JP2015051626A - 離型シートおよび離型シート付シリコーン樹脂シート - Google Patents

離型シートおよび離型シート付シリコーン樹脂シート Download PDF

Info

Publication number
JP2015051626A
JP2015051626A JP2014124086A JP2014124086A JP2015051626A JP 2015051626 A JP2015051626 A JP 2015051626A JP 2014124086 A JP2014124086 A JP 2014124086A JP 2014124086 A JP2014124086 A JP 2014124086A JP 2015051626 A JP2015051626 A JP 2015051626A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
silicone resin
release sheet
containing layer
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014124086A
Other languages
English (en)
Inventor
亮太 三田
Ryota Mita
亮太 三田
片山 博之
Hiroyuki Katayama
博之 片山
広和 松田
Hirokazu Matsuda
広和 松田
はるか 小名
Haruka Ona
はるか 小名
尊法 大野
Takanori Ono
尊法 大野
智美 西
Tomomi Nishi
智美 西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP2014124086A priority Critical patent/JP2015051626A/ja
Priority to KR1020167002797A priority patent/KR20160040188A/ko
Priority to PCT/JP2014/070321 priority patent/WO2015019950A1/ja
Priority to US14/910,313 priority patent/US20160176160A1/en
Priority to TW103214005U priority patent/TWM494081U/zh
Priority to TW103126964A priority patent/TW201505834A/zh
Priority to CN201420448811.3U priority patent/CN204211681U/zh
Priority to CN201410390586.7A priority patent/CN104342057A/zh
Publication of JP2015051626A publication Critical patent/JP2015051626A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B7/00Layered products characterised by the relation between layers; Layered products characterised by the relative orientation of features between layers, or by the relative values of a measurable parameter between layers, i.e. products comprising layers having different physical, chemical or physicochemical properties; Layered products characterised by the interconnection of layers
    • B32B7/04Interconnection of layers
    • B32B7/12Interconnection of layers using interposed adhesives or interposed materials with bonding properties
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B27/00Layered products comprising a layer of synthetic resin
    • B32B27/06Layered products comprising a layer of synthetic resin as the main or only constituent of a layer, which is next to another layer of the same or of a different material
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B27/00Layered products comprising a layer of synthetic resin
    • B32B27/28Layered products comprising a layer of synthetic resin comprising synthetic resins not wholly covered by any one of the sub-groups B32B27/30 - B32B27/42
    • B32B27/283Layered products comprising a layer of synthetic resin comprising synthetic resins not wholly covered by any one of the sub-groups B32B27/30 - B32B27/42 comprising polysiloxanes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B7/00Layered products characterised by the relation between layers; Layered products characterised by the relative orientation of features between layers, or by the relative values of a measurable parameter between layers, i.e. products comprising layers having different physical, chemical or physicochemical properties; Layered products characterised by the interconnection of layers
    • B32B7/04Interconnection of layers
    • B32B7/06Interconnection of layers permitting easy separation
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J15/00Sealings
    • F16J15/02Sealings between relatively-stationary surfaces
    • F16J15/021Sealings between relatively-stationary surfaces with elastic packing
    • F16J15/022Sealings between relatively-stationary surfaces with elastic packing characterised by structure or material
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B2307/00Properties of the layers or laminate
    • B32B2307/70Other properties
    • B32B2307/726Permeability to liquids, absorption
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B2307/00Properties of the layers or laminate
    • B32B2307/70Other properties
    • B32B2307/726Permeability to liquids, absorption
    • B32B2307/7265Non-permeable
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B2307/00Properties of the layers or laminate
    • B32B2307/70Other properties
    • B32B2307/748Releasability
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B2457/00Electrical equipment

Abstract

【課題】シリコーン樹脂シートから離型シートを剥離するときに、シリコーン樹脂シートの凝集破壊を防止して、シリコーン樹脂シートの粘着面と離型シートの表面との界面剥離を生じさせ、かつ、離型シートをシリコーン樹脂シートから容易に剥離することができ、それによって、シリコーン樹脂シートの信頼性の低下を容易に防止することのできる離型シート、および、その離型シートを備える離型シート付シリコーン樹脂シートを提供すること。【解決手段】離型シート1は、第1の非透湿性基材層2と、第1の非透湿性基材層2の上面に積層され、水を含有する含水層3とを備え、シリコーン樹脂シート6の粘着面8を含水層3によって被覆するように使用される。【選択図】図1

