JPH05181349A - 接触帯電装置 - Google Patents

接触帯電装置

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JPH05181349A
JPH05181349A JP1832492A JP1832492A JPH05181349A JP H05181349 A JPH05181349 A JP H05181349A JP 1832492 A JP1832492 A JP 1832492A JP 1832492 A JP1832492 A JP 1832492A JP H05181349 A JPH05181349 A JP H05181349A
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charging
contact
charged
sponge
voltage
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JP1832492A
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Hideyuki Yano
秀幸 矢野
Junji Araya
順治 荒矢
Kimio Nakahata
公生 中畑
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Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 接触帯電装置において、接触帯電部材と被帯
電体との当接ニップ領域も放電領域として機能させるこ
とで帯電性能を向上させて帯電の高速化を可能にするこ
と、またAC印加方式での電圧印加における、帯電音の
発生や、画像形成装置における出力画像上のモアレ干渉
縞の発生を軽減させること。 【構成】 被帯電体1に対して電圧を印加した接触帯電
部材2を加圧当接させて被帯電体1面の帯電を行う接触
帯電装置において、接触帯電部材2はスポンジ表層2b
を持ち、被帯電体1に対する加圧当接状態において接触
帯電部材2のスポンジ表層2bの被帯電体1との接触面
領域Nにおける各スポンジセル2cの被帯電体1面から
の高さdが5〜200μmの範囲にあること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被帯電体に対して電圧
を印加した接触帯電部材(導電部材)を加圧当接させて
被帯電体面の帯電(除電も含む)を行う接触帯電装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、電子写真装置(複写機・
プリンタ等)・静電記録装置等の画像形成装置におい
て、電子写真感光体・静電記録誘電体等の被帯電体とし
ての像担持体の帯電処理手段としては、非接触式である
コロナ帯電器が一般的に使用されてきた。
【0003】コロナ帯電器は均一帯電性に優れる等の利
点があるが、高価で大型な高圧電源を必要とする、その
電源自体や該高圧電源のシールド空間等のスペースを必
要とする、オゾン等の好ましくないコロナ生成物の発生
が比較的多く、その対処のための付加手段・機構を必要
とする、コロナワイヤの清掃手段を具備させて比較的頻
繁に清掃保守作業をする必要がある等の問題点があっ
た。
【0004】これに対して近年は前記のような接触帯電
装置がコロナ帯電器の代わりに実用化されている。接触
帯電装置は、低圧プロセスであり大型な高圧電源を必要
としない、オゾン等のコロナ生成物をほとんど発生しな
い等の利点があり、帯電装置自体或はこれを含む画像形
成装置等本機の構成の簡略化や低コスト化を図ることが
できる等のメリットがある。
【0005】図7に該接触帯電装置の一例を示した。
(a)は横断面模型図、(b)は装置の一端側の縦断面
模型図、(c)は等価回路である。
【0006】1は被帯電体であり、本例では電子写真感
光体ドラムとする。本例の該感光体ドラム1は、アルミ
