JP2009042566A - 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】現像ローラと供給ローラの侵入量を小さくしても初期から長期間使用時まで安定した画像濃度が得られる現像装置を提供する。
【解決手段】現像ローラ11の曲率を供給ローラ13の曲率で割った値が1以上であって、供給ローラ芯金16の外径cを供給ローラ13の外径bで割った値(c/b)が0.5より大きく0.63未満であって、現像ローラ11に対する供給ローラ13の侵入量eを、供給ローラ13の外径bから供給ローラ芯金16の外径cを引き半分にした値dで割ることで算出した圧縮率が15%以上25%以下であるように構成する。
【選択図】図5

Description

本発明は、記録材(記録媒体)上に画像を形成する機能を備えた、例えば複写機あるいはレーザビームプリンタ等の電子写真方式の画像形成装置に関し、特に、これらの装置に備えられる現像装置、プロセスカートリッジに関するものである。
従来、例えば電子写真方式を利用した画像形成装置では、像担持体としての電子写真感光体(感光体)の表面が帯電手段で帯電され、その後、この感光体の表面に光が照射されることによって、感光体の表面上に静電像(潜像)が形成される。この静電像は、現像装置から供給される現像剤(トナー)によりトナー像として現像される。このトナー像は、転写手段で感光体から記録材(記録媒体、転写材、記録用紙、OHPシート、布等)に転写された後、定着手段によって定着処理を受ける。
静電像をトナー像とするための現像方法として、例えば一成分現像方式が提案され、実用化されている。一成分現像方式においては、多くは、画像形成装置において現像剤を担持して回転し感光体へと搬送する現像剤担持体を、回転する感光体に対して適当な相対速度差で押圧または接触させることで、静電像を現像している。
そして、現像剤として、実質的に樹脂トナー粒子(トナー)のみから成る一成分現像剤が使用される。また、トナーの帯電性の安定化や流動性の調整などのために、トナー粒子には外添剤(補助粒子)が加えられることがある。また、トナー内部にはワックスを内包している。これは、トナーを記録材に定着させる時、定着オイルによる記録材のぎらつきを防止するためである。定着オイルをなくする代わりトナー内部にワックスを内包させることで、定着装置と転写材を離型させる役目も果たす。非磁性一成分現像剤を用いる現像方法は、現像剤に磁性材料が不要であり、装置の簡略化及び小型化が容易である。また、非磁性一成分現像剤を使用する現像方法は、色味が良好であることからフルカラー画像形成装置への応用が容易である等の多くの利点を有している。
図11に従来の現像装置の概略構成を示す。
図11において、現像剤担持体としては、弾性及び導電性を有する現像ローラ21を使用することができる。即ち、像担持体に押圧もしくは接触させて現像を行うため、特に像担持体が剛体である場合、これを傷つけることを避けるために、現像ローラ21を弾性体により構成する。また、現像ローラ21表面もしくは表面近傍に導電層を設け、現像バイアスを印加して使用することもできる。
更に、トナーへの電荷付与及び均一なトナー薄層の形成を目的とし、現像ローラに現像剤規制部材として現像ブレード22を当接させる。この場合、現像ブレード22は、ブレード支持板金に支持され、自由端側の先端近傍を現像ローラの外周面に面接触するように当接するゴム、またはバネ弾性を有する金属薄板の弾性ブレードを用いることが可能である。現像ブレード22が現像容器の開口部に設置されない場合は、次に説明する供給ローラ23の現像容器内部において下流側に設けられる。
そして、現像容器内部にて、供給ローラ23が現像ローラに当接し、回転駆動する。供給ローラ23はスポンジローラであり、現像ローラ21へトナーの供給、且つ、現像されずに現像ローラ21上に残ったトナーの剥ぎ取りを目的とする。
上述した構成の現像装置において、現像ローラ21上に非磁性トナーの薄層を良好に形成することができ、感光ドラム24上の静電潜像を良好に現像することができる。現像装置の駆動トルクの上昇を防止しつつ供給ローラ23による現像ローラ21への良好なトナー供給性及び剥ぎ取性を両立できるものとして特許文献1がある。
特開2005−338253号公報
しかしながら、上記のような従来技術の場合では、装置が連続的に使用された場合には、現像ローラと供給ローラの接触部における摺擦力や熱が発生するためトナー劣化が進む。トナー劣化とは、所謂、トナーの外周部に付着している外添剤がトナー中に埋め込まれたり、外添剤がトナーから遊離したりすることである。その結果、長期間の使用によりトナーの流動性等が悪化し、供給ローラの現像ローラへのトナー搬送力が低下してしまうことが懸念される。
そして、現像ローラと供給ローラの接触部でかかる圧を小さくするために、現像ローラと供給ローラの侵入量を小さくした場合には、次のようなことが懸念される。それは、現像ローラへの十分なトナー供給ができず、初期から濃度が薄くなり、ベタ黒画像の出力先端と後端で濃度差が生じてしまう現象である追従不良が生じてしまうことである。
本発明は上記したような事情に鑑みてなされたものであり、現像ローラと供給ローラの侵入量を小さくしても初期から長期間使用時まで安定した画像濃度が得られる現像装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明にあっては、
弾性を有した回転体で構成され、静電潜像が形成される像担持体に対して当接するように配置された現像剤担持体と、
前記現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給ローラであって、芯金の外周に弾性層を有して構成され、前記現像剤担持体に対して当接するように配置された現像剤供給ローラと、
を備えた現像装置において、
前記現像剤担持体の曲率を前記現像剤供給ローラの曲率で割った値が1以上であって、
前記現像剤供給ローラの曲率を前記現像剤供給ローラの芯金の曲率で割った値が0.5より大きく0.63未満であって、
前記現像剤担持体に対する前記現像剤供給ローラの侵入量を、前記現像剤供給ローラの外径から前記現像剤供給ローラの芯金径を引き半分にした値で割ることで算出した圧縮率が15%以上25%以下である
ことを特徴とする。
本発明によれば、現像ローラと供給ローラの侵入量を小さくしても初期から長期間使用時まで安定した画像濃度が得られる現像装置を提供することが可能となる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
[実施形態1]
以下、本発明に係る現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置を図面に則して詳しく説明する。
図1は、本発明を適用した画像形成装置の概略断面図、図9は本発明を適用したプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図、図2は本発明を適用した現像装置の概略断面図である。図10は、本発明を適用したプロセスカートリッジ又は現像装置を装着したカラー画像形成装置を示す概略図である。
まず、図1を参照して、本発明を適用した画像形成装置1の全体構成及び動作について説明する。
本実施形態では、画像形成装置1は画像形成装置本体(以下、装置本体)に対し通信可能に接続されたパーソナルコンピュータ、原稿読取装置等からの画像情報信号に従って、電子写真方式を利用して記録材に画像を形成して出力するレーザビームプリンタである。又、本実施例の画像形成装置1は、非磁性一成分現像剤を使用する現像装置4を備えている。ここで、記録材(記録媒体、転写材)としては、記録用紙、OHPシート、布等を例示することができる。
図1において、像担持体としてのドラム状の電子写真感光体(以下、感光ドラムという)2は図1に示す矢印方向に回転する。回転する感光ドラム2の表面は、帯電手段としての帯電ローラ3によって所定の極性(本実施形態では負極性)・電位に帯電される。その後、露光手段としてのレーザ光学装置5aからのレーザ光5により露光され、その表面に静電潜像が形成される。この静電潜像を、感光ドラム2に所定の侵入(進入)量をもって押圧、接触されている現像剤担持体が、現像剤像(トナー像)として可視化する。
