JP2002082467A - 電子写真装置及びそれに用いられるプロセスカートリッジ - Google Patents

電子写真装置及びそれに用いられるプロセスカートリッジ

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JP2002082467A
JP2002082467A JP2000270603A JP2000270603A JP2002082467A JP 2002082467 A JP2002082467 A JP 2002082467A JP 2000270603 A JP2000270603 A JP 2000270603A JP 2000270603 A JP2000270603 A JP 2000270603A JP 2002082467 A JP2002082467 A JP 2002082467A
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electrophotographic photosensitive
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Masakazu Eto
正和 江藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子写真感光体の寿命向上とクリーニング性
の向上を両立させることが可能であり、装置を複雑化さ
せることなく、高画質・高安定な画像形成を実現するこ
とが可能な電子写真装置を提供することにある。 【解決手段】 静電式電子写真感光体及びクリーニング
手段を備える電子写真装置において、該電子写真感光体
が導電性支持体上に感光層及び表面保護層を有し、該表
面保護層が20.0〜40.0質量%のフッ素原子含有
樹脂粒子を有し、表面粗さが十点平均粗さで0.1〜
5.0μm、表面硬度がテーバー摩耗試験法で0.1〜
4.5、かつ表面摩擦係数が0.001〜1.2であ
り、該クリーニング手段の弾性ブレードの該電子写真感
光体に対する線圧が17.5〜27.5g/cm、該弾
性ブレードのゴム硬度が75〜85°(JIS−A)、
かつ該弾性ブレードが該電子写真感光体との静止時当接
角度が10〜20°の範囲にある電子写真装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真感光体及び
クリーニング装置を備えた電子写真装置、及びこの電子
写真装置に着脱自在に装備されるプロセスカートリッジ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子写真感光体は、像形成プロ
セスにおいて、帯電、露光、現像、転写、クリーニング
及び除電の繰り返し過程を経る。帯電及び露光により形
成された静電潜像は、トナーといわれる微粒子状の現像
剤により現像されトナー画像となる。更に、このトナー
画像は、転写手段により紙等の転写材に転写されるが、
全てのトナーが転写されるわけではなく、一部が電子写
真感光体上に残留する。この残留トナーを除去しない
と、繰り返しプロセスにおいて汚れ等のない高品質な画
像を得ることができない。そのために、残留トナーをク
リーニングすることが必要となる。クリーニング手段と
しては、ファーブラシ、磁気ブラシ又はブレード等を用
いたものが代表的であるが、クリーニングの精度、装置
構成等の点から、ブレードクリーニングが主に用いられ
ている。
【0003】ブレードクリーニングについて具体例を挙
げて説明すると、ブレード61は、支持体に板状のポリ
ウレタン等の素材からなる弾性部材を取り付けたもの
で、図1に示すように、電子写真感光体1の表面に加圧
当接させる構成となっている。従って、トナーのクリー
ニング精度を上げるためには、電子写真感光体1へのブ
レード61の当接圧を上げる必要がある。また、電子写
真感光体1へのブレード61の当接形態としては、電子
写真感光体の回転方向に対し、図1に示すようなカウン
ター方向のものがある。クリーニングの精度から見る
と、カウンター方向の当接形態がより好ましい。クリー
ニング精度を向上させるカウンター方向の当接法は、同
時に電子写真感光体へのブレードの当接圧を上げ、両者
の摩擦力の増加を引き起こす。その結果、電子写真感光
体の削れ量の増加による耐久性低下、電子写真感光体の
傷の発生、ブレードの反転によるクリーニング不良の発
生や装置の停止等の問題が生じる。
【0004】以上のような電子写真感光体のクリーニン
グに関わる問題、特に電子写真感光体の削れ、傷及びブ
レードの反転を解決するために、電子写真感光体の摩擦
係数を低くすることが効果的であることが知られてい
る。従来、電子写真感光体の摩擦係数を低くする方法と
して、電子写真感光体の表面層や保護層に潤滑剤を含有
させる方法が数多く開示されている。
【0005】具体的には、特開昭52−117134号
公報、特開昭53−107841号公報、特開昭54−
26740号公報、特開昭54−27434号公報、特
開昭54−86340号公報、特開昭54−14314
2号公報、特開昭54−143148号公報、特開昭5
6−99345号公報、特開昭56−126838号公
報、特開昭57−14845号公報、特開昭57−74
748号公報、特開昭57−35863号公報、特開昭
57−76553号公報、特開昭57−201240号
公報、特開昭58−44444号公報、特開昭58−7
0229号公報、特開昭58−102649号公報、特
開昭58−162958号公報、特開昭59−1970
42号公報、特開昭62−272281号公報、特開昭
62−272282号公報、特開昭63−30850号
公報、特開昭63−56658号公報、特開昭63−5
8352号公報、特開昭63−58450号公報、特開
昭63−61255号公報、特開昭63−61256号
公報、特開昭63−65449号公報、特開昭63−6
5450号公報、特開昭63−65451号公報、特開
昭63−73267号公報、特開昭63−221355
号公報、特開昭63−249152号公報及び特開昭6
3−311356号公報等に開示されている。
【0006】潤滑剤としては、ポリテトラフルオロエチ
レン等のフッ素原子含有樹脂、球状のアクリル樹脂及び
ポリエチレン樹脂等の樹脂粉末や酸化ケイ素及び酸化ア
ルミニウム等の金属酸化物粉末等が知られている。特
に、フッ素原子を多量に含むフッ素原子含有樹脂は、表
面エネルギーが著しく小さいので、潤滑剤としての効果
が大きい。このようなフッ素原子含有樹脂は、結晶性の
微粒子として用いられ、アクリル樹脂、ポリエステル、
ポリウレタン及びポリカーボネート等の結着剤樹脂に分
散した後に、電子写真感光体の表面層や保護層として成
膜される。これらの表面層や保護層が十分な摩擦係数の
低下を示すためには、表面層や保護層に5質量%以上の
