JP3261746B2 - 帯電装置及び画像形成装置 - Google Patents

帯電装置及び画像形成装置

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JP3261746B2
JP3261746B2 JP19790792A JP19790792A JP3261746B2 JP 3261746 B2 JP3261746 B2 JP 3261746B2 JP 19790792 A JP19790792 A JP 19790792A JP 19790792 A JP19790792 A JP 19790792A JP 3261746 B2 JP3261746 B2 JP 3261746B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、帯電部材(接触電極)
を被帯電体に接触又は近接させ、該帯電部材に振動電圧
を印加して被帯電体を帯電処理(除電処理も含む)する
接触方式の帯電装置に関する。また該帯電装置を作像プ
ロセスの帯電工程手段として用いた画像形成装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真装置・静電記録装置等の
画像形成装置において、電子写真感光体・静電記録誘電
体等の被帯電体としての像担持体を所定の極性・電位に
帯電処理する手段としては、タングステン等で構成され
た細い放電ワイヤに高圧を印加してコロナ放電を生じさ
せ、該コロナ放電に像担持体面をさらすことで像担持体
面を帯電させる、非接触方式の帯電装置であるコロナ放
電装置が一般的に利用されていた。
【0003】しかしながら近年は、電源の低圧化が図れ
る、オゾンの発生が少ない、コストの低減化ができる等
の利点を有していることから、前記の接触方式の帯電装
置が実用化されてきた。
【0004】図5にこの接触方式の帯電装置の一例の概
略構成を示した。
【0005】1は被帯電体であり、例えば電子写真装置
の回転ドラム型感光体とする。この感光体は矢示の方向
に所定の周速度で回転駆動される。
【0006】2はこの感光体1に並行に配列して圧接さ
せた帯電部材としての帯電ローラであり、芯金2aと、
その外周に同心一体にローラ状に形成した導電性弾性層
2bからなる。この帯電ローラ2は感光体1の回転に従
動回転させても良いし、感光体1の回転に順方向に又は
逆方向に回転駆動させても良いし、非回転のローラ体に
しても良い。
【0007】この帯電ローラ2に対して帯電バイアス印
加電源3から芯金2aを介して帯電バイアスを印加する
ことで回転感光体1の周面が接触方式で所定の極性・電
位に帯電処理される。
【0008】なお図には省略したが、感光体1の周辺に
は上記帯電手段2・3の他に、露光手段・現像手段・転
写手段・クリーニング手段・定着手段等の所要の作像プ
ロセス機器が配列されていて画像形成装置が構成され、
画像形成が実行される。
【0009】接触帯電のメカニズムとしては、主とし
て、帯電ローラ2と感光体1との接触部Nの近傍の微小
ギャップ部d・dで空気の絶縁破壊が生じ、これによっ
て帯電ローラ2から感光体1への電荷移動が行われるも
のである。
【0010】感光体1に当接させる帯電ローラ2は、感
光体1との均一な当接を実現するために適度な弾性(硬
度)を有するのが良く、そのために導電性弾性層2bは
例えばEPDM・EPT・EPM・NBR・BR・CR
等の合成ゴム・天然ゴム等、各種の熱硬化性又は熱可塑
性エラストマ等の弾性材料にカーボンブラック等の導電
性粒子や可塑剤等を配合して適度の弾性・導電性を付与
したものとされる。
【0011】また帯電ローラ2は適度の抵抗値に調整さ
れる。抵抗が低すぎる場合には感光体1にピンホールが
生じたときに帯電電流がここに集中し電圧降下を生じ、
ピンホール部分は長手方向(帯電部材当接方向)にわた
って帯電されないことから、一般的には白帯に、また近
年はレーザービームプリンタで一般的になっている反転
現像系では黒帯となって出力画像品位を著しく低下させ
てしまう。一方抵抗値が高すぎる場合には、逆に帯電に
必要な電流が流れず、帯電不良を引き起こしてしまう。
従って帯電ローラ2の抵抗値はある範囲に納まらなけれ
ばならない。
【0012】帯電部材2は上述のローラ型に限られず、
ブレード型・パッド型・ブロック型・ロッド型・ブラシ
型等種々の形状・形態のものにすることができる。
