JP2015145148A - スライドドア付き車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】フロントサイドドアを十分に開くことができない状況における乗員の乗降性を格段に向上させることができるスライドドア付き車両を得ることを目的とする。
【解決手段】ドア開口部16の車両前側を開閉しドア開度センサ22を有するフロントサイドドア18と、ドア開口部16の車両後側を開閉し電動式パワーユニット26を有するリアスライドドア24と、車両幅方向外側へと回動可能とされフロントシート角度センサ36を有するフロントシート30と、フロントサイドドア18の開度を検出するドア開度センサ22と、フロントサイドドア18の開度及びフロントシート30の回動角度を基に乗員が乗降しやすいドア開口部16の大きさ及び必要なリアスライドドア移動量を導出し、リアスライドドア24を電動式パワーユニット26により開動作させる制御装置42と、を有する車両10。
【選択図】図1

Description

本発明は、スライドドア付き車両に関する。
従来、ワゴン車やワンボックス車等の車両側部には、例えば特許文献1に記載されているように、フロントシートの車両幅方向外側にヒンジ式のフロントサイドドアが設けられ、リヤ席の車両幅方向外側に乗員の乗降を容易にするためのスライド式のリアスライドドアを採用しているものがある。この車両側部は、フロントサイドドアとリアスライドドアとの間に設けられているセンターピラー(Bピラー)を廃止したいわゆるピラーレス構造とされているため、フロントサイドドアの開操作時にリアスライドドアが連動して開くことでフロントサイドドア側のドア開口部とリアスライドドア側のドア開口部とが連結された大きいドア開口部が開放される。これにより、車内から車外への降車時及び車外から車内への乗車時における乗降性を向上させている。
特開2007−023549号公報
しかしながら、特許文献1に開示された構成によると、フロントサイドドアを開操作するとそれに連動してリアスライドドアが開動作される構成とされているが、車両とその車両が駐車している駐車スペースの内壁との間隔が十分に取れない場合や他の車両が隣接している等で車両の周囲のスペースが十分でない場合、フロントサイドドアを十分(乗員の乗降に支障が出ない程度)に開くことができない。このため、リアスライドドアが開動作することでリアスライドドア側のドア開口部が開放されても、フロントシートの車両幅方向外側には十分なドア開口部が開放されず、しかもフロントシートは車両進行方向を向いたままであることから、上記先行技術はフロントシートの乗員の乗降性において改善の余地がある。
本発明は上記事実を考慮し、フロントサイドドアを十分に開くことができない状況におけるフロントシートの乗員の乗降性を格段に向上させることができるスライドドア付き車両を得ることを目的とする。
請求項1記載の発明に係るスライドドア付き車両は、車両の側部に設けられたドア開口部と、前記ドア開口部の車両前側に設けられると共に前端部が軸支されかつ後端部にセンターピラー構成部を内蔵し、前記ドア開口部の車両前側を開閉しさらに閉止されることで前記後端部に内蔵された前記センターピラー構成部によりセンターピラーを形成するフロントサイドドアと、前記ドア開口部における前記フロントサイドドアの車両後側に設けられると共に前端部にセンターピラー構成部を内蔵し、前記車両側部に沿ってスライド可能とされかつ前記ドア開口部の車両後側を開閉しさらに閉止されることで前記前端部に内蔵された当該センターピラー構成部により前記センターピラーを形成するリアスライドドアと、前記フロントサイドドアの車室側に設けられると共に車両上下方向に沿った軸回りに車両幅方向外側へと回動可能とされたフロントシートと、を有している。
請求項2記載の発明に係るスライドドア付き車両は、車両の側部に設けられたドア開口部と、前記ドア開口部の車両前側に設けられると共に前端部が軸支されかつ前記ドア開口部の車両前側を開閉するフロントサイドドアと、前記ドア開口部における前記フロントサイドドアの車両後側に設けられると共に車両側部に沿ってスライド可能とされかつ前記ドア開口部の車両後側を開閉するリアスライドドアと、前記リアスライドドアを開閉させるドア駆動部と、前記フロントサイドドアの車室側に設けられると共に車両上下方向に沿った軸回りに車両幅方向外側へと回動可能とされたフロントシートと、前記フロントサイドドアの開閉動作に伴って前記フロントサイドドアの開度を検出するドア角度検出手段と、前記フロントシートの回動に伴って前記フロントシートの回動角度を検出するシート角度検出手段と、前記ドア角度検出手段及び前記シート角度検出手段の検出結果により、前記フロントサイドドアを十分に開くことができるスペースに車両が駐車されていると判断した場合には、前記リアスライドドアを開動作させず、前記ドア角度検出手段及び前記シート角度検出手段の検出結果により、前記フロントサイドドアを十分に開くことができないスペースに車両が駐車されていると判断した場合には、前記フロントサイドドアの開度及び前記フロントシートの回動角度に基づいて乗員が乗降しやすいドア開口部の大きさ及び必要なリアスライドドア移動量を導出し、前記リアスライドドアを前記ドア駆動部により必要なリアスライドドア移動量分だけ開動作させる制御手段と、を有している。