ニウム等のドラム型導電性基層1bと、その外周面に形
成した感光体層1a(比誘電率3、厚み25μm)から
なる、直径30mmのOPC感光体ドラムである。感光
体ドラム1は矢示の時計方向Aに所定のプロセススピー
ド(周速度)をもって回転駆動される。
【0007】20は接触帯電部材としての帯電ローラで
ある。該帯電ローラ20は導電性芯金21と、この芯金
21の外周に同心一体にローラ状に形成した、抵抗値調
整した導電性帯電層22からなり、感光体ドラム1に略
並行に配列して芯金21の両端部を軸受け部材(不図
示)で保持させ、かつ加圧バネ23で感光体ドラム1方
向へ押圧付勢させて感光体ドラム1面に所定の押圧力で
加圧当接させてあり、本例の場合は感光体ドラム1の回
転に伴い従動回転する(積極的に正転あるいは逆転駆動
してもよいし、非回転のローラとしてもよい)。
【0008】この帯電ローラ20に電源3から、芯金2
1に接触させた摺動電極24を介して帯電バイアスが印
加されることで回転感光体ドラム1面が接触式で帯電処
理される。
【0009】接触帯電部材はローラ型に限らず、ブレー
ド型(帯電ブレード)、ロッド型、パッド型などとする
ことができる。
【0010】接触帯電では以下に述べるような帯電メカ
ニズムが考えられている。
【0011】即ち、接触帯電では一般に、 (1)接触帯電部材20から被帯電体1への直接の電荷
注入 (2)摩擦帯電 (3)接触帯電部材20と被帯電体1との間の微小間隙
(エアギャップ)での放電による電荷移動 の3つの帯電機構が考えられるが、画像形成装置のよう
に被帯電体としての像担持体面を数100Vの比較的高
電位に帯電処理する系においては上記(3)項の放電に
よる電荷移動に基づく帯電が支配的になり、(1)や
(2)はほとんど無視できる。
【0012】而して、接触帯電において上記(3)項の
放電による帯電メカニズムは次のように考えられてい
る。
【0013】図7の(a)において、接触帯電部材とし
ての帯電ローラ20と、被帯電体としての感光体ドラム
1の導電性基層1bとの間に印加された電圧は、(c)
の等価回路に示したように、感光体層1a(比誘電率
3、厚み25μmのOPC感光体層)の静電容量C1
と、帯電ローラ20と感光体層1aとの間に形成された
微小な空気層(エアギャップ)部分a・aの静電容量C
2に配分される。
【0014】具体的には、感光体層1aの静電容量C1
と、空気層aの静電容量C2は、dを空気層aの厚みと
し、その単位をμmとしたとき、 C1=3×8.85×10-12 ×1/25×10-6 C2=1×8.85×10-12 ×1/d×10-6 と表される。
【0015】一方、微小な空気層aの絶縁破壊電圧Vz
はパッシェンの法則に基づいて Vz=312+6.2d と与えられる。
【0016】印加電圧をV[V]としたときに空気層a
に実際にかかる電圧Vair は Vair =C1/(C1+C2)×V であり、 Vair ≧Vz のとき放電が行われる。
【0017】放電開始電圧Vth(しきい値)は Vair =Vz のdに関する二次方程式が重解を持ったときになるの
で、これを計算すると、 Vth=618[V] d=21[μm] となる。
【0018】このように接触帯電部材20と被帯電体1
との間に放電開始電圧(帯電開始電圧)以上の直流(D
C)電圧を印加することによって被帯電体1の帯電を行
うことが可能である。
【0019】また本出願人が先に提案(特開昭63−1
49669号公報等)したように、直流電圧を接触帯電
部材20に印加した時の被帯電体1の帯電開始電圧Vth
の2倍以上のピーク間電圧(PEAK TO PEAK)を有する振
動電界(交互電界・交流電界;即ち、時間とともに電圧
値が周期的に変化する電界または電圧)を接触帯電部材
20と被帯電体1との間に形成して被帯電体1面を帯電
処理(除電処理も含む)する手法(以下、AC印加方式
と記す)は、帯電電位の安定化や均一な帯電処理をする
ことが可能であり、有効である。