Description

離型シートおよび離型シート付シリコーン樹脂シート、詳しくは、シリコーン樹脂シートを被覆するように使用される離型シートおよび離型シート付シリコーン樹脂シートに関する。
従来、シリコーン樹脂シートによって、LEDやLDなど光半導体素子を封止し、光半導体装置を構成することが知られている。
このようなシリコーン樹脂シートは、粘着性(あるいは感圧接着性)に優れているので、その表面は、粘着面を形成する。シリコーン樹脂シートの粘着面が、空気中の塵埃と付着すること、さらには、他部材と接触することを防止すべく、例えば、ポリエステル基材からなる剥離シートを、粘着面に被覆することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2012−12563号公報
しかるに、特許文献1に記載の剥離シートを、シリコーン樹脂シートの粘着面から剥離するときに、シリコーン樹脂シートの粘着面と、剥離シートの表面との間で界面剥離が生じず、シリコーン樹脂シートが凝集破壊を生じる場合がある。その場合には、シリコーン樹脂シートの厚みが不均一となり、シリコーン樹脂シートの信頼性が低下する不具合がある。
また、たとえ、シリコーン樹脂シートの粘着面と、剥離シートの表面との間で界面剥離が生じても、それらの剥離粘着力が高いため、剥離シートをシリコーン樹脂シートから容易に剥離することができないという不具合がある。
本発明の目的は、シリコーン樹脂シートから離型シートを剥離するときに、シリコーン樹脂シートの凝集破壊を防止して、シリコーン樹脂シートの粘着面と離型シートの表面との界面剥離を生じさせ、かつ、離型シートをシリコーン樹脂シートから容易に剥離することができ、それによって、シリコーン樹脂シートの信頼性の低下を容易に防止することのできる離型シート、および、その離型シートを備える離型シート付シリコーン樹脂シートを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の離型シートは、第1の非透湿性基材層と、前記第1の非透湿性基材層の厚み方向一方面に積層され、水を含有する含水層とを備え、シリコーン樹脂シートの粘着面を前記含水層によって被覆するように使用されることを特徴としている。
また、本発明の離型シートでは、前記含水層は、さらに、吸水剤を含有し、前記含水層における水の含有割合が、60質量%以上、95質量%以下であることが好適である。
また、本発明の離型シートでは、前記離型シートを、温度5℃、湿度30〜70%RHで1週間保管した後の前記含水層における水の含有割合が、60質量%以上、95質量%以下であることが好適である。
また、本発明の離型シートでは、前記離型シートを、温度−5〜10℃、温度5℃、湿度30〜70%RHで1月間保管した後の含水層における水の含有割合が、60質量%以上、95質量%以下であることが好適である。
また、本発明の離型シートでは、前記含水層は、さらに、保湿剤を含有することが好適である。
また、本発明の離型シートでは、前記吸水剤は、ゼラチンを含有し、前記含水層は、さらに、トランスグルタミナーゼを含有することが好適である。
また、本発明の離型シートでは、前記含水層の厚みが、30μm以上、1000μm以下であることが好適である。
また、本発明の離型シートは、前記含水層の厚み方向一方側に積層される第2の非透湿性基材層をさらに備えることが好適である。
本発明の離型シート付シリコーン樹脂シートは、上記した離型シートと、前記離型シートの前記含水層と接触する粘着面を有するシリコーン樹脂シートとを備えることを特徴としている。
本発明の離型シートは、シリコーン樹脂シートから離型シートを剥離するときに、シリコーン樹脂シートの凝集破壊を防止して、シリコーン樹脂シートの粘着面と離型シートの表面との界面剥離を生じさせ、かつ、離型シートをシリコーン樹脂シートから容易に剥離することができる。そのため、シリコーン樹脂シートの信頼性の低下を防止することができる。
その結果、本発明の離型シートによってシリコーン樹脂シートを被覆することにより、信頼性に優れる本発明の離型シート付シリコーン樹脂シートを提供することができる。
図1は、本発明の離型シートの一実施形態の断面図を示す。 図2は、図1の離型シートの使用方法を示し、離型シートにシリコーン樹脂シートを載置する工程を示す。 図3は、図1の離型シートの使用方法を示し、第2の非透湿性基材層によって離型シートを被覆する工程を示す。
図1において、紙面上側を上側(厚み方向一方側、第1方向一方側)、紙面下側を下側(厚み方向他方側、第1方向他方側)、紙面左側を左側(第1方向に直交する第2方向一方側)、紙面右側を右側(第2方向他方側)、紙面手前側を前側(第1方向および第2方向に直交する第3方向一方側)、紙面奥側を後側(第3方向他方側)とする。なお、図1以外の図面については、図1の方向を基準とする。
図1において、本発明の離型シートの一実施形態である離型シート1は、第1の非透湿性基材層2と、第1の非透湿性基材層2の上面(厚み方向一方面)に積層される含水層3と、含水層3の上面(厚み方向一方面)に積層される第2の非透湿性基材層4とを備える。
第1の非透湿性基材層2は、含水層3を支持するベース層であって、離型シート1の外形形状をなし、具体的には、面方向(厚み方向に直交する方向、すなわち、左右方向および前後方向)に延びるシート形状に形成されている。
第1の非透湿性基材層2は、実質的に透湿性を有さない非透湿性基材からなる。非透湿性基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン、例えば、ポリアミドなどの、有機ポリマーが挙げられる。好ましくは、ポリエステル、より好ましくは、PETが挙げられる。
厚み100μmにおける第1の非透湿性基材層2のJIS Z0208−1976に準拠した透湿性試験の透湿量は、例えば、50g/m・24時間以下、好ましくは、20g/m・24時間以下、より好ましくは、10g/m・24時間以下であり、また、例えば、0.1g/m・24時間以上である。第1の非透湿性基材層2の透湿量が上記上限以下であれば、含水層3が含有する水の飛散を有効に防止することができる。
第1の非透湿性基材層2の上面のJIS B0601−1994に準拠した十点平均表面粗さRzは、例えば、0.05μm以上、好ましくは、0.1μm以上であり、また、例えば、1000μm以下、好ましくは、100μm以下、さらに好ましくは5μm以下である。第1の非透湿性基材層2の十点平均表面粗さRzが上記した範囲内であれば、アンカー効果によって、第1の非透湿性基材層2と含水層3との剥離粘着力を向上させることができる。
第1の非透湿性基材層2の厚みは、例えば、4μm以上、好ましくは、50μm以上であり、また、例えば、5000μm以下、好ましくは、2000μm以下、さらに好ましくは、500μm以下である。第1の非透湿性基材層2の厚みが上記上限以下であれば、コストの上昇を抑制することができる。第1の非透湿性基材層2の厚みが上記下限以上であれば、優れた非透湿性を確保できるとともに、優れたハンドリング性を担保することができる。
含水層3は、第1の非透湿性基材層2の上面全面に積層されている。
含水層3は、水を含有する層であって、具体的には、吸水剤と、水とを含有する。