請求項3記載の発明に係るスライドドア付き車両は、車両の側部に設けられたドア開口部と、前記ドア開口部の車両前側に設けられると共に前端部が軸支されかつ前記ドア開口部の車両前側を開閉するフロントサイドドアと、前記ドア開口部における前記フロントサイドドアの車両後側に設けられると共に車両側部に沿ってスライド可能とされかつ前記ドア開口部の車両後側を開閉するリアスライドドアと、前記リアスライドドアを開閉させるドア駆動部と、前記フロントサイドドアの車室側に設けられると共に車両上下方向に沿った軸回りに車両幅方向外側へと回動可能とされたフロントシートと、前記フロントサイドドアの開閉動作に伴って前記フロントサイドドアの開度を検出するドア角度検出手段と、前記フロントシートに設けられると共に前記フロントシートを回動させるシート駆動部と、前記ドア角度検出手段により、前記フロントサイドドアを十分に開くことができるスペースに車両が駐車されていると判断した場合には、前記リアスライドドアを開動作させず、前記ドア角度検出手段により、前記フロントサイドドアを十分に開くことができないスペースに車両が駐車されていると判断した場合には、前記フロントサイドドアの開度に基づいて乗員が乗降しやすいフロントシートの回動角度、ドア開口部の大きさ及び必要なリアスライドドア移動量を導出し、前記シート駆動部により前記フロントシートを乗員が乗降しやすい位置まで回動させると共に、前記リアスライドドアを前記ドア駆動部により必要なリアスライドドア移動量分だけ開動作させる制御手段と、を有している。
請求項1記載の本発明によれば、フロントシートに着座している乗員が車両から降車する際、フロントシートの乗員はフロントサイドドアを開くが、この際、フロントサイドドアは、ヒンジが設けられた端部と反対側の後端部側のドア開口部が最も開放される。そして、フロントシートの乗員はより開放された後端部側のドア開口部に身体の正面の向きを向けるべくフロントサイドドアの後端部側、つまり車両幅方向外側へとフロントシートを回動させる。これにより、フロントシートの乗員は最も開放される後端部側のドア開口部から乗降することが可能となる。また、フロントサイドドアを十分に開くことができないスペースに車両が駐車されている場合は、フロントシートの乗員はフロントシートを回動させると共にリアスライドドアを開くが、この際、フロントサイドドアの後端部に内蔵されているセンターピラー構成部とリアスライドドアの前端部に内蔵されたセンターピラー構成部とで構成されるセンターピラーは、フロントサイドドアの回動及びリアスライドドアの移動に伴ってドア開口部から移動する。この結果、さらに大きなドア開口部が開放されて当該ドア開口部から乗降することが可能となる。
請求項2記載の本発明によれば、フロントシートに着座している乗員が車両から降車する際、乗員は制御手段を作動させた状態でフロントサイドドアを開き、かつ、フロントシートを車両上下方向に沿った軸回りに車両幅方向外側へと回動させる。このとき、フロントサイドドアの開閉動作に伴ってドア角度検出手段によりフロントサイドドアの開度が検出されると共に、フロントシートの回動に伴ってシート角度検出手段によりフロントシートの回動角度が検出される。この検出結果に基づき、制御手段がフロントサイドドアを十分に開くことができるスペースに車両が駐車されていると判断した場合は、リアスライドドアを開動作させない。一方、制御手段がフロントサイドドアを十分に開くことができないスペースに車両が駐車されていると判断した場合は、検出結果から乗員が乗降しやすいドア開口部の大きさ及び必要なリアスライドドア移動量を導出し、ドア駆動部へ必要なリアスライドドア移動量分だけ開動作するように駆動信号を出力する。ドア駆動部は駆動信号に基づいてリアスライドドアを開かせる。したがって、乗員が降車しやすい大きさのドア開口部が開放される。これと共に、フロントシートが車両幅方向外側へと回動されていることで、フロントシートに着座している乗員の身体の正面の向きはリアスライドドアが開動作したことで開放されたドア開口部の車両後側へと近づく方向に向けられる。このため、乗員は身体を大きくねじらせることなくドア開口部から降車することが可能となる。
また、車外にいる乗員が車両に乗車する際は、フロントサイドドアの開閉動作に伴ってドア角度検出手段によってフロントサイドドアの開度が検出されると共に、降車時に回動させられたフロントシートの回動角度がシート角度検出手段によって検出される。この検出結果に基づき、制御手段がフロントサイドドアを十分に開くことができるスペースに車両が駐車されていると判断した場合は、リアスライドドアを開動作させないようにする。一方、制御手段がフロントサイドドアを十分に開くことができないスペースに車両が駐車されていると判断した場合は、検出結果から乗員が乗降しやすいドア開口部の大きさ及び必要なリアスライドドア移動量を導出し、ドア駆動部へ必要なリアスライドドア移動量分だけ開動作するように駆動信号を出力する。ドア駆動部は駆動信号に基づいてリアスライドドアを開かせる。したがって、乗員が乗車しやすい大きさのドア開口部が開放されるので、車外にいる乗員は車室内へと容易に入ることができると共に、フロントシートは降車時の回動により車両幅方向外側へ向けられていることから、フロントシートへ容易に着座することが可能となる。
