JP4655697B2 - 画像記録装置 - Google Patents

画像記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4655697B2
JP4655697B2 JP2005066138A JP2005066138A JP4655697B2 JP 4655697 B2 JP4655697 B2 JP 4655697B2 JP 2005066138 A JP2005066138 A JP 2005066138A JP 2005066138 A JP2005066138 A JP 2005066138A JP 4655697 B2 JP4655697 B2 JP 4655697B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
recording medium
amount
image
sided printing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005066138A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006247965A (ja
Inventor
徹 西田
俊毅 由井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Fujifilm Business Innovation Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd, Fujifilm Business Innovation Corp filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2005066138A priority Critical patent/JP4655697B2/ja
Priority to US11/219,208 priority patent/US7399045B2/en
Publication of JP2006247965A publication Critical patent/JP2006247965A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4655697B2 publication Critical patent/JP4655697B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J3/00Typewriters or selective printing or marking mechanisms characterised by the purpose for which they are constructed
    • B41J3/60Typewriters or selective printing or marking mechanisms characterised by the purpose for which they are constructed for printing on both faces of the printing material
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/21Ink jet for multi-colour printing
    • B41J2/2107Ink jet for multi-colour printing characterised by the ink properties
    • B41J2/2114Ejecting specialized liquids, e.g. transparent or processing liquids

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Dot-Matrix Printers And Others (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)

