JP2004109242A - プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents

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船橋 栄二
Satoshi Shigesaki
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Abstract

【課題】接触式帯電ローラにより帯電工程を行い、球形トナーを用い、ゴムブレードなどを使用したブレードクリーニング方式を採用するシステムに於いて、これまで発生しやすいクリーニング性能の低下及びクリーニングブレードの捲れ等を防止し、長期にわたって良好な画質を維持するようにしたプロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供すること。
【解決手段】少なくとも、球形トナーによるトナー像が形成される像担持体(感光体12)と、該像担持体に接触するクリーニングブレード14と、該像担持体に接触し且つ直流電圧と交流電圧を重畳印加する帯電ローラ16とを備え、クリーニングブレード14のJIS K7198に準じた損失正接tanδをA、帯電ローラ16のアスカーC硬度をBとする時、0.1<A×B<30の関係を満たすことを特徴とするプロセスカートリッジ、及び画像形成装置である。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真複写機、プリンター等の画像形成装置において転写後に感光体等の像担持体表面に付着したトナー、外添剤、キャリア等の現像剤を効果的に除去すると共にその性能を長期に渡り維持できるクリーニング装置を備えたプロセスカートリッジ及び画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、電子写真複写機、プリンター等の画像形成装置におけるクリーニング装置としては、ゴムブレードの一端のエッジを感光体等の像担持体表面に当接させて、表面に付着したトナー、外添剤、キャリア等の現像剤を除去するような構成としたブレードクリーニング方式がよく知られている。このクリーニング装置のメリットは、構成が簡単でコストも安価であり、トナーの除去を効率的に行えるという点である。
【0003】
この方式では、クリーニングブレードの当接エッジを長期にわたって均一な圧力で安定して像担持体表面に当接させる事が非常に重要である。しかしながら、エッジへのトナーの融着、紙粉の引っ掛かり、ブレード材料の劣化によるエッジの欠け等によるクリーニング不良の発生が起こりやすい。
【0004】
さて、近年は画質の向上、省電力化(定着温度の低下)、省資源化(廃トナーの低減)等の要求が高まり、これに応える手段として、トナー材料の低溶融化、トナー粒子の球形化、トナーの小径化等の技術が広く用いられている。
しかしながら、これら球形で粒径が小さく、更に粒度分布のシャープなトナーに対するゴムブレードを使用したブレードクリーニング方式では、良好なクリーニング性能が得られないという不具合が生じることがある。
【0005】
詳しくは、ゴムブレードを使用したブレードクリーニング方式ではゴムブレードにて感光体を摺擦してトナーを掻き落としているため、感光体とゴムブレードとの摩擦抵抗によりゴムブレードのエッジ先端が変形し、両者間に微小な空間を形成する事がある。この空間には、トナーが小径であればあるほど侵入しやすく、エッジ先端に侵入したトナーは入れ替わり難く、従って非流動領域を形成する。この時、非流動領域のトナーと感光体との摩擦抵抗が比較的小さく、トナーが感光体に対して滑っている状態ではクリーニング不良は発生しないが、感光体との摺擦による外添剤の離脱等によりトナーと感光体の摩擦力が増加すると、球形トナーは転がり摩擦が従来の粉砕不定形トナーと比べて小さいため、クリーニングブレードと感光体との間で転がり始め、結果的にすり抜けてしまうと考えられる。更にはクリーニングブレードと感光体の間にトナーや外添剤等が介在しなくなる為、クリーニングブレードと感光体との摩擦力が増大し、クリーニングブレードの捲れに至る場合もある。
【0006】
また、球形で粒径が小さく更に粒度分布のシャープなトナーの場合は、不定形トナーと比較して最密充填し易いため、クリーニングブレードのエッジと感光体との接触点近傍の微小な空間で圧密化されやすく、感光体とトナーの摩擦力が上昇し、トナーが転がりやすくなるものと考えられる。この場合にもトナーが徐々にクリーニングブレードと感光体の間に存在しなくなった場合には、やはりクリーニングブレードの捲れに至る場合がある。
【0007】
更に、低温低湿環境下ではトナーの帯電量が高くなるため、感光体とトナーとの付着力が増加し、トナーの転がりが加速されるものと考えられる。特にトナーの形状指数SFが125より小さいほぼ球形のトナーでは、顕著にクリーニング性が悪化する。また形状指数SFが125〜135の間の形状のトナーであっても、形状分布を有する場合は、ほぼ球状のトナーが存在し、経時でクリーニング性が悪化する傾向にある。またこのクリーニング性は、現像に用いるトナーの粒径が小さくなるほど、また粒度分布がシャープになるほど悪化する傾向にある。低温低湿環境下でのクリーニング性は、クリーニングブレードの感光体への当接圧を高くすれば向上するが、当接圧が高いまま高温高湿環境下で使用した場合、感光体とクリーニングブレードとの凝着力が増し、ブレード先端の変形量が増加し、ブレードエッジ欠け、もしくはクリーニングブレードの捲れが発生することがある。
【0008】
