JP2006184403A - 定着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期間使用する場合も、画像光沢低下、画像傷、定着ムラ等を生じさせることなく、画像定着が可能で、かつ安価で簡単な構成の定着装置を提供すること。
【解決手段】画像が形成された記録媒体を挟持搬送することにより画像を定着させる、少なくとも一方が加熱ロールである一対の定着ロールで構成される定着ロール対を有し、定着ロール対の少なくとも一方の定着ロールの表層が交換可能であること。
【選択図】図1

Description

本発明は、定着装置に関し、詳しくは、インクジェットプリンタ、または、電子写真方式の複写機、プリンタ、若しくは印刷機などによって、色材と樹脂を含んだ色材粒子で記録媒体上に形成された画像を定着させる定着装置に関する。
インクジェットプリンタ、または、電子写真方式の複写機、プリンタ、若しくは印刷機などの画像形成装置によって、顔料等の色材と樹脂を含んだ色材粒子(着色微粒子)を用いて記録媒体上に形成された画像を定着させる装置としては、熱ローラ定着方式に従った定着装置が一般的に使用されている。この熱ローラ定着方式は、記録媒体上の色材粒子に定着ローラを当接させて加熱及び加圧することで、記録媒体上に形成された画像を定着させる画像定着方式であり、画像形成部に定着ローラを接触させるので、熱効率が良好で、迅速な画像定着を可能にする画像定着方式である。
このような、熱ローラ定着方式の定着装置としては、特許文献1に、金属円筒表面に離型性樹脂層を有する定着ロールと、これに圧接する加圧ロールと、前記定着ロールの表面に離型剤を塗布、および表面を清掃する清掃部材の位置より定着ロール回転方向前部に、定着ロール表面上のトナーの高さを調整する部材を設けたことを特徴とする定着装置が開示されている。
特開平11−249477号公報
ところで、画像が記録された記録媒体を挟持搬送して画像を記録媒体に定着させる従来の定着ロールは、長期にわたって使用すると表面に傷、へこみ、皺、ひび割れ等の障害が発生し、記録媒体に定着した画像に画像光沢低下、画像傷、定着ムラ等が生じることがある。
これに対して、特許文献1によれば、清掃部材より定着ロール回転方向手前に、オフセットトナーの塊の高さを、定着ロールと清掃部材のフェルトが接する入口に掛からない高さまで潰して抑える弾性体ロール、またはオフセットトナーの塊の高い部分を拭き取って押さえる回転ブラシを設けることにより、オフセットトナーは定着ロールに接するフェルト面で分散して拭き取られ、定着ロールの離型性樹脂層の部分的磨耗が生じることはなく、定着ロールの寿命は従来より長くなり、電子写真装置の信頼性を高めることができるとしている。
しかしながら、特許文献1に開示された定着装置も、長期間使用すると、使用とともに、表面に傷、へこみ、皺、ひび割れ等の障害が発生し、画像光沢低下、画像傷、定着ムラ等の問題は生じる。
また、上記問題は、定着ロール自体を交換すことで解決することができるが、定着ロールを交換すると、コストが高くなり、交換作業も容易ではないという問題がある。
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、長期間使用する場合も、画像光沢低下、画像傷、定着ムラ等を生じさせることなく、画像定着が可能で、かつ安価で簡単な構成の定着装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、少なくとも色材および樹脂を含有する色材粒子を用いて記録媒体上に描画された画像を記録媒体上に定着する定着装置であって、画像が形成された記録媒体を挟持搬送することにより前記画像を定着させる、少なくとも一方が加熱ロールである一対の定着ロールで構成される定着ロール対を有し、前記定着ロール対の少なくとも一方の定着ロールの表層が交換可能であることを特徴とする定着装置を提供する。
ここで、前記定着ロールは、円筒形状の胴部と、前記胴部表面に止着される交換可能な定着シートとで構成されることが好ましい。
また、前記定着シートは、剛性を有する支持体上に少なくとも1層以上の弾性を有する層が形成された構造を有することが好ましい。
また、前記胴部は、前記定着シートを前記胴部に物理的に止着する止着部材を付装する凹部を有することが好ましい。
さらに、前記定着ロールの中心に前記定着ロールを加熱する加熱手段を有することが好ましい。
さらに、前記定着ロールの表面近傍に前記定着ロールを加熱する加熱手段を有することが好ましい。
さらに、前記定着ロール対の定着ロールの間に狭入された搬送支持体を有し、前記搬送支持体上に前記記録媒体を載置し、前記搬送支持体とともに前記記録媒体を前記定着ロール対により挟持搬送することで、前記記録媒体に画像を定着させることが好ましい。
さらに、前記記録媒体を前記搬送支持体に静電吸着させる帯電手段を有することが好ましい。
また、前記色材粒子の平均粒子径が、0.5〜1.2μmの範囲内であることが好ましい。
本発明によれば、記録媒体と接触する定着ロールの表面を交換可能な構造とすることで、長時間使用した場合も定着ロールの表面を交換することで、表面に傷、へこみ、皺、ひび割れ等の障害のない定着ロールで画像を定着させることができる。これにより、画像光沢低下、画像傷、定着ムラのない画像を記録媒体に定着させることができる。
また、交換部分を定着ロールの表層部分のみとすることで、低コスト、かつ簡易に交換することができる。
本発明に係る定着装置を添付の図面に示される好適な態様に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の定着装置10を用いる画像記録装置8の概略構成を示す模式図である。
画像記録装置8は、画像形成装置9と、本発明の定着装置10とから構成される。さらに、定着装置10は、定着ロール対12と、把持搬送手段14と、ガイド16と、ガイド18とから構成される。
ガイド16は、画像形成装置9と定着ロール対12との間に設けられ、画像形成装置9から排出された記録媒体Pを定着ロール対12に案内する。また、ガイド18は、定着ロール対12を介してガイド16の反対側に設けられ、定着ロール対12から排出された記録媒体Pを図示しない排出トレイ、または、次工程に案内する。
本発明の定着装置は、記録媒体Pとしては、普通紙、上質紙、微塗工紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙等の紙類や、印刷用のフィルム等の各種記録媒体を制限なく用いることができる。また、記録媒体Pの形状は、特に制限的ではないが、以下では、一般的に用いられる矩形の記録媒体Pを例にして説明する。
画像形成装置9は、顔料等の色材と樹脂を含む色材粒子を用いて、記録媒体Pに画像を形成するものである。図1においては、図1中左から右へ、図示しない搬送手段によって搬送される記録媒体Pの上側の面に画像を形成することができる。画像形成装置9としては、各種の画像形成方式(画像記録方式)を用いて画像を形成する装置を利用することができる。例えば、顔料等を含む粒子(色材粒子)及び溶媒を含有するインクを用い、インクジェット方式によってインクを吐出して記録媒体にインク画像を形成する、静電式、サーマル式、ピエゾ式等、各種インクジェット方式や、トナーを用いて画像を形成する電子写真方式等を用いて画像を形成する装置が利用可能である。
定着装置10は、画像形成装置9によって記録媒体P上に形成された画像を、以下に説明する手段及び方法で定着させることができる。ここで、定着装置10内部で、記録媒体Pが搬送される搬送経路は、ガイド16、ガイド18、後述する把持搬送手段14とによって定められる。以下、図1に示す定着装置10について詳しく説明する。
定着ロール対12は、一対の定着ロールから構成され、少なくとも一方の定着ロールは、内部またはロール表面近傍に加熱源を有し、ロール表面を所定の温度にする。図1に示す本実施形態の定着ロール対12は、基本的に第1定着ロールである加熱ロール22および第2定着ロールである加圧ロール24とから構成される。
加熱ロール20は、基本的に定着胴28と定着胴28の外周面に周設された定着シート30とで構成される。さらに、加熱手段として、定着胴28の内側の略軸心には、定着胴28を貫通して、ヒータ24が配置されている。
ここで、図2は、定着胴28の形状を模式的に示した斜視図であり、図3(A)は、定着シート30の形状を模式的に示した斜視図であり、図3(B)は、定着シート30の層構成を模式的に示す断面図であり、図4は、加熱ロール20の概略構成を示した断面図であり、図5は、加熱ロール20の層構成を模式的に示した拡大図である。
定着胴28は、中空の円筒形状を有し、剛性を有する金属、例えばアルミニウム等で形成される。定着胴28の外周面には、回転軸の軸方向に沿って凹部29が設けられている。
凹部29には、所定間隔毎に複数の穴32が形成されている。
図3(A)に示すように、定着シート30は、一辺が定着胴28の軸方向と略同じ長さとなり、他辺が、定着胴28の円周よりも所定長さ長い矩形のシート形状を有し、定着シート30の定着胴28の軸方向と略同じ長さ側の両辺の周縁には、所定間隔毎に複数の穴34が形成されている。また、図3(B)に示すように、支持体30aの表面に弾性層30bが設けられ、その弾性層30bの表面には中間層30cが設けられ、中間層30cの表面にはコート層30dが設けられた積層体である。
