JP2015028603A - 帯電装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】感光体を帯電する際に画像品質を保ちつつ放電領域を増やし、それにより高い帯電性を得ること。【解決手段】帯電装置は、電圧が印加されることで前記感光体を帯電する帯電部材と、帯電部材を感光体に圧接させるように支持する支持部材と、を備える。帯電部材は、導電性支持体と、導電性支持体に支持された弾性基層と、弾性基層の表面に設けられて、弾性基層よりも硬い弾性表面層と、弾性表面層に設けられた凹凸部と、を有する。凹凸部を形成する凸部は、感光体に接触することで弾性変形しつつ弾性表面層と感光体の間に放電可能なギャップを形成する。【選択図】 図2

Description

本発明は帯電装置および帯電装置を備えた画像形成装置に関する。
複写機やレーザービームプリンタなどの電子写真画像形成装置は、画像データに対応した光を一様に帯電させた電子写真感光体に照射して静電像(潜像)を形成する。そして、この潜像に対して、現像装置から記録材料である現像剤のトナーを供給して、トナー像として顕像化する。このトナー像を、転写装置によって感光体から記録シートなどの記録媒体へ転写し、定着装置で記録媒体上に定着することで記録画像が形成される。記録媒体分離後の感光体表面は、クリーニング装置により転写残トナーを掻き取られて清掃され、繰り返して作像に供される。
感光体表面を帯電させる方法としては、低電圧プロセス、低オゾン発生量、低コスト、小型化などの点から、ローラ型、ブレード型などがある。これらは、帯電部材を被帯電体としての感光体表面に接触させ、帯電部材に電圧を印加することにより感光体表面を帯電させる接触帯電である。
近年の画像形成装置の高速化の要求の高まりにより、プロセススピードが大きくなり、帯電部材に短時間での高い帯電性能が求められている。そのような課題に対して、印加電圧の周波数、ピーク値間電圧を大きくする手法が挙げられる。しかしながら、先述の方法では消費電力が大きくなってしまう問題点があった。また、帯電部材を複数の帯電部材を用いる手法もあるが、コストアップや大型化の問題があった。
このような課題を解決する手段として、放電領域を増やし、それにより高い帯電性を得る方法がある。それは、感光体と帯電部材との当接ニップ部で放電させることで消費電力を増やすことなく簡易な構成で多くの帯電性を得ることができる。
このため特許文献1では、感光体と帯電体との間にスペーサを配することで、感光体と帯電体との当接ニップ部において放電可能ギャップを維持することで放電領域を増やして高い帯電性を得ることを可能にしている。
また特許文献2では、表層帯電部材に発泡体を用い、当接ニップ部において発泡体のセルでの放電を行うことで、放電領域を増やし、それにより高い帯電性を得ることを可能にしている。
特開2002−341626号公報 特願平4−18324号公報
しかしながら特許文献1では、感光体と帯電部材の当接ニップ部を維持するためのスペーサが感光体よりも硬く、スペーサが感光体表面を傷つけてしまう場合があった。その結果、傷による帯電ムラが発生し、画像上に縦筋が発生していた。
また、特許文献2では、表層に発泡体を使用しているため、長期間感光体と帯電部材が当接していると、発泡体が形状変化(セット)してその部分で帯電ムラ(感光体の帯電後の電位が不均一になること)が起きる場合がある。電位が不均一な感光体で画像を形成した場合、画像濃度も不均一になる可能性がある。具体的には画像に、帯電ローラの回転周期と同じ頻度で、周囲と濃度が異なる部分(感光体の長手方向に延びる横帯状の部分)が発生する可能性がある。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は感光体を帯電する際に画像品質を保ちつつ放電領域を増やし、それにより高い帯電性を得ることである。
この目的を達成するために、本願で開示する代表的な構成は、 感光体を帯電する帯電装置において、
電圧が印加されることで前記感光体を帯電する帯電部材と、
前記帯電部材を前記感光体に圧接させるように支持する支持部材と、
を備え、
前記帯電部材は、
導電性支持体と、
前記導電性支持体に支持された弾性基層と、
前記弾性基層の表面に設けられて、弾性基層よりも硬い弾性表面層と、
前記弾性表面層に設けられた凹凸部と、
を有し、
前記凹凸部を形成する凸部は、前記感光体に接触することで弾性変形しつつ前記弾性表面層と前記感光体の間に放電可能なギャップを形成することを特徴とする。
本発明では、感光体を帯電する際に、画像品質を保ちつつ、放電領域を増やし、それにより高い帯電性を得ることができる。
画像形成装置の概略構成図である。 帯電ローラの形状を示す模式図である。 帯電ローラと感光体ドラムの正面概略図である。 微小空隙における放電開始電圧の関数を表すグラフである。 感光体ドラムと帯電ローラの放電領域の概念図を示している。 帯電ローラと感光体ドラムとの当接ニップ部の拡大模式図である。 エアギャップを測定する様子を示す図である。 各比較例及び本実施形態の帯電ローラと感光体ドラムの当接時の断面の概略図である。 各比較例及び本実施形態の帯電ローラの物性値を示す表である。 各比較例と本実施形態の帯電ローラの比較結果を示す表である。 帯電ローラの構成を示す図である。図11(a)は、帯電ローラの形状を示す模式図であり、図11(b)は、帯電ローラの横断面図である。 帯電ローラと感光体ドラムとの間に形成されるエアギャップの拡大模型図である。図12(a)は帯電ローラの加圧が無い状態を示し、図12(b)は帯電ローラが加圧力により、感光体ドラムに押しつけられた状態を示している。 帯電ローラと感光体ドラムとの当接ニップ領域部分の拡大模型図である。図13(a)は長手方向中央部の当接ニップ領域、図13(b)は長手方向端部の当接ニップ領域を示す。 感光体ドラムから帯電ローラの方向を見た放電領域の概念図である。図14(a)は、本実施形態の帯電ローラの場合であり、図14(b),図14(c)は、比較例の帯電ローラの場合である。 帯電ローラと感光体ドラムと記録媒体の位置関係を示す図である。 帯電ローラと感光体ドラムと記録媒体の長手配置図を示す図である。 帯電ローラの構成を示す図である。 帯電ローラの構成を示す図である。図18(a)は、帯電ローラの形状を示す模式図であり、図18(b)は、帯電ローラの横断面図である。 図18に示す実施形態の帯電ローラと感光体ドラムとの当接ニップ領域部分の拡大模型図である。図19(a)は長手方向中央部の当接ニップ領域、図19(b)は長手方向端部の当接ニップ領域を示す。 図18に示す実施形態の効果を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。ただし、この実施形態に記載されている構成要素の相対配置、表示画面等は、特に特定的な記載が無い限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
なお、本明細書において、プロセスカートリッジの構成や動作について、上、下、右、左、といった方向を表す用語は、特に断りのない場合それらの通常の使用状態においてみたときの方向を示す。つまり、プロセスカートリッジの通常の使用状態は、適正に配置された画像形成装置に対して適正に装着され、画像形成動作に供し得る状態である。
<第1実施形態>
(画像形成装置の概略構成)
図1は本発明の実施形態の画像形成装置の概略構成図である。本実施形態の接触帯電部材については後述する。本実施形態の画像形成装置は、電子写真画像形成するレーザープリンタである。
同図に示すように、所定のプロセススピードで回転駆動される感光体ドラム1(直径24mmのOPC感光体ドラム)は、帯電ローラ2によりその表面を−560Vに均一に帯電処理される。帯電ローラ2に対する印加電圧は、DC成分−560Vと、AC成分(周波数1400Hz、電圧1600Vppの正弦波)の重畳振動電圧である。なお感光体ドラムは中空の円柱状(ドラム形状)を取る感光体(電子写真感光体)のことである。
帯電処理を受けた感光体ドラム1は、次いで、レーザースキャナ3から、目的の画像情報の時系列電気デジタル画素信号に従って強度変調されて出力されるレーザー光による走査露光4を受ける。これにより、感光体ドラム1の表面の走査露光部の帯電電荷が除電されて約−130Vになり、感光体ドラム1の表面に目的の画像情報に対応した静電潜像が順次に形成されていく。
形成された潜像は、現像器5によってトナー像として可視化される。本実施形態においては、現像器5は磁性一成分ネガトナーTによる反転現像器であり、現像方式はジャンピング現像法である。潜像は、電位の低い部分にトナーが付着して現像(反転現像)される。感光体ドラム1はその表面に像(トナー像、潜像)を担持する像担持体である。
転写ローラ6には、転写の為の転写バイアスが印加されている。また、記録媒体Pは、給送部から感光体ドラム1と転写ローラ6との間の圧接ニップ部(転写部)に所定のタイミングで給送される。そして、この転写部で感光体ドラム1の表面のトナー像が紙などの記録媒体Pに転写されていく。トナー像が転写をされた記録媒体Pは、定着器7で定着されて出力される。
