JP2005254670A - インクジェットヘッドおよびインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェットヘッドおよびインクジェット記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005254670A
JP2005254670A JP2004070564A JP2004070564A JP2005254670A JP 2005254670 A JP2005254670 A JP 2005254670A JP 2004070564 A JP2004070564 A JP 2004070564A JP 2004070564 A JP2004070564 A JP 2004070564A JP 2005254670 A JP2005254670 A JP 2005254670A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
ejection
discharge port
substrate
recording medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004070564A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4362078B2 (ja
Inventor
Koji Furukawa
弘司 古川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2004070564A priority Critical patent/JP4362078B2/ja
Priority to EP05005361A priority patent/EP1574339A3/en
Priority to US11/078,357 priority patent/US7708383B2/en
Publication of JP2005254670A publication Critical patent/JP2005254670A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4362078B2 publication Critical patent/JP4362078B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/015Ink jet characterised by the jet generation process
    • B41J2/04Ink jet characterised by the jet generation process generating single droplets or particles on demand
    • B41J2/06Ink jet characterised by the jet generation process generating single droplets or particles on demand by electric or magnetic field
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2002/14475Structure thereof only for on-demand ink jet heads characterised by nozzle shapes or number of orifices per chamber

Abstract

【課題】メニスカス保持性が高く、安定してメニスカスを形成することができ、所望の大きさの画像ドットを安定して描画することのできるインクジェットヘッドおよびこれを用いるインクジェット記録装置を提供することにある。
【解決手段】吐出口が開口された平板形状の基板と、吐出口からインク液滴を吐出する吐出手段とを有するインクジェットヘッドであって、吐出口の周縁の少なくとも一部が、インク液滴の吐出方向に向かって凸状に隆起していることを特徴とするインクジェットヘッドを提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板に形成された吐出口から記録媒体に向けてインク液滴を吐出させるインクジェットヘッド、およびこれを用いるインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録装置は、インクを吐出口から吐出し、画像データに対応した画像を記録媒体上に記録するものである。インクジェット記録装置としては、インクの吐出制御手段の違いに応じて、静電式、サーマル式、ピエゾ式等のものが知られている。
以下に、静電式インクジェット記録装置を例に挙げて説明する。静電式インクジェット記録装置は、帯電した色材粒子(着色荷電粒子)を含むインクを用い、画像データに応じて、インクジェットヘッドの各々の吐出部に所定の電圧を印加することにより、静電力を利用してインクの吐出を制御し、画像データに対応した画像を記録媒体上に記録する。この静電式インクジェット記録装置としては、例えば、特許文献1に開示のインクジェット記録装置が知られている。
図8は、特許文献1に開示の静電式インクジェット記録装置のインクジェットヘッドの一例の構成概略図である。同図に示すインクジェットヘッド100は、特許文献1に開示のインクジェットヘッドの1つの吐出部のみを概念的に表したものであり、ヘッド基板102と、インクガイド104と、絶縁性基板106と、制御電極108と、対向電極110と、DCバイアス電圧源112と、パルス電圧源114とを備えている。
ここで、インクガイド104は、ヘッド基板102の上に設けられており、絶縁性基板106には、インクガイド104に対応する位置に貫通孔(吐出口)106が開孔されている。インクガイド104は、この貫通孔106を通過し、その凸状の先端部分104aが絶縁性基板106の記録媒体P側の表面よりも上部に突出している。また、ヘッド基板102と絶縁性基板106とは所定の間隔を離して配置されており、両者の間にはインクQの流路118が形成されている。
制御電極108は、各々の吐出部毎に、絶縁性基板106の記録媒体P側の面の表面に、貫通孔116の周囲を取り囲むようにリング状に設けられている。また、制御電極108は、画像デ−タに応じてパルス電圧を発生するパルス電圧源114に接続され、このパルス電圧源114は、DCバイアス電圧源112を介して接地されている。
また、対向電極110は、インクガイド104の先端部分104aに対向する位置に所定間隔離間して配置され、接地されている。記録媒体Pは、対向電極110のインクガイド104側の面の表面に配置されている。すなわち、対向電極110は、記録媒体Pを支持するプラテンとして機能する。
記録時には、図示していないインクの循環機構により、制御電極108に印加される電圧と同極性に帯電した色材粒子を含むインクQが、インク流路118内を図中右側から左側へ向かって循環される。また、DCバイアス電圧源112によって、例えば1.5kVの高電圧が制御電極108に常時印加される。この時、対向電極によるバイアス電圧とインク中の色材粒子とのクーロン引力、インク(分散媒)の粘性、表面張力、帯電粒子間の反発力、インク供給の流体圧力等が練成して、図8に示すように、インクが吐出口(ノズル)116から若干盛り上がったメニスカス形状となってバランスが取れている。
また、このクーロン引力等によって、色材粒子が泳動してメニスカス形状に移動し、すなわち、インクが濃縮された状態となっている。
バイアス電圧源112によって1.5kVにバイアスされた制御電極108に対し、パルス電圧源114から、例えば0Vのパルス電圧が印加されると、制御電極108には両電圧が重畳された1.5kVが印加される。この状態では、インクガイド104の先端部分104a近傍の電界強度は比較的低く、インクガイド104の先端部分104aに濃縮された色材粒子を含むインクQは、インクガイド104の先端部分104aからは飛び出さない。
一方、1.5kVにバイアスされた制御電極108に対し、信号電圧源114から、例えば500Vのパルス電圧が印加されると、制御電極108には両電圧が重畳された2kVが印加される。その結果、インクガイド104の先端部分104aに濃縮された色材粒子を含むインクQは、静電力によってその先端部分104aからインク液滴Rとして飛び出し、接地された対向電極110に引っ張られて、記録媒体P上に付着し、色材粒子のドットが形成される。
こうして、インクジェットヘッド100と対向電極110上に支持された記録媒体Pとを相対的に移動させながら色材粒子のドットによって記録を行うことにより、記録媒体Pに、画像データに対応する画像が記録される。
特開平10−138493号公報
ここで、インク液滴を吐出口から吐出させるインクジェットヘッドでの画像記録では、インク液滴を安定して吐出させるために、メニスカスを安定して形成する必要がある。
しかしながら、特許文献1に開示のインクジェット記録装置では、形成されるメニスカスの保持性が低く、メニスカス形状が安定しないため、吐出性能が変動してしまう。このため、良好に描画を行うことができないという問題があった。
また、メニスカスの保持性が低いと、形成されるメニスカスが崩壊し、吐出口からインクが溢れてしまう。これにより、吐出口基板の表面が汚れてしまうため、吐出口基板の表面のクリーニング、メンテナンスを行わなければならないという問題点もあった。
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決し、メニスカス保持性が高く、安定してメニスカスを形成することができ、所望の大きさの画像ドットを安定して描画することのできるインクジェットヘッドおよびこれを用いるインクジェット記録装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、吐出口が開口された平板形状の基板と、この吐出口からインク液滴を吐出する吐出手段とを有するインクジェットヘッドであって、前記吐出口の周縁の少なくとも一部が、インク液滴の吐出方向に向かって凸状に隆起していることを特徴とするインクジェットヘッドを提供する。
ここで、前記吐出方向と平行な面と、前記吐出口周縁の凸状に隆起した部分の最表面とでなす角が鋭角であることが好ましい。
また、前記吐出口周縁の凸状に隆起した部分の先端が鋭角であることがより好ましい。
また、前記インクに静電力を作用させることによって、前記吐出口からインク液滴を吐出させることが好ましい。
また、本発明は、帯電した色材粒子を含むインクに静電力を作用させることにより吐出口からインク液滴を吐出させるインクジェットヘッドであって、前記インク液滴が吐出される吐出口が開口された吐出口基板と、この吐出口基板と所定間隔を離して配置され、前記吐出口基板との間にインク流路を形成するヘッド基板と、前記ヘッド基板の、前記吐出口基板の前記吐出口と対応する位置に設けられ、先端が前記吐出口を貫通するインクガイドと、前記吐出口に対応して形成され、前記インクに静電力を作用させて前記吐出口から前記インク液滴を吐出させるための吐出電極とを有し、前記吐出口の周縁の少なくとも一部が、インク液滴の吐出方向に向かって凸状に隆起していることを特徴とするインクジェットヘッドを提供する。
ここで、前記吐出方向と平行な面と、前記吐出口周縁の凸状に隆起した部分の最表面とでなす角が鋭角であることが好ましい。
また、前記吐出口周縁の凸状に隆起した部分の先端が鋭角であることがより好ましい。
ここで、前記隆起部の高さが、10μm以上500μm以下であることが好ましい。
また、本発明は、上記いずれかに記載のインクジェットヘッドを用いて、画像データに応じた画像を記録媒体上に記録することを特徴とするインクジェット記録装置を提供するものである。
本発明によれば、吐出口でのメニスカスの保持性を向上させることができ、インクが吐出口から溢れることを防止することができ、これにより、メンテナンス性を向上させることができ、さらに、メニスカス形状が安定するため、描画性能も安定化し、均一なドット径を安定に描画することができる。
