JP2004188656A - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】両面プリントできるインクジェット記録装置において、インク吸収能力が小さいプリント媒体を使用して両面にインクとインク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液を吐出しても、(1)プリント媒体からインクと処理液があふれない(2)コクリングしない。そして、該記録装置は、(3)裏うつりがない(4)にじみがない(5)速乾性である(6)濃度が高い。
【解決手段】第1面と第2面の処理液を吐出するパターンがプリント媒体の表裏で重なる部分における第2面の処理液の吐出量は、(1)重なっていない部分の吐出量よりも減らす(2)この部分の裏側の位置に相当する第1面の処理液の吐出量が多い場合には少なくするという特性領域および、同じ位置に吐出する第2面のインクの吐出量が多い場合には多くするという特性領域を有する。
【選択図】 図1
【解決手段】第1面と第2面の処理液を吐出するパターンがプリント媒体の表裏で重なる部分における第2面の処理液の吐出量は、(1)重なっていない部分の吐出量よりも減らす(2)この部分の裏側の位置に相当する第1面の処理液の吐出量が多い場合には少なくするという特性領域および、同じ位置に吐出する第2面のインクの吐出量が多い場合には多くするという特性領域を有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクおよびインク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液を吐出させて記録媒体に記録を行なう両面プリント可能なインクジェット記録装置に関するものである。
【0002】
インクを吐出するために利用されるエネルギを発生する素子として、▲1▼インクに膜沸騰を生じさせる熱エネルギを発生する電気熱変換体▲2▼ピエゾ素子等を用いるインクジェット記録装置に適用可能である。
【0003】
▲1▼染料インク▲2▼顔料インクを用いるインクジェット記録装置に適用可能である。
【0004】
ここに、本発明を適した記録装置としては、例えば、コンピュータ等の情報処理機器のプリント出力装置として用いられるプリンタ等全てのインクジェットプリンタ、画像をプリントするインクジェットプリント出力装置、リーダ等と組合せた複写装置、キー入力機能を有する日本語ワードプロセッサ、電子タイプライター、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置等の形態を採るものが含まれる。
【0005】
本発明は特に、インクジェットプリンタにおける両面プリント技術およびインク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液の技術に関する。
【0006】
【従来の技術】
インクジェット記録装置は、種々の方式によりインクの吐出液滴を形成し、これを紙等の記録媒体に着弾させて乾燥させ、画像や文字等の記録を行なう記録装置である。
【0007】
従来のインクジェット記録装置においては、(1)両面プリントする場合でも、インク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液の吐出量は片面プリント時と同様だった。または、(2)両面プリントする場合でも、片面プリントする場合も、インク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液を吐出していなかった。
【0008】
インク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液は、インクジェットプリンタにおいて、インクを吐出する先またはインクを吐出した後で、インクを吐出する位置等にインクジェットヘッド等で吐出して、インク中の色材を不溶化または凝集させるものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、両面プリントする場合でも、インク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液の吐出量は片面プリント時と同様である場合は、インクとインク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液をプリント媒体(紙)の両面に吐出するため、特に普通紙等のインク吸収能力が小さいプリント媒体を使用する場合には、(1)プリント媒体からインクとインク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液があふれる。(2)コクリング(プリント媒体の波打ち)が発生する。等の課題があった。
【0010】
また、両面プリントする場合でも、片面プリントする場合も、インク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液を吐出しない場合は、(1)裏うつりがある。(2)にじみがある。(3)乾燥するのが遅いため高速の両面プリントができない。(4)濃度が低い。等の課題があった。
【0011】
本発明の目的は、両面プリントを行なうインクジェットプリンタにおいて、以下を実現することである。
(1)裏うつりがない。
(2)にじみがない。
(3)速乾性である。
(4)濃度が高い。
(5)普通紙等のインク吸収能力が小さいプリント媒体を使用して両面にインクと処理液を吐出しても、プリント媒体からインクとインク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液があふれない。
(6)普通紙等のインク吸収能力が小さいプリント媒体を使用して両面にインクと処理液を吐出しても、コクリングを防止する。
(7)インク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液の消費量を節約する。
【0012】
本発明は、インクジェット記録装置において使用するインクが▲1▼染料インクであっても、▲2▼顔料インクであっても、有効である。
【0013】
【課題を解決するための手段】
(インクの吐出量−処理液の吐出量の特性について)
あるインクの吐出量までは、インクの吐出量が多くなるとインク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液を多く吐出することが必要である。その領域を超えると、それ以上インクの吐出量が多くなっても、処理液の吐出量を増やさないで、インク中の色材を不溶化または凝集させることができるため、処理液の吐出量は一定でよい。インクの吐出量−処理液の吐出量の特性は、プリント媒体・処理液・インクの特性等によって変わる。
【0014】
(第1面の処理液の吐出量−第2面の処理液の吐出量特性について)
第1面の処理液の吐出量が非常に少ない領域では、第1面の処理液が第2面の表面近くまではほとんど浸透していないため、第2面の処理液は第1面の処理液の吐出量にかかわりなく吐出することが必要である。第1面の処理液がある吐出量の範囲では、第1面の処理液が第2面の表面近くまである程度浸透するため、第1面の処理液の吐出量が多くなると第2面の処理液の吐出量を減らすことが可能である。この領域で第1面の処理液の吐出量が多くなったときに第2面の処理液の吐出量を減らさないと、普通紙の受像メディアからインクとインク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液があふれることがある。第1面の処理液の吐出量が多くなっても、第2面の処理液の吐出量を0にはできない。第1面の処理液の吐出量が多くなっても、第2面の処理液をある程度は吐出しないと、第2面のインクの中の色材を不溶化または凝集させることができない。第1面の処理液の吐出量−第2面の処理液の吐出量特性は、プリント媒体・処理液・インクの特性等によって変わる。
【0015】
前記した目的を達成するために本発明のインクジェット記録装置は以下のような構成を備える。すなわち、