請求項3記載の本発明によれば、フロントサイドドアの開閉動作に伴って、ドア角度検出手段によりフロントサイドドアの開度が検出される。この検出結果に基づき、制御手段がフロントサイドドアを十分に開くことができるスペースに車両が駐車されていると判断した場合は、リアスライドドアを開動作させないようにする。一方、制御手段がフロントサイドドアを十分に開くことができないスペースに車両が駐車されていると判断した場合は、検出結果からフロントシートを車両上下方向に沿った軸回りに回動させた場合の乗員が乗降しやすい回動角度、乗員が乗降しやすいドア開口部の大きさ及び必要なリアスライドドア移動量をを導出する。その導出結果から、乗員が乗降しやすい回動角度までフロントシートを車両幅方向外側へと回動するようにシート駆動部へ駆動信号を出力することで、シート駆動部は駆動信号に基づいてフロントシートを乗員が乗降しやすい回動角度まで回動させる。同時に、ドア駆動部へ必要なリアスライドドア移動量分だけ開動作するように駆動信号を出力することで、ドア駆動部は駆動信号に基づいてリアスライドドアを開かせる。したがって、フロントサイドドアの開操作のみで乗員が乗降しやすい大きさのドア開口部が開放されると共に、フロントシートは乗員が乗降しやすい回動角度まで車両幅方向外側へと自動で回動される。すなわち、フロントシートに着座している乗員が車両から降車する際、フロントシートに着座している乗員の身体の正面の向きはリアスライドドアが開動作して開放されたドア開口部の車両後方側へと近づく方向に自動で向けられる。このため、乗員は身体を大きくねじらせることなくドア開口部から降車することが可能となる。また、車外にいる乗員が車両に乗車する際は、乗員が乗車しやすい大きさのドア開口部が開放されることで車室内へと容易に入ることができると共に、フロントシートは自動で車両幅方向外側へ向けられることから、フロントシートへ容易に着座することが可能となる。
請求項1記載の本発明に係るスライドドア付き車両は、フロントサイドドアを十分に開くことができない状況におけるフロントシートの乗員の乗降性を格段に向上させることができるという優れた効果を有する。
請求項2記載の本発明に係るスライドドア付き車両は、フロントサイドドアを十分に開くことができない状況におけるフロントシートの乗員の乗降性を少ない操作で格段に向上させることができるという優れた効果を有する。
請求項3記載の本発明に係るスライドドア付き車両は、フロントサイドドアを十分に開くことができない状況における乗員の乗降性をより一層少ない操作で格段に向上させることができるという優れた効果を有する。
第1実施形態に係るスライドドア付き車両を示す斜視図である。 第1実施形態に係るスライドドア付き車両のキャビン内を示す斜視図である。 第1実施形態に係るスライドドア付き車両においてフロントサイドドアを開きフロントシートを回動させた場合におけるキャビン内を示す平面図である。 第1実施形態に係るスライドドア付き車両においてフロントサイドドアの開度が小さい場合におけるリアスライドドアを開いた時のキャビン内を示す平面図である。 第2実施形態に係るスライドドア付き車両のキャビン内を示す斜視図である。 第2実施形態に係るスライドドア付き車両においてフロントサイドドアの開度が小さい場合における制御装置作動時のキャビン内を示す平面図である。 第2実施形態に係るスライドドア付き車両においてフロントサイドドアの開度が大きい場合のキャビン内を示す平面図である。 第3実施形態に係るスライドドア付き車両においてフロントサイドドアの開度が小さい場合における制御装置作動時のキャビン内を示す平面図である。 対比例に係るスライドドア付き車両においてフロントサイドドアの開度が小さい場合における制御装置作動時のキャビン内を示す平面図である。 第2実施形態に係るスライドドア付き車両の乗員降車時の制御処理を説明するフローチャートである。 第3実施形態に係るスライドドア付き車両の乗員降車時の制御処理を説明するフローチャートである。
(第1実施形態)
以下、図1〜4を用いて、本発明に係るスライドドア付き車両の第1実施形態について説明する。なお、図中の矢印UPは車両の上方向、矢印FRは車両の前方向、矢印OUTは車両幅方向外側をそれぞれ示す。
図1に示されるように、スライドドア付き車両としての車両10における車室としてのキャビン12の車両幅方向外側は、車外へ開口された車両の側部に設けられるドア開口部16を有している。また、ドア開口部16の車両前側には図示しないヒンジにより軸支されたフロントサイドドア18が設けられている。このフロントサイドドア18は、ドア開口部16の車両前側に設けられたヒンジを中心にヒンジに取り付けられる端部と反対側の端部である後端部としての自由端部20が車両幅方向外側へと回動可能とされている。これによって、フロントサイドドア18がドア開口部16の車両前側を開閉する構成とされている。また、フロントサイドドア18の自由端部20には、フロントサイドドア18の閉止状態でセンターピラー19を形成するセンターピラー構成部21が内蔵されている。
ドア開口部16の車両後側かつフロントサイドドア18の車両後方側には、車両側部に沿ってスライド可能とされたリアスライドドア24が設けられている。このリアスライドドア24は、車両側部に設けられた図示しないスライドレールに沿って車両前後方向にスライド可能とされており、ドア開口部16の車両後側を開閉する構成とされている。また、リアスライドドア24の前端部28には、リアスライドドア24の閉止状態でセンターピラー19を形成するセンターピラー構成部29が内蔵されている。
