JP2018177962A - 接着シート、接着シート付き部材、および物品の製造方法 - Google Patents

接着シート、接着シート付き部材、および物品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】吸湿により硬化する接着層を有する接着シート、接着シート付き部材、及び部品の製造方法
【解決手段】吸湿により硬化する第1接着層1、及び第1接着層1の少なくとも一方の面側に配置された第1セパレータ21を有し、第1セパレータ21の水蒸気透過度が、温度40℃、相対湿度差90%で100g/(m2・day)以下であり、第1セパレータ21が第1ガスバリア層を有し、ガスバリア層は、無機物を含み、無機物が、金属又は半金属の単体又はその化合物であり、第1接着層1の第1セパレータ21とは反対側に、第2セパレータを有する、接着シート10。
【選択図】図4

Description

本開示は、吸湿により硬化する接着層を有する接着シートに関する。
物品の製造工程において、上記物品を構成する各部材を貼り合せて接着するために、例えば、液状接着剤を用いた塗布接着法が用いられている。上記液状接着剤は、熱や光等の硬化反応を生じさせるトリガーに応じたものがあり、例えば、水分(湿気)をトリガーとする一液硬化型接着剤である湿気硬化型接着剤が知られている(特許文献1〜9参照。)。
特許第5021471号公報 特開平7−188634号公報 特開平3−220283号公報 特開2009−248453号公報 特開平6−329999号公報 特開2000−265121号公報 特開平7−18818号公報 特開平7−292345号公報 特開平11−131823号公報
液状接着剤を用いて部材を接着する場合、部材の配置場所や位置によっては接着剤の塗工が困難であり、塗布ムラ、塗布漏れ、被着面からの接着剤のはみ出し、液垂れ等の不具合が生じやすいという課題がある。また、1液型接着剤を用いた塗布接着法では、塗布作業環境、塗布膜の不均一性、被着体の状態等により、接着剤の硬化性が変化して安定した接着性を保持することが困難な場合がある。
さらに、1液型接着剤の中でも湿気硬化型接着剤を用いた塗布接着法では、湿気硬化型接着剤が作業雰囲気等の外気中の水分と接すると、吸湿による硬化反応が進行してしまうため、部材の被着面への湿気硬化型接着剤の塗布、部材同士の貼り合せ、および養生までの一連の過程を、短時間で連続して行わなければならない。そのため、塗布作業と貼合作業とを独立して行うことが困難であり、部材同士の貼合作業の直前に、一方の部材の被着面に湿気硬化型接着剤を塗布しなければならず、均一な厚みの接着層を形成することや、厚みによる接着層の管理を行うことが困難である。このように、湿気硬化型接着剤を用いた塗布接着法では、貼合作業が煩雑化させるという問題がある。
本開示は、上記問題に鑑みてなされたものであり、吸湿により硬化する接着層を有し、単体での取り扱いおよび長期保管が可能な接着シート、接着シート付き部材、および接着シートを用いた物品の製造方法を提供することを主目的とする。
本開示は、吸湿により硬化する第1接着層、および上記第1接着層の少なくとも一方の面側に配置された第1セパレータを有し、上記第1セパレータの水蒸気透過度が、温度40℃、相対湿度差90%で100g/(m・day)以下である、接着シートを提供する。
また、本開示は、上述した接着シートと、上記接着シートの上記第1接着層の他方の面側に配置された第1部材とを有する、接着シート付き部材を提供する。
また、本開示は、上述した接着シートを用い、第1部材および第2部材を貼り合せて物品とする物品の製造方法であって、上記接着シートを準備する接着シート準備工程と、上記接着シートの上記第1接着層の上記第1セパレータと反対側の面に、上記第1部材を配置して、接着シート付き部材とする接着シート付き部材準備工程と、上記接着シート付き部材の上記第1セパレータを剥離して、露出した上記第1接着層の面に上記第2部材を貼り合わせる貼合工程と、を有し、少なくとも上記貼合工程が、上記第1接着層を水分と接触させる処理を含む、物品の製造方法を提供する。
本開示によれば、吸湿により硬化する接着層を有し、単体での取り扱いおよび長期保管が可能な接着シートを提供することが出来るという効果を奏する。
本開示の接着シートの一例を示す概略断面図である。 本開示の接着シートの他の例を示す概略平面図およびA−A線断面図である。 本開示の接着シートの他の例を示す概略平面図およびA−A線断面図である。 本開示の接着シートの他の例を示す概略断面図である。 本開示の接着シート付き部材の一例を示す概略断面図である。 本開示の接着シート付き部材の他の例を示す概略平面図およびB−B線断面図である。 図6の接着シート付き部材の使用例を説明する模式図である。 本開示の接着シート付き部材の他の例を示す概略平面図およびB−B線断面図である。 図8の接着シート付き部材の使用例を説明する模式図である。 本開示の接着シート付き部材の他の例を示す概略平面図およびB−B線断面図である。 図10の接着シート付き部材の使用例を説明する模式図である。 本開示の接着シート付き部材の他の例を示す概略断面図である。 図12の接着シート付き部材の使用例を説明する模式図である。 本開示の物品の製造方法の一例を示す工程図である。 本開示の物品の製造方法の他の例を示す工程図である。 本開示の物品の製造方法の他の例を示す工程図である。 本開示の物品の製造方法の他の例を示す工程図である。
本開示は、接着シート、接着シート付き部材、および物品の製造方法を実施態様に含む。以下、本開示の実施態様を、図面等を参照しながら説明する。但し、本開示は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に例示する実施の態様の記載内容に限定して解釈されるものではない。また、図面は説明をより明確にするため、実施の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本開示の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。また、説明の便宜上、上方又は下方という語句を用いて説明する場合があるが、上下方向が逆転してもよい。
また、本明細書において、ある部材又はある領域等のある構成が、他の部材又は他の領域等の他の構成の「上に(又は下に)」あるとする場合、特段の限定がない限り、これは他の構成の直上(又は直下)にある場合のみでなく、他の構成の上方(又は下方)にある場合を含み、すなわち、他の構成の上方(又は下方)において間に別の構成要素が含まれている場合も含む。
I.接着シート
本開示の接着シートは、吸湿により硬化する第1接着層、および上記第1接着層の少なくとも一方の面側に配置された第1セパレータを有し、上記第1セパレータの水蒸気透過度が、温度40℃、相対湿度差90%で100g/(m・day)以下である。
以下、第1セパレータの温度40℃、相対湿度差90%での水蒸気透過度のことを、単に第1セパレータの水蒸気透過度として説明する場合がある。また、吸湿により硬化する第1接着層を湿気硬化型接着層と称し、水蒸気透過度が所定の範囲内を示す第1セパレータを防湿セパレータと称する場合がある。なお、「水分」には「水蒸気」も含まれる。
図1は、本開示の接着シートの一例を示す概略断面図である。本開示の接着シート10は、吸湿により硬化する第1接着層(湿気硬化型接着層)1、および第1接着層1の一方の面側に配置された第1セパレータ21を有し、第1セパレータ21は、所定の水蒸気透過度を示す。
従来、湿気硬化型接着剤を用いて2つの部材を貼り合わせる方法では、通常、貼り合せ作業行う現場で、湿気硬化型接着剤を一方の部材の被着面に塗布し、上記塗布面に他方の部材を接触させ、接触状態を保持しながら吸湿硬化により部材同士を貼り合せるといった、塗布接着法が用いられる。しかし、一般に貼合作業を行う環境においては、通常、外気中に水分が存在しており、湿気硬化型接着剤は上記雰囲気に晒されることで、短時間で硬化反応が進行する。このため、塗布接着法では、一方の部材の被着面に接着剤を塗布する工程から、上記一方の部材と他方の部材と上記接着剤を介して貼り合わせる工程までの一連の工程を、時間を置かずに実施しなければならない。また、上記一連の工程を短時間で行わなければならないため、塗布接着法では塗布作業が煩雑なうえ、接着層の厚みの管理を行うことが困難であり、塗布ムラ、塗布厚み、被着面からの接着剤のはみ出し等の不具合が発生し易い。このように、湿気硬化型接着剤を用いた塗布接着法では、部材を貼り合わせて物品を製造する作業を簡便に行うことが困難である。
このような課題に対し、本発明者は鋭意検討を行った結果、湿気硬化型接着剤により形成された第1接着層を有する接着シートを開発した。本開示の接着シートによれば、予め湿気硬化型接着剤がシート化されているため、他方の部材と貼り合わせる際に、接着剤の塗布作業が不要となる。また、本開示の接着シートは、場所、環境、時間等に関係なく、部材を貼り合せて湿熱硬化反応を進行させる工程から独立して準備することが出来る。このため、湿気硬化型接着剤を用いて均一な厚みの第1接着層を形成することが出来、厚みの管理が可能となる。さらに、本開示の接着シートは、第1接着層の位置精度や厚み精度が良く、部材の被着面の形状に合わせて貼ることが出来るため、部材の被着面からの接着剤のはみ出し等の、塗布接着法における上述した不具合の発生を抑制することが出来る。
本開示の接着シートは、単体で扱うことが可能であり、部材同士を貼り合せるまでの間、独立して保管可能である。そして、貼合作業のタイミングに応じて接着シートの第1セパレータを剥離して、湿気硬化型接着層である第1接着層のそれぞれの面に部材を貼り合わせることで、上記第1接着層が作業雰囲気中に存在する水分と接触可能となる。その結果、2つの部材を強固に貼り合わせることが出来る。
このように、本開示の接着シートによれば、第1セパレータ上で厚みの管理がされた湿気硬化型接着層である第1接着層を有することで、塗布接着法を用いずに部材同士を貼り合せることが出来、塗布接着法における課題を解決することが出来る。また、上記接着シートは、単体で取り扱うことが出来るため、部材の貼合作業を所望のタイミングで簡便に行うことが出来る。
さらにまた、本開示の接着シートは、第1セパレータが所定の水蒸気透過度を示すことを特長とする。従来の湿気硬化型接着剤を用いた塗布接着法においては、部材の被着面に湿気硬化型接着剤を塗布した後、すぐに部材を配置してその状態を保持しながら湿気硬化型接着剤を吸湿硬化させることから、外気中の水分との接触は、吸湿硬化反応を促進させる上で必要であり、湿気硬化型接着剤と水分との接触を敢えて阻害することは想定していない。一方、予め湿気硬化型接着層を部材に配置した接着シートは、単体での取り扱いが可能となるが、所望のタイミングで部材と貼り合わせるまでの間、水分と湿気硬化型接着層との接触を阻止し、湿気硬化型接着層の硬化反応の進行を防ぐ必要がある。しかし、接着シートが保管中に外気に晒されると、湿気硬化型接着層と外気中の水分とが接触して、部材同士を貼り合わせるまでに湿気硬化型接着層の吸湿による硬化反応が進んでしまい、他の部材と強固に貼り合わせることが困難になる。このような問題は、湿気硬化型接着剤をシート化し、接着シートを単体で取り扱うことを想定していない上記特許文献からは、想定することが困難な課題であると推量される。
これに対し、本開示の接着シートは、湿気硬化型接着層である第1接着層が防湿セパレータで覆われているため、外気中の水分が上記第1セパレータを透過して上記第1接着層と接触するのを阻止することが出来る。これにより、本開示の接着シートは、部材同士の貼り合わせに用いるまでの間、外気中の水分との接触による第1接着層の吸湿硬化反応の進行を抑制することが出来、単体での長期保管および取り扱いが容易となる。
このように、本開示の接着シートは、湿気硬化型接着層である第1接着層に防湿セパレータが配置されていることで、単体での長期保管および取り扱いが容易となるという効果、塗布接着法を用いずに部材同士の貼合作業を所望のタイミングで簡便に行うことが出来るという効果を奏する。
さらにまた、本開示の接着シートは、貼り合わせる対象となる部材の一方に予め貼り合わせることで、部材、湿気硬化型接着層である第1接着層、および第1セパレータをこの順に有する接着シート付き部材を形成することが出来る。上記接着シート付き部材は、場所、環境、時間等に関係なく、また、他の部材を貼り合せて湿熱硬化反応を進行させる工程からも独立して作成することが可能である。また、上記接着シート付き部材において、第1接着層は、両面に部材および防湿セパレータをそれぞれ有するため、外気中の水分と接触しにくく、吸湿による硬化反応の進行が抑制されるため、単体での長期保管および取り扱いが可能となる。このように、本開示の接着シートによれば、単体での長期保管および取り扱いが容易な接着シート付き部材を製造することが可能となる。
以下、本開示の接着シートについて詳細に説明する。
A.構成
本開示の接着シートは、吸湿により硬化する第1接着層、および上記第1接着層の一方の面側に配置された第1セパレータを少なくとも有する。
1.第1セパレータ
本開示の接着シートにおける第1セパレータは、第1接着層の少なくとも一方の面側に配置され、所定の水蒸気透過度を示す。上記第1セパレータは、所定の水蒸気透過度を示すことで、水分の透過を阻止する防湿性を発揮することが出来る。
(1)物性
上記第1セパレータの水蒸気透過度は、温度40℃、相対湿度差90%で100g/(m・day)以下であり、中でも50g/(m・day)以下とすることが出来、さらには10g/(m・day)以下とすることが出来、さらにまた1g/(m・day)以下とすることが出来る。上記第1セパレータが所定の水蒸気透過度を示すことで、外気中の水分が第1セパレータを透過するのを抑制し、第1接着層と水分との接触を防ぐことが出来る。中でも上記水蒸気透過度を50g/(m・day)以下とすることで、所定の保管環境にて1週間以上の長期保管が可能となる。
第1セパレータの水蒸気透過度は、接着シートの保管環境の温度および湿度、並びに保管期間に応じて規定することが出来る。接着シートの保管期間が長いほど、接着シートの第1接着層が外気中の水分と接する時間が長くなるため、第1セパレータの水蒸気透過度は、低い値で設定することができる。
例えば、本開示の接着シートの保管環境が温度23℃、湿度50%RHの雰囲気であり、保管期間が24時間以上7日間未満である場合、第1セパレータの上記水蒸気透過度は、100g/(m・day)以下とすることが出来、中でも70g/(m・day)以下とすることが出来、特に50g/(m・day)以下とすることが出来る。
また、本開示の接着シートの保管環境が温度23℃、湿度50%RHの雰囲気であり、保管期間が7日間以上1か月半未満である場合、上記第1セパレータの水蒸気透過度は、50g/(m・day)以下とすることが出来、中でも20g/(m・day)以下とすることが出来、特に10g/(m・day)以下とすることが出来る。
更に、本開示の接着シートの保管環境が温度23℃、湿度50%RHの雰囲気であり、保管期間が1か月半以上3か月未満である場合、上記第1セパレータの水蒸気透過度は、10g/(m・day)以下とすることが出来、中でも3g/(m・day)以下、特に1g/(m・day)以下とすることが出来る。
更にまた、本開示の接着シートの保管環境が温度23℃、湿度50%RHの雰囲気であり、保管期間が3か月以上6か月未満である場合、上記第1セパレータの水蒸気透過度は、1g/(m・day)以下とすることが出来、中でも、0.5g/(m・day)以下とすることが出来、特に0.1g/(m・day)以下とすることが出来る。
保管環境の温度は、23℃±1℃で許容することが出来、また、保管環境の湿度は、50%RH±5%RHで許容することが出来る。
水蒸気透過度は、JIS K7129:2008(A法)に準拠して、水蒸気透過度測定装置を用いて、温度40℃、相対湿度差90%の条件で測定することが出来る。測定は、第1セパレータを100mm×100mmのサイズに切り取り、水蒸気透過度測定装置を用いて温度40℃、相対湿度差90%の条件で行う。水蒸気透過度測定装置は、例えば、Lyssy社製の水蒸気透過度計L80−5000を用いることが出来る。上記水蒸気透過度の測定数は、1つの第1セパレータにつき1以上であればよく、3以上とすることが出来る。測定数が2以上の場合、第1セパレータの水蒸気透過度とは、1つの第1セパレータに対し2以上の測定値の平均とする。
上記第1セパレータは、所定の保管環境および保管時間に応じた水蒸気透過度を示すことで、本開示の接着シートを所定の保管環境および保管時間で保管した後の、第1接着層の初期の粘着力に対する経時粘着力の比率との比率を、所定値以上とすることができる。これにより、本開示の接着シートを用いて2つの部材を貼り合わせる際に、吸湿硬化反応が進行するまでの間は、第1接着層の粘着力により貼合状態を保持することができる。本開示の接着シートを所定の保管環境および保管時間で保管した後の、第1接着層の初期の粘着力に対する経時粘着力の比率としては、10分の1以上とすることができ、中でも5分の1以上とすることができる。経時粘着力とは、所定の保管環境および保管時間後の粘着力をいう。なお、第1接着層の粘着力の測定方法については、後述する。
(2)態様
第1セパレータは、上述した物性を示すことが可能であれば特に限定されず、本開示の接着シートの保管環境および保管時間、ならびに保管時間に応じた水蒸気透過度に応じて適宜選択することが出来る。上記第1セパレータとしては、例えば、第1ガスバリア層を有するセパレータ、防湿コート層を有するセパレータ、第1ガスバリア層および防湿コート層の両方を有するセパレータ等が挙げられる、また、第1セパレータは、第1ガスバリア層および防湿コート層を有さずに防湿性を発揮可能なセパレータであってもよい。
第1セパレータが第1ガスバリア層を有する場合、上記第1ガスバリア層は、無機物を含むことが出来る。上記無機物は、例えば、金属または半金属の単体またはその化合物とすることが出来、具体的にはアルミニウムまたはケイ素の単体またはその化合物とすることが出来る。
また、第1セパレータが防湿コート層を有する場合、上記防湿コート層は、防湿性の高い有機物を含むことが出来る。
第1セパレータとして具体的には、第1ガスバリア層の単体、支持層の少なくとも一方の面側に第1ガスバリア層を有する第1ガスバリアフィルム、防湿性の高い有機物で構成された防湿性プラスチックフィルム、フィラー含有プラスチックフィルム、プラスチックフィルムの少なくとも一方の面側に防湿コート層を有する防湿コート層付きフィルム等が挙げられる。
(a)第1ガスバリア層
第1ガスバリア層の単体を第1セパレータとして用いる場合、上記第1ガスバリア層は、所望の水蒸気透過度を発揮可能な層であればよく、中でも無機物を含むことが出来る。無機物で形成された層は、防湿性に優れているからである。第1ガスバリア層を第1セパレータとして用いる場合、無機物を含む第1ガスバリア層としては、例えば、金属箔が挙げられる。
金属箔は、無機物である金属またはその合金で構成され、水蒸気バリア性能が良好で、かつ、耐屈曲性に優れているため、第1ガスバリア層として好適に用いることが出来る。金属箔としては、例えばアルミニウム、ニッケル、ステンレス、鉄、銅、チタン等の金属箔、上記金属を1以上含む合金箔を挙げることが出来る。中でも上記金属箔としてアルミニウム箔を用いることが出来る。
金属箔は、単一の金属箔で構成された単層構造であってもよく、同一または異なる金属箔膜を積層させた多層構造を有していてもよい。上記金属箔の厚みは、所望の防湿性能を発揮可能な大きさであればよく、例えば6μm以上200μm以下の範囲内とすることが出来る。金属箔の厚みを上記範囲内に設定することで、ピンホール等の欠陥が発生しにくくすることが出来、上記欠陥からの水蒸気の透過を抑制することが出来る。
(b)第1ガスバリアフィルム
第1ガスバリアフィルムは、支持層の少なくとも一方の面側に第1ガスバリア層を有する。
(i)第1ガスバリア層
第1ガスバリアフィルムにおける第1ガスバリア層は、所望の水蒸気透過度を発揮可能な層であればよく、中でも無機物を含むことが出来る。無機物で形成された層は、防湿性に優れているからである。第1ガスバリアフィルムにおける無機物を含む第1ガスバリア層としては、例えば、金属箔、無機薄膜が挙げられる。
金属箔については、「(a)第1ガスバリア層」の項で説明したため、ここでの説明は省略する。
無機薄膜は、無機物である金属、または、金属酸化物等の無機化合物で構成され、薄厚でも水蒸気バリア性能が良好であるため、第1ガスバリア層として好適に用いることが出来る。上記無機薄膜としては、金属膜、無機化合物膜が挙げられる。上記金属膜としては、例えば、アルミニウム、ステンレス、チタン、ニッケル、鉄、銅等の金属膜、上記金属を1以上含む合金膜等、公知の金属膜が挙げられる。また、上記無機化合物膜は、無機化合物を主成分とする薄膜であり、例えばケイ素、ホウ素等の半金属元素の酸化物または窒化物等で形成された薄膜、アルミニウム、ステンレス、チタン、ニッケル、鉄、銅、マグネシウム、カルシウム、カリウム、錫、ナトリウム、鉛、亜鉛、ジルコニウム、イットリウム等の金属元素の酸化物または窒化物等で形成された薄膜が挙げられる。中でもアルミニウムの単体またはその化合物を含む無機薄膜、ケイ素の単体またはその化合物を含む無機薄膜を好適に用いることが出来る。
上記無機薄膜は、コーティングによる塗布膜であっても良く、蒸着膜であってもよい。蒸着膜であれば、支持層との密着性が高くなり、高い水蒸気バリア性能をより発揮しやすくなる。
上記無機薄膜は、1回蒸着等により形成された単膜であってもよく、複数回蒸着等により形成された多層膜であってもよい。上記無機薄膜が多層膜である場合、上記多層膜は、同一組成膜で構成されていてもよく、異組成膜で構成されていてもよい。上記無機薄膜の厚みは、所望の水蒸気バリア性能を発揮可能な大きさであればよく、例えば5nm以上200nm以下の範囲内とすることが出来、中でも10nm以上150nm以下の範囲内とすることが出来る。
無機薄膜は、材料や種類に応じて塗布法、蒸着法、圧着法等の従来公知の方法を用いて成膜することが出来る。
(ii)支持層
上記支持層としては、第1ガスバリア層を支持することが可能なものであれば特に限定されず、例えば、紙、プラスチックフィルム等を用いることが出来る。また、上記支持層は、防湿性を有していても良く、有さなくてもよい。
上記支持層に用いられる紙としては、セパレート紙、セパ紙、剥離紙等の、従来公知の紙セパレータを用いることが出来、具体的には、上質紙、コート紙、含浸紙等が挙げられる。
また、上記支持層に用いられるプラスチックフィルムを構成する有機物としては、特に限定されないが、例えば、ポリオレフィン化合物、ポリエステル化合物、環状ポリオレフィン化合物、ポリスチレン化合物、ポリ塩化ビニル化合物、フッ素化合物、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート化合物、ポリビニルアルコール系化合物、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、各種のナイロン等のポリアミド化合物、ポリイミド化合物、ポリウレタン化合物、アセタール化合物、セルロース化合物等の各種の化合物を、1以上使用することが出来る。
上記プラスチックフィルムは、上述した有機物群から選択される少なくとも1種を主成分とすることができる。ここで、主成分とは、プラスチックフィルム中の所定の有機物の含有量が、50質量%以上であり、中でも90質量%以上とすることが出来、特に100質量%、すなわちプラスチックフィルムが所定の有機物のみで構成されているものとすることが出来る。
プラスチックフィルムとしては、離型フィルム、セパレートフィルム、剥離フィルム等の、一般にセパレータとして用いられる従来公知のプラスチックフィルムを用いることが出来る。具体的には、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、フッ素フィルム等のプラスチックフィルムが挙げられる。
上記プラスチックフィルムは、未延伸であってもよく、一軸または二軸延伸がされていてもよい。また、上記プラスチックフィルムは、透明性を有していてもよく、有さなくてもよい。
上記プラスチックフィルムは、添加剤を含むことが出来る。上記添加剤としては、例えば、滑剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、補強剤、帯電防止剤、顔料、改質用化合物等が挙げられる。また、上記プラスチックフィルムは、表面処理が施されていてもよい。密着性を向上させることが出来るからである。
上記プラスチックフィルムの厚みは、特に限定されないが、例えば6μm以上200μm以下の範囲内とすることが出来、中でも9μm以上100μm以下の範囲内とすることが出来る。
上記支持層は、単層で離型性を有していてもよく、支持層の片面または両面に離型層を有し、上記離型層により離型性を有していてもよい。離型層は、離型性を有する材料で構成される。離型性を有する材料としては特に限定されないが、例えば、シリコーン化合物、変性シリコーン化合物、フッ素化合物、アミノアルキド化合物、メラミン化合物、アクリル化合物、ポリエステル化合物、長鎖アルキル化合物などがある。
(iii)その他
第1ガスバリアフィルムは、支持層の少なくとも一方の面側に第1ガスバリア層を有すればよく、支持層のそれぞれの面側に第1ガスバリア層を有していても良い。
第1ガスバリアフィルムは、上記第1ガスバリア層の支持層とは反対側の面に防湿コート層を有していても良い。第1ガスバリア層の防湿性能を更に向上させることが出来るからである。防湿コート層の材料としては、防湿性の高い有機物を用いることができ、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)化合物、ウレタン化合物、ポリ塩化ビニリデン化合物等が挙げられる。
ポリビニルアルコール化合物は、一般式R M(OR)m(式中、R及びRは、同一又は異なって、炭素数1〜8のアルキル基、フェニル基、炭素数1〜2のアルキル置換基を有するフェニル基又はハロゲン置換基を有するフェニル基を表し、Mは金属原子を表し、nは0以上の整数を表し、mは1以上の整数を表し、n+mはMの原子価を表す)で表される少なくとも1種以上のアルコキシドと、ポリビニルアルコール化合物及び/又はエチレン・ビニルアルコール共重合体とを含有し、更にゾル−ゲル法触媒、酸、水及び有機溶剤の存在下でゾルゲル法によって重縮合して調製される組成物が挙げられる。また、ポリビニルアルコール及びエチレン・ビニルアルコール共重合体を組み合わせることによって、水蒸気バリア性能、耐水性、耐候性などが著しく向上する。上記組成物にはシランカップリング剤等を添加してもよい。
また、上記防湿コート層は、上記有機物の他に無機物を含んでいても良い。無機物としては、例えば、シリカ、アルミナ、マイカ、タルク等の無機フィラー、粘土鉱物等が挙げられる。
(c)防湿性プラスチックフィルム
防湿性プラスチックフィルムは、防湿性の高い有機物で構成されたフィルムである。防湿性の高い有機物としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状オレフィン系重合体等のオレフィン系熱可塑性化合物;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のエステル系熱可塑性化合物;ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、エチレン・四フッ化エチレン共重合体等のフッ素化化合物;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)等が挙げられる。
防湿性プラスチックフィルムの厚みは、セパレータとして機能することができ、所望の水蒸気透過度を示すことが可能な大きさであればよく、例えば100μm以上とすることが出来る。このような防湿性プラスチックフィルムとして具体的には、厚みが0.1mm以上のポリエチレンフィルムやポリエステルフィルム等が挙げられる。
(d)フィラー含有プラスチックフィルム
フィラー含有プラスチックフィルムは、フィラーを含有したプラスチックフィルムである。
フィラー含有プラスチックフィルムにおけるプラスチックフィルムは、それ自体が防湿性を有していても良く、有さなくても良い。上記プラスチックフィルムを構成する有機物は、特に限定されず、例えば「(b)第1ガスバリアフィルム (ii)支持層」の項で説明したプラスチックフィルムを構成する材料等、一般的にセパレータに使用されるプラスチックフィルムを構成する材料を用いることが出来る。また、上述した防湿性の高い有機物を用いることが出来る。
フィラー含有プラスチックフィルムにおけるフィラーとしては、例えば、シリカ、アルミナ、マイカ、タルク等の無機フィラーが挙げられる。また、特許第5860979号公報に開示される脱酸素機能および乾燥機能を合わせ持つ脱酸素剤を用いることも出来る。
フィラー含有プラスチックフィルムの厚みは、セパレータとして機能することができ、所望の水蒸気透過度を示すことが可能な大きさであれば特に限定されない。
(e)防湿コート層付きフィルム
防湿コート層付きフィルムは、プラスチックフィルムの少なくとも一方の面側に防湿コート層を有するフィルムである。防湿コート層付きフィルムにおける防湿コート層は、防湿性の高い有機物を含むことが出来る。
防湿コート層を構成する防湿性の高い有機物としては、特に限定されないが、例えば公知の防湿コート剤に用いられる有機物が挙げられる。具体的には、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系化合物、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−ブタジエン系共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン系共重合体(MBR)、スチレン−アクリル系共重合体、エチレン−アクリル酸系共重合体、アクリルエステル系重合体、アイオノマー化合物、ポリビニルアルコール化合物、ポリエステル化合物、エポキシ化合物、ウレタン化合物、ポリ塩化ビニル化合物、ポリ塩化ビニリデン化合物、シリコーン化合物、合成ゴム、ラテックス、ワニス、ワックス、等が挙げられる。これらは単独で用いても良く、併用してもよい。
また、上記「(b)第1ガスバリアフィルム」の項で説明した防湿コート層の有機物等を用いることも出来る。
また、上記防湿コート層は、防湿性の高い有機物の他に無機物を含んでいても良い。無機物としては、例えば、上述したフィラー含有プラスチックフィルムにおけるフィラー、粘土鉱物等が挙げられる。
防湿コート層付きフィルムにおけるプラスチックフィルムは、防湿性を有していても良く有さなくてもよいが、防湿性を有することで、防湿コート層付きフィルム全体での防湿性を向上させることが出来る。上記プラスチックフィルムとしては、例えば「(b)第1ガスバリアフィルム (ii)支持層」の項で説明したプラスチックフィルムや、上述した防湿性プラスチックフィルムを用いることが出来る。
防湿コート層は、プラスチックフィルムの少なくとも一方の面側に有していれば良く、両面に有していても良い。
防湿コート層の厚みは、防湿コート層付きフィルムが所望の水蒸気透過度を示すことが可能な厚みであれば特に限定されず、適宜設定することができ、例えば0.1μm以上10μm以下の範囲内とすることができる。
防湿コート層は、上述した材料を含む防湿コート剤をプラスチックフィルムの表面にコーティングして形成することが出来る。コートする方法は、エアーナイフ塗工、グラビア塗工、ブレード塗工、バー塗工等の方法が使用できる。塗布量は、乾燥後厚みを上記の範囲内とすることが可能な量であれば良く、例えば、1g/m以上1000g/m以下とすることが出来、中でも5g/m以上500g/m以下とすることが出来る。
(f)その他
上記第1セパレータは、第1接着層と接する面に易剥離処理がされていてもよい。第1接着層からの剥離性を良好とすることが出来るからである。易剥離処理としては、例えば、シリコーン化合物、フッ素化合物、ワックス、長鎖アルキル化合物等を含むコート層を設ける等が挙げられる。
第1セパレータが第1ガスバリアフィルムである場合、上記第1ガスバリアフィルムは、上記支持層の第1ガスバリア層側とは反対側の面に易剥離処理がされていてもよく、第1ガスバリア層側の面に易剥離処理がされていてもよい。上記支持層の第1ガスバリア層側とは反対側の面に易剥離処理がされている場合は、易剥離処理がされた支持層の面に第1接着層を配置することができる。また、上記第1ガスバリア層に易剥離処理がされている場合は、上記第1ガスバリア層に第1接着層を配置することができる。
上記第1セパレータは、遮光性を有していてもよい。第1接着層が紫外線等の照射を受けて劣化するのを抑制することが出来るからである。遮光性を有する第1セパレータとしては、例えば、金属アルミニウム箔の第1ガスバリア層または上記第1ガスバリア層を有する第1ガスバリアフィルム、着色剤または紫外線吸収剤を含む防湿性プラスチックフィルム、着色剤または紫外線吸収剤を含むフィラー含有プラスチックフィルム、着色剤または紫外線吸収剤を含む紫外線吸収剤を含む防湿コート層付きフィルム等が挙げられる。
上記第1セパレータは、柔軟性を有していても良い。接着シートを部材に貼り合わせる際に、第1接着層の伸びに第1セパレータも追従可能となるからである。
(3)その他
上記第1セパレータは、さらに吸湿層を有することができる。第1セパレータが吸湿層を有することで、第1セパレータを透過する水分を先に吸湿層で捕水し、または第1セパレータを透過した水分を吸湿層で捕水することが出来る。また、第1セパレータにアクティブバリア性を付与し、第1接着層の側面からの吸湿を防ぐことが出来る。
吸湿層は、捕水し且つ層内部に水分をとどめる機能を有する層であれば、特に限定されない。この様な吸湿層としては、例えば、吸湿性化合物で構成される吸湿性化合物層、バインダー化合物に吸湿性材料が分散された吸湿性材料分散層等が挙げられる。なお、吸湿層の厚みは、特に限定されず、吸湿層の構成、第1セパレータ単体での防湿性能等に応じて決定することが出来る。
吸湿性化合物層を構成する吸湿性化合物としては、例えば、ポリアクリル酸化合物類、ポリアルキレンオキサイド化合物類、セルロース類、デンプン類、ポリアクリル酸アミド化合物類、アルギン酸化合物類、ビニルアルコール化合物類等が挙げられる。
吸湿性材料分散層を構成する吸湿性材料としては、再放湿性の低い材料であれば特に限定されないが、例えば、シリカゲル、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、過塩素酸、金属ハロゲン化物等を用いることが出来る。また、吸湿性材料分散層を構成するバインダー化合物としては、特に限定されないが、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステルの汎用の有機バインダー化合物、メタクリレート、アクリレート等の硬化化合物、アクリル系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー等を用いることが出来る。
第1セパレータが吸湿層を有する場合、本開示の接着シートにおいて、上記吸湿層は、第1セパレータに対して第1接着層側となる様に設けられていても良く、第1セパレータに対して第1接着層側とは反対側となる様に設けられていても良い。また、上記第1セパレータの内部に吸湿層が含まれていても良い。内部に吸湿層を有する第1セパレータとしては、例えば、2つの第1ガスバリア層を有し、2つの上記第1ガスバリア層間に吸湿層が配置された防湿性積層体、第1ガスバリア層と支持層との間に吸湿層が配置された第1ガスバリアフィルム、防湿コートとプラスチックフィルムとの間に吸湿層が配置された防湿コート層付きフィルム等が挙げられる。
2.第1接着層
本開示の接着シートにおける第1接着層は、吸湿により硬化する湿気硬化型接着層である。
第1接着層は、吸湿により硬化する湿気硬化性接着剤成分を含む。また、第1接着層は、従来公知の湿気硬化型接着剤により形成することが出来る。
(1)湿気硬化性接着剤成分
湿気硬化性接着剤成分としては、従来公知の湿気硬化型接着剤に含まれる成分が挙げられ、硬化性有機化合物、および、必要に応じて上記硬化性有機化合物と反応する触媒、硬化剤等を少なくとも含む。
湿気硬化性接着剤成分としては、具体的には、エポキシ系接着剤成分、ポリウレタン系接着剤成分、シアノアクリレート系接着剤成分、加水分解性シリル基含有接着剤成分等が挙げられる。
(a)エポキシ系接着剤成分
エポキシ系接着剤成分は、エポキシ化合物および硬化剤を含む。エポキシ系接着剤成分を含む第1接着層は、硬化剤が水分との接触により活性化されることで、エポキシ化合物が硬化する。
硬化性有機化合物であるエポキシ化合物は、1分子中に2個以上のエポキシ基を有することができる。エポキシ化合物としては、一般にエポキシ系接着剤に使用されるエポキシ化合物を上げることができ、例えば、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物等のビスフェニル基を有するエポキシ化合物、ナフタレン型エポキシ化合物、脂肪族系エポキシ化合物、グリコール型エポキシ化合物、ペンタエリスリトール系エポキシ化合物、芳香族系エポキシ化合物、ウレタン変性エポキシ化合物やゴム変性エポキシ化合物等の変性エポキシ化合物等が挙げられる。これらのエポキシ化合物は、単独で用いられていてもよく、2種以上用いられていてもよい。
エポキシ化合物は、液状エポキシ化合物であってもよく、固形エポキシ化合物であってもよい。エポキシ系接着剤成分は、液状エポキシ化合物および固形エポキシ化合物の少なくとも一方が含まれていればよいが、両方が含まれていてもよい。
また、硬化剤としては、一般に湿気硬化型エポキシ接着剤に含まれる硬化剤を用いることが出来、中でもケチミン化合物が好適である。ケチミン化合物は、耐熱性および耐久性に優れるからである。また、ケチミン化合物は、吸湿によりケトン化合物およびアミン化合物に加水分解する第1段階と、上記アミン化合物およびエポキシ化合物が反応する第2段階との2段階反応が生じる。このとき、選択するケチミン化合物の種類に応じてエポキシ化合物と反応するアミン化合物の種類を変えることが出来、硬化反応速度や硬化時間の調整が可能となる。これにより、第1接着層の吸湿硬化反応が開始するまでの時間を調整することが出来るからである。
(b)加水分解性シリル基含有接着剤成分
加水分解性シリル基含有接着剤成分は、1以上の加水分解性シリル基を有する加水分解性シリル基含有化合物、および触媒を含む。
上記加水分解性シリル基は、例えば、シラノール基、水分により加水分解が生じてシラノール基となる官能基(シラノール生成官能基)等が挙げられる。シラノール生成官能基とは、珪素原子に1〜3個の加水分解性基が結合した官能基をいう。加水分解性シリル基およびシラノール生成官能基としては、例えば特開2014−214265号公報に開示される官能基が挙げられる。
硬化性有機化合物である加水分解性シリル基含有化合物としては、例えば、加水分解性シリル基含有アクリル化合物、加水分解性シリル基含有ウレタン化合物、加水分解性シリル基含有シリコーン化合物、加水分解性シリル基含有ビニル化合物、加水分解性シリル基含有ポリエーテル化合物等が挙げられる。上記化合物は、低重合体であってもよく高重合体であってもよい。具体的には、特開2014−214265号公報、特開2005−350514号公報等に開示される加水分解性シリル基含有化合物が挙げられる。
上記触媒は、上記シラノール基同士の縮重合反応(シラノール縮合反応)を生じさせ、シロキサン結合を形成することが可能であればよく、公知の触媒を用いることが出来る。例えば、錫触媒が好適であり、例えば特開2014−214265号公報に開示される錫触媒を用いることが出来る。また、架橋剤として、金属キレート、イソシアネート基、エポキシ基を有する架橋剤、メラミン化合物を含んでいてもよい。
(c)シアノアクリレート系接着剤成分
シアノアクリレート系接着剤成分は、シアノアクリレート化合物を含む。シアノアクリレート系接着剤成分を含む第1接着層は、水分に非常に敏感であり、短時間で吸湿による硬化反応を完了することが出来る。
硬化性有機化合物であるシアノアクリレート化合物としては、例えば、アルキルα−シアノアクリレート、シクロアルキルα−シアノアクリレート等、一般にシアノアクリレート系接着剤に使用されるシアノアクリレート化合物が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。
(d)ポリウレタン系接着剤成分
ポリウレタン系接着剤成分は、イソシアネート基を有する変性ウレタン低重合体を含む。ポリウレタン系接着剤成分を含む第1接着層は、水分に鈍感であり、養生時間が長い。
硬化性有機化合物であるイソシアネート基を有する変性ポリウレタン低重合体は、イソシアネート基を有するウレタン低重合体を含有する。イソシアネート基を有するウレタン低重合体は、水酸基(OH)を2個以上有するポリオール化合物とイソシアネート基(NCO)を2個以上有するポリイソシアネート化合物とをイソシアネート基が過剰となるように、即ちNCO/OH当量比が、1より大きくなるように反応させることにより得られる。
(2)相溶性重合体成分
第1接着層は、湿気硬化性接着剤成分に対して相溶性を有する相溶性重合体成分を含むことができる。
液状の湿気硬化型接着剤は、製膜性に劣るため、所望の厚みでシート化して保存しようとすると、長期間シート形状を保持することが困難であるという問題がある。これに対し、湿気硬化性接着剤成分に対して相溶性を有する相溶性重合体成分を含有させることで、製膜性を向上させることが出来、長期間シート形状を保持することが可能となるからである。また、湿気硬化型接着剤を塗布して形成した第1接着層においては、相溶性重合体成分を加えることで、第1接着層全体が可塑化され、相溶性重合体成分による粘着性や柔軟性が発揮される。これにより、硬化前の第1接着層の粘着性や被着体への密着性の向上を図ることが可能となる。さらに、硬化後の第1接着層の靭性が向上し且つ接着力をより高めることが出来る。
ここで、湿気硬化性接着剤成分に対して相溶性を有するとは、少なくとも湿気硬化性接着剤成分に含まれる硬化性有機化合物との親和性がよく、湿気硬化性接着剤成分と任意の割合で混合した場合に、相分離しないことをいう。第1接着層において、上記相溶性重合体成分が湿気硬化性接着剤成分に対して相溶していることは、例えば、第1接着層の透明性が高いこと、第1接着層のヘイズ値が低いこと、走査型電子顕微鏡(SEM)もしくは透過型電子顕微鏡(TEM)により第1接着層の表面もしくは断面を観察したときに、層内にミクロンサイズの島が発生していないこと、等から確認することが出来る。
相溶性重合体成分は、湿気硬化性接着剤成分との相溶性が良好な重合体を含むものであれば特に限定されない。上記重合体は、極性基を有していてもよい。極性基としては、エポキシ基、水酸基、カルボキシル基、ニトリル基、アミド基等が挙げられる。
中でも、相溶性重合体成分は、アクリル重合体を含む成分、すなわち相溶性アクリル重合体含有成分とすることが出来る。
上記相溶性アクリル重合体含有成分は、上記アクリル重合体がアクリル酸エステル単量体の単独重合体であり、上記単独重合体を2種以上含む混合成分であってもよく、上記アクリル重合体が2種以上のアクリル酸エステル単量体で構成される共重合体であり、共重合体を1以上含む成分であってもよい。また、上記相溶性アクリル重合体含有成分が、上記単独重合体と上記共重合体との混合成分であってもよい。アクリル酸エステル単量体の「アクリル酸」には、メタクリル酸の概念も含まれる。具体的には、上記相溶性アクリル重合体含有成分は、メタクリレートの重合体とアクリレートの重合体との混合物であってもよく、アクリレート−アクリレート、メタクリレート−メタクリレート、メタクリレート−アクリレート等で構成されるアクリル酸エステル重合体であってもよい。中でも上記アクリル重合体含有成分は、2種以上のアクリル酸エステル単量体の共重合体(アクリル酸エステル共重合体)を含むことができる。
アクリル酸エステル共重合体を構成する単量体成分としては、例えば、特開2014−065889号公報に記載の単量体成分が挙げられる。上記単量体成分は、上述した極性基を有していてもよい。エポキシ化合物との相溶性が向上し、粘着力および硬化後の接着力を高めることができるからである。上記アクリル酸エステル共重合体としては、例えば、エチルアクリレート−ブチルアクリレート−アクリロニトリル共重合体、エチルアクリレート−アクリロニトリル共重合体、ブチルアクリレート−アクリロニトリル共重合体等を挙げることができる。なお、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等の「アクリル酸」には、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等の「メタクリル酸」を含む。
上記アクリル酸エステル共重合体としては、ブロック共重合体を挙げることができ、さらにメタクリレート−アクリレートで構成されるアクリル系ブロック共重合体を挙げることができる。アクリル系ブロック共重合体を構成するアクリレートやメタクリレートは、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジジル等が挙げられる。これらの「アクリル酸」には、メタクリル酸も含まれる。
メタクリレート−アクリレートの共重合体の具体例としては、メチルメタクリレート−ブチルアクリレート−メチルメタクリレート(MMA−BA−MMA)共重合体等のアクリル系共重合体が挙げられる。MMA−BA−MMA共重合体には、ポリメチルメタクリレート−ポリブチルアクリレート−ポリメチルメタクリレート(PMMA−BA−MMA)のブロック共重合体も含まれる。このようなアクリル系共重合体は、製膜性が向上し、被着面に対して十分な接着性を示すことができる。
アクリル重合体は、極性基を有していなくてもよく、また一部に上述した極性基を導入した変性物であってもよい。上記変性物は、エポキシ化合物との相溶性がさらに向上するため、接着強度がより向上する。
中でも、上記相溶性重合体成分としては、メチルメタクリレート−ブチルアクリレート−メチルメタクリレート(MMA−BA−MMA)共重合体またはその変性物を用いることが出来る。
上記第1接着層中の相溶性重合体成分の含有量は、相溶性重合体成分の種類、湿気硬化性接着剤成分の種類、第1接着層に要求される粘着性、凝集性、粘性等に応じて適宜調整することが可能である。例えば湿気硬化性接着剤成分として、アクリル化合物、エポキシ化合物等の硬化性有機化合物を含み、相溶性重合体成分が上記アクリル酸エステル共重合体を含む場合、湿気硬化性接着剤成分中の硬化性有機化合物100質量部に対して上記アクリル酸エステル共重合体の含有量を10質量部以上50質量部以下の範囲内とすることが出来、中でも10質量部以上40質量部以下の範囲内とすることが出来、特に20質量部以上30質量部以下の範囲内とすることが出来る。含有量を上記範囲内とすることで、湿気硬化性接着剤成分中の硬化性有機化合物との相溶性がさらに良好となり、上記第1接着層の靭性を高めることが出来るからである。また、第1接着層は、硬化前の段階で、硬化性有機化合物中に、ナノオーダーレベルの微粒子状にアクリル重合体が分散した構造が発現し、見かけ上の相溶状態が発現される。そして、吸湿により見かけ上の相溶状態を維持しながら硬化することで、優れた接着強度を発揮することができる。また、硬化後の第1接着層が上記の構造を有することで、被着体との界面からの水の侵入を抑制でき、さらに優れた接着保持特性を有することができる。
(3)その他の成分
上記第1接着層は、架橋剤、重合触媒、粘着付与剤、硬膜剤、軟化剤、充填剤、可塑剤、溶剤、酸化防止剤、硬化促進剤、シリカなどの無機粒子や難燃剤、増粘剤、放熱剤、絶縁剤、導電剤、強度向上のための繊維(特にチョップド繊維など)等の任意の材料を含んでいてもよい。粘着付与剤としては、例えば、シリコーン化合物等が挙げられる。
また、上記第1接着層は、顔料を含んでいてもよい。顔料を含むことで、第1接着層に入射した紫外線を上記顔料に吸収させることが出来、部材の紫外線劣化を防ぐことが可能となるからである。顔料としては、例えば、カーボンブラック等が挙げられる。
(4)その他
上記第1接着層は、エポキシ化合物およびケチミン化合物を含むエポキシ系接着剤成分を含み、さらに、相溶性重合体成分を含むことで、エポキシ化合物による硬化後の凝集力や接着力の向上、ケチミン化合物による耐熱性および耐久性の向上、相溶性重合体成分により長期形状保持性および硬化後の接着力の向上を図ることができ、被着体となる部材の材質を問わず幅広く適用可能とすることが出来る。
第1接着層は、吸湿硬化前に粘着力を有することが出来る。硬化前の第1接着層の粘着力は、湿気硬化性接着剤成分の種類、被着体の種類および配置態様に応じて適宜設定することが出来る。例えば、上記粘着力は、少なくとも0.05N/インチ以上、50N/インチ以下の範囲内とすることが出来、中でも0.1N/インチ以上、40N/インチ以下の範囲内とすることが出来る。
上記第1接着層の粘着力は、以下の方法で測定することが出来る。まず、第1接着層の両面に第1セパレータが設けられた接着シートを縦25.4mm、横150mmのサイズに裁断し、一方の第1セパレータを剥離して、露出させた上記第1接着層上にPETフィルム(東洋紡社製 A4100)を手動ローラーを用いて貼り合わせる。その後、もう片方の第1セパレータを剥離し、露出させた上記第1接着層上にSUS板(304BA、被着面:研磨面、試料:縦25.4mm、横150mm)を、手動ローラーを用いて貼り合せる。その後、PETフィルム付きの上記第1接着層をSUS板から20mm程、手で剥離し、引張試験機(株式会社エー・アンド・デイ社製、型番:RTF−1150H)を用いて、JIS Z0237に準拠した条件(引張速度:300mm/分、剥離距離:150mm、剥離角:180°)で、SUS板面に対する粘着力(N/インチ)を測定することが出来る。なお、1インチは25.4mmである。
ここで、上記「少なくとも」とは、最低限の範囲の粘着力を有していれば、第1接着層を被着体と貼り合わせたときに、その貼り合わせ状態を保持することが出来る粘着力である範囲を意味する。そして、第1接着層がこの範囲の粘着力を有する間は、被着体は第1接着層に対して好ましく貼り合わせることが出来る。
上記第1接着層は、厚みが大きいほど硬化前の粘着性を高くすることが出来る。但し、上記第1接着層の厚みが大き過ぎると、第1接着層の端面から吸湿し易いくなり、厚みが小さすぎると面方向への影響が生じやすく、また、第1接着層が部材の凹凸面に接着しにくくなる場合がある。上記第1接着層の厚みはこれらの事情を踏まえて設定することが出来、例えば20μm以上1mm以下の範囲内とすることが出来、中でも30μm以上300μm以下の範囲内とすることが出来る。
3.任意の構成
本開示の接着シートは、任意の構成を含むことが出来る。以下、本開示の接着シートに想定される任意の構成について説明する。
(1)第2ガスバリア層
本開示の接着シートは、上記第1接着層の第1セパレータとは反対側の面に第2ガスバリア層を有することが出来る。上記第1接着層の第1セパレータとは反対側の面に部材を配置した際に、上記部材から発生する水分と第1接着層との接触を、第2ガスバリア層により阻止することが出来るからである。
詳しくは、上述したように、本開示の接着シートは、第1部材と貼り合せて接着シート付き部材を製造することが出来る。このとき、第1接着層の第1セパレータとは反対側の面に貼り合わされる第1部材が水分を含む場合、接着シート付き部材の保管中に、第1部材から発生する水分が第1接着層と接触することで、上記第1接着層の吸湿硬化反応が進んでしまい、その結果、接着シートの長期保管が困難となる。また、上記接着シート付き部材は、他の部材(第2部材とする。)に貼り合せて物品を製造することが出来る。このとき、第2部材と貼り合せる前に、第1接着層が十分に硬化してしまうと、第1部材と第2部材とを強固に貼り合わせることが困難になる。
これに対し、本開示の接着シートは、上記第1接着層の第1セパレータとは反対側の面に第2ガスバリア層を有することで、第1部材と第1接着層との間に第2ガスバリア層を介する接着シート付き部材を製造することが出来る。そして、上記接着シート付き部材は、記第1部材から発生する水分と湿気硬化型接着層である第1接着層との接触を、上記第2ガスバリア層により阻害することが出来るため、単体での長期保管および取り扱いが容易となる。
第2ガスバリア層としては、上述した「1.第1セパレータ」の項で説明した第1ガスバリア層、防湿コート層を用いることができる。
第2ガスバリア層は、一方の面にプラスチックフィルムを有していても良い。また、上記第2ガスバリア層の内部または第2ガスバリア層とプラスチックフィルムとの間に吸湿層を含んでいても良い。
第2ガスバリア層の水蒸気透過度は、第1セパレータの水蒸気透過度と同様とすることができ、中でも1g/(m・day)以下とすることが出来、好ましくは0.1g/(m・day)以下とすることが出来る。
(2)第2セパレータ
本開示の接着シートは、上記第1接着層の上記第1セパレータとは反対側に、第2セパレータを有することが出来る。第1接着層の両面に、第1セパレータおよび第2セパレータがそれぞれ配置されることで、第1接着層の被着面の汚染、および汚染による吸湿硬化前の粘着力の低下を防ぐことが出来る。また、第1接着層の両面において、外気中の水分との接触が各セパレータにより阻害されるため、より長期間保管することが可能となる。特に、本開示の接着シートを枚葉である場合に、第2セパレータを有することによる効果をより奏し易くなる。
後述する図4(a)は、本開示の接着シートの他の例を示す概略断面図であり、第1接着層1の第1セパレータ21とは反対側に、第2セパレータ22を有する。
上記第2セパレータは、第1セパレータと同様に防湿性を有していてもよく、有さなくてもよい。第2セパレータが防湿性を有する場合、第1接着層の両面に防湿セパレータがそれぞれ配置されることで、第1接着層と外気中の水分との接触を十分に阻止することが出来、より長期間保管することが可能となる。上記第2セパレータが防湿性を有する場合、上記第2セパレータの水蒸気透過度としては、上述した「1.第1セパレータ」の項で説明した水蒸気透過度の範囲内で適宜設定することが出来る。第2セパレータの水蒸気透過度は、第1セパレータの水蒸気透過度と同一であってもよく、異なっても良い。
第2セパレータとしては、離型フィルム、セパレート紙、セパレートフィルム、セパ紙、剥離フィルム、剥離紙等の公知のセパレータ等を用いることが出来る。
また、防湿性を有する第2セパレータとして、例えば、第3ガスバリア層の単体、第3ガスバリア層を有する第2ガスバリアフィルム、防湿性プラスチックフィルム、フィラー含有プラスチックフィルム、防湿コート層付きフィルム、等を用いることができる。第3ガスバリア層および第3ガスバリア層を有する第2ガスバリアフィルムは、上述した「1.第1セパレータ」の項で説明した第1ガスバリア層および第1ガスバリアフィルムと同様とすることが出来る。また、防湿性プラスチックフィルム、フィラー含有プラスチックフィルム、防湿コート層付きフィルムは、上述した「1.第1セパレータ」の項で説明した各種フィルムと同様とすることができる。第2セパレータは吸湿層を含んでいても良い。
上記第2セパレータは、第1セパレータと材料や構成が同一であってもよく、異なっていても良い。また、第2セパレータは易離型処理がされていても良い。第1セパレータおよび第2セパレータは、一方が軽剥離性を有し、他方が重剥離性を有することが出来る。
B.態様
本開示の接着シートは、以下の態様を採ることが出来る。
1.第1態様
本開示の接着シートの第1態様は、図1で例示したように、第1接着層1が、第1セパレータ21の片面の全面に設けられている。第1態様の接着シートは、一面付けとすることが出来る。
2.第2態様
本開示の接着シートの第2態様は、上記第1接着層が、上記第1セパレータの片面にパターン状に設けられており、第1接着層部を有する。
ここで、「第1接着層が、第1セパレータの片面にパターン状に設けられ」るとは、第1セパレータの片面において、第1接着層が設けられている部分と、第1接着層が設けられていない部分とを、それぞれ有するように配置されることをいう。上記第1接着層が設けられた部分が、第1接着層部である。
上記第1接着層は、1つの第1接着層部を有していても良く、複数の第1接着層部を有していても良い。
図2(a)、(b)は、本開示の接着シートの一例を示す概略平面図およびA−A線断面図であり、第1接着層1が、第1セパレータ21の片面にパターン状に設けられており、複数の第1接着層部1aを有する。
上記第1接着層が、パターン状に設けられた複数の第1接着層部を有する場合、第2態様の接着シートは、多面付けとすることが出来る。
本態様における第1接着層部の大きさおよび形状は、被着体の被着面の大きさおよび形状に応じて適宜調整される。
3.第3態様
本開示の接着シートの第3態様は、上記第1接着層が、上記第1セパレータの片面の全面に設けられており、厚み方向に切断する切込部、および上記切込部により画定された第1接着層部を有する。
上記第1接着層は、1つの第1接着層部を有していても良く、複数の第1接着層部を有していても良い。
図3(a)、(b)は、本開示の接着シートの一例を示す概略平面図およびA−A線断面図であり、第1接着層1が、第1セパレータ21の片面の全面に設けられており、厚み方向に切断する切込部L、および切込部Lにより画定された複数の第1接着層部1aを有する。
第3態様の接着シートは、第1接着層が切込部を有することを除いて、第1態様の接着シートと同様である。また、上記第1接着層が、上記切込部により画定された複数の第1接着層部を有する場合、第2態様の接着シートは、多面付けとすることが出来る。
本態様における第1接着層部の大きさおよび形状は、被着体の被着面の大きさおよび形状に応じて適宜調整される。
4.その他
本開示の接着シートが第2セパレータを有する場合、図4(a)〜(c)で示すように、第1接着層1の第1セパレータ21とは反対側の面に第2セパレータ22を配置することができる。第2態様の接着シートにおいて、第1接着層が複数の第1接着層部を有する場合、図4(b)で示すように、複数の第1接着層部1aのそれぞれに第2セパレータ22を配置することが出来る。
第1接着層の両面にセパレータを配置する場合、図4(c)で示すように、第1接着層1および一方のセパレータ(図4(c)では第2セパレータ22)には、第1接着層1および上記一方のセパレータ(第2セパレータ22)を厚み方向に切断する切込部Lが形成されていてもよい。
C.その他
本開示の接着シートは、枚葉であってもよく長尺であってもよい。本開示の接着シートが長尺の場合は、ロール状に巻回してもよい。
D.製造方法
本開示の接着シートの製造方法については、後述する「III.物品の製造方法 A.接着シート準備工程」の項で説明するため、ここでの説明は省略する。
II.接着シート付き部材
本開示の接着シート付き部材は、「I.接着シート」の項で説明した接着シートと、上記接着シートの第1接着層の他方の面側に配置された第1部材とを有する。接着シートの第1接着層の他方の面側とは、すなわち、接着シートにおいて、第1接着層の第1セパレータとは反対側をいう。
図5は、本開示の接着シート付き部材の一例を示す概略断面図である。本開示の接着シート付き部材20は、上記「I.接着シート」の項で説明した接着シート10と、接着シート10の第1接着層1の他方の面側に配置された第1部材11と、を有する。
本開示の接着シート付き部材によれば、第1部材には、湿気硬化型接着層である第1接着層が、必須の構成として予め配置されているため、第1部材を他の部材(第2部材とする。)と貼り合わせる際に、接着剤の塗布作業が不要となる。
また、本態様の接着シート付き部材は、第1部材と第2部材とを貼り合せる工程から独立して準備することが出来、場所、環境、時間等に関係なく作成することが出来る。このため、均一な厚みの第1接着層を形成することが出来、厚みの管理が可能となる。加えて、第1部材および第2部材の被着面からの湿気硬化型接着剤のはみ出し等の、塗布接着法における上述した不具合の発生を抑制することが出来る。
さらに、本態様の接着シート付き部材は、第2部材と貼り合わせるまでの間、独立して保管可能であり、貼合作業のタイミングに応じて、接着シート付き部材と第2部材とを貼り合わせ、第1接着層の吸湿硬化反応を生じさせることにより、2つの部材を強固に貼り合わせることが出来る。ここで、本開示の接着シート付き部材は、上記第1接着層の上記第1部材とは反対側に防湿性を有する第1セパレータが配置されていることで、上記第1接着層と外気中の水分との接触を上記第1セパレータにより阻止することが出来る。これにより、本態様の接着シート付き部材は、第2部材と貼り合わせるまでの間、外気中の水分との接触による第1接着層の吸湿硬化反応の進行を抑制することが出来、長期保管および取り扱いを更に容易とすることが出来る。
このように、本態様の接着シート付き部材によれば、予め第1部材に、厚みの管理がされた湿気硬化型接着層である第1接着層を有する接着シートが必然的に配置されていることで、塗布接着法を用いずに第2部材と貼り合せることが出来、「I.接着シート」の項で説明した塗布接着法における課題を解決することが出来る。また、本態様の接着シート付き部材は、防湿性を有する第1セパレータを有することで、単体での長期保管および取り扱いが可能となり、第2部材との貼合作業を所望のタイミングで簡便に行うことが出来る。
なお、特許文献1〜9には、湿気硬化型接着剤をシート化した第1接着層を、予め第1部材に配置して、接着シート付き部材とし、単体での長期保管および取り扱いが可能になることについては、開示も示唆もされていないと推量される。
以下、本開示の接着シート付き部材について、詳細に説明する。
A.接着シート
本開示の接着シート付き部材における接着シートは、上記「I.接着シート」の項で詳細に説明したため、ここでの説明は省略する。
B.第1部材
本開示の接着シート付き部材における第1部材は、特に限定されず、上記接着シート付き部材の用途に応じて適宜選択することが出来る。例えば、例えば、工業用部材、建築用部材、自動車用部材、インフラ用部材、補修部材、電子部材等が挙げられる。
また、上記第1部材の材質は特に限定されない。上記第1部材の材質としては、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、銅等の金属材料;ABS、ポリイミド、ポリプロピレン、炭素繊維強化複合材料(CFRP)やガラス繊維強化複合材料(GFRP)等の繊維強化複合材料(FRP)等のプラスチック材料;木材;セラミック材料等が挙げられる。
C.その他の構成
本開示の接着シート付き部材において、第1部材と接着シートの第1接着層との間に第2ガスバリア層を有していても良い。その理由および第2ガスバリア層については、「I.接着シート」の項で詳細に説明したため、ここでの説明は省略する。上記第2ガスバリア層は、第1部材の第1接着層側の面に直接形成しても良く、第2接着層を介して第1部材の第1接着層側の面と貼り合せても良い。第2接着層は湿気硬化型接着層であってもよく、湿気硬化型接着層でなくてもよい。
D.接着シート付き部材の態様
本開示の接着シート付き部材は、図5で例示したように、1つの接着シート10に1つの第1部材11が貼り合わされている一面付けであってもよい。また、1つの接着シートに複数の第1部材が貼り合わされている多面付けであってもよい。
本開示の接着シート付き部材の態様としては、例えば、以下の態様が挙げられる。以下、本開示の接着シート付き部材の各態様について説明する。
(1)接着シート付き部材の第1態様
本態様の接着シート付き部材は、上記接着シートの上記第1接着層が、上記第1セパレータの片面の全面に設けられており、第1部材層が、上記第1接着層の上記第1セパレータとは反対側の全面に設けられており、上記第1部材層および上記第1接着層は、上記第1部材層および上記第1接着層を厚み方向に切断する切込部を有し、上記切込部により画定された第1部材および第1接着層部を有する。なお、第1部材層とは、切込部が形成される前の第1部材をいう。
本態様の接着シート付き部材は、上記第1部材層および上記第1接着層が、上記切込部により画定された1つの第1部材および1つの第1接着層部を有してもよい。これにより、本態様の接着シート付き部材は、第1接着層部および第1部材がこの順に積層されている1つの接着層部付き部材を有する一面付けとすることができる。
また、本態様の接着シート付き部材は、上記第1部材層および上記第1接着層が、上記第1部材層および上記第1接着層を厚み方向に切断する切込部を有し、上記切込部により画定された複数の第1部材および複数の第1接着層部を有しても良い。これにより、本態様の接着シート付き部材は、第1接着層部および第1部材がこの順に積層されている複数の接着層部付き部材を有する多面付けとすることができる。
図6(a)、(b)は、接着シート付き部材の第1態様の一例を示す概略平面図およびB−B線断面図である。本態様の接着シート付き部材20Aは、接着シート10の第1接着層1が、第1セパレータ21の片面の全面に設けられており、第1部材層11aが、第1接着層1の第1セパレータ21とは反対側の全面に設けられている。第1部材層11aおよび第1接着層1は、第1部材層11aおよび第1接着層1を厚み方向に切断する切込部Lを有し、切込部Lにより画定された1以上の第1部材11および1以上の第1接着層部1aを有する。本態様の接着シート付き部材20Aは、第1セパレータ21側から、第1接着層部1aおよび第1部材11がこの順に積層されている1以上の接着層部付き部材31を有する。
本態様の接着シート付き部材は、第3態様の接着シートを有する。本態様の接着シート付き部材によれば、第1セパレータの片面に接着層部付き部材が一面付けまたは多面付けされていることから、図7に示すように、1つの接着シート付き部材20Aから、1以上の接着層部付き部材31が剥離可能となる。そして接着層部付き部材と第2部材とを貼り合わせることで、本態様の接着シート付き部材から1以上の物品の製造が可能となる。
本態様において、第1部材および第1接着層部の大きさおよび形状としては、被着体の被着面の大きさおよび形状に応じて適宜調整される。
(2)接着シート付き部材の第2態様
本態様の接着シート付き部材は、上記接着シートの上記第1接着層が、上記第1セパレータの片面の全面に設けられており、厚み方向に切断する切込部、および上記切込部により画定された第1接着層部を有し、上記第1部材が、上記第1接着層部に配置されている。
本態様の接着シート付き部材は、上記接着シートの上記第1接着層が、上記第1セパレータの片面の全面に設けられており、厚み方向に切断する切込部、および上記切込部により画定された1つの第1接着層部を有し、1つの上記第1部材が、上記1つの第1接着層部に配置されていてもよい。これにより、本態様の接着シート付き部材は、第1接着層部および第1部材がこの順に積層されている1つの接着層部付き部材を有する一面付けとすることができる。
また、本態様の接着シート付き部材は、上記接着シートの上記第1接着層が、上記第1セパレータの片面の全面に設けられており、厚み方向に切断する切込部、および上記切込部により画定された複数の第1接着層部を有し、複数の上記第1部材が、複数の上記第1接着層部にそれぞれ配置されていてもよい。これにより、本態様の接着シート付き部材は、第1接着層部および第1部材がこの順に積層されている複数の接着層部付き部材を有する多面付けとすることができる。
図8(a)、(b)は、接着シート付き部材の第2態様の一例を示す概略平面図およびB−B線断面図である。本態様の接着シート付き部材20Bは、接着シート10の第1接着層1が、第1セパレータ21の片面の全面に設けられており、厚み方向に切断する切込部L、および切込部Lにより画定される1以上の第1接着層部1aを有する。また、1以上の第1部材11が、1以上の第1接着層部1aにそれぞれ配置されている。本態様の接着シート付き部材20Bは、第1セパレータ21側から、第1接着層部1aおよび第1部材11がこの順に積層されている1以上の接着層部付き部材31を有する。
本態様の接着シート付き部材は、第3態様の接着シートを有する。本態様の接着シート付き部材によれば、第1セパレータの片面に、接着層部付き部材が一面付けまたは多面付けされていることから、図9に示すように、1つの接着シート付き部材20Bから、1以上の接着層部付き部材31が剥離可能となる。そして接着層部付き部材と第2部材とを貼り合わせることで、本態様の接着シート付き部材から1以上物品の製造が可能となる。
本態様において、第1部材および第1接着層部の大きさおよび形状としては、被着体の被着面の大きさおよび形状に応じて適宜調整される。
(3)接着シート付き部材の第3態様
本態様の接着シート付き部材は、上記接着シートの上記第1接着層が、上記第1セパレータの片面にパターン状に設けられており、第1接着層部を有し、上記第1部材が上記第1接着層部に配置されている。
ここで、「上記第1接着層が、上記第1セパレータの片面にパターン状に配置され」るとは、第1セパレータの片面において、第1接着層が設けられている部分と、第1接着層が設けられていない部分とを、それぞれ有するように配置されていることをいう。また、第1接着層が設けられている部分が、第1接着層部となる。
本態様の接着シート付き部材は、上記接着シートの上記第1接着層が、上記第1セパレータの片面にパターン状に設けられており、1つの第1接着層部を有し、1つの上記第1部材が1つの上記第1接着層部に配置されていてもよい。これにより、本態様の接着シート付き部材は、第1接着層部および第1部材がこの順に積層されている1つの接着層部付き部材を有する一面付けとすることができる。
また、本態様の接着シート付き部材は、上記接着シートの上記第1接着層が、上記第1セパレータの片面にパターン状に設けられており、複数の第1接着層部を有し、複数の上記第1部材が複数の上記第1接着層部にそれぞれ配置されていてもよい。このとき、第1セパレータの片面には、複数の第1接着層部がパターン状に配置される。これにより本態様の接着シート付き部材は、第1接着層部および第1部材がこの順に積層されている複数の接着層部付き部材を有する多面付けとすることができる。
図10(a)、(b)は、接着シート付き部材の第3態様の一例を示す概略平面図およびB−B線断面図である。本態様の接着シート付き部材20Cは、接着シート10の第1接着層1が、第1セパレータ21の片面にパターン状に設けられており、1以上の第1接着層部1aを有する。また、1以上の第1部材11が、1以上の第1接着層部1aにそれぞれ配置されている。本態様の接着シート付き部材20Cは、第1セパレータ21側から、第1接着層部1aおよび第1部材11がこの順に積層されている1以上の接着層部付き部材31を有する。
本態様の接着シート付き部材は、第2態様の接着シートを有する。本態様の接着シート付き部材によれば、第1セパレータの片面に、接着層部付き部材が一面付けまたは多面付けされていることから、図11に示すように、1つの接着シート付き部材20Cから、1以上の接着層部付き部材31が剥離可能となる。そして接着層部付き部材と第2部材とを貼り合わせることで、本態様の接着シート付き部材から1以上の物品の製造が可能となる。
本態様において、第1部材および第1接着層部の大きさおよび形状としては、被着体の被着面の大きさおよび形状に応じて適宜調整される。
(4)接着シート付き部材の第4態様
本態様の接着シート付き部材は、上記接着シートの上記第1接着層が、上記第1セパレータの片面の全面に設けられており、上記第1部材が、上記第1接着層の上記第1セパレータとは反対側にパターン状に配置されている。
ここで、「第1部材が、第1接着層の第1セパレータとは反対側にパターン状に配置されている」とは、第1接着層の第1セパレータとは反対側の面において、第1部材が設けられている部分と、第1部材が設けられていない部分とを、それぞれ有するように配置されることをいう。
本態様の接着シート付き部材は、上記接着シートの上記第1接着層が、上記第1セパレータの片面の全面に設けられており、1つの上記第1部材が、上記第1接着層の上記第1セパレータとは反対側にパターン状に配置されていてもよい。第1接着層は1つの第1接着部として機能することが可能である。これにより、本態様の接着シート付き部材は、第1接着層部および第1部材がこの順に積層されている1つの接着層部付き部材を有する一面付けとすることができる。
また、本態様の接着シート付き部材は、上記接着シートの上記第1接着層が、上記第1セパレータの片面の全面に設けられており、複数の上記第1部材が、上記第1接着層の上記第1セパレータとは反対側にパターン状に配置されていてもよい。これにより、本態様の接着シート付き部材は、多面付けとすることができる。
図12(a)、(b)は、接着シート付き部材の第4態様の一例を示す概略平面図およびB−B線断面図である。本態様の接着シート付き部材20Dは、接着シート10の第1接着層1が、第1セパレータ21の片面の全面に設けられており、1以上の第1部材11が、第1接着層1の第1セパレータ21とは反対側にそれぞれ配置されている。
なお、本態様の接着シート付き部材は、接着シート付き部材の第2態様において、第1接着層に切込部が形成されていない態様と同様とすることができる。
本態様の接着シート付き部材は、第1態様の接着シートを有する。本態様の接着シート付き部材は、第1接着層に切込部が形成されておらず、一面付けで配置されており、1以上の第1部材が第1接着層の第1セパレータとは反対側の面に配置されている。ここで、本態様の接着シート付き部材において、1つの第1部材が、第1接着層の第1セパレータとは反対側の面に配置されている場合、第1部材の外周に沿って、第1接着層を厚み方向に切断する切込部を形成することで、1つの接着シート付き部材から、1つの接着層部付き部材が剥離可能となる。
また、本態様の接着シート付き部材において、1以上の第1部材が、第1接着層の第1セパレータとは反対側の面にパターン状に配置されている場合、図13に示すように、第1部材11の外周に沿って、第1接着層1を厚み方向に切断する切込部Lを形成することで、1つの接着シート付き部材20Dから、切込部Lにより画定された1以上の接着層部付き部材31が剥離可能となる。そして、接着層部付き部材と第2部材とを貼り合わせることで、本態様の接着シート付き部材から1以上の物品の製造が可能となる。また、本態様の接着シート付き部材は、第1接着層に加えて第1セパレータにも上記切込部を形成することで、個片化が可能となる。
本態様において、第1部材の大きさおよび形状としては、被着体の被着面の大きさおよび形状に応じて適宜調整される。
(5)接着シート付き部材の第5態様
本態様の接着シート付き部材は、上記接着シートの上記第1接着層が、上記第1セパレータの片面の全面に設けられており、上記第1部材が、上記第1接着層の上記第1セパレータとは反対側の全面に配置されている。本態様の接着シート付き部材は、第1態様の接着シート付き部材の切込部を有さない態様と同様であり、第1部材層を1つの第1部材とすることができる。本態様の接着シート付き部材は、1つの第1部材が上記第1接着層の上記第1セパレータとは反対側の全面に配置されることで、図5で例示した一面付けとすることができる。
E.製造方法
本開示の接着シート付き部材の製造方法については、後述する「III.物品の製造方法 B.接着シート付き部材準備工程」の項で説明するため、ここでの説明は省略する。
III.物品の製造方法
次に、本開示の物品の製造方法について説明する。本開示の物品の製造方法は、上記「A.接着シート」の項で説明した接着シートを用い、第1部材および第2部材を貼り合せて物品とする物品の製造方法であって、上記接着シートを準備する接着シート準備工程と、上記接着シートの上記第1接着層の上記第1セパレータと反対側の面に、上記第1部材を配置して、接着シート付き部材とする接着シート付き部材準備工程と、上記接着シート付き部材の上記第1セパレータを剥離して、露出した上記第1接着層の面に上記第2部材を貼り合わせる貼合工程と、を有し、少なくとも上記貼合工程が、上記第1接着層を水分と接触させる処理を含む。
図14は、本開示の物品の製造方法の一例を示す工程図である。本開示の物品の製造方法は、まず、接着シート準備工程として、上記「A.接着シート」の項で説明した接着シート10を準備する(図14(a))。次に、接着シート付き部材準備工程として、接着シート10の第1接着層1の第1セパレータ21と反対側の面に、第1部材11を配置して、接着シート付き部材20とする(図14(b))。続いて、貼合工程として、接着シート付き部材20の第1セパレータ21を剥離して、露出した第1接着層1の面に第2部材12を貼り合わせる(図14(c)、(d))。少なくとも貼合工程では、第1接着層1を水分と接触させる処理Wを含んでおり、第1接着層1は、吸湿により硬化反応が進み、強接着性を示す硬化接着層32となる。これにより、第1部材11および第2部材12を硬化接着層32で強固に貼り合わせた物品30を得ることが出来る(図14(d))。
湿気硬化型接着剤を用いて2つの部材を貼り合わせて物品を製造する場合、通常、貼り合せ作業行う現場で、湿気硬化型接着剤を一方の部材の被着面に塗布し、上記塗布面に他方の部材を接触させ、接触状態を保持しながら吸湿硬化により部材同士を貼り合せて物品を製造するといった、塗布接着法が用いられる。しかし、塗布接着法による物品の製造方法では、「I.接着シート」の項で説明した課題を有する。
これに対し、本開示の物品の製造方法によれば、接着シート付き部材準備工程において、湿気硬化型接着剤をシート化した第1接着層を第1セパレータ上に有する接着シートを、部材同士の貼合作業、場所、環境、時間等に関係なく準備することが出来る。このため、上記接着シートの第1接着層は、均一な厚みを有し、厚みの管理が可能となる。また、上記第1セパレータが防湿性を有するため、接着シート付き部材準備工程および貼合工程を実施するまでの間、第1接着層と外部の水分との接触を第1セパレータにより阻止することが出来、第1接着層の吸湿硬化反応の進行を抑制することが出来る。これにより、上記接着シートは、長期保管が可能である。
また、接着シート付き部材準備工程において、接着シート付き部材は、上記接着シートを第1部材の被着面に貼付すればよく、この工程は、場所、環境、時間等に関係なく行うことが出来る。このため、接着シート付き部材を容易に製造することが可能であり、第1部材への塗布作業や塗布厚みの調整等を行う必要がない。このとき、接着シートの第1接着層は、位置精度や厚み精度が良く、第1部材の被着面の形状に合わせて貼ることが出来るため、第1部材の被着面からの接着剤のはみ出し等の、塗布接着法における上述した不具合の発生を抑制することが出来る。さらに、接着シート付き部材は、第1接着層の第1部材とは反対側の面に防湿性を有する第1セパレータが配置されており、貼合工程を実施するまでの間、第1接着層と外部の水分との接触を、第1部材および第1セパレータにより阻止することが出来る。これにより、上記接着シート付き部材は、第1接着層の吸湿硬化反応の進行を抑制することが出来、長期保管が可能となる。そして、所望のタイミングで第2部材と貼り合わせることが出来る。
このように、本開示の物品の製造方法によれば、接着シート準備工程、接着シート付き部材準備工程、および貼合工程の各工程は、場所、環境、時間等に関係なく、所望のタイミングに応じて実施することが出来、第1部材および第2部材を貼り合わせた物品の製造を簡便に行うことが出来る。
以下、本開示の物品の製造方法について、工程ごとに説明する。
A.接着シート準備工程
本開示の物品の製造方法における接着シート準備工程は、上記「I.接着シート」の項で説明した接着シートを準備する工程である。すなわち、本工程は、吸湿により硬化する第1接着層、および上記第1接着層の少なくとも一方の面側に配置された第1セパレータを有し、上記第1セパレータ水蒸気透過度が所定の範囲内にある接着シートを準備する工程である。
吸湿により硬化する第1接着層を、湿気硬化型接着層と称し、所定の水蒸気透過度を示す第1セパレータを防湿セパレータと称する場合がある。
本工程において準備する接着シートについては、上述の「I.接着シート」の項で説明したため、ここでの説明は省略する。
接着シートの製造方法としては、特に限定されず、例えば、湿気硬化性接着剤成分を少なくとも含む湿気硬化型接着剤組成物を必要に応じて溶剤に分散させ、第1セパレータの片面に塗布し乾燥して第1接着層を形成することが出来る。
湿気硬化型接着剤組成物の塗布方法は特に限定されず、公知の印刷法、コーティング法を用いることが出来る。また、塗布層の乾燥条件は、塗布層中に含まれている溶剤を十分に発揮可能な条件であればよく、組成に応じて適宜設定することが出来る。湿気硬化型接着剤組成物は、第1セパレータの片面の全面にベタ塗りしてもよく、第1セパレータの片面において、湿気硬化型接着剤組成物の塗布部分と非塗布部分とを有するように、パターン状に塗布してもよい。ベタ塗りすることで、第1態様の接着シートを形成することが出来、パターン状に塗布することで、第2態様の接着シートを形成することが出来る。
本工程では、第1セパレータの片面に第1接着層を形成後、上記第1接着層の第1セパレータとは反対側の面に第2セパレータを配置することが出来る。第2セパレータについては、「I.接着シート」の項で説明したため、ここでの説明は省略する。中でも上記第2セパレータは防湿性を有することが出来る。第1接着層の両面に防湿セパレータが配置された接着シートとすることで、上記接着シートの第1接着層と外気中の水分との接触を防ぐことが出来、接着シートの長期保管が可能となるからである。
本工程は、防湿セパレータの片面に第1接着層を形成後、上記第1接着層に切込部を形成して1以上の第1接着層部を画定していてもよい。接着シートを、例えば図3(a)、(b)で示したような第3態様の接着シートとすることが出来るからである。切込部の形成方法は、特に限定されないが、例えばハーフカット加工、ピンホール処理、レーザー加工等を用いることが出来る。
第1セパレータの片面に第1接着層を形成後、上記第1接着層の第1セパレータとは反対側の面に第2セパレータを配置する場合、第2セパレータの配置前に、第1接着層に切込部を形成して1以上の第1接着層部を画定していてもよく、第2セパレータの配置後に、第1接着層および第2セパレータに切込部を形成して1以上の第1接着層部を画定してもよい。
また、第1接着層に切込部を形成後、さらに、切込部により画定される第1接着層部以外の部分を除去してもよい。これにより、第1接着層が第1セパレータの片面にパターン状に設けられた第2態様の接着シートとすることが出来る。
本工程において準備する接着シートは、枚葉であってもよく長尺であってもよい。接着シートが長尺の場合は、ロール状に巻回することが出来る。
また、上記接着シートは、防湿シートにより梱包されていてもよい。外気中の水分との接触をより効果的に防ぐことが出来るからである。防湿シートにより梱包されているとは、接着シートが枚葉であれば、例えば、防湿シートの袋体の中に枚葉の接着シートが真空封入された梱包形態、防湿シートの袋体の中に枚葉の接着シートが封入され、袋体内がドライエアや乾燥窒素で充填された梱包形態とすることが出来る。また、上記接着シートが巻回されていれば、例えば、防湿シートで覆われた梱包形態とすることが出来る。
上記接着シートが防湿シートにより梱包されている場合、梱包内部がドライエアや乾燥窒素で充填されていてもよく、梱包内部が真空脱気され、内部真空度が5Pa以下の真空状態であってもよい。また、梱包内には、公知の乾燥剤が入っていてもよい。
防湿シートは、上記「I.接着シート」の項で説明した第1セパレータの水蒸気透過度と同程度の水蒸気透過度を示すことができる。このような防湿シートとしては、上記「I.接着シート」の項で説明した第1ガスバリア層、第1ガスバリアフィルム、防湿性プラスチックフィルム、フィラー含有プラスチックフィルム、防湿コート層付きフィルム、等が挙げられる。
B.接着シート付き部材準備工程
本開示の物品の製造方法における接着シート付き部材準備工程は、上記接着シートの上記第1接着層の上記第1セパレータと反対側の面に、上記第1部材を配置して、接着シート付き部材とする工程である。
本工程における第1部材については、上記「II.接着シート付き部材」の項で説明したため、ここでの説明は省略する。第1部材は固定されていてもよい。
第1部材と接着シートとの貼合方法は、接着シートの形態に応じて適宜選択することが出来る。例えば、接着シートが第1接着層を巻内面として巻回されていれば、接着シートを必要量巻き出して、第1接着層の上記第1セパレータとは反対側の面を第1部材上に配置した後、切断して貼り合せることが出来る。また、接着シートが第2セパレータを有する場合は、上記接着シートの第2セパレータを剥離して第1接着層を露出させ、その上に第1部材を貼り合せることが出来る。第2セパレータの剥離作業と、露出した第1接着層の表面に第1部材を貼り合せる作業とは、同時に行っても良く、連続して行っても良く、別々に行っても良い。
第1部材11は、図14(b)で示すように、第1接着層1の第1セパレータ21とは反対側の面の全面に配置してもよく、図12で示したように、第1接着層1の第1セパレータ21とは反対側の面にパターン状に配置してもよい。また、図15(a)または図16(a)で示すように、接着シート10の第1接着層1が複数の第1接着層部1aを有する場合は、図15(b)または図16(b)で示すように、複数の第1接着層部1aに複数の第1部材11をそれぞれ配置してもよい。図15(a)〜(d)は、本開示の物品の製造方法の他の例を示す工程図であり、第3態様の接着シートを用いる場合を示す。本工程において第3態様の接着シートを用いる場合、図8および図9で例示した第2態様の接着シート付き部材20Bを得ることが出来る。また、図16(a)〜(d)は、本開示の物品の製造方法の他の例を示す工程図であり、第2態様の接着シートを用いる場合を示す。本工程において第2態様の接着シートを用いる場合、図10および図11で例示した第3態様の多面付けの接着シート付き部材20Cを得ることが出来る。
接着シートは、第1部材の被着面全域に貼り合せてもよく、第1部材の被着面の周縁に枠形状に貼り合せてもよい。接着シートを貼り合せる際は、スキージ等を用いて第1部材と接着シートの第1接着層との接着面に気泡が入らないようにする。
接着シートの第1接着層が粘着性を有する場合は、アイロンなどを用いて加熱圧着して貼り合わせてもよく、軽く振動を与えながらローラーを用いて加圧して貼り合わせてもよい。寒冷地等では第1接着層が所望の粘着力を保てない場合があるが、上記の方法により貼り合わせることで、第1接着層が第1部材の隙間に入り込みやすくなり、第1部材に対する接着強度を高めることが出来るからである。
接着シートの第1接着層が低粘着性を示す場合は、本工程は、貼り合せ位置を決める位置決め工程を有することが可能である。第1接着層が低粘着性を示すことで、第1部材と接着シートとを貼り直すことが出来る。
また、本工程は、図17(b)、(c)で示すように、接着シート10の第1接着層1の他方の面に第1部材層11aを配置し、第1接着層1および第1部材層11aを厚み方向に切断する切込部Lを形成して、切込部Lにより1以上の第1接着層部1aおよび1以上の第1部材11を画定してもよい。図6および図7で例示した第1態様の接着シート付き部材20Aを得ることが出来るからである。図17(a)〜(e)は、本開示の物品の製造方法の他の例を示す工程図であり、第1態様の接着シートを用いる場合を示す。
また、第1接着層および第1部材層に切込部を形成後、さらに、切込部により画定される第1接着層部および第1部材以外の部分を除去してもよい。これにより、第3態様の接着シート付き部材を得ることが出来るからである。
切込部の形成方法については、「A.接着シート準備工程」の項で説明した方法を用いることが出来る。
本工程は、湿気存在雰囲気で実施してもよく、湿気非存在雰囲気内で実施してもよい。中でも作業性の観点から、湿気存在雰囲気内で実施することができる。湿気存在雰囲気における具体的な温度および湿度については、後述する。
また、本工程後、すぐに貼合工程を行う場合、本工程において吸湿処理を行っても良い。吸湿処理については、「C.貼合工程」の項で説明するため、ここでの説明は省略する。
C.貼合工程
本開示の物品の製造方法における貼合工程は、上記接着シート付き部材の上記第1セパレータを剥離して、露出した上記第1接着層の面に上記第2部材を貼り合わせる工程である。少なくとも本工程は、上記第1接着層を水分と接触させる処理(以下、吸湿処理とする。)を含む。
(1)第2部材
本工程おける第2部材は、接着シート付き部材における第1部材の種類に応じて適宜選択することが出来る。第2部材は、第1部材と同一種類であってもよく、異なる種類であってもよい。第2部材が第1部材と異なる種類であるとは、例えば第1部材と材料、性質、性状、機能、形態等が異なる部材を挙げることが出来る。第2部材の詳細について、上述した「II.接着シート付き部材」の項で説明した第1部材の詳細と同様とすることが出来るため、ここでの説明は省略する。なお、第2部材は固定されていてもよい。
(2)貼合方法
接着シート付き部材と第2部材との貼合方法は、上記接着シート付き部材の第1セパレータを剥離して、露出した上記第1接着層の面に、第2部材を貼り合わせることが可能な方法であれば特に限定されない。第1セパレータの剥離作業と、露出した第1接着層の表面に第2部材を貼り合せる作業とは、同時に行っても良く、連続して行っても良く、別々に行っても良い。
中でも第1セパレータの剥離作業と、露出した第1接着層の表面に第2部材を貼り合せる作業とを同時に行うことで、第2部材を貼り合わせる前に第1接着層の表面が外気中の水分に晒されるのを防ぐことが出来る。第1セパレータの剥離方法は、特に限定されず、手動による方法または吸着等の機械的方法によりピックアップする方法、手動または機械で巻き取りながら剥離する方法等が挙げられる。
上記第2部材は、手動で貼り合せてもよく、装置を用いて貼り合せても良い。接着シート付き部材における上記第1接着層の表面に対して直上方向から貼り合せてもよく、水平方向に移動させて貼り合せてもよい。また、接着シート付き部材が多面付けである場合は、図15(c)、(d)、図16(c)、(d)、図17(d)、(e)で示すように、第1セパレータ21から接着層部付き部材31を1つずつ剥離して、第2部材12と貼り合わせることが出来る。
上記第1接着層が粘着性を有する場合は、アイロンなどを用いて加熱圧着して貼り合わせてもよく、軽く振動を与えながらローラーを用いて加圧して貼り合わせてもよい。寒冷地等では上記第1接着層が所望の粘着力を保てない場合があるが、上記の方法により貼り合わせることで、上記第1接着層が第2部材の被着面の隙間に入り込みやすくなり、接着強度を高めることが出来る。
接着シート付き部材が多面付けであれば、接着シート付き部材から接着層部付き部材を剥離して、上記接着層部付き部材の、上記第1接着層部の上記第1部材とは反対側の面を上記第2部材に貼り合わせる。第1部材に配置された第1接着層部は、位置精度や厚み精度が良いことから、第2部材を精度良く貼り合せることが出来る。
(3)吸湿処理
本工程は、上記第1接着層を水分と接触させる吸湿処理を含む。本工程において吸湿処理を含むことで、第1接着層の吸湿硬化反応を進行させ、さらには上記反応を促進させることが出来、第1部材と第2部材とを強固に接着することが出来る。
上記吸湿処理は、第1接着層が水分を吸湿し、硬化反応を進行するのに十分な量の水分と接触可能な処理であればよく、例えば、接着シート付き部材の第1接着層を湿気存在雰囲気に晒す、接着シート付き部材の第1接着層に対し、霧吹き等により直接且つ強制的に水分を与える、等の処理が挙げられる。上記吸湿処理は、接着シート付き部材が第1セパレータを剥離して行っても良く、剥離せずに行っても良い。
ここで、「湿気存在雰囲気」とは、湿気硬化型接着層である第1接着層が吸湿により硬化することが可能な量の水分が存在する雰囲気をいい、例えば温度23℃における湿度が30%RH以上である雰囲気とすることができ、中でも温度23℃における湿度が50%RH以上である雰囲気とすることが出来る。
本工程において吸湿処理を行うタイミングとしては、適宜選択することが出来る。例えば、上記吸湿処理は、上記接着シート付き部材の第1接着層を第2部材に接触させる前に実施しても良く、上記接着シート付き部材の第1接着層と第2部材とが接触した状態で実施しても良い。なお、上記接着シート付き部材の第1接着層を第2部材に接触させる前に実施する吸湿処理を「接触前吸湿処理」とし、上記接着シート付き部材の第1接着層と第2部材とが接触した状態で実施する吸湿処理を「接触後吸湿処理」とする。
接触前吸湿処理は、上記接着シート付き部材の第1接着層を第2部材に接触させる前に、上記第1接着層に対して実施する。これにより、第2部材との接触前に、予め第1接着層が吸湿して硬化反応が進行するため、第2部材を貼り合せてから第1接着層の吸湿硬化反応が完了するまでの養生時間を短縮することが出来、第1部材と第2部材とを短時間で強固に貼り合せることが可能となる。接触前吸湿処理は、中でも、上記接着シート付き部材の第1接着層と第2部材とを貼り合わせて、養生させる作業環境の湿度が低い場合や、短時間で強固に接着させたい場合に実施することが出来る。
接触前吸湿処理における吸湿処理時間としては、上記第1接着層の組成や吸湿処理の方法にもよるが、第1接着層の硬化反応が完了する時間、具体的には、養生時間よりも短い時間で設定することが出来る。例えば、上記第1接着層がエポキシ化合物およびケチミン化合物を含むエポキシ系接着剤成分を含む場合、接触前吸湿処理における吸湿処理時間としては、例えば温度23℃、湿度50%RH雰囲気中で、0.5時間〜3時間の範囲内とすることが出来る。
一方、接触後吸湿処理は、上記接着シート付き部材の第1接着層と第2部材とが接触した状態で、上記第1接着層に対して実施する。上記第1接着層の硬化反応が進行する前であれば、第2部材の貼り直しが可能となる。
接触後吸湿処理における吸湿処理時間、すなわち養生時間は、上記第1接着層が十分に吸湿して硬化することが可能な時間であればよく、例えば、温度23℃、湿度50%RH雰囲気中で6時間〜7日間の範囲内とすることが出来る。
本工程において、接触前吸湿処理および接触後吸湿処理の少なくとも一方を行うが、両方行っても良い。
上記第1接着層は吸湿処理により吸湿し、硬化反応が進むと硬化接着層となる。上記硬化接着層は強接着力を発現することが出来る。
D.物品
本開示の物品の製造方法により得られる物品は、第1部材と、第1接着層を含む硬化接着層と、第2部材と、をこの順に有する。上記物品は、第1部材および第2部材を貼り合せて構成される物品であれば特に限定されず、例えば、建築物品、インフラ構造物、自動車物品(自動車本体、自動車部品)、電子部品等が挙げられる。
以下に実施例および比較例を示して、本開示をさらに具体的に説明する。
1.準備
以下に示すセパレータおよび湿気硬化型接着剤を準備した。
(1)セパレータ
準備したセパレータA〜Fを以下に示す。また、表1に各セパレータの、温度40℃、相対湿度差90%での水蒸気透過度を示す。水蒸気透過度の測定は、セパレータを100mm×100mm角に切り出して、JIS K7129(A法)に準拠して、Lyssy社製 水蒸気透過度計L80−5000を用いて行った。測定の詳細は、上述の「I.接着シート」の項で説明した水蒸気透過度の測定方法の詳細に従い、1つのセパレータにつき測定数N=3としてその3点平均値をそのセパレータの水蒸気透過度とした。
・セパレータA:シリコーン系剥離剤を含むコート層を片面に有するポリエステル(PET)フィルム(厚み:38μm、東セロ株式会社製、商品名:SP−PET−03)
・セパレータB:シリコーン系剥離剤を含むコート層を片面に有するポリエステル(PET)フィルム(厚み:38μm、東セロ株式会社製、商品名:SP−PET−01)
・セパレータC:一方の面に金属アルミニウム薄膜が蒸着され、他方の面に易剥離処理がされたポリエステル(PET)フィルム(厚み:25μm、ニッパ株式会社製、商品名:PET25_AL×J0)
・セパレータD:金属アルミニウム箔セパレータ(アルミニウム箔部分の厚み:12μm、PETフィルム部分の厚み:50μm、ニッパ株式会社製、商品名:ALPET12−50×J0)
・セパレータE:ポリエステル(PET)フィルムセパレータ(厚み:100μm、ニッパ株式会社製、商品名:PET100×J2)
・セパレータF:ポリエステル(PET)フィルムセパレータ(厚み100μm、ニッパ株式会社製、商品名:PET100×J0)
(2)湿気硬化型接着剤組成物
湿気硬化型接着剤組成物の組成を以下に示す。
・液状エポキシ化合物(ビスフェノールA型エポキシ化合物、エポキシ当量:190g/eq.、分子量:380、三菱化学株式会社製、商品名:jER828) … 120質量部
・固形エポキシ化合物(ビスフェノールA型エポキシ化合物、分子量:5000、三菱化学株式会社製、商品名:jER1009) … 80質量部
・ケチミン系硬化剤(脂肪族アミン型ケチミン、粘度:20mPa.s/25℃、活性水素当量:92、株式会社ADEKA製、商品名:アデカハードナーEH235R−2) … 63質量部
・極性基付与メチルメタクリレート−ブチルアクリレート−メチルメタクリレートトリブロック共重合体(相溶性重合体成分、アルケマ社製、商品名:M22N、) … 30質量部
・シランカップリング剤(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、信越シリコーン社製、商品名:KBM−403) … 10質量部
・酢酸エチル(DICグラフィックス社製) … 150質量部
2.接着シートの作製
[実施例1]
セパレータAのコート層を有する面に、湿気硬化型接着剤組成物を塗工後の厚さが200μmとなるようにアプリケーターを用いて塗布し、乾燥オーブンにて80℃で2分間乾燥させて接着層を形成し、セパレータBを、コート層を有する面が接着層側を向くようにして接着層上に配置して、接着シートを得た。
[実施例2]
セパレータDの片面に、湿気硬化型接着剤組成物を塗工後の厚さが200μmとなるようにアプリケーターを用いて塗布し、乾燥オーブンにて80℃で2分間乾燥させて接着層を形成し、別のセパレータDを接着層上に配置して、接着シートを得た。
[実施例3]
セパレータEの片面に、湿気硬化型接着剤組成物を塗工後の厚さが200μmとなるようにアプリケーターを用いて塗布し、乾燥オーブンにて80℃で2分間乾燥させて接着層を形成し、セパレータFを接着層上に配置して、接着シートを得た。
[実施例4]
セパレータCの金属アルミニウム薄膜面とは反対側の面に、湿気硬化型接着剤組成物を塗工後の厚さが200μmとなるようにアプリケーターを用いて塗布し、乾燥オーブンにて80℃で2分間乾燥させて接着層を形成した。次に、別のセパレータCを、金属アルミニウム薄膜面が接着層とは反対側を向くようにして接着層上に配置して、接着シートを得た。
[評価1]
実施例1〜4で得た接着シートをそれぞれA4サイズにカットし、温度23℃、湿度50%RHの雰囲気内で重ならないように保管し、経時での接着層の硬化具合を確認した。接着層の硬化具合は、接着層の経時での粘着力が初期の粘着力と比較して10分の1となったか否かにより確認した。結果を表2に示す。
実施例1〜4の結果から、セパレータの水蒸気透過度と、保管安定性との相関性が得られた。実施例1の接着シートは、1ヵ月経過の段階で接着層が完全硬化に至った。実施例3の接着シートは、1ヵ月経過の段階で接着層の硬化が進行しているが、完全硬化には至っておらず、1ヵ月半経過の段階で接着層が完全硬化に至った。実施例2の接着シートは、4ヵ月経過の段階でも接着層が完全硬化に至っておらず、粘着力の低下も抑えることが出来た。また、実施例4の接着シートは、3ヵ月経過の段階でも接着層が完全硬化に至っておらず、粘着力の低下も抑えることが出来た。これらの結果から、実施例2、4で得た接着シートは、飛躍的に保管安定性が良化していることがわかった。特に硬化剤としてケチミン化合物を含む接着層は、少量の水分との反応により、少量のアミンが放出されるだけでも触媒的に反応が進むため、ある閾値をもった水蒸気透過度のセパレータにて保護することが必要であることが確認された。
3.物品の製造
[実施例5]
実施例1で得た接着シートのセパレータBを剥離し、3mm厚みの板材(MDF)を重ね合わせて、2kgのローラーを用いて押圧して貼り合せた。これにより、MDFの片面に接着シートが配置された接着シート付き部材を得た。接着シート付き部材の接着シートのセパレータAを剥離して、露出した接着層に別途準備したMDFを、接着面積が12.5mm×25mmとなるように手指で貼り合わせた。その後、温度23℃、湿度50%RH環境下にて24時間養生し、物品1を得た。
[評価2]
実施例5で得た物品1について、せん断引張強度を測定した。せん断引張強度は、JIS K6850に準拠する方法で、テンシロン引張試験機(株式会社エー・アンド・デイ社製、RTF1350)を用いて、引張速度10mm/minの条件で測定した。物品1のせん断引張強度は7.5MPaであった。
(考察)
実施例1で得た接着シートを用いることでMDF同士を簡便に貼り合わせることが出来、MDFの被着面からの接着剤のはみ出し等は確認されなかった。また、実施例5で得られた物品は、高いせん断引張強度を示すことが出来た。このことから、湿気硬化型接着剤組成物をシート化した接着シートを用いることで、部材同士を強固に貼り合わせることが出来ることが確認された。
[実施例6]
セパレータGとして、片面にシリコーン系剥離剤による剥離処理が施されてなる、金属アルミニウム薄膜を有する防湿ポリエステルフィルム(膜厚:38μm、ニッパ社製、PET50_AL×J2)を用い、剥離処理面上に、実施例1で用いた湿気硬化型接着剤組成物を、塗工後の厚さが50μmとなるようにアプリケーターを用いて塗布し、乾燥オーブンにて80℃で2分間乾燥させて第1接着層を形成した。第1接着層上に、セパレータHとして、片面にシリコーン系剥離剤による剥離処理が施されてなる、金属アルミニウム薄膜を有する防湿ポリエステルフィルム(膜厚:38μm、ニッパ社製、PET50_AL×J0)を3kgローラーで圧着して貼り合わせ、接着シートを得た。
次に、第1部材として25mm×100mmのサイズで厚み3mmの板材(MDF)を用い、上記板材の表面に、スチレン−アクリル酸共重合体含有の防湿コート剤(サイデン化学社製、EK−834)を50g/mになるようにバーコーターにて塗布し、熱オーブンにて100℃で10分間乾燥して、防湿性の高い有機物を含む第2ガスバリア層を形成した。接着シートのセパレータHを剥離して、第1接着層の露出面と、上記板材の第2ガスバリア層の面とを貼り合せて接着シート付き部材とした。
[比較例1]
板材の表面に防湿コート剤を塗布しなかったこと以外は実施例6と同様に接着シート付き部材を得た。
[評価1]
実施例6および比較例1の接着シート付き部材を、それぞれ温度23℃、湿度50%RHの雰囲気中で一定時間保管後、各接着シート付き部材の第1接着層のタックの有無を確認した。第1接着層のタックは、一定時間保管後の接着シート付き部材のセパレータGを剥離してSUS板と貼り合せ、3kgの重りを載せた状態で10秒間押し付けたのち、SUS板を90°(垂直)に置き、1秒以内に試験片が落下するかどうかで判断した。落ちた場合はタックなし、落ちなかった場合はタックありと評価した。実施例6の接着シート付き部材は、作製から7日間保管後でも、第1接着層の表面タックが残っており、吸湿硬化反応が進んでいなかった。一方、比較例1の接着シート付き部材は、作製から3日保管した時点で既にタックが消失しており、吸湿硬化反応が進んでいた。これらの結果から、本開示の接着シート付き部材において、第1部材と第1接着層との間にさらに第2ガスバリア層を介在させることで、第1接着層の吸湿硬化反応をさらに抑制することができ、長期保管が可能になることが示唆された。
1 … 第1接着層(湿気硬化型接着層)
1a … 第1接着層部
10 … 接着シート
11 … 第1部材
11a … 第1部材層
20、20A、20B、20C、20D … 接着シート付き部材
21 … 第1セパレータ
22 … 第2セパレータ
30 … 物品
31 … 接着層部付き部材
32 … 硬化接着層
L … 切込部
W … 吸湿処理

Claims (21)

  1. 吸湿により硬化する第1接着層、および前記第1接着層の少なくとも一方の面側に配置された第1セパレータを有し、
    前記第1セパレータの水蒸気透過度が、温度40℃、相対湿度差90%で100g/(m・day)以下である、接着シート。
  2. 前記第1セパレータの、温度40℃、相対湿度差90%での水蒸気透過度が50g/(m・day)以下である、請求項1に記載の接着シート。
  3. 前記第1セパレータが第1ガスバリア層を有する、請求項1または請求項2に記載の接着シート。
  4. 前記第1ガスバリア層は、無機物を含む、請求項3に記載の接着シート。
  5. 前記第1ガスバリア層の前記無機物が、金属または半金属の単体またはその化合物である、請求項4に記載の接着シート。
  6. 前記第1ガスバリア層の前記無機物が、アルミニウムまたはケイ素の単体またはその化合物である、請求項4に記載の接着シート。
  7. 前記第1接着層の前記第1セパレータとは反対側に、第2セパレータを有する、請求項1から請求項6までのいずれかの請求項に記載の接着シート。
  8. 前記第1接着層が、前記第1セパレータの片面にパターン状に設けられており、第1接着層部を有する、請求項1から請求項7までのいずれかの請求項に記載の接着シート。
  9. 前記第1接着層が、複数の第1接着層部を有する、請求項8に記載の接着シート。
  10. 前記第1接着層が、前記第1セパレータの片面の全面に設けられており、厚み方向に切断する切込部、および前記切込部により画定された第1接着層部を有する、請求項1から請求項7までのいずれかの請求項に記載の接着シート。
  11. 前記第1接着層が、複数の前記第1接着層部を有する、請求項10に記載の接着シート。
  12. 請求項1から請求項7までのいずれかの請求項に記載の接着シートと、前記接着シートの前記第1接着層の他方の面側に配置された第1部材とを有する、接着シート付き部材。
  13. 前記接着シートの前記第1接着層が、前記第1セパレータの片面の全面に設けられており、
    第1部材層が、前記第1接着層の前記第1セパレータとは反対側の全面に設けられており、
    前記第1部材層および前記第1接着層は、前記第1部材層および前記第1接着層を厚み方向に切断する切込部を有し、前記切込部により画定された第1部材および第1接着層部を有する、請求項12に記載の接着シート付き部材。
  14. 前記第1部材層および前記第1接着層は、前記切込部により画定された複数の前記第1部材および複数の前記第1接着層部を有する、請求項13に記載の接着シート付き部材。
  15. 前記接着シートの前記第1接着層が、前記第1セパレータの片面の全面に設けられており、厚み方向に切断する切込部、および前記切込部により画定された第1接着層部を有し、
    前記第1部材が、前記第1接着層部に配置されている、請求項12に記載の接着シート付き部材。
  16. 前記第1接着層が、前記切込部により画定された複数の第1接着層部を有し、
    複数の前記第1部材が、複数の前記第1接着層部にそれぞれ配置されている、請求項15に記載の接着シート付き部材。
  17. 前記接着シートの前記第1接着層が、前記第1セパレータの片面にパターン状に設けられており、第1接着層部を有し、
    前記第1部材が前記第1接着層部に配置されている、請求項12に記載の接着シート付き部材。
  18. 前記第1接着層が、複数の前記第1接着層部を有し、
    複数の前記第1部材が複数の前記第1接着層部にそれぞれ配置されている、請求項17に記載の接着シート付き部材。
  19. 前記接着シートの前記第1接着層が、前記第1セパレータの片面の全面に設けられており、
    前記第1部材が、前記第1接着層の前記第1セパレータとは反対側にパターン状に配置されている、請求項12に記載の接着シート付き部材。
  20. 複数の前記第1部材が、前記第1接着層の前記第1セパレータとは反対側にパターン状に配置されている、請求項19に記載の接着シート付き部材。
  21. 請求項1から請求項11までのいずれかの請求項に記載の接着シートを用い、第1部材および第2部材を貼り合せて物品とする物品の製造方法であって、
    前記接着シートを準備する接着シート準備工程と、
    前記接着シートの前記第1接着層の前記第1セパレータと反対側の面に、前記第1部材を配置して、接着シート付き部材とする接着シート付き部材準備工程と、
    前記接着シート付き部材の前記第1セパレータを剥離して、露出した前記第1接着層の面に前記第2部材を貼り合わせる貼合工程と、
    を有し、
    少なくとも前記貼合工程が、前記第1接着層を水分と接触させる処理を含む、物品の製造方法。
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