ここで、支持体30a、弾性層30b、中間層30c、コート層30dの構成は、特に限定はなく、種々の材料を用いることができる。一例として、本実施形態の定着シート30は、支持体30aが、厚さ0.1mmのステンレススチールで形成され、弾性層30bが、厚さ3mmm、ゴム硬度JIS A 10、表面粗さRa=10μmのシリコンゴムで形成され、中間層30cが、厚み50μm、ゴム硬度JIS A 70、表面粗さRa=5μmのフッ素ゴムで形成され、コート層30dは、厚み50μm、ゴム硬度JIS A 70、表面粗さRa=0.2μmのシリコンゴムで形成される。
図4に示すように、定着シート30は、支持体30a側の面が定着胴28の外周面と接触し、かつ、定着胴28に形成された穴32と、定着シート30の定着胴28の軸方向と略同じ長さ側の両辺の周縁に形成された穴34とが重なる位置に周設され、この定着胴28に形成された穴32と定着シート30に形成された穴34とが、ボルト36及び座金38により同軸上に固定されることで、定着銅28の表面に止着される。これにより、図5に示すように、加熱ロール20は、金属製の定着胴28の表面に支持体30a、弾性層30b、中間層30c、コート層30dが積層された構成となる。
加圧ロール22は、加熱ロール20に当接して配置される。加圧ロール22は、基本的に加熱ロール20と同様の構成を有し、加圧胴40と定着シート42とで構成される。また、加熱手段として、加圧胴40の内側の略軸心には、加圧胴40を貫通して、ヒータ26が配置されている。
加圧胴40は、中空の円筒形状を有し、剛性を有する金属、例えばアルミニウム等で形成され、その外周面には、回転軸の軸方向に沿って凹部41が設けられている。また、凹部41には、所定間隔毎に複数の穴が形成されている。
また、定着シート42は、層構成が異なることを除いて定着シート30と同様の形状、構成を有する。つまり、一辺が加圧胴40の軸方向と略同じ長さとなり、他辺が、加圧胴40の円周よりも所定長さ長い矩形のシート形状を有し、加圧胴40の軸方向と略同じ長さ側の両辺の周縁には、所定間隔毎に複数の穴が形成されている。
ここで、本実施形態の定着シート42は、支持体の表面に弾性層が設けられ、弾性層の表面にコート層が設けられた積層体である。
一例として、本実施形態の定着シート42は、支持体が、厚さ0.1mmのステンレススチールで形成され、弾性層が、厚さ1mm、ゴム硬度JIS A 20のシリコンゴムで形成され、コート層が、厚さ50μm、表面粗さRa=0.2μmのPFA(パーフルオロアルコキシ樹脂)で形成される。
定着シート42は、支持体側の面が加圧胴40の外周面と接触し、かつ、加圧胴40に形成された穴と、定着シート42の加圧胴40の軸方向と略同じ長さ側の両辺の周縁に形成された穴とが重なる位置に周設され、この定着シート42に形成された穴と加圧胴40に形成された穴とが、ボルト44及び座金46により同軸上に固定されることで、加圧胴40の表面に止着される。
このようにして、加圧ロール22は、金属製の加圧胴40の表面に支持体、弾性層、コート層が積層された構成となる。
また、加熱ロール20および加圧ロール22の内部にそれぞれ配置されるヒータ24およびヒータ26は、ハロゲンランプ等の加熱源であり、画像定着時に、加熱ロール20および加圧ロール22を所定温度に加熱する。また、定着ロール(加熱ロール20および加圧ロール22)を加熱するヒータは、両ロールに備える必要はなく、いずれか一方の定着ロールのみに配置するようにしてもよい。すなわち、本発明においては、定着ロール対20を構成する一対の加熱ロール20、加圧ロール24のうちの少なくとも一方を内部にヒータを備える加熱ロールとすればよい。なお、一方の定着ロールにのみヒータを配置する場合は、画像が記録されている面と接する側に配置された定着ロールに配置することが好ましい。
ここで、本実施形態では、加熱ロール20および加圧ロール22を加熱するヒータ24,26を定着ロール内部に設けたが、本発明はこれに限定されず、図6に示すように、加圧ロール20および加熱ロール22の表面近傍に加熱手段62,64を設けてもよい。
加熱手段62は、ヒータ62aと反射板62bとで構成される。ヒータ62aは、加熱ロール20の表面近傍に配置され、反射板62bはヒータ62aの加熱ロール20側の面を除く面を囲むように配置される。また、加熱手段64は、ヒータ64aと反射板64bとで構成される。ヒータ64aは、加圧ロール22の表面近傍に配置され、反射板64bはヒータ64aの加圧ロール22側の面を除く面を囲むように配置される。
このように、加熱手段を定着ロール表面近傍に配置し、定着ロールを加熱するようにしてもよい。また、反射板62b,64bを設けることで、ヒータ62a,64aの熱を効率よく加熱ロールおよび加圧ロールに伝えることができ、また、ヒータ62a,64aから発生する熱が周囲の機器に影響を及ぼすことを防止することができる。
さらに、図6に示すように、加熱ロール20内部に、図1と同様にヒータ24を配置することで、加熱ロール20をより好適に加熱することができる。
また、定着ロール対12は、図示しない駆動手段に接続されており、この駆動手段は、定着ロール対20を所定方向に回転させる。ここで、定着ロール対12は、一方の定着ロールが回転することで、他方の定着ロールも従動するので、駆動手段は、定着ロール対12の少なくとも一方の定着ロールに備えられていればよい。すなわち、加熱ロール20および加圧ロール22の少なくとも一方を駆動ロールとすればよい。但し、本実施形態のように、定着ロール対12に凹部を有する場合は、定着ロールの凹部が常に会合して回転させる必要がある。そのため、定着ロールの軸端に、ギヤを設けて咬合させ、または、プーリー等を設け、定着ロール対を同期させて回転させることが好ましい。
ここで、本実施形態においては、後述する把持搬送手段14のグリッパ50と加熱ロール20の凹部29と加圧ロール22の凹部41との対応を維持するため、加熱ロール20および加圧ロール22のいずれかのロールに駆動手段を設け、反対側ロールはギヤ駆動させることが好ましい。
駆動手段による定着ロール対12の駆動方法は、特に限定されず、種々の駆動手段を用いることができ、例えば、加熱ロール20に接続されている回転駆動手段を伝達手段を介して加圧ロール22にも接続させ、加熱ロール20と同期させて加圧ロール22を回転駆動させてもよい。
このような定着ロール対12より記録媒体Pを挟持搬送することで、記録媒体に形成された画像を定着させる。
ここで、定着動作時における加熱ロール20と加圧ロール22とのそれぞれの表面温度、および加熱ロール20と加圧ロール22とのニップ力は、安定した定着性を確保するように適宜設定される。ここで、上記の表面温度は、搬送速度が速い場合は定着時間が短くなるため高くし、遅い場合は定着時間が長くなる、高すぎるとロール耐久性が低下する、低すぎると定着不足になる等の理由から、70〜200℃であるのが好ましい。また、上記押圧力は、低すぎると定着不足,定着ムラの原因に、高すぎるとロール耐久性の低下,インク粒子のロールへのオフセット等の理由から、0.1〜1MPaであるのが好ましい。
本発明では、上述のように加熱ロール20を定着胴28と定着シート30とで構成し、また、加圧ロール22を加圧胴40と定着シート42とで構成することで、画像定着時に記録媒体Pと接触する表層部分を分離(着脱)することができる。つまり、定着シート30,42を交換することができる。
これにより、定着ロールを長期間使用し、定着ロールの表面に傷、へこみ、皺、ひび割れ等が発生した場合も、定着シートを交換することで、表面に傷、へこみ、皺、ひび割れのない定着ロールとすることができ、画像光沢低下、画像傷、定着ムラ等が発生することを防止し、安定して、高画質な画像を定着させることができる。
また、交換する部分が定着ロールの表層部分のみであるので、コストを低くすることができる。また、定着ロールの表層部分のみを交換するので、定着ロールを装置から外すことなく交換する、もしくは、所定距離定着ロールをずらすのみで、交換が可能となる。これにより、交換作業が簡単となり、容易に交換することができる。
さらに、ボルトおよび座金により定着シートを定着胴に止着しているので、ボルトおよび座金の着脱により定着シートの交換を行うことができる。これにより、定着シートの交換を容易に行うことができる。
また、定着シートの両端部の穴を同軸上に重ね、ボルトおよび座金により定着胴の凹部の穴に止着することで、定着シートは所定張力が付与された状態で周設される。つまり、本実施形態では、ボルトおよび座金が定着シートの張力付加機構としての機能も有する。このように、定着シートを張力が付与された状態で定着胴に止着させることで、定着シート表面に皺が生じる等の定着ロール表面の変形を防止することができる。
本実施形態では、定着シートとして、支持体の表面に、弾性層、中間層、コート層、または、支持体の表面に弾性層、コート層を積層させた積層構造としたが、本発明はこれに限定されず、どのような層構成にしてもよく、例えば、支持体の表面にコート層のみを設けた構造としてもよい。
このように少なくとも画像定着時に記録媒体と接触する層を交換する構造であればよく、その層構成は特に限定されず、どのような層構成としてもよい。
また、定着シートは、交換をより容易にするために、所定の剛性を有する支持体の表面に1層以上の弾性を有する層(弾性層、中間層、コート層)を形成した構造とすることが好ましいが、これに限定されず、例えば、支持体を設けずにコート層のみを定着シートとして用いても、弾性層とコート層を積層させた積層体を定着シートとして用いることもできる。