加えて、球形で粒径が小さく更に粒度分布のシャープなトナーを使用するシステムに於いては、転写後の感光体へのトナーの付着力がファン・デル・ワールス力の増加に伴い極端に高くなるため、クリーニングブレードを使用した場合にはブレードの当接圧力を高く設定しなければならない。そのため、ブレードと感光体との摩擦力が増大しブレードめくれが発生しやすいという欠点を有している。
【0009】
この様に球形で粒径が小さく更に粒度分布のシャープなトナーを使用する場合、いかなる環境下で長期使用しても良好なクリーニング性を得るためには、クリーニングブレードのゴム物性および装着する条件設定値を厳密に調整することが要求され、しかもそのバランスを取ることは、極めて困難であった。
【0010】
上記のような球形で粒径が小さく更に粒度分布のシャープなトナーを使用するシステムにおける有効なクリーニング方法として、クリーニングブレードの上流部に像担持体に接触回転する補助ブラシを配設し、前述のようにファン・デル・ワールス力等により像担持体表面に強固に付着したトナーを、ブラシの回転接触による機械的せん断力で像担持体表面から一旦引き剥がし、その付着力を弱めてクリーニングブレードでクリーニングしやすくしたものが知られている(例えば特開平1−312578号公報等)。この方式の場合には、クリーニングブレードだけの方式に比べて、ブレードの当接圧力をそれほど高く設定しなくても球形で粒径が小さく更に粒度分布のシャープなトナーのクリーニングを行えるというメリットがある。
【0011】
ところで、一般にトナーには、その粉体流動性、帯電性、転写性、及びクリーニング性を確保するために外添剤と呼ばれるさらに粒子径(平均粒子径で約1〜50ナノメートル)の小さな物質が混合されている。この外添剤の混合量は、トナーの比表面積で決まるため、トナーの粒子径が小さければ小さいほど外添剤混合量が多くなる。さらに、当然のことながら、画像形成時にトナーの消費量が多ければ多いほどクリーニング部に到達する外添剤も増える。例えば、4色のトナーを順次現像してフルカラー画像形成装置では、写真原稿等が多いため、消費されるトナー量が、通常の白黒原稿に比べて約10倍も多く、従って外添剤の量も非常に多くなる。球形で粒径が小さく更に粒度分布のシャープなトナーを用いた場合も例外では無い。
【0012】
フルカラー画像形成において、前述したゴムブレードを使用したブレードクリーニング方式、或いは、補助ブラシとクリーニングブレードを組み合わせたクリーニング方式では、ブレードエッジ部に非常に小さな外添剤が凝集し、さらに感光体移動時のブレードエッジの振動(いわゆるスティック−スリップ現像)に伴い、この凝集外添剤が像担持体表面に固着し、フィルミング等の重大な画質欠陥を発生させる事もある。
【0013】
一方、感光体の帯電方式に於いては人体に有害なオゾン発生量の低減、電源の小型化、省スペース化等の要求が高まり、これらの要求に対する答えとして接触式帯電ローラが広く用いられている。この接触式帯電ローラとは一定の荷重により感光体と均一なニップを形成する様に配置される。
【0014】
加えて、均一な帯電を可能とする為、印加されるバイアスは直流電圧に交流電圧を重畳印加して用いる事が一般的であり、近年、画像形成装置の高速化に伴い、画像形成時のプロセススピードの増加に応じて交流電圧の周波数に応じて生じやすい感光体表面電位の高低差(所謂サイクル斑)を低減させる為、帯電ローラへの印加交流電圧の周波数も増大せざろう得ない。
【0015】
この際、帯電ローラに印加される交流電圧の周波数に応じた振動が感光体に伝わり耳障りな高周波な音(所謂帯電音)を発生するのみならず、帯電ローラから感光体へ伝達された振動によりゴムブレードの挙動が不安定となり、クリーニング性能の低下及びクリーニングブレード捲れと言った弊害を招く大きな要因となっている。この現象は、帯電ローラへの印加交流電圧の周波数が1KHz以上の場合、特に顕著に現れやすい。加えて現像剤として球形トナーを用いた場合、特に顕著に現れやすく、特に粒径が小さく更に粒度分布のシャープなトナーを用いた場合に、その影響は更に増大される。
【0016】
【特許文献1】
特開平1−312578号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明の目的は、接触式帯電ローラにより帯電工程を行い、球形トナーを用い、ゴムブレードなどを使用したブレードクリーニング方式を採用するシステムに於いて、これまで発生しやすいクリーニング性能の低下及びクリーニングブレードの捲れ等を防止し、長期にわたって良好な画質を維持するようにしたプロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供するものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
発明者らは、上述各問題に鑑みて、球形トナーを用い且つブレードクリーニング方式を採用するシステムについて鋭意検討し、クリーニングブレードの衝撃反発力と帯電ローラの硬さとの関係に着目した結果、本発明の如き結論に達した。即ち、本発明は、
【0019】
(1) 少なくとも、球形トナーによるトナー像が形成される像担持体と、該像担持体に接触するクリーニングブレードと、該像担持体に接触し且つ直流電圧と交流電圧を重畳印加する帯電ローラとを備え、
前記クリーニングブレードのJIS K7198に準じた損失正接tanδをA、前記帯電ローラのアスカーC硬度をBとする時、0.1<A×B<30の関係を満たすことを特徴とするプロセスカートリッジ。
【0020】
(2) 前記像担持体の重量をWp(g)、前記像担持体の容積をVp(mm)とする時、Wp/Vp×10≧1の関係を満たすことを特徴とする前記(1)に記載のプロセスカートリッジ。
【0021】
(3) 前記帯電ローラの重量をWr(g)、前記帯電ローラの容積をVr(mm)とする時、Wr/Vr×10≦4の関係を満たすことを特徴とする前記(1)又は(2)に記載のプロセスカートリッジ。