[1]インクおよびインク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液を吐出するインクジェットヘッドを用いてプリント媒体の両面にプリントを行なうことができるインクジェット記録装置において、インクを吐出するプリント画像に関連するパターンで前記処理液を吐出する手段を備え、該第1面と第2面の前記処理液を吐出するパターンがプリント媒体の表裏で重なる部分における第2面の前記処理液の吐出量は、重なっていない部分の吐出量よりも減らす。
【0016】
[2]プリント媒体に対して、インクを吐出する先に、前記処理液を吐出する[1]に記載のインクジェット記録装置。
【0017】
[3]プリント媒体に対して、インクを吐出した後で、前記処理液を吐出する[1]に記載のインクジェット記録装置。
【0018】
[4]プリント媒体に対して、インクを吐出する先にまたはインクを吐出した後での吐出順序を混在して、前記処理液を吐出する[1]に記載のインクジェット記録装置。
【0019】
[5]前記処理液を吐出するパターンは、インクを吐出するパターンと同じ形状である[1]〜[4]のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
【0020】
[6]前記第1面に吐出する前記処理液の吐出量は、同じ位置に吐出する第1面のインクの吐出量が多い場合には処理液の吐出量も多くするという「インクの吐出量―処理液の吐出量特性」の領域を有する[1]〜[5]のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
【0021】
[7]前記第1面と第2面の前記処理液を吐出するパターンがプリント媒体の表裏で重なる部分以外の前記第2面に吐出する前記処理液の吐出量は、同じ位置に吐出する第2面のインクの吐出量が多い場合には処理液の吐出量も多くするという「インクの吐出量―処理液の吐出量特性」の領域を有する[1]〜[6]のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
【0022】
[8]前記第1面と第2面の前記処理液を吐出するパターンがプリント媒体の表裏で重なる部分の前記第2面に吐出する前記処理液の吐出量は、この部分の裏側の位置に相当する第1面の前記処理液の吐出量が多い場合には第2面に吐出する前記処理液の吐出量は少なくするという「第1面の前記処理液の吐出量―第2面の処理液の吐出量特性」の領域および、同じ位置に吐出する第2面のインクの吐出量が多い場合には第2面の処理液の吐出量も多くするという「インクの吐出量―処理液の吐出量特性」の領域を有する[1]〜[7]のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
【0023】
[9]プリント媒体の最初にプリントする第1面と次にプリントする第2面の前記処理液を吐出するパターンがプリント媒体の表裏で重なる部分を検知する手段を備える[1]〜[8]のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
【0024】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
以下、添付する図1〜図7を参照して本発明の好適な実施の形態1を詳細に説明する。
【0025】
図3は、本発明の実施の形態1に係るインクジェット記録装置の一例である両面プリント可能なインクジェットプリンタ300の構成を示すブロック図である。▲1▼染料インクまたは▲2▼顔料インクを用いるインクジェット記録装置を示す。
【0026】
以下、このインクジェットプリンタ300の構成を説明する。301はプリンタ300全体を制御するCPU、302はCPU301により実行される制御プログラムや各種データを記憶するROM、303はRAMで、CPU301による各種制御処理に実行時にワークエリアとして使用され、各データを一時的に保存する。305はA/Dコンバータ(A/D C)で、後述するLICC311から入力されるアナログ信号をデジタル信号に変換してCPU301に入力している。306はインターフェース部(I/F)で、このインクジェットプリンタ300とホストコンピュータ(HOST PC)200との間でのデータのやり取りを制御している。307はゲートアレイ(GA)で、CPU301から受取ったプリント用画像データをインクジェットヘッド315のノズル配列に合せて水平−垂直変換(H−V変換)し、その変換した記録データをインクジェットヘッド315の移動に同期して、インクジェットヘッド315に出力している。各色のプリント用画像データをカウンタ310でカウントして、CPU310はそれまでの累積値を記憶することができる。
【0027】
308はメモリ(DRAM)で、ゲートアレイ307が画像データをH−V変換する際に、その画像データを一時的に保存するのに使用される。また、ゲートアレイ307からインクジェットヘッド315へ出力する記録データを一時的に蓄えるためのバッファとしても使用される。インクジェットヘッド315は、複数の色のインクを吐出する複数の吐出口を有し、ゲートアレイ307によりH−V変換された記録データを受取り、その記録データに応じて、それぞれ対応する吐出口からインクを吐出させて画像を記録している。LICC311は、インクジェットヘッド315におけるインク吐出を行わせるための発熱抵抗体の個体差を示すランク信号と、インクジェットヘッド315の温度を示す温度信号をA/Dコンバータ305に出力しており、このA/Dコンバータ305でデジタル信号に変換されたデータ(ランクデータ及び温度データ)はCPU301に入力される。
【0028】
316は主電源スイッチで、このインクジェットプリンタ300のメイン電源(低電圧電源317)のオン・オフを行なうためのスイッチである。330はプリンタ電源ソフトスイッチで、このスイッチ330が押下されることにより、このプリンタ300のソフト的な電源オン・オフを行なうことができる。331は補助電源で、例えば電池等を含み、低電圧電源317の瞬断による誤動作を防止している。
【0029】
(インクジェットヘッドの構造)
図7は、本実施の形態1に係るインクジェットヘッド315の構造図である。
【0030】
Sはインク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液の吐出ノズルである。他は、6色のインクの吐出ノズルである。本実施の形態1においては、図7の右方向へインクジェットヘッド315をスキャンするときに吐出を行なう。すなわち、Sのノズルから吐出するインク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液は、インクより先に吐出する。いわゆる「さきがけ」である。
【0031】
(インクジェットプリンタの両面プリント機構説明)
図2は、本実施の形態1に係る両面プリント可能なインクジェットプリンタ300の機構部の側断面図である。
【0032】
このインクジェットプリンタ300は、その内部に主走査方向に移動可能なキャリッジ13、キャリッジに搭載したインクジェットヘッド315からなる記録ヘッド、記録ヘッドへのインクを供給するインクカートリッジ15等で構成される印字機構部を収納し、インクジェットプリンタ300の下方部には前方側から多数枚の用紙3を積載可能な給紙手段である給紙カセット(或いは給紙トレイでもよい。)4を抜き差し自在に装着することができ、給紙カセット4から給送される用紙3を取り込み、印字機構部2によって所要の画像を記録した後、後面側に装着された排紙トレイ6に排紙する。
【0033】
一方、インクジェットヘッド315によるプリント位置(プリント位置と同義)に対して用紙3を副走査方向に搬送するため、搬送ローラ21と搬送従動ローラ22との間に用紙3を静電吸着して搬送する搬送ベルト23を張装して配設している。
【0034】
