JP2015147163A - 1,2−ジクロロエタン製造用触媒システムおよびそれを用いた1,2−ジクロロエタンの製造方法 - Google Patents

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哲夫 淺川
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Abstract

【課題】
より低い圧力損失、かつより良好な除熱効果を有して、1,2−ジクロロエタンを長期間安定に製造する触媒システムおよびそれを用いた製造方法を提供すること。
【解決手段】
エチレン、塩化水素および空気から1,2−ジクロロエタンを製造する固定床流通式触媒反応塔からなるオキシ塩素化触媒反応プロセスにおいて用いられる、中空円筒形状を有するオキシ塩素化触媒と球形状を有するグラファイト希釈剤を含む1,2−ジクロロエタンの製造用触媒システムおよびそれを用いた製造方法
【選択図】 なし

Description

本発明は、1,2−ジクロロエタンの製造用触媒システム及びそれを用いた1,2−ジクロロエタンの製造方法に関するものであり、さらに詳しくは、エチレンから塩化ビニルモノマーの原料として有用な1,2−ジクロロエタンを高収率で製造する1,2−ジクロロエタンの製造用触媒システム及びそれを用いた1,2−ジクロロエタンの製造方法に関する。
塩化ビニルモノマー(VCM)の製造法のうち、バランスド・オキシクロリネーション・プロセスと呼ばれる方法、即ち、(1)エチレンの直接塩素化反応による1,2−ジクロロエタン(EDC)の製造、(2)EDCの熱分解反応によるVCMの製造、および(3)エチレンのオキシ塩素化反応によるEDCの製造、からなるプロセスが石油化学工業で広く採用されている。
このうち、エチレンのオキシ塩素化反応によるEDCの製造法は、EDCの熱分解反応で副生した塩化水素をリサイクルして利用する他、ウレタン原料であるジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)等のジイソシアネート製造時に副生した塩化水素をリサイクルすることが可能であり、ますます重要な製造法として位置づけられている。
エチレンのオキシ塩素化反応によるEDCの製造法は、酸素原料として空気を用いる空気法、空気に少量の分子状酸素を用いる酸素富化法、および酸素原料として分子状酸素を用いる酸素法が知られており、エチレン、塩化水素および空気から1,2−ジクロロエタンを製造する方法は公知である(例えば特許文献1参照。)。エチレンのオキシ塩素化反応によるEDCの製造法が、固定床流通式触媒反応塔からなるオキシ塩素化触媒反応プロセスで行われる場合、本反応系が発熱反応であるため、反応床入口のように原料濃度が高いところでは、反応速度が高く、発熱量が多くなる。発熱によって触媒層が高温になりホットスポットが形成されると、そこでは副反応である燃焼反応による副生物の増加や急速な触媒劣化が進む問題が生じる。そのため、通常、固定床中でのホットスポットの形成を減少もしくは除去するために希釈剤を用いている(例えば特許文献2〜4参照。)。
特公平05−007377号公報 特開昭61−293551号公報 特表2007−508134号公報 特開2000−254507号公報
希釈剤の材質がセラミックや多孔質の成形体では伝熱特性が不十分であるため、ホットスポットを除去しきれない問題点がある。また、円柱形状および機械的な粉砕による不定形状の希釈剤は、小さい径や長さのものでは圧力損失を増大させる問題点がある。このような圧力損失が増大することによる問題点は圧力損失による生産性の低下や高圧反応設備が必要であるなど、経済的に不利なことである。大きい径や長さの希釈剤を用いることで、圧力損失を抑えることはできるが、除熱効果は低下するため、満足すべき除熱効果が得られない。したがって、選定する希釈剤の材質、形状、寸法は圧力損失と除熱効果のバランスを考慮して最適化しなければならない。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的はより低い圧力損失、かつより良好な除熱効果を有して、1,2−ジクロロエタンを長期間安定に製造する触媒システムおよびそれを用いた1,2−ジクロロエタンの製造方法を提供するものである。