定着シートとしてコート層のみを交換する場合は、定着胴(または加圧胴)として、円筒状の金属の表面に弾性層、中間層を積層させた構造の積層体を用いることで、弾性層、中間層、コート層が積層された定着ロールとすることができる。
このように定着胴(または加圧胴)は、円筒状の金属体に限定されず、表面に弾性層、中間層、後述するバックコート層等が積層されたものも好適に使用することができる。
また、本実施形態では、支持体と定着胴(または、加圧胴)とを直接接触させて、定着胴に定着シートを周設したが、本発明はこれに限定されず、支持体の定着胴側の面に、例えば、シリコンゴムの薄層等の所定弾性を有するバックコート層を形成してもよい。定着胴と支持体との間にバックコート層を設けることで、支持体との接触により定着胴が傷つくことを防止し、また、定着シートが定着胴に好適に吸着され、定着シートと定着胴とのずれの発生を防止できる。また、定着シートと定着胴(または、加圧胴)との間に空気層が形成されることを防止でき、熱伝導性を好適に保持することもできる。
さらに、バックコート層に加え、もしくは、バックコート層の代わりに高粘性シリコンオイルを定着シートまたは定着胴表面に塗布してもよい。
ここで、定着ロールの内部に加熱手段を設ける場合は、支持体として、金属等の伝熱性の高い材料を用いることが好ましい。支持体に伝熱性の高い材料を用いることで、定着ロール表面にヒータの熱を効率よく伝えることができる。これにより効率よく定着ロールの表面を所定温度にすることができる。
また、定着ロールの表面近傍に加熱手段を設ける場合は、支持体として、ポリイミド等の伝熱性の低い材料を用いることが好ましい。支持体に伝熱性の低い材料を用いることで、定着ロールの表面の熱が定着胴に伝わることを防ぎ、効率よく定着ロールの表面を所定温度に保持することができる。
また、加熱ロール20および加圧ロール22の表面は、優れた離型性を有することが好ましく、記録媒体Pに接触する表層を例えば、シリコンゴム、フッ素ゴム、フッ素樹脂等により形成することが好ましい。
また、加熱ロール20および加圧ロール22の表面つまり、定着シート30,42の表面は、表面粗さがRaで0.05〜1μmであるように形成されているのも好ましい。これにより、安定した定着性を確保することができ、記録媒体Pに良好な画質の画像を形成することができる。
また、本実施形態では、定着シートおよび定着胴にそれぞれ穴を形成し、定着シートに形成された穴と定着胴に形成された穴を同軸上に重ね、ボルトにより係止することで、定着シートを定着胴に止着させたが、これに限定されず、定着シートの止着方法は、種々の方法が使用可能である。例えば、接着剤を用いて定着シートを定着胴に止着させてもよく、また、定着シートをスリーブ形状とし、定着シートを定着胴に周設させた後、定着胴を加熱し膨張させて定着シートを定着胴に止着させてもよい。
また、定着胴28および加圧胴40の形状、つまり、加熱ロール20および加圧ロール22の形状としては、ストレート形状、クラウン形状、逆クラウン形状等種々の形状のロールを用いることが可能であるが、特に、画像定着時に記録媒体に皺の発生をより確実に防止できる点からクラウン形状とすることが好ましい。
また、定着シート30,42の形状は、定着胴28、加圧胴40の形状に応じて種々の形状にしてよいのはもちろんである。
また、好ましい態様として、加熱ロール20および加圧ロール22の少なくとも一方にオイルを塗布するためのオイル塗布手段を設け、記録媒体の剥離性を高めても良い。オイルとしては、例えば、ジメチルシロキサン,アミノ基含有ジメチルシロキサン,オルガノポリシロキサン,ジメチルオルガノポリシロキサン等を単独または適宜混合して粘度を100〜1000程度にしたものを用いることができる。これにより、記録媒体Pの定着ロールへの貼り付きを抑えることができ、加熱ロール20から記録媒体Pを容易に剥離することができる。
また、加熱ロール20および加圧ロール22から構成される一対の定着ロール対12は、記録媒体Pと一対の定着ロール(加熱ロール20および加圧ロール22)との間の接触帯電,剥離帯電,摩擦帯電または転がり帯電等によって生じる静電気を除去するための除電手段を有することが好ましい。本実施形態では、このような除電手段を設ける代わりに、加熱ロール20と加圧ロール22とをそれぞれ接地させて、記録媒体Pと加熱ロール20,加圧ロール22とを除電している。ただし、除電の方法はこれに限定されずに、例えば、除電手段として、コロナ放電器、除電ブラシ、除電ロール等を特に制限無く用いることができる。
このような除電手段で記録媒体Pと加熱ロール20と加圧ロール22とを除電することにより、記録媒体Pを、加熱ロール20から容易に剥離することができる。また、このような除電手段とオイル塗布手段とを組み合わせて用いても良く、これにより、記録媒体の剥離性が一層高められる。
本実施形態の定着装置10は、好ましい態様として把持搬送手段14が設けられている。
把持搬送手段14は、図示しない第1スプロケットと、第2スプロケット52と、第3スプロケット54とチェーン48と、グリッパ50とを有する。
図示しない第1スプロケットは、加熱ロール20と同軸、かつ実質同径で、加熱ロール20よりも外側軸端に配置される。第2スプロケット52は、記録媒体Pの搬送方向(図1中、左から右)で、定着ロール対12の下流側に固定的に配置される。第3スプロケット54は、第2スプロケット52の上方に配置される。
第1スプロケット、第2スプロケット52及び第3スプロケット54は、加熱ロール20の端部よりも外側で、加熱ロール20の回転軸に対して垂直な同一平面に含まれるように配置されている。また、チェーン48は、これら第1スプロケット、第2スプロケット52および第3スプロケット54の外周に巻回され、各スプロケット51,52および54に順次係合する無端のチェーンである。さらにチェーン48上には、後述するグリッパ50が複数、あるいは、少なくとも1つは設けられている。
各スプロケット51,52および54は、記録媒体Pが搬送される搬送路をはさんで両側に、図1に示した構成と同様の構成で配置されている。すなわち、各スプロケット51,52および54は、搬送路を挟んで両側に配置されており、一方のず側に配置されているスプロケットは、他方の側に配置されているスプロケットと、軸部材によって接続されている。
ここで、第2スプロケット52は、第1スプロケットに対して、記録媒体Pの長さより離れた位置に配置されることが好ましい。これにより、記録媒体Pに形成された画像が定着ロール対12によって完全に定着された後に、記録媒体Pを定着装置10の外部に排出させることができる。
チェーン48は、第1スプロケットを加熱ロール20の軸端に固定することにより、加熱ロール20の回転駆動力が伝達され、駆動される。これにより、チェーン48は、グリッパ50と凹部29,41が常に会合するように駆動される。
また、チェーン48には、各スプロケット51,52,54の間において確実な動力伝達を行うように所定の張力が付与されている。したがって、チェーン48は、回転駆動力を伝える第1スプロケットの回転動力を、第2スプロケット52、第3スプロケット54に伝達することができる。また、例えば第3スプロケット54を、図1内で紙面の上下方向に移動可能に構成し、チェーン48の張力調整を行えるようにしておくことが好ましい。
グリッパ50は、第1スプロケットから第2スプロケット52までの記録媒体Pの搬送路(図1参照)において、記録媒体Pの非画像記録部分(余白部分)を把持し、チェーン48の移動に伴って移動する。このようなチェーン48およびグリッパ50を用いた記録媒体Pの搬送機構(チェーン・グリッパ機構)は、印刷機等において、印刷媒体の搬送に用いらているものなどを利用することができる。例えば、実開平6−23748号公報には、チェーン・グリッパ機構を備えたオフセット印刷機の給紙機構について記載されている。上記公報に記載されているチェーン・グリッパ機構は、これを若干変形して、本実施形態に係る定着装置においても好適に用いられる。
ここで、グリッパ50としては、記録媒体Pの端部を把持することができるものであれば任意の把持手段を利用することができ、実開平6−23748号公報に開示されているような爪状の部材で記録媒体Pを把持する手段に限定されず、例えば、磁石を使用し磁力を利用して把持する手段や静電気力を利用して把持する手段、または、細かい針状の部材で記録媒体Pの先端部を刺し通して把持する手段等を用いることができる。つまり、グリッパの形状および機構は、物理的に挟む,刺す等のほか、真空吸着等の機能を有し、記録媒体Pを定着ロールから剥離するのに必要かつ十分な張力を記録媒体Pに伝えることができれば任意の形状および機構にすることができる。
また、把持手段を構成する部品は、画像定着時に、定着ロールに貼り付く記録媒体をロールから引き剥がすのに十分な剛性および把持力を有していることが好ましい。例えば、加熱ロールから記録媒体を引き剥がすときに、グリッパを構成する部材が変形することがないように、剛性を有する材料を用いて把持手段を形成することが好ましく、記録媒体Pがグリッパから外れたりしないように、把持手段の付勢力や配置位置、数を決定することが好ましい。
また、グリッパ50が、搬送動作中にズレや揺れ等を生じずに安定した搬送を行うために、ガイド18が、例えばその両端部に、グリッパ50の位置を決めるための溝を備えているのが好ましい。
