ26が配置され、芯材22aは、芯金となる直径54mm、厚さ10mmの円筒状のアルミニウムで形成され、弾性層22bは、例えばゴム硬度JIS A 10、厚さ3mm、表面粗さRa=10μmのシリコンゴムで形成され、中間層22cは、ゴム硬度JIS A 70、厚さ50μm、表面粗さRa=0.2μmのフッ素ゴムで形成され、コート層22dは、ゴム硬度JIS A 60、厚さ50μm、表面粗さRa=0.1μmのシリコンゴムで形成されたものを用いた。
定着ロール24は、中心に、加熱源としてヒータ26が配置され、芯材24aは、芯金となる直径56mm、厚さ10mm円筒状のアルミニウムで形成され、弾性層22bは、所定ゴム硬度および厚さ、例えばゴム硬度JIS A 20、厚さ2mmのシリコンゴムで形成され、コート層は、所定厚みおよび所定表面粗さの樹脂、例えば厚さ50μm、表面粗さRa=0.2μmのPFA(パーフルオロアルコキシ樹脂)で形成されたものを用いた。
次に、貼着部材30は、導電層は、厚さ0.1mmの鉄板で形成され、絶縁層は、厚さ50μmの耐熱性のあるポリイミド樹脂で形成されたものを用いた。
記録媒体Pとしては、厚さ70、100、150μmの3種類の厚さのA4サイズのアート紙(三菱製紙製、商品名、特菱アート)を用いた。
このような記録媒体P上に、インクジェットヘッドにより、シアンインクを1.0g/m2の厚さで画像を形成する。また、定着装置10の貼着部材30は、−2.0kVに帯電させておき、その上に未定着画像が形成された記録媒体を載置し、貼着部材30と記録媒体Pとを静電吸着させた後に、画像形成終了後、5秒〜5分の間隔を置いて、貼着部材30とともに記録媒体Pを定着ロール対20に挿入し、画像の定着を行った。
また、定着ロール22と定着ロール24とのニップ圧は0.3MPa、記録媒体Pの搬送速度は10mm/sec、定着ロール22および定着ロール24の表面温度120℃とした。
このようにして、厚さ70、100、150μmの3種類の厚さの記録媒体について、上記条件で画像が記録された記録媒体の定着装置10による画像定着を所定回数行い、定着ロール22への記録媒体の巻き付きが発生する確率を測定した。その結果、厚さ150μmの記録媒体の場合は、巻き付きは発生せず、厚さ100μmの記録媒体の場合は、巻き付きの発生率は25%、厚さ70μmの記録媒体の場合は、巻き付きの発生率は70%であった。
[比較例1]
貼着部材30を帯電させず、記録媒体Pと貼着部材30とを静電吸着させないことを除いて、実施例1と同様の方法で、記録媒体に画像の定着を行った。その結果、厚さ150μmの記録媒体の場合は、巻き付きの発生率は20%、厚さ100μmの記録媒体の場合は、巻き付きの発生率は60%、厚さ70μmの記録媒体の場合は、巻き付きの発生率は100%であった。
以上の、記録媒体の厚み(紙厚)毎の巻き付きの発生率をまとめて、下記表1に示す。
Figure 2006084968