本発明に係るインクジェットヘッドおよびこれを用いるインクジェット記録装置を添付の図面に示す好適実施例に基づいて以下に詳細に説明する。
図1(A)は、本発明のインクジェットヘッドの一実施例の概略構成を示す模式的断面図であり、図1(B)は、図1(A)に示すインクジェットヘッドの吐出口周辺の拡大図である。また、図2(A)および図2(B)は、図1のA−A線およびB−B線矢視図であり、図3は、吐出口基板の斜視図である。
これらの図に示す静電式インクジェットヘッド10は、ヘッド基板12と、インクガイド14と、吐出口28を有する吐出口基板16と、吐出口基板16内において吐出口28の周囲に形成される吐出電極18と、吐出口基板16内部において吐出電極18の図中上方に配置されるガード電極20とを有する。また、詳細は後述するが、吐出口基板16は、絶縁基板32と、第1絶縁層34aと、第2絶縁層34bとを積層して形成される。さらに、吐出口基板16の第2絶縁層34bの吐出口を囲う位置には、凸部38が設けられる。
ヘッド基板12と吐出口基板16とは、対面した状態で所定間隔離間して配置され、両者の間が各吐出口28にインクを供給するインクの主流路30となり、この主流路30と吐出口28(その吐出側の開口端まで)とで、インク流路が形成される。
また、インクジェットヘッド10の吐出部(吐出口(ノズル)28、インクガイド14および吐出電極18)に対向する位置には、記録媒体Pを支持する対向電極24と、記録媒体Pの帯電ユニット26とが配置される。
このようなインクジェットヘッド10は、顔料等の色材成分を含み、かつ、電荷を有する微粒子(以下、色材粒子とする)を、絶縁性の液体(キャリア液)に分散してなるインクQを静電力により吐出させるものであり、画像データに応じて吐出電極18に印加する駆動電圧をon/off(吐出on/off)することにより、画像データに応じてインク液滴を変調して吐出し、記録媒体P上に画像を記録する。
インクジェットヘッド10は、図2に示されるように、より高密度な画像記録を行うために、各吐出部が二次元的に配列された、マルチチャンネル構造を有するものであるが、図1においては、構成を明瞭に示すため、1つの吐出部のみを示す。
なお、本発明のインクジェットヘッド10において、吐出電極18の個数や物理的な配置等は自由に選択することができる。例えば、図示例のようなマルチチャンネル構造のみならず、吐出部の列を1列のみ有するものであってもよい。また、記録媒体Pの全域に対応する吐出部の列を有するいわゆる(フル)ラインヘッドでもよく、あるいは、ノズル列の方向と直交する方向に走査されるいわゆるシリアルヘッド(シャトルタイプ)であってもよい。また、本発明のインクジェットヘッドは、モノクロおよびカラーのどちらの記録装置にも対応可能である。
図示例のインクジェットヘッド10において、インクガイド14は、突状先端部分14aを持つ所定厚みのセラミック製平板からなり、各吐出部毎にヘッド基板12の上に配置されている。
後述する吐出口基板16には、インク液滴Rを吐出するための吐出口28が貫通して形成されている。前記インクガイド14は、各吐出口28(吐出部)に対応して配置されており、吐出口28を通過し、その先端部分14aが吐出口基板16の記録媒体P側の表面(絶縁層34bの図中上側の表面(以下、便宜的に、こちら側を上、他方を下とする))よりも上部に突出している。なお、インクガイド14の中央部分には、図中上下方向に毛細管現象によってインクQを先端部分14aに集めるインク案内溝となる切り欠きを形成しても良い。
図示例において、インクガイド14の先端部分14aの側は、対向電極24側へ向かうに従って次第に細く略三角形(ないしは台形)に成形されている。なお、インクガイド14の形状は、インクQ、特に、インクQ内の帯電微粒子成分を吐出口基板16の吐出口28を通って先端部分14aに濃縮させることができれば、特に制限的ではなく、例えば、先端部分14aは、突状でなくても良いなど適宜変更してもよいし、従来公知の形状とすることができる。
本発明において、ここで、インクガイド14の最先端部は、金属が蒸着されているのが好ましい。この金属蒸着により、インクガイド14の先端部分14aの誘電率が実質的に大きくなり、強電界を生じさせ易くなり、インクの吐出性を向上できる。
前述のように、ヘッド基板12と吐出口基板16とは、所定間隔離間して配置されており、両者の間隙によって、吐出口28(インクガイド14)にインクQを供給するためのインクリザーバ(インク室)として機能するインクの主流路30が形成されている。
なお、インクQは、画像記録時には、図示されていないインク循環機構によって、所定方向、図示例では、主流路30内を図中右から左へ向かって所定の速度(例えば、200mm/sのインク流)で循環される。
吐出口基板16は、絶縁基板32、その内部の下側に吐出電極18が形成された第1絶縁層34aおよびその内部の下側にガード電極20が形成され、上部に凸部38が設けられた第2絶縁層34bによって構成されるものであり、インク液滴Rを吐出するための吐出口28が基板を貫通して形成され、各吐出口28には、先端を上方に突出してインクガイド14が挿通している。ここで、吐出電極18および凸部38は、吐出口基板16の各吐出口28に対応して形成され、さらに、ガード電極20は、吐出電極18の上方で各吐出電極18間に形成されている。
図示例のインクジェットヘッド10においては、吐出口基板16は、絶縁性の材料から成る絶縁基板32の上面に吐出電極18を形成し、次いで、絶縁基板32の上面全面を覆って第1絶縁層34aを形成し、次いで、第1絶縁層34aの上面にガード電極20を形成し、さらに、第1絶縁層34aの上面全面を覆って絶縁層34bを形成し、その後、例えば公知のエッチング技術によって、吐出電極18に対応する領域の絶縁基板32を取り除いてなる構成を有する。
従って、図示例のインクジェットヘッド10においては、吐出電極18は、第1絶縁層
34aの下面側に埋設されたような状態で、ヘッド基板12と吐出口基板16との間隙とで構成される主流路30に下面を露出しており、すなわち、この主流路30で下面をインクQと接液する。
また、上述したように、吐出口基板16は、第2絶縁層34bの上面の各吐出口28の周りに凸部38を有する。図3に示すように、凸部38は、底面が第2絶縁層34b上面で、吐出口28の中心軸上に頂点を有する円錐から、吐出口28となる部分を除去した形状である。すなわち、図1(B)に示すように、凸部38の断面形状は、第2絶縁層34bと接している凸部38の下面が底辺38b、吐出口28の一部となる凸部38の側面が対辺38c、吐出口に近づくに従って記録媒体に近づく傾斜を有する凸部38の上面が斜辺38dとなる三角形形状となる。
ここで、凸部38の先端部38aは尖状であり、すなわち凸部38の対辺38cと斜辺38dの接合点での角度φは、鋭角である。凸部38は、所定の高さを有する。なお、凸部38の高さとは、吐出口基板16の突出していない部分である第2絶縁層34bの上面から凸部38の先端部38aまでの高さhをいう。
本発明では、このように、吐出口28周縁に記録媒体P側の先端部38aが鋭角である凸部38を有することにより、メニスカスの保持性を向上させ、インク液滴の吐出安定性を大幅に向上させている。この点については、インク液滴の吐出の作用とともに、後ほど詳細に説明する。
ここで、吐出口基板16は、本実施形態のように、その下面において吐出口28周りを所定厚み除去することが好ましい。このように吐出口28周りの一部を除去することにより、吐出口28の長さを短くすることができ、インクと吐出口28内壁との間の抵抗が低減され、吐出口28から速やかにインクを吐出することが可能となる。このように、吐出口基板は32の吐出口28周りを除去した形状が好ましいが、吐出口基板16の一部を除去しない形状でもよい。
吐出電極18は、吐出口基板16を貫通して開孔する吐出口28の周囲を囲むように、前記第1絶縁層34aの下面(ヘッド基板12側の面)、絶縁基板32の図中上側すなわち記録媒体P側の面に、リング状の円形電極として配置されている。吐出電極18は、画像デ−タや印字データ等の吐出データ(吐出信号)に応じた、所定電位の駆動電圧(例えば、パルス電圧)を発生する信号電圧源33に接続されている。
前述のように、図示例においては、吐出口28を2次元的に配列したマルチチャンネル構造を有するので、当然のことであるが、吐出電極18は、図2(B)に示すように、各吐出口28に対応して2次元的に配置されている。
ここで、吐出電極18は、インクに接液している。これにより、吐出電極18に電圧が印加されると、吐出電極18に供給された電荷の一部がインクに注入され、吐出電極18近傍のインクの伝導度が高くなる。その結果、インクは、吐出電極18に電圧が印加された時にのみ、著しくインク液滴を吐出しやすい状態になる(吐出性が向上)。
このため、吐出電極18はインクと接していることが好ましいが、本発明はこれに限定されず、インクと接しない位置、例えば、吐出口基板16の内部に吐出電極を配置してもよい。
なお、吐出電極18は、リング状の円形電極に限定されず、各種の形状が利用可能である。好ましくは、吐出口28の外周を囲うように配置される囲繞電極が例示され(一部、切り欠いても可)、中でも、略円形電極であるのが好ましく、円形電極であるのがより好ましい。
また、本実施形態では、吐出電極18を第1絶縁層34aの下面に配置したが、吐出電極の配置位置は特に限定されず、吐出口基板内に配置してもよく、さらに吐出口基板周辺にも限定されず、ヘッド基板上、ヘッド基板内等に配置してもよい。
さらに、各吐出部に1つの吐出電極18を配置したが、これに限定されず、各吐出部に複数の吐出電極を配置する多層電極構造にしてもよい。
ガード電極20は、第1絶縁層34aの上に形成されており、かつ、その表面は第2絶縁層34bに覆われている。図2(A)に示すように、ガード電極20は、金属板などの各吐出電極に共通なシート状の電極であり、2次元的に配列されている各吐出口28の周囲に形成された吐出電極18に対応する、より大径の開口部36が穿孔されている。
ガード電極20は、隣接する吐出電極18間における電気力線を遮蔽して、隣接する吐出電極間における電界干渉を抑制するためのものであり、所定電圧が印加される(接地による0Vを含む)。図示例においては、ガード電極20は接地されて0Vとされている。
図示例においては、好ましい態様として、ガード電極20は、吐出電極18とは異なる層に形成され、さらに、全面を第2絶縁層34bに被覆されている。
このようなガード電極20を有することにより、隣接する吐出電極18間における電界干渉を好適に防止できると共に、吐出電極18とガード電極20との間で、インクQの色材粒子が被膜化して放電することも防止できる。
ここで、ガード電極20は、吐出電極18から発生する電気力線の内、対応する吐出口28(以下、便宜的に「自チャンネル」とする)に作用する電気力線を確保しつつ、他の吐出口28(同「他チャンネル」とする)からの電気力線および他の吐出口28への電気力線を遮蔽するように設ける必要がある。
ガード電極20が無い場合、吐出電極18の内周部から生じる電気力線は、吐出電極18の内側に収束して自チャンネルに作用し、必要な電界を生じさせる。一方、吐出電極18の外周部から生じる電気力線は、外側に発散して他チャンネルに影響を及ぼし、電界干渉を生じる。
以上の点を考慮すれば、ガード電極20の開口部36の径は、自チャンネルへの電気力線を遮蔽しないように、基板平面で見た際に、自チャンネルの吐出電極18の内径よりも大きくするのが好ましい。すなわち、ガード電極20の吐出口28側の端部(以下、各部材の吐出口側端部を「内縁部」、逆側端部を「外縁部」とする)は、自チャンネルの吐出電極18の内縁部よりも、吐出口28から離間(後退)しているのが好ましい。本発明者の検討によれば、この離間量は、10μm以上とするのが好ましい。