そして、搬送ベルト23を挟んでインクジェットヘッド315と対向する位置にプリント受け部材26を設けている。また、搬送ローラ21には搬送ベルト23を介して用紙3の送り角を規定する先端コロ27を押し付けて配設している。
【0035】
一方、給紙カセット4から用紙3を搬送ベルト23上に給紙するため、用紙3を1枚ずつ分離して給送する給紙コロ31及びフリクションパッド32と、給送される用紙3を搬送ローラ21に当接させて配設した中間コロ33まで案内するガイド部材34を設けている。
【0036】
そして、プリントが終了した用紙3を排紙トレイ6に排出するため、用紙3を案内するガイド部材41と、用紙3を排紙トレイ6に送り出す排紙ローラ42と、排紙従動コロ43とを設けている。
【0037】
さらに、プリントが終了した用紙3を一旦装置本体1外に排出した後再度搬送ベルト23に給紙して両面プリントを行うために、記録ヘッド4によるプリント位置を通過した用紙3を排紙トレイ6と給紙カセット4との間に向かって斜め下方に案内するガイド部材45を設け、このガイド部材45と排紙側のガイド部材41との入口付近には、用紙3の排出経路を分岐するための第1分岐爪46を揺動可能に設けている。
【0038】
また、ガイド部材45の終端部付近には、用紙3を装置本体1外の給紙カセット4の上面(これを、再給紙のために用紙が待機する位置、すなわち、両面プリント用紙待機位置とする。)に向けて排出すると共に、用紙3を再度装置本体1内に送り込むためのスイッチバックローラ47及びスイッチバック従動コロ48を設けている。このスイッチバックローラ47は片面へのプリントが終了した用紙3を排出方向に搬送するときには正転され、用紙3を再給紙するときには逆転されるとともに、用紙3の排出時に用紙3の排出方向後端部を挟持するために所定のタイミングで停止される。
【0039】
さらに、スイッチバックローラ47及びスイッチバック従動コロ48の用紙排出方向上流側には、用紙3の搬送経路を装置本体1外への排出経路と再度用紙3を装置本体1内に再給紙する経路とに切り替える第2分岐爪49を揺動自在に配設し、スイッチバックローラ47の逆方向回転で装置本体1内に送り込まれる用紙3を搬送ベルト23に給送するために、用紙3を案内するガイド部材51と、用紙3を搬送する両面中継ローラ52及び両面中継ローラ従動コロ53と、搬送ローラ21に従動して用紙3を中間コロ33まで送り込む搬送ローラ従動コロ54とを設けている。
*これによって、記録媒体を反転して、両面プリントすることが可能である。
【0040】
(インクジェットプリンタの両面プリント動作説明)
インクジェットプリンタ300の両面プリント動作について説明する。両面プリントが指示されたときには、第1分岐爪46を両面プリント側に切り替え、第2分岐爪49を排出側に切り替え、スイッチバックローラ47を正転(用紙を装置外に排出する方向に回転)させる。給紙コロ31を回転駆動して給紙カセット4から用紙3を給送させることで、用紙3は搬送ローラ21の搬送ベルト23に送り込まれ、搬送ベルト23に静電吸着されて副走査方向に搬送され、ここで、キャリッジ13を主走査方向に移動させながらインクジェットヘッド315のアクチュエータ手段を記録画像に応じて駆動することによって、用紙3の第1面に所要の画像をプリントする。
【0041】
このインクジェットヘッド315によるプリントが終了した用紙3は、第1分岐爪46が両面プリント側に切り替わっているので、ガイド部材45に案内されてスイッチバックローラ47及びスイッチバック従動コロ48間に送り込まれ、これらのスイッチバックローラ47及びスイッチバック従動コロ48で搬送されてインクジェットプリンタ300外に一時排出される。そして、スイッチバックローラ47を逆転し、中間ローラ51を駆動することで、用紙3をガイド部材51で案内しながら、中間ローラ51で搬送ベルト23に再給紙する。このとき、用紙3を再給紙するときの紙送り線速は搬送ベルト23の線速と略同速になるように設定している。これによって、用紙3が搬送ベルト23にプリント面である表面を擦られない状態で搬送ベルト23に密着させながら給紙することができる。
【0042】
用紙3は搬送ベルト23で搬送されながら、インクジェットヘッド315によって第2面に画像がプリントされ、プリントが終了した用紙3は第1分岐爪46を経て排紙側のガイド部材41に案内されて、排紙ローラ42及び排紙コロ43間で搬送されて排紙トレイ6に排紙される。
【0043】
(インクの吐出量−処理液の吐出量の特性の説明)
図5は、本実施の形態に係る「インクの吐出量−処理液の吐出量の特性」を示す図である。図5に示すように、あるインクの吐出量までは、インクの吐出量が多くなるとインク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液を多く吐出することが必要である(領域1)。その領域を超えると、それ以上インクの吐出量が多くなっても、処理液の吐出量を増やさないで、インク中の色材を不溶化または凝集させることができるため、処理液の吐出量は一定でよい(領域2)。領域1・2のインクの吐出量−処理液の吐出量の特性は、プリント媒体・処理液・インクの特性等によって変わる。
【0044】
(第1面の処理液の吐出量−第2面の処理液の吐出量特性について)
図6は、本実施の形態に係る「第1面の処理液の吐出量−第2面の処理液の吐出量特性」を示す図である。図6に示すように、第1面の処理液の吐出量が非常に少ない領域では、第1面の処理液が第2面の表面近くまではほとんど浸透していないため、第2面の処理液は第1面の処理液の吐出量にかかわりなく吐出することが必要である(領域3)。第1面の処理液がある吐出量の範囲では、第1面の処理液が第2面の表面近くまである程度浸透するため、第1面の処理液の吐出量が多くなると第2面の処理液の吐出量を減らすことが可能である(領域4)。この領域で第1面の処理液の吐出量が多くなったときに第2面の処理液の吐出量を減らさないと、普通紙の受像メディアからインクとインク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液があふれることがある。第1面の処理液の吐出量が多くなっても、第2面の処理液の吐出量を0にはできない。第1面の処理液の吐出量が多くなっても、第2面の処理液をある程度は吐出しないと、第2面のインクの中の色材を不溶化または凝集させることができない(領域5)。領域3・4・5の第1面の処理液の吐出量−第2面の処理液の吐出量特性は、プリント媒体・処理液・インクの特性等によって変わる。
【0045】
(インクジェットプリンタのプリント動作説明)
ホストコンピュータ200からインターフェース部306を介してプリントジョブを受信すると、ゲートアレイ(GA)307はCPU301に、そのプリントジョブを受信した旨を通知する。ゲートアレイ307は、インターフェース部306を介してホストコンピュータ200から受け取った画像データをH−V変換して、これによって生成した記録データをインクを吐出するインクジェットヘッド315に出力する。このゲートアレイ307は、受信した画像データをH−V変換する際、およびインクジェットヘッド315へ出力する記録データを蓄えるためのバッファとしてDRAM308を使用する。
【0046】
こうして記録データに応じてインクジェットヘッド315を駆動することにより、そのインクジェットヘッド315からインクを記録媒体(紙等)へ吐出してプリントする。このとき、LICC311からA/Dコンバータ305を介して送られてくるインクジェットヘッド315の抵抗値の個体差データであるランクデータと、インクジェットヘッド315の温度データとをCPU301が受取る。こうして得られたインクジェットヘッド315の情報を基にインクジェットヘッド315の駆動を制御して、画像を記録する。
【0047】
次に、本実施の形態に係るインクジェットプリンタにおける動作について、図1のフローチャートに参照して説明する。
【0048】
図1は、本実施の形態1に係る両面プリント可能なインクジェットプリンタ300のCPU301による制御処理を示すフローチャートである。本実施の形態は、2ページのデータを両面プリントする例を示す。