Description

本発明は、画像記録装置に関し、特に、二液印字システムであって記録媒体幅を印字領域とする固定記録ヘッドを有する両面印字可能な画像記録装置に関する。
インクジェット方式によるプリント方法は、装置を小型化でき、低騒音でランニングコストが低い等の利点を有する。しかし、水性インクジェットプリンタでは、使用するインクの溶媒が水であり、インクの乾燥性と画質の向上とを両立させることは、従来から極めて重要な課題であった。
この課題を解決するため、例えば、インクの増粘又は凝集を生じさせる処理液を、インクとともに用いる二液印字方法(例えば、特許文献1参照。)や、周囲環境に応じて該処理液の吐出を調整する方法(例えば、特許文献2参照。)、あるいは高速印字時と低速印字時とで、インクのドット径や処理液の付与量を変更する方法(例えば、特許文献3)等が提案されている。
また、近年、インクジェットプリンタの高速印字を可能とするため、記録媒体幅を印字領域とする固定記録ヘッド(以下、「FWA(Full Width Array)」と称する。)を搭載した水性インクジェットプリンタが開発された。
FWA搭載のインクジェットプリンタでは主走査方向の動作がないため、印字速度が飛躍的に速くなったが、その一方で、高速印字により用紙のカール・カックルが生じ、搬送が難しくなった。また、滲みやインクのオフセット等の画質についても改良が必要となった。
特に、両面印字を行う場合には、これらの改良すべき点が更に顕著化し、これらを解決する方法が熱望されていた。
特開昭64−63185号公報 特許第3158004号明細書 特開2002−210947号公報
本発明は上記課題を解決することを目的としたものであって、二液印字システムを適用し、記録媒体幅を印字領域とする固定記録ヘッドを有する両面印字可能な画像記録装置であって、記録媒体の最初に印字する面と後に印字する面の両面で印字品質が良好な画像記録装置を提供するものである。
かかる状況のもと、発明者が鋭意検討した結果、下記手段を採用することにより、本発明の課題を解決しうることを見出した。
請求項1に記載の発明は、記録媒体を搬送する搬送手段と、前記記録媒体の搬送方向と交差する方向に配置され記録媒体幅を印字領域とし、前記搬送手段で搬送される記録媒体に、水性インクと該水性インクに含まれる色材を凝集させる性質を有する処理液とを吐出する固定記録ヘッドと、画像情報に基づき、前記固定記録ヘッドから、前記水性インク及び前記処理液の吐出を制御する吐出制御手段と、を有する両面印字可能な画像記録装置であって、前記吐出制御手段が、前記記録媒体の両面に印字する両面印字モードでは、少なくとも記録媒体の最初に印字する面において、記録媒体1枚あたりに吐出する処理液の吐出量を、片面のみに印字する片面印字モードのときよりも少ない量に制御し、且つ、前記吐出制御手段は、両面印字モードでは、記録媒体の最初に印字する面で処理液を吐出せず、後に印字する面では最初に印字する面の画像の光学濃度よりも低い光学濃度となるようインクの吐出を制御し且つ処理液を吐出するよう制御することを特徴とする画像記録装置に関する。
請求項2に記載の発明は、記録媒体を搬送する搬送手段と、前記記録媒体の搬送方向と交差する方向に配置され記録媒体幅を印字領域とし、前記搬送手段で搬送される記録媒体に、水性インクと該水性インクに含まれる色材を凝集させる性質を有する処理液とを吐出する固定記録ヘッドと、画像情報に基づき、前記固定記録ヘッドから、前記水性インク及び前記処理液の吐出を制御する吐出制御手段と、を有する両面印字可能な画像記録装置であって、前記吐出制御手段が、前記記録媒体の両面に印字する両面印字モードでは、少なくとも記録媒体の最初に印字する面において、記録媒体1枚あたりに吐出する処理液の吐出量を、片面のみに印字する片面印字モードのときよりも少ない量に制御し、前記吐出制御手段が、両面印字モードでは、記録媒体の最初に印字する面において、片面印字モードにおける画像の光学濃度よりも低い光学濃度となるようにインクの吐出を制御し、且つ、前記吐出制御手段が、両面印字モードでは、記録媒体の後に印字する面において、最初に印字する面の画像の光学濃度よりも低い光学濃度となるようインクの吐出を制御し、且つ片面印字モードにおける記録媒体1枚あたりの処理液の吐出量よりも少なくなるように処理液の吐出量を制御することを特徴とする画像記録装置に関する
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記吐出制御手段が、両面印字モードでは、文字及び線画の領域のみに前記処理液を吐出することを特徴とする。
本発明によって、二液印字システムを適用し、記録媒体幅を印字領域とする固定記録ヘッドを有する両面印字可能な画像記録装置であって、記録媒体の最初に印字する面と後に印字する面の両面で印字品質が良好な画像記録装置を提供することができる。
本発明の画像記録装置は、記録媒体を搬送する搬送手段と、前記記録媒体の搬送方向と直交する方向に配置され記録媒体幅を印字領域とし、前記搬送手段で搬送される記録媒体に、水性インクと該水性インクに含まれる色材を凝集させる性質を有する処理液とを吐出する固定記録ヘッドと、画像情報に基づき、前記固定記録ヘッドから、前記水性インク及び前記処理液の吐出を制御する吐出制御手段と、を有する両面印字可能な画像記録装置であって、前記吐出制御手段が、前記記録媒体の両面に印字する両面印字モードでは、少なくとも記録媒体の最初に印字する面(以下、最初に印字する面を「おもて面」と称し、後に印字する面を裏面と称する場合がある)において、記録媒体1枚あたりに吐出する処理液の吐出量を、片面に印字する片面印字モードのときよりも少ない量に制御することを特徴とする。
そして、更に、前記吐出制御手段が、両面印字モードでは、記録媒体の最初に印字する面で処理液を吐出せず、後に印字する面では最初に印字する面の画像の光学濃度よりも低い光学濃度となるようインクの吐出を制御し且つ処理液を吐出するよう制御することを特徴とする画像記録装置である。
または、更に、前記吐出制御手段が、両面印字モードでは、記録媒体の最初に印字する面において、片面印字モードにおける画像の光学濃度よりも低い光学濃度となるようにインクの吐出を制御し、且つ、前記吐出制御手段が、両面印字モードでは、記録媒体の後に印字する面において、最初に印字する面の画像の光学濃度よりも低い光学濃度となるようインクの吐出を制御し、且つ片面印字モードにおける記録媒体1枚あたりの処理液の吐出量よりも少なくなるように処理液の吐出量を制御する画像記録装置である。
このように本発明は、両面印字モードと片面印字モードとでは、処理液の量を変更する制御を行う。更には、両面印字モードにおいて処理液の付与量の変更に伴い、画像の光学濃度を調整するため、インクの付与量も制御することが好ましい。
まず、本発明の画像記録装置の構成について説明し、次に、本発明の特徴であるインク及び処理液の吐出の制御について説明し、引き続いて、本発明に適用するインク及び処理液の組成について説明を行う。なお、図面を参照して説明する場合、同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
1.画像記録装置
図1は、FWA搭載の二液印字システムの両面インクジェットプリンタの一例の概略図を示す。
図1では、給紙トレイ12中の記録用紙Pは、ピックアップローラ30によって1枚ずつ取り出され、第1搬送部16によって、吐出部14へ送られる。第1搬送部16は、適宜位置に配設された用紙搬送用の搬送ローラー対32を複数有しており、所定の搬送ローラー対32Aには、反転部22から記録用紙Pが再供給される。吐出部14には、用紙搬送方向上流側に配置された駆動ローラー34と、下流側に配置された従動ローラー36に巻回され、記録用紙Pの印刷面をインクジェット記録ヘッド24に対面させるための搬送ベルト38が備えられており、この搬送ベルト38は図1の矢印A方向に循環駆動する。駆動ローラー34の上部には、搬送ベルト38におもて面側から摺接するニップローラー40が配設されている。
第2搬送部20は、適宜位置に配設された用紙搬送用の搬送ローラー対42を複数有しており、所定の搬送ローラー対42Aは、反転部22へ記録用紙Pを送出可能となっている。両面印字モードでは、搬送ローラー対42Aにおいて用紙を反転し、反転部22へ搬送する。反転部22は適宜位置に配設された用紙搬送用の搬送ローラー対44を複数有しており、記録用紙Pを搬送ローラー対42Aから搬送ローラー対32Aまで、その印刷された面を上に向けた状態で搬送し、シングルパスでの裏面の印刷を可能とする。
図示しないが、画像形成装置100の制御を行うCPUを有し、処理液やインクの吐出を制御する吐出制御部、キャリッジモータやラインフィードモータ等の駆動を制御する機械制御部、検出器・スイッチを制御する検出器・スイッチ制御部、表示パネル等を制御する表示素子制御部、及び画像の光学濃度や処理液及びインクの吐出量等のデータあるいは予め入力されたデータを記憶する記憶部を有する。CPUは必要に応じてデータを演算し、各制御部に指示を行う。
インクジェット記録ヘッド24は、滲み及び色間滲みの改善効果という観点から熱インクジェット記録方式、又は、ピエゾインクジェット記録方式を採用したものであることが好ましい。
熱インクジェット記録方式の場合、吐出時にインクが加熱され、低粘度となっているが、記録媒体上でインクの温度が低下するため、粘度が急激に大きくなるため、滲み及び色間滲みに改善効果がある。
一方、ピエゾインクジェット記録方式の場合、高粘度の液体を吐出することが可能であり、高粘度の液体は記録媒体上での紙表面方向への広がりを抑制することが可能となるため、滲み、及び、色間滲みに改善効果がある。
また、本発明の画像形成装置では、インクと、該インクの成分を凝集及び/又は不溶化させる作用を有する処理液とを互いに接触させるように記録媒体に吐出して画像を形成する二液印字方式を採用する。インクジェット記録ヘッド24は、記録媒体の搬送方向と交差する方向に配置され記録媒体幅を印字領域とし、処理液及びインクを吐出するFWA24L,24Y,24M,24C,24Kを備える。FWA24L,24Y,24M,24C,24Kは,図示しないチューブなどの液体供給経路によりそれぞれインクタンク46L,46Y,46M,46C,46Kと接続されており、各インクタンクから処理液およびインクが供給される。
インク及び処理液が互いに接触することで、インク成分が凝集及び/又は不溶化し、発色性、ベタ部ムラ、光学濃度、滲み、色間滲み、乾燥時間に優れる記録方式となる。
メンテナンスユニット26L,26Y,26M,26C,26Kは,インクジェット記録ヘッド24(FWA)のメンテナンス(ヘッドへのインクの充填,ノズル表面のワイピング,増粘防止のためのパージ(フラッシング)等)を行う。
図2は、本発明の画像形成装置のブロック図である。
プリントすべき文字や画像のデータ(以下、「画像データ」と称する。)及びその他データが、CPU100の管理の下で記憶部101に転送される。機械制御部102は、CPU100からの指令によりキャリッジモータやラインフィードモータ等の機械部103を駆動する。検出器・スイッチ制御部104は、各種検出器やスイッチ105からの信号をCPU100に送り、CPU100の管理の下で記憶部101に転送される。表示素子制御部106は、CPU100からの指令により表示パネル107を制御する。吐出制御部108は、CPUからの指令により記録ヘッド109を制御する。CPU100は、記憶部101に記憶されたデータをもとに演算し、演算後のデータによって、各制御部に指示する。
2.インク及び処理液の吐出の制御
本発明では、印字速度の速いFWA搭載の画像形成装置において、両面印字における画質の向上を図るため、カール・カックル(用紙変形)を最小限に抑える手段を導入する。カール・カックルが発生した用紙の裏面に印字を行うと、用紙と記録ヘッドとの間の距離が変動し、裏面の印字画質を劣らせる。特に、カール・カックルの発生は、用紙に付与する水分量に大きく影響していることから、用紙に付与するインク及び処理液の総計量を減らし、用紙に付与する水分量を減らすことが、画質(特に裏面の画質)を向上させることに極めて有効である。
本発明において、記録媒体の両面に印字する両面印字モードでは、処理液の吐出量、及び吐出領域を制御することで、処理液の吐出の制御を行う。
また、インクに含まれる水分がカール・カックルに影響を与えるため、インクの吐出についても制御することが好ましい。さらに、おもて面と裏面の光学濃度を調整するために、インクの吐出を制御することが好適である。
具体的な態様について下記に示す。
図3は、おもて面印字後の用紙断面の模式図である。二液印字の場合、色材が用紙おもて面に凝集されるため、印字品質を向上させることができる。しかしながら、用紙に付与した水分量は、処理液を吐出した分だけ更に多くなり、用紙中への浸透も深くなる。そのため、カール・カックルなどの用紙変形が大きくなる。
ここで、処理液の最適付与量は、インクの付与量によって決定される。最適付与量よりも多く処理液を付与しても、インクの色材を凝集する効果は殆ど変わらない。そこで、以降では、処理液の付与量については「最適付与量」を用いて説明を行う。また、本発明の画像記録装置は、下記第一〜第八の吐出制御方法のうち、第四又は第六の吐出制御方法を用いる。
第一の吐出制御方法は、両面印字モードでは、少なくとも記録媒体のおもて面において、最適吐出量よりも少ない量に制御することを特徴とする。
すなわち、第一の吐出制御方法では、片面印字モードにおいては、処理液を最適付与量で吐出するが、両面印字モードでは、おもて面において、処理液を最適付与量よりも減らして吐出する。おもて面での画質は、最適付与量よりも少ない処理液が付与されているため、片面印字モードでの画質よりも若干劣るが、記録媒体(用紙)に付与した水分量が少なくなっているため、用紙変形を小さく抑えることができ、結果として裏面の画質は向上する。
図4は、第一の吐出制御方法を示すフローチャートである。
図4において、ステップ11では、プリントすべきデータが両面印字か片面印字かを判定する。両面印字ならばステップ12へ、片面印字ならばステップ14へ進む。
ステップ12では、印刷すべき面がおもて面か裏面を判定し、おもて面ならばステップ13へ進み、裏面ならばステップ15へ進む。
ステップ13では、最適付与量よりも吐出量を減らして処理液を吐出する。おもて面に付与する処理液の好ましい吐出量は、最適付与量の10質量%〜90質量%であり、より好ましくは、30質量%〜80質量%であり、更に好ましくは、50質量%〜70質量%である。
さらに、図4では、裏面の場合、ステップ12からステップ15に進んでおり、最適付与量で処理液を付与するように示したが、おもて面同様に処理液の吐出量を減らしてもよい。裏面において処理液の吐出量を減らす場合には、好ましくは、最適付与量の10質量%〜90質量%であり、より好ましくは、30質量%〜80質量%であり、更に好ましくは、50質量%〜70質量%である。
図5は、第一の吐出制御方法において、図2に示すブロック図での信号等の送受信を説明するフローチャートである。
ステップ1では、表示パネル等で両面又は片面印字モードの選択についての情報を読み込む。ステップ2では、画像データを読み込む。ステップ3では、予め記憶部101に入力された両面/片面印字モードでの処理液の吐出量のデータに基づき、吐出制御部108が記録ヘッド109を制御し、記録ヘッド109から所定量の処理液を吐出する。