また、他チャンネルへの電気力線を効率的に遮蔽するためには、ガード電極20の開口部36の径は、基板平面で見た際に、自チャンネルの吐出電極18の外径よりも小さくするのが好ましい。すなわち、ガード電極20の内縁部は、自チャンネルの吐出電極18の外縁部より、吐出口28に近接(前進)しているのが好ましい。同様に、本発明者の検討によれば、この近接量は、5μm以上、特に、10μm以上とするのが好ましい。
上記構成を有することにより、吐出口28からの吐出安定性を十分に確保した上で、隣接するチャンネル間における電界干渉に起因するインク着弾位置のバラツキ等を好適に抑制して、安定して高画質な画像記録を行うことが可能となる。
以上の例では、吐出電極18を円形電極として説明したが、吐出電極18が円形電極でない場合には、その形状に応じて、平均径など実質的に直径と見なせる有効径を考慮すればよい。あるいは、ガード電極20の開口部36を、吐出電極18の内周側形状または外周側形状と略相似形にし、吐出電極18の周方向の各位置において、その内縁部が、自チャンネルの吐出電極18の内縁部よりも吐出口28から離間(後退)し、同外縁部より吐出口28に近接(前進)するように、ガード電極20を設けてもよい(すなわち、ガード電極20の開口部36を形成してもよい)。
また、以上の例では、ガード電極20は、シート状電極としているが、本発明はこれには限定されず、各吐出部間において、他チャンネルの電気力線を遮蔽できるように設けられていれば、どのようなものでも良い。例えば、ガード電極20は、各吐出部の間に網目状に設けられていても良いし、吐出部が電界干渉を生じない程十分離れている部分には設けられず、近接している吐出部の間にのみ設けられていても良い。
このような場合にも、自チャンネルの吐出電極18に対して、その内縁部が、吐出電極18の内縁部よりも吐出口28から離間し、吐出電極18の外縁部より吐出口28に近接するように、ガード電極20を形成すればよい。
前述のように、図1においては、インクジェットヘッド10のインク液滴Rの吐出面と対面するように、対向電極24が配置される。
対向電極24は、インクガイド14の先端部分14aに対向する位置に配置され、接地される電極基板24aと、電極基板24aの図中下側の表面、すなわちインクジェットヘッド10側の表面に配置される絶縁シート24bで構成される。
記録媒体Pは、対向電極24の図中下側の表面、すなわち絶縁シート24bの表面に、例えば静電吸着によって支持されており、対向電極24(絶縁シート24b)は、記録媒体Pのプラテンとして機能する。
少なくとも記録時には、帯電ユニット26によって、対向電極24の絶縁シート24bに保持された記録媒体Pは、吐出電極18に印加される駆動電圧(例えば、パルス電圧)と逆極性の所定の負の高電圧、例えば、−1.5kVに帯電される。
その結果、記録媒体Pは負帯電して負の高電圧にバイアスされ、吐出電圧18に対する実質的な対向電極として作用し、かつ、対向電極24の絶縁シート24bに静電吸着される。
帯電ユニット26は、記録媒体Pを負の高電圧に帯電させるためのスコロトロン帯電器26aと、スコロトロン帯電器26aに負の高電圧を供給するバイアス電圧源26bとを有している。なお、本発明に用いられる帯電ユニット26の帯電手段としては、スコロトロン帯電器26aに限定されず、コロトロン帯電器、固体チャージャ、放電針などの種々の放電手段を用いることができる。
また、図示例においては、対向電極24を電極基板24aと絶縁シート24bとで構成し、記録媒体Pを、帯電ユニット26によって負の高電圧に帯電させることにより、バイアス電圧を印加して対向電極として作用させ、かつ、絶縁シート24bの表面に静電吸着させているが、本発明はこれに限定されず、対向電極24を電極基板24aのみで構成し、対向電極24(電極基板24a自体)を負の高電圧のバイアス電圧源に接続して、負の高電圧に常時バイアスしておき、対向電極24の表面に記録媒体Pを静電吸着させるようにしても良い。
また、記録媒体Pの対向電極24への静電吸着と、記録媒体Pへの負の高電圧への帯電または対向電極24への負のバイアス高電圧の印加とを別々の負の高電圧源によって行っても良いし、対向電極24による記録媒体Pの支持は、記録媒体Pの静電吸着に限られず、他の支持方法や支持手段を用いても良い。
以下、インクジェットヘッド10におけるインク液滴Rの吐出作用を説明することにより、本発明について、より詳細に説明する。
図1に示すインクジェットヘッド10では、記録時に、図示しないポンプ等を含むインク循環機構により、吐出電極18に印加される電圧と同極性、例えば、正(+)に帯電した色材粒子を含むインクQを、主流路30の内部を矢印方向(図中右から左方向)に循環させる。
他方、記録に際して、記録媒体Pは、対向電極24に供給され、帯電ユニット26によって色材粒子の逆極性すなわち負の高電圧(一例として、−1500V)に帯電されて、バイアス電圧を帯電した状態で、対向電極24に静電吸着される。
この状態で、記録媒体P(対向電極24)とインクジェットヘッド10とを、相対的に移動しつつ、供給された画像データに応じて信号電圧源33から各吐出電極18に駆動電圧(パルス電圧)を印加し、この駆動電圧の印加on/offによって吐出をon/offすることにより、画像データに応じてインク液滴Rを変調して吐出し、記録媒体P上に画像を記録する。
ここで、吐出電極18に駆動電圧を印加していない状態(あるいは、印加電圧が低電圧レベルである状態)、すなわち、バイアス電圧のみが印加されている状態では、インクQには、バイアス電圧とインクQの色材粒子(荷電粒子)の荷電とのクーロン引力、色材粒子間のクーロン反発力、キャリア液の粘性、表面張力、誘電分極力等が作用し、これらが連成して、色材粒子やキャリア液が移動し、図1に概念的に示すように、吐出口28から若干盛り上がったメニスカス状となってバランスが取れている。
また、このクーロン引力等によって、色材粒子は、いわゆる電気泳動でバイアス電圧が帯電された記録媒体Pに向かって移動する。すなわち、吐出口28のメニスカスにおいては、インクQが濃縮された状態となっている。
この状態から、吐出電極18に駆動電圧が印加される。これにより、バイアス電圧に駆動電圧が重畳され、先の連成に、さらにこの駆動電圧の重畳によって連成された運動が起こり、静電力によって色材粒子およびキャリア液がバイアス電圧(対向電極)側すなわち記録媒体P側に引っ張られ、前記メニスカスが成長して、その上部から略円錐状のインク液柱いわゆるテーラーコーンが形成される。また、先と同様に、色材粒子は電気泳動によってメニスカスに移動しており、メニスカスのインクQは濃縮され、色材粒子を多数有する、ほぼ均一な高濃度状態となっている。
駆動電圧の印加開始後、さらに有限な時間が経過すると、色材粒子の移動等により、電界強度の高いメニスカスの先端部分で、主に色材粒子とキャリア液の表面張力とのバランスが崩れ、メニスカスが急激に伸びて、曳糸と呼ばれる直径数μm〜数十μm程度の細長いインク液柱が形成される。
さらに有限な時間が経過すると曳糸が成長し、この曳糸の成長、レイリー/ウエーバー不安定性によって発生する振動、メニスカス内における色材粒子の分布不均一、メニスカスにかかる静電界の分布不均一等の相互作用によって曳糸が分断され、インク液滴Rとなって吐出/飛翔し、かつ、バイアス電圧にも引っ張られて、記録媒体Pに着弾する。なお、曳糸の成長および分断は、さらにはメニスカス(曳糸)への色材粒子の移動は、駆動電圧の印加中は連続して発生する。
また、駆動電圧の印加を終了(吐出off)した時点で、バイアス電圧のみが印加された先のメニスカスの状態に戻る。
ここで、上述したように、吐出口からインク液滴を吐出させるインクジェットヘッドでは、静電式のインクジェットヘッドに限らず、他の方式のインクジェットヘッドにおいても、インク液滴の吐出を安定させるため、インクメニスカスを安定して形成し、さらに、吐出口からインクが漏れないようにするために、インクメニスカスの保持性を向上させることが求められている。
本発明者等は、この点について鋭意検討の結果、どのような方式のインクジェットヘッドにおいても、インクメニスカスの表面と吐出口基板とが接触する点(以下、接触点とする)での吐出口基板の形状によって、インクメニスカスの保持性が変化することを見出した。
さらに、吐出口基板とインクメニスカス表面との接触点でのなす角θを大きくすることで、インクメニスカスの保持性を向上させることができ、インクメニスカスを安定して形成できることを見出した。ここで、接触点でのなす角θとは、接触点でのインクメニスカス表面と、吐出口基板の接触点よりも外側の面(図1(B)では、凸部38の斜辺38d)とのなす角である。
ここで、本明細書中では、凸部、または後述する隆起部の吐出口に近づくに従って記録媒体に近づく傾斜を有する面のインクメニスカスの表面と接触する部分を最表面とする。また、凸部、または後述する隆起部の、吐出口に近づくに従って記録媒体に近づく傾斜を有する面の、記録媒体側の端部を通過し吐出方向と平行な面を基準面とする。
図示例のインクジェットヘッド10においては、前述のように、吐出口基板18の上面(記録媒体P側)に、吐出口の周りを囲うように、その断面形状が吐出口28周縁の記録媒体P側の延長線上に先端部38aを有する凸部38を設置している。
吐出口28の周縁に凸部38を形成することで、凸部38の先端部38aが、接触点となる。ここで、凸部38の先端部38aは尖っている、すなわち、凸部38の上面の記録媒体P側の端部を通過し吐出方向と平行な面に沿った面(基準面)と、凸部38の吐出口に近づくに従って記録媒体に近づく傾斜を有する面のインクメニスカスの表面とで形成する部分(最表面)とのなす角、つまり、隆起部38の側面(対辺38c)と隆起部38の上面(斜辺38d)がなす角φが、鋭角である。
これにより、従来のインクジェットヘッドの平板形状の吐出口基板に開口した吐出口にメニスカスを形成した場合、すなわち図8に示すように、吐出口基板86の記録媒体P側の表面と、吐出口基板86の吐出口96側の端部を通り吐出方向と平行な面(基準面)とのなす角が直角である吐出口96にメニスカスを形成した場合に比べて、接触点(先端部38a)での上面38dとインクメニスカスの表面とでなす角θが大きくなる。
このように、最表面と基準面とのなす角を鋭角にすることで、最表面とインクメニスカスの表面とでなす角が大きくなり、吐出口でのメニスカス保持性が向上する。さらに隆起部の先端部の角度もφと鋭角であるため、より吐出口でのメニスカス保持性が向上する。これにより、インクメニスカスが安定して形成される。メニスカスが安定して形成されることにより、駆動電圧に対する吐出応答性が一定になり、インク液滴の吐出が安定し、高品質な画像を形成することができる。
図3に示す例においては、凸部38は、吐出口28の周り全てを囲うように設けたが、これに限定されず、例えば、図4に示すように、吐出口28のインク流入側とインク流出側の所定幅を除去した形状の凸部39でもよい。
このように、凸部を吐出口周りの少なくとも一部に設けることで、インクメニスカスの保持性を向上させることができる。ここで、インクガイドのインク流れ方向と平行な面の幅以上の大きさの凸部を吐出口のインク流れ方向と直交する部分に設けることが好ましく、吐出口全周に設けることがより好ましい。
また、本実施形態の凸部38の上面38dは、断面が直線となる形状であるが、これに限定されず、断面が曲線となる形状でもよい。ここで、断面が曲線となる形状の場合は、凸部の上面の記録媒体側の端部が最表面となり、最表面の接線と基準面とのなす角が、鋭角であればよい。
また、凸部のインクメニスカスとの接触点より外側の表面(本実施形態では上面38d)、および吐出口基板の表面は、撥インク性にすることが好ましい。このようにメニスカスと吐出口との接触点より外側を撥インク処理することで、メニスカスの保持性がより向上し、インク液滴を安定して吐出することができる。
ここで、撥インク性とは、インクが水性の場合は撥水性を、インクが油性の場合は撥油性であることをいう。
凸部のインクメニスカスとの接触点より外側の表面および吐出口基板の表面を、撥インク性にする方法としては、例えば、吐出口基板および凸部の斜面の表面に撥インク処理を行う方法、吐出口基板および凸部の斜面の表面に撥インクフィルムなどの撥インク材料を貼付、または装着する方法等が挙げられる。