【0049】
ステップS101で、インクジェットプリンタ300の電源SOFT SW.がONされると、ステップS102で、インクジェットプリンタ300のCPU301は、インクジェットヘッドのワイピングや吸引回復等の電源起動時のプリンタ300のイニシャライズ処理を行なう。ここで、ワイピングとは、ヘッドのインクの吐出口面を常にインク滴・インク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液などが付着しないきれいな状態に保持しておくために、ブレード等によって行なう拭く処理である。吸引回復とは、ポンプを用いて、インク・インク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液・吐出口近傍の異物などを強制的に排出する処理である。
【0050】
ステップS103で、ホストコンピュータ200からプリント信号を受信したかを監視しており、受信するとステップS104に進み、両面プリントである場合は、ステップS105で紙の第1面にページ1をインク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液を吐出しながらプリントする。ここで、第1面の処理液は図5の「インクの吐出量−処理液の吐出量の特性」に示すように吐出する。次にステップS106で第1面・第2面の処理液の重なる部分を検知する。ステップS107で、重なる部分は処理液を減らして処理液を吐出しながら、第2面をプリントする。ここで、第2面の処理液も図5の「インクの吐出量−処理液の吐出量の特性」に示すように吐出し、第1面・第2面の処理液の重なる部分の第2面における処理液は図6の「第1面の処理液の吐出量−第2面の処理液の吐出量特性」をあわせて、処理液を減らして吐出する。そして、ステップS108で排紙して、ステップS103に戻る。ステップS104で両面プリントでない場合は、ステップS109に進んで片面モードでプリントし、でステップS103に戻る。
【0051】
ステップS103でホストコンピュータ200からのプリント信号を受信していない時に、ステップS110で、プリンタ電源ソフトスイッチ330がオフされると、ステップS111プリンタの電源をOFFする。
【0052】
(本実施の形態1の効果)
以上説明したように本実施の形態1によれば、以下のような効果が得られる。両面プリントを行なうインクジェットプリンタにおいて、下記を実現することができる。
【0053】
インク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液を吐出するため、
(1)裏うつりがない。
(2)にじみがない。
(3)速乾性である。
(4)濃度が高い。
第1面・第2面の処理液の重なる部分の第2面における処理液は減らして吐出するため、
(5)普通紙等のインク吸収能力が小さいプリント媒体を使用して両面にインクと処理液を吐出しても、プリント媒体からインクとインク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液があふれない。
(6)普通紙等のインク吸収能力が小さいプリント媒体を使用して両面にインクと処理液を吐出しても、コクリング(プリント媒体の波打ち)を防止する。
(7)インク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液の消費量を節約する。
【0054】
本発明は、インクジェット記録装置において使用するインクが▲1▼染料インクであっても、▲2▼顔料インクであっても、有効である。
【0055】
(実施の形態2)
図8は、実施の形態2に係るインクジェットヘッド315の構造図である。
Sはインク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液の吐出ノズルである。他は、6色のインクの吐出ノズルである。
【0056】
本実施の形態2においては、処理液の吐出ノズル・6色のインクの吐出ノズルを鏡面配置することによって、図8の左右両方向へインクジェットヘッド315をスキャンするときに吐出を行なう。すなわち、Sのノズルから吐出するインク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液は、インクより先にまたは後での吐出順序を混在して吐出して、双方向プリントをする。
【0057】
本実施の形態2によれば、実施の形態1と同様な効果が得られる。鏡面配置することによって、双方向プリントをしても、往復の色むらが発生しない。よって、高速なかつ高画質なプリントを実現できる。
【0058】
(実施の形態3)
何ページのデータを両面プリントする場合も、実施の形態1・2と同様の構成で実現することが可能である。
【0059】
本実施の形態3によれば、実施の形態1・2と同様な効果が得られる。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、次の効果がある。
【0061】
両面プリントを行なうインクジェットプリンタにおいて、下記を実現することができる。
(1)裏うつりがない。
(2)にじみがない。
(3)速乾性である。
(4)濃度が高い。
第1面・第2面の処理液の重なる部分の第2面における処理液は減らして吐出するため、
(5)普通紙等のインク吸収能力が小さいプリント媒体を使用して両面にインクと処理液を吐出しても、プリント媒体からインクとインク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液があふれない。
(6)普通紙等のインク吸収能力が小さいプリント媒体を使用して両面にインクと処理液を吐出しても、コクリング(プリント媒体の波打ち)を防止する。
(7)インク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液の消費量を節約する。
【0062】
本発明は、インクジェット記録装置において使用するインクが▲1▼染料インクであっても、▲2▼顔料インクであっても、有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係る両面プリント可能なインクジェットプリンタ300のCPU301による制御処理を示すフローチャートである。
【図2】実施の形態1に係る両面プリント可能なインクジェットプリンタ300の機構部の側断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係るインクジェット記録装置の一例である両面プリント可能なインクジェットプリンタ300の構成を示すブロック図である。
【図4】実施の形態1に係る両面プリント時の処理液とインクの吐出パターン図である。
【図5】実施の形態1に係る「インクの吐出量−処理液の吐出量の特性」を示す図である。
【図6】実施の形態1に係る「第1面の処理液の吐出量−第2面の処理液の吐出量特性」を示す図である。
【図7】実施の形態1に係るインクジェットヘッドの構造図である。
【図8】実施の形態2に係るインクジェットヘッドの構造図である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクおよびインク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液を吐出させて記録媒体に記録を行なう両面プリント可能なインクジェット記録装置に関するものである。
【0002】
インクを吐出するために利用されるエネルギを発生する素子として、▲1▼インクに膜沸騰を生じさせる熱エネルギを発生する電気熱変換体▲2▼ピエゾ素子等を用いるインクジェット記録装置に適用可能である。
【0003】
▲1▼染料インク▲2▼顔料インクを用いるインクジェット記録装置に適用可能である。
【0004】
ここに、本発明を適した記録装置としては、例えば、コンピュータ等の情報処理機器のプリント出力装置として用いられるプリンタ等全てのインクジェットプリンタ、画像をプリントするインクジェットプリント出力装置、リーダ等と組合せた複写装置、キー入力機能を有する日本語ワードプロセッサ、電子タイプライター、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置等の形態を採るものが含まれる。