フロントサイドドア18及びリアスライドドア24が閉止した状態では、フロントサイドドア18の自由端部20とリアスライドドア24の前端部28とは当接し、センターピラー19が形成される構成とされている。すなわち、車両10は、フロントサイドドア18の回動及びリアスライドドア24の移動によりドア開口部16からセンターピラー19が移動するいわゆるピラーレス構造とされている。したがって、フロントサイドドア18とリアスライドドア24とが共に開いた状態となると、フロントサイドドア18により開放されるドア開口部16の車両前部とリアスライドドア24により開放されるドア開口部16の車両後部とが連続した大きさのドア開口部16が開放される。
キャビン12におけるフロントサイドドア18の車両幅方向内側(キャビン12側)には、フロントシート30が設けられている。このフロントシート30のシート座面32の車両下側には、シート台座34が設けられていると共に、シート台座34には車両前後方向にスライド可能とされたスライド機構35と車両上下方向に沿った軸回りに回動可能とされた回動機構37とが設けられている。また、回動機構37には図示しない回動ロック機構が設けられており、この回動ロック機構はフロントシート30を任意の回動角度で保持するロック作動状態と、回動機構37によるフロントシート30の車両上下方向に沿った軸回りの回動を許容するロック解除状態とを取り得る構成とされている。したがって、フロントシート30は、スライド機構35によって車両前後方向に移動することが可能になると共に、回動機構37によって車両上下方向に沿った軸回りに回動可能とされており、本実施形態では車両前後方向から車両幅方向外側へ向かって所定の角度回動可能とされ、かつ、任意の回動角度でフロントシート30を保持することができる。
また、図2に示されるように、キャビン12におけるリアスライドドア24の車両幅方向内側には、一例としてキャビン12内の車両幅方向に沿って延在したいわゆるベンチシートタイプのリヤシート38が設けられている。このリヤシート38は、フロントシート30の回動範囲と離間された位置に配置されている。また、キャビン12の前部には、インストルメントパネル40が設けられている。
(第1実施形態の作用・効果)
次に、第1実施形態の作用並びに効果を説明する。
本実施形態では、図3に示されるように、フロントシート30に着座している乗員が車両10から降車する際、フロントシート30の乗員はフロントサイドドア18を開くが、この際、フロントサイドドア18は、ヒンジが設けられた端部と反対側の自由端部20側のドア開口部16が最も開放される。そして、フロントシート30の乗員はより開放された自由端部20側のドア開口部16に身体の正面の向きを向けるべくフロントサイドドア18の自由端部20側、つまり車両幅方向外側へとフロントシート30を回動させる。これにより、フロントシート30の乗員は最も開放される自由端部20側のドア開口部16から乗降することが可能となる。また、フロントサイドドア18を十分に開くことができないスペースに車両10が駐車されている場合は、フロントシート30の乗員はフロントシート30を回動させると共にリアスライドドア24を開くが、この際、フロントサイドドア18の自由端部20に内蔵されているセンターピラー構成部21とリアスライドドア24の前端部28に内蔵されたセンターピラー構成部29とで構成されるセンターピラー19は、フロントサイドドア18の回動及びリアスライドドア24の移動に伴ってドア開口部16から移動する。この結果、さらに大きなドア開口部16が開放されて当該ドア開口部16から乗降することが可能となる。これにより、フロントサイドドア18を十分に開くことができない状況におけるフロントシート30の乗員の乗降性を格段に向上させることができる。
(第2実施形態)
次に、図5〜7を用いて、本発明の第2実施形態に係るスライドドア付き車両46について説明する。なお、前述した第1実施形態等と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
この第2実施形態に係るスライドドア付き車両46は、基本的な構成は第1実施形態と同様とされ、リアスライドドア24を開閉する電動式パワーユニット26及び制御装置42が設けられている点に特徴がある。
図5に示されるように、フロントサイドドア18には、ドア角度検出手段としてのドア開度センサ22が設けられており、フロントサイドドア18が開いた時におけるフロントサイドドア18の閉状態からの角度が検出可能とされている。
リアスライドドア24には、ドア駆動部としての電動式パワーユニット26が設けられている。この電動式パワーユニット26は、図示しないモータとリンク機構を有しており、モータが作動することによってリンク機構を介してリアスライドドアをスライドさせる構成とされている。
シート台座34には、シート角度検出手段としてのフロントシート角度センサ36が設けられており、フロントシート30の回動に伴って車両前後方向に対する角度が検出可能とされている。
キャビン12の前部には、インストルメントパネル40が設けられている。このインストルメントパネル40の運転席側には、後述する制御装置42のスイッチ44が設けられている。
