JP2013146866A - 液体吐出装置、記録装置および液体吐出方法 - Google Patents

液体吐出装置、記録装置および液体吐出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】吐出電極から液体を高精度で吐出することが可能な液体吐出装置および液体吐出方法、ならびに当該液体吐出装置を装備して高品質および微細な記録を可能とする記録装置を提供する。
【解決手段】吐出電極5と、吐出電極5に対向しながら離間して配置される対向電極2と、吐出電極5と対向電極2との間に電位差を与えることで静電気力を発生させ、当該静電気力により吐出電極5から対向電極2に向けて液体を吐出させる電源部とを備え、対向電極2は、吐出電極5側に突出した形状を有する導電性の電極素子211を吐出電極5の数よりも多く有し、電源部は複数の電極素子211に電位を与える。
【選択図】図2

Description

この発明は、吐出電極と対向電極との間に電位差を与えることで静電気力を発生させ、当該静電気力により吐出電極から対向電極に向けて液体を吐出させる液体吐出技術および当該液体吐出技術を用いた記録装置に関するものである。
特許文献1には、静電気力を用いて液体を吐出させる、いわゆる静電吐出方式の液体吐出装置が記載されている。この液体吐出装置では、ノズルに対向しながら平板状の対向電極を離間して配置し、両者の間に電位差を与えて電界を発生させている。この対向電極のノズル側平面に基板が配置されている。一方、各ノズルには、インクや導電性ペースト等の液体が帯電させた状態で収容されている。そして、帯電させた液体を液滴としてノズルの先端部から対向電極に吐出させることで、対向電極に載置された基板上に微小なドットによる高品質な画像を形成したり、基板上に超微細な配線パターンを形成したりする。
特開2006−35585号公報
このように液体を液滴状に吐出させる液体吐出技術においては、所望の位置に液滴を着弾させる必要がある。しかしながら、上記特許文献1に記載の液体吐出装置では、対向電極は平板形状を有しており、対向電極全体が等電位であるため、ノズルから液滴を狙った方向に吐出させることが困難であり、着弾精度を高めるのが難しいという問題を有している。なお、誘電性液体の場合、ノズルと対向電極との間の電界により分極した電荷(分極電荷)がクーロン力を受けるが、帯電電荷にクーロン力を作用させて液滴を吐出する場合と同様の問題が生じる。このように、静電気力により平板状の対向電極に向けて液体を吐出させる技術全般において、着弾精度が大きな問題となっている。
この発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、吐出電極から液体を高精度で吐出することが可能な液体吐出装置および液体吐出方法、ならびに当該液体吐出装置を装備して高品質および微細な記録を可能とする記録装置を提供することを目的とする。
この発明にかかる液体吐出装置は、吐出電極と、吐出電極に対向しながら離間して配置される対向電極と、吐出電極と対向電極との間に電位差を与えることで静電気力を発生させ、当該静電気力により吐出電極から対向電極に向けて液体を吐出させる電源部とを備え、対向電極は、吐出電極側に突出した形状を有する導電性の電極素子を吐出電極の数よりも多く有し、電源部は複数の電極素子に電位を与えることを特徴としている。
また、この発明にかかる記録装置は、上記した液体吐出装置を有し、吐出電極と対向電極との間に被記録物を配置して吐出電極から吐出された液体により記録することを特徴としている。
さらに、この発明にかかる液体吐出方法は、吐出電極に対し、吐出電極側に突出した形状を有する導電性の電極素子を吐出電極の数よりも多く有する対向電極を対向しながら相対的に離間して配置する工程と、複数の電極素子に電位を与えることで吐出電極との間に電位差を与えて吐出電極と対向電極との間に静電気力を発生させ、当該静電気力により吐出電極から対向電極に向けて液体を吐出させる工程とを備えることを特徴としている。
このように構成された発明では、従来技術と同様に、吐出電極と対向電極との間で発生させた静電気力により吐出電極から対向電極に向けて液体を吐出させる。ただし、対向電極では、吐出電極側に突出した形状を有する導電性の電極素子が吐出電極の数よりも多く設けられ、これらの電極素子に対して電源部から電位が与えられる。このため、対向電極において電極素子を設けた位置と設けない位置で電界強度が大きく異なり、従来技術に比べて液体の吐出方向を高精度に制御可能となる。なお、静電気力により吐出電極から対向電極に向けて吐出させる液体には、帯電電荷を有するものと、分極電荷を有するものとが含まれる。