【0020】振動電界(電圧)は振動電圧成分(以下、
AC成分と記す)、もしくはAC成分と直流成分(目標
帯電電位に相当する電圧、以下、DC成分と記す)の重
畳電界又は電圧であり、AC成分の波形としては正弦波
・矩形波・三角波など適宜である。直流電源を周期的に
オン・オフすることによって形成された矩形波電圧であ
ってもよい。
【0021】このAC印加方式では接触帯電部材20の
表面に或る程度の凹凸があっても放電を行なわせること
が可能であり、接触帯電部材20に直流電圧のみを印加
して被帯電体1の帯電を実行させた場合よりも、被帯電
体1面を均一帯電することが可能になる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】従来、接触帯電部材2
0としては抵抗値調整した導電ゴムを用いたソリッドの
帯電ローラや帯電ブレードが主に用いられてきた。これ
は、接触帯電部材20の表面に凹凸等の表面欠陥がある
と、これが部分的な帯電の不均一性をもたらしてしまう
ためであった。
【0023】具体的に、従来のソリッドの帯電ローラ2
0の一例の仕様を下記に示す。
【0024】 芯金21 ; ステンレス製丸棒 直径 6mm、長さ 250mm 帯電層22; ソリッドの導電性ゴム 層厚 3mm、長さ 230mm 体積抵抗値 7×106Ωcm 帯電ローラ20の抵抗値; 5×105Ω 帯電ローラ20の硬度; 55°(Asker 硬度計、荷重1Kg) 感光体ドラム1に対する押圧力; 芯金両端各500g(バネ加圧) ニップ幅WN (帯電ローラ20と感光体ドラム1との当接ニップ領域 (当接面領域)Nの幅); 1mm 印加電圧; DC成分 −600V AC成分 周波数550Hz、2000Vのピーク間電圧 値を持つ正弦波 のDC・AC重畳振動電圧 しかしながら、接触帯電部材20を上記のようなソリッ
ドのゴム製にしてしまうと硬度を下げることが困難にな
るため、以下に述べるような問題点が発生することが多
かった。
【0025】(1)上記のようなソリッド帯電ローラ2
0では被帯電体としての感光体ドラム1との当接ニップ
領域Nは帯電にほとんど寄与せず、帯電に寄与する放電
領域(帯電領域)はその当接ニップ領域Nの前後の二箇
所のエアギャップ部a・aだけで、その放電領域a・a
の各幅Waも小さいため、プロセススピードが大きくな
った場合に帯電が不十分になり、高速化を行うことが難
しかった。
【0026】具体的に、前記の仕様のソリッド帯電ロー
ラ20の放電領域a・aの各幅Waは、感光体ドラム1
を静止させたまま帯電させ、これを現像することで放電
幅Waを実測すると、それぞれ0.5mmと小さいもの
であった。
【0027】そして、このソリッド帯電ローラ20を用
いた画像形成装置は、100mm/secのプロセスス
ピードの場合には良好な画像が出力されたが、200m
m/secのプロセススピードの場合には、放電領域a
・aの幅Wa・Waが上記のように狭いため帯電が不十
分となり、15℃・10%HRの環境下(以下、L/L環
境と記す)で部分的な帯電不良に起因する「砂地」と呼
ばれる画像不良部が発生した。
【0028】(2)AC印加方式の場合にはソリッド帯
電ローラ20と感光体ドラム1との間に形成される振動
電界によって両者が振動を起こし、「帯電音」と呼ばれ
る異音を発生する。
【0029】上記のソリッド帯電ローラ20を使用した
電子写真方式のプリンターで発生する帯電音を測定した
ところ、50dB(A)であった。
【0030】ローラ20の硬度を低下させることによっ
て発生帯電音を低減化することができるが、従来のソリ
ッドローラでは硬度55°程度までが限界で、それが困
難であった。
【0031】(3)AC印加方式の場合、接触帯電部材
に印加する振動電圧のAC成分の周波数に応じて被帯電
体面の帯電電位が微妙に変化しムラとなる。ソリッド帯
電ローラの場合、被帯電体との当接ニップ領域Nが直線
になるため、この帯電電位ムラがローラの軸に対して平
行な平面波状に現れる。