また、第2絶縁層34bの上面からの凸部38の先端部38aまでの凸部38の高さhは、10μm以上500μm以下であることが好ましく、10μm以上200μm以下であることがより好ましく、10μm以上100μm以下であることがさらに好ましい。
第2絶縁層34bからの凸部38の先端部38aまでの高さhを10μm以上とすることで、インクメニスカスの保持性が向上し、500μm以下とすることで、吐出口の長さを短くすることができ、インクと吐出口内壁との間の抵抗が低減され、インク液滴の吐出応答性が向上し、吐出周波数は、5kHzまで追従することが可能となる。ここで、吐出周波数とは、インク液滴の吐出される周波数である。
また、300μm以下とすることで、、インクと吐出口内壁との間の抵抗がさらに低減され、吐出応答性がさらに向上し、吐出周波数は、10kHzまで追従することが可能となる。
さらに、100μm以下とすることで、、インクと吐出口内壁との間の抵抗がさらに低減され、吐出応答性がさらに向上し、吐出周波数は、15kHzまで追従することが可能となる。
図5に本発明のインクジェットヘッドの別の概念図を示す。
なお、図5に示すインクジェットヘッド40は、前述の図1のインクジェットヘッド10と、吐出口基板の構造および吐出電極の配置位置が異なるのみであるので、同じ部材には、同じ符号を付し、その詳細な説明は省略し、以下の説明は、異なる点を主に行う。
本実施形態の吐出口基板44は、絶縁基板46上にガード電極20を配置し、その上に絶縁層48を積層して形成され、吐出口28が開口されている。また、吐出口基板44の吐出口の周縁部は、吐出口に向かうに従って、対向電極側に隆起した形状となっている。以下、吐出口基板44の隆起した部分を隆起部44aとする。
隆起部44aは、記録媒体側に先端部44bを有する。ここで、先端部44bは、吐出口の一部となる隆起部44aの側面44cと、吐出口中心から離れるに従って、記録媒体から離れる方向に傾斜を有する隆起部44bの上面44dとで形成される角部である。ここで、先端部44bを通り吐出方向と平行な面(基準面)と、隆起部44aの上面44d(隆起部44aの最表面)とのなす角αは鋭角である。
本実施形態においても、先端部44bが、隆起部44aとインクメニスカスの表面との接触点となる。上述のように基準面と隆起部44aの最表面とのなす角αは鋭角であるので、インクメニスカスの表面と隆起部44aの最表面とのなす角は、従来のインクジェットヘッドと比べて大きくなり、インクメニスカスの保持性は向上する。
このように、吐出口基板自体を加工することで隆起部を形成しても、図1に示す実施例と同様にメニスカスの保持性を高くすることができる。
ここで、本実施形態のような隆起部44aは、例えば平板形状の基板をエンボス加工することによって、作製することができる。
また、本発明では、インクメニスカスの表面と凸部や隆起部の最表面との接触点でなす角が大きくなる形状であればよいので、凸部や隆起部は、最表面と基準面とのなす角が鋭角であれば、本実施形態のように吐出口となる面が傾いていてもよい。また、凸部や隆起部は、接触点よりもインクガイド側にメニスカス形成を妨げない程度の吐出方向と垂直な面、例えば、先端部が一定の幅を有していてもよい。
なお、本実施形態では、吐出電極がヘッド基板上に配置されているが、本実施形態の吐出電極は、前述のインクジェットヘッド10と同様に、吐出口基板の下面、吐出口基板内、ヘッド基板内等に配置してもよい。また、本実施例では、各吐出部に1つの吐出電極42を配置したが、吐出電極をヘッド基板上に配置した場合でも、各吐出部に複数の吐出電極を配置する多層電極構造にしてもよいのは言うまでもない。
図6に、本発明のインクジェットヘッドのさらに別の概念図を示す。
なお、図6に示すインクジェットヘッド50は、図5に示したインクジェットヘッド40と吐出口基板の形状が異なるのみであるので、同じ部材には、同じ符号を付し、その詳細な説明は省略し、以下の説明は、異なる点を主に行う。
吐出口基板52は、絶縁基板54上にガード電極20を配置し、その上に絶縁層56を積層して形成され、吐出口28が開口されている。また、吐出口基板52の吐出口28の周縁部は、吐出口に向かうに従って、対向電極側に隆起した隆起部52aを有する。
隆起部52aは、記録媒体P側に先端部52bを有する。ここで、先端部52bは、吐出口28を形成し、インク流路30側に面した隆起部52bの下面52cと、吐出口中心から離れるに従って、記録媒体Pから離れる方向の傾斜を有する隆起部52aの上面52dとで形成される角部であり、鋭く尖った部分を形成する。すなわち、本実施形態の隆起部52aは、吐出口28中心に向かうに従って、上面52d、下面52cともに記録媒体方向に隆起し、かつ吐出口基板52の厚みが薄くなっていき、吐出口基板16(隆起部52b)の上面52dと下面52cが、先端部52bで接合する形状である。
このような形状においても、先端部52bを通り吐出方向と平行な面(基準面)と上面52d(最表面)とのなす角の角度γを鋭角とすることができるので、先端部52bでのインクメニスカスとのなす角を大きくすることができ、インクメニスカス保持性を向上させることができる。さらに、隆起部先端部の角度、つまり上面52dと下面52cとのなす角の角度βも鋭角となるため、吐出口でのメニスカス保持性がより向上する。
このように、本発明のインクジェットヘッドは、吐出口の周縁を隆起させる、または、吐出口の周縁に凸部を設置する、もしくは、吐出口の周縁に凸部を一体加工すること等により、吐出口周縁の少なくとも一部に、吐出方向に向かって凸状に隆起している形状とすることで、インクメニスカス保持性を向上させることができる。
特に、上述のように、本発明のインクジェットヘッドは、吐出口基板とインクメニスカス表面との接触点となる部分の吐出口基板の少なくとも一部を、凸部や隆起部の先端部が尖った形状、すなわち、凸部や隆起部の最表面と、基準面とのなす角が鋭角となる形状とすることで、最表面とメニスカス表面とのなす角が大きくなり、インクメニスカス保持性をより向上させることができる。
さらに、凸部や隆起部の先端部が鋭角、すなわち、凸部や隆起部とインクメニスカス表面との接触点となる部分の凸部や隆起部の角度が鋭角となる形状とすることで、インクメニスカス保持性をさらに向上させることができる。
なお、本発明では、吐出口基板の少なくとも一部が、インク液滴の吐出方向に向かって凸状に隆起した部分を有していれば、その他の部分は、各種の構成が利用可能であり、例えば、インクガイドを備えないインクジェットヘッドでも適用することができる。
このようなインクジェットヘッド10が吐出するインクQ(インク組成物)は、色材粒子(色材を含み、かつ,帯電した微粒子)をキャリア液に分散してなるものである。
キャリア液は、高い電気抵抗率(10Ω・cm以上、好ましくは1010Ω・cm以上)を有する誘電性の液体(非水溶媒)であるのが好ましい。キャリア液の電気抵抗が低いと、制御電極に印加される駆動電圧により、キャリア液自身が電荷注入を受けて帯電してしまい、色材粒子の濃縮がおこらない。また、電気抵抗の低いキャリア液は、隣接する制御電極間での電気的導通を生じさせる懸念もあるため、本発明には不向きである。
キャリア液として用いられる誘電性液体の比誘電率は、5以下が好ましく、より好ましくは4以下、さらに好ましくは3.5以下である。このような比誘電率の範囲とすることによって、キャリア液中の色材粒子に有効に電界が作用し、泳動が起こりやすくなる。
なお、このようなキャリア液の固有電気抵抗の上限値は1016Ωcm程度であるのが望ましく、比誘電率の下限値は1.9程度であるのが望ましい。キャリア液の電気抵抗が上記範囲であるのが望ましい理由は、電気抵抗が低くなると、低電界下でのインクの吐出が悪くなるからであり、比誘電率が上記範囲であるのが望ましい理由は、誘電率が高くなると溶媒の分極により電界が緩和され、これにより形成されたドットの色が薄くなったり、滲みを生じたりするからである。
キャリア液として用いられる誘電性液体としては、好ましくは直鎖状もしくは分岐状の脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、または芳香族炭化水素、および、これらの炭化水素のハロゲン置換体がある。例えば、へキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、デカン、イソデカン、デカリン、ノナン、ドデカン、イソドデカン、シクロヘキサン、シクロオクタン、シクロデカン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、アイソパーC、アイソパーE、アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL、アイソパーM(アイソパー:エクソン社の商品名)、シェルゾール70、シェルゾール71(シェルゾール:シェルオイル社の商品名)、アムスコOMS、アムスコ460溶剤(アムスコ:スピリッツ社の商品名)、シリコーンオイル(例えば、信越シリコーン社製KF−96L)等を単独あるいは混合して用いることができる。
このようなキャリア液に分散される色材粒子は、色材自身を色材粒子としてキャリア液中に分散させてもよいが、好ましくは、定着性を向上させるための分散樹脂粒子を含有させる。分散樹脂粒子を含有させる場合、顔料などは分散樹脂粒子の樹脂材料で被覆して樹脂被覆粒子とする方法などが一般的であり、染料などは分散樹脂粒子を着色して着色粒子とする方法などが一般的である。
色材としては、従来からインクジェットインク組成物、印刷用(油性)インキ組成物、あるいは静電写真用液体現像剤に用いられている顔料および染料であればどれでも使用可能である。
色材として用いる顔料としては、無機顔料、有機顔料を問わず、印刷の技術分野で一般に用いられているものを使用することができる。具体的には、例えば、カーボンブラック、カドミウムレッド、モリブデンレッド、クロムイエロー、カドミウムイエロー、チタンイエロー、酸化クロム、ビリジアン、コバルトグリーン、ウルトラマリンブルー、プルシアンブルー、コバルトブルー、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、スレン系顔料、ペリレン系顔料、ぺリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キノフタロン系顔料、金属錯体顔料、等の従来公知の顔料を特に限定なく用いることができる。
色材として用いる染料としては、アゾ染料、金属錯塩染料、ナフトール染料、アントラキノン染料、インジゴ染料、カーボニウム染料、キノンイミン染料、キサンテン染料、アニリン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ニトロソ染料、ペンゾキノン染料、ナフトキノン染料、フタロシアニン染料、金属フタロシアニン染料、等の油溶性染料が好ましく例示される。
さらに、分散樹脂粒子としては、例えば、ロジン類、ロジン変性フェノール樹脂、アルキッド樹脂、(メタ)アクリル系ポリマー、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリブタジエン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニールアルコールのアセタール変性物、ポリカーボネート等を挙げられる。
これらのうち、粒子形成の容易さの観点から、重量平均分子量が2,000〜1000,000の範囲内であり、かつ多分散度(重量平均分子量/数平均分子量)が、1.0〜5.0の範囲内であるポリマーが好ましい。さらに、前記定着の容易さの観点から、軟化点、ガラス転移点または、融点のいずれか1つが40℃〜120℃の範囲内にあるポリマーが好ましい。
インクQにおいて、色材粒子の含有量(色材粒子あるいはさらに分散樹脂粒子の合計含有量)は、インク全体に対して0.5〜30重量%の範囲で含有されることが好ましく、より好ましくは1.5〜25重量%、さらに好ましくは3〜20重量%の範囲で含有されることが望ましい。色材粒子の含有量が少なくなると、印刷画像濃度が不足したり、インクQと記録媒体P表面との親和性が得られ難くなって強固な画像が得られなくなったりするなどの問題が生じ易くなり、一方、含有量が多くなると均−な分散液が得られにくくなったり、インクジェットヘッド10等でのインクQの目詰まりが生じやすく、安定なインク吐出が得られにくいなどの問題が生じるからである。