ここで、このように設けられる複数の電極素子の中に吐出電極に対向する対向電極素子を設けてもよい。この「吐出電極に対向する」とは、吐出電極から対向電極の離間方向に位置するという意味であり、「吐出電極に対向する対向電極素子」は複数の電極素子のうち最も吐出電極と近接しており、例えば全電極素子に対して同電位を与えたとしても、対向電極素子に最も強い電界が作用する。したがって、液体を対向電極素子に向けて正確に吐出することができ、着弾精度を高めることができる。
また、全電極素子に対して同電位を与える代わりに、各電極素子に対して独立して電位を与えてもよい。例えば対向電極素子に与える電位と、対向電極素子の周辺の電極素子に与える電位とを異ならせて対向電極素子にさらに強い電界を作用させてもよく、これによって液体の吐出方向の精度をさらに高めることができる。また、逆に対向電極素子の周辺の電極素子に強い電界を作用させると、液体の吐出方向を当該周辺電極素子側に変位させることができる。このように、電源部から各電極素子への電位の印加および印加停止を制御することで、吐出電極から対向電極に向けて吐出される液体の吐出方向を高精度に制御し、また吐出電極から対向電極に向けて吐出される液体の吐出開始および吐出停止を制御することができる。
また、電極素子の形状については任意であり、各電極素子を、例えば対向電極から吐出電極に延びる柱状形状、円錐形状、角錐形状あるいは曲面形状に仕上げてもよい。
さらに、隣り合う電極素子の間に絶縁部材を設けたり、対向電極の吐出電極と対向する面に対して絶縁膜を複数の電極素子を覆うように形成してもよく、これらにより電極素子間での電流リークや放電を防止することができ、好適である。
本発明にかかる液体吐出装置の第1実施形態を装備した記録装置を示す斜視図。 液体吐出装置の部分拡大図。 本発明にかかる液体吐出装置の第2実施形態の部分拡大図。 本発明にかかる液体吐出装置の第2実施形態の部分拡大図。 本発明にかかる液体吐出装置の第3実施形態の部分拡大図。 本発明にかかる液体吐出装置の他の実施形態を示す図。
図1は、本発明にかかる液体吐出装置の第1実施形態を装備した記録装置を示す斜視図である。また、図2は液体吐出装置の部分拡大図である。この記録装置1は、対向電極2の上面に載置される用紙や基板などの被記録物3に対して液体の液滴LDを、記録用ノズル体4に内蔵された吐出電極5から静電気力を利用して対向電極2に向けて吐出して所定の画像やパターンなどを記録する装置である。なお、各図には方向関係を明確にするため、Z軸を鉛直方向とし、XY平面を水平面とする座標系を適宜付している。
この記録装置1では、ノズル体4の本体部41に複数の吐出電極5がX方向に所定ピッチで列状に配置されている。各吐出電極5は、図2に示すように、XZ断面で倒立台形形状を有する導電性材料で構成されており、その内部でインクや導電性ペースト等の液体を貯留しながら鉛直方向Zの下方先端部に設けられた吐出口51から液滴LDを吐出可能となっている。このように、本実施形態では、図示を省略する液体供給機構により供給される液体を比較的広い貯留空間を有する吐出電極5の内部で貯留する一方、吐出電極5の吐出先端部を細径に絞った形状となっている。このため、吐出電極5と対向電極2との間で電界が発生していない状態では液体は表面張力によって吐出電極5の内部に止まっている。一方、電界発生により吐出電極5から液体が液滴状に吐出されるが、その液滴径は小さくなり、高精細な記録が可能となっている。このように、吐出電極5はノズル構造を有している。
また、各吐出電極5はスイッチ6を介して電源71の正極と接続されている。このように本実施形態では、吐出電極5と同数個のスイッチ6が設けられており、装置全体を制御するコントローラ(図示省略)に設けられた吐出制御部8からの開閉指令に応じてスイッチ6が独立して開閉可能となっている。そして、閉成されたスイッチ6に接続される吐出電極5に対してのみ正電位が与えられ、当該吐出電極5の内部に貯留される液体が帯電されるとともに、次に説明するように構成される対向電極2との間で発生する電界によって帯電した液体が液滴状に吐出する。したがって、スイッチ6の開閉が制御されることで開閉状態に応じたパターンでX方向に延びるラインパターンが対向電極2上の被記録物3に記録される。また、本実施形態では、図示を省略するノズル体駆動機構によりノズル体4がY方向に往復移動する。したがって、コントローラがノズル体駆動機構によりノズル体4をY方向に移動させるのに同期して各スイッチ6の開閉を制御することで被記録物3に2次元パターンを記録する。
