JP2008018664A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】両面印字の場合での印字速度を速め、かつ光学濃度と画質の低下を抑えたインクジェット記録装置を提供すること。
【解決手段】記録媒体を搬送する搬送手段と、前記搬送手段で搬送された記録媒体に、インクと処理液とを吐出する記録ヘッドと、画像情報に基づき、前記記録ヘッドからの前記インク及び前記処理液の吐出を制御する吐出制御手段と、前記記録媒体の両面に画像を形成する両面印字機構と、を有し、前記吐出制御手段では、前記記録媒体の両面に印字する両面印字モードのときには、片面のみに印字する片面印字モードのときよりも、単位面積あたりのインク及び処理液の付与量を低減し、且つ、単位面積あたりのインクの付与量の低減率よりも単位面積あたりの処理液の付与量の低減率が大きくなるように吐出を制御することを特徴とするインクジェット記録装置。
【選択図】図11

Description

本発明は、インクジェット記録装置に関する。
インクジェット方式によるプリント方法は、装置を小型化でき、低騒音でランニングコストが低い等の利点を有する。このような利点を有するインクジェット方式のインクジェット記録装置に対しては、更に実用上の利便性を高めるための様々な要求がなされている。
これら要求とその解決方法の提案としては、例えば、装置の電源容量を低減し、装置のコストを下げ、小型化を可能とすべく、複数のプリントモードを設定し、前記プリントモードによりプリント性向上液を異なる量付与する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、この文献では、同一プリント領域を走査する回数が多いほど被プリント材の単位面積当たりへの前記プリント性向上液の付与量を少なくする方法や、さらに、各プリントモードによってプリント性向上液の種類を異ならしめるようにする方法も提案されている。
両面プリントを行う場合に、常に良好なプリント品位を確保すべく、両面プリントモードが選択されたときには、プリント媒体に処理液を付与する処理液使用プリントモードおよびプリント媒体に対するインク付与量を低減させる低濃度プリントモードの何れかを選択する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
また、両面印字において、表裏のインクの混色を避けるため、状況に最も適した印字モードを自動的に選択する方法が開示されている(例えば、特許文献3参照。)。この方法においては、像域分離によってテキストであるかイメージであるかの識別情報を対応させる等の方法によって、最適印字モードを判別している。
更に、両面プリントにおいて、(1)プリント媒体からインクと処理液があふれない、(2)コクリングしない、(3)裏うつりがない、(4)にじみがない、(5)速乾性である、(6)濃度が高い、などの効果を奏するよう、第1面と第2面の処理液を吐出するパターンがプリント媒体の表裏で重なる部分における第2面の処理液の付与量は、(1)重なっていない部分の付与量よりも減らす(2)この部分の裏側の位置に相当する第1面の処理液の付与量が多い場合には少なくするという特性領域、および同じ位置に吐出する第2面のインクの付与量が多い場合には多くするという特性領域を有するというインクジェット記録装置が開示されている(例えば、特許文献4参照。)。
特許第2895410号明細書 特許第3397605号明細書 特開2003−341033号公報 特開2004−188656号公報
本発明の課題は、両面印字の場合での印字速度を速め、かつ光学濃度と画質の低下を抑えたインクジェット記録装置を提供することである。
かかる状況のもと、発明者が鋭意検討した結果、下記手段を採用することにより、本発明の課題を解決しうることを見出した。
<1> 記録媒体を搬送する搬送手段と、前記搬送手段で搬送された記録媒体に、インクと処理液とを吐出する記録ヘッドと、画像情報に基づき、前記記録ヘッドからのインク及び処理液の吐出を制御する吐出制御手段と、前記記録媒体の両面に画像を形成するための両面印字機構と、を有し、前記吐出制御手段では、前記記録媒体の両面に印字する両面印字モードのときには、片面のみに印字する片面印字モードのときよりも、単位面積あたりのインク及び処理液の付与量をそれぞれ低減し、且つ、単位面積あたりのインクの付与量の低減率よりも単位面積あたりの処理液の付与量の低減率が大きくなるように吐出を制御することを特徴とするインクジェット記録装置である。
<2> 前記吐出制御手段は、片面印字モードでの単位面積あたりのインクの付与量を100vol%としたときに、両面印字モードでは、単位面積あたりのインクの付与量を80〜90vol%とし、且つ単位面積あたりの処理液の付与量が5〜10vol%となるように、前記インク及び前記処理液の付与量を制御することを特徴とする前記<1>に記載のインクジェット記録装置である。
<3> 更に、前記搬送手段を介して前記記録ヘッドに対向する位置、又は前記記録ヘッドよりも前記記録媒体の搬送方向の下流側に、前記記録媒体を加熱する加熱機構を備えることを特徴とする前記<1>又は<2>に記載のインクジェット記録装置である。
<4> 前記記録ヘッドが、前記記録媒体の被記録領域の幅以上の印刷幅を有することを特徴とする前記<1>〜<3>のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置である。
<5> 前記インクの表面張力が25mN/m以上39mN/m以下であることを特徴とする前記<1>〜<4>のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置である。
<6> 前記処理液が、インク中の成分を不溶化若しくは凝集させる化合物、又はインクを増粘させる化合物を含むことを特徴とする前記<1>〜<5>のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置である。
前記<1>に記載の発明によれば、両面印字機構を有する従来のインクジェット記録装置に比べて、両面印字時での印字速度を速くすることができ、かつ光学濃度と画質の低下を抑えることができる。
前記<2>〜<5>に記載の発明によれば、光学濃度と画質の低下を抑えつつ、印字速度をより速めることができる。
前記<6>に記載の発明によれば、光学濃度と画質を高め、印字速度も速めることができる。
本発明のインクジェット記録装置は、記録媒体を搬送する搬送手段と、前記搬送手段で搬送された記録媒体に、インクと処理液とを吐出する記録ヘッドと、画像情報に基づき、前記記録ヘッドからのインク及び処理液の吐出を制御する吐出制御手段と、前記記録媒体の両面に画像を形成するための両面印字機構と、を有し、前記吐出制御手段では、前記記録媒体の両面に印字する両面印字モードのときには、片面のみに印字する片面印字モードのときよりも、単位面積あたりのインク及び処理液の付与量をそれぞれ低減し、且つ、単位面積あたりのインクの付与量の低減率よりも単位面積あたりの処理液の付与量の低減率が大きくなるように吐出を制御することを特徴とする。
このように本発明では、両面印字モードのときには片面印字モードのときよりもインク及び処理液の単位面積あたりの付与量を低減し、且つその低減率が、インクよりも処理液の方が大きくなるように付与量を制御する。
まず、本発明のインクジェット記録装置の構成について説明し、次に、本発明の特徴であるインク及び処理液の付与量の制御について説明し、引き続いて、本発明に適用するインク及び処理液の組成について説明を行う。なお、図面を参照して説明する場合、同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
1.インクジェット記録装置
図1は、記録媒体の被記録領域の幅以上の印刷幅を有する記録ヘッド(以下、FWA(Full Width Arrayの略)と称する場合がある。)を搭載した両面インクジェットプリンタ(インクジェット記録装置)10の一例の概略図である。
図1では、給紙トレイ12中の記録媒体Pは、ピックアップローラ30によって1枚ずつ取り出され、第1搬送部16によって、吐出部14へ送られる。第1搬送部16は、適宜位置に配設された用紙搬送用の搬送ローラー対32を複数有しており、所定の搬送ローラー対32Aには、反転部22から記録媒体Pが再供給される。吐出部14には、用紙搬送方向上流側に配置された駆動ローラー34と、下流側に配置された従動ローラー36に巻回され、記録媒体Pの印刷面をインクジェット記録ヘッド24(以下、記録ヘッドと称する場合がある。)に対面させるための搬送ベルト38が備えられており、この搬送ベルト38は図1の矢印A方向に循環駆動する。駆動ローラー34の上部には、搬送ベルト38におもて面側から摺接するニップローラー40が配設されている。
第2搬送部20は、適宜位置に配設された用紙搬送用の搬送ローラー対42を複数有しており、所定の搬送ローラー対42Aは、反転部22へ記録媒体Pを送出可能となっている。両面印字モードでは、搬送ローラー対42Aにおいて用紙を反転し、反転部22へ搬送する。反転部22は適宜位置に配設された用紙搬送用の搬送ローラー対44を複数有しており、記録媒体Pを搬送ローラー対42Aから搬送ローラー対32Aまで、その印刷された面を上に向けた状態で搬送し、シングルパスでの裏面の印刷を可能とする。
図示しないが、インクジェット記録装置10の制御を行うCPUを有し、処理液やインクの吐出を制御する吐出制御部、キャリッジモータやラインフィードモータ等の駆動を制御する機械制御部、検出器・スイッチを制御する検出器・スイッチ制御部、表示パネル等を制御する表示素子制御部、及び画像の光学濃度や処理液及びインクの付与量等のデータあるいは予め入力されたデータを記憶する記憶部を有する。CPUは必要に応じてデータを演算し、各制御部に指示を行う。
更に、本発明では、インク及び処理液が付与された記録媒体を加熱して、乾燥速度を速めるよう、記録媒体Pを加熱する加熱機構を備えることができる。加熱機構は、搬送ベルト38を介して記録ヘッド24に対向する位置や、記録ヘッド24よりも記録媒体Pの搬送方向の下流側に備えることができる。
図2では、記録ヘッド24よりも記録媒体Pの搬送方向(A方向)の下流側に、加熱ヒータ48を配したインクジェット記録装置の概略図を示す。
