JP6380856B2 - シート - Google Patents
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Description
このように、脚部、前後スライド部、回転部、昇降部および外スライド部が上方から順に積み重ねられる。このため、シート本体のシートクッション上面から脚部までの高さ寸法が大きくなってしまう。
このように、第一昇降ベースと回転ベースとの間の空間を利用して、スライドモータを
第一昇降ベースや回転ベースと同等の高さに配置した。よって、リフトアップ機構を備え
たシートの厚さ寸法を小さく抑えることができ、シートの薄型化が図れる。
ところで、シートを薄型化した場合、乗員がシートクッションに着座したとき、シートクッションが沈み込み、スライドモータと干渉することが考えられる。
ここで、スライドモータが、第一昇降ベースと回転ベースとの間の空間を利用して、第一昇降ベースや回転ベースと同等の高さに配置されている。よって、スライドモータをシートクッションから離して下方に配置できる。これにより、乗員がシートクッションに着座したとき、沈み込んだシートクッションがスライドモータに干渉することを抑えることができる。
ここで、車両のなかには、シート下側のフロアの下方に燃料タンクを備えたものがある。フロアの下方に燃料タンクを配置するために、シート下側のフロアにシートへ向けて隆起する隆起部(突部、膨出部)が形成される。
これにより、シート下側のフロアの下方に燃料タンクを備えた車両に、リフトアップ機構を備えたシートを適用させることができる。換言すれば、シート下方に隆起部が形成された車両に、リフトアップ機構を備えたシートを適用させることができる。
ここで、フロアに隆起部が形成されることにより、隆起部の頂部に隣接して回転ベースが配置される。よって、隆起部を避けたフロアと第一スライド部との間に空間が形成される。
そこで、フロアの隆起部を避けて第一スライド部の下面に回転モータを設けた。よって、フロアと第一スライド部との間の空間を利用して回転モータを配置できる。これにより、シートを隆起部に近づけることが可能になり、リフトアップ機構を備えたシートの格納位置を低く抑えることができる。
請求項3に記載した発明は、前記昇降部は該昇降部を移動させる昇降モータ(例えば、実施形態の昇降モータ84)を備え、前記昇降モータは、該昇降モータの軸線(例えば、実施形態の軸線87)が前記昇降部の移動方向に対して交差するように配置され、前記シート本体が前記格納位置に格納された状態において、前記昇降部の移動方向の他方側に配置されることを特徴とする。
ところで、シートを薄型化した場合、乗員がシートクッションに着座したとき、シートクッションが沈み込み、スライドモータと干渉することが考えられる。
ここで、スライドモータが、第一昇降ベースと回転ベースとの間の空間を利用して、第一昇降ベースや回転ベースと同等の高さに配置されている。よって、スライドモータをシートクッションから離して下方に配置できる。これにより、乗員がシートクッションに着座したとき、沈み込んだシートクッションがスライドモータに干渉することを抑えることができる。
また、前後スライド部36、回転部37、昇降部38、外スライド部39は、シート本体32の前方を前、左側方を左、右側方を右として説明する。
左前側部14の車幅方向内側に車室12が形成されている。
この開口部15は、サイドドア(図示せず)で開閉される。
隆起部28の下方の空間29に燃料タンク18が配置されている。すなわち、燃料タンク18は、シート20の下方に配置されている。
シート20は、リフトアップ機構30と、シート本体32とを備えている。リフトアップ機構30は、脚部35と、前後スライド部(第一スライド部)36と、回転部37と、昇降部38と、外スライド部(第二スライド部)39と、第一可動式ケーブルカバー41と、第二可動式ケーブルカバー42と、ワイヤハーネス43とを備えている。
なお、第一可動式ケーブルカバー41、第二可動式ケーブルカバー42、およびワイヤハーネス43は図7に示す。
左側のレール46のスライダ47および右側のレール46のスライダ47に前後スライド部36が取り付けられている。
回転モータ54は、前後スライド部36の下面36aのうち、隆起部28の後傾斜部28cに対向する部位に取り付けられている。
空間57を利用して回転モータ54が配置されることにより、リフトアップシート20を隆起部28に近づけるように下げることができる。これにより、リフトアップシート20が格納位置(すなわち、取付位置)P1において、シートクッション33の上面から脚部35までの高さ寸法H1が小さく抑えられる。すなわち、シートクッション33の上面の高さ位置P3が低く抑えられる。
この回転モータ54でピニオンを回転することによりリングギア53aが矢印B方向へ回転する。回転リング53に回転ベース55が取り付けられている。