吸水剤は、吸水性を有し、かつ、吸水によってゲルを形成できるゲル形成剤であって、例えば、ゼラチン、ポリアクリル酸またはその塩、カルボキシメチルセルロースのアルカリ金属塩、アルギン酸のアルカリ金属塩、バクテリアセルロースなどの吸水性ポリマーが挙げられる。
ゼラチンは、誘導タンパク質であって、コラーゲンから合成される吸水性ポリマーである。コラーゲンの種類は特に限定されず、例えば、にかわゼラチン、ゼライスなどが挙げられる。
ポリアクリル酸は、アクリル酸から合成されるポリマーである。
ポリアクリル酸の塩としては、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸カリウムなどのポリアクリル酸の1価金属塩が挙げられる。
カルボキシメチルセルロースのアルカリ金属塩としては、例えば、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、カルボキシメチルセルロースのカリウムなどが挙げられる。
アルギン酸のアルカリ金属塩としては、例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウムなどが挙げられる。
吸水剤は、単独使用または併用することができる。
吸水剤として、好ましくは、吸水性および/または保水性の観点から、ゼラチンが挙げられる。
吸水剤の重量平均分子量は、例えば、15000以上、好ましくは、61000以上であり、また、例えば、250000以下、好ましくは、100000以下である。吸水剤の重量平均分子量は、GPCによって、標準ポリスチレン換算値として算出される。なお、吸水剤以外の重量平均分子量についても、上記と同様の方法によって算出される。
含水層3における吸水剤の配合割合は、含水層3における水の配合割合(すなわち、含水率)が、例えば、60質量%以上、より好ましくは、65質量%以上となり、また、例えば、95質量%以下、好ましくは、90質量%以下となるように、調整される。含水層3における含水率が上記上限以下であれば、含水層3の形状を確実に確保することができる。一方、含水層3における含水率が上記下限以上であれば、吸水剤が水に対して均一に相溶することができ、しかも、シリコーン樹脂シート6(後述、図2および図3参照)の含水層3に対する剥離性を向上させることができる。
具体的には、含水層3における吸水剤の配合割合は、例えば、5質量%以上、好ましくは、10質量%以上であり、また、例えば、40質量%以下、好ましくは、35質量%以下である。
含水層3は、上記成分の他に、さらに、必要により、保湿剤および/またはトランスグルタミナーゼを含有することができる。
保湿剤は、含水層3に含有される水が蒸発することを防止する剤であって、例えば、ポリオール、ポリオールと脂肪酸とのエステル、尿素またはそれらの誘導体などが挙げられる。
ポリオールとしては、エチレングリコールなどの2価アルコール、例えば、グリセリンなどの3価アルコール、例えば、ポリ(ジ)エチレングリコール、ポリ(ジ)グリセリン(あるいはポリ(ジ)グリセロール)などの総炭素数7以上のポリオールなどが挙げられる。なお、ポリオールの数平均分子量は、例えば、200以上、好ましくは、300以上であり、また、例えば、10000以下である。
脂肪酸としては、例えば、ステアリン酸、ラウリン酸などが挙げられる。
保湿剤は、単独使用はまたは併用することができる。
保湿剤として、好ましくは、3価アルコール、より好ましくは、グリセリンが挙げられる。
保湿剤の配合割合は、含水層3に対して、例えば、10質量%以上、好ましくは、20質量%以上であり、また、例えば、50質量%未満、好ましくは、40質量%以下である。
トランスグルタミナーゼは、吸水剤がゼラチンである場合に、含水層3に含有される。トランスグルタミナーゼは、含水層3におけるゼラチンの架橋度を高める(あるいは、架橋を促進させる)酵素(タンパク質架橋化酵素)である。トランスグルタミナーゼが含水層3に含有されることによって、含水層3の強度を高めることができる。
トランスグルタミナーゼの配合割合は、吸水剤と水との総量100質量部に対して、例えば、0.001質量部超過、好ましくは、0.002質量部以上、より好ましくは、0.002質量部超過であり、また、例えば、0.02質量部以下、好ましくは、0.01質量部以下、より好ましくは、0.01質量部未満である。トランスグルタミナーゼの配合割合が上記下限以下であれば、トランスグルタミナーゼによるゼラチンの架橋を十分に促進させることができない場合があり、そのため、含水層3を保形できなかったり、あるいは、第2の非透湿性基材層4を含水層3から剥離する際に、含水層3が部分的に第2の非透湿性基材層4に転写してしまう場合がある。一方、トランスグルタミナーゼの配合割合が上記上限を超えると、後述する成膜(塗布)時に架橋反応が促進して、成膜が困難となる場合がある。
トランスグルタミナーゼは、市販品を用いることができ、例えば、アクティバTG−S(味の素株式会社製)などが用いられる。アクティバTG−Sは、トランスグルタミナーゼを1質量%含有し、副材(具体的には、ポリリン酸ナトリウム、無水ピロリン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸ナトリウム、乳糖、デキストリンなど)を99質量%含有する。
さらに、含水層3は、上記成分以外に、公知の添加剤を適宜の割合で含有することもできる。
含水層3の厚みは、例えば、30μm以上、好ましくは、50μm以上であり、また、例えば、1000μm以下、好ましくは、200μm以下である。含水層3の厚みが上記上限以下であれば、離型シート1のハンドリング性を向上でき、また、含水層3を軽量化でき、さらには、離型シート1の製造コストを低減することができる。一方、含水層3の厚みが上記下限以上であれば、含水層3における水の含有量を高めることができ、そのため、含水層3に十分な量の水を残存させることができる。
含水層3の第1の非透湿性基材層2に対する剥離粘着力は、シリコーン樹脂シート6の含水層3に対する剥離粘着力よりも高い。
第2の非透湿性基材層4は、含水層3の上面を被覆するカバー層であって、含水層3が含有する水が飛散することを第1の非透湿性基材層2とともに防止する。
第2の非透湿性基材層4は、含水層3の上面全面に積層されている。第2の非透湿性基材層4は、実質的に透湿性を有さない非透湿性基材からなり、非透湿性基材は、第1の非透湿性基材層2で挙げた非透湿性基材と同様のものが挙げられる。好ましくは、ポリオレフィン、より好ましくは、PPが挙げられる。
第2の非透湿性基材層4の厚みは、例えば、50μm以下、好ましくは、40μm以下、より好ましくは、30μm以下、好ましくは、10μm以上である。第2の非透湿性基材層4の厚みが上記上限以下であれば、含水層3に対する追従性を向上させることができる。第2の非透湿性基材層4の厚みが上記下限以上であれば、第2の非透湿性基材層4の非透湿性を確実に担保することができる。
第2の非透湿性基材層4の含水層3に対する剥離粘着力は、上記した含水層3の第1の非透湿性基材層2に対する剥離粘着力より小さく調整される。
離型シート1の厚みは、例えば、50μm以上、好ましくは、100μm以上であり、また、例えば、2000μm以下、好ましくは、500μm以下である。
次に、この離型シート1を作製する方法を説明する。