本発明者らは、上記の課題を解決するため鋭意検討を行った結果、エチレン、塩化水素および酸素から1,2−ジクロロエタンを製造する固定床流通式触媒反応塔からなるオキシ塩素化触媒反応プロセスにおいて用いられる、中空円筒形状を有するオキシ塩素化触媒と球形状を有するグラファイト希釈剤を含む1,2−ジクロロエタンの製造用触媒システムおよびそれを用いた製造方法を見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、エチレン、塩化水素および酸素から1,2−ジクロロエタンを製造する固定床流通式触媒反応塔からなるオキシ塩素化触媒反応プロセスにおいて用いられる、中空円筒形状を有するオキシ塩素化触媒と球形状を有するグラファイト希釈剤を含む1,2−ジクロロエタンの製造用触媒システムおよびそれを用いた1,2−ジクロロエタンの製造方法に関するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の1,2−ジクロロエタンの製造用触媒システムおよびそれを用いた製造方法は、エチレン、塩化水素および酸素から1,2−ジクロロエタンを製造する固定床流通式触媒反応塔からなるオキシ塩素化触媒反応プロセスにおいて用いられる、中空円筒形状を有するオキシ塩素化触媒と球形状を有するグラファイト希釈剤を含む1,2−ジクロロエタンの製造用触媒システムおよびそれを用いた製造方法であることを特徴とする。
本発明において、グラファイト希釈剤の材質は、オキシ塩素化反応に影響を及ぼさないカーボンであり、かつその比表面積は20m/g以下の焼結体であることが好ましい。このような焼結体を材質とするグラファイト希釈剤では、多孔質の成形体で起こる1,2−ジクロロエンタンの製造途中における機械的な摩耗が抑制され、圧力損失を増大することなく1,2−ジクロロエタンを安定に製造できる。
本発明において、グラファイト希釈剤の形状は球形状を成している。
本発明において、球形状を有するグラファイト希釈剤の寸法は外径Dが以下の寸法(mm)であることが好ましい。
4.5≦D≦7.0 (1)
寸法がこの範囲であると圧力損失が小さく除熱効果が大きく、好ましい。
本発明において、中空円筒形状を有するオキシ塩素化触媒は中空円筒形状の多孔質担体に金属化合物が担持されている。多孔質担体としては、特に限定されないが、例えばアルミナ、シリカ、シリカ―アルミナ、ゼオライト、酸化チタン、酸化ジルコニウム、または酸化マグネシウムが挙げられる。これらのうち、触媒活性成分となる金属化合物との親和性が高いことから、アルミナが好ましく、その中でも細孔を有する多孔質アルミナ担体が好ましい。ここで、多孔質アルミナ担体には、触媒反応で差支えない限り、アルミナ原料に由来するケイ素若しくは鉄、離型剤等のカーボン又はシリカ若しくはチタンなどの添加剤が混合しても良い。このようなアルミナ担体は、いかなる方法により成形されても差し支えなく、例えば押出成形法または圧縮成形法により成形することができる。中空円筒形状の寸法に特に制限はなく、その中でも触媒活性に優れるものとなることから、中空円筒の外径Deは4.0〜7.0mm、内径Diは2.0〜4.0mm、側面の長さLは4.0〜7.0mmの円筒形状であることが好ましく、さらに外径.05〜6.0mm、内径2.0〜4.0mm未満、長さ4.0〜6.0mmであることが好ましい。
多孔質担体上に担持された金属化合物としては、特に限定されないが、例えば周期表1族、2族、11族が好ましく、金属化合物としては、特に限定されないが、金属塩化物が挙げられる。これらのうち、オキシ塩素化に特に高い活性を示すことから、塩化銅が好ましい。ここで塩化銅としては、塩化第一銅および/または塩化第二銅を挙げることができ、そのなかでも特に安定性に優れるオキシ塩素化触媒となることから塩化第二銅であることが好ましい。また、塩化銅の担持量としては、オキシ塩素化触媒が触媒として作用する限りにおいて如何なる制限はなく、そのなかでも触媒活性に優れるオキシ塩素化触媒となることから3〜25重量%であることが好ましく、さらに8〜20重量%であることが好ましい。
また、塩化銅と同時に他の金属塩化物を担持しても良い。担持する金属塩化物としては、特に限定されないが、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化ルビジウム、塩化セシウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ストロンチウム等が挙げられ、これらのうち、オキシ塩素化触媒の安定性が高まることから、塩化カリウム、塩化セシウム、塩化ナトリウムおよび塩化マグネシウムが好ましい。担持量としては、オキシ塩素化触媒が触媒として作用する限りにおいて如何なる制限はなく、その中でも塩化銅の安定性に寄与し触媒活性に優れるオキシ塩素化触媒となることから0.1〜20重量%であることが好ましく、さらに0.1〜10重量%であることが好ましい。また、本発明のオキシ塩素化触媒における塩化銅と塩化銅と同時に担持する金属塩化物の担持割合は、オキシ塩素化触媒が触媒として作用する限りにおいて如何なる制限はなく、その中でも触媒活性と安定性に優れるオキシ塩素化触媒となることから塩化銅1モルに対して金属塩化物0.1〜3モルの割合が好ましく、さらに0.1〜1.3モルであることが好ましい。