図3では、搬送ベルト38を介して記録ヘッド24に対向する位置に、加熱ヒータ48を配したインクジェット記録装置の概略図を示す。図3(A)では、搬送ベルト38を介して記録ヘッド24に対向する位置に加熱ヒータ48を配しているが、図3(B)に示すように、記録ヘッド24に対して搬送ベルト38を介した位置ではあるが、記録ヘッド24よりも記録媒体Pの搬送方向(A方向)の下流側に加熱ヒータ48を配する構造であってもよい。
なお、加熱ヒータ48は、搬送ベルト38を介して記録ヘッド24に対向する位置(図3(A)(B))と、記録ヘッド24よりも記録媒体Pの搬送方向(A方向)の下流側(図2)とに、併存させてもよい。
インクジェット記録ヘッド24は、滲み及び色間滲みの改善効果という観点から熱インクジェット記録方式、又は、ピエゾインクジェット記録方式を採用したものであることが好ましい。
熱インクジェット記録方式の場合、吐出時にインクが加熱され、低粘度となっているが、記録媒体上でインクの温度が低下するため、粘度が急激に大きくなるため、滲み及び色間滲みに改善効果がある。
一方、ピエゾインクジェット記録方式の場合、高粘度の液体を吐出することが可能であり、高粘度の液体は記録媒体上での紙表面方向への広がりを抑制することが可能となるため、滲み、及び、色間滲みに改善効果がある。
また、本発明のインクジェット記録装置では、インクと、該インクの成分を凝集及び/又は不溶化させる作用を有する処理液とを互いに接触させるように記録媒体に吐出して画像を形成する二液印字方式を採用する。インクジェット記録ヘッド24は、記録媒体の搬送方向と交差する方向に配置され記録媒体幅を印字領域とし、処理液及びインクを吐出するFWA24L,24Y,24M,24C,24Kを備える。FWA24L,24Y,24M,24C,24Kは,図示しないチューブなどの液体供給経路によりそれぞれインクタンク46L,46Y,46M,46C,46Kと接続されており、各インクタンクから処理液およびインクが供給される。
インク及び処理液が互いに接触することで、インク成分が凝集及び/又は不溶化し、発色性、ベタ部ムラ、光学濃度、滲み、色間滲み、乾燥時間に優れる。
メンテナンスユニット26L,26Y,26M,26C,26Kは,インクジェット記録ヘッド24(FWA)のメンテナンス(ヘッドへのインクの充填,ノズル表面のワイピング,増粘防止のためのパージ(フラッシング)等)を行う。
なお、図1等に示した例では、記録ヘッド24としては、ノズル面におけるノズル列が記録媒体Pの記録領域の全幅にわたって配置される紙幅対応のFWAの例について説明したが、本発明のインクジェット記録ヘッドは、これに限定されず、ノズル列(印刷幅)が記録媒体Pの記録領域の幅よりも小さい記録ヘッドであってもよい。このような記録ヘッドの場合、一組の記録ヘッドを記録媒体Pの搬送方向と交差する方向に移動させて逐次印字するように走査させる。
図4は、本発明のインクジェット記録装置10のブロック図である。
プリントすべき文字や画像のデータ(以下、「画像データ」と称する。)及びその他データが、CPU100の管理の下で記憶部101に転送される。機械制御部102は、CPU100からの指令によりキャリッジモータやラインフィードモータ等の機械部103を駆動する。検出器・スイッチ制御部104は、各種検出器やスイッチ105からの信号をCPU100に送り、CPU100の管理の下で記憶部101に転送される。表示素子制御部106は、CPU100からの指令により表示パネル107を制御する。吐出制御部108は、CPUからの指令により記録ヘッド109を制御する。CPU100は、記憶部101に記憶されたデータをもとに演算し、演算後のデータによって、各制御部に指示する。
2.インク及び処理液の付与量の制御
本発明では、インクと処理液とを用いる二液印字システムにおいて、両面印字における光学濃度及び画質の低下を抑えつつ、印字速度を速める手段を導入する。
まず、インクの付与量と処理液の付与量との関係を説明する。
前記処理液は、インク中の成分を不溶化若しくは凝集させる化合物、又はインクを増粘させる化合物を含んでいるため、インクに対して一定割合の処理液を付与すると、一定の光学濃度の画像を得ることができる。一般に、単位面積あたりのインクの付与量を一定に保ち、一方で単位面積あたりの処理液の付与量を増加していくと、図5に示すように、光学濃度は徐々に高くなるが、一定割合以上の処理液を付与しても光学濃度は殆ど変わらなくなる。
そこで、片面印字モードでは、単位面積あたりのインクの付与量を100vol%としたときには、単位面積あたりの処理液の付与量は、3〜50vol%とすることが高い光学濃度の画像を得る観点から好ましく、より好ましくは、5〜30vol%である。
なお、カラー画像を形成するようなインクを複数種用いた場合であっても、全インクの総付与量に対する処理液の付与量は、上記範囲であることが好ましく、特に、片面印字モードでは、15〜25vol%であることが好ましい。
一方、従来の両面印字モードでは、記録媒体の両面にインク及び処理液を付与するので、記録媒体に含まれる水分量が多くなり、乾燥速度が遅くなり、その結果、印字のための待ち時間が長くなって印字速度が低下する。そこで、両面印字モードでは、インク及び処理液の付与量を低減することが、乾燥速度を速めて印字速度の低下を抑えるのに効果的である。しかし、インクや処理液の付与量を低減すると、光学濃度が低下する。
ここで、インクの付与量を低減するよりも、処理液の付与量を低減する場合に、乾燥速度が向上することが明らかとなった。この原因については明らかとなっていないが、処理液を記録媒体に付与すると、記録媒体におけるインクの浸透流路を塞いでしまい、乾燥性を低下させていたのではないかと推測され、したがって処理液の付与量を低減することで、インクの浸透性を高め、乾燥速度が速まるものと考えられるが、本発明ではこのようなメカニズムによって限定されるものではない。
一方で、インクの付与量を低減するよりも、処理液の付与量を低減する方が、光学濃度の低下を抑えることができる。
そこで、本発明では、片面印字モードのときより両面印字モードのときに、単位面積あたりのインク及び処理液の付与量が少なくなるように制御し、且つ、両面印字モードにおけるインクの付与量の低減率よりも処理液の付与量の低減率が大きくなるように前記インク及び前記処理液の付与量を制御する。
これにより、乾燥速度を効果的に速めることができ、且つ、光学濃度の低下を抑えることができる。したがって、片面印字モードで得られた画像と、両面印字モードで得られた画像の光学濃度の差を低く抑えることができる。
なお、インク及び処理液の記録媒体への付与は、インクと処理液とが接触していれば、互いに隣接するよう付与されても、覆いかぶさるように付与されても、どちらでもよい。
インク及び処理液の記録媒体への付与の順番は、処理液を付与した後、インクを付与することが好ましい。処理液を先に付与することで、効果的に、インク中の構成成分を不溶化若しくは凝集、又はインクを増粘させることできる。
ここで、付与量の低減率について説明する。
例えば、片面印字モードにおける単位面積あたりのインクの付与量を100vol%としたときに、両面印字モードでは、単位面積あたりのインクの付与量を低減して、80vol%で記録媒体に付与したとする。このときの両面印字モードでのインク付与量の低減率は、下記式より20vol%となる。
(100−80)/100×100=20(vol%)
また、片面印字モードにおける単位面積あたりのインクの付与量を100vol%としたときに、片面印字モードにおける単位面積あたりの処理液の付与量を25vol%として、記録媒体に付与しているとする。両面印字モードでは、単位面積あたりの処理液の付与量を低減して、10vol%で記録媒体に付与したとすると、25vol%から10vol%に低減しているので、処理液の付与量の低減率は下記式より60vol%となる。
(25−10)/25×100=60(vol%)
特に本発明では、片面印字モードでの単位面積あたりのインクの付与量を100vol%としたときに、両面印字モードでは、インクの付与量が70〜95vol%となるように吐出を制御することが好ましく、80〜90vol%とすることがより好ましい。
また、片面印字モードでの単位面積あたりのインクの付与量を100vol%としたときに、両面印字モードでは、処理液の付与量が3〜20vol%となるように制御することが好ましく、5〜10vol%とすることがより好ましい。カラー画像を形成するようなインクを複数種用いた場合であっても、全インクの総付与量に対する処理液の付与量は、上記範囲であることが好ましい。
なお、本発明では、両面印字モードにおいて、単位面積あたりの処理液の付与量を低減するが、処理液は付与するものとする。つまり、片面印字モードでも、両面印字モードでも二液印字システムを採用する。
単位面積あたりのインク又は処理液の付与量は、1滴あたりのインク量又は処理液量と、単位面積あたりの画素数との積である。本発明において1画素とは、画像として分解可能な最小印字単位を示し、1つの液滴によって形成される。
したがって、本発明において、単位面積あたりの付与量を低減するには、(1)単位面積あたりの液滴数(画素数)を低減するか、(2)1滴あたりの液滴量(ドロップ量)を低減すればよい。或いは、これらの組み合わせによって、単位面積あたりの付与量を低減することができる。
具体的には、インク及び処理液の付与量を少なくする方法としては、間引き印字法、ドロップ変調法などが挙げられ、これらの方法を組み合わせて使用することができる。
ここで用いる間引きは、千鳥パターンや一定のパターンのフィルターなどを用いる方法の他、画像のカバレッジや明度・彩度による演算、文字・写真のエッジ部処理などの画像処理に応じて変えることが出来る。
また、ドロップ変調法は、1滴あたりの容量を減らす方法であり、具体的には圧電素子に印加する駆動波形を制御する等の方法によって、液滴径を変調することができる。
なお、光学濃度は、単位面積あたりのインクの付与量及び処理液の付与量に起因するので、間引き印字法であっても、ドロップ変調法であっても、単位面積あたりのインク及び処理液の付与量が同じであれば、光学濃度は同じとなる。
片面印字モードにおける1つの液滴(1画素)あたりの液滴量(ドロップ量)は、高解像度化の観点から1〜20plの範囲であることが好ましく、3〜18plの範囲であることがより好ましく、4〜15plの範囲であることが更に好ましい。ドロップ量が、上記数値範囲を超えると、被記録材表面に記録された記録画像に、滲みが発生することがある。
両面印字モードにおけるドロップ量は、1〜15plの範囲であることが好ましく、2〜12plの範囲であることがより好ましく、2〜10plの範囲であることが更に好ましい。処理液はインクよりも記録媒体上で拡がり易いので、ドロップ量が、上記数値範囲を超えると、被記録材表面に記録された記録画像に、滲みが発生することがある。