また、回転ベース55は、ベース部61の左右側に設けられたレール65(左側のレール65は図示せず)と、左側のレール65および右側のレール65に移動自在に支持されたスライダ66と、ベース部61の後方に設けられた制御部67とを備えている。
制御部67は、いわゆる、ECU(Electronic Control Unit)である。
ベース部61には、左側部および右側部にブラケット62が取り付けられている。左側のブラケット62および右側のブラケット62の前部に軸受63が回転自在に支持されている。
左側の軸受63および右側の軸受63で昇降部38がシート本体32の前後方向へ移動自在に支持されている。
また、ベース部61は、右側(シート本体32の幅方向他方側)に補強部64が設けられている。補強部64は、回転部37の回転中心74と右側の軸受63とを結ぶ直線(仮想直線)76上に配置されている。
補強部64を直線76上に配置した理由については後で詳しく説明する。
左側のスライダ66および右側のスライダ66に昇降部38が取り付けられている。
後側昇降ベース81は、回転ベース55の左側のスライダ66および右側のスライダ66に取り付けられている。後側昇降ベース81は、昇降部38の後部38a(すなわち、昇降部38の移動方向の他方)に設けられている。
よって、リフトアップシート20が格納された状態において、昇降部38の移動方向においてスペース(空間)89を大きく確保できる。これにより、リフトアップシート20の構成部材の配置箇所(レイアウト)を決める際の自由度を高めることができる。
左側アッパリンク92の後端部と左側ロアリンク93の後端部とが後側昇降ベース81の左端部に回動自在に連結されている。また、右側アッパリンク92の後端部と右側ロアリンク93の後端部とが後側昇降ベース81の右端部に回動自在に連結されている。すなわち、後側昇降ベース81は、昇降部38の後部38aに設けられている。
すなわち、リフトアップシート20の格納位置P1において、リフトアップシート20の薄型化が可能になる。
この状態において、昇降モータ84でスクリュー85を回転することにより、昇降部38をシート本体32の前後方向へ矢印Cの如く移動させることができる。
すなわち、昇降モータ84は、昇降部38を矢印C方向へ移動させる動力装置である。
前側ベース中央部82aは、リフトアップシート20が格納された状態において、ベース部61の前方に配置される。すなわち、ベース部61と前側ベース中央部82aとは、シート本体32の前後方向に並んで配置される。さらに、ベース部61と前側ベース中央部82aとが上下方向において重ならないように配置される(図2も参照)。
これにより、リフトアップシート20が格納位置P1において、シートクッション33の上面から脚部35までの高さ寸法H1がより一層小さく抑えられる。したがって、シートクッション33の上面の高さ位置P3がさらに低く抑えられる。
すなわち、リフトアップシート20の格納位置P1において、リフトアップシート20の一層の薄型化が図れる。
一方、リフトアップシート20は、格納位置P1において、シートクッション33の上面から脚部35までの高さ寸法H1が小さく抑えられている。よって、シートクッション33の上面の高さ位置P3が低く抑えられる。これにより、リフトアップシート20が、車両10の隆起部28に取り付けられた状態において、シートクッション33の上面の高さ位置P3が低く抑えられる。
これにより、シート本体32を車室12内の格納位置P1から車室12外の乗降位置P2(図8参照)まで移動させる際に、シート本体32を円滑に乗降位置P2まで移動させることができる。すなわち、隆起部28が形成された車両10にリフトアップシート20を適用させることができる。
すなわち、外スライド部39は、前側昇降ベース82の左端部と右端部とに矢印D方向へ移動自在に取り付けられている。矢印D方向は、昇降部38の移動方向(矢印C方向)同じ方向である。
また、外スライド部39は、右側部39bに設けられたラック98と、ラック98にピニオン99を介して連結される外スライドモータ(スライドモータ)101とを備えている。
この状態において、外スライドモータ101は、外スライドモータ101の軸線104が昇降部38の移動方向(すなわち、矢印C方向)を向いて配置されている。さらに、外スライドモータ101は、ベース部61および前側ベース中央部82aと同等の高さに配置されている。
ところで、リフトアップシート20を薄型化した場合、乗員がシート本体32のシートクッション33(図2参照)に着座した状態において、シートクッション33が沈み込み、外スライドモータ101と干渉することが考えられる。
外スライドモータ101でラック98をシート本体32の前後方向へ移動することにより、シート本体32はラック98とともに矢印Dの如く前後方向へ移動する。