この方法では、まず、第1の非透湿性基材層2を用意する。
この方法では、次いで、含水層3を第1の非透湿性基材層2の上面に積層する。
具体的には、まず、含水層3を作製する。含水層3を作製するには、例えば、吸水剤と、水と、必要により保湿剤、トランスグルタミナーゼおよび添加剤とを配合して、吸水剤が水を吸うように混合して混合物を調製し、かかる混合物をシート状に(吸水シートに)成形しながら、第1の非透湿性基材層2の上面に積層する(成膜する)。また、トランスグルタミナーゼを配合する場合には、予め、トランスグルタミナーゼを水に溶解させたトランスグルタミナーゼ水溶液を調製し、次いで、吸水剤と、水と、トランスグルタミナーゼ水溶液と、必要により保湿剤および添加剤とを配合して、吸水剤がトランスグルタミナーゼ水溶液を吸うように混合して混合物を調製し、かかる混合物をシート状に(吸水シートに)成形しながら、第1の非透湿性基材層2の上面に積層する(成膜する)。あるいは、予めシート状に成形した吸水剤(添加剤を含む)に、水および必要により保湿剤、トランスグルタミナーゼおよび添加剤の混合液を含浸させて、吸水剤に水を吸わせて、得られた吸水シートを、第1の非透湿性基材層2の上面に積層する。
その後、第2の非透湿性基材層4を含水層3の上面に載置する。
これによって、離型シート1を作製する。
なお、含水層3がゼラチンを含有する場合には、離型シート1を、含水層3におけるゲルの安定性の観点から、例えば、10℃以下、好ましくは、5℃以下、例えば、−5℃以上、好ましくは、0℃以上で冷蔵・冷凍保管する。
離型シート1を温度5℃、湿度30〜70%RH(より具体的には、湿度40〜60%RH)で1週間保管した後の含水層3の含水率W2は、例えば、60質量%以上、好ましくは、65質量%以上であり、また、例えば、95質量%以下、好ましくは、90質量%以下である。また、離型シート1を温度5℃、湿度30〜70%RH(より具体的には、湿度40〜60%RH)で1週間保管した後の含水層3の含水率W2の、保管前の(作製直後の)含水層3の含水率W1に対する変化率(W2からW1を差し引いた絶対値の、W1に対する百分率。すなわち、|W2−W1|/W1×100)は、例えば、0%以上であり、また、例えば、10%以下、好ましくは、5%以下である。
離型シート1を温度5℃、湿度30〜70%RH(より具体的には、湿度40〜60%RH)で1月間保管した後の含水層3の含水率W3は、例えば、60質量%以上、好ましくは、65質量%以上であり、また、例えば、95質量%以下、好ましくは、90質量%以下である。また、離型シート1を温度5℃、湿度30〜70%RH(より具体的には、湿度40〜60%RH)で1月間保管した後の含水層3の含水率W3の、保管前の(作製直後の)含水層3の含水率W1に対する変化率(W3からW1を差し引いた絶対値の、W1に対する百分率。すなわち、|W3−W1|/W1×100)は、0%以上であり、また、例えば、10%以下、好ましくは、5%以下である。
1週間保管後の含水層3の含水率W2、1月間保管後の含水層3の含水率W3、および/または、上記した含水率の変化率(|W2−W1|/W1×100、あるいは、|W3−W1|/W1×100)が、上記下限以上であれば、上記した期間保管後の含水層3における水の含有量を高めることができ、そのため、保管後においても、含水層3に十分な量の水を残存させることができる。
上記期間保管後の含水率は、後の実施例で記載の方法によって、測定される。
次に、離型シート1によって、基材層付シリコーン樹脂シート5を被覆するように使用する方法について、図1および図2を参照して説明する。
まず、図1の仮想線で示すように、この方法では、離型シート1において、第2の非透湿性基材層4を含水層3から剥離する。具体的には、第2の非透湿性基材層4の左端部を含水層3の上面に残すように、第2の非透湿性基材層4の右端部および左右方向途中部を、含水層3の右端部および左右方向途中部から剥離する。詳しくは、第2の非透湿性基材層4において、次に説明する基材層付シリコーン樹脂シート5に対応する部分を、含水層3から剥離する。
別途、図2に示すように、基材層付シリコーン樹脂シート5を用意する。
基材層付シリコーン樹脂シート5は、シリコーン樹脂シート6と、シリコーン樹脂シート6の上面に積層される基材層7とを備える。
シリコーン樹脂シート6は、シリコーン樹脂から、平面視略矩形のシート状に形成されている。シリコーン樹脂としては、例えば、硬化性シリコーン樹脂、熱可塑性シリコーン樹脂が挙げられる。好ましくは、硬化性シリコーン樹脂が挙げられる。
硬化性シリコーン樹脂としては、2段階硬化性シリコーン樹脂、1段階硬化性シリコーン樹脂などが挙げられ、好ましくは、2段階硬化性シリコーン樹脂が挙げられる。
2段階硬化性シリコーン樹脂は、2段階の反応機構を有しており、1段階目の反応でBステージ化(半硬化)し、2段階目の反応でCステージ化(最終硬化)する。一方、1段階硬化性シリコーン樹脂は、1段階の反応機構を有しており、1段階目の反応で完全硬化する。また、Bステージは、2段階硬化性シリコーン樹脂が、液状であるAステージと、完全硬化したCステージとの間の状態であって、硬化およびゲル化がわずかに進行し、圧縮弾性率がCステージの弾性率よりも小さい状態である。
なお、2段階硬化性シリコーン樹脂としては、例えば、特開2010−265436号公報などに記載の熱硬化性シリコーン樹脂用組成物が挙げられる。
なお、シリコーン樹脂に、例えば、蛍光体、充填剤などの粒子を適宜の割合で含有させて、それらを含有するシリコーン樹脂組成物を調製することもできる。
上記したシリコーン樹脂は、水に対する相溶性は、油と同様の性状であり、具体的には、水と実質的に相溶せず、つまり、撥水性を有する(つまり、疎水性を示す)。
また、シリコーン樹脂は、粘着性(感圧接着性)を有する。そのため、シリコーン樹脂シート6の表面(上面および下面)は、粘着面8を形成する。
基材層7は、平面視において、シリコーン樹脂シート6を含む大きさの平面視略矩形のシート状に形成されている。基材層7としては、例えば、ポリエチレンシート、PETシートなどのポリマーシート、例えば、セラミクスシート、例えば、金属箔などが挙げられる。好ましくは、ポリマーシートが挙げられる。また、離型シート2の表面には、フッ素処理などの剥離処理を施すこともできる。
基材層付シリコーン樹脂シート5を用意するには、まず、基材層7を用意する。別途、上記した各成分を配合して、シリコーン樹脂組成物を含有するワニスを調製する。
その後、ワニスを、基材層7の表面に塗布して、塗膜を形成する。シリコーン樹脂が2段階硬化性シリコーン樹脂である場合には、塗膜を、加熱および/または活性エネルギー線照射する。これによって、2段階硬化性シリコーン樹脂をBステージ化(半硬化)させる。
これによって、シリコーン樹脂シート6および基材層7を備える基材層付シリコーン樹脂シート5を用意する。
次いで、図2の矢印で示すように、基材層付シリコーン樹脂シート5を、シリコーン樹脂シート6の粘着面8が、含水層3の上面に接触するように、離型シート1に載置する。
その後、図3に示すように、一旦剥離した、第2の非透湿性基材層4によって、基材層付シリコーン樹脂シート5を被覆する。具体的には、第2の非透湿性基材層4の左右方向途中部の下面を基材層7の上面に接触させ、続いて、第2の非透湿性基材層4の右端部の下面を含水層3の下面に接触させる。