【0032】プリンターの場合には、感光体ドラム1に
対する走査露光画像周波数と上述の帯電ムラの空間周波
数が近接した場合に両者の干渉で画像上でうなりを生
じ、画像濃度のモアレパターンとして観測される。
【0033】つまり、感光体層1aの最終的な表面電位
を決定するのは帯電ローラ20と感光体ドラム1が分離
する最後の瞬間と考えられ、放電ニップの出口が直線だ
と、AC成分に基づく感光体層表面の帯電ムラも直線に
なるため、横線の画像周波数と帯電ムラの空間周波数が
近づいたときに干渉をおこしやすくなり、モアレが顕著
に発生するのである。
【0034】上記(1)〜(3)のような問題は接触帯
電部材がソリッドの帯電ブレードや帯電ロッドなどの場
合であっても共通の事項である。
【0035】本発明は従来の接触帯電装置における上記
のような問題を解消することを目的としている。
【0036】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする接触帯電装置である。
【0037】(1)被帯電体に対して電圧を印加した接
触帯電部材を加圧当接させて被帯電体面の帯電を行う接
触帯電装置において、接触帯電部材はスポンジ表層を持
ち、接触帯電部材の被帯電体に対する加圧当接状態にお
いて、接触帯電部材のスポンジ表層の被帯電体との接触
面領域における各スポンジセルの被帯電体面からの高さ
が5〜200μmの範囲にあることを特徴とする接触帯
電装置。
【0038】(2)接触帯電部材に印加される電圧が、
被帯電体の所望の目標帯電電位に相当する直流電圧に、
接触帯電部材と被帯電体との間で放電が開始する電圧の
2倍以上のピーク間電圧をもつ交流電圧を重畳した振動
電圧であることを特徴とする (1)記載の接触帯電装置。
【0039】
【作用】
(1)接触帯電部材にスポンジ表層を具備させ、被帯電
体に対する加圧当接状態において、接触帯電部材のスポ
ンジ表層と被帯電体との接触面領域即ち当接ニップ領域
における各スポンジセルの被帯電体面からの高さが5〜
200μmであるようにすることで、その各スポンジセ
ルが接触帯電部材と被帯電体との間のエアギャップ部と
なり、かつ該各スポンジセルの被帯電体面からの高さが
上記の5〜200μmであることで、接触帯電部材に対
する印加電圧により上記エアギャップ部としての各スポ
ンジセルは被帯電体表面との間で十分に放電可能であ
り、当接ニップ領域も被帯電体面の帯電に寄与する放電
領域となる。
【0040】ここで、スポンジセルの高さとはスポンジ
が単泡であれ連泡であれ、セルの底面と被帯電体面まで
の距離である。
【0041】しかも、スポンジ表層の接触帯電部材はソ
リッドの接触帯電部材よりも硬度を小さくでき、被帯電
体との当接ニップ領域の幅をソリッドの接触帯電部材の
場合の当接ニップ領域の幅よりも広く設定できる。
【0042】従って、スポンジ表層の接触帯電部材の場
合は、ソリッドの接触帯電部材に比べて、被帯電体の帯
電に寄与する放電領域を大幅に増加させることができる
ので、帯電性能が向上し、プロセススピードを大きくし
ても十分な帯電処理性が確保され、高速化に対応でき
る。
【0043】(2)スポンジ表層の接触帯電部材はソリ
ッドの接触帯電部材よりも硬度を小さくできるので、接
触帯電部材にAC印加方式で電圧を印加した場合の発生
帯電音を抑制することができる。
【0044】(3)スポンジ表層の接触帯電部材はスポ
ンジのセルがランダムに配置していることから、放電ニ
ップが完全な直線にはならないから、AC印加方式で電
圧を印加した場合のAC成分の周波数に応じて被帯電体
面に生じる帯電電位変化ムラが直線状にならず、横線画
像(走査露光画像周波数)と干渉しにくくなり、モアレ
が発生しにくくなる。
【0045】
【実施例】
〈実施例〉(図1〜図5) 図1は本発明に従う接触帯電装置の一実施例の横断面模
型図、図2は図1の帯電ローラと感光ドラムとの当接ニ
ップ領域部分の拡大模型図である。
【0046】1は前述図7と同じく被帯電体としての電