また、キャリア液に分散された色材粒子の平均粒径は、0.1〜5μmが好ましく、より好ましくは0.2〜1.5μmであり、更に好ましくは0.4〜1.0μmである。この粒径はCAPA−500(堀場製作所(株)製商品名)により求めたものである。
色材粒子をキャリア液に分散させた後(必要に応じて、分散剤を使用しても可)、荷電制御剤をキャリア液に添加することにより色材粒子を荷電して、荷電した色材粒子をキャリア液に分散してなるインクQとする。なお、色材粒子の分散時には、必要に応じて、分散媒を添加してもよい。
荷電制御剤は、一例として、電子写真液体現像剤に用いられている各種のものが利用可能である。また、「最近の電子写真現像システムとトナー材料の開発・実用化」139〜148頁、電子写真学会編「電子写真技術の基礎と応用」497〜505頁(コロナ社、1988年刊)、原崎勇次「電子写真」16(No.2)、44頁(1977年)等に記載の各種の荷電制御剤も利用可能である。
なお、色材粒子は、吐出電極18に印加される駆動電圧と同極性であれば、正電荷および負電荷のいずれに荷電したものであってもよい。
また、色材粒子の荷電量は、好ましくは5〜200μC/g、より好ましくは10〜150μC/g、さらに好ましくは15〜100μC/gの範囲である。
また、荷電制御剤の添加によって誘電性溶媒の電気抵抗が変化することもあるため、下記に定義する分配率Pを、好ましくは50%以上、より好ましくは60%以上、さらに好ましくは70%以上とする。
P=100×(σ1−σ2)/σ1
ここで、σ1は、インクQの電気伝導度、σ2は、インクQを遠心分離器にかけた上澄みの電気伝導度である。電気伝導度は、LCRメーター(安藤電気(株)社製AG−4311)および液体用電極(川口電機製作所(株)社製LP−05型)を使用し、印加電圧5V、周波数1kHzの条件で測定を行った値である。また遠心分離は、小型高速冷却遠心機(トミー精工(株)社製SRX−201)を使用し、回転速度14500rpm、温度23℃の条件で30分間行った。
以上のようなインクQを用いることによって、荷電粒子の泳動が起こりやすくなり、濃縮しやすくなる。
インクQの電気伝導度は、100〜3000pS/cmが好ましく、より好ましくは150〜2500pS/cm、さらに好ましくは200〜2000pS/cmである。以上のような電気伝導度の範囲とすることによって、吐出電極に印加する電圧が極端に高くならず、隣接する記録電極間での電気的導通を生じさせる懸念もない。
また、インクQの表面張力は、15〜50mN/mの範囲が好ましく、より好ましくは15.5〜45mN/mさらに好ましくは16〜40mN/mの範囲である。表面張力をこの範囲とすることによって、吐出電極に印加する電圧が極端に高くならず、ヘッド周りにインクが漏れ広がり汚染することがない。
さらに、インクQの粘度は0.5〜5mPa・secが好ましく、より好ましくは0.6〜3.0mPa・sec、さらに好ましくは0.7〜2.0mPa・secである。
このようなインクQは、一例として、色材粒子をキャリア液に分散して粒子化し、かつ、荷電調整剤を分散媒に添加して、色材粒子に荷電を生じさせることで、調製できる。具体的な方法としては、以下の方法が例示される。
(1)色材あるいはさらに分散樹脂粒子をあらかじめ混合(混練)した後、必要に応じて分散剤を用いてキャリア液に分散し、荷電調整剤を加える方法。
(2)色材、あるいはさらに分散樹脂粒子および分散剤を、キャリア液に同時に添加して、分散し、荷電調整剤を加える方法。
(3)色材および荷電調整剤、あるいはさらに分散樹脂粒子および分散剤を、同時にキャリア液に添加して、分散する方法。
図7に、本発明のインクジェットヘッドを利用する、本発明のインクジェット記録装置の一実施例の概念図を示す。
同図に示すインクジェット記録装置60(以下、プリンタ60とする)、記録媒体Pに片面4色印刷を行う装置で、記録媒体Pの搬送手段、画像記録手段、および溶媒回収手段を有するものであり、これらを筐体61に収容して構成される。
また、搬送手段は、フィードローラ対62、ガイド64、ローラ66(66a,66bおよび66c)、搬送ベルト68、搬送ベルト位置検知手段69、静電吸着手段70、除電手段72、剥離手段74、定着・搬送手段76およびガイド78を有する。画像記録形成手段は、ヘッドユニット80、インク循環系82、ヘッドドライバ84、および記録媒体位置検出手段86を有する。さらに、溶媒回収手段は、排出ファン90および溶媒回収装置92を有する。
記録媒体Pの搬送手段において、フィードローラ対62は、筐体61の側面に設けられた搬入口61aに隣接して設けられた搬送ローラ対である。フィードローラ62は、図示しないストッカから供給された記録媒体Pを、搬送ベルト68(ローラ66aに支持される部分)に送り込む。ガイド64は、フィードローラ対62と搬送ベルト68を支持するローラ66aとの間に設けられ、記録媒体Pを搬送ベルト68に案内する。
なお、フィードローラ対62の近傍には、記録媒体Pに付着した塵埃や紙粉等異物を除去する異物除去手段を設けるのが好ましい。
異物除去手段としては、公知の吸引除去、吹き飛ばし除去、静電除去等の非接触法や、ブラシ、ローラー等による接触法によるものの1以上を組み合わせて使用すればよい。また、フィードローラ対62を微粘着ローラとし、さらにフィードローラ対62のクリーナを設けて、フィードローラ対62による記録媒体Pのフィード時に塵埃・紙粉等の異物の除去を行っても良い。
搬送ベルト68は、3つのローラ66に張架されるエンドレスベルトである。また、ローラ66a,66bおよび66cのうち少なくとも1つは、図示されない駆動源と連結されており、搬送ベルト68を回転させる。
搬送ベルト68は、ヘッドユニット80による画像記録時には、記録媒体Pの走査搬送手段に加え、記録媒体Pを保持するプラテンとして機能し、さらに、画像記録後、定着・搬送手段76まで搬送する。従って、搬送ベルト68は、寸法安定性に優れ、耐久性を有する材料で形成されるのが好ましく、例えば、金属、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂、その他の樹脂およびそれらの複合体で形成される。
図示例においては、記録媒体Pは、静電吸着によって搬送ベルト68上に保持されるので、搬送ベルト68は、記録媒体Pを保持する側(表面)が絶縁性、ローラ66と接する側(裏面)が導電性を有する。また、図示例においては、ローラ66aは導電性ローラとされ、搬送ベルト68の裏面は、ローラ66aを介して接地されている。
すなわち、搬送ベルト68は、記録媒体Pを保持するとき、図1に示す電極基板24aと絶縁シート24bからなる対向電極24として機能するものである。
このような搬送ベルト68としては、金属ベルトの表面側にフッ素樹脂コートを行ったもの等、金属ベルトに上記のいずれかの樹脂材料でコーティングしたベルト、接着材等で樹脂シートと金属ベルトを張り合わせたベルト、上記の樹脂から成るベルトの裏面に金属蒸着したベルト等、各種の方法により作製された、金属層と絶縁物そうとを有するベルトを用いればよい。
また、搬送ベルト68の記録媒体Pに接する表面は平滑であるのが好ましく、これにより、記録媒体Pの良好な吸着性が得られる。
搬送ベルト68は、公知の方法により蛇行が抑制されているのが好ましい。蛇行抑制の方法としては、例えば、ローラ66cをテンションローラとし、搬送ベルト位置検知手段69の出力、すなわち搬送ベルト68の幅方向の検知位置に応じて、ローラ66cの軸をローラ66aおよびローラ66bの軸に対して傾けることにより、搬送ベルトの幅方向の両端でテンションを変えて蛇行を抑制する方法等が例示される。また、ローラ66をテーパ形やクラウン形、あるいはその他の形状とすることで、蛇行を抑制してもよい。
ここで、搬送ベルト位置検知手段69は、上述のように、搬送ベルトの蛇行などを抑制すると共に、画像記録時の記録媒体Pの走査搬送方向の位置を所定位置に規制するために、搬送ベルト68の幅方向の位置を検知するもので、フォトセンサ等の公知の検知手段が用いられる。
静電吸着手段70は、記録媒体Pに、ヘッドユニット80(本発明のインクジェットヘッド)に対する所定のバイアス電圧を印加すると共に、静電力により搬送ベルト68に吸着させて保持するために、記録媒体Pを所定の電位に帯電させるものである。
図示例においては、静電吸着手段70は、記録媒体Pを帯電させるスコロトロン帯電器70aと、スコロトロン帯電器70aに接続される負の高圧電源70bとを有する。記録媒体Pは、フィードローラ対62および搬送ベルト68によって搬送されつつ、負の高圧電源70bに接続されたスコロトロン帯電器70aにより、負のバイアス電圧を帯電され、かつ、搬送ベルト68の絶縁層に静電吸着される。
なお、記録媒体Pを帯電する際の搬送ベルト68の搬送速度は、安定に帯電できる範囲であれば良く、画像記録時の搬送速度と同じでも異なっていても良い。また、記録媒体Pを複数回周回させることによって、同一の記録媒体Pに静電吸着手段を複数回作用させ、均一帯電を行っても良い。
なお、図示例では、静電吸着手段70で記録媒体Pの静電吸着および帯電を行っているが、静電吸着手段と帯電手段とを別々に設けてもよい。
静電吸着手段は、図示例のスコロトロン帯電器70aに限定されず、他にも、コロトロン帯電器、固体チャージャ、放電針等、種々の手段や方法が利用できる。また、後に詳述するように、ローラ66の少なくとも1つを導電性ローラとし、あるいは、記録媒体Pへの記録位置において搬送ベルト68の裏面側(記録媒体Pと逆側)に導電性プラテンを配置し、この導電性ローラ、または導電性プラテンを負の高圧電源に接続することにより、静電吸着手段70を構成してもよく、あるいは搬送ベルト68を絶縁性ベルトとし、導電性ローラを接地し、導電性プラテンを負の高圧電源に接続する構成としても良い。
静電吸着手段70によって帯電された記録媒体Pは、搬送ベルト68によって後述するヘッドユニット80の位置まで搬送される。
ヘッドユニット80は、前記本発明のインクジェットヘッドを用いて、画像データに応じてインク液滴を吐出して、記録媒体Pに画像を記録する。ここで、本発明のインクジェットヘッドは、記録媒体Pの帯電電位をバイアス電圧とし、吐出電極18に駆動電圧を印加することにより、バイアス電圧に駆動電圧を重畳し、インク液滴Rを吐出し、記録媒体Pに画像を記録するのは、前述のとおりである。この際、搬送ベルト68の加熱手段を設け、記録媒体Pの温度を高めることで、記録媒体P上におけるインク液滴Rの定着を促進することができ、滲みをより一層抑制して画質の向上を図ることができる。
なお、ヘッドユニット80等による画像記録に関しては、後に詳述する。
画像が記録された記録媒体Pは、除電手段72により除電され、剥離手段74により搬送ベルト68より剥離されて定着・搬送手段76へ搬送される。
図示例において、除電手段72は、コロトロン除電器72aと、交流電源72bと、一端が接地された直流高圧電源72cとを有する、いわゆるACコロトロン除電器である。なお、除電手段は、これ以外にも、例えばスコロトロン除電器、固体チャージャ、放電針等の種々の手段や方法などが利用でき、また、上述の静電吸着手段70のように、導電性ローラや導電性プラテンを用いる構成も好適に使用される。
剥離手段74としては、剥離用ブレード、逆回転ローラ、エアナイフ等公知の技術が利用可能である。
搬送ベルト68から剥離された記録媒体Pは、定着・搬送手段76に送られ、インクジェットによって形成された画像が定着される。定着・搬送手段76としてヒートローラ76aおよび搬送ローラ76bからなるローラ対を用い、記録媒体Pを挟持搬送しつつ、記録された画像を加熱定着する。
画像が定着された記録媒体Pは、ガイド78に案内されて図示しない排紙ストッカーに排紙される。