図3に示すように、前後スライドモータが駆動することにより、前後スライド部(第一スライド部)36、回転部37、昇降部38、外スライド部39、およびシート本体32の各部36〜39,32が車両後方向の所定位置まで矢印Aの如く移動する。
つぎに、昇降部38の車両前方への移動を開始する。ついで、回転モータ54が駆動することにより、回転部37、昇降部38、外スライド部39、およびシート本体32の各部37〜39,32が矢印Bの如く回転を開始する。さらに、昇降部38をシート本体32の後方へ移動する。シート本体32が開口部15に対向する(図7に示す状態)。
第一固定ブラケット105は、回転部37のベース部61のうち回転リング53の前側部位61bに取り付けられている。第一可動ブラケット106は、昇降部38の後側昇降ベース81に取り付けられている。
可動端部41bは、固定端部41aに対して可動可能に取り付けられている。
第一可動式ケーブルカバー41は、固定端部41aから可動端部41bまでの全領域において水平方向に折り返し可能に形成されている。さらに、第一可動式ケーブルカバー41は、折り返された折返し部(第一折返し部)41cが一定の半径で一方向(具体的には、水平方向)にのみ折れ返されるように形成されており、例えば、ケーブルベア(登録商標)が使用される。
第二固定ブラケット107は、前側昇降ベース82に取り付けられている。第二可動ブラケット108は、外スライド部39の左側部39aに取り付けられている。
可動端部42bは、固定端部42aに対して可動可能に取り付けられている。
第二可動式ケーブルカバー42は、第一可動式ケーブルカバー41と同様に、固定端部42aから可動端部42bまでの全領域において水平方向に折り返し可能に形成されている。さらに、第二可動式ケーブルカバー42は、折り返された折返し部(第二折返し部)42cが一定の半径で一方向(具体的には、水平方向)にのみ折り返されるように形成されており、例えば、ケーブルベア(登録商標)が使用される。
また、第一可動式ケーブルカバー41は、回転部37と昇降部38とに取り付けられている。さらに、第二可動式ケーブルカバー42は、昇降部38と外スライド部39とに取り付けられている。
一方、シート本体32を車外13から車室12へ移動させる際には、外スライド部39に対して昇降部38が先行して矢印C2(図8参照)方向へ移動する。よって、第一可動式ケーブルカバー41の可動端部41bが矢印C2方向へ移動する。
これにより、第二可動式ケーブルカバー42の折返し部42cは、第一可動式ケーブルカバー41の折返し部41cに干渉することを防止できる。
また、ワイヤハーネス43は、第一可動式ケーブルカバー41の固定端部41aから第二可動式ケーブルカバー42の固定端部42aまで延出されている。さらに、ワイヤハーネス43は、第二可動式ケーブルカバー42の内部を経て可動端部42bから外部へ延ばされる。
ワイヤハーネス43は、第一可動式ケーブルカバー41や第二可動式ケーブルカバー42に案内可能に支持されている。このワイヤハーネス43は、制御部67、回転モータ54、昇降モータ84や外スライドモータ101などに接続されている。
具体的には、リフトアップシート20が格納された状態において、第一可動式ケーブルカバー41は、平面視においてJ字状を形成するように水平に折り返されている。この状態において、第一可動式ケーブルカバー41は、可動端部41bから折返し部41cまでの距離寸法L1が固定端部41aから折返し部41cまでの距離寸法L2より大きい。
よって、可動端部41bが折返し部41cに向けて移動する際に、第一可動式ケーブルカバー41の折返し可能領域を長く確保できる。これにより、可動端部41bの可動量が大きく確保される。可動端部41bの可動量が大きく確保されることにより、昇降部38の移動量が確保される。
よって、可動端部42bが折返し部42cに向けて移動する際に、第二可動式ケーブルカバー42の折返し可能領域を長く確保できる。これにより、可動端部42bの可動量が大きく確保される。可動端部42bの可動量が大きく確保されることにより、外スライド部39の移動量が確保される。
このように、昇降部38の移動量が確保され、かつ、外スライド部39の移動量が確保されることにより、リフトアップシート20の移動量が確保される。
前方に配置されている。さらに、第二可動式ケーブルカバー42の固定端部42aは、第一可動式ケーブルカバー41の折返し部41cへ向けて折り返されている。第二可動式ケーブルカバー42の折返し部42cは、第一可動式ケーブルカバー41の折返し部41cに対してシート本体32の前後方向へ重ね合された状態に配置されている。
よって、第一可動式ケーブルカバー41および第二可動式ケーブルカバー42の幅寸法W1が小さく抑えられている。これにより、第一可動式ケーブルカバー41および第二可動式ケーブルカバー42を配置する空間の省スペース化を図ることができる。