フッ素原子含有樹脂微粒子を含有させる必要があった。
【0007】しかしながら、フッ素原子含有樹脂微粒子
はあくまでも結着剤樹脂に分散されているため、電子写
真感光体の初期状態においては該微粒子は結着剤樹脂に
くるまれており、該微粒子が直接電子写真感光体の表面
に出ているわけではない。従って、電子写真感光体の初
期状態における摩擦係数には該微粒子は全く寄与せず、
結着剤の摩擦係数がそのまま該電子写真感光体の摩擦係
数となっていた。即ち、フッ素原子含有樹脂微粒子を含
有させた表面層や保護層を有する電子写真感光体とはい
え、初期状態では摩擦係数が高く、クリーニングブレー
ドを有する電子写真装置に該電子写真感光体をそのまま
設置したのでは、特に使用初期において、クリーニング
ブレードの反転によるクリーニング不良の発生や装置の
停止等の問題が生じ易いため、該ブレードと電子写真感
光体の当接部付近にトナーあるいは潤滑剤等を塗布する
という設置方法が必要であった。
【0008】そのために導電性支持体上に感光層及び保
護層を有し、少なくとも保護層にはフッ素原子含有樹脂
微粒子が含有された電子写真感光体においては、予め、
電子写真感光体表面をJIS規格B0601で定義され
る10点平均面粗さ(Rz)で0.1μm以上、5.0
μm以下にしておく方法が提案されている。
【0009】しかしながら、このような構成では、電子
写真感光体以外の装置構成や、使用環境により充分なク
リーニング特性を得ることができないことがあった。
【0010】また、表面層あるいは保護層にフッ素原子
含有樹脂微粒子を含有した電子写真感光体では、表面の
摩擦係数の低下に伴って、クリーニング部材による電子
写真感光体上の未転写トナーのかき落とし力が弱くな
り、クリーニング性能が低下するといった問題があり、
必要以上に樹脂微粒子を含有させて、滑り性を向上させ
る場合にも限界があった。更に、画像形成における電子
写真感光体への光像を必要以上に散乱させて、画質を低
下させてしまうことも、指摘されている。
【0011】また、表面層及び保護層にフッ素原子含有
樹脂微粒子を含有した電子写真感光体は、表面の摩擦係
数の低下に伴って電子写真感光体の削れ量が減少し、電
子写真感光体の耐久性を向上させることにつながる反
面、その削れ量の減少に伴い、帯電器等で発生して電子
写真感光体へ付着したコロナ生成物の除去や紙粉の除去
が不充分となり、特に高湿下で電子写真感光体表面の抵
抗低下を招き画像乱れを引き起こし易いという問題があ
った。
【0012】更に、近年、装置の高速化に伴い電子写真
感光体表面に残留する未転写トナーの除去部材であるゴ
ム弾性ブレードに対するショックは、増大しつつあり、
起動時の静トルクの上昇化や動作時の動トルクの増大化
は避けられず、加えて高速動作による機内昇温の増加等
により、ブレード自体の物性では、ブレードの変形や反
転めくれに対して抗しきれない状況となっており、より
適切なゴム弾性ブレードの電子写真感光体ドラムに対す
る当接条件の導出が急務の課題となっている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、電子
写真感光体の寿命向上とクリーニング性の向上を両立さ
せることが可能であり、装置を複雑化させることなく、
高画質・高安定な画像形成を実現することが可能な電子
写真装置及びプロセスカートリッジを提供することにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に従って、静電式
電子写真感光体及びクリーニング手段を備える電子写真
装置において、該電子写真感光体が導電性支持体上に感
光層及び表面保護層を有し、該表面保護層が、その全質
量に対して20.0〜40.0質量%のフッ素原子含有
樹脂粒子を有し、表面粗さが10点平均粗さで0.1〜
5.0μmであり、表面硬度がテーバー摩耗試験法で
0.1〜4.5であり、かつ表面摩擦係数が0.001
〜1.2のものであり、該クリーニング手段の弾性ブレ
ードの該電子写真感光体に対する線圧が17.5〜2
7.5g/cmであり、該弾性ブレードのゴム硬度が7
5°〜85°(JIS−A)であり、かつ該弾性ブレー
ドが該電子写真感光体との静止時当接角度が10°〜2
0°の範囲にあることを特徴とする電子写真装置が提供
される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
細に説明する。
【0016】本発明に用いられる電子写真感光体におけ
るフッ素原子含有樹脂粒子としては、ポリテトラフルオ
ロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフ
ッ化ビニリデン、ポリジクロロジフルオロエチレン、テ
トラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエ
ーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフル
オロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−エ
チレン共重合体及びテトラフルオロエチレン−ヘキサフ
ルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテ
ル共重合体等が挙げられ、これらは単独で用いてもよい
し、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、これ
らの樹脂粒子の分子量は、重量平均分子量で3000〜
500万であることが好ましく、粒径は0.01〜10
μmであることが好ましく、特には0.05〜2.0μ
mであることが好ましい。
【0017】また、本発明において、電子写真感光体の
10点平均面粗さ(Rz)は、0.1〜5.0μmであ
るが、Rzが0.1μmに満たないと、充分な潤滑性を
得ることができないことがあり、5.0μmを越える
と、特に微小粒径のトナーのすり抜けに起因するクリー
ニング不良が発生することがある。
【0018】本発明において、表面保護層のフッ素原子
含有樹脂粒子の含有量は、表面保護層全質量に対して2
0.0〜40質量%であり、より好ましくは25.5〜
35.0質量%である。含有量が20.0質量%に満た
ないと充分な潤滑性を得ることができないことがあり、
40質量%を越えると層の成膜性や感度等の点で好まし
くない。
【0019】本発明において、電子写真感光体の表面硬
度は、テーバー摩耗試験で0.1〜4.5であるが、硬
度が0.1に満たないと充分な耐摩耗性を得ることがで
きないことがあり、4.5を越えるとクリーニング部材
による耐久ドラム傷が発生し易くなることがある。
【0020】本発明において、電子写真感光体の表面摩
擦係数が0.001〜1.2であるが、摩擦係数が0.