また、本実施形態においては、定着ロール対12のニップ部前後でのチェーン48は略直線的に張られているが、定着時間を長くする、あるいは定着後の記録媒体Pの変形を調整したい等の要求がある場合には、チェーン48の通過経路を、ニップ部の前あるいは後で、定着ロール対12のいずれかの定着ロールに添わせて搬送してもよく、かつ、グリッパ50により記録媒体Pを咬えるタイミングをニップ部の前あるいは後に移動してもよい。
また、グリッパ50は、前述のように、記録媒体Pの搬送間隔に応じた間隔でチェーン48上に複数個設けられているのが好ましい。これにより、一つの記録媒体Pへの定着動作が終了した後に、連続して次の記録媒体Pを定着ロール対12に搬送し、処理を連続的に効率よく行うことができる。
ここで、記録媒体Pを加熱ロール20に貼り付くことを防止できる点から、把持搬送手段を設けることが好ましいが、必ずしも設ける必要はなく、例えば、分離爪等で記録媒体Pを加熱ロール20から分離させてもよく、また、記録媒体Pに剛性が有する等により記録媒体Pが加熱ロール20から分離する場合等、記録媒体Pと加熱ロールが好適に分離される場合は、分離手段を設けなくてもよい。
次に、定着装置10の作用を説明する。
第2スプロケット52の回転動力によって、チェーン48が移動し、それに応じてグリッパ50も移動する。具体的にはグリッパ50が把持搬送手段14による記録媒体Pの搬送経路の始点、すなわち、第1スプロケットの最下点に向かって移動する。このとき、第1スプロケットと定着ロール20との回転は同期しており、グリッパ50は、定着ロール20の凹部41に嵌合して、定着ロール20と共に回転する。これにより、定着ロール20の表面にグリッパ50が接触して、定着ロール20が傷つくことを防止することができる。
また、画像形成装置9によって表面に画像が形成(描画)された記録媒体Pが、ガイド16によって案内されながら、図示しない搬送手段によって、把持搬送手段の第1スプロケットつまり定着ロール対12まで搬送される。
グリッパ50は、第1スプロケットの最下部を通過すると同時に把持動作を行う。したがって、グリッパ50が第1スプロケットの最下部を通過したとき、記録媒体Pがグリッパ50に把持されうる状態となるように、グリッパ50と記録媒体Pとが同期されて移動される。
同期されて移動するグリッパ50と記録媒体Pとは、同時に第1スプロケットの最下部を通過し、記録媒体Pはグリッパ50によって把持され、チェーン48の移動に伴って、第2スプロケット52へと移動される。このように、記録媒体Pは、先端をグリッパ50に把持され、第1スプロケットの最下部を通過、つまり、記録媒体Pは、加熱ロール20および加圧ロール22との間を通過し、加熱ロール20および加圧ロール22とによって挟持される。
加熱ロール20および加圧ロール22によって挟持された記録媒体Pは、一定の周速度で回転駆動する加熱ロール20によって画像定着されつつ搬送される。このとき、加熱ロール20および加圧ロール22が記録媒体Pを挟持している挟持部と、グリッパ50が記録媒体Pを把持している把持部との間に、記録媒体Pが加熱ロール20から剥離されるのに必要かつ十分な張力を付加されるように、第3スプロケット54の張力を制御するのが好ましい。これにより、グリッパ50に把持された記録媒体Pを、一定の速度で画像定着部を通過させるとともに、加熱ロール20に貼り付くことなく搬送させることができる。
チェーン48も一定速度で移動を続け、記録媒体Pは上記挟持部とグリッパ50による把持部との間に張力を受けながら一定の速度で搬送される。グリッパ50に把持された記録媒体Pは、ガイド18に案内されて図示しない搬送手段に到達する。
記録媒体Pは、把持搬送手段14によって、記録媒体Pの後端部が加熱ロール20から離れる位置まで搬送される。記録媒体Pはそのまま搬送されて、グリッパ50が、第2スプロケット52の最下部(把持搬送する搬送路の終点)を通過した直後に、グリッパ50は記録媒体Pを解放する。そして、記録媒体Pは、図示しない搬送手段によって外部または次工程に搬送される。
上述した工程を繰り返すことで、記録媒体Pが加熱ロール20に貼り付くことなく連続的に画像を定着させることができる。
なお、先行する記録媒体Pを挟持搬送するグリッパ50が定着ロール対12を通過した時点で、後続の記録媒体Pを定着ロール対12に挿入するサイクルをスタートさせることができる。
ここで、本発明の定着装置は、長期間記録媒体の画像定着を繰り返し、定着ロール表面に傷等が生じ、定着した画像に画像傷が発生した場合、または、所定枚数の画像定着を行った場合、定着ロールを使用してから所定期間が経過した場合等の必要に応じて、定着ロールの定着シートを新しい定着シートと交換する。
定着シートを交換することで、長期間使用しても、定着ロールの劣化による画像光沢低下、画像傷、定着むら等のない画像を定着させることができる。
図7は、本発明の定着装置の他の実施形態の概略構成を示す模式図である。
なお、本実施形態の定着装置70において、図1の定着装置10と同様の構成を有する部材には同じ符号を付し、説明は異なる部位を主に行う。
定着装置70は、加熱ロール20と、加圧搬送手段72と、帯電器84と、除電器86と、放熱遮蔽部材88とを有する。
加熱ロール20は、上述したように、定着胴の表面に交換可能な定着シートが周設され、ボルトおよび座金により止着されている。また、定着胴の内側の略軸心には、定着胴を貫通して、加熱手段としてヒータ24が配設されている。
加圧搬送手段72は、搬送ベルト74と、加圧ロール76と、ベルトロール78,80とヒータ82とで構成され、加熱ロール20に対向する位置に配置されている。
搬送ベルト74は、ループ状のエンドレスベルトであり、2つのベルトロール78,80によって張架されている。
搬送ベルト74は、絶縁層と導電層とが積層された2層構造で構成されている。絶縁層は、加圧ロール76側つまり記録媒体Pと接触する面に配置され、導電層は、記録媒体Pとの接触面と逆側に配置されている。
絶縁層は、厚さ10〜1000μmの比抵抗が1011Ωcm以上の誘電体、例えば、ポリイミド樹脂、または、フッ素樹脂等の各種プラスチック、高純度パルプ紙等で構成される。ここで、プラスチックとしては、フッ素樹脂が例示され、より詳しくは4フッ化エチレン樹脂(PTFE)、4フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂(PFA)、4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合樹脂(FEP)、4フッ化エチレン・エチレン共重合樹脂(ETFE)、3フッ化塩化エチレン樹脂(PCTFE)、3フッ化塩化エチレン・エチレン共重合樹脂(ECTFE)、フッ化ビニリデン樹脂(PVDF)、フッ化ビニル樹脂(PVF)が例示される。
ここで、絶縁層の厚みは10μm〜500μm、平均表面粗さRaは、Ra≦20μm以下であることが好ましい。
導電層は、比抵抗が108Ωcm以下の導電体、鉄、アルミニウム、銅、スレンレス等の各種金属、合金やカーボンブラック、金属粉末等の導電性物質を含む塗膜や蒸着膜、薄膜を貼り合わせる等で構成される。導電層の電位は、図示しない接地部材により、基準電位0Vに保持されている。
このように、絶縁層と導電層とを積層した構造とし、導電層を接地させ、絶縁層側から後述する帯電器84により、表面に電荷が蓄積させることで、絶縁層の表面に記録媒体Pを置くと紙中で誘電分極が起こり静電的に吸着する。
ここで、搬送ベルト74の構成は上記に限定されず、絶縁層のみで構成しても、搬送ベルト表面を帯電させッ記録媒体Pを静電的に吸着させることができる。ここで、絶縁部材としては、例えば、フッ素樹脂を挙げることができる。フッ素樹脂としては、4フッ化エチレン樹脂(PTFE)、4フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂(PFA)、4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合樹脂(FEP)、4フッ化エチレン・エチレン共重合樹脂(ETFE)、3フッ化塩化エチレン樹脂(PCTFE)、3フッ化塩化エチレン・エチレン共重合樹脂(ECTFE)、フッ化ビニリデン樹脂(PVDF)、フッ化ビニル樹脂(PVF)が該当する。これらの材料を使用することで、搬送ベルト74の電荷保持性、及び耐久性を向上させることができる。
また、ベルトロール78,80のうちの少なくとも一方は、図示されていない駆動源に接続されており、画像定着時には、所定の速度で、回転駆動される。これにより、搬送ベルト74は、図中、時計回りに周回し、所定速度で搬送される。
また、ベルトロール78の内部にはヒータ82が配置されている。ヒータ82によりベルトロール78および搬送ベルト74を加熱し、搬送ベルト74を所定温度にする。
加圧ロール76は、加熱ロール20と搬送ベルト74を介して対向する位置に配置される。加圧ロール76は、搬送ベルト74を加熱ロール20側に付勢し、加熱ロール20と搬送ベルト74と接触させる。このように本実施形態の定着ロール対となる加熱ロール20と加圧ロール76は、搬送ベルト74を介して当接している。
ここで、加圧ロール76は、ベルトロール78およびベルトロール80の外周を結ぶ線より加熱ロール20側にやや張り出すように配置するのが好ましい。このように配置することにより、搬送ベルト74に張力を付与して、搬送ベルト74のばたつきを抑えることができる。
