JP2006213415A - インクジェット画像形成装置および方法 - Google Patents

インクジェット画像形成装置および方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006213415A
JP2006213415A JP2005025024A JP2005025024A JP2006213415A JP 2006213415 A JP2006213415 A JP 2006213415A JP 2005025024 A JP2005025024 A JP 2005025024A JP 2005025024 A JP2005025024 A JP 2005025024A JP 2006213415 A JP2006213415 A JP 2006213415A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording medium
ink
image forming
image
belt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2005025024A
Other languages
English (en)
Inventor
Mutsumi Namihana
睦 浪華
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2005025024A priority Critical patent/JP2006213415A/ja
Publication of JP2006213415A publication Critical patent/JP2006213415A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】描画時のギャップ距離変化が少なく安定に保つことができ、それにより、ドット位置精度が良く、一定のドット径描画が可能で、常に安定した吐出が可能であり、さらに、ヘッドを破損させることがないインクジェット画像形成装置および方法を提供する。
【解決手段】インクを記録媒体へ向けて吐出するインク吐出部を有し、吐出したインクを記録媒体に付着させて画像を形成する画像形成手段と、記録媒体を画像形成手段へ搬送する搬送手段と、画像形成手段の、記録媒体の搬送方向上流側に配置され、変形量が所定値以下の記録媒体を画像形成に供する記録媒体として選別する選別手段と、を備えることにより、上記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェット画像形成装置および方法の技術分野に属し、詳しくは、画像形成時のインク吐出部と記録媒体との距離を安定に維持することにより、記録媒体上に高画質な画像を安定して形成できるインクジェット画像形成装置および方法に関する。
カラー画像等を出力する画像形成装置において、インクジェットヘッドからインクを吐出して、吐出したインクを記録媒体に付着させることにより画像を形成するインクジェット方式は、構造が簡単で装置の小型化が容易であることから広く利用されている。インクジェット方式による画像形成装置(インクジェットプリンタ)としては、静電駆動方式、サーマル方式、ピエゾ方式等が知られている。
インクジェット方式による画像形成においては、描画時のヘッド(インク吐出部)と記録媒体との距離(以下、ギャップ距離という)を一定に維持することが極めて重要である。ギャップ距離を一定に維持できないと、記録媒体上に吐出されたインク液滴によるドット位置にずれが生じたり、ドット径やドット形状に変化が生じたりすることにより、画質の低下や描画不良を招く。ギャップ距離の変化が著しい場合には、記録媒体とヘッドが接触して、吐出不良を生じたり、ヘッドを損傷させてしまうこともある。
また、特に、ヘッドと記録媒体間に電界を生じさせ、その電界を利用してインクを飛翔させる静電駆動方式の場合、ギャップ距離がインクの吐出性に与える影響が大きく、ギャップ距離が変化することにより、インク吐出量が変化してしまうことや、吐出タイミングがずれてしまうこともあるため、安定した吐出制御が難しくなるという問題が生じる。
ギャップ距離を一定に保つには、装置の加工精度や組立精度を向上させなければならないことは当然であるが、所定の加工精度や組立精度が得られている場合であっても、記録媒体が変形していると、ギャップ距離は自ずと変化し、記録媒体の変形が大きい(平面性が悪い)場合には、上述のような描画不良、吐出不良が生じる。
ギャップ距離を一定距離に維持する方法としては、ギャップ距離を一定に保つ制御手段をヘッドや記録媒体の支持手段(搬送装置など)に設ける方法が考えられる。しかし、記録媒体の変形量によるギャップ距離の変化は、記録媒体ごとに異なり、また、不規則かつ二次元的であるため、ヘッドや記録媒体の支持手段を制御してギャップ距離を一定に保つのは非常に困難である。
その他の方法として、例えば、特許文献1には、記録ヘッドによる記録位置へ記録シート(記録媒体)を搬送する搬送ローラ対の回転周速度に対し、記録後の記録シートを排出トレイへ排出する排出ローラ対の回転周速度を数%増速した状態に設定する方法が記載されている。この方法によれば、記録位置における記録シートには常に適度なテンションが与えられ弛みが生じないとされている。
また、平面性が良く剛性の高い搬送補助部材に吸着搬送する方法や、記録媒体を搬送ベルトに静電吸着させる方法も提案されている。記録媒体を搬送ベルトに静電吸着させる方法によれば、単にベルト搬送する場合等に比して、記録媒体の平坦性を良好に保つことができ、記録ヘッドと記録媒体との距離を比較的安定して保てることも知られている。
特開平5−4398号公報
画像形成前の新しい記録媒体(新紙)であれば、描画性に影響するほどの記録媒体の変形は生じにくく、通常は、上記従来の方法を用いて描画時の平面性を維持することができ、描画性を維持することができる。しかしながら、新紙であっても高湿度環境など、特定の環境条件に置かれた場合などには、大きな変形を生じることもある。
また、記録媒体の両面に描画する場合には、第1面の描画によって記録媒体が変形し、あるいは描画前の変形が拡大し、第2面の描画の際に、問題となる程度になることもある。描画後に加熱定着が行われる場合には、記録媒体の変形はさらに拡大しやすい。
記録媒体が大きく変形してしまった場合には、上記従来の方法を用いても、適正に描画できる程度の平面性を維持することは極めて難しく、そのような記録媒体に描画を行うと、描画不良となるばかりか、ヘッドの破損などの重大なダメージをもたらすおそれもある。
本発明は、上記事情に対し為されたものであり、その目的は、安定したインクジェット描画適正を有する画像形成装置および方法を提供することにある。詳しくは、本発明の目的は、描画時のギャップ距離変化が少なく安定に保つことができ、それにより、ドット位置精度が良く、一定のドット径描画が可能で、常に安定した吐出が可能であり、さらに、ヘッドを破損させることがないインクジェット画像形成装置および方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、インクを記録媒体へ向けて吐出するインク吐出部を有し、吐出したインクを記録媒体に付着させて画像を形成する画像形成手段と、
前記記録媒体を前記画像形成手段へ搬送する搬送手段と、
前記画像形成手段の、前記記録媒体の搬送方向上流側に配置され、変形量が所定値以下の前記記録媒体を前記画像形成に供する記録媒体として選別する選別手段と、を備えるインクジェット画像形成装置を提供するものである。
また、本発明は、インクを記録媒体へ向けて吐出するインク吐出部を有し、吐出したインクを記録媒体に付着させて画像を形成する画像形成手段と、
前記記録媒体を前記画像形成手段へ搬送する搬送手段と、
第1面に画像が形成された前記記録媒体を表裏反転させて前記搬送手段による搬送経路へ供給する反転手段と、
第1面に画像が形成された前記記録媒体を第2面への画像形成のために前記画像形成手段へ搬送する前記搬送経路上に配置され、変形量が所定値以下の前記記録媒体を前記画像形成に供する記録媒体として選別する選別手段と、を備えるインクジェット画像形成装置を提供するものである。
ここで、前記選別手段は、平面度が3mm以下の前記記録媒体を、前記画像形成に供する記録媒体として選別するのが好ましい。
また、前記搬送手段は、前記記録媒体をベルト面で支持して搬送するベルト搬送機構、および、前記記録媒体を前記ベルト面に吸着保持させる吸着保持機構を有するのが好ましい。
また、前記選別手段は、前記吸着保持機構によって前記ベルト面に吸着保持した状態での平面度が50μm以下の前記記録媒体を、前記画像形成に供する記録媒体として選別するのが好ましい。
また、さらに、前記画像形成手段の直後に、前記記録媒体を加熱して前記画像を定着させる加熱定着手段を備えるのが好ましい。
また、前記インクは、帯電した色材を含む粒子および溶媒を含有し、
前記画像形成手段は、前記インクに静電力を作用させることにより、前記インク吐出部から前記インクの液滴を吐出して、前記記録媒体に画像を形成するのが好ましい。
また、上記課題を解決するために、本発明は、インク吐出部からインクを前記記録媒体へ向けて吐出し、吐出したインクを記録媒体に付着させて画像を形成するインクジェット画像形成方法であって、
画像形成の前に、変形量が所定値以下の前記記録媒体を前記画像形成に供する記録媒体として選別し、
選別された前記記録媒体に前記画像を形成することを特徴とするインクジェット画像形成方法を提供する。
また、本発明は、インク吐出部からインクを前記記録媒体へ向けて吐出し、吐出したインクを記録媒体に付着させて画像を形成するインクジェット画像形成方法であって、
前記記録媒体の第1面に前記画像を形成した後、第2面への画像形成の前に、変形量が所定値以下の前記記録媒体を前記第2面への前記画像形成に供する記録媒体として選別し、
選別された前記記録媒体の前記第2面に前記画像を形成することを特徴とするインクジェット画像形成方法を提供する。
ここで、前記選別は、前記記録媒体の平面度を測定し、平面度が3mm以下の前記記録媒体を前記画像形成に供する記録媒体として選別することにより行うのが好ましい。
また、前記選別された記録媒体を搬送ベルトに吸着保持し、
この搬送ベルトによって、前記選別された記録媒体を、前記画像を形成する位置に搬送するのが好ましい。
また、前記記録媒体を搬送ベルトに吸着保持させ、
前記選別は、前記搬送ベルトに吸着保持した状態での平面度が50μm以下の前記記録媒体を、前記画像形成に供する記録媒体として選別することにより行うのが好ましい。
また、さらに、前記画像形成の直後に、前記画像が形成された前記記録媒体を加熱して前記画像を定着させるのが好ましい。
また、前記画像形成は、帯電した色材を含む粒子および溶媒を含有するインクを用い、前記インクに静電力を作用させることにより、前記インク吐出部から前記インクの液滴を吐出して、前記記録媒体に画像を形成することにより行うのが好ましい。