加熱定着手段としては、上述のヒートロール定着以外に、赤外線またはハロゲンランプやキセノンフラッシュランプによる照射、あるいはヒーターを利用した熱風定着等の一般的な加熱定着を挙げることができる。また、加熱定着・搬送手段76においては、加熱手段は、加熱のみを行うものとし、搬送手段と加熱定着手段とを別々に設けてもよい。
なお、加熱定着の場合、記録媒体Pとして、コート紙やラミネート紙を用いた場合には、急激な温度上昇により紙内部の水分が急激に蒸発し紙表面に凹凸が発生する、ブリスターと呼ばれる現象が生じる可能性がある。これを防止するために、複数の定着器を配置し、記録媒体Pが徐々に昇温するように、各定着器の電力供給および記録媒体Pまでの距離の一方または両方を変えるのが好ましい。
なお、プリンタ60においては、少なくともヘッドユニット80による画像記録から、定着・搬送手段76による定着を終了するまでは、記録媒体Pの画像記録面には何も接触しないように構成するのが好ましい。
また、定着・搬送手段76における定着の際の記録媒体Pの移動速度には、特に限定はなく、画像形成時の搬送ベルト68による搬送速度と同じであっても良いし、異なっていても良い。画像形成時の搬送速度と異なる場合には、定着・搬送手段76の直前に記録媒体Pの速度バッファを設けるのも好ましい。
以下、プリンタ60における画像記録について詳述する。
前述のように、プリンタ60の画像記録手段は、インクジェットを吐出するヘッドユニット80、ヘッドユニット80にインクQの供給および回収を行うインク循環系82、図示されないコンピュータ、RIP(Raster Image Processor)等の外部機器からの出力画像信号によりヘッドユニット80を駆動するヘッドドライバ84、記録媒体Pにおける画像記録位置を決定するために記録媒体Pを検出する記録媒体位置検出手段86を有する。
図5(B)は、ヘッドユニット80と、その周辺の記録媒体Pの搬送手段を模式的に示す斜視図である。
ヘッドユニット80は、フルカラー画像の記録を行うためのシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、黒(K)の4色のインク吐出に対応して、4つのインクジェットヘッド80aを有し、画像データを供給されたヘッドドライバ84からの信号に従って、インク循環系82によって供給されるインクQをインク液滴Rとして吐出して、搬送ベルト68によって所定速度で搬送されている記録媒体Pに画像を記録する。各色のインクジェットヘッド80aは、搬送ベルト68の搬送方向に配列されている。
なお、ヘッドユニット80の各色のインクジェットヘッド80aは、前記本発明のインクジェットヘッドである。
図示例において、各インクジェットヘッド80aは、吐出口28が記録媒体Pの幅方向全域に配列されたラインヘッドであり、好ましくは、図2に示されるように、互いに千鳥状となるように配置された複数のノズル列を有する、マルチチャンネルヘッドである。
従って、図示例においては、搬送ベルト68に記録媒体Pを保持させた状態で、ヘッドユニット80に対して記録媒体Pを搬送し、1回通過させる、すなわち1回の走査搬送を行うのみで、記録媒体Pの全面に画像が形成される。従って、吐出ヘッドをシリアルスキャンする場合に比べて、高速での画像記録(描画)が可能となる。
なお、本発明のインクジェットヘッドは、いわゆるシリアルヘッド(シャトルタイプ)にも利用可能であり、従って、プリンタ60も、この態様であってもよい。
この際においては、各インクジェットヘッドの吐出口28の列(単列でもマルチチャンネルでもよい)を搬送ベルト68の搬送方向と一致させてヘッドユニット80を構成し、ヘッドユニット80を記録媒体Pの搬送方向と直交する方向に走査する公知の走査手段を設ける。
画像記録は、通常のシャトルタイプのインクジェットプリンタと同様にに行えばよく、吐出口28の列の長さに応じて、搬送ベルト68によって記録媒体Pを間欠的に搬送しつつ、この間欠搬送に同期して、停止時にヘッドユニット80を走査して、記録媒体Pの全面に画像を記録する。
このようにして、ヘッドユニット80によって記録媒体Pの全面に形成された画像は、前述のように、記録媒体Pが定着・搬送手段76によって挟持搬送されることにより、定着・搬送手段76によって定着される。
ヘッドドライバ84は、外部装置から画像データを受け取り、種々の処理を行うシステム制御部(図示せず)から画像データを受け取り、その画像データに基づいてヘッドユニット80を駆動する。
このシステム制御部は、コンピュータやRIP、画像スキャナ、磁気ディスク装置、画橡データ伝送装置等の外部装置から受け取った画像データに、色分解、適当な画素数や階調数への分割演算等を行って、ヘッドドライバ84がヘッドユニット80(インクジェットヘッド)を駆動するための画像データとする部位である。また、システム制御部は、搬送ベルト68による記録媒体Pの搬送タイミングに合わせたヘッドユニット80によるインクの吐出タイミングの制御を行う。吐出タイミングの制御は、記録媒体位置検出手段86からの出力や、搬送ベルト68または搬送ベルト68の駆動手段へ配置したエンコーダからの出力信号を利用して行われる。
なお、記録媒体位置検出手段86は、ヘッドユニット80によるインク液滴の吐出位置に搬送されてくる記録媒体Pを検出するためのもので、フォトセンサ等の公知の検出手段を用いることができる。
ここで、ヘッドドライバ84は、ラインヘッド適用時など、制御する吐出部の数(チャンネル数)が多数有る場合には、描画を分割し、公知の抵抗マトリクス型駆動法や抵抗ダイオードマトリクス型駆動法を用いてもよい。これにより、ヘッドドライバ84の使用IC数を低減することができ、コストを低下させると共に制御回路サイズを抑制することができる。
インク循環系82は、ヘッドユニット80の各色のインクジェットヘッド80aの主流路30(図1参照)にインクQを流すためのもので、4色(C、M、Y、K)の各色のインクタンク、ポンプおよび補給用インクタンク(図示せず)等を有するインク循環装置82aと、インク循環装置82aのインクタンクからヘッドユニット80の各色のインクジェットヘッドの主流路30に各色のインクQを供給するインク供給系82bと、ヘッドユニット80の各色のインクジェットヘッドの主流路30からインクをインク循環装置82aに回収するインク回収系82cとを有する。
インク循環系82は、インク循環装置82aによって、インクタンクからインク供給系80bを介してヘッドユニット80に各色毎にインクQを供給し、かつ、インク供給系80cを介してヘッドユニット80から各色毎にインクQをインクタンクに回収して循環させることができればどのようなものでも良い。
インクタンクは、各色のインクQを貯留しており、インクQがポンプで汲み出されてヘッドユニット80へ送られる。ヘッドユニット80からインクが吐出されることにより、インク循環系82で循環しているインクの濃度が低下するので、インク循環系82では、インク濃度検出器によってインク濃度を検出し、それ応じて補給用インクタンクから適宜インクを補充して、インク濃度を所定の範囲に保つのが望ましい。
また、インクタンクには、インクの固形成分の沈殿・濃縮を抑制するための攪拌装置や、インクの温度変化を抑制するためのインク温度管理装置が備えられるのが好ましい。この理由は、温度管理をしないと、環境温度の変化等によりインク温度が変化して、インクの物性が変化することによりドット径が変化し、高画質な画像が安定して形成できなくなる可能性があるからである。
攪拌装置としては回転羽、超音波振動子、循環ポンプ等が使用できる。
インクの温度制御装置としてはヘッドユニット80、インクタンク、配インク管系等に、ヒータやペルチェ素子等の発熱素子または冷却素子を配し、温度センサ、例えばサーモスタットにより制御する方法等、公知の方法が使用できる。温度制御装置をインクタンク内に配置する場合には、温度分布を一定にするように攪拌装置と共に配するのがよい。また、タンク内の濃度分布を一定に保つための攪拌装置は、インクの固形成分の沈澱・濃縮の抑制するための攪拌装置と共用しても良い。
前述のように、プリンタ60は、排出ファン90および溶媒回収装置92からなる溶媒回収手段を有する。溶媒回収手段は、ヘッドユニット80から記録媒体P上に吐出されたインク液滴から蒸発するキャリア液、特にインク液滴によって形成された画像を定着する際に記録媒体Pから蒸発するキャリア液を回収する。
排出ファン90は、プリンタ60の筐体61内部の空気を吸い込んで溶媒回収装置92へ送るためのものである。
溶媒回収装置92は、溶媒蒸気吸収材を備えており、排出ファン90によって吸い込まれた溶媒蒸気を含む気体の溶媒成分をこの溶媒蒸気吸収材に吸着し、溶媒が吸着回収された後の気体をプリンタ60の筐体61外に排出する。溶媒蒸気吸収材としては、各種の活性炭などが好適に使用される。
上記では、C、M、Y、Kの4色のインクを用いてカラー画像を記録する静電式のインクジェット記録装置について説明したが、本発明はこれには制限されず、モノクロ用の記録装置であってもよいし、他の色、例えば淡色や特色のインクを任意の数だけ用いて記録するものであってもよい。その場合は、インク色数に対応する数のヘッドユニット80およびインク循環系82が用いられる。
また、以上の例では、いずれも、インク中の色材粒子を正帯電させ、記録媒体あるいは記録媒体Pの背面の対向電極を負の高電圧にして、インク液滴Rを吐出するインクジェットについて説明したが、本発明はこれには限定されず、逆に、インク中の色材粒子を負に帯電させ、記録媒体または対向電極を正の高電圧にして、インクジェットによる画像記録を行っても良い。このように、着色荷電粒子の極性を上記の例と逆にする場合には、静電吸着手段、対向電極、インクジェットヘッドの駆動電極への印加電圧極性等を上記の例と逆にすれば良い。
また、本発明のインクジェットヘッドおよび記録装置は、静電式に限定されず、サーマル式、ピエゾ式等種々のインクジェットヘッドおよびインクジェット記録装置に適用することができる。
以上、本発明のインクジェットヘッド、および、それを用いるインクジェット記録装置について詳細に説明したが、本発明は上記実施態様に限定はされず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
(A)は、本発明のインクジェットヘッドの一例の概念図、(B)は、(A)に示したインクジェットヘッドの吐出口周辺の拡大図である。 (A)および(B)は、図1に示すインクジェットヘッドを説明するための概念図である。 図1に示した隆起部の形状を示す斜視図である。 隆起部の形状の他の一例を示す斜視図である。 (A)は、本発明のインクジェットヘッドの他の一例の概念図、(B)は、(A)に示したインクジェットヘッドの吐出口周辺の拡大図である。 (A)は、本発明のインクジェットヘッドの他の一例の概念図、(B)は、(A)に示したインクジェットヘッドの吐出口周辺の拡大図である。 (A)および(B)は、本発明のインクジェット記録装置の一例の概念図である。 従来のインクジェットヘッドの概念図である。
符号の説明
10、40、50、100 インクジェットヘッド
12、102 ヘッド基板
14、104 インクガイド
14a、104a 先端部分
16、44、52 吐出口基板
18、42 吐出電極
20 ガード電極
24 対向電極
24a 電極基板
24b 絶縁シート
26 帯電ユニット
26a スコロトロン帯電器
26b バイアス電圧源
28 吐出口
30 主流路
32、46、54 絶縁基板
33 信号電圧源
34a 第1絶縁層
34b 第2絶縁層
36 開口部
38、39 凸部
44a、52a 隆起部
48、56 絶縁層
60 インクジェットプリンタ
62 フィードローラ
64 ガイド
66 ローラ
68 搬送ベルト
69 搬送ベルト位置検知手段
70 静電吸着手段
72 除電手段
74 剥離手段
76 定着・搬送手段
78 ガイド
80 ヘッドユニット
82 インク循環系
84 ヘッドドライバ
86 記録媒体位置検出手段
90 排出ファン
92 溶媒回収装置
106 絶縁性基板
108 制御電極
110 対向電極
114 DCバイアス電圧源
116 パルス電圧源
118 流路
P 記録媒体
Q インク
R インク液滴