つまり、第2の非透湿性基材層4の周端部(前端部、後端部、左端部および右端部)は、含水層3に密着するとともに、第2の非透湿性基材層4の中央部(前後方向途中部および左右方向途中部)は、基材層7と接触する。
基材層付シリコーン樹脂シート5は、厚み方向において、含水層3および第2の非透湿性基材層4によって、挟み込まれており、含水層3および第2の非透湿性基材層4の間に介在されている。
これによって、離型シート1と、離型シート1によって被覆される基材層付シリコーン樹脂シート5とを備える離型シート付シリコーン樹脂シート9を得る。
離型シート付シリコーン樹脂シート9の周端部では、含水層3および第2の非透湿性基材層4が密着している。そのため、離型シート付シリコーン樹脂シート9では、基材層付シリコーン樹脂シート5が、含水層3および第2の非透湿性基材層4によって、密閉される。そのため、基材層付シリコーン樹脂シート5における含水層3の水の発散を防止する。
その後、離型シート付シリコーン樹脂シート9を、必要により、搬送および/または保管する。
その後、離型シート付シリコーン樹脂シート9の基材層付シリコーン樹脂シート5を使用するには、まず、第2の非透湿性基材層4を、含水層3の周端部、および、基材層7から剥離する。
次いで、離型シート1を、基材層付シリコーン樹脂シート5から剥離する。具体的には、含水層3を、シリコーン樹脂シート6の粘着面8から引き剥がす。
これによって、基材層付シリコーン樹脂シート5は、種々の用途、例えば、LEDやLDなどの光学素子、例えば、電子素子など封止などに用いられる。好ましくは、シリコーン樹脂シート6が含水層3に対して軽剥離でき(つまり、小さな力で簡単に剥離でき)、そのため、シリコーン樹脂シート6の厚みの均一性が確保されることから、シリコーン樹脂シート6の厚みの精確性が高度に要求される光学素子の封止に用いられる。
そして、離型シート1は、シリコーン樹脂シート6から離型シート1を剥離するときに、シリコーン樹脂シート6の凝集破壊を防止して、シリコーン樹脂シート6の粘着面8と離型シート1の表面との界面剥離を生じさせ、かつ、離型シート1をシリコーン樹脂シート6から容易に剥離することができる。より具体的には、シリコーン樹脂シート6を形成するシリコーン樹脂が油状であるので、シリコーン樹脂シート6と含水層3とを互いにはじき合わせることができる。
そのため、シリコーン樹脂シート6の信頼性の低下を防止することができる。
また、この含水層3は、さらに、吸水剤を含有し、含水層における水の含有割合が、60質量%以上、95質量%以下であれば、含水層3の形状を確実に確保することができながら、つまり、含水層3の成膜性を向上させながら、吸水剤が水に対して均一に相溶することができ、しかも、シリコーン樹脂シート6の含水層3に対する剥離性を向上させることができる。
また、この離型シート1を温度5℃、湿度30〜70%RHで1週間保管した後の含水層3における含水率W2が、60質量%以上、95質量%以下であれば、含水層3の形状を確実に確保することができながら、吸水剤が水に対して均一に相溶することができる。
また、離型シート1を温度5℃、湿度30〜70%RHで1月間保管した後の含水層3における含水率W3が、60質量%以上、95質量%以下であれば、含水層3の形状を確実に確保することができながら、吸水剤が水に対して均一に相溶することができる。
含水層3は、さらに、保湿剤を含有すれば、含水層3に含有される水が蒸発することを防止することができる。
吸水剤は、ゼラチンを含有し、含水層3が、さらに、トランスグルタミナーゼを含有すれば、トランスグルタミナーゼが含水層3におけるゼラチンの架橋度を高め、それによって、含水層3の強度を高めることができる。
含水層3の厚みが、30μm以上、1000μm以下であれば、含水層3を軽量化でき、さらには、離型シート1の製造コストを低減することができ、一方、含水層3における水の含有量を高めることができ、そのため、含水層3に十分な量の水を残存させることができる。
さらに、離型シート1が、含水層3の上側に積層される第2の非透湿性基材層4をさらに備えれば、含水層3から水が飛散することを第1の非透湿性基材層2とともに防止することができる。
その結果、この離型シート1によってシリコーン樹脂シート6を被覆することにより、信頼性に優れる離型シート付シリコーン樹脂シート9を提供することができる。
具体的には、長尺状に形成された基材層付シリコーン樹脂シート5を、離型シート1によって被覆し、その後、それらをロール状に積層したり、あるいは、枚葉状に形成された基材層付シリコーン樹脂シート5を、離型シート1によって被覆し、それらを、多段に積層することができる。そのため、小さな空間で、離型シート1によって被覆された基材層付シリコーン樹脂シート5を搬送して、搬送コストを低減することができる。
[変形例]
図2の実施形態では、第2の非透湿性基材層4の右端部および左右方向途中部を含水層3から剥離しているが、例えば、図示しないが、第2の非透湿性基材層4の全部を第2の非透湿性基材層4から剥離することもできる。
その後、基材層付シリコーン樹脂シート5を含水層3の上面に配置し、その後、剥離した第2の非透湿性基材層4を、基材層付シリコーン樹脂シート5を被覆するように、含水層3の周端部の上面に接触させる。
また、図1の実施形態では、離型シート1に第2の非透湿性基材層4を設けているが、例えば、図示しないが、第2の非透湿性基材層4を設けず、第1の非透湿性基材層2および含水層3から離型シート1を構成することもできる。
この構成の場合には、含水層3における含水量を長期間確保する観点から、含水層3の厚みを、例えば、1000μm以上に設定する。
また、図3において図示しないが、離型シート付シリコーン樹脂シート9には、第2の非透湿性基材層4が設けられず、基材層7が露出している。
この変形例によれば、第2の非透湿性基材層4を設けないので、層構成および工程を簡略化することができる。
以下に示す実施例の数値は、上記の実施形態において記載される数値(すなわち、上限値または下限値)に代替することができる。
実施例1
[離型シートの作製]
厚み100μmのPETからなる第1の非透湿性基材層(JIS Z0208−1976に準拠した透湿性試験の透湿量:7g/m・24時間、JIS B0601−1994に準拠した十点平均表面粗さRz:0.75μm)を用意した。
次いで、表1に記載の処方に従って調製した厚み200μmの含水層を、第1の非透湿性基材層の上面に積層した。なお、含水層の第1の非透湿性基材層に対する剥離粘着力は、剥離粘着力の測定中に、含水層が凝集破壊を生じたので、算出できなかった。
その後、厚み25μmのPPからなる第2の非透湿性基材層(JIS Z0208−1976に準拠した透湿性試験の透湿量:5g/m・24時間、JIS B0601−1994に準拠した十点平均表面粗さRz:0.5μm)を、含水層の上面に載置した。なお、第2の非透湿性基材層の含水層に対する剥離粘着力は0.01N/20mmであった。
これによって、サイズ20mm×140mmの平面視矩形状で、厚み325μmの離型シートを得た(図1参照)。
[離型シート付シリコーン樹脂シートの作製]