本発明によれば、上記構成により、変形量の大きい記録媒体が供給された場合であっても、変形量が許容値以下の記録媒体を描画前に選別することができるので、描画時のギャップ距離変化が少なく、ギャップ距離を安定に保つことができる。そのため、ドット位置精度が良く、一定のドット径描画が可能で、常に安定した吐出が可能であり、高画質な描画を安定して行うことができる。また、描画時のギャップ距離を安定に保つことができるので、ヘッドを破損させることがない。
本発明に係るインクジェット画像形成装置および方法を添付の図面に示す好適実施例に基づいて以下に詳細に説明する。
以下では、本発明の効果が特に大きい形態として、静電駆動方式で画像形成を行う静電式インクジェット画像形成装置を例に説明する。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、サーマル式やピエゾ式等の各種のインクジェット方式によって画像形成を行う画像形成装置としてもよい。
また、以下では、静電式インクジェット画像形成装置において、インク中の色材粒子が正帯電している場合を例にとって説明するが、本発明はこれに限定されず、これとは逆に、インク中の色材粒子を負に帯電させたものを用いてもよい。その場合は、画像形成(描画)に作用する各部の極性を、以下の例とは逆極性とすればよい。
図1は、本発明のインクジェット画像形成方法を実施する本発明のインクジェット画像形成装置の第1の実施形態の構成を示す概念図である。同図に示すインクジェット画像形成装置10A(以下、単に、画像形成装置10Aという)は、静電力により、帯電した色材粒子(帯電微粒子)を含むインクの吐出を制御し、記録媒体P上に4色印刷をしてフルカラー画像を形成した後、形成された画像を加熱ローラ(定着ローラ)による接触加熱によって定着するもので、記録媒体Pの保持手段12と、搬送手段14と、選別手段16と、描画手段(画像形成手段)18と、定着手段20と、溶媒回収手段22とを有しており、これらが筐体11に内包されている。
記録媒体Pとしては、普通紙、上質紙、微塗工紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙等の紙類や、印刷用フィルム等、各種の記録媒体を用いることができる。
まず、記録媒体Pの保持手段12について説明する。
保持手段12は、描画前の記録媒体Pを保持する給紙トレイ24と、ピックアップローラ26と、描画後の記録媒体Pを保持する排紙トレイ28とを備えている。
給紙トレイ24は、描画に供される複数枚の記録媒体Pを保持するものであって、図1中、筐体11の左側部から筐体11の内部に挿入されて装着されている。ピックアップローラ26は、給紙トレイ24の装着部の先端部(図中、右端部)近傍に配置されている。画像の描画時には、ピックアップローラ26により、記録媒体Pが給紙トレイ24から1枚ずつ取り出され、記録媒体Pの搬送手段14に供給される。ピックアップローラ26の近傍には、重ねてストックされている記録媒体Pの分離を容易にするために、記録媒体Pの除電を行う除電ブラシや除電ローラ、エア吹きつけブロアー等が備えられているのが好ましい。
排紙トレイ28は、画像が形成された記録媒体Pを保持するものであって、筐体11内部の記録媒体Pの搬送経路の終端に設けられ、その先端部(記録媒体Pの搬送方向先端側)は筐体11の外部に位置している。描画後の記録媒体Pは、搬送手段14により搬送されて、排紙トレイ28に排紙される。
次に記録媒体Pの搬送手段14について説明する。
搬送手段14は、記録媒体Pを、給紙トレイ24から排紙トレイ28まで所定の経路に沿って搬送するものであり、ベルト搬送機構を構成する搬送ローラ対30および搬送ベルト32と、ローラ34a,34bと、導電性プラテン36と、吸着保持機構を構成する記録媒体Pの帯電器38aおよび除電器40a,40bと、分離爪42と、排出ローラ44とを備えている。搬送ローラ対30と搬送ベルト32との間、および、搬送ベルト32と後述する定着手段20との間には、搬送ガイド46が配置されている。搬送手段14としては、図示されるもの以外にも適宜、搬送ローラ対や搬送ベルト、搬送ガイド等の通常の搬送部材が、記録媒体Pを搬送するのに適当な間隔で配置されていてもよい。
搬送ローラ対30は、ピックアップローラ26と搬送ベルト32との間の位置に設けられている。ピックアップローラ26により給紙トレイ24から取り出された記録媒体Pは、この搬送ローラ対30により挟持搬送され、搬送ベルト32上の所定の位置に供給される。
搬送ベルト32は、ループ状のエンドレスベルトであり、2つのローラ34a,34bによって張架されている。ローラ34a,34bのうちの少なくとも一方は、図示していない駆動源に接続されており、描画時には、所定の速度で回転駆動される。これにより、搬送ベルト32は、図中、時計回りに周回し、搬送ベルト32に静電吸着している記録媒体Pを所定の速度で搬送する。
搬送ベルト32は、少なくとも記録媒体Pが静電吸着される側の面(表面)が絶縁性のものである。ローラ34a,34bと接触する側の面(裏面)は、導電性であってもよい。また、搬送ベルト32の内周面側には、帯電器38aと対向する位置および後述するインクジェットヘッド78と対向する位置に亘って、導電性プラテン36が配置されており、ローラ34a,34bおよび導電性プラテン36は接地されている。これにより、搬送ベルト32は、インクジェットヘッド78に対向する位置において、インクジェットヘッド78の対向電極としても機能する。
導電性プラテン36は、ローラ34aおよび34bの外周を結ぶ線よりインクジェットヘッド78側にやや張り出すように配置されるのが好ましい。そのように配置することにより、搬送ベルト32に張力を付与して、搬送ベルト32のばたつきを抑えることができる。
記録媒体Pの帯電器38aは、記録媒体Pに描画に必要なバイアス電圧を印加する手段であるとともに、記録媒体Pを搬送ベルト32に吸着保持させる吸着保持機構を構成するものであり、スコロトロン帯電器48と、バイアス電圧源49と、高圧電源50とを備えている。スコロトロン帯電器48は、記録媒体Pの搬送経路上の、搬送ローラ対30と描画手段18との間の位置に、搬送ベルト32の表面に対向して配置されている。また、スコロトロン帯電器48のコロナワイヤ48aは、高圧電源50の負側の端子に接続されており、高圧電源50の正側の端子およびスコロトロン帯電器48の金属製シールドケース48bは接地されている。また、バイアス電圧源49の負側の端子は、スコロトロン帯電器48のグリット電極に接続され、正側の端子は接地されている。
記録媒体Pの表面は、高圧電源50に接続されたスコロトロン帯電器48により所定の負の高電位に均一に帯電され、描画に必要な一定のDCバイアス電圧(例えば、約−1.5kV)が印加された状態となる。また、これにより、記録媒体Pは、搬送ベルト32の絶縁性を有する表面上に静電吸着される。
なお、本発明において、吸着保持機構は、公知のものを採用でき、特に限定されるものではないが、例えば、静電吸着機構、エアー吸着機構などが好適に用いられる。特に、本実施形態のように、記録媒体Pにバイアス電圧を印加し、静電インクジェット方式で描画を行う場合には、吸着保持機構として静電吸着機構を用いることがより好ましい。
記録媒体Pの除電器40aは、描画手段18の記録媒体Pの搬送方向下流側に配置されており、記録媒体Pの除電器40bは、後述する選別手段16の変位センサ58と選別部材60との間に配置されている。記録媒体Pの除電器40a,40bは、それぞれ、コロトロン除電器52と、交流電圧源54と、高圧電源56とを備えている。コロトロン除電器52は、搬送ベルト32の表面に対向して配置されている。コロトロン除電器52のコロナワイヤ52aは、交流電圧源54を介して高圧電源56に接続されており、高圧電源56の他端およびコロトロン帯電器52の金属製シールドケース52bは接地されている。
なお、記録媒体Pの帯電器38a(スコロトロン帯電器48)および除電器40a,40b(コロトロン除電器52)は、「電子写真技術の基礎と応用」(編者:電子写真学会、発行所、株式会社 コロナ社)P49〜51に記載のスコロトロンおよびコロトロンを利用して構成することができる。
選別手段16を通過した記録媒体Pは、選別手段16による選別の結果に応じて、描画手段18による描画の前に搬送ベルト32から分離されて排出されるか、あるいは、そのまま搬送ベルト32によって搬送されて描画手段18に供給される。
描画前に排出される場合には、記録媒体Pの除電器40bによって除電された後、選別手段16の選別部材60によって搬送ベルト32から分離され、後述する用紙回収機構66aによって回収される。
描画が行われた記録媒体Pは、記録媒体Pの除電器40aによって除電された後、その下流側に配置された分離爪42によって搬送ベルト32から分離される。搬送ベルト32から分離された記録媒体Pは定着手段20に搬送され、定着手段20において定着処理が施されつつ搬送された後、排出ローラ44によって排紙トレイ28に排紙される。
次に、本発明の特徴とする部分である選別手段16について説明する。
選別手段16は、描画手段18による描画に先立って、搬送ベルト32によって搬送されてきた記録媒体Pの描画面の変形量を測定し、その測定結果によって、描画に供する記録媒体Pを選別するものであり、変位センサ58と、選別部材60と、選別部材60を駆動する駆動手段62と、駆動手段62および除電器40bを制御する制御手段64と、用紙回収機構66aとを備えている。
変位センサ58は、記録媒体Pの搬送経路上の、帯電器38aとインクジェットヘッド78との間の位置に、測定部を搬送ベルト32の表面に向け、搬送ベルト32から所定の間隔を置いて取り付けられており、搬送ベルト32上に吸着されて搬送されてきた記録媒体Pの表面の変位を非接触で測定する。変位センサ58としては、例えば、レーザ変位センサを用いることができる。変位センサ58は、記録媒体Pの搬送方向に直交する方向(幅方向)に、所定の間隔で複数配置されている。これにより、記録媒体Pの幅方向の変形量を測定するとともに、幅方向の複数の測定点において、所定の速度で搬送される記録媒体Pの搬送方向の変形量を測定する。この測定結果から、記録媒体Pの平面度を算出することができる。
変位センサ58は、後述する第2の実施形態のように、記録媒体Pの帯電器38aよりも上流側に配置し、搬送ベルト32に静電吸着される前の、外力が掛からない状態(静置状態)での記録媒体Pの表面の変位(変形量)を測定するようにしてもよいが、本実施形態のように、帯電器38aの下流側に配置し、搬送ベルト32に静電吸着されて支持された記録媒体Pの変形量を測定することにより、描画手段18による描画に供される状態の平面度を求めることができる。
変位センサ58による測定結果は制御手段64に送られる。制御手段64は、変位センサ58の測定結果から記録媒体Pの平面度を算出する。