一方、図1に示すように、吐出電極5から鉛直方向Zの下方に所定距離だけ離間して対向電極2が配置されている。ここで、吐出電極5と対向電極2との位置関係を調整するために、例えば吐出電極5を固定する一方、対向電極2を吐出電極5に対して移動させてもよい。また、対向電極2を固定し、あるいは対向電極2とともに、吐出電極5を対向電極2に対して移動させてもよい。これらのうち対向電極2は導電性基板21および絶縁膜22を有している。この導電性基板21の上面部は凹凸形状に仕上げられている。各凸部211のX方向の寸法は吐出口51のX方向の寸法とほぼ同一であり、吐出電極5の配列ピッチに対して半分のピッチで凸部211がX方向に形成されている。なお、Y方向における凸部211の寸法や配列ピッチについては任意であり、例えば記録装置1に要求される解像度などに応じて設定すればよい。このように、各凸部211が本発明の「電極素子」に相当しており、これらの凸部211の一部は、図2に示すように、吐出電極5の鉛直方向Zの直下に位置しており、本発明の「対向電極素子」に相当している。なお、以下の説明においては、対向電極素子に相当する凸部211を「対向電極素子211a」と称する一方、それ以外の凸部211を「周辺電極素子211b」と称する。また、両者を区別することなく、説明する際には、単に「電極素子211」と称する。
このように形成された電極素子211を有する導電性基板21は電源72の負電極と接続されており、全電極素子211に対して一定の負電位が与えられている。つまり、電極素子211は同電位となっている。
また、導電性基板21の上面部全体を覆うように絶縁膜22が形成されており、絶縁膜22の上面は平面に仕上げられて被記録物3を水平に載置可能となっている。こうして、電極素子211の間に絶縁膜22を構成する絶縁性材料が介在するとともに、電極素子211の上端部にも一定厚みの絶縁性材料が形成されている。このように、第1実施形態では、絶縁膜22が本発明の「絶縁部材」および「絶縁膜」として機能しており、電極素子211間での電流リークや放電を効果的に防止する。
このように構成された記録装置1では、対向電極2を構成する電極素子211に同電位を一括して与えているが、導電性の電極素子211が吐出電極5の数よりも多く設けられている。このため、対向電極2においても電極素子211を設けた位置と設けない位置で電界強度が大きく異なり、従来技術に比べて液体の吐出方向を高精度に制御することができる。しかも、本実施形態では、吐出電極5に対向する対向電極素子211aを設けているため、対向電極素子211aに最も強い電界が作用して対向電極素子211aの鉛直方向Zの上方で被記録物3に液滴LDを着弾させることができる。したがって、液滴LDを配列ピッチで正確に着弾させて所望の画像やパターンなどを記録することができる。
このように、本実施形態では、電源71により各吐出電極5に正電位を与えるとともに電源72により電極素子211に負電位を与えることで吐出電極5と対向電極2との間に電位差を与えることで静電気力を発生させ、当該静電気力により吐出電極5から対向電極2に向けて帯電した液体を液滴状に吐出させており、電源71、72が本発明の「電源部」として機能している。なお、吐出電極5と対向電極2との電位関係はこれに限定されるものではなく、吐出電極5と対向電極2との間に電位差を与えることで静電気力を発生させる限り、任意である。この点に関しては後で説明する実施形態においても同様である。
また、スイッチ6を用いることで液滴LDの吐出開始および吐出停止を制御しているが、リレーで制御してもよい。また、吐出制御部8からパルス信号を各吐出電極5に与えることで吐出開始および吐出停止を制御してもよく、これにより高速駆動が可能となり、好適である。
図3および図4は本発明にかかる液体吐出装置の第2実施形態の部分拡大図である。この第2実施形態が第1実施形態と大きく相違する点は、吐出電極5への電位印加態様と、対向電極2の構成および電位印加態様とであり、その他の構成は基本的に第1実施形態と同一である。そこで、以下においては、相違点を中心に説明し、同一構成については同一または相当符号を付して構成の説明を省略する。
第2実施形態では、電源71により各吐出電極5に正電位が常時与えられている。このため、吐出電極5の貯留される液体が吐出前に帯電されており、次に説明するように対向電極2を構成する電極素子23に負電位が与えられると、直ちに液滴LDが吐出される。