【0005】
本発明は特に、インクジェットプリンタにおける両面プリント技術およびインク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液の技術に関する。
【0006】
【従来の技術】
インクジェット記録装置は、種々の方式によりインクの吐出液滴を形成し、これを紙等の記録媒体に着弾させて乾燥させ、画像や文字等の記録を行なう記録装置である。
【0007】
従来のインクジェット記録装置においては、(1)両面プリントする場合でも、インク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液の吐出量は片面プリント時と同様だった。または、(2)両面プリントする場合でも、片面プリントする場合も、インク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液を吐出していなかった。
【0008】
インク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液は、インクジェットプリンタにおいて、インクを吐出する先またはインクを吐出した後で、インクを吐出する位置等にインクジェットヘッド等で吐出して、インク中の色材を不溶化または凝集させるものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、両面プリントする場合でも、インク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液の吐出量は片面プリント時と同様である場合は、インクとインク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液をプリント媒体(紙)の両面に吐出するため、特に普通紙等のインク吸収能力が小さいプリント媒体を使用する場合には、(1)プリント媒体からインクとインク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液があふれる。(2)コクリング(プリント媒体の波打ち)が発生する。等の課題があった。
【0010】
また、両面プリントする場合でも、片面プリントする場合も、インク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液を吐出しない場合は、(1)裏うつりがある。(2)にじみがある。(3)乾燥するのが遅いため高速の両面プリントができない。(4)濃度が低い。等の課題があった。
【0011】
本発明の目的は、両面プリントを行なうインクジェットプリンタにおいて、以下を実現することである。
(1)裏うつりがない。
(2)にじみがない。
(3)速乾性である。
(4)濃度が高い。
(5)普通紙等のインク吸収能力が小さいプリント媒体を使用して両面にインクと処理液を吐出しても、プリント媒体からインクとインク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液があふれない。
(6)普通紙等のインク吸収能力が小さいプリント媒体を使用して両面にインクと処理液を吐出しても、コクリングを防止する。
(7)インク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液の消費量を節約する。
【0012】
本発明は、インクジェット記録装置において使用するインクが▲1▼染料インクであっても、▲2▼顔料インクであっても、有効である。
【0013】
【課題を解決するための手段】
(インクの吐出量−処理液の吐出量の特性について)
あるインクの吐出量までは、インクの吐出量が多くなるとインク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液を多く吐出することが必要である。その領域を超えると、それ以上インクの吐出量が多くなっても、処理液の吐出量を増やさないで、インク中の色材を不溶化または凝集させることができるため、処理液の吐出量は一定でよい。インクの吐出量−処理液の吐出量の特性は、プリント媒体・処理液・インクの特性等によって変わる。
【0014】
(第1面の処理液の吐出量−第2面の処理液の吐出量特性について)
第1面の処理液の吐出量が非常に少ない領域では、第1面の処理液が第2面の表面近くまではほとんど浸透していないため、第2面の処理液は第1面の処理液の吐出量にかかわりなく吐出することが必要である。第1面の処理液がある吐出量の範囲では、第1面の処理液が第2面の表面近くまである程度浸透するため、第1面の処理液の吐出量が多くなると第2面の処理液の吐出量を減らすことが可能である。この領域で第1面の処理液の吐出量が多くなったときに第2面の処理液の吐出量を減らさないと、普通紙の受像メディアからインクとインク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液があふれることがある。第1面の処理液の吐出量が多くなっても、第2面の処理液の吐出量を0にはできない。第1面の処理液の吐出量が多くなっても、第2面の処理液をある程度は吐出しないと、第2面のインクの中の色材を不溶化または凝集させることができない。第1面の処理液の吐出量−第2面の処理液の吐出量特性は、プリント媒体・処理液・インクの特性等によって変わる。
【0015】
前記した目的を達成するために本発明のインクジェット記録装置は以下のような構成を備える。すなわち、
[1]インクおよびインク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液を吐出するインクジェットヘッドを用いてプリント媒体の両面にプリントを行なうことができるインクジェット記録装置において、インクを吐出するプリント画像に関連するパターンで前記処理液を吐出する手段を備え、該第1面と第2面の前記処理液を吐出するパターンがプリント媒体の表裏で重なる部分における第2面の前記処理液の吐出量は、重なっていない部分の吐出量よりも減らす。
【0016】
[2]プリント媒体に対して、インクを吐出する先に、前記処理液を吐出する[1]に記載のインクジェット記録装置。
【0017】
[3]プリント媒体に対して、インクを吐出した後で、前記処理液を吐出する[1]に記載のインクジェット記録装置。
【0018】
[4]プリント媒体に対して、インクを吐出する先にまたはインクを吐出した後での吐出順序を混在して、前記処理液を吐出する[1]に記載のインクジェット記録装置。
【0019】
[5]前記処理液を吐出するパターンは、インクを吐出するパターンと同じ形状である[1]〜[4]のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
【0020】
[6]前記第1面に吐出する前記処理液の吐出量は、同じ位置に吐出する第1面のインクの吐出量が多い場合には処理液の吐出量も多くするという「インクの吐出量―処理液の吐出量特性」の領域を有する[1]〜[5]のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
【0021】
[7]前記第1面と第2面の前記処理液を吐出するパターンがプリント媒体の表裏で重なる部分以外の前記第2面に吐出する前記処理液の吐出量は、同じ位置に吐出する第2面のインクの吐出量が多い場合には処理液の吐出量も多くするという「インクの吐出量―処理液の吐出量特性」の領域を有する[1]〜[6]のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
【0022】