ここで、記録媒体Pの平面度とは、JIS B0621に定義される幾何偏差の平面度と同様の概念で求められる、記録媒体Pの測定側の面(描画面)の変位の大きさ(変形量)を示す値である。変位センサ58によって、記録媒体Pの表面(描画面)の変位を測定する本実施形態においては、1つの記録媒体Pにおける変位センサ58の測定値の最大値(変位センサ58からの最大距離値)と最小値(変位センサ58からの最小距離値)との差が、記録媒体Pの平面度に相当する。
本実施形態において、制御手段64によって求められる平面度は、記録媒体P自体の変形に加え、記録媒体Pの搬送ベルト32による支持状態の影響も含めて、描画に供される記録媒体Pの描画面の変位(変形)の度合いを表わしている。
なお、記録媒体Pの厚さがほぼ一定である場合には、変位センサ58の測定値の最大値は、記録媒体Pの保持部材の表面までの距離から記録媒体Pの厚さを減算した値に等しくなるはずなので、これを基準値として求めておき、変位センサ58の最小測定値と基準値とから、記録媒体Pの平面度を算出するようにしてもよい。
選別部材60は、搬送ベルト32に接することにより搬送ベルト32から記録媒体Pを分離する分離爪であり、除電器40bの下流側の近傍に設けられている。選別部材60は、駆動手段62に駆動されて、その爪部を搬送ベルト32に接したり、離したりするように移動する。
制御手段64は、変位センサ58の測定結果から記録媒体Pの平面度を算出し、算出した記録媒体Pの平面度を基に、除電器40bおよび駆動手段62を制御する。すなわち、記録媒体Pの平面度が予め定めた許容値以下であれば、除電器40bおよび駆動手段62を稼働させない。このとき、記録媒体Pは、引き続き搬送ベルト32によって搬送されて描画手段18へ供給される。一方、記録媒体Pの平面度が予め定めた許容値を超えていた場合には、除電器40bによって記録媒体Pを除電し、駆動手段62によって選別部材60を駆動して、記録媒体Pを搬送ベルト32から分離する(図中、破線で示す)。
上記許容値は、描画手段18における描画方式、得るべき描画性能(画質レベル)、インクジェットヘッド78の構成、使用するインクQの物性などの条件から設定される。例えば、濃縮型静電インクジェット方式の画像形成装置である本実施形態の画像形成装置10Aにおいては、描画に供する記録媒体Pは、静電吸着によって搬送手段14のベルト面に支持された状態、すなわち、描画手段18による描画時と同じ状態において、平面度50μm以下とするのが好ましく、30μm以下とするのがより好ましく、10μm以下とするのがさらに好ましい。この範囲とすることにより、記録媒体Pがインクジェットヘッド78のインク吐出部に接触して吐出不良を生じさせたり、ヘッドを損傷させることを回避できるとともに、描画手段18において、ドット位置精度を高くでき、一定のドット径描画が可能で、常に安定した吐出が可能であるため、高画質な画像の描画を安定して行うことができる。描画時の平面度が小さいほど、ドット位置精度およびドット径精度を高くでき、高い描画性能を得ることができる。
また、制御手段64は、変位センサ58による測定値そのものによっても制御を行うようにしてもよい。すなわち、記録媒体Pの変位量の許容値を、インクジェットヘッド78が適正にインク吐出を行う範囲に定めておき、変位センサ58による測定値がその許容値から1点でも外れている記録媒体Pは、用紙回収機構66aによって回収するようにする。これにより、記録媒体Pの厚さが変化する場合であっても、記録媒体Pがインクジェットヘッド78のインク吐出部に接触して吐出不良を生じたり、ヘッドを損傷させることを回避できる。
用紙回収機構66aは、選別部材60によって搬送ベルト32から剥離された記録媒体Pを回収するものであり、搬送ガイド70と、搬送ローラ72と、回収トレイ74とを備えている。搬送ベルト32から剥離された記録媒体Pは、搬送ローラ72によって搬送ガイド70に沿って搬送され、回収トレイ74へ排出される。
次に、描画手段(画像形成手段)18について説明する。
描画手段18は、帯電した色材粒子を含むインクを用い、画像データに応じてインクの吐出を静電力により制御して、記録媒体P上に、画像データに応じた画像を形成するものであり、静電式のインクジェットヘッド78と、ヘッドドライバ80と、インク循環機構82と、記録媒体Pの位置検出器84とを備えている。
インクジェットヘッド78は、搬送ベルト32による記録媒体Pの搬送経路において、記録媒体Pが安定した平面状態で搬送される位置に、そのインク吐出部が搬送ベルト32の表面(搬送ベルト32の表面に保持される記録媒体Pの表面)と所定の距離になるように配置されている。図示例では、インクジェットヘッド78は、ローラ34a,34bの間の、導電性プラテン36に支持された搬送ベルト32に対向して配置されている。
インクジェットヘッド78は、インク吐出部においてインクに静電力を作用させることによってインク吐出を制御する静電式のインクジェットヘッドである。また、インクジェットヘッド78は、同時に1行分の画像を形成することが可能なラインヘッドであり、フルカラー画像を形成するためのシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(B)の4色の吐出ヘッドを備えている。各色の吐出ヘッドは、基本的に同様の構成を有しているので、以下ではその1色の吐出ヘッド160について説明する。
図4は、静電式インクジェットヘッド78における吐出ヘッド160の具体的な構造を説明する模式図であり、図4(a)は、吐出ヘッド160の一部を示す模式的断面図、図4(b)は、図4(a)のIV−IV線における模式的断面図である。吐出ヘッド160は、複数のノズルを2次元的に備えるマルチチャンネルヘッドであるが、ここでは、その構成を明確に示すために、2つの吐出部のみを示してある。また、図4には、吐出ヘッド160と対向する搬送ベルト32も合わせて示してあるが、両者の位置関係は、図1とは上下逆に示されている。
吐出ヘッド160は、ヘッド基板162と、インクガイド164と、ノズル基板166と、吐出電極168と、浮遊導電板176とを備えている。吐出ヘッド160は、インク滴Rの吐出(飛翔)ポイントとなるインクガイド164の先端が、対向電極となる、記録媒体Pを支持する搬送ベルト32と対向するように配置されている。
ヘッド基板162およびノズル基板166は、吐出ヘッド160の全ノズルに共通な平板基板であり、絶縁性材料から構成されている。ヘッド基板162およびノズル基板166は、所定の間隔をあけて配置され、その間にインク流路178が形成されている。インク流路178内のインクQは、吐出電極168に印加される電圧と同極性に帯電した色材粒子を含み、描画時には、インク循環機構82(図1参照)によって、所定方向、図4(a)に示す例ではインク流路178内を右側から左側(図中矢印a方向)へ向かって所定の速度(例えば、200mm/sのインク流)で循環される。以下では、インク中の色材粒子が正帯電している場合を例にとって説明する。
ノズル基板166には、インクQの吐出口となるノズル174が穿孔されており、このノズル174は、所定の間隔で2次元的に複数配置されている。また、ノズル174の中央部には、インクQの吐出(飛翔)ポイントを定めるためのインクガイド164が配置されている。
インクガイド164は、突状先端部分164aを持つ所定厚みの絶縁性樹脂製平板からなり、各ノズル174に対応する位置に、ヘッド基板162の上に配置されている。インクガイド164は、同じ列(図4(a)における左右方向、図4(b)における紙面垂直方向)に配列される複数のインクガイド164に共通の基部164bを有しており、この基部164bがヘッド基板162上に、浮遊導電板176を挟んで固定されている。
また、インクガイド164の先端部分164aは、吐出ヘッド160の記録媒体P(搬送ベルト32)側の最表面から突出するように配置されている。先端部分164aの形状および構成は、インクQ(インク滴R)の吐出ポイントを安定させ、かつ、先端部分164aにおいて、インクQを十分に供給し、インクQ中の色材粒子を好ましい状態に濃縮させることができるように設定される。例えば、先端部分164aを吐出方向に向けて次第に細くした形状のものや、インク案内溝となる切り欠きを図中上下方向に形成したもの、先端部分164aの誘電率を実質的に大きくするために、先端部分164aに金属を蒸着したものなどが好適である。
ノズル基板166の記録媒体P側の面(図中、上面)には、各ノズル174を囲むように、吐出電極168が配置されている。また、ノズル基板166の記録媒体P側には、吐出電極168の上方(上面)を覆う絶縁層170aと、吐出電極168の上方に絶縁層170aを介して配置されるシート状のガード電極172と、ガード電極172の上面を覆う絶縁層170bとが設けられている。
吐出電極168は、ノズル基板166に開孔されたノズル174の周囲を囲むように、ノズル基板166の図中上側、すなわち記録媒体P側の表面に、吐出部毎にリング状に、すなわち円形電極として配置されている。なお、吐出電極168の電極形状は、円形電極に限定されず、略円形であっても、分割円形電極であっても、平行電極または略平行電極であっても良い。
吐出電極168は、ヘッドドライバ80によって制御され、画像データに応じて所定のパルス電圧が印加される。上述したように、インクガイド164と対向する位置には、インク中の帯電した色材粒子と極性が反対となる電圧に帯電された記録媒体Pが、搬送ベルト32に保持されて一定速度で搬送される。記録媒体Pは負の高電圧(例えば、−1500V)に帯電されており、吐出電極168との間に、インクQを吐出させない程度の所定の電界が形成されている。
吐出電極168が吐出オフ状態(吐出待機状態)のときは、パルス電圧は0Vまたは低電圧とされる。この状態では、吐出部の電界強度はバイアス電圧(または、バイアス電圧にオフ状態のパルス電圧が重畳された電圧)による電界強度となっており、これはインクQの吐出に必要な強度よりも低く設定されているため、インクQの吐出は行われない。しかし、この吐出待機状態の低電界により、ノズル174の内部においてインク中の色材粒子がインクガイド164の先端部分164aに濃縮する。
吐出電極168が吐出オン状態のときは、パルス電圧が印加され、バイアス電圧に高電圧のパルス電圧(例えば、400〜600V)が重畳されて、吐出部の電界強度はインクQが吐出するのに十分な強度となり、インクガイド164の先端部分164aに濃縮されたインクQがインク滴Rとして飛翔する。このインク滴Rのサイズは極めて小さいため、解像度の高い、高画質な画像形成を行うことができる。
このように、画像データに応じて、記録媒体Pの全幅に亘って配置された各吐出部の吐出電極168のオン、オフが制御され、所定速度で搬送される記録媒体Pに対して所定のタイミングでインク吐出が行われることにより、記録媒体Pに2次元画像が形成される。