リアスライドドア24をスライドさせる電動式パワーユニット26は、制御手段としての制御装置42で制御される。この制御装置42は、周知のCPU、ROM、RAM(いずれも不図示)などを備えたコンピュータを主体に構成されており、その入力側には上述したドア開度センサ22、フロントシート角度センサ36及びスイッチ44が図示しない配線により接続されている。一方、制御装置42の出力側にはリアスライドドア24の電動式パワーユニット26が図示しない配線により接続されている。
(第2実施形態の作用・効果)
次に、第2実施形態の作用並びに効果を説明する。
ここで、図9に示される対比例を用いながら、本実施形態の作用並びに効果を説明することにする。なお、本実施形態と同一構成部分については同一番号を付してその説明を省略する。
車両100のキャビン101におけるフロントサイドドア102の車両幅方向内側には、フロントシート104が設けられている。このフロントシート104のシート座面106の車両下側には、シート台座108が設けられているとと共に、シート台座108には車両前後方向にのみスライドする図示しないスライド機構が設けられている。
リアスライドドア110の自動スライド動作は、制御装置112で制御される。この制御装置112は、周知のCPU、ROM、RAMなどを備えたコンピュータを主体に構成されており、その入力側にはドア開度センサ114が図示しない配線により接続されている。一方、制御装置112の出力側にはリアスライドドア110の電動式パワーユニット116が図示しない配線により接続されている。
制御装置112が作動状態の場合、フロントサイドドア102を開くとドア開度センサ114がフロントサイドドア102が開かれた状態であることを検出する。この検出結果に基づき、制御装置112はリアスライドドア110を開くようにリアスライドドア110の電動式パワーユニット116へ駆動信号を出力する。
制御装置112からの駆動信号により、リアスライドドア110の電動式パワーユニット116が駆動し、リアスライドドア110が開状態とされる。つまり、フロントサイドドア102を開くとそれに連動してリアスライドドア110が自動で開かれる。したがって、フロントサイドドア102により開放されるドア開口部118の車両前側とリアスライドドア110により開閉されるドア開口部118の車両後側とが連続した大きさのドア開口部118が開放される。
しかしながら、車両100とその車両が駐車されている駐車スペースの内壁58等との間隔が十分に取れない場合や、他の車両が隣接している等で車両の周囲のスペースが十分でない場合、フロントサイドドア102を十分(乗員の乗降に支障が出ない程度)に開くことができない。そのため、開かれたフロントサイドドア102に連動してリアスライドドア110が開動作することでリアスライドドア側のドア開口部118が開放されても、フロントシート104の車両幅方向外側には十分なドア開口部が開放されず、しかもフロントシート104は車両進行方向を向いたままであることから、フロントシート104の乗員は乗降時にリアスライドドア110側の開放されたドア開口部118側へ身体をねじりながら乗降する必要がある。
これに対し、本実施形態では、図6に示されるように、フロントシート30に着座している乗員が車両10から降車する際、乗員はスイッチ44にて制御装置42を作動させた状態でフロントサイドドア18を開き、かつ、フロントシート30を車両上下方向に沿った軸回りに車両幅方向外側へと回動させる。このとき、フロントサイドドア18の開閉動作に伴ってドア開度センサ22によりフロントサイドドア18の開度が検出されると共に、フロントシート30の回動に伴ってフロントシート角度センサ36によりフロントシート30の回動角度が検出される。この検出結果に基づき、制御装置42がフロントサイドドア18を十分に開くことができるスペースに車両が駐車されていると判断した場合は、リアスライドドア24を開動作させないようにする。一方、制御装置42がフロントサイドドア18を十分に開くことができないスペースに車両が駐車されていると判断した場合は、検出結果から乗員が乗降しやすいドア開口部16の大きさ及び必要なリアスライドドア移動量を導出し、電動式パワーユニット26へ必要なリアスライドドア移動量分だけ開動作するように駆動信号を出力する。電動式パワーユニット26は駆動信号に基づいてリアスライドドア24を開かせる。したがって、乗員が降車しやすい大きさのドア開口部が開放される。これと共に、フロントシート30が車両幅方向外側へと回動されていることで、フロントシート30に着座している乗員の身体の正面の向きはリアスライドドア24が開動作したことで開放されたドア開口部16の車両後側へと近づく方向に向けられる。このため、乗員は身体を大きくねじらせることなくドア開口部16から降車することが可能となる。
さらに、図10に示される乗員降車時の制御装置42の作動状態の一例を示すフローチャート図に従い且つ図6、7を参照して乗員降車時の制御装置42の作動状態について説明する。