第二の吐出制御方法は、両面印字モードでは、記録媒体のおもて面と裏面のいずれにも処理液を吐出しないことを特徴とする。
処理液を付与せずインクのみを付与する一液印字の場合には、色材が用紙の内部まで浸透するため、滲み等を発生させやすく印字品質が若干劣る。しかし、用紙に付与した水分量は二液印字よりも少ないため、一液印字での水分の用紙内部への浸透深さは小さくなる。そのため、一液印字では、カール・カックルなどの用紙変形が小さくなるので、裏面印字における用紙と記録ヘッドとの間で、ギャップ変動が小さくなり、結果として裏面の画質は向上する。
図6は、第二の吐出制御方法を示すフローチャートである。
図6において、ステップ21では、プリントすべきデータが両面印字か片面印字かを判定する。両面印字ならばステップ22へ、片面印字ならステップ23へ進む。ステップ22では、処理液を吐出せず、ステップ23では、すなわち片面印字モードでは、処理液を最適付与量で吐出する。
第三の吐出制御方法は、両面印字モードでは、文字及び線画の領域に処理液を吐出することを特徴とする。
二液印字方法を採用する画像記録装置において、特に処理液の効果が期待されるのは、文字品位の向上である。輪郭の滲みがなく、高濃度な文字品質はオフィス文書等での要求が高い。そこで、両面印字モードでは、文字・線画の領域のみに処理液を吐出し、それ以外の画像には処理液を吐出しない。一般に、文字・線画領域の占める割合は少なく、かかる領域に処理液を付与しても、用紙変形に与える影響は小さい。よって、おもて面及び裏面の画質が向上する。
なお、文字・線画は、ブラックインクで描画されることが多いため、文字・線画に代えて、ブラックインクの吐出領域のみに処理液を吐出するとしてもよい。
図7は、第三の吐出制御方法を示すフローチャートである。
図7において、ステップ31では、プリントすべきデータが両面印字か片面印字かを判定する。両面印字ならばステップ32へ、片面印字ならステップ33へ進む。ステップ32では、印刷すべきデータが文字・線画であるか否かを判定する。なお、文字・線画であるか否かの判断は、公知の手段で行う。文字・線画ならばステップ34へ、それ以外ならステップ35へ進む。
ステップ34では、処理液を吐出する。このとき、記録媒体上で処理液の吐出位置をインクによって形成された文字・線画の位置に合わせるように、吐出制御部108は記録ヘッドを駆動する。
ステップ35では、処理液を吐出しない。
なお、図7では、ステップ35において、処理液を吐出していないが、最適付与量よりも減らした吐出量で処理液を吐出してもよい。この場合の処理液の吐出量は、文字・線画には最適付与量で処理液を吐出し、文字・線画以外の領域には、最適付与量の10質量%〜90質量%で吐出することが好ましく、より好ましくは30質量%〜80質量%であり、更に好ましくは50質量%〜70質量%である。
ステップ33、すなわち片面印字モードでは、最適付与量で処理液を付与する。
図7のステップ32では、印刷すべきデータが文字・線画であるか否かを判定しているが、ブラックインクか否かを判定してもよい。この場合、ステップ32以降のステップにおいて、「文字・線画」を「ブラックインク」に置き換える。
第四の吐出制御方法は、両面印字モードでは、おもて面で処理液を吐出せず、裏面ではおもて面の画像の光学濃度よりも低い光学濃度となるようにインクの吐出を制御し且つ処理液を吐出するように制御することを特徴とする。
おもて面は処理液を吐出せずインクのみの吐出を行う一液印字のため、用紙の変形が少なく、裏面を印字する際の用紙と記録ヘッドとの間のギャップ変動が小さくなり、裏面の画質が向上する。
しかしながら、おもて面では一液印字、裏面では二液印字とすると、おもて面と裏面の印字濃度が異なってしまう。そこで、画像処理により、おもて面と裏面の印字濃度が略同一となるよう、裏面ではおもて面の画像の光学濃度よりも低い光学濃度となるようにインクを吐出する。
画像処理は、ハーフトーンの閾値を変更する方法でも、画像データの濃度を直接変更する方法でもよい。
図8は、第四の吐出制御方法を示すフローチャートである。
図8において、ステップ41では、プリントすべきデータが両面印字か片面印字かを判定する。両面印字ならばステップ42へ、片面印字ならステップ43へ進む。ステップ42では、印刷するのがおもて面か裏面かを判定する。おもて面ならステップ44へ、裏面ならステップ45へ進む。
ステップ44では、処理液を吐出しない。
ステップ45では、吐出量を減らしてインクを吐出し、かかるインクの吐出量に対応した量の処理液を吐出する。
ステップ43、すなわち片面印字モードでは、最適付与量で処理液を付与する。
なお、図8では、ステップ44において、処理液を吐出しないが、上記第一の吐出制御方法を組み合わせて、処理液の吐出量を最適付与量よりも減らして吐出してもよい。この場合の処理液の吐出量は、最適付与量に対して10質量%〜90質量%であり、より好ましくは、30質量%〜80質量%であり、更に好ましくは、50質量%〜70質量%である。
ここで、裏面の処理液の吐出量は、1液印字での光学濃度(おもて面での光学濃度)と略同一となる2液印字でのインク量及び処理液量のデータを、予め記憶部101に入力してもよいが、おもて面の印字部の光学濃度をセンサ105で検出し、この光学濃度のデータを基に裏面のインク及び処理液の吐出量を決定してもよい。
検出されたおもて面の印字部における光学濃度の値を使って、裏面のインク及び処理液の吐出量を決定する場合、おもて面の光学濃度に対する二液印字時のインク量をプロットした図9(a)に示す検量線、及びインク量に対する最適処理液量をプロットした図9(b)に示す検量線のデータを記憶部101に入力し、センサ105で検出したおもて面の光学濃度のデータとこれら検量線のデータとを用いて、おもて面と裏面の光学濃度が略同一となる裏面のインク及び処理液の吐出量をCPU100で導き出し、算出されたインク及び処理液の吐出量で記録ヘッド109から裏面に吐出する。
光学濃度は、1ドロップ当たりの液体質量や、一画素当たりのドロップ数等によって調整することができる。したがって、図8では、光学濃度の調整をインク量の変更によって説明したが、ドロップ数の調整によっても同様の効果を得ることができる。
第五の吐出制御方法は、両面印字モードでは、記録媒体のおもて面において、片面印字モードにおける画像の光学濃度よりも低い光学濃度となるようにインクの吐出を制御し、且つ最適付与量よりも少なくなるように処理液の吐出量を制御することを特徴とする。
おもて面のインク及び処理液の吐出を制御することで、裏面の印字を行うときの用紙の変形が少なくなり、裏面を印字する際の用紙と記録ヘッドとの間のギャップ変動が小さくなり、裏面の画質が向上する。
裏面のインク及び処理液の吐出は、片面印字モードと同じ条件とする。したがって、おもて面は文字・線画で、裏面が写真などの高画質を要求される画像の場合に、この方法は極めて有益である。
図10は、第五の吐出制御方法を示すフローチャートである。
図10において、ステップ51では、プリントすべきデータが両面印字か片面印字かを判定する。両面印字ならばステップ52へ、片面印字ならステップ53へ進む。
ステップ52では、印刷するのがおもて面か裏面かを判定する。おもて面ならステップ54へ、裏面ならステップ55へ進む。
ステップ54では、片面印字モードでのインクの吐出量よりも少ない量を吐出し、且つ減らしたインクの吐出量に対応する最適吐出量よりも少ない量の処理液を吐出する。
ステップ54で記録された画像の光学濃度は、片面印字モードでの光学濃度(100%)に対して、30〜95%が好ましく、より好ましくは40〜90%であり、更に好ましくは50〜85%である。
インクの吐出量は、片面印字モード(100%)に対して30〜95%であり、より好ましくは40〜90%であり、更に好ましくは50〜85%である。
また、ステップ54における処理液の吐出量は、吐出したインク量に対応して決定される。したがって、片面印字モードでの最適付与量よりも少なくなるように制御する。
更に、ステップ54における処理液の吐出量を、吐出したインク量に対応して決定される量よりも減らしてもよい。
なお、図10では、ステップ54において、処理液の吐出量を単に減らしているが、上記第3の吐出制御方法を組み合わせて、文字・線画あるいはブラックインクの領域のみに処理液を吐出してもよい。
ステップ55、すなわち裏面の場合には、片面印字モードでのインクの吐出量及び処理液の吐出量と同じとするため、高画質な画像を得ることができる。
ステップ53、すなわち片面印字モードでは、最適付与量で処理液を付与する。
第六の吐出制御方法は、第五の吐出制御方法と同様に、記録媒体のおもて面において、片面印字モードにおける画像の光学濃度よりも低い光学濃度となるようにインクの吐出を制御し、且つ最適付与量よりも少なくなるように処理液の吐出量を制御する。更に、記録媒体の裏面においても、おもて面の画像の光学濃度よりも低い光学濃度となるようインクの吐出を制御し、且つ最適付与量よりも少なくなるように処理液の吐出量を制御することを特徴とする。
おもて面と裏面の両面において、インク及び処理液を片面印字モードよりも少ない量で吐出するため、水分量が少なくなり、用紙の変形が少なくなる。よって、裏面を印字する際の用紙と記録ヘッドとの間のギャップ変動が小さくなり、裏面の画質が向上する。
図11は、第六の吐出制御方法を示すフローチャートである。
図11において、ステップ61では、プリントすべきデータが両面印字か片面印字かを判定する。両面印字ならばステップ62へ、片面印字ならステップ63へ進む。
ステップ62では、おもて面・裏面ともに、片面印字モードでのインクの吐出量よりも少ない量を吐出し、且つ減らしたインクの吐出量に対応する処理液の量を吐出する。
ステップ62で記録された画像の光学濃度は、片面印字モードでの光学濃度(100%)に対して、30〜95%が好ましく、より好ましくは40〜90%であり、更に好ましくは50〜85%である。
インクの吐出量は、片面印字モード(100%)に対して30〜95%であり、より好ましくは40〜90%であり、更に好ましくは50〜85%である。
また、吐出したインク量が少なくなっているため、これに対応して処理液の最適付与量も少なくなっている。
更には、吐出したインク量に対応する処理液の最適付与量(100%)よりも減らしてもよい。この場合には、最適付与量(100%)の10〜90%であり、より好ましくは30〜80%であり、更に好ましくは50〜70%である。
なお、図11では、ステップ62において、処理液の吐出量を単に減らしているが、上記第3の吐出制御方法を組み合わせて、文字・線画あるいはブラックインクの領域のみに処理液を吐出してもよい。
ステップ63、すなわち片面印字モードでは、最適付与量で処理液を付与する。
第七の吐出制御方法は、両面印字モードでは、画像情報に基づき、おもて面と裏面でインクの吐出が重なる領域には、処理液を付与しない又は処理液の付与量を制御することを特徴とする。
図12は、おもて面と裏面に印字する様子を表した図である。おもて面と裏面とで吐出領域が重なる部分W(以下、「オーバーラップ部」と称する。)では、付与する水分量が多くなり、乾燥性や用紙の変形に極めて大きな影響を与える。
そこで、オーバーラップ部では、処理液を吐出しないか、処理液の吐出量を減らす。この方法では、オーバーラップ部以外の領域では、処理液を吐出するため、裏抜けが生じにくい。裏抜けは特に画像が無い部分で目立ち、画像が存在する部分ではそれほど目立たないため、裏抜けに関しても、この方法は有効である。
図13は、第七の吐出制御方法を示すフローチャートである。
図13において、ステップ71では、プリントすべきデータが両面印字か片面印字かを判定する。両面印字ならばステップ72へ、片面印字ならステップ73へ進む。ステップ72では、印刷するのがオーバーラップ部か否かを判定する。オーバーラップ部ならステップ74へ、それ以外の領域ならステップ75へ進む。
ステップ74では、処理液を吐出しないか、あるいは処理液の吐出量を減らす。ステップ74において、処理液の吐出量を減らす場合、吐出量は、最適付与量の10質量%〜90質量%であり、より好ましくは、30質量%〜80質量%であり、更に好ましくは、50質量%〜70質量%である。また、処理液の吐出量を減らす場合、上記第3の吐出制御方法のように、文字・線画、或いはブラックインクの領域のみに処理液を吐出してもよい。
ステップ75では、片面印字モードと同様の吐出量で処理液を吐出する。
ステップ73、すなわち片面印字モードでは、最適付与量で処理液を付与する。
また、第七の吐出制御方法では、図14に示すフローチャートのように、オーバーラップ部Wでは、おもて面においてのみ処理液を吐出又は吐出量を減らして吐出し、裏面では最適付与量で処理液を吐出してもよい。さらに、裏面のオーバーラップ部において、処理液の吐出量を最適付与量ではなく、最適付与量の10質量%〜90質量%、より好ましくは30質量%〜80質量%であり、更に好ましくは50質量%〜70質量%で付与してもよい。
第八の吐出制御方法では、前記記録媒体に、おもて面をコートした片面コート面紙を用いる場合であり、両面印字モードにおいて、コート面(おもて面)では処理液を吐出せず、非コート面(裏面)ではコート面の画像の光学濃度と同じ光学濃度となるようにインクの吐出を制御し、且つ処理液を吐出するように制御することを特徴とする。
コート面では、インクの凝集が起こるようにコーティングがなされているため、処理液を付与しなくても画質が良好である。そこで、先に処理液を吐出せずにコート面の印字を行い、次に裏面の非コート面に処理液を吐出して印字する。
おもて面(コート面)では処理液を付与してないため用紙変形が少なく、裏面印字における用紙と記録ヘッドとの間でギャップ変動が小さくなり、結果として裏面の画質は向上する。また、且つおもて面(コート面)での画質は良好である。
なお、コート面における一液印字での画像と、非コート面に二液印字によって得た画像とでは、印字濃度に差が生ずる場合がある。そこで、おもて面と裏面の印字濃度が略同一となるよう、裏面では画像処理により画像の光学濃度を制御してインクを吐出する。画像処理は、ハーフトーンの閾値を変更する方法でも、画像データの濃度を直接変更する方法でもよい。
図15は、第八の吐出制御方法を示すフローチャートである。
図15において、ステップ81では、記録媒体がコート紙か非コート紙かを判定する。コート紙ならばステップ82へ、非コート紙ならステップ83へ進む。ステップ82では、印刷するのがコート面(おもて面)か非コート面(裏面)を判定する。コート面ならステップ84へ、非コート面ならステップ85へ進む。
ステップ84では、処理液を吐出しない。
ステップ85では、コート面の画像の光学濃度と略同一となるようインク及び処理液を吐出する。光学濃度を略同一とする画像処理の方法は、上記第四の吐出方法の場合と同様である。
ステップ83、すなわち非コート紙の場合であって、両面印字を行う場合には、上記第一〜第七の吐出制御方法を適用する。
以上、第一〜第八の吐出制御方法について説明を行ったが、これらは、処理液、更にはインクの吐出量、吐出領域を制御することで、カール・カックル等の用紙変形を抑えている。これらに加えて、処理液及びインクの吐出時間(タイミング)を制御することも好適である。