また記録媒体Pにトナー像が転写された後の感光体ドラム1の表面は、クリーニングブレード8により転写残トナー等の残留付着物が除去され、繰り返し画像形成に供される。
本実施形態においては、感光体ドラム1、帯電ローラ2、現像器5、クリーニング装置9が一体化されたプロセスカートリッジを形成しており、このプロセスカートリッジは画像形成装置本体に対して着脱可能となっている。このプロセスカートリッジは、少なくとも感光体ドラム1と帯電ローラ2とを備えていればよい。
(感光体ドラムの構成)
感光体ドラム1は、アルミニウムシリンダに膜厚18μmのOPC層をコートした反転現像方式の感光体ドラムであり、最外層は変性ポリカーボネートをバインダー樹脂とする電荷輸送層である。
(帯電ローラの構成)
続いて、本実施形態の特徴である、帯電ローラ2(帯電部材)について説明する。
図2は、帯電ローラ2の形状を示す模式図である。
同図に示すように、本実施形態の帯電ローラ2は、導電性支持体2aと、その外周に形成された導電性弾性層2b(弾性基層)と、導電性弾性層2bの外周を被覆する表面層2c(弾性表面層)とを有する帯電ローラである。導電性支持体2aには金属を使用した。
導電性弾性層2bは、導電剤と高分子弾性体とを混合したものを、導電性支持体2aの外周に同心一体にローラ状に形成した。さらに導電性弾性層2bを作製した後に、被覆層として表面層2cを設けた。
導電剤としては、例えば四級アンモニウム塩のようなイオン導電剤、またはカーボンブラックのような電子導電剤が用いられる。また、高分子弾性体としては、例えばエピクロルヒドリンゴムまたはアクリロニトリルゴム、ウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴムアクリルニトリルブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム等々が用いられる。また、導電性弾性層2bの表面を加熱したり光照射したり電子を照射するなどして硬化処理することで、導電性弾性層2bの表面に薄い表面層2cを形成することができる。あるいは、導電性弾性層2bの表面に表面層2cとなる物質を塗布するなどしてもよい。
なお、帯電ローラ2の表面層2cには、微小突起(凸部)201が複数設けられている。この複数の微小突起201によって、表面層2cには凹凸部が形成される。
微小突起201が感光体ドラム1に当接していないとき(弾性変形前)の微小突起201の高さをL(m)とする。感光体ドラム1と接触する複数の微小突起201の面積の合計をS(m)とする。つまり、感光体ドラム1と帯電ローラ2の放電領域では複数の微小突起201が感光体ドラム1に接触するので、それらの接触部の面積をすべて足し合わせたものがSである。また、帯電ローラ2のヤング率をE(MPa)とする。なお、帯電ローラ2のヤング率とは、帯電ローラにおいて弾性を有する部分が変形する際のヤング率Eである。すなわち導電性弾性層2bと表面層2cを合わせた層のヤング率を測定したものである。さらに、帯電ローラを感光体ドラム1の方向に付勢する加圧力をP(N)とする。本実施形態では後述するように帯電ローラ2は2つの加圧ばね31によって押圧されているので(図3参照)、それら2つのばね力の合計がPである。このとき、以下の式を満たしていることが帯電部材の特徴である。
((V−312)/6.2)×10−6(m)> L(1−P/ES) > 7.7×10−6(m)・・・(式1)
すなわち、微小突起201は、感光体ドラム1に圧接したときに弾性変形可能であって、弾性変形した状態で帯電バイアスが印加されたときに感光体ドラム1に圧接した領域の全域において放電可能なギャップを形成する。
感光体ドラムと当接ニップ部に放電可能ギャップを維持するためには、式1を満たすことが必要であることを発明者は見出した。これにより、当接ニップ部で放電を可能にすることで高い帯電性を得ることができる帯電部材及び帯電装置を提供することができる。
なお、式1については、詳細に後述する。
(帯電ローラと感光体ドラムの位置関係)
図3は、帯電ローラ2と感光体ドラム1の正面概略図である。
同図に示すように、帯電ローラ2は、導電性支持体2aの両端部をそれぞれ軸受け部材(支持部材)32により回転自在に支持させたローラ部材である。そして、軸受け部材32に取り付けられた加圧ばね(付勢部材)31によって帯電ローラ2を感光体ドラム1の方向に付勢して感光体ドラム1の表面に対して所定の押圧力(500g重)をもって圧接させている。帯電ローラ2は、感光体ドラム1の回転に伴い従動回転する。そして所定の帯電バイアスが図1に示すよう電源Eから導電性支持体2aを介して帯電ローラ2に印加されることで、感光体ドラム1の周面が所定の電位に帯電処理される。つまり、図3には、感光体ドラム1を帯電する帯電装置の構成が示されている。
(放電可能ギャップ計算)
次に、微小突起201による放電可能ギャップについて説明する。
微小な空隙で発生する放電はパッシェンの法則で一般的には説明される。パッシェンの法則は微小空隙における放電開始電圧、つまり空気層の絶縁破壊電圧Vzを表すものであり、気圧pと空隙間隔の距離dの関数Vg=f(p、d)で表せる。
図4は、微小空隙における放電開始電圧の関数を表すグラフである。
同図に示すように、極小値を持った曲線となっており、極小値以降は線形で表せられている。
電子写真の場合、大気圧下で使用されるため、空隙の距離dのみの関数となり、一般的に以下の式で表せられている。また、この時の極小値は空隙間隔の距離d=7.7×10−6mである(参考文献:電子写真―プロセスとシミュレーション―、電機大出版局、ISBN 978-4-501-32650-0)。
よって、距離d=7.7×10−6m以降から絶縁破壊電圧Vzを以下に示す線形式で表すことができる。
Vz=312+6.2×10d (7.7×10−6m < d の場合)
次に、微小突起201のエアギャップGにおける感光体ドラム1と帯電ローラ2との間の放電可能な距離dを計算する。帯電ローラ2と、感光体ドラム1の導電性基層との間に印加された電圧は、感光体層(比誘電率が3、厚み18μmのOPC感光体層)の静電容量C1と、帯電ローラ2と感光体層との間に形成された微小なエアギャップG部分の静電容量C2に配分される。
具体的には、感光体層の静電容量C1と、空気層の静電容量C2は、距離dを空気層の厚みとし、その単位をμmとしたときに、以下のように表される。
C1=3×8.85×10−12×1/18×10−6
C2=1×8.85×10−12×1/d×10−6
一方、微小な空気層の絶縁破壊電圧Vzは、大気圧下では、パッシェンの法則に基づいて以下の式で表される。
Vz=312+6.2×10d (7.7×10−6m < d)
このため、((V−312)/6.2)×10−6m > dが必要である。
また、大気圧下では、空気層の厚みが7.7μm以下になると、パッシェンの法則より放電が行われない為、印加電圧をV(V)としたときに空気層に実際にかかる電圧Vairは、
Vair={C1/(C1+C2)}×Vである。
このため、Vair≧Vzのとき放電が行われる。故に1000Vを印加したとき、放電可能なエアギャップGの距離dは、d=7.7〜102μmであり、2000Vを印加したとき、放電可能なエアギャップGの間隔の距離dは、d=7.7〜265μmである。なおVairは、感光体の表面と、帯電ローラの表面の電位差である。
つまり、感光体と帯電ローラの当接時の間隔の距離はd > 7.7×10−6mを満たしている必要がある。
(当接時のギャップ計算)
続いて、当接時に当接ニップ部で放電可能距離を満たす条件を説明する。
帯電ローラ2が感光体ドラム1に当接する前の被覆層最表面に形成される微小突起部の高さをL(m)とする。また、感光体ドラム1に接触する微小突起部の面積の総和をS(m)とする。つまり、帯電ローラ2と感光体ドラム1によって形成される放電ニップ領域では、複数の微小突起201が感光体ドラム1に接触するので、それらの接触面積を足し合わせた合計がSである。そして、帯電ローラ2のヤング率をE(N/m)とする。さらに、帯電ローラを被帯電体表面方向に付勢する加圧力をP(N)とすると、被覆層最表面に形成される微小突起部の高さが放電可能な距離dが7.7×10−6m以上必要である。
つまり、自由状態の微小突起201の高さをL、感光体との当接時の変形量をλとすると当接時の感光体と帯電ローラの間隔の距離dはd=L−λとなる。
また、ヤングの法則より歪ε=λ/L、応力σ=P/Sであるから、E=(P/S)×(L/λ)となる。
よって、d=L(1−P/ES) > 7.7×10−6(m)・・・(式2)
を満たしてなければならない。d=L(1−P/ES)とは、感光体ドラムと当接して潰れたときの微小突起201の高さに相当する。
図5は、感光体ドラム1と帯電ローラ2の放電領域の概念図を示している。
式2を満たしていれば、図5のような放電領域を得ることができる。すなわち、図5に示すように、当接ニップ部Nでの放電領域Aと当接ニップ部N以外の放電領域Bの両方で放電することが可能である。
一方、当接ニップ部Nの微小突起201が潰れ、放電可能な距離dが7.7×10−6m以下であると放電領域Bのみで放電することになる。つまり、式2を満たすことで、広い放電領域になり、高い帯電性を得ることができる。
(帯電ローラ表面の粗さ)
本実施形態の表面層2cは、少なくとも、表面層バインダーと表面粗し剤としての微粒子(体積平均粒径が10〜50μm、好ましくは20〜40μm)を含有する。微粒子は球状粒子、異形粒子のいずれでも良い。さらに、表面層バインダーに対する微粒子の入れ目量は10〜100wt%である。wt%とは重量パーセントであり、具体的には以下の計算で求まる。
{(微粒子の重量)/(表面層バインダーの重量)}×100
帯電ローラ2の表面の十点平均粗さ(JIS1994準拠)は、Rz=15〜50μm、好ましくはRz=20〜30μmが好適である。粗さの値が高いと砂地という画像不良が悪化し、粗さの値が低いと帯電時に発生する音が大きくなるという弊害がある。なお砂地とは、感光体ドラム1に対する帯電ローラ2の帯電が不十分になった結果、感光体ドラム1の表面のうち本来トナー像を形成しない部分(画像の背景部)にもトナーが付着してしまうことをいう。画像の背景部に付着してしまったトナーが砂のように見えるため、このような画像不良を砂地と呼ぶ。
本実施形態では、帯電ローラ2の表面のRz=26μmである。Rzは、表面粗さ計surfcom1400A(東京精密社製)を用い、帯電ローラ2の長手方向について、測定長が8.0mm、カットオフ値が0.8mm、測定速度が0.3mm/secの条件で測定した。
また、本実施形態において、帯電ローラ2の導電性弾性層2bと表面層2cを合わせた層のヤング率Eは、10〜150MPaが好ましい。なおヤング率Eは、画像形成装置が使用される標準的な環境、具体的には温度が摂氏23度、相対湿度が60%(以下、60%RHと記載する)の環境で測定したものとする。
なお、帯電ローラ2のヤング率Eは、ユニバーサル硬度計(Fischer社製の表面皮膜物性試験機フィッシャースコープH100C)により100mN/mm荷重を1分間で加え、荷重が100mN/mmに達した後の歪み量からヤング率Eを算出した。本実施形態で用いた帯電ローラのヤング率Eは20MPaであった。
(帯電ローラの寸法)
帯電ローラ2の寸法は以下のとおりである。
導電性支持体の直径:6mm、
導電性弾性層2bの厚さL2:約1.5mm、
表面層2cの厚さL3:約10μm
ここで、表面層2cの厚さL3は、導電性弾性層2bの表面から、微小突起201の頂点までの長さである。そのためL3>L>dが成り立つ。よって(式2)よりL3は7.7×10−6mよりも大きい必要がある。また、表面層2cは、導電性弾性層2bよりも薄い層である。後述するが表面層2cは、導電性弾性層2bよりも硬度が高い(硬い)。そのため、表面層2cが厚すぎると、帯電ローラ2の表面も硬すぎでしまい、感光体ドラム1が帯電ローラ2と接触して回転した際に、感光体ドラム1の表面が大きく摩耗してしまう。そこで、本実施形態では表面層2cの厚さは導電性弾性層2bの厚さの百分の一(15μm)よりも更に小さく(薄く)して、帯電ローラの表面硬度が後述の条件を満たすようにしている。
なお本実施形態では、導電性弾性層2bは同一材質の単層で形成されるが、複数層で形成されていてもよい。
(帯電ローラの表面硬度)
帯電ローラ2の表面硬度が低いと感光体ドラム1との当接によって、帯電ローラ2に凹み跡が残るセットという弊害があった。また、硬度が低すぎると帯電ローラ2が感光体ドラム1と圧接したときに微小突起201が潰れて(式2)を満たすギャップが帯電ローラ2と感光体ドラム1の間に形成されなくなるという問題もある。このため、本実施形態では、導電性弾性層2bの表面に、導電性弾性層2bよりも硬い表面層2cを形成(被覆)している。つまり、導電性弾性層2bに表面層2cを設けた場合、表面層2cを設けなかった場合よりも、帯電ローラの表面のアスカーC硬度が大きくなる。
この結果、微小突起201が潰れたり、帯電ローラ2に凹み跡ができたりするのを抑制できる。ただし、帯電ローラ2の硬度が高すぎると帯電ローラ2と感光体ドラム1との摩耗によって感光体ドラム1が削れる量(摩耗量)が大きくなる。そのため帯電ローラ2の表面硬度は一定の範囲の値にあることが必要である。
それを踏まえて、帯電ローラ2の表面のアスカーC硬度は、60度以上90度以下、好ましくは80度から90度が好適であった。本実施形態では、アスカーC硬度で85度の帯電ローラ2を使用した。
なお、アスカーC硬度の測定は、帯電ローラ2の表面の中央部及び中央部より両側90mm部のそれぞれの周方向120°ピッチ位置(計9箇所)を、ASKERC定荷重測定が9.8N(1.0Kgf)にて測定した。さらにアスカーC硬度だけでなくMD−1硬度も測定した。帯電ローラ2のMD−1硬度は、50度以上85度以下、好ましくは60度から70度が好適であった。なお、MD−1硬度とは、微小な範囲を測定範囲として硬さを測った硬度である。アスカーC硬度は、MD−1硬度よりも広い範囲を測定範囲として硬さを測った硬度を示している。
本実施形態では、MD−1硬度硬度で64度の帯電ローラを使用した。
なおMD−1硬度の測定は以下のように行った。すなわち、帯電ローラ2を23℃/60RHの中へ4時間以上放置後、帯電ローラ2の表面中央部及び中央部より両側90mm部のそれぞれの周方向180°ピッチ位置(計6箇所)をMD−1マイクロゴム硬度計にて測定した測定平均値である。
また、帯電ローラ2の抵抗値は23℃、60%RHにおいて、0.3×10Ω・cmであった。
なお、帯電ローラ2の抵抗値は、以下のように算出した。すなわち、帯電ローラ2を23℃、60%RHの中へ24時間以上放置後、その環境下で電流測定装置のΦ30鏡面金属ローラへ総荷重が9.8Nで押し付け、Φ30鏡面金属ローラを30rpmの速度で回転させながら(帯電ローラは連れ回り)電圧を印加した。そして、この状態で帯電ローラ2の3回転目の直流電流から算出した。
(当接ニップ部でのギャップ測定方法)
本実施形態の特徴である当接ニップ部N内の帯電ローラ2の当接状態のギャップ測定方法について説明する。感光体ドラム1と帯電ローラ2の当接ニップ部Nで放電をするために、当接ニップ部Nで放電可能距離を維持していることが特徴である。
図6は帯電ローラ2と感光体ドラム1との当接ニップ部Nの拡大模式図であり、それぞれの図の上側が帯電ローラ表面を表し、下側が感光体ドラム表面を表している。図6(a)は当接圧P1が適正の場合の当接状態、図6(b)は当接圧P2が強い場合の当接状態を示す。当接圧の大きさの関係はP1 < P2である。
図6において、帯電ローラ2の弾性に対して、当接圧が強いと表面形状が当接ニップ部の微小なエアギャップGを維持することができない。本実施形態では、前述のように帯電ローラ2の両端を各500g重でバネ加圧することで感光体ドラム1面に対して当接している。
エアギャップGは、23℃、60%RHにおいて2時間以上放置後、隙間測定機GM1000L(オプトロン社製)を用いて測定した。
図7は、エアギャップGを測定する様子を示す図である。
同図に示すように帯電ローラ2をφ50のつや消し基準金属ロール10に対し、荷重が9.8N(1kg重)で当接させ、基準金属ロール10を0.32rpsで回転させた状態で、背面よりレーザスキャン12を行った。そして、帯電ローラ2と基準金属ロール10の間に生じる隙間を検知器11で3秒間測定した。本実施形態で用いる帯電ローラ2は、帯電ローラ2と感光体ドラム1との当接ニップ部Nの微小なエアギャップGは、中央部で10μmであった。よって、放電可能距離はd > 7.7×10−6mを満たしているので、本実施形態の帯電ローラ2は当接ニップ部Nでの放電条件を満たしている。
(比較検証)
本発明の効果を確認するため、条件の異なる帯電ローラ2の比較例を用意した。
図8は、各比較例及び本実施形態の帯電ローラ2と感光体ドラム1の当接時の断面の概略図である。図9は、各比較例及び本実施形態の帯電ローラ2の物性値を示す表である。
また、検証は感光体ドラム1と帯電ローラ2の当接ニップ部Nの間隔距離、感光体ドラム1の傷、帯電ローラ2のセット(帯電ローラの感光体との当接による形状変化)の観点で比較評価した。
図10は、各比較例と本実施形態の帯電ローラ2の比較結果を示す表である。
まず感光体ドラム1と帯電ローラ2の当接ニップ部Nの間隔距離については、感光体ドラム1と帯電ローラ2との当接時の間隔距離がd > 7.7×10−6mを満たしているものを○、そうでないものを×と評価した。また、感光体ドラム1の傷と帯電ローラ2のセットについては、本実施形態の画像形成装置で出力した画像が実使用上問題ないレベルであれば○、そうでなければ×と定義する。
(比較例について)
次に、比較に用いた個々の帯電ローラについて説明する。第1比較例の帯電ローラは第1実施形態の帯電ローラに対して、帯電ローラの硬度が低く、粗さが低い帯電ローラである。第2比較例の帯電ローラは第1比較例の帯電ローラに対して、帯電ローラの最表層面上に厚み20μmの絶縁体の非弾性のスペーサ202を設けている帯電ローラである。
(検証1:間隔距離)
第1実施形態、第2比較例の帯電ローラはL(1−P/ES) > 7.7×10−6m(式1)を満たしており、当接ニップ部Nで放電可能である。第1比較例は帯電ローラの表層が硬く、かつ粗さが細かい当接ニップ部で放電可能ギャップを維持できない。
(検証2:感光体傷)
各比較例の帯電ローラを用いて、32.5℃、80%RHの環境において、本実施形態の画像形成装置で帯電ローラと感光体ドラム1を当接させて印字率が2%で2枚間欠印字を行った。そして、15000枚時の、画像弊害の発生を比較した。感光体ドラム1の傷による画像弊害が発生したものは第2比較例の帯電ローラである。これは、表層に非弾性のスペーサと感光体ドラム1が摺擦したために、感光体ドラム1の傷による画像弊害が発生した。第1実施形態、第1比較例は表層が弾性体のため、感光体ドラム1の傷に因る画像弊害は発生しない。
(検証3:帯電ローラのセット)
40℃、95%RHの環境において、帯電ローラと感光体ドラムが、本実施形態のプロセスカートリッジとしての条件で当接した状態で30日放置した後に23℃、50%RHの環境にて本実施形態の画像形成装置で画像出力して検証した。
尚、第1実施形態、第1比較例、第2比較例において、セットは発生しなかった。
帯電ローラ2が表層に弾性を持ちつつ、L(1−P/ES) > 7.7×10−6mを満たすことで、簡易な構成で放電領域を増やし、それにより高い帯電性を得つつ、接触帯電部材おける感光体への傷を低減する帯電装置を実現できた。
以上述べたように、帯電ローラ2が表層に弾性を持ちつつ、L(1−P/ES) > 7.7×10−6mを満たすことで、簡易な構成で放電領域を増やし、それにより高い帯電性を得た。また、弾性帯電部材を用いることで接触帯電部材の変形による影響を抑制し、感光体ドラム1の傷を低減する帯電装置を提供することができる。つまり、当接ニップ部Nで放電を可能にしつつ、感光体ドラム1の傷やセットを抑制することができる。
また、表面層2cに設けられた微小突起201(凸部)は表面層2cに含有された粒子によって形成されるので、帯電ローラ2を長く使っても微小突起201の大きさが変化しにくい(微小突起201が潰れにくい)。したがって放電可能ギャップを安定的に維持できる。
なお、本実施形態においては、感光体ドラム1、帯電ローラ2、現像器5、クリーニング装置9が一体化されたプロセスカートリッジを形成しており、このプロセスカートリッジは画像形成装置の本体に対して着脱可能となっている。少なくとも本発明の帯電装置が含まれていれば、プロセスカートリッジにおいても同様の効果が得られる。
また、本実施形態では、帯電部材の形態がローラ形状のものであるが、これに限るものではない、これらについても本実施形態に記載した表面形状の帯電部材であれば本発明を適用して同様の効果が得られる。
さらに、本実施形態では、振動電圧のAC成分の波形として正弦波を印加しているが、これに限るものではない。また、本実施形態では帯電ローラ2に印加した電圧が、AC成分(交流成分)を有していたが、帯電ローラ2に直流電圧のみを印加してもよい。すなわち直流帯電方式(DC帯電方式)を採用してもよい。
なお、本実施形態において、トナーは磁性トナーを用いたが、これに限るものではなく、例えば、非磁性トナーを用いても同様の効果が得られる。さらに、本実施形態では、ジャンピング現像方式を採用したが、これに限るものではなく、例えば、接触現像方式を採用しても同様の効果が得られる。
(本実施形態の効果)
本実施形態の効果をまとめると以下の通りである、本実施形態では、帯電ローラ2に微小突起部を設けることでニップ部においても放電ギャップを確保することで、ニップ部においても放電可能とする。これにより、放電領域が広くなって高い帯電性を得ることができ、消費電力を増やすことなく高速の画像形成に対応可能となる。
また、交流帯電方式を採用する画像形成装置に本実施形態の帯電ローラ2を用いた場合は特に、モアレパターンと呼ばれる画像不良が生じるのを抑制する効果がある。以下、説明する。
従来、交流帯電方式を採用する場合には、帯電ローラに印加する電圧(帯電バイアス)が交流(AC電圧)であるため、帯電後の感光体ドラムの表面電位にAC電圧と同じ周期の変動が生じる場合があった。
表面電位が周期的に変動する感光体ドラムを用いて、周期的なパターンを持つ画像(例えば、感光体の長手方向に延びる直線を均一な間隔で複数並べたような画像)を形成しようとした場合、形成された画像にモアレパターンが発生する場合があった。これは、感光体ドラムの電位変動の周期(AC電圧の周期)と、画像パターンの周期の違いが干渉を引き起こし、画像に縞模様(干渉縞、モアレ 、moiré)が生じるためである。したがって、従来、交流帯電方式を採用する場合にはモアレパターンが生じないようなAC電圧の周期を選択するなどの対策が必要であった。
しかしながら、本実施形態の帯電ローラ2を用いた場合には、放電領域が大きいため帯電ローラ2にAC電圧を印加したとしても、感光体ドラム1の表面電位に周期的な変動が生じにくい。その結果、周期的なパターンを持つ画像を形成したとしても、その画像にモアレが生じにくい。
<第2実施形態>
本実施形態は第1実施形態において、帯電部材として基層(導電性弾性層2b)が発泡体であり、表層(表面層2c)を導電性弾性導体でコーティングした帯電ローラ2を使用した帯電装置である。表層は基層よりも硬い材質となっている。基層を構成する発泡体はセル径平均100μmの導電性発泡体である。そのため、粗さを測定できないので図9の表面粗さRzの欄は空欄にしてある。
素材はポリオール中にポリエチレンオキサイドをコポリマー化し、LiCloを添加することによって体積抵抗値を1011Ωcmに調整してポリウレタンエラストマーとし、導電性弾性充填材として比抵抗が10ΩmのSn・Sbを100phr添加して体積抵抗値が10Ωcmで、それを発泡させたものである。
そして、微小突起201により感光体ドラム1との間に形成されるギャップは発泡体の表面に形成された凹凸部が表面層2cを介して感光体ドラム1に当接して形成される。つまり、導電性弾性層2b(発泡体)の表面形状が、表面層2cを介して帯電部材の表面に現れることで、表面層2cにも凹凸部(微小突起201)が形成されることになる。
本発明の効果を確認するため、条件の異なる帯電ローラの比較例を用意した。各比較例と実施形態の帯電ローラと感光体ドラムの当接時の断面の概略図を図8に、また各比較例の帯電ローラ2の物性値を図9に示す通りである。さらに、各比較例と本実施形態の帯電ローラ2の比較結果は、図10に示す通りである。
第3比較例は、第2実施形態の帯電装置に対して、帯電ローラの表層をセル径平均100μmの導電性発泡体にし、帯電ローラの表層には何もコーティングされていないものである。
次に比較検証を行う。検証方法は第1実施形態と同様に、間隔距離、感光体傷、帯電ローラセットについて、検証を行った。
(検証1:間隔距離)
第2実施形態と第3比較例はL(1−P/ES) > 7.7×10−6m(式1)を満たしており、当接ニップ部で放電可能である。
(検証2:感光体ドラムの傷)
第2実施形態と第3比較例ともに、表面が弾性体のため、感光体ドラム1に傷による画像弊害が見られなかった。
(検証3:帯電ローラのセット)
第3比較例は帯電ローラ2の周期のスジが発生した。これは熱によって、発泡体が形状変化してしまったために、帯電不良が起こり画像弊害に至った。第2実施形態は発泡体の表層に弾性体をコーティングしているため、感光体との当接による帯電ローラの形状変形が少なく、画像弊害が起きにくい。
よって、帯電ローラ2が表層に弾性を持ちつつ、L(1−P/ES) > 7.7×10−6mを満たすことで、簡易な構成で放電領域を増やし、それにより高い帯電性を得つつ、接触帯電部材おける感光体ドラム1への傷を低減できる。
<第3実施形態>
本実施形態は第1実施形態において、帯電部材として表層をエッチング等で抉り、表層の微細形状を実施形態の凸形状に対して凹形状とした帯電ローラを使用した帯電装置である。エッチングでは、レジスト塗布後にEB(電子ビーム)照射後レジストを剥離し、プラズマによりドライエッチングした。
つまり、表面層2cにエッジング処理で複数の凹部を形成すると、表面層2cに凹凸部が形成される。隣り合った2つの凹部に挟まれた領域が凸部に相当する。
比較検証のため、条件の異なる帯電ローラの比較例を用意した。各比較例と本実施形態の帯電ローラ2と感光体ドラム1の当接時の断面の概略図は図8に示す通りである。また各比較例の物性値は図9に示す通りである。各比較例と本実施形態の帯電ローラ2の比較結果は、図10に示す通りである。
次に比較検証を行う。検証方法は第1実施形態と同様に、間隔距離、感光体傷、帯電ローラセットについて検証を行った。
(検証1:間隔距離)
第3実施形態はL(1−P/ES) > 7.7×10−6mを満たしており、当接ニップ部で放電可能である。
(検証2:感光体傷)
第3実施形態は表面が弾性体のため、感光体ドラム1に傷による画像弊害が見られなかった。
(検証3:帯電ローラのセット)
第3実施形態ではセットは見られなかった。
よって、表層の微細形状が凹形状(凹部)でも帯電ローラ2が表層に弾性を持ちつつ、L(1−P/ES) > 7.7×10−6mを満たした。これにより、帯電ローラ2が表層に弾性を持ちつつ、L(1−P/ES) > 7.7×10−6mを満たすことで、簡易な構成で放電領域を増やし、それにより高い帯電性を得た。また、弾性帯電部材を用いることで接触帯電部材の変形による影響を抑制し、感光体の傷を低減する帯電装置を提供することができる。