車両前方に向ってフロントシート30に着座している乗員が降車する場合は、ドア開口部16の車両前側を開放させるためにフロントサイドドア18を大きく開く必要がある。図7に示されるように、車両10が乗員の乗降に余裕がある(フロントサイドドア18の周囲に障害物がない)駐車スペースに駐車されている場合、フロントシート30に着座している乗員は、降車する際に降車することができるドア開口部16の大きさが得られる位置までフロントサイドドア18を所定の開度(例えばフロントサイドドア閉状態から20°〜35°)以上に大きく開くことができる。また、乗員がフロントサイドドア18の開動作のみで降車できる場合では、乗員はフロントシート30を回動させる必要がないため、フロントシート30は回動されない。なお、乗降性を高めるためにはフロントシート30を回動させれば良い。
この状態でのフロントサイドドア18の開度及びフロントシート30の回動角度が検出されると(図10のステップ200)、制御装置42は、フロントサイドドア18が所定の開度より大きく開かれていると判断する(図10のステップ202)と共に、「車両10が乗員の乗降に余裕のある駐車スペースに駐車されている」と判断し、リアスライドドア24を開かせる駆動信号を電動式パワーユニット26に送らず処理を終了する。これによって、リアスライドドア24は開かれずにフロントサイドドア18のみが開かれ、ドア開口部16の車両前側から乗員が降車する。
また、制御装置42は、フロントサイドドア18が所定の開度以上開かれていないと判断してもフロントシート30が車両幅方向外側へと回動していないと判断した場合には(図10のステップ204)、「乗員は降車する意思がない」と判断し、リアスライドドア24を開かせる駆動信号を電動式パワーユニット26に送らず処理を終了する。これによって、リアスライドドア24の不必要な開きを抑制する。
一方、図6に示されるように、車両10が乗員の乗降に余裕がない(フロントサイドドア18の周囲に駐車スペースの内壁58や他の車両等といった障害物がある)駐車スペースに駐車されている場合、フロントシート30に着座している乗員は、降車する際にフロントサイドドア18が障害物と接触する手前でフロントサイドドア18を開くこととなる。つまり、フロントサイドドア18は所定の開度以上に大きく開くことが出来ず、所定の開度以下で小さく開くこととなる。また、このときに、乗員は降車しやすくなるようにフロントシートを車両幅方向外側へと回動させる。この状態では、制御装置42はフロントサイドドア18が所定の開度より小さく開かれていると判断する(図10のステップ202)と共に、フロントシート30が車両幅方向外側へと回動されられていると判断する(図10のステップ204)。これにより、制御装置42は「車両10が乗員の乗降に余裕のない駐車スペースに駐車されている」と判断する。
なお、制御装置42は、ドア開度センサ22によって検出されたフロントサイドドア18の開かれた角度及びフロントシート角度センサ36によって検知されたフロントシート30の回動角度から、どの程度乗員の乗降に余裕のない駐車スペースに車両10が駐車されているのか判断する。つまり、フロントサイドドア18に対し障害物が近ければフロントサイドドア18は所定の開度以下で小さく開くことになる。このとき、フロントサイドドア18は、ヒンジが設けられた端部と反対側の自由端部20側のドア開口部16が最も開放されることから、乗員はより開放されたドア開口部16に身体の正面の向きを向けるべくフロントサイドドア18の自由端部20側、つまり車両幅方向外側へとフロントシート30を回動させる。これらのことから、制御装置42は、フロントサイドドア18の回転角度が小さくなるにつれ、またフロントシート30の回動角度が大きくなるにつれ、それぞれの角度の値に応じてどの程度車両10が乗員の乗降に余裕のない駐車スペースに駐車されているのかを判断する。
制御装置42は、検出結果から、乗員が容易に乗降できるために必要なドア開口部16の大きさを導出する(図10のステップ208)。そして、この導出結果から現状フロントサイドドア18が開けられていることで開放されているドア開口部16の大きさに基づき必要なリアスライドドア24の移動量を導出し、必要なリアスライドドア移動量分だけ開くよう電動式パワーユニット26へ駆動信号を出力する。電動式パワーユニット26は駆動信号に基づいてリアスライドドア24を開かせる(図10のステップ210)。これにより、乗員が降車しやすいドア開口部16の大きさが確保される。
また、車外にいる乗員が車両10に乗車する際は、降車時と同様に、フロントサイドドア18の開閉動作に伴ってドア開度センサ22によってフロントサイドドア18の開度が検出されると共に、降車時に回動させられたフロントシート30の回動角度がフロントシート角度センサ36によって検出される。この検出結果に基づき、制御装置42がフロントサイドドア18を十分に開くことができるスペースに車両が駐車されていると判断した場合は、リアスライドドア24を開動作させないようにする。一方、制御装置42がフロントサイドドア18を十分に開くことができないスペースに車両が駐車されていると判断した場合は、検出結果から乗員が乗降しやすいドア開口部16の大きさ及び必要なリアスライドドア移動量を導出し、電動式パワーユニット26へ必要なリアスライドドア移動量分だけ開動作するように駆動信号を出力する。電動式パワーユニット26は駆動信号に基づいてリアスライドドア24を開かせる。したがって、乗員が乗車しやすい大きさのドア開口部が開放されるので、車外にいる乗員はキャビン12内へと容易に入ることができると共に、フロントシート30は降車時の回動により車両幅方向外側へ向けられていることから、フロントシート30へ容易に着座することが可能となる。これにより、フロントサイドドア18を十分に開くことができない状況におけるフロントシート30の乗員の乗降性を格段に向上させることができる。