吐出電極5から鉛直方向Zの下方に所定距離だけ離間して対向電極2が配置されている。この第2実施形態では、対向電極2は、複数の導電性電極素子23、絶縁性基板(電極基体)24および絶縁膜25で構成されている。この絶縁性基板24の上面部には、電極素子23の上面が絶縁性基板24の上面と面一となるように、電極素子23が吐出電極5の配列ピッチに対して半分のピッチでX方向に埋設されている。なお、この第2実施形態においても、各電極素子23のX方向の寸法は吐出口51のX方向の寸法とほぼ同一であるが、Y方向における電極素子23の寸法や配列ピッチについては任意であり、記録装置1に要求される解像度などに応じて設定すればよい。このように、吐出電極5よりも多くの電極素子23が互いに独立して設けられており、これらが本発明の「電極素子」に相当している。この第2実施形態においても、電極素子23の一部は、図3に示すように、吐出電極5の鉛直方向Zの直下に位置しており、本発明の「対向電極素子」に相当している。なお、以下の説明においては、対向電極素子に相当する電極素子23を「対向電極素子23a」と称する一方、それ以外の電極素子23を「周辺電極素子23b」と称する。また、両者を区別することなく、説明する際には、単に「電極素子23」と称する。
絶縁性基板24および電極素子23の上面に対して絶縁膜25が形成され、その上面は平面に仕上げられて被記録物3を水平に載置可能となっている。このように構成された対向電極2の電極素子23はスイッチ6を介して電源72の負極と接続されている。また、本実施形態では、電極素子23と同数個のスイッチ6が設けられており、吐出制御部8からの開閉指令に応じてスイッチ6が独立して開閉可能となっている。このため、上記したように吐出電極5の全部に正電位を与えた状態でスイッチ6の開閉が制御されることで開閉状態に応じたパターンでX方向に延びるラインパターンが対向電極2上の被記録物3に記録される。例えば図3に示すように、周辺電極素子23bを開成するとともに、対向電極素子23aに対応するスイッチ6を選択的に閉成することで、閉成されたスイッチ6につながる対向電極素子23aの周囲に電界を発生させることなく、当該対向電極素子23aに最も強い電界が作用して対向電極素子23aの鉛直方向Zの上方で被記録物3に液滴LDを着弾させることができる。
また、吐出制御部8により対向電極素子23aに対応するスイッチ6を開成した場合、当該対向電極素子23aと対向する吐出電極5と、当該対向電極素子23aとの間に電界が発生しない。ただし、この状態のまま当該対向電極素子23aと隣接する周辺電極素子23bに対応するスイッチ6を閉成した場合、当該対向電極素子23aと対向する吐出電極5と、当該周辺電極素子23bとの間で電界が発生し、この電界の影響を受ける。例えば図4に示すように、左側の対向電極素子23aおよびこれに対して右隣の周辺電極素子23bをそれぞれ開成および閉成すると、これらの電極素子23a、23bの中間位置に向かって液滴LDが吐出されて被記録物3に着弾する。したがって、第2実施形態では、スイッチ6の開閉を制御することで電界分布を細かく制御して着弾位置を第1実施形態よりも微細に、しかも高精度に制御することができる。その結果、コントローラがノズル体駆動機構によりノズル体4をY方向に移動させるのに同期して各スイッチ6の開閉を制御することで、第1実施形態よりも微細な2次元画像や2次元パターンを被記録物3に記録することが可能となっている。
また、第2実施形態では、吐出電極5に対して常時、正電位を与えて吐出電極5に貯留した液体を帯電させているため、電極素子23への負電位を与えると直ちに液滴LDを吐出することができる。したがって、優れた応答性で液滴吐出を行うことができる。
さらに、第2実施形態では、電極素子23の間に絶縁性基板24の上端部が入り込んで本発明の「絶縁部材」として機能するとともに、全電極素子23を覆うように絶縁膜25が設けられて本発明の「絶縁膜」として機能している。このため、電極素子23間での電流リークや放電が効果的に防止される。
ところで、第2実施形態では、スイッチ6を開成すると、このスイッチ6に対応する電極素子23は電気的に浮いており、吐出電極5との電界で帯電することがあり、帯電電位によっては隣接する吐出電極5の吐出現象に影響を及ぼすおそれがある。この点を考慮すれば、開成されたスイッチ6につながる電極素子23を接地するように構成するのが望ましい。
また、第2実施形態では、スイッチ6を用いることで液滴LDの吐出開始および吐出停止を制御しているが、リレーで制御してもよい。また、吐出制御部8からパルス信号を各電極素子23に与えることで吐出開始および吐出停止を制御してもよく、これにより更なる高速駆動が可能となり、好適である。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したものに対して種々の変更を加えることが可能である。例えば、上記実施形態では、吐出電極5は内部に液体を貯留するとともに先端部に設けられた吐出口51から液滴LDを吐出するノズル構造を有しているが、吐出電極の構成はこれに限定されるものではない。例えばノズル体4の本体部41に複数のノズルを配列するとともに、各ノズルの内部に電極を配置したものを用いてもよい。