可視化された感光ドラム2上のトナー像は転写ローラ7によって記録材に転写される。転写されずに感光ドラム2に残存した転写残トナーは、クリーニング手段を構成するクリーニング部材としてのクリーニングブレード8により掻き取られ、廃トナー容器に収納される。クリーニングされた感光ドラム2は上述作用を繰り返し、画像形成を行う。
一方、トナー像を転写された記録媒体は、定着装置9によって加熱され、トナー像は記録媒体に溶融定着される。定着された記録媒体は機外に排出される。ここで、本発明は、図10に示すようなカラー画像形成装置においても適用できる。図10に示すカラー画像形成装置1において、各プロセスカートリッジPには異なる色のトナーが内包されている。記録材上に異なるトナー画像を形成することでカラー画像を出力可能である。
以下に、画像形成装置1に備えられたプロセスカートリッジPについて、図9に基づき説明する。
本実施形態では、感光ドラム2、帯電ローラ3、現像装置4、及びクリーニングブレード8などの構成要素のうち、複数のものをプロセスカートリッジPとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジPを装置本体に対して着脱可能に構成してもよい。例えば、帯電ローラ3、現像装置4及びクリーニングブレード8の少なくとも1つを感光ドラム2と共に一体に支持してカートリッジ化し、装置本体のレールなどの案内手段を用いて装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジとすることができる。
以下に、画像形成装置1に備えられた現像装置について、図2に基づき説明する。
図2において、現像装置4は、現像剤収容室18と、現像剤担持体としての現像ローラ
(回転体)11を備え感光ドラム2上の静電潜像を現像、可視化する現像室19との2つからなる現像容器で構成される。ここで、現像剤収容室は、現像剤として負帯電性の非磁性一成分トナーを収容する。また、現像ローラ11は、長手方向(現像ローラ11の回転軸方向、記録材搬送方向に直交する方向)に延在する開口部に位置し、感光ドラム2と対向配置されている。
現像剤としては、非磁性一成分現像剤が使用されている。トナー内部にはワックスが内包されている。これはトナーを記録材に定着させる時、定着オイルによる記録紙等の記録材のぎらつきを防止するためである。定着オイルをなくする代わりトナー内部にワックスを内包させることで定着装置9と記録材を離型させる役目も果たす。また、高画質化を図るために、転写効率を向上させるため、流動性付与剤としてシリカが外添されている。トナー表面を外添剤によって被膜することで、負性帯電性能の向上、且つ、トナー間に微小な隙間を設けることによる流動性の向上を達成している。
本実施形態に使用される外添剤としては、例えば、以下のようなものを例示することができる。
それは、金属酸化物(酸化アルミニウム、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化クロム、酸化錫、酸化亜鉛など)・窒化物(窒化ケイ素など)・炭化物(炭化ケイ素など)である。また、金属塩(硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウムなど)・脂肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなど)・カーボンブラック・シリカ等である。
これらの外添剤は、トナー粒子100重量部に対し、0.01〜10重量部が用いられ、好ましくは、0.05〜5重量部が用いられる。これらの外添剤は、単独で用いても、又、複数併用しても良い。それぞれ疎水化処理を行ったものがより好ましい。
外添剤の添加量が0.01重部未満の場合には、一成分系現像剤の流動性が悪化し、転写及び現像の効率が低下してしまい、画像の濃度ムラや画像部周辺にトナーが飛び散ってしまう、所謂飛び散りが発生することが懸念される。一方、外添剤の量が10重量部を超える場合には、過多な外添剤が感光ドラム2や現像ローラ11に付着してトナーへの帯電性を悪化させたり、画像を乱したりすることが懸念される。
また、このようなトナーの外形の状態は、画像解析装置で測定される球形度を表す形状係数SF−1の値が100〜160であることが好ましく、形状係数SF−2の値は100〜140であるのが好ましい。これらの範囲内であれば、トナーは、球形状で且つ平滑な表面形状を有する。
ここで、形状係数SF−1、SF−2とは、次のようにして解析を行い、以下に定義される式(式1,2)に基づき得られた値である。すなわち、株式会社日立製作所製FE−SEM(S−800)を用い倍率500倍に拡大したトナー像を100個、無作為にサンプリングし、その画像情報はインターフェースを介して株式会社ニレコ製画像解析装置(Luzex3)に導入し解析を行う。
SF−1={(MXLNG)/AREA}×(π/4)×100・・・[式1]
SF−2={(PERI)/AREA}×(1/4π)×100・・・[式2]
AREA:トナー投影面積、MXLNG:絶対最大長、PERI:周長
なお、形状係数と、実際の形状との対応関係は、SF−1はトナー粒子の丸さの度合いを示し、数値が大きくなるに従い、球形から徐々に不定形になることに対応する。また、SF−2はトナー粒子の凸凹度合いを示し、同様に、数値が大きくなるに従い、トナー表
面の凸凹が顕著となることに対応するものである。これにより、トナーは良好な転がり性を有し、摩擦帯電において、均一な帯電が行われやすい。そのため、画像かぶりの原因となる、未帯電ないしは反転トナーの量を低減しやすく有利である。また、トナーが均一に帯電されることで、電界に対する一様な追従性に優れるため、良好な現像性能及び転写性能が発揮される。従って、高画質化にあたって、微小な静電潜像の再現が要求される場合においても有利であり、良好な転写性能によって転写工程後に残るトナー量も少なくすることができる。
弾性を有する現像ローラ11は、上記開口部にて、図2に示すように、右略半周面が現像容器10に突入し、左略半周面が現像容器10から露出するように設けられている。現像ローラ11は、現像容器10から露出した面が、現像装置4の左方に位置する感光ドラム2に対向するように設けられており、感光ドラム2に対する侵入量が所定の侵入量となるように、感光ドラム2に圧接して(押圧するように当接して)設けられている。
像担持体としての感光ドラム2は、アルミシリンダを基体とし、その周囲に所定厚みの感光層を塗工した剛体である。画像形成時において画像工程に至る前に、帯電工程において帯電される。帯電した感光ドラム2の表面は、露光手段(画像書き込み手段)としてのレーザスキャナによって画像情報信号に応じて走査露光される。これにより、感光ドラム2上に静電像が形成される。感光ドラム2に形成された静電像は、次いで、現像装置4により現像作用が行われることよって、現像剤としてのトナーが供給され、可視像、即ち、トナー像として可視化される。
現像剤担持体としての現像ローラ11は、トナーを担持して感光ドラム2に搬送する。現像ローラ11は、感光ドラム2に対して接触して配置され、図2に示す矢印A方向に回転する。本実施形態では、現像ローラ11は、外径6mmの円筒状金属棒(芯金)の外周に、弾性層が約3mm積層されて外径12mmに構成されている。
弾性層としては、シリコーンゴム、ウレタンゴム、ブチルゴム、エピクロロヒドリンゴム、ニトリルブタジエンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)等の一般的なゴムが使用可能である。尚、現像ローラ11としては、弾性層自身を最表層としてもよいが、トナーに与える帯電性を考慮して、弾性層と異なる材料にて表層を形成してもよい。負帯電性トナーを用いる場合には、表層としてウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、シリコーン樹脂等が使用可能である。又、正帯電性のトナーを用いる場合には、表層としてフッ素樹脂等が使用可能である。
本実施形態においては、現像ローラ11として、次のようなローラを使用した。すなわち、シリコーンゴムから成る弾性層に、表層としてウレタン樹脂を約20μm塗工し、表面粗さが十点平均粗さRz(JIS B 0601)5〜8μm、電気抵抗値1.0×10〜2.0×10Ωであるローラを使用した。