特開2010−265436号公報の実施例1に記載のシリコーン樹脂組成物を調製した。次いで、シリコーン樹脂組成物100質量部、シリコーンゴム粒子(平均粒子径7μm)20質量部、および、黄色蛍光体であるYAG粒子(平均粒子経7μm)10質量部を、撹拌機を用いてそれらを混合した。これによって、ワニスを調製した。
次いで、ワニスを、厚み50μmのPETからなる基材層の表面に塗布し、続いて、135℃のオーブンにて15分間加熱することにより、厚み600μmのシリコーン樹脂シートと、シリコーン樹脂シートに積層される基材層とを備える基材層付シリコーン樹脂シートを作製した。
なお、シリコーン樹脂シートは、粘着面を形成した。また、基材層付シリコーン樹脂シートは、サイズ20mm×140mmの平面視矩形状で、厚み650μmであった。
次いで、離型シートにおいて、第2の非透湿性基材層の右端部および左右方向途中部を、含水層の右端部および左右方向途中部から剥離した(図2参照)。
続いて、基材層付シリコーン樹脂シートを、シリコーン樹脂シートの粘着面が、含水層の上面に接触するように、離型シートに載置した(図2の矢印参照)。
その後、一旦剥離した第2の非透湿性基材層の右端部および左右方向途中部によって、基材層付シリコーン樹脂シートを被覆した(図3参照)。具体的には、第2の非透湿性基材層の左右方向途中部の下面を基材層の上面に接触させ、続いて、第2の非透湿性基材層の右端部の下面を含水層の下面に接触させた。
これによって、離型シート付シリコーン樹脂シートを得た。
[基材層付シリコーン樹脂シートの剥離]
まず、第2の非透湿性基材層を、含水層の周端部、および、基材層から剥離した。続いて、離型シートを基材層付シリコーン樹脂シートから剥離した。具体的には、含水層を、シリコーン樹脂シートの粘着面から引き剥がした。
実施例2〜5
含水層を、表1に記載の処方に従って調製した以外は、実施例1と同様にして処理した。
比較例1
含水層を設けなかった以外は、実施例1と同様にして処理した。
評価1
(ゼラチンの水に対する溶解性)
実施例1〜5の含水層の調製時におけるゼラチンの水に対する溶解性を、下記の基準に従って、評価した。その結果を表1に示す。
基準
◎:ゼラチンが水を十分に吸って、互いに相溶した。
○:ゼラチンのほとんどが水を吸ったが、ゼラチンの一部(1質量%以上5質量%未満)は、水と相溶しなかった。
△:ゼラチンのほとんどが水を吸ったが、ゼラチンの一部(5質量%以上10質量%未満)は、水と相溶しなかった。
(含水層の成膜性)
実施例1〜5の含水層の成膜性を、下記の基準に従って、評価した。その結果を表1に示す。
基準
◎:成膜性が良好であり、膜強度が高い。
○:成膜性は良好であるが、膜強度が低い。
△:成膜性が若干不良であり、膜強度が低い。
(シリコーン樹脂シートの含水層に対する剥離性)
含水層を、実施例1〜5のシリコーン樹脂シートの粘着面から引き剥がした時の剥離性を、下記の基準に従って、評価した。一方、比較例1については、第1の非透湿性基材層をシリコーン樹脂シートの粘着面から引き剥がしたときの剥離性を、下記の基準に従って、評価した。その結果を表1に示す。
基準
◎:離型シートの上面とシリコーン樹脂シートの粘着面との界面剥離を生じさせて、離型シートをシリコーン樹脂シートから容易に剥離することができた。
○:離型シートの上面とシリコーン樹脂シートの粘着面との界面剥離を生じさせ、離型シートをシリコーン樹脂シートから少しの力で剥離することができた。
△:離型シートの上面とシリコーン樹脂シートの粘着面との界面剥離を生じさせ、離型シートをシリコーン樹脂シートからわずかに大きな力で剥離することができた。
×:シリコーン樹脂シートが凝集剥離を生じ、第1の非透湿性基材層の上面にシリコーン樹脂が付着するとともに、シリコーン樹脂シートの表面に凹凸(表面荒れ)が認められた。
Figure 2015051626
実施例6〜9
含水層を、表2に記載の処方および厚みに従って調製した以外は、実施例1と同様にして離型シートを作製した。
なお、実施例8についても、実施例1と同様にして処理したゼラチン溶液に保湿剤としてグリセリンを添加して、含水層を調製した。
実施例10
含水層を、下記の通りに作製した以外は、実施例1と同様にして離型シートを作製した。
すなわち、アクティバTG−S(トランスグルタミナーゼ1質量%、副材99質量%)0.4gを水39.6gに溶解させた水溶液40gと、水40gと、ゼラチン20gとを配合して、それらを混合して、混合物を調製した。
その後、混合物を第1の非透湿性基材層の上面にシート状に成形しながら成膜して、厚み50μmの含水層を成形した。
実施例11〜14
含水層におけるアクティバTS−G(トランスグルタミナーゼ)の配合割合を表2に従って変更した以外は、実施例10と同様に処理して、離型シートを作製した。
評価2
実施例6〜14に関し、(1)作製直後の離型シート付シリコーン樹脂シートの離型シート、(2)温度5℃、湿度50%RHで1週間保管後の離型シート付シリコーン樹脂シートの離型シート、および、(3)温度5℃、湿度50%RHで1月間保管後の離型シート付シリコーン樹脂シートの離型シートのそれぞれについて、下記の項目を評価した。
(含水率)
実施例6〜14における上記(1)〜(3)のそれぞれの含水層の含水率を赤外線水分計によって測定した。その結果を表2に示す。
(剥離粘着力)
実施例6〜14における上記(1)〜(3)のそれぞれについて、シリコーン樹脂シートの含水層に対する剥離粘着力を下記の方法によって測定した。その結果を表2に示す。
すなわち、剥離粘着力は、基材層付シリコーン樹脂シートを離型シートに対する180度剥離試験によって測定した。180度剥離試験では、まず、離型シート付シリコーン樹脂シートを幅20mmに切断し、その後、切断した基材層付シリコーン樹脂シートを、剥離速度300mm/minで離型シートに対して180度の方向に剥離したときの抵抗力を算出した。
(含水層の強度)
実施例6〜14における上記(1)の含水層の強度を、30℃環境下1分放置後のハンドリング性により評価した。
具体的には、第1の非透湿性基材層および第2の非透湿性基材層に挟まれた状態の含水層を30℃のオーブンに1分間投入し、次いで、それらをオーブンから取り出した直後に、第2の非透湿性基材層を含水層から引き剥がし、その際に、含水層の脆性、および、第2の非透湿性基材層および含水層の界面破壊に基づく、含水層の第2の非透湿性基材層側への転写の有無により、評価した。
その結果を表2に示す。
なお、評価基準は、以下の通りとした。
基準
○:30℃環境下でも、含水層は、膜として保形され、第2の非透湿性基材層への転写が認められなかった。
△:30℃環境下でも、含水層は、膜として保形されるが、第2の非透湿性基材層への転写が部分的に認められた。
(混合物の成膜性)
実施例10〜14の混合物の成膜性を下記の基準に従って評価した。
その結果を表2に示す。
なお、評価基準は、以下の通りとした。
基準
○:混合物を第1の非透湿性基材層に対して良好に塗布できた。
△:混合物を第1の非透湿性基材層に対して塗布できたが、混合物においてトランスグルタミナーゼによるゼラチンの架橋反応が促進されることに起因する塗布不良箇所が部分的に観察された。
Figure 2015051626
1 離型シート
2 第1の非透湿性基材層
3 含水層
4 第2の非透湿性基材層
6 シリコーン樹脂シート
8 粘着面
9 離型シート付シリコーン樹脂シート