<第4実施形態>
以下、第4実施形態について説明する。なお第1実施形態と共通する構成については説明を省略する場合がある。
上述した実施形態の帯電ローラ2は表面に凹凸部があるため、感光体との当接ニップ領域内でも空隙が生じ、放電が行われる。このため、感光体が単位面積当たりに受ける放電回数が増え、感光体の表面層の削れが促進されてしまう可能性がある。
ここで、感光体ドラムの長手方向の端部では長手方向の中央部に比べて感光体ドラム表層が削れやすい傾向がある。したがって、本実施形態では、感光体ドラムの端部において帯電ローラ2の放電を感光体の中央部より低減させることを特徴とする。
なお感光体の端部が中央部に比べてドラム表層が削れやすい要因は主に以下の理由によるものである。
感光体ドラムは、その両端をカートリッジに設けられた軸受によって支持されている一方、その略全域がクリーニングブレード(クリーニング部材)に接触し、クリーニングブレードよって押圧されている。
この為、軸受に支持されている感光体ドラムの端部に対して、感光体ドラムの中央部がクリーニングブレードから受ける力によって反ってしまう。その結果、クリーニングブレードと感光体との当接圧は長手方向中央部に比べて端部の方が高くなる。従って感光体ドラムの端部では、クリーニングブレードの摺擦力が中央部に比べて大きくなる為、感光体ドラム表層が削れやすい。
また、感光体ドラムの表層は、記録媒体が感光体ドラムと転写ローラ間の転写ニップ部を通過する際の摺擦により摩耗する。さらに記録媒体を介した状態での感光体ドラムと転写ローラ間の転写ニップ部での圧力(転写圧)は、記録媒体端部では長手方向中央部に比べて高くなっている。従って、感光体ドラムの表層の記録媒体端部に対応する部分が摩耗しやすい。
そこで本実施形態は接触帯電部材の端部における感光体の削れを低減する帯電部材を提供することである。
(帯電ローラ)
図11は、本実施形態の帯電ローラ2の構成を示す図であり、図11(a)は、帯電ローラ2の形状を示す模式図であり、図11(b)は、帯電ローラ2の横断面図である。
これらの図に示すように、帯電ローラ2は、導電性支持体2aと、その外周に形成された導電性弾性層2b(弾性基層)と、導電性弾性層2bの外周を被覆する表面層2c(弾性表面層)とを有する。
導電性弾性層2bは、導電剤(例えば四級アンモニウム塩のようなイオン導電剤、またはカーボンブラックのような電子導電剤)と高分子弾性体(例えばエピクロルヒドリンゴムまたはアクリロニトリルゴム)とを混合した。そして、導電性支持体2aの外周に同心一体にローラ状に形成した。
その後、導電性弾性層2bの厚さを研磨により調整することで、長手方向の中央部における外径Rcが10.15mmで、両端部における外径Rsが10.06mmの図11に示すクラウン形状にした。本実施形態では、中央部の外径を両端部の外径より大きくすることで、感光体ドラム1に対する帯電ローラ2の中央部における侵入量を両端部における侵入量よりも多くしている。
ここで、侵入量とは、感光体ドラム1の外径に対して帯電ローラ2の外径(仮想外径)がどれくらい侵入しているかを表す値であり、感光体ドラム1の半径と帯電ローラ2の半径の和から感光体ドラムと帯電ローラの中心間距離を差し引いた値で求められる。
導電性弾性層2bを作製した後に、被覆層として、導電性弾性層2bよりも薄い表面層2cを設けた。本実施形態では表面層2cは、導電性弾性層2bの表面を熱や、紫外線等の光照射、あるいは電子線照射によって硬化処理することで形成した。つまり表面層2cは導電性弾性層2bより硬い層である。表面層2cは、表面層バインダーと表面粗し剤としての微粒子(体積平均粒径が10〜50μm、好ましくは20〜40μm)を含有し、該微粒子は球状粒子、異形粒子のいずれでも良い。さらに、表面層バインダーに対する微粒子の入れ目量は10〜100wt%である。なお、本実施形態では、粒径が26μmの微粒子を使用し、表面層バインダーに対する微粒子の入れ目量が50wt%になるように表面層2cを作製した。
以上のようにして作製した帯電ローラ2の表面の十点平均粗さ(JIS1994準拠)は、Rzjis=15〜50μm、より好ましくは、Rzjis=20〜30μmが好適である。Rzjisが小さすぎると、放電ニップが直線状になり(放電が行われる放電ニップ領域の幅が狭くなり)、AC成分の周波数に応じて感光体ドラム1の帯電後の周期が周期的に変化する(帯電ローラ2の表面に生じる帯電電位変化ムラが直線状になる)。このためモアレパターンの発生を抑制することが困難になる。一方、Rzjisが大きすぎると、長期使用によって帯電ローラ2にトナー(トナー粒子や外添剤)が付着して帯電ローラ2が汚れたり、汚れのムラが生じたりしやすくなり、初期の帯電均一性を長期にわたって維持することが困難になる。
本実施形態では、帯電ローラ2は、表面がRzjis=26μmとしている。Rzjisは、表面粗さ計SE3500(小坂製作所製)を用い、帯電ローラ2の長手方向について、測定長が8.0mm、カットオフ値が0.8mm、測定速度が0.3mm/secの条件で測定した。
また、本実施形態において、帯電ローラ2の導電性弾性層2bと表面層2cを合わせた層のヤング率Eは、10〜150MPaが好ましい。なお、帯電ローラ2のヤング率はユニバーサル硬度計(Fischer社製の表面皮膜物性試験機フィッシャースコープH100C)により100mN/mm荷重を1分間で加え、荷重が100mN/mmに達した後の歪み量からヤング率を算出した。本実施形態で用いた帯電ローラ2のヤング率は20MPaであった。
さらに、帯電ローラ2の表面硬度は、アスカーC硬度で60度以上90度以下、より好ましくは80度から90度が好適である。硬度が低すぎると、感光体ドラム1との当接ニップ領域内で微小空隙が形成されず、感光体ドラム1に付着しているトナー等の異物が帯電ローラ2に付着しやすくなる。そこで、本実施形態では、硬い表面層2cを導電性弾性層2bの表面に設けている。これにより表面層2cが無い場合よりも、帯電ローラ2表面のアスカーC硬度を高めている。一方、硬度が高すぎると、感光体ドラム1との間にニップ部を確保できないだけでなく、長期間の使用により、例えば感光体ドラム1の表面が次第に摩耗する場合がある。そこで、表面層2cの厚さを所定の範囲内にすることで(厚くなりすぎないようにして)、帯電ローラ2の表面の硬度が高くなり過ぎないようにしている。本実施形態では、アスカーC硬度で85度の帯電ローラ2を使用した。なお、アスカーC硬度の測定は、帯電ローラ2の表面にアスカーC型硬度計(高分子計器社製)の押針を当接し、1000g荷重の条件で行った。
また、帯電ローラ2の抵抗値は23℃、60%RHにおいて、0.3×10Ω・cmであった。なお、帯電ローラ2の抵抗値は、まず、帯電ローラ2を23℃、60%RHの中へ24時間以上放置した。その後、電流測定装置のΦ30鏡面金属ローラへ総荷重を9.8Nで押し付け、Φ30鏡面金属ローラを30rpmの速度で回転して帯電ローラ2を連れ回りさせて電圧を印加し、この状態で帯電ローラ2の3回転目の直流電流から算出した。さらに、帯電ローラ2の長手長さは、230mmとした。
(帯電ローラと感光体ドラムの位置関係)
図3は、帯電ローラ2と、感光体ドラム1の正面概略図である。
同図に示すように、導電性支持体2aの両端部をそれぞれ軸受け部材32により回転自在に保持させる。さらに、加圧ばね31によって帯電ローラ2を感光体ドラム1の方向に付勢して感光体ドラム1の表面に対して所定の押圧力(500g重)をもって圧接させている。帯電ローラ2は、感光体ドラム1の回転に伴い従動回転する。そして所定の帯電バイアスが図1に示すよう電源Eから導電性支持体2aを介して帯電ローラ2に印加されることで、感光体ドラム1の周面が所定の電位に帯電処理される。
(帯電ローラと感光体ドラムとの間に形成されるエアギャップの構成)
帯電ローラ2と感光体ドラム1との間に形成される微小な空気層であるエアギャップGについて説明する。
図12は帯電ローラ2と感光体ドラム1との間に形成されるエアギャップGの拡大模型図である。図12において、上側が帯電ローラ2の表面を表し、下側が感光体ドラム1の表面を表している。図12(a)は帯電ローラ2の加圧が無い状態で当接する状態であり、図12(b)は帯電ローラ2が加圧力Pにより、感光体ドラム1に押しつけられ、感光体ドラム1と帯電部材の距離が圧縮された状態を示す。
図12に示すように、表面層2cの最表面に、表面粗し剤としての微粒子により形成され、弾性変形可能な微小突起部201が複数、設けられている。微小突起部201の高さをL、微小突起部のL方向の変形量をXとすると、エアギャップGは式3で表される。
G=L−X・・・(式3)
このとき、ゴムをバネとみなし、歪係数をYとすると、フックの法則より、Xの変形量は、
X=YL・・・(式4)
と表わすことが出来る。
この歪係数Yは、帯電ローラ2の合成ヤング率をE(MPa)として、
微小突起部201が受ける応力をZ(N/m)とすると、フックの法則から、
Y=Z/E・・・(式5)
と表わすことが出来る。