ここで、表面粗さの測定には株式会社小坂研究所の表面粗さ試験機「SE−30H」を使用した。また、現像ローラ11の電気抵抗値は、次のようにして測定した。つまり、外径30mmのステンレス円筒部材と現像ローラ11を接触対向させて、現像ローラ11の芯金とステンレス円筒部材の間に100Vの直流電圧を印加した場合の電流値から、現像ローラ11の電気抵抗値を算出した。
又、現像ローラ11には、現像ローラバイアス印加手段14bが接続されている。現像動作時には、この現像ローラバイアス印加手段14bから現像ローラ11に印加される現像バイアスによる電界の作用で、現像ローラ11上のトナーは、静電像に応じて感光ドラム2上に供給される。本実施形態では、感光ドラム2上の帯電電荷が露光により減衰した
部分(明部)に感光ドラム2の帯電極性と同極性(本実施例では負極性)に帯電したトナーを付着させる。
現像ローラ11の上方には、弾性を有する規制部材としての現像ブレード12が取り付けられている。
現像ブレード12は、ステンレス鋼、リン青銅等の金属性薄板や安定した規制力とトナーへの安定した(負)帯電付与性のあるポリアミドエストラマー(TPAE)などの樹脂で構成されている。そして、現像ブレード12は支持板金に支持され、自由端側の先端近傍を現像ローラ11の外周面に面接触にて当接するように設けられている。このときの接触圧は線圧約10〜45g/cmが好適である。10g/cm以下になると、トナーに対して適切な帯電付与ができず、「かぶり」となって画質を低下させることが懸念される。45g/cm以上になると、圧力等によりトナーに混合されている外添剤がトナー表面から剥離しやすくなり、トナーを劣化させ、トナーの帯電性が低下していくことが懸念される。
線圧の測定方法としては、次のような方法を例示することができる。まず、引き抜き板として長さ100mm×幅15mm×厚さ30μmのステンレス薄板と、挟み板として長さ180mm×幅30mm×厚さ30μmのステンレス薄板の長さを半分にするように折ったものを用意する。そして、挟み板の間に引き抜き板を挿入し、挟み板を現像ローラ11と現像ブレード12の間に挿入する。その状態でバネばかり等で引き抜き圧を一定速度で引き抜き、その時のバネばかりの値(単位:g)を読む。バネばかりの値を1.5で除算して、単位をg/cmにした場合の線圧が求められる。
本実施形態では、安定した加圧力の得られるリン青銅板表面にポリアミドエラストマー(TPAE)を貼り付けた構造等のものを用いたが、現像ブレード12にバネ弾性を有する金属薄板等の弾性導電性薄板を使用してもよい。当接方向としては、当接部に対して自由端側の先端が、現像ローラ11の回転方向上流側に位置するカウンタ方向となっている。現像ブレード12の支持板金への支持方法は特に限定されるものではないが、ビス等による締め付けあるいは溶接等である。そして、現像ブレード12の平均粗さRaは0.2μm〜0.3μm程度のものを使用した。また、本実施形態では現像ローラ11と現像ブレード12間の電位差はないが、ベタ黒濃度に有利な方向に作用させるため、リン青銅等の金属性薄板の現像ブレード12に現像ローラ11との間に電位差を設けるように電圧を印加してもよい。
現像ローラ11の下方には、現像剤供給ローラとしての供給ローラ13が現像ローラ11に当接するように設けられている。供給ローラ13は、回転可能に支持されて現像ローラ11と同一方向(図2に示す矢印B方向)に回転駆動される。供給ローラ13は、現像ローラ11へのトナーの供給、かつ現像されずに現像ローラ11上に残ったトナーの剥ぎ取りを目的として設けられている。
供給ローラ13は、円筒状金属棒で構成される供給ローラ芯金16の外周に、弾性層が積層されて構成されており、弾性層(以下、スポンジ層という場合もある)は、表面が内部から連通した複数のセル開口部を有する発泡弾性体の材料で構成されている。それぞれの発泡が連なって穴のようになった連泡の方が、供給ローラ13内部に多くのトナーを含むことができるからである。本実施形態においては、連泡性ウレタンスポンジを使用した。また、発泡弾性部材として、シリコンゴム、エチレンプロピレエンゴム(EPDMゴム)等を発泡させた発泡ゴム等を使用してもよい。
図3は、供給ローラ13のスポンジ層の硬度を測定する方法を説明するための図である
。図4は、供給ローラ13の表面粗さを測定する方法を説明するための図である。図5は、現像ローラ11と供給ローラ13の接触状態を示す概略断面図である。
供給ローラ13の外径は、現像ローラ11の外径と同等もしくはそれ以上にし、供給ローラ13の表面部分は研磨加工によって起毛加工させた。ここで、曲率円の半径は曲率の逆数で表されるので、供給ローラ13と現像ローラ11との関係において、現像ローラ11の曲率を供給ローラ13の曲率で割った値が1以上であるということもできる。
即ち、発泡した供給ローラ13表面を研磨機によりちぎることにより、発泡のセル壁が部分的に壊され表面が起毛されることとなる(この起毛された表面部分を以下、毛羽立ち部a(図4参照)という)。毛羽立ち部aの粗さは、供給ローラ13が長手方向(回転軸方向、図4に示すN方向)に対して平行に写るように、スキャナSで供給ローラ13を投影し、長手方向に50mmの測定幅で、十点平均粗さRzを求めた(図4参照)。
毛羽立ち部aの十点平均粗さRzは50μm〜500μmとなるようにする。Rzを500μmよりも大きくしてしまうと、供給ローラ13表面搬送量が不均一となり、現像ローラ11上にトナーコートムラが生じてしまうことが懸念される。Rzを50μmよりも小さくしてしまうと供給ローラ13の表面積が小さく、供給ローラ13表面でのトナー搬送量の増加が見られず、ベタ黒画像濃度が低下してしまうことが懸念される。
このように、供給ローラ13表面を毛羽立たせることで供給ローラ13の表面積が増え、供給ローラ13表面に多くのトナーが付着することによりトナー搬送量が増加する。
また、供給ローラ芯金16の外径(図5に示すc)を供給ローラ13の外径(図5に示すb)で割った値(c/b)が0.5より大きく0.63より小さくなるようにする。これは、供給ローラ13の曲率を、供給ローラ芯金16の曲率で割った値が0.5より大きく0.63未満となるようにする、ということもできる(曲率円の半径は、曲率の逆数で表されるため)。
0.5よりも小さくなると、供給ローラ13のスポンジ層が厚くなり、スポンジをいくら圧縮してもスポンジ奥の層(芯金16に近い部分)のトナーは外に出難く、供給ローラ13内でトナーが滞留することが懸念される。供給ローラ13内でトナーが滞留した場合には、この供給ローラ13内のトナーは使用不可能なトナーになってしまう上に、劣化してしまう。また、トナーが滞留することで供給ローラ13のスポンジの硬度が高くなり、現像ローラ11と供給ローラ13の接触部でトナーにダメージを与え、ゴースト、追従不良等の画像不良が生じてしまう。
一方、0.63よりも大きくなるとスポンジ層が薄くなり、供給ローラ芯金16の硬度が供給ローラ13の表面上に影響してくる。これにより、現像ローラ11と供給ローラ13の接触部でかかる荷重が増し、耐久初期(使用初期)からトナーにダメージを与え、ゴースト、追従不良等の画像不良が生じてしまうことが懸念される。また、スポンジ層が薄くなると、供給ローラ13のスポンジ内に入るトナー量が少なくなる。このため、現像ローラ11と供給ローラ13の接触部で、スポンジ層圧縮時に出てくるトナーが少なくなって、十分なトナーを現像ローラ11に供給できず、濃度が薄くなってしまうことが懸念される。
また、現像ローラ11との接触部で、供給ローラ13のスポンジ層の圧縮率を15%以上25%以下にする。ここで、供給ローラ13のスポンジ層の圧縮率とは、現像ローラ11に対する供給ローラ13の侵入量eを、供給ローラ13の外径bから供給ローラ芯金16外径cを引いて半分にした値d(スポンジ層の肉厚)で割ることで算出した値である。
これは、図5において、d/eのことである。
15%未満にすると、スポンジの圧縮量が減り、供給ローラ13内から出てくるトナー量も減ってしまうことが懸念される。供給ローラ13内から出てくるトナー量が減った場合には、トナー供給不良となり、十分な濃度を保つことができない上に、トナーが供給ローラ13内に滞留し、耐久と共に(経時的に)スポンジ硬度が高くなってしまう。また、現像に使用されなかった現像ローラ11上のトナーが剥ぎ取られず、ゴースト等の画像不良が生じてしまう。