【0013】尚、帯電部材2は被帯電体1との間に空気
の絶縁破壊を生じ得る微小ギャップdが存在していれば
被帯電体1面から非接触に浮かせた形態で配設されても
良く、本発明においてはこのような構成形態のものも接
触方式の帯電装置に含めるものとする。
【0014】帯電部材2に対するバイアス印加方式とし
ては下記のDC帯電方式と、AC帯電方式がある。
【0015】(1)DC帯電方式 帯電部材2に対して直流(DC)電圧のみを印加して被
帯電体1を帯電処理する方式である。
【0016】例えば被帯電体1が負帯電OPC感光体で
ある場合、該感光体1にDC電圧を印加していくと図6
のようにある電圧VTH(約−550V)から該感光体1
の帯電が開始され、それ以降は、印加電圧と感光体表面
電位(帯電電位)VDは比例する。
【0017】従って、感光体表面電位を所望の電位VD
に帯電したいときは印加DC電圧をVTH+VDとすれば
良いことになり、例えばVD=−700Vにしたいとき
は約−1250V(約−550V−700V)のDC電
圧を印加すれば良い。
【0018】DC帯電方式で帯電は十分に行なえるが、
電位収束能力が小さいため、被帯電体が電子写真感光体
である場合は、露光メモリーを除去しきれなかったり、
微小領域での帯電不良による画像のガサツキも除去しき
れないという問題がある。
【0019】(2)AC帯電方式 帯電部材2に対して振動電圧(交番電圧、脈動電圧;時
間とともに電圧値が周期的に変化する電圧)を印加して
被帯電体1を帯電処理する方式であり、振動電圧のAC
電圧成分によって被帯電体電位をDC電圧成分電圧に収
束する効果をもっている。
【0020】特に、本出願人が先に提案(特開昭63−
149669号公報等)したようにVD電圧相当の直流
電圧VDCと、直流電圧のみを帯電部材2に印加したとき
における被帯電体1表面の帯電開始電圧VTHの2倍以上
のピーク間電圧を有する交流電圧VPPを重畳した振動電
を帯電部材2に印加して被帯電体1面を帯電処理する
手法は、均一な帯電をすることが可能であり、画像形成
装置において感光体1の露光メモリーや転写メモリーを
除去する効果が得られる。
【0021】振動電圧(もしくはAC電圧成分)の波形
としては正弦波(サイン波)・矩形波・三角波・ノコギ
リ波・パルス波等、また直流電源を周期的にオン・オフ
することによって形成された矩形波電圧であっても良
い。
【0022】このAC帯電方式では印加振動電圧のAC
電圧成分VPPによって被帯電体電位は振動するが、画像
形成装置の感光体1の帯電処理においてはAC電圧成分
PPの周波数fをある程度以上に大きくすることによっ
て画像上全く問題のないレベルにすることが可能であ
る。
【0023】AC電圧成分VPPはピーク間電圧が高けれ
ば高い程、電位収束効果が高くなるものの、帯電部材2
と、被帯電体としての感光体1の感光体基層の導電層と
の間に交番電界が発生するため、帯電部材2及び感光体
1の振動を引き起こして異音が発生するとともに、この
振動によってクリーニング性にも悪影響を与えるといっ
た弊害を引き起こすため、適度なピーク間電圧を選択す
る必要がある。
【0024】図7によりこのAC帯電方式における帯電
過程での被帯電体電位の推移を説明する。図7は帯電ロ
ーラ2と感光体1によって形成される放電領域部分dを
示しており、矢印は帯電ローラ2と感光体1の回転方向
または面移動方向を示している。
【0025】感光体1を電位VDCに帯電するために、帯
電ローラ2に DC電圧成分 VDC AC電圧成分 VPP を印加する。すると、帯電ローラ2には −(VPP/2+VDC)、 +(VPP/2+VDC)のマイナス側とプラス側の電圧が
交互に印加されることになる。
【0026】上記構成において、まずマイナス側の電圧
が印加されたとき、最小放電ギャップであるP1点では
イニシアルの感光体電位をVP0とすると、 VP0+{(−VPP/2+VDC)−VP0−(−550)} =VPP/2+VDC+550=VP1 ‥‥‥(1)式 に帯電させられる。
【0027】次に、帯電ローラ2にプラス側の電圧が印
加されるとき、P1点はP2点に移動し、該P2点と帯電
ローラ2のギャップが大きくなるので、放電開始電圧V
THは550+α(V)の電位差からとなる。
【0028】従って、P2点では VP1+{(VPP/2+VDC)−VP1−(550+α1)} =VPP+VDC−550−α1=VP2 ‥‥‥(2)式 再びマイナス側の電圧が印加されるときは、P3点とな