また、応力Zは、帯電ローラ2を感光体ドラム1に付勢する加圧力P(N)を、ΣdSで除した値として求まる。すなわち
Z=P/ΣdS・・・(式6)
が成立する。
ここで、ΣdSとは、感光体ドラム1に当接する微小突起部201の面積dSの総和である。つまり一つの微小突起部201が感光体ドラム1と接触する際の接触面積がdSである。当接ニップ領域内では、感光体ドラム1に複数の微小突起部201が接触しているので、それらの接触面積をすべて足し合わせたものがΣdSである。である。
上述の(式3)〜(式6)式を用いることで、エアギャップGの値は、
G=L(1−P/ES)・・・(式7)
で示すことが出来る。ここでS(m)=ΣdSである。
これ以降、本実施形態で表記されるエアギャップGは、式(5)で表されるエアギャップGを示す。
(帯電ローラの表面形状)
本実施形態の特徴である当接ニップ領域内の帯電ローラ2の表面形状について説明する。
図13は帯電ローラ2と感光体ドラム1との当接ニップ領域部分の拡大模型図であり、図13(a)は長手方向中央部の当接ニップ領域、図13(b)は長手方向端部の当接ニップ領域を示す。図13において、それぞれの図の上側が帯電ローラ表面を表し、下側が感光体ドラム1の表面を表している。帯電ローラ2は、前述のようにその両端側を各500g重でバネ加圧することで感光体ドラム1に対して密着当接している。
また、帯電ローラ2はクラウン形状にしているため、端部は中央部よりも当接ニップ幅が狭くなり、帯電ローラ2と感光体ドラム1との当接ニップ幅は、中央部で700μm、端部で400μmであった。また、帯電ローラ2と感光体ドラム1との当接ニップ領域内のエアギャップGは、中央部で10μm、端部で25μmであった。なお当接ニップ幅とは、帯電ローラ2が感光体ドラム1と圧接する領域の幅(感光体ドラム1の回転方向に沿った長さ)である。
エアギャップGは、23℃、60%RHにおいて2時間以上放置後、隙間測定機GM1000L(オプトロン社製)を用いた。
図7は、エアギャップGを測定する様子を示す図である。
同図に示すように、帯電ローラ2をφ50のつや消し基準金属ロール10に対し、荷重を9.8N(1kg重)で当接させ、つや消し基準金属ロール10を0.32rpsで回転させた状態で、背面よりレーザスキャン12を行った。そして、帯電ローラ2とつや消し基準金属ロール10との間に生じる隙間を検知器11で3秒間測定した。
ここで、放電可能なエアギャップGの間隔距離を計算する。帯電ローラ2と、感光体ドラム1の導電性基層との間に印加された電圧は、感光体層(比誘電率が3、厚みが18μmのOPC感光体層)の静電容量C1と、帯電ローラ2と感光体層との間に形成された微小なエアギャップG部分の静電容量C2に配分される。
具体的には、感光体層の静電容量C1と、空気層の静電容量C2は、dを空気層の厚みとし、その単位をμmとしたとき、
C1 = 3×8.85×10−12×1/18×10−6C2 = 1×8.85×10−12×1/d×10−6
と表わされる。
一方、微小な空気層の絶縁破壊電圧Vzは、大気圧下では、パッシェンの法則に基づいて
Vz=312+6.2d(7.7×10−6m<d)
と与えられる。
このため、((V−312)/6.2)×10−6m>dが必要である。
また、大気圧下では、空気層の厚みが7.7μm以下になると、パッシェンの法則より放電が行われない為、印加電圧をV(V)としたときに空気層に実際にかかる電圧Vairは、
Vair={C1/(C1+C2)}×V
であり、Vair≧Vzのとき放電が行われる。
故に1000Vを印加したとき、放電可能なエアギャップGの間隔距離dは、
d=7.7〜102μm
であり、2000Vを印加したとき、放電可能なエアギャップGの間隔距離dは、
d=7.7〜265μm
である。
本実施形態では、帯電ローラ2に印加する振動電圧のAC成分は1600Vのピーク間電圧である。このため、エアギャップGが平均で10μmの中央部と、エアギャップGが平均で25μmの端部では、パッシェンの法則より、いずれも感光体ドラム1表面との間で十分に放電可能であることが分かる。
すなわち、帯電ローラ2が感光体ドラム1に圧接した領域の全域において放電可能なギャップを形成可能である。
図14は、本実施形態と比較例の感光体ドラム1から帯電ローラの方向を見た放電領域の概念図である。図14(a)は、本実施形態の帯電ローラ2の場合であり、図14(b),図14(c)は、比較例の帯電ローラの場合である。
図14(a)において、斜線部が放電領域A、点線部が当接ニップNに対応する。つまり放電領域は、中央部、端部共に、帯電ローラ2と感光体ドラム1との当接ニップNの領域内全面と、当接ニップNの領域の上流側と下流側となる。放電領域Aは、端部では、帯電ローラ2と感光体ドラム1との当接ニップNの幅が狭い為、中央部と比較して狭くなり、当接ニップNの領域内の放電を抑制している。
以上のように、帯電ローラ2をクラウン形状にして端部の当接ニップNの幅を狭くすることにより、端部において当接ニップNの領域内の放電を抑制した。このため、端部における感光体ドラムの削れを低減することができる。
次に第4比較例として、クラウンのないストレイト形状の帯電ローラ25を用意した。
図14(b)は、第4比較例の帯電ローラ25を用いた場合の感光体ドラム1から帯電ローラ方向を見た放電領域の概念図である。斜線部が放電領域A、点線部が当接ニップNの領域に対応する。つまり、放電領域Aは、中央部、端部共に、本実施形態と同様に帯電ローラ25と感光体ドラム1との当接ニップNの領域内の全面と、当接ニップNの領域の上流側と下流側となる。
しかしながら、ストレイト形状の帯電ローラ25は、本実施形態のクラウン形状の帯電ローラ2と比べて端部における当接ニップNの領域幅が広くなる為、端部の放電領域が、本実施形態の帯電ローラ2と比較して広くなる。ストレイト形状の帯電ローラ25の当接ニップNの領域幅は、中央部、端部共に700μmであった。
本実施形態の帯電ローラ2と第4比較例のストレイト形状の帯電ローラ25を用いて実際に通紙テストを行った。1000ページあたりの感光体ドラム1の削れ量が、中央部では両者とも0.8μm/kページだったのに対し、端部では、ストレイト形状の帯電ローラ25が1.4μm/kページ、本実施形態のクラウン形状の帯電ローラ2が0.9μm/kページだった。このように、感光体ドラム1の削れ量を大幅に低減できた。
感光体ドラム1の端部では、クリーニングブレード(クリーニング部材)8の摺擦力(感光体ドラムとクリーニングブレードの接触圧)が中央部に比べて大きい為、感光体ドラムの削れ量が増大する。本実施形態の帯電ローラ2では、前述したように、端部の当接ニップNの幅を狭くすることで、端部における当接ニップNの領域内の放電を抑制し、端部における感光体ドラム1の削れを低減することができる。
次に第5比較例として、クラウン形状で、スポンジ肉質の導電性弾性層からなるスポンジ帯電ローラを用意した。
図14(c)は、第5比較例の帯電ローラ26を用いた場合の感光体ドラム1から帯電ローラ26の方向を見た放電領域の概念図である。斜線部が放電領域A、点線部が当接ニップNの領域に対応する。
第5比較例の帯電ローラ26は、ヤング率が8MPaであり、本実施形態の帯電ローラ2と比べてヤング率が低い。このため、帯電ローラ26と感光体ドラム1との当接ニップNの領域内においてエアギャップGが形成されず、当接ニップNの領域内で放電は起こらない。従って、放電領域Aは、中央部、端部共に、当接ニップNの領域の上流側と下流側のみとなった。
本実施形態の帯電ローラ2と第5比較例の帯電ローラ26を用いて実際に通紙テストを行った。1000ページあたりの感光体ドラム1の削れ量は、中央部では、第5比較例の帯電ローラ26が0.6μm/kページ、本実施形態の帯電ローラ2が0.8μm/kページだった。一方、端部では、第5比較例の帯電ローラが1.2μm/kページ、本実施形態の帯電ローラ2が0.9μm/kページだった。このように、感光体ドラム1の削れ量を大幅に低減できた。
第5比較例の帯電ローラ26において、端部における感光体ドラム1の削れ量が増大したのは、放電領域Aが中央部と端部で同程度であるが、感光体ドラム1の端部では、クリーニングブレードの摺擦力が中央部に比べて大きい為である。
このように帯電ローラ2と感光体ドラム1との間に形成されるエアギャップGをランダムに配置し、かつ帯電ローラ2をクラウン形状にして端部の当接ニップNの幅を狭くするように構成した。これにより、モアレの発生を抑制しつつ、端部における感光体ドラム1の削れを低減することができる。
また、帯電ローラ2のクラウン量としては、その値が小さすぎる場合にはストレイト形状に近くなることで帯電ローラ2端部の当接ニップNの幅が広くなる為、端部の放電領域が広くなってしまう。また、逆に大きすぎる場合には、長手方向両端部において、帯電ローラ2と感光体ドラム1が離れすぎてしまう為、帯電不良が発生してしまう。そこで、本実施形態では、その長手方向端部の外径Rsが中央部の外径Rcよりも10μm〜200μm、好ましくは、30μm〜100μmの範囲で小さくなるように作製した。