001に満たないと残留トナーのすり抜けに起因するク
リーニング不良が発生することがあり、1.2を越える
と摩擦抵抗の増大によるクリーニングブレードの反転に
起因するクリーニング不良が発生することがある。
【0021】いずれの場合においても、クリーニングブ
レードの電子写真感光体に対する線圧は17.5〜2
7.5g/cmであるが、線圧が17.5g/cmに満
たないと、トナースリ抜けクリーニング不良や高湿の環
境下において電子写真感光体の表面抵抗の低下に起因す
る画像流れが発生し易くなり、30.0g/cmを越え
ると、高湿下めくれや特に低湿の環境下において電子写
真感光体表面が均一に削れないことに起因するブレード
びびり画像ムラが発生し易くなる。
【0022】本発明においてクリーニングブレードとし
て用いられるゴム弾性体としては、例えば、ポリウレタ
ンゴム、シリコーンゴム、ニトリルゴム及びクロロプレ
ンゴム等のゴム弾性を持つものが挙げられるが、耐摩耗
性及び永久変形性の点からポリウレタンゴムが好まし
い。更に、ポリウレタンゴムの場合、永久歪が小さいこ
とから2液性熱硬化型ポリウレタンゴム材料が特に好ま
しい。硬化剤としては、1,4−ブタンジオール、1,
6−ヘキサンジオール、ハイドロキノンジエチロールエ
ーテル、ビスフェノールA、トリメチロールプロパン及
びトリメチロールエタン等の一般的なウレタン硬化剤を
用いることができる。
【0023】なお、ゴム弾性体ブレードは、一種のゴム
弾性体から形成してもよく、また、予め成型したゴム弾
性体に別途成型したゴム弾性体先端部を装着して形成し
てもよい。
【0024】なお、ゴム弾性ブレードの物性値の一つで
ある、ゴム硬度(JIS−A)が、75°〜85°であ
ることが好ましい。
【0025】ゴム硬度が75°よりも小さいと、高温高
湿の環境下でブレード先端部(当接部)が軟化し、ブレ
ードのびびり、反転めくれが発生し易く、逆に85°を
越えると、電子写真感光体上におけるクリーニングブレ
ードの挙動が大きくなりすぎて、バウンドを起こし易く
なり、トナーを抱き込み、フィルミングが発生し易く、
かつ、びびり易くなる。
【0026】ブレードの電子写真感光体への当接形態
は、電子写真感光体の回転方向に対し、順方向でもカウ
ンター方向でもよいが、カウンター方向の方がより好ま
しい。
【0027】本発明に用いられる電子写真感光体の感光
層は、少なくとも電荷発生材料及び電荷輸送材料を含有
する。
【0028】電荷発生材料の例としては、フタロシアニ
ン顔料、多環キノン顔料、アゾ系顔料、ペリレン顔料、
インジゴ顔料、キナクリドン顔料、アズレニウム塩染
料、スクワリリウム染料、シアニン染料、ピリリウム染
料、チオピリリウム染料、キサンテン色素、キノンイミ
ン色素、トリフェニルメタン色素、スチリル色素、セレ
ン、セレン−テルル合金、アモルファスシリコン及び硫
化カドミウム等が挙げられる。
【0029】電荷輸送材料の例としては、ピレン化合
物、N−アルキルカルバゾール化合物、ヒドラゾン化合
物、N,N−ジアルキルアニリン化合物、ジフェニルア
ミン化合物、トリフェニルアミン化合物、トリフェニル
メタン化合物、ピラゾリン化合物、スチリル化合物、ス
チルベン化合物、ポリニトロ化合物及びポリシアノ化合
物、更にこれらの化合物をポリマー上に固定したペンダ
ントポリマー等が挙げられる。
【0030】前記のフッ素原子含有樹脂微粒子、電荷発
生材料及び電荷輸送材料等を、それぞれ成膜性を有する
結着剤樹脂中に分散、あるいは溶解した溶液を塗布し、
乾燥することにより、保護層や感光層等を形成する。か
かる結着剤樹脂としては、ポリエステル、ポリウレタ
ン、ポリアリレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポ
リブタジエン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリプ
ロピレン、ポリイミド、フェノール樹脂、アクリル樹
脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、アリ
ル樹脂、アルキッド樹脂、ポリアミド−イミド、ポリサ
ルホン、ポリアリルエーテル、ポリアセタール及びブチ
ラール樹脂等が挙げられる。
【0031】感光層は単層構成であっても、積層構成で
あってもよい。積層構成の場合には、少なくとも電荷発
生層と電荷輸送層により構成され、導電性支持体側に電
荷発生層が設けられる場合と電荷輸送層が設けられる場
合とでは帯電極性、使用するトナー極性等が異なる。電
荷発生層の膜厚としては0.001〜6μm、好ましく
は0.01〜2μmである。電荷発生層に含有される電
荷発生材料の含有率は10〜100質量%であることが
好ましく、より好ましくは50〜100質量%である。
電荷輸送層の膜厚は5〜40μm、好ましくは15〜3
0μmである。電荷輸送層中に含有される電荷輸送材料
の含有量は20〜80質量%であることが好ましく、よ
り好ましくは30〜70質量%である。
【0032】本発明に用いられる電子写真感光体の有す
る導電性支持体としては、鉄、銅、金、銀、アルミニウ
ム、亜鉛、チタン、鉛、ニッケル、錫、アンチモン及び
インジウム等の金属や合金あるいは前記金属の酸化物、
カーボン、導電性ポリマー等が使用可能であり、形状は
円筒状、円柱状等のドラム状、ベルト状及びシート状の
もの等がある。前記導電性材料は、そのまま成型加工さ
れる場合、塗料として用いられる場合、蒸着される場合
やエッチング、プラズマ処理により加工される場合もあ
る。塗料の場合には、支持体として前記の金属や合金、
紙、プラスチック等も用いられる。
【0033】本発明においては、導電性支持体と感光層
の間に、界面での電荷注入制御や接着層として機能する
下引き層を設けてもよい。下引き層は、主に結着剤樹脂
からなるが、前記金属や合金又はそれらの酸化物、塩
類、界面活性剤等を含んでいてもよい。下引き層を形成
する結着剤樹脂の例としては、ポリエステル、ポリウレ
タン、ポリアリレート、ポリエチレン、ポリスチレン、
ポリブタジエン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリ
プロピレン、ポリイミド、フェノール樹脂、アクリル樹
脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、アリ
ル樹脂、アルキッド樹脂、ポリアミド−イミド、ポリサ
ルホン、ポリアリルエーテル、ポリアセタール及びブチ
ラール樹脂等が挙げられる。膜厚は0.05〜7μmが
好ましく、より好ましくは0.1〜2μmである。
【0034】現像剤中には、外添剤として研磨剤兼潤滑
剤の無機酸化物として生成された体積平均粒径0.3〜
2.5μmの無機物を0.1〜1.0質量%含有するこ
とが好ましい。
【0035】粒径が0.3μmよりも小さいと、融着の
発生や飛散の発生が大となり、2.5μmよりも大きい
と画像が粗くなり、画質が低下してしまう。外添した潤
滑剤が1.0質量%を越えると、白地の部分に反転付着
を引き起こし、融着がひどくなる。潤滑剤が無い場合
は、クリーニングブレードがびびり易くなり、反転捲れ
につながる。
【0036】現像剤中には、流動性向上剤として0.2
μm以下の無機酸化物を0.1〜2.0質量%含有する
ことが好ましい。2.0質量%を越えると、キャリアー
スペント(汚染)がひどくなり、帯電付与性が低下し、
トナーかぶり画像となってしまう。
【0037】また、高画質を保証するために、5μm以
下のトナー粒径が40個数%以上あるのが好ましいが、
微粉トナーによる機内散乱やフィルミングの抑制の観点
から、4μm以下の粒径トナーが2〜20体積%である
ことが好ましい。更に、10μm以上の粒径のトナーを
6体積%以下とすることにより、画質の低下を防止する
ことが好ましい。
【0038】一方、キャリアーに関しては、重量平均径
22μmより小さいキャリアーを1〜20%、更には1
6μm以下の超微粉キャリアーを3%以下と抑えること
により、特に、高濃度画像形成時にトナーと結合して、
ドラム表面に現像され易い微粉キャリアーの量を抑制
し、ドラム傷やクリーニング不良の発生起点を極力少な
くし、クリーニングシステム・ドラム寿命の低下を防ぐ
ことが好ましい。更に、62μm以上の大径キャリアー
を2〜15%に抑えることにより、トナーへの帯電付与
性を安定化することが好ましく、15%を超えると、帯
電量の不足による、濃度薄等の画像欠陥を露呈すること
となる。更に、キャリアー凝集塊の核をなす88μm以
上の超大径キャリアーを2%以下に抑えることにより、
現像剤の流動性の低下を防止し、トナーに対する帯電付
与性を安定化させることが好ましい。
【0039】ちなみに、筆者らのトナーへの帯電付与性
が安定的に確認できたキャリアー粒径は、重量平均粒径
が15〜45μmの範囲内にある場合であった。
【0040】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をより詳細に
説明する。なお、実施例中の「部」は質量部を示す。
【0041】(実施例1)図1に示した本発明の電子写
真装置の概略構成例について説明する。
【0042】図1において、1は像担持体としてのドラ
ム型の電子写真感光体であり、軸を中心に矢印方向に所
定の周速度で回転駆動される。該電子写真感光体1は、
その回転過程で帯電手段2によりその周面に正又は負の
所定電位の均一帯電を受け、次いで露光部3にて不図示
の露光手段により光露光L(スリット露光又はレーザー
ビーム走査露光等)を受ける。これにより電子写真感光
体周面に露光像に対応した静電潜像が順次形成されてい
く。
【0043】その静電潜像は、次いで現像手段4でトナ
ー現像され、このトナー現像像が転写手段5により不図
示の給紙部から電子写真感光体1と転写手段5との間に
電子写真感光体1の回転と同期取りされて給紙された転
写材Pに転写手段5により順次転写されていく。
【0044】像転写を受けた転写材Pは電子写真感光体
面から分離されて像定着手段8へ導入されて像定着を受
けて複写物(コピー)として機外へプリントアウトされ
る。
【0045】像転写後の電子写真感光体1の表面は、ク
リーニング手段6にて転写残りトナーの除去を受けて清
浄面化され、更に前露光手段7により除電処理されて繰
り返して像形成に使用される。
【0046】電子写真感光体1の均一帯電手段2として
コロナ帯電装置が一般に広く使用されている。また、転
写装置5もコロナ帯電手段が一般に広く使用されてい
る。
【0047】本発明においては、上述の電子写真感光体
や帯電手段及び現像手段等の構成要素のうち、複数のも
のをプロセスユニットとして一体に結合して構成し、こ
のプロセスユニットを装置本体に対して着脱自在に構成
してもよい。例えば、電子写真感光体1、帯電手段2及
びクリーニング手段6とを一体に支持して一つの装置ユ
ニットとし、装置本体のレール等の案内手段を用いて着
脱自在の構成にしてもよい。
【0048】光露光Lは、電子写真装置を複写機やプリ
ンターとして使用する場合には、原稿からの反射光や透
過光を電子写真感光体に照射すること、あるいは、セン
サーで原稿を読み取り、信号化し、この信号に従ってレ
ーザービームの走査、LEDアレイの駆動、又は液晶シ
ャッターアレイの駆動等をして、電子写真感光体に光を
照射すること等により行われる。
【0049】本発明の電子写真装置に用いられる電子写
真感光体を下記のようにして製造した。
【0050】まず、ポリアミド樹脂(商品名:M−40
00、東レ(株)製)10部、メタノール100部/イ
ソプロパノール90部を混合溶解した後、外径80m
m、肉厚1.5mm、長さ363mmのアルミニウム製
シリンダー上に浸漬塗布し、90℃で20分間乾燥し、
膜厚が2.0μmの下引き層を形成した。
【0051】次に、下記構造式のトリスアゾ顔料10
部、
【0052】
【化1】 ポリアリレート(C型、数平均分子量50000)5部
及びシクロヘキサノン600部をサンドミルにて分散し
て電荷発生層用塗料を調製した。この塗料を下引き層上
に浸漬塗布し、120℃で20分間乾燥し、膜厚が0.