【0022】
(4) 前記帯電ローラに印加される交流電圧の周波数が1KHz以上であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【0023】
(5) 前記クリーニングブレードの損失正接tanδは、0.05〜0.5であることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【0024】
(6) 前記帯電ローラのアスカーC硬度は、20〜60であることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【0025】
(7) 前記像担持体が円筒体外周面上に感光層が形成されたドラム状であり、該像担持体の外径をX(mm)、該像担持体の肉厚をY(mm)とする時、X/Y≧30の関係を満たすことを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【0026】
(8) 前記球形トナーの形状係数SF1が、100〜150であることを特徴とする前記(1)〜(7)のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【0027】
(9) さらに、前記像担持体に接触し且つ前記クリーニングブレードより上流側に配置されるクリーニングブラシを備えることを特徴とする前記(1)〜(8)のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【0028】
(10) 前記(1)〜(9)のいずれかに記載のプロセスカートリッジを備えることを特徴とする画像形成装置。
【0029】
(11) 少なくとも、球形トナーによるトナー像が形成される像担持体と、該像担持体に接触するクリーニングブレードと、該像担持体に接触し且つ直流電圧と交流電圧を重畳印加する帯電ローラとを備え、
前記クリーニングブレードのJIS K7198に準じた損失正接tanδをA、前記帯電ローラのアスカーC硬度をBとする時、0.1<A×B<30の関係を満たすことを特徴とする画像形成装置。
【実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。なお、同様の機能を有するものは全図面通して同じ符号を付与して説明する。
【0030】
図1は、本発明のプロセスカートリッジの構成を示す概略構成図である。
【0031】
図1に示すプロセスカートリッジ10は、図示しない筐体内に、球形トナーによるトナー像が形成される感光体12(像担持体)と、該感光体12に接触するクリーニングブレード14と、該感光体12に接触し且つ直流電圧と交流電圧を重畳印加する帯電ローラ16と、感光体12に接触し且つクリーニングブレード14より上流側に配置されるクリーニングブラシ18と、を備える。なお、矢印Aは、感光体12の回転方向を示す。
【0032】
プロセスカートリッジ10において、感光体12は、例えば、像担持体は負帯電系の有機感光体であり、アルミニウム、銅、亜鉛、ステンレス、クロム、等の円筒外周上に下引層形成し、当該下引層上に電荷発生層、電荷輸送層などの感光層を順次形成した物や、更に電荷輸送層の外周上に表面保護層を形成した物、或いは電荷発生機能と電荷輸送機能とを共に有する単一感光層を形成した物等である。
また、クリーニングブレード14はウレタンエラストマーやシリコーン樹脂より形成されるものである。
また、帯電ローラ16は、例えば、導電性支持体上にイオン導電性弾性体層及び電子導電性物質を分散させた表面層を順次積層させて形成したものである。イオン導電性弾性体層としては、ウレタンゴム、エピクロロヒドリンゴム、ポリエーテルウレタンゴム、ポリエステルウレタンゴム、クロロプレンゴム、NBR、EPDMブレンドNBRゴム、SBRゴム、ブチルゴム等が上げられ、これにアルカリ金属、4級アンモニウム塩構造を有する各種アルキルアンモニウム塩を配合させ、或いは、各種導電性カーボンブラック又は金属酸化物を分散させて抵抗調整することが好ましい。配合量又は分散量としては、0.01〜10%の範囲が好ましく、0.1〜5%の範囲がより好ましい。また、表面層に使用されるバインダー樹脂としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、メラミン樹脂、PMMA又はPMBAのようなアクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリアリレート、ポリカーボネート、フェノキシ樹脂、ポリ尿素、ポリ酢酸ビニル等を挙げることができる。
【0033】
プロセスカートリッジ10は、通常、電子写真方式の画像形成装置に取り付けれ、画像形成が行なわれる。図示しないが、画像形成プロセスは、例えば、まず、感光体12表面が、帯電ローラ16(帯電手段)によってマイナス電位に一様に帯電される。次いで、レーザビームスキャナなどの露光手段により画像情報を露光することによって感光体12上にネガ潜像が形成される。次いで、現像器(現像手段)の反転現像によってこのネガ潜像を現像する。即ち、ネガ潜像は感光体12の帯電極性と同じマイナスに帯電したトナーによって可視像化される。次いで、この様にして形成されたトナー像は転写手段によって直接記録シートへ、または中間転写べルトを介して記録シートへ転写された後、定着器(定着手段)を挿通する間に加熱・加圧されて記録シート上に定着され、排紙トレイへ排出される永久画像となる。
【0034】
このような画像形成プロセスを行なうためのプロセスカートリッジ10においては、クリーニングブレード14のJIS K7198に準じた損失正接tanδをA、帯電ローラ16のアスカーC硬度をBとする時、0.1<A×B<30の関係を満たすものである。好ましくは、0.3<A×B<25の関係を満たすことであり、より好ましくは0.5<A×B<20の関係を満たすことである。