なお、得られた画像の光学濃度は、実用上、1.10以上であることが好ましく、1.15以上であることがより好ましい。一方、片面印字後の待ち時間、つまり用紙が片面を印字した後、用紙反転機構:両面機構へ移動を開始する時間または用紙反転機構に入るまでの時間は、両面印字速度にもっとも影響を与えるものであり、高速印刷のためには、1.8秒以下であることが望ましく、1.5秒以下であることがより好ましく、1.0秒以下であることが更に好ましい。
インクと処理液の付与量の低減方法について、具体的な態様を以下に示す。
2−1.間引き印字法
このインク及び処理液の付与量の調整処理は、ドットを間引くことにより記録媒体に付与する単位面積あたりのインク及び処理液の量を減らして乾燥性を上げる処理であり、両面印字モードであるか片面印字モードであるかによって、間引き率を変えるように設定する。画質レベルなどの種々の条件に合わせて間引き率を変更することもできる。
ドットの間引き方は、例えば、千鳥マスクで間引いたり(図6(d)参照)、エッジを残して千鳥マスクで間引いたり(図6(b)参照)、75%マスクを用いて間引く(図6(c)参照)など、種々選択できる。
なお、図6(a)はインク付与量を調整しない文字画像データにより印字した「A」であり、図6(b)はエッジ部分のドットを残し千鳥マスクによりドットを間引いてインク付与量を調整した文字画像データにより印字した「A」であり、図6(c)は75%マスクによりドットを間引いてインク付与量を調整した文字画像データにより印字した「A」であり、図6(d)は千鳥マスクによりドットを間引いてインク付与量を調整した文字画像データにより印字した「A」である。
なお、インク間引き率は、最低でも文字として判別できる程度まで設定することができるが、片面印字モードで得られる画像と両面印字モードで得られる画像とで、光学濃度に著しい差異が生じないよう、片面印字モードでの単位面積あたりのインクの付与量を100vol%としたときには、両面印字モードでは、単位面積あたりのインクの付与量が80〜90vol%となるように間引くことが好適である。
また、処理液については、両面印字モードにおけるインクの付与量の低減率よりも処理液の付与量の低減率が大きくなるように、ドット数を間引くが、好適には、両面印字モードにおける単位面積あたりの処理液の付与量が、片面印字モードでのインクの付与量100volに対して、5〜10vol%となるように付与する。
ここで、吐出制御手段によるインク付与量の調整処理について図7のフローチャートを参照しながら説明する。なお、ここでは、画像として文字を形成する場合について説明し、また両面印字モードでのインクのドット数は、片面印字モードでのインクのドット数に対して15%間引いたときの調整処理について述べる。
まず、ステップ100では、両面印字であるか片面印字であるかを判断する。両面印字であると判断した場合ステップ102に移行し、片面印字であると判断した場合にはステップ104に移行する。
ステップ102では、文字の形状が変わらないように文字を構成するドット数を15%間引いた後、ステップ104に移行する。
ステップ104では、画像データをディザ法や誤差拡散法などにより2値化した後、ステップ106において2値化した画像データを圧縮し、ステップ108において印字画像データとして記録ベッド24に出力し、本ルーチンを終了する。
吐出制御手段による処理液の付与量の調整処理についても、図7のフローチャートに示す同様の方法で行うことができる。
2−2.ドロップ変調法
このインク及び処理液の付与量の調整処理は、一滴当たりの体積(ドロップ量)を制御して、記録媒体に付与する単位面積あたりのインク及び処理液の量を減らして乾燥性を上げる処理であり、両面印字モードであるか片面印字モードであるかによって、ドロップ量を変えるように設定する。画質レベルなどの種々の条件に合わせてドロップ量を変更することもできる。
例えば、図8(A)及び図8(C)に示すように圧電素子50Cに印加する駆動波形を制御することによって、例えば、ノズル50Aから大滴のインク滴(図8(B)参照)、小滴のインク滴(図8(D)参照)を吐出することができる。なお、ノズル50Aからインク滴または反応液を吐出しない場合(滴なし)には、ドットが形成されないような波形の電圧を印加する。
この場合の吐出制御手段によるインク付与量の調整処理について図9のフローチャートを参照しながら説明する。なお、片面印字モードでのインクのドロップ量を10plとし、両面印字モードでのインクのドロップ量は、20%低減して8plとしたときの調整処理について述べる。
まず、ステップ200では、両面印字であるか片面印字であるかを判断する。両面印字であると判断した場合ステップ202に移行し、片面印字であると判断した場合にはステップ204に移行する。
ステップ202では、ドロップ量を8plに調整した後、ステップ206に移行する。ステップ204では、ドロップ量を10plに調整した後、ステップ206に移行する。
ステップ206では、画像データをディザ法や誤差拡散法などにより2値化した後、ステップ208において2値化した画像データを圧縮し、ステップ210において印字画像データとして記録ヘッド24に出力し、本ルーチンを終了する。
吐出制御手段による処理液の付与量の調整処理についても、図7のフローチャートに示す同様の方法で行うことができる。
3.インク及び処理液の記録媒体への付与
図10は、図4に示すブロック図での信号の送受信を説明するフローチャートである。
ステップ1では、タッチパネル等のセンサ・スイッチ部105から、両面印字又は片面印字のモードの選択についての情報を読み込む。ステップ2では、画像データを読み込み、図7又は図9のフローチャートに示すインク付与量の調整処理を行う。ステップ3では、ステップ3での調整処理したデータと、予め記憶部101に入力された両面/片面印字モードでのインク及び処理液の単位面積あたりの付与量のデータとに基づき、吐出制御部108が記録ヘッド109の動作を制御し、記録ヘッド109から所定量のインク及び処理液を、所定のドット数で付与する。
図11は、記録媒体へのインク及び処理液の付与方法について説明するフローチャートである。
ステップ300で、インクジェット記録装置の電源がONされると、ステップ302に移行する。ステップ302では、インクジェットの記録ヘッドのイニシャライズ処理を行う。イニシャライズ処理としては、メンテナンスユニットによって、ヘッドへのインクの充填や、ノズル表面のワイピング、増粘防止のためのパージ(フラッシング)などを行う。ステップ304では、プリント信号を受信したかの監視を行い、信号を受信するとステップ306に進む。
ステップ306では、両面印字であるか片面印字であるかを判断する。両面印字であると判断した場合ステップ308に移行し、片面印字であると判断した場合にはステップ310に移行する。
ステップ308では、図7又は図9での調製処理によって得られた印字画像データに基づき、予め記憶された両面印字モードでの処理液及びインクの単位面積あたりの付与量で処理液及びインクを記録媒体に付与し、ステップ312へ移行する。
ステップ310では、図7又は図9での調整処理によって得られた印字画像データに基づき、予め記憶された片面印字モードでの処理液及びインクの単位面積あたりの付与量で処理液及びインクを記録媒体に付与し、ステップ312へ移行する。
ステップ312では、記録媒体を排出し、ステップ304に戻る。
ステップ304でプリント信号を受信していないときに、ステップ314でプリンタ電源がOFFされると、ステップ316でインクジェット記録装置の電源をOFFする。
4.インク
次に、本発明のインクジェット記録装置に用いることのできるインクの詳細について説明する。
本発明において用いられるインクは、少なくとも着色剤(色材)を含有し、通常は水溶性溶媒、及び水を含有する。これらの各成分について詳細に説明する。
4−1.着色剤
インクに使用される着色剤は、染料、顔料どちらでも構わないが、特に顔料が好ましい。これは、染料に比べて顔料の方が、処理液との混合時に凝集が生じやすいためであると考えられる。顔料の中でも、高分子分散剤(後述の高分子物質)により分散されている顔料、自己分散可能な顔料、樹脂により被覆された顔料、及び高分子グラフト顔料が好ましい。
本発明において使用される顔料としては、有機顔料、無機顔料のいずれも使用でき、黒色顔料では、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック顔料等が挙げられる。黒色とシアン、マゼンタ、イエローの3原色顔料のほか、赤、緑、青、茶、白等の特定色顔料や、金、銀色等の金属光沢顔料、無色又は淡色の体質顔料、プラスチックピグメント等を使用してもよい。また、シリカ、アルミナ、又は、ポリマービード等をコアとして、その表面に染料又は顔料を固着させた粒子、染料の不溶レーキ化物、着色エマルション、着色ラテックス等も顔料として使用することも可能である。更には、本発明のために、新規に合成した顔料でも構わない。
本発明で使用される黒色顔料の具体例としては、Raven7000,Raven5750,Raven5250,Raven5000 ULTRAII,Raven 3500,Raven2000,Raven1500,Raven1250,Raven1200,Raven1190 ULTRAII,Raven1170,Raven1255,Raven1080,Raven1060(以上コロンビアン・カーボン社製)、Regal400R,Regal330R,Regal660R,Mogul L,Black Pearls L,Monarch 700,Monarch 800,Monarch 880,Monarch 900,Monarch 1000,Monarch 1100,Monarch 1300,Monarch 1400(以上キャボット社製)、Color Black FW1, Color Black FW2,Color Black FW2V,Color Black 18,Color Black FW200,Color Black S150,Color Black S160,Color Black S170,Printex35,Printex U,Printex V,Printex140U,Printex140V,Special Black 6,Special Black 5,Special Black 4A,Special Black4(以上デグッサ社製)、No.25,No.33,No.40,No.47,No.52,No.900,No.2300,MCF−88,MA600,MA7,MA8,MA100(以上三菱化学社製)等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