15μmの電荷発生層を形成した。
【0053】次に、下記構造式のビフェニル化合物20
部、
【0054】
【化2】 ポリアリレート(C型、数平均分子量50000)20
部及びクロロベンゼン800部をボールミルで分散し、
電荷輸送層用塗料を調製した。この塗料を電荷発生層上
に浸漬塗布し、130℃で90分間乾燥し、膜厚が18
μmの電荷輸送層を形成した。
【0055】次に、ポリテトラフルオロエチレン微粒子
(商品名:ルブロンL−5、ダイキン工業(株)製)4
部、前記ビフェニル化合物6部、ポリアリレート(C/
Z型、数平均分子量70000)12部及びジクロロメ
タン1000部をサンドミルで分散して保護層用塗料を
調製した。この塗料を電荷輸送層上にスプレー塗布し、
120℃で30分間乾燥し、膜厚が6.0μmの保護層
を形成して、電子写真感光体を作製した。この電子写真
感光体の表面粗さ(Rz)は0.2μmであった。ま
た、テーバー摩耗試験値は3.3であった。
【0056】上記方法にて作製した電子写真感光体を、
電子写真感光体に対するゴム弾性体ブレードの線圧が2
3.6g/cmになるように改造したキヤノン(株)製
複写機NP4080を用いて評価した。結果を表1に示
す。
【0057】(実施例2、3及び4)実施例1と同様に
して作製した電子写真感光体を、電子写真感光体に対す
るゴム弾性体ブレードの線圧が17.5、20.4及び
27.5g/cmになるように改造したNP4080を
用いて評価した。結果を表1に示す。
【0058】(実施例5、6、7及び8)実施例1にお
いて電子写真感光体の表面粗さが2.0μmになるよう
に作製した以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を
作製し、その電子写真感光体に対するゴム弾性体ブレー
ドの線圧が17.5、20.4、23.6及び27.5
g/cmになるように改造したNP4080を用いて評
価した。結果を表1に示す。
【0059】(実施例9、10、11及び12)実施例
1において、電子写真感光体の表面粗さが、4.8μm
になるように作製した以外は、実施例1と同様に電子写
真感光体を作製し、その電子写真感光体に対するゴム弾
性体ブレードの線圧が17.5、20.4、23.6及
び27.5g/cmになるように改造したNP4080
を用いて評価した。結果を表1に示す。
【0060】(実施例13〜24)実施例1において、
ポリテトラフルオロエチレン微粒子を11部加えた以外
は同様にして保護層を形成し、その表面粗さが0.2μ
m、2.0μm及び4.8μmになるように、それぞれ
電子写真感光体を作製し、その電子写真感光体に対する
ゴム弾性体ブレードの線圧が17.5、20.4、2
3.6及び27.5g/cmになるように改造したNP
4080を用いて評価した。結果を表1に示す。
【0061】(比較例1及び2)実施例1と同様にして
作製した電子写真感光体を、電子写真感光体に対するゴ
ム弾性体ブレードの線圧が、それぞれ12.5g/c
m、34.6g/cmになるように改造したNP408
0を用いて評価した。結果を表2に示す。
【0062】(比較例3〜6)実施例5〜12に用いた
電子写真感光体と同等の電子写真感光体をそれぞれ作製
し、それをゴム弾性体ブレードの線圧が、12.5g/
cm、34.6g/cmになるように改造したNP40
80を用いて評価した。結果を表2に示す。
【0063】(比較例7〜12)実施例13〜24に用
いた電子写真感光体と同等の電子写真感光体をそれぞれ
作製し、それをゴム弾性体ブレードの線圧が12.5g
/cm及び34.6g/cmになるように改造したNP
4080を用いて評価した。結果を表2に示す。
【0064】(比較例13及び14)実施例13〜24
において、その表面粗さが0.05μm及び5.2μm
になるようにそれぞれ電子写真感光体を作製し、その電
子写真感光体に対するゴム弾性体ブレードの線圧が2
3.6g/cmになるように改造したNP4080を用
いて評価した。結果を表2に示す。
【0065】(比較例15)実施例1において保護層を
設けないことの以外は、実施例1と同様にして電子写真
感光体を作製し、その電子写真感光体に対するゴム弾性
体ブレードの線圧が23.6g/cmになるように改造
したNP4080を用いて評価した。結果を表2に示
す。
【0066】(比較例16)実施例1において保護層を
設けないことの他は実施例1と同様にして電子写真感光
体を作製し、その電子写真感光体に対するゴム弾性体ブ
レードの線圧が12.5g/cmになるように改造した
NP4080を用いて評価した。結果を表2に示す。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】(実施例25)ポリアミド樹脂(商品名:
M−4000、東レ(株)製)10部、メタノール10
0部/イソプロパノール90部を混合溶解した後、外径
80mm、肉厚1.5mm、長さ363mmのアルミニ
ウム製シリンダー上に浸漬塗布し、90℃で20分間乾
燥し、膜厚が2.0μmの下引き層を形成した。
【0070】次に、下記構造式のトリスアゾ顔料10
部、
【0071】
【化3】 ポリアリレート(C型、数平均分子量50000)5部
及びシクロヘキサノン600部をサンドミルにて分散し
て電荷発生層用塗料を調製した。この塗料を下引き層上
に浸漬塗布し、120℃で20分間乾燥し、膜厚が0.