ガード電極172は、隣接する吐出部の吐出電極168の間に配置され、隣接する吐出部のインクガイド164の間に生じる電界干渉を抑制するためのものである。ガード電極172は、吐出ヘッド160の全吐出部に共通な金属板などのシート状の電極であり、2次元的に配列されている各ノズル174の周囲に形成された吐出電極168に相当する部分が穿孔されている。ガード電極172を設けることによって、ノズル174を高密度に配置した場合にも、隣接するノズル174の電界の影響を最小限にし、ドットサイズおよびドットの描画位置を常に安定して保つことができる。
ヘッド基板162のインク流路178側の表面には、浮遊導電板176が配置されている。浮遊導電板176は、電気的に絶縁状態(ハイインピーダンス状態)とされており、描画時に、吐出部に印加された電圧値に応じて、誘起された誘導電圧を発生し、インク流路178内のインクQにおいて、その色材粒子をノズル基板166側へ泳動させる。また、浮遊導電板176の表面には、電気絶縁性である被覆膜(図示せず)が形成されており、インクへの電荷注入等によりインクの物性や成分が不安定化することが防止されている。この絶縁性被覆膜は、インクに対して耐腐食性を有するものが用いられる。
浮遊導電板176を設けることにより、インク流路178内のインクQ中の色材粒子をノズル基板166側へ泳動させて、ノズル基板166のノズル174を通過するインクQ内の色材粒子の濃度を所定濃度に高めることができ、インクガイド164の先端部分164aに濃縮させて、インク液滴Rとして吐出させるインクQ内の色材粒子の濃度を所定濃度に安定させることができる。
なお、図示例においては、吐出電極を単層電極構造としているが、これ以外にも、例えば、列方向に接続された第1吐出電極と、行方向に接続された第2吐出電極とを備える2層電極構造とし、第1吐出電極と第2吐出電極とをマトリクス状に配列してマトリクス駆動を行うものとしてもよい。このようなマトリクス駆動方式によれば、吐出電極の高集積化とドライバ配線の簡素化の両方を同時に実現できる。
インク循環機構82は、インクタンク86と、ポンプ(図示省略)と、インク供給路88aおよびインク回収路88bとを備えている。インクタンク86は、筐体11内部の底面上に配置され、インク供給路88aおよび回収路88bを介してインクジェットヘッド78と接続されている。
インクタンク86内には、各色の色材粒子とこれを分散させる分散溶媒とを含む4色のインクが保持されている。インクタンク86内の各色のインクは、ポンプにより、インク供給路88aを介して、インクジェットヘッド78の各色の吐出ヘッドに供給される。また、描画に使用されなかった余分な各色のインクは、ポンプにより、インク回収路88bを介して各色のインクタンク86内に回収される。
次に、インクジェットヘッド78で用いられるインクQ(インク組成物)について説明する。静電式インクジェットヘッド78においては、インクQとして、色材粒子(色材を含み、かつ,帯電した微粒子)を溶媒(インク溶媒、キャリア液)に分散してなるものが用いられる。
キャリア液(インク溶媒)は、高い電気抵抗率(109Ω・cm以上、好ましくは1010Ω・cm以上)を有する誘電性の液体(非水溶媒)であるのが好ましい。電気抵抗率の高いキャリア液を使用すると、吐出電極によって印加される電圧により、キャリア液自身が電荷注入を受けることを少なくでき、荷電粒子(帯電微粒子成分)の濃度を高めることができ、荷電粒子を濃縮することができる。また、電気抵抗率の高いキャリア液は、隣接する吐出電極間での電気的導通の防止にも寄与し得る。また、このような程度の電気低効率の液体からなるインクを用いると、低電界下でも、インクの吐出を良好に行うことができる。
キャリア液として用いられる誘電性液体の比誘電率は、5以下が好ましく、より好ましくは4以下、さらに好ましくは3.5以下である。このような比誘電率の範囲とすることによって、キャリア液中の色材粒子に有効に電界が作用し、泳動が起こりやすくなる。
なお、このようなキャリア液の固有電気抵抗の上限値は1016Ωcm程度であるのが望ましく、比誘電率の下限値は1.9程度であるのが望ましい。キャリア液の電気抵抗が上記範囲であるのが望ましい理由は、電気抵抗が低くなると、低電界下でのインクの吐出が悪くなるからであり、比誘電率が上記範囲であるのが望ましい理由は、誘電率が高くなると溶媒の分極により電界が緩和され、これにより形成されたドットの色が薄くなったり、滲みを生じたりするからである。
キャリア液として用いられる誘電性液体としては、好ましくは直鎖状もしくは分岐状の脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、または芳香族炭化水素、および、これらの炭化水素のハロゲン置換体がある。例えば、へキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、デカン、イソデカン、デカリン、ノナン、ドデカン、イソドデカン、シクロヘキサン、シクロオクタン、シクロデカン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、アイソパーC、アイソパーE、アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL、アイソパーM(アイソパー:エクソン社の商品名)、シェルゾール70、シェルゾール71(シェルゾール:シェルオイル社の商品名)、アムスコOMS、アムスコ460溶剤(アムスコ:スピリッツ社の商品名)、シリコーンオイル(例えば、信越シリコーン社製KF−96L)等を単独あるいは混合して用いることができる。
このようなキャリア液(インク溶媒)に分散される色材粒子は、色材自身を色材粒子としてキャリア液中に分散させてもよいが、好ましくは、定着性を向上させるための分散樹脂粒子を含有させる。分散樹脂粒子を含有させる場合、顔料などは分散樹脂粒子の樹脂材料で被覆して樹脂被覆粒子とする方法などが一般的であり、染料などは分散樹脂粒子を着色して着色粒子とする方法などが一般的である。
色材としては、従来からインクジェットインク組成物、印刷用(油性)インキ組成物、あるいは静電写真用液体現像剤に用いられている顔料および染料であればどれでも使用可能である。
色材として用いる顔料としては、無機顔料、有機顔料を問わず、印刷の技術分野で一般に用いられているものを使用することができる。具体的には、例えば、カーボンブラック、カドミウムレッド、モリブデンレッド、クロムイエロー、カドミウムイエロー、チタンイエロー、酸化クロム、ビリジアン、コバルトグリーン、ウルトラマリンブルー、プルシアンブルー、コバルトブルー、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、スレン系顔料、ペリレン系顔料、ぺリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キノフタロン系顔料、金属錯体顔料、等の従来公知の顔料を特に限定なく用いることができる。
色材として用いる染料としては、アゾ染料、金属錯塩染料、ナフトール染料、アントラキノン染料、インジゴ染料、カーボニウム染料、キノンイミン染料、キサンテン染料、アニリン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ニトロソ染料、ベンゾキノン染料、ナフトキノン染料、フタロシアニン染料、金属フタロシアニン染料、等の油溶性染料が好ましく例示される。
さらに、分散樹脂粒子としては、例えば、ロジン類、ロジン変性フェノール樹脂、アルキッド樹脂、(メタ)アクリル系ポリマー、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリブタジエン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニールアルコールのアセタール変性物、ポリカーボネート等を挙げられる。
これらのうち、粒子形成の容易さの観点から、重量平均分子量が2,000〜1000,000の範囲内であり、かつ多分散度(重量平均分子量/数平均分子量)が、1.0〜5.0の範囲内であるポリマーが好ましい。さらに、前記定着の容易さの観点から、軟化点、ガラス転移点または、融点のいずれか1つが40℃〜120℃の範囲内にあるポリマーが好ましい。
インクQにおいて、色材粒子の含有量(色材粒子あるいはさらに分散樹脂粒子の合計含有量)は、インク全体に対して0.5〜30重量%の範囲で含有されることが好ましく、より好ましくは1.5〜25重量%、さらに好ましくは3〜20重量%の範囲で含有されることが望ましい。色材粒子の含有量が少なくなると、印刷画像濃度が不足したり、インクQと記録媒体P表面との親和性が得られ難くなって強固な画像が得られなくなったりするなどの問題が生じ易くなり、一方、含有量が多くなると均−な分散液が得られにくくなったり、インクジェットヘッド78等でのインクQの目詰まりが生じやすく、安定なインク吐出が得られにくいなどの問題が生じるからである。
また、キャリア液に分散された色材粒子の平均粒径は、0.1〜2μmが好ましく、より好ましくは0.2〜1.5μmであり、更に好ましくは0.4〜1μmである。この粒径はCAPA−500(堀場製作所(株)製商品名)により求めたものである。
色材粒子をキャリア液に分散させた後(必要に応じて、分散剤を使用しても可)、荷電制御剤をキャリア液に添加することにより色材粒子を荷電して、荷電した色材粒子をキャリア液に分散してなるインクQとする。なお、色材粒子の分散時には、必要に応じて、分散媒を添加してもよい。
荷電制御剤は、一例として、電子写真液体現像剤に用いられている各種のものが利用可能である。また、「最近の電子写真現像システムとトナー材料の開発・実用化」139〜148頁、電子写真学会編「電子写真技術の基礎と応用」497〜505頁(コロナ社、1988年刊)、原崎勇次「電子写真」16(No.2)44頁(1977年)等に記載の各種の荷電制御剤も利用可能である。
なお、色材粒子は、吐出電極に印加される駆動電圧と同極性の荷電粒子であり、その荷電量は、好ましくは5〜200μC/g、より好ましくは10〜150μC/g、さらに好ましくは15〜100μC/gの範囲である。
また、荷電制御剤の添加によって誘電性溶媒の電気抵抗が変化することもあるため、下記に定義する分配率Pを、好ましくは50%以上、より好ましくは60%以上、さらに好ましくは70%以上とする。
P=100×(σ1−σ2)/σ1
ここで、σ1は、インクQの電気伝導度、σ2は、インクQを遠心分離器にかけた上澄みの電気伝導度である。電気伝導度は、LCRメーター(安藤電気(株)社製AG−4311)および液体用電極(川口電機製作所(株)社製LP−05型)を使用し、印加電圧5V、周波数1kHzの条件で測定を行った値である。また遠心分離は、小型高速冷却遠心機(トミー精工(株)社製SRX−201)を使用し、回転速度14500rpm、温度23℃の条件で30分間行った。
以上のようなインクQを用いることによって、荷電粒子の泳動が起こりやすくなり、濃縮しやすくなる。
