JP2012188479A - 両面粘着テープ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ガラス転移温度が−40℃〜20℃の第1粘着剤から形成される第1粘着剤層と、ガラス転移温度が−40℃〜20℃℃の第2粘着剤から形成される第2粘着剤層と、前記第1粘着剤層と前記第2粘着剤層との間に配置される中間層とを含む両面粘着テープであり、前記第1粘着剤層および前記第2粘着剤層のうち、少なくとも一方に、粘着付与剤が20重量%〜40重量%含まれ、前記中間層は、(メタ)アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、およびウレタン系樹脂からなる群から選択される少なくとも一種類の樹脂から形成され、前記中間層の厚みが5μm〜25μmであり、前記中間層を形成する樹脂のガラス転移温度が35℃〜65℃である。
【選択図】 図1(c)
Description
前記第1粘着剤層および前記第2粘着剤層のうち、少なくとも一方に、粘着付与剤が20重量%〜40重量%含まれ、
前記中間層は、(メタ)アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、およびウレタン系樹脂からなる群から選択される少なくとも一種類の樹脂から形成され、
前記中間層の厚みが5μm〜25μmであり、
前記中間層を形成する樹脂のガラス転移温度が35℃〜65℃である。
前記第1粘着剤層および前記第2粘着剤層のうち、少なくとも一方に、粘着付与剤が20重量%〜40重量%含まれ、
前記中間層は、(メタ)アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、およびウレタン系樹脂からなる群から選択される少なくとも一種類の樹脂から形成され、
前記中間層の厚みが5μm〜25μmであり、
前記中間層を形成する樹脂のガラス転移温度が35℃〜65℃である。
(粘着剤)
第1粘着剤層を形成する第1粘着剤、および第2粘着剤層を形成する第2粘着剤は、ガラス転移温度が、それぞれ−40℃〜20℃であれば、粘着剤の種類は限定されず、従来公知の方法により、所定のガラス転移温度に調整して得られた粘着剤であればよい。前記第1粘着剤および前記第2粘着剤は、互いに独立して、(メタ)アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ウレタン系樹脂、およびシリコン系樹脂からなる群から選択される少なくとも一種類であるのが好ましい。前記第1粘着剤は、ガラス転移温度が−40℃〜20℃であり、好ましくは−30℃〜0℃である。ガラス転移温度が−40℃〜20℃であれば、第1粘着剤層の粘着力が十分得られるためである。また、前記第2粘着剤は、ガラス転移温度が−40℃〜20℃であり、好ましくは−30℃〜0℃である。ガラス転移温度が−40℃〜20℃であれば、第2粘着剤層の粘着力が十分得られるためである。なお、第1粘着剤および第2粘着剤は、同一の樹脂から形成されてもよい。前記第1粘着剤層と前記第2粘着剤層のうち、少なくとも一方に、粘着付与剤が20重量%〜40重量%含まれているため、同一の樹脂から形成されていても、前記第1粘着剤層と前記第2粘着剤層の粘着力を異ならせることが可能だからである。また、第1粘着剤および第2粘着剤は、異なる樹脂から形成されてもよい。ガラス転移温度は、動的粘弾性試験によるtanδの温度依存性測定により、または、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定することができる。
前記粘着付与剤は、第1粘着剤層および第2粘着剤層のうち、少なくとも一方に20重量%〜40重量%、好ましくは25重量%〜30重量%含まれる。前記粘着付与剤の含有量が20重量%以上であれば、粘着剤層の粘着力を向上させることができるからである。また、前記含有量が40重量%以下であれば、十分な凝集力を保つことができ、かつ粘着力を調整できるからである。なお、前記含有量は、各粘着剤層全体に対する含有量である。前記粘着付与剤は、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂および合成石油系樹脂、ならびにこれらの水添系樹脂からなる群から選択される少なくとも一種類であるのが好ましい。前記ロジン系樹脂としては、荒川化学工業株式会社製「スーパーエステル」、「ペンセル」、「エステルガム」、「パインクリスタル」シリーズが挙げられる。前記テルペン系樹脂としてはヤスハラケミカル株式会社製「クリアロン」シリーズが挙げられる。前記テルペンフェノール系樹脂としては、ヤスハラケミカル株式会社製「YSポリスター」、「マイティーエース」シリーズが挙げられる。前記合成石油系樹脂としては日本ゼオン株式会社製「クイントン」シリーズが挙げられる。前記粘着付与剤を含有することにより、その粘着剤層は、粘着力が向上する。例えば、前記第1粘着剤層および第2粘着剤層を形成する樹脂が同一であっても、一方の前記粘着剤層に前記粘着付与剤を含有することにより、前記粘着付与剤を含有する粘着剤層は、含有しない粘着剤層と異なる粘着力を有する。また、前記第1粘着剤層および第2粘着剤層を形成する樹脂が同一の場合でも、両方の粘着剤層に前記粘着付与剤を含有させ、その含有量を異ならせることにより、前記粘着付与剤をより多く含有する粘着剤層は、前記粘着付与剤をより少なく含有する粘着剤層と、異なる粘着力を有する。この場合、一方の粘着剤層に含有される粘着付与剤の含有量が20重量%〜40重量%であればよく、他方の粘着剤層に含有される粘着付与剤の含有量は、20重量%〜40重量%であっても、20重量%未満でも、40重量%より多くてもよい。このようにして、本発明の両面粘着テープは、両面の粘着剤層の粘着力を異ならせることができる。
架橋剤は、第1粘着剤層および第2粘着剤層のうち、少なくとも一方に含まれていてもよい。架橋剤の含有量は、第1粘着剤層および第2粘着剤層のうち、少なくとも一方に例えば0.01重量%〜5重量%、好ましくは0.1重量%〜1重量%含まれる。なお、前記含有量は、各粘着剤層全体に対する含有量である。前記架橋剤としては、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、イミン系架橋剤等が挙げられ、中でもイソシアネート系架橋剤が好ましい。架橋剤としてイソシアネート系架橋剤を用いると、室温などの比較的低温であっても架橋が進行するからである。第1粘着剤層および第2粘着剤層を形成する粘着剤を形成する樹脂は、前記架橋剤によりさらに架橋されると、粘着剤層の自己保持性が向上し、それにより粘着剤のちぎれによるバリを防止することができ、施工性を向上することができ、好ましい。
前記中間層は、(メタ)アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、およびウレタン系樹脂からなる群から選択される少なくとも一種類から形成される。前記(メタ)アクリル系樹脂は、前記粘着剤層において説明した、(メタ)アクリル系樹脂におけるのと同様のモノマー類を用いて得られたポリマーであってもよい。前記ウレタン系樹脂と前記ポリエステル系樹脂としては、従来公知のものを用いてもよい。
本発明の両面粘着テープは、その粘着面に任意に剥離フィルムを有していてもよい。前記剥離フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン−2,6−ナフタレート(PEN)、ポリプロピレン(OPP)等の合成樹脂フィルムやポリエチレン(PE)ラミネート紙、ポリビニルアルコール(PVA)、デンプン等をアンダーコートした紙等の表面にシリコーン処理を施したものが挙げられる。本発明においては、高い平滑性の塗工面を得るという観点から、前記剥離フィルムとしては、特にシリコーン処理されたPETフィルムまたは同じくシリコーン処理されたPENフィルムを使用することが好ましい。前記剥離フィルムの厚さは特に限定されないが、通常25μmから125μmである。
本発明の両面粘着テープは、例えば、以下の方法により製造することができる。まず、第1粘着剤層の材料塗工液、第2粘着剤層の材料塗工液、および中間層の材料塗工液を準備する。例えば、第1粘着剤層の材料塗工液は、ガラス転移温度が−40℃〜20℃の第1粘着剤の材料であるポリマー、粘着付与剤、および架橋剤の混合物であり、この混合物は塗工の際必要に応じてメチルエチルケトン(以下MEKと記す)、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレンなどの有機溶剤またはこれら有機溶剤の混合物にて希釈して用いてもよい。例えば、第2粘着剤層の材料塗工液は、ガラス転移温度が−40℃〜20℃の第2粘着剤の材料であるポリマー、粘着付与剤および架橋剤の混合物であり、この混合物もまた第1粘着剤層の材料塗工液と同様に、必要に応じて有機溶剤で希釈して用いてもよい。例えば、中間層の材料塗工液は、中間層を形成する樹脂を含み、塗工の際に必要に応じて第1粘着剤層の材料塗工液と同様に有機溶剤を更に含んでもよい。次に、剥離フィルム上に、第1粘着剤層の材料塗工液を塗工し、前記第1粘着剤層の材料塗工液層を乾燥させ、乾燥した前記第1粘着剤層の材料塗工液層の上に中間層の材料塗工液を塗工し、前記中間層の材料塗工液層を乾燥させ、乾燥した前記中間層の材料塗工液層の上に第2粘着剤層の材料塗工液を塗工し、前記第2粘着剤層の材料塗工液層を乾燥させて、乾燥した第1粘着剤層の材料塗工液層、乾燥した中間層の材料塗工液層、および乾燥した第2粘着剤層の材料塗工液層を順次形成し、必要に応じて乾燥した前記第2粘着剤層の材料塗工液層の上に剥離フィルムを配置することにより、積層体を得る(逐次重層)。この積層体に、任意に加熱および/または光照射等の処理を行い、剥離フィルム、ガラス転移温度が−40℃〜20℃の第1粘着剤から形成される第1粘着剤層、ガラス転移温度が35℃〜65℃の樹脂から形成される中間層、ガラス転移温度が−40℃〜20℃の第2粘着剤から形成される第2粘着剤層および剥離フィルムを含む、剥離フィルム付き両面粘着テープを製造することができる。
本発明の両面粘着テープは、前記のように前記第1粘着剤層と、前記第2粘着剤層と、前記中間層とを含む。本発明の両面粘着テープは、前記第1粘着剤層と、前記第2粘着剤層と、前記中間層とからなるのが好ましい。本発明の両面粘着テープの用途は、限定されないが、例えば、液晶表示装置の部品固定、携帯電話の部品固定等が挙げられる。また、本発明の両面粘着テープの厚みは、限定されないが、例えば、剥離フィルムの厚みを除いて20μm〜100μm、好ましくは40μm〜70μmである。
(メタ)アクリル酸エステル共重合体の重量平均分子量(Mw)は、GPCシステムを用いて以下の条件により測定した。
装置:GPCシステム(HP/Agilent社製1050シリーズ)
カラム:KF805Lカラム(昭和電工株式会社製)、2本直列。
ポンプ:1050型ポンプ(HP/Agilent社製)
展開溶媒:THF(テトラヒドロフラン)、流速:1mL/分
カラム温度:40℃
検出器:RI検出器(ERC−7515、ERMA株式会社製)
分子量標準物質:スチレン
アクリル酸n−ブチル(BA)60部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEA)2部、アクリル酸メチル(MA)38部、アゾビスイソブチロニトリル(重合開始剤)0.4部、酢酸エチル(溶剤)40部およびトルエン(溶剤)60部を混合して、窒素雰囲気下で65℃10時間重合反応を行い、ガラス転移温度−25℃、重量平均分子量86万のアクリル酸エステルコポリマーの粘着剤ポリマー溶液を調製した。
製造例1で得た粘着剤ポリマー溶液の固形分100部に対して、架橋剤ポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン工業株式会社製「コロネートL」)を0.15部添加し、酢酸エチルを用いて前記粘着剤ポリマーの固形分濃度が33重量%となるように希釈し、粘着剤A塗料を作製した。
粘着剤塗料Aの固形分100部に対して、テルペンフェノール系樹脂(粘着付与剤)タッキファイヤー(ヤスハラケミカル株式会社製「マイティエースG125」)を34部添加し、酢酸エチルを用いて前記粘着剤ポリマーの固形分濃度が33重量%となるように希釈し、粘着剤B塗料を作製した。
アクリル系樹脂(三菱レイヨン株式会社製「ダイヤナール(登録商標)BR118」、重量平均分子量350000、Tg:35℃)に、メチルエチルケトンを加えて固形分濃度が20重量%になるように希釈し、中間層C塗料を得た。
アクリル系樹脂(三菱レイヨン株式会社製「ダイヤナール(商標)BR118」、Tg:35℃)の代わりに、熱可塑性飽和共重合ポリエステル樹脂(ユニチカ株式会社製「エリーテル(登録商標)UE3210」、重量平均分子量40000、Tg:45℃)を用いた以外は、中間層C塗料と同様にして中間層D塗料を得た。
アクリル系樹脂(三菱レイヨン株式会社製「ダイヤナール(商標)BR118」、Tg:35℃)の代わりに、熱可塑性飽和共重合ポリエステル樹脂(ユニチカ株式会社製「エリーテル(登録商標)UE9200」、重量平均分子量15000、Tg:65℃)を用いた以外は、中間層C塗料と同様にして中間層E塗料を得た。
アクリル系樹脂(三菱レイヨン株式会社製「ダイヤナール(商標)BR118」、Tg:35℃)の代わりに、ポリエステルウレタン樹脂(東洋紡績株式会社製「バイロン(登録商標)UR8300」、重量平均分子量30000、Tg:23℃)を用いた以外は、中間層C塗料と同様にして中間層F塗料を得た。
アクリル系樹脂(三菱レイヨン株式会社製「ダイヤナール(商標)BR118」、Tg:35℃)の代わりに、ポリエステルウレタン樹脂(東洋紡績株式会社製「バイロン(登録商標)UR4800」、重量平均分子量25000、Tg:105℃)を用いた以外は、中間層C塗料と同様にして中間層G塗料を得た。
片面がシリコーン処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ38μm、以下、剥離PETフィルムと記す)のシリコーン処理面側に、乾燥後の厚さが25μmとなるように粘着剤B塗料を、その上に中間層C塗料を乾燥後の厚さが10μmとなるように、ダイコーターを用いて同時重層(ウエットオンウエット)方式で塗布し、100℃5分間乾燥させ、乾燥した中間層C塗料層、乾燥した粘着剤B塗料層、剥離PETフィルムがこの順に積層された「二層テープCB」を得た。
中間層C塗料の代わりに中間層D塗料を用いた以外は、実施例1と同様にして剥離PETフィルム付き両面粘着テープを得た。
中間層C塗料の代わりに中間層E塗料を用いた以外は、実施例1と同様にして剥離PETフィルム付き両面粘着テープを得た。
中間層C塗料の代わりに中間層D塗料を用い、乾燥後の厚みが10μmの代わりに5μmになるよう塗布した以外は、実施例1と同様にして剥離PETフィルム付き両面粘着テープを得た。
中間層C塗料の代わりに中間層D塗料を用い、乾燥後の厚みが10μmの代わりに15μmになるよう塗布した以外は、実施例1と同様にして剥離PETフィルム付き両面粘着テープを得た。
中間層の乾燥後の厚みが25μmとなるように塗布した以外は実施例5と同様にして、剥離PETフィルム付き両面粘着テープを得た。
剥離PETフィルムのシリコーン処理面側に、乾燥後の厚さが25μmとなるように粘着剤B塗料を、その上に粘着剤X(アクリル系粘着剤、東洋インキ製造株式会社製「BPS−6066」、重量平均分子量73万、Tg:−20℃)を乾燥後の厚さが10μmとなるように、ダイコーターを用いて同時重層方式で塗布し、100℃5分間乾燥させ、乾燥した粘着剤X塗布層、乾燥した粘着剤B塗料層、剥離PETフィルムがこの順に積層された「二層テープXB」を得た。
粘着剤Xの代わりに粘着剤Y(サイデン化学株式会社製「OC−3496」、Tg:0℃)を用いた以外は、比較例1と同様にして、剥離PETフィルム付き両面粘着テープを得た。
中間層C塗料の代わりに中間層F塗料を用いた以外は、実施例1と同様にして剥離PETフィルム付き両面粘着テープを得た。
片面がシリコーン処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ38μm、以下剥離PETフィルムと記す)のシリコーン処理面側に、乾燥後の厚さが25μmとなるように粘着剤B塗料をダイコーターを用いて塗布し、100℃5分間乾燥させ、その上に中間層PETフィルム(厚み:10μm、東レ株式会社製「S10」、Tg:80℃)を配置し、中間層PET、乾燥した粘着剤B塗料層、剥離PETフィルムがこの順に積層された「二層テープPB」を得た。
中間層C塗料の代わりに中間層G塗料を用いた以外は、実施例1と同様にして剥離PETフィルム付き両面粘着テープを得た。
中間層C塗料の代わりに中間層D塗料を用い、乾燥後の厚みが10μmの代わりに3μmになるよう塗布した以外は、実施例1と同様にして剥離PETフィルム付き両面粘着テープを得た。
中間層C塗料の代わりに中間層D塗料を用い、乾燥後の厚みが10μmの代わりに30μmになるよう塗布した以外は、実施例1と同様にして剥離PETフィルム付き両面粘着テープを得た。
中間層Cを作成しない以外は、実施例1と同様にして剥離PETフィルム付き両面粘着テープを得た。
両面粘着テープをエタノールに12時間浸漬させて、第1粘着剤層、中間層および第2粘着剤層のそれぞれを膨潤させた。膨潤した第1粘着剤層、中間層および第2粘着剤層が分離した後、それぞれの層のガラス転移温度をDSC法により測定した。DSC法によるガラス転移温度(Tg)の測定は、示差走査熱量計(株式会社リガク製、商品名:「Thermo plus EVOII DSC8230」)を用いて、10℃/分で室温から測定開始温度まで冷却した後、昇温速度10℃/分で測定し、昇温時において接線法により求めた。なお、中間層に関してガラス転移温度を測定したところ、いずれも塗料の原料として用いた樹脂のガラス転移温度と同一であった。
<追従性の評価:テープの柔らかさ試験>
(1)試験片作製
両面粘着テープの剥離PETフィルムを片面だけ剥離して粘着面を露出させたものに、同じく片面の剥離PETフィルムを剥離して粘着面を露出させた両面粘着テープの粘着面を貼り合わせることで、両面粘着テープを2層に重ねた試験片を作製した。この2層に重ねた両面粘着テープの片面の剥離PETフィルムを剥離して粘着面を露出させ、片面の剥離PETフィルムを剥離して粘着面を露出させた別の両面粘着テープの粘着面を貼り合わせることで両面粘着テープを3層に重ねた試験片を作製した。これを繰り返して、128層の両面粘着テープを積層したのち、両面の剥離PETフィルムを剥離することで、総厚が6mm以上の試験片を作製した。
タイプAデュロメータ(西東京精密株式会社製、製品名:「WR−104A」)を用いて、JIS K6253に記載の方法により、前記で作製した試験片の硬さを測定した。測定値はJIS K6253に従い、読み取り値40に対して「A40」と表す。追従性は、「A40」より柔らかいものを「◎」、「A40」以上に硬く、「A50」より柔らかいものを「○」、「A50」以上に硬いものを「×」と評価した。読み取り値は小さい程好ましい。
両面粘着テープの片面の剥離フィルムを剥がし、粘着剤層が上になるようにカッターマットの上に置いた。その両面粘着テープの粘着剤層側から、裏の剥離フィルムを貫くようにカッターナイフの刃を入れ、約2mm間隔で約5cmの長さの切り込みを平行に10本入れた。この際図1(b)のように、切り込み方向に向かって粘着剤が流れ、切り込み線が乱れている、もしくはカッターナイフの刃に粘着剤がちぎれて付着している部分が5箇所以上の場合「×」と評価し、このような部分が1〜4箇所の場合には「○」と評価した。一方、図1(c)のように切り込み方向に向かって粘着剤が流れず、切り込み線が乱れていない、もしくはカッターナイフの刃に粘着剤がちぎれて付着していない場合、「◎」と評価した。「×」および「◎」と評価した場合の切り込み線の例について、図1(a)に示す。また、「×」と評価した両面粘着テープの例を図1(b)に、「◎」と評価した両面粘着テープの例を図1(c)に、示す。なお、カッターナイフはJISK5400−8.5(JIS D0202)で使用されるカッターナイフである。カッターナイフの刃は切り込みを1本入れるごとにアセトンで拭き、乾かしてから使用した。なお、いずれの粘着剤層を上にして試験した場合でも、全ての両面粘着テープについて同じ結果が得られた。
Claims (6)
- ガラス転移温度が−40℃〜20℃の第1粘着剤から形成される第1粘着剤層と、ガラス転移温度が−40℃〜20℃の第2粘着剤から形成される第2粘着剤層と、前記第1粘着剤層と前記第2粘着剤層との間に配置される中間層とを含む両面粘着テープであり、
前記第1粘着剤層および前記第2粘着剤層のうち、少なくとも一方に、粘着付与剤が20〜40重量%含まれ、
前記中間層は、(メタ)アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、およびウレタン系樹脂からなる群から選択される少なくとも一種類の樹脂から形成され、
前記中間層の厚みが5μm〜25μmであり、
前記中間層を形成する樹脂のガラス転移温度が35℃〜65℃である両面粘着テープ。 - 前記第1粘着剤層と、前記第2粘着剤層と、前記中間層とからなる請求項1に記載の両面粘着テープ。
- 前記第1粘着剤が、(メタ)アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ウレタン系樹脂、およびシリコン系樹脂からなる群から選択される少なくとも一種類である請求項1または2に記載の両面粘着テープ。
- 前記第2粘着剤が、(メタ)アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ウレタン系樹脂、およびシリコン系樹脂からなる群から選択される少なくとも一種類である請求項1〜3のいずれかに記載の両面粘着テープ。
- 前記粘着付与剤が、ロジン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、テルペン系樹脂および合成石油樹脂ならびにこれらの水添系樹脂からなる群から選択される少なくとも一種類である請求項1〜4のいずれかに記載の両面粘着テープ。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の両面粘着テープの第1粘着剤層面上と第2粘着剤層面上に剥離フィルムをそれぞれ有する、剥離フィルム付両面粘着テープ。
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