なお、第一〜第八の吐出制御方法では、片面印字モードにおける処理液の吐出量を最適付与量として説明したが、最適付与量とは異なる量を片面印字モードにおける処理液の吐出量として吐出する場合には、上記第一〜第八の吐出制御方法において、「最適付与量」を「片面印字モードにおける吐出量」に読み替えて適用する。
また、上記の吐出制御方法において、インクと処理液とは接触していれば、互いに隣接するよう付与されても、覆いかぶさるように付与されても、どちらでもよい。
インク及び処理液の記録媒体への付与の順番は、処理液を付与した後、インクを付与することがよい。処理液を先に付与することで、インク中の構成成分を効果的に凝集及び/又は不溶化させることが可能となるからである。処理液を付与した後であれば、いかなる時期にインクを付与してもかまわないが、好ましくは処理液を付与してから1秒以内であり、より好ましくは0.5秒以内である。
インク及び処理液ともに、1ドロップ当たりの液体質量は25ng以下であることが好ましい。より好ましくは、0.5ng以上20ng以下であり、更に好ましくは、2ng以上8ng以下である。1ドロップ当たりの液体質量が25ngを超える場合には、滲みが悪化することがある。これは、インク及び処理液の記録媒体に対する接触角がドロップ量に依存して変化するためであり、ドロップ量が増えるにつれてドロップが紙表面方向に広がりやすい傾向があるためと考えている。但し、一つのノズルから複数の体積のドロップを噴射することが可能である場合、ドロップ量とは、印字可能な最小ドロップのドロップ量を指すこととする。
1画素を形成するために要するインク付与量と処理液付与量との質量比は、1:20〜20:1であることが好ましい。より好ましくは1:10〜10:1であり、さらに好ましくは、1:5〜5:1である。インク付与量が処理液付与量に対して少なすぎたり、多すぎたり場合には、インク成分の凝集及び/又は不溶化させる作用が不充分となり、光学濃度の低下、滲みの悪化、色間滲みの悪化が生じることがある。ここで、画素とは、所望の画像を主走査方向、及び、副走査方向に対してインクを付与可能な最小距離で分割した際に構成される格子点であり、夫々の画素に対して適切なインクを付与することで、色及び画像濃度が調整され、画像が形成される。
3.インク
次に、本発明の画像記録装置に用いることのできるインクの詳細について説明する。
本発明において用いられるインクは、少なくとも着色剤(色材)を含有し、通常は水溶性溶媒、及び水を含有する。これらの各成分について詳細に説明する。
3−1.着色剤
インクに使用される着色剤は、染料、顔料どちらでも構わないが、特に顔料が好ましい。これは、染料に比べて顔料の方が、処理液との混合時に凝集が生じやすいためであると考えられる。顔料の中でも、高分子分散剤(後述の高分子物質)により分散されている顔料、自己分散可能な顔料、樹脂により被覆された顔料、及び高分子グラフト顔料が好ましい。
本発明において使用される顔料としては、有機顔料、無機顔料のいずれも使用でき、黒色顔料では、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック顔料等が挙げられる。黒色とシアン、マゼンタ、イエローの3原色顔料のほか、赤、緑、青、茶、白等の特定色顔料や、金、銀色等の金属光沢顔料、無色又は淡色の体質顔料、プラスチックピグメント等を使用してもよい。また、シリカ、アルミナ、又は、ポリマービード等をコアとして、その表面に染料又は顔料を固着させた粒子、染料の不溶レーキ化物、着色エマルション、着色ラテックス等も顔料として使用することも可能である。更には、本発明のために、新規に合成した顔料でも構わない。
本発明で使用される黒色顔料の具体例としては、Raven7000,Raven5750,Raven5250,Raven5000 ULTRAII,Raven 3500,Raven2000,Raven1500,Raven1250,Raven1200,Raven1190 ULTRAII,Raven1170,Raven1255,Raven1080,Raven1060(以上コロンビアン・カーボン社製)、Regal400R,Regal330R,Regal660R,Mogul L,Black Pearls L,Monarch 700,Monarch 800,Monarch 880,Monarch 900,Monarch 1000,Monarch 1100,Monarch 1300,Monarch 1400(以上キャボット社製)、Color Black FW1, Color Black FW2,Color Black FW2V,Color Black 18,Color Black FW200,Color Black S150,Color Black S160,Color Black S170,Printex35,Printex U,Printex V,Printex140U,Printex140V,Special Black 6,Special Black 5,Special Black 4A,Special Black4(以上デグッサ社製)、No.25,No.33,No.40,No.47,No.52,No.900,No.2300,MCF−88,MA600,MA7,MA8,MA100(以上三菱化学社製)等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
シアン顔料としては、C.I.Pigment Blue−1,−2,−3,−15,−15:1,−15:2,−15:3,−15:4,−16,−22,−60等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
マゼンタ顔料としては、C.I.Pigment Red−5,−7,−12,−48,−48:1,−57,−112,−122,−123,−146,−168,−184,−202等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
イエロー顔料としては、C.I.Pigment Yellow−1,−2,−3,−12,−13,−14,−16,−17,−73,−74,−75,−83,−93,−95,−97,−98,−114,−128,−129,−138,−151,−154,−180等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明において使用される水に自己分散可能な顔料とは、顔料表面に水に対する可溶化基を数多く有し、高分子分散剤を使用しなくとも水中で安定に分散する顔料のことを指す。具体的には、通常の所謂顔料に対して、酸・塩基処理、カップリング剤処理、ポリマーグラフト処理、プラズマ処理、酸化/還元処理等の表面改質処理等を施すことで、水に自己分散可能な顔料が得られる。
また、水に自己分散可能な顔料としては、上記顔料に対して表面改質処理を施した顔料の他、キャボット社製のCab−o−jet−200、Cab−o−jet−250、Cab−o−jet−260、Cab−o−jet−270、Cab−o−jet−300、IJX−444、IJX−55、オリエント化学社製のMicrojet Black CW−1、CW−2等の市販の自己分散顔料等も使用できる。
インクに使用される着色剤であって、自己分散顔料であるものとしては、その表面に官能基にカルボン酸基を含有するものであることが好ましい。カルボン酸基はその解離度が小さいため、十分な凝集力を得やすいためであると推測している。
また、インクに使用される着色剤が、その表面にスルホン酸基を有するものである場合、この着色剤の他にカルボン酸基を有する高分子化合物を併用することが好ましい。表面にスルホン酸基を有する着色剤は、凝集しにくいため、光学濃度、滲み、色間滲みが改善されない場合がある。一方、このような着色剤とカルボン酸基を有する高分子化合物とを併用すると、インクと処理液とが混合されたときに、カルボン酸基を有する高分子化合物の不溶化が生じる。この際、着色剤が高分子化合物に取り込まれて凝集するため、光学濃度、滲み、色間滲みが改善すると推測している。
また、インクに使用される着色剤として、樹脂により被覆された顔料等を使用することもできる。これは、マイクロカプセル顔料と呼ばれ、大日本インキ化学工業社製、東洋インキ社製などの市販のイクロカプセル顔料だけでなく、本発明のために試作されたマイクロカプセル顔料等を使用することもできる。
更に、本発明において、インクに使用される着色剤としての顔料に、高分子グラフト顔料を使用することも可能である。高分子グラフト顔料とは、顔料表面に対してポリマー等の有機化合物が化学結合しているものを指す。
一方、本発明において使用される染料としては、水溶性染料、分散染料のいずれでも構わない。
水溶性染料の具体例としては、C.I.Direct Black−2,−4,−9,−11,−17,−19,−22,−32,−80,−151,−154,−168,−171,−194,−195、C.I.Direct Blue−1,−2,−6,−8,−22,−34,−70,−71,−76,−78,−86,−112,−142,−165,−199,−200,−201,−202,−203,−207,−218,−236,−287,−307,C.I.Direct Red−1,−2,−4,−8,−9,−11,−13,−15,−20,−28,−31,−33,−37,−39,−51,−59,−62,−63,−73,−75,−80,−81,−83,−87,−90,−94,−95,−99,−101,−110,−189,−227、C.I.Direct Yellow−1,−2,−4,−8,−11,−12,−26,−27,−28,−33,−34,−41,−44,−48,−58,−86,−87,−88,−132,−135,−142,−144,−173、C.I.Food Black−1,−2、C.I.Acid Black−1,−2,−7,−16,−24,−26,−28,−31,−48,−52,−63,−107,−112,−118,−119,−121,−156,−172,−194,−208、C.I.Acid Blue−1,−7,−9,−15,−22,−23,−27,−29,−40,−43,−55,−59,−62,−78,−80,−81,−83,−90,−102,−104,−111,−185,−249,−254、C.I.Acid Red−1,−4,−8,−13,−14,−15,−18,−21,−26,−35,−37,−52,−110,−144,−180,−249,−257,−289、C.I.Acid Yellow−1,−3,−4,−7,−11,−12,−13,−14,−18,−19,−23,−25,−34,−38,−41,−42,−44,−53,−55,−61,−71,−76,−78,−79,−122などが挙げられる。
分散染料の具体例としては、C.I.Disperse Yellow−3、−5、−7、−8、−42、−54、−64、−79、−82、−83、−93、−100、−119、−122、−126、−160、−184:1、−186、−198、−204、−224、C.I.Disperse Orange−13、−29、−31:1、−33、−49、−54、−66、−73、−119、−163、C.I.Disperse Red−1、−4、−11、−17、−19、−54、−60、−72、−73、−86、−92、−93、−126、−127、−135、−145、−154、−164、−167:1、−177、−181、−207、−239、−240、−258、−278、−283、−311、−343、−348、−356、−362、C.I.Disperse Violet−33、C.I.Disperse Blue−14、−26、−56、−60、−73、−87、−128、−143、−154、−165、−165:1、−176、−183、−185、−201、−214、−224、−257、−287、−354、−365、−368、C.I.Disperse Green−6:1、−9などが挙げられる。
インク中における着色剤粒子の体積平均粒子径は30nm以上250nm以下であることが好ましい。着色剤の粒子の体積平均粒子径とは、着色剤そのものの粒子径、又は着色剤に分散剤等の添加物が付着している場合には、添加物が付着した状態の粒子径をいう。本発明において、体積平均粒子径の測定装置には、マイクロトラックUPA粒度分析装置(Leeds&Northrup社)を用いた。具体的には、その測定は、インク(インク)4mlを測定セルに入れ、所定の方法に従って行った。なお、即定時に入力するパラメーターとして、粘度は、インク(インク)の粘度を、分散粒子の密度は、着色剤密度を用いた。
より好ましい体積平均粒子径は、50nm以上200nm以下であり、更に好ましくは75nm以上175nm以下である。インク中の着色剤粒子の体積平均粒子径が30nm未満である場合には、光学濃度が低くなる場合が存在し、一方、250nmを超える場合には、保存安定性が確保できない場合がある。
本発明における着色剤は、インク全質量に対し0.1質量%以上20質量%以下の範囲で使用されることが好ましく、より好ましくは1質量%以上10質量%以下の範囲で使用される。インク中の着色剤量が0.1質量%未満の場合には、十分な光学濃度が得られない場合が存在し、また、着色剤量が20質量%よりも多い場合には、インクの噴射特性が不安定となる場合がある。
3−2.高分子物質
本発明におけるインクには、上記の着色剤を分散させるため、又は、着色剤の凝集促進剤として、高分子物質を用いることが好ましい。なお、本発明において、着色剤(顔料)を分散させるために用いられる高分子物質を高分子分散剤と称する。
ここで用いられる高分子物質としては、水溶性高分子物質、及び、エマルジョン、自己分散微粒子などの水不溶性高分子物質のいずれもが使用でき、ノニオン性化合物、アニオン性化合物、カチオン性化合物、両性化合物いずれであっても構わない。
インク中の高分子物質は、処理液に含まれる凝集剤により増粘又は凝集する効果があり、高分子物質が凝集する際に着色剤を取り込むため、結果として着色剤の凝集速度を大きくする効果があると推測している。即ち、高分子物質が凝集する際の構造体の大きさ、密度、高分子物質中への着色剤の取りこみ易さなどが凝集速度では重要となる。これらの組合せを最適化するように、インク中における着色剤、高分子物質、処理液中における凝集剤を選択することで、光学濃度、滲み、色間滲みが改善される。
本発明においては、高分子物質としてはカルボン酸基を含有する化合物が使用されることが好ましい。これは、カルボン酸基の解離度が小さいため、凝集剤による凝集が促進されるためであると推測される。
本発明において用いられる高分子物質の具体例について説明する。