シアン顔料としては、C.I.Pigment Blue−1,−2,−3,−15,−15:1,−15:2,−15:3,−15:4,−16,−22,−60等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
マゼンタ顔料としては、C.I.Pigment Red−5,−7,−12,−48,−48:1,−57,−112,−122,−123,−146,−168,−184,−202等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
イエロー顔料としては、C.I.Pigment Yellow−1,−2,−3,−12,−13,−14,−16,−17,−73,−74,−75,−83,−93,−95,−97,−98,−114,−128,−129,−138,−151,−154,−180等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明において使用される水に自己分散可能な顔料とは、顔料表面に水に対する可溶化基を数多く有し、高分子分散剤を使用しなくとも水中で安定に分散する顔料のことを指す。具体的には、通常の所謂顔料に対して、酸・塩基処理、カップリング剤処理、ポリマーグラフト処理、プラズマ処理、酸化/還元処理等の表面改質処理等を施すことで、水に自己分散可能な顔料が得られる。
また、水に自己分散可能な顔料としては、上記顔料に対して表面改質処理を施した顔料の他、キャボット社製のCab−o−jet−200、Cab−o−jet−250、Cab−o−jet−260、Cab−o−jet−270、Cab−o−jet−300、IJX−444、IJX−55、オリエント化学社製のMicrojet Black CW−1、CW−2等の市販の自己分散顔料等も使用できる。
インクに使用される着色剤であって、自己分散顔料であるものとしては、その表面に官能基にカルボン酸基を含有するものであることが好ましい。カルボン酸基はその解離度が小さいため、十分な凝集力を得やすいためであると推測している。
また、インクに使用される着色剤が、その表面にスルホン酸基を有するものである場合、この着色剤の他にカルボン酸基を有する高分子化合物を併用することが好ましい。表面にスルホン酸基を有する着色剤は、凝集しにくいため、光学濃度、滲み、色間滲みが改善されない場合がある。一方、このような着色剤とカルボン酸基を有する高分子化合物とを併用すると、インクと処理液とが混合されたときに、カルボン酸基を有する高分子化合物の不溶化が生じる。この際、着色剤が高分子化合物に取り込まれて凝集するため、光学濃度、滲み、色間滲みが改善すると推測している。
また、インクに使用される着色剤として、樹脂により被覆された顔料等を使用することもできる。これは、マイクロカプセル顔料と呼ばれ、大日本インキ化学工業社製、東洋インキ社製などの市販のイクロカプセル顔料だけでなく、本発明のために試作されたマイクロカプセル顔料等を使用することもできる。
更に、本発明において、インクに使用される着色剤としての顔料に、高分子グラフト顔料を使用することも可能である。高分子グラフト顔料とは、顔料表面に対してポリマー等の有機化合物が化学結合しているものを指す。
一方、本発明において使用される染料としては、水溶性染料、分散染料のいずれでも構わない。
水溶性染料の具体例としては、C.I.Direct Black−2,−4,−9,−11,−17,−19,−22,−32,−80,−151,−154,−168,−171,−194,−195、C.I.Direct Blue−1,−2,−6,−8,−22,−34,−70,−71,−76,−78,−86,−112,−142,−165,−199,−200,−201,−202,−203,−207,−218,−236,−287,−307,C.I.Direct Red−1,−2,−4,−8,−9,−11,−13,−15,−20,−28,−31,−33,−37,−39,−51,−59,−62,−63,−73,−75,−80,−81,−83,−87,−90,−94,−95,−99,−101,−110,−189,−227、C.I.Direct Yellow−1,−2,−4,−8,−11,−12,−26,−27,−28,−33,−34,−41,−44,−48,−58,−86,−87,−88,−132,−135,−142,−144,−173、C.I.Food Black−1,−2、C.I.Acid Black−1,−2,−7,−16,−24,−26,−28,−31,−48,−52,−63,−107,−112,−118,−119,−121,−156,−172,−194,−208、C.I.Acid Blue−1,−7,−9,−15,−22,−23,−27,−29,−40,−43,−55,−59,−62,−78,−80,−81,−83,−90,−102,−104,−111,−185,−249,−254、C.I.Acid Red−1,−4,−8,−13,−14,−15,−18,−21,−26,−35,−37,−52,−110,−144,−180,−249,−257,−289、C.I.Acid Yellow−1,−3,−4,−7,−11,−12,−13,−14,−18,−19,−23,−25,−34,−38,−41,−42,−44,−53,−55,−61,−71,−76,−78,−79,−122などが挙げられる。
分散染料の具体例としては、C.I.Disperse Yellow−3、−5、−7、−8、−42、−54、−64、−79、−82、−83、−93、−100、−119、−122、−126、−160、−184:1、−186、−198、−204、−224、C.I.Disperse Orange−13、−29、−31:1、−33、−49、−54、−66、−73、−119、−163、C.I.Disperse Red−1、−4、−11、−17、−19、−54、−60、−72、−73、−86、−92、−93、−126、−127、−135、−145、−154、−164、−167:1、−177、−181、−207、−239、−240、−258、−278、−283、−311、−343、−348、−356、−362、C.I.Disperse Violet−33、C.I.Disperse Blue−14、−26、−56、−60、−73、−87、−128、−143、−154、−165、−165:1、−176、−183、−185、−201、−214、−224、−257、−287、−354、−365、−368、C.I.Disperse Green−6:1、−9などが挙げられる。
インク中における着色剤粒子の体積平均粒子径は30nm以上250nm以下であることが好ましい。着色剤の粒子の体積平均粒子径とは、着色剤そのものの粒子径、又は着色剤に分散剤等の添加物が付着している場合には、添加物が付着した状態の粒子径をいう。本発明において、体積平均粒子径の測定装置には、マイクロトラックUPA粒度分析装置(Leeds&Northrup社)を用いた。具体的には、その測定は、インク(インク)4mlを測定セルに入れ、所定の方法に従って行った。なお、即定時に入力するパラメーターとして、粘度は、インク(インク)の粘度を、分散粒子の密度は、着色剤密度を用いた。
より好ましい体積平均粒子径は、50nm以上200nm以下であり、更に好ましくは75nm以上175nm以下である。インク中の着色剤粒子の体積平均粒子径が30nm未満である場合には、光学濃度が低くなる場合が存在し、一方、250nmを超える場合には、保存安定性が確保できない場合がある。
本発明における着色剤は、インク全質量に対し0.1質量%以上20質量%以下の範囲で使用されることが好ましく、より好ましくは1質量%以上10質量%以下の範囲で使用される。インク中の着色剤量が0.1質量%未満の場合には、十分な光学濃度が得られない場合が存在し、また、着色剤量が20質量%よりも多い場合には、インクの噴射特性が不安定となる場合がある。
4−2.高分子物質
本発明におけるインクには、上記の着色剤を分散させるため、又は、着色剤の凝集促進剤として、高分子物質を用いることが好ましい。なお、本発明において、着色剤(顔料)を分散させるために用いられる高分子物質を高分子分散剤と称する。
ここで用いられる高分子物質としては、水溶性高分子物質、及び、エマルジョン、自己分散微粒子などの水不溶性高分子物質のいずれもが使用でき、ノニオン性化合物、アニオン性化合物、カチオン性化合物、両性化合物いずれであっても構わない。
インク中の高分子物質は、処理液に含まれる凝集剤により増粘又は凝集する効果があり、高分子物質が凝集する際に着色剤を取り込むため、結果として着色剤の凝集速度を大きくする効果があると推測している。即ち、高分子物質が凝集する際の構造体の大きさ、密度、高分子物質中への着色剤の取りこみ易さなどが凝集速度では重要となる。これらの組合せを最適化するように、インク中における着色剤、高分子物質、処理液中における凝集剤を選択することで、光学濃度、滲み、色間滲みが改善される。
本発明においては、高分子物質としてはカルボン酸基を含有する化合物が使用されることが好ましい。これは、カルボン酸基の解離度が小さいため、凝集剤による凝集が促進されるためであると推測される。
本発明において用いられる高分子物質の具体例について説明する。
高分子物質としては、具体的には、例えば、α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの共重合体等が挙げられる。α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの例としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、イタコン酸モノエステル、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、フマル酸、フマル酸モノエステル、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホン化ビニルナフタレン、ビニルアルコール、アクリルアミド、メタクリロキシエチルホスフェート、ビスメタクリロキシエチルホスフェート、メタクリロキシエチルフェニルアシドホスフェート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン誘導体、ビニルシクロヘキサン、ビニルナフタレン、ビニルナフタレン誘導体、アクリル酸アルキルエステル、アクリル酸フェニルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸フェニルエステル、メタクリル酸シクロアルキルエステル、クロトン酸アルキルエステル、イタコン酸ジアルキルエステル、マレイン酸ジアルキルエステル等が挙げられる。
上記α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの単独若しくは複数を共重合して得られる共重合体が、本発明における高分子物質として好適に使用される。この共重合体として、具体的には、スチレン−スチレンスルホン酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−メタクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸、スチレン−メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸シクロヘキシルエステル−メタクリル酸共重合体等が挙げられる。
これらの高分子物質は、酸価などを基準に、着色剤(顔料)との親和性、高分子物質自体の凝集性などを考慮して選択することが好ましい。具体的には、高分子物質として、酸価が30KOHmg/g以上150KOHmg/g未満であるか、又は、酸価が150KOHmg/g以上であり、かつ、中和度が80%以下であるものを用いることが好ましい。
高分子化合物の酸価が30KOHmg/g以上150KOHmg/g未満である場合には、より好ましくは酸価が50〜120KOHmg/gであり、更に好ましくは、70〜120KOHmg/gである。酸価が30KOHmg/g未満の場合には、インクの噴射(吐出)安定性が低下する場合がある。
一方、高分子化合物の酸価が150KOHmg/g以上で、中和度が80%以下である場合では、より好ましくは、酸価が200〜400KOHmg/g、中和度が50〜80%であり、更に好ましくは、酸価が200〜300KOHmg/g、中和度が60〜80%である。酸価が400KOHmg/gを超え、中和度が80%を超える場合、インクの粘度が大きくなり、正常に噴射できない場合がある。
このように、低酸価の高分子物質を使用する、又は、高酸価の高分子物質を低中和度で使用することで、高分子物質の水溶性基量を少なくすることが可能となり、処理液に凝集力の弱い凝集剤を用いた場合においても、十分に大きな凝集力を得ることが可能となるためであると考えている。
本発明において使用される高分子物質の重量平均分子量は、2,000〜15,000の範囲であることがより好ましく、3,500〜10,000の範囲であることが更に好ましい。高分子物質の重量平均分子量が2,000未満の場合、顔料が安定に分散しない場合が存在し、一方、分子量が15,000を超える場合には、液体の粘度が高くなり、吐出性が悪化する場合がある。
インク中に添加する高分子物質は、インクの全質量に対し、0.01質量%以上10質量%以下の範囲で添加されることが好ましく、0.05質量%以上7.5質量%以下の範囲がより好ましく、更に好ましくは、0.1質量%以上5質量%以下の範囲である。添加量が10質量%を超える場合には、液体粘度が高くなり、液体の噴射特性が不安定となる場合がある。一方、添加量が0.01質量%未満の場合には、顔料の分散安定性が低下する場合がある。
4−3.水溶性溶媒
インクに使用される水溶性溶媒としては、水に0.1%以上溶解するものであれば適宜使用できるが、具体的には、多価アルコール類、多価アルコール類誘導体、含窒素溶媒、アルコール類、含硫黄溶媒等が使用される。
具体例としては、多価アルコール類では、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1、5−ペンタンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、グリセリン等が挙げられる。
多価アルコール類誘導体としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジグリセリンのエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。
含窒素溶媒としては、ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、トリエタノールアミン等が挙げられる。
アルコール類としては、エタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール類が挙げられる。
含硫黄溶媒としては、チオジエタノール、チオジグリセロール、スルフォラン、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
その他、炭酸プロピレン、炭酸エチレン等が用いることもできる。
本発明に使用される水溶性溶媒は、単独で使用しても、2種類以上混合して使用しても構わない。
水溶性溶媒の含有量としては、インクの全質量に対し、1質量%以上60質量%以下、好ましくは、5質量%以上40質量%以下で使用される。液体中の水溶性溶媒量が1質量%よりも少ない場合には、十分な光学濃度が得られない場合が存在し、逆に、60質量%よりも多い場合には、液体の粘度が大きくなり、液体の噴射特性が不安定になる場合がある。
4−4.インクの好ましい物性
インクの表面張力は、20mN以上39mN/m以下であることが好ましい。より好ましくは、25mN以上39mN/m以下であり、更に好ましくは、25mN/m以上35mN/m以下である。表面張力が20mN以上39mN/m以下の場合には、記録媒体に対するインクの浸透性が高く、乾燥時間が速くなる。
ここで、表面張力としては、ウイルヘルミー型表面張力計(協和界面科学株式会社製)を用い、23℃、55%RHの環境において測定した値を採用する。
また、インクの粘度は、1.2mPa・s以上15mPa・s以下であることが好ましく、より好ましくは1.5mPa・s以上10mPa・s未満、更に好ましくは1.8mPa・s以上8mPa・s未満である。インクの粘度が15mPa・sより大きい場合には、インクの噴射性が悪化する場合がある。一方、1.2mPa・sより小さい場合には、インクを連続吐出した場合の噴射安定性が悪化する場合がある。
ここで、粘度としては、レオマット115(Contraves製)を測定装置として用いて、測定温度は23℃、せん断速度は1400s−1の条件で測定した値を採用する。
インクのpHは、3以上11以下であることが好ましい。更に好ましくは、4以上10.5以下であり、より好ましくは4.5以上10以下である。インクのpHが3未満又は、11を超える場合には、プリントヘッドのインク流路構成部分を溶解し、プリントヘッドを故障させる場合がある。
4−5.水
インクには、上記の表面張力及び粘度となる範囲で、水が添加される。水の添加量は、特に制限は無いが、好ましくは、インクの全質量に対して、10質量%以上99質量%以下であり、より好ましくは、30質量%以上80質量%以下である。
5.処理液
次に、本発明のインクジェット記録方法に用いる処理液の詳細について説明する。
本発明において用いられる処理液は、インク中の成分を不溶化若しくは凝集させる化合物、又はインクを増粘させる化合物(以下、これらの化合物を「凝集剤」と称する。)を少なくとも含有する。処理液はこのような化合物を含有するので、インクと接触したときに、インク中の成分を不溶化又は凝集させたり、インクを増粘させたりする。
これらの各成分について詳細に説明する。
5−1.凝集剤
本発明において使用される凝集剤とは、インク中の成分と反応、又は、相互作用をすることで、インク中の成分を不溶化若しくは凝集させる化合物、又はインクを増粘させる化合物のことを示す。このような物質としては、無機電解質(多価金属塩を含む)、有機アミン(カチオン性化合物)、オニウム塩類、有機酸類、無機酸類などが好適に挙げられる。具体的には、下記に示す、無機電解質、有機アミン化合物、及び有機酸などが有効に使用される。
無機電解質としては、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン等のアルカリ金属イオン、及び、アルミニウムイオン、バリウムイオン、カルシウムイオン、銅イオン、鉄イオン、マグネシウムイオン、マンガンイオン、ニッケルイオン、スズイオン、チタンイオン、亜鉛イオン等の多価金属イオンと、塩酸、臭酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、チオシアン酸、及び、酢酸、蓚酸、乳酸、フマル酸、フマル酸、クエン酸、サリチル酸、安息香酸等の有機カルボン酸及び、有機スルホン酸の塩等が挙げられる。
具体例としては、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、硫酸ナトリウム、硝酸カリウム、酢酸ナトリウム、蓚酸カリウム、クエン酸ナトリウム、安息香酸カリウム等のアルカリ金属類の塩、及び、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸ナトリウムアルミニウム、硫酸カリウムアルミニウム、酢酸アルミニウム、塩化バリウム、臭化バリウム、ヨウ化バリウム、酸化バリウム、硝酸バリウム、チオシアン酸バリウム、塩化カルシウム、臭化カルシウム、ヨウ化カルシウム、亜硝酸カルシウム、硝酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、チオシアン酸カルシウム、安息香酸カルシウム、酢酸カルシウム、サリチル酸カルシウム、酒石酸カルシウム、乳酸カルシウム、フマル酸カルシウム、クエン酸カルシウム、塩化銅、臭化銅、硫酸銅、硝酸銅、酢酸銅、塩化鉄、臭化鉄、ヨウ化鉄、硫酸鉄、硝酸鉄、蓚酸鉄、乳酸鉄、フマル酸鉄、クエン酸鉄、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、乳酸マグネシウム、塩化マンガン、硫酸マンガン、硝酸マンガン、リン酸二水素マンガン、酢酸マンガン、サリチル酸マンガン、安息香酸マンガン、乳酸マンガン、塩化ニッケル、臭化ニッケル、硫酸ニッケル、硝酸ニッケル、酢酸ニッケル、硫酸スズ、塩化チタン、塩化亜鉛、臭化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、チオシアン酸亜鉛、酢酸亜鉛等の多価金属類の塩等が挙げられる。
有機アミン化合物としては、1級、2級、3級及び4級アミン及びそれらの塩等が挙げられる。
具体例としては、テトラアルキルアンモニウム塩、アルキルアミン塩、ベンザルコニウム塩、アルキルピリジウム塩、イミダゾリウム塩、ポリアミン等が挙げられ、例えば、イソプロピルアミン、イソブチルアミン、t−ブチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ノニルアミン、ジプロピルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルプロピルアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミン、ジエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、ジヒドロキシエチルステアリルアミン、2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリン、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムクロライド、ステアラミドメチルピリジウムクロライド、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合体、ジアリルアミン重合体、モノアリルアミン重合体、及び、これら化合物のスルフォニウム塩、ホスホニウム塩等のオニウム塩、又は、リン酸エステル等が挙げられる。
有機酸として好ましくは、下記一般式(1)で表される化合物である。
Figure 2008018664
ここで、式中、Xは、O、CO、NH、NR、S、又はSO2を表し、Rは、アルキル基を表す。Rとして好ましくは、CH3、C25、C24OHである。Xとして好ましくは、CO、NH、NR,Oであり、より好ましくは、CO、NH、Oである。
Mは、水素原子、アルカリ金属又はアミン類を表す。Mとして好ましくは、H、Li、Na、K、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等であり、より好ましくは、H、Na、Kであり、更に好ましくは、水素原子である。
nは、3〜7の整数である。nとして好ましくは、複素環が6員環又は5員環となる場合であり、より好ましくは、5員環の場合である。mは、1又は2である。
一般式(1)で表される化合物は、複素環であれば、飽和環であっても不飽和環であってもよい。lは、1〜5の整数である。
一般式(1)で表される化合物は、具体的には、フラン、ピロール、ピロリン、ピロリドン、ピロン、ピロール、チオフェン、インドール、ピリジン、キノリン構造を有し、更に官能基としてカルボキシル基を有する化合物を示す。具体的には、2−ピロリドン−5−カルボン酸、4−メチル−4−ペンタノリド−3−カルボン酸、フランカルボン酸、2−ベンゾフランカルボン酸、5−メチル−2−フランカルボン酸、2,5−ジメチル−3−フランカルボン酸、2,5−フランジカルボン酸、4−ブタノリド−3−カルボン酸、3−ヒドロキシ−4−ピロン−2,6−ジカルボン酸、2−ピロン−6−カルボン酸、4−ピロン−2−カルボン酸、5−ヒドロキシ−4−ピロン−5−カルボン酸、4−ピロン−2,6−ジカルボン酸、3−ヒドロキシ−4−ピロン−2,6−ジカルボン酸、チオフェンカルボン酸、2−ピロールカルボン酸、2,3−ジメチルピロール−4−カルボン酸、2,4,5−トリメチルピロール−3−プロピオン酸、3−ヒドロキシ−2−インドールカルボン酸、2,5−ジオキソ−4−メチル−3−ピロリン−3−プロピオン酸、2−ピロリジンカルボン酸、4−ヒドロキシプロリン、1−メチルピロリジン−2−カルボン酸、5−カルボキシ−1−メチルピロリジン−2−酢酸、2−ピリジンカルボン酸、3−ピリジンカルボン酸、4−ピリジンカルボン酸、ピリジンジカルボン酸、ピリジントリカルボン酸、ピリジンペンタカルボン酸、1,2,5,6−テトラヒドロ−1−メチルニコチン酸、2−キノリンカルボン酸、4−キノリンカルボン酸、2−フェニル−4−キノリンカルボン酸、4−ヒドロキシ−2−キノリンカルボン酸、6−メトキシ−4−キノリンカルボン酸、これらの化合物の誘導体、又はこれらの塩等の化合物が挙げられる。
一般式(1)で表される化合物として、好ましくは、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、ピロールカルボン酸、フランカルボン酸、ビリジンカルボン酸、クマリン酸、チオフェンカルボン酸、ニコチン酸、若しくはこれらの化合物の誘導体、又はこれらの塩である。より好ましくは、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、フランカルボン酸、クマリン酸、若しくはこれらの化合物誘導体、又は、これらの塩である。
これらの中でも、好ましくは、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、塩化カルシウム、臭化カルシウム、硝酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、安息香酸カルシウム、酢酸カルシウム、酒石酸カルシウム、乳酸カルシウム、フマル酸カルシウム、クエン酸カルシウム、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合体、ジアリルアミン重合体、モノアリルアミン重合体、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、ピロールカルボン酸、フランカルボン酸、ビリジンカルボン酸、クマリン酸、チオフェンカルボン酸、ニコチン酸、クエン酸二水素カリウム、コハク酸、酒石酸、乳酸、フタル酸水素カリウム、若しくはこれらの化合物の誘導体、又はこれらの塩である。より好ましくは、塩化マグネシウム、硝酸マグネシウム、硝酸カルシウム、ジアリルアミン重合体、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、フランカルボン酸、クマリン酸、若しくはこれらの化合物誘導体、又は、これらの塩である。
本発明において、凝集剤は単一の種類を使用しても、或いは2種類以上を混合して使用しても構わない。
処理液中における凝集剤の添加量は、処理液の全質量に対し、0.01質量%以上30質量%以下であることが好ましい。より好ましくは、0.1質量%以上15質量%以下であり、更に好ましくは、0.25質量%以上10質量%以下である。処理液中における凝集剤の添加量が0.01質量%未満の場合には、インク接触時において着色剤の凝集が不充分となり、光学濃度、滲み、色間滲みが悪化する場合が存在し、一方、添加量が30質量%を超える場合には、噴射特性が低下し、液体が正常に噴射しない場合がある。
5−2.水溶性溶媒
処理液に用いられる水溶性溶媒としては、インクと同様の水溶性溶媒を使用することができる。
水溶性溶媒の含有量は、処理液の全質量に対し、1質量%以上60質量%以下、好ましくは、5質量%以上40質量%以下で使用される。処理液中の水溶性溶媒量が1質量%よりも少ない場合には、十分な光学濃度が得られない場合が存在し、逆に、60質量%よりも多い場合には、液体の粘度が大きくなり、液体の噴射特性が不安定になる場合がある。
5−3.処理液の好ましい物性
処理液の表面張力は、10mN/m以上38mN/m以下であることが好ましい。より好ましくは、15mN/m以上37mN/m以下であり、更に好ましくは、15mN/m以上35mN/m以下である。表面張力が10mN/m未満となるとヘッドノズル面に液体が溢れ出し、インクの噴射性が悪化する場合がある。一方、38mN/mを超えると用紙に対するインクの浸透性が遅くなり、乾燥時間が遅くなる場合がある。
処理液の表面張力は、インクの表面張力よりも小さいことが好ましい。記録媒体上での処理液が拡がる速度が、インクの拡がる速度よりも速い場合に、更にフェザリングが改善される。
処理液の表面張力の測定方法は、インクの表面張力の測定方法と同様である。
処理液の粘度は、1.2mPa・s以上15mPa・s以下であることが好ましく、より好ましくは1.5mPa・s以上10mPa・s未満、更に好ましくは1.8mPa・s以上8mPa・s未満である。インクの粘度が15mPa・sより大きい場合には、インクの噴射性が悪化する場合がある。一方、1.2mPa・sより小さい場合には、インクを連続吐出した場合の噴射安定性が悪化する場合がある。
処理液の粘度の測定方法は、インクの粘度の測定方法と同様である。
処理液とインクの液滴量を同一とした場合に、ドットの拡がりが、インクよりも処理液で大きくなるように、粘度と表面張力を調整することが好ましい。処理液の拡がりの方が大きい場合に、更にフェザリングが改善される。
本発明においては、一般式(1)で表される化合物を含む処理液のpHが、1.5以上12.0以下であることが好ましい。更に好ましくは、2.0以上7.5以下であり、より好ましくは2.5以上6.0以下である。処理液のpHが1.5未満の場合には、プリントヘッドのインク流路構成部分を溶解し、プリントヘッドを故障させる場合が存在した。一方、処理液のpHが12.0を超える場合には、インク接触時において着色剤の凝集が不充分となり、光学濃度、滲み、色間滲みが悪化する場合が存在する。
インクと処理液との混合液における5μm以上の粗粒数は、500個/μL以上であることが好ましい。より好ましくは500個/μL以上10,000個/μL以下であり、更に好ましくは500個/μL以上3,000個/μL以下である。インクと処理液との混合液における5μm以上粗粒数が、500個/μL未満の場合には、光学濃度が低下する場合がある。
本発明において、インクと処理液との混合液における5μm以上粗粒数は、二つの液体を質量比で1:1の割合で混合し、撹拌しながら2μLを採取し、Accusizer TM770 Optical Particle Sizer (Particle Sizing Systems社製)を用いて測定した。なお、測定時のパラメーターとして、分散粒子の密度には着色剤の密度を入力した。この着色剤の密度は、着色剤分散液を加熱、乾燥させることによって得られた着色剤紛体を比重計、又は比重ビン等を用いて測定することにより求めることができる。