帯電器84は、コロトロン帯電器84aと、高圧電源84bとを備えている。コロトロン帯電器84aは、記録媒体Pの搬送経路上の、加熱ロール20よりも手前側(図7中左側)の位置に、搬送ベルト74の表面に対向して配置されている。また、コロトロン帯電器84aのコロナワイヤは、高圧電源84bの負側の端子に接続されており、高圧電源84bの正側の端子とコロトロン帯電器84aの金属製シールドケースは接地されている。
除電器86は、コロトロン除電器86aと、交流電圧源86bと、バイアス電源86cとを備えている。コロトロン除電器86aは、加熱ロール20の記録媒体P搬送方向の下流側に、搬送ベルト74の表面に対向して配置されている。コロトロン除電器86aのコロナワイヤは、交流電圧源86bを介してバイアス電源86cに接続されており、高圧電源86cの他端とコロトロン除電器86aの金属製シールドケースは接地されている。
放熱遮蔽部材88は、断熱性の高い材料で形成され、加熱ロール20の周囲を覆うように配置されている。これにより、加熱ロール20から発生する熱が周囲の機器に影響を与えることを防止し、また、加熱ロール20の保温性を高めることができる。
以下、定着装置70の作用を説明する。
画像形成装置9によって表面に画像が形成(描画)された記録媒体Pが、図示しない搬送手段によって、搬送ベルト72まで搬送される。
搬送ベルト72まで搬送された記録媒体Pは、搬送ベルト74に載置され、帯電器84に対向する位置まで搬送される。
帯電器84と対向する位置まで搬送された記録媒体Pは、負の高圧電源84bに接続されたコロトロン帯電器84aにより所定の負の高電位に均一に帯電される。これにより、記録媒体Pは、搬送ベルト74の表面上に静電吸着される。
搬送ベルト74に静電吸着された記録媒体Pは、搬送ベルト74の表面上に静電吸着された状態で、所定圧力にニップされている加熱ロール20および加圧ロール76との間を通過する。これにより記録媒体Pは、所定圧力、所定温度で加圧/加熱され、記録媒体P上に画像が定着される。
画像定着後の記録媒体Pは、コロトロン除電器86aにより除電された後、図示しない分離爪等によって搬送ベルト74上から分離され、外部または次工程に搬送される。
このように、記録媒体を挟持する加熱ロール20と加圧ロール76との間に搬送ベルト74をとしても、加熱ロール20の表層(定着シート)を交換可能とし、必要に応じて交換することで、長期間使用した場合でも、画像光沢低下、画像傷、定着むらのない画像を記録媒体に定着することができる。
また、記録媒体Pを搬送ベルト74に静電吸着させることで、画像定着時に記録媒体Pが加熱ロール20に張り付くなく、画像を定着させることができる。
ここで、本発明の定着装置は、両方の定着ロールの表層を交換可能とすることが好ましいが、少なくとも一方の定着ロールの表層が交換可能であれば上記効果を得ることができる。ここで、定着ロール対の一方のみが表層の交換が可能な定着ロールの場合は、記録媒体の画像面と接触する側の定着ロールが表層の交換が可能な定着ロールであることが好ましい。また、定着ロール対が搬送ベルトを介して接触する構造の定着装置も、記録媒体の画像面と接触する側の定着ロールの表層が交換可能であることが好ましい。記録媒体の画像面と接触する側の定着ロールの表層を交換可能とし、必要に応じて交換することで、長期間使用した場合でも、より好適に、画像光沢低下、画像傷、定着むらのない画像を記録媒体に定着することができる。
以下に、本発明の一実施形態に係る定着装置を備える画像記録装置を、静電式インクジェット装置に適用した実施形態について詳細に説明する。
なお、以下では、インク中の色材粒子が正帯電している場合を例にとって説明するが、これとは逆に、インク中の色材粒子を負に帯電させたものを用いてもよい。その場合は、記録に作用する各部の極性を、以下の例とは逆極性とすればよい。
図8は、本発明の画像記録装置を適用する静電式インクジェット記録装置の一実施形態を示す概念図である。同図に示すインクジェット記録装置200は、静電力により、帯電した色材粒子(帯電微粒子)を含むインクの吐出を制御し、記録媒体P上に4色印刷をしてフルカラー画像を記録した後、記録された画像を加熱ロールによる接触加熱によって定着するもので、記録媒体Pの保持手段202と、搬送手段204と、記録手段206と、定着手段10と、溶媒回収手段212とを備え、これらが筐体201に内包されている。
なお、図8のインクジェット記録装置200において、定着手段10は、図1に示した定着装置10と基本的には同一であるので、その詳細な説明を省略する。また、図8のインクジェット記録装置200における記録手段206は、図1の画像記録装置8における画像形成装置9に対応するものである。
まず、記録媒体Pの保持手段202について説明する。
保持手段202は、記録前の記録媒体Pを保持する給紙トレイ124と、ピックアップロール126と、記録後の記録媒体Pを保持する排紙トレイ128とを備えている。
給紙トレイ124は、記録に供される複数枚の記録媒体Pを保持するものであって、図8中、筐体201の左側部から筐体201の内部に挿入されて装着されている。ピックアップロール126は、給紙トレイ124の装着部の先端部(図中、右端部)近傍に配置されている。画像の記録時には、ピックアップロール126により、記録媒体Pが給紙トレイ124から1枚ずつ取り出され、記録媒体Pの搬送手段204に供給される。ピックアップロール126の近傍には、重ねてストックされている記録媒体Pの分離を容易にするために、記録媒体Pの除電を行う除電ブラシや除電ロール、エア吹き付けブロアー等が備えられているのが好ましい。
排紙トレイ128は、画像が形成された記録媒体Pを保持するものであって、筐体201内部の記録媒体Pの搬送経路の終端に設けられ、その先端部(記録媒体Pの搬送方向先端側)は筐体201の外部に位置している。記録後の記録媒体Pは、搬送手段204により搬送されて、排紙トレイ128に排紙される。
次に記録媒体Pの搬送手段204について説明する。
搬送手段204は、記録媒体Pを、給紙トレイ124から排紙トレイ128まで所定の経路に沿って搬送するものであり、搬送ロール対130と、搬送ベルト132と、ベルトロール134a,134bと、導電性プラテン136と、記録媒体Pの帯電器90および除電器91と、分離爪92と、第2搬送ベルト138とベルトロール140a,140bと、出口ガイド94とを備えている。また、分離爪92から第2搬送ベルト138までの区間においては、定着手段10の把持搬送手段14が搬送手段として機能する。なお、搬送手段204としては、図示されるもの以外にも適宜、搬送ロール対や搬送ベルト、搬送ガイド等の通常の搬送部材が、記録媒体Pを搬送するのに適当な間隔で配置されていてもよい。
搬送ロール対130は、ピックアップロール126と搬送ベルト132との間の位置に設けられている。ピックアップロール126により給紙トレイ124から取り出された記録媒体Pは、この搬送ロール対130と搬送ベルト132により挟持搬送され、搬送ベルト132上の所定の位置に供給される。
搬送ベルト132は、ループ状のエンドレスベルトであり、2つのベルトロール134a、134bによって張架されている。ベルトロール134a、134bのうちの少なくとも一方は、図示されていない駆動源に接続されており、記録時には、所定の速度で回転駆動される。これにより、搬送ベルト132は、図中、時計回りに周回し、搬送ベルト132に静電吸着している記録媒体Pを所定の速度で搬送する。
搬送ベルト132は、記録媒体Pが静電吸着される側の面(表面)が絶縁性、ベルトロール134a、134bと接触する側の面(裏面)が導電性のものである。また、搬送ベルト132の内周面側には、帯電器90と対向する位置および後述するインクジェットヘッド108と対向する位置にわたって、導電性プラテン136が配置されており、ベルトロール134a、134bおよび導電性プラテン136は接地されている。これにより、搬送ベルト132は、インクジェットヘッド108に対向する位置において、インクジェットヘッド108の対向電極としても機能する。
導電性プラテン136は、搬送ベルト132を介して、インクジェットヘッド108と対向する位置に配置されている。導電性プラテン136は、ベルトロール124bおよび124cの外周を結ぶ線よりインクジェットヘッド108側にやや張り出すように配置されるのが好ましい。そのように配置することにより、搬送ベルト132に張力を付与して、搬送ベルト132のばたつきを抑えることができる。
記録媒体Pの帯電器90は、コロトロン帯電器96と、負の高圧電源98とを備えている。コロトロン帯電器96は、記録媒体Pの搬送経路上の、搬送ロール対130と記録手段206との間の位置に、搬送ベルト132の表面に対向して配置されている。また、コロトロン帯電器96は、高圧電源98の負側の端子に接続されており、高圧電源98の正側の端子とコロトロン帯電器96の金属製シールドケースは接地されている。
記録媒体Pの表面は、負の高圧電源98に接続されたコロトロン帯電器96により所定の負の高電位に均一に帯電され、記録に必要な一定のDCバイアス電圧(例えば、約−1.5kV)が印加された状態となる。また、これにより、記録媒体Pは、搬送ベルト132の絶縁性を有する表面上に静電吸着される。