さらに、このスペース(空間)112を利用して、回転部37の右側(シート本体32の幅方向他方側)に補強部64が設けられている。これにより、シート20の剛性が補強部64で高められる。
また、左側の軸受63や右側の軸受63に、昇降部38、外スライド部39、およびシート本体32の比較的大きな荷重がかかる。さらに、回転部37と左側の軸受63との距離寸法は、回転部37と右側の軸受63との距離寸法より大きい。
そこで、回転部37の回転中心74と左側の軸受63とを結ぶ直線76上に補強部64を配置した。よって、回転部37と左側の軸受63とを補強部64で効率よく補強できる。これにより、リフトアップシート20の剛性を高めることができる。
これにより、シートクッション33の上面から脚部35までの高さ寸法H1(図2参照)が小さく抑えられる。すなわち、リフトアップシート20の格納位置P1において、リフトアップシート20の薄型化が可能になる。
例えば、前記実施形態では、車両10の助手席にリフトアップシート20を適用した例について説明したが、これに限定するものではない。例えば、車両10の後部座席などにリフトアップシート20を適用させることも可能である。
16……フロアパネル(フロア)
20……リフトアップシート(シート)
28……隆起部
30……リフトアップ機構
32……シート本体
35……脚部
36……前後スライド部(第一スライド部)
36a…前後スライド部の下面
37……回転部
38……昇降部
39……外スライド部(第二スライド部)
54……回転モータ
55……回転ベース
81……後側昇降ベース(第二昇降ベース)
82……前側昇降ベース(第一昇降ベース)
84……昇降モータ
87……昇降モータの軸線
101…外スライドモータ(スライドモータ)
P1……格納位置(取付位置)
P2……乗降位置
Claims (5)
- フロアに固定された脚部と、前記脚部の上方に配置されて前記脚部の延在方向へ移動自在に設けられた第一スライド部と、前記第一スライド部の上方に配置されて前記第一スライド部に回転可能に設けられた回転部と、前記回転部に設けられた昇降部と、前記昇降部の上方に第二スライド部を介して連結されたシート本体と、を備え、前記シート本体が格納位置と乗降位置との間で移動可能なシートにおいて、
前記回転部のうち前記第一スライド部の上方に回転自在に支持された回転ベースと、前記昇降部のうち該昇降部の移動方向の一方に設けられる第一昇降ベースとが、前記シート本体が前記格納位置に格納された状態において、前記シート本体の前後方向に並んで配置され、かつ、上下方向において重ならないように配置され、
前記第二スライド部を移動させるスライドモータは、
前記シート本体が前記格納位置に格納された状態において、前記第一昇降ベースおよび前記回転ベースと同等の高さに設けられていることを特徴とするシート。 - フロアに固定された脚部と、前記脚部の上方に配置されて前記脚部の延在方向へ移動自在に設けられた第一スライド部と、前記第一スライド部の上方に配置されて前記第一スライド部に回転可能に設けられた回転部と、前記回転部に設けられた昇降部と、前記昇降部の上方に第二スライド部を介して連結されたシート本体と、を備え、前記シート本体が格納位置と乗降位置との間で移動可能なシートにおいて、
前記回転部のうち前記第一スライド部の上方に回転自在に支持された回転ベースと、前記昇降部のうち該昇降部の移動方向の一方に設けられる第一昇降ベースとが、前記シート本体が前記格納位置に格納された状態において、前記シート本体の前後方向に並んで配置され、かつ、上下方向において重ならないように配置され、
前記シート下方の前記フロアに前記シートへ向けて隆起する隆起部が形成され、
前記回転ベースを回転させる回転モータは、前記隆起部を避けて前記第一スライド部の下面に設けられていることを特徴とするシート。 - 前記昇降部は該昇降部を移動させる昇降モータを備え、
前記昇降モータは、
該昇降モータの軸線が前記昇降部の移動方向に対して交差するように配置され、
前記シート本体が前記格納位置に格納された状態において、前記昇降部の移動方向の他方側に配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシート。 - 前記昇降部のうち該昇降部の移動方向の他方に設けられる第二昇降ベースは、前記シート本体が前記格納位置に格納された状態において、前記回転部の上方に沿うように配置されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のシート。
- 前記スライドモータは、前記シート本体が前記格納位置に格納された状態において、前記第一昇降ベースと前記回転ベースとの間に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のシート。
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