一方、25%より大きくすると、スポンジの圧縮量が増え供給ローラ13内からのトナー供給量は増加し、供給ローラ13内に滞留するトナーは少なくなるが、供給ローラ芯金16の硬度が現像ローラ11と供給ローラ13の接触部で影響する。結果、過剰な力がトナーに加わり耐久と共にトナーにダメージを与えるため、ゴースト、追従不良等の画像不良が生じてしまうことが懸念される。
表1に現像ローラ11外径が12mm時において、所定の供給ローラ13径、芯金16径に対して、スポンジ圧縮率15%未満、15%以上20%以下、20%より大きい時の供給ローラ芯金16の影響度合いや供給ローラ13内のトナー滞留度合いを示した。
Figure 2009042566
表1において、○は供給ローラ13内にトナーが滞留しない、もしくは現像ローラ11と供給ローラ13の接触部で供給ローラ芯金16の硬度が影響しないことを示している。△、×は供給ローラ13内のトナー滞留、供給ローラ芯金16の影響により、トナーにダメージを与え、画像不良を起こしてしまうことを示している。
供給ローラ13のセル開口径(セル開口部の開口径)は10μm〜1000μmであることが好ましく、200μm〜600μmであることがより好ましい。ここでいうセル開口径とは、供給ローラ13に透明な平板を1mm侵入させ、ガラス板との接触部分において、供給ローラ13の弾性層がない穴部(セル開口部)それぞれの面積の円相当径を算出し、平均値を出したものである。セル開口径が10μm未満であるとスポンジの目が小さすぎて、供給ローラ13内にトナーが入り難いことが懸念される。また1000μmよりも大きいセル開口径であると、スポンジの隔壁のうち供給ローラ外周に現れている部分と現像ローラ11表面との接触機会が減るため、供給ローラ13の剥ぎ取り作用が低下してしまうことが懸念される。ここで、スポンジは、樹脂部分と空孔部分とから構成されており、この樹脂部分のうち、供給ローラ13の外周面に現れている部分がトナーを剥がす機能を有する。
また、供給ローラ13の全表面積に対する開口したセル部分の割合は10〜90%であることが好ましく、30〜80%であることがより好ましい。この値以下のセルの割合であると、十分なトナーを供給ローラ13内に含むことができないことが懸念される。またこの値以上であるとセル壁が減り、トナーが供給ローラ13内に詰まることによりスポンジ層の圧縮、回復の動きが不十分となってしまうことが懸念される。
また、発泡弾性体の有する諸物性に通気量がある。この通気量は、発泡弾性体内部を流れる空気の流れ度合いを示すもので、測定方法の規格としてJIS L 1096が規定されている。
本実施形態では通気量は0.1〜0.6m/秒であることが望ましい。通気量の値がこれよりも大きくなってしまうと、供給ローラ13内でトナーは速やかに移動できるが、供給ローラ13内に多くのトナーを含み過ぎることにより、供給ローラ13が硬化し、トナー劣化して十分な摩擦帯電電荷が得られないことが懸念される。トナー劣化して十分な摩擦帯電電荷が得られない場合には、画像濃度も画像一様性も悪化してしまう。逆に、通気量の値がこれよりも小さくなってしまうと、供給ローラ13内でのトナーの動きが小さくなり、供給ローラ13内からのトナー供給量が減ることにより濃度低下を招いてしまうことが懸念される。
供給ローラ13の弾性層は、供給ローラ13の抵抗値が10Ω〜10Ωとなるような半導電性のスポンジで構成されることが好ましく、本実施形態では、供給ローラ13の抵抗値は10Ω程度のものを使用した。
また、供給ローラ13の回転軸である供給ローラ芯金16には、供給ローラバイアス印加手段14aによりバイアスが印加される。また、現像ローラ11の芯金には、現像ローラバイアス印加手段14bによりバイアスが印加される。
そして、感光ドラム2上の静電潜像が現像される際、供給ローラバイアス印加手段14a及び現像ローラバイアス印加手段14bにより、供給ローラ13から現像ローラ11方向へトナーが供給されるような電界を形成させる電圧印加手段15が設けられている。
供給ローラ13の抵抗値の測定は、現像ローラ11と同じ方法で測定した。本実施形態では現像ローラ11の芯金には−300V、供給ローラ芯金16には−500Vの電圧を印加している。このため、供給ローラ芯金16には現像ローラ11に対して200Vマイナス側に印加している、つまり現像ローラ11に対して、トナー正規の帯電極性マイナス側に印加していることになる。
供給ローラ13のスポンジ層の硬さは、供給ローラ芯金16の径を5mmとし供給ローラ13の外形が円筒形でその外径を16mmとした場合、次のような方法で測定している(図3参照)。ここで、測定は、トナーがスポンジに付着していない状態、又は、エアー等でトナーを極力除去した状態で行った。
まず、外径12mm、長さ50mmの円筒体17(現像ローラ11の外径と同じものを使用)を、供給ローラ芯金16の中心軸と、円筒体17の長さ方向中心線(軸線)とが平行になるように供給ローラ13のスポンジ層に接触させる。そして、円筒体17を、供給ローラ13に対する侵入量が1.0mmとなる(供給ローラ13が1.0mm圧縮する)まで、1.0mm/secの速度で供給ローラ13に押し付ける。
このときに、円筒体17と供給ローラ13との間に作用する荷重が0.5N〜4.0Nであるものが好ましく、1.0N〜2.0Nであるものがより好ましい。ここで、円筒体17の長さは50mmであるため、円筒体17と供給ローラ13との間に作用する荷重が0.5N〜4.0Nである場合、円筒体17にかかる反力は10N/m〜80N/mとなる。また、円筒体17と供給ローラ13との間に作用する荷重が1.0N〜2.0Nである場合、円筒体17にかかる反力は20N/m〜40N/mとなる。
円筒体17と供給ローラ13との間に作用する荷重が上記の範囲以下であると、現像で使用されなかった現像ローラ11上のトナー剥ぎ取り不良が生じ、ゴースト等の画像欠陥が生じることが懸念される。この範囲以上であると、供給ローラ13の部材との接触部分で摩擦力が大きくなり、著しいトナー劣化が生じて画像欠陥が生じてしまうことが懸念される。
本実施形態では、供給ローラ13の硬さは上述の測定方法で1.5Nのものを使用し、外径12mmの現像ローラ11に、芯金径10.0mmである外径16.0mmの供給ローラ13を750μm侵入させた。
このように、本実施形態によれば、供給ローラ13の外径を現像ローラ11の外径よりも大きく、もしくは同等にすることで、供給ローラ表面積が増え、供給ローラ13に付着するトナーの量を増加させることができる。結果、現像ローラ11へのトナー搬送量を増加させることができるので、トナー搬送性を向上することが可能となる。さらには、供給ローラ13表面を毛羽立たせることで、より効果的にトナー搬送性を向上することができる。
また、供給ローラ13の曲率に対する供給ローラ芯金16の曲率を0.5倍より大きく、0.63倍よりも小さくすることで、トナーが供給ローラ芯金付近の弾性層内に滞留することによる供給ローラ硬度上昇を抑えることができる。これにより、トナーに与えるダメージを抑制して現像ローラ11にトナーを搬送することができる。
また、本実施形態では、現像ローラ11との接触部での供給ローラ13の侵入量を弾性部の厚みに対して5%以上〜15%以下としている。このことで、供給ローラ芯金硬度の影響をトナーに与えず、供給ローラ内のトナーを有効に活用できるため、現像ローラ11と供給ローラ13の接触部で十分なトナーを現像ローラ11に供給できる。
また、現像ローラ11と供給ローラ13との間の侵入量が従来構成よりも少ない構成であるため、トナーへのストレスを軽減しトナー劣化を抑制させることもできる。
このように本実施形態では、供給ローラ13の表面搬送力と供給ローラ内のトナーを有効に活用する構成とすることができるので、トナーに与えるダメージを抑えながら、初期から長期間使用時まで安定した画像濃度を維持することが可能となる。また、現像ローラへの十分なトナー供給が行われるため、初期から濃度が薄くなりベタ黒画像の出力先端と後端で濃度差が生じてしまうような追従不良を防止することができる。また、耐久後半(長期間使用時)でのトナー劣化による不具合により、使用されずに残ってしまった現像器内や供給ローラ13内のトナーを従来よりも減らすことができる。
<実施例および比較例>
実施形態1における有利な効果を明らかにするため、以下に、実施形態1を適用した実施例、および比較例について述べる。
[実施例1]
本実施例の詳しい形態は実施形態1に記載した通りである。外径12mmの現像ローラ11に対して、外径16mmの供給ローラ13が750μm侵入している。供給ローラ芯金16の外径は10mm、スポンジ部の厚みは3.0mmである。