Claims (9)

  1. 吐出口が開口された平板形状の基板と、前記吐出口からインク液滴を吐出する吐出手段とを有するインクジェットヘッドであって、
    前記吐出口の周縁の少なくとも一部が、インク液滴の吐出方向に向かって凸状に隆起していることを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 前記吐出方向と平行な面と、前記吐出口周縁の凸状に隆起した部分の最表面とでなす角が鋭角であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記吐出口周縁の凸状に隆起した部分の先端が鋭角であることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記インクに静電力を作用させることによって、前記吐出口からインク液滴を吐出させる請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェットヘッド。
  5. 帯電した色材粒子を含むインクに静電力を作用させることにより吐出口からインク液滴を吐出させるインクジェットヘッドであって、
    前記インク液滴が吐出される吐出口が開口された吐出口基板と、
    この吐出口基板と所定間隔を離して配置され、前記吐出口基板との間にインク流路を形成するヘッド基板と、
    前記ヘッド基板の、前記吐出口基板の前記吐出口と対応する位置に設けられ、先端が前記吐出口を貫通するインクガイドと、
    前記吐出口に対応して形成され、前記インクに静電力を作用させて前記吐出口から前記インク液滴を吐出させるための吐出電極とを有し、
    前記吐出口の周縁の少なくとも一部が、インク液滴の吐出方向に向かって凸状に隆起していることを特徴とするインクジェットヘッド。
  6. 前記吐出方向と平行な面と、前記吐出口周縁の凸状に隆起した部分の最表面とでなす角が鋭角であることを特徴とする請求項5に記載のインクジェットヘッド。
  7. 前記吐出口周縁の凸状に隆起した部分の先端が鋭角であることを特徴とする請求項5または6に記載のインクジェットヘッド。
  8. 前記隆起部の高さが、10μm以上500μm以下である請求項1〜7のいずれかに記載のインクジェットヘッド。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のインクジェットヘッドを用いて、画像データに応じた画像を記録媒体上に記録することを特徴とするインクジェット記録装置。
JP2004070564A 2004-03-12 2004-03-12 インクジェットヘッドおよびインクジェット記録装置 Expired - Fee Related JP4362078B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004070564A JP4362078B2 (ja) 2004-03-12 2004-03-12 インクジェットヘッドおよびインクジェット記録装置
EP05005361A EP1574339A3 (en) 2004-03-12 2005-03-11 Ink jet head and ink jet recording apparatus
US11/078,357 US7708383B2 (en) 2004-03-12 2005-03-14 Ink jet head and ink jet recording apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004070564A JP4362078B2 (ja) 2004-03-12 2004-03-12 インクジェットヘッドおよびインクジェット記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005254670A true JP2005254670A (ja) 2005-09-22
JP4362078B2 JP4362078B2 (ja) 2009-11-11