(第3実施形態)
次に、図8を用いて、本発明の第3実施形態に係るスライドドア付き車両46について説明する。なお、前述した第1実施形態等と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
この第3実施形態に係るスライドドア付き車両46は、基本的な構成は第1実施形態と同様とされ、フロントシート48にシート駆動部としての電動式パワーシートユニット54が設けられている点に特徴がある。
キャビン12におけるフロントサイドドア18の車両幅方向内側には、左右独立とされたフロントシート48が設けられている。このフロントシート48のシート座面50の車両下側には、シート台座52が設けられていると共に、シート台座52には車両前後方向にスライド可能とされたスライド機構35と車両上下方向に沿った軸回りに回動可能とされた回動機構37が設けられている。したがって、フロントシート48は、スライド機構35によって車両前後方向に移動することが可能となると共に回動機構37によって車両上下方向に沿った軸回りに車両前方方向から車両幅方向外側へ向かって所定の角度回動可能とされている。
シート台座52には、シート台座52には、シート駆動部としての電動式パワーシートユニット54が設けられている。この電動式パワーシートユニット54は、図示しないモータを有しており、モータが作動することによってフロントシートが自動回動可能とされている。
リアスライドドア24をスライドさせる電動式パワーユニット26は、制御手段としての制御装置56で制御される。この制御装置56は、周知のCPU、ROM、RAM(いずれも不図示)などを備えたコンピュータを主体に構成されており、その入力側には上述したドア開度センサ22及びスイッチ44が図示しない配線により接続されている。一方、制御装置56の出力側にはリアスライドドア24の電動式パワーユニット26及び電動式パワーシートユニット54が図示しない配線により接続されている。
(第3実施形態の作用・効果)
次に、第3実施形態の作用並びに効果を説明する。
本実施形態では、図11の乗員降車時の制御装置42の作動状態の一例を示すフローチャート図に示されるように、フロントサイドドア18の開閉動作に伴って、ドア開度センサ22によりフロントサイドドア18の開度が検出される(図11のステップ212)。この検出結果に基づき、ドア開度が所定の開度より大きい場合には(図11のステップ214)、制御装置56がフロントサイドドア18を十分に開くことができる、つまり乗員の乗降に余裕のあるスペースに車両が駐車されていると判断し、リアスライドドア24を開かせる駆動信号を電動式パワーユニット26に送らずに処理を終了する。したがって、リアスライドドア24は開動作されない。
一方、ドア開度が所定の開度より小さい場合には(図11のステップ214)、制御装置56がフロントサイドドア18を十分に開くことができない、つまり乗員の乗降に余裕のないスペースに車両が駐車されていると判断し、検出結果からフロントシート30を車両上下方向に沿った軸回りに回動させた場合の乗員が乗降しやすい回動角度を導出する(図11のステップ216)。同時に、乗員が容易に乗降できるために必要なドア開口部16の大きさを導出する(図11のステップ218)。その導出結果から乗員が乗降しやすい回動角度までフロントシート30を車両幅方向外側へと回動するように電動式パワーシートユニット54へ駆動信号を出力することで、フロントシート30が自動で乗員が乗降しやすい回動角度まで回動される(図11のステップ220)。また、必要なドア開口部16の大きさの導出結果から、必要なリアスライドドア移動量分だけ開くよう電動式パワーユニット26へ駆動信号を出力する。電動式パワーユニット26は駆動信号に基づいてリアスライドドア24を開かせる(図11のステップ222)。
したがって、フロントサイドドア18の開操作のみで乗員が乗降しやすい大きさのドア開口部16が開放されると共に、フロントシート30は乗員が乗降しやすい回動角度まで車両幅方向外側へと自動で回動される。すなわち、フロントシート30に着座している乗員が車両から降車する際、フロントシート30に着座している乗員の身体の正面の向きはリアスライドドア24が開動作して開放されたドア開口部16の車両後方側へと近づく方向に自動で向けられる。このため、乗員は身体を大きくねじらせることなくドア開口部16から降車することが可能となる。また、車外にいる乗員が車両に乗車する際は、乗員が乗車しやすい大きさのドア開口部16が開放されることでキャビン12内へと容易に入ることができると共に、フロントシート30は自動で車両幅方向外側へ向けられることから、フロントシート30へ容易に着座することが可能となる。これにより、フロントサイドドア18を十分に開くことができない状況における乗員の乗降性を少ない操作で格段に向上させることができる。