Claims (9)

  1. 第1の非透湿性基材層と、
    前記第1の非透湿性基材層の厚み方向一方面に積層され、水を含有する含水層と
    を備え、
    シリコーン樹脂シートの粘着面を前記含水層によって被覆するように使用されることを特徴とする、離型シート。
  2. 前記含水層は、さらに、吸水剤を含有し、
    前記含水層における水の含有割合が、60質量%以上、95質量%以下であることを特徴とする、請求項1に記載の離型シート。
  3. 前記離型シートを温度5℃、湿度30〜70%RHで1週間保管した後の前記含水層における水の含有割合が、60質量%以上、95質量%以下であることを特徴とする、請求項2に記載の離型シート。
  4. 前記離型シートを温度5℃、湿度30〜70%RHで1月間保管した後の含水層における水の含有割合が、60質量%以上、95質量%以下であることを特徴とする、請求項2または3に記載の離型シート。
  5. 前記含水層は、さらに、保湿剤を含有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の離型シート。
  6. 前記吸水剤は、ゼラチンを含有し、
    前記含水層は、さらに、トランスグルタミナーゼを含有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の離型シート。
  7. 前記含水層の厚みが、30μm以上、1000μm以下であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の離型シート。
  8. 前記含水層の厚み方向一方側に積層される第2の非透湿性基材層をさらに備えることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の離型シート。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の離型シートと、
    前記離型シートの前記含水層と接触する粘着面を有するシリコーン樹脂シートと
    を備えることを特徴とする、離型シート付シリコーン樹脂シート。
JP2014124086A 2013-08-08 2014-06-17 離型シートおよび離型シート付シリコーン樹脂シート Pending JP2015051626A (ja)