記録媒体Pの除電器91は、コロトロン除電器102と、交流電圧源104と、バイアス電源106とを備えている。コロトロン除電器102は、記録手段206の記録媒体P搬送方向の下流側に、搬送ベルト132の表面に対向して配置されている。コロトロン除電器102は、交流電圧源104を介してバイアス電源106に接続されており、高圧電源106の他端とコロトロン除電器102の金属製シールドケースは接地されている。
記録後の記録媒体Pは、コロトロン除電器102により除電された後、その下流側に配置された分離爪92によって搬送ベルト132上から分離される。搬送ベルト132上から分離された記録媒体Pは、定着手段10に搬送され、定着手段10において定着処理が施された後、把持搬送手段14と第2搬送ベルト138によって排紙トレイ128に排紙される。
第2搬送ベルト138は、定着ロール対12の下流側の記録媒体Pの搬送経路の把持搬送手段14に対向する位置に配置されたループ状のエンドレスベルトであり、2つのベルトロール140a、140bによって張架されている。ベルトロール140a、140bのうちの少なくとも一方は、図示されていない駆動源に接続されており、記録時には、所定の速度で回転駆動される。これにより、搬送ベルト138は、図中、時計回りに周回し、記録媒体Pを所定の速度で搬送する。
把持搬送手段14と第2搬送ベルト138の下流側には、記録媒体Pを排紙トレイ128へ案内する出口ガイド94が配置されている。
次に、記録手段206について説明する。
記録手段206は、帯電した色材粒子を含むインクを用い、画像データに応じてインクの吐出を静電力により制御して、記録媒体P上に、画像データに応じた画像を記録するものであり、静電式のインクジェットヘッド108と、ヘッドドライバ110と、インク循環機構111と、記録媒体Pの位置検出器114とを備えている。
インクジェットヘッド108は、搬送ベルト132による記録媒体Pの搬送経路において、記録媒体Pが安定した平面状態で搬送される位置に、そのインク吐出部が搬送ベルト132の表面(搬送ベルト132の表面に保持される記録媒体Pの表面)と所定の距離になるように配置されている。図示例では、インクジェットヘッド108は、ベルトロール134a、134bの間の搬送ベルト132に対向して配置されている。
インクジェットヘッド108は、同時に1行分の画像を記録することが可能なラインヘッドであり、フルカラー画像を記録するためのシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(B)の4色の吐出ヘッドを備えている。各色の吐出ヘッドは、基本的に同様の構成を有しているので、以下ではその1色の吐出ヘッド160について説明する。
図9(A)および(B)は、静電式インクジェットヘッド108における吐出ヘッド160の具体的な構造を説明する模式図であり、図9(A)は、吐出ヘッド160の一部を示す模式的断面図、図9(B)は、図9(A)のIX−IX線における模式的断面図である。吐出ヘッド160は、複数のノズルを2次元的に備えるマルチチャンネルヘッドであるが、ここでは、その構成を明確に示すために、2つの吐出部のみを示してある。
吐出ヘッド160は、ヘッド基板162と、インクガイド164と、ノズル基板166と、吐出電極を構成する吐出電極168と、浮遊導電板176とを備えている。吐出ヘッド160は、インク滴Rの吐出(飛翔)ポイントとなるインクガイド164の先端が、対向電極となる、記録媒体Pを支持する搬送ベルト132と対向するように配置されている。
ヘッド基板162およびノズル基板166は、吐出ヘッド160の全ノズルに共通な平板基板であり、絶縁性材料から構成されている。ヘッド基板162およびノズル基板166は、所定の間隔をあけて配置され、その間にインク流路178が形成されている。インク流路178内のインクQは、吐出電極168に印加される電圧と同極性に帯電した色材粒子を含み、記録時には、インク循環機構111(図8参照)によって、所定方向、図9(A)に示す例ではインク流路178内を右側から左側(図中矢印a方向)へ向かって所定の速度(例えば、200mm/sのインク流)で循環される。以下では、インク中の色材粒子が正帯電している場合を例にとって説明する。
ノズル基板166には、インクQの吐出口となるノズル174が穿孔されており、このノズル174は、所定の間隔で2次元的に複数配置されている。また、ノズル174の中央部には、インクQの吐出(飛翔)ポイントを定めるためのインクガイド164が配置されている。
インクガイド164は、突状先端部分164aを持つ所定厚みの絶縁性樹脂製平板からなり、各ノズル174に対応する位置に、ヘッド基板162の上に配置されている。インクガイド164は、同じ列(図9(A)における左右方向、図9(B)における紙面垂直方向)に配列される複数のインクガイド164に共通の基部164bを有しており、この基部164bがヘッド基板162上に、浮遊導電板176を挟んで固定されている。
また、インクガイド164の先端部分164aは、吐出ヘッド160の記録媒体P(搬送ベルト132)側の最表面から突出するように配置されている。先端部分164aの形状および構成は、インクQ(インク滴R)の吐出ポイントを安定させ、かつ、先端部分164aにおいて、インクQを十分に供給し、インクQ中の色材粒子を好ましい状態に濃縮させることができるように設定される。例えば、先端部分164aを吐出方向に向けて次第に細くした形状のものや、インク案内溝となる切り欠きを図中上下方向に形成したもの、先端部分164aの誘電率を実質的に大きくするために、先端部分164aに金属を蒸着したものなどが好適である。
ノズル基板166の記録媒体P側の面(図中、上面)には、各ノズル174を囲むように、吐出電極168が配置されている。また、ノズル基板166の記録媒体P側には、吐出電極168の上方(上面)を覆う絶縁層170aと、吐出電極168の上方に絶縁層170aを介して配置されるシート状のガード電極172と、ガード電極172の上面を覆う絶縁層170bとが設けられている。
吐出電極168は、ノズル基板166に開孔されたノズル174の周囲を囲むように、ノズル基板166の図中上側、すなわち記録媒体P側の表面に、吐出部毎にリング状に、すなわち円形電極として配置されている。なお、吐出電極168の電極形状は、円形電極に限定されず、略円形であっても、分割円形電極であっても、平行電極または略平行電極であっても良い。
吐出電極168は、ヘッドドライバ110によって制御され、画像データに応じて所定のパルス電圧が印加される。上述したように、インクガイド164と対向する位置には、インク中の帯電した色材粒子と極性が反対となる電圧に帯電された記録媒体Pが、搬送ベルト132に保持されて一定速度で搬送される。記録媒体Pは負の高電圧(例えば、−1500V)に帯電されており、吐出電極168との間に、インクQを吐出させない程度の所定の電界が形成されている。
吐出電極168が吐出オフ状態(吐出待機状態)のときは、パルス電圧は0Vまたは低電圧とされる。この状態では、吐出部の電界強度はバイアス電圧(または、バイアス電圧にオフ状態のパルス電圧が重畳された電圧)による電界強度となっており、これはインクQの吐出に必要な強度よりも低く設定されているため、インクQの吐出は行われない。しかし、この吐出待機状態の低電界により、ノズル174の内部においてインク中の色材粒子がインクガイド164の先端部分164aに濃縮する。
吐出電極168が吐出オン状態のときは、パルス電圧が印加され、バイアス電圧に高電圧のパルス電圧(例えば、400〜600V)が重畳されて、吐出部の電界強度はインクQが吐出するのに十分な強度となり、インクガイド164の先端部分164aに濃縮されたインクQがインク滴Rとして飛翔する。このインク滴Rのサイズは極めて小さいため、解像度の高い、高画質な画像記録を行うことができる。
このように、画像データに応じて、記録媒体Pの全幅にわたって配置された各吐出部の吐出電極168のオン,オフが制御され、所定速度で搬送される記録媒体Pに対して所定のタイミングでインク吐出が行われることにより、記録媒体Pに2次元画像が記録される。
ガード電極172は、隣接する吐出部の吐出電極168の間に配置され、隣接する吐出部のインクガイド164の間に生じる電界干渉を抑制するためのものである。ガード電極172は、吐出ヘッド160の全吐出部に共通な金属板などのシート状の電極であり、2次元的に配列されている各ノズル174の周囲に形成された吐出電極168に相当する部分が穿孔されている。ガード電極172を設けることによって、ノズル174を高密度に配置した場合にも、隣接するノズル174の電界の影響を最小限にし、ドットサイズおよびドットの描画位置を常に安定して保つことができる。
ヘッド基板162のインク流路178側の表面には、浮遊導電板176が配置されている。浮遊導電板176は、電気的に絶縁状態(ハイインピーダンス状態)とされており、画像の記録時に、吐出部に印加された電圧値に応じて、誘起された誘導電圧を発生し、インク流路178内のインクQにおいて、その色材粒子をノズル基板166側へ泳動させる。また、浮遊導電板176の表面には、電気絶縁性である被覆膜(図示せず)が形成されており、インクへの電荷注入等によりインクの物性や成分が不安定化することが防止されている。この絶縁性被覆膜は、インクに対して耐腐食性を有するものが用いられる。