子写真OPC感光体ドラムとする。2は接触帯電部材と
しての帯電ローラである。この帯電ローラは導電性芯金
2aと、この芯金2aの外周に同心一体にローラ状に形
成した、抵抗値制御したスポンジ肉質の導電性帯電層2
bからなる。2cはスポンジ肉質のセル(気泡)であ
る。
【0047】このスポンジ帯電ローラ2を前述図7と同
様に感光体ドラム1に略並行に配列して芯金2aの両端
部を不図示の軸受け部材で保持させ、かつ加圧バネ23
で感光体ドラム1方向へ押圧付勢させて感光体ドラム1
面に加圧当接させてあり、感光体ドラム1の回転に伴い
從動回転する。
【0048】本実施例のスポンジ帯電ローラ2の仕様は
下記の通りである。
【0049】芯金2a; ステンレス製丸棒。
【0050】直径 6mm、長さ 250mm。
【0051】スポンジ帯電層2b; ポリオール中にポ
リエチレンオキサイドをコポリマー化し、LiClO4
を添加することによって体積抵抗値を1011Ωcmに調
整してポリウレタンエラストマーとし、更に導電性充填
材として比抵抗が101 Ωcmの SnO2 ・Sb23 を100phr 添加して体積抵抗値が106 Ωcmの導電
性弾性体を得、これを発砲させたスポンジ部材。
【0052】スポンジセル2cは単泡。
【0053】スポンジセル径 平均100μm。
【0054】肉厚 3mm、長さ 230mm。
【0055】 スポンジ帯電ローラ2の抵抗値; 5×105 Ω スポンジ帯電ローラ2の硬度; 30°(Asker硬度計、荷重1kg) 感光体ドラム1に対する押圧力; 芯金両端各500g(バネ加圧) ニップ幅WN ; 2mm 印加電圧; DC成分 −600V AC成分 周波数550Hz、2000Vのピーク間電圧 値を持つ正弦波 のDC・AC重畳振動電圧 なお、帯電ローラには最適な電気抵抗値範囲が存在し、
図4のような測定法で105 〜106 Ωの抵抗が必要と
される。
【0056】この抵抗値範囲は低抵抗側は感光体ドラム
1の感光体層1aにピンホール等の表面欠陥があった場
合に帯電ローラ2からその欠陥部に帯電電流が集中しな
い値のものに決定され、高抵抗側は帯電に必要な電流を
流すのに十分低い抵抗値であるように決定される。
【0057】図4の抵抗値測定法は帯電ローラ2の外周
面に幅1cmの電極テープTを巻き付け、この電極テー
プTと芯金2aとの間に抵抗値測定器15を接続して所
定の電圧印加と流れる電流から抵抗値を演算させる。
【0058】本実施例の上記スポンジ帯電ローラ2は前
記のようにその両端側を各500g重でバネ加圧するこ
とで感光体ドラム1面に対してニップ幅WN 2mmをも
って密着当接し、かつ当接ニップ領域N内のスポンジ帯
電層2b表面部分のスポンジセル2cは感光体ドラム表
面からの高さd(図2)がスポンジ帯電層2bの弾性変
形により自由状態時の平均100μmから50μmに押
し縮められた状態になった。
【0059】図3は図1の接触帯電装置を用いた画像形
成装置の一例の概略構成図である。本例の画像形成装置
は電子写真プロセス利用のレーザープリンターである。
【0060】即ち、所定のプロセススピードで回転駆動
される感光体ドラム1(直径30mmのOPC感光体ド
ラム)は接触帯電装置のスポンジ帯電ローラ2により接
触帯電により−600Vに均一に帯電処理される。帯電
ローラ2に対する印加電圧は前記したように、DC成分
−600Vと、AC成分550HZ ・2000VPP・正
弦波の重畳振動電圧である。
【0061】帯電処理を受けた回転感光体ドラム1面は
次いで不図示のレーザースキャナから、目的の画像情報
の時系列電気デジタル画素信号に従って強度変調されて
出力されるレーザー光による走査露光4を受けることに
より、感光体ドラム1面の走査露光部の帯電電荷が除電
されて約−100Vになり、回転感光体ドラム1面に目
的の画像情報に対応した静電潜像が順次に形成されてい
く。
【0062】このようにして形成された潜像は、次の現
像器5によってトナー像として可視化される。本実施例