Family

ID=34824626

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004070564A Expired - Fee Related JP4362078B2 (ja) 2004-03-12 2004-03-12 インクジェットヘッドおよびインクジェット記録装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US7708383B2 (ja)
EP (1) EP1574339A3 (ja)
JP (1) JP4362078B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013146866A (ja) * 2012-01-17 2013-08-01 Seiko Epson Corp 液体吐出装置、記録装置および液体吐出方法
JP2016185598A (ja) * 2015-03-27 2016-10-27 株式会社リコー ノズルプレート、液滴吐出ヘッドおよび液滴吐出装置

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005329558A (ja) * 2004-05-18 2005-12-02 Fuji Photo Film Co Ltd インクジェット記録方法
US8172364B2 (en) * 2009-06-30 2012-05-08 Eastman Kodak Company Flow through dispenser including improved guide structure
KR101688006B1 (ko) * 2010-11-26 2016-12-20 삼성전자주식회사 반도체 장치
JP6348841B2 (ja) * 2011-09-14 2018-06-27 インヴェンテック・ヨーロッパ・エイビーInventech Europe Ab 長手状基材をコーティングするためのコーティング装置

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1016238A (ja) 1996-06-28 1998-01-20 Copal Co Ltd インクジェットプリンタヘッド
JP3288278B2 (ja) 1996-09-13 2002-06-04 株式会社東芝 インクジェット記録装置
US6158844A (en) * 1996-09-13 2000-12-12 Kabushiki Kaisha Toshiba Ink-jet recording system using electrostatic force to expel ink
US6507001B1 (en) 1999-01-19 2003-01-14 Xerox Corporation Nozzles for ink jet devices and laser ablating or precision injection molding methods for microfabrication of the nozzles
JP2000334952A (ja) * 1999-05-27 2000-12-05 Canon Inc 液体吐出ヘッド
JP3501083B2 (ja) * 2000-03-21 2004-02-23 富士ゼロックス株式会社 インクジェット記録ヘッド用ノズルおよびその製造方法
CA2382102C (en) * 2000-06-16 2004-10-26 Dlh, Inc. Emergency relief system
US6705707B2 (en) * 2001-01-16 2004-03-16 Fuji Photo Film Co., Ltd. Ink jet recording method and device having meniscus control
US20020140774A1 (en) * 2001-03-30 2002-10-03 Olympus Optical Co., Ltd. Ink head
JP2003225591A (ja) * 2002-02-05 2003-08-12 Fuji Photo Film Co Ltd 静電塗布装置および静電塗布方法
DE60330297D1 (de) * 2002-07-30 2010-01-14 Fujifilm Corp Elektrostatischer Tintenstrahldruckkopf

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013146866A (ja) * 2012-01-17 2013-08-01 Seiko Epson Corp 液体吐出装置、記録装置および液体吐出方法
JP2016185598A (ja) * 2015-03-27 2016-10-27 株式会社リコー ノズルプレート、液滴吐出ヘッドおよび液滴吐出装置

Also Published As

Publication number Publication date
EP1574339A3 (en) 2006-11-02
EP1574339A2 (en) 2005-09-14
JP4362078B2 (ja) 2009-11-11
US7708383B2 (en) 2010-05-04
US20050200658A1 (en) 2005-09-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7708383B2 (en) Ink jet head and ink jet recording apparatus
EP1634707B1 (en) Ink jet head, control method therefor, and ink jet recording apparatus
US7377622B2 (en) Ink jet recording apparatus and ink jet recording method
JP2007021752A (ja) インクジェットヘッド、それを用いるインクジェット記録装置およびインクジェット製版装置
JP4500552B2 (ja) インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置
JP2005153380A (ja) インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置
US7559625B2 (en) Ink jet head and ink jet recording apparatus
JP2005186526A (ja) インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置
JP2004291578A (ja) 静電式インクジェットヘッド、それを用いた記録装置および記録方法
JP4365178B2 (ja) インクジェットヘッドおよびインクジェット記録装置
JP2006082265A (ja) インクジェットヘッド、その制御方法及びインクジェット記録装置
JP2006082264A (ja) インクジェットヘッド、その制御方法及びインクジェット記録装置
JP2007237509A (ja) インクジェットヘッドおよびインクジェット記録装置
JP2007021753A (ja) インクジェットヘッド、それを用いるインクジェット記録装置およびインクジェット製版装置
JP2005161547A (ja) インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置
JP2006103230A (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP2006110977A (ja) インクジェットヘッドおよびインクジェット記録装置
JP2006175735A (ja) インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置
JP2006062291A (ja) インクジェットヘッド、その制御方法及びインクジェット記録装置
JP2006021427A (ja) インクジェットの制御方法およびインクジェット記録装置
JP2006021422A (ja) インクジェットヘッドおよびインクジェット記録装置
JP2005193595A (ja) インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置
JP2006264046A (ja) インクジェットヘッドおよびインクジェット記録装置
JP2006181976A (ja) インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置
JP2004284306A (ja) 画像定着方法および装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060516

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20061207

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20080711

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090417

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090428

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090604

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090811

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090814

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120821

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees