JP2012188479A - 両面粘着テープ - Google Patents

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邦彦 小山
Noriaki Otani
紀昭 大谷
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Abstract

【課題】打ち抜き性が良好であり、バリの発生による端面どうしの接着を抑制でき、柔軟な、基材を有さない両面粘着テープの提供を目的とする。
【解決手段】ガラス転移温度が−40℃〜20℃の第1粘着剤から形成される第1粘着剤層と、ガラス転移温度が−40℃〜20℃℃の第2粘着剤から形成される第2粘着剤層と、前記第1粘着剤層と前記第2粘着剤層との間に配置される中間層とを含む両面粘着テープであり、前記第1粘着剤層および前記第2粘着剤層のうち、少なくとも一方に、粘着付与剤が20重量%〜40重量%含まれ、前記中間層は、(メタ)アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、およびウレタン系樹脂からなる群から選択される少なくとも一種類の樹脂から形成され、前記中間層の厚みが5μm〜25μmであり、前記中間層を形成する樹脂のガラス転移温度が35℃〜65℃である。
【選択図】 図1(c)

Description

本発明は、両面粘着テープに関するものである。
従来より、両面粘着テープは、建材の固定、電子部品の固定、車両内装材の固定、液晶表示装置の材料固定等の様々な目的で用いられている。両面粘着テープとしては、ポリエチレンフィルム、不織布等の基材の両面に、粘着剤層を形成したものが広く知られている。このような両面粘着テープは、基材と粘着剤層の材質が異なるため、打ち抜き性が悪い等の問題があった。また、基材と粘着剤層とで柔軟性が大きく異なるため、被着物の形状に合わせて両面粘着テープを一様に伸ばしたり、凹凸に追従させて貼り付けることが容易ではなく、施工性が悪いという問題もあった。
このような従来の両面粘着テープの問題点を解消するため、基材を有さない、すなわち、粘着剤層が2層積層された両面粘着テープが近年、提案されている。しかしながら、このような基材を有さない両面粘着テープは粘着剤の保持が不十分となる場合があり、両面粘着テープ切断時に一方の粘着剤層がスリッターにより引きずりだされたり、両面粘着テープを保管中に一方の粘着剤層がはみ出してしまうという問題があった。両面粘着テープから粘着剤層がはみ出す、すなわち、バリが発生すると、両面粘着テープを捲き戻すとき、に端面どうしの接着が生じ、この両面粘着テープは使用不能となる。さらに、このバリが発生すると電子部品の接着不良を生じ、電子部品の接着のように精密性が要求される際には、電子機器の不良を引起こす問題がある。
なお、材質が異なるもの同士を接着するためには、両面粘着テープの両面の粘着力は、互いに異なる必要がある。前記の基材を有さない両面粘着テープの場合、例えば、片面の粘着剤層の材料を架橋させ、もう片面の粘着剤層の材料は架橋しない方法で、両面の粘着剤層の粘着力を異ならせる提案がなされている(例えば、特許文献1)。しかしながら、このような方法によって得られる両面の粘着力の差は十分ではなく、材質が異なるもの同士を接着するためには不十分であった。さらに、この両面粘着テープには、前記のような、粘着剤層のはみ出しによる端面どうしの接着といった問題も生じていた。
両面の粘着剤層の粘着力を互いに異なるようにするため、基材を有さない両面粘着テープにおいて、片面の粘着剤層に粘着付与剤を含有させ、もう片面の粘着剤層には粘着付与剤を含有させない方法が考えられる。しかしこのような方法によれば、両面の粘着剤層の粘着力は、十分に異なるものとなり、材質が異なるもの同士を接着するのに適している。しかしながら、このような両面粘着テープにおいては、基材が粘着剤層の間に配置されていないため、粘着付与剤が時間の経過と共にもう片面の粘着剤層へ容易に移動し、粘着剤層の均質化が生じるという傾向があった。このような均質化により、前記のような両面粘着テープにおける両面の粘着剤層の粘着力は、ほぼ、同一になってしまうという問題があった。
特開昭63−268784号公報
そこで、本発明は、打ち抜き性が良好であり、端面どうしの接着やバリの発生を抑制でき、柔軟な、基材を有さない両面粘着テープの提供を目的とする。
本発明は、ガラス転移温度が−40℃〜20℃の第1粘着剤から形成される第1粘着剤層と、ガラス転移温度が−40℃〜20℃の第2粘着剤から形成される第2粘着剤層と、前記第1粘着剤層と前記第2粘着剤層との間に配置される中間層とを含む両面粘着テープであり、
前記第1粘着剤層および前記第2粘着剤層のうち、少なくとも一方に、粘着付与剤が20重量%〜40重量%含まれ、
前記中間層は、(メタ)アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、およびウレタン系樹脂からなる群から選択される少なくとも一種類の樹脂から形成され、
前記中間層の厚みが5μm〜25μmであり、
前記中間層を形成する樹脂のガラス転移温度が35℃〜65℃である。
本発明の両面粘着テープは、基材を有さず、特定のガラス転移温度の第1粘着剤層と、特定のガラス転移温度の樹脂から形成される中間層と、特定のガラス転移温度の第2粘着剤層とを含んでいるため、柔軟であり、かつ打ち抜き性が良好である。また、本発明の両面粘着テープは、基材を含まないにもかかわらず、バリの発生による端面どうしの接着を抑制できるという利点がある。
カッターナイフによる切断試験の評価方法を示した説明図である。 カッターナイフによる切断試験の評価「×」の両面粘着テープの例である。 カッターナイフによる切断試験の評価「○」の両面粘着テープの例である。
本発明は、ガラス転移温度が−40℃〜20℃の第1粘着剤から形成される第1粘着剤層と、ガラス転移温度が−40℃〜20℃の第2粘着剤から形成される第2粘着剤層と、前記第1粘着剤層と前記第2粘着剤層との間に配置される中間層とを含む両面粘着テープであり、
前記第1粘着剤層および前記第2粘着剤層のうち、少なくとも一方に、粘着付与剤が20重量%〜40重量%含まれ、
前記中間層は、(メタ)アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、およびウレタン系樹脂からなる群から選択される少なくとも一種類の樹脂から形成され、
前記中間層の厚みが5μm〜25μmであり、
前記中間層を形成する樹脂のガラス転移温度が35℃〜65℃である。
本発明者らは、基材を含まず、少なくとも一方に粘着付与剤を有する特定のガラス転移温度の粘着剤から形成された粘着剤層2層の間に中間層を有し、その中間層として、(メタ)アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、およびウレタン系樹脂からなる群から選択される少なくとも一種類であり、ガラス転移温度が35℃〜65℃である樹脂から形成される両面粘着テープの場合、柔軟であり、かつ打ち抜き性が良好であることを見出した。また、このような両面粘着テープは、基材を含まないにもかかわらず、バリの発生による端面どうしの接着が抑制されることを見出した。また、このような両面粘着テープは、少なくとも一方の粘着剤層には粘着付与剤を有し、さらに、中間層を含むことにより、片面の粘着剤層に含まれる粘着付与剤が、別の面の粘着剤層へ移動するのを防ぐことができる。そのため、このような両面粘着テープは、両面の粘着層の粘着力を十分に異ならせることができる。
以下、本発明の両面粘着テープについて説明する。なお、本明細書において「(メタ)アクリル酸」は「メタアクリル酸」と「アクリル酸」の両方を意味し、「(メタ)アクリル」は、「メタアクリル」と「アクリル」の両方を意味する。また、本明細書において、「テープ」は、「シート」および「フィルム」を含む用語として使用する。
[第1粘着剤層と第2粘着剤層]
(粘着剤)
第1粘着剤層を形成する第1粘着剤、および第2粘着剤層を形成する第2粘着剤は、ガラス転移温度が、それぞれ−40℃〜20℃であれば、粘着剤の種類は限定されず、従来公知の方法により、所定のガラス転移温度に調整して得られた粘着剤であればよい。前記第1粘着剤および前記第2粘着剤は、互いに独立して、(メタ)アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ウレタン系樹脂、およびシリコン系樹脂からなる群から選択される少なくとも一種類であるのが好ましい。前記第1粘着剤は、ガラス転移温度が−40℃〜20℃であり、好ましくは−30℃〜0℃である。ガラス転移温度が−40℃〜20℃であれば、第1粘着剤層の粘着力が十分得られるためである。また、前記第2粘着剤は、ガラス転移温度が−40℃〜20℃であり、好ましくは−30℃〜0℃である。ガラス転移温度が−40℃〜20℃であれば、第2粘着剤層の粘着力が十分得られるためである。なお、第1粘着剤および第2粘着剤は、同一の樹脂から形成されてもよい。前記第1粘着剤層と前記第2粘着剤層のうち、少なくとも一方に、粘着付与剤が20重量%〜40重量%含まれているため、同一の樹脂から形成されていても、前記第1粘着剤層と前記第2粘着剤層の粘着力を異ならせることが可能だからである。また、第1粘着剤および第2粘着剤は、異なる樹脂から形成されてもよい。ガラス転移温度は、動的粘弾性試験によるtanδの温度依存性測定により、または、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定することができる。
前記第1粘着剤および/または第2粘着剤が(メタ)アクリル系樹脂の場合、(メタ)アクリル系樹脂としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(例えば、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、イソプロピルエステル、n−ブチルエステル、イソブチルエステル、s−ブチルエステル、t−ブチルエステル、ペンチルエステル、イソペンチルエステル、ヘキシルエステル、ヘプチルエステル、オクチルエステル、2−エチルヘキシルエステル、イソオクチルエステル、ノニルエステル、デシルエステル、イソデシルエステル、ウンデシルエステル、ドデシルエステル、トリデシルエステル、テトラデシルエステル、ヘキサデシルエステル、オクタデシルエステル、エイコシルエステルなどのアルキル基の炭素数1〜30、特に炭素数4〜18の直鎖状又は分岐鎖状のアルキルエステルなど)及び(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル(例えば、シクロペンチルエステル、シクロヘキシルエステルなど)の(メタ)アクリル系モノマー1種又は2種以上を単量体成分として用いた(メタ)アクリル系ポリマーなどがあげられる。
前記(メタ)アクリル系ポリマーは接着性、凝集力、及び耐熱性などの改質を目的として、必要に応じ、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル又はシクロアルキルエステルと共重合可能な、ヒドロキシル基、カルボキシ基、スルホ基、ホスホノ基などの極性基を含有するモノマー(極性基含有モノマー)を含んでいてもよい。このような極性基含有モノマーとしては、公知のものが使用でき、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸などのカルボキシ基含有モノマー;無水マレイン酸、無水イタコン酸などの酸無水物モノマー;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル、(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシル基含有モノマー;スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸などのスルホ基含有モノマー;2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェートなどのホスホノ基含有モノマー;アクリルアミド、アクリロニトリルなどが挙げられる。これら極性基含有モノマーは、1種又は2種以上使用できる。前記極性基含有モノマーの含有量は、前記(メタ)アクリル系ポリマーの原料であるモノマー合計100重量部に対して、例えば0.1〜30重量部であり、好ましくは1〜20重量部である。
さらに、前記(メタ)アクリル系ポリマーは、粘着剤の凝集力やガラス転移温度を調整するために、公知の多官能性モノマーも必要に応じて含んでもよい。このような多官能性モノマーとしては、例えば、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリストールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリストールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの多官能性モノマーは、1種又は2種以上用いることができる。前記多官能性モノマーの含有量は、前記(メタ)アクリル系ポリマーの原料であるモノマー合計100重量部に対して、例えば1〜30重量部であり、好ましくは10〜20重量部である。
前記(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、例えば5万〜100万であり、好ましくは20万〜90万である。前記重量平均分子量は、例えば、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)等により測定することができる。
前記(メタ)アクリル系ポリマーは、前記モノマー類を公知の方法を用いて重合することにより得ることができる。公知の重合方法としては、バルク重合法、溶液重合法、懸濁重合法等のラジカル重合法を用いることができる。ラジカル重合法においてはモノマーの他にラジカル重合開始剤を用いる。ラジカル重合開始剤は、熱、紫外線等のエネルギーによりフリーラジカルを発生するものであり、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、ビベンゾイル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、ベンジルメチルケタール、ジメチルアミノメチルベンゾエート、2−n−ブトキシエチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン等が挙げられる。前記ラジカル重合開始剤の含有量は、(メタ)アクリル系ポリマーの材料モノマーの合計100重量部に対して、例えば0.01〜0.8重量部、好ましくは0.03〜0.6重量部である。ラジカル重合法においては、さらに、任意に溶剤を用いてもよい。前記溶剤としては、ヘキサンなど炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族類、酢酸エチルなどのエステル類などを単独で、また複数混合して用いてもよい。重合温度は例えば50℃〜80℃、反応時間は例えば30分〜12時間である。
前記第1粘着剤層の厚みは例えば、5μm〜100μm、好ましくは10μm〜50μmである。前記厚みが100μmより厚い場合、テープの打ち抜きや切断の際に粘着剤がテープ端からはみ出してバリが生じるやすくなるからである。また、前記厚みが5μm未満である場合、被着体の凹凸に追従できないからである。前記第2粘着剤層の厚みは例えば、5μm〜100μm、好ましくは10μm〜50μmである。前記厚みが100μmより厚い場合、テープの打ち抜きや切断の際に粘着剤がテープ端からはみ出してバリが生じるやすくなるからである。また、前記厚みが5μm未満である場合、被着体の凹凸に追従できないからである。
(粘着付与剤)
前記粘着付与剤は、第1粘着剤層および第2粘着剤層のうち、少なくとも一方に20重量%〜40重量%、好ましくは25重量%〜30重量%含まれる。前記粘着付与剤の含有量が20重量%以上であれば、粘着剤層の粘着力を向上させることができるからである。また、前記含有量が40重量%以下であれば、十分な凝集力を保つことができ、かつ粘着力を調整できるからである。なお、前記含有量は、各粘着剤層全体に対する含有量である。前記粘着付与剤は、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂および合成石油系樹脂、ならびにこれらの水添系樹脂からなる群から選択される少なくとも一種類であるのが好ましい。前記ロジン系樹脂としては、荒川化学工業株式会社製「スーパーエステル」、「ペンセル」、「エステルガム」、「パインクリスタル」シリーズが挙げられる。前記テルペン系樹脂としてはヤスハラケミカル株式会社製「クリアロン」シリーズが挙げられる。前記テルペンフェノール系樹脂としては、ヤスハラケミカル株式会社製「YSポリスター」、「マイティーエース」シリーズが挙げられる。前記合成石油系樹脂としては日本ゼオン株式会社製「クイントン」シリーズが挙げられる。前記粘着付与剤を含有することにより、その粘着剤層は、粘着力が向上する。例えば、前記第1粘着剤層および第2粘着剤層を形成する樹脂が同一であっても、一方の前記粘着剤層に前記粘着付与剤を含有することにより、前記粘着付与剤を含有する粘着剤層は、含有しない粘着剤層と異なる粘着力を有する。また、前記第1粘着剤層および第2粘着剤層を形成する樹脂が同一の場合でも、両方の粘着剤層に前記粘着付与剤を含有させ、その含有量を異ならせることにより、前記粘着付与剤をより多く含有する粘着剤層は、前記粘着付与剤をより少なく含有する粘着剤層と、異なる粘着力を有する。この場合、一方の粘着剤層に含有される粘着付与剤の含有量が20重量%〜40重量%であればよく、他方の粘着剤層に含有される粘着付与剤の含有量は、20重量%〜40重量%であっても、20重量%未満でも、40重量%より多くてもよい。このようにして、本発明の両面粘着テープは、両面の粘着剤層の粘着力を異ならせることができる。
(架橋剤)
架橋剤は、第1粘着剤層および第2粘着剤層のうち、少なくとも一方に含まれていてもよい。架橋剤の含有量は、第1粘着剤層および第2粘着剤層のうち、少なくとも一方に例えば0.01重量%〜5重量%、好ましくは0.1重量%〜1重量%含まれる。なお、前記含有量は、各粘着剤層全体に対する含有量である。前記架橋剤としては、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、イミン系架橋剤等が挙げられ、中でもイソシアネート系架橋剤が好ましい。架橋剤としてイソシアネート系架橋剤を用いると、室温などの比較的低温であっても架橋が進行するからである。第1粘着剤層および第2粘着剤層を形成する粘着剤を形成する樹脂は、前記架橋剤によりさらに架橋されると、粘着剤層の自己保持性が向上し、それにより粘着剤のちぎれによるバリを防止することができ、施工性を向上することができ、好ましい。
[中間層]
前記中間層は、(メタ)アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、およびウレタン系樹脂からなる群から選択される少なくとも一種類から形成される。前記(メタ)アクリル系樹脂は、前記粘着剤層において説明した、(メタ)アクリル系樹脂におけるのと同様のモノマー類を用いて得られたポリマーであってもよい。前記ウレタン系樹脂と前記ポリエステル系樹脂としては、従来公知のものを用いてもよい。
前記中間層を形成する樹脂のガラス転移温度(Tg)は、35℃〜65℃であり、好ましくは40℃〜50℃である。中間層を形成する樹脂のガラス転移温度が35℃以上であれば、前記粘着付与剤の拡散を十分防止することが可能だからである。中間層を形成する樹脂のガラス転移温度が65℃以下であれば、中間層が十分に柔軟であり、両面粘着テープ全体も柔軟になるためである。このようなガラス転移温度を有する樹脂は、従来公知のものが使用できる。なお、ガラス転移温度(Tg)は、動的粘弾性試験によるtanδの温度依存性測定により、または、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定することができる。
前記中間層を形成する樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル系樹脂であるダイヤナール(登録商標)BR118(三菱レイヨン株式会社製、重量平均分子量35万、Tg:35℃)、ポリエステル系樹脂であるエリーテル(登録商標)UE3200(ユニチカ株式会社製、重量平均分子量1.6万、Tg:65℃)、エリーテル(登録商標)UE3201(ユニチカ株式会社製、重量平均分子量2万、Tg:65℃)、エリーテル(登録商標)UE3203(ユニチカ株式会社製、重量平均分子量2万、Tg:60℃)、エリーテル(登録商標)UE3210(ユニチカ株式会社製、重量平均分子量4万、Tg:45℃)、エリーテル(登録商標)UE3215(ユニチカ株式会社製、重量平均分子量1.6万、Tg:45℃)、エリーテル(登録商標)UE3216(ユニチカ株式会社製、重量平均分子量1.8万、Tg:40℃)、エリーテル(登録商標)UE3240(ユニチカ株式会社製、重量平均分子量1.8万、Tg:40℃)、エリーテル(登録商標)UE3250(ユニチカ株式会社製、重量平均分子量1.8万、Tg:40℃)、エリーテル(登録商標)UE3500(ユニチカ株式会社製、重量平均分子量3万、Tg:35℃)、エリーテル(登録商標)UE3620(ユニチカ株式会社製、重量平均分子量1.6万、Tg:42℃)、エリーテル(登録商標)UE9200(ユニチカ株式会社製、重量平均分子量1.5万、Tg:65℃)、バイロン(登録商標)UR4800(東洋紡績株式会社製、重量平均分子量2.5万、Tg:105℃)、バイロン(登録商標)UR8300(東洋紡績株式会社製、重量平均分子量3万、Tg:23℃)等が挙げられる。
前記中間層の厚みは、5μm〜29μmであり、好ましくは6μm〜25μmである。中間層の厚みが5μm以上であれば、前記粘着付与剤の拡散を十分防止することが可能だからである。中間層の厚みが25μm以下であれば、両面粘着テープ全体の厚みが厚くなりすぎないためである。
[剥離フィルム]
本発明の両面粘着テープは、その粘着面に任意に剥離フィルムを有していてもよい。前記剥離フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン−2,6−ナフタレート(PEN)、ポリプロピレン(OPP)等の合成樹脂フィルムやポリエチレン(PE)ラミネート紙、ポリビニルアルコール(PVA)、デンプン等をアンダーコートした紙等の表面にシリコーン処理を施したものが挙げられる。本発明においては、高い平滑性の塗工面を得るという観点から、前記剥離フィルムとしては、特にシリコーン処理されたPETフィルムまたは同じくシリコーン処理されたPENフィルムを使用することが好ましい。前記剥離フィルムの厚さは特に限定されないが、通常25μmから125μmである。
[両面粘着テープの製造方法]
本発明の両面粘着テープは、例えば、以下の方法により製造することができる。まず、第1粘着剤層の材料塗工液、第2粘着剤層の材料塗工液、および中間層の材料塗工液を準備する。例えば、第1粘着剤層の材料塗工液は、ガラス転移温度が−40℃〜20℃の第1粘着剤の材料であるポリマー、粘着付与剤、および架橋剤の混合物であり、この混合物は塗工の際必要に応じてメチルエチルケトン(以下MEKと記す)、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレンなどの有機溶剤またはこれら有機溶剤の混合物にて希釈して用いてもよい。例えば、第2粘着剤層の材料塗工液は、ガラス転移温度が−40℃〜20℃の第2粘着剤の材料であるポリマー、粘着付与剤および架橋剤の混合物であり、この混合物もまた第1粘着剤層の材料塗工液と同様に、必要に応じて有機溶剤で希釈して用いてもよい。例えば、中間層の材料塗工液は、中間層を形成する樹脂を含み、塗工の際に必要に応じて第1粘着剤層の材料塗工液と同様に有機溶剤を更に含んでもよい。次に、剥離フィルム上に、第1粘着剤層の材料塗工液を塗工し、前記第1粘着剤層の材料塗工液層を乾燥させ、乾燥した前記第1粘着剤層の材料塗工液層の上に中間層の材料塗工液を塗工し、前記中間層の材料塗工液層を乾燥させ、乾燥した前記中間層の材料塗工液層の上に第2粘着剤層の材料塗工液を塗工し、前記第2粘着剤層の材料塗工液層を乾燥させて、乾燥した第1粘着剤層の材料塗工液層、乾燥した中間層の材料塗工液層、および乾燥した第2粘着剤層の材料塗工液層を順次形成し、必要に応じて乾燥した前記第2粘着剤層の材料塗工液層の上に剥離フィルムを配置することにより、積層体を得る(逐次重層)。この積層体に、任意に加熱および/または光照射等の処理を行い、剥離フィルム、ガラス転移温度が−40℃〜20℃の第1粘着剤から形成される第1粘着剤層、ガラス転移温度が35℃〜65℃の樹脂から形成される中間層、ガラス転移温度が−40℃〜20℃の第2粘着剤から形成される第2粘着剤層および剥離フィルムを含む、剥離フィルム付き両面粘着テープを製造することができる。
または、本発明の両面粘着テープは、例えば、以下の方法により製造することができる。剥離フィルムの片面上に第1粘着剤層の材料塗工液を塗工し、前記第1粘着剤層の材料塗工液が乾燥する前に、前記第1粘着剤層の材料塗工液の上に中間層の材料塗工液を塗工し(同時重層)、前記第1粘着剤層の材料塗工液層および前記中間層の材料塗工液層を乾燥させて、剥離フィルム、乾燥した第1粘着剤層の材料塗工液層および乾燥した中間層の材料塗工液層の積層体をまず得る。別途、別の剥離フィルムの片面上に第2粘着剤層の材料塗工液を塗工し、前記第2粘着剤層の材料塗工液層を乾燥させて、剥離フィルムおよび乾燥した前記第2粘着剤層の材料塗工液層の、別の積層体を得る。これらの積層体を、乾燥した中間層の材料塗工液層と、乾燥した第2粘着剤層の材料塗工液層とが向かいあうように積層して、剥離フィルム、乾燥した第1粘着剤層の材料塗工液層、乾燥した中間層の材料塗工液層、乾燥した第2粘着剤層の材料塗工液層および剥離フィルムを含む、積層体を得る。この積層体に、任意に加熱および/または光照射等の処理を行い、剥離フィルム、ガラス転移温度が−40℃〜20℃の第1粘着剤から形成される第1粘着剤層、ガラス転移温度が35℃〜65℃の樹脂から形成される中間層、ガラス転移温度が−40℃〜20℃の第2粘着剤から形成される第2粘着剤層および剥離フィルムを含む、剥離フィルム付き両面粘着テープを製造することができる。前記塗工法としては限定されないが、例えば、コンマコーター、グラビアコーター、ロールコーター、ダイコーター、ナイフコーターなどによる塗工法やこれらを二種以上組み合わせた方法が挙げられる。
[両面粘着テープ]
本発明の両面粘着テープは、前記のように前記第1粘着剤層と、前記第2粘着剤層と、前記中間層とを含む。本発明の両面粘着テープは、前記第1粘着剤層と、前記第2粘着剤層と、前記中間層とからなるのが好ましい。本発明の両面粘着テープの用途は、限定されないが、例えば、液晶表示装置の部品固定、携帯電話の部品固定等が挙げられる。また、本発明の両面粘着テープの厚みは、限定されないが、例えば、剥離フィルムの厚みを除いて20μm〜100μm、好ましくは40μm〜70μmである。
以下、実施例に基いて本発明を詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。特に指摘がない場合、下記において、「部」は「重量部」を意味する
(重量平均分子量)
(メタ)アクリル酸エステル共重合体の重量平均分子量(Mw)は、GPCシステムを用いて以下の条件により測定した。
装置:GPCシステム(HP/Agilent社製1050シリーズ)
カラム:KF805Lカラム(昭和電工株式会社製)、2本直列。
ポンプ:1050型ポンプ(HP/Agilent社製)
展開溶媒:THF(テトラヒドロフラン)、流速:1mL/分
カラム温度:40℃
検出器:RI検出器(ERC−7515、ERMA株式会社製)
分子量標準物質:スチレン
(製造例1:粘着剤ポリマー溶液の製造)
アクリル酸n−ブチル(BA)60部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEA)2部、アクリル酸メチル(MA)38部、アゾビスイソブチロニトリル(重合開始剤)0.4部、酢酸エチル(溶剤)40部およびトルエン(溶剤)60部を混合して、窒素雰囲気下で65℃10時間重合反応を行い、ガラス転移温度−25℃、重量平均分子量86万のアクリル酸エステルコポリマーの粘着剤ポリマー溶液を調製した。
(粘着剤A塗料の製造)
製造例1で得た粘着剤ポリマー溶液の固形分100部に対して、架橋剤ポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン工業株式会社製「コロネートL」)を0.15部添加し、酢酸エチルを用いて前記粘着剤ポリマーの固形分濃度が33重量%となるように希釈し、粘着剤A塗料を作製した。
(粘着剤B塗料の製造)
粘着剤塗料Aの固形分100部に対して、テルペンフェノール系樹脂(粘着付与剤)タッキファイヤー(ヤスハラケミカル株式会社製「マイティエースG125」)を34部添加し、酢酸エチルを用いて前記粘着剤ポリマーの固形分濃度が33重量%となるように希釈し、粘着剤B塗料を作製した。
(中間層C塗料の製造)
アクリル系樹脂(三菱レイヨン株式会社製「ダイヤナール(登録商標)BR118」、重量平均分子量350000、Tg:35℃)に、メチルエチルケトンを加えて固形分濃度が20重量%になるように希釈し、中間層C塗料を得た。
(中間層D塗料の製造)
アクリル系樹脂(三菱レイヨン株式会社製「ダイヤナール(商標)BR118」、Tg:35℃)の代わりに、熱可塑性飽和共重合ポリエステル樹脂(ユニチカ株式会社製「エリーテル(登録商標)UE3210」、重量平均分子量40000、Tg:45℃)を用いた以外は、中間層C塗料と同様にして中間層D塗料を得た。
(中間層E塗料の製造)
アクリル系樹脂(三菱レイヨン株式会社製「ダイヤナール(商標)BR118」、Tg:35℃)の代わりに、熱可塑性飽和共重合ポリエステル樹脂(ユニチカ株式会社製「エリーテル(登録商標)UE9200」、重量平均分子量15000、Tg:65℃)を用いた以外は、中間層C塗料と同様にして中間層E塗料を得た。
(中間層F塗料の製造)
アクリル系樹脂(三菱レイヨン株式会社製「ダイヤナール(商標)BR118」、Tg:35℃)の代わりに、ポリエステルウレタン樹脂(東洋紡績株式会社製「バイロン(登録商標)UR8300」、重量平均分子量30000、Tg:23℃)を用いた以外は、中間層C塗料と同様にして中間層F塗料を得た。
(中間層G塗料の製造)
アクリル系樹脂(三菱レイヨン株式会社製「ダイヤナール(商標)BR118」、Tg:35℃)の代わりに、ポリエステルウレタン樹脂(東洋紡績株式会社製「バイロン(登録商標)UR4800」、重量平均分子量25000、Tg:105℃)を用いた以外は、中間層C塗料と同様にして中間層G塗料を得た。
(実施例1:両面粘着テープの製造)
片面がシリコーン処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ38μm、以下、剥離PETフィルムと記す)のシリコーン処理面側に、乾燥後の厚さが25μmとなるように粘着剤B塗料を、その上に中間層C塗料を乾燥後の厚さが10μmとなるように、ダイコーターを用いて同時重層(ウエットオンウエット)方式で塗布し、100℃5分間乾燥させ、乾燥した中間層C塗料層、乾燥した粘着剤B塗料層、剥離PETフィルムがこの順に積層された「二層テープCB」を得た。
また、別の剥離PETフィルムのシリコーン処理面側に、粘着剤A塗料を乾燥後の厚さが25μmとなるようにナイフコーターを用いて塗布し、100℃5分間乾燥させて、剥離PETフィルムおよび乾燥した粘着剤A塗料層が積層された「単層テープA」を得た。
前記単層テープAと前記二層テープCBとを、前記単層テープの乾燥した粘着剤A塗料層と、前記二層テープCBの乾燥した前記中間層C塗料層とが向かいあうように、25℃においてニップ圧0.5Mpaで貼り合わせた。その後、この貼り合わせた積層体を40℃の恒温槽で72時間熱架橋させて、剥離PETフィルム、第1粘着剤層、中間層、第2粘着剤層、および剥離PETフィルムを含む、剥離PETフィルム付き両面粘着テープを得た。
(実施例2)
中間層C塗料の代わりに中間層D塗料を用いた以外は、実施例1と同様にして剥離PETフィルム付き両面粘着テープを得た。
(実施例3)
中間層C塗料の代わりに中間層E塗料を用いた以外は、実施例1と同様にして剥離PETフィルム付き両面粘着テープを得た。
(実施例4)
中間層C塗料の代わりに中間層D塗料を用い、乾燥後の厚みが10μmの代わりに5μmになるよう塗布した以外は、実施例1と同様にして剥離PETフィルム付き両面粘着テープを得た。
(実施例5)
中間層C塗料の代わりに中間層D塗料を用い、乾燥後の厚みが10μmの代わりに15μmになるよう塗布した以外は、実施例1と同様にして剥離PETフィルム付き両面粘着テープを得た。
(実施例6)
中間層の乾燥後の厚みが25μmとなるように塗布した以外は実施例5と同様にして、剥離PETフィルム付き両面粘着テープを得た。
(比較例1)
剥離PETフィルムのシリコーン処理面側に、乾燥後の厚さが25μmとなるように粘着剤B塗料を、その上に粘着剤X(アクリル系粘着剤、東洋インキ製造株式会社製「BPS−6066」、重量平均分子量73万、Tg:−20℃)を乾燥後の厚さが10μmとなるように、ダイコーターを用いて同時重層方式で塗布し、100℃5分間乾燥させ、乾燥した粘着剤X塗布層、乾燥した粘着剤B塗料層、剥離PETフィルムがこの順に積層された「二層テープXB」を得た。
また、別の剥離PETフィルムのシリコーン処理面側に、粘着剤A塗料を乾燥後の厚さが25μmとなるようにナイフコーターを用いて塗布し、100℃5分間乾燥させて、剥離PETフィルムおよび乾燥した粘着剤A塗料層が積層された「単層テープA」を得た。
前記単層テープAと前記二層テープXBとを、前記単層テープの乾燥した粘着剤A塗料層と、前記二層テープXBの乾燥した前記粘着剤X塗布層とが向かいあうように、25℃においてニップ圧0.5Mpaで貼り合わせた。その後、この貼り合わせた積層体を40℃の恒温槽で72時間熱架橋させて、剥離PETフィルム、第1粘着剤層、粘着剤層X、第2粘着剤層、および剥離PETフィルムを含む、剥離PETフィルム付き両面粘着テープを得た。
(比較例2)
粘着剤Xの代わりに粘着剤Y(サイデン化学株式会社製「OC−3496」、Tg:0℃)を用いた以外は、比較例1と同様にして、剥離PETフィルム付き両面粘着テープを得た。
(比較例3)
中間層C塗料の代わりに中間層F塗料を用いた以外は、実施例1と同様にして剥離PETフィルム付き両面粘着テープを得た。
(比較例4)
片面がシリコーン処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ38μm、以下剥離PETフィルムと記す)のシリコーン処理面側に、乾燥後の厚さが25μmとなるように粘着剤B塗料をダイコーターを用いて塗布し、100℃5分間乾燥させ、その上に中間層PETフィルム(厚み:10μm、東レ株式会社製「S10」、Tg:80℃)を配置し、中間層PET、乾燥した粘着剤B塗料層、剥離PETフィルムがこの順に積層された「二層テープPB」を得た。
また、別の剥離PETフィルム(厚さ38μm)のシリコーン処理面側に、粘着剤A塗料を乾燥後の厚さが25μmとなるようにナイフコーターを用いて塗布し、100℃5分間乾燥させて、剥離PETフィルムおよび乾燥した粘着剤A塗料層が積層された「単層テープA」を得た。
前記単層テープAと前記二層テープPBとを、前記単層テープの乾燥した粘着剤A塗料層と、前記二層テープPBの前記中間層PETフィルムとが向かいあうように、25℃においてニップ圧0.5Mpaで貼り合わせた。その後、この貼り合わせた積層体を40℃の恒温槽で72時間熱架橋させて、剥離PETフィルム、第1粘着剤層、中間層PETフィルム、第2粘着剤層、および剥離PETフィルムを含む、剥離PETフィルム付き両面粘着テープを得た。
(比較例5)
中間層C塗料の代わりに中間層G塗料を用いた以外は、実施例1と同様にして剥離PETフィルム付き両面粘着テープを得た。
(比較例6)
中間層C塗料の代わりに中間層D塗料を用い、乾燥後の厚みが10μmの代わりに3μmになるよう塗布した以外は、実施例1と同様にして剥離PETフィルム付き両面粘着テープを得た。
(比較例7)
中間層C塗料の代わりに中間層D塗料を用い、乾燥後の厚みが10μmの代わりに30μmになるよう塗布した以外は、実施例1と同様にして剥離PETフィルム付き両面粘着テープを得た。
(比較例8)
中間層Cを作成しない以外は、実施例1と同様にして剥離PETフィルム付き両面粘着テープを得た。
両面粘着テープの柔らかさ試験およびカッターナイフによる切断試験を測定した。得られた結果を表1に示す。また、前記第1粘着剤層、中間層および第2粘着剤層のガラス転移温度は、以下のようにして測定した。
(ガラス転移温度の測定方法)
両面粘着テープをエタノールに12時間浸漬させて、第1粘着剤層、中間層および第2粘着剤層のそれぞれを膨潤させた。膨潤した第1粘着剤層、中間層および第2粘着剤層が分離した後、それぞれの層のガラス転移温度をDSC法により測定した。DSC法によるガラス転移温度(Tg)の測定は、示差走査熱量計(株式会社リガク製、商品名:「Thermo plus EVOII DSC8230」)を用いて、10℃/分で室温から測定開始温度まで冷却した後、昇温速度10℃/分で測定し、昇温時において接線法により求めた。なお、中間層に関してガラス転移温度を測定したところ、いずれも塗料の原料として用いた樹脂のガラス転移温度と同一であった。
(評価方法)
<追従性の評価:テープの柔らかさ試験>
(1)試験片作製
両面粘着テープの剥離PETフィルムを片面だけ剥離して粘着面を露出させたものに、同じく片面の剥離PETフィルムを剥離して粘着面を露出させた両面粘着テープの粘着面を貼り合わせることで、両面粘着テープを2層に重ねた試験片を作製した。この2層に重ねた両面粘着テープの片面の剥離PETフィルムを剥離して粘着面を露出させ、片面の剥離PETフィルムを剥離して粘着面を露出させた別の両面粘着テープの粘着面を貼り合わせることで両面粘着テープを3層に重ねた試験片を作製した。これを繰り返して、128層の両面粘着テープを積層したのち、両面の剥離PETフィルムを剥離することで、総厚が6mm以上の試験片を作製した。
(2)測定
タイプAデュロメータ(西東京精密株式会社製、製品名:「WR−104A」)を用いて、JIS K6253に記載の方法により、前記で作製した試験片の硬さを測定した。測定値はJIS K6253に従い、読み取り値40に対して「A40」と表す。追従性は、「A40」より柔らかいものを「◎」、「A40」以上に硬く、「A50」より柔らかいものを「○」、「A50」以上に硬いものを「×」と評価した。読み取り値は小さい程好ましい。
<打ち抜き性評価:カッターナイフによる切断試験>
両面粘着テープの片面の剥離フィルムを剥がし、粘着剤層が上になるようにカッターマットの上に置いた。その両面粘着テープの粘着剤層側から、裏の剥離フィルムを貫くようにカッターナイフの刃を入れ、約2mm間隔で約5cmの長さの切り込みを平行に10本入れた。この際図1(b)のように、切り込み方向に向かって粘着剤が流れ、切り込み線が乱れている、もしくはカッターナイフの刃に粘着剤がちぎれて付着している部分が5箇所以上の場合「×」と評価し、このような部分が1〜4箇所の場合には「○」と評価した。一方、図1(c)のように切り込み方向に向かって粘着剤が流れず、切り込み線が乱れていない、もしくはカッターナイフの刃に粘着剤がちぎれて付着していない場合、「◎」と評価した。「×」および「◎」と評価した場合の切り込み線の例について、図1(a)に示す。また、「×」と評価した両面粘着テープの例を図1(b)に、「◎」と評価した両面粘着テープの例を図1(c)に、示す。なお、カッターナイフはJISK5400−8.5(JIS D0202)で使用されるカッターナイフである。カッターナイフの刃は切り込みを1本入れるごとにアセトンで拭き、乾かしてから使用した。なお、いずれの粘着剤層を上にして試験した場合でも、全ての両面粘着テープについて同じ結果が得られた。
表1に示すように、実施例1〜6の両面粘着テープは、打ち抜き性が良好であり、端面どうしの接着やバリの発生を抑制でき、かつ、柔軟であることが確認できた。一方、中間層のガラス転移温度が低い比較例1、2および3は、カッターナイフによる切断試験の評価が「×」であり、打ち抜き性に問題があった。また、中間層のガラス転移温度が高い比較例4および5は、柔軟性(追従性)に劣っていた。また、中間層の厚みが薄い比較例6は、カッターナイフによる切断試験の評価が「×」であり、打ち抜き性に問題があった。また、中間層の厚みが厚い比較例7は、柔軟性(追従性)に劣っていた。また、中間層を有さない比較例8は、カッターナイフによる切断試験の評価が「×」であり、打ち抜き性に問題があった。
本発明の両面粘着テープは、液晶表示装置用両面粘着テープにも適用できる。

Claims (6)

  1. ガラス転移温度が−40℃〜20℃の第1粘着剤から形成される第1粘着剤層と、ガラス転移温度が−40℃〜20℃の第2粘着剤から形成される第2粘着剤層と、前記第1粘着剤層と前記第2粘着剤層との間に配置される中間層とを含む両面粘着テープであり、
    前記第1粘着剤層および前記第2粘着剤層のうち、少なくとも一方に、粘着付与剤が20〜40重量%含まれ、
    前記中間層は、(メタ)アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、およびウレタン系樹脂からなる群から選択される少なくとも一種類の樹脂から形成され、
    前記中間層の厚みが5μm〜25μmであり、
    前記中間層を形成する樹脂のガラス転移温度が35℃〜65℃である両面粘着テープ。
  2. 前記第1粘着剤層と、前記第2粘着剤層と、前記中間層とからなる請求項1に記載の両面粘着テープ。
  3. 前記第1粘着剤が、(メタ)アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ウレタン系樹脂、およびシリコン系樹脂からなる群から選択される少なくとも一種類である請求項1または2に記載の両面粘着テープ。
  4. 前記第2粘着剤が、(メタ)アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ウレタン系樹脂、およびシリコン系樹脂からなる群から選択される少なくとも一種類である請求項1〜3のいずれかに記載の両面粘着テープ。
  5. 前記粘着付与剤が、ロジン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、テルペン系樹脂および合成石油樹脂ならびにこれらの水添系樹脂からなる群から選択される少なくとも一種類である請求項1〜4のいずれかに記載の両面粘着テープ。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の両面粘着テープの第1粘着剤層面上と第2粘着剤層面上に剥離フィルムをそれぞれ有する、剥離フィルム付両面粘着テープ。
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