インクQの電気伝導度は、100〜3000pS/cmが好ましく、より好ましくは150〜2500pS/cm、さらに好ましくは200〜2000pS/cmである。以上のような電気伝導度の範囲とすることによって、吐出電極に印加する電圧が極端に高くならず、隣接する吐出電極間での電気的導通を生じさせる懸念もない。
また、インクQの表面張力は、15〜50mN/mの範囲が好ましく、より好ましくは15.5〜45mN/mさらに好ましくは16〜40mN/mの範囲である。表面張力をこの範囲とすることによって、吐出電極に印加する電圧が極端に高くならず、ヘッド周りにインクが漏れ広がり汚染することがない。
さらに、インクQの粘度は0.5〜5mPa・secが好ましく、より好ましくは0.6〜3.0mPa・sec、さらに好ましくは0.7〜2.0mPa・secである。
このようなインクQは、一例として、色材粒子をキャリア液に分散して粒子化し、かつ、荷電調整剤を分散媒に添加して、色材粒子に荷電を生じさせることで、調製できる。具体的な方法としては、以下の方法が例示される。
(1)色材あるいはさらに分散樹脂粒子をあらかじめ混合(混練)した後、必要に応じて分散剤を用いてキャリア液に分散し、荷電調整剤を加える方法。
(2)色材、あるいはさらに分散樹脂粒子および分散剤を、キャリア液に同時に添加して、分散し、荷電調整剤を加える方法。
(3)色材および荷電調整剤、あるいはさらに分散樹脂粒子および分散剤を、同時にキャリア液に添加して、分散する方法。
記録媒体Pの位置検出器84は、フォトセンサ等の従来公知の位置検出手段であり、記録媒体Pの搬送経路上の、インクジェットヘッド78よりも上流側の所定位置(図示例では、選別部材60とインクジェットヘッド78との間の位置)に、記録媒体Pが搬送される搬送ベルト32の表面に対向して配置されている。位置検出器84により検出された記録媒体Pの位置情報はヘッドドライバ80に供給される。
ヘッドドライバ80は、インクジェットヘッド78のドライバであって、インクジェットヘッド78と駆動信号ケーブルを介して接続されている。図示例では、ヘッドドライバ80は、筐体11内部の図1中中央上部に取り付けられている。ヘッドドライバ80には、外部装置から画像データが入力され、位置検出器84から記録媒体Pの位置情報が入力される。そして、ヘッドドライバ80により、記録媒体Pの位置情報にしたがって、インクジェットヘッド78の各色の吐出ヘッドの吐出タイミングが制御されつつ、画像データに応じて各色の吐出ヘッドから各色のインクが吐出され、記録媒体P上には、画像データに対応したフルカラー画像が形成される。
次に、定着手段20について説明する。
定着手段20は、描画手段18によって記録媒体P上に形成された画像を、定着ローラ(加熱ローラ)を用いて加熱定着させるものであり、加熱ローラ90および加圧ローラ92を備えている。定着手段20は、加熱ローラ90および加圧ローラ92によって記録媒体Pを挟持搬送することにより、記録媒体Pを加熱および加圧して、記録媒体P上に形成された画像を定着させる。すなわち、加熱ローラ90および加圧ローラ92による加熱および加圧力によって、記録媒体P上のインク中の色材粒子が軟化および溶融し、記録媒体Pに固着して、画像が定着する。
加熱ローラ90は、内部にヒータやハロゲンランプ等の加熱源を内蔵しており、記録媒体Pの画像形成面に接触して記録媒体Pを加熱する。加熱ローラ90は、回転軸の位置が固定されており、図示しない回転駆動手段によって回転駆動される。あるいは、後述する加圧ローラ92が回転駆動される場合には、加熱ローラ90は、回転駆動されず、回転する加圧ローラ92によって摩擦駆動される(加圧ローラ92とのロール面の摩擦によってつれ回りする)構成としてもよい。
加圧ローラ92は、その軸が、加熱ローラ90の軸と平行に配置されており、ロール軸方向に均等な所定の押圧力で加熱ローラ90を押圧する。これにより、加熱ローラ90および加圧ローラ92の間を搬送される記録媒体Pおよび記録媒体P上の色材粒子が押圧される。なお、加圧ローラ92は、加熱源を有する加熱ロールであってもよい。また、加圧ローラ92は、図示しない回転駆動手段によって、挟持部における周速度が加熱ローラ90と同じになるように回転駆動される。加圧ローラ92の回転駆動手段は、加熱ローラ90の回転駆動手段と別個の駆動源を有していてもよいし、共通の駆動源に接続されていてもよい。また、加熱ローラ90が回転駆動される場合には、加圧ローラ92は、駆動源に接続されず、回転する加熱ローラ90によって摩擦駆動される(加熱ローラ90とのロール面の摩擦によってつれ回りする)構成としてもよい。
加熱ローラ90および加圧ローラ92の表面は、優れた離型性を有することが好ましく、例えば、シリコーンゴムやフッ素ゴムやフッ素樹脂等によって構成し、オイル等の離型剤を塗布するのが好ましい。
加熱ローラ90の表面温度および加圧ローラ92による記録媒体Pの押圧力(加熱ローラ90と加圧ローラ92とのニップ力)は、安定した定着性を確保するように適宜設定されればよい。加熱ローラ90および加圧ローラ92の表層を弾性材で構成し、加圧ローラ92による押圧力によって記録媒体Pと加熱ローラ90とを面接触させることにより、定着のための十分な加熱加圧時間を確保するのも好ましい。
また、加圧ローラ92が駆動ロールで、加熱ローラ90が従動ロールであり、加熱ローラ90の表面の製品硬度が、加圧ローラ92の製品硬度より小さいことが好ましい。
なお、定着手段20は、加熱ローラ90および加圧ローラ92によるものには限定されず、加熱ローラと搬送ベルトによって記録媒体Pを挟持搬送しながら加熱定着するものや、2つの搬送ベルト間で記録媒体Pを挟持搬送しながら任意の加熱手段によって記録媒体Pを加熱して定着を行うもの等であってもよい。
次に、溶媒回収手段22について説明する。
溶媒回収手段22は、インクジェットヘッド78から記録媒体P上に吐出されたインクから蒸発する分散溶媒や、画像の定着時にインクから蒸発する分散溶媒等を回収するもので、活性炭フィルタ94と、排気ファン96とを備えている。活性炭フィルタ94は、筐体11の図1中右側の内面に取り付けられており、排出ファン96は、活性炭フィルタ94の上に取り付けられている。
インクジェットヘッド78から吐出されるインクからのインク溶媒の自然蒸発、記録媒体P上の未定着画像を形成するインク溶媒の自然蒸発、および、定着手段20における定着時に発生するインク溶媒の蒸発によって生じる、筐体11内部の分散溶媒成分を含む空気は、排出ファン96により回収され、活性炭フィルタ94を通過することにより、その溶媒成分が活性炭フィルタ94に吸着して除去されて、除去後の空気が筐体11の外部に排出される。
以下、画像形成装置10Aの作用を説明する。
描画開始時には、給紙トレイ24に収納された記録媒体Pがピックアップローラ26により1枚ずつ取り出され、搬送ローラ対30により挟持搬送されて搬送ベルト32上の所定位置に供給される。搬送ベルト32上に供給された記録媒体Pは、帯電器38aにより負の高電位に帯電され、搬送ベルト32の表面に静電吸着される。
搬送ベルト32の表面に静電吸着された記録媒体Pは、搬送ベルト32の移動とともに所定の一定速度で移動しながら、変位センサ58によってその描画面の変位(変形量)が測定される。制御手段64は、変位センサ58による測定結果から記録媒体Pの描画面の平面度を算出し、その値が許容値(例えば、50μm)を超えているか否かを判断し、その判断結果に基づいて除電器40bおよび選別部材60の動作を制御する。
平面度が所定の許容値を超えていた場合には、記録媒体Pは、除電器40bによって除電され、選別部材60によって搬送ベルト32から分離されて、回収トレイ74に回収される。
平面度が所定の許容値以下であった場合には、記録媒体Pは、そのまま搬送ベルト32によって搬送される。そして、搬送ベルト32の移動とともに所定の一定速度で移動されつつ、インクジェットヘッド78により、その表面に画像データに対応した画像が形成される。
画像形成(描画)後の記録媒体Pは、除電器40aにより除電され、分離爪42により搬送ベルト32から分離され、定着手段20に供給される。
定着手段20において、記録媒体Pが加熱ローラ20および加圧ローラ22によって挟持搬送されることにより、記録媒体Pに形成された未定着画像が定着する。
定着手段20を通過した記録媒体Pは、排出ローラ44によって排紙トレイ28へと排出され、排紙トレイ28内にストックされる。
このように、本発明の画像形成装置10Aによれば、描画に供する記録媒体Pの描画面の平面度によって、描画手段18よりも上流側で記録媒体Pを選別し、許容範囲内の平面度を有する記録媒体Pのみを描画手段18へ供給して描画を行うので、変形した記録媒体Pによってギャップ距離が変化するという問題を生じることがなく、常に安定した描画性能を得ることができる。また、インクジェットヘッド78に記録媒体Pが接触することがないので、吐出不良やインクジェットヘッド78の損傷を生じることがない。
なお、回収トレイ74に回収された記録媒体Pは、加湿または加熱しながら加圧するなどの形状矯正手段によって矯正できる場合には、インクジェットヘッド78の損傷や描画不良を起こさない程度にその形状を矯正した後、再び給紙トレイ24に移して、改めて描画に供することも可能である。搬送ベルト32への吸着不良により回収トレイ74に回収された記録媒体Pは、再び給紙トレイ24に移して、改めて描画に供すればよい。
また、上記の例では、変形量が許容値を超えた記録媒体Pを、選別手段16によって回収トレイ74へ排出して回収する形態としたが、本発明はこれには限定されず、インクジェットヘッド78を損傷しない程度の変形を有する記録媒体Pは、そのまま搬送し、描画手段18による描画を行わずに排紙トレイ28へ排出するようにしてもよい。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図2は、本発明のインクジェット画像形成方法を実施する本発明のインクジェット画像形成装置の第2の実施形態の構成を示す概念図である。同図に示すインクジェット画像形成装置10B(以下、単に、画像形成装置10Bという)は、図1の画像形成装置10Aと同様の静電式インクジェット画像形成装置であるが、画像形成装置10Aが、搬送ベルト32に静電吸着されて支持された状態での記録媒体Pの平面度を測定するものであったのに対し、本実施形態の画像形成装置10Bは、静電吸着等の矯正力を付与しない状態での記録媒体Pの平面度を測定し、その結果に応じて描画に供する記録媒体Pを選別するものである。
画像形成装置10Bは、記録媒体Pの保持手段12と、搬送手段14bと、選別手段16bと、描画手段(画像形成手段)18と、定着手段20と、溶媒回収手段22とを有しており、これらが筐体11bに内包されている。記録媒体Pの保持手段12、描画手段18、定着手段20および溶媒回収手段22は、上述の画像形成装置10Aのもの同様である。図2の画像形成装置10Bについて、図1の画像形成装置10Aと同様の要素には、同一の参照符号を付し、以下では、主として、画像形成装置10Aと異なる搬送手段14bおよび選別手段16bについて説明する。