り、 VP2+{(−VPP/2+VDC)−VP2−(−550−α2)} =−VPP/2+VDC+550+α2=VP3 ‥‥‥(3)式 その後(1)式と(2)式を繰り返し、α1とα2が次第
に大きくなっていき、VP2とVP3が略同じ値(電位が収
束)になって帯電過程が終了する。
【0029】このときの電位は(2)式=(3)式とし
て、 VPP/2+VDC−550−α1=−VPP/2+VDC+550+α2PP−1100=α1+α2 分に大きくとるので、 α1≒α2 となる。従って、 VPP−1100=2α1 α1=VPP/2−550 これを(1)式に代入すると、 VP2′=VPP/2+VDC−550−(VPP/2−550)=VDC となり、電位はVDCに収束する。
【0030】従って感光体1を−700Vに帯電したい
ときは、 VDC=−700V また良好な帯電を得るために、AC電圧VPPは VPP≒2KV 位を印加してやれば良い。
【0031】また、画像形成(印字)動作終了後は、感
光体1に電位を乗せたままにしておくと帯電メモリーが
出たり、感光体電位が不定のものとなるため、次の画像
形成動作の感光体前回転時に不要な場所で現像してしま
ったりする。
【0032】そこで、感光体後回転時に、感光体1の一
次帯電のために帯電ローラ2に印加する交番電圧のDC
電圧成分をVDC=0Vとし、AC電圧成分のみを印加す
ることで感光体電位を0Vに一様に収束させておくこと
が考案されている。これによって、感光体電位を0Vに
収束させるための前露光が不要となり、コストダウン、
装置の小型化が可能となる。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】上述のようにAC帯電
方式の帯電装置の場合は、帯電部材2に印加した交番電
圧のDC電圧成分VDCをオフにし、AC電圧成分VPP
みを印加することで被帯電体電位を0Vに均一に収束さ
せることができる。即ち被帯電体を除電することができ
る。
【0034】従って、画像形成装置にあっては感光体1
の後回転時に帯電部材2への印加振動電圧をDC電圧成
分VDCをオフにし、AC電圧成分VPPのみを印加するこ
とで感光体電位を0Vに均一に収束させて露光メモリー
や転写メモリーを除去する効果が得られるが、この場
合、実機においては、微小領域で線状に帯電メモリーが
でたり、感光体前回転中に現像してはならない感光体面
領域で黒線が発生する場合が生じてしまった。
【0035】本発明者等は検討を重ねた結果、これらの
線状の不良は帯電終了時段階で発生することをつきとめ
た。
【0036】これは帯電終了時に、前述図7において、
被帯電体としての感光体1のP1点位置にある感光体表
面部分は前記(1)式で示される電位VP1に帯電させ
られて終了するため、P1位置で電位が残ってしまい、
例えば VPP=2KV VDC=0V のとき、−450Vあるいは+450Vに帯電されたま
まとなってしまうためである。
【0037】図8にAC電圧成分−オフ時の立ち下がり
方を示した。これによるとAC電圧成分−オフ開始時点
A′の次にすぐに電圧が落ちてしまう。このような場
合、A′点での印加時P1点では+450Vに帯電させ
られ、これで帯電が終了してしまう。
【0038】具体的に、被帯電体としての感光体1とし
て有機光導電性感光体(OPC)を用い、負極性潜像を
負荷電トナーで現像する反転現像方式を例にとると、帯
電メモリーはもちろんのこと、例えば+450Vに帯電
された感光体部分が次の画像形成動作に移行した場合、
感光体面の非帯電部が現像位置を通過するまでは現像バ
イアスは0Vの感光体表面にトナーを付着させない電位
(DC成分を0V)にしておくが、+450V通過時
に、このコントラストで現像してしまい、転写材が無い
状態で回転することによって機内をトナー飛散で汚染し
てしまうという問題が生じてしまった。
【0039】そこで本発明は、AC帯電方式の帯電装置
について、帯電部材に対する印加振動電圧−オフ時の上
述の被帯電体面の帯電メモリーの発生を防止すること、
またAC帯電方式の帯電装置を用いた画像形成装置につ
いて、帯電部材に対する印加振動電圧−オフ時の上述の
被帯電体面の帯電メモリーの発生に起因する出力画像の
画質低下、機内トナー飛散の発生を防止することを目的
とする。
【0040】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする帯電装置及び画像形成装置である。