表1に示すように、記録媒体と貼着部材とを静電吸着させて、貼着部材とともに記録媒体を定着ロール対に挿入し、画像の定着を行うことで、定着ロールへの巻き付きの発生を低減させることができる。
また、巻き付きの発生は、定着時に記録媒体に加熱される温度が高いほど、ニップ圧が大きいほど、記録媒体が薄いほど、高い確率で発生する。
[実施例2]
実施例1に、さらに、定着時に定着ロール22に離型剤塗布手段32を用い、離型剤としてシリコーンオイル(信越シリコーン製、動粘度100mm2/sec)をニップ部、つまり貼着部材30と定着ロール22との接触部分で、わずかにシリコーンオイルが見える程度に塗布した状態とすることを除いて、実施例1と同様の方法で、記録媒体に画像の定着を行った。その結果、厚さ150μmの記録媒体の場合は、巻き付きの発生率は0%、厚さ100μmの記録媒体の場合は、巻き付きの発生率は0%、厚さ70μmの記録媒体の場合は、巻き付きの発生率は2%であった。
[比較例2]
貼着部材30を帯電させず、記録媒体Pと貼着部材30とを静電吸着させないことを除いて、実施例2と同様の方法で、記録媒体に画像の定着を行った。その結果、厚さ150μmの記録媒体の場合は、巻き付きの発生率は0%、厚さ100μmの記録媒体の場合は、巻き付きの発生率は9%、厚さ70μmの記録媒体の場合は、巻き付きの発生率は53%であった。
以上の、記録媒体の厚み(紙厚)毎の巻き付きの発生率をまとめて、下記表2に示す。
Figure 2006084968

表2に示すように、記録媒体と貼着部材とを静電吸着させて、貼着部材とともに記録媒体を定着ロール対に挿入し、画像の定着を行うことで、定着ロールへの巻き付きの発生を低減させることができる。
また、離型剤を定着ロールに塗布することで、巻き付きの発生をより確実に低減させることができる。
[実施例3]
実施例1に、さらに、除電手段36により、定着ロールの表面の電位をほぼ0電位にすることを除いて、実施例1と同様の方法で、記録媒体に画像の定着を行った。その結果、厚さ150μmの記録媒体の場合は、巻き付きの発生率は0%、厚さ100μmの記録媒体の場合は、巻き付きの発生率は5%、厚さ70μmの記録媒体の場合は、巻き付きの発生率は17%であった。
[比較例3]
貼着部材30を帯電させず、記録媒体Pと貼着部材30とを静電吸着させないことを除いて、実施例3と同様の方法で、記録媒体に画像の定着を行った。その結果、厚さ150μmの記録媒体の場合は、巻き付きの発生率は14%、厚さ100μmの記録媒体の場合は、巻き付きの発生率は44%、厚さ70μmの記録媒体の場合は、巻き付きの発生率は83%であった。
以上の、記録媒体の厚み(紙厚)毎の巻き付きの発生率をまとめて、下記表3に示す。
Figure 2006084968

表3に示すように、記録媒体と貼着部材とを静電吸着させて、貼着部材とともに記録媒体を定着ロール対に挿入し、画像の定着を行うことで、定着ロールへの巻き付きの発生を低減させることができる。
また、定着ロールの表面を除電することで、記録媒体の巻き付きをより低減させることができる。
以上表1、表2、表3より、本発明の効果は明らかである。
本発明の静電式インクジェット記録装置の第1の実施形態の構成概略図である。 本発明の定着装置を利用する静電式インクジェット記録装置の概略構成を示す模式図である。 図2に示すインクジェットヘッドで使用されている各色の吐出ヘッドの一実施形態の概略構成を示す模式的部分斜視図である。 (A)は、図3に示す吐出ヘッドの一部を示す模式的断面図であり、(B)は、(A)のB−B線切断面図である。 (A)、(B)および(C)は、それぞれ図4(B)のVA−VA線、VB−VB線およびVC−VC線矢視図である。 本発明の定着装置を利用する静電式インクジェット記録装置の他の一例の構成概略図である。
符号の説明
10 定着装置
20 定着ロール対
22、24 定着ロール
26、28 ヒータ
30 貼着部材
32 離型剤塗布手段
34 クリーニング手段
36 除電手段
38 帯電手段
40 加熱手段
100、200 静電式インクジェット記録装置
112 保持手段
114、202 搬送手段
116 記録手段
118 溶媒回収手段
122 筐体
124 給紙トレイ
126 フィードロール
128 排出トレイ
131a、131b 搬送ロール
132 搬送ベルト
134a、134b、212a、212b、216a、216b ベルトロール
136 導電性プラテン
138a、138b 帯電装置
140 除電装置
142 切替爪
144、144a、144b ガイド
148 スコロトロン帯電器
150、154 高圧電源
152 スコロトロン除電器
153 交流電圧源
156 インクジェットヘッド
158 ヘッドドライバ
160 インク循環系
162 位置検出装置
164 インクタンク
166 インクの供給路および回収路
170 排出ファン
172 活性炭フィルタ
180 吐出ヘッド
182 ヘッド基板
184 インクガイド
184a インクガイドの先端部分
186 絶縁性基板
188、190 制御電極
192 浮遊導電板
194a、194b、194c 絶縁層
196 ガード電極
198 貫通孔
199 インク流路
210 第1搬送ベルト
214 第2搬送ベルト
218、220 剥離爪
L 導電性離型剤
P 記録媒体