よって、現像ローラ11の曲率を供給ローラ13の曲率で割った値は1.33、供給ローラ13の曲率を供給ローラ芯金16の曲率で割った値が0.625、現像ローラ11と供給ローラ13の接触部でのスポンジ圧縮率は25%になる。
[実施例2]
本実施例の現像装置は基本的には実施形態1に準ずるが、以下の点が異なる。外径12mmの現像ローラ11に対して、外径16mmの供給ローラ13が450μm侵入している。供給ローラ芯金16の外径は10mm、スポンジ部の厚みは3.0mmである。
よって、現像ローラ11の曲率を供給ローラ13の曲率で割った値は1.33、供給ローラ13の曲率を供給ローラ芯金16の曲率で割った値が0.625、現像ローラ11と供給ローラ13の接触部でのスポンジ圧縮率は15%になる。
[実施例3]
本実施例の現像装置は基本的には実施形態1に準ずるが、以下の点が異なる。外径12mmの現像ローラ11に対して、外径12mmの供給ローラ13が600μm侵入している。供給ローラ13芯金16の外径は7.0mm、スポンジ部の厚みは2.5mmである。
よって、現像ローラ11の曲率を供給ローラ13の曲率で割った値は1.0、供給ローラ13の曲率を供給ローラ芯金16の曲率で割った値が0.583、現像ローラ11と供給ローラ13の接触部でのスポンジ圧縮率は24%になる。
[実施例4]
本実施例の現像装置は基本的には実施形態1に準ずるが、以下の点が異なる。外径12mmの現像ローラ11に対して、外径12mmの供給ローラ13が400μm侵入している。供給ローラ芯金16の外径は7.0mm、スポンジ部の厚みは2.5mmである。
よって、現像ローラ11の曲率を供給ローラ13の曲率で割った値は1.0、供給ロー
ラ13の曲率を供給ローラ芯金16の曲率で割った値が0.583、現像ローラ11と供給ローラ13の接触部でのスポンジ圧縮率は16%になる。
[比較例1]
本比較例の現像装置は基本的には実施形態1に準ずるが、以下の点が異なる。外径12mmの現像ローラ11に対して、外径16mmの供給ローラ13が500μm侵入している。供給ローラ芯金16の外径は11.0mm、スポンジ部の厚みは2.5mmである。
よって、現像ローラ11の曲率を供給ローラ13の曲率で割った値は1.33、供給ローラ13の曲率を供給ローラ芯金16の曲率で割った値が0.688、現像ローラ11と供給ローラ13の接触部でのスポンジ圧縮率は20%になる。
[比較例2]
本比較例の現像装置は基本的には実施形態1に準ずるが、以下の点が異なる。外径12mmの現像ローラ11に対して、外径16mmの供給ローラ13が850μm侵入している。供給ローラ芯金16の外径は8.0mm、スポンジ部の厚みは4.0mmである。
よって、現像ローラ11の曲率を供給ローラ13の曲率で割った値は1.33、供給ローラ13の曲率を供給ローラ芯金16の曲率で割った値が0.5、現像ローラ11と供給ローラ13の接触部でのスポンジ圧縮率は21%になる。
[比較例3]
本比較例の現像装置は基本的には実施形態1に準ずるが、以下の点が異なる。外径12mmの現像ローラ11に対して、外径16mmの供給ローラ13が1000μm侵入している。供給ローラ芯金16の外径は10.0mm、スポンジ部の厚みは3.0mmである。
よって、現像ローラ11の曲率を供給ローラ13の曲率で割った値は1.33、供給ローラ13の曲率を供給ローラ芯金16の曲率で割った値が0.625、現像ローラ11と供給ローラ13の接触部でのスポンジ圧縮率は33%になる。
[比較例4]
本比較例の現像装置は基本的には実施形態1に準ずるが、以下の点が異なる。外径12mmの現像ローラ11に対して、外径16mmの供給ローラ13が400μm侵入している。供給ローラ芯金16の外径は10.0mm、スポンジ部の厚みは3.0mmである。
よって、現像ローラ11の曲率を供給ローラ13の曲率で割った値は1.33、供給ローラ13の曲率を供給ローラ芯金16の曲率で割った値が0.625、現像ローラ11と供給ローラ13の接触部でのスポンジ圧縮率は13%になる。
[比較例5]
本比較例の現像装置は基本的には実施形態1に準ずるが、以下の点が異なる。外径12mmの現像ローラ11に対して、外径11mmの供給ローラ13が250μm侵入している。供給ローラ芯金16の外径は6.0mm、スポンジ部の厚みは2.5mmである。
よって、現像ローラ11の曲率を供給ローラ13の曲率で割った値は0.92、供給ローラ13の曲率を供給ローラ芯金16の曲率で割った値が0.545、現像ローラ11と供給ローラ13の接触部でのスポンジ圧縮率は20%になる。
[比較例6]
本比較例の現像装置は基本的には実施形態1に準ずるが、以下の点が異なる。外径12mmの現像ローラ11に対して、外径16mmの供給ローラ13が1500μm侵入している。供給ローラ芯金16の外径は5.0mm、スポンジ部の厚みは5.5mmである。
よって、現像ローラ11の曲率を供給ローラ13の曲率で割った値は1.33、供給ローラ13の曲率を供給ローラ芯金16の曲率で割った値が0.313、現像ローラ11と供給ローラ13の接触部でのスポンジ圧縮率は27%になる。
<各実施例及び比較例の評価方法>
以下に、上述した実施例と比較例の差異を調べるための画像評価について述べる。
(a)印字初期のベタ黒画像濃度評価
画像評価はベタ黒画像を連続10枚出力し、10枚目のベタ黒画像の出力先端、中間、後端部のそれぞれ左右、中央の3点、計9点の濃度の平均をエックスライト(X−Rite)株式会社製spectordensitometer 500を用いて測定した。ベタ黒画像濃度差評価は、評価環境23℃、50%Rhで100枚印字後に行った。印字テストは、画像比率5%の横線(記録材の搬送方向に対して直交する方向の線)の記録画像を連続的に通紙して行った。
ここでは画像評価を以下の基準で行った。
×:ベタ黒画像・濃度が1.0未満
△:ベタ黒画像・濃度が1.0以上1.3未満
○:ベタ黒画像・濃度が1.3以上
(b)印字初期のベタ黒画像濃度差評価
画像評価はベタ黒画像を連続10枚出力し、10枚目のベタ黒画像の出力先端と後端の濃度差から評価をエックスライト(X−Rite)株式会社製spectordensitometer 500を用いて行った。印字初期のベタ黒画像濃度差評価は、評価環境23℃、50%Rhで100枚印字後に行った。印字テストは、画像比率5%の横線の記録画像を連続的に通紙して行った。
ここでは画像評価を以下の基準で行った。
×:ベタ黒画像・出力先端と後端の濃度差が0.3以上
△:ベタ黒画像・出力先端と後端の濃度差が0.2以上0.3未満
:ベタ黒画像・出力先端と後端の濃度差が0.2未満
(c)耐久後のベタ黒画像濃度差評価
画像評価はベタ黒画像を連続10枚出力し、10枚目のベタ黒画像の出力先端と後端の濃度差から評価をエックスライト(X−Rite)株式会社製spectordensitometer 500を用いて行った。耐久後のベタ黒画像濃度差評価は、評価環境23℃、50%Rh、感光ドラム周速200mm/sec、現像ローラ11の周速250mm/sec、供給ローラ13の周速220mm/secの条件下で2万枚印字後に行った。印字テストは、画像比率5%の横線の記録画像を連続的に通紙して行った。
ここでは画像評価を以下の基準で行った。
×:ベタ黒画像・出力先端と後端の濃度差が0.3以上
△:ベタ黒画像・出力先端と後端の濃度差が0.2以上0.3未満
:ベタ黒画像・出力先端と後端の濃度差が0.2未満
<従来技術に対する優位性>
従来例と実施例1〜4とを比較することにより本実施形態の優位性について述べる。
表2には、実施例1〜4と、従来例と、後述する比較例1〜6との比較結果が示されている。
Figure 2009042566
従来構成の現像装置20は耐久後半において、現像ローラ11と供給ローラ13の接触部における摺擦力や熱によりトナー劣化が進む。また、供給ローラ13のスポンジ層の内部である芯金付近にトナーが滞留し、耐久と共にスポンジの硬度が高くなってトナー劣化を促進させた。その結果、耐久後半において、帯電電荷量の低下や凝集度が高まり、ベタ黒画像の濃度薄、ベタ黒画像の出力先端と後端で濃度差が生じてしまうという追従不良が発生した。
これに対して、本実施形態である実施例1〜4では、現像ローラ11外径に対して供給ローラ13外径を大きくしたり、表面を毛羽立たせることで、トナーの付着する供給ローラ13の表面を増やし、トナー搬送量を増加させることができた。また、現像ローラ11と供給ローラ13の接触部で必要以上の荷重はかけずに、供給ローラ13内のスポンジ内部からトナーを出し、現像で使用されなかった現像ローラ11上のトナーを剥ぎ取っている。つまり、接触部での供給ローラ13のスポンジの圧縮量やスポンジ層の厚さは、耐久と共に供給ローラ13内にトナーが滞留せず、供給ローラ芯金16の影響が出ない値になっている。その結果、耐久後半の追従不良や濃度薄の発生を著しく抑制し、画像不良の出ない耐久枚数が従来構成の場合よりも1.2倍〜1.5倍増加した。
<比較技術に対する優位性>
実施例1〜4と比較例1〜6を比較することによって、本実施形態の優位性について、表2を用いて述べる。
比較例1は実施例1〜4に対して、供給ローラ13の外径に対する供給ローラ芯金16の外径が太い。よって、トナーを含むことのできる供給ローラ13のスポンジ部分が少なくなるため、現像ローラ11と供給ローラ13の接触部においてスポンジが圧縮されても十分なトナーが供給ローラ13内から出てこない。その結果、初期からベタ黒の画像濃度は薄く、ベタ黒画像の出力先端と後端で濃度差があるという追従不良が生じてしまった。
比較例2は、実施例1〜4に対して、供給ローラ13の外径に対する供給ローラ芯金16の外径が細い。よって、トナーを含むことのできる供給ローラ13のスポンジ部分が多くなり、供給ローラ13内に多くのトナーを含むことができる。しかし、現像ローラ11
と供給ローラ13の接触部においてスポンジが圧縮されても供給ローラ芯金16近傍のスポンジに含まれているトナーが供給ローラ13内で滞留してしまう。よって、耐久と共に、供給ローラ13内にトナーが詰まりスポンジの硬度が高くなる。その結果、現像ローラ11と供給ローラ13の接触部で耐久と共にトナー劣化が進み、追従不良等の画像不良が耐久後半で生じてしまった。
比較例3は、実施例1〜4に対して、現像ローラ11に対する供給ローラ13の侵入量が多いため、スポンジの圧縮量が多い。よって、耐久初期のベタ黒画像濃度は高いが、現像ローラ11と供給ローラ13の接触部で、供給ローラ13のスポンジの硬度だけでなく、芯金の硬度の影響も受けてしまう。これにより、接触部での当接圧が高くなり耐久と共にトナー劣化が進み、追従不良等の画像不良が耐久後半で生じてしまった。
比較例4は、実施例1〜4に対して、現像ローラ11に対する供給ローラ13の侵入量が少ない。よって、現像ローラ11と供給ローラ13の接触部で、供給ローラ13のスポンジが圧縮されず、トナーが十分出てこない。かつ現像で使用されなかった現像ローラ11上のトナーが剥ぎ取られない。これにより、初期からベタ黒の画像濃度は薄く、ベタ黒画像の出力先端と後端で濃度差があるという追従不良、剥ぎ取り不良によるゴースト画像が生じてしまった。また、供給ローラ13内に入ったトナーが滞留しスポンジの硬度が高くなってしまうため、耐久と共にトナー劣化が進み、追従不良等の画像不良が耐久後半でも生じてしまった。
比較例5は、実施例1〜4に対して、現像ローラ11の外径に対して供給ローラ13の外径が小さい。これにより、トナーが付着する供給ローラ13の表面積が少なくなり、トナー搬送量が減る。その結果、使用初期からベタ黒の画像濃度は薄く、ベタ黒画像の出力先端と後端で濃度差があるという追従不良が生じてしまった。
比較例6は、実施例1〜4に対して、供給ローラ13の外径に対する供給ローラ芯金16の外径が細い、かつ現像ローラ11に対する供給ローラ13の侵入量が多いため、スポンジの圧縮量が多い。このように、供給ローラ13の外径に対して供給ローラ芯金16の外径が細くなっていくと、供給ローラ13のスポンジ部をいくら圧縮しても、供給ローラ13内の芯金付近に含まれるトナーは供給ローラ13内で滞留し、耐久と共にスポンジの硬度が高くなる。また、現像ローラ11に対する供給ローラ13の侵入量が多いため、スポンジの圧縮量が多く、現像ローラ11と供給ローラ13の接触部で高い荷重が加わる。これにより耐久と共にトナー劣化が進み、追従不良等の画像不良が耐久後半で生じてしまった。
[実施形態2]
次に、本発明の実施形態2に係る現像装置について説明する。本実施形態の現像装置及び画像形成装置の基本的構成及び動作は、上述した実施形態1のものとほぼ同じである。従って、実施形態1の構成要素に対し、実質的に同一又は相当する機能、構成を有する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図6(a)は、本実施形態の供給ローラの縦断面図であり、同図(b)は供給ローラの表面部分を示す長手方向の拡大図である。
本実施形態では、供給ローラ13の表面に、ローラの回転軸方向(長手方向)と平行方向に伸びる凸部13a及び凹部13bが全周にわたって交互に設けられている。
凸部及び凹部それぞれの円周方向の長さは、セル開口径と同程度の幅である。凸部の山頂部から次の山頂部まで(隣合う凸部における山頂部間)の円周方向の長さは供給ローラ
13のセル開口部径の2倍程度の長さとなる。凸部の山頂部から、前記凸部に隣合う凹部の谷底部までの高さ(径方向の長さ:図6に示すf)は50μm〜500μmとする。高さfを500μmよりも大きくしてしまうと、現像ローラ11上にトナーコートムラが生じてしまうことが懸念される。高さfを50μmより小さくすると、供給ローラ13の表面積が小さく、供給ローラ13表面でのトナー搬送量の増加が見られず、ベタ黒画像濃度が低下してしまうことが懸念される。
このように、供給ローラに凹凸をつけることで供給ローラ13の表面積を増やすことができ、供給ローラ13に多くのトナーが付着するようになり、トナー搬送量を増加させることができる。また、このように供給ローラ13の断面形状を歯車形状とすることで、スポンジの隔壁の外周表面部分(凸部)と現像ローラ11表面とが、ローラの長手方向に渡って均等に接触する機会がある。これにより、現像ローラ11長手方向において現像で使用されなかった現像ローラ11上のトナーはムラなく掻き取られ、ゴースト等の画像欠陥が出にくくなる。
<実施例>
実施形態2における有利な効果を明らかにするため、以下に、実施形態2を適用した実施例について述べる。
[実施例5]
本実施例の現像ローラ11外径、供給ローラ13外径、供給ローラ芯金16外径、現像ローラ11に対する供給ローラ13の侵入量は実施例1と同様である。異なる点は、供給ローラ13の表面形状であり、実施形態2に記載した通りである。
[実施例6]
本実施例の現像ローラ11外径、供給ローラ13外径、供給ローラ芯金16外径、現像ローラ11に対する供給ローラ13の侵入量は実施例2と同様である。異なる点は、供給ローラ13の表面形状であり、実施形態2に記載した通りである。
[実施例7]
本実施例の現像ローラ11外径、供給ローラ13外径、供給ローラ芯金16外径、現像ローラ11に対する供給ローラ13の侵入量は実施例3と同様である。異なる点は、供給ローラ13の表面形状であり、実施形態2に記載した通りである。
[実施例8]
本実施例の現像ローラ11外径、供給ローラ13外径、供給ローラ芯金16外径、現像ローラ11に対する供給ローラ13の侵入量は実施例4と同様である。異なる点は、供給ローラ13の表面形状であり、実施形態2に記載した通りである。
<各実施例の評価方法>
以下に、実施例5〜8と実施例1〜4との差異を調べるための画像評価について述べる。
(d)印字初期のゴースト評価
現像ローラ11の周期で現れるゴースト画像を評価した。具体的にゴーストとは記録材先端で25mm×25mm四方のベタ黒パッチ画像を印字後、中間調画像中の現像ローラ11の周期1周目に現れる濃度差を目視で認識できる場合にゴーストによる画像不良と判断した。印字初期のゴースト評価は、評価環境23℃、50%Rhで100枚印字後に行った。印字テストは、画像比率5%の横線の記録画像を連続的に通紙して行った。
ここでは画像評価を以下の基準で行った。
×:ゴースト画像の輪郭がはっきり認識できる。
△:ゴースト画像の輪郭がぼんやり認識できる。
○:ゴースト画像を認識できない。
(e)耐久後のゴースト評価
現像ローラ11の周期で現れるゴースト画像を評価した。具体的にゴーストとは記録材先端で25mm×25mm四方のベタ黒パッチ画像を印字後、中間調画像中の現像ローラ11周期1周目に現れる濃度差を目視で認識できる場合にゴーストによる画像不良と判断した。耐久後のゴースト評価は、評価環境23℃、50%Rhで2万枚印字後に行った。印字テストは、画像比率5%の横線の記録画像を連続的に通紙して行った。
ここでは画像評価を以下の基準で行った。
×:ゴースト画像の輪郭がはっきり認識できる。
△:ゴースト画像の輪郭がぼんやり認識できる。
:ゴースト画像を認識できない。
<実施形態1に対する優位性>
実施例1〜4と実施例5〜8とを比較することによって、本実施形態の優位性について述べる。表3は、実施例1〜4と実施例5〜8とを比較するためのものである。
Figure 2009042566
表3からわかるように、実施例5〜8では、実施例1〜4の効果に加えさらに、以下のような新たな効果を得ることができる。
すなわち、スポンジの隔壁のうちローラ外周表面に現れている部分と現像ローラ11表面とが、ローラの長手方向に渡って、均等に接触する機会がある。よって、供給ローラ13の表面積が増え、トナー搬送量が増加すると共に、現像ローラ11の長手方向でムラなくスポンジの隔壁が当たるため、耐久後半でトナーが劣化し流動性が低下しても現像ローラ上のトナーを均一に掻き取ることができる。その結果、実施形態1よりもさらに耐久後半でゴースト等の画像欠陥の発生を抑制することが可能となった。
[実施形態3]
次に、本発明の実施形態3に係る現像装置について説明する。本実施形態の現像装置及び画像形成装置の基本的構成及び動作は、実施形態1のものとほぼ同じである。従って、実施形態1,2の構成要素に対し、実質的に同一又は相当する機能、構成を有する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図7は、本実施形態において、スポンジ層の回復力を測定する方法を説明するための図である。図8は、本実施形態において、スポンジ層の回復力の測定結果を示す図である。
本実施形態では、供給ローラ13のスポンジ層の硬さが、以下に示すようなものを使用した。
本実施形態では、供給ローラ13のスポンジ層の硬さを、次のような方法で測定している(図7参照)。まず、外径12mm、長さ50mmの円筒体17を、供給ローラ13の芯金の中心軸と、円筒体17の長さ方向中心線(軸線)とが平行になるように供給ローラ13のスポンジ層に接触させる。ここで、上記実施形態同様、供給ローラ13の外径は16mmであり、供給ローラ芯金16の径は5mmとしている。
そして、円筒体17を、供給ローラ13に対する侵入量が1.0mmとなる(供給ローラ13が1.0mm圧縮する)まで、5.0mm/secの速度で供給ローラ13に押し付ける。その後、円筒体17を、5.0mm/secの速度で供給ローラ13から離間させ、元の状態へ戻す(供給ローラ13の圧縮状態を開放(解放)する)。
このときに圧縮時にかかる侵入量に対する荷重の変化は図8に示すD、開放時(離間時)にかかる侵入量に対する荷重の変化は図8に示すEのようなヒステリシスを持つグラフが得られる。そして、スポンジ層の圧縮時(図8に示すD、以下、Dとする)、開放時(図8に示すE、以下、Eとする)の測定結果に対する2次近似式をそれぞれ計算(導出)する。ここで、測定は、トナーがスポンジに付着していない状態、又は、エアー等でトナーを極力除去した状態で行った。
その結果、スポンジ層の硬さが次の2つの関係((1),(2))のうちいずれかを満たす供給ローラ13を本実施形態では使用した。
(1)2次項の係数に対する符号が圧縮時(D)、開放時(E)の式共に負になる場合(図8(a)に示す場合)。
(2)圧縮時(D)の2次項の係数に対する符号が負、開放時(E)の2次項の係数に対する符号が正となり、開放時(E)の2次項の係数の絶対値が、圧縮時(D)の2次項の係数の絶対値に対して0.3倍以下になる場合(図8(b)に示す場合)。
この関係を満たさない(図8(c)に示す場合)スポンジ層はスポンジが圧縮されても回復するために時間がかかるため、現像ローラ11と供給ローラ13のニップで圧縮されても、次のニップ突入時までにスポンジ部が完全に回復しない。
よって、プロセススピードが速くなると、スポンジの回復スピードが追いつかず、供給ローラ13のスポンジ内のトナーの出入りがし難くなって、供給ローラ13内にトナーが滞留することが懸念される。供給ローラ13内にトナーが滞留した場合には、現像ローラ11に十分なトナーが供給できずに、プロセススピードが速くなった時に濃度薄や追従不良が発生する。
なお、円筒体17を、5.0mm/secの速度で供給ローラ13に押し付け、5.0mm/secの速度で供給ローラ13から離間させているが、5.0mm/secの速度に限るものではない。ただし、侵入速度が5.0mm/secより早ければ、図8に示す荷重のピーク(図8(a)に例示するF)は上がり、5.0mm/secより遅ければ、ピークは下がることとなる。これは、侵入速度が速い場合、スポンジの弾性が発揮され難くなり、遅ければ、弾性が発揮され柔らかさが見られるようになるためである。本実施形態では、5.0mm/secの速度とすることで、図8(a)〜(c)に示される測定結果の違いをより明確に生じさせている。(ポリウレタンフォーム 今井嘉夫著 高分子刊行会 P54参照)
<実施例>
実施形態3における有利な効果を明らかにするため、以下に、実施形態3を適用した実施例について述べる。
[実施例9]
本実施例の現像ローラ11の外径、供給ローラ13の外径、供給ローラ芯金16の外径、現像ローラ11に対する供給ローラ13の侵入量は、それぞれ実施例1と同様である。異なる点は、供給ローラ13のスポンジ部の回復の速さであり、実施形態3に記載した通りである。
[実施例10]
本実施例の現像ローラ11の外径、供給ローラ13の外径、供給ローラ芯金16の外径、現像ローラ11に対する供給ローラ13の侵入量は、それぞれ実施例2と同様である。異なる点は、供給ローラ13のスポンジ部の回復の速さであり、実施形態3に記載した通りである。
[実施例11]
本実施例の現像ローラ11の外径、供給ローラ13の外径、供給ローラ芯金16の外径、現像ローラ11に対する供給ローラ13の侵入量は、それぞれ実施例3と同様である。異なる点は、供給ローラ13のスポンジ部の回復の速さであり、実施形態3に記載した通りである。
[実施例12]
本実施例の現像ローラ11の外径、供給ローラ13の外径、供給ローラ芯金16の外径、現像ローラ11に対する供給ローラ13の侵入量は、それぞれ実施例4と同様である。異なる点は、供給ローラ13のスポンジ部の回復の速さであり、実施形態3に記載した通りである。
<各実施例及の評価方法>
以下では、実施例9〜12と、実施例1〜8との差異を調べるための画像評価について述べる。
(f)耐久後のベタ黒画像濃度差評価
画像評価はベタ黒画像を連続10枚出力し、10枚目のベタ黒画像の出力先端と後端の濃度差から評価をエックスライト(X−Rite)株式会社製spectordensitometer 500を用いて行った。耐久後のベタ黒画像濃度差評価は、評価環境23℃、50%Rh、評価方法(c)よりも1.25倍のプロセススピードで2万枚印字後に行った。ここで、評価方法(c)よりも1.25倍のプロセススピードとは、感光ドラム周速 250mm/sec、現像ローラ11の周速 313mm/sec、供給ローラ13の周速 275mm/secの条件となる。
印字テストは、画像比率5%の横線の記録画像を連続的に通紙して行った。
ここでは画像評価を以下の基準で行った。
×:ベタ黒画像・出力先端と後端の濃度差が0.3以上
△:ベタ黒画像・出力先端と後端の濃度差が0.2以上0.3未満
:ベタ黒画像・出力先端と後端の濃度差が0.2未満
<実施形態1,2に対する優位性>
実施例1〜8と、実施例9〜12とをそれぞれ比較することによって、本発明の優位性
について述べる。
表4は、実施例1〜8と、実施例9〜12とをそれぞれ比較するためのものである。
Figure 2009042566
表4からわかるように、実施例9〜12では、実施例1〜8の効果に加えさらに、以下のような新たな効果を得ることができる。
すなわち、スポンジの回復速度が速いため、供給ローラ13内外のトナーの出入りが速くなり、流動性の低いトナーも出入りがしやすくなった。その結果、プロセススピードが速くなり、耐久後半でトナー劣化がさらに進みトナーの流動性が低下しても、ベタ黒画像の出力先端と後端の濃度差である追従不良を抑制することができた。
[実施形態4]