高分子物質としては、具体的には、例えば、α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの共重合体等が挙げられる。α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの例としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、イタコン酸モノエステル、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、フマル酸、フマル酸モノエステル、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホン化ビニルナフタレン、ビニルアルコール、アクリルアミド、メタクリロキシエチルホスフェート、ビスメタクリロキシエチルホスフェート、メタクリロキシエチルフェニルアシドホスフェート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン誘導体、ビニルシクロヘキサン、ビニルナフタレン、ビニルナフタレン誘導体、アクリル酸アルキルエステル、アクリル酸フェニルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸フェニルエステル、メタクリル酸シクロアルキルエステル、クロトン酸アルキルエステル、イタコン酸ジアルキルエステル、マレイン酸ジアルキルエステル等が挙げられる。
上記α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの単独若しくは複数を共重合して得られる共重合体が、本発明における高分子物質として好適に使用される。この共重合体として、具体的には、スチレン−スチレンスルホン酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−メタクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸、スチレン−メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸シクロヘキシルエステル−メタクリル酸共重合体等が挙げられる。
これらの高分子物質は、酸価などを基準に、着色剤(顔料)との親和性、高分子物質自体の凝集性などを考慮して選択することが好ましい。具体的には、高分子物質として、酸価が30KOHmg/g以上150KOHmg/g未満であるか、又は、酸価が150KOHmg/g以上であり、かつ、中和度が80%以下であるものを用いることが好ましい。
高分子化合物の酸価が30KOHmg/g以上150KOHmg/g未満である場合には、より好ましくは酸価が50〜120KOHmg/gであり、更に好ましくは、70〜120KOHmg/gである。酸価が30KOHmg/g未満の場合には、インクの噴射(吐出)安定性が低下する場合がある。
一方、高分子化合物の酸価が150KOHmg/g以上で、中和度が80%以下である場合では、より好ましくは、酸価が200〜400KOHmg/g、中和度が50〜80%であり、更に好ましくは、酸価が200〜300KOHmg/g、中和度が60〜80%である。酸価が400KOHmg/gを超え、中和度が80%を超える場合、インクの粘度が大きくなり、正常に噴射できない場合がある。
このように、低酸価の高分子物質を使用する、又は、高酸価の高分子物質を低中和度で使用することで、高分子物質の水溶性基量を少なくすることが可能となり、処理液に凝集力の弱い凝集剤を用いた場合においても、十分に大きな凝集力を得ることが可能となるためであると考えている。
本発明において使用される高分子物質の重量平均分子量は、2,000〜15,000の範囲であることがより好ましく、3,500〜10,000の範囲であることが更に好ましい。高分子物質の重量平均分子量が2,000未満の場合、顔料が安定に分散しない場合が存在し、一方、分子量が15,000を超える場合には、液体の粘度が高くなり、吐出性が悪化する場合がある。
インク中に添加する高分子物質は、インクの全質量に対し、0.01質量%以上10質量%以下の範囲で添加されることが好ましく、0.05質量%以上7.5質量%以下の範囲がより好ましく、更に好ましくは、0.1質量%以上5質量%以下の範囲である。添加量が10質量%を超える場合には、液体粘度が高くなり、液体の噴射特性が不安定となる場合がある。一方、添加量が0.01質量%未満の場合には、顔料の分散安定性が低下する場合がある。
3−3.水溶性溶媒
インクに使用される水溶性溶媒としては、水に0.1%以上溶解するものであれば適宜使用できるが、具体的には、多価アルコール類、多価アルコール類誘導体、含窒素溶媒、アルコール類、含硫黄溶媒等が使用される。
具体例としては、多価アルコール類では、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1、5−ペンタンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、グリセリン等が挙げられる。
多価アルコール類誘導体としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジグリセリンのエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。
含窒素溶媒としては、ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、トリエタノールアミン等が挙げられる。
アルコール類としては、エタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール類が挙げられる。
含硫黄溶媒としては、チオジエタノール、チオジグリセロール、スルフォラン、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
その他、炭酸プロピレン、炭酸エチレン等が用いることもできる。
本発明に使用される水溶性溶媒は、単独で使用しても、2種類以上混合して使用しても構わない。
水溶性溶媒の含有量としては、インクの全質量に対し、1質量%以上60質量%以下、好ましくは、5質量%以上40質量%以下で使用される。液体中の水溶性溶媒量が1質量%よりも少ない場合には、十分な光学濃度が得られない場合が存在し、逆に、60質量%よりも多い場合には、液体の粘度が大きくなり、液体の噴射特性が不安定になる場合がある。
3−4.インクの好ましい物性
インクの表面張力は、20mN/m以上60mN/m以下であることが好ましい。より好ましくは、20mN以上45mN/m以下であり、更に好ましくは、20mN/m以上39mN/m以下である。表面張力が20mN/m未満となるとヘッドノズル面に液体が溢れ出し、インクの噴射性が悪化する場合がある。一方、60mN/mを超えると用紙に対するインクの浸透性が遅くなり、乾燥時間が遅くなる場合がある。
また、インクの粘度は、1.2mPa・s以上15mPa・s以下であることが好ましく、より好ましくは1.5mPa・s以上10mPa・s未満、更に好ましくは1.8mPa・s以上8mPa・s未満である。インクの粘度が15mPa・sより大きい場合には、インクの噴射性が悪化する場合がある。一方、1.2mPa・sより小さい場合には、インクを連続吐出した場合の噴射安定性が悪化する場合がある。
3−5.水
インクには、上記の表面張力及び粘度となる範囲で、水が添加される。水の添加量は、特に制限は無いが、好ましくは、インクの全質量に対して、10質量%以上99質量%以下であり、より好ましくは、30質量%以上80質量%以下である。
4.処理液
次に、本発明のインクジェット記録方法に用いる処理液の詳細について説明する。
本発明において用いられる処理液は、少なくとも凝集剤を含有する。これらの各成分について詳細に説明する。
4−1.凝集剤
本発明において使用される凝集剤とは、インク中の成分と反応、又は、相互作用をすることで、増粘又は凝集を起こす効果を有する物質のことを示す。このような物質としては、多価金属イオン又はカチオン性物質が挙げられる。具体的には、下記に示す、無機電解質、有機アミン化合物、及び有機酸などが有効に使用される。
無機電解質としては、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン等のアルカリ金属イオン、及び、アルミニウムイオン、バリウムイオン、カルシウムイオン、銅イオン、鉄イオン、マグネシウムイオン、マンガンイオン、ニッケルイオン、スズイオン、チタンイオン、亜鉛イオン等の多価金属イオンと、塩酸、臭酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、チオシアン酸、及び、酢酸、蓚酸、乳酸、フマル酸、フマル酸、クエン酸、サリチル酸、安息香酸等の有機カルボン酸及び、有機スルホン酸の塩等が挙げられる。
具体例としては、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、硫酸ナトリウム、硝酸カリウム、酢酸ナトリウム、蓚酸カリウム、クエン酸ナトリウム、安息香酸カリウム等のアルカリ金属類の塩、及び、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸ナトリウムアルミニウム、硫酸カリウムアルミニウム、酢酸アルミニウム、塩化バリウム、臭化バリウム、ヨウ化バリウム、酸化バリウム、硝酸バリウム、チオシアン酸バリウム、塩化カルシウム、臭化カルシウム、ヨウ化カルシウム、亜硝酸カルシウム、硝酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、チオシアン酸カルシウム、安息香酸カルシウム、酢酸カルシウム、サリチル酸カルシウム、酒石酸カルシウム、乳酸カルシウム、フマル酸カルシウム、クエン酸カルシウム、塩化銅、臭化銅、硫酸銅、硝酸銅、酢酸銅、塩化鉄、臭化鉄、ヨウ化鉄、硫酸鉄、硝酸鉄、蓚酸鉄、乳酸鉄、フマル酸鉄、クエン酸鉄、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、乳酸マグネシウム、塩化マンガン、硫酸マンガン、硝酸マンガン、リン酸二水素マンガン、酢酸マンガン、サリチル酸マンガン、安息香酸マンガン、乳酸マンガン、塩化ニッケル、臭化ニッケル、硫酸ニッケル、硝酸ニッケル、酢酸ニッケル、硫酸スズ、塩化チタン、塩化亜鉛、臭化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、チオシアン酸亜鉛、酢酸亜鉛等の多価金属類の塩等が挙げられる。
有機アミン化合物としては、1級、2級、3級及び4級アミン及びそれらの塩等が挙げられる。
具体例としては、テトラアルキルアンモニウム塩、アルキルアミン塩、ベンザルコニウム塩、アルキルピリジウム塩、イミダゾリウム塩、ポリアミン等が挙げられ、例えば、イソプロピルアミン、イソブチルアミン、t−ブチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ノニルアミン、ジプロピルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルプロピルアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミン、ジエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、ジヒドロキシエチルステアリルアミン、2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリン、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムクロライド、ステアラミドメチルピリジウムクロライド、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合体、ジアリルアミン重合体、モノアリルアミン重合体、及び、これら化合物のスルフォニウム塩、ホスホニウム塩等のオニウム塩、又は、リン酸エステル等が挙げられる。
有機酸として好ましくは、下記一般式(1)で表される化合物である。
ここで、式中、Xは、O、CO、NH、NR、S、又はSO2を表し、Rは、アルキル基を表す。Rとして好ましくは、CH3、C25、C24OHである。Xとして好ましくは、CO、NH、NR,Oであり、より好ましくは、CO、NH、Oである。
Mは、水素原子、アルカリ金属又はアミン類を表す。Mとして好ましくは、H、Li、Na、K、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等であり、より好ましくは、H、Na、Kであり、更に好ましくは、水素原子である。
nは、3〜7の整数である。nとして好ましくは、複素環が6員環又は5員環となる場合であり、より好ましくは、5員環の場合である。mは、1又は2である。
一般式(1)で表される化合物は、複素環であれば、飽和環であっても不飽和環であってもよい。lは、1〜5の整数である。
一般式(1)で表される化合物は、具体的には、フラン、ピロール、ピロリン、ピロリドン、ピロン、ピロール、チオフェン、インドール、ピリジン、キノリン構造を有し、更に官能基としてカルボキシル基を有する化合物を示す。具体的には、2−ピロリドン−5−カルボン酸、4−メチル−4−ペンタノリド−3−カルボン酸、フランカルボン酸、2−ベンゾフランカルボン酸、5−メチル−2−フランカルボン酸、2,5−ジメチル−3−フランカルボン酸、2,5−フランジカルボン酸、4−ブタノリド−3−カルボン酸、3−ヒドロキシ−4−ピロン−2,6−ジカルボン酸、2−ピロン−6−カルボン酸、4−ピロン−2−カルボン酸、5−ヒドロキシ−4−ピロン−5−カルボン酸、4−ピロン−2,6−ジカルボン酸、3−ヒドロキシ−4−ピロン−2,6−ジカルボン酸、チオフェンカルボン酸、2−ピロールカルボン酸、2,3−ジメチルピロール−4−カルボン酸、2,4,5−トリメチルピロール−3−プロピオン酸、3−ヒドロキシ−2−インドールカルボン酸、2,5−ジオキソ−4−メチル−3−ピロリン−3−プロピオン酸、2−ピロリジンカルボン酸、4−ヒドロキシプロリン、1−メチルピロリジン−2−カルボン酸、5−カルボキシ−1−メチルピロリジン−2−酢酸、2−ピリジンカルボン酸、3−ピリジンカルボン酸、4−ピリジンカルボン酸、ピリジンジカルボン酸、ピリジントリカルボン酸、ピリジンペンタカルボン酸、1,2,5,6−テトラヒドロ−1−メチルニコチン酸、2−キノリンカルボン酸、4−キノリンカルボン酸、2−フェニル−4−キノリンカルボン酸、4−ヒドロキシ−2−キノリンカルボン酸、6−メトキシ−4−キノリンカルボン酸、これらの化合物の誘導体、又はこれらの塩等の化合物が挙げられる。
一般式(1)で表される化合物として、好ましくは、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、ピロールカルボン酸、フランカルボン酸、ビリジンカルボン酸、クマリン酸、チオフェンカルボン酸、ニコチン酸、若しくはこれらの化合物の誘導体、又はこれらの塩である。より好ましくは、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、フランカルボン酸、クマリン酸、若しくはこれらの化合物誘導体、又は、これらの塩である。