【0035】
この上記関係式が0.1を下回る場合とは、tanδが小さく且つ帯電ローラ16の硬度が小さいことを示すものであり、特にtanδの値が小さいことは弾性分が大きく、ゴム材は良く弾む特性を示す。つまり低温低湿環境下ではブレードエッジの振動(いわゆるスティック−スリップ現像)が大きくなりクリーニング不良を招き易いのである。
一方、上記関係式が35を上回ると事は、tanδが大きく且つ帯電ローラ16の硬度が大きいことを示すものであり、tanδが大きいことは粘性分が大きく、ゴム材は振動減衰性に優れた特性を示すので好ましい特性であるが、帯電ローラ16の硬度が大きすぎる(硬すぎる)こととなり、帯電ローラ16に印加される交流電圧の周波数振動が感光体12に伝達され易い、従って振動減衰性に優れたゴム材をクリーニングブレード14に用いても安定したクリーニング性能を維持することが困難になるのである。
【0036】
クリーニングブレード14の損失正接Tanδは、0.05〜0.5であることが好ましく、より好ましくは0.1〜0.4であり、さらに好ましくは0.15〜0.3である。
【0037】
このクリーニングブレード14の損失正接tanδが0.05を下回る場合とは、クリーニングブレード14は良く弾むことを示しており、特に低温環境下では帯電ローラ16から感光体12に伝えられた交流電圧の周波数振動の影響を受け易くなり、クリーニング不良やクリーニングブレード14に捲れを生じ易くなる。一方、tanδが0.5を上回る場合、クリーニングブレード14は柔らか過ぎてしまい、特に高温環境下に於いてヘタリ易くなり、結果としてやはりクリーニング不良やクリーニングブレード14に捲れを生じ易くなるのである。
【0038】
ここで、クリーニングブレード14の損失正接tanδとは動的粘弾性試験によって得られる数値であり、ゴム材料の粘性分(損失弾性率E”)を弾性分(貯蔵弾性率E’)で割った数値(=E”/E’)である。このtanδは、JISK7198に準拠し測定され、tanδの値は全て23℃に於ける測定値を使用するものである。一般的に、tanδが大きいと粘性分が大きく、ゴム材は振動減衰性に優れた特性を示し、tanδが小さいと弾性分が大きく、ゴム材は良く弾む特性を示している。又、ゴム材は低温域から高温域に温度を上昇させると貯蔵弾性率E’と損失弾性率E”は共に低下し、ガラス状態からゴム状態に変化する。その変化に伴い、貯蔵弾性率E’と損失弾性率E”とが最も接近する温度においてtanδがピークを示す。即ち、ゴム材においてtanδピーク温度の上側(高温側)は弾性領域であり、下側(低温側)は非弾性領域であると言い換える事が出来るのである。なお、本発明において、損失正接tanδの値は全て23℃における測定値を使用するものであり、tanδのピーク温度を論じるものでは無い。
【0039】
クリーニングブレード14の損失正接tanδの測定方法として具体的には、動的粘弾性自動測定器:レオバイブロン(オリエンテック社製)を使用し、測定周波数10Hzで低温側から0.1℃/分で昇温させて行った。tanδピーク温度の測定は、試験片の両端を測定機に固定し、一定の張力を加え、10Hzで歪をかけ、それによって試験に生じる応力を測定し、これを弾性応力に分解し、さらにこれらから貯蔵弾性率E′と損失弾性率E″を算出し、E″をE′で割った値がtanδ値として求められ、この測定を低温から高温域まで0.1℃/分で昇温させながら、各温度におけるtanδを計測し、23℃に於ける値をそのクリーニングブレード14のtanδ値として本発明では採用している。
【0040】
帯電ローラ16のアスカーC硬度は、20〜60であることが好ましく、より好ましくは25〜50であり、さらに好ましくは30〜45である。
【0041】
この帯電ローラ16のアスカーC硬度が20を下回る場合は、帯電ローラ16の弾性回復力が低く変形しやい事を示しており、感光体12とのニップ部での静電容量が変化してしまう事があり、ニップ部に応じて帯電不良及び過剰放電が起こるので画像上に筋状の濃度斑となって現れ易くなる。一方、帯電ローラ16のアスカーC硬度が60を上回る場合は、帯電ローラ16の硬度が大きすぎるので帯電ローラ16に印加される交流電圧の周波数振動を吸収(又は減衰)する能力が乏しいことを示しており、帯電ローラ16に印加される交流電圧の周波数振動をそのまま感光体12に伝えてしまう為、クリーニングブレード14の姿勢を安定させることが期待できない場合がある。
【0042】
ここで、帯電ローラ16のアスカーC硬度は、23℃、55%Rhの環境下で、高分子計器社製Asker−C硬度計を用い、総荷重1.0kgを加えた10秒後の値を読み取り、この操作を1本のローラに対して円周方向3箇所、長手方向3箇所の合計9点で繰り返し行い、その平均値を本発明では採用している。
【0043】
プロセスカートリッジ10においては、感光体12の重量をWp(g)、感光体12の容積をVp(mm)とする時、Wp/Vp×10≧1の関係を満たすことが好適である。ここで、感光体12の重量及び容積は、シャフトやギヤフランジなどを含む感光体12全体の重量及び容積を示す。
【0044】
この上記関係式が1を下回る場合とは、感光体12の比重が小さいことを示している。この場合、帯電ローラ16に印加される交流電圧の周波数振動により感光体12が大きく振動してしまうこととなり、クリーニングブレード14の姿勢が安定せずにクリーニング不良及びクリーニングブレード14の捲れを生じ易くなってしまう。
【0045】