15μmの電荷発生層を形成した。
【0072】次に、下記構造式のビフェニル化合物20
部、
【0073】
【化4】 ポリアリレート(C型、数平均分子量50000)20
部及びクロロベンゼン800部をボールミルで分散し、
電荷輸送層用塗料を調製した。この塗料を電荷発生層上
に浸漬塗布し、130℃で90分間乾燥し、膜厚が18
μmの電荷輸送層を形成した。
【0074】次に、ポリテトラフルオロエチレン微粒子
(商品名:ルブロンL−5、ダイキン工業(株)製)1
2部(表面保護層の全質量に対して40質量%)、前記
ビフェニル化合物6部、ポリアリレート(A型、数平均
分子量70000)12部及びジクロロメタン1000
部に加えてサンドミルで分散して保護層用塗料を調製し
た。この塗料を電荷輸送層上にスプレー塗布し、120
℃で30分間乾燥し、膜厚が6.0μmの保護層を形成
して、電子写真感光体を作製した。この電子写真感光体
の表面摩擦係数は0.002であり、テーバー摩耗試験
値は0.2であった。
【0075】上記方法にて作製した電子写真感光体を、
電子写真感光体に対するゴム弾性体ブレードの線圧が2
3.6g/cmになるように改造したキヤノン(株)製
複写機NP4080を用いて評価した。結果を表3を示
す。
【0076】(実施例26、27及び28)実施例25
と同様にして作製した電子写真感光体を、電子写真感光
体に対するゴム弾性体ブレードの線圧が17.5、2
0.4及び27.5g/cmになるように改造したNP
4080を用いて評価した。結果を表3に示す。
【0077】(実施例29、30、31及び32)実施
例25において電子写真感光体の表面摩擦係数が0.1
になるように、保護層のポリテトラフルオロエチレン微
粒子の添加量を10部に減らし(表面保護層の全質量に
対して35.7質量%)、かつ、ポリアリレート(C/
Z型、数平均分子量70000)を用いた以外は、実施
例25と同様にして電子写真感光体を作製した。この電
子写真感光体のテーバー摩耗試験値は0.2であった。
その電子写真感光体に対するゴム弾性体ブレードの線圧
が17.5、20.4、23.6及び27.5g/cm
になるように改造したNP4080を用いて評価した。
結果を表3に示す。
【0078】(実施例33、34、35及び36)実施
例25において電子写真感光体の表面摩擦係数が1.0
になるように、保護層のポリテトラフルオロエチレン微
粒子の添加量を6部に減らし(表面保護層の全質量に対
して25質量%)、かつ、ポリアリレート(C型、数平
均分子量150000)を用いた以外は、実施例25と
同様にして電子写真感光体を作製した。この電子写真感
光体のテーバー摩耗試験値は0.2であった。その電子
写真感光体に対するゴム弾性体ブレードの線圧が17.
5、20.4、23.6及び27.5g/cmになるよ
うに改造したNP4080を用いて評価した。結果を表
3に示す。
【0079】(実施例37〜40)実施例25におい
て、電子写真感光体のテーバー摩耗試験値が2.0であ
り、また、表面摩擦係数が0.002になるように、保
護層のポリテトラフルオロエチレン微粒子の添加量を1
1.5部に減らし(表面保護層の全質量に対して38.
9質量%)、ポリアリレートの分子量を変えた以外は実
施例25と同様にして電子写真感光体を作製した。その
電子写真感光体に対するゴム弾性体ブレードの線圧が1
7.5、20.4、23.6及び27.5g/cmにな
るように改造したNP4080を用いて評価した。結果
を表3に示す。
【0080】(実施例41〜44)実施例25におい
て、電子写真感光体のテーバー摩耗試験値が2.0であ
り、また、表面摩擦係数が0.1になるように、保護層
のポリテトラフルオロエチレン微粒子の添加量を10部
に減らし(表面保護層の全質量に対して35.7質量
%)、ポリアリレートの分子量を変えた以外は実施例2
5と同様にして電子写真感光体を作製した。その電子写
真感光体に対するゴム弾性体ブレードの線圧が17.
5、20.4、23.6及び27.5g/cmになるよ
うに改造したNP4080を用いて評価した。結果を表
3に示す。
【0081】(実施例45〜49)実施例25におい
て、電子写真感光体のテーバー摩耗試験値が2.0であ
り、また、表面摩擦係数が1.0になるように、保護層
のポリテトラフルオロエチレン微粒子の添加量を6部に
減らし(表面保護層の全質量に対して25質量%)、ポ
リアリレートの分子量を変えた以外は実施例25と同様
にして電子写真感光体を作製した。その電子写真感光体
に対するゴム弾性体ブレードの線圧が17.5、20.
4、23.6及び27.5g/cmになるように改造し
たNP4080を用いて評価した。結果を表3に示す。
【0082】(実施例50〜53)実施例25におい
て、電子写真感光体のテーバー摩耗試験値が4.3であ
り、また、表面摩擦係数が0.002になるように、保
護層のポリテトラフルオロエチレン微粒子の添加量を1
1.5部に減らし(表面保護層の全質量に対して38.