[8]前記第1面と第2面の前記処理液を吐出するパターンがプリント媒体の表裏で重なる部分の前記第2面に吐出する前記処理液の吐出量は、この部分の裏側の位置に相当する第1面の前記処理液の吐出量が多い場合には第2面に吐出する前記処理液の吐出量は少なくするという「第1面の前記処理液の吐出量―第2面の処理液の吐出量特性」の領域および、同じ位置に吐出する第2面のインクの吐出量が多い場合には第2面の処理液の吐出量も多くするという「インクの吐出量―処理液の吐出量特性」の領域を有する[1]〜[7]のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
【0023】
[9]プリント媒体の最初にプリントする第1面と次にプリントする第2面の前記処理液を吐出するパターンがプリント媒体の表裏で重なる部分を検知する手段を備える[1]〜[8]のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
【0024】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
以下、添付する図1〜図7を参照して本発明の好適な実施の形態1を詳細に説明する。
【0025】
図3は、本発明の実施の形態1に係るインクジェット記録装置の一例である両面プリント可能なインクジェットプリンタ300の構成を示すブロック図である。▲1▼染料インクまたは▲2▼顔料インクを用いるインクジェット記録装置を示す。
【0026】
以下、このインクジェットプリンタ300の構成を説明する。301はプリンタ300全体を制御するCPU、302はCPU301により実行される制御プログラムや各種データを記憶するROM、303はRAMで、CPU301による各種制御処理に実行時にワークエリアとして使用され、各データを一時的に保存する。305はA/Dコンバータ(A/D C)で、後述するLICC311から入力されるアナログ信号をデジタル信号に変換してCPU301に入力している。306はインターフェース部(I/F)で、このインクジェットプリンタ300とホストコンピュータ(HOST PC)200との間でのデータのやり取りを制御している。307はゲートアレイ(GA)で、CPU301から受取ったプリント用画像データをインクジェットヘッド315のノズル配列に合せて水平−垂直変換(H−V変換)し、その変換した記録データをインクジェットヘッド315の移動に同期して、インクジェットヘッド315に出力している。各色のプリント用画像データをカウンタ310でカウントして、CPU310はそれまでの累積値を記憶することができる。
【0027】
308はメモリ(DRAM)で、ゲートアレイ307が画像データをH−V変換する際に、その画像データを一時的に保存するのに使用される。また、ゲートアレイ307からインクジェットヘッド315へ出力する記録データを一時的に蓄えるためのバッファとしても使用される。インクジェットヘッド315は、複数の色のインクを吐出する複数の吐出口を有し、ゲートアレイ307によりH−V変換された記録データを受取り、その記録データに応じて、それぞれ対応する吐出口からインクを吐出させて画像を記録している。LICC311は、インクジェットヘッド315におけるインク吐出を行わせるための発熱抵抗体の個体差を示すランク信号と、インクジェットヘッド315の温度を示す温度信号をA/Dコンバータ305に出力しており、このA/Dコンバータ305でデジタル信号に変換されたデータ(ランクデータ及び温度データ)はCPU301に入力される。
【0028】
316は主電源スイッチで、このインクジェットプリンタ300のメイン電源(低電圧電源317)のオン・オフを行なうためのスイッチである。330はプリンタ電源ソフトスイッチで、このスイッチ330が押下されることにより、このプリンタ300のソフト的な電源オン・オフを行なうことができる。331は補助電源で、例えば電池等を含み、低電圧電源317の瞬断による誤動作を防止している。
【0029】
(インクジェットヘッドの構造)
図7は、本実施の形態1に係るインクジェットヘッド315の構造図である。
【0030】
Sはインク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液の吐出ノズルである。他は、6色のインクの吐出ノズルである。本実施の形態1においては、図7の右方向へインクジェットヘッド315をスキャンするときに吐出を行なう。すなわち、Sのノズルから吐出するインク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液は、インクより先に吐出する。いわゆる「さきがけ」である。
【0031】
(インクジェットプリンタの両面プリント機構説明)
図2は、本実施の形態1に係る両面プリント可能なインクジェットプリンタ300の機構部の側断面図である。
【0032】
このインクジェットプリンタ300は、その内部に主走査方向に移動可能なキャリッジ13、キャリッジに搭載したインクジェットヘッド315からなる記録ヘッド、記録ヘッドへのインクを供給するインクカートリッジ15等で構成される印字機構部を収納し、インクジェットプリンタ300の下方部には前方側から多数枚の用紙3を積載可能な給紙手段である給紙カセット(或いは給紙トレイでもよい。)4を抜き差し自在に装着することができ、給紙カセット4から給送される用紙3を取り込み、印字機構部2によって所要の画像を記録した後、後面側に装着された排紙トレイ6に排紙する。
【0033】
一方、インクジェットヘッド315によるプリント位置(プリント位置と同義)に対して用紙3を副走査方向に搬送するため、搬送ローラ21と搬送従動ローラ22との間に用紙3を静電吸着して搬送する搬送ベルト23を張装して配設している。
【0034】
そして、搬送ベルト23を挟んでインクジェットヘッド315と対向する位置にプリント受け部材26を設けている。また、搬送ローラ21には搬送ベルト23を介して用紙3の送り角を規定する先端コロ27を押し付けて配設している。
【0035】
一方、給紙カセット4から用紙3を搬送ベルト23上に給紙するため、用紙3を1枚ずつ分離して給送する給紙コロ31及びフリクションパッド32と、給送される用紙3を搬送ローラ21に当接させて配設した中間コロ33まで案内するガイド部材34を設けている。
【0036】
そして、プリントが終了した用紙3を排紙トレイ6に排出するため、用紙3を案内するガイド部材41と、用紙3を排紙トレイ6に送り出す排紙ローラ42と、排紙従動コロ43とを設けている。
【0037】
さらに、プリントが終了した用紙3を一旦装置本体1外に排出した後再度搬送ベルト23に給紙して両面プリントを行うために、記録ヘッド4によるプリント位置を通過した用紙3を排紙トレイ6と給紙カセット4との間に向かって斜め下方に案内するガイド部材45を設け、このガイド部材45と排紙側のガイド部材41との入口付近には、用紙3の排出経路を分岐するための第1分岐爪46を揺動可能に設けている。
【0038】
また、ガイド部材45の終端部付近には、用紙3を装置本体1外の給紙カセット4の上面(これを、再給紙のために用紙が待機する位置、すなわち、両面プリント用紙待機位置とする。)に向けて排出すると共に、用紙3を再度装置本体1内に送り込むためのスイッチバックローラ47及びスイッチバック従動コロ48を設けている。このスイッチバックローラ47は片面へのプリントが終了した用紙3を排出方向に搬送するときには正転され、用紙3を再給紙するときには逆転されるとともに、用紙3の排出時に用紙3の排出方向後端部を挟持するために所定のタイミングで停止される。
【0039】
さらに、スイッチバックローラ47及びスイッチバック従動コロ48の用紙排出方向上流側には、用紙3の搬送経路を装置本体1外への排出経路と再度用紙3を装置本体1内に再給紙する経路とに切り替える第2分岐爪49を揺動自在に配設し、スイッチバックローラ47の逆方向回転で装置本体1内に送り込まれる用紙3を搬送ベルト23に給送するために、用紙3を案内するガイド部材51と、用紙3を搬送する両面中継ローラ52及び両面中継ローラ従動コロ53と、搬送ローラ21に従動して用紙3を中間コロ33まで送り込む搬送ローラ従動コロ54とを設けている。
*これによって、記録媒体を反転して、両面プリントすることが可能である。