においては現像器5は磁性一成分ネガトナーによる反転
現像器であり、現像方式はジャンピング現像法である。
潜像は電位の低い部分にトナーが付着して現像(反転現
像)される。
【0063】回転感光体ドラム1面のトナー像は、感光
体ドラム1と2KVの転写バイアスが印加された転写ロ
ーラ6との圧接ニップ部(転写部)に対して不図示の給
紙部より所定のタイミングで給送された転写材7に対し
て転写されていく。転写部を通過してトナー像転写を受
けた転写材は不図示の定着器へ搬送されて像定着を受け
て画像形成物として出力される。
【0064】また転写材7に対するトナー像転写後の回
転感光体ドラム1面はクリーニングブレード8により転
写残りトナー等の残留付着物が除去されて清掃され、繰
り返して画像形成に供される。
【0065】本例のプリンターはプロセススピードを1
00mm/secと200mm/secに可変できる構
成になっている。
【0066】(1)本実施例におけるスポンジ帯電ロー
ラ2は前記したように感光体ドラム1に対する加圧当接
状態において当接ニップ幅WN が2mmであり、またこ
の当接ニップ幅WN 内のスポンジ帯電層2bの感光体ド
ラム1との接触面における各スポンジセル2cが帯電ロ
ーラ2と感光体ドラム1との間のエアギャップ部とな
り、そのエアギャップ部としての各スポンジセル2cの
高さdが平均50μmである。
【0067】前述の計算により1000Vを印加したと
き、放電可能なエアギャップの間隔距離dは d=4.3〜98μm である。
【0068】本実施例では帯電ローラ2に印加する振動
電圧のAC成分は2000Vのピーク間電圧であるか
ら、高さdが平均50μmの上記のエアギャップ部とし
ての各スポンジセル2cは感光体ドラム1表面との間で
十分に放電可能である。
【0069】つまり、スポンジ帯電ローラ2と感光体ド
ラム1との当接ニップ領域Nも感光体ドラム1面の帯電
に寄与する放電領域となり、その結果、放電幅はこの当
接ニップ領域Nの幅WN 2mmと、当接ニップ領域Nの
前後二箇所の放電領域a・aの各幅Wa 0.5mmの合
計3mmとなり、前述例のソリッド帯電ローラ20の場
合の放電幅1mmの3倍に増加する。
【0070】その結果、本実施例の場合は帯電性能が向
上し、プロセススピード200mm/secの場合でも
全ての環境下において帯電不良に起因する画像不良がみ
られず、良好な画像を出力できた。
【0071】(2)本実施例のスポンジ帯電ローラ2は
前記したようにその硬度が30°であり、従来のソリッ
ドタイプの帯電ローラの限界であった55°から大幅に
硬度が低下しており、これによって、AC印加方式で帯
電を行った場合における発生帯電音は測定の結果、前述
のソリッド帯電ローラ20の場合の50d(A)に対し
て、45dB(A)まで音圧レベルが低下し、スポンジ
帯電ローラによる帯電音抑制の効果が確認された。
【0072】(3)スポンジ帯電ローラ2を用いてAC
印加方式で帯電を行った場合には、スポンジのセルがラ
ンダムに配置していることから放電ニップが完全な直線
にはならないからAC成分の周波数に応じて感光体ドラ
ム1面に生じる帯電電位の変化ムラが、図5に模型的に
示したようにその帯電電位の変化ムラの等位相面(線)
が直線にならないため、横線画像と干渉を起こしにくく
なり、モアレが発生しにくくなるという利点が確認され
た。
【0073】(4)本実施例において、スポンジ帯電ロ
ーラ2のローラ硬度とセル径を変えて試験を行った例を
以下に示す。
【0074】ローラ硬度55°、セル径250μmのロ
ーラは、硬度が高いため加圧を行ってもセル2cの高さ
dはさほど変化せず、210μmであった。
【0075】このため放電領域を確認すると、ニップ中
央では放電が起こらず、ニップ両端の2箇所a・aでし
か放電していないことがわかり、実測すると放電幅は a+a=0.5mm×2=1mm であった。
【0076】この結果、200mm/secのプロセス
スピードで画像形成を行った場合に、L/L環境で砂地
状の画像が発生し、スポンジ帯電ローラ2による高速帯
電というメリットが失われてしまった。
【0077】また、逆にローラ硬度30°、セル径10
μmのローラで画像を出力したところ、加圧時にはセル
2cか変形して高さ3μmとなつてしまった。
【0078】この状態で画像出力を行ったところ、10
0mm/secのプロセススピードでは全環境において
良好な画像を出力することが出来たが、200mm/s
ecではL/L環境で砂地状の画像を生じてしまった。
これはセル2cが変形することによって、帯電可能領域
が減少し、スポンジ帯電ローラを用いることによるメリ
ットが少なくなったことに起因する。
【0079】このように、スポンジ自体のセルの2cの
大きさ、硬度、感光体との当接圧力を適正に選択するこ
とで、当接部において放電可能な距離dを形成すること
が可能である。
【0080】種々の実験の結果、 スポンジ自体のセル2cの大きさ(自由状態時)が50
〜250μm、 スポンジ硬度20°〜40°、 当接圧力300〜1500g においてほぼ良好な結果が得られた。
【0081】以上のように、AC印加方式で帯電部材に
電圧を印加して接触帯電を行う系で、帯電部材をスポン
ジ形状とし、放電領域においてスポンジセル2cの高さ
d(加圧状態時)が放電を行うのに好ましい5〜200
μmとすることによってソリッド帯電ローラ以上の帯電
性能を得ることができ、また、モアレや帯電音の発生を
軽減することに成功した。
【0082】また、上記実施例においては、AC印加方
式で帯電部材に電圧を印加して接触帯電を行う系につい
て説明したが、帯電開始電圧以上のDC電圧のみを印加
して接触帯電を行う系においても実質的な帯電領域を広
く取ることができ、高速化への対応が可能になる。
【0083】〈実施例2〉(図6) 本実施例は、接触帯電部材をスポンジ表面の帯電ブレー
ド2Aにした例である。
【0084】接触帯電部材としてソリッドゴムのブレー
ドを用いた場合、従来は (1)硬度が高いため摺動によって感光体表面に傷を付
けてしまう、 (2)ブレード端部にトナー、ごみ、水滴がたまること
によって筋状の帯電不良を発生してしまう、 といった問題点が実用上の課題となっていた。
【0085】上記の(1)に対しては、ブレードを感光
体に対してニップを確保しながら軽い圧力で当接させ
る、(2)に対してはゴミ等がブレードエッジに挟まら
ないように工夫する、等の対策が考えられるが、ソリッ
ドゴムのブレードではこれらによる効果が不十分であっ
た。
【0086】このため、本実施例では抵抗値制御したス
ポンジを帯電ブレードの表面に配置することによってこ
の問題を解決した。
【0087】この際、前記の(1)の摺動傷の問題点に
関してはスポンジの特性は大きく問題にならず、硬度が
低ければある程度の問題解決を図ることが出来た。
【0088】しかし、(2)の問題を解決するために
は、感光体と帯電ブレードの間隔だけで帯電を行わせる
のではなく、ニップ内部においても帯電を行わせること
が好ましい。このことから、帯電ブレードの表面スポン
ジ層を、加圧状態においてセルの高さが放電に好ましい
5〜200μmとした。
【0089】具体例を以下に示す。本実施例では、実施
例1で用いた電子写真方式のプリンターのスポンジ帯電
ローラ2の代わりに帯電ブレード2Aを装着し、これに
印加するバイアスも同じ仕様とした。
【0090】帯電ブレード2Aは、図6に示すように、
厚さ2mmの導電性シリコーンゴムによる加圧補助部材
2dの表面層に、クロロプレンゴムに導電性カーボンを
分散し、体積抵抗値106 Ωcmとしたものを発泡させ
たスポンジ層2bを1mmの厚さで形成した。この時、
スポンジのセル2cは単泡で、平均径(自由状態時)は
150μmであった。
【0091】この帯電ブレード2Aを感光体ドラム1に
対して300gの総圧で加圧した。これにより感光体ド
ラム1と帯電ブレード2Aの接触ニップNの幅WN は2
mmを確保することができ、加圧状態でスポンジのセル
高さは120μmになるため、本実施例のように200
0VPPのAC電圧を印加する系では当接ニップ部Nの領
域でも十分放電が可能で放電領域が広がり、感光体表面
を均一帯電することが可能になった。
【0092】このようにして構成した帯電ブレード2A
を装着した前記の電子写真方式のプリンターで画像出力
を行った例を示す。
【0093】比較例の帯電ブレードとして、導電処理を
行ったシリコーンゴムの表面に体積抵抗値106 Ωcm
に調整した厚さ200ミクロンのウレタン樹脂をコーテ
ィングして作ったソリッドタイプの帯電ブレードを用い
た。
【0094】32.5℃、85%RHの高温高湿環境(H/
H 環境)で画像出力を行った時、ソリッドタイプの帯電
ブレードでは耐久通紙によってごみやトナーがブレード
エッジに挟まった時に、また耐久中の装置の起動時(朝
一)に装置の定着器から発生した水蒸気が、機内温度が
低いためブレードエッジで結露することによって画像上
で黒縦筋となる帯電不良を発生することが多かった。
【0095】これに対し、本実施例によるスポンジ表面
の帯電ブレード2Aでは、ごみ・トナー・水滴はスポン
ジのセルに吸収される。またはブレード表面で拡散され
ることにより帯電不良となることは少ない。
【0096】ソリッドブレードではニップ部領域では放
電ギャップが存在しないため帯電が行われないのに対
し、スポンジブレードでは5〜200μmの放電ギャッ
プdが確保されていればニップ部Nでの帯電が可能にな
り、ごみ等の影響を受けにくい構成とすることができ
た。
【0097】このように、帯電ブレードにおいても表面
をスポンジ形状とし、加圧状態において各々のセルの高
さdを5〜200μmとすることによって大幅な帯電性
能の向上が図れることがわかった。
【0098】
【発明の効果】以上説明したように、接触帯電装置にお
いて接触帯電部材の表面をスポンジ形状とし、被帯電体
との加圧状態において各々のセルの高さが5〜200μ
mなる設定とすることにより、ソリッドタイプの帯電部
材では不可能であった、被帯電体との当接ニップ領域で
の帯電が可能になり、従って帯電の高速化が可能にな
り、また、モアレや帯電音の発生を軽減することができ
るようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例装置の横断面模型図
【図2】 図1の要部の拡大模型図
【図3】 図1の装置を用いたプリンターの一例の概略
構成図
【図4】 帯電ローラの抵抗値測定要領図
【図5】 感光体表面電位の等位相面を示した図
【図6】 第2実施例装置の横断面模型図
【図7】 (a)はソリッドタイプの帯電ローラを用い
た接触帯電装置の横断面模型図、(b)は装置の一端側
の縦断面模型図、(c)は等価回路
【符号の説明】
1 被帯電体としての電子写真感光体ドラム 1a 感光体層 1b 導電性基層 2 スポンジ帯電ローラ 2a 芯金 2b スポンジ帯電層 2c セル 3 電源 N 当接ニップ部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被帯電体に対して電圧を印加した接触帯
    電部材を加圧当接させて被帯電体面の帯電を行う接触帯
    電装置において、 接触帯電部材はスポンジ表層を持ち、被帯電体に対する
    加圧当接状態において接触帯電部材のスポンジ表層の被
    帯電体との接触面領域における各スポンジセルの被帯電
    体面からの高さが5〜200μmの範囲にあることを特
    徴とする接触帯電装置。
  2. 【請求項2】 接触帯電部材に印加される電圧が、被帯
    電体の所望の目標帯電電位に相当する直流電圧に、接触
    帯電部材と被帯電体との間で放電が開始する電圧の2倍
    以上のピーク間電圧をもつ交流電圧を重畳した振動電圧
    であることを特徴とする請求項1記載の接触帯電装置。
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