これらの中でも、好ましくは、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、塩化カルシウム、臭化カルシウム、硝酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、安息香酸カルシウム、酢酸カルシウム、酒石酸カルシウム、乳酸カルシウム、フマル酸カルシウム、クエン酸カルシウム、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合体、ジアリルアミン重合体、モノアリルアミン重合体、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、ピロールカルボン酸、フランカルボン酸、ビリジンカルボン酸、クマリン酸、チオフェンカルボン酸、ニコチン酸、クエン酸二水素カリウム、コハク酸、酒石酸、乳酸、フタル酸水素カリウム、若しくはこれらの化合物の誘導体、又はこれらの塩である。より好ましくは、塩化マグネシウム、硝酸マグネシウム、硝酸カルシウム、ジアリルアミン重合体、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、フランカルボン酸、クマリン酸、若しくはこれらの化合物誘導体、又は、これらの塩である。
本発明において、凝集剤は単一の種類を使用しても、或いは2種類以上を混合して使用しても構わない。
処理液中における凝集剤の添加量は、処理液の全質量に対し、0.01質量%以上30質量%以下であることが好ましい。より好ましくは、0.1質量%以上15質量%以下であり、更に好ましくは、0.25質量%以上10質量%以下である。処理液中における凝集剤の添加量が0.01質量%未満の場合には、インク接触時において着色剤の凝集が不充分となり、光学濃度、滲み、色間滲みが悪化する場合が存在し、一方、添加量が30質量%を超える場合には、噴射特性が低下し、液体が正常に噴射しない場合がある。
4−2.水溶性溶媒
処理液に用いられる水溶性溶媒としては、インクと同様の水溶性溶媒を使用することができる。
水溶性溶媒の含有量は、処理液の全質量に対し、1質量%以上60質量%以下、好ましくは、5質量%以上40質量%以下で使用される。処理液中の水溶性溶媒量が1質量%よりも少ない場合には、十分な光学濃度が得られない場合が存在し、逆に、60質量%よりも多い場合には、液体の粘度が大きくなり、液体の噴射特性が不安定になる場合がある。
4−3.処理液の好ましい物性
処理液の表面張力は、10mN/m以上45mN/m以下であることが好ましい。より好ましくは、15mN/m以上39mN/m以下であり、更に好ましくは、15mN/m以上35mN/m以下である。表面張力が10mN/m未満となるとヘッドノズル面に液体が溢れ出し、インクの噴射性が悪化する場合がある。一方、45mN/mを超えると用紙に対するインクの浸透性が遅くなり、乾燥時間が遅くなる場合がある。
処理液の表面張力は、インクの表面張力よりも小さいことが好ましい。記録媒体上での処理液が拡がる速度が、インクの拡がる速度よりも速い場合に、更にフェザリングが改善される。
処理液の粘度は、1.2mPa・s以上15mPa・s以下であることが好ましく、より好ましくは1.5mPa・s以上10mPa・s未満、更に好ましくは1.8mPa・s以上8mPa・s未満である。インクの粘度が15mPa・sより大きい場合には、インクの噴射性が悪化する場合がある。一方、1.2mPa・sより小さい場合には、インクを連続吐出した場合の噴射安定性が悪化する場合がある。
処理液とインクの液適量を同一とした場合に、ドットの拡がりが、インクよりも処理液で大きくなるように、粘度と表面張力を調整することが好ましい。処理液の拡がりの方が大きい場合に、更にフェザリングが改善される。
本発明においては、一般式(1)で表される化合物を含む処理液のpHが、1.5以上12.0以下であることが好ましい。更に好ましくは、2.0以上7.5以下であり、より好ましくは2.5以上6.0以下である。処理液のpHが1.5未満の場合には、プリントヘッドのインク流路構成部分を溶解し、プリントヘッドを故障させる場合が存在した。一方、処理液のpHが12.0を超える場合には、インク接触時において着色剤の凝集が不充分となり、光学濃度、滲み、色間滲みが悪化する場合が存在する。
インクと処理液との混合液における5μm以上の粗粒数は、500個/μL以上であることが好ましい。より好ましくは500個/μL以上10,000個/μL以下であり、更に好ましくは500個/μL以上3,000個/μL以下である。インクと処理液との混合液における5μm以上粗粒数が、500個/μL未満の場合には、光学濃度が低下する場合がある。
本発明において、インクと処理液との混合液における5μm以上粗粒数は、二つの液体を質量比で1:1の割合で混合し、撹拌しながら2μLを採取し、Accusizer TM770 Optical Particle Sizer (Particle Sizing Systems社製)を用いて測定した。なお、測定時のパラメーターとして、分散粒子の密度には着色剤の密度を入力した。この着色剤の密度は、着色剤分散液を加熱、乾燥させることによって得られた着色剤紛体を比重計、又は比重ビン等を用いて測定することにより求めることができる。
4−4.水
処理液には、上記の表面張力及び粘度となる範囲で、水が添加される。水の添加量は特に制限は無いが、好ましくは、処理液の全質量に対して、10質量%以上99質量%以下であり、より好ましくは、30質量%以上80質量%以下である。
4−5.着色剤
また、処理液には、所望により着色剤を含有させることも可能である。処理液に含有させる着色剤としては、インクの着色剤として説明したものと同様のものが使用できる。好ましくは、染料、表面にスルホン酸又はスルホン酸塩を有する顔料、アニオン性自己分散顔料、カチオン性自己分散顔料が用いられる。これら着色剤は、酸性領域において凝集しにくく、処理液の保存安定性を良化させる効果があるため、好適であると考えられる。
5.その他の添加剤
以下、インク及び処理液に対し、適宜、用いることのできる添加剤について説明する。
インク及び処理液には、界面活性剤を用いることもできる。本発明における界面活性剤としては、分子内に親水部と疎水部を合わせ持つ構造を有する化合物等が有効に使用することができ、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤のいずれも使用することができる。更には、上記高分子物質(高分子分散剤)を界面活性剤としても使用することもできる。
アニオン性界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルフェニルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、高級脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、高級脂肪酸エステルのスルホン酸塩、高級アルコールエーテルの硫酸エステル塩及びスルホン酸塩、高級アルキルスルホコハク酸塩、高級アルキルリン酸エステル塩、高級アルコールエチレンオキサイド付加物のリン酸エステル塩等が使用でき、具体的には、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ケリルベンゼンスルホン酸塩、イソプロピルナフタレンスルホン酸塩、モノブチルフェニルフェノールモノスルホン酸塩、モノブチルビフェニルスルホン酸塩、モノブチルビフェニルスルホン酸塩、ジブチルフェニルフェノールジスルホン酸塩等も有効に使用される。
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミド、アセチレングリコール、アセチレングリコールのオキシエチレン付加物、脂肪族アルカノールアミド、グリセリンエステル、ソルビタンエステル等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、テトラアルキルアンモニウム塩、アルキルアミン塩、ベンザルコニウム塩、アルキルピリジウム塩、イミダゾリウム塩等が挙げられ、具体的には、例えば、ジヒドロキシエチルステアリルアミン、2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリン、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムクロライド、ステアラミドメチルピリジウムクロライド等が挙げられる。
その他、スピクリスポール酸やラムノリピド、リゾレシチン等のバイオサーファクタント等も使用できる。
本発明におけるインク及び処理液に添加する界面活性剤の量は、10質量%未満であることが好ましく、より好ましくは0.01〜5質量%、更に好ましくは0.01〜3質量%の範囲で使用される。添加量が10質量%以上の場合には、光学濃度、及び、顔料インクの保存安定性が悪化する場合がある。
その他、インク及び処理液には、吐出性改善等の特性制御を目的とし、ポリエチレンイミン、ポリアミン類、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、多糖類及びその誘導体、その他水溶性ポリマー、アクリル系ポリマーエマルション、ポリウレタン系エマルション、親水性ラテックス等のポリマーエマルション、親水性ポリマーゲル、シクロデキストリン、大環状アミン類、デンドリマー、クラウンエーテル類、尿素及びその誘導体、アセトアミド、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等を添加することができる。
また、導電率、pHを調整するため、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属類の化合物、水酸化アンモニウム、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、エタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等の含窒素化合物、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属類の化合物、硫酸、塩酸、硝酸等の酸、硫酸アンモニウム等の強酸と弱アルカリの塩等を添加することができる。
その他必要に応じ、pH緩衝剤、酸化防止剤、防カビ剤、粘度調整剤、導電剤、紫外線吸収剤、等も添加することができる。
以下に、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
<液体作製方法>
所定の組成となるように着色剤溶液、水溶性溶媒、界面活性剤、イオン交換水等を適量加え、混合液を、混合、攪拌した。得られた液体を、5μmフィルターを通過させることにより、所望の液体を得た。
(液体A:インク)
・Cabojet−300(カルボン酸基/キャボット社製) 4質量%
・スチレン−アクリル酸共重合体(酸価100/中和度95%) 0.5質量%
・ジエチレングリコール 25質量%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 0.4質量%
・イオン交換水 残部
この液体Aは、そのpHは7.4、表面張力は35mN/m、粘度は3.2mPa・sであった。
(液体B:処理液)
・ジエチレングリコール 30質量%
・硝酸マグネシウム・6水和物 7.5質量%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 1質量%
・イオン交換水 残部
この液体GのpHは5.6、表面張力は31mN/m、粘度は2.9mPa・sであった。
<実施例1〜5及び比較例1>
印字は、二液印字システムであって記録媒体幅を印字領域とする固定記録ヘッドを有する両面印字可能な画像記録実験装置を用い、C2紙(富士ゼロックス社製)に対して、処理液を吐出した後、インクを吐出する方法で行った。
液体A(インク)及び液体B(処理液)の単面積(m2)当りの付与量を、下記表1に記載のように調整して印字を行い、得られたサンプルの評価を行った。この際、印字は一般環境下(温度23±0.5℃、湿度55±5%R.H)で行った。
<評価方法>
画質の評価は、光学濃度の測定によって行った。
○、△+、△、△-は、実用上実施可能な範囲であり、×は、実用上問題となる。
○:1.4以上
+:1.2以上1.4未満
△:1.1以上1.2未満
-:1.0以上1.1未満
用紙の変形の評価は、カールの曲率半径の測定によって行った。
○、△+、△、△-は、実用上実施可能な範囲であり、×は、実用上問題となる。
○:30cm以上
+:20cm以上30cm以下
△:10cm以上20cm以下
-:5cm以上10cm以下
結果を表1に示す。
<実施例6>
おもて面、裏面ともに、文字及び線画の部分にのみ処理液を付与し、それ以外の画像については処理液を付与せずにサンプルを作製した。
文字及び線画の部分には、1画素当たりの処理液の付与量が、比較例1の場合と同じ量になるように付与した。
<実施例7>
おもて面、裏面ともに、おもて面と裏面の画像が重なる部分(オーバーラップ部)には処理液を付与せずに、それ以外の部分には処理液を付与してサンプルを作製した。
オーバーラップ部以外の部分には、1画素当たりの処理液の付与量が、比較例1の場合と同じ量になるように付与した。
<実施例8>
片面コート紙(商品名:スーパーファインコート紙、エプソンオーエーサプライ社製)に印字を行い、おもて面(コート面)には処理液を付与せず、裏面には、比較例1の場合と同じ量になるように処理液を付与した。
<実施例6〜8の評価>
実施例6〜8について、実施例1〜5の場合と同様の方法で、評価を行った。結果を表2に示す。
本発明のFWA搭載二液印字システムの両面インクジェットプリンタの一例を示す概略図である。 本発明の画像形成装置のブロック図である。 おもて面印字後の用紙断面の模式図である。 本発明の画像形成装置に関する第一の吐出制御方法を示すフローチャートである。 本発明の画像形成装置に関する第一の吐出制御方法のフローチャートである。 本発明の画像形成装置に関する第二の吐出制御方法を示すフローチャートである。 本発明の画像形成装置に関する第三の吐出制御方法を示すフローチャートである。 本発明の画像形成装置に関する第四の吐出制御方法を示すフローチャートである。 第四の吐出制御方法における検量線データの一例図である。 本発明の画像形成装置に関する第五の吐出制御方法を示すフローチャートである。 本発明の画像形成装置に関する第六の吐出制御方法を示すフローチャートである。 おもて面と裏面とに印字した画像の様子を表した図である。 本発明の画像形成装置に関する第七の吐出制御方法を示すフローチャートである。 本発明の画像形成装置に関する第七の吐出制御方法における他のフローチャートである。 本発明の画像形成装置に関する第八の吐出制御方法を示すフローチャートである。
符号の説明
12 給紙トレイ
14 吐出部
16、20 搬送部
22 反転部
24 インクジェット記録ヘッド
24L,24Y,24M,24C,24K FWA
26L,26Y,26M,26C,26K メンテナンスユニット
30 ピックアップローラ
32 搬送ローラー対
34 駆動ローラー
36 従動ローラー
38 搬送ベルト
40 ニップローラー
42、44 搬送ローラー対
46L,46K,46C,46M,46Y インクタンク
100 画像形成装置
P 記録用紙