プロセスカートリッジ10においては、帯電ローラ16の重量をWr(g)、帯電ローラ16の容積をVr(mm)とする時、Wr/Vr×10≦4を満たすことが好適である。好ましくはWr/Vr×10≦3.5を満たすことであり、より好ましくはWr/Vr×10≦3を満たすことである。ここで、帯電ローラ16の重量及び容積は、シャフトやギヤフランジなどを含む帯電ローラ16全体の重量及び容積を示す。
【0046】
この上記関係式が4を上回る場合とは、帯電ローラ16の比重が大きいことを示している。この場合、帯電ローラ16の構造が密に詰まった状態であり、帯電ローラ16に印加される交流電圧の周波数振動を吸収(又は減衰)する能力が乏しいことを示しており、帯電ローラ16に印加される交流電圧の周波数振動をそのまま感光体12に伝えてしまう為、クリーニングブレード14の姿勢を安定させることが期待できない場合がある。
【0047】
プロセスカートリッジ10においては、帯電ローラ16に印加される交流電圧の周波数が1KHz以上であることが好ましいが、これに限られず、帯電ローラ16への印加周波数はプロセススピードと画像との干渉縞(所謂モアレ)を避ける周波数から選ぶことができる。
【0048】
画像形成装置の高速化に伴い、画像形成時のプロセススピードの増加に応じて交流電圧の周波数に応じて生じやすい感光体12表面電位の高低差(所謂サイクル斑)を低減させる為、帯電ローラ16への印加交流電圧の周波数も増大せざろう得ない。この際、帯電ローラ16に印加される交流電圧の周波数に応じた振動は、感光体12に伝わり耳障りな高周波な音(所謂帯電音)を発生するのみならず、感光体12へ伝達される振動によりゴムブレードの挙動が不安定となり、クリーニング性能の低下及びクリーニングブレード14捲れと言った弊害を招く大きな要因となっている。この現象は、帯電ローラ16への印加交流電圧の周波数が1KHz以上の場合、特に顕著に現れやすいが、クリーニングブレード14の損失正接tanδと帯電ローラ16のアスカーC硬度との関係が、上記関係を満たすことで、これらの現象を抑制させることができる。
【0049】
プロセスカートリッジ10においては、感光体12が金属製円筒体12a外周面上に感光層12bが形成されたドラム状であり、図1に示すように、感光体12の外径をX(mm)、感光体12の肉厚をY(mm)とする時、X/Y≧30の関係を満たすことが好ましく、より好ましくはX/Y≧25であり、さらに好ましくはX/Y≧20である。
【0050】
この上記関係式が30を下回る場合は、感光体12の肉厚が薄いことを示しており、帯電ローラ16から感光体12に伝えられる交流電圧の周波数振動の影響を受け易く、感光体12が大きく振動及び変形を起こすことに伴ってクリーニングブレード14の姿勢が非常に安定し難くなる場合がある。なお、上記関係式において、特に上限値は設けない。これは感光体12を中実なシャフトを用いて作製することが最も優れていることは言うまでも無いからである。また、図中では、判り易く表現するため感光層12bを厚く見せているが、実際は非常に薄い層であるため、感光体12の外径や肉厚は、実質的に金属製円筒体12aの外径及び肉厚を示し、この金属製円筒体の肉厚は、金属製円筒体12a自体のコスト及び感光体12製造時の乾燥条件等の観点より決定されるべきものである。
【0051】
プロセスカートリッジ10において、用いるトナーは球形トナーであるが、この球形トナーの形状係数FS1が100〜150であることが好ましく、より好ましくは、110〜140であり、さらに好ましくは120〜130である。
【0052】
近年は画質の向上、省電力化(定着温度の低下)、省資源化(廃トナーの低減)等の要求が高まり、これに応える手段として、トナー材料の低溶融化、トナー粒子の球形化、トナーの小径化等の技術が広く用いられており、中でもトナー粒子の球形化は最も効果的手段である。本発明においては、球形トナーを用いることで画質の向上、省電力化(定着温度の低下)、省資源化(廃トナーの低減)等の要求を満足させつつ、クリーニングブレード14の損失正接tanδと帯電ローラ16のアスカーC硬度との関係が、上記関係を満たすことで、これまで球形トナーを用いた場合の欠点であったクリーニング性能を向上すると共に長期間その性能を維持出来る。
【0053】
ここで、球形トナーの形状係数SF1は、光学顕微鏡(ミクロフォトFXA;ニコン社製)で得た該トナーの拡大写真を、イメージアナライザーLuzex3(NIRECO社製)により画像解析を行って次式により算出した値である。なお、形状係数SF1は、トナーの投影面積と、それに外接する円の面積の比で表わされ、真球の場合100となり、形状が崩れるにつれ増加する。形状係数は、トナー粒子複数個に対して計算され、その平均値を代表値として用いた。
式:形状係数SF1=(トナーの絶対最大長)/(トナーの投影面積)×π/4×100
【0054】
また、球形トナーの体積平均粒径は、3〜7μmであることが好ましく、特に、3〜6μmであることが好ましい。球形トナーの体積粒度分布(GSD)は、好ましくは1.25以下、より好ましくは1.23以下である。
【0055】
上述のように、帯電ローラ16に印加される交流電圧の周波数に応じた振動が感光体12に伝わり耳障りな高周波な音(所謂帯電音)を発生や、帯電ローラ16から感光体12へ伝達された振動によりゴムブレードの挙動が不安定化に伴う、クリーニング性能の低下及びクリーニングブレード14捲れと言った弊害が、粒径が小さく更に粒度分布のシャープなトナーを用いた場合にその影響は更に増大されるが、粒径が小さく粒度分布のシャープなトナーを用いことで解析度などの向上の要求を満たすと供に、クリーニングブレード14の損失正接tanδと帯電ローラ16のアスカーC硬度との関係が、上記関係を満たすことで、粒径が小さく粒度分布のシャープなトナーを用いた場合の欠点であったクリーニング性能を向上すると共に長期間その性能を維持出来る。