また、例えば図5に示すように、スリット構造のノズル体4を用いてもよい。このノズル体4の本体部41は内部で液体を貯留するとともに鉛直方向Zの下方端にスリット42を有している。このようにノズル体4ではスリット42が設けられてスリット42から液体を吐出可能となっているが、ノズル体4と対向電極2との間で電界が発生していない状態では液体は表面張力によってノズル体4の内部に止まっている。
このスリット42内には、下方先端が頂部となる二等辺三角形の吐出電極5が配置され、その頂部がスリット42から鉛直方向Zの下方を臨んでいる。そして、電源71により正電位が吐出電極5に与えられ、対向電極2との間で発生する電界により吐出電極5の下方端から液滴LDが吐出される。
また、上記第1実施形態では、XZ断面で凸形状を有する円柱形状または角柱形状の電極素子211を一体化した対向電極2を用いているが、電極素子211の形状、大きさ等については任意であり、例えば図6(a)に示すようにXZ断面で三角形状を有する円錐形状または角錐形状の電極素子211を複数個一体化したものを用いてもよいし、また対向電極2から吐出電極5に延びる曲面形状、例えば半球体面の電極素子211を複数個一体化したものを用いてもよい。これらの場合、電極素子211の頂部に電界が集中し、吐出方向をさらに精密に制御することができ、その結果、被記録物3への液滴LDの着弾位置精度をさらに向上させることができる。このような電極素子211については、従来より周知のエッチング加工、切削加工、レーザー加工、ワイヤー放電加工などの微細加工技術を金属ブロックに施すことで金属ブロックの上面部を凹凸形状に仕上げることで形成することができる。
また、第2実施形態では、複数の電極素子23が互いに電気的に独立しており、各電極素子23は円柱形状または角柱形状を有しているが、電極素子23の形状、大きさ等については任意であり、例えば図6(b)に示すようにXZ断面で三角形状を有する円錐形状または角錐形状の電極素子23を用いたり、図6(c)に示すようにXZ断面で円形形状を有する球体の電極素子23を用いてもよい。これらの場合も、電極素子23の頂部に電界が集中し、吐出方向をさらに精密に制御することができ、その結果、被記録物3への液滴LDの着弾位置精度をさらに向上させることができる。なお、このような電極素子23については、従来より周知のエッチング加工、スクリーン印刷、インクジェット法などにより個別に形成することができる。また、個別に電極素子23を加工しておき、絶縁性基板24の表面に設置してもよい。
また、上記実施形態では、電極素子211、23は固定化されているが、例えば図6(d)に示すように、絶縁性基板24の上面部で、球体の電極素子23の一部を絶縁性基板24から上方に露出させた状態で回転自在に埋設した対向電極2を用いてもよい。このように構成された対向電極2では、複数の球体の電極素子23で被記録物3を水平に支持しながら電極素子23の従動回転によって被記録物3を傷つけることなく水平搬送可能となる。したがって、このような構成を有する対向電極2は、ノズル体4を固定したまま被記録物3を対向電極2上でY方向に搬送して2次元画像や2次元パターンを記録する装置に好適である。
また、上記実施形態では、吐出電極5の鉛直方向Zの下方に対向電極2を対向しながら離間配置しているが、吐出電極5と対向電極2との配置関係はこれに限定されるものではなく、例えば吐出電極5の鉛直方向Zの上方に対向電極2を対向しながら離間配置してもよいし、水平方向において吐出電極5および対向電極2を互いに対向しながら離間配置してもよい。また、吐出対象となる液体が誘電性液体の場合には、吐出電極5と対向電極2との間の電界により分極した電荷(分極電荷)が発生し、クーロン力を受けて液滴の吐出に寄与する。すなわち、互いに対向しながら離間配置される吐出電極5と対向電極2との間に電位差を与えることで静電気力を発生させ、当該静電気力により吐出電極5から対向電極2に向けて帯電電荷や分極電荷を有する液体を吐出させる液体吐出技術全般に対し、本発明を適用可能である。
また、図2ないし図4に示す実施形態では、対向電極2は電極素子211、23を覆う絶縁膜22、25を有しているが、絶縁膜を設けることは本発明の必須構成ではなく、例えば図6に示すように電極素子211、23を露出させておいてもよい。