浮遊導電板176を設けることにより、インク流路178内のインクQ中の色材粒子をノズル基板166側へ泳動させて、ノズル基板166のノズル174を通過するインクQ内の色材粒子の濃度を所定濃度に高めることができ、インクガイド164の先端部分164aに濃縮させて、インク液滴Rとして吐出させるインクQ内の色材粒子の濃度を所定濃度に安定させることができる。
なお、図示例においては、吐出電極を単層電極構造としているが、これ以外にも、例えば、列方向に接続された第1吐出電極と、行方向に接続された第2吐出電極とを備える2層電極構造とし、第1吐出電極と第2吐出電極とをマトリクス状に配列してマトリクス駆動を行うものとしてもよい。このようなマトリクス駆動方式によれば、吐出電極の高集積化とドライバ配線の簡素化の両方を同時に実現できる。
インク循環機構111は、インクタンク116と、ポンプ(図示省略)と、インク供給路118aおよびインク回収路118bとを備えている。インクタンク116は、筐体201内部の底面上に配置され、インク供給路118aおよび回収路118bを介してインクジェットヘッド108と接続されている。
インクタンク116内には、各色の色材粒子とこれを分散させる分散溶媒とを含む4色のインクが保持されている。インクタンク116内の各色のインクは、ポンプにより、インク供給路118aを介して、インクジェットヘッド108の各色の吐出ヘッドに供給される。また、画像記録に使用されなかった余分な各色のインクは、ポンプにより、インク回収路118bを介して各色のインクタンク116内に回収される。また、インクタンク116内には、色材粒子を含まない分散溶媒も保持されている。この分散溶媒は、各色のインク補充およびインク濃度調整等に用いられる。
次に、インクジェット記録装置200の記録手段206を構成する位置検出器114およびヘッドドライバ110について説明する。図8に示す様に、記録媒体Pの位置検出器114は、フォトセンサ等の位置検出手段であり、記録媒体Pの搬送経路上の、インクジェットヘッド108よりも上流側の所定位置(図示例では、搬送ロール対130と帯電器90との間の位置)に、記録媒体Pが搬送される搬送ベルト132の表面に対向して配置されている。位置検出器114により検出された記録媒体Pの位置情報はヘッドドライバ110に供給される。
ヘッドドライバ110は、インクジェットヘッド108のドライバであって、インクジェットヘッド108と駆動信号ケーブルを介して接続されている。図示例では、ヘッドドライバ110は、筐体201内部の図中中央上部に取り付けられている。ヘッドドライバ110には、外部装置から画像データが入力され、位置検出器114から記録媒体Pの位置情報が入力される。そして、ヘッドドライバ110により、記録媒体Pの位置情報にしたがって、インクジェットヘッド108の各色の吐出ヘッドの吐出タイミングが制御されつつ、画像データに応じて各色の吐出ヘッドから各色のインクが吐出され、記録媒体P上には、画像データに対応したフルカラー画像が記録される。
図8に示したインクジェット記録装置200において、定着手段10は、前述したように、図1の定着装置10と同様の構成を有している。定着手段10は、加熱ロール22および加圧ロール24によって記録媒体Pを挟持搬送することにより、記録手段206によって記録媒体Pに形成されたインク画像を加熱定着させる。また、加熱ロール22および加圧ロール24によって記録媒体Pを挟持搬送する際に、定着手段10は、記録媒体Pの先端部分をグリッパユニット36によって把持させて、加熱ロール22および加圧ロール24の搬送速度と同じ搬送速度で記録媒体Pをけん引しながら搬送する。
このようにグリッパユニット36によって記録媒体Pを把持し、記録媒体Pを引っ張りながら搬送することで、加熱ロール22に貼り付くことが防止され、確実に記録媒体を搬送させることができる。加熱ロール20の表面温度および加圧ロール22による記録媒体Pの押圧力(ニップ力)は、所望の定着性および光沢性を確保するように適宜設定される。
次に、インクジェット記録装置200の溶媒回収手段212について説明する。
溶媒回収手段212は、インクジェットヘッド108から記録媒体P上に吐出されたインクから蒸発する分散溶媒や、画像の定着時にインクから蒸発する分散溶媒等を回収するもので、活性炭フィルタ180と、排出ファン182とを備えている。活性炭フィルタ180は、筐体201の内側に取り付けられており、排出ファン182は、活性炭フィルタ180の上に取り付けられている。
インクジェットヘッド108から吐出されるインクからのインク溶媒の自然蒸発、記録媒体P上の未定着画像を形成するインク溶媒の自然蒸発、および、定着手段10における定着時に発生するインク溶媒の蒸発によって生じる、筐体201内部の分散溶媒成分を含む空気は、排出ファン182により回収され、活性炭フィルタ180を通過することにより、その溶媒成分が活性炭フィルタ180に吸着して除去されて、除去後の空気が筐体201の外部に排出される。
次に、インクジェット記録装置200のインクジェットヘッド108で用いられるインクQ(インク組成物)について説明する。静電式インクジェットヘッド108においては、インクQとして、色材粒子(色材を含み、かつ,帯電した微粒子)を溶媒(インク溶媒、キャリア液)に分散してなるものが用いられる。
キャリア液(インク溶媒)は、高い電気抵抗率(10Ω・cm以上、好ましくは1010Ω・cm以上)を有する誘電性の液体(非水溶媒)であるのが好ましい。電気抵抗率の高いキャリア液を使用すると、吐出電極によって印加される電圧により、キャリア液自身が電荷注入を受けることを少なくでき、荷電粒子(帯電微粒子成分)の濃度を高めることができ、荷電粒子を濃縮することができる。また、電気抵抗率の高いキャリア液は、隣接する記録電極間での電気的導通の防止にも寄与し得る。また、このような程度の電気低効率の液体からなるインクを用いると、低電界下でも、インクの吐出を良好に行うことができる。
キャリア液として用いられる誘電性液体の比誘電率は、5以下が好ましく、より好ましくは4以下、さらに好ましくは3.5以下である。このような比誘電率の範囲とすることによって、キャリア液中の色材粒子に有効に電界が作用し、泳動が起こりやすくなる。
なお、このようなキャリア液の固有電気抵抗の上限値は1016Ωcm程度であるのが望ましく、比誘電率の下限値は1.9程度であるのが望ましい。キャリア液の電気抵抗が上記範囲であるのが望ましい理由は、電気抵抗が低くなると、低電界下でのインクの吐出が悪くなるからであり、比誘電率が上記範囲であるのが望ましい理由は、誘電率が高くなると溶媒の分極により電界が緩和され、これにより形成されたドットの色が薄くなったり、滲みを生じたりするからである。
キャリア液として用いられる誘電性液体としては、好ましくは直鎖状もしくは分岐状の脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、または芳香族炭化水素、および、これらの炭化水素のハロゲン置換体がある。例えば、へキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、デカン、イソデカン、デカリン、ノナン、ドデカン、イソドデカン、シクロヘキサン、シクロオクタン、シクロデカン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、アイソパーC、アイソパーE、アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL、アイソパーM(アイソパー:エクソン社の商品名)、シェルゾール70、シェルゾール71(シェルゾール:シェルオイル社の商品名)、アムスコOMS、アムスコ460溶剤(アムスコ:スピリッツ社の商品名)、シリコーンオイル(例えば、信越シリコーン社製KF−96L)等を単独あるいは混合して用いることができる。
このようなキャリア液(インク溶媒)に分散される色材粒子は、色材自身を色材粒子としてキャリア液中に分散させてもよいが、好ましくは、定着性を向上させるための分散樹脂粒子を含有させる。分散樹脂粒子を含有させる場合、顔料などは分散樹脂粒子の樹脂材料で被覆して樹脂被覆粒子とする方法などが一般的であり、染料などは分散樹脂粒子を着色して着色粒子とする方法などが一般的である。
色材としては、従来からインクジェットインク組成物、印刷用(油性)インキ組成物、あるいは静電写真用液体現像剤に用いられている顔料および染料であればどれでも使用可能である。
色材として用いる顔料としては、無機顔料、有機顔料を問わず、印刷の技術分野で一般に用いられているものを使用することができる。具体的には、例えば、カーボンブラック、カドミウムレッド、モリブデンレッド、クロムイエロー、カドミウムイエロー、チタンイエロー、酸化クロム、ビリジアン、コバルトグリーン、ウルトラマリンブルー、プルシアンブルー、コバルトブルー、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、スレン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キノフタロン系顔料、金属錯体顔料、等の従来公知の顔料を特に限定なく用いることができる。
色材として用いる染料としては、アゾ染料、金属錯塩染料、ナフトール染料、アントラキノン染料、インジゴ染料、カーボニウム染料、キノンイミン染料、キサンテン染料、アニリン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ニトロソ染料、ベンゾキノン染料、ナフトキノン染料、フタロシアニン染料、金属フタロシアニン染料、等の油溶性染料が好ましく例示される。