なお、本実施形態では、帯電部材としてローラ部材を用いたが、これに限るものではない。例えば、ブレード形状、ブロック形状、パッド形状のものなど任意であり、これらについても本実施形態に記載した表面形状であれば本発明を適用して同様の効果が得られる。
また、本実施形態では、帯電ローラ2のクラウン形状は円弧形状であったが、これに限るものではなく、例えば、直線形状であっても良い。
さらに、本実施形態では、振動電圧のAC成分の波形として正弦波を印加しているが、これに限るものではなく、例えば、矩形波、ノコギリ波、三角波、パルス波、あるいは直流電圧を周期的にオン・オフすることによって形成された矩形波電圧であっても良い。
なお、本実施形態において、トナーは磁性トナーを用いたが、これに限るものではなく、例えば、非磁性トナーを用いても同様の効果が得られる。
また、本実施形態では、ジャンピング現像方式を採用したが、これに限るものではなく、例えば、接触現像方式を採用しても同様の効果が得られる。
<第5実施形態>
本実施形態は、第4実施形態が中央部と端部で帯電ローラの外径を変化させていたのに対して、画像形成領域と非画像形成領域で帯電ローラの外径を変化させたことを特徴としている。なお画像形成領域とは、感光体ドラム1の表面に現像剤像(トナー像)を形成するための領域である。非画像形成領域とは現像剤像を形成しない領域であって、感光体ドラム1の長手方向において画像形成領域の外側に位置する領域である。
図15は、本実施形態の帯電ローラ2と感光体ドラム1と記録媒体50の位置関係を示す図である。
本実施形態では、画像形成領域における外径Rcを10.13mm、非画像形成領域における外径Rsを10.02mmにした。
帯電ローラ2の長手方向において、点線部より内側が帯電ローラ2の画像形成領域、点線部より外側の斜線部が帯電ローラ2の非画像形成領域Cに対応する。本実施形態における非画像形成領域Cは、帯電ローラの長手方向において、端部から中央部へ向かって12mmまでの領域である。その他の構成は、第4実施形態と同等である。
エアギャップGが30μmを超えると、微小な帯電ムラに起因する画像不良が発生してしまう為、画像形成領域のエアギャップGは30μm以下とした。一方、この帯電不良が非画像形成領域Cで発生しても大きな弊害が生じない為、非画像形成領域CのエアギャップGは30μm以上にすることができる。しかしながら、エアギャップGが50μm以上になると、感光体ドラム1の表面を均一に帯電処理することができなくなり、非画像形成領域Cでトナーが現像され、転写ローラ等をトナーで汚してしまう為、非画像形成領域のエアギャップGは50μm以下とした。
本実施形態において、当接ニップNの領域内のエアギャップGは、画像形成領域では30μm以下であり、非画像形成領域Cでは30μm以上50μm以下であった。また、非画像形成領域Cにおける当接ニップNの幅は、380μmであった。
感光体ドラム1の画像形成領域に接触するクリーニングブレード8には、微粒子のトナーが潤滑剤として機能する。しかし、感光体ドラム1の非画像形成領域Cにはトナーが存在しないので、非画像形成領域Cにおいて、感光体ドラム1とクリーニングブレード8の摩擦係数が高くなる。従って非画像形成領域Cは、画像形成領域と比較して感光体ドラム1の削れの進行が早い。
本実施形態では、非画像形成領域の当接ニップNの幅を狭くすることにより、非画像形成領域において当接ニップNの領域内の放電を抑制した。
このように本実施形態では、非画像形成領域における感光体ドラムの削れを低減することが可能となり、感光体ドラムの長寿命化を図ることができる。
<第6実施形態>
本実施形態は、第4実施形態が中央部と端部で帯電ローラの外径を変化させていたのに対して、通紙部と、通紙部と非通紙部との間の境界領域とで、帯電ローラの外径を変化させたことを特徴とする。なお通紙部とは、記録媒体が搬送される領域であって、記録媒体の幅に対応して決まる領域である。また非通紙部とは、記録媒体が搬送されない領域である。通紙部よりも外側にある領域である。
本実施形態では、通紙部(感光体ドラム1の中央部)における外径Rcを10.12mm、通紙部と非通紙部との間の境界領域における外径Rsを10.01mmにした。
図16は、帯電ローラ2と感光体ドラム1と記録媒体50の長手配置図を示す図である。
同図に示すように、帯電ローラ2の長手方向において、点線部より内側が帯電ローラ2の通紙部、点線部より外側が帯電ローラ2の非通紙部、斜線部が境界領域(境界部)Dに対応する。
本実施形態における通紙部と非通紙部との間の境界領域Dは、帯電ローラ2の長手方向において、端部から中央部へ向かって7mmまでの領域である。その他の構成は、第4実施形態と同等である。
本実施形態では、第5実施形態の場合と同様に、通紙部のエアギャップGを30μm以下、通紙部と非通紙部との間の境界領域DのエアギャップGを50μm以下にする必要がある。
本実施形態において、帯電ローラ2と感光体ドラム1との当接ニップNの領域内のエアギャップGは、通紙部では30μm以下であり、通紙部と非通紙部との間の境界領域Dでは30μm以上50μm以下であった。また、通紙部と非通紙部との間の境界領域における当接ニップNの幅は、380μmであった。
近年、プリンタ等の画像形成装置では、ユーザのプリントニーズの多様化に伴い、厚紙、OHP等の多種のメディアに印字する必要性への対応が求められている。
しかしながら、普通紙以外では、紙粉の多い紙や表面が荒れた紙は、感光体ドラムの表面を荒らし易い。そのため、感光体ドラム1の寿命を低下させる原因となっている。又、厚紙やOHPシート等は、感光体ドラム1に当たるときにショックで感光体ドラム1に傷を付け易い。
本実施形態では、通紙部と非通紙部との間の境界領域Dの当接ニップNの幅を狭くすることにより、通紙部と非通紙部との間の境界領域Dにおいて当接ニップNの領域内の放電を抑制した。このため、通紙部と非通紙部の間の境界領域における感光体ドラムの削れを低減することが可能となり、厚紙、OHP等の多種のメディアに対応することができる。
<第7実施形態>
本実施形態は、第4実施形態が長手方向で帯電ローラ2の外径を変化させていたのに対し、長手方向で帯電ローラの外径を変化させていない。その代わりとして、感光体ドラム1の回転軸線qと帯電ローラ21の回転軸線pが交差角θを有して当接するように帯電ローラ21が配置されていることを特徴としている。
本実施形態では、クラウンのないストレイト形状の帯電ローラ21の外径Rcを10.12mmとし、交差角θは、0°<θ<5°の範囲に設定した。
端部においても感光体ドラム1とニップが維持できる角度が大きすぎると端部で感光体ドラム1と当接しなくなり、端部での帯電ができなくなる。よって、交差角θは0°より大きく、帯電ローラ21の長手方向端部がドラムと当接可能な角度以下としている。
図17は、帯電ローラ21と感光体ドラム1の長手配置図である。
同図に示すように、帯電ローラ21の回転軸線pは、その回転軸線p側から感光体ドラム1の回転軸線qを見たとき、感光体ドラム1の回転軸線qに対して所定の交差角θを有して交差している。さらに、回転軸線pは点線で示す当接ニップNの幅の長手方向の中央部において回転軸線qと交差している。その他の構成は、第4実施形態と同等である。
本実施形態において、帯電ローラ21と感光体ドラム1との当接ニップNの領域内のエアギャップGは、中央部、端部共に10μmであり、当接ニップNの幅は、中央部で700μm、端部で400μmであった。
帯電ローラをクラウン形状にする場合、帯電ローラの導電性弾性層を研磨し、切粉が生ずるために製造コストが高価になる。本実施形態では、感光体ドラム1の回転軸線qと、ストレイト形状の帯電ローラ21の回転軸線pとの間に所定の交差角θを設けることで、端部の当接ニップNの幅を狭くし、端部における当接ニップNの領域内の放電を抑制した。
このようにして端部における感光体ドラムの削れを低減することが可能となり、帯電ローラの製造コストを削減することができる。
なお、本実施形態では、端部における感光体ドラム1の削れを低減している。しかし、例えば、交差角θの角度を調整することで、第5実施形態、第6実施形態に記載したように非画像形成領域、通紙部と非通紙部の間の境界領域においても、本発明を適用して同様の効果が得られる。
<第8実施形態>
本実施形態では、第4実施形態に記載の帯電ローラ2の表面形状が凸形状であったのに対して、本実施形態の帯電ローラ22は表面形状が凹形状であることを特徴とする。
図18は、本実施形態の帯電ローラ22の構成を示す図であり、図18(a)は、帯電ローラ22の形状を示す模式図であり、図18(b)は、帯電ローラ22の横断面図である。
図18(a)、図18(b)に示すように、帯電ローラ22は、表面に複数の微小凹部401を有している。この複数の微小凹部401により、帯電ローラ22の表面層に、凹凸部を形成している。
図19は、帯電ローラ22と感光体ドラム1との当接ニップNの領域部分の拡大模型図であり、図19(a)は長手方向中央部の当接ニップNの領域、図19(b)は長手方向端部の当接ニップNの領域を示す。隣り合った2つの微小凹部401に挟まれた領域が微小凸部401に対して相対的に突出した部分(凸部)であり、この部分(凸部)が感光体ドラム1に当接し弾性変形する。
図19においては、図の上側が帯電ローラ22の表面を表し、下側が感光体ドラム1の表面を表している。