球形状のグラファイト希釈剤の外径はオキシ塩素化触媒の側面の長さと等しい長さであることが好ましい。寸法が同じであると圧力損失が小さく、除熱効果が大きく、好ましい。
本発明は、オキシ塩素化触媒とグラファイト希釈剤からなり、オキシ塩素化触媒とグラファイト希釈剤の混合比は発熱量を考慮して5:95〜100:0までの範囲で変更可能であり、通常、反応床入口のように原料濃度が高いところでは、グラファイト希釈剤が多く、出口側では少ない、あるいはすべてオキシ塩素化触媒を使用する。
本発明において、エチレン、塩化水素および酸素を原料にして、オキシ塩素化反応による1,2−ジクロロエタンを製造する反応形式は固定床流通式である。反応温度は特に制限はされないが、1,2−ジクロロエタンへ効率的に転換できることから、好ましくは100℃〜400℃、さらに好ましくは150℃〜350℃である。反応圧力は特に制限されないが、通常、絶対圧で0.01〜2MPaであり、好ましくは0.05〜1MPaである。また、ガス時間空間速度(GHSV)は、1,2−ジクロロエタンへ効率的に転換できることから、好ましくは10hr−1〜10,000hr−1、さらに好ましくは30hr−1〜8,000hr−1である。ここで、ガス時間空間速度(GHSV)とは、単位触媒体積当たりの単位時間(hr)に対するエチレンの供給量を表すものである。
なお、エチレン、塩化水素および酸素は、そのまま用いても、不活性ガスで希釈して用いても良い。不活性ガスとしては特に制限されるものではないが、例えば窒素、ヘリウムまたはアルゴン等が挙げられ、これらの不活性ガスは単独で使用するのみならず、二種以上を混合して用いることも可能である。代表的な例として、原料の一つである酸素に空気を用いるいわゆる空気法、空気に酸素を追加して用いる酸素富化法、窒素などの不活性ガスを使用しない酸素法が、工業化プロセスとして広く採用され実施されている。本発明のオキシ塩素化触媒は、いずれのプロセスにも好適に使用することができる。
反応塔の材質は特に限定されず、例えばニッケル、ニッケル合金、ステンレス等が挙げられる。これらのうち、塩化水素への耐食性に優れることから、ニッケル及びニッケル合金が好ましい。
本発明の新規なオキシ塩素化触媒は、エチレンから塩化ビニルモノマーの原料として有用な1,2−ジクロロエタンを長期間安定に製造することが可能となり、工業的にも極めて有用である。
以下に、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下に実施例に用いた測定方法および反応評価方法を示す。
<触媒調製方法>
中空円筒形状のアルミナ担体(中空円筒の外径5.0mm、内径2.0mm、側面の長さ5.0mm)に水を十分に吸収させた。CuCl=224g/L、KCl=136g/Lの濃度の浸漬液80mLに前記のアルミナ担体30gを浸漬させた。室温で4時間浸漬した後、浸漬液からアルミナ担体を取り出し、マッフル炉を用いて100℃以上の温度で乾燥させた。その後、150〜400℃で8時間焼成し、円の外径5.0mm、内径2.0mm、側面の長さ5.0mmを有する中空円筒形状のオキシ塩素化触媒を調製した。下記の定量分析を行い、13%CuCl−5.5%KCl/アルミナ触媒であった。
<定量分析>
金属塩化物の定量は、走査型蛍光X線分析装置(理学製、(商品名)ZSX PrimusII)を用い、触媒約3gを粉砕、次いで加圧プレスで試料プレートを作製し、このプレートをRh管球、管電圧/管電流50kV/60mA、測定域はCuが45.00deg、Kが136.64degの測定条件で行った。
<圧力損失測定>
圧力損失の測定はガラス管(内径29mm、長さ1500mm)を用いた。ガラス管内に400mm、800mm、1200mm高にグラファイト希釈剤を充填し、上部よりマスフローコントローラーを用いて空気を22NL/minで供給した。測定は大気圧、室温で行い、その時の圧力計と大気圧との差を圧力損失として測定した。
測定したグラファイト希釈剤の種類と測定結果を表1に記載した。
Figure 2015147163
<反応方法>
オキシ塩素化触媒の反応評価は、ハステロイ製反応塔(内径21.2mm、長さ1000mm)を用いた固定床気相流通式反応装置を用いた。ハステロイ製反応管の中段に、オキシ塩素化触媒を充填し、エチレン、塩化水素、分子状酸素および希釈用窒素を触媒層に供給した。ハステロイ製反応管は熱媒循環装置によるシリコンオイルでの加熱することによって220℃に制御した。20kPaの加圧条件下で行った。原料組成は実施例1〜4及び比較例3において、下記表2の反応条件A〜Dで行った。各反応条件での出口ガス及び反応液を採取し、ガスクロマトグラフを用い、ガス成分および液成分を個別に分析した。ガス成分は、ガスクロマトグラフ(島津製作所製、商品名:GC−1700)を用いて分析した。充填剤は、Waters社製PorapakQ(商品名)およびGLサイエンス社製MS−5A(商品名)を用いた。液成分は、ガスクロマトグラフ(島津製作所製、商品名:GC−1700)を用いて分析した。分離カラムは、キャピラリーカラム(GLサイエンス社製、商品名:TC−1)を用いた。