さらに、分散樹脂粒子としては、例えば、ロジン類、ロジン変性フェノール樹脂、アルキッド樹脂、(メタ)アクリル系ポリマー、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリブタジエン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニールアルコールのアセタール変性物、ポリカーボネート等を挙げられる。
これらのうち、粒子形成の容易さの観点から、重量平均分子量が2,000〜1000,000の範囲内であり、かつ多分散度(重量平均分子量/数平均分子量)が、1.0〜5.0の範囲内であるポリマーが好ましい。さらに、前記定着の容易さの観点から、軟化点、ガラス転移点または、融点のいずれか1つが40〜120℃の範囲内にあるポリマーが好ましい。
インクQにおいて、色材粒子の含有量(色材粒子あるいはさらに分散樹脂粒子の合計含有量)は、インク全体に対して0.5〜30重量%の範囲で含有されることが好ましく、より好ましくは1.5〜25重量%、さらに好ましくは3〜20重量%の範囲で含有されることが望ましい。色材粒子の含有量が少なくなると、印刷画像濃度が不足したり、インクQと記録媒体P表面との親和性が得られ難くなって強固な画像が得られなくなったりするなどの問題が生じ易くなり、一方、含有量が多くなると均一な分散液が得られにくくなったり、インクジェットヘッド108等でのインクQの目詰まりが生じやすく、安定なインク吐出が得られにくいなどの問題が生じるからである。
また、キャリア液に分散された色材粒子の平均粒径は、0.1〜2μmが好ましく、より好ましくは0.2〜1.5μmであり、さらに好ましくは0.5〜1.2μmである。この粒径はCAPA−500(堀場製作所(株)製商品名)により求めたものである。なお、前記平均粒径は、乾式電子写真に用いられるトナーの平均粒径5〜15μmより小さく、さらに光沢度を50以上に高く発現させると、画像表面が平滑になって、密着効果が出て、ロールに貼り付き易い。
色材粒子をキャリア液に分散させた後(必要に応じて、分散剤を使用しても可)、荷電制御剤をキャリア液に添加することにより色材粒子を荷電して、荷電した色材粒子をキャリア液に分散してなるインクQとする。なお、色材粒子の分散時には、必要に応じて、分散媒を添加してもよい。
荷電制御剤は、一例として、電子写真液体現像剤に用いられている各種のものが利用可能である。また、「最近の電子写真現像システムとトナー材料の開発・実用化」139〜148頁、電子写真学会編「電子写真技術の基礎と応用」497〜505頁(コロナ社、1988年刊)、原崎勇次「電子写真」16(No.2)44頁(1977年)等に記載の各種の荷電制御剤も利用可能である。
なお、色材粒子は、吐出電極(第1吐出電極42および第2吐出電極44)に印加される駆動電圧と同極性の荷電粒子であり、その荷電量は、好ましくは5〜200μC/g、より好ましくは10〜150μC/g、さらに好ましくは15〜100μC/gの範囲である。
また、荷電制御剤の添加によって誘電性溶媒の電気抵抗が変化することもあるため、下記に定義する分配率Pを、好ましくは50%以上、より好ましくは60%以上、さらに好ましくは70%以上とする。
P=100×(σ1−σ2)/σ1
ここで、σ1は、インクQの電気伝導度、σ2は、インクQを遠心分離器にかけた上澄みの電気伝導度である。電気伝導度は、LCRメーター(安藤電気(株)社製AG−4311)および液体用電極(川口電機製作所(株)社製LP−05型)を使用し、印加電圧5V、周波数1kHzの条件で測定を行った値である。また遠心分離は、小型高速冷却遠心機(トミー精工(株)社製SRX−201)を使用し、回転速度14500rpm、温度23℃の条件で30分間行った。
以上のようなインクQを用いることによって、荷電粒子の泳動が起こりやすくなり、濃縮しやすくなる。
インクQの電気伝導度は、100〜3000pS/cmが好ましく、より好ましくは150〜2500pS/cm、さらに好ましくは200〜2000pS/cmである。以上のような電気伝導度の範囲とすることによって、吐出電極に印加する電圧が極端に高くならず、隣接する記録電極間での電気的導通を生じさせる懸念もない。
また、インクQの表面張力は、15〜50mN/mの範囲が好ましく、より好ましくは15.5〜45mN/mさらに好ましくは16〜40mN/mの範囲である。表面張力をこの範囲とすることによって、吐出電極に印加する電圧が極端に高くならず、ヘッド周りにインクが漏れ広がり汚染することがない。
さらに、インクQの粘度は0.5〜5mPa・secが好ましく、より好ましくは0.6〜3.0mPa・sec、さらに好ましくは0.7〜2.0mPa・secである。
このようなインクQは、一例として、色材粒子をキャリア液に分散して粒子化し、かつ、荷電調整剤を分散媒に添加して、色材粒子に荷電を生じさせることで、調製できる。具体的な方法としては、以下の方法が例示される。
(1)色材あるいはさらに分散樹脂粒子をあらかじめ混合(混練)した後、必要に応じて分散剤を用いてキャリア液に分散し、荷電調整剤を加える方法。
(2)色材、あるいはさらに分散樹脂粒子および分散剤を、キャリア液に同時に添加して、分散し、荷電調整剤を加える方法。
(3)色材および荷電調整剤、あるいはさらに分散樹脂粒子および分散剤を、同時にキャリア液に添加して、分散する方法。
以上、本発明に係る定着装置およびについて詳細に説明したが、本発明は上記実施形態および実施例に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々の改良や変更を行ってもよいのはもちろんである。
本発明の定着装置の一実施形態の概略構成を示す模式図である。 図1に示した定着胴を模式的に示す斜視図である。 (A)は、図1に示した定着シートを模式的に示す斜視図であり、(B)は、定着シートの層構成を示す断面図である。 図1に示した定着ロールの層構成を示す拡大断面図である。 定着シートの固定方法を説明するための模式図である。 本発明の定着装置の他の実施形態の概略構成を示す模式図である。 本発明の定着装置の他の実施形態の概略構成を示す模式図である。 本発明の定着装置を静電式インクジェット記録装置に適用した実施形態の概略構成を示す概念図である。 (A)は、吐出ヘッドの一部を示す模式的断面図であり、(B)は、(A)のIX−IX線矢視図である。
符号の説明
10,70 定着装置
12 定着ロール対
14 把持搬送手段
16,18 ガイド
20 加熱ロール(定着ロール)
22 加圧ロール(定着ロール)
24,26,62a,64a,82 ヒータ
28 定着胴
29,41 凹部
30,42 定着シート
30a 支持体
30b 弾性層
30c 中間層
30d コート層
32,34 穴
36,44 ボルト
38,46 座金
40 加圧胴
48 チェーン
50 グリッパ
51 第1スプロケット
52 第2スプロケット
54 第3スプロケット
62,64 加熱手段
62b,64b 反射板
74 搬送ベルト
76 加圧ロール
78,80 ベルトロール
84 帯電器
86 除電器
88 放熱遮蔽部材
P 記録媒体
200 インクジェット記録装置
201 筐体
202 保持手段
204 搬送手段
206 記録手段
212 溶媒回収手段

Claims (9)

  1. 少なくとも色材および樹脂を含有する色材粒子を用いて記録媒体上に描画された画像を記録媒体上に定着する定着装置であって、
    画像が形成された記録媒体を挟持搬送することにより前記画像を定着させる、少なくとも一方が加熱ロールである一対の定着ロールで構成される定着ロール対を有し、
    前記定着ロール対の少なくとも一方の定着ロールの表層が交換可能であることを特徴とする定着装置。
  2. 前記定着ロールは、円筒形状の胴部と、前記胴部表面に止着される交換可能な定着シートとで構成される請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記定着シートは、剛性を有する支持体上に少なくとも1層以上の弾性を有する層が形成された構造を有する請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記胴部は、前記定着シートを前記胴部に物理的に止着する止着部材を付装する凹部を有する請求項2または3に記載の定着装置。
  5. さらに、前記定着ロールの中心に前記定着ロールを加熱する加熱手段を有する請求項1〜4のいずれかに記載の定着装置。
  6. さらに、前記定着ロールの表面近傍に前記定着ロールを加熱する加熱手段を有する請求項1〜5のいずれかに記載の定着装置。
  7. さらに、前記定着ロール対の定着ロールの間に狭入された搬送支持体を有し、
    前記搬送支持体上に前記記録媒体を載置し、前記搬送支持体とともに前記記録媒体を前記定着ロール対により挟持搬送することで、前記記録媒体に画像を定着させる請求項1〜6のいずれかに記載の定着装置。
  8. さらに、前記記録媒体を前記搬送支持体に静電吸着させる帯電手段を有する請求項7に記載の定着装置。
  9. 前記色材粒子の平均粒子径が、0.5〜1.2μmの範囲内である請求項1〜8のいずれかに記載の定着装置。
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