【0041】(1)帯電部材を被帯電体に接触又は近接
させ、該帯電部材に、直流電圧と、被帯電体の帯電開始
電圧の2倍以上のピーク間電圧を有する交流電圧と、を
重畳した振動電圧を印加して被帯電体を帯電処理する帯
電装置において、直流電圧をオフした後、被帯電体を除
電し、被帯電体の除電終了時に交流電圧を片側ピーク電
圧で400V/1サイクル以下の時定数で下降させてオ
フすることを特徴とする帯電装置。
【0042】(2)帯電部材を感光体に接触又は近接さ
せ、該帯電部材に、直流電圧と、感光体の帯電開始電圧
の2倍以上のピーク間電圧を有する交流電圧と、を重畳
した振動電圧を印加して感光体を帯電処理する画像形成
装置において、直流電圧をオフした後、感光体を除電
し、感光体の除電終了時に交流電圧を片側ピーク電圧で
400V/1サイクル以下の時定数で下降させてオフす
ることを特徴とする画像形成装置。
【0043】〈作 用〉 帯電開始電圧の2倍以上のピーク間電圧を有する振動電
を印加して被帯電体を帯電処理するAC帯電方式の帯
電装置、あるいは該帯電装置を感光体の帯電処理に用い
た画像形成装置において、上記のように帯電部材に対す
る印加振動電圧のオフ時は被帯電体を除電し、被帯電体
の除電終了時に交流電圧を片側ピーク電圧で400V/
1サイクル以下の時定数で下降させてオフすることによ
り、後述するように印加振動電圧のオフ時に印加振動電
の電圧が所定の下降幅で次第に減少して帯電電位が収
束していき、放電開始電圧よりも下がる直前でも高い電
位にはなっていないので、被帯電体面のどの部分でも大
きな電位にはならない。
【0044】このように低電位にしておくことで帯電メ
モリーは発生しない。したがって、該帯電装置を用いた
画像形成装置にあっては出力画像には帯電メモリーによ
るよこすじはなく、良好な画像が得られる。また、低電
位なので、被帯電体としての像担持体の前回転時はその
部分が現像部に対向しても不正な現象をすることがなく
トナーの機内飛散も無くなる。
【0045】また上記の下降幅は後述するように実験に
より定めたもので、下降幅500V/サイクル位から機
内のトナー飛散が始まり、画像としては下降幅600V
/サイクルから画像に横線(帯電メモリー)が出始め
る。下降幅400V/サイクル以下ならば帯電メモリー
なく、常に安定して良好な画像が得られ、かつ機内のト
ナー飛散も防止される。
【0046】
【実施例】〈実施例1〉 図1は本発明に従う帯電装置もしくは該帯電装置を用い
た画像形成装置の一例の概略構成図である。
【0047】1は被帯電体(像担持体)としての回転ド
ラム型の電子写真感光体であり、矢示の方向に30mm
/secのプロセススピードで回転駆動される。
【0048】2は接触帯電部材としての帯電ローラであ
り、芯金2aとその外周に同心一体にローラ状に形成し
た導電性弾性層2bとからなり、感光体1に並行に配列
して芯金両端部を回転自由に軸受保持させ、かつ加圧手
段で所定の押圧力をもって感光体1に圧接させてあり、
感光体1の回転に従動回転する。
【0049】3は帯電ローラ2に対する帯電バイアス印
加電源であり、本実施例では AC電圧成分VPP 約2KV 周波数f 150Hz サイン波 DC電圧成分VDC −700V の重畳振動電圧を芯金2aを介して帯電ローラ2に印加
する。
【0050】画像形成動作開始命令(プリント信号)に
より感光体1が回転を始め、回転が安定してから(≒1
00msec後位)に帯電ローラ2に対して電源3より
上記の振動電圧が印加される。
【0051】これにより回転感光体1面はAC帯電方式
で接触帯電処理される。感光体1の帯電電位は帯電直後
では−700Vになっており、これが後述する現像手段
5へ来たときには暗減衰により約−680Vになる。
【0052】上記帯電処理された回転感光体1面に不図
示の露光手段(原稿画像の結像スリット露光手段、レー
ザービーム走査露光手段など)により目的の画像情報の
露光4がなされることにより感光体1面に目的の画像情
報に対応した静電潜像が形成されていく。
【0053】この静電潜像は現像手段5によりトナー画
像として顕画化され、感光体1と転写手段6との間の転
写部において、該転写部に不図示の給紙手段から所定の
タイミングで給送された転写材9面に順次に転写されて
いく。
【0054】トナー画像転写を受けた転写材9は感光体
1面から分離されて定着手段8へ導入され、画像定着を