また、車両10の駐車状態によっては、乗員が車両10から降車する際には駐車スペースに余裕がある場合でも、乗員が乗車する際には他の車両が車両10と近接して駐車されている等の理由でフロントサイドドア18の周囲のスペースに余裕の無い場合がある。この場合、降車時にフロントシート48を回動させずに降車(図7参照)することとなるが、本実施形態ではフロントシート48を自動で回動させることができる構成とされていることから、乗車時にフロントサイドドア18の開度から乗員が乗車しやすい回動角度までフロントシート48を車両幅方向外側へと回動させることができる。これにより、様々な状況下でも乗員の乗降性を格段に向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
10 車両(スライドドア付き車両)
12 キャビン(車室)
16 ドア開口部
18 フロントサイドドア
19 センターピラー
20 自由端部(後端部)
21 センターピラー構成部
22 ドア開度センサ(ドア角度検出手段)
24 リアスライドドア
26 電動式パワーユニット(ドア駆動部)
28 前端部
29 センターピラー構成部
30 フロントシート
36 フロントシート角度センサ(シート角度検出手段)
42 制御装置(制御手段)
46 車両(スライドドア付き車両)
54 電動式パワーシートユニット(シート駆動部)
56 制御装置(制御手段)

Claims (3)

  1. 車両の側部に設けられたドア開口部と、
    前記ドア開口部の車両前側に設けられると共に前端部が軸支されかつ後端部にセンターピラー構成部を内蔵し、前記ドア開口部の車両前側を開閉しさらに閉止されることで前記後端部に内蔵された前記センターピラー構成部によりセンターピラーを形成するフロントサイドドアと、
    前記ドア開口部における前記フロントサイドドアの車両後側に設けられると共に前端部にセンターピラー構成部を内蔵し、前記車両側部に沿ってスライド可能とされかつ前記ドア開口部の車両後側を開閉しさらに閉止されることで前記前端部に内蔵された当該センターピラー構成部により前記センターピラーを形成するリアスライドドアと、
    前記フロントサイドドアの車室側に設けられると共に車両上下方向に沿った軸回りに車両幅方向外側へと回動可能とされたフロントシートと、
    を有するスライドドア付き車両。
  2. 車両の側部に設けられたドア開口部と、
    前記ドア開口部の車両前側に設けられると共に前端部が軸支されかつ前記ドア開口部の車両前側を開閉するフロントサイドドアと、
    前記ドア開口部における前記フロントサイドドアの車両後側に設けられると共に車両側部に沿ってスライド可能とされかつ前記ドア開口部の車両後側を開閉するリアスライドドアと、
    前記リアスライドドアを開閉させるドア駆動部と、
    前記フロントサイドドアの車室側に設けられると共に車両上下方向に沿った軸回りに車両幅方向外側へと回動可能とされたフロントシートと、
    前記フロントサイドドアの開閉動作に伴って前記フロントサイドドアの開度を検出するドア角度検出手段と、
    前記フロントシートの回動に伴って前記フロントシートの回動角度を検出するシート角度検出手段と、
    前記ドア角度検出手段及び前記シート角度検出手段の検出結果により、前記フロントサイドドアを十分に開くことができるスペースに車両が駐車されていると判断した場合には、前記リアスライドドアを開動作させず、前記ドア角度検出手段及び前記シート角度検出手段の検出結果により、前記フロントサイドドアを十分に開くことができないスペースに車両が駐車されていると判断した場合には、前記フロントサイドドアの開度及び前記フロントシートの回動角度に基づいて乗員が乗降しやすいドア開口部の大きさ及び必要なリアスライドドア移動量を導出し、前記リアスライドドアを前記ドア駆動部により必要なリアスライドドア移動量分だけ開動作させる制御手段と、
    を有するスライドドア付き車両。
  3. 車両の側部に設けられたドア開口部と、
    前記ドア開口部の車両前側に設けられると共に前端部が軸支されかつ前記ドア開口部の車両前側を開閉するフロントサイドドアと、
    前記ドア開口部における前記フロントサイドドアの車両後側に設けられると共に車両側部に沿ってスライド可能とされかつ前記ドア開口部の車両後側を開閉するリアスライドドアと、
    前記リアスライドドアを開閉させるドア駆動部と、
    前記フロントサイドドアの車室側に設けられると共に車両上下方向に沿った軸回りに車両幅方向外側へと回動可能とされたフロントシートと、
    前記フロントサイドドアの開閉動作に伴って前記フロントサイドドアの開度を検出するドア角度検出手段と、
    前記フロントシートに設けられると共に前記フロントシートを回動させるシート駆動部と、
    前記ドア角度検出手段により、前記フロントサイドドアを十分に開くことができるスペースに車両が駐車されていると判断した場合には、前記リアスライドドアを開動作させず、前記ドア角度検出手段により、前記フロントサイドドアを十分に開くことができないスペースに車両が駐車されていると判断した場合には、前記フロントサイドドアの開度に基づいて乗員が乗降しやすいフロントシートの回動角度、ドア開口部の大きさ及び必要なリアスライドドア移動量を導出し、前記シート駆動部により前記フロントシートを乗員が乗降しやすい位置まで回動させると共に、前記リアスライドドアを前記ドア駆動部により必要なリアスライドドア移動量分だけ開動作させる制御手段と、
    を有するスライドドア付き車両。
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