Figure 2015147163
実施例1
オキシ塩素化触媒の反応評価は、上記触媒調製方法に従って調製した13%CuCl−5.5%KCl/アルミナ触媒22mLと外径5.0mm、比表面積2.0m/gの球形状のグラファイト希釈剤22mLを混合して上記反応方法に従って評価した。除熱効果の指標として触媒層の最高温度(℃)を表3に記載した。
実施例2
オキシ塩素化触媒の反応評価は、上記触媒調製方法に従って調製した13%CuCl−5.5%KCl/アルミナ触媒22mLと外径6.0mm、比表面積1.7m/gの球形状のグラファイト希釈剤22mLを混合して上記反応方法に従って評価した。除熱効果の指標として触媒層の最高温度(℃)を表3に記載した。実施例1と同等の結果が得られた。
実施例3
オキシ塩素化触媒の反応評価は、上記触媒調製方法に従って調製した13%CuCl−5.5%KCl/アルミナ触媒22mLと外径7.0mm、比表面積2.4m/gの球形状のグラファイト希釈剤22mLを混合して上記反応方法に従って評価した。除熱効果の指標として触媒層の最高温度(℃)を表3に記載した。実施例1と比べて最高温度は増加し、寸法が大きくなると除熱効果が低下することが示された。このことは実施例1のグラファイト希釈剤を用いる場合より触媒劣化が進行しやすいことを示している。このことから、さらに寸法が大きくなると触媒劣化がより進行し不利になることを示している。
実施例4
オキシ塩素化触媒の反応評価は、上記触媒調製方法に従って調製した13%CuCl−5.5%KCl/アルミナ触媒22mLと外径4.5mm、比表面積1.7m/gの球形状のグラファイト希釈剤22mLを混合して上記反応方法に従って評価した。除熱効果の指標として触媒層の最高温度(℃)を表3に記載した。実施例1〜3と比べて最高温度は低下し、寸法が小さくなると除熱効果が増大することが示された。このことは実施例1〜3のグラファイト希釈剤を用いる場合より触媒劣化が抑制されることを示している。
表1の中で外径が4.5mmの球形状のグラファイト希釈剤の圧力損失が他の球形状のグラファイト希釈剤より大きい。このことから、さらに寸法が小さくなると圧力損失が大きくなり、不利になることを示している。
比較例1
円柱の径が5.0mm、側面の長さ5.0mmの円柱状のグラファイト希釈剤では同じ寸法の球形状のグラファイト希釈剤と比べて圧力損失が多大であることが示された。円柱状のグラファイト希釈剤は圧力損失が極度に大きくなり、不利になることを示している。
比較例2
数メートルにおよぶ長さの棒状グラファイトを機械的に割ることで調製した外径5.0mm、側面の長さ1.0〜8.0、比表面積1.7m/gの不定形状グラファイトでは同じ寸法の球形状のグラファイト希釈剤と比べて圧力損失が多大であることが示された。不定形状のグラファイト希釈剤は圧力損失が極度に大きくなり、不利になることを示している。
比較例3
オキシ塩素化触媒の反応評価は、上記触媒調製方法に従って調製した13%CuCl−5.5%KCl/アルミナ触媒22mLと外径5.0mm、比表面積0.1m/gの球状のセラミック希釈剤22mLを混合して上記反応方法に従って評価した。除熱効果の指標として触媒層の最高温度(℃)を表2に記載した。実施例1〜4と比べて最高温度は増加し、球形状のセラミック希釈剤は寸法が同じ球形状のグラファイト希釈剤と比べると除熱効果が低下することが示された。このことは実施例1〜4の球形状のグラファイト希釈剤を用いる場合より球形状のセラミック希釈剤では触媒劣化が進行しやすく不利になることを示している。
Figure 2015147163

Claims (4)

  1. エチレン、塩化水素および酸素から1,2−ジクロロエタンを製造する固定床流通式触媒反応塔からなるオキシ塩素化触媒反応プロセスにおいて用いられる、中空円筒形状を有するオキシ塩素化触媒と球形状を有するグラファイト希釈剤を含むことを特徴とする、1,2−ジクロロエタンの製造用触媒システム。
  2. 球形状を有するグラファイト希釈剤の外径Dが以下の寸法(mm)である請求項1に記載の1,2−ジクロロエタンの製造用触媒システム。
    4.5≦D≦7.0 (1)
  3. 球形状のグラファイト希釈剤の外径がオキシ塩素化触媒の側面の長さと等しい長さである請求項1又は2に記載の1,2−ジクロロエタンの製造用触媒システム。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の触媒システムの存在下で、エチレン、塩化水素および酸素を反応させて1,2−ジクロロエタンを製造する方法。
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