第4実施形態に記載の帯電ローラ2は表面形状が凸形状であり、感光体ドラム1に対して点接触させているため、長期使用によって帯電ローラ2にトナー粒子や外添剤が付着して帯電ローラ2が汚れやすい。従って、帯電ローラ2と感光体ドラム1との間に形成されるエアギャップを長期にわたって維持し続けることが難しい場合がある。
ここで、帯電ローラの汚れと表面形状の相関関係について説明する。例えば、クリーニングブレード8よりも駆動方向下流側、かつ帯電ローラ2よりも上流側の感光体ドラム1上に汚れ物質が存在した場合、画像形成プロセスの過程で帯電ローラ2上に転移し、帯電ローラ2の表面に汚れ物質が付着することがある。
詳述すると、感光体ドラム1の回転駆動中、クリーニングブレード8をすり抜けた転写残トナーの一部やその他の微粒子等の微粒子汚れ物質が、感光体ドラム1に接触配置された帯電ローラ2に付着した場合、帯電ローラ2の微粒子汚れが発生する。
帯電ローラ2に対する微粒子汚れ物質の付着性は、帯電ローラ2の表面の掻き取り効果によって説明される。即ち、帯電ローラ2の表面の凹凸において、凸部分で感光体ドラム1上の微粒子汚れ物質を掻き取り、凹部分で付着が発生する。この現象に着目した場合、帯電ローラ2の表面の掻き取り効果を小さくするための方策として、図18、図19に示すように帯電ローラ2の表面形状を凹形状にすることで、微粒子汚れを軽減することができる。
図20は、表面形状が凸形状の帯電ローラ2と、凹形状の帯電ローラ22を用いた時の、感光体ドラム1の回転駆動時における帯電ローラ2の当接ニップNの領域近傍の概念図であり、微粒子汚れ物質301の振る舞いを表す概念図である。
図20(a)は表面形状が凸形状の帯電ローラ2を示し、図20(b)は表面形状が凹形状の帯電ローラ22を示す。図20においては、上側が帯電ローラの表面を表し、下側が感光体ドラム1の表面を表している。また、Na、Nb、Ncは、それぞれ当接ニップNの領域通過前、当接ニップNの領域内、当接ニップNの領域通過後の場合を示している。
図20に示すように、表面形状が凸形状の帯電ローラ2である場合、掻き取り効果が大きく、微粒子汚れ物質301が付着しやすい。しかしながら、表面形状が凹形状の帯電ローラ22である場合、掻き取り効果が小さく、微粒子汚れ物質301が付着しにくい。
従って、表面形状を凹形状にした帯電ローラ22を用いることで、帯電ローラ22の表面が汚れにくくなり、帯電ローラ22と感光体ドラム1との間に形成されるエアギャップを長期にわたって維持し続けることが可能となる。即ち、表面形状を凹形状にした帯電ローラ22用いることで、帯電ローラ22を長期使用してもモアレを持続的に抑制できる。
なお、本実施形態では、帯電部材に表面層を設けているが、これに限るものではなく、例えば、表面層を取り除いても導電性弾性層を硬化処理することで、本実施形態に記載した表面形状を保持できる帯電部材であれば、本発明を適用して同様の効果が得られる。
また、本発明の帯電部材は上記実施形態に限定されるものではなく、図示された帯電部材の表面形状はあくまで一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内であれば、その他の実施形態、応用例、変形例ならびにそれらの組み合わせも可能である。
1‥‥感光体ドラム
2‥‥帯電ローラ
2a‥‥導電性支持体
2b‥‥導電性弾性層
2c‥‥表面層
5‥‥現像器
31‥‥加圧ばね
32‥‥軸受け部材
201‥‥微小突起
E‥‥ヤング率
G‥‥エアギャップ
L‥‥高さ
P‥‥押圧力
S‥‥面積

Claims (19)

  1. 感光体を帯電する帯電装置において、
    電圧が印加されることで前記感光体を帯電する帯電部材と、
    前記帯電部材を前記感光体に圧接させるように支持する支持部材と、
    を備え、
    前記帯電部材は、
    導電性支持体と、
    前記導電性支持体に支持された弾性基層と、
    前記弾性基層の表面に設けられて、弾性基層よりも硬い弾性表面層と、
    前記弾性表面層に設けられた凹凸部と、
    を有し、
    前記凹凸部を形成する凸部は、前記感光体に接触することで弾性変形しつつ前記弾性表面層と前記感光体の間に放電可能なギャップを形成することを特徴とする帯電装置。
  2. 前記帯電部材が前記感光体に圧接する領域の幅は、前記感光体の長手方向の中央部よりも端部において小さくなることを特徴とする請求項1に記載の帯電装置。
  3. 前記帯電部材が前記感光体に対する侵入量が、前記感光体の長手方向の中央部よりも端部において小さいことを特徴とする請求項2に記載の帯電装置。
  4. 前記帯電部材は、クラウン形状をしていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の帯電装置。
  5. 前記帯電部材は、前記感光体に対して交差角を有して圧接することを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載の帯電装置。
  6. 前記帯電装置は、前記感光体の表面をクリーニングするクリーニング部材を更に備え、
    前記クリーニング部材と前記感光体の接触圧は、前記感光体の長手方向の中央部よりも端部において大きいことを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれか1項に記載の帯電装置。
  7. 前記帯電部材が前記感光体に圧接する領域の幅は、前記感光体の表面に現像剤像が形成されない非画像形成領域において、前記感光体の表面に現像剤像が形成される画像形成領域よりも小さくなることを特徴とする請求項2乃至請求項6のいずれか1項に記載の帯電装置。
  8. 前記帯電部材が前記感光体に圧接する領域の幅は、記録媒体が搬送されない領域と記録媒体が搬送される領域の境界部において、前記感光体の中央部よりも小さくなることを特徴とする請求項2乃至請求項7のいずれか1項に記載の帯電装置。
  9. 前記凸部は、前記弾性表面層に粒子を含有させて形成したことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の帯電装置。
  10. 前記弾性基層は発泡体により構成され、前記弾性表面層の凹凸部は、前記発泡体の表面形状が前記弾性表面層を介して前記帯電部材の表面に現れたものであることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の帯電部材。
  11. 前記凹凸部は、前記弾性表面層をエッチングして前記弾性表面層に凹部を設けることにより形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の帯電装置。
  12. 前記帯電部材を前記感光体に向けて付勢する付勢部材を有することを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の帯電装置。
  13. 前記帯電部材は、回転自在なローラ部材であることを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載の帯電装置。
  14. 前記帯電部材の表面の十点平均粗さRz(μm)が15≦Rz≦50であり、
    前記帯電部材の表面硬度が、 MD−1硬度で、50度以上85度以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載の帯電装置。
  15. 前記帯電部材の表面硬度は、アスカーC硬度で60度以上90度以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の帯電装置。
  16. 前記弾性表面層は、熱、光照射、電子線照射の少なくともいずれか1つによる硬化処理がなされていることを特徴とする請求項1乃至請求項15のいずれか1項に記載の帯電装置。
  17. 前記弾性表面層の厚さは、前記弾性基層の厚さの百分の一よりも小さく、7.7×10−6(m)よりも大きいことを特徴とすることを特徴とする請求項1乃至請求項16のいずれか1項に記載の帯電装置。
  18. 前記帯電部材の表面と前記感光体の表面の電位差をV(V)、前記帯電部材を前記感光体に押圧する押圧力をP(N)、前記凸部の弾性変形前の高さをL(m)、前記凸部が前記感光体と接触する接触面積の総和をS(m)、前記弾性基層と前記弾性表面層とが変形する場合のヤング率をE(MPa)としたとき、
    ((V−312)/6.2)×10−6(m)>L(1−P/ES)>7.7×10−6(m)
    の関係を満たすことを特徴とする請求項1乃至請求項17のいずれか1項に記載の帯電装置。
  19. 記録媒体に画像を形成する画像形成装置において、
    感光体と、
    請求項1乃至請求項18のいずれか1項に記載の帯電装置と、
    前記帯電部材に電圧を印加する電源と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
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