【0056】
ここで、体積平均粒径及び体積粒度分布は、コールターカウンター(コールター社製)を用いて測定できる。体積粒度分布(GSD)は、GSD=(D84/D16)1/2より求める。
なお、D84は粒径の体積分布における小径側からの累積が84%となる粒径値であり、D16は粒径の体積分布における小径側からの累積が16%となる粒径値であり、コールターカウンターにより測定した各々の値を用いた。
【0057】
プロセスカートリッジ10においては、上述のように、クリーニングブレード14より感光体12の上流側にクリーニングブラシ18を備えるが、このクリーニングブラシ18の担う働きは感光体12表面とトナー及び外添剤との付着力を低減させることであり、クリーニングブレード14とクリーニングブラシ18を併用することにより、更に優れたクリーニング性能を発揮すると共に長期に渡りその性能を維持出来る。なお、クリーニングブレード14より感光体12の下流側にクリーニングブラシ18を備えることも可能である。
【0058】
なお、本実施形態では、プロセスカートリッジ10が、感光体12(像担持体)と、クリーニングブレード14と、帯電ローラ16と、で構成される形態を説明したが、これらに限られるわけではなく、例えば、クリーニングブラシ18をはじめとする、他の手段(例えば、現像手段など)を含む構成であってもよい。
【0059】
また、本実施形態では、プロセスカートリッジ10を画像形成装置に取り付けて画像形成プロセスを行なう形態を説明したが、予め画像形成装置内に、感光体12(像担持体)と、クリーニングブレード14と、帯電ローラ16と、が備えられた形態でもよい。
【0060】
【実施例】
以下、本発明を、実施例を挙げてさらに具体的に説明する。ただし、これら各実施例は、本発明を制限するものではない。
【0061】
(実施例1)
以下の各部材を有するプロセスカートリッジを作製した。
▲1▼感光体
・材質  アルミニウム円筒体外周面に下引層、電荷発生層、及び電荷輸送層を順次積層したもの。
・外径  φ84mm (X)
・肉厚  1.0mm (Y)
・重量  290g(両端部のギヤフランジ込み) (Wp)
・体積  2100000mm (Vp)
・Wp÷Vp×10=1.38
・X÷Y=84
【0062】
▲2▼クリーニングブレード
・材質   ウレタンエラストマー
・肉厚   2mm
・自由長  10mm
・取付確度 25°
・tanδ   0.05(25℃、10Hz)
【0063】
▲3▼帯電ローラ
・材質  アルミニウム円筒体外周面に導電性スポンジ層(ウレタン層)を形成し、さらに当該層表面に半導電性材料(導電性顔料を分散したウレタン塗料)でコーテイングしたもの。
・外径  φ14mm
・長さ  330mm
・重量  150g(φ8のステンレス製シャフト込み) (Wr)
・体積  51000mm  (Vr)
・硬度  42°(Asker−C、1kg荷重、10秒値)
・Wr÷Vr×10=2.9
【0064】
▲4▼トナー
・懸濁重合トナー 「EAトナー」:富士ゼロックス(株)製
・形状係数SF1 130
・体積平均粒径  5.8μm
【0065】
▲5▼クリーニングブレードの衝撃反発力と帯電ローラの硬度との関係
・tanδ×硬度B=2.1
【0066】
得られたプロセスカートリッジを画像形成装置:Docu Center Color500(富士ゼロックス製)に取り付けた。
【0067】
次いで、帯電ローラへの印加バイアスを以下の通り設定した。
・直流電圧=−700V
¥交流電流=1.8mA定電流制御
¥交流の周波数1.3KHz
【0068】
この様にしてセットアップされた画像形成装置を用いて低温低湿環境(10℃、15%Rh)、高温高湿環境(28℃、85%Rh)に於いて、それぞれ100000枚の画像形成耐久テストを行った。
【0069】
その結果、何れの環境下に於いても耐久テスト後の画像にクリーニング不良による異常画像は観察されず、耐久テスト終了後のクリーニングブレードに捲れや欠けと言った異常は観察されなかった。
【0070】
(実施例2)
以下の各部材を有するプロセスカートリッジを作製した。
▲1▼感光体
・材質  アルミニウム円筒体外周面に下引層、電荷発生層、及び電荷輸送層を順次積層したもの。
・外径  φ84mm (X)
・肉厚  1.0mm (Y)
・重量  790g(内部に円筒状の重り500gを詰める。両端部のギヤフランジ込み) (Wp)
・体積  2100000mm (Vp)
・Wp÷Vp×10=3.76
・X÷Y=84
【0071】
▲2▼クリーニングブレード
・材質   ウレタンエラストマー
・肉厚   2mm
・自由長  10mm
・取付確度 25°
・tanδ   0.45(25℃、10Hz)
【0072】
▲3▼帯電ローラ
・材質  アルミニウム円筒体外周面に導電性ソリッドゴム(エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)層)を形成し、さらに当該層表面に半導電性材料(半導電性ナイロン樹脂)でコーテイングしたもの。
・外径  φ14mm
・長さ  330mm
・重量  190g(φ8のステンレス製シャフト込み) (Wr)
・体積  51000mm  (Vr)
・硬度  58°(Asker−C、1kg荷重、10秒値)
・Wr÷Vr×10= 3.7
【0073】
▲4▼トナー
・懸濁重合トナー 「EAトナー」:富士ゼロックス(株)製
・形状係数SF1 130
・体積平均粒径  5.8μm
【0074】
▲5▼クリーニングブレードの衝撃反発力と帯電ローラの硬度との関係
・tanδ×硬度B=26.1
【0075】
得られたプロセスカートリッジを画像形成装置:Docu Center Color500(富士ゼロックス製)に取り付けた。