【0040】
(インクジェットプリンタの両面プリント動作説明)
インクジェットプリンタ300の両面プリント動作について説明する。両面プリントが指示されたときには、第1分岐爪46を両面プリント側に切り替え、第2分岐爪49を排出側に切り替え、スイッチバックローラ47を正転(用紙を装置外に排出する方向に回転)させる。給紙コロ31を回転駆動して給紙カセット4から用紙3を給送させることで、用紙3は搬送ローラ21の搬送ベルト23に送り込まれ、搬送ベルト23に静電吸着されて副走査方向に搬送され、ここで、キャリッジ13を主走査方向に移動させながらインクジェットヘッド315のアクチュエータ手段を記録画像に応じて駆動することによって、用紙3の第1面に所要の画像をプリントする。
【0041】
このインクジェットヘッド315によるプリントが終了した用紙3は、第1分岐爪46が両面プリント側に切り替わっているので、ガイド部材45に案内されてスイッチバックローラ47及びスイッチバック従動コロ48間に送り込まれ、これらのスイッチバックローラ47及びスイッチバック従動コロ48で搬送されてインクジェットプリンタ300外に一時排出される。そして、スイッチバックローラ47を逆転し、中間ローラ51を駆動することで、用紙3をガイド部材51で案内しながら、中間ローラ51で搬送ベルト23に再給紙する。このとき、用紙3を再給紙するときの紙送り線速は搬送ベルト23の線速と略同速になるように設定している。これによって、用紙3が搬送ベルト23にプリント面である表面を擦られない状態で搬送ベルト23に密着させながら給紙することができる。
【0042】
用紙3は搬送ベルト23で搬送されながら、インクジェットヘッド315によって第2面に画像がプリントされ、プリントが終了した用紙3は第1分岐爪46を経て排紙側のガイド部材41に案内されて、排紙ローラ42及び排紙コロ43間で搬送されて排紙トレイ6に排紙される。
【0043】
(インクの吐出量−処理液の吐出量の特性の説明)
図5は、本実施の形態に係る「インクの吐出量−処理液の吐出量の特性」を示す図である。図5に示すように、あるインクの吐出量までは、インクの吐出量が多くなるとインク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液を多く吐出することが必要である(領域1)。その領域を超えると、それ以上インクの吐出量が多くなっても、処理液の吐出量を増やさないで、インク中の色材を不溶化または凝集させることができるため、処理液の吐出量は一定でよい(領域2)。領域1・2のインクの吐出量−処理液の吐出量の特性は、プリント媒体・処理液・インクの特性等によって変わる。
【0044】
(第1面の処理液の吐出量−第2面の処理液の吐出量特性について)
図6は、本実施の形態に係る「第1面の処理液の吐出量−第2面の処理液の吐出量特性」を示す図である。図6に示すように、第1面の処理液の吐出量が非常に少ない領域では、第1面の処理液が第2面の表面近くまではほとんど浸透していないため、第2面の処理液は第1面の処理液の吐出量にかかわりなく吐出することが必要である(領域3)。第1面の処理液がある吐出量の範囲では、第1面の処理液が第2面の表面近くまである程度浸透するため、第1面の処理液の吐出量が多くなると第2面の処理液の吐出量を減らすことが可能である(領域4)。この領域で第1面の処理液の吐出量が多くなったときに第2面の処理液の吐出量を減らさないと、普通紙の受像メディアからインクとインク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液があふれることがある。第1面の処理液の吐出量が多くなっても、第2面の処理液の吐出量を0にはできない。第1面の処理液の吐出量が多くなっても、第2面の処理液をある程度は吐出しないと、第2面のインクの中の色材を不溶化または凝集させることができない(領域5)。領域3・4・5の第1面の処理液の吐出量−第2面の処理液の吐出量特性は、プリント媒体・処理液・インクの特性等によって変わる。
【0045】
(インクジェットプリンタのプリント動作説明)
ホストコンピュータ200からインターフェース部306を介してプリントジョブを受信すると、ゲートアレイ(GA)307はCPU301に、そのプリントジョブを受信した旨を通知する。ゲートアレイ307は、インターフェース部306を介してホストコンピュータ200から受け取った画像データをH−V変換して、これによって生成した記録データをインクを吐出するインクジェットヘッド315に出力する。このゲートアレイ307は、受信した画像データをH−V変換する際、およびインクジェットヘッド315へ出力する記録データを蓄えるためのバッファとしてDRAM308を使用する。
【0046】
こうして記録データに応じてインクジェットヘッド315を駆動することにより、そのインクジェットヘッド315からインクを記録媒体(紙等)へ吐出してプリントする。このとき、LICC311からA/Dコンバータ305を介して送られてくるインクジェットヘッド315の抵抗値の個体差データであるランクデータと、インクジェットヘッド315の温度データとをCPU301が受取る。こうして得られたインクジェットヘッド315の情報を基にインクジェットヘッド315の駆動を制御して、画像を記録する。
【0047】
次に、本実施の形態に係るインクジェットプリンタにおける動作について、図1のフローチャートに参照して説明する。
【0048】
図1は、本実施の形態1に係る両面プリント可能なインクジェットプリンタ300のCPU301による制御処理を示すフローチャートである。本実施の形態は、2ページのデータを両面プリントする例を示す。
【0049】
ステップS101で、インクジェットプリンタ300の電源SOFT SW.がONされると、ステップS102で、インクジェットプリンタ300のCPU301は、インクジェットヘッドのワイピングや吸引回復等の電源起動時のプリンタ300のイニシャライズ処理を行なう。ここで、ワイピングとは、ヘッドのインクの吐出口面を常にインク滴・インク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液などが付着しないきれいな状態に保持しておくために、ブレード等によって行なう拭く処理である。吸引回復とは、ポンプを用いて、インク・インク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液・吐出口近傍の異物などを強制的に排出する処理である。
【0050】
ステップS103で、ホストコンピュータ200からプリント信号を受信したかを監視しており、受信するとステップS104に進み、両面プリントである場合は、ステップS105で紙の第1面にページ1をインク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液を吐出しながらプリントする。ここで、第1面の処理液は図5の「インクの吐出量−処理液の吐出量の特性」に示すように吐出する。次にステップS106で第1面・第2面の処理液の重なる部分を検知する。ステップS107で、重なる部分は処理液を減らして処理液を吐出しながら、第2面をプリントする。ここで、第2面の処理液も図5の「インクの吐出量−処理液の吐出量の特性」に示すように吐出し、第1面・第2面の処理液の重なる部分の第2面における処理液は図6の「第1面の処理液の吐出量−第2面の処理液の吐出量特性」をあわせて、処理液を減らして吐出する。そして、ステップS108で排紙して、ステップS103に戻る。ステップS104で両面プリントでない場合は、ステップS109に進んで片面モードでプリントし、でステップS103に戻る。
【0051】
ステップS103でホストコンピュータ200からのプリント信号を受信していない時に、ステップS110で、プリンタ電源ソフトスイッチ330がオフされると、ステップS111プリンタの電源をOFFする。
【0052】
(本実施の形態1の効果)
以上説明したように本実施の形態1によれば、以下のような効果が得られる。両面プリントを行なうインクジェットプリンタにおいて、下記を実現することができる。