搬送手段14bは、搬送ローラ対30と、搬送ベルト32bおよびローラ34c,34dと、ガイド板35と、搬送ベルト32aおよびローラ34a,34bと、導電性プラテン36と、記録媒体Pの帯電器38aおよび除電器40aと、分離爪42と、排出ローラ44とを備えている。搬送手段14bとしてはこれら以外にも、搬送ガイド46や搬送ローラ47や、その他の通常の搬送部材が適宜配置されていている。
搬送ベルト32bおよびローラ34c,34dは、搬送ローラ対30の下流側に配置されており、搬送ローラ対30によって供給され、搬送ベルト32bに載置された記録媒体Pを、選別手段16(変位センサ58)の位置において、所定の速度で搬送する。
搬送ベルト32bは、エンドレスベルトであり、2つのローラ34c,34dによって張架されている。ローラ34c,34dのうちの少なくとも一方は、図示していない駆動源に接続されており、描画時には、所定の速度で回転駆動される。これにより、搬送ベルト32bは、図中、時計回りに周回し、搬送ベルト32b上に載置された記録媒体Pを所定の速度で搬送する。
搬送ベルト32bは、記録媒体Pの搬送ベルト32bと接する面との間に、記録媒体Pを搬送するのに十分な摩擦係数を有していればよく、その材質や形状は特に制限されない。ローラ34cおよび34dの間の、少なくとも選別手段16bの変位センサ58に対向する位置には、ガイド板35が配置されている。ガイド板35は、ローラ34cおよび34dの外周を結ぶ線よりやや外側(搬送ベルト32bの外周側)に張り出すように配置されるのが好ましい。それにより、搬送ベルト32bのばたつきを抑えて、変位センサ58によって測定される記録媒体Pを安定して搬送することができ、より正確な測定を行うことができる。
搬送ベルト32bによって搬送されつつ選別手段16bを通過した記録媒体Pは、選別手段16bによる選別の結果に応じて、搬送ベルト32bから分離されて搬送ベルト32aに搬送され、描画手段18による描画に供されるか、あるいは、そのまま搬送ベルト32bによって搬送されて、後述する用紙回収機構66bによって回収される。
搬送ベルト32aおよびローラ34a,34bは、搬送ベルト32bおよびローラ34c,34の下流側に配置されている。搬送ベルト32aおよびローラ34a,34bは、上述の画像形成装置10Aにおける搬送ベルト32およびローラ34a,34bと同様の構成を有しており、搬送ベルト32によって搬送され、後述する用紙回収機構66bによって選別され、搬送ベルト32に静電吸着された記録媒体Pを、描画手段18(インクジェットヘッド78)の位置において、所定の速度で搬送する。
記録媒体Pの帯電器38aは、上述の画像形成装置10Aにおける帯電器38aと同様のものである。帯電器38aは、記録媒体Pの搬送経路上の、描画手段18の上流側に、搬送ベルト32aの表面に対向して配置されている。
選別部材60によって選別され、搬送ベルト32aに供給された記録媒体Pは、搬送ベルト32によって搬送されながら、記録媒体Pの帯電器38aのスコロトロン帯電器48によって所定の負の高電位に均一に帯電され、描画に必要な一定のDCバイアス電圧(例えば、約−1.5kV)が印加された状態とされるとともに、搬送ベルト32の表面上に静電吸着される。そして、搬送ベルト32aによって所定の一定速度で搬送されつつ、インクジェットヘッド78によって、その表面に画像が形成される。
記録媒体Pの除電器40aは、上述の画像形成装置10Aにおける除電器40aと同様のものである。
描画が行われた記録媒体Pは、記録媒体Pの除電器40aによって除電された後、その下流側に配置された分離爪42によって搬送ベルト32から分離される。搬送ベルト32から分離された記録媒体Pは定着手段20に搬送され、定着手段20において定着処理が施されつつ搬送された後、排出ローラ44によって排紙トレイ28に排紙される。
選別手段16bは、図1の画像形成装置10Aにおける選別手段16と同様に、描画手段18による描画に先立って、記録媒体Pの描画面の変形量を測定し、その測定結果によって、描画に供する記録媒体Pを選別するものであり、変位センサ58と、選別部材60と、選別部材60を駆動する駆動手段62と、駆動手段62を制御する制御手段64と、用紙回収機構66bとを備えている。
本実施形態の選別手段16bが、図1の画像形成装置10Aにおける選別手段16と異なる主要な点は、搬送ベルト32bに載置された、静電吸着していない状態の記録媒体Pの表面の変位を測定し、その状態での平面度によって記録媒体Pを選別する点である。
変位センサ58は、記録媒体Pの搬送経路上の、搬送ローラ対30と記録媒体Pの帯電器38aとの間の位置に、測定部を搬送ベルト32bの表面に向け、搬送ベルト32bから所定の間隔を置いて取り付けられており、搬送ベルト32b上に載置されて搬送されてきた記録媒体Pの表面の変位を非接触で測定する。
変位センサ58による測定結果は制御手段64に送られる。制御手段64は、変位センサ58の測定結果から記録媒体Pの平面度を算出する。記録媒体Pの平面度については、上述したとおりである。ただし、本実施形態においては、制御手段64によって求められる平面度は、記録媒体P自体の変形の度合いを表わしている。
選別部材60は、搬送ベルト32bから記録媒体Pを分離する分離爪であり、搬送ベルト32bの記録媒体Pを搬送する直線状の搬送路の終点付近に設けられている。選別部材60は、駆動手段62に駆動されて、その爪部を搬送ベルト32bに接触させたり(または近接させたり)、搬送ベルト32bから離したりするように移動する。爪部を搬送ベルト32bに接している状態のとき、選別部材60は、記録媒体Pを下流側の搬送ベルト32aへ案内するガイド部材としての機能も有している。
制御手段64は、変位センサ58の測定結果から記録媒体Pの平面度を算出し、算出した記録媒体Pの平面度を基に、駆動手段62を制御する。すなわち、記録媒体Pの平面度が予め定めた許容値以下であれば、駆動手段62を稼働させず、選別部材60を搬送ベルト32bに接触させたままにする(図中、実線で示す)。これにより、記録媒体Pは、搬送ベルト32bから分離され、選別部材60のガイド面、搬送ガイド46および搬送ローラ47によって搬送ベルト32aへと案内され、描画手段18へ供給される。
一方、記録媒体Pの平面度が予め定めた許容値を超えていた場合には、駆動手段62によって選別部材60を駆動し、選別部材60を搬送ベルト32bから離す(図中、破線で示す)。これにより、描画手段18への経路を塞いで、記録媒体Pを、引き続き搬送ベルト32bに沿って搬送される方向へ誘導する。
本実施形態の画像形成装置10Bにおいては、描画に供する記録媒体Pは、搬送ベルト32bのベルト面に単に載置された状態、すなわち、外力(矯正力)が付与されない状態において、平面度を3mm以下とするのが好ましく、2mm以下とするのがより好ましく、1mm以下とするのがさらに好ましい。この範囲とすることにより、描画手段18への搬送手段である搬送ベルト32aに静電吸着された状態、すなわち、描画手段18による描画時と同じ状態では、その平面度を50μm以下とすることができ、好ましくは30μm以下とすることができ、さらに好ましくは10μm以下とすることができる。そのため、記録媒体Pがインクジェットヘッド78のインク吐出部に接触して吐出不良を生じさせたり、ヘッドを損傷させることを回避できるとともに、描画手段18において、ドット位置精度を高くでき、一定のドット径描画が可能で、常に安定した吐出が可能であるため、高画質な画像の描画を安定して行うことができる。描画時の平面度が小さいほど、ドット位置精度およびドット径精度を高くでき、高い描画性能を得ることができる。
用紙回収機構66bは、選別部材60によって選別され、描画手段18へ供給されなかった記録媒体Pを回収するものであり、分離爪68と、搬送ガイド70と、複数の搬送ローラ対76と、回収トレイ74とを備えている。搬送ベルト32bの直線状搬送路から、そのまま搬送ベルト32bに沿って下方へ搬送された記録媒体Pは、搬送ガイド70によって案内され、搬送ベルト32bに張り付いていた場合には分離爪68によって分離され、複数の搬送ローラ対76によって搬送されて、回収トレイ74へ排出される。
ところで、上述したように、従来、描画工程におけるヘッドと記録媒体Pとの距離(ギャップ距離)を制御する方法として、記録媒体Pが、平面度が小さく平坦であるが全体の厚さが変化する場合等には、ヘッドと記録媒体P(記録媒体Pの支持部材)との距離を調整することによりギャップ距離を一定に保つ制御手段が考えられる。
また、記録媒体Pの弛みや歪みによるギャップ距離の変化を抑制する方法として、描画時に、記録媒体Pに張力を付加する方法や、剛性のある搬送補助部材に記録媒体Pを吸着させて搬送する方法も知られている。
上述したように、これらの手法によっては、記録媒体Pの大きな変形を矯正することは非常に困難である。しかし、本発明の画像形成装置10Bでは、記録媒体Pの変形が大きい場合であっても、選別手段16bによって、予め、記録媒体Pの平面度が例えば3mm以下のものを、描画手段18へ供給するものとして選別するので、描画工程において、本実施形態の記録媒体Pの静電吸着に代えて、またはそれに加えて、上述したような従来用いられる各種の方法を組み合わせて利用することにより、描画時のギャップ距離の変化を非常に小さく、例えば50μm以下にすることが可能となり、これにより、さらに優れた描画性能を得ることが可能となる。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
図3は、本発明のインクジェット画像形成方法を実施する本発明のインクジェット画像形成装置の第3の実施形態の構成を示す概念図である。同図に示すインクジェット画像形成装置100(以下、単に、画像形成装置100という)は、図1の画像形成装置10Aと同様の静電式インクジェット画像形成装置であるが、上述の画像形成装置10Aが記録媒体Pの一方の面に描画を行って排出するものであったのに対し、本実施形態の画像形成装置100は、記録媒体Pの一方の面(第1面)に描画を行った後、記録媒体Pの表裏を反転させて再び描画手段18へ搬送し、記録媒体Pのもう一方の面(第2面)にも描画を行って排出することのできる、いわゆる自動両面プリンタである。
この画像形成装置100は、第1面の描画が行われた後の記録媒体Pについて、第2面の描画に先立って、その変形量を測定し、その測定結果によって記録媒体Pを選別する。画像形成装置100は、記録媒体Pの反転手段102と、切替部材104とを備えており、また、給紙トレイ24から供給された記録媒体Pまたは第2面描画のために搬送されてきた記録媒体Pを描画手段18へ搬送するとともに、第1面描画を終えた記録媒体Pを再び描画手段18へ搬送する搬送手段14cを備えている。さらに、画像形成装置100は、画像形成装置10Aにおける、給紙トレイ24から送られた記録媒体Pの搬送経路上の帯電器38aとインクジェットヘッド78との間に配置された選別手段16に代えて、第1面描画後の記録媒体Pの搬送経路上の帯電器38bとインクジェットヘッド78との間に配置された選別手段16cを有している。上記以外は、画像形成装置100は、上述の画像形成装置10Aと基本的に同様の構成を有しているので、同様の構成要素には同一の符号を付し、以下では主として画像形成装置10Aと異なる点について説明する。