【0076】
次いで、帯電ローラへの印加バイアスを以下の通り設定した。
・直流電圧=−700V
・交流電流=1.8mA定電流制御
・交流の周波数1.3KHz
【0077】
この様にしてセットアップされた画像形成装置を用いて低温低湿環境(10℃、15%Rh)、高温高湿環境(28℃、85%Rh)に於いて、それぞれ100000枚の画像形成耐久テストを行った。
【0078】
その結果、何れの環境下に於いても耐久テスト後の画像にクリーニング不良による異常画像は観察されず、耐久テスト終了後のクリーニングブレードに捲れや欠けと言った異常は観察されなかった。
【0079】
(実施例3)
以下の各部材を有するプロセスカートリッジを作製した。
▲1▼感光体
・材質  アルミニウム円筒体外周面に下引層、電荷発生層、及び電荷輸送層を順次積層したもの。
・外径  φ30mm (X)
・肉厚  1.0mm (Y)
・重量  85g(両端部のギヤフランジ込み) (Wp)
・体積  240000mm (Vp)
・Wp÷Vp×10=3.54
・X÷Y= 30
【0080】
▲2▼クリーニングブレード
・材質   ウレタンエラストマー
・肉厚   2mm
・自由長  10mm
・取付確度 25°
・tanδ   0.05(25℃、10Hz)
【0081】
▲3▼帯電ローラ
・材質  アルミニウム円筒体外周面に導電性ソリッドゴム(シリコーン層)を形成し、さらに当該層表面に半導電性材料(半導電性フッ素樹脂)でコーテイングしたもの。
・外径  φ14mm
・長さ  320mm
・重量  140g(φ8のステンレス製シャフト込み) (Wr)
・体積  49000mm  (Vr)
・硬度B 58°(Asker−C、1kg荷重、10秒値)
・Wr÷Vr×10=2.85
【0082】
▲4▼トナー
・懸濁重合トナー 「EAトナー」:富士ゼロックス(株)製
・形状係数SF1 130
・体積平均粒径  5.8μm
【0083】
▲5▼クリーニングブレードの衝撃反発力と帯電ローラの硬度との関係
・tanδ×硬度B=2.9
【0084】
得られたプロセスカートリッジをタンデム型画像形成装置:Docu Center Color400(富士ゼロックス製)に取り付けた。
【0085】
次いで、帯電ローラへの印加バイアスを以下の通り設定した。
・直流電圧=−700V
・交流電流=1.6mA定電流制御
・交流の周波数1.1KHz
【0086】
この様にしてセットアップされた画像形成装置を用いて低温低湿環境(10℃、15%Rh)、高温高湿環境(28℃、85%Rh)に於いて、それぞれ50000枚の画像形成耐久テストを行った。
【0087】
その結果、何れの環境下に於いても耐久テスト後の画像にクリーニング不良による異常画像は観察されず、耐久テスト終了後のクリーニングブレードに捲れや欠けと言った異常は観察されなかった。
【0088】
(比較例1)
▲1▼感光体
・材質  アルミニウム円筒体外周面に下引層、電荷発生層、及び電荷輸送層を順次積層したもの。
・外径  φ84mm (X)
・肉厚  1.0mm (Y)
・重量  790g(内部に円筒状の重り500gを詰める。両端部のギヤフランジ込み) (Wp)
・体積  2100000mm (Vp)
・Wp÷Vp×10=3.76
・X÷Y=84
【0089】
▲2▼クリーニングブレード
・材質   ウレタンエラストマー
・肉厚   2mm
・自由長  10mm
・取付確度 25°
・tanδ   0.004(25℃、10Hz)
【0090】
▲3▼帯電ローラ
・材質  アルミニウム円筒体外周面にミラブルシリコーンゴム層を形成し、さらに当該層表面に半導電性材料(半導電性ナイロン樹脂)でコーテイングしたもの。
・外径  φ14mm
・長さ  330mm
・重量  190g(φ8のステンレス製シャフト込み) (Wr)
・体積  51000mm  (Vr)
・硬度B 20°(Asker−C、1kg荷重、10秒値)
・Wr÷Vr×10= 3.7
【0091】
▲4▼トナー
・懸濁重合トナー 「EAトナー」:富士ゼロックス(株)製
・形状係数SF1 130
・体積平均粒径  5.8μm
▲5▼クリーニングブレードの衝撃反発力と帯電ローラの硬度との関係
・tanδ×硬度B=0.08
【0092】
得られたプロセスカートリッジをタンデム型画像形成装置:Docu Center Color400(富士ゼロックス製)に取り付けた。
【0093】
次いで、帯電ローラへの印加バイアスを以下の通り設定した。
・直流電圧=−700V
・交流電流=1.6mA定電流制御
・交流の周波数1.1KHz
【0094】
この様にしてセットアップされた画像形成装置を用いて低温低湿環境(10℃、15%Rh)、高温高湿環境(28℃、85%Rh)に於いて、それぞれ50000枚の画像形成耐久テストを行った。
【0095】
その結果、何れの環境下に於いてもクリーニングブレードの反発弾性力不足によりクリーニング不良が発生した。
【0096】
(比較例2)
▲1▼感光体
・材質  アルミニウム円筒体外周面に下引層、電荷発生層、及び電荷輸送層を順次積層したもの。
・外径  φ84mm (X)
・肉厚  1.0mm (Y)
・重量  790g(内部に円筒状の重り500gを詰める。両端部のギヤフランジ込み) (Wp)
・体積  2100000mm (Vp)
・Wp÷Vp×10=3.76
・X÷Y=84
【0097】
▲2▼クリーニングブレード
・材質   ウレタンエラストマー
・肉厚   2mm
・自由長  10mm
・取付確度 25°
・tanδ 0.60(25℃、10Hz)
【0098】
▲3▼帯電ローラ
・材質  アルミニウム円筒体外周面に導電性ソリッドゴム(EPDM層)を形成し、さらに当該層表面に半導電性材料(半導電性ナイロン樹脂)でコーテイングしたもの。