Claims (3)

  1. 記録媒体を搬送する搬送手段と、
    前記記録媒体の搬送方向と交差する方向に配置され記録媒体幅を印字領域とし、前記搬送手段で搬送される記録媒体に、水性インクと該水性インクに含まれる色材を凝集させる性質を有する処理液とを吐出する固定記録ヘッドと、
    画像情報に基づき、前記固定記録ヘッドから、前記水性インク及び前記処理液の吐出を制御する吐出制御手段と、を有する両面印字可能な画像記録装置であって、
    前記吐出制御手段が、前記記録媒体の両面に印字する両面印字モードでは、少なくとも記録媒体の最初に印字する面において、記録媒体1枚あたりに吐出する処理液の吐出量を、片面のみに印字する片面印字モードのときよりも少ない量に制御し、且つ、
    前記吐出制御手段が、両面印字モードでは、記録媒体の最初に印字する面で処理液を吐出せず、後に印字する面では最初に印字する面の画像の光学濃度よりも低い光学濃度となるようインクの吐出を制御し且つ処理液を吐出するよう制御することを特徴とする画像記録装置。
  2. 記録媒体を搬送する搬送手段と、
    前記記録媒体の搬送方向と交差する方向に配置され記録媒体幅を印字領域とし、前記搬送手段で搬送される記録媒体に、水性インクと該水性インクに含まれる色材を凝集させる性質を有する処理液とを吐出する固定記録ヘッドと、
    画像情報に基づき、前記固定記録ヘッドから、前記水性インク及び前記処理液の吐出を制御する吐出制御手段と、を有する両面印字可能な画像記録装置であって、
    前記吐出制御手段が、前記記録媒体の両面に印字する両面印字モードでは、少なくとも記録媒体の最初に印字する面において、記録媒体1枚あたりに吐出する処理液の吐出量を、片面のみに印字する片面印字モードのときよりも少ない量に制御し、
    前記吐出制御手段が、両面印字モードでは、記録媒体の最初に印字する面において、片面印字モードにおける画像の光学濃度よりも低い光学濃度となるようにインクの吐出を制御し、且つ、
    前記吐出制御手段が、両面印字モードでは、記録媒体の後に印字する面において、最初に印字する面の画像の光学濃度よりも低い光学濃度となるようインクの吐出を制御し、且つ片面印字モードにおける記録媒体1枚あたりの処理液の吐出量よりも少なくなるように処理液の吐出量を制御する画像記録装置。
  3. 前記吐出制御手段が、両面印字モードでは、文字及び線画の領域のみに前記処理液を吐出することを特徴とする請求項に記載の画像記録装置。
JP2005066138A 2005-03-09 2005-03-09 画像記録装置 Expired - Fee Related JP4655697B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005066138A JP4655697B2 (ja) 2005-03-09 2005-03-09 画像記録装置
US11/219,208 US7399045B2 (en) 2005-03-09 2005-09-01 Image recording apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005066138A JP4655697B2 (ja) 2005-03-09 2005-03-09 画像記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006247965A JP2006247965A (ja) 2006-09-21
JP4655697B2 true JP4655697B2 (ja) 2011-03-23