9質量%)、ポリアリレートの分子量を変えた以外は、
実施例25と同様にして電子写真感光体を作製した。そ
の電子写真感光体に対するゴム弾性体ブレードの線圧が
17.5、20.4、23.6及び27.5g/cmに
なるように改造したNP4080を用いて評価した。結
果を表3に示す。
【0083】(実施例54〜57)実施例25におい
て、電子写真感光体のテーバー摩耗試験値が4.3であ
り、また、表面摩擦係数が0.1になるように、保護層
のポリテトラフルオロエチレン微粒子の添加量を10部
に減らし(表面保護層の全質量に対して35.7質量
%)、ポリアリレートの分子量を変えた以外は、実施例
25と同様にして電子写真感光体を作製した。その電子
写真感光体に対するゴム弾性体ブレードの線圧が17.
5、20.4、23.6及び27.5g/cmになるよ
うに改造したNP4080を用いて評価した。結果を表
3に示す。
【0084】(実施例58〜61)実施例25におい
て、電子写真感光体のテーバー摩耗試験値が4.3であ
り、また、表面摩擦係数が1.0になるように、保護層
のポリテトラフルオロエチレン微粒子の添加量を6部に
減らし(表面保護層の全質量に対して25質量%)、ポ
リアリレートの分子量を変えた以外は、実施例25と同
様にして電子写真感光体を作製した。その電子写真感光
体に対するゴム弾性体ブレードの線圧が17.5、2
0.4、23.6及び27.5g/cmになるように改
造したNP4080を用いて評価した。結果を表3に示
す。
【0085】(比較例17及び18)実施例37と同様
にして作製した電子写真感光体を、電子写真感光体に対
するゴム弾性体ブレードの線圧が、それぞれ12.5g
/cm、34.6g/cmになるように改造したNP4
080を用いて評価した。結果を表4に示す。
【0086】(比較例19〜22)実施例41〜48に
用いた電子写真感光体と同等の電子写真感光体をそれぞ
れ作製し、それをゴム弾性体ブレードの線圧が12.5
g/cm及び34.6g/cmになるように改造したN
P4080を用いて評価した。結果を表4に示す。
【0087】(比較例23〜34)実施例49〜72に
用いた電子写真感光体と同等の電子写真感光体をそれぞ
れ作製し、それをゴム弾性体ブレードの線圧が12.5
g/cm及び34.6g/cmになるように改造したN
P4080を用いて評価した。結果を表4に示す。
【0088】(比較例35及び36)実施例37におい
て、電子写真感光体のテーバー摩耗試験値が2.0であ
り、また、表面摩擦係数が0.0005及び1.3にな
るように、それぞれ保護層のポリテトラフルオロエチレ
ン微粒子の添加量、ポリアリレートの分子量を変えた以
外は、実施例37と同様にして電子写真感光体を作製し
た。その電子写真感光体に対するゴム弾性体ブレードの
線圧が23.6g/cmになるように改造したNP40
80を用いて評価した。結果を表4に示す。
【0089】(比較例37)実施例37において保護層
を設けないこと以外は、実施例37と同様にして電子写
真感光体を作製し、その電子写真感光体に対するゴム弾
性体ブレードの線圧が23.6g/cmになるように改
造したNP4080を用いて評価した。結果を表4に示
す。
【0090】(比較例38)実施例37において保護層
を設けないこと以外は、実施例37と同様にして電子写
真感光体を作製し、その電子写真感光体に対するゴム弾
性体ブレードの線圧が12.5g/cmになるように改
造したNP4080を用いて評価した。結果を表4に示
す。
【0091】
【表3】
【0092】
【表4】
【0093】(比較例39)四フッ化エチレン樹脂粒子
を用いない以外は、実施例2と同様にして作製した電子
写真感光体を用いて、実施例2と同様にして画像出し耐
久試験を行った。その結果、5000枚時点でブレード
めくれが発生し、30000枚で表面層削れによるカブ
リが発生した。また、4000枚より電子写真感光体表
面のキズに起因する画像欠陥が発生しだした。
【0094】なお、本発明の評価に使用した、キヤノン
製NP4080複写機は、以下の仕様にて、実験を行っ
た。
【0095】改造内容:クリーニングブレード61より
も、上流側に配置する、クリーニングローラー(不図
示)を取り外し、スクイシート62を配置した(板金張
り合わせタイプ・材質 東レ株式会社製ペット・厚み2
5μm 7mm・スラスト長318mm)。
【0096】クリーニング設定条件:板厚1.2mmの
板金に、ウレタンブレードを熱融着したブレード板を、
スラスト方向3点ビス固定し、ブレード加圧治具(不図
示)にてブレード総圧を調整した。
【0097】ここで、ブレード61は、板厚2mm、3
mm・自由長6mm、10mm・スラスト全長317m
mとした。
【0098】本発明に使用したブレード材質として、バ
ンドー化学(株)製の以下のものを使用した。 #X75E−05 (硬度75°JIS−A) #1577E (硬度77°JIS−A) #1870A (硬度83°JIS−A) なお、比較表には掲げていないが、上記以外のブレード
として、#1273(硬度73°)#X75E−04
(硬度73°)、#ハイパーB−II72(硬度73
°)等を使用して、実施例2、4と同様の条件にて評価
を行ったが、高温高湿の環境下で、耐久枚数6000枚
前後にて、ブレード反転捲れが発生し、かつ実施例21
において、トナーすり抜けが1万枚以下にて発生した。
【0099】また、ブレード61の感光ドラム1に対す
る、当接角度(当接点から感光ドラム中心点へ直線を引
き、この直線に垂直な直線を、該当接点を通過するよう
に引いた時に、該垂線と該ブレード当接面とのなす角度
と定義する。但し、感光ドラムは静止状態とし、ブレー
ドの当接による変形は考慮外とし、ブレードを剛体とし
て、モデル化した)を10°〜20°とした。
【0100】更に、該感光ドラム1は、直径80mmの
ものを使用し、該感光ドラム1を、周速240mm/s
ecで時計回りで回転させた(ブレード61に対してカ
ウンター方向)。
【0101】なお、本発明の評価にあたり、使用したト
ナーは、重量平均粒径6.5μmのポリエステル系のネ
ガトナーを採用し、クリーニング潤滑剤兼研磨剤とし