・外径  φ14mm
・長さ  330mm
・重量  190g(φ8のステンレス製シャフト込み) (Wr)
・体積  51000mm  (Vr)
・硬度B 65°(Asker−C、1kg荷重、10秒値)
・Wr÷Vr×10= 3.7
【0099】
▲4▼トナー
・懸濁重合トナー 「EAトナー」:富士ゼロックス(株)製
・形状係数SF1 130
・体積平均粒径  5.8μm
【0100】
▲5▼クリーニングブレードの衝撃反発力と帯電ローラの硬度との関係
・tanδ×硬度B=39
【0101】
得られたプロセスカートリッジをタンデム型画像形成装置:Docu Center Color400(富士ゼロックス製)に取り付けた。
【0102】
次いで、帯電ローラへの印加バイアスを以下の通り設定した。
・直流電圧=−700V
・交流電流=1.6mA定電流制御
・交流の周波数1.1KHz
【0103】
この様にしてセットアップされた画像形成装置を用いて低温低湿環境(10℃、15%Rh)、高温高湿環境(28℃、85%Rh)に於いて、それぞれ50000枚の画像形成耐久テストを行った。
【0104】
その結果、何れの環境下に於いても500枚の耐久を過ぎた辺りからクリーニングブレードが鳴き始め、高温高湿環境下ではブレード捲れに至った。又、その他の環境に於いては筋状のクリーニング不良が多発した。
【0105】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、接触式帯電ローラにより帯電工程を行い、球形トナーを用い、ゴムブレードなどを使用したブレードクリーニング方式を採用するシステムに於いて、これまで発生しやすいクリーニング性能の低下及びクリーニングブレードの捲れ等を防止し、長期にわたって良好な画質を維持するようにしたプロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供することができる。
【0106】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプロセスカートリッジの構成を示す概略構成図である。
【符号の説明】
10  プロセスカートリッジ
12  感光体(像担持体)
14  クリーニングブレード
16  帯電ロール
18  クリーニングブラシ

Claims (11)

  1. 少なくとも、球形トナーによるトナー像が形成される像担持体と、該像担持体に接触するクリーニングブレードと、該像担持体に接触し且つ直流電圧と交流電圧を重畳印加する帯電ローラとを備え、
    前記クリーニングブレードのJIS K7198に準じた損失正接tanδをA、前記帯電ローラのアスカーC硬度をBとする時、0.1<A×B<30の関係を満たすことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  2. 前記像担持体の重量をWp(g)、前記像担持体の容積をVp(mm)とする時、Wp/Vp×10≧1の関係を満たすことを特徴とする請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
  3. 前記帯電ローラの重量をWr(g)、前記帯電ローラの容積をVr(mm)とする時、Wr/Vr×10≦4の関係を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載のプロセスカートリッジ。
  4. 前記帯電ローラに印加される交流電圧の周波数が1KHz以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
  5. 前記クリーニングブレードの損失正接tanδは、0.05〜0.5であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
  6. 前記帯電ローラのアスカーC硬度は、20〜60であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
  7. 前記像担持体が円筒体外周面上に感光層が形成されたドラム状であり、該像担持体の外径をX(mm)、該像担持体の肉厚をY(mm)とする時、X/Y≧30の関係を満たすことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
  8. 前記球形トナーの形状係数SF1が、100〜150であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
  9. さらに、前記像担持体に接触し且つ前記クリーニングブレードより上流側に配置されるクリーニングブラシを備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載のプロセスカートリッジを備えることを特徴とする画像形成装置。
  11. 少なくとも、球形トナーによるトナー像が形成される像担持体と、該像担持体に接触するクリーニングブレードと、該像担持体に接触し且つ直流電圧と交流電圧を重畳印加する帯電ローラとを備え、
    前記クリーニングブレードのJIS K7198に準じた損失正接tanδをA、前記帯電ローラのアスカーC硬度をBとする時、0.1<A×B<30の関係を満たすことを特徴とする画像形成装置。
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JP2009048018A (ja) * 2007-08-21 2009-03-05 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
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