受けて画像形成物(コピー、プリント)として機外へ排
出される。
【0055】転写材9へのトナー画像転写後の感光体1
面はクリーニング手段7によって転写残りトナーや紙粉
等の付着汚染物が除去されて清浄面化され、繰り返して
作像に使用される。
【0056】そして、画像形成動作終了時には、帯電ロ
ーラ2に印加する電圧はAC電圧成分VPPのみとし、D
C電圧成分VDCは0Vとする。このような状態で感光体
1を1回転以上後回転させることによって、感光体1の
表面電位を全周にわたり、略0Vとすることができる。
即ち 感光体1を除電することができる。
【0057】最後に帯電ローラ2に印加しているAC電
圧成分VPPを止め、その後、これと略同時あるいは時間
を遅らせてから、感光体1の回転を停止させる。
【0058】このとき帯電ローラ2に印加しているAC
電圧成分VPPのオフの仕方は、図2に示すようにある時
定数をもたせて電圧を徐々に低下させる。
【0059】本実施例では、図2においてオフの開始点
であるA点から完全オフのZ点までの時間を約67ms
ecとした。
【0060】このようにすると、オフ開始から約10サ
イクル後に完全にAC電圧成分VPPがオフされることに
なる。従って、AC電圧成分VPPの片側ピーク電圧の下
降幅は約100V/1サイクルとなる。
【0061】このようにした場合の感光体1の表面電位
を前述図7を用いて説明する。図7は前述したように帯
電ローラ2と、感光体1によって形成される放電領域を
示すもので、帯電ローラ2と感光体1のそれぞれが矢印
方向に面移動している。
【0062】P1点は最小放電領域下にある感光体部分
であり、P100点はこれに対抗した帯電ローラ2の面部
分である。従来例でも述べたように、P1点とP100点の
電位コントラストが550V以上から放電を開始し始
め、その後はコントラストに比例した量だけ帯電が行な
われるので、図7でAC電圧成分VPPのみの定常帯電
(除電)のとき図7のP1点部分においては図2のA点
の片側ピーク(−1KV)のときには−450Vになっ
ている。
【0063】次に、図2のB点の、電圧(+950V)
になったときには、図7のP1点はP2点に移動している
ので、前述の(2)式に次の値を代入すると、P2点の
電位VP2′がでてくる。
【0064】 VPP/2=+950 VDC=0 ∴VP2′=950+0−550−α1=400−α1 (α1>0) 次に、図2のC点の、電圧(−900V)になったとき
には、P3点に移動し、前述の(3)式において、−V
PP/2=−900V、VDC=0Vとして VP3″=−900+550+α2=−350+α2 (α2>0) となり、これを繰り返すことによって次第に収束してい
く。
【0065】一方、はじめのP1点に相当するところに
は時間とともに感光体面部分が移動して行くので、表面
電位は次々にかわり、P1′、P1″と変わっていく。
【0066】これらの点も次々に帯電されていくが、こ
のときの帯電電圧は片側ピーク電圧が50V(ΔV)ず
つ減少して行くので、次々に帯電電位が収束していき、
放電開始電圧よりも下がる直前でも高い電位にはなって
いないので、感光体面のどの部分でも大きな電位にはな
らない。
【0067】このように低電位にしておくことで当然の
ことながら帯電メモリーは発生しないので、よこすじは
なく、良好な画像が得られる。また、低電位なので、感
光体前回転時はその部分が現像部に対向しても不正な現
象をすることがなくトナーの機内飛散も無くなるのであ
る。
【0068】本実施例において、間欠プリントを500
0枚とり、また帯電メモリーをみるためにプリント間隔
を変え、画像と、機内のトナー飛散を観察・評価した。
【0069】また比較例としてAC電圧成分VPPのオフ
時に時定数をとらずに前述図8のように電圧を立ち下げ
場合についても上記と同様に観察し、評価した。
【0070】結果を表1に示した。
【0071】
【表1】 〈実施例2〉 実施例1において、AC電圧成分−オフ時の時定数を変
えて、即ちAC電圧成分の片側ピーク電圧の下降幅(V
/サイクル)を変化させて実施例1と同様の画像と、機
内のトナー飛散を観察し、評価した。
【0072】結果を表2と図3に示した。
【0073】
【表2】 図3は、下降幅と機内のトナー飛散の相関グラフであ
る。表2及び図3より、下降幅500V/サイクル位か
ら機内のトナー飛散が始まり、画像としては 下降幅600V/サイクル から画像に横線(帯電メモリー)が出始める。