Family

ID=36970347

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005066138A Expired - Fee Related JP4655697B2 (ja) 2005-03-09 2005-03-09 画像記録装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7399045B2 (ja)
JP (1) JP4655697B2 (ja)

Families Citing this family (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007307763A (ja) * 2006-05-17 2007-11-29 Fuji Xerox Co Ltd 液滴吐出装置及び液滴吐出方法
JP2008018711A (ja) * 2006-06-14 2008-01-31 Canon Inc インクジェット記録装置、データ生成装置および記録物
JP2008018664A (ja) * 2006-07-14 2008-01-31 Fuji Xerox Co Ltd インクジェット記録装置
JP4929098B2 (ja) * 2007-08-10 2012-05-09 キヤノン株式会社 画像読取装置及び該装置を備えた画像形成装置
JP4671180B2 (ja) 2007-11-21 2011-04-13 ブラザー工業株式会社 印刷装置及び印刷システム
JP2009137064A (ja) * 2007-12-04 2009-06-25 Riso Kagaku Corp 画像形成装置
JP5266773B2 (ja) 2008-01-28 2013-08-21 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置
JP5332525B2 (ja) * 2008-11-11 2013-11-06 セイコーエプソン株式会社 液体吐出装置
JP5110103B2 (ja) 2010-02-26 2012-12-26 ブラザー工業株式会社 液滴吐出装置、制御装置、及び、プログラム
JP5182315B2 (ja) * 2010-03-29 2013-04-17 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置に用いられる制御装置、プログラム、及び、液体吐出装置
JP2011235632A (ja) * 2010-04-12 2011-11-24 Fujifilm Corp インクセット及び画像形成方法
US20110292103A1 (en) * 2010-06-01 2011-12-01 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Image forming apparatus and method of inkjet having humidity adjustment mechanism
JP5845768B2 (ja) * 2010-09-28 2016-01-20 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置
JP6051695B2 (ja) * 2011-09-15 2016-12-27 株式会社リコー 画像形成方法、及び該画像形成方法を実施するためのインクジェット画像形成装置
JP5927978B2 (ja) 2011-09-27 2016-06-01 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置
JP6325206B2 (ja) * 2013-06-26 2018-05-16 理想科学工業株式会社 印刷装置
JP6240438B2 (ja) * 2013-08-30 2017-11-29 理想科学工業株式会社 インクジェット記録装置
JP6714826B2 (ja) * 2016-02-24 2020-07-01 セイコーエプソン株式会社 印刷装置、印刷方法
JP7196621B2 (ja) * 2019-01-16 2022-12-27 セイコーエプソン株式会社 液体吐出装置及び液体吐出方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09123431A (ja) * 1995-10-26 1997-05-13 Mita Ind Co Ltd インクジェット記録装置
JPH09254376A (ja) * 1996-01-19 1997-09-30 Canon Inc インクジェットプリント方法およびその装置
JP3158004B2 (ja) * 1994-08-10 2001-04-23 キヤノン株式会社 インクジェットプリント方法およびインクジェットプリント装置
JP2003094624A (ja) * 2001-09-21 2003-04-03 Hitachi Koki Co Ltd インクジェット記録装置制御方法
JP2004188656A (ja) * 2002-12-09 2004-07-08 Canon Inc インクジェット記録装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2676699B2 (ja) 1987-09-03 1997-11-17 株式会社リコー インクジェット記録方法
JP4006225B2 (ja) 2000-11-17 2007-11-14 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3158004B2 (ja) * 1994-08-10 2001-04-23 キヤノン株式会社 インクジェットプリント方法およびインクジェットプリント装置
JPH09123431A (ja) * 1995-10-26 1997-05-13 Mita Ind Co Ltd インクジェット記録装置
JPH09254376A (ja) * 1996-01-19 1997-09-30 Canon Inc インクジェットプリント方法およびその装置
JP2003094624A (ja) * 2001-09-21 2003-04-03 Hitachi Koki Co Ltd インクジェット記録装置制御方法
JP2004188656A (ja) * 2002-12-09 2004-07-08 Canon Inc インクジェット記録装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20060203029A1 (en) 2006-09-14
US7399045B2 (en) 2008-07-15
JP2006247965A (ja) 2006-09-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4655697B2 (ja) 画像記録装置
JP4517591B2 (ja) インクジェット用インクセット、及びインクジェット記録方法
JP2008018664A (ja) インクジェット記録装置
JP4665523B2 (ja) インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置
JP2006015725A (ja) インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置
JP4544174B2 (ja) インクジェット用液体組成物、インクジェット用インクセット、インクジェット用液体組成物タンク、インクジェット用インクタンク、インクジェット記録方法、並びに、インクジェット記録装置
US7604339B2 (en) Ink jet recording method and ink jet recording apparatus
US7614735B2 (en) Ink jet recording method and ink jet recording apparatus
JP2007217472A (ja) インクジェット用液体組成物、インクジェット用インクセット、インクジェット用インクタンク、インクジェット記録方法、並びに、インクジェット記録装置
US7377630B2 (en) Ink-jet ink sets, ink-jet ink tanks, ink-jet recording methods, and ink-jet recording apparatuses
JP2006206686A (ja) インク、インクセット、記録方法、インクタンク、並びに記録装置
JP2006206687A (ja) インク、インクセット、記録方法、インクタンク、並びに記録装置
JP4742637B2 (ja) インクジェット記録方法、インクジェット記録装置及びプログラム
JP2006199896A (ja) インクジェット用インクセット、インクジェット用インクタンク、インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置
JP4419362B2 (ja) インクジェット記録用インクセット、及びインクジェット記録方法
JP2005220182A (ja) インクジェット用インクセット、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置
JP4329642B2 (ja) インクジェット用液体組成物、インクジェット用インクセット、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置
JP2006035689A (ja) インクジェット用液体組成物、インクジェット用インクセット、インクジェット記録方法、並びに、インクジェット記録装置
JP2008100371A (ja) インクジェット用インクセット、インクジェット用インクタンク、インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置
JP2007313665A (ja) 液滴吐出装置
JP2006206725A (ja) インクジェット記録用インクセット、インクジェット用インクタンク、前記インクジェット記録用インクセットを用いるインクジェット記録方法及びインクジェット記録装置
JP4552722B2 (ja) インクジェット用液体組成物、インクジェット用インクセット、インクジェット記録方法
US6755508B2 (en) Image forming method, image forming apparatus, and a set of inks and liquid composition
JP2006198994A (ja) インクジェット用処理液、インクジェット用処理液タンク、インクジェット用インクセット、インクジェット用インクタンク、インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置
JP2005213488A (ja) インクジェット用インクセット、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100909

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100914

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101108

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101130

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101213

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140107

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees