JP5550815B2 - 両面粘着シート - Google Patents

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Description

本発明は両面粘着シート、さらに詳しくはカード類などの固定用として用いられる両面粘着シートに関するものである。
従来、キャッシュカードやポイントカード等のカード類を郵送するに際して、説明文を記載した紙(以下、台紙とも言う)のカードの4隅に相当する部分に切れ目を入れ、カードを嵌め込んでいた。しかし、この方法では、カードの嵌め込み作業を人手で行わざるを得ず、コストが掛かるため、ラベリングマシンを用いて両面粘着テープを介して紙にカードを貼り付ける方法が最近採用されるようになってきた。
この粘着テープは、通常、その両面をシリコーン処理した剥離紙の上に蛍光物質含有粘着剤層、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、粘着剤層をこの順で積層したものである。ここで、蛍光物質を直接粘着剤に含ませるのは積層構造の層数を少なくしてコスト削減を図るためであり、また、PETフィルムを用いるのは、上記粘着剤層から上記蛍光物質含有粘着剤層までを半抜きし、かす取りして、長尺剥離紙上に残った適当な形状の両面粘着テープ片をラベリングマシンのピールプレートで長尺剥離紙を180°近く折り曲げると、PETフィルムの腰の強さのために剥離紙と蛍光物質含有粘着剤層との間が剥離し、該蛍光物質含有粘着剤層によって容易に台紙上に該両面粘着テープ片を貼り着けることができるからである。
このようにして該両面粘着テープ片を、例えば、説明文の入った紙上の所定の部分に貼り付ける操作の際の位置合せや該両面粘着テープ片の最上層の粘着剤層でカードを貼り付ける際の位置合せは、通常カード貼着機械の蛍光センサーで蛍光物質からの蛍光を検出する操作を介して行われる。なお、上記の両面粘着テープの最上層の粘着剤層に蛍光物質を含ませることも考えられるが、こうするとカードへの蛍光物質の移行が起こりカードを汚染するおそれがあるので不都合である。
しかるに、従来、ポリエチレン等のポリマーを紙にラミネートした上にシリコーン処理されている剥離紙を用いるのが一般的であった。このようなポリマーをラミネートした上にシリコーン処理された剥離紙の面上に蛍光物質含有粘着剤層を設けると、両面粘着テープの使用までに長時間を経過した場合、蛍光物質がシリコーン処理層を通してポリエチレン等のポリマーのラミネート層に移行して、ラミネート層の広い範囲に渡って拡散するため、上記の蛍光センサーを利用した位置合せが不可能になるという問題があった。
この問題を解消した両面粘着テープとして、特許文献1にあるような、両面シリコーン処理剥離紙にポリマーラミネート無しでシリコーン処理した面上に、蛍光物質含有粘着剤層、ポリエチレンテレフタレートフィルムのような腰のあるポリマーフィルム、及び、粘着剤層をこの順で積層し、かつ、前記蛍光物質含有粘着剤層の被着体に対する粘着力が前記粘着剤層の被着体に対する粘着力よりも強いことを特徴とする両面粘着テープが開示されている。
ところで、台紙上に一定大きさの両面粘着テープ片を貼付するためには、粘着テープ原反をダイカットなどにより剥離シート上に一定大きさの両面粘着シート形状に作製する必要がある。カットする際には、一般的にダイカット刃を用いるが、粘着剤層の一部が刃に転着し、それがさらに他の両面粘着シート片に転着してしまうことがある。上述のような粘着剤層に含有されている蛍光物質が粘着剤層とともに他の両面粘着シート片の表面側の粘着剤層などに転着すると、最終的にはカードの一部に転着してしまい、カードの汚染や読み取りなどに支障をきたすことになる。
実用新案登録第3068667号公報
本発明は、このような事情のもとで、ダイカット等を行っても蛍光物質などの発光物質の転着が少なく、カードを汚染することのない両面粘着シートを提供することを目的としてなされたものである。
本発明者らは、前記の目的に沿った両面粘着シートを開発すべく鋭意研究を重ねた結果、透明基材シートの両面に透明粘着剤層を有する両面粘着シートにおいて、活性エネルギー線の照射により、前記透明基材シートが発光し、かつ前記透明粘着剤層は発光しない構成とすることにより、その目的に適合し得る両面粘着シートが得られることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
[1]透明基材シートの両面に透明粘着剤層を有し、カード類の固定用に用いられる両面粘着シートであって、透明基材シートが、熱可塑性樹脂であるポリエステル系フィルムを素材とする透明シート層からなるとともに、活性エネルギー線の照射により発光する物質を含んでなり、活性エネルギー線の照射により、前記透明基材シートが発光し、かつ前記透明粘着剤層は発光しないことを特徴とする両面粘着シート、
[2]透明基材シートが複数の透明シート層からなり、かつ少なくとも一つの透明シート層が、活性エネルギー線の照射により発光する上記[1]項に記載の両面粘着シート、
[3]透明基材シートの両面に透明粘着剤層を有する両面粘着シートであって、透明基材シートが、熱可塑性樹脂を素材とするフィルム材料からなる複数の透明シート層から構成され、かつ、該複数の透明シート層が、活性エネルギー線の照射により発光する物質を含む接着剤層を介して積層されてなることを特徴とする両面粘着シート
[4]活性エネルギー線の照射により発光する物質を含む接着剤層が、部分的に形成されてなる上記[3]項に記載の両面粘着シート
[5]カード類の固定用に用いられる上記[3]又は[4]項に記載の両面粘着シート、及び
[6]活性エネルギー線の照射により発光する物質が、透明蛍光発生剤である上記[1]〜[]項のいずれかに記載の両面粘着シート
提供するものである。
本発明によれば、カード類などの固定用として用いられ、ダイカット等を行っても蛍光物質などの発光物質の転着が少なく、カードを汚染することのない両面粘着シートを提供することができる。
本発明の両面粘着シートは、透明基材シートの両面に透明粘着剤層を有する両面粘着シートであって、活性エネルギー線の照射により、前記透明基材シートが発光し、かつ前記透明粘着剤層は発光しないことを特徴とする。
ここで、活性エネルギー線とは、電磁波又は荷電粒子線の中でエネルギー量子を有するものを指し、紫外線、電子線、レーザ光線などがあるが、取り扱い性や安全性に優れる紫外線が好ましく用いられる。
図1は、本発明の両面粘着シートにおける構成の一実施形態を示す断面図であって、両面粘着シート10aは、透明基材シート1の両面に、第1透明粘着剤層2a及び第2透明粘着剤層2bを有し、両粘着剤層には、必要に応じ、それぞれ第1剥離シート3a及び第2剥離シート3bが貼着されてなる積層構造を有している。
[透明基材シート]
本発明の両面粘着シートにおいて、基材として用いられる透明基材シートは、活性エネルギー線の照射により発光する特性を有し(以下、該透明基材シートを発光性透明基材シートと称することがある。)、その層構成の基本となる透明シート層の特性や組み合わせで形成される。なお、透明基材シートは、通常状態では無色透明又は若干の有色透明である。
(透明シート層)
透明基材シートの構成要素となる透明シート層は、透明であれば特に制限はないが、従来より使用されている公知のプラスチックフィルムの中から、任意のものを適宜選択して用いることができる。このようなプラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ノルボルネン系樹脂、シクロオレフィン樹脂等を素材とするフィルム材料を挙げることができる。
本発明においては、透明基材シートに、活性エネルギー線の照射により発光する機能を付与するために、該透明基材シートに、活性エネルギー線の照射により発光する物質を含有させることができる。
具体的には、活性エネルギー線照射で発光させるために、活性エネルギー線照射で発光する物質をフィルム材料中に含有させ、いわゆる練りこみタイプの透明シート層を形成し、発光性透明基材シートとするか、又は活性エネルギー線照射で発光する物質をフィルム材料中に含有させた透明シート層と他の透明シート層を積層する、あるいは活性エネルギー線照射で発光する物質を接着剤層に含有させ、透明シート層同士を貼り合わせることなどにより形成することができる。
なお、詳細はそれぞれの実施形態の説明で述べるが、活性エネルギー線照射により発光する物質、特に蛍光物質などで移行性を有するものを使用する場合、粘着剤層に接する透明シート層は蛍光物質などが移行しないような不透過性を有するものが好ましく用いられる。このような透明シート層としては、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレナフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂などのポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂などの熱可塑性樹脂を素材とする各種フィルム材料が挙げられる。この中でも、透明性や価格の点からポリエステル系フィルムが好適である。
(活性エネルギー線の照射で発光する物質)
活性エネルギー線の照射で発光する物質(以下、発光物質とも言う)としては、活性エネルギー線を照射されることにより、発光するものであればよく、特に制限されない。
具体的なものとしては、紫外線を吸収して光(蛍光)を発するものであり、ジアミノスチルベン、キナゾロン、ペリレン、クマリン、オキサゾール、トリアゾール、カルバゾール、ピリジン、ナフタル酸又はイミダゾロンなどの誘導体や、フルオロセイン、チオフラビン、エオシン、ローダミン、アントラセン、テルフェニルなどの透明蛍光発生剤が挙げられる。これらの含有割合は、特に制限ないが、通常樹脂100質量部に対し、0.001〜10質量部の範囲であればよい。
(透明シート層の製膜)
前記透明シート層を製膜するには、まず、その素材となる熱可塑性樹脂に、必要に応じ、前述した発光物質と、各種添加剤、例えば酸化防止剤、光安定剤、難燃剤、帯電防止剤、発泡剤、滑剤、充填剤、着色剤などを適宜配合して、フィルム形成材料を調製し、製膜を行う。
製膜方法については特に制限はなく、従来公知の方法、例えば、キャスト法、溶融押出法(エキストルージョン法)、インフレーション法、カレンダー法などの中から、熱可塑性樹脂の種類に応じて適宜選択することができる。
このようにして製膜された透明シート層は、必要に応じて、一軸延伸処理又は二軸延伸処理を行うことができる。
(発光性透明基材シートの形態)
前記のようにして得られた透明シート層が、活性エネルギー線の照射により発光する発光性透明フィルムである場合、それのみで、発光性透明基材シートを構成してもよいし、該発光性透明フィルムと非発光性透明シート層とを積層して、2層又は3層積層体を形成し、発光性透明基材シートを構成してもよい。
また、透明シート層が非発光性透明シート層である場合、非発光性シート層同士を、発光物質を含む接着剤層を介して積層し、発光性基材シートを構成してもよい。
前記の発光物質を含む接着剤層を形成する接着剤としては、例えばアクリル系、エポキシ系、ポリエステル系などの接着剤、あるいは発光物質を含むポリエチレンフィルムなどの接着性フィルムを挙げることができる。
本発明においては、前記の発光物質を含む接着剤層は、積層しようとする非発光性シート層と非発光性シート層との間に、全面に形成してもよいが、部分的に形成して、前記非発光性シート層同士を積層するのが有利である。
なお、発光性透明シート層として、前述のように発光物質を含む透明シート層を用いることができるが、ポリエチレンナフタレートのように、それ自体が紫外線などにより発光する性質を有する場合には、そのフィルム自体を発光性透明シート層として用いてもよい。
本発明の両面粘着シートにおける発光性透明基材シートは、その上に設けられる粘着剤層や接着剤層との密着性を向上させる目的で、所望により片面又は両面に、酸化法や凹凸化法などにより表面処理を施すことができる。上記酸化法としては、例えばコロナ放電処理、プラズマ処理、クロム酸処理(湿式)、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線照射処理などが挙げられ、また、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法などが挙げられる。これらの表面処理法は基材の種類に応じて適宜選ばれるが、一般にはコロナ放電処理法が効果及び操作性などの面から、好ましく用いられる。また、片面又は両面にプライマー処理を施したものも用いることができる。
この発光性透明基材シートの厚さに特に制限はないが、通常10〜150μm程度、好ましくは20〜100μmである。
[粘着剤層]
本発明の両面粘着シートにおいては、前述した発光性透明基材シートの一方の面に、台紙に貼着される透明粘着剤層2bが設けられると共に、他方の面に、カードが貼着される透明粘着剤層2aが設けられる。前記透明粘着剤層2a及び2bに用いられる粘着剤としては特に制限はなく、従来、粘着剤として慣用されているものの中から、任意のものを適宜選択して用いることができる。例えばアクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリウレタン系粘着剤及びポリエステル系粘着剤などを用いることができるが、これらの中で、一般的にはアクリル系粘着剤がよく用いられる。なお、本発明においては、上記透明粘着剤層2a及び2bは、活性エネルギー線の照射により、発光しないことを要す。
(アクリル系粘着剤)
アクリル系粘着剤としては、樹脂成分として、例えば(メタ)アクリル酸エステル単独重合体、(メタ)アクリル酸エステル単位2種以上を含む共重合体及び(メタ)アクリル酸エステルと他の官能性単量体との共重合体の中から選ばれた少なくとも1種を含有するものが用いられる。該(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシルなどが挙げられる。また、官能性単量体としては、例えば(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピルなどのヒドロキシル基含有単量体、(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミドなどのアミド基含有単量体、(メタ)アクリル酸などのカルボン酸基含有単量体などが挙げられる。
(粘着剤層の性質)
本発明で用いる粘着剤には、本発明の目的が損なわれない範囲で、所望に応じて、例えば酸化防止剤、粘着付与剤、光安定剤、架橋剤、充填剤などを配合することができる。
なお、台紙からカードを取り出すときに、粘着剤がカードに残ることを抑制するために、透明粘着剤層2bの台紙との粘着力を、透明粘着剤層2aのカードとの粘着力よりも大きくすることが好ましい。粘着力の調整方法としては、透明粘着剤層2bに強粘着性タイプの粘着剤を、透明粘着剤層2aに弱粘着性タイプ、または再剥離タイプの粘着剤を使用する方法、透明粘着剤層2bを透明粘着剤層2aよりも厚くする方法、及びこれらの方法を組み合わせる方法などが挙げられる。ここで、弱粘着性タイプ、再剥離タイプの粘着剤は、例えば粘着剤を構成する樹脂成分として、分子量の高いもの、あるいは架橋度を高めたものを用いることにより、調製することができる。
本発明においては、透明粘着剤層2a及び2bの厚さは、通常10〜70μm、好ましくは20〜50μmの範囲で選定される。
(粘着剤層の形成、剥離シート)
透明粘着剤層は、発光性透明基材シートの両面に直接塗布、形成してもよく、また、剥離シートの剥離処理面に粘着剤を塗布、乾燥させ透明粘着剤層を形成した後、発光性透明基材シートの片面と貼り合わせてもよい。透明粘着剤層の形成方法としては、特に制限なく種々の方法を用いることができ、例えば、エアーナイフコーター、ブレードコーター、バーコーター、グラビアコーター、ロールコーター、カーテンコーター、ダイコーター、ナイフコーター、ロールナイフコーター、スクリーンコーター、マイヤーバーコーター、キスコーターなどが挙げられる。
透明粘着剤層の表面は、それを保護するために剥離シートで覆うことが好ましい。この剥離シートとしては、いずれのものを使用してもよく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリレートなどの各種樹脂よりなるフィルムや、ポリエチレンラミネート紙、ポリプロピレンラミネート紙、クレーコート紙、樹脂コート紙、グラシン紙、上質紙等の各種紙材を基材とし、この基材の透明粘着剤層との接合面に、必要により剥離処理が施されたものを用いることができる。この場合、剥離処理の代表例としては、シリコーン系樹脂、長鎖アルキル系樹脂、フッ素系樹脂等の剥離剤よりなる剥離剤層の形成が挙げられる。
剥離シートの厚さは、特に制限されず、適宜選定すればよい。
[両面粘着シートの形態]
本発明の両面粘着シートの形態としては、特に制限はなく、種々の形態をとることができ、例えば前記図1で示される形態以外に、図2、図3及び図4で示される形態のものを挙げることができる。
図2〜図4は、本発明の両面粘着シートにおける構成のそれぞれ異なる形態を示す断面図である。なお、図2〜図4では、透明粘着剤層2a及び透明粘着剤層2bに貼着される剥離シートは省略している。
図2で示される両面粘着シート10bは、発光性透明シート層4と非発光性透明シート層5とが積層されて形成してなる発光性透明基材シート1aの両面に、第1透明粘着剤層2a及び第2透明粘着剤層2bが設けられた積層構造を有している。
図3で示される両面粘着シート10cは、2つの非発光性透明シート層5が、全面に設けられた発光物質を含む接着剤層6を介して積層されてなる発光性透明基材シート1bの両面に、第1透明粘着剤層2a及び第2透明粘着剤層2bが設けられた積層構造を有している。
図4で示される両面粘着シート10dは、2つの非発光性透明シート層5が、部分的に設けられた発光物質を含む接着剤層7を介して積層されてなる発光性透明基材シート1cの両面に、第1透明粘着剤層2a及び第2透明粘着剤層2bが設けられた積層構造を有している。
図5は、本発明の両面粘着シートを用いて、両面粘着シート片を作製する方法を示す説明図である。
まず、前記図1で示される構成の両面粘着シート10a[(a)図]に、(b)図で示されるように、第1剥離シート3aから、第2剥離シート3bに達するダイカットを入れ、次いでカス上げを行うことにより、(c)図で示されるように、剥離シート3b上に設けられた両面粘着シート片20が得られる。
このようにして得られた本発明の両面粘着シート片は、特にカード類を郵送するに際して、台紙に該カード類を固定する用途に好適に用いられる。また、本発明の両面粘着シートは全体が透明であるので、台紙からカードを取ったときに、台紙上に記載されている情報などを両面粘着シート上から確認することができる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、各例で得られた積層粘着シートの性能は、以下に示す方法により求めた。
(1)発光物質転移試験
実施例及び比較例で作製された両面粘着シートを、個々の両面粘着シート片(縦:30mm、横15mm)に形成するために、上記大きさの刃が横10ケ、縦に5ケ(合計50個)設けられたダイカット刃を用い印刷装置[リンテック社製、「LPM300iT」]に取り付けて図5に示すように個々の両面粘着シート片(縦:30mm、横15mm)に形成した。
カット数1000回行い、ダイカット刃(50個)に活性エネルギー線照射により発光する物質がどれくらい付着しているか、ブラックライトを照射して以下の基準で評価した。
1・・・0〜2のダイカット刃に付着。
2・・・3〜5 同上
3・・・6〜10 同上
4・・・11〜20
5・・・21以上
実施例1
ポリエチレンテレフタレート樹脂100質量部に発光物質として、スチルベンベンゾキサゾイル誘導体[クラリアント社製、「Hostalux KS」]を0.5質量部混合し製膜機にて厚さ75μmの透明基材シートを作製した。
次に、剥離シート[リンテック社製、「8LK」]3aの剥離処理面に、再剥離型の透明アクリル系粘着剤[リンテック社製、「MF」]塗液を塗布、乾燥させて粘着剤層2a(厚さ20μm)を形成した後、その剥離シート付き粘着剤層を上記透明基材シートの片面と貼り合わせた。次に剥離シート[リンテック社製、「8K」]3bの剥離処理面に、強粘着性の透明アクリル系粘着剤[リンテック社製、「PAーT1」]塗液を塗布、乾燥させて粘着剤層2b(厚さ26μm)を形成した後、その剥離シート付き粘着剤層を上記透明基材シートの他面に貼り合わせ、図1に示す両面粘着シート10aを作製した。
この両面粘着シートの発光物質転移試験結果を第1表に示す。
実施例2
透明シート層として、コロナ処理を施した厚さ38μmの透明ポリエチレンテレフタレートフィルム[「PET38 T60」、東レ株式会社製]を2枚用意し、ポリエチレン樹脂100質量部に発光物質として、スチルベンベンゾキサゾイル誘導体[クラリアント社製、「Hostalux KS」]を0.3質量部混合したものを、上記2枚の間に厚さ20μmとなるように溶融押出しし、3層構造からなる透明基材シートを得た。それ以外は、実施例1と同様にして両面粘着シートを作製した。
この両面粘着シートの発光物質転移試験結果を第1表に示す。
実施例3
透明シート層として、厚さ38μmの透明ポリエチレンテレフタレートフィルム[「PET38 T60」、東レ株式会社製]を2枚用意し、ポリエステル系接着剤[「バイロン20SS」、東洋紡積株式会社製]100質量部に発光物質として、2,5ビス(5−ターシャリ−ブチルベンゾオキサゾリン(2))チオフェンを2質量部混合したものを、1枚の透明ポリエチレンテレフタレートフィルム上に乾燥厚さ5μmとなるように塗工し、他の透明ポリエチレンテレフタレートフィルムを貼り合わせ3層構造からなる透明基材シートを得た。
それ以外は、実施例1と同様にして両面粘着シートを作製した。
この両面粘着シートの発光物質転移試験結果を第1表に示す。
実施例4
実施例3において、発光物質含有接着剤層をグラビアコーターにて片方の透明ポリエチレンテレフタレートフィルムに部分塗布(市松状(一つの正方形の大きさ:5mm角)の模様、塗布面積としてフィルム面の50%)した後、他の透明ポリエチレンテレフタレートフィルムを貼り合わせ透明基材シートを得た。
それ以外は、実施例1と同様にして両面粘着シートを作製した。
この両面粘着シートの発光物質転移試験結果を第1表に示す。
比較例1
剥離シート[リンテック社製、「8LK」]の剥離処理面に、透明アクリル系粘着剤[リンテック社製、「MF」]塗液を塗布乾燥させて粘着剤層2a(厚さ20μm)を形成した後、その剥離シート付き粘着剤層を厚さ75μmの透明ポリエチレンテレフタレートフィルムと貼り合わせた。次に剥離シート[リンテック社製、「8K」]の剥離処理面に、透明アクリル系粘着剤[リンテック社製、「PA−T1」]塗液100質量部に2,5ビス(5−ターシャリ−ブチルベンゾオキサゾリン(2))チオフェンを2質量部混合したものを塗布、乾燥させて粘着剤層2b(厚さ26μm)を形成した後、その剥離シート付き粘着剤層を上記透明基材シートの他面に貼り合わせて両面粘着シートを作製した。
この両面粘着シートの発光物質転移試験結果を第1表に示す。
Figure 0005550815
第1表から分かるように、本発明の両面粘着シート(実施例)は、発光物質転移が少ないが、比較例1は、発光物質転移が多い。
実施例5
実施例1で得られた図1に示す両面粘着シート10aを用い、剥離シート3aから、図5に示すように、剥離シート3bに達するダイカットを入れたのち、カス上げを行い、図5に示すような剥離シート3b上に設けられた両面粘着シート片(縦:30mm、横:15mm)20を作製した。
次いで、剥離シート3bから、両面粘着シート片20を剥がし、台紙(110mm×200mmの坪量200g/m2からなるコート紙)に貼付したのち、剥離シート3aを剥がし、粘着剤層2aを露出させた。
次に、カード貼着機械の蛍光センサーで上記両面粘着シートに紫外線を照射したところ、蛍光の発生が認められ、貼着剤層2a上に、ICカードを容易に貼付することができた。180分間、40℃、85%RHの環境下に放置後、カードを剥がしたところ、カードは容易に剥がれた。また、ブラックライトを照射して、剥離したカード面を確認したところ、蛍光の発生は認められなかった。
本発明の両面粘着シートは、カード類固定用として用いられ、従来技術のような蛍光発生剤が含有される粘着剤層の転移がない。
本発明の両面粘着シートにおける構成の一実施形態を示す断面図である。 本発明の両面粘着シートにおける構成の異なる形態を示す断面図である。 本発明の両面粘着シートにおける構成の別の異なる形態を示す断面図である。 本発明の両面粘着シートにおける構成のさらに別の異なる形態を示す断面図である。 本発明の両面粘着シートを用いて、個々の両面粘着シートを作製する方法を示す説明図である。
符号の説明
1 透明基材シート
1a、1b、1c 発光性透明基材シート
2a 第1透明粘着剤層
2b 第2透明粘着剤層
3a 第1剥離シート
3b 第2剥離シート
4 発光性透明シート層
5 非発光性透明シート層
6、7 発光物質を含む接着剤層
10a、10b、10c、10d 両面粘着シート
20 両面粘着シート片

Claims (6)

  1. 透明基材シートの両面に透明粘着剤層を有し、カード類の固定用に用いられる両面粘着シートであって、
    透明基材シートが、熱可塑性樹脂であるポリエステル系フィルムを素材とする透明シート層からなるとともに、活性エネルギー線の照射により発光する物質を含んでなり、
    活性エネルギー線の照射により、前記透明基材シートが発光し、かつ前記透明粘着剤層は発光しないことを特徴とする両面粘着シート。
  2. 透明基材シートが複数の透明シート層からなり、かつ少なくとも一つの透明シート層が、活性エネルギー線の照射により発光する請求項1に記載の両面粘着シート。
  3. 透明基材シートの両面に透明粘着剤層を有する両面粘着シートであって、
    透明基材シートが、熱可塑性樹脂を素材とするフィルム材料からなる複数の透明シート層から構成され、かつ、該複数の透明シート層が、活性エネルギー線の照射により発光する物質を含む接着剤層を介して積層されてなることを特徴とする両面粘着シート。
  4. 活性エネルギー線の照射により発光する物質を含む接着剤層が、部分的に形成されてなる請求項3に記載の両面粘着シート。
  5. カード類の固定用に用いられる請求項3又は請求項4に記載の両面粘着シート。
  6. 活性エネルギー線の照射により発光する物質が、透明蛍光発生剤である請求項1〜のいずれかに記載の両面粘着シート。
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