【0053】
インク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液を吐出するため、
(1)裏うつりがない。
(2)にじみがない。
(3)速乾性である。
(4)濃度が高い。
第1面・第2面の処理液の重なる部分の第2面における処理液は減らして吐出するため、
(5)普通紙等のインク吸収能力が小さいプリント媒体を使用して両面にインクと処理液を吐出しても、プリント媒体からインクとインク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液があふれない。
(6)普通紙等のインク吸収能力が小さいプリント媒体を使用して両面にインクと処理液を吐出しても、コクリング(プリント媒体の波打ち)を防止する。
(7)インク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液の消費量を節約する。
【0054】
本発明は、インクジェット記録装置において使用するインクが▲1▼染料インクであっても、▲2▼顔料インクであっても、有効である。
【0055】
(実施の形態2)
図8は、実施の形態2に係るインクジェットヘッド315の構造図である。
Sはインク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液の吐出ノズルである。他は、6色のインクの吐出ノズルである。
【0056】
本実施の形態2においては、処理液の吐出ノズル・6色のインクの吐出ノズルを鏡面配置することによって、図8の左右両方向へインクジェットヘッド315をスキャンするときに吐出を行なう。すなわち、Sのノズルから吐出するインク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液は、インクより先にまたは後での吐出順序を混在して吐出して、双方向プリントをする。
【0057】
本実施の形態2によれば、実施の形態1と同様な効果が得られる。鏡面配置することによって、双方向プリントをしても、往復の色むらが発生しない。よって、高速なかつ高画質なプリントを実現できる。
【0058】
(実施の形態3)
何ページのデータを両面プリントする場合も、実施の形態1・2と同様の構成で実現することが可能である。
【0059】
本実施の形態3によれば、実施の形態1・2と同様な効果が得られる。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、次の効果がある。
【0061】
両面プリントを行なうインクジェットプリンタにおいて、下記を実現することができる。
(1)裏うつりがない。
(2)にじみがない。
(3)速乾性である。
(4)濃度が高い。
第1面・第2面の処理液の重なる部分の第2面における処理液は減らして吐出するため、
(5)普通紙等のインク吸収能力が小さいプリント媒体を使用して両面にインクと処理液を吐出しても、プリント媒体からインクとインク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液があふれない。
(6)普通紙等のインク吸収能力が小さいプリント媒体を使用して両面にインクと処理液を吐出しても、コクリング(プリント媒体の波打ち)を防止する。
(7)インク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液の消費量を節約する。
【0062】
本発明は、インクジェット記録装置において使用するインクが▲1▼染料インクであっても、▲2▼顔料インクであっても、有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係る両面プリント可能なインクジェットプリンタ300のCPU301による制御処理を示すフローチャートである。
【図2】実施の形態1に係る両面プリント可能なインクジェットプリンタ300の機構部の側断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係るインクジェット記録装置の一例である両面プリント可能なインクジェットプリンタ300の構成を示すブロック図である。
【図4】実施の形態1に係る両面プリント時の処理液とインクの吐出パターン図である。
【図5】実施の形態1に係る「インクの吐出量−処理液の吐出量の特性」を示す図である。
【図6】実施の形態1に係る「第1面の処理液の吐出量−第2面の処理液の吐出量特性」を示す図である。
【図7】実施の形態1に係るインクジェットヘッドの構造図である。
【図8】実施の形態2に係るインクジェットヘッドの構造図である。
Claims (9)
- インクおよびインク中の色材を不溶化または凝集させる物質を含む処理液を吐出するインクジェットヘッドを用いてプリント媒体の両面にプリントを行なうことができるインクジェット記録装置であって、
インクを吐出するプリント画像に関連するパターンで前記処理液を吐出する手段を備え、
該第1面と第2面の前記処理液を吐出するパターンがプリント媒体の表裏で重なる部分における第2面の前記処理液の吐出量は、重なっていない部分の吐出量よりも減らすことを特徴とするインクジェット記録装置。 - プリント媒体に対して、インクを吐出する先に、前記処理液を吐出することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- プリント媒体に対して、インクを吐出した後で、前記処理液を吐出することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- プリント媒体に対して、インクを吐出する先にまたはインクを吐出した後での吐出順序を混在して、前記処理液を吐出することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記処理液を吐出するパターンは、インクを吐出するパターンと同じ形状であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
- 前記第1面に吐出する前記処理液の吐出量は、同じ位置に吐出する第1面のインクの吐出量が多い場合には処理液の吐出量も多くするという「インクの吐出量―処理液の吐出量特性」の領域を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
- 前記第1面と第2面の前記処理液を吐出するパターンがプリント媒体の表裏で重なる部分以外の前記第2面に吐出する前記処理液の吐出量は、同じ位置に吐出する第2面のインクの吐出量が多い場合には処理液の吐出量も多くするという「インクの吐出量―処理液の吐出量特性」の領域を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
- 前記第1面と第2面の前記処理液を吐出するパターンがプリント媒体の表裏で重なる部分の前記第2面に吐出する前記処理液の吐出量は、
この部分の裏側の位置に相当する第1面の前記処理液の吐出量が多い場合には第2面に吐出する前記処理液の吐出量は少なくするという「第1面の前記処理液の吐出量―第2面の処理液の吐出量特性」の領域、
および、同じ位置に吐出する第2面のインクの吐出量が多い場合には第2面の処理液の吐出量も多くするという「インクの吐出量―処理液の吐出量特性」の領域、
を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のインクジェット記録装置。 - プリント媒体の最初にプリントする第1面と次にプリントする第2面の前記処理液を吐出するパターンがプリント媒体の表裏で重なる部分を検知する手段を備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
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2002
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