次に、本発明の実施形態4に係る現像装置について説明する。本実施形態の現像装置及び画像形成装置の基本的構成及び動作は、実施形態1,2,3のものとほぼ同じである。従って、実施形態1,2,3の構成要素に対し、実質的に同一又は相当する機能、構成を有する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
本実施形態では、供給ローラ13に10Ω〜10Ω程度の抵抗を与えるために、供給ローラ13のうち少なくとも表層が、半独立の発泡弾性体であって、カーボンブラックや金属酸化物などの導電剤が添加されて製造された電子導電製のもので構成している。ここで、半独立の発泡弾性体とは、通気量が0.1m/秒以下の状態のスポンジをいう。発泡弾性体において、完全に独立したものは、ほぼ製作不能なため、便宜上、半独立の発泡弾性体のような表現にしている。本実施形態では、通気量が少ない供給ローラであっても電子導電による電界の効果によってトナーの供給が可能であることを示すものである。
電子導電を使用すると、イオン導電(第4アンモニウム塩や脂肪族アルコールサルフェート塩を添加したもの)使用時に比べて、15℃、10%の低温低湿下における抵抗値と30℃、80%の高温高湿下における供給ローラ13の抵抗値の差がほとんどない。
本実施形態では、外径12mmの現像ローラ11に、外径16mmの供給ローラ13が750μm侵入している。供給ローラ芯金16の外径は10mm、スポンジ層の厚みは3.0mmである。
よって、現像ローラ11の曲率を供給ローラ13の曲率で割った値は1.33、供給ローラ13の曲率を供給ローラ芯金16の曲率で割った値が0.625、現像ローラ11と供給ローラ13の接触部でのスポンジ圧縮率は25%になる。
以上のように、本実施例によれば実施形態1,2,3の効果に加えさらに、以下のような新たな効果を得ることができる。
すなわち、供給ローラ13を電子導電にすることにより、どのような環境下においても、抵抗値の変動が生じず、現像ローラ11と供給ローラ13間に所望の電位差を安定してかけることができる。よって、バイアスによって供給ローラ13内に強制的に含まれたトナーを安定して現像ローラ11に供給することが可能になるので、どのような環境下での長期間使用でも、高濃度、追従性が維持できる装置を提供することができた。
本発明に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本発明に係る現像装置の一例を示す概略構成図である。 実施形態1において、スポンジ層の硬度を測定する方法を説明する図である。 実施形態1において、供給ローラの表面粗さを測定する方法を説明する図である。 実施形態1において、現像ローラと供給ローラの接触部断面図である。 (a)は実施形態2の供給ローラの縦断面図であり、(b)は供給ローラの表面部分を示す長手方向の拡大図である。 実施形態2において、スポンジ層の回復力を測定する方法を説明する図である。 実施形態2において、スポンジ層の回復力の測定結果を示す図である。 本発明に係るプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。 本発明に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 従来の現像装置の一例を示す概略構成図である。
符号の説明
2 感光ドラム
4 現像装置
11 現像ローラ
13 供給ローラ
16 供給ローラ芯金

Claims (12)

  1. 弾性を有した回転体で構成され、静電潜像が形成される像担持体に対して当接するように配置された現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給ローラであって、芯金の外周に弾性層を有して構成され、前記現像剤担持体に対して当接するように配置された現像剤供給ローラと、
    を備えた現像装置において、
    前記現像剤担持体の曲率を前記現像剤供給ローラの曲率で割った値が1以上であって、
    前記現像剤供給ローラの曲率を前記現像剤供給ローラの芯金の曲率で割った値が0.5より大きく0.63未満であって、
    前記現像剤担持体に対する前記現像剤供給ローラの侵入量を、前記現像剤供給ローラの外径から前記現像剤供給ローラの芯金径を引き半分にした値で割ることで算出した圧縮率が15%以上25%以下である
    ことを特徴とする現像装置。
  2. 前記現像剤供給ローラの表面部分は起毛加工され、前記表面部分の十点平均粗さRzは50μm〜500μmであることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記現像剤供給ローラの弾性層は、表面が内部から連通した複数のセル開口部を有する材料で構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の現像装置。
  4. 前記現像剤担持体と前記現像剤供給ローラとに電圧を印加することにより、前記現像剤供給ローラから前記現像剤担持体に向けて現像剤が供給されるような電界を形成させる電圧印加手段を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の現像装置。
  5. 前記現像剤供給ローラの芯金の中心軸に対して軸線が平行となるような円筒体で前記現像剤供給ローラの弾性層を1.0mm圧縮した場合、前記円筒体にかかる反力が10N/m〜80N/mであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の現像装置。
  6. 前記現像剤供給ローラの表面には、前記現像剤供給ローラの軸方向に平行に伸びる凸部及び凹部が全周にわたって交互に設けられ、
    隣合う凸部及び凹部における前記凸部の山頂部から前記凹部の谷底部までの径方向の長さが50μm〜500μmとなり、
    凸部及び凹部それぞれの円周方向の長さが前記セル開口部の開口径と同一となり、
    隣合う2つの凸部における山頂部間の円周方向の長さは、前記セル開口部の開口径の2倍の長さとなるように形成されていることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の現像装置。
  7. 前記現像剤供給ローラの芯金の中心軸に対して軸線が平行となるような円筒体で前記現像剤供給ローラの弾性層を1.0mm圧縮し、圧縮時の速度と同じ速度で前記円筒体を前記現像剤供給ローラから離間させた場合であって、
    圧縮時及び離間時それぞれにおいて、前記円筒体が前記弾性層に侵入する侵入量と、前記円筒体にかかる荷重とを測定することにより、前記侵入量に対する前記荷重の変化から2次近似式を導出した場合に、
    2次近似式の2次項の係数の符号が、圧縮時は負、離間時は正であって、離間時の2次近似式の2次項の係数の絶対値が、圧縮時の2次近似式の2次項の係数の絶対値の0.3倍以下になるか、又は、2次近似式の2次項の係数の符号が、圧縮時及び離間時ともに負になることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の現像装置。
  8. 前記現像剤供給ローラの抵抗値は、10Ω〜10Ωであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の現像装置。
  9. 導電剤が添加された材料で前記現像剤供給ローラの弾性層が構成されることにより、前記現像剤供給ローラが、10Ω〜10Ωの抵抗値を有することを特徴とする請求項7に記載の現像装置。
  10. 前記現像剤は、形状係数SF−1の値が100〜160であり、形状係数SF−2の値が100〜140であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の現像装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の現像装置を少なくとも有し、画像形成装置本体に着脱可能に構成されたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  12. 像担持体と、前記像担持体に現像作用を行う請求項1乃至10のいずれか1項に記載の現像装置と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
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