5−4.水
処理液には、上記の表面張力及び粘度となる範囲で、水が添加される。水の添加量は特に制限は無いが、好ましくは、処理液の全質量に対して、10質量%以上99質量%以下であり、より好ましくは、30質量%以上80質量%以下である。
5−5.着色剤
また、処理液には、着色剤を含有させることも可能である。処理液に含有させる着色剤としては、インクの着色剤として説明したものと同様のものが使用できる。好ましくは、染料、表面にスルホン酸又はスルホン酸塩を有する顔料、アニオン性自己分散顔料、カチオン性自己分散顔料が用いられる。これら着色剤は、酸性領域において凝集しにくく、処理液の保存安定性を良化させる効果があるため、好適であると考えられる。
6.その他の添加剤
以下、インク及び処理液に対し、用いることのできる添加剤について説明する。
インク及び処理液には、界面活性剤を用いることもできる。本発明における界面活性剤としては、分子内に親水部と疎水部を合わせ持つ構造を有する化合物等が有効に使用することができ、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤のいずれも使用することができる。更には、上記高分子物質(高分子分散剤)を界面活性剤としても使用することもできる。
アニオン性界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルフェニルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、高級脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、高級脂肪酸エステルのスルホン酸塩、高級アルコールエーテルの硫酸エステル塩及びスルホン酸塩、高級アルキルスルホコハク酸塩、高級アルキルリン酸エステル塩、高級アルコールエチレンオキサイド付加物のリン酸エステル塩等が使用でき、具体的には、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ケリルベンゼンスルホン酸塩、イソプロピルナフタレンスルホン酸塩、モノブチルフェニルフェノールモノスルホン酸塩、モノブチルビフェニルスルホン酸塩、モノブチルビフェニルスルホン酸塩、ジブチルフェニルフェノールジスルホン酸塩等も有効に使用される。
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミド、アセチレングリコール、アセチレングリコールのオキシエチレン付加物、脂肪族アルカノールアミド、グリセリンエステル、ソルビタンエステル等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、テトラアルキルアンモニウム塩、アルキルアミン塩、ベンザルコニウム塩、アルキルピリジウム塩、イミダゾリウム塩等が挙げられ、具体的には、例えば、ジヒドロキシエチルステアリルアミン、2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリン、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムクロライド、ステアラミドメチルピリジウムクロライド等が挙げられる。
その他、スピクリスポール酸やラムノリピド、リゾレシチン等のバイオサーファクタント等も使用できる。
本発明におけるインク及び処理液に添加する界面活性剤の量は、10質量%未満であることが好ましく、より好ましくは0.01〜5質量%、更に好ましくは0.01〜3質量%の範囲で使用される。添加量が10質量%以上の場合には、光学濃度、及び、顔料インクの保存安定性が悪化する場合がある。
その他、インク及び処理液には、吐出性改善等の特性制御を目的とし、ポリエチレンイミン、ポリアミン類、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、多糖類及びその誘導体、その他水溶性ポリマー、アクリル系ポリマーエマルション、ポリウレタン系エマルション、親水性ラテックス等のポリマーエマルション、親水性ポリマーゲル、シクロデキストリン、大環状アミン類、デンドリマー、クラウンエーテル類、尿素及びその誘導体、アセトアミド、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等を添加することができる。
また、導電率、pHを調整するため、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属類の化合物、水酸化アンモニウム、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、エタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等の含窒素化合物、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属類の化合物、硫酸、塩酸、硝酸等の酸、硫酸アンモニウム等の強酸と弱アルカリの塩等を添加することができる。
その他必要に応じ、pH緩衝剤、酸化防止剤、防カビ剤、粘度調整剤、導電剤、紫外線吸収剤、等も添加することができる。
以下に、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1]
<液体作製方法>
所定の組成となるように着色剤溶液、水溶性溶媒、界面活性剤、イオン交換水等を適量加え、混合液を、混合、攪拌した。得られた液体を、5μmフィルターを通過させることにより、所望の液体を得た。
(インクセット1)
ブラックインク:
・Cabojet−300(キャボット社製) 4質量%
・スチレン−アクリル酸共重合体(酸価100/中和度95%) 0.5質量%
・ジエチレングリコール 25質量%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 0.2質量%
・イオン交換水 残部
このブラックインクは、そのpHは7.4、表面張力は31mN/m、粘度は3.2mPa・sであった。
シアンインク:
・C.I.Pigment Blue 15:3(スルホン酸基) 4質量%
・スチレン−アクリル酸共重合体(酸価100/中和度95%) 0.6質量%
・ジエチレングリコール 20質量%
・プロピレングリコール 5質量%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 1質量%
・イオン交換水 残部
このシアンインクは、そのpHは7.4、表面張力は32mN/m、粘度は3.1mPa・sであった。
マゼンタインク:
・C.I.Pigment Red 122(スルホン酸基) 4質量%
・スチレン−アクリル酸共重合体(酸価100/中和度95%) 0.6質量%
・ジエチレングリコール 20質量%
・トリエチレングリコール 5質量%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 1質量%
・イオン交換水 残部
このマゼンタインクは、そのpHは7.6、表面張力は32mN/m、粘度は3.2mPa・sであった。
イエローインク:
・C.I.Pigment Yellow 128(スルホン酸基) 4質量%
・スチレン−アクリル酸共重合体(酸価100/中和度95%) 0.6質量%
・ジエチレングリコール 20質量%
・2−ピロリドン 5質量%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 1質量%
・イオン交換水 残部
このイエローインクは、そのpHは7.8、表面張力は32mN/m、粘度は2.9mPa・sであった。
(処理液1)
・ジエチレングリコール 30質量%
・硝酸マグネシウム・6水和物 7.5質量%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 1質量%
・イオン交換水 残部
この処理液1のpHは5.6、表面張力は31mN/m、粘度は2.9mPa・sであった。
<画像形成>
液印字システムであって記録媒体幅を印字領域とする記録ヘッドを有する両面印字可能な試作の画像記録実験装置と、普通紙(FX−L紙、富士ゼロックス(株)製)とを用いて印字した。
処理液とインクの吐出は、800dpi、256ノズルの試作プリントヘッドを用いて、熱インクジェット記録方式を用いて、処理液及びインクを吐出した。
なお、画像の形成は、処理液を吐出した後に、インクセット1における各色のインクが、重なるドット配置となるように吐出して行った。
片面印字モードでは、インクのドロップ量が8plとなるように複数パルスを印加した。以下、ドロップ量8plをインクの付与量100%として説明する。これに対し、片面印字モードでは、処理液の付与量が25%(ドロップ量;2pl)となるように調整して、ソリッドパッチ(3cm四方)の画像を印字した。
両面印字モードでは、ソリッドパッチ(3cm四方)の画像が表裏面で重なるように印字した。インクの付与量は90%(ドロップ量;7.2pl、低減率;10%)で、処理液の付与量は20%(ドロップ量;1.6pl、低減率20%)となるように、複数パルスを調整した。
印字及び後述の測定及び評価は、一般環境下(温度23±0.5℃、湿度55±5%RH)で行った。
<評価方法>
(光学濃度の測定)
印字した用紙を24時間一般環境下に放置してから、裏面(2回目に印字した面)の画像について光学濃度計(エックスライト404、エックスライト社製)を用いて光学濃度を測定した。
光学濃度は、以下の評価基準により評価した。結果を表1に示す。○、△、は、実用上実施可能な範囲である。
−光学濃度の評価基準−
○:1.15以上
△:1.1以上1.15未満
×:1.1未満
(印字待ち時間)
解像度800dpi試作印字ヘッドと、単独で用紙搬送速度が可変な用紙搬送機構と、その排紙部にNip圧可変のローラー機構(両面印字用用紙反転機構に用紙を搬送するためのローラーに相当する)と、を備える評価機を用いて、インク及び処理液付与量を変えた、3cm角のソリッドパッチを印字し、その後、用紙搬送機構により排紙部のローラー機構を通過させた。Nip圧は2MPa程度とした。
ローラー通過後の用紙ソリッドパッチ部の光学濃度低下度合いを測定した。インク未乾燥等では通過部分の光学濃度低下が著しくなる。
通過部分と未通過部分の光学濃度差が0.02以下となるローラー通過待ち時間を「印字待ち時間」とし、高速印字として許容される印字待ち時間は、用紙搬送速度を変えることでローラー通過までの待ち時間を設定した。