【0074】従って、 下降幅400V/サイクル以下 ならば常に安定して、機内のトナー飛散がなく、かつ良
好な画像が得られる。
【0075】〈実施例3〉 図4は、前記図1の画像形成装置において、帯電部材と
しての帯電ローラ2を帯電ブレード2Aにしたものであ
る。
【0076】本実施例においては、プロセススピード2
Aに対する印加振動電圧のAC成分VPPを ピーク間電圧 3KV 周波数f 400Hz サイン波 に設定した。
【0077】他は図1の装置と同様としたの画像形成装
置について、実施例1・同2と同様のテストを行った。
結果は、やはり、下降幅が400V/1サイクル以下な
らば良好な結果が得られた。
【0078】即ち、帯電部材の形状・形態によらず、ま
たプロセススピード、AC電圧成分のピーク間電圧や周
波数によらず、振動電圧のAC電圧成分−オフ時のAC
電圧成分VPPの片側ピーク電圧の下降幅を400V/1
サイクル以下にすることで、良好な画像形成装置が得ら
れるものである。
【0079】〈実施例4〉 本実施例は、前述実施例1もしくは実施例3の画像形成
装置(図1,図4)において、帯電ローラ2又は帯電ブ
レード2Aに印加する振動電圧もしくは該振動電圧のA
C電圧成分を矩形波とした。
【0080】この場合も前述の実施例2と同様に、下降
幅400V/サイクル以下で良好な画像が得られた。
【0081】振動電圧もしくは該振動電圧のAC電圧成
分がサイン波や矩形波である場合に限らず、三角波・ノ
コギリ波・パルス波等の場合でも同様である。
【0082】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、AC帯電
方式の帯電装置について、帯電部材に対する印加振動電
−オフ時の被帯電体面の帯電メモリーの発生が防止さ
れ、またAC帯電方式の帯電装置を用いた画像形成装置
について、帯電部材に対する印加振動電圧−オフ時の被
帯電体面の帯電メモリーの発生に起因する出力画像の画
質低下、機内トナー飛散の発生が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の画像形成装置の概略構成図
【図2】 振動電圧(AC電圧成分)を時定数をもたせ
て低下させてオフに至らしめたときの波形グラフ
【図3】 下降幅(V/サイクル)と機内トナー飛散と
の関係測定グラフ
【図4】 他の実施例の画像形成装置の概略構成図
【図5】 接触方式の帯電装置の一例の概略構成図
【図6】 被帯電体に対する直流印加電圧と被帯電体電
位の関係グラフ
【図7】 AC帯電方式の帯電過程説明図
【図8】 振動電圧(AC電圧成分)を時定数をもたせ
ずにオフしたときの波形グラフ
【符号の説明】
1 被帯電体としての回転ドラム型の電子写真感光体 2・2A 帯電部材としての帯電ローラまたは帯電ブ
レード 3 帯電バイアス印加電源 4 露光光 5 現像手段 6 転写手段 7 クリーニング手段 8 定着手段 9 転写材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−149668(JP,A) 特開 昭63−208881(JP,A) 特開 昭64−70777(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯電部材を被帯電体に接触又は近接さ
    せ、該帯電部材に、直流電圧と、被帯電体の帯電開始電
    圧の2倍以上のピーク間電圧を有する交流電圧と、を重
    畳した振動電圧を印加して被帯電体を帯電処理する帯電
    装置において、直流電圧をオフした後、被帯電体を除電
    し、被帯電体の除電終了時に交流電圧を片側ピーク電圧
    で400V/1サイクル以下の時定数で下降させてオフ
    することを特徴とする帯電装置。
  2. 【請求項2】 帯電部材を感光体に接触又は近接させ、
    該帯電部材に、直流電圧と、感光体の帯電開始電圧の2
    倍以上のピーク間電圧を有する交流電圧と、を重畳した
    振動電圧を印加して感光体を帯電処理する画像形成装置
    において、直流電圧をオフした後、感光体を除電し、感
    光体の除電終了時に交流電圧を片側ピーク電圧で400
    V/1サイクル以下の時定数で下降させてオフすること
    を特徴とする画像形成装置。
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