Claims (9)

  1. 少なくとも色材および樹脂を含有する色材粒子を用いて記録媒体上に描画された画像を前記記録媒体上に定着するに際し、
    少なくとも一方が加熱ロールである一対の定着ロールよりなる定着ロール対を用い、
    前記記録媒体および前記記録媒体を止着する貼着部材の少なくとも一方を帯電させ、前記記録媒体と前記貼着部材とを静電吸着させた後に、前記画像が描画された前記記録媒体を前記貼着部材とともに前記定着ロール対によって挟持搬送して、前記画像を前記記録媒体上に定着させることを特徴とする定着方法。
  2. さらに、前記定着ロール対の前記記録媒体と接触する定着ロールの表面に離型剤を塗布しつつ、前記定着ロール対によって、前記画像が描画された前記記録媒体を前記貼着部材とともに挟持搬送して、前記画像を前記記録媒体上に定着させる請求項1に記載の定着方法。
  3. さらに、前記定着ロール対の前記記録媒体と接触する定着ロールの表面を除電しつつ、前記定着ロール対によって、前記画像が描画された前記記録媒体を前記貼着部材とともに挟持搬送して、前記画像を前記記録媒体上に定着させる請求項1または2に記載の定着方法。
  4. 前記貼着部材は、前記記録媒体との接触面側を構成する絶縁層と、前記絶縁層の前記記録媒体との接触面と逆側に設けられた導電層とを有する請求項1〜3のいずれかに記載の定着方法。
  5. 少なくとも色材および樹脂を含有する色材粒子を用いて記録媒体上に描画された画像を前記記録媒体上に定着する定着装置であって、
    少なくとも一方が加熱ロールである一対の定着ロールからなる定着ロール対と、
    前記記録媒体を止着する貼着部材と、
    前記記録媒体および前記貼着部材の少なくとも一方を帯電させる帯電手段とを有し、
    前記貼着部材と前記画像が描画された前記記録媒体とを静電吸着させ、前記定着ロール対によって、前記記録媒体を前記貼着部材とともに挟持して搬送することにより、前記画像を前記記録媒体上に定着させることを特徴とする定着装置。
  6. さらに、前記定着ロール対の前記記録媒体と接触する定着ロールに離型剤を塗布する離型剤塗布手段を有する請求項5に記載の定着装置。
  7. さらに、前記定着ロール対の前記記録媒体と接触する定着ロールの表面を除電する除電手段を有する請求項5または6に記載の定着装置。
  8. 前記貼着部材は、前記記録媒体との接触面を構成する絶縁層と、前記絶縁層の前記記録媒体との接触面と逆側の面に設けられた導電層とを有する請求項5〜7のいずれかに記載の定着装置。
  9. 前記記録媒体上の前記画像は、前記記録媒体の搬送方向の上流側に設けられる、帯電した前記色材粒子を溶媒に分散させたインクを用いる静電式インクジェット描画手段によって描画されたものである請求項5〜8のいずれかに記載の定着装置。
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