以下の評価基準により評価した。結果を表1に示す。○、△、は、実用上実施可能な範囲である。
−印字待ち時間の評価基準−
○:待ち時間が1秒未満の場合
△:待ち時間が1秒以上2秒未満の場合
×:待ち時間が2秒以上の場合
[実施例2]
実施例1において、両面印字モードでは、インク付与量を90%(10%の低減率)とし、処理液付与量を20%(20%の低減率)としたところを、インク付与量が90%(10%の低減率)、処理液付与量が15%(40%の低減率)となるように変更した以外は実施例1と同様の方法で画像を形成し、その画像の評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例3]
実施例1において、両面印字モードでは、インク付与量を90%(10%の低減率)とし、処理液付与量を20%(20%の低減率)としたところを、インク付与量が90%(10%の低減率)、処理液付与量が10%(60%の低減率)となるように変更した以外は実施例1と同様の方法で画像を形成し、その画像の評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例4]
実施例1において、両面印字モードでは、インク付与量を90%(10%の低減率)とし、処理液付与量を20%(20%の低減率)としたところを、インク付与量が80%(20%の低減率)、処理液付与量が10%(60%の低減率)となるように変更した以外は実施例1と同様の方法で画像を形成し、その画像の評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例5]
実施例1において、両面印字モードでは、インク付与量を90%(10%の低減率)とし、処理液付与量を20%(20%の低減率)としたところを、インク付与量が80%(20%の低減率)、処理液付与量が5%(80%の低減率)となるように変更した以外は実施例1と同様の方法で画像を形成し、その画像の評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1において、両面印字モードでは、インク付与量を90%(10%の低減率)とし、処理液付与量を20%(20%の低減率)としたところを、インク付与量が100%(0%の低減率)、処理液付与量が25%(0%の低減率)となるように変更した以外は実施例1と同様の方法で画像を形成し、その画像の評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例1において、両面印字モードでは、インク付与量を90%(10%の低減率)とし、処理液付与量を20%(20%の低減率)としたところを、インク付与量が90%(10%の低減率)、処理液付与量が25%(0%の低減率)となるように変更した以外は実施例1と同様の方法で画像を形成し、その画像の評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例3]
実施例1において、両面印字モードでは、インク付与量を90%(10%の低減率)とし、処理液付与量を20%(20%の低減率)としたところを、インク付与量が90%(10%の低減率)、処理液付与量が23%(8%の低減率)となるように変更した以外は実施例1と同様の方法で画像を形成し、その画像の評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例4]
実施例1において、両面印字モードでは、インク付与量を90%(10%の低減率)とし、処理液付与量を20%(20%の低減率)としたところを、インク付与量が80%(20%の低減率)、処理液付与量が22.5%(10%の低減率)となるように変更した以外は実施例1と同様の方法で画像を形成し、その画像の評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例5]
実施例1において、両面印字モードでは、インク付与量を90%(10%の低減率)とし、処理液付与量を20%(20%の低減率)としたところを、インク付与量が100%(低減率0%)で、処理液を付与しないように変更した以外は実施例1と同様の方法で画像を形成し、その画像の評価を行った。結果を表1に示す。
[参照例]
片面印字モード(インク付与量;100%、処理液付与量;25%)のときの印字待ち時間は、0.4秒であった。
なお、片面印字モードでの印字待ち時間は、表面印字モードでの印字待ち時間の評価において、Nip圧を2MPaとしたところを0.04MPaとした以外は同様の方法で評価した。
Figure 2008018664
[実施例6〜10]
実施例1では、片面印字モードでのインクのドロップ量を8pl、処理液のドロップ量を2pl(インクの付与量に対して25%)としたが、実施例6では、片面印字モードでのインクのドロップ量を10plとし、これを付与量100%として、処理液のドロップ量を2.5pl(インクの付与量に対して25%)とした以外は、実施例1と同様の方法で、画像を作成し、実施例1と同様の方法で評価を行った。
実施例7〜10も、片面印字モードでのインクのドロップ量を10pl(付与量100%)、処理液のドロップ量を2.5pl(付与量25%)とした以外は、それぞれ実施例2〜5と同様の方法で、画像を作成し、実施例1と同様の方法で評価を行った。
評価結果を表2に示す。
[比較例6〜10]
実施例6〜10でも、片面印字モードでのインクのドロップ量を10pl(付与量100%)、処理液のドロップ量を2.5pl(付与量25%)とした以外は、それぞれ比較例1〜5と同様の方法で、画像を作成し、実施例1と同様の方法で評価を行った。
評価結果を表2に示す。
Figure 2008018664
なお、実施例1〜10では、熱インクジェット記録方式で印字を行ったが、ピエゾインクジェット記録方式であっても、同様に、インク及び処理液の付与量を制御することができ、かつ、光学濃度と印字待ち時間は、インクの付与量及び処理液の付与量に起因するので、ピエゾインクジェット記録方式であっても、実施例1〜10と同様の結果を得ることができる。
本発明の二液印字システムの両面インクジェット記録装置(プリンタ)の一例を示す概略図である。 加熱ヒ−タ−の配置を説明する図である。 加熱ヒータを配した本発明のインクジェット記録装置の一例の概略図であり、(A)は、記録ヘッド24に対向する位置に加熱ヒータを配した図であり、(B)は、記録ヘッドよりも記録媒体の搬送方向の下流側に加熱ヒータを配した図である。 本発明のインクジェット記録装置のブロック図である。 一定インク量に対する処理液の付与量を増加したときの、光学濃度の変化を示すグラフである。 (a)はインク付与量を調整しない文字画像データにより印字した「A」であり、(b)〜(d)は各種の方法でドットを間引いてインク付与量を調整した文字画像データにより印字した「A」である。 印字制御装置が文字を構成するドットを間引いてインク付与量を調整する場合のフローチャートである。 液滴イジェクタの構成と、液滴イジェクタの圧電素子に印加する電圧の駆動波形と該駆動波形に対応して吐出されるドットのサイズを模式的に説明する図である。(A)(B)では、大滴のインク滴を形成する様子を示し、(C)(D)では、小滴のインク滴を形成する様子を示す。 印字制御装置が文字を構成するドロップ量を変えてインク付与量を調整する場合のフローチャートである。 図4に示すブロック図での信号の送受信を説明するフローチャートである。 記録媒体へのインク及び処理液の付与方法について説明するフローチャートである。
符号の説明
10 インクジェット記録装置
12 給紙トレイ
14 吐出部
16、20 搬送部
22 反転部
24 インクジェット記録ヘッド
24L,24Y,24M,24C,24K FWA
26L,26Y,26M,26C,26K メンテナンスユニット
30 ピックアップローラ
32 搬送ローラー対
34 駆動ローラー
36 従動ローラー
38 搬送ベルト
40 ニップローラー
42、44 搬送ローラー対
46L,46K,46C,46M,46Y インクタンク
48 加熱ヒータ
P 記録用紙

Claims (6)

  1. 記録媒体を搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段で搬送された記録媒体に、インクと処理液とを吐出する記録ヘッドと、
    画像情報に基づき、前記記録ヘッドからのインク及び処理液の吐出を制御する吐出制御手段と、
    前記記録媒体の両面に画像を形成するための両面印字機構と、を有し、
    前記吐出制御手段では、前記記録媒体の両面に印字する両面印字モードのときには、片面のみに印字する片面印字モードのときよりも、単位面積あたりのインク及び処理液の付与量をそれぞれ低減し、且つ、単位面積あたりのインクの付与量の低減率よりも単位面積あたりの処理液の付与量の低減率が大きくなるように吐出を制御することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記吐出制御手段は、
    片面印字モードでの単位面積あたりのインクの付与量を100vol%としたときに、両面印字モードでは、単位面積あたりのインクの付与量を80〜90vol%とし、且つ単位面積あたりの処理液の付与量が5〜10vol%となるように、前記インク及び前記処理液の付与量を制御することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 更に、前記搬送手段を介して前記記録ヘッドに対向する位置、又は前記記録ヘッドよりも前記記録媒体の搬送方向の下流側に、前記記録媒体を加熱する加熱機構を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記記録ヘッドが、前記記録媒体の被記録領域の幅以上の印刷幅を有することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記インクの表面張力が25mN/m以上39mN/m以下であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記処理液が、インク中の成分を不溶化若しくは凝集させる化合物、又はインクを増粘させる化合物を含むことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
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