さらに、上記実施形態では、本発明にかかる液体吐出装置を記録装置1に適用しているが、本発明の適用範囲はこれに限定されるものではなく、例えば接着剤や潤滑剤等を高精度で塗布する装置、三次元立体造形装置、細胞配列を行う装置、人工臓器などを製造する装置などにも本発明を適用することができる。
1…記録装置、 2…対向電極、 3…被記録物、 5…吐出電極、 8…吐出制御部、 21…導電性基板、 22…絶縁膜(絶縁部材)、 23、211…電極素子、 23a、211a…対向電極素子、 24…絶縁性基板(電極基体)、 25…絶縁膜、 71…電源(電源部)、 72…電源(電源部)、 LD…液滴

Claims (14)

  1. 吐出電極と、
    前記吐出電極に対向しながら離間して配置される対向電極と、
    前記吐出電極と前記対向電極との間に電位差を与えることで静電気力を発生させ、当該静電気力により前記吐出電極から前記対向電極に向けて帯電した液体を吐出させる電源部とを備え、
    前記対向電極は、前記吐出電極側に突出した形状を有する導電性の電極素子を前記吐出電極の数よりも多く有し、
    前記電源部は前記複数の電極素子に電位を与える
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記複数の電極素子には、前記吐出電極に対向する対向電極素子が含まれる請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記電源部は、前記複数の電極素子に同電位を与える請求項1または2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記電源部は、各電極素子に対して独立して電位を与える請求項1または2に記載の液体吐出装置。
  5. 前記電源部から各電極素子への電位の印加および印加停止を制御することで前記吐出電極から前記対向電極に向けて吐出される液体の吐出方向を制御する吐出制御部を備える請求項4に記載の液体吐出装置。
  6. 前記電源部から各電極素子への電位の印加および印加停止を制御することで前記吐出電極から前記対向電極に向けて吐出される液体の吐出開始および吐出停止を制御する吐出制御部を備える請求項4または5に記載の液体吐出装置。
  7. 前記複数の電極素子は前記対向電極から前記吐出電極に延びる柱状形状、円錐形状、角錐形状または曲面形状を有する請求項1ないし6のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
  8. 隣り合う電極素子の間に絶縁部材が設けられる請求項1ないし7のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
  9. 前記対向電極は、前記複数の電極素子を覆うように前記対向電極の前記吐出電極と対向する面に形成される絶縁膜を有する請求項1ないし8のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
  10. 前記対向電極は電極基体を有し、
    各電極素子は、球体形状を有し、前記電極基体の前記吐出電極を向いた平面から一部が露出された状態で前記電極基体に対して回転自在に埋設される請求項1ないし6のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
  11. 請求項1ないし10のいずれか一項に記載の液体吐出装置を有し、前記吐出電極と前記対向電極との間に被記録物を配置して前記吐出電極から吐出された液体により記録することを特徴とする記録装置。
  12. 吐出電極に対し、前記吐出電極側に突出した形状を有する導電性の電極素子を前記吐出電極の数よりも多く有する対向電極を対向しながら相対的に離間して配置する工程と、
    前記複数の電極素子に電位を与えることで前記吐出電極との間に電位差を与えて前記吐出電極と前記対向電極との間に静電気力を発生させ、当該静電気力により前記吐出電極から前記対向電極に向けて帯電した液体を吐出させる工程と
    を備えることを特徴とする液体吐出方法。
  13. 各電極素子への電位の印加および印加停止を制御することで前記吐出電極から前記対向電極に向けて吐出される液体の吐出方向を制御する請求項12に記載の液体吐出方法。
  14. 各電極素子への電位の印加および印加停止を制御することで前記吐出電極から前記対向電極に向けて吐出される液体の吐出開始および吐出停止を制御する請求項12または13に記載の液体吐出方法。
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