画像形成装置100の搬送手段14cは、搬送ベルト32による搬送の往路側において、描画手段18の前後に配置された記録媒体Pの帯電器38aおよび除電器40aと、搬送ベルト32による搬送の復路側、すなわち表裏反転された記録媒体Pを搬送する経路側に配置された記録媒体Pの帯電器38bおよび除電器40bとを備えている。また、定着手段20の、記録媒体Pの搬送方向下流側には、排出される記録媒体Pを排紙トレイ28へ搬送するための搬送ローラ47および搬送ガイド46bが適宜配置されている。
定着手段20の下流側には、排紙トレイ28へ向かう経路と、反転手段102へ向かう経路とを切り替える切替部材104が配置されている。切替部材104は、片面または両面に描画が行われた記録媒体Pを排出する場合は、記録媒体Pを排紙トレイ28へ送るように移動し、片面に描画が行われた記録媒体Pに、引き続きもう一方の面にも描画を行う場合には、記録媒体Pを反転手段102へ送るように移動する。
定着手段20によって画像が定着された記録媒体Pは、切替部材104によって切り替えられた経路に沿って、排紙される場合は排紙トレイ28へ、反転される場合は反転手段104へ搬送される。
反転手段102は、切替部材104の切替によって搬送されてきた記録媒体Pを表裏反転させて再び搬送ベルト32へ供給するもので、搬送ベルト106と、ローラ108a,108bと、搬送ベルト106から搬送ベルト32の復路側へ記録媒体Pを案内する搬送ガイド46c,46dと、その他、記録媒体Pを搬送するための搬送ローラ47等を適宜備えている。なお、図示例では、搬送ガイド46cと搬送ローラ47とによって、記録媒体Pを搬送ベルト32へ案内しているが、記録媒体Pの搬送方向長さよりも十分短い間隔で配置された搬送ローラ対によって、記録媒体Pを搬送するようにしてもよいし、任意の搬送手段を組み合わせて構成してもよい。また、搬送ベルト106と協働する搬送ローラを備えてもよい。
搬送ベルト106は、2つのローラ108a,108bによって張架されており、ローラ108a,108bの回転方向に対応して、記録媒体Pを搬送ベルト106上に受け入れる方向(図3中左から右へ向かう方向)または搬送ベルト106上から送り出す方向(図3中、右から左へ向かう方向)に移動して、記録媒体Pを搬送する。ローラ108aとローラ108bとの間隔は、記録媒体Pの搬送方向長さとほぼ同じか、やや短くなるように設定されている。
搬送ベルト106は、記録媒体Pが搬送されてくると、記録媒体Pを、それまでの搬送方向と同方向(図3中左から右へ向かう方向)へ搬送する。記録媒体Pの後端が切替部材104bを通過し終えると、ローラ108a,108bの回転方向が反転し、搬送ベルト106は、記録媒体Pを逆方向(図2中右から左へ向かう方向)へ搬送する。このとき、切替部材104bは、矯正手段1aに通じる経路を塞ぐように切り替えられている。搬送ベルト106が反転することで、記録媒体Pは、搬送ガイド46cおよび46dの間に案内されて、搬送ローラ47によって搬送されて、搬送ベルト32の表面に供給され、帯電器38bによって静電吸着される。
帯電器38bは、帯電器38aと同様のものであり、記録媒体Pは、帯電器38bによって所定の負の高電位に均一に帯電され、描画に必要な一定のDCバイアス電圧(例えば、約−1.5kV)が印加された状態とされるとともに、搬送ベルト32上に静電吸着される。
帯電器38bの下流側には、選別手段16cが配置されている。選別手段16cは、上述の画像形成装置10Aにおける選別手段16と同様のものであり、変位センサ58によって、搬送ベルト32上の記録媒体Pの変形量を測定し、その測定結果から、制御手段64によって記録媒体Pの平面度を算出し、平面度が予め定めた許容値以下か否かによって、記録媒体Pを選別する。制御手段64は、記録媒体Pの平面度が許容値以下であれば、除電器40bおよび駆動手段62を稼働させず、記録媒体Pを搬送ベルト32に吸着させたまま、描画手段18へと搬送させる。記録媒体Pの平面度が許容値を超えていた場合には、除電器40bを稼動させて記録媒体Pを除電し、駆動手段62によって選別部材60を駆動して、記録媒体Pを搬送ベルト32から分離する。
選別部材60によって、搬送ベルト32から剥離された記録媒体Pは、用紙回収機構66cによって回収トレイ74へ回収される。
選別部材60によって剥離されることなく、引き続き搬送ベルト32によって搬送された記録媒体Pは、再び描画手段18へと所定の速度で搬送される。このとき、記録媒体Pの帯電電位を描画に必要な電位に安定させるために、帯電器38aで再度記録媒体Pの帯電を行ってもよい。
描画手段18の構成および作用は、図1の画像形成装置10Aと基本的に同様であり、記録媒体Pの第2面の描画は、第1面の描画と同様にして行われる。
描画が行われた記録媒体Pは、インク中の水分の膨潤や、定着手段20による加熱加圧によって変形する可能性があるが、本発明の画像形成装置100によれば、第1面の描画が行われた後、第2面の描画が行われる前に、記録媒体Pの変形量に基づいて記録媒体Pを選別し、インクジェットヘッド78を損傷するほどに変形したものや、正確な描画が行えない程度に変形したものを描画手段18へ送らずに回収できるので、描画手段18における装置へのダメージや描画不良を回避することができる。
なお、図3の画像形成装置100では、選別手段16cを、搬送ベルト32による記録媒体Pの搬送路の復路側(図3中下側)に配置し、第1面の描画後であって第2面の描画前の記録媒体Pのみを選別する形態としたが、選別手段16cを、搬送ベルト32の往路側(図3中上側)における、描画手段18(インクジェットヘッド78)の上流側に配置し、第1面の描画前の記録媒体Pと、第1面の描画後であって第2面の描画前の記録媒体Pとの両方に対し、選別を行うようにしてもよい。
また、第1面の描画後の記録媒体Pを描画手段18(インクジェットヘッド78)の上流側に搬送する搬送手段は、上述の搬送ベルト32による記録媒体Pの搬送路の復路側を利用するものには限定されず、搬送ベルト32とは別に、搬送ローラ対や、搬送ベルト等の任意の搬送手段によって構成してもよい。
例えば、図1の画像形成装置10Aにおいて、定着手段20の下流側に、図3の画像形成装置100における切替部材104および反転手段102と同様のものを設け、反転手段102によって反転された記録媒体Pを、搬送ローラ対や、搬送ベルト等の任意の搬送手段によって、記録媒体Pの帯電器38aの上流側に搬送する搬送経路を構成し、記録媒体Pを38aによって搬送ベルト32に静電吸着させた後、選別手段16によって平面度の測定および選別を行う形態とすることもできる。
また、画像形成装置100では、第1面の描画後の記録媒体Pを搬送ベルト32に静電吸着させた状態で、その平面度を測定する形態としたが、第1面の描画後の記録媒体Pに矯正力を作用させない状態(静置状態)で平面度を測定し、記録媒体Pの選別を行うようにしてもよい。
そのような装置は、例えば、図2の画像形成装置10Bにおいて、定着手段20の下流側に、図3の画像形成装置100における切替部材104および反転手段102と同様のものを設け、反転手段102によって反転された記録媒体Pを、搬送ローラ対や、搬送ベルト等の任意の搬送手段によって、選別手段16bの上流側に搬送する搬送経路を構成することにより実現することができる。
この場合にも、記録媒体Pの判別は、第1面の描画後であって第2面の描画前の記録媒体Pのみについて選別を行う形態としてもよいし、第1面の描画前の記録媒体Pと、第1面の描画後であって第2面の描画前の記録媒体Pとの両方に対し、選別を行う形態としてもよい。
また、回収トレイ74に回収された記録媒体Pは、時間を置くことによって、あるいは加湿または加熱しながら加圧するなどの形状矯正手段によって、その形状がインクジェットヘッド78の損傷や描画不良を起こさない程度に矯正できる場合には、形状を矯正した後、再び給紙トレイ24に移して、第2面の描画に供することも可能である。搬送ベルト32への吸着不良により回収トレイ74に回収された記録媒体Pは、再び給紙トレイ24に移して、第2面の描画に供すればよい。
また、本実施形態においても、変形量が許容値を超えた記録媒体Pを、選別手段16によって回収トレイ74へ排出して回収する形態としたが、本発明はこれには限定されず、インクジェットヘッド78を損傷しない程度の変形を有する記録媒体Pは、そのまま搬送し、描画手段18による描画を行わずに排紙トレイ28へ排出するようにしてもよいのは、上記第1の実施形態と同様である。
以上、本発明に係るインクジェット画像形成装置および方法について詳細に説明したが、本発明は上記種々の実施例に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
本発明のインクジェット画像形成装置の第1の実施形態の構成を示す概念図である。 本発明のインクジェット画像形成装置の第2の実施形態の構成を示す概念図である。 本発明のインクジェット画像形成装置の第3の実施形態の構成を示す概念図である。 画像形成装置10Aにおけるインクジェットヘッド78の吐出ヘッド160の構成を示す概念図であり、(a)は、吐出ヘッド160の一部を示す模式的断面図、(b)は、(a)のIV−IV線における模式的断面図である。
符号の説明
10A、10B、100 インクジェット画像形成装置
12 保持手段
14、14b、14c 搬送手段
16、16b、16c 選別手段
18 描画手段(画像形成手段)
20 定着手段
22 溶媒回収手段
38a、38b 記録媒体Pの帯電器
40a、40b 記録媒体Pの除電器
58 変位センサ
60 選別部材
62 駆動手段
64 制御手段
66a、66b、66c 用紙回収機構
78 インクジェットヘッド
80 ヘッドドライバ
82 インク循環機構
84 位置検出器
102 反転手段
104 切替部材

Claims (14)

  1. インクを記録媒体へ向けて吐出するインク吐出部を有し、吐出したインクを記録媒体に付着させて画像を形成する画像形成手段と、
    前記記録媒体を前記画像形成手段へ搬送する搬送手段と、
    前記画像形成手段の、前記記録媒体の搬送方向上流側に配置され、変形量が所定値以下の前記記録媒体を前記画像形成に供する記録媒体として選別する選別手段と、を備えるインクジェット画像形成装置。
  2. インクを記録媒体へ向けて吐出するインク吐出部を有し、吐出したインクを記録媒体に付着させて画像を形成する画像形成手段と、
    前記記録媒体を前記画像形成手段へ搬送する搬送手段と、
    第1面に画像が形成された前記記録媒体を表裏反転させて前記搬送手段による搬送経路へ供給する反転手段と、