て、チタン酸ストロンチウムSTを0.3%及び0.5
%外添処方としたものを使用した。
【0102】また、トナーの流動性向上剤として、酸化
チタンを1.5%添加し、現像剤のキャリアーとして平
均粒径40μmのものを使用した。
【0103】注記: 線圧の定義…該感光ドラムに対するブレード当接総圧を
ブレードスラスト全長で除したもの。
【0104】表面粗さ測定…該感光ドラムの表面粗さ
は、表面粗さ測定器(株式会社小坂研究所製 SE−3
300)を使用し、該感光ドラムのスラスト方向に接触
させた状態で、触針を走行させて測定した。これによ
り、JIS表面粗さ(B0601)に準拠したRz(1
0点平均粗さ)を測定した。
【0105】なお、前記ブレード当接角度を25°、3
0°としたものは、比較例表には、掲げていないが、実
施例2、4と同様の条件にて評価を行ったが、高温高湿
の環境下で、耐久枚数7000枚以下でブレードめくれ
が発生した。ちなみに使用したブレードは、本発明中の
バンドー化学製#1577E(硬度77°JIS−A)
自由長は10mm、8mmの2種類にて行った。なお同
様にして当接角度を7°としたものは、実施例4、12
の条件設定における高温高湿の環境下にて、外添剤ST
の融着が耐久枚数1万枚にて発生した。
【0106】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電子写真感光体の寿命を高めるために、電子写真感光体
の表層の硬度を硬くし、クリーニングブレードによる摺
擦キズを低減させ、かつ電子写真感光体の表層の硬度向
上に伴う、クリーニングブレードの電子写真感光体上に
おける摺擦性の悪化を、表層に樹脂粒子を適当量分散さ
せることにより滑り性を高めて、ブレードめくれ、ヒビ
を回避し、更に、摺擦性向上による未転写トナーのクリ
ーニング性ダウンを、クリーニングブレードの材料物性
パラメータである、硬度を向上させることにより、トナ
ーの抜けを防止することができ、かつ、ブレード反転め
くれ防止力を向上させることが可能となる。また、ブレ
ード当接角度を適正にすることにより、ブレードのびび
り、反転めくれを抑制することができる。
【0107】以上により、電子写真感光体の寿命向上と
クリーニング性の向上を両立させることが可能となり、
装置を複雑化させることなく、簡易クリーニング装置を
配した、従来以上の高画質・高安定な電子写真装置を提
供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真装置の概略構成の例を示す概
略的断面図である。
【符号の説明】
1 ドラム型電子写真感光体 2 コロナ帯電装置 3 露光部 4 現像手段 5 転写手段 6 クリーニング手段 7 前露光手段 8 定着手段 9 現像手段 61 クリーニングブレード 62 スクイシート

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電式電子写真感光体及びクリーニング
    手段を備える電子写真装置において、該電子写真感光体
    が導電性支持体上に感光層及び表面保護層を有し、該表
    面保護層が、その全質量に対して20.0〜40.0質
    量%のフッ素原子含有樹脂粒子を有し、表面粗さが10
    点平均粗さで0.1〜5.0μmであり、表面硬度がテ
    ーバー摩耗試験法で0.1〜4.5であり、かつ表面摩
    擦係数が0.001〜1.2のものであり、該クリーニ
    ング手段の弾性ブレードの該電子写真感光体に対する線
    圧が17.5〜27.5g/cmであり、該弾性ブレー
    ドのゴム硬度が75°〜85°(JIS−A)であり、
    かつ該弾性ブレードが該電子写真感光体との静止時当接
    角度が10°〜20°の範囲にあることを特徴とする電
    子写真装置。
  2. 【請求項2】 前記弾性ブレードが電子写真感光体の回
    転方向に対し、カウンター方向に当接している請求項1
    に記載の電子写真装置。
  3. 【請求項3】 前記電子写真感光体上に形成されるトナ
    ーは、2成分現像剤で形成され、トナーの重量平均粒径
    が3〜7μmで粒度分布が規定され、5μm以下の粒径
    が40個数%より多く、4μm以下の粒径トナーが2〜
    20体積%含有され、10μm以上の粒径を有するトナ
    ーが6体積%以下含有され、キャリアーについては、重
    量平均粒径が15〜45μmであり、22μmより小さ
    いキャリアー粒子が1〜20%であり、16μmより小
    さいキャリアー粒子が3%以下であり、62μm以上の
    キャリアーが2〜15%であり、88μm以上のキャリ
    ア粒子が2%以下である請求項1又は2に記載の電子写
    真装置。
  4. 【請求項4】 前記現像剤中の外添剤を、無機酸化物と
    して焼結法で生成された体積平均粒径0.3〜2.5μ
    mの無機物を0.1〜1.0質量%含有する請求項1〜
    3のいずれかに記載の電子写真装置。
  5. 【請求項5】 前記現像剤中の流動性向上剤として、
    0.2μm以下の無機酸化物を0.1〜2.0質量%含
    有する請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真装置。
  6. 【請求項6】 前記電子写真感光体の表面層が感光層で
    あり、該感光層の上層に保護層が設けられていない請求
    項1〜5のいずれかに記載の電子写真装置。
  7. 【請求項7】 前記電子写真感光体、前記クリーニング
    手段、帯電手段及び現像手段の少なくとも1つの手段を
    一体に支持し、かつ請求項1〜6のいずれかに記載の電
    子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロ
    セスカートリッジ。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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