Priority Applications (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014124086A JP2015051626A (ja) 2013-08-08 2014-06-17 離型シートおよび離型シート付シリコーン樹脂シート
KR1020167002797A KR20160040188A (ko) 2013-08-08 2014-08-01 이형 시트 및 이형 시트 부착 실리콘 수지 시트
PCT/JP2014/070321 WO2015019950A1 (ja) 2013-08-08 2014-08-01 離型シートおよび離型シート付シリコーン樹脂シート
US14/910,313 US20160176160A1 (en) 2013-08-08 2014-08-01 Release sheet and release sheet-including silicone resin sheet
TW103214005U TWM494081U (zh) 2013-08-08 2014-08-06 離型片材及附離型片材之聚矽氧樹脂片材
TW103126964A TW201505834A (zh) 2013-08-08 2014-08-06 離型片材及附離型片材之聚矽氧樹脂片材
CN201420448811.3U CN204211681U (zh) 2013-08-08 2014-08-08 脱模片和带脱模片的有机硅树脂片
CN201410390586.7A CN104342057A (zh) 2013-08-08 2014-08-08 脱模片和带脱模片的有机硅树脂片

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013165169 2013-08-08
JP2013165169 2013-08-08
JP2014124086A JP2015051626A (ja) 2013-08-08 2014-06-17 離型シートおよび離型シート付シリコーン樹脂シート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015051626A true JP2015051626A (ja) 2015-03-19

Family

ID=52461286

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014124086A Pending JP2015051626A (ja) 2013-08-08 2014-06-17 離型シートおよび離型シート付シリコーン樹脂シート

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20160176160A1 (ja)
JP (1) JP2015051626A (ja)
KR (1) KR20160040188A (ja)
CN (2) CN204211681U (ja)
TW (2) TW201505834A (ja)
WO (1) WO2015019950A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020059653A (ja) * 2018-10-05 2020-04-16 青葉化成株式会社 天然高分子化合物組成物、その製造方法、食品および医療材料

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20210047883A (ko) * 2018-08-23 2021-04-30 쓰리엠 이노베이티브 프로퍼티즈 컴파니 점착부여되고 충전된 실리콘 접착제 조성물

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3169795B2 (ja) * 1995-06-06 2001-05-28 帝人株式会社 写真フイルム用下引きフイルム
JP2002301790A (ja) * 2001-02-01 2002-10-15 Toray Ind Inc 離型フィルム
JP5131622B2 (ja) * 2008-04-15 2013-01-30 ナニワ化工株式会社 防眩性と自己修復性とを備えた表面基材
WO2011103231A1 (en) * 2010-02-17 2011-08-25 The Procter & Gamble Company Depilatory article
JP2012012563A (ja) * 2010-06-02 2012-01-19 Nitto Denko Corp 熱硬化性シリコーン樹脂用組成物

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020059653A (ja) * 2018-10-05 2020-04-16 青葉化成株式会社 天然高分子化合物組成物、その製造方法、食品および医療材料
JP7332125B2 (ja) 2018-10-05 2023-08-23 青葉化成株式会社 粘弾性を有する天然高分子化合物組成物の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
TW201505834A (zh) 2015-02-16
KR20160040188A (ko) 2016-04-12
CN104342057A (zh) 2015-02-11
US20160176160A1 (en) 2016-06-23
CN204211681U (zh) 2015-03-18
WO2015019950A1 (ja) 2015-02-12
TWM494081U (zh) 2015-01-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5930143B1 (ja) 電池用包装材料
HK1140858A1 (en) Packing material for lithium battery and method for manufacturing the same
JP6313165B2 (ja) 熱硬化性の封止用樹脂シート、セパレータ付き封止用シート、半導体装置、及び、半導体装置の製造方法
US6866235B2 (en) Adhesive sheet strip
CN109096932A (zh) 粘附膜以及包含上述粘附膜的有机电子装置
WO2015019950A1 (ja) 離型シートおよび離型シート付シリコーン樹脂シート
JP2010264677A (ja) 積層体
JP2010144006A (ja) 粘着基材、車両用シール材及び車両用吸音材
JP5749052B2 (ja) 硬化多層シートの製造方法及び硬化多層シート
JP6222183B2 (ja) 電池用包装材料
JP6170290B2 (ja) 積層体
JP2008265155A (ja) 積層体およびその製造方法
TWI773698B (zh) 可防止帶電性之矽氧樹脂黏著劑組合物及保護板片
JP5119956B2 (ja) 積層体の製造方法
JP5115027B2 (ja) 積層体の製造方法
JP2007181943A (ja) 積層体
JP2012066407A (ja) ポリマー部材の製造方法、及びポリマー部材
JP2020140775A (ja) 電池用包装フィルムおよび電池
JP2019137721A (ja) 樹脂組成物、隙間充填用接着剤、隙間充填用接着剤の製造方法及び隙間充填方法
JP6822626B1 (ja) 電子部品包装用カバーテープおよび包装体
JP2011173414A (ja) ポリマー部材の製造方法
JP5550815B2 (ja) 両面粘着シート
JP5625560B2 (ja) 積層体
JP2018177962A (ja) 接着シート、接着シート付き部材、および物品の製造方法
JP2018176544A (ja) 接着シート付き部材およびそれを用いた物品の製造方法、ならびに接着シート