    第1面に画像が形成された前記記録媒体を第2面への画像形成のために前記画像形成手段へ搬送する前記搬送経路上に配置され、変形量が所定値以下の前記記録媒体を前記画像形成に供する記録媒体として選別する選別手段と、を備えるインクジェット画像形成装置。
  3. 前記選別手段は、平面度が3mm以下の前記記録媒体を、前記画像形成に供する記録媒体として選別する請求項1または2に記載のインクジェット画像形成装置。
  4. 前記搬送手段は、前記記録媒体をベルト面で支持して搬送するベルト搬送機構、および、前記記録媒体を前記ベルト面に吸着保持させる吸着保持機構を有する請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット画像形成装置。
  5. 前記選別手段は、前記吸着保持機構によって前記ベルト面に吸着保持した状態での平面度が50μm以下の前記記録媒体を、前記画像形成に供する記録媒体として選別する請求項4に記載のインクジェット画像形成装置。
  6. さらに、前記画像形成手段の直後に、前記記録媒体を加熱して前記画像を定着させる加熱定着手段を備える請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェット画像形成装置。
  7. 前記インクは、帯電した色材を含む粒子および溶媒を含有し、
    前記画像形成手段は、前記インクに静電力を作用させることにより、前記インク吐出部から前記インクの液滴を吐出して、前記記録媒体に画像を形成する請求項1〜6のいずれかに記載のインクジェット画像形成装置。
  8. インク吐出部からインクを前記記録媒体へ向けて吐出し、吐出したインクを記録媒体に付着させて画像を形成するインクジェット画像形成方法であって、
    画像形成の前に、変形量が所定値以下の前記記録媒体を前記画像形成に供する記録媒体として選別し、
    選別された前記記録媒体に前記画像を形成することを特徴とするインクジェット画像形成方法。
  9. インク吐出部からインクを前記記録媒体へ向けて吐出し、吐出したインクを記録媒体に付着させて画像を形成するインクジェット画像形成方法であって、
    前記記録媒体の第1面に前記画像を形成した後、第2面への画像形成の前に、変形量が所定値以下の前記記録媒体を前記第2面への前記画像形成に供する記録媒体として選別し、
    選別された前記記録媒体の前記第2面に前記画像を形成することを特徴とするインクジェット画像形成方法。
  10. 前記選別は、前記記録媒体の平面度を測定し、平面度が3mm以下の前記記録媒体を前記画像形成に供する記録媒体として選別することにより行う請求項8または9に記載のインクジェット画像形成方法。
  11. 前記選別された記録媒体を搬送ベルトに吸着保持し、
    この搬送ベルトによって、前記選別された記録媒体を、前記画像を形成する位置に搬送する請求項8〜10のいずれかに記載のインクジェット画像形成方法。
  12. 前記記録媒体を搬送ベルトに吸着保持させ、
    前記選別は、前記搬送ベルトに吸着保持した状態での平面度が50μm以下の前記記録媒体を、前記画像形成に供する記録媒体として選別することにより行う請求項8〜10のいずれかに記載のインクジェット画像形成方法。
  13. さらに、前記画像形成の直後に、前記画像が形成された前記記録媒体を加熱して前記画像を定着させる請求項8〜12のいずれかに記載のインクジェット画像形成装置。
  14. 前記画像形成は、帯電した色材を含む粒子および溶媒を含有するインクを用い、前記インクに静電力を作用させることにより、前記インク吐出部から前記インクの液滴を吐出して、前記記録媒体に画像を形成することにより行う請求項8〜13のいずれかに記載のインクジェット画像形成方法。
JP2005025024A 2005-02-01 2005-02-01 インクジェット画像形成装置および方法 Withdrawn JP2006213415A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005025024A JP2006213415A (ja) 2005-02-01 2005-02-01 インクジェット画像形成装置および方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005025024A JP2006213415A (ja) 2005-02-01 2005-02-01 インクジェット画像形成装置および方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006213415A true JP2006213415A (ja) 2006-08-17

Family

ID=36976969

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005025024A Withdrawn JP2006213415A (ja) 2005-02-01 2005-02-01 インクジェット画像形成装置および方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006213415A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010052916A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Brother Ind Ltd シート案内装置
JP2010083036A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Fujifilm Corp 画像形成装置
JP2012166558A (ja) * 2012-04-18 2012-09-06 Kyocera Document Solutions Inc インクジェット記録装置
WO2013165003A1 (ja) * 2012-05-01 2013-11-07 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010052916A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Brother Ind Ltd シート案内装置
JP4591579B2 (ja) * 2008-08-29 2010-12-01 ブラザー工業株式会社 シート案内装置
US8083226B2 (en) 2008-08-29 2011-12-27 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Sheet guiding apparatus with an electric field or charge inverting portion
JP2010083036A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Fujifilm Corp 画像形成装置
JP2012166558A (ja) * 2012-04-18 2012-09-06 Kyocera Document Solutions Inc インクジェット記録装置
WO2013165003A1 (ja) * 2012-05-01 2013-11-07 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置
CN104284779A (zh) * 2012-05-01 2015-01-14 柯尼卡美能达株式会社 图像形成装置
US9090080B2 (en) 2012-05-01 2015-07-28 Konica Minolta, Inc. Image formation device
JPWO2013165003A1 (ja) * 2012-05-01 2015-12-24 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1642739B1 (en) Image fixing device, image recording apparatus equipped with the same, and image fixing method
EP1580010A2 (en) Ink jet image forming apparatus and method
JP2004230709A (ja) インクジェット式記録装置
JP2006259223A (ja) 定着装置およびそれを用いる画像記録装置
JP2004082689A (ja) インクジェット記録装置
JP4354786B2 (ja) インク濃度検出方法およびインクジェット記録装置
JP2006091224A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2006213415A (ja) インクジェット画像形成装置および方法
JP2006175645A (ja) インクジェット画像形成装置
JP2006119588A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2006184403A (ja) 定着装置
JP2006212804A (ja) インクジェット画像形成装置および方法
JP2005255355A (ja) 画像形成装置
JP2006084968A (ja) 定着方法および定着装置
JP4516773B2 (ja) 画像定着装置およびインクジェット記録装置
US20060051142A1 (en) Fixing device and image forming apparatus
JP4362078B2 (ja) インクジェットヘッドおよびインクジェット記録装置
US7172267B2 (en) Ink jet recording method and ink jet recording apparatus
JP2005274879A (ja) 定着装置および定着方法
JP2006175644A (ja) インクジェット画像形成装置
JP2006084677A (ja) 画像定着装置及びそれを備える画像記録装置並びに画像定着方法
US7419248B2 (en) Ink jet head and ink jet recording apparatus
JP2006021382A (ja) 画像形成装置および方法
JP2006195048A (ja) 画像定着装置、画像記録装置および画像定着方法
JP2004291578A (ja) 静電式インクジェットヘッド、それを用